(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078901
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】情報処理システム、ライセンス付与方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230531BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192224
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】岩堀 功司
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC16
(57)【要約】
【課題】管理者による作業を低減してユーザーにライセンスを付与できる情報処理システムを提供すること。
【解決手段】ユーザーに付与されたライセンスに応じたサービスを提供する情報処理システム10であって、ユーザーを指定してライセンスの付与に関する招待要求を受信した場合、前記ユーザーを宛先に前記ライセンスの付与の承諾を問い合わせる通信部と、前記ユーザーが前記ライセンスの付与を承諾する旨の応答を受信した場合、前記ユーザーに前記ライセンスを付与するライセンス付与部と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーに付与されたライセンスに応じたサービスを提供する情報処理システムであって、
ユーザーを指定してライセンスの付与に関する招待要求を受信した場合、前記ユーザーを宛先に前記ライセンスの付与の承諾を問い合わせる通信部と、
前記ユーザーが前記ライセンスの付与を承諾する旨の応答を受信した場合、前記ユーザーに前記ライセンスを付与するライセンス付与部と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記ユーザーに付与される前記ライセンスは、機能制限はないが有効期限付きのライセンス、又は、期限はないが機能制限があるライセンスである、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記通信部は、前記招待要求と共に、機能制限はないが有効期限付きのライセンス、又は、期限はないが機能制限があるライセンスの指定を受信することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記機能制限があるライセンスが前記ユーザーに付与された場合、
前記ライセンス付与部は、前記機能制限があるライセンスの付与後、一定期間が経過すると、機能制限がない正式版ライセンスへのアップグレードを案内するメッセージと、
前記正式版ライセンスへのアップグレードを要求するWebページのURLと、が表示されるメールを、前記ユーザーを宛先に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記有効期限付きのライセンスが前記ユーザーに付与された場合、
前記ライセンス付与部は、有効期限が接近した場合、有効期限がない正式版ライセンスへのアップグレードを案内するメッセージと、
前記正式版ライセンスへのアップグレードを要求するWebページのURLと、が表示されるメールを、前記ユーザーを宛先に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記有効期限付きのライセンスが前記ユーザーに付与され、有効期限が超過した場合、
前記ライセンス付与部は、サービスを利用できない旨を案内するメッセージと、URLとが表示されるメールを、前記ユーザーを宛先に送信し、
前記URLに接続した端末装置からサービスの利用の継続を望むか否かを受け付け、
前記端末装置がサービスの利用の継続を望む旨を送信した場合、正式版ライセンスへのアップグレードを要求するWebページを前記端末装置に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記URLに接続した端末装置から前記ユーザーを指定して正式版ライセンスへのアップグレードが依頼された場合、
前記ライセンス付与部は、前記ユーザーが所属するテナントの管理者を宛先に、正式版ライセンスへのアップグレードの依頼がある旨と、前記ユーザーのユーザー名と、正式版ライセンスへのアップグレードを承諾するWebページのURLと、が表示されるメールを前記管理者に送信することを特徴とする請求項4又は5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
ユーザーに付与されたライセンスに応じたサービスを提供する情報処理システムが行うライセンス付与方法であって、
通信部が、ユーザーを指定してライセンスの付与に関する招待要求を受信した場合、前記ユーザーを宛先に前記ライセンスの付与の承諾を問い合わせるステップと、
前記ユーザーが前記ライセンスの付与を承諾する旨の応答を受信した場合、ライセンス付与部が、前記ユーザーに前記ライセンスを付与するステップと、
を有することを特徴とするライセンス付与方法。
【請求項9】
ユーザーに付与されたライセンスに応じたサービスを提供する情報処理システムを、
ユーザーを指定してライセンスの付与に関する招待要求を受信した場合、前記ユーザーを宛先に前記ライセンスの付与の承諾を問い合わせる通信部と、
前記ユーザーが前記ライセンスの付与を承諾する旨の応答を受信した場合、前記ユーザーに前記ライセンスを付与するライセンス付与部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、ライセンス付与方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機器などでアプリケーションを実行することでサービスを受けられるライセンスを企業等が契約する場合がある。企業等は社員をユーザーとしてテナントに所属させ、社員はアプリケーションを利用することで種々の業務に活用する。テナントは、企業等における部署や業種などの属性が似た社員が所属するユーザーグループである。テナントに所属しているユーザーはライセンスを付与されることで、アプリケーションを利用できる。
【0003】
テナントに所属する各ユーザーに対して管理者が権限の割り当てを行う技術が知られている(例えば特許文献1参照。)。特許文献1には、アクセス制御の対象である外部装置の利用者を特定することで、権限の割り当て作業に要する管理者の手間を削減する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、管理者がユーザーにライセンスを付与する作業が必要であるという問題があった。すなわち、テナントの管理者が、Webサイト等から、ユーザーごとにライセンスを付与する作業を手動で行っていた。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、管理者による作業を低減してユーザーにライセンスを付与できる情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、ユーザーに付与されたライセンスに応じたサービスを提供する情報処理システムであって、ユーザーを指定してライセンスの付与に関する招待要求を受信した場合、前記ユーザーを宛先に前記ライセンスの付与の承諾を問い合わせる通信部と、前記ユーザーが前記ライセンスの付与を承諾する旨の応答を受信した場合、前記ユーザーに前記ライセンスを付与するライセンス付与部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
管理者による作業を低減してユーザーにライセンスを付与できる情報処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システムが行う処理の概略を説明する図である。
【
図2】サービス提供システムの一例のシステム構成を示す図である。
【
図3】情報処理システム及び端末装置の一例のハードウェア構成図である。
【
図4】機器の一例である画像形成装置の一例のハードウェア構成図である。
【
図5】サービス提供システムの一例の機能構成を示す図である。
【
図6】テナント情報記憶部に記憶されている一例のテナント情報を示す図である。
【
図7】ユーザー情報記憶部に記憶されている一例のユーザー情報を示す図である。
【
図8】ライセンス情報記憶部に記憶されている一例のライセンス情報を示す図である。
【
図9】認証情報記憶部に記憶されている一例のアカウント情報を示す図である。
【
図10】アプリ情報記憶部に記憶されている一例のアプリ情報、一例のライセンス/アプリ対応情報を示す図である。
【
図11】テナントに属するユーザー、又は、機器に対して付与される一例のライセンスの種類を示す図である。
【
図13A】情報処理システムが新規ユーザーにゲストライセンスを付与する処理を説明する一例のシーケンス図のである(その1)。
【
図13B】情報処理システムが新規ユーザーにゲストライセンスを付与する処理を説明する一例のシーケンス図のである(その2)。
【
図13C】情報処理システムが新規ユーザーにゲストライセンスを付与する処理を説明する一例のシーケンス図のである(その3)。
【
図16】一例のゲスト種類設定画面を示す図である。
【
図18】一例の招待メール送信済み画面を示す図である。
【
図20】一例のゲストユーザー参加完了お知らせメール画面を示す図である。
【
図21】一例のゲストユーザー招待完了お知らせメール画面を示す図である。
【
図22A】情報処理システムがゲストライセンスの実行時に正式版ライセンスへのアップグレードを提案する処理を説明する一例のシーケンス図を示す図である(その1)。
【
図22B】情報処理システムがゲストライセンスの実行時に正式版ライセンスへのアップグレードを提案する処理を説明する一例のシーケンス図を示す図である(その2)。
