(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008103
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】健康管理システム、プログラム、健康管理方法、及び健康データ測定装置
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20230112BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
G16H20/00
A61B5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111390
(22)【出願日】2021-07-05
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
(72)【発明者】
【氏名】杉山 浩之
(72)【発明者】
【氏名】大塚 平
(72)【発明者】
【氏名】當 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】清水 保伸
(72)【発明者】
【氏名】平岡 力
【テーマコード(参考)】
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XB01
4C117XB02
4C117XC13
4C117XD11
4C117XE13
4C117XE14
4C117XE15
4C117XE23
4C117XE26
4C117XE27
4C117XE33
4C117XE48
4C117XE76
4C117XF26
4C117XH16
4C117XL01
4C117XQ19
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】ユーザの身体に係わる健康管理データのうち必須チェック項目について、測定を促すメッセージを表示することにある。
【解決手段】健康管理システム1は、健康データ測定装置100と、健康管理サーバ16と、を備え、健康データ測定装置100は、収集部50を備え、健康管理サーバ16は、蓄積部16aと、制御部16eと、を備え、制御部16eは、生成部16cと、健康管理分析部16bと、判断部16dと、を備え、制御部16eは、判断部16dにより必須チェック項目に該当すると判断された場合に、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを健康データ測定装置に送信して、医療健康機器4から健康データ測定装置100に収集されるユーザの健康データの送信を健康データ測定装置に要求するように制御する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの身体に係わる健康データを測定可能な医療健康機器を有する健康データ測定装置と、
前記健康データ測定装置と通信可能な健康管理サーバと、を備えた、健康管理システムであって、
前記健康データ測定装置は、
前記医療健康機器を利用するユーザの健康データを収集する収集部を備え、
前記健康管理サーバは、
前記健康データ測定装置から受信した健康データを蓄積する蓄積部と、
前記蓄積部から読み出したユーザの健康データに基づいて、健康状態を示した健康管理データを生成する生成部と、
前記生成部により生成された健康管理データに基づいて、前記ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目として分析する健康管理分析部と、
前記健康管理分析部による分析結果から、前記健康管理データが前記必須チェック項目に該当するか否かを判断する判断部と、
前記判断部により前記必須チェック項目に該当すると判断された場合に、前記必須チェック項目についての測定を促すメッセージを前記健康データ測定装置に送信して、前記医療健康機器から前記健康データ測定装置に収集されるユーザの健康データの送信を前記健康データ測定装置に要求するように制御する制御部と
を備えることを特徴とする健康管理システム。
【請求項2】
前記健康データ測定装置は、
表示部と、
測定制御部と、を備え、
前記測定制御部は、
前記健康管理サーバからの要求に応じて、前記必須チェック項目についての測定を促すメッセージを前記表示部に表示するように制御し、
前記医療健康機器から前記収集部に収集されるユーザの健康データを前記健康管理サーバに送信するように制御することを特徴とする請求項1記載の健康管理システム。
【請求項3】
前記健康データ測定装置は、
前記医療健康機器に係わる操作マニュアルを記憶する記憶部と、
プリンタ部と、を備え、
前記測定制御部は、前記メッセージを前記表示部に表示した場合に、前記操作マニュアルを前記表示部に表示するように制御する、或いは前記操作マニュアルを前記プリンタ部により印刷するように制御することを特徴とする請求項2記載の健康管理システム。
【請求項4】
前記健康管理分析部は、
前記蓄積部から読み出した健康管理データ、標準の各項目の健康管理データとの相関値を算出し、前記相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出することを特徴とする請求項1記載の健康管理システム。
【請求項5】
前記ユーザに係わる勤務時間を管理する勤怠管理サーバを備え、
前記健康管理分析部は、
前記勤怠管理サーバから前記ユーザに係わる勤務時間データを取得して、勤務時間データと各項目の健康データとの相関値を算出し、前記相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出することを特徴とする請求項1記載の健康管理システム。
【請求項6】
前記医療健康機器についての説明を行う医療従事者が操作する医療従事者端末を備えることを特徴とする請求項1記載の健康管理システム。
【請求項7】
前記健康データ測定装置は、
前記健康データを2次元コードとして表示するスマートウォッチの表示画面が載置された場合に、前記スマートウォッチに表示された2次元コードを読み取るスキャナ部を備え、
前記収集部は、前記スキャナ部が前記スマートウォッチから読み取った2次元コードを健康データに変換する変換部を備えることを特徴とする請求項1記載の健康管理システム。
【請求項8】
前記測定制御部は、前記スキャナ部の読み取り面上にユーザの手の平を置くことを促すメッセージを前記表示部に表示するように制御し、前記スキャナ部へ読み取り指令を与えるように制御し、前記スキャナ部から前記ユーザの手の平をスキャンした画像データを取得し、前記画像データに基づいて、前記ユーザの手の平の生体組織に含まれる成分を分析するように制御することを特徴とする請求項2記載の健康管理システム。
【請求項9】
前記プリンタ部は、感光体上の静電潜像に赤外トナーを供給して、記録媒体に形成されるトナー像を非可視化する作像部を備えていることを特徴とする請求項3記載の健康管理システム。
【請求項10】
健康管理者が操作する健康管理者端末を備え、
前記測定制御部は、前記ユーザに測定を促した必須チェック項目についての健康データが取得されなかった場合に、前記必須チェック項目に係わる健康データが欠落している旨のメッセージを前記健康管理者端末に通知するように制御することを特徴とする請求項2、3、または8の何れか一項記載の健康管理システム。
【請求項11】
プロセッサを、請求項1または5記載の健康管理システムに備えられた健康管理サーバに含まれる制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
ユーザの身体に係わる健康データを測定可能な医療健康機器を有する健康データ測定装置と、
前記健康データ測定装置と通信可能な健康管理サーバと、を備えた、健康管理システムによる健康管理方法であって、
前記健康データ測定装置は、
前記医療健康機器を利用するユーザの健康データを収集する収集ステップを実行し、
前記健康管理サーバは、
前記健康データ測定装置から受信した健康データを蓄積部に蓄積する蓄積ステップと、
前記蓄積ステップから読み出したユーザの健康データに基づいて、健康状態を示した健康管理データを生成する生成ステップと、
前記生成ステップにより生成された健康管理データに基づいて、前記ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目として分析する健康管理分析ステップと、
前記健康管理分析ステップによる分析結果から、前記健康管理データが前記必須チェック項目に該当するか否かを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにより前記必須チェック項目に該当すると判断された場合に、前記必須チェック項目についての測定を促すメッセージを前記健康データ測定装置に送信して、前記医療健康機器から前記健康データ測定装置に収集されるユーザの健康データの送信を前記健康データ測定装置に要求するように制御する制御ステップとを実行することを特徴とする健康管理方法。
【請求項13】
健康管理システムに備えられた健康管理サーバにネットワークを介して接続され、健康データを前記健康管理サーバに送信して蓄積させる健康データ測定装置であって、
前記健康データ測定装置は、
ユーザの身体に係わる健康データを測定する医療健康機器と、
前記医療健康機器を利用するユーザの健康データを収集する収集部と、
表示部と、
測定制御部と、を備え、
前記測定制御部は、
前記健康管理サーバからの要求に応じて、前記必須チェック項目についての測定を促すメッセージを前記表示部に表示するように制御し、
前記医療健康機器から収集部に収集されるユーザの健康データを前記健康管理サーバに送信するように制御することを特徴とする健康データ測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康管理システム、プログラム、健康管理方法、及び健康データ測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、企業等は年に1回以上の頻度で社員に対して定期健康診断を行っているが、個々人のライフスタイルに合わせてより身近に利用可能な健康管理システムが導入されれば、日常の中で健康管理ができ更に好ましい。
