(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007926
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】検査装置及び検査方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20230112BHJP
G01R 31/26 20200101ALI20230112BHJP
【FI】
H01L21/66 B
G01R31/26 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111076
(22)【出願日】2021-07-02
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】石井 滋樹
(72)【発明者】
【氏名】成川 健一
(72)【発明者】
【氏名】榑林 信弥
【テーマコード(参考)】
2G003
4M106
【Fターム(参考)】
2G003AA10
2G003AB02
2G003AF01
2G003AF02
2G003AF06
2G003AG04
2G003AH01
2G003AH04
2G003AH05
4M106AA01
4M106AA02
4M106BA01
4M106CA04
4M106DD10
4M106DD30
(57)【要約】
【課題】測定時間を短くする検査装置及び検査方法を提供する。
【解決手段】複数の被検査体に所定の出力電圧を印加する電力供給部と、電流を測定する前記被検査体を切り替える切替部と、前記切替部で選択された前記被検査体の電流を測定する測定部と、前記切替部を制御する制御部と、を有する、検査装置であって、前記制御部は、設定した電流測定に関する設定値に基づいて、一の被検査体に対し所定回数の電流測定を行った後、前記切替部を切り替えて、他の被検査体に対し所定回数の電流測定を行う順次方式と、一の被検査体に対し電流測定を行った後、前記切替部を切り替えて、他の被検査体に対し電流測定を行うことを所定回数繰り返すスキャン方式と、を切り替える、検査装置。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被検査体に所定の出力電圧を印加する電力供給部と、
電流を測定する前記被検査体を切り替える切替部と、
前記切替部で選択された前記被検査体の電流を測定する測定部と、
前記切替部を制御する制御部と、を有する、検査装置であって、
前記制御部は、
設定した電流測定に関する設定値に基づいて、
一の被検査体に対し所定回数の電流測定を行った後、前記切替部を切り替えて、他の被検査体に対し所定回数の電流測定を行う順次方式と、
一の被検査体に対し電流測定を行った後、前記切替部を切り替えて、他の被検査体に対し電流測定を行うことを所定回数繰り返すスキャン方式と、を切り替える、
検査装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記設定値に基づいて、前記順次方式における電流測定時間と前記スキャン方式における電流測定時間とを算出し、
算出した前記電流測定時間に基づいて、前記順次方式と前記スキャン方式とを切り替える、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記設定値は、
同一の前記被検査体に対して、電流測定を開始してから次の電流測定が許可されるまでの時間であるインターバル時間と、
1つの前記被検査体に対して電流測定を繰り返す回数である平均化回数と、を含む、
請求項1または請求項2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記設定値は、
前記被検査体の1回の測定時間と、
前記切替部を切り替えた後、電流測定を開始するまでの待ち時間と、を含む、
請求項3に記載の検査装置。
【請求項5】
前記電力供給部は、複数の前記被検査体に対応して複数設けられる、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項6】
複数の被検査体に所定の出力電圧を印加し、選択された前記被検査体の電流を測定する検査装置の検査方法であって、
設定した電流測定に関する設定値に基づいて、一の被検査体に対し所定回数の電流測定を行った後に他の被検査体に対し所定回数の電流測定を行う順次方式の電流測定時間と、一の被検査体に対し電流測定を行った後に他の被検査体に対し電流測定を行うことを所定回数繰り返すスキャン方式の電流測定時間と、を算出するステップと、
算出した前記電流測定時間に基づいて、前記順次方式又は前記スキャン方式を選択するステップと、
選択された方式で前記被検査体の電流を測定するステップと、を有する、
検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検査装置及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、検査対象である半導体デバイスの電気的特性を検査するデバイス検査回路が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の半導体デバイスの電気的特性を測定する検査装置では、測定時間を短くすることが求められている。
【0005】
