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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081206
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】表示装置、表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/34 20060101AFI20230602BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230602BHJP
   G09F 9/37 20060101ALI20230602BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
G09G3/34 C
G09G3/20 611A
G09G3/20 641P
G09F9/37
G09F9/30 308Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021194965
(22)【出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】谷岡 弘章
【テーマコード(参考)】
5C080
5C094
【Fターム(参考)】
5C080AA13
5C080DD01
5C080DD26
5C080JJ01
5C080JJ02
5C080JJ06
5C080JJ07
5C080KK07
5C080KK50
5C094AA22
5C094BA75
5C094DA06
5C094HA07
5C094HA10
(57)【要約】
【課題】視認性を維持しつつ消費電力を抑えることを目的としている。
【解決手段】電気泳動方式を用いた表示部と、前記表示部に表示する第一の画像の階調情報と、前記第一の画像の次に前記表示部に表示する第二の画像の階調情報に基づき、前記第二の画像の階調情報を変換する変換部と、を有する表示装置である。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気泳動方式を用いた表示部と、
前記表示部に表示する第一の画像の階調情報と、前記第一の画像の次に前記表示部に表示する第二の画像の階調情報に基づき、前記第二の画像の階調情報を変換する変換部と、を有する表示装置。
【請求項2】
前記第一の画像の階調情報と、前記第二の画像の階調情報との差分が所定の階調閾値以上であるか否かを判定する判定部を有し、
前記変換部は、
前記差分が前記階調閾値以上である場合に、前記差分が前記階調閾値未満となるように、前記第二の画像の階調情報を変換する、請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記変換部により階調情報が変換された後の第二の画像を、前記第一の画像の次に前記表示部に表示させる表示制御部を有する、請求項1又は2記載の表示装置。
【請求項4】
バッテリを有し、
前記判定部は、
前記バッテリの残容量が所定の閾値以下である場合に、前記第一の画像の階調情報と、前記第二の画像の階調情報との差分が前記階調閾値以上であるか否かを判定する、請求項2記載の表示装置。
【請求項5】
前記バッテリの残容量が所定の閾値以下である場合に、前記第一の画像の階調情報と、前記第二の画像の階調情報とを算出する階調算出部を有する、請求項4記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示部は、フレキシブルディスプレイである、請求項1乃至5の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示装置は、電子黒板である、請求項1乃至5の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
表示装置による表示制御方法であって、前記表示装置が、
電気泳動方式を用いた表示部に表示する第一の画像の階調情報と、前記第一の画像の次に前記表示部に表示する第二の画像の階調情報に基づき、前記第二の画像の階調情報を変換する、表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示装置における消費電力を削減するため技術が知られている。その一例として、例えば、従来では、周辺輝度が高い場合に、映像信号に基づいて算出された平均階調値を中心に設定した一定範囲の階調情報を多く残し、低階調域と高階調域の階調情報は積極的に削減することで、消費電力を削減する技術が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電気泳動方式を用いた表示装置は、バックライト構造を持たず、反射光によって利用者画像を認識させるため、上述した従来の技術を適用した場合、低階調域や高階調域の階調情報を削減した場合、視認性も低下する可能性がある。
【0004】
開示の技術は、視認性を維持しつつ消費電力を抑えることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示の技術は、電気泳動方式を用いた表示部と、前記表示部に表示する第一の画像の階調情報と、前記第一の画像の次に前記表示部に表示する第二の画像の階調情報に基づき、前記第二の画像の階調情報を変換する変換部と、を有する表示装置である。
【発明の効果】
【0006】
視認性を維持しつつ消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第一の実施形態の表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
図2】電気泳動方式を用いた表示装置の基本原理を説明する図である。