ところで、企業のオフィスには、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer:複合機)が設置されており、MFPは多くのユーザが利用する身近なものとなっているため、MFPを利用した健康管理システムを提供できれば日常の中で健康管理が可能になる。
また、MFPを介して収集した健康管理データを一括して蓄積できれば、統計的なデータ集計を行え、さらに高度な健康管理を行えることが期待できる。
【0003】
従来、オフィス等に配置されるMFPの機能を利用した健康管理システムでは、ユーザが任意で測定した健康データの蓄積や出力を行うことができる。
【0004】
特許文献1には、オフィス等に置かれる機器の既存の機能を利用してシステムを構築することにより、利便性が高い健康管理の環境をユーザに提供することを目的としている。
特許文献1には、ユーザの識別情報に基づき該ユーザが使用を要求する画像形成装置との間で認証処理を実行する認証機器と、前記認証に成功した場合、前記ユーザに関する健康データを提供する健康データ提供機器と、前記健康データを収集し、収集した健康データに基づき前記ユーザの健康状態を示した健康管理データを生成する画像形成装置と、を備え、前記健康データ提供機器は、前記ユーザの身体に関するデータを測定し、測定結果を前記健康データとして提供する測定機器を含み、前記画像形成装置は、自機の画像形成機能を用いて前記ユーザが要求する画像処理を行い、自機の通信機能を用いて前記測定機器から提供される健康データを収集し、前記測定機器により前記ユーザの身体に関するデータの測定が行われている間、前記ユーザの要求又は前記ユーザ以外の者の要求する画像処理を行い、印刷の待ち時間に前記測定機器から提供される健康データを収集し、収集した健康データに基づき生成された健康管理データを提供することにより健康管理を支援する技術が開示されている。
【0005】
しかし、ユーザが「業務に忙しく、業務優先で診断ができない」「そもそも健康意識の低さ故に診断をしない」といった状況にある場合、任意測定では健康診断が実施されず、正しく健康管理ができないといった問題があった。
また、測定項目も任意に決められるため、例えば、長い測定時間が必要な測定を疎かにした場合に、悪化傾向にある項目を判断できないことや、病気の早期発見ができず、症状を悪化させてしまうなど健康管理を正しく行えないケースが考えられる。
従来、ユーザ自身の健康意識が低下していることに起因して、健康診断が行われない場合があり、悪化傾向にある項目についての測定漏れなどに起因して病状が悪化するケースが考えられる。この結果として、症状の悪化を未然に防ぐことができないといった問題があった。
また、従来、個人の突発的な身体の異常に対しては、個人が異常を感じたことに起因して、その個人が医療機関を受診するという手順を経てしか異常の発見をできなかった。
また、地域的な病気の流行などの情報は、病院などの医療機関を通じてしか集めることができず、病気が流行し出した後に集計データが報告されることが多かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一実施形態は、上記に鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザの身体に係わる健康管理データのうち必須チェック項目について、測定を促すメッセージを表示することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ユーザの身体に係わる健康データを測定可能な医療健康機器を有する健康データ測定装置と、前記健康データ測定装置と通信可能な健康管理サーバと、を備えた、健康管理システムであって、前記健康データ測定装置は、前記医療健康機器を利用するユーザの健康データを収集する収集部を備え、前記健康管理サーバは、前記健康データ測定装置から受信した健康データを蓄積する蓄積部と、前記蓄積部から読み出したユーザの健康データに基づいて、健康状態を示した健康管理データを生成する生成部と、前記生成部により生成された健康管理データに基づいて、前記ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目として分析する健康管理分析部と、前記健康管理分析部による分析結果から、前記健康管理データが前記必須チェック項目に該当するか否かを判断する判断部と、前記判断部により前記必須チェック項目に該当すると判断された場合に、前記必須チェック項目についての測定を促すメッセージを前記健康データ測定装置に送信して、前記医療健康機器から前記健康データ測定装置に収集されるユーザの健康データの送信を前記健康データ測定装置に要求するように制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザの身体に係わる健康管理データのうち必須チェック項目について、測定を促すメッセージを表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係わる健康管理システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係わる健康データ測定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図1に示す健康管理サーバのハードウェア構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係わる健康管理システムの機能的な構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係わる健康管理システムの動作を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の第1実施形態に係わる健康データ測定装置の前面において、ユーザには体組成測定が必要である判断し、体組成測定を促し、測定が終了するまでの一連のユーザインタフェースを示す図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に係わる健康データ測定装置の前面において、ユーザがスマートウォッチで判定できる項目を必要であると判断し、データ読み取り終了までの一連のユーザインタフェースを示す図である。
【
図8】本発明の第3実施形態に係わる健康データ測定装置の前面において、測定・読み取りが必須な項目がない状況で、健康データ測定装置を使用する際のユーザインタフェースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
本発明は、ユーザの身体に係わる健康管理データのうち必須チェック項目について、測定を促すメッセージを表示するために、以下の構成を有する。
すなわち、本発明の健康データ測定装置は、ユーザの身体に係わる健康データを測定可能な医療健康機器を有する健康データ測定装置と、健康データ測定装置と通信可能な健康管理サーバと、を備えた、健康管理システムであって、健康データ測定装置は、医療健康機器を利用するユーザの健康データを収集する収集部を備え、健康管理サーバは、健康データ測定装置から受信した健康データを蓄積する蓄積部と、蓄積部から読み出したユーザの健康データに基づいて、健康状態を示した健康管理データを生成する生成部と、生成部により生成された健康管理データに基づいて、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目として分析する健康管理分析部と、健康管理分析部による分析結果から、健康管理データが必須チェック項目に該当するか否かを判断する判断部と、判断部により必須チェック項目に該当すると判断された場合に、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを健康データ測定装置に送信して、医療健康機器から健康データ測定装置に収集されるユーザの健康データの送信を健康データ測定装置に要求するように制御する制御部とを備えることを特徴とする。
以上の構成を備えることにより、ユーザの身体に係わる健康管理データのうち必須チェック項目について、測定を促すメッセージを表示することができる。
上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
上記の本発明の特徴に関して、以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0011】
<健康管理システムの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係わる健康管理システムの構成を示す図である。
図1に示すように、健康管理システム1には、カードリーダ2、医療健康機器4、勤怠管理サーバ6、社内システム8、医療従事者端末10、スマートウォッチ12、健康管理者端末14、健康管理サーバ16、健康データ測定装置100を備えている。
カードリーダ2は、ユーザ20が所持する社員証22から固有の社員IDを読み取り、社員IDを健康データ測定装置100に出力する。健康データ測定装置100は、カードリーダ2から社員IDを受信した場合に、勤怠管理サーバ6に社員IDと認証依頼を送信して、勤怠管理サーバ6から認証結果を受信する。
医療健康機器4は、血圧計4a、体組成計4b、血糖値計4c、体温計4dなどが接続されており、これらの医療健康機器4より得られた健康データを健康データ測定装置100が処理する。
勤怠管理サーバ6は、個々のユーザ20に係わる勤務時間データを管理する。
社内システム8は、個々の社員(ユーザ)の業務内容を管理する。
医療従事者端末10は、社外ネットワークN1を介して健康データ測定装置100に接続されたパソコンであり、医療健康機器4についての説明を行う医療従事者10aにより操作される。
健康データ測定装置100は、スキャナ部131を用いてユーザ20が過去に受けた健康診断結果を読み取り、ハードディスク109や健康管理サーバ16に蓄積する。
【0012】
<スマートウォッチ>