【
図22C】情報処理システムがゲストライセンスの実行時に正式版ライセンスへのアップグレードを提案する処理を説明する一例のシーケンス図を示す図である(その3)。
【
図23】一例の期限通知メール画面を示す図である。
【
図24】一例のライセンス失効通知画面を示す図である。
【
図25】一例の一定期間超過通知メール画面を示す図である。
【
図26】一例のサービス利用アンケート画面を示す図である。
【
図27】一例のアップグレード依頼画面を示す図である。
【
図28】一例のアップグレード依頼完了画面を示す図である。
【
図29】一例のアップグレード依頼メール画面を示す図である。
【
図30】ユーザーのゲストライセンスを管理者が正式版ライセンスにアップグレードするための依頼と更新を説明する一例のシーケンス図である。
【
図31】一例の正式版ライセンスアップグレード依頼画面を示す図である。
【
図32】一例のアップグレード完了メール画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、情報処理システムと情報処理システムが行うライセンス付与方法について図面を参照しながら説明する。
【0010】
<処理の概略>
図1は、本実施形態の情報処理システム10が行う処理の概略を説明する図である。
【0011】
(1) すでにライセンスが付与されているテナントAの既存のユーザー(以下、ユーザーAと記載する)は、端末装置30Aを情報処理システム10と接続させる。ユーザーAは、テナントAにおいてライセンスが付与されていない他のユーザー(以下、ユーザーBと記載する)に、ライセンスの付与を求めるかを問い合わせるよう情報処理システム10に要求する。
なお、本実施形態では、同じテナントの一方のユーザーが他方のユーザーにライセンスを付与する例を説明するが、招待元のユーザーと招待されるユーザーは同じテナントでなくてもよい。この場合、招待元のユーザーは別のテナントに所属するユーザーを招待すると共に、ライセンスを付与する。つまり、招待とライセンス付与の処理が一度の招待で行われる。以下では、招待元のユーザーと招待されるユーザーが同じテナントか否か(テナントへの招待を含むかどうか)に関わりなく、招待という用語で、ライセンスが付与されるものとする。
【0012】
(2) 情報処理システム10は、ユーザーBにライセンスの付与に関する招待メールを送信する。
【0013】
(3) ユーザーBはメールに記載のURLに端末装置30Bで接続し、招待を承諾するか拒否するか応答する。ここではユーザーBが招待を承諾したものとする。
【0014】
(4) ユーザーBが招待を承諾したので、情報処理システム10は、ユーザーBにゲストライセンスを付与する。ゲストライセンスとは、有効期限又は機能制限の少なくとも一方があるライセンスをいう。
【0015】
このように、本実施形態の情報処理システム10は、ライセンスを有する既存ユーザーがライセンスの付与に関する招待を、ライセンスを有さないユーザーに送信し、ユーザーが承諾するとゲストライセンスが自動的に付与されるので、管理者がゲストユーザーのライセンスを付与する手間を省くことができる。
【0016】
<用語について>
ユーザーグループとは、サービスの提供者(本実施形態では情報処理システム)からサービスを受けることを契約した企業や組織等である。サービスとはアプリケーションの実行で得られる情報処理サービスである。ユーザーはユーザーグループに所属することでサービスを利用できる。本実施形態ではテナントという用語で説明される。
【0017】
アプリケーションとは、ユーザーがサービスを受けるために機器や情報処理装置で実行されるプログラムである。アプリケーションには、インストールせずにWebブラウザ上で実行されるWebアプリと、インストール後に情報処理装置が実行するネイティブアプリがある。Webアプリの場合、アプリケーションは一連の処理を順番に実行するワークフローアプリの場合がある。
【0018】
管理者とは、テナントの管理者をいう。管理者は、テナントで契約しているアプリケーションをユーザーが使用できるようにテナントに対し各種の設定を行う者である。ただし、ユーザーと管理者とは明確に区別する必要はなく、本実施形態でも便宜的に使い分けているに過ぎない。管理者がユーザーとなる場合もある。
【0019】
招待とは、同じテナントに所属するユーザーが保持するライセンスを、同じテナント内の他のユーザーにその存在を知らせたりライセンスを付与すること促したりすることをいう。これに対し、別のテナントに所属するユーザーを管理者が自分のテナントに招待する処理も存在する。
【0020】
ライセンスとは、アプリケーションを実行する権限をいう。アプリケーションの実行によりユーザーが各種のサービスを受けられる。一例として、テナントはアプリケーションの契約時にアプリケーションを利用できる人数を定め、従来はテナントの管理者が人数の範囲内で各ユーザーにライセンスを付与していた。
【0021】
<システム構成>
本実施形態に係るサービス提供システム100のシステム構成について、
図2を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係るサービス提供システム100の一例のシステム構成を示す図である。
【0022】
図2に示すサービス提供システム100は、情報処理システム10と、機器20と、端末装置30と、を含み、インターネット等の広域的なネットワークN1を介して通信可能に接続されている。サービス提供システム100は外部システムである外部サービスシステム40と通信する。
【0023】
情報処理システム10は、一台以上の情報処理装置で実現され、ネットワークN1を介して、クラウドサービス等の外部サービスシステム40と連携した一連の処理により実現される各種のサービスを提供する。本実施形態に係る情報処理システム10が提供するサービスの具体例については後述する。情報処理システム10は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよいし、単一の情報処理装置によって実現されてもよい。クラウドコンピューティングとは、特定ハードウェア資源が意識されずにネットワーク上のリソースが利用される形態をいう。情報処理システム10は、インターネット上に存在しても、オンプレミスに存在してもよい。なお、一連の処理は1つのアプリケーションにより提供され、一連の処理を「処理フロー」「ワークフロー」ともいう。
【0024】
機器20は、ユーザーが使用する各種の電子機器である。機器20は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)等の画像形成装置、PC(パーソナルコンピュータ)、プロジェクタ、電子黒板、テレビ会議端末、デジタルカメラ等である。機器20はネットワークN2に接続されている。ユーザーは、機器20を用いて、情報処理システム10又は外部サービスシステム40が提供する各種のサービスを利用することができる。
【0025】
なお、以降では、複数の機器20について、各々を区別するときは、「機器20A」、「機器20B」等と添え字を用いて記載する。
【0026】
端末装置30は、例えば、管理者又はユーザーが使用するデスクトップPC、ノート型PC、スマートフォン、タブレット端末等である。端末装置30はネットワークN2に接続されている。管理者又はユーザーは端末装置30を操作して、情報処理システム10又は外部サービスシステム40が提供する各種のサービスを利用することができ、更に、アプリケーションの設定を行うことができる。
【0027】
なお、以降では、複数の端末装置30について、各々を区別するときは、「端末装置30A」、「端末装置30B」等と添え字を用いて記載する。
【0028】
外部サービスシステム40は、ネットワークN1を介してアプリケーションの実行によるサービスを提供する一台以上の情報処理装置である。アプリケーションの実行によりデータの保存又は読出等が行われる。外部サービスシステム40の「外部」とは、情報処理システム10とは別のシステムであることをいう。異なる企業により運営される場合が多い。例えば、同じユーザーであっても外部サービスシステム40と情報処理システム10ではアカウントが異なる。
【0029】
外部サービスシステム40の一例には、例えば、各種のクラウドサービス、ASP(Application Service Provider)等があり、ネットワークを介して提供される各種の外部サービスが含まれてよい。例えば、サービスの一例としてストレージサービスがある。外部サービスシステム40は、インターネット上に存在しても、オンプレミスに存在してもよい。
【0030】
なお、以降では、複数の外部サービスシステム40について、各々を区別するときは、図示されている「外部サービスシステム40A」、「外部サービスシステム40B」等と、記載する。
【0031】
<ハードウェア構成例>
図3を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10及び端末装置30のハードウェア構成について説明する。
【0032】
<<情報処理システム及び端末装置>>
図3は、本実施形態に係る情報処理システム10及び端末装置30の一例のハードウェア構成を示す図である。
図3に示されているように、情報処理システム10及び端末装置30はコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティングデバイス512、光学ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0033】
これらのうち、CPU501は、情報処理システム10及び端末装置30全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワークN2を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、