一の側面では、本開示は、測定時間を短くする検査装置及び検査方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、一の態様によれば、複数の被検査体に所定の出力電圧を印加する電力供給部と、電流を測定する前記被検査体を切り替える切替部と、前記切替部で選択された前記被検査体の電流を測定する測定部と、前記切替部を制御する制御部と、を有する、検査装置であって、前記制御部は、設定した電流測定に関する設定値に基づいて、一の被検査体に対し所定回数の電流測定を行った後、前記切替部を切り替えて、他の被検査体に対し所定回数の電流測定を行う順次方式と、一の被検査体に対し電流測定を行った後、前記切替部を切り替えて、他の被検査体に対し電流測定を行うことを所定回数繰り返すスキャン方式と、を切り替える、検査装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
一の側面によれば、測定時間を短くする検査装置及び検査方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る検査装置の構成を説明する断面模式図の一例である。
【
図2】本実施形態に係る検査装置の回路構成を示す回路図の一例である。
【
図3】電流測定方法を説明するタイムチャートの一例である。
【
図4】平均化回数と電流測定時間の関係を示すグラフの一例である。
【
図5】コンピュータの制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0010】
<検査装置>
本実施形態に係る検査装置10について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る検査装置10の構成を説明する断面模式図の一例である。
【0011】
検査装置10は、ウエハ(基板)Wに形成された複数の半導体デバイス(被検査体、DUT;Device Under Test)の各々の電気的特性の検査を行う装置である。なお、被検査体を有する基板は、ウエハWに限られるものではなく、半導体デバイスが配置されたキャリア、ガラス基板、チップ単体などを含む。検査装置10は、ウエハWを載置するチャック11を収容する収容室12と、収容室12に隣接して配置されるローダ13と、収容室12を覆うように配置されるテスター14と、を備える。
【0012】
収容室12は、内部が空洞の筐体形状を有する。収容室12の内部には、ウエハWを載置するチャック11と、チャック11に対向するように配置されるプローブカード15と、が収容される。プローブカード15は、ウエハWの各半導体デバイスの電極に対応して設けられた電極パッドや半田バンプに対応して配置された多数の針状のプローブ(接触端子)16を有する。
【0013】
チャック11は、ウエハWをチャック11へ固定する固定機構(図示せず)を有する。これにより、チャック11に対するウエハWの相対位置の位置ずれを防止する。また、収容室12には、チャック11を水平方向及び上下方向に移動させる移動機構(図示せず)が設けられる。これにより、プローブカード15及びウエハWの相対位置を調整して各半導体デバイスの電極に対応して設けられた電極パッドや半田バンプをプローブカード15の各プローブ16へ接触させる。
【0014】
ローダ13は、搬送容器であるFOUP(図示せず)から半導体デバイスが配置されたウエハWを取り出して収容室12の内部のチャック11へ載置し、また、検査が行われたウエハWをチャック11から除去してFOUPへ収容する。
【0015】
プローブカード15は、インターフェース17を介してテスター14へ接続され、各プローブ16がウエハWの各半導体デバイスの電極に対応して設けられた電極パッドや半田バンプに接触する際、各プローブ16はテスター14からインターフェース17を介して半導体デバイスへ電力を供給し、若しくは、半導体デバイスからの信号をインターフェース17を介してテスター14へ伝達する。
【0016】
テスター14は、半導体デバイスが搭載されるマザーボードの回路構成の一部を再現するテストボード(図示しない)を有し、テストボードは半導体デバイスからの信号に基づいて半導体デバイスの良否を判断し、制御を行うコンピュータ18に接続される。テスター14ではテストボードを取り替えることにより、複数種のマザーボードの回路構成を再現することができる。
【0017】
次に、本実施形態に係る検査装置10の回路構成について、
図2を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る検査装置10の回路構成を示す回路図の一例である。
【0018】
検査装置10は、複数の半導体デバイス1を電気的特性を検査する検査装置である。
図2に示す例において、検査装置10は、16個の半導体デバイス1を検査する検査装置であるものとして説明する。また、以下の説明において、16個の半導体デバイス1は、それぞれ、DUT1、DUT2、……、DUT16とも称する。
【0019】
検査装置10のテスター14(
図1参照)は、電流センスアンプ2と、電流検出抵抗3と、アンプ4と、デジタルアナログコンバータ(DAC)5と、切替部6と、アナログデジタルコンバータ(ADC)7と、コントローラ(制御部)8と、を有する。また、電流センスアンプ2、電流検出抵抗3、及び、アンプ4は、半導体デバイス(DUT)1に電力を供給する電力供給部9を形成する。電力供給部9は、半導体デバイス1に対応して、16個設けられている。