スマートウォッチ12は、光学センサ、接触圧力センサ、加速度センサ、GPSセンサを備え、人体の腕から取得したセンサデータに基づいて健康データを算出する。
光学センサは、ユーザ20の腕にLED光を照射し、腕から反射された光を受光してえられる反射光の受光レベルに基づいて血圧・脈拍を算出する。
接触圧力センサは、接触している人体部位の圧力を検知するセンサであり、センサ値に基づいてCPUが血圧、脈拍を算出することを可能とする。
加速度センサは、例えば3軸方向の加速度を検知する。
GPSセンサは、複数のGPS衛星から受信している電波信号に基づいて、受信地点での位置情報を算出する。
【0013】
スマートウォッチ12は、光学センサ、接触圧力センサ等を用いて血圧・脈拍を算出する。また、スマートウォッチ12は、加速度センサやユーザの位置情報より活動量を算出する。これら複数センサを用いた統計結果より、睡眠時間や深さを計測する。スマートウォッチ12は、スマートウォッチ12に蓄積されたユーザの健康データ(血圧、脈拍推移、活動量、睡眠時間・深さなど)を2次元コードとしてスマートウォッチ12上に表示する。
詳しくは、スマートウォッチ12は、電気信号による心拍数の測定と、光学センサを使った血流の測定結果を組み合わせて、血圧を算出する。スマートウォッチ12は発光部と受光部を有しており、発光部の光が腕に当たり、血管から反射した光を受光部で検知して光学的な計算により血圧を測定することができる。また、スマートウォッチ12は、脈拍や体の動きを元に睡眠を検知し、睡眠時間やその深さを算出することができる。スマートウォッチ12は、動きを検知することができるため、活動量も算出することが可能である。
【0014】
スマートウォッチ12については以下の特許文献の構成が流用可能である。
(1)特開2018-191785号公報
情報表示装置は、被測定者の就寝中における血圧値の測定の測定結果を取得する測定データ取得部と、前記被測定者が起床したことを判定する起床判定部と、前記起床判定部により前記被測定者が起床したことを判定した場合、前記測定データ取得部により取得した測定結果を示す情報を表示部に表示させる表示制御部と、を有する。
【0015】
(2)特開2018-191787号公報
被測定者の血圧を連続測定する血圧センサと、前記血圧の連続測定の開始が指示された場合、前記被測定者が前記血圧の連続測定中に使用する治療装置を装着しているかを確認する確認部と、前記確認部によって前記治療装置の装着が確認された場合、前記血圧センサによる血圧の連続測定を実行する測定制御部と、前記確認部によって前記治療装置の装着が確認できない場合、前記治療装置の装着を促す案内を表示する表示部とを有する。
【0016】
(3)特開2019-141405号公報
血圧測定装置は、被検者の血圧を測定する血圧測定部と、前記血圧測定部により測定された血圧の変動を監視し、当該血圧が予め設定されたしきい値以下に所定時間以上連続して低下した場合に、前記血圧の変動を睡眠時無呼吸症候群の発症と関連する血圧上昇の前兆と推定する前兆推定部と、前記前兆推定部により前記前兆が推定された場合に、装置外部へ前兆通知信号を出力する信号出力部とを具備する。
【0017】
(4)特開2014-223098号公報
体動に伴った加速度を計測する加速度計測手段
【0018】
健康管理者端末14は、社内ネットワークN2に接続されているパソコンであり、ユーザ(社員)の健康管理に携わる健康管理者により操作される。
健康管理サーバ16は、社内ネットワークN2に接続されているコンピュータサーバであり、社員(ユーザ)の健康データを取得して社員IDに関連づけて管理する。
健康データ測定装置100は、多機能周辺装置(Multifunction Peripheral)であり、例えば1台でプリンタ、スキャナ、コピー機、FAXなどの機能を兼ね備えている。
【0019】
健康データ測定装置100は、会社内の勤怠管理サーバ6と連携しており、かつ個々の業務内容も業務記録より入手することができる。そのため、健康データ測定装置100に付属した医療機器・健康機器、過去健康診断情報・スマートウォッチ12による常日頃の健康状態に加え、業務負荷や勤務時間から業務状況と健康状況の相関を取り、適切な健康支援をユーザに行うことができる。例えば睡眠時間の少なさは業務時間の長さと相関があることがわかれば、業務時間を短くするよう、ユーザ・上司に通達することが可能である。
また、従来から複合機やプリンタは、ネットワークで接続されており、販売元のサーバに、トナーやサプライユニットの使用率、それらサプライの交換タイミングの通知、ユーザの使い方(プリントボリュームや画像面積、カラーモノクロ情報、ステープルの使用等)や環境情報を、コールセンターなどに設置されたサーバに送信して、ビッグデータとして蓄積しており、それらビッグデータは社内のプリンタの設計部門や故障予測部門、その他部門の活動まで幅広く利用されている。
本実施形態では、これらの複合機やプリンタにネットワークで接続されているサーバを利用し、測定した情報をサーバ(健康管理サーバ)に蓄積することを特徴としている。
【0020】
これら情報は健康データ測定装置100および社内の健康管理サーバ16に蓄積しており、ユーザの健康状態を経時で観察することができる。また、健康管理サーバ16は、継続観察により異常らしき項目を発見した際は、ユーザに健康データ測定装置100を使用する際に該当項目の測定を強制する。
また、健康データ測定装置100を使用したユーザだけでなく、健康管理サーバ16には、ネットワークに接続されている各健康データ測定装置100から受信したデータが蓄積されるため、ビッグデータによる分析が可能となる。健康管理サーバ16に蓄積されたビッグデータを医療従事者が確認し、個人の突発的な異常、会社の部門別の特徴、地域的な病気の流行等を確認できる。
これらの情報を元に、医療従事者は健康データ測定装置100の測定を促す項目を追加したり、ユーザ個人や、健康データ測定装置100が設置されている部門の健康管理担当者に直接指示したりすることができる。
例えば、健康管理サーバ16が、体温についての統計を取ることで、体温が所定値以上になっている発熱者の分布の確認や、それらと勤務管理情報とを突き合わせることで、例えばインフルエンザが流行している地域を特定することができる。
健康データ測定装置100は、測定結果を記録媒体に印刷することもでき、かつ、表示部140aに出力することも可能であり、ユーザの任意により決めることができる。
【0021】
<健康データ測定装置>
図2は、本発明の一実施形態に係わる健康データ測定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2は、健康データ測定装置の一例である画像形成装置(MFP)のハードウェア構成図である。
図2に示されているように、健康データ測定装置100はMFPにより構成されており、コントローラ110、近距離通信回路120、エンジン制御部130、操作パネル140、ネットワークI/F150、接続I/F部160を備えている。
これらのうち、コントローラ110は、コンピュータの主要部であるCPU101、システムメモリ(MEM-P)102、ノースブリッジ(NB)103、サウスブリッジ(SB)104、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)106、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)107、HDDコントローラ108、及び、記憶部であるHD109を有し、NB103とASIC106との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス121で接続した構成となっている。
これらのうち、CPU101は、健康データ測定装置100の全体制御を行う制御部である。NB103は、CPU101と、MEM-P102、SB104、及びAGPバス121とを接続するためのブリッジであり、MEM-P102に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0022】
MEM-P102は、コントローラ110の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM102a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM102bとからなる。なお、RAM102bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
SB104は、NB103とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC106は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス121、PCIバス122、HDDコントローラ108およびMEM-C107をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC106は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC106の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C107を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部131及びプリンタ部132との間でPCIバス122を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC106には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0023】
MEM-C107は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD109は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD109は、CPU101の制御にしたがってHD109に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス121は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P102に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