図3】消費電力と表示される画像との関係について説明する図である。
図4】階調情報の算出について説明する図である。
図5】表示装置の機能構成を説明する図である。
図6】表示装置の動作を説明するフローチャートである。
図7】第二の実施形態の表示装置の外観を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第一の実施形態)
以下に、図面を参照して本実施形態についてら説明する。図1は、第一の実施形態表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
【0009】
本実施形態の表示装置100は、メインコントローラ110、電子ペーパ121、EPD(Electrophoretic Display:EPD)コントローラ122、タッチパネル131、バッテリ141、151、バッテリコントローラ142、152、タッチペン171、AC(Alternating Current:AC)アダプタ161を有する。
【0010】
本実施形態の表示装置100は、例えば、タブレット型端末のように、可搬型であってもよい。
【0011】
本実施形態の表示装置100のメインコントローラ110は、CPU(Central Processing Unit:CPU)112、不揮発性のフラッシュメモリ113、揮発性のランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)114、加速度センサ115、無線モジュール116、バス181を有する。
【0012】
本実施形態の表示装置100において、電子ペーパ121は、電気泳動方式を用いた電気泳動ディスプレイであり、表示部の一例である。EPDコントローラ122は、メインコントローラ110からの指示に応じて、電子ペーパ121の表示を制御する。
【0013】
タッチパネル131は、タッチパネルコントローラ132とタッチセンサ133とを有する。タッチパネルコントローラ132は、タッチセンサ133が入力を検出すると、検出結果をメインコントローラ110に対して出力する。タッチセンサ133は、タッチペン171等による手書き入力を検出する。
【0014】
バッテリ141、151は、二次電池であり、リチウムイオンバッテリを用いてもよい。バッテリコントローラ142、152のそれぞれは、メインコントローラの指示に応じてバッテリ141、151の充放電を制御する。また、バッテリコントローラ142、152のそれぞれは、バッテリ141、151の残容量を監視する。
【0015】
ACアダプタ161は、交流電源から直流電圧を生成すると共に電源電流を供給する。なお、電源電流は、ACアダプタ161が供給する電流を意味し、以下、電流と省略することもある。タッチペン171は、電子ペーパ121に対して手書き入力を行うための入力装置の一つである。
【0016】
CPU112は、表示装置100全体の動作を制御する制御部である。フラッシュメモリ113は、表示装置100を制御するためのプログラム等が格納される。RAM114は、CPU112のワークエリアとして使用される。加速度センサ115は、表示装置100の加速度を検出する。無線モジュール116は、表示装置100を外部装置やスマートフォート等に接続し、画像データの取り込み等を行う。
【0017】
バス181は、上述した各ハードウェアと接続され、各ハードウェア間のデータの送受信及び制御等に使用される。
【0018】
ここで、図2を参照して、本実施形態の表示装置100の電子ペーパ121の基本原理について説明する。
【0019】
図2は、電気泳動方式を用いた表示装置の基本原理を説明する図である。本実施形態の電子ペーパ121では、前面透明電極301と、背面電極302とが対向して設けられている。また、前面透明電極301と、背面電極302との間には、透明のマイクロカプセル303が挟持されている。
【0020】
各マイクロカプセル303内には、負に帯電した黒色粒子304と、正に帯電した白色粒子305とが含まれる。なお、黒色粒子304は、青色粒子であってもよい。前面透明電極301は、ITO(Indium-Tin-Oxide)等が用いられてよい。
【0021】
本実施形態では、前面透明電極301に正の電圧を印加すると、正に帯電した白色粒子305が表面(表示面)に現れ、前面透明電極301に負の電圧を印加すると負に帯電した黒色粒子304が表面に移動し、表示色が変化する。
【0022】
このように、電子ペーパ121は、表示を変化させる際に電力が消費されるものであり、表示を変化させた後の表示状態の維持には電力は消費されない。
【0023】
次に、図3を参照して、電子ペーパ121の消費電力と電子ペーパ121に表示される画像との関係について説明する。
【0024】
図3は、消費電力と表示される画像との関係について説明する図である。本実施形態の表示装置100では、電子ペーパ121に表示されている画像を変化させる場合、現在表示されている画像と、次に表示させる画像との階調の差分が大きいほど、消費電力が大きくなる。
【0025】
なお、以下の説明では、現在電子ペーパ121に表示されている画像を第一の画像と表現し、次に電子ペーパ121に表示される画像を第二の画像と表現する。また、図3の例では、電子ペーパ121は、16階調で画像を表現するものとする。
【0026】
図3(a)では、第一の画像は黒色一色の画像とし、第二の画像が白色一色の画像とした場合を示している。この場合、第一の画像の全画素が、階調レベルが"0"の状態から"15"の状態に書き換わることを意味する。言い換えれば、黒色粒子304と白色粒子305とを総入れ替えすることを意味する。
【0027】
また、図3(b)に示す他の例では、第一の画像を灰色一色の画像とし、第二の画像を白色一色の画像とした場合を示している。これは、第一の画像の全画素が、階調レベルが"8"の状態から諧調レベルが"15"の状態に書き換わることを意味する。