図3に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0034】
また、キーボード511は、文字、数値、又は各種指示などの入力に使用される複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。光学ドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としての光記憶媒体513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、光学ドライブ514は、CD,DVD、Blu-ray(登録商標)等でよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0035】
<<機器>>
図4は、機器20の一例である画像形成装置のハードウェア構成図である。
図4に示されているように、画像形成装置は、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
【0036】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、及び、記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0037】
これらのうち、CPU901は、画像形成装置の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0038】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0039】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDDコントローラ908及びMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲット及びAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931、プリンタ部932、及びファクシミリ部との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906は、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを有していてよい。
【0040】
MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0041】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路のアンテナ920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0042】
更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931、プリンタ部932及びファクシミリ部933を有している。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなるハードキー940bを備えている。コントローラ910は、画像形成装置全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0043】
なお、画像形成装置は、操作パネル940のアプリ切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、及びファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。画像形成装置は、ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0044】
また、ネットワークI/F950は、ネットワークN2を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0045】
<機能について>
次に、本実施形態に係るサービス提供システム100の機能構成について、
図5を参照しながら説明する。
図5は、本実施形態に係るサービス提供システム100の一例の機能構成を示す図である。
【0046】
<<機器>>
機器20は、第二通信部21と、表示制御部22と、操作受付部23と、画像データ生成部24と、ファクシミリ処理部25と、電子メール処理部26とを有する。これら各機能部は、機器20にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU901が実行することで実現される機能又は手段である。例えば、第二通信部21、表示制御部22及び操作受付部23はWebブラウザにより実現され、その他は個別のアプリケーション(ネイティブアプリ)により実現される。
【0047】
第二通信部21は、情報処理システム10との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、第二通信部21は、各種の画面の画面情報等を情報処理システム10から受信し、アプリケーションの実行要求等を情報処理システム10に送信する。また、第二通信部21は、スキャンされた画像を送信したり、ファイル/フォルダのアップロード先のリストを情報処理システム10から受信したりする。
【0048】
表示制御部22は、各種の画面の画面情報を解釈してパネル表示部940aに表示する。操作受付部23は、パネル表示部940aに表示された各種画面におけるユーザーの各種操作を受け付ける。
【0049】
画像データ生成部24は、操作受付部23が選択を受け付けたアプリケーションが画像データを生成するものである場合、スキャナ部931で原稿をスキャンして画像データを生成する。ファクシミリ処理部25は、ファクシミリ部933によるファクシミリの受信及び送信に関する処理を行い、ファクシミリを受信した場合に予め対応付けられているアプリケーションの実行を情報処理システム10に要求する。なお、ファクシミリ処理部25は、ファクシミリの送信元(FAX番号)に対応したアプリケーションを要求してもよい。
【0050】
電子メール処理部26は、電子メールの送受信に関する処理を行い、電子メールを受信した場合に予め対応付けられているアプリケーションの実行を情報処理システム10に要求する。なお、電子メール処理部26は、電子メールの送信元(メールアドレス)に対応したアプリケーションを要求してもよい。
【0051】
<<端末装置>>
端末装置30は、第一通信部31と、表示制御部32と、操作受付部33とを有する。これら各機能部は、端末装置30にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令をCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。なお、このプログラムはWebブラウザでもよいし、専用のソフトウェアでもよい。
【0052】
第一通信部31は、情報処理システム10又は外部サービスシステム40との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、第一通信部31は、管理者又はユーザーが設定したライセンスの付与に関する設定を情報処理システム10に送信する。また、第一通信部31は、端末装置30が表示する各種の画面の画面情報やメールを受信する。
【0053】
表示制御部32は、各種の画面の画面情報を解釈してディスプレイ506に表示する。操作受付部33は、ディスプレイ506に表示された各種画面における管理者又はユーザーの各種操作を受け付ける。
【0054】
<<情報処理システム>>
情報処理システム10は、第三通信部11、Webサービス処理部12、アプリ管理部15、ライセンス付与部13、及び、メール送信部14を有する。これら各機能部は、情報処理システム10にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令を
図3に示したCPU501が実行することで実現される機能又は手段である。また、情報処理システム10は、テナント情報記憶部41、ユーザー情報記憶部42、ライセンス情報記憶部43、認証情報記憶部44、及び、アプリ情報記憶部45を有している。これら記憶部は、
図3に示したHD504等に構築される。
【0055】
第三通信部11は、端末装置30と機器20との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、第三通信部11は、ライセンスの付与に関する画面を受信し、招待メール等を送信する。
【0056】
アプリ管理部15は、機器等が実行するアプリケーションを管理する。アプリ管理部15は、ライセンスの有効期限切れのチェック等の定期的なバッチ処理も担う。
【0057】
Webサービス処理部12は、更にアプリ実行部12aと画面生成部12bを有している。画面生成部12bは、各種の設定の画面や各アプリケーションの画面を生成する。
【0058】
アプリ実行部12aは、機器20からの要求に応じてアプリケーションを実行する。アプリ実行部12aは、ユーザーの設定に従い、印刷やスキャンなどのアプリに応じた処理を制御する。印刷の場合にはファイルの印刷を機器に要求し、スキャンの場合には機器20がスキャンした画像データを外部サービスシステムに送信する。
【0059】
ライセンス付与部13は、テナント情報記憶部41、ユーザー情報記憶部42、ライセンス情報記憶部43、認証情報記憶部44、及び、アプリ情報記憶部45、を参照して、ユーザーへのライセンスの付与に関する制御を行う。ライセンス付与部13は、ライセンス情報記憶部43に保存されているライセンス情報の作成、取得、更新を行う。
【0060】
メール送信部14は、宛先、件名、本文のひな形を有し、ひな形に各情報を設定して、予め設定されているメールサーバにメールを送信する。
【0061】
図6は、テナント情報記憶部41に記憶されているテナント情報の一例を示す。以下、テナント情報の各項目について説明する。