また、近距離通信回路120には、近距離通信回路120aが備わっている。近距離通信回路120は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
【0024】
更に、エンジン制御部130は、スキャナ部131及びプリンタ部132によって構成されている。また、操作パネル140は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネルにより構成される表示部140a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作部140bを備えている。コントローラ110は、健康データ測定装置100全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル140からの入力等を制御する。スキャナ部131又はプリンタ部132には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0025】
なお、健康データ測定装置100は、操作パネル140のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
また、ネットワークI/F150は、社外ネットワークN1を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路120及びネットワークI/F150は、PCIバス122を介して、ASIC106に電気的に接続されている。
接続I/F部160は、USBポートを介して接続されているUSB装置とUSB通信を行うためのインターフェースである。
コントローラ110は、操作パネル140を通して発行されるコマンド、或は外部機が発行するコマンドを受け付け、コマンドに指示されたジョブの処理を実行する。
この中でもエンジン制御部130からプリンタ部132に関わる箇所が本発明に係る部分であり、この点を中心に説明する。
【0026】
プリンタ部132は、作像部132aを備えている。
作像部132aは、感光体(潜像担持体)と、感光体に静電潜像を形成する光書込み部と、感光体上の静電潜像にトナーを供給して可視化する現像部と、感光体上のトナー像を搬送されてきた記録媒体に転写する転写部と、転写後に感光体上に残留したトナーを除去するクリーニング部と、記録媒体上のトナーを定着する定着部等から構成されている。
カラー画像形成装置の現像部では、使用するトナー毎にイエロー(Y)現像装置、シアン(C)現像装置、マゼンタ(M)現像装置、ブラック(K)現像装置が装備されており、各現像装置に各色のトナーを補充する手段として、トナーボトルが用いられている。
なお、作像部132aは、感光体上の静電潜像に赤外トナーを供給して、記録媒体に形成されるトナー像を非可視化する。
【0027】
<健康管理サーバのハードウェア構成>
図3は、
図1に示す健康管理サーバのハードウェア構成図である。ここでは、健康管理サーバであるPCのハードウェア構成について説明する。
図3に示されているように、健康管理サーバ16は、コンピュータによって構築されており、
図3に示されているように、CPU201、ROM202、RAM203、HD204、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ205、ディスプレイ206、外部機器接続I/F(Interface)208、ネットワークI/F209、バスライン210、キーボード211、ポインティングデバイス212、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ214、メディアI/F216を備えている。
これらのうち、CPU201は、PC80,90全体の動作を制御する。ROM202は、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HD204は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ205は、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0028】
ディスプレイ206は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F208は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F209は、通信ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン210は、
図3に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
また、キーボード211は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス212は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ214は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F216は、フラッシュメモリ等の記録メディア215に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0029】
<健康管理システムの機能的な構成>
図4は、本発明の一実施形態に係わる健康管理システムの機能的な構成を示すブロック図である。
健康管理システム1は、医療健康機器4、健康データ測定装置100、スマートウォッチ12、健康管理サーバ16、医療従事者端末10、健康管理者端末14、勤怠管理サーバ6、ネットワークN1、ネットワークN2、ネットワークN3を備えている。
【0030】
<医療健康機器>
医療健康機器4は、ユーザの身体に係わる健康データを測定する。
医療健康機器4は、血圧計4a、体組成計4b、血糖値計4c、体温計4dなどが接続されており、これらの医療健康機器4より得られた健康データを健康データ測定装置100が処理する。
【0031】
<健康データ測定装置>
健康データ測定装置100は、測定制御部53、記憶部54、スキャナ部131、表示部140a、プリンタ部132を備えている。
収集部50は、医療健康機器4からユーザの健康データと健康データの属性を表す項目を収集する。
スキャナ部131は、スマートウォッチ12の表示画面がスキャナ部131の読み取り面上に載置された場合に、スマートウォッチ12に表示された2次元コードを読み取る。
変換部50aは、スキャナ部131がスマートウォッチ12から読み取った2次元コードを健康データに変換する。
表示部140aは、特定項目についての測定をユーザに促すメッセージを表示する。
測定制御部53は、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを表示部140aに表示するように制御する。
記憶部54は、医療健康機器4に係わる操作マニュアルを記憶する。
プリンタ部132は、操作マニュアルを記録媒体に印刷する。
測定制御部53は、メッセージを表示部140aに表示した場合に、操作マニュアルを表示部140aに表示するように制御する、或いは操作マニュアルをプリンタ部132により印刷するように制御する。
【0032】
<健康管理サーバ>
健康管理サーバ16は、蓄積部16a、制御部16eを備える。
蓄積部16aは、健康データ測定装置100から受信した健康データを蓄積する。
制御部16eは、生成部16c、健康管理分析部16b、判断部16dを備える。なお、制御部16e内において各機能を実現する各部は、制御部16e外にあっても良い。
生成部16cは、健康データ測定装置100の収集部50から受信した健康データと項目に基づいて、ユーザの健康状態を表す健康管理データを生成する。
健康管理分析部16bは、蓄積部16aから読み出した健康管理データを分析する。
健康管理サーバ16は、健康管理分析部16bにより分析された結果のうち、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目とし、必須チェック項目を判断結果として判断部16dに送信する。
【0033】
健康管理分析部16bは、蓄積部16aから読み出した健康管理データ、標準の各項目の健康管理データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出する。
判断部16dは、健康管理分析部16bによる分析結果から、前記健康管理データが必須チェック項目に該当するか否かを判断する。
判断部16dは、生成部16cにより生成された健康管理データに基づいて、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目とし、必須チェック項目に該当するか否かを判断する。
制御部16eは、判断部16dにより必須チェック項目に該当すると判断された場合に、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを健康データ測定装置100に送信して、医療健康機器4から健康データ測定装置100に収集されるユーザの健康データの送信を健康データ測定装置100に要求するように制御する。
【0034】
<勤怠管理サーバ>
勤怠管理サーバ6は、ユーザに係わる勤務時間を管理する。
健康管理分析部16bは、勤怠管理サーバ6からユーザに係わる勤務時間データを取得して、勤務時間データと各項目の健康データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出する。
健康管理分析部16bについては、以下の特許文献の構成が流用可能である。
(1)特開2017-107560号公報
