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特開2023-78674積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムの搬送方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078674
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】積層光学フィルムの製造方法、積層光学フィルムの搬送方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/30 20060101AFI20230531BHJP
【FI】
G02B5/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021191915
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100167597
【弁理士】
【氏名又は名称】福山 尚志
(72)【発明者】
【氏名】川上 武志
【テーマコード(参考)】
2H149
【Fターム(参考)】
2H149AA02
2H149AA18
2H149AB26
2H149BA02
2H149CA02
2H149DA02
2H149EA02
2H149EA12
2H149EA22
2H149FA24W
2H149FB05
2H149FC03
2H149FD47
(57)【要約】
【課題】積層光学フィルムの製造方法として、液晶塗布型偏光子を採用した場合であっても搬送ラインがフィルムの切れ端で汚染されない製造方法を提供する。
【解決手段】回転する一対の貼合ロールの間に、第1の光学機能層22及び第2の光学機能層23を有する第1の光学フィルム2Aと、接着剤層4と、第2の光学フィルム3とをこの順に配列した状態で導入して積層光学フィルムを得る貼合工程と、そこから剥離基材フィルム21を剥がして搬送する搬送工程とを有する。貼合工程では接着剤層4の幅Wは第2の光学機能層23の幅Wよりも小さく、かつ、第2の光学フィルム3の幅Wよりも小さい。搬送工程において、剥離基材フィルム21を剥がした後は、第1の光学フィルム側には搬送ロールを接触させないようにして当該フィルムを搬送する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する一対の貼合ロールの間に、第1の光学フィルムと、接着剤層と、第2の光学フィルムとを、前記一対の貼合ロール間を結ぶ方向にこの順に配列した状態で導入して前記第1の光学フィルムと前記第2の光学フィルムとを貼合して積層光学フィルムを得る貼合工程と、前記積層光学フィルムを搬送する搬送工程とを有する、積層光学フィルムの製造方法であって、
前記第1の光学フィルムは、剥離基材フィルムと、第1の光学機能層と、第2の光学機能層とをこの順に備えており、
前記第2の光学機能層は、液晶塗布型偏光子を含む偏光子層であり、
前記貼合工程での貼合時において、
前記第1の光学フィルムは、前記第2の光学機能層側が前記接着剤層側を向いており、
前記接着剤層の幅は、前記第2の光学機能層の幅よりも小さく、かつ、前記第2の光学フィルムの幅よりも小さく、
前記第2の光学機能層及び前記第2の光学フィルムは、前記接着剤層の存在幅を内包するように位置しており、
前記搬送工程において、
前記一対の貼合ロールの間を通過した前記積層光学フィルムから、前記剥離基材フィルムを剥がし、
前記剥離基材フィルムを剥がした後は、前記第1の光学フィルム側には搬送ロールを接触させないようにして当該フィルムを搬送する、製造方法。
【請求項2】
貼合時において、
前記第2の光学機能層の幅は、前記第1の光学機能層の幅よりも小さく、
前記第1の光学機能層は、前記第2の光学機能層の存在幅を内包するように位置している、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1の光学フィルムのうち、前記剥離基材フィルムを除いた部分の厚さが1μm~10μmである、請求項1又は2記載の製造方法。
【請求項4】
前記一対の貼合ロールの幅は、前記第1の光学フィルム及び前記第2の光学フィルムのいずれの幅よりも大きく、
前記前記一対の貼合ロールは、前記第1の光学フィルム及び前記第2の光学フィルムの存在幅を内包するように位置している、請求項1~3のいずれか一項記載の製造方法。
【請求項5】
前記液晶塗布型偏光子は、二色性色素と、少なくとも一つの重合性基を有する重合性液晶化合物とを含む重合性液晶組成物の硬化物である、請求項1~4のいずれか一項記載の製造方法。
【請求項6】