・テナントIDは、テナントごとに割り振られる一意な識別情報である。なお、IDはIdentificationの略であり識別子や識別情報という意味である。IDは複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらのうち1つ以上の組み合わせをいう。
・テナント名は、テナントの一般的な名称(文字列や数字)である。
【0062】
図7は、ユーザー情報記憶部42に記憶されているユーザー情報の一例である。
・ユーザーIDは、ユーザーごとに割り振られるテナント内で一意なユーザーの識別情報である。
・テナントIDは、ユーザーが所属しているテナントの識別情報である。
・ユーザー名はユーザーの氏名である。
・メールアドレスは、ユーザーが登録した自身のメールアドレスである。
・パスワードはユーザーが秘匿している文字列等である。
・ロールはテナント管理者又は一般ユーザーの区別を規定する。
・ライセンスIDは、ユーザーが持つライセンスの識別情報である。
【0063】
図8は、ライセンス情報記憶部43に記憶されているライセンス情報の一例である。
・ライセンスIDは、ライセンスの識別情報である。
・サービスIDは、ライセンスの種類(
図11参照。正式版ライセンス、ゲストライセンス。)である。
・サービスクラスは、ライセンスの小分類(
図11参照。有効期限付き、機能制限付き。)が設定される。
・ライセンス有効期限は、ライセンスの終期である。
【0064】
図9は、認証情報記憶部44に記憶されている認証情報の一例である。
・ユーザーID(情報処理システム10)は、情報処理システム10におけるユーザーIDである。認証の成功後にトークンが付与される。また、ワンタイムの認証情報が設定される場合がある。
・外部サービスシステム40は外部サービスシステム40の識別情報である。
・アカウント情報(外部サービスシステム)は、外部サービスシステム40ごとのアカウント情報である。
【0065】
なお、外部サービスシステム40におけるアカウント情報は、ユーザーIDとパスワード、又は、外部サービスシステム40が発行したトークンなどである。外部サービスシステム40では、ユーザーのアカウント情報(トークンを含む)に応じてユーザーの認可情報が決まっている。認可情報により、ユーザーが、外部サービスシステム40が有するファイル/フォルダのうち表示できるファイル/フォルダが決まっている。
【0066】
図10(a)は、アプリ情報記憶部45に記憶されているアプリ情報の一例である。アプリ情報にはサービスを継続するか否かを問い合わせるアンケートへの回答が保存される。
・アンケートIDは、アンケートの識別情報である。
・回答者は、アンケートの回答者である。回答者はサービスのお試し利用者である。
・回答日時は、アンケートの回答日時である。
・回答内容は、サービスの利用を継続するか否かの回答である。
・備考は、アンケートの備考欄に入力された文字列である。
【0067】
図10(b)は、アプリ情報記憶部45に記憶されているライセンス/アプリ対応情報の一例である。ライセンス/アプリ対応情報は、ライセンスで利用できるアプリケーションを保持する。
・ライセンスIDは、ライセンスの識別情報である。
・アプリIDは、アプリケーションの識別情報である。
【0068】
<ライセンスの種類>
図11は、テナントに属するユーザー、又は、機器に対して付与されるライセンスの種類である。
図11では、ライセンスの大分類とライセンスの小分類に対応付けて、ライセンスの内容が登録されている。
【0069】
ライセンスの大分類によれば、ライセンスには正式版ライセンスとゲストライセンスがある。ライセンスの小分類によれば、ゲストライセンスには有効期限付きライセンス、及び、機能制限付きライセンスがある。両者の違いは図示するとおりである。有効期限付きライセンスは機能制限がない代わりに有効期限があり、機能制限付きライセンスは機能が制限されるが有効期限がない。有効期限と機能制限の両方があるライセンスがあってもよい。
【0070】
本実施形態では、招待したユーザーに対してゲストライセンスが付与される。また、ゲストユーザーは、ゲストライセンスから正式版ライセンスへのアップグレードも可能である。
【0071】
<アプリケーションについて>
図12を参照して、アプリケーションについて説明する。
図12は、アプリケーション202を説明する図である。アプリケーション202は複数のコンポーネント201を組み合わせて作られる。コンポーネント201とは、機能又は処理単位に用意されたプログラムのパーツである。
図12(a)に示すように、各種の外部サービスシステムへのファイルのアップロードやダウンロードを行うコンポーネント、ファイルにOCR、スタンプ、及び、PDFに関する処理を行うコンポーネント201が用意されている。
【0072】
また、
図12(b)に示すように、1つ以上のコンポーネント201が実行順に配置されることで、アプリケーション202が作成される。アプリケーション202が実行されることでワークフローが実行される。テナントはこのような各種のアプリケーション202を契約しており、所属するユーザーが利用できる。また、契約に応じてアプリケーションのライセンスの数(利用できるユーザーの数)には制限がある。したがって、特定のアプリケーションを利用するためには、ユーザーが該アプリケーションを契約しているテナントに所属し、ライセンスを付与される必要がある。
【0073】
<動作及び画面例>
続いて、
図13~
図21を参照して、既存ユーザーが新規ユーザーにライセンスの付与に関する招待を行い、ユーザーにゲストライセンスを付与する流れを説明する。
図13は、情報処理システム10が新規ユーザーにゲストライセンスを付与する処理を説明するシーケンス図の一例である。なお、説明の便宜上、
図13A~
図13Cに分けて説明する。
図14~
図21は
図13の説明において参照される、端末装置30が表示する画面例である。また、以下の説明では、ユーザーAが使用する端末装置を端末装置30A、ユーザーBが使用する端末装置を端末装置30B、管理者が使用する端末装置を端末装置30Cとする。
【0074】
S1:ユーザーAは、端末装置30Aを情報処理システム10に接続させ、ログイン画面にアカウント情報を入力する。端末装置30Aの操作受付部33が設定を受け付ける。アカウント情報は、例えば、テナントIDとユーザーIDとパスワード、又は、メールアドレスとパスワードである。ここではテナントIDとユーザーIDとパスワードが入力されたものとする。
【0075】
なお、ユーザーAは、テナントAの既存ユーザーでライセンスを保持している。ライセンスを保持していることが招待の条件でもよい。つまり、ユーザーAがライセンス保持しないアプリケーションについて、他のユーザーを招待しようとしても情報処理システム10が制限する。
【0076】
S2:端末装置30Aの第一通信部31はアカウント情報を指定してログイン要求を情報処理システム10に送信する。
【0077】
S3:情報処理システム10の第三通信部11がログイン要求を受信し、Webサービス処理部12がライセンス付与部13にログイン要求を送信する。
【0078】
S4:ライセンス付与部13は、ユーザーAが入力したテナントIDがテナント情報記憶部41に記憶されているか否かを判断する。
【0079】
S5:同様に、ライセンス付与部13は、ユーザーAが入力したユーザーIDとパスワードがユーザー情報記憶部42に記憶されているか否かを判断する。
【0080】
S6:ライセンス付与部13は、ステップS4、S5の判断結果が成功の場合、認証情報(トークン)を採番し、ユーザーAに対応付けて認証情報記憶部44に保存する。
【0081】
S7:ライセンス付与部13は、認証情報をWebサービス処理部12に返す。
【0082】
S8:Webサービス処理部12は第三通信部11を介して、認証情報とログイン完了を端末装置30Aに送信する。
【0083】
S9:端末装置30Aの第一通信部31が認証情報とログイン完了を受信し、表示制御部32がログイン完了を表示する。以降、端末装置30Aは認証情報を通信に添付する。
【0084】
S10:ユーザーAは、招待したいユーザーを検索するため、ユーザーID、ユーザー名又はメールアドレスなどを検索画面に入力し、検索を実行する。端末装置30Aの操作受付部33が設定を受け付ける。検索画面の一例を
図14に示す。
【0085】
S11:端末装置30Aの第一通信部31は認証情報と招待したいユーザーを指定して、検索要求を情報処理システム10に送信する。
【0086】
S12:情報処理システム10の第三通信部11がテナント配下(ユーザーAが所属するテナントのユーザー全員)のユーザーの検索要求を受信し、Webサービス処理部12がライセンス付与部13に検索要求を送信する。
【0087】
S13:ライセンス付与部13は、検索するユーザーAが正規のユーザーであることを確認するため、認証情報を認証情報記憶部44で照合する。照合が成功したとする。認証情報はユーザーIDと紐付いているので、ユーザーAが所属するテナント等も判明する。
【0088】
S14:次に、ライセンス付与部13は、例えばユーザーAが所属するテナントIDを指定してテナント情報をテナント情報記憶部41から取得する。テナント情報自体は処理に使用されないが、ここではテナントIDの存在を確認している。
【0089】
S15:ライセンス付与部13は、テナントIDを指定して、ユーザー名、ユーザーID又はメールアドレスでユーザーを検索する。テナントIDを指定するのは、テナントが異なると、ユーザー名又はユーザーIDが同じユーザーが存在するからである。ライセンス付与部13は、検索に適合したユーザーのライセンスIDを取得する。
【0090】
S16:ライセンス付与部13は、各ユーザーのライセンスIDに対応付けられたライセンス情報のうち、サービスIDをライセンス情報記憶部43から取得する。
【0091】