労務環境改善システムは、勤怠項目群、健康診断項目群およびストレスチェック項目群を構成する各項目の結果を履歴として示すデータを蓄積する蓄積部と、勤怠項目群、健康診断項目群およびストレスチェック項目群のうちの1つが第1項目群であり、第1項目群以外の少なくとも1つが第2項目群であり、第1項目群を構成する各第1項目の結果を履歴として示すデータが第1データであり、第2項目群を構成する各第2項目の結果を履歴として示すデータが第2データであり、第1データに対する第2データの相関が、相関の高さを示す条件を満たすときに、第2項目を関連項目として抽出する分析部とを備える。
【0035】
健康管理システム1は、医療従事者端末10をさらに備えている。
医療従事者端末10は、医療健康機器4についての説明を行う医療従事者が操作する。
【0036】
健康管理システム1は、スマートウォッチ12、スキャナ部131、変換部50aを備える収集部50を備えている。
スマートウォッチ12は、ユーザの健康データを蓄積するとともに、健康データを2次元コードとして表示する。
スマートウォッチ12は、当該スマートウォッチ12に蓄積されたユーザの健康データ(血圧、脈拍推移、活動量、睡眠時間・深さなど)を2次元コードとしてスマートウォッチ12上に表示したものをスキャナで読み込む機能を有する。なお、スマートウォッチ12は、光学センサ、接触圧力センサ等を用いて血圧・脈拍を算出する。また、加速度センサやユーザの位置情報より活動量を算出する。これら複数センサを用いた統計結果より、睡眠時間や深さを計測する。
体温計4dは、ユーザの体温を非接触に計測する。近年、赤外線サーモフラフィのように非接触で体温を測定できる装置が一般的になり、例えば空港で発熱のチェックも行われている。健康データ測定装置100に非接触の体温計4dを備えることで、健康データ測定装置100にログインしたユーザの体温情報を自動で取得することができる。もちろん古くから一般的な接触式の体温計を健康データ測定装置100に備えてもよい。
人体の皮膚(体表)温度をリアルタイムに計測する手法としては、例えば赤外線サーモグラフィーについて、以下のURLに記載されている。
http://www.avio.co.jp/products/infrared/pandemic-solution/
【0037】
測定制御部53は、スキャナ部131の読み取り面上にユーザの手の平を置くことを促すメッセージを表示部140aに表示するように制御し、スキャナ部131へ読み取り指令を与えるように制御し、スキャナ部131からユーザの手の平をスキャンした画像データを取得し、画像データに基づいて、ユーザの手の平の生体組織に含まれる成分を分析するように制御する。
スキャナ部131は、発光部と受光部を有しており、発光スペクトルと手のひらの反射スペクトルの違いにより、含有成分を識別し、野菜摂取量不足などを判断することができる。
手のひらを測定して野菜不足等を調べることについては、以下の特許文献の構成が流用可能である。
(1)特表2011-523059号公報
(2)特表2012-515349号公報
【0038】
健康管理システム1は、作像部132aを備えるプリンタ部132を備えている。
作像部132aは、感光体上の静電潜像に赤外トナーを供給して、記録媒体に形成されるトナー像を非可視化する。
【0039】
<健康管理者端末>
健康管理者端末14は、健康管理者が操作するパソコンである。
制御部16eは、ユーザに測定を促した必須チェック項目についての健康データが取得されなかった場合に、必須チェック項目に係わる健康データが欠落している旨のメッセージを含むメールを健康管理者端末14に通知するように制御する。
制御部16eは、ユーザに測定を促した必須チェック項目についての健康データが取得されなかった場合に、必須チェック項目に係わる健康データが欠落している旨のメッセージを含むメールを健康管理者端末14に通知するように制御する。
【0040】
ユーザの健康データを取得してユーザIDに関連づけて健康データを管理する健康管理サーバ16を備え、
健康管理サーバ16は、蓄積されているユーザ毎の健康データを分析することにより、健康データについての最近情報が欠落している場合に、健康データを要求するデータ要求を発行する。
【0041】
健康管理者は、通知に対して策を講じ、測定を行っていない人に測定を促す。また、健康管理者は各自の健康データの閲覧権限をもち、社員の健康状態を常に監視し、健康維持を推進することが可能である。
【0042】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0043】
<健康管理システムの動作>
図5は、本発明の一実施形態に係わる健康管理システムの動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザが自身の社員証22をカードリーダ2にかざす動作を行うと、カードリーダ2は社員証22から読み取った社員IDを健康データ測定装置100を介して健康管理サーバ16に送信して、健康管理サーバ16によるユーザ認証を受ける。
ステップS10では、制御部16eは、ユーザ認証を行う。
ここで、ユーザが自身の社員証22をカードリーダ2にかざした場合に、測定制御部53は、カードリーダ2により社員証22から社員IDを読み取り、健康管理サーバ16に送信するように制御する。
制御部16eは、社員IDが蓄積部16aに登録されているか否かを確認することで認証処理を行って、正当な社員である場合にログインを許可する。なお、認証処理に先立って、操作部140bからパスワードを入力させ、さらにこのパスワードを健康管理サーバ16に送信して、社員IDとパスワードとの組み合わせが蓄積部16aに登録されているか否かを確認するように構成してもよい。
認証処理が完了すると、健康データ測定装置100と健康管理サーバ16との通信が接続状態になる。
【0044】
<必須チェック項目の測定>
ステップS15では、制御部16eは、判断部16dにより必須チェック項目があるか否かを判断する。すなわち、判断部16dは、ユーザ20の健康管理データに基づいて、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目とし、必須チェック項目に該当するか否か判断する。
ここで、ユーザ20の健康管理データは蓄積部16aに蓄積されているので、判断部16dは蓄積部16aからユーザ20の社員IDに関連付けられた健康管理データを読み出す。
健康管理データは、以下のように構成してもよい。
【0045】
【0046】
表1に示すように、健康管理データは、横方向に項目、測定日、数値、標準値、評価段階が記載されており、縦方向に血圧、体重、体脂肪率、血糖値、脈拍、運動量、睡眠量、体温が記載されている。
判断部16dは、表1を参照して、ユーザが最近測定していない項目や、悪化傾向にある項目、または測定が欠落している項目、測定が不足している項目を「必須チェック項目」とし、ステップS20において、測定を促すメッセージをユーザに提示する。
一方、必須チェック項目がない場合は、制御部16eは、ステップS40に進み、自由項目の測定に移行する。
なお、「必須チェック項目」については、事前にユーザにメールで通達済みである。
ステップS20では、制御部16eは、必須チェック項目を健康データ測定装置100に送信して、表示部140aに提示させる。すなわち、制御部16eは、判断部16dにより判断された必須チェック項目についての測定を促すメッセージを健康データ測定装置100に送信して、表示部140aに表示させるように制御する。
【0047】
ステップS25では、制御部16eは、判断部16dにより必須チェック項目をチェックするかどうかをユーザに判断させる。制御部16eは、チェックする場合は、ステップS30へ進み、測定を行う。一方、制御部16eは、必須チェック項目をチェックしない場合は、ステップS35に進み、メールを健康管理者端末14に送信して、健康管理者に通達する。
【0048】
ステップS30では、制御部16eは、必須チェック項目についての測定を行うように健康データ測定装置100を遠隔制御する。
ここで、表示部140aを使って測定機器の使用方法を説明する。また、測定機器の使用方法を表す印刷データをプリンタ部132に出力して、記録媒体(用紙)に印刷することも可能である。
健康データ測定装置100は、社外ネットワークN1を介して医療従事者端末10に接続されているため、不明点があれば表示部140aを用いて看護師や医師からTV電話でフォローしてもらうこともできる。
なお、健康データ測定装置100は、スキャナ部131により健康診断書類P1を読み取り、文字認識処理を行って健康データを収集することも可能である。健康診断書類P1は、健康診断書類P1から読み取った健康データを、ネットワーク上の健康管理サーバ16に送信して蓄積させるので、使用者の健康状態を経時で観察することができる。
【0049】
必須チェック項目が体組成測定である場合に、ユーザ20は医療健康機器4に含まれる体組成計4bを用いて、ユーザの体重、体脂肪率などを測定する。収集部50は、体組成計4bからユーザの体重、体脂肪率などの健康データや各項目名を収集する。ここで、収集部50は、収集した健康データや各項目名を記憶部54に一旦記憶し、さらに、記憶部54から読み出した健康データや各項目名を健康管理サーバ16に送信して蓄積部16aに蓄積させる。
生成部16cは、蓄積部16aに蓄積された健康データと項目に基づいて、ユーザの健康状態を表す健康管理データを生成する。
判断部16dは、生成部16cにより生成された健康管理データを蓄積部16aに書き込み、蓄積部16aに健康管理データを蓄積させる。この結果、表1に示すように、測定した項目名に対応する測定日、数値、当該項目に係わる一般的な標準値を含む健康管理データが生成される。
【0050】
ステップS35では、制御部16eは、健康データ測定装置100の表示部140aにおいて、ユーザが必須チェック項目を実施しないことを指定するボタンが選択された場合に、制御部16eは、メールを健康管理者端末14に送信して、健康管理者に通達する。なお、健康管理者は上司または産業医を想定している。
健康管理者は、必須チェック項目についての測定ができないユーザに対して、チェック項目についての測定を促すメッセージを表示部140aに表示するように制御する。
例えば、業務量が多く測定している時間がないという人に対しては、業務量を減らし測定時間を確保するなどの配慮をする。