【0028】
図3(a)の例と図3(b)の例を比較した場合、図3(a)の例のほうが、移動させる粒子の数が多くなり、より多くの電力を消費する。
【0029】
つまり、表示装置100では、第一の画像から第二の画像へ表示を変化させる際に、第一の画像と第二の画像のそれぞれの階調レベルの差分が大きいほど、消費電力が大きくなる。
【0030】
なお、図3の例では、第一の画像と第二の画像のそれぞれを一色の画像としているが、第一の画像と第二の画像とは、一色の画像に限定されない。
【0031】
そこで、本実施形態では、第一の画像と第二の画像のそれぞれについて、全画素の階調レベルの平均値を算出し、それぞれの階調情報とする。以下の説明では、第一の画像の階調情報を第一の階調情報と表現し、第二の画像の階調情報を第二の階調情報と表現する場合がある。
【0032】
そして、本実施形態では、第一の階調情報と第二の階調情報との差分が所定の階調閾値以上である場合に、2つの画像の階調情報の差分が階調閾値未満となるように、第二の画像の階調情報を変換する。
【0033】
また、本実施形態では、バッテリ141、151の残容量が所定の閾値以下であり、且つ、2つの画像の階調情報の差分が階調閾値以上となる場合に、第二の画像の階調情報を変換してもよい。
【0034】
以下に、図4を参照して、本実施形態の階調情報の変換について説明する。図4は、階調情報の算出について説明する図である。
【0035】
図4に示す画像41は、第一の画像の一例であり、画像42は、第二の画像の一例である。また、図4に示す画像43は、階調情報を変換した後の第二の画像の一例である。以下の説明では、階調情報を変換した第二の画像を、変換後の第二の画像と表現する場合がある。
【0036】
また、図4では、画像41を示す画像データと画像42を示す画像データを2880×2160ピクセルの画像データとし、所定の階調閾値を「8」として説明する。
【0037】
本実施形態では、表示装置100のバッテリ141、151の残容量が所定の閾値以上である場合は、第二の画像の階調情報を変換せずに、そのまま表示させる。
【0038】
また、表示装置100は、バッテリ141、151の残容量が所定の閾値未満である場合は、画像41の階調情報と、画像42の階調情報とを算出し、その差分が階調閾値以上であるか否かを判定する。
【0039】
ここで、画像41、42の階調情報Fは、ピクセル座標(Xi,Yj)の階調レベルをf(Xi,Yj)とした場合、以下の式(1)により求められる。
【数1】
そして、本実施形態では、画像41の階調情報と画像42の階調情報との差分が階調閾値「8」以上である場合、画像42の階調情報を変換して画像43とし、画像43を画像42の代わりに表示させる。
【0040】
ここで、画像42の階調情報Foldとした場合、変換後の画像43の階調情報Fnewは、以下の式(2)により求められる。
【数2】
本実施形態では、このように、バッテリの残容量が所定の閾値以下の場合であり、且つ、現在表示されている画像の階調情報と、次に表示される画像の階調情報との差分が階調閾値以上である場合に、次に表示される画像の階調情報を変換する。そして、変換後の画像を、現在表示されている画像の次に表示させる。
【0041】
次に、図5を参照して、本実施形態の表示装置100について説明する。図5は、表示装置の機能構成を説明する図である。本実施形態の表示装置100は、CPU112がフラッシュメモリ113等に格納されてプログラムを読み出して実行することで、図2に示す各部の機能を実現する。
【0042】
本実施形態の表示装置100は、データ記憶部210、通信制御部220、入力受付部230、表示制御部240、階調算出部250、判定部260、変換部270を含む。
【0043】
データ記憶部210は、例えばRAM114により実現されるものであり、電子ペーパ121に表示させる画像データ等を格納する。
【0044】
通信制御部220は、無線モジュール116を介した表示装置100と他の装置との通信を制御する。
【0045】
入力受付部230は、タッチパネル131に対する手書き入力や、外部装置からの画像データの入力等を受け付ける。手書き入力とは、例えば、電子ペーパ121に対する筆記及び削除の操作を含む。なお筆記は、タッチパネル131を介してタッチペン171によって実行されてもよい。
【0046】
表示制御部240は、EPDコントローラ122を介して電子ペーパ121を制御する。
【0047】
階調算出部250は、電子ペーパ121に表示されている第一の画像の階調情報と、第一の画像の次に電子ペーパ121に表示される第二の画像の階調情報とを算出する。
【0048】
判定部260は、バッテリ141、151の残容量が所定の閾値以下であるか否かを判定する。本実施形態の所定の閾値は、予め設定された値であってよい。
【0049】
また、判定部260は、バッテリ141、151の残容量が所定の閾値以下である場合に、第一の階調情報と、第二の階調情報とに基づき、第二の階調情報を変換するか否かを判定する。具体的には、判定部260は、第一の階調情報と、第二の階調情報との差分が、階調閾値以上であるか否かを判定する。本実施形態の階調閾値は、予め設定された値であってよい。
【0050】
変換部270は、判定部260により、第一の階調情報と第二の階調情報との差分が階調閾値以下であった場合に、第一の階調情報と第二の階調情報との差分が階調閾値未満となるように、第二の階調情報を変換する。
【0051】
次に、図6を参照して、本実施形態の表示装置100の動作を説明する。図6は、表示装置の動作を説明するフローチャートである。
【0052】
本実施形態の表示装置100は、電源が入れられることにより起動する(ステップS601)。続いて、表示装置100は、入力受付部230により、手書き入力や画像データのアップロードを検出したか否かを判定する(ステップS602)。
【0053】