S17:ライセンス付与部13は、検索結果(検索条件に適合したユーザーのリストとサービスID)をWebサービス処理部12に送信する。
【0092】
S18:Webサービス処理部12は、サービスIDに応じた検索結果画面(
図15(a)参照)を生成し、第三通信部11を介して、検索結果画面の画面情報を端末装置30Aに送信する。
【0093】
S19:端末装置30Aの第一通信部31が検索結果画面の画面情報を受信し、表示制御部32が表示する。検索結果画面の一例を
図15に示す。端末装置30Aは、ユーザーAの操作に応じて検索結果画面に続いて
図16のゲスト種類設定画面を表示する。
【0094】
図14は、ユーザーAがライセンスの付与に関する招待をしたいユーザーを検索する検索画面110の一例である。検索画面110は、「ゲストとして招待したいユーザーを検索します」というメッセージ111、ユーザー名・メールアドレスの入力欄112、及び、検索ボタン113を有している。
【0095】
図15(a)は、ユーザーAがユーザーを検索した結果を表示する検索結果画面120の一例である。検索結果画面120は、ユーザー名121に対応付けて、招待ボタン122、招待済みボタン123、及び、招待不可ボタン124を有している。
・招待ボタン122は、サービスIDに正式版ライセンスもゲストライセンスも設定がない場合に表示される。
・招待済みボタン123は、サービスIDにゲストライセンスが設定されている場合に表示される。
・招待不可ボタン124は、サービスIDに正式版ライセンスが設定されている場合に表示される。
ユーザーAが押下できるのは招待ボタン122のみである。
【0096】
図15(b)は、検索条件に適合するユーザーが見つからない場合に表示される検索失敗画面130の一例である。検索失敗画面130は、「企業テナント内に該当するユーザーが存在しません」というメッセージ131を有している。ユーザーAは再度ユーザーを検索しなおすか、招待を取りやめることができる。
【0097】
図16は、
図15(a)で招待ボタン122が押下されると表示される、ゲスト種類設定画面140の一例である。ゲスト種類設定画面140は、「ユーザーBに招待を出すゲストの種類を選んでください」というメッセージ141、「有効期限付き」という選択肢142、「機能制限付き」という選択肢143、選択肢142,143に対応付けられたラジオボタン144、キャンセルボタン145、OKボタン146、及び、アプリ名147を有している。したがって、管理者はライセンスの付与に関する招待に際し、ユーザーとライセンスの種類を選択できる。なお、アプリ名147は、ユーザーAがライセンスの付与をおすすめするアプリの名称である(ユーザーAはライセンスを付与されている)。この後の処理や画面でもアプリ名147に対するライセンスがユーザーBに付与される。このライセンスはこのアプリを実行する権限である。
【0098】
S20:
図13Bを参照して説明する。ユーザーAは、
図15(a)の検索結果画面120でユーザーBが招待可能であることを確認した後、
図16のゲスト種類設定画面140でユーザーBを招待する操作を端末装置30Aに入力する。端末装置30Aの操作受付部33が設定を受け付ける。
【0099】
S21:端末装置30Aの第一通信部31は、認証情報、ユーザーBのユーザーID、及び、ゲストライセンスの種類を指定して、招待要求を情報処理システム10に送信する。
【0100】
S22:情報処理システム10の第三通信部11が招待要求を受信し、Webサービス処理部12がライセンス付与部13に招待要求を送信する。
【0101】
S23:ライセンス付与部13は、認証情報を認証情報記憶部44で照合する。
【0102】
S24:ライセンス付与部13は、ユーザーBのユーザーIDでユーザー情報記憶部42を検索し、ユーザーBの情報(ユーザー名やメールアドレス等)を取得する。
【0103】
S25:ライセンス付与部13は、ワンタイムの認証情報(所定桁数以上の不作為なアルファベット・数字・記号)を作成し、ユーザーB(ユーザーID、テナントID等、ユーザーに紐付く全ての情報)と対応付けてワンタイムの認証情報をライセンス情報記憶部43に保存する。
【0104】
S26:ライセンス付与部13は、ユーザーBの情報、ワンタイムの認証情報、ゲストライセンスの種類、及び、ユーザーBを招待した旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、招待された旨のユーザーBへのメールの送信を要求する。ライセンス付与部13は招待を受け付けるWebページ(
図19の招待受付設定画面)を生成し、このWebページのURLをメールの内容に設定する。URLのクエリパラメータにワンタイムの認証情報が設定される。
【0105】
S27:メール送信部14は上記のURL付きのメールをユーザーBに送信する。ユーザーBは、端末装置30Bでこのメールを受信し、招待メール画面を表示する。招待メール画面の一例を
図17に示す。
【0106】
S28:ライセンス付与部13はユーザーBを招待した旨をWebサービス処理部12に送信する。
【0107】
S29:Webサービス処理部12は招待メール送信済み画面の画面情報を生成し、第三通信部11を介して、ユーザーBを招待した旨を含む招待メール送信済み画面の画面情報を端末装置30Aに送信する。
【0108】
S30:端末装置30Aの第一通信部31が招待メール送信済み画面の画面情報を受信し、表示制御部32が招待メール送信済み画面を表示する。招待メール送信済み画面の一例を
図18に示す。
【0109】
図17は、ユーザーBに送信された招待メール画面150を示す。招待メール画面150は、送信元メールアドレス151、宛先メールアドレス152(ユーザーBのメールアドレス)、「ユーザーA様から次のテナントのゲストユーザーとして招待されています。」というメッセージ153、テナント名154、ライセンス種類155、「以下のURLからゲストとして参加するか確認してください。」というメッセージ156、及び、参加するか否かを設定できるURL157を有する。
【0110】
このように、招待されたユーザーBには、ゲストとして招待された旨のメールが届く。メールには、招待元、及び、どのテナントから招待されたのかが表示される。
【0111】
図18は、ユーザーBに招待メールが送信された場合に表示される招待メール送信済み画面160の一例である。招待メール送信済み画面160は、「ユーザーBに招待を出しました」というメッセージ161を有する。
S31:
図13Cを参照して説明する。端末装置30Bの第一通信部31は、メールソフトで招待メールを受信し、表示制御部32が招待メール画面(
図17)を表示する。ユーザーBがURL157を押下する。端末装置30Bの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0112】
S32:端末装置30Bの第一通信部31がURLに接続する。
【0113】
S33:情報処理システム10の第三通信部11が、URLのクエリパラメータからワンタイムの認証情報を取得し、Webサービス処理部12がワンタイムの認証情報の認証をライセンス付与部13に要求する。
【0114】
S34:ライセンス付与部13は、ワンタイムの認証情報が認証情報記憶部44に保存されているか否かを判断する。
【0115】
S35:ライセンス付与部13は、認証結果(成功)をWebサービス処理部12に送信する。
【0116】
S36:Webサービス処理部12は認証が成功なので、招待を拒否するか承諾するかを選択できる招待受付設定画面を生成し、第三通信部11を介して、端末装置30Bに送信する。
【0117】
S37:端末装置30Bの第一通信部31が招待受付設定画面の画面情報を受信し、表示制御部32が表示する。招待受付設定画面の一例を
図19に示す。
【0118】
S38:ユーザーBが招待受付設定画面で承諾ボタンを押下する。端末装置30Bの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0119】
S39:端末装置30Bの第一通信部31が招待を承諾する旨を情報処理システム10に送信する。
【0120】
S40:情報処理システム10の第三通信部11が招待を承諾する旨を受信し、Webサービス処理部12がユーザーBにゲストライセンスを付与するようライセンス付与部13に要求する。
【0121】
S41:次に、ライセンス付与部13は、例えばユーザーBが所属するテナントID(ワンタイムの認証情報により明らかになっている)を指定してテナント情報をテナント情報記憶部41から取得する。テナント情報自体は処理に使用されないが、ここではテナントIDの存在を確認している。
【0122】
S42:ライセンス付与部13は、ライセンス情報記憶部43にゲストライセンスを作成する。すなわち、ライセンスIDを採番し、サービスIDにゲストライセンスを設定し、サービスクラスにユーザーAが選択したライセンスの小分類を設定し、有効期限付きライセンスの場合は予め決まったライセンス有効期限を設定する。
【0123】
S43:ライセンス付与部13は、ユーザー情報記憶部42においてユーザーBにゲストライセンスのライセンスIDを保存する。
【0124】
S44:テナントAの管理者に報告するため、ライセンス付与部13は、テナントAに所属しロールがテナント管理者である、テナントAの管理者のユーザーID,メールアドレス等をユーザー情報記憶部42から取得する。
【0125】
S45:ライセンス付与部13は、テナントAの管理者に対し、ユーザーBにゲストライセンスが付与された旨を通知するメールの送信をメール送信部14に要求する。ライセンス付与部13は、ユーザーBに対し、ユーザーBにゲストライセンスが付与された旨のメールの送信をメール送信部14に要求する。
【0126】
S46:メール送信部14は、テナントAの管理者に対し、ユーザーBにゲストライセンスが付与された旨のメールを送信する。端末装置30Aがこのメールを受信し、ゲストユーザー参加完了お知らせメール画面を表示する。ゲストユーザー参加完了お知らせメール画面の一例を