前記第1の光学機能層は、ハードコート層である、請求項1~5のいずれか一項記載の製造方法。
【請求項7】
前記第1の光学フィルムは、前記第2の光学機能層上に塗工されて設けられたオーバーコート層を更に備えている、請求項1~6のいずれか一項記載の製造方法。
【請求項8】
前記第2の光学フィルムは、複数の層からなり、
前記複数の層は、位相差層を含む、請求項1~7のいずれか一項記載の製造方法。
【請求項9】
前記接着剤は活性エネルギー線硬化型接着剤であり、
前記一対の貼合ロールの間を通過した積層体に活性エネルギー線を照射して前記接着剤を硬化させる硬化工程を備える、請求項1~8のいずれか一項記載の製造方法。
【請求項10】
ハードコート層と、偏光子層と、接着剤層と、位相差層とをこの順に備える長尺の積層光学フィルムの搬送方法であって、
搬送方向に直交する方向における幅に関し、
前記接着剤層の幅は、前記偏光子層の幅よりも小さく、かつ、前記位相差層の幅よりも小さく、
前記偏光子層及び前記位相差層は、前記接着剤層の存在幅を内包するように位置しており、
前記ハードコート層は、最外層であり、
前記ハードコート層には搬送ロールを接触させないようにして当該積層光学フィルムを搬送する、搬送方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層光学フィルムの製造方法、及び、積層光学フィルムの搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示装置や有機EL表示装置等の画像表示装置において、偏光板が用いられている。液晶表示装置では画像表示や位相差の制御のために直線偏光板又は円偏光板が用いられ、有機EL表示装置では外光反射の抑制のために円偏光板が用いられている。偏光板の構成要素である偏光子としては、二色性色素としてヨウ素を含ませた延伸フィルムが広く使用されているが、近年では二色性色素と液晶化合物とを含む組成物を塗布して形成させた液晶塗布型偏光子が検討されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2020/179864号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
偏光板は、各種の機能を有する光学フィルムが積層されてなる積層光学フィルムであり、偏光板の製造では所望の積層構成となるように光学フィルム同士を貼合したり剥離したりする。この操作は光学フィルムを搬送ラインで搬送しながら行うのが一般的である。
【0005】
偏光子として液晶塗布型偏光子を採用した場合、従来の延伸フィルムを採用した場合と比べて搬送ラインがフィルムの切れ端で汚染される現象が散見された。本発明者による調査によれば、その切れ端は、搬送中に積層光学フィルムの幅方向の端部からちぎれたものであることが分かった。そこで本発明は、積層光学フィルムの製造方法として、液晶塗布型偏光子を採用した場合であっても搬送ラインがフィルムの切れ端で汚染されない製造方法を提供することを目的とする。また、積層光学フィルムの搬送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者による検討によれば、積層光学フィルムのうち、光学フィルム同士を接着している接着剤が行き渡っていない幅方向の端部が、固定されていない自由端(以下、これを「端部ビラ」と呼ぶ。)となり、この部分が搬送中にちぎれて切れ端となりやすいことが分かった。端部ビラは、厚さが薄いほどちぎれやすい。例えば、幅方向の端部に接着剤が行き渡っていない場合でも厚さが比較的厚いフィルムを含んでいる場合はちぎれにくいが、搬送過程で厚いフィルムが剥離されて薄いフィルムのみが端部ビラとして残って搬送される場合には、端部ビラがちぎれやすい傾向が顕著になる。
【0007】
また、本発明者による更なる検討によれば、端部ビラがちぎれるのは、積層光学フィルムの搬送中に端部ビラが生じている部分に搬送ロールが接触したときであることが分かった。
【0008】
そこで本発明は、回転する一対の貼合ロールの間に、第1の光学フィルムと、接着剤層と、第2の光学フィルムとを、一対の貼合ロール間を結ぶ方向にこの順に配列した状態で導入して第1の光学フィルムと第2の光学フィルムとを貼合して積層光学フィルムを得る貼合工程と、積層光学フィルムを搬送する搬送工程とを有する、積層光学フィルムの製造方法であって、第1の光学フィルムは、剥離基材フィルムと、第1の光学機能層と、第2の光学機能層とをこの順に備えており、第2の光学機能層は、液晶塗布型偏光子を含む偏光子層であり、貼合工程での貼合時において、第1の光学フィルムは、第2の光学機能層側が接着剤層側を向いており、接着剤層の幅は、第2の光学機能層の幅よりも小さく、かつ、第2の光学フィルムの幅よりも小さく、第2の光学機能層及び第2の光学フィルムは、接着剤層の存在幅を内包するように位置しており、搬送工程において、一対の貼合ロールの間を通過した積層光学フィルムから、剥離基材フィルムを剥がし、剥離基材フィルムを剥がした後は、第1の光学機能層側には搬送ロールを接触させないようにして当該フィルムを搬送する製造方法を提供する。
