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  • 特開-安全帽 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079104
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】安全帽
(51)【国際特許分類】
   A42B 3/32 20060101AFI20230531BHJP
   A42B 1/201 20210101ALI20230531BHJP
【FI】
A42B3/32
A42B1/201 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192558
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】500272347
【氏名又は名称】DICプラスチック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177426
【弁理士】
【氏名又は名称】粟野 晴夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149249
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(72)【発明者】
【氏名】三枝 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】川野 亜記絵
(72)【発明者】
【氏名】堀口 智行
【テーマコード(参考)】
3B107
【Fターム(参考)】
3B107BA04
3B107CA02
3B107DA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コンパクトに折り畳むことができる安全帽を提供する。
【解決手段】半筒状の周面部4と周面部の筒軸方向の両端に稜線部を介して連なる端面部6とで形成されるクラウン2を有し、周面部が上側四角形状パネル7と下側四角形状パネル8とで形成され、端面部の各々が上側先細状パネルと下側先細状パネル10とで形成され、上側先細状パネル9と下側先細状パネルの各々が、径方向の内側に向けて先細状をなし、上側四角形状パネルの間と、端面部の各々における一対の上側先細状パネルの間と、を通る稜線部が、谷折り稜線部11を構成し、上側四角形状パネルと下側四角形状パネルの間と、端面部の各々における上側先細状パネルと下側先細状パネルの間と、を通る稜線部が、山折り可能な山折り稜線部12を構成し、上側四角形状パネル、下側四角形状パネル、上側先細状パネル及び下側先細状パネルの各々が緩衝材を有し、稜線部が緩衝材を有さない、安全帽1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半筒状の周面部と前記周面部の筒軸方向の両端に稜線部を介して連なる一対の端面部とで形成されるクラウンを有し、
前記周面部が一対の上側四角形状パネルと一対の下側四角形状パネルとで形成され、
前記端面部の各々が一対の上側先細状パネルと一対の下側先細状パネルとで形成され、
前記上側先細状パネルと前記下側先細状パネルの各々が、径方向の内側に向けて先細状をなし、
前記一対の上側四角形状パネルの間と、前記端面部の各々における前記一対の上側先細状パネルの間と、を通る稜線部が、谷折り可能な谷折り稜線部を構成し、
前記谷折り稜線部の周方向の両側の各々において、前記上側四角形状パネルと前記下側四角形状パネルの間と、前記端面部の各々における前記上側先細状パネルと前記下側先細状パネルの間と、を通る稜線部が、山折り可能な山折り稜線部を構成し、
前記上側四角形状パネル、前記下側四角形状パネル、前記上側先細状パネル及び前記下側先細状パネルの各々が緩衝材を有し、
前記稜線部の各々が緩衝材を有さない、安全帽。
【請求項2】
前記端面部の各々において、前記一対の下側先細状パネルの先端縁の間を稜線部が上下方向に通り、当該稜線部が緩衝材を有さない、請求項1に記載の安全帽。
【請求項3】
前記上側四角形状パネル、前記下側四角形状パネル、前記上側先細状パネル及び前記下側先細状パネルの各々が、表地、前記緩衝材及び裏地をこの順に有する、請求項1又は2に記載の安全帽。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は安全帽に関する。
【背景技術】
【0002】