図20に示す。
【0127】
S47:メール送信部14は、ユーザーBにゲストライセンスが付与された旨のメールを送信する。端末装置30Bがこのメールを受信し、ゲストユーザー招待完了お知らせメール画面を表示する。ゲストユーザー招待完了お知らせメール画面の一例を
図21に示す。
【0128】
S48:ライセンス付与部13は、ゲストライセンスが有効になった旨をWebサービス処理部12に送信する。
【0129】
S49:Webサービス処理部12は、ゲストライセンスが有効になった旨を表示するWebページを生成し、第三通信部11を介して、端末装置30Bに送信する。
【0130】
S50:端末装置30Bの第一通信部31がWebページを受信し、表示制御部32が表示する。
【0131】
図19は、
図17の招待メール画面でURL157が押下された場合に表示される招待受付設定画面170の一例である。招待受付設定画面170は、「ユーザーAから以下のテナントにゲストとして招待されています。招待を受け入れますか?」というメッセージ171、テナント名172、拒否ボタン173、及び、承諾ボタン174を有している。
【0132】
このように、ユーザーBはメール内のURL157にアクセスすることで、ゲストライセンスの付与を承諾するか否か入力できる。
【0133】
図20は、管理者に送信されたゲストユーザー招待完了お知らせメール画面190を示す。ゲストユーザー招待完了お知らせメール画面190は、送信元メールアドレス191(システムのメールアドレス)、宛先メールアドレス192(管理者のメールアドレス)、「ユーザーB様が次のテナントのゲストユーザーの招待を承諾されましたことをご連絡いたします。」というメッセージ193、テナント名194、招待元195、ゲスト種類196、及び、有効期限197を有する。
【0134】
このように、ユーザーBがゲストとしての参加を承諾すると、テナントの管理者に対してもゲストユーザーが増えた旨のメールが届き、管理者は、ゲストの招待元を含めてユーザーライセンスの増加を確認することができる。
【0135】
図21は、ユーザーBに送信されたゲストユーザー参加完了お知らせメール画面180を示す。ゲストユーザー参加完了お知らせメール画面180は、送信元メールアドレス181、宛先メールアドレス182(ユーザーBのメールアドレス)、「ユーザーB様に次のテナントにおいてゲストユーザーライセンスが付与されましたことをご連絡いたします。」というメッセージ183、テナント名184、招待元185、ゲスト種類186、及び、有効期限187を有する。
【0136】
このように、ユーザーBがゲストとしての参加を承諾すると、ユーザーBに対してゲスト参加完了の旨のメールが届く。
【0137】
<ゲストライセンスの有効期限の確認、失効時の処理>
続いて、
図22~
図29を参照して、ライセンスの有効期限の確認、失効時の処理について説明する。
図22は、情報処理システム10がゲストライセンスの実行時に正式版ライセンスへのアップグレードを提案する処理を説明するシーケンス図の一例である。なお、説明の便宜上、
図22A~
図22Cに分けて説明する。
図23~
図29は
図22の説明において参照される、端末装置30の画面例である。
【0138】
まず、ゲストライセンスのサービスクラスが有効期限付きライセンスの場合を説明する。
【0139】
S51:アプリ管理部15は、24:00等の1日1回の決まったタイミングになると、有効期限付きライセンスの有効期限までの日数の確認をライセンス付与部13に要求する。
【0140】
S52:ライセンス付与部13は、テナント情報記憶部41から全てのテナントのテナントIDを取得する。
【0141】
S53:ライセンス付与部13は、有効期限付きライセンスの有効期限が接近している又は経過したライセンスIDをライセンス情報記憶部43から取得する。
【0142】
S54:ライセンス付与部13は、ステップS53のライセンスIDに対応付けられたユーザー情報(ユーザー名、メールアドレス等)をユーザー情報記憶部42から取得する。
【0143】
S55:ライセンス付与部13は、各テナントの管理者の情報(ロールがテナント管理者)をユーザー情報記憶部42から取得する。
【0144】
S56:有効期限まで残りが1週間(あくまで一例であり、数日でも1ヶ月でもよい。)である場合、ライセンス付与部13は、ワンタイムの認証情報を作成し、ユーザーB(ユーザーID、テナントID等、ユーザーに紐付く全ての情報)に対応付けて認証情報記憶部44に保存する。
【0145】
S57:ライセンス付与部13は、ユーザーBのユーザー情報(ユーザー名、メールアドレス等)、ワンタイムの認証情報、及び、有効期限が接近している旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、ユーザーBへのメールの送信を要求する。ライセンス付与部13は、ユーザーBのユーザー情報(ユーザー名、メールアドレス等)、管理者のメールアドレス、及び、有効期限が接近している旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、ユーザーBと同じテナントの管理者へのメールの送信を要求する。なお、ライセンス付与部13は、ライセンスをアップグレードするためのWebページ(
図27の正式版ライセンスへのアップグレード依頼画面250)を生成し、このWebページのURLをメールの内容に設定する。URLのクエリパラメータにワンタイムの認証情報が設定される。
【0146】
S58:有効期限まで残りが1週間のユーザーBに対し、メール送信部14は、ゲストライセンスが残り1週間である旨の上記のURL付きのメールをユーザーBに送信する。端末装置30Bはこのメールを受信し、期限通知メール画面を表示する。期限通知メール画面の一例を
図23に示す。
【0147】
S59:有効期限まで残りが1週間のゲストユーザーが存在する場合、メール送信部14は、ゲストライセンスが残り1週間である旨のメールをユーザーBと同じテナントの管理者に送信する。
【0148】
S60:有効期限が経過した場合を説明する。有効期限が経過した場合、ライセンス付与部13は、ワンタイムの認証情報を作成し、ユーザーB(ユーザーID、テナントID等、ユーザーに紐付く全ての情報)に対応付けて認証情報記憶部44に保存する。
【0149】
S61:ライセンス付与部13は、ユーザーBのユーザー情報(ユーザー名、メールアドレス等)、ワンタイムの認証情報、及び、有効期限が経過した旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、ユーザーBへのメールの送信を要求する。ライセンス付与部13は、ユーザーBのユーザー情報(ユーザー名、メールアドレス等)、管理者のメールアドレス、及び、有効期限が経過した旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、ユーザーBと同じテナントの管理者へのメールの送信を要求する。なお、ライセンス付与部13は、アンケートを表示するWebページ(
図26のサービス利用アンケート画面240)を生成し、このWebページのURLをメールの内容に設定する。URLのクエリパラメータにワンタイムの認証情報が設定される。
【0150】
S62:有効期限が経過した場合、メール送信部14は、ゲストライセンスが失効したことを通知する上記のURL付きのメールをユーザーBに送信する。端末装置30Bはこのメールを受信し、ライセンス失効通知画面を表示する。ライセンス失効通知画面の一例を
図24に示す。
【0151】
S63:有効期限が経過した場合、メール送信部14は、ゲストライセンスが失効したことを通知するメールをユーザーBと同じテナントの管理者に送信する。
【0152】
図23は、ゲストライセンスが残り1週間である旨の期限通知メール画面210の一例を示す。期限通知メール画面210は、送信元メールアドレス211(システムのメールアドレス)、宛先メールアドレス212(ユーザーBのメールアドレス)、「次のテナントのゲストライセンスの有効期限が近づいています。」というメッセージ213、テナント名214、有効期限215、「引き続きサービスを利用されたい場合は、以下のURLからテナント管理者へ正式版ライセンスの追加を依頼して下さい」というメッセージ216、及び、URL217(
図27の正式版ライセンスへのアップグレード依頼画面250に接続される)を有している。
【0153】
図24は、ゲストライセンスの有効期限が経過した旨のライセンス失効通知画面220の一例を示す。ライセンス失効通知画面220は、送信元メールアドレス221(システムのメールアドレス)、宛先メールアドレス222(ユーザーBのメールアドレス)、「次のテナントのゲストライセンスが終了しました。以降はサービスを利用することができません。」というメッセージ223、テナント名224、有効期限225、「引き続きサービスを利用されたい場合は、以下のURLからテナント管理者へ正式版ライセンスの追加を依頼して下さい」というメッセージ226、及び、URL227(
図26のサービス利用アンケート画面240に接続される)を有している。
【0154】
次に、
図22Bを参照して、ゲストライセンスが機能制限付きライセンスの場合を説明する。
【0155】
S64:アプリ管理部15は、24:00等の1日1回の決まったタイミングになると、機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過したユーザーの確認をライセンス付与部13に要求する。これは、正式版ライセンスへのアップグレードを促すためである。
【0156】
S65:ライセンス付与部13は、テナント情報記憶部41から全てのテナントのテナントIDを取得する。
【0157】
S66:ライセンス付与部13は、機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過したライセンスIDをライセンス情報記憶部43から取得する。