【0009】
貼合工程では接着剤層の幅が第2の光学機能層の幅よりも小さい状態で第1の光学フィルムと第2の光学フィルムとを貼合するので、第1の光学フィルムに端部ビラが生じ得る状況となる。しかしながら、搬送工程では剥離基材フィルムを剥がした後には第1の光学フィルム側には搬送ロールを接触させないようにして当該フィルムを搬送するので、端部ビラが生じている場合でも端部ビラがちぎれることが抑制される。
【0010】
貼合時には、第2の光学機能層の幅は、第1の光学機能層の幅よりも小さく、第1の光学機能層は、第2の光学機能層の存在幅を内包するように位置していてもよい。
【0011】
本発明において、第1の光学フィルムのうち、剥離基材フィルムを除いた部分の厚さが1μm~10μmであってもよい。端部ビラがこの厚さであると特にちぎれやすいので、本発明の適用対象として好適である。
【0012】
本発明において、一対の貼合ロールの幅は、第1の光学フィルム及び第2の光学フィルムのいずれの幅よりも大きく、一対の貼合ロールは、第1の光学フィルム及び第2の光学フィルムの存在幅を内包するように位置していてもよい。これによれば、貼合する光学フィルム全体に貼合ロールによる圧力が均等にかかる。
【0013】
本発明において、液晶塗布型偏光子は、二色性色素と、少なくとも一つの重合性基を有する重合性液晶化合物とを含む重合性液晶組成物の硬化物であってもよい。
【0014】
本発明において、第1の光学機能層は、ハードコート層であってもよい。また、本発明において、第1の光学フィルムは、第2の光学機能層上に塗工されて設けられたオーバーコート層を更に備えていてもよい。また、本発明において、第2の光学フィルムは、複数の層からなり、複数の層は、位相差層を含んでいてもよい。
【0015】
本発明において、接着剤は活性エネルギー線硬化型接着剤であり、一対の貼合ロールの間を通過した積層体に活性エネルギー線を照射して接着剤を硬化させる硬化工程を備えていてもよい。
【0016】
また、本発明は、ハードコート層と、偏光子層と、接着剤層と、位相差層とをこの順に備える長尺の積層光学フィルムの搬送方法であって、搬送方向に直交する方向における幅に関し、接着剤層の幅は、偏光子層の幅よりも小さく、かつ、位相差層の幅よりも小さく、偏光子層及び位相差層は、接着剤層の存在幅を内包するように位置しており、ハードコート層は、最外層であり、ハードコート層には搬送ロールを接触させないようにして当該積層光学フィルムを搬送する搬送方法を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、積層光学フィルムの製造方法として、液晶塗布型偏光子を採用した場合であっても搬送ラインがフィルムの切れ端で汚染されない製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、積層光学フィルムの搬送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態の製造方法で製造される積層光学フィルムの断面図である。
図2】本実施形態の製造方法で製造される積層光学フィルムの断面図である。
図3】本実施形態の製造方法を示す図である。
図4図3のIV-IV断面図であって、貼合時の積層状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図面の寸法比率は必ずしも実際のものとは一致せず、特に、フィルムの厚さや幅に関しては誇張して描いてある。
【0020】
本実施形態の積層光学フィルムの製造方法は、偏光子層と、ハードコート層と、オーバーコート層と、位相差層とを備える円偏光板の製造工程の一部をなすものであって、回転する一対の貼合ロールによって二枚の光学フィルムを接着剤で貼合して長尺の積層光学フィルムを得るものである。
【0021】
<積層光学フィルム>
はじめに、積層光学フィルムの構成を説明する。図1に示されているとおり、本実施形態の製造方法により製造される積層光学フィルム1Aは、第1の光学フィルム2Aと第2の光学フィルム3とが接着剤層4によって貼合されてなるものである。また、図2に示されている積層光学フィルム1Bは、積層光学フィルム1Aから剥離基材フィルム21を剥離させたものである。以下、はじめに図1に示されている積層光学フィルム1Aを例にして説明する。