【0020】
コンピュータ18は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)などのコントローラ8に対して命令を出し、テスター14の制御を行う。
【0021】
コントローラ8は、各DAC5に設定電圧信号(デジタル信号)を出力する。DAC5は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、アンプ4に出力する。アンプ4は、入力されたアナログ信号に基づいて、所定の出力電圧を半導体デバイス1に印加する。
【0022】
また、アンプ4の出力には、アンプ4から半導体デバイス1に供給される電流を測定するための電流検出抵抗3が接続される。半導体デバイス1に所定の出力電圧を印加した際、電流検出抵抗3には、アンプ4から半導体デバイス1に供給される電流に対応する電位差が生じる。電流センスアンプ2は、電流検出抵抗3の電位差を増幅し、増幅された電圧信号(アナログ信号)を切替部6を介して、ADC7に出力する。
【0023】
即ち、電力供給部9は、コントローラ8から設定電圧信号(デジタル信号)が入力される。また、電力供給部9は、入力された設定電圧信号(デジタル信号)に基づいて、所定の出力電圧を半導体デバイス1に印加する。また、半導体デバイス1に供給される電流に対応する信号として、増幅された電圧信号(アナログ信号)を切替部6を介して、ADC7に出力する。
【0024】
切替部6は、コントローラ8によって制御され、複数の電力供給部9のうち、ADC7と接続する電力供給部9を切り替える。換言すれば、切替部6は、複数の半導体デバイス1のうち、電流を測定する半導体デバイス1を切り替える。切替部6は、コントローラ8によって開閉が制御される複数のリレースイッチを有する。リレースイッチの一端は、対応する電力供給部9と接続される。リレースイッチの他端はADC7と接続される。コントローラ8は、リレースイッチを切り替えることで、ADC7と接続する電力供給部9を切り替える。
【0025】
ADC7は、切替部6で選択された電力供給部9(電流センスアンプ2)から増幅された電圧信号(アナログ信号)が入力される。ADC7は、アナログ信号をデジタル信号に変換し、コントローラ8に出力する。また、コントローラ8は、コンピュータ18にデジタル信号を出力する。これにより、コントローラ8は、半導体デバイス1に供給される電流を測定する。即ち、ADC7、コントローラ8及びコンピュータ18は、切替部6で選択された半導体デバイス1に供給される電流を測定する測定部を構成する。
【0026】
また、検査装置10は、複数(
図2の例では16個)の半導体デバイス1を検査する。このため、検査装置10は、半導体デバイス1に対応して、複数(
図2の例では16個)の電力供給部9を備える。一方、検査装置10は、複数の電力供給部9に対して、1個のADC7を備える。これにより、検査装置10は、切替部6のチャンネルを切り替えることにより、1つのADC7で複数の半導体デバイス1に供給される電流を測定することができる。
【0027】
次に、電流測定方法について、
図3を用いて説明する。
図3は、電流測定方法を説明するタイムチャートの一例である。ここで、検査装置10は、1つの半導体デバイス1に対して、n回の電流測定を行い平均化する。これにより、精度よく電流を測定する。即ち、検査装置10は、16個の半導体デバイス1(DUT1~DUT16)に対して、それぞれ平均化回数n回の電流測定を行う。以下の説明において、16個のDUTに対してそれぞれn回の電流測定を行うのに要する時間を、「電流測定時間」と称する。
【0028】
ここで、同一の半導体デバイス1に対して、電流測定を開始してから次の電流測定が許可されるまでの時間を、インターバル時間t1とする。
【0029】
また、切替部6のチャンネルを切り替える場合、切替部6等の待ち時間が必要となる。切替部6のチャンネルを切り替えた後、電流測定を開始するまでの時間を、チャンネル待ち時間(CH WAIT)t2とする。
【0030】
また、半導体デバイス1の1回の測定時間をt3とする。
【0031】
なお、インターバル時間t1及び平均化回数nは、例えば半導体デバイス1の検査に応じてユーザーが指定し、コンピュータ18に入力される。また、チャンネル待ち時間t2及び1回の測定時間t3は、例えば検査装置10の特性(例えば、切替部6、ADC7の応答時間等)によって予め設定される値であり、予めコンピュータ18に記憶される。
【0032】
図3(a)は、順次方式の電流測定方法を説明するタイムチャートの一例である。順次方式の電流測定方法では、1つのDUT1に対してn回の電流測定を繰り返して行い、切替部6のチャンネルを切り替え、次にDUT2に対してn回の電流測定を繰り返して行う。以下、DUT16まで繰り返す。即ち、順次方式の電流測定方法では、一の半導体デバイス1に対し所定回数の電流測定を行った後、切替部6を切り替えて、他の半導体デバイス1に対し所定回数の電流測定を行う。
【0033】
順次方式の電流測定方法では、まず、切替部6のチャンネルをDUT1を測定するように切り替える。チャンネル待ち時間t2の後、DUT1の1回目の測定を行う。ここで、t1>t3の場合、インターバル時間t1経過後にDUT1の2回目の測定を行う。一方、t1≦t3の場合、DUT1の1回目の測定後すぐにDUT1の2回目の測定を行う。以下、DUT1の測定をn回となるまで実施する。