頭部への衝撃を緩和できる安全帽が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3903064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
安全帽をコンパクトに折り畳むことができれば携帯等に便利である。
【0005】
そこで本発明の目的は、コンパクトに折り畳むことができる安全帽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の安全帽は、半筒状の周面部と前記周面部の筒軸方向の両端に稜線部を介して連なる一対の端面部とで形成されるクラウンを有し、前記周面部が一対の上側四角形状パネルと一対の下側四角形状パネルとで形成され、前記端面部の各々が一対の上側先細状パネルと一対の下側先細状パネルとで形成され、前記上側先細状パネルと前記下側先細状パネルの各々が、径方向の内側に向けて先細状をなし、前記一対の上側四角形状パネルの間と、前記端面部の各々における前記一対の上側先細状パネルの間と、を通る稜線部が、谷折り可能な谷折り稜線部を構成し、前記谷折り稜線部の周方向の両側の各々において、前記上側四角形状パネルと前記下側四角形状パネルの間と、前記端面部の各々における前記上側先細状パネルと前記下側先細状パネルの間と、を通る稜線部が、山折り可能な山折り稜線部を構成し、前記上側四角形状パネル、前記下側四角形状パネル、前記上側先細状パネル及び前記下側先細状パネルの各々が緩衝材を有し、前記稜線部の各々が緩衝材を有さない、安全帽である。
【0007】
本発明の安全帽は、上記構成において、前記端面部の各々において、前記一対の下側先細状パネルの先端縁の間を稜線部が上下方向に通り、当該稜線部が緩衝材を有さない、安全帽であるのが好ましい。
【0008】
本発明の安全帽は、上記構成において、前記上側四角形状パネル、前記下側四角形状パネル、前記上側先細状パネル及び前記下側先細状パネルの各々が、表地、前記緩衝材及び裏地をこの順に有する、安全帽であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コンパクトに折り畳むことができる安全帽を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の安全帽を示す斜め前方から見た斜視図である。
図2図1のA-A断面図である。
図3図1に示す安全帽の斜め後方から見た斜視図である。
図4図1に示す安全帽を折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を例示説明する。
【0012】
図1図3に示すように、本発明の一実施形態において安全帽1は、頭部に被ることで、外部からの頭部への衝撃を緩衝し、傷害の発生を抑制することができる。つまり、安全帽1は例えば、簡易ヘルメット、軽作業用帽子又は防災用帽子などとして使用できる。
【0013】
安全帽1はクラウン2とツバ3を有する。クラウン2は、半筒状の周面部4と、周面部4の筒軸方向の両端に稜線部(以下、端部稜線部5ともいう)を介して連なる一対の端面部6とで形成される。なお本願において、半筒状の周面部4についての筒軸方向、径方向及び周方向を、単に筒軸方向、径方向及び周方向ともいう。
【0014】
周面部4は、一対の上側四角形状パネル7と一対の下側四角形状パネル8とで形成される。端面部6の各々は、一対の上側先細状パネル9と一対の下側先細状パネル10とで形成される。上側先細状パネル9と下側先細状パネル10の各々は、径方向の内側に向けて先細状をなす。
【0015】
一対の上側四角形状パネル7の間と、端面部6の各々における一対の上側先細状パネル9の間と、を通る稜線部は、図4に示すように谷折り可能な谷折り稜線部11を構成する。
【0016】
谷折り稜線部11の周方向の両側の各々において、上側四角形状パネル7と下側四角形状パネル8の間と、端面部6の各々における上側先細状パネル9と下側先細状パネル10の間と、を通る稜線部は、図4に示すように山折り可能な山折り稜線部12を構成する。
【0017】
端面部6の各々において、一対の下側先細状パネル10の先端縁の間を稜線部(以下、先端稜線部13ともいう)が上下方向に通る。
【0018】
上側四角形状パネル7、下側四角形状パネル8、上側先細状パネル9及び下側先細状パネル10の各々は、緩衝材14を有し、より具体的には表地15、緩衝材14及び裏地16をこの順に有する(図2参照)。緩衝材14の材質は特に限定されず、例えば発泡樹脂などで構成される。表地15と裏地16の材質は特に限定されず、例えば布、不織布、メッシュ材などで構成される。
【0019】