【0051】
<自由チェック項目の測定>
ステップS40では、制御部16eは、ステップS15~S35の段階を抜けると、自由チェック項目についての測定を行えるようになる。ここでは、自由チェック項目を測定または健康データをスキャナ部131で読み込むか否かをユーザに判断させる。
ステップS45では、制御部16eは、ユーザにより自由チェック項目、或いは結果入力を指定するボタンの選択を促すメッセージを表示部140aに表示するように制御する。この際、制御部16eは、表示部140aに表示した項目が押し下げられた場合に、その押し下げられた項目を取得する。
ステップS50では、制御部16eは、ユーザによる自由チェック項目の測定、或いは結果入力を受け付ける。この結果、表1に示すように、測定した項目名に対応する測定日、数値、当該項目に係わる一般的な標準値を含む健康管理データが生成される。
【0052】
自由チェック項目が体組成測定である場合に、ユーザ20は医療健康機器4に含まれる血圧計4aを用いて、ユーザの血圧を測定する。収集部50は、血圧計4aからユーザの血圧の健康データや項目名を収集する。
生成部16cは、健康データ測定装置100の収集部50により収集され、さらに蓄積部16aに蓄積された健康データと項目に基づいて、ユーザの健康状態を表す健康管理データを生成する。
制御部16eは、生成部16cにより生成された健康管理データを蓄積部16aに書き込み、蓄積部16aに健康管理データを蓄積させる。
【0053】
<収集データの蓄積>
ステップS55では、制御部16eは、健康データ測定装置100から自由チェック項目の測定または結果入力により受け付けた健康データを受信して、蓄積部16aに蓄積する。詳しくは、健康データ測定装置100が健康データを記憶部54に一旦記憶し、健康データを健康管理サーバ16に送信することで、健康データが蓄積部16aに蓄積される。
この際、健康データ測定装置100での測定結果、スキャナ部131を介して入力された健康データを記憶部54に記憶される。
さらに、勤怠管理サーバ6には、日々に更新される勤務管理データが蓄積されている。
また、ステップS55では、制御部16eは、健康データ測定装置100が必須チェック項目の測定または結果入力により受け付けた健康データを受信して蓄積部16aに蓄積させる。
この際、健康データ測定装置100での測定結果、スキャナ部131を介して入力された健康データを記憶部54に一旦記憶する。さらに、健康データ測定装置100がこれらの健康データを健康管理サーバ16に送信して蓄積部16aに蓄積させる。生成部16cは、蓄積部16aに蓄積された健康データと項目に基づいて、ユーザの健康状態を表す健康管理データを生成する。制御部16eは、生成部16cにより生成された健康管理データを蓄積部16aに書き込み、蓄積部16aに健康管理データを蓄積させる。
この結果、表1に示すように、測定した項目名に対応する測定日、数値、当該項目に係わる一般的な標準値を含む健康管理データが蓄積部16aに蓄積される。
【0054】
<収集データの分析>
次に、ステップS55では、制御部16eは、ユーザ20に係わる健康管理データを分析する。
健康管理サーバ16において、蓄積部16aは、健康管理データを蓄積している。健康管理分析部16bは、蓄積部16aから読み出した健康管理データを分析する。ここで、健康管理分析部16bにより分析された結果のうち、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目とし、必須チェック項目を判断結果として判断部16dに送信する。
なお、健康管理分析部16bは、健康管理データが標準値から外れているか否かを分析して、該当項目についての評価段階を「1」~「5」評価とする。
また、健康管理分析部16bは、ユーザの各項目の健康管理データと標準の各項目の健康管理データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たす場合に、ユーザの健康状態が悪化傾向を表すことと判断し、該当項目についての評価段階を「1」~「5」評価とする。
ここで、健康管理分析部16bは、得られた結果が標準値から外れている場合に、ユーザの健康状態が悪化傾向を表すことと判断する。
表2は、自治体の健康診断で示される5段階評価の例であり、本実施形態においても参照可能である。
【0055】
【0056】
健康管理分析部16bは、ユーザ20の健康管理データのうち、項目に対応する測定日が現在の日付に対して例えば1年以上過去に登録されている場合に、測定が不足している項目であると判断する。
健康管理分析部16bは、ユーザ20の健康管理データのうち、項目に対応する測定日、数値についてのデータが登録されていない場合に、測定が欠落していると判断する。
このように、健康管理分析部16bが、ユーザ20の健康管理データに基づいて、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目とし、必須チェック項目に該当するか否かを判断してもよい。
また判断部16dが、ユーザ20の健康管理データに基づいて、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目とし、必須チェック項目に該当するか否かを判断してもよい。
【0057】
また、健康管理分析部16bは、蓄積部16aから読み出した健康管理データ、標準の各項目の健康管理データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出する。
【0058】
勤怠管理サーバ6は、ユーザに係わる勤務時間を管理する。制御部16eは、勤怠管理サーバ6からユーザに係わる勤務時間データを取得して、勤務時間データと各項目の健康データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出する。
【0059】
<繰り返しチェックするかどうかの判断>
ステップS57では、制御部16eは、必須チェック項目がまだあるか否かを判断する。制御部16eは、必須チェック項目がまだある場合は、自動的にステップS20に移行して別のチェックを行う。一方、制御部16eは、必須チェック項目がなければ自動的にステップS60に移行する。
ステップS60では、制御部16eは、この段階では必須測定項目はすでにない状態である。制御部16eは、追加で自由チェック項目を実施したい場合は、ステップS45に戻ることができる。
【0060】
一方、制御部16eは、追加で自由チェック項目を実施しない場合は、診断結果出力に移行する。これはユーザの判断で行う。
ステップS65では、制御部16eは、この段階に至るまでに一度でも健康チェックを行ったか否かを判断する。この際、制御部16eは、結果入力を行っている場合に、ステップS70に進み、診断結果を出力する。
【0061】
一方、ステップS65において、制御部16eは、一度も健康チェック/結果入力を行っていない場合は、ステップS75に進む。なお、この判定は健康データ測定装置100で自動的に行われる。
ステップS70では、制御部16eは、診断結果を出力する。診断結果としては、今回の測定結果、推移、コメント(「異常ありません。」「○○が悪化傾向にあるので気を付けましょう。」「〇〇について医師の診断が必要です。」が含まれる。
ステップS75では、通常のMFP機能へと移行する。
【0062】
<第1実施形態>
<ユーザインタフェース(UI)(その1)>
図6は、本発明の第1実施形態に係わる健康データ測定装置の前面において、ユーザには体組成測定が必要である判断し、体組成測定を促し、測定が終了するまでの一連のユーザインタフェース(UI)を示す図である。
健康管理サーバ16は、蓄積されているユーザ毎の健康情報を分析することにより、必須チェック項目として、例えば健康データ測定装置100に体組成測定を要求する。健康管理サーバ16は、体組成の経時変化、及びそれに伴う疾患を予測した場合に、しばらく測定されていない項目があるときには、正確な経時変化を調べるために体組成測定を要求する。
【0063】
ユーザは、メールM5の内容を確認した後に、健康データ測定装置100に向かう。
健康データ測定装置100に対して、ユーザ認証を済ませた後、健康データ測定装置100と健康管理サーバ16との通信が接続状態になる。ステップS10では、制御部16eは、表示部140aの画面上に体組成測定を促す画面G5を表示するように制御する。
ステップS15では、制御部16eは、ユーザ操作により「実施しない」ボタンB2が押下され、測定をしない場合は、健康管理者端末にメールM10を送信する。かつ、健康データ測定装置100の使用を制限される。
【0064】
一方、ステップS30では、制御部16eは、ユーザ操作により「実施する」ボタンB1が押下され、測定に進んだ場合は、体組成計の使い方を表す画面G10が表示される。
このとき、ユーザ操作により「マニュアル印刷」ボタンB3が押下され、説明を記録媒体(記録紙)に印刷することもでき、また不明点があれば、ユーザ操作により「問い合わせ」ボタンB4が押下され、画面G15が表示される。医療従事者端末10と社外ネットワークN1を介して接続して、看護師による直接の説明を受けることが可能になる。
これにより、健康データ測定装置100および看護師による説明を受けながら、体組成計4bを用いて測定することができる。
【0065】
ステップS40では、制御部16eは、自由チェック項目を測定、又はデータ入力を行うか否かをユーザに問うメッセージを表す画面G20を表示部140aに表示する。
画面G20には、「実施する」ボタンB6、「実施しない」ボタンB7が表示されている。ユーザ操作により「実施する」ボタンB6が押下された場合、自由チェック項目の測定することもできる。
ステップS65では、制御部16eは、診断結果を表す画面G25を表示するので、ユーザが健康データを確認することができる。
【0066】
<第2実施形態>
<ユーザインタフェース(UI)(その2)>
図7は、本発明の第2実施形態に係わる健康データ測定装置100の前面において、ユーザがスマートウォッチ12で判定できる項目を必要であると判断し、データ読み取り終了までの一連のユーザーインタフェース(UI)を示す図である。