【0022】
積層光学フィルム1Aにおいて、第1の光学フィルム2Aは、剥離基材フィルムと21と、ハードコート層(第1の光学機能層)22と、偏光子層(第2の光学機能層)23と、オーバーコート層24とをこの順に備えている。これらの層は、剥離基材フィルムと21を基材として、順次原料樹脂が塗布されて形成されたものである。第2の光学フィルム3は、複数の層からなり、剥離基材フィルム32と、位相差層(第3の光学機能層)31とを備えている。これらの層は、剥離基材フィルム32を基材として、位相差層31の原料樹脂が塗布されて形成されたものである。第1の光学フィルム2Aと第2の光学フィルム3は、オーバーコート層24と位相差層31とが向かい合うようにして配置され、接着剤層4で互いに貼合されている。
【0023】
第1の光学フィルム2Aにおいて、剥離基材フィルム21とハードコート層22とは互いに幅が等しく両端が揃っており、偏光子層23の幅はハードコート層22の幅よりも小さく、偏光子層23とオーバーコート層24とは互いに幅が等しく両端が揃っている。第2の光学フィルムにおいて剥離基材フィルム32と位相差層31とは互いに幅が等しく両端が揃っている。接着剤層4の幅は、偏光子層23の幅よりも小さく、かつ、位相差層31の幅よりも小さい。なお、本明細書において各フィルム又は各層の「幅」とは、積層光学フィルム1Aの製造時における各フィルム又は各層の搬送方向に直交する方向であって、貼合ロールの延在方向の幅をいう。つまり図1は、製造時の搬送方向に直交する方向で切った断面図である。また、各フィルム又は各層の幅の相対的な大小関係(広狭関係)については「大きい」及び「小さい」の表現を用いている。
【0024】
剥離基材フィルムと21、ハードコート層22と、偏光子層23、オーバーコート層24、接着剤層4、位相差層31及び剥離基材フィルム32は、幅方向の中心軸が略揃っている。すなわち、図1に示されている断面図において積層態様が略左右対称をなしている。
【0025】
図2に示されている積層光学フィルム1Bは、積層光学フィルム1Aから剥離基材フィルム21を剥がしたものであって、第1の光学フィルム2Bのうち、接着剤層4が届いていない幅方向の両端部が端部ビラ10になっている。端部ビラ10は接着剤層4によって固定されていないので、自由に動き得る。
【0026】
ここで、各フィルム又は各層について説明する。
(剥離基材フィルム)
剥離基材フィルム21,32としては、各種の樹脂材料を用いることができ、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が挙げられる。剥離基材フィルム21,32の厚さは、20~500μmであることが好ましく、30~300μmであることがより好ましく、35~200μmであることが更に好ましい。
【0027】
(ハードコート層)
ハードコート層22は、偏光子層23の表面の硬度及び耐スクラッチ性を向上させるために設けられる。ハードコート層22には、紫外線吸収剤が含有されていてもよい。ハードコート層22は例えば紫外線硬化性樹脂の硬化層であり、紫外線硬化性樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。ハードコート層22の形成方法としては、原料樹脂を剥離基材フィルム21上に塗布して硬化させることが挙げられる。
【0028】
ハードコート層22の厚さは、1μm~20μmであってもよく、2μm~7μmであってもよい。
【0029】
(偏光子層)
偏光子層23は、構成要素として少なくとも液晶塗布型偏光子(以下、単に「偏光子」と呼ぶ。)を有しており、他に配向膜を有している。配向膜は、高分子化合物からなる膜であって重合性液晶化合物を所望の方向に液晶配向させる配向規制力を有するものである。
【0030】
本実施形態において、偏光子は、二色性色素と、少なくとも一つの重合性基を有する重合性液晶化合物とを含む組成物(重合性液晶組成物)を、配向膜の表面に塗布し、重合性液晶化合物を重合することで得られる。したがって、この偏光子は重合性液晶組成物の硬化物であって、重合性液晶化合物の重合体から構成される膜中に二色性色素が分散し配向している膜である。
【0031】
偏光子の厚さは、重合性液晶化合物の配向性の観点から、0.5μm~3μmが好ましく、1μm~3μmがより好ましい。偏光子の厚さが上記下限値以上であると、重合性液晶化合物が垂直配向方向に配向しにくいため配向秩序が向上する傾向がある。また、偏光子の厚さが上記上限値以下であると、重合性液晶化合物がランダムに配向しにくいため配向秩序が向上する傾向がある。偏光子の厚さは、干渉膜厚計、レーザー顕微鏡又は触針式膜厚計で測定することができる。
【0032】