【0158】
S67:ライセンス付与部13は、ステップS66のライセンスIDに対応付けられたユーザー情報(ユーザー名、メールアドレス等)をユーザー情報記憶部42から取得する。
【0159】
S68:ライセンス付与部13は、各テナントの管理者(ロールがテナント管理者)の情報(ユーザー名、メールアドレス)をテナント情報記憶部41から取得する。
【0160】
S69:ライセンス付与部13は、ワンタイムの認証情報を作成し、ユーザーB(ユーザーID、テナントID等、ユーザーに紐付く全ての情報)に対応付けて認証情報記憶部44に保存する。
【0161】
S70:ライセンス付与部13は、ユーザーBのユーザー情報(ユーザー名、メールアドレス等)、ワンタイムの認証情報、及び、機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過した旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、ユーザーBへのメールの送信を要求する。ライセンス付与部13は、ユーザーBのユーザー情報(ユーザー名、メールアドレス等)、ユーザーBと同じの管理者のメールアドレス、及び、機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過した旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、管理者へのメールの送信を要求する。なお、ライセンス付与部13は、正式版ライセンスへのアップグレードを行うWebページ(
図27の正式版ライセンスへのアップグレード依頼画面250)を生成し、このWebページのURLをメールの内容に設定する。URLのクエリパラメータにワンタイムの認証情報が設定される。
【0162】
S71:機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過したユーザーBに対し、メール送信部14は、機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過した旨(ライセンスのアップグレード)の上記のURL付きのメールをユーザーBに送信する。端末装置30Bはこのメールを受信し、一定期間超過通知メール画面を表示する。一定期間超過通知メール画面の一例を
図25に示す。
【0163】
S72:機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過したゲストユーザーが存在する場合、メール送信部14は、機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過した旨(ライセンスのアップグレード)のメールをユーザーBと同じテナントの管理者に送信する。
【0164】
図25は、機能制限付きライセンスを付与後、一定期間が経過した旨のメールの一定期間超過通知メール画面230の一例を示す。一定期間超過通知メール画面230は、送信元メールアドレス231(システムのメールアドレス)、宛先メールアドレス232(ユーザーBのメールアドレス)、「現在、以下のテナントのゲストユーザーとしてサービスをご利用されていますが、本件は正式版ライセンスのご案内です。」というメッセージ233、テナント名234、「機能制限が解除された正式版サービスを利用されたい場合は、以下のURLからテナント管理者へ正式版ライセンスの追加を依頼して下さい」というメッセージ235、及び、URL236(
図27の正式版ライセンスへのアップグレード依頼画面250に接続される)を有している。
【0165】
次に、
図22Cを参照して、ゲストライセンスが失効した旨のメールを受け取ったユーザーBが正式版ライセンスの付与を依頼する処理を説明する。
【0166】
S73:ユーザーBは端末装置30Bのメールソフトでゲストライセンスが失効したことを通知する上記のURL付きのメールを受信する。ユーザーBが
図24のライセンス失効通知画面220に表示されたURL227を押下する。端末装置30Bの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0167】
S74:端末装置30Bの第一通信部31がURL227に接続する。
【0168】
S75:情報処理システム10の第三通信部11が、URLのクエリパラメータからワンタイムの認証情報を取得し、Webサービス処理部12がワンタイムの認証情報の認証をライセンス付与部13に要求する。
【0169】
S76:ライセンス付与部13は、ワンタイムの認証情報が認証情報記憶部44に保存されているか否かを判断する。
【0170】
S77:ライセンス付与部13は、認証結果(成功)をWebサービス処理部12に送信する。
【0171】
S78:Webサービス処理部12は認証が成功なので、サービスを継続して利用したいかを問い合わせるアンケート画面を生成し、第三通信部11を介して、端末装置30Bに送信する。サービス利用アンケート画面の一例を
図26に示す。ライセンスが失効した場合にアンケートが表示されるのは、失効時の意見を蓄積したり、失効後のアップグレードの数をカウントしたりできるためである。
【0172】
S79:端末装置30Bの第一通信部31がサービス利用アンケート画面の画面情報を受信し、表示制御部32が表示する。
【0173】
S80:ユーザーBはサービスを継続して利用したいか否かをサービス利用アンケート画面に入力する。端末装置30Bの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0174】
S81:端末装置30Bの第一通信部31が回答内容を情報処理システム10に送信する。
【0175】
S82:情報処理システム10の第三通信部11が回答内容を受信し、Webサービス処理部12が回答内容を記録するようアプリ管理部15に要求する。
【0176】
S83:アプリ管理部15は、アプリ情報記憶部45にユーザーBの回答内容を記録する。
【0177】
S84:アプリ管理部15は、回答内容を記録した旨をWebサービス処理部12に送信する。
【0178】
S85:回答内容が継続利用を希望する「はい」である場合、Webサービス処理部12は、正式版ライセンスへのアップグレードを依頼するアップグレード依頼画面を生成し、第三通信部11を介して、端末装置30Bに送信する。
【0179】
S86:端末装置30Bの第一通信部31がアップグレード依頼画面の画面情報を受信し、表示制御部32が表示する。アップグレード依頼画面の一例を
図27に示す。
【0180】
S87:ユーザーBはテナントAの管理者へのコメントを入力し依頼ボタンを押下する。端末装置30Bの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0181】
S88:端末装置30Bの第一通信部31が、ユーザーB、テナントAの管理者を指定して正式版ライセンスへアップグレードする旨を情報処理システム10に送信する。
【0182】
S89:情報処理システム10の第三通信部11が正式版ライセンスへアップグレードする旨を受信し、Webサービス処理部12がこのリクエストをライセンス付与部13に送信する。
【0183】
S90:ライセンス付与部13は、例えばユーザーBが所属するテナントIDを指定してテナント情報をテナント情報記憶部41から取得する。テナント情報自体は処理に使用されないが、ここではテナントIDの存在を確認している。
【0184】
S91:テナントの管理者に報告するため、ライセンス付与部13は、テナントAの管理者(ロールがテナント管理者)の情報をユーザー情報記憶部42から取得する。
【0185】
S92:ライセンス付与部13は、ワンタイムの認証情報を作成し、管理者(ユーザーID、テナントID等、管理者に紐付く全ての情報)と対応付けてワンタイムの認証情報をライセンス情報記憶部43に保存する。
【0186】
S93:ライセンス付与部13は、ユーザーBの情報、ワンタイムの認証情報、及び、ユーザーBの正式版ライセンスへのアップグレードを依頼する旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、テナントAの管理者へのメールの送信を要求する。なお、ライセンス付与部13は、
図31の正式版ライセンスアップグレード依頼画面280を表示するWebページのURLをメールに設定する。
【0187】
S94:メール送信部14は、ユーザーBの正式版ライセンスへのアップグレードを依頼する旨のメールを管理者に送信する。管理者の端末装置30Cはこのメールを受信し、アップグレード依頼メール画面を表示する。アップグレード依頼メール画面の一例を
図29に示す。
【0188】
S95:ライセンス付与部13はアップグレード依頼が管理者に送信された旨をWebサービス処理部12に送信する。
【0189】
S96:Webサービス処理部12はアップグレード依頼完了画面を生成し、第三通信部11を介して、アップグレード依頼が管理者に送信された旨を含むアップグレード依頼完了画面の画面情報を端末装置30Bに送信する。
【0190】
S97:端末装置30Bの第一通信部31は、アップグレード依頼完了画面の画面情報を受信し、表示制御部32が表示する。アップグレード依頼完了画面の一例を
図28に示す。
【0191】
図26は、
図24のURL227が押下された場合に表示されるサービス利用アンケート画面240の一例である。サービス利用アンケート画面240は、「今後もサービス提供システムを継続して利用したいですか?」というメッセージ241、「はい」という選択肢242、「いいえ」という選択肢243、コメント入力欄244、及び、送信ボタン245を有している。ユーザーBがアンケートに回答することで、テナントAの管理者は、継続利用希望者を把握することができ、正式版ライセンスの数に余裕がある場合、管理者は正式版ライセンス追加の作業が一度(失効の通知とライセンスのアップグレード)で済むというメリットがある。
【0192】
図27は、