健康管理サーバ16は、蓄積されているユーザ毎の健康情報を分析することにより、健康データについての最近情報が欠落している場合に、健康データ測定装置100にスマートウォッチ12に蓄積されている健康データの送信を要求するデータ要求を発行する。
本実施形態では、脈拍データについての最近情報が欠落している場合に、スマートウォッチ12から脈拍データの最近情報を取得するため、データ要求を発行する。
【0067】
ユーザは、メールM20を確認した後に、健康データ測定装置100に向かう。
ステップS10では、制御部16eは、ユーザ認証を済ませた後、健康データ測定装置100と健康管理サーバ16との通信が接続状態になる。ここで、健康管理サーバ16は、メッセージを健康データ測定装置100に送信して、健康データ測定装置100の表示部140a上に「スマートウォッチ12より脈拍データ読み取り必須です」という画面G40を表示させる。
ステップS15では、制御部16eは、ユーザ操作により「実施しない」ボタンB12が押下され、測定をしない場合は、健康管理者にメールM25が通知される。かつ、健康データ測定装置100の使用を制限される。
【0068】
一方、ステップS30では、制御部16eは、ユーザ操作により「実施する」ボタンB11が押下され、測定に進んだ場合は、スマートウォッチ12のデータの読み込み方法を表す画面G45が表示される。
すなわち、ステップS30では、制御部16eは、ユーザ操作により「実施する」ボタンB11が押下され、測定に進んだ場合は、「スマートウォッチにQRコード(登録商標)を表示させ、スキャナで読み込んでください」という使い方を表す画面G45が表示される。
このとき、ユーザ操作により「マニュアル印刷」ボタンB13が押下され、説明を記録媒体(記録紙)に印刷することもでき、また不明点があれば、ユーザ操作により「問い合わせ」ボタンB14が押下され、画面G50が表示される。医療従事者端末10と社外ネットワークN1を介して接続して、看護師による直接の説明を受けることが可能になる。
これにより、健康データ測定装置100および看護師による説明を受けながら、体組成計を用いて測定することができる。
【0069】
ステップS40では、制御部16eは、自由チェック項目を測定、又はデータ入力を行うか否かをユーザに問うメッセージを表す画面G55を表示部140aに表示する。画面G55には、「実施する」ボタンB16、「実施しない」ボタンB17が表示されている。ユーザ操作により「実施する」ボタンB16が押下された場合、自由チェック項目の測定することもできる。
ステップS65では、制御部16eは、診断結果を表す画面G60を表示するように制御するので、ユーザが健康データを確認することができる。
【0070】
<第3実施形態>
<ユーザインタフェース(UI)(その3)>
図8は、本発明の第3実施形態に係わる健康データ測定装置100の前面において、測定・読み取りが必須な項目がない状況で、健康データ測定装置100を使用する際のユーザーインターフェース(UI)を示す図である。
ユーザは、健康データ測定装置100に向かう。
健康データ測定装置100に対して、ステップS10では、ユーザ認証を行うと、健康データ測定装置100と健康管理サーバ16との通信が接続状態になる。ここで、制御部16eは、表示部140aの画面上に「健康チェック」ボタンB21、「オンデマンド印刷」ボタンB22、「コピー/FAX」ボタンB23を有する画面G80を表示させる。
ここで、「健康チェック」ボタンB21が押下されると、画面G85に移行する。
【0071】
ステップS45では、制御部16eは、画面G85に示された、健康チェックの複数項目のうちの1つを選択する。画面G85には健康チェックの対象になる複数の項目として、例えば血圧、血糖値、体組成、活動量などの項目が表示されており、ユーザがいずれか1つの項目を押し下げ、さらに「OK」ボタンB24を押し下げると、画面G90に移行する。
以下、「体組成」の項目が選択されたこととして説明する。
【0072】
図7に示すように、画面G90には体組成計の使い方として「体組成計の電源を入れてください。」というメッセージが表示部140aに表示される。さらに、画面G90には「マニュアル印刷」ボタンB25、「問い合わせ」ボタンB26が表示される。
このとき、ユーザ操作により「マニュアル印刷」ボタンB25が押下され、説明を記録媒体(記録紙)に印刷することもでき、また不明点があれば、ユーザ操作により「問い合わせ」ボタンB26が押下され、画面G50が表示される。医療従事者端末10と社外ネットワークN1を介して接続して、看護師による直接の説明を受けることが可能になる。
これにより、健康データ測定装置100および看護師による説明を受けながら、体組成計を用いて測定することができる。
【0073】
ステップS70では、制御部16eは、診断結果を出力する。診断結果としては、今回の測定結果の画面G100が表示される。
【0074】
<本実施形態の効果>
従来、健康データの測定が任意であったため、悪化傾向にある項目を測定できず、測定項目から漏れた項目についての病状が悪化するケースがあった。
本実施形態によれば、ユーザの身体に係わる健康管理データのうち必須チェック項目について、測定を促すメッセージを表示部140aに表示するので、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目とし、測定を促すメッセージを表示部140aに表示することができる。
これにより、ユーザの身体の健康維持にとって重要な項目についての健康データの測定を適切に行わせることができる。
【0075】
健康データ測定装置100に用いるMFPは広く普及しており、また健康管理サーバ16にはネットワークを介して他の機器と通信する機能が既に備わっており、ユーザに係わるプリンタ機能の使われ方やログ収集、消耗品の交換タイミングの通知、機器のパラメータ変更やソフトアップデート等をネットワークを介し行っている。
この健康管理サーバ16や通信を利用することで、健康管理サーバ16が健康管理に係わるビッグデータを一括して集めることができ、会社の保健管理部門や外部の医療機関が収集データを用いれば、個人の突発的な異常、会社の部門別の特徴、地域的な病気の流行等、様々な有益な情報を得ることができる。
【0076】
また、健康データ測定装置100に用いるMFPは、広く普及しているため、健康データ測定装置100が収集した健康データを一括して健康管理サーバ16に集めることができる。会社の保健管理部門や外部の医療機関が、健康管理サーバ16に蓄積したデータを用いれば、発熱などの個人の突発的な身体の異常、会社の部門別の特徴、地域的な病気の流行等、様々な有益な情報を得ることができ、例えば発熱中のユーザ数が増加傾向にある場合であっても異変に早期に気付くことができる。
このように、取得した健康データを一括してデータベースに蓄積することで、必要に応じて管理者/関係者が情報を確認できる構成を提供することができる。
【0077】
<本実施形態の態様例の作用、効果のまとめ>
<第1態様>
本態様の健康管理システム1は、ユーザの身体に係わる健康データを測定可能な医療健康機器4を有する健康データ測定装置100と、健康データ測定装置100と通信可能な健康管理サーバ16と、を備えた、健康管理システムであって、健康データ測定装置100は、医療健康機器4を利用するユーザの健康データを収集する収集部50を備え、健康管理サーバ16は、健康データ測定装置100から受信した健康データを蓄積する蓄積部16aと、蓄積部16aから読み出したユーザの健康データに基づいて、健康状態を示した健康管理データを生成する生成部16cと、生成部16cにより生成された健康管理データに基づいて、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目として分析する健康管理分析部16bと、健康管理分析部16bによる分析結果から、前記健康管理データが必須チェック項目に該当するか否かを判断する判断部16dと、判断部16dにより必須チェック項目に該当すると判断された場合に、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを健康データ測定装置100に送信して、医療健康機器4から健康データ測定装置100に収集されるユーザの健康データの送信を要求するように制御する制御部16eとを備えることを特徴とする。
本態様によれば、判断部16dにより必須チェック項目に該当すると判断された場合に、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを健康データ測定装置100に送信して、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを表示することができる。また、健康管理サーバ16が、健康データ測定装置100から取得した健康データを一括して蓄積することで、必要に応じて管理者や関係者が情報を確認できる構成を提供することができる。
これにより、ユーザの身体の健康維持にとって重要な項目についての健康データの測定を適切に行わせることができる。また、取得した健康データを一括して蓄積することで、必要に応じて管理者や関係者が情報を確認できる構成を提供することができる。
【0078】
<第2態様>
本態様の健康データ測定装置100は、表示部140aと、測定制御部と、を備え、測定制御部は、健康管理サーバ16からの要求に応じて、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを表示部140aに表示するように制御し、医療健康機器4から収集部50に収集されるユーザの健康データを健康管理サーバ16に送信するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを表示することができ、医療健康機器4から収集部50に収集されるユーザの健康データを健康管理サーバ16に送信することができる。
これにより、ユーザの身体の健康維持にとって重要な項目についての健康データの測定を適切に行わせることができる。
【0079】
<第3態様>