重合性液晶化合物は、少なくとも一つの重合性基を有し、かつ、液晶性を示す化合物である。重合性基は、重合反応に関与する基を意味し、光重合性基であることが好ましい。ここで、光重合性基とは、後述する光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸等によって重合反応に関与し得る基のことをいう。重合性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1-クロロビニル基、イソプロペニル基、4-ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。液晶性はサーモトロピック液晶でもリオトロピック液晶でもよい。
【0033】
二色性色素とは、分子の長軸方向における吸光度と、短軸方向における吸光度とが異なる性質を有する色素をいう。二色性色素としては、300~700nmの範囲に吸収極大波長(λMAX)を有するものが好ましい。このような二色性色素としては、例えば、アクリジン色素、オキサジン色素、シアニン色素、ナフタレン色素、アゾ色素及びアントラキノン色素等が挙げられるが、中でもアゾ色素が好ましい。アゾ色素としては、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素及びスチルベンアゾ色素等が挙げられ、好ましくはビスアゾ色素及びトリスアゾ色素である。二色性色素は単独でも、2種以上を組み合わせてもよいが、3種以上を組み合わせるのが好ましい。特に、3種以上のアゾ化合物を組み合わせるのがより好ましい。
【0034】
配向膜は、重合性液晶化合物の液晶配向を容易にする。水平配向、垂直配向、ハイブリッド配向、傾斜配向等の液晶配向の状態は、配向膜及び重合性液晶化合物の性質によって変化し、その組み合わせは任意に選択することができる。配向膜は配向膜上に偏光子を形成する際に使用される溶剤に不溶であり、また、溶剤の除去や液晶の配向のための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。配向膜としては、配向性ポリマーからなる配向膜、光配向膜及びグルブ(groove)配向膜等が挙げられ、好ましくは光配向膜である。配向膜の厚さは、通常10nm~500nmの範囲であり、好ましくは10nm~200nmの範囲であり、より好ましくは30nm~100nmである。
【0035】
第1の光学フィルム2Aのうち、最外層である剥離基材フィルム21以外の層の厚さの合計は、1μm~10μmであることが好ましく、2μm~8μmであることが更に好ましい。特に、ハードコート層22の厚さと偏光子層23の厚さとの合計が1μm~8μmであることが好ましく、2μm~6μmであることが更に好ましい。各合計厚さがこの範囲のように薄い状態であっても、後述する本実施形態の製造方法によれば、剥離基材フィルム21を剥離して端部ビラ10が生じている場合でも端部ビラ10がちぎれることが抑制されるので、本実施形態の製造方法を適用するのに好適である。
【0036】
(オーバーコート層)
オーバーコート層24は、偏光子が含んでいる二色性色素との相溶性が低い材料から構成され、当該二色性色素の移動(拡散)を防ぐ機能を有する層である。また、オーバーコート層24は、偏光子層23の保護、酸素や水分に対するバリア性の付与等を担うこともできる。オーバーコート層24は、偏光子層23の両面に設けられていてもよく、片面に設けられていてもよい。図1では片面に設けられている態様を示している。オーバーコート層24は、偏光子層23上にオーバーコート層24を形成するための材料(組成物)を塗布することによって形成することができる。
【0037】
オーバーコート層24は、耐溶剤性、透明性、機械的強度、熱安定性、遮蔽性、及び等方性等に優れるものが好ましい。偏光子層23の一方の面に設けられるオーバーコート層24は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。オーバーコート層24が2層以上である場合、各層を構成する材料は、互いに同じであってもよく異なっていてもよい。また、偏光子層23の両面にオーバーコート層24が設けられる場合、各オーバーコート層24は、同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。オーバーコート層24を構成する材料としては、例えば、光硬化性樹脂や水溶性ポリマー等が挙げられる。
【0038】