図26で「はい」が選択された場合に表示される正式版ライセンスへのアップグレード依頼画面250である。正式版ライセンスへのアップグレード依頼画面250は、「以下のテナントの正式版ユーザーライセンスをテナント管理者に依頼しますか?」というメッセージ251、テナント名252、コメント欄253、キャンセルボタン254、及び、依頼ボタン255を有している。
【0193】
なお、正式版ライセンスへのアップグレード依頼画面250は、
図23のURL217、及び、
図25のURL236をユーザーBが押下しても表示される。ユーザーBはテナントの管理者に対してコメント欄にコメントを入力することで、依頼と同時に特記事項を添えることが可能である。
【0194】
図28は、アップグレード依頼完了画面260の一例である。アップグレード依頼完了画面260は、「テナント管理者にアップグレードの依頼が送られました。」というメッセージ261を有している。
【0195】
図29は、アップグレード依頼メール画面270の一例を示す。アップグレード依頼メール画面270は、送信元メールアドレス271(システムのメールアドレス)、宛先メールアドレス272(管理者のメールアドレス)、「次のテナントの正式版ユーザーライセンスへのアップグレード依頼が届いています。」というメッセージ273、テナント名274、利用者名275、コメント276、「以下のURLからライセンスへのアップグレードの手続きを行って下さい。」というメッセージ277、及び、URL278を有している。管理者は、メールに記載されているURL278(正式版ライセンスアップグレード依頼画面280に接続される)を押下する。
【0196】
<正式版ライセンスにアップグレードするための依頼と更新に関する処理>
続いて、
図30~
図32を参照して、招待したユーザーのゲストライセンスを正式版ライセンスにアップグレードするための依頼と更新に関する処理を説明する。
図30は、ユーザーBのゲストライセンスを管理者が正式版ライセンスにアップグレードするための依頼と更新を説明するシーケンス図の一例である。
図31、
図32は
図30の説明において参照される、端末装置30の画面例である。
【0197】
S101:まず、
図29のアップグレード依頼メール画面270で管理者がURL278を押下する。端末装置30Cの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0198】
S102:端末装置30Cの第一通信部31がURL278に接続する。
【0199】
S103:情報処理システム10の第三通信部11が、URL278のクエリパラメータからワンタイムの認証情報を取得し、Webサービス処理部12がワンタイムの認証情報の認証をライセンス付与部13に要求する。
【0200】
S104:ライセンス付与部13は、ワンタイムの認証情報が認証情報記憶部44に保存されているか否かを判断する。
【0201】
S105:ライセンス付与部13は、認証結果(成功)をWebサービス処理部12に送信する。
【0202】
S106:Webサービス処理部12は認証が成功なので、正式版ライセンスへのアップグレードを依頼する正式版ライセンスアップグレード依頼画面を生成し、第三通信部11を介して、画面情報を端末装置30Cに送信する。正式版ライセンスアップグレード依頼画面の一例を
図31に示す。
【0203】
S107:端末装置30Cの第一通信部31が正式版ライセンスアップグレード依頼画面の画面情報を受信し、表示制御部32が表示する。
【0204】
S108:管理者は、正式版ライセンスアップグレード依頼画面で正式版ライセンスへのアップグレードを依頼する承諾ボタンを押下する。端末装置30Cの操作受付部33が操作を受け付ける。
【0205】
S109:承諾ボタンの押下により、端末装置30Cの第一通信部31が、ユーザーB、テナントAの管理者を指定して、ゲストライセンスを正式版ライセンスへアップグレードするリクエストを情報処理システム10に送信する。
【0206】
S110:情報処理システム10の第三通信部11が上記のリクエストを受信し、Webサービス処理部12がゲストライセンスを正式版ライセンスへアップグレードすることをライセンス付与部13に要求する。
【0207】
S111:ライセンス付与部13は、例えば管理者が所属するテナントIDを指定してテナント情報をテナント情報記憶部41から取得する。テナント情報自体は処理に使用されないが、ここではテナントIDの存在を確認している。
【0208】
S112:ライセンス付与部13は、テナントIDとユーザーBのユーザーIDでユーザー情報記憶部42を検索し、ユーザーBのユーザー情報(ライセンスID、ユーザー名、メールアドレス等)を取得する。
【0209】
S113:ライセンス付与部13は、ライセンス情報記憶部43において、ライセンスIDに対応付けられたユーザーBのゲストライセンスのサービスIDを正式版ライセンスに更新する。
【0210】
S114:ライセンス付与部13は、ユーザーBのメールアドレス、及び、正式版ライセンスへアップグレードされた旨のメールの内容を、メール送信部14に送信して、ユーザーBへのメールの送信を要求する。
【0211】
S115:メール送信部14は、ゲストライセンスが正式版ライセンスへアップグレードされた旨のメールをユーザーBに送信する。端末装置30Bがこのメールを受信し、アップグレード完了メール画面を表示する。アップグレード完了メール画面の一例を
図32に示す。
【0212】
S116:ライセンス付与部13は、正式版ライセンスへのアップグレードが完了した旨をWebサービス処理部12に送信する。
【0213】
S117:Webサービス処理部12は、正式版ライセンスへのアップグレードが完了した旨を表示するWebページを作成し、第三通信部11を介して端末装置30Cに送信する。
【0214】
S118:端末装置30Cの第一通信部31が正式版ライセンスへのアップグレードが完了した旨のWebページを受信し、表示制御部32が表示する。
【0215】
図31は、
図29のURL278の押下で表示される正式版ライセンスアップグレード依頼画面280の一例である。正式版ライセンスアップグレード依頼画面280は、「ユーザーBから以下のテナントのアップグレードを依頼されています。依頼を受け入れますか?」というメッセージ281、テナント名282、拒否ボタン283、及び、承諾ボタン284を有している。管理者は、ユーザーBから依頼されたライセンスのアップグレードを承諾したり、拒否したりすることができる。
【0216】
図32は、アップグレード完了メール画面290の一例である。アップグレード完了メール画面290は、送信元メールアドレス291(システムのメールアドレス)、宛先メールアドレス292(ユーザーBのメールアドレス)、「次のテナントの正式版ライセンスへのアップグレードが完了しました。」というメッセージ293、テナント名294、「以後は、機能や有効期限などの制限なくサービスをご利用頂けます。」というメッセージ295を有している。ユーザーBは正式版ライセンスとしてサービスを利用することが可能となったことを把握できる。
【0217】
<主な効果>
本実施形態の情報処理システム10は、ライセンスを有する既存ユーザーがライセンスの付与に関する招待を、ライセンスを有さないユーザーに送信し、ユーザーが承諾するとゲストライセンスが自動的に付与されるので、管理者がゲストユーザーのライセンスを付与する手間を省くことができる。
【0218】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0219】
例えば、上記の実施形態では、ユーザーAがユーザーBを一人ずつ招待していたが、複数人をまとめて招待してもよいし、テナント内のユーザーを全員、招待してもよい。
【0220】
また、情報処理システム10は、ライセンスの招待とテナントの招待を同時に行ってもよい。つまり、テナントに招待されたユーザーには自動的に1つ以上のライセンスが付与される。
【0221】
また、本実施形態では、ユーザーや管理者への通知方法として、メールが使用されているが、SNS(Social Network System)等が使用されてもよい。
【0222】
また、本実施形態では、サービスとしてアプリケーションの実行を例にしたが、テナントのユーザーに提供されるサービスは単なる情報の配布、機器の利用、テレビ会議、施設の利用等、特に制限されない。
【0223】
また、
図5などの構成例は、端末装置30、機器20、及び情報処理システム10による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。端末装置30、機器20、及び情報処理システム10の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0224】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、情報処理システム10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0225】
更に、情報処理システム10は、本実施形態で開示された処理ステップ、例えば
図13、
図22,
図30等を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、情報処理システム10が有する複数の情報処理装置によって実行され得る。また、情報処理システム10は、1つのサーバー装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0226】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0227】
10 情報処理システム
20 機器
30 端末装置
40 外部サービスシステム
100 サービス提供システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0228】