本態様の健康データ測定装置100は、医療健康機器4に係わる操作マニュアルを記憶する記憶部54と、プリンタ部132と、を備え、測定制御部53は、メッセージを表示部140aに表示した場合に、操作マニュアルを表示部140aに表示するように制御する、或いは操作マニュアルをプリンタ部により印刷するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、メッセージを表示部140aに表示した場合に、操作マニュアルを表示部140aに表示するように制御する、或いは操作マニュアルをプリンタ部により印刷するように制御することができる。
【0080】
<第4態様>
本態様の健康管理分析部16bは、蓄積部16aから読み出した健康管理データ、標準の各項目の健康管理データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出することを特徴とする。
本態様によれば、健康管理分析部16bは、蓄積部16aから読み出した健康管理データ、標準の各項目の健康管理データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出することができる。
【0081】
<第5態様>
本態様の健康管理システム1は、ユーザに係わる勤務時間を管理する勤怠管理サーバ6を備え、健康管理分析部16bは、勤怠管理サーバ6から前記ユーザに係わる勤務時間データを取得して、勤務時間データと各項目の健康データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出することを特徴とする。
本態様によれば、制御部53は、勤怠管理サーバ6からユーザに係わる勤務時間データを取得して、勤務時間データと各項目の健康データとの相関値を算出し、相関値が所定の条件を満たすときに必須チェック項目を抽出することができる。
【0082】
<第6態様>
本態様の健康管理システム1は、医療健康機器4についての説明を行う医療従事者が操作する医療従事者端末10を備えることを特徴とする。
本態様によれば、健康管理システム1は、医療健康機器4についての説明を行う医療従事者が操作する医療従事者端末10を備えることで、医療従事者が医療健康機器4についての説明を行うことができる。
【0083】
<第7態様>
本態様の健康データ測定装置100は、健康データを2次元コードとして表示するスマートウォッチの表示画面が載置された場合に、スマートウォッチに表示された2次元コードを読み取るスキャナ部131を備え、収集部50は、スキャナ部がスマートウォッチから読み取った2次元コードを健康データに変換する変換部を備えることを特徴とする。
本態様によれば、収集部50は、変換部50aによりスキャナ部131がスマートウォッチ12から読み取った2次元コードを健康データに変換するので、スマートウォッチ12から健康データを収集することができる。
【0084】
<第8態様>
本態様の測定制御部53は、スキャナ部131の読み取り面上にユーザの手の平を置くことを促すメッセージを表示部140aに表示するように制御し、スキャナ部131へ読み取り指令を与えるように制御し、スキャナ部131からユーザの手の平をスキャンした画像データを取得し、画像データに基づいて、ユーザの手の平の生体組織に含まれる成分を分析するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、スキャナ部131からユーザの手の平をスキャンした画像データを取得し、画像データに基づいて、ユーザの手の平の生体組織に含まれる成分を分析するように制御することができる。
【0085】
<第9態様>
本態様のプリンタ部132は、感光体上の静電潜像に赤外トナーを供給して、記録媒体に形成されるトナー像を非可視化する作像部132aを備えていることを特徴とする。
本態様によれば、プリンタ部132は、感光体上の静電潜像に赤外トナーを供給して、作像部132aにより記録媒体に形成されるトナー像を非可視化することができる。
これにより、記録媒体に形成されるトナー像が第三者に目視確認することができないので、プライバシーを保護することができる。
【0086】
<第10態様>
本態様の健康管理システム1は、健康管理者が操作する健康管理者端末14を備え、
測定制御部53は、ユーザに測定を促した必須チェック項目についての健康データが取得されなかった場合に、必須チェック項目に係わる健康データが欠落している旨のメッセージを健康管理者端末14に通知するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、制御部53は、ユーザに測定を促した必須チェック項目についての健康データが取得されなかった場合に、必須チェック項目に係わる健康データが欠落している旨のメッセージを健康管理者端末14に通知するように制御することができる。
これにより、健康管理者は、健康データが欠落しているユーザ20に対して、測定を促すことができる。
【0087】
<第11態様>
本態様のプログラムは、プロセッサを、請求項1または5に記載の健康管理システム1に備えられた健康管理サーバ16に含まれる制御部16eとして機能させる。
本態様によれば、制御部16eとしての機能をプロセッサに実行させることができる。
【0088】
<第12態様>
本態様の健康管理方法は、ユーザの身体に係わる健康データを測定可能な医療健康機器4を有する健康データ測定装置100と、健康データ測定装置100と通信可能な健康管理サーバ16と、を備えた、健康管理システム1による健康管理方法であって、
健康データ測定装置100は、医療健康機器4を利用するユーザの健康データを収集する収集ステップを実行し、健康管理サーバ16は、健康データ測定装置100から受信した健康データを蓄積部16aに蓄積する蓄積ステップと、蓄積ステップから読み出したユーザの健康データに基づいて、健康状態を示した健康管理データを生成する生成ステップと、生成ステップにより生成された健康管理データに基づいて、ユーザの健康状態が悪化傾向を表す項目、測定が不足している項目、または測定が欠落している項目のうちの少なくとも1項目を必須チェック項目として分析する健康管理分析ステップと、健康管理分析ステップによる分析結果から、前記健康管理データが必須チェック項目に該当するか否かを判断する判断ステップと、判断ステップにより必須チェック項目に該当すると判断された場合に、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを健康データ測定装置100に送信して、医療健康機器4から健康データ測定装置100に収集されるユーザの健康データの送信を前記健康データ測定装置に要求するように制御する制御ステップとを実行することを特徴とする。
本態様によれば、判断ステップにより必須チェック項目に該当すると判断された場合に、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを健康データ測定装置100に送信して、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを表示することができる。また、取得した健康データを一括して蓄積することで、必要に応じて管理者や関係者が情報を確認できる構成を提供することができる。
これにより、ユーザの身体の健康維持にとって重要な項目についての健康データの測定を適切に行わせることができる。また、取得した健康データを一括して蓄積することで、必要に応じて管理者や関係者が情報を確認できる構成を提供することができる。
【0089】
<第13態様>
本態様の健康データ測定装置100は、健康管理システム1に備えられた健康管理サーバ16にネットワークを介して接続され、健康データを健康管理サーバ16に送信して蓄積させる健康データ測定装置100であって、健康データ測定装置100は、ユーザの身体に係わる健康データを測定する医療健康機器4と、医療健康機器4を利用するユーザの健康データを収集する収集部50と、表示部140aと、測定制御部53と、を備え、測定制御部53は、健康管理サーバ16からの要求に応じて、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを表示部140aに表示するように制御し、医療健康機器4から収集部50に収集されるユーザの健康データを健康管理サーバ16に送信するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、測定制御部53は、健康管理サーバ16からの要求に応じて、必須チェック項目についての測定を促すメッセージを表示することができる。また、取得した健康データを健康管理サーバに一括して蓄積させることができ、必要に応じて管理者や関係者が情報を確認できる構成を提供することができる。
これにより、ユーザの身体の健康維持にとって重要な項目についての健康データの測定を適切に行わせることができる。また、取得した健康データを一括して蓄積することで、必要に応じて管理者や関係者が情報を確認できる構成を提供することができる。
【符号の説明】
【0090】
1…健康管理システム、4…医療健康機器、4a…血圧計、4b…体組成計、4c…血糖値計、4d…体温計、6…勤怠管理サーバ、8…社内システム、10…医療従事者端末、10a…医療従事者、12…スマートウォッチ、14…健康管理者端末、16…健康管理サーバ、16a…蓄積部、16b…健康管理分析部、16c…生成部、16d…判断部、16e…制御部、20…ユーザ、22…社員証、50…収集部、50a…変換部、51…生成部、52…判断部、16d…分析部、53…測定制御部、54…記憶部、100…通信ネットワーク、100…健康データ測定装置、101…CPU、102a…ROM、102b…RAM、106…ASIC、108…HDDコントローラ、109…ハードディスク、110…コントローラ、120…近距離通信回路、120a…近距離通信回路、121…AGPバス、121…バス、122…PCIバス、130…エンジン制御部、131…スキャナ部、132…プリンタ部、132a…作像部、140…操作パネル、140a…表示部、140b…操作部、150…ネットワークI/F、160…接続I/F部、N1…ネットワーク、N2…社内ネットワーク、P1…健康診断書類
【先行技術文献】
【特許文献】
【0091】