光硬化性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、(メタ)アクリルウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。水溶性ポリマーとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリルアミド系ポリマー;ポリビニルアルコール、およびエチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸又はその無水物-ビニルアルコール共重合体等のビニルアルコール系ポリマー;カルボキシビニル系ポリマー;ポリビニルピロリドン;デンプン類;アルギン酸ナトリウム;ポリエチレンオキシド系ポリマー等が挙げられる。
【0039】
オーバーコート層24の厚さは特に限定されないが、20μm以下であることが好ましくは、15μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましく、5μm以下であってもよく、また、0.05μm以上であり、0.5μm以上であってもよい。
【0040】
(第1の光学フィルムの光線透過率)
第1の光学フィルム2Aの光線透過率に関し、上記の各フィルム又は各層を備える第1の光学フィルム2Aは、波長320nmの紫外線の透過率が10%~90%であることが好ましい。
【0041】
(位相差層)
位相差層31は、位相差を有する層を一層有するものであってもよく、二層以上有するものであってもよい。二層以上有するものである場合、λ/4板やλ/2板のようなポジティブAプレートやポジティブCプレートであることができる。ポジティブCプレートを含む場合、偏光子層23に近い側にポジティブCプレートを積層してもよく、偏光子層23から遠い側にポジティブCプレートを積層してもよい。
【0042】
位相差層31の形成方法としては、配向膜を先に形成し、その上に位相差層31を構成する重合性液晶化合物を塗布することが挙げられる。位相差を有する層を二層以上有するものとする場合は、互いに別途形成した位相差層を紫外線硬化型の接着剤で貼合することができる。配向膜は、形成する位相差層の種類によって水平配向膜と垂直配向膜とを使い分ける。水平配向膜は位相差層を構成する重合性液晶化合物を水平方向に配向させる配向規制力を有する配向膜であり、垂直配向膜は、位相差層を構成する重合性液晶化合物を垂直方向に配向させる配向規制力を有する配向膜である。
【0043】
位相差層31の厚さは、例えば0.1μm~10μmであり、好ましくは0.5μm~8μmであり、より好ましくは1μm~6μmである。
【0044】
(第2の光学フィルムの光線透過率)
第2の光学フィルム3の光線透過率に関し、上記の各フィルム又は各層を備える第2の光学フィルム3は、波長320nmの紫外線の透過率が10%未満であることが好ましい。
【0045】
(接着剤層)
接着剤層4をなす接着剤としては、耐候性や屈折率、カチオン重合性等の観点から、分子内に芳香環を含まないエポキシ化合物を含むことが好ましい。接着剤は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物のようなラジカル重合性化合物を含むものであってもよい。また、接着剤は、活性エネルギー線(紫外線又は熱線)の照射によって硬化する活性エネルギー線硬化型接着剤であることが好ましい。
【0046】
エポキシ化合物としては、例えば水素化エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物等が好ましい。エポキシ化合物に対して、重合開始剤(例えば紫外線照射で重合させるための光カチオン重合開始剤、熱線照射によって重合させるための熱カチオン重合開始剤)や、更に他の添加剤(増感剤等)を添加して、塗布用の組成物を調製して使用することができる。
【0047】
また、接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する水系接着剤を使用することもできる。
【0048】
接着剤層4の厚さは、0.1μm~5μmであることが好ましく、0.5μm~3μmであることが好ましい。
【0049】
<積層光学フィルムの製造方法>
積層光学フィルム1A,1Bの製造方法としては、図3及び図4に示されているとおり、回転する一対の貼合ロール6a,6bの間に、第1の光学フィルム2Aと、接着剤層4と、第2の光学フィルム3とを、貼合ロール6a,6b間を結ぶ方向にこの順に配列した状態で導入して、第1の光学フィルム2Aと第2の光学フィルム3とを貼合する(貼合工程)。貼合時において、第1の光学フィルム2Aは、偏光子層(第2の光学機能層)23側が接着剤層4側を向いている。貼合後、紫外線照射装置7から紫外線を照射して接着剤層4を硬化させ、積層光学フィルム1Aを得る。その後、積層光学フィルム1Aを搬送しながら剥離基材フィルム21を剥離して積層光学フィルム1Bを得る。積層光学フィルム1Bはその後、剥離基材フィルム21を剥離した面には搬送ロールを接触させないようにして搬送する(搬送工程)。以下、この製造方法の各工程について説明する。