上側四角形状パネル7の各々は、稜線部(以下、中間稜線部17ともいう)を介して連なる一対の四角形状パネル18で形成される(図1参照)。
【0020】
稜線部の各々は、緩衝材14を有さない。つまり、端部稜線部5、谷折り稜線部11、山折り稜線部12、先端稜線部13及び中間稜線部17の各々は、緩衝材14を有さず、より具体的には、表地15と裏地16が緩衝材14を介さずに互いに固着される(図2参照)。固着の方法は特に限定されず、例えば縫合である。
【0021】
ツバ3は、一対の下側四角形状パネル8の一方に対応して設けられる(図1参照)。
【0022】
本実施形態によれば、安全帽1を、図1に示すような頭に被せることが可能な展開状態から、太線矢印で示すように谷折り稜線部11を径方向内側に押し込むことにより、一対の下側四角形状パネル8同士が白抜き矢印で示すように接近するようにクラウン2を変形させながら、谷折り稜線部11を谷折り状態とするとともに一対の山折り稜線部12の各々を山折り状態とし、その結果、図4に示すようなコンパクトに畳まれた折り畳み状態にすることができる。
【0023】
また、本実施形態によれば、端面部6の各々が先端稜線部13を有するので、端面部6の各々において一対の下側先細状パネル10の先端付近に緩衝材14を密に配置することができ、その結果、安全性を高めることができる。
【0024】
本発明は前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0025】
したがって、前述した実施形態の安全帽1は、半筒状の周面部4と周面部4の筒軸方向の両端に稜線部を介して連なる一対の端面部6とで形成されるクラウン2を有し、周面部4が一対の上側四角形状パネル7と一対の下側四角形状パネル8とで形成され、端面部6の各々が一対の上側先細状パネル9と一対の下側先細状パネル10とで形成され、上側先細状パネル9と下側先細状パネル10の各々が、径方向の内側に向けて先細状をなし、一対の上側四角形状パネル7の間と、端面部6の各々における一対の上側先細状パネル9の間と、を通る稜線部が、谷折り可能な谷折り稜線部11を構成し、谷折り稜線部11の周方向の両側の各々において、上側四角形状パネル7と下側四角形状パネル8の間と、端面部6の各々における上側先細状パネル9と下側先細状パネル10の間と、を通る稜線部が、山折り可能な山折り稜線部12を構成し、上側四角形状パネル7、下側四角形状パネル8、上側先細状パネル9及び下側先細状パネル10の各々が緩衝材14を有し、稜線部の各々が緩衝材14を有さない、安全帽1である限り、種々変更可能である。
【0026】
例えば、ツバ3の柔軟性、形状及び配置等は適宜設定できる。ツバ3は、一対の下側四角形状パネル8の一方に限らず、例えば、一対の端面部6の一方に対応して設けてもよい。また、ツバ3を全周に亘って設けてもよい。ツバ3を設けない構成としてもよい。上側四角形状パネル7の各々が中間稜線部17を有する構成に限らない。端面部6の各々が先端稜線部13を有する構成に限らない。上側四角形状パネル7、下側四角形状パネル8、上側先細状パネル9及び下側先細状パネル10の各々が、表地15、緩衝材14及び裏地16をこの順に有する構成に限らない。
【0027】
なお、前述した実施形態の安全帽1は、上記構成において、端面部6の各々において、一対の下側先細状パネル10の先端縁の間を稜線部が上下方向に通り、当該稜線部が緩衝材14を有さない、安全帽1であるのが好ましい。当該稜線部がある場合、安全帽1の先細状パネル9及び10の折り目が集中するのを避けることができ、折り畳み易い。
【0028】
前述した実施形態の安全帽1は、上記構成において、上側四角形状パネル7、下側四角形状パネル8、上側先細状パネル9及び下側先細状パネル10の各々が、表地15、緩衝材14及び裏地16をこの順に有する、安全帽1であるのが好ましい。
【0029】
前述した実施形態の安全帽1は、さらに、あごひもを有してもよい。あごひもは、クラウン2の下端縁部における互いに対向する部分(例えば一対の端面部6)があごひもを介してつながるように設けるのが好ましい。安全帽1があごひもを有する場合、安全帽1が頭部から外れにくく、頭部を保護する安全性が高まる。
【符号の説明】
【0030】
1 安全帽
2 クラウン
3 ツバ
4 周面部
5 端部稜線部
6 端面部
7 上側四角形状パネル
8 下側四角形状パネル
9 上側先細状パネル
10 下側先細状パネル
11 谷折り稜線部
12 山折り稜線部
13 先端稜線部
14 緩衝材
15 表地
16 裏地
17 中間稜線部
18 四角形状パネル
図1
図2
図3
図4