ステップS602において、手書き入力や画像データのアップロードを検出しない場合、表示装置100は、待機する。
【0054】
ステップS602において、手書き入力や画像データのアップロードを検出した場合、表示装置100は、判定部260により、表示装置100のバッテリ141、151の残容量が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS603)。本実施形態のバッテリ141、151の残容量の閾値は、予め設定された値であってよい。なお、ここで、残容量とは、バッテリ141、151のそれぞれの残容量の合計であってもよい。
【0055】
ステップS603において、バッテリ141、151の残容量が閾値より大きい場合、表示装置100は、後述するステップS607へ進む。
【0056】
ステップS603において、バッテリ141、151の残容量が閾値以下である場合、表示装置100は、階調算出部250により、第一の画像の階調情報(第一の階調情報)と、第二の画像の階調情報(第二の階調情報)とを算出する(ステップS604)。
【0057】
続いて、表示装置100は、判定部260により、第一の階調情報と第二の階調情報との差分が、階調閾値以上であるか否かを判定する(ステップS605)。ステップS605において、差分が階調閾値未満である場合、表示装置100は、後述するステップS607へ進む。
【0058】
ステップS605にやすい、差分が階調閾値以上である場合、表示装置100は、変換部270により、第二の画像の階調情報を、差分が階調閾値未満となるように変換する(ステップS606)。
【0059】
続いて、表示装置100は、表示制御部240により、電子ペーパ121に表示されている第一の画像を第二の画像に更新する(ステップS607)。
【0060】
続いて、表示装置100は、電源をオフする操作を受け付けたか否かを判定し(ステップS608)、電源をオフする操作を受け付けていない場合は、ステップS602へ戻る。また、表示装置100は、電源をオフする操作を受け付けると、処理を終了する。
【0061】
このように、本実施形態では、現在表示されている画像と、次に表示される画像との階調の差分を所定の階調閾値未満とすることで、表示を変化させる際に消費される電力を抑制することができる。また、本実施形態では、低階調域や高階調域の階調情報が削除されることがなく、視認性を維持することができる。
【0062】
さらに、本実施形態では、バッテリ141、151の残容量が所定の閾値以下となった場合に、2つの画像の階調情報を比較する処理を行うため、バッテリ141、151の残容量が閾値以下となった状態で利用できる時間を長くすることができる。
【0063】
なお、本実施形態では、バッテリ141、151の残容量が所定の閾値以下である場合に、第一の階調情報と第二の階調情報とを比較する処理を行うものとしたが、これに限定されない。本実施形態では、バッテリ141、151の残容量と無関係に、第一の階調情報と第二の階調情報とを比較する処理を行ってもよい。このようにすれば、バッテリ141、151の残容量に関わらず、表示を変化させる際の消費電力を低減させることができる。
【0064】
また、本実施形態の表示装置100は、電気泳動式のディスプレイを有する据え置き型の電子黒板であってもよい。
【0065】
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態では、第一の実施形態を、フレキシブルディスプレイに適用している。
【0066】
図7は、第二の実施形態の表示装置の外観を説明する斜視図である。図7に示す表示装置100Aは、折り畳み可能な端末装置である。表示装置100Aの筐体101の前面には、フレキシブルディスプレイ103とタッチセンサ104とが重ねて設けられている。また、本実施形態では、フレキシブルディスプレイ103は、電気泳動方式を用いたものであってよい。
表示装置100Aは、図7(a)に示す展開した状態において、フレキシブルディスプレイ103による画像の表示、および、タッチセンサ104によるタッチ操作の検知が可能である。表示装置100Aは、図7(a)に示す展開した状態から、図7(b)に示すように、折り曲げ位置P1(中間位置)にある折り曲げ部101Bにおいて谷折りに折り曲げられることにより、図7(c)に示すように2つ折りに折り畳まれた状態となる。これにより、表示装置100Aは、コンパクトな持ち運びおよび収納が可能となる。例えば、表示装置100Aは、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)等であってよい。
【0067】
本実施形態では、この表示装置100Aに、第一の実施形態の実施形態を適用することで、視認性を維持しつつ、表示を変化させる際の消費電力を削減することができる。
【0068】
なお、各実施形態の実施形態の表示装置の機能を実現させるプログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
【0069】
さらに、上述した各実施形態の表示装置を、ネットワークを介してコンピュータまたは他の表示装置と接続した画像処理システムに適用してもよい。
【0070】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0071】
100 表示装置
121 電子ペーパ
141、151 バッテリ
161 ACアダプタ
210 データ記憶部
220 通信制御部
230 入力受付部
240 表示制御部
250 階調算出部
260 判定部
270 変換部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0072】
【特許文献1】特開2008-70496号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7