【0050】
第1の光学フィルム2A及び第2の光学フィルム3は、互いに別々に作製したものを搬送し、貼合ロール6a,6bにおいて合流させる。貼合ロール6a,6bの上流側には、第2の光学フィルム3の位相差層31上に接着剤を塗布するための塗工機5が配置されている。
【0051】
貼合時の各フィルム又は各層の存在態様について説明する。図4に示されているとおり、貼合ロール6a,6b間における各フィルム又は各層の幅は、以下の関係を満たしている。なお、以下の関係において、第1の光学フィルム2Aでは剥離基材フィルム21の幅とハードコート層22の幅が等しいので、ハードコート層22の幅(W)は第1の光学フィルム2Aの幅と同義である。また、第2の光学フィルム3では剥離基材フィルム32の幅と位相差層31の幅が等しいので、位相差層31の幅(W)は第2の光学フィルム3の幅と同義である。
・接着剤層4の幅Wは、偏光子層23の幅Wよりも小さい。(W<W
・接着剤層4の幅Wは、位相差層31の幅Wよりも小さい。(W<W
・偏光子層23及び位相差層31は、接着剤層4の存在幅Wを内包するように位置している。
【0052】
ここで「内包」とは、幅が広い側の部材の両端部が、幅が狭い側の部材の両端部よりも、幅方向において外側に位置していることをいう。
【0053】
また、貼合時には、必須の要件ではないが、以下の関係も満たしている。
・偏光子層23の幅Wは、ハードコート層22の幅Wよりも小さい。(W<W
・ハードコート層22は、偏光子層23の存在幅Wを内包するように位置している。
・位相差層31の幅Wは、ハードコート層22の幅Wよりも大きい。(W>W
・一対の貼合ロール6a,6bの幅(WR1,WR2)は互いに等しい。(WR1=WR2
・一対の貼合ロール6a,6bの幅(WR1,WR2)は、第1の光学フィルム2Aの幅(W)及び第2の光学フィルム3の幅(W)いずれよりも大きい。(WR1>W、WR1>W、WR2>W、WR2>W
・一対の貼合ロール6a,6bは、第1の光学フィルム2Aの存在幅(W)及び第2の光学フィルム3の存在幅(W)を内包するように位置している。
【0054】
ここで「貼合ロールの幅」とは、貼合に寄与する有効接触面となる部分と同径を維持しながら延びている部分の全幅を意味する。例えば、貼合ロール6a,6bの端部側において幅方向の一部が縮径し第1の光学フィルム2A又は第2の光学フィルム3と接触しない部分がある場合は、縮径した部分を除いた部分の幅を貼合ロール6a,6bの全幅とする。
【0055】
また、各フィルム又は各層の端部における幅方向の寸法差として、以下に示す端部同士距離(水平距離)となっていることが好ましい。以下に示す端部同士距離は、各フィルム又は各層の中心軸が揃っている場合に、各フィルム又は各層の幅の差の半分の値となるものである。
・ハードコート層22の端部と偏光子層23の端部との水平距離=0.1mm~50mm
・偏光子層23の端部と接着剤層4の端部との水平距離=0.1mm~50mm
・位相差層31の端部とハードコート層22の端部との水平距離=0mm~50mm
【0056】
なお、上記の値は貼合時における端部同士距離として示すが、図1に示されている積層光学フィルム1においても同様の端部同士距離を有していることが好ましい。
【0057】
貼合ロール6a,6bにおいて貼合されてなる積層体8は、接着剤が未硬化の状態である。その後、貼合ロール6a,6bを通過した積層体に対して、貼合ロール6a,6bの下流側に配置された紫外線照射装置7から紫外線を照射すると、接着剤が硬化して図1に示された積層光学フィルム1Aになる(硬化工程)。ここで紫外線の照射は、第1の光学フィルム2A及び第2の光学フィルム3の紫外線の透過率が上記の値を満たしているときは、第1の光学フィルム2A側から行うことが好ましい。
【0058】
紫外線の照射量(UVA領域(320~390nm)の積算光量)は、150mJ/cm~800mJ/cmとなるように照射することが好ましい。紫外線の照射は接着剤の硬化の程度や硬化に要する時間を考慮して、複数回に分けて行ってもよい。紫外線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する紫外線、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等を用いることができる。
【0059】
その後、積層光学フィルム1Aを搬送しながら、積層光学フィルム1Aから剥離基材フィルム21を剥離して、積層光学フィルム1Bを得る。積層光学フィルム1Bはその後、剥離基材フィルム21を剥離した面には搬送ロールを接触させないようにして搬送する。