【0034】
次に、切替部6のチャンネルをDUT2を測定するように切り替える。チャンネル待ち時間t2の後、DUT2の1回目の測定を行う。以下、DUT1の場合と同様に、DUT2の測定をn回となるまで実施する。
【0035】
これをDUT1~DUT16まで実施することにより、検査装置10によるDUT1~DUT16の電流測定が完了する。
【0036】
順次方式における電流測定時間は、下記の式(1)(2)で計算することができる。
t1>t3の場合 (t1×n+t2)×16 ・・・(1)
t1≦t3の場合 (t3×n+t2)×16 ・・・(2)
【0037】
図3(b)は、スキャン方式の電流測定方法を説明するタイムチャートの一例である。スキャン方式の電流測定方法では、切替部6のチャンネルを切り替えてDUT1~DUT16に対して1回目の電流測定を行い、次に切替部6のチャンネルを切り替えてDUT1~DUT16に対して2回目の電流測定を行う。以下、測定回数がn回となるまで繰り返す。即ち、スキャン方式の電流測定方法では、一の半導体デバイス1に対し電流測定を行った後、切替部6を切り替えて、他の半導体デバイス1に対し電流測定を行うことを所定回数繰り返す。
【0038】
スキャン方式の電流測定方法では、まず、切替部6のチャンネルをDUT1を測定するように切り替える。チャンネル待ち時間t2の後、DUT1の1回目の測定を行う。次に、切替部6のチャンネルをDUT2を測定するように切り替える。チャンネル待ち時間t2の後、DUT2の1回目の測定を行う。これをDUT1からDUT16まで実施し、DUT1~DUT16の1回目の測定が完了する。
【0039】
ここで、t1>(t2+t3)×16の場合、インターバル時間t1経過後にDUT1~DUT16の2回目の測定を行う。一方、t1≦(t2+t3)×16の場合、DUT1~DUT16の1回目の測定後すぐにDUT1~DUT16の2回目の測定を行う。以下、DUT1~DUT16の測定をn回となるまで実施する。
【0040】
スキャン方式における電流測定時間(16個のDUTに対してそれぞれn回の検査)は、下記の式(3)(4)で計算することができる。
t1>(t2+t3)×16の場合 t1×n ・・・(3)
t1≦(t2+t3)×16の場合 ((t2+t3)×16)×n ・・・(4)
【0041】
このように、順次方式及びスキャン方式の電流測定時間は、インターバル時間t1、チャンネル待ち時間t2、1回の測定時間t3、平均化回数nの4つのパラメータ(設定値)によって定まる。
図4は、平均化回数nと電流測定時間の関係を示すグラフの一例である。横軸は、平均化回数nを示し、縦軸は電流測定時間を示す。また、実線は、スキャン方式における電流測定時間を示し、破線は、順次方式における電流測定時間を示す。
図4の例では、平均化回数nがn1未満の場合、スキャン方式における電流測定時間が順次方式における電流測定時間よりも短い。また、平均化回数nがn1以上の場合、順次方式における電流測定時間がスキャン方式における電流測定時間よりも短い。
【0042】
コンピュータ18は、設定されたパラメータ(インターバル時間t1、チャンネル待ち時間t2、1回の測定時間t3、平均化回数n)に基づいて、順次方式及びスキャン方式のうち測定時間が短くなる測定方式を選択し、選択された測定方式で検査を実施する。
【0043】
図5は、コンピュータ18の制御の一例を示すフローチャートである。
【0044】
ステップS101において、コンピュータ18は、パラメータ(設定値)の入力を受け付ける。例えば、ユーザーがコンピュータ18に半導体デバイス1の検査に応じて、インターバル時間t1及び平均化回数nを入力する。なお、チャンネル待ち時間t2及び1回の測定時間t3は、予めコンピュータ18に入力されていてもよく、ユーザーがコンピュータ18に入力してもよい。
【0045】
ステップS102において、コンピュータ18は、パラメータ及び式(1)(2)に基づいて、順次方式による電流測定時間を算出する。
【0046】
ステップS103において、コンピュータ18は、パラメータ及び式(3)(4)に基づいて、スキャン方式による電流測定時間を算出する。
【0047】
ステップS104において、コンピュータ18は、算出された電流測定時間に基づいて、測定方法を選択する。
【0048】
ステップS105において、コンピュータ18は、選択された測定方法で半導体デバイス1(DUT1~DUT16)の電流測定を実施する。
【0049】
本実施形態に係る検査装置10によれば、電流測定時間が短くなる測定方法を選択し、選択した測定方法で電流測定を実施する。即ち、本実施形態に係る検査装置10によれば、検査条件に応じて順次方式とスキャン方式を切り替えることにより、電流測定時間を短くすることができる。
【0050】
以上、検査装置10について説明したが、本開示は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本開示の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 半導体デバイス(被検査体)
2 電流センスアンプ
3 電流検出抵抗
4 アンプ
5 デジタルアナログコンバータ
6 切替部
7 アナログデジタルコンバータ(測定部)
8 コントローラ(制御部)
9 電力供給部
10 検査装置
14 テスター
18 コンピュータ
W ウエハ