【0060】
ここで積層光学フィルム1B(図2)は、最外層としてのハードコート層22と、偏光子層23と、接着剤層4と、位相差層31とをこの順に備える長尺のフィルムとなっている。積層光学フィルム1Bは、搬送方向に直交する方向における各構成の幅に関し、上記貼合時の幅関係を保っている。すなわち、接着剤層4の幅は、偏光子層23の幅よりも小さく、かつ、位相差層3の幅よりも小さい。また、偏光子層23及び位相差層3は、接着剤層4の存在幅を内包するように位置している。積層光学フィルム1Bの搬送では、最外層として露出しているハードコート層22には搬送ロールを接触させない。
【0061】
(効果)
製造した積層光学フィルム1Bはその後、更なるフィルムの貼合又はフィルムの剥離の操作を加えてもよい。例えば、剥離基材フィルム21を剥離して露出したハードコート層22の面に保護フィルムを積層してもよい。保護フィルムは、ハードコート層22から剥離可能であってよい。
【0062】
偏光子として本実施形態のように液晶塗布型偏光子を採用した場合でも、従来の積層光学フィルムの製造方法と同様に、積層光学フィルム1Bとなった時点で端部ビラ10が生じる(図2)。すなわち、接着剤層4の存在幅が偏光子層23の幅以下であると、剥離基材フィルム21の剥離後に残った第1の光学フィルム2Bを構成するハードコート層22、偏光子層23及びオーバーコート層24のうち、接着剤層4の存在幅からはみ出した部分が自由端(端部ビラ10)になる。端部ビラ10は、固定されておらず搬送中に動くので、搬送中にちぎれて切れ端となりやすい。端部ビラ10は厚さが薄いほどちぎれやすいので、ハードコート層22、偏光子層23及びオーバーコート層24の合計厚さが薄い場合にその傾向が顕著になる。本発明者の検討によれば、液晶塗布型偏光子を採用した場合は特に偏光子層23が薄いものとなるので、剥離基材フィルム21を剥離した後に端部ビラ10がちぎれて小片となり、搬送ラインを汚染することが分かった。
【0063】
本実施形態の製造方法では、積層光学フィルム1Bを搬送する搬送工程において、露出しているハードコート層22の面に搬送ロールを接触させないようにして積層光学フィルム1Bを搬送するので、端部ビラ10が生じている場合でも端部ビラ10がちぎれることが抑制される。したがって、本実施形態の製造方法によれば、偏光子として液晶塗布型偏光子を採用した場合であっても、積層光学フィルムの搬送中に搬送ラインがフィルムの切れ端で汚染されない。なお、その後ハードコート層22の面に別のフィルム又は層(例えば上記の保護フィルム)を積層した場合は、端部ビラが当該層に固定されて動かなくなるので、当該層の側に搬送ロールを接触させても端部ビラがちぎれない。
【0064】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上記実施形態ではオーバーコート層24を備える態様を示したが、オーバーコート層24を備えない態様としてもよいし、代わりに他の層を備えるものとしてもよい。また、上記実施形態では、貼合時において偏光子層23の幅Wがハードコート層22の幅Wよりも小さい(W<W)態様を示したが、これらの幅は略等しくしてもよい。また、第1の光学フィルム2Aは、貼合ロール6a,6bに導入する前に両端部を切り揃えて、剥離基材フィルム21、ハードコート層22、偏光子層23、オーバーコート層24の全ての幅を等しくしていてもよい。
【0065】
また、上記実施形態では積層光学フィルム1Aを得た後に、同じ搬送ラインですぐに剥離基材フィルム21を剥離する態様を示したが(図3)、積層光学フィルム1Aを一旦ロール状に巻き取る態様としてもよい。その後、巻き取った積層光学フィルム1Aを繰り出した後で剥離基材フィルム21を剥離し、積層光学フィルム1Bを搬送する。このときの搬送は別の搬送ラインで行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、液晶塗布型偏光子を備える偏光板の製造方法に利用することができる。
【符号の説明】
【0067】
1A,1B…積層光学フィルム、2A,2B…第1の光学フィルム、3…第2の光学フィルム、4…接着剤層、5…塗工機、6a,6b…貼合ロール、7…紫外線照射装置、8…積層体、10…端部ビラ、21…剥離基材フィルム、22…ハードコート層(第1の光学機能層)、23…偏光子層(第2の光学機能層)、24…オーバーコート層、31…位相差層(第3の光学機能層)、32…剥離基材フィルム、W…偏光子層の幅、W…接着剤層の幅、W…ハードコート層の幅、W…位相差層の幅、WR1,WR2…貼合ロールの幅。

図1
図2
図3
図4