(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084101
(43)【公開日】2023-06-16
(54)【発明の名称】固形製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 36/232 20060101AFI20230609BHJP
A61K 36/9068 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/17 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/234 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/238 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/284 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/346 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/484 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/534 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/538 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/539 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/634 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/65 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/725 20060101ALI20230609BHJP
A61K 36/744 20060101ALI20230609BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20230609BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20230609BHJP
【FI】
A61K36/232
A61K36/9068
A61K36/17
A61K36/234
A61K36/238
A61K36/284
A61K36/346
A61K36/484
A61K36/534
A61K36/538
A61K36/539
A61K36/634
A61K36/65
A61K36/725
A61K36/744
A61K9/20
A61P3/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188166
(22)【出願日】2022-11-25
(31)【優先権主張番号】P 2021198026
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124431
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 順也
(74)【代理人】
【識別番号】100174160
【弁理士】
【氏名又は名称】水谷 馨也
(74)【代理人】
【識別番号】100175651
【弁理士】
【氏名又は名称】迫田 恭子
(72)【発明者】
【氏名】田中 貴大
(72)【発明者】
【氏名】中曽根 美咲
【テーマコード(参考)】
4C076
4C088
【Fターム(参考)】
4C076AA36
4C076BB01
4C076CC21
4C076FF36
4C088AB04
4C088AB14
4C088AB26
4C088AB30
4C088AB38
4C088AB40
4C088AB41
4C088AB43
4C088AB58
4C088AB60
4C088AB64
4C088AB81
4C088AD01
4C088AD03
4C088MA09
4C088MA35
4C088MA52
4C088NA03
4C088NA05
4C088ZC21
(57)【要約】
【課題】本発明は、製剤安定性が向上した固形状の漢方エキス製剤を提供することを目的とする。
【解決手段】特定組成の生薬調合物から調製される防風通聖散エキスは、当該エキス自体が変色及び吸湿に対する抑制性に優れ安定であるため、漢方エキス製剤に配合することで、製剤安定性が向上した固形状の漢方エキス製剤として調製できる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の組成1~組成7のいずれかに示す組成の生薬調合物のエキスを含み、
前記組成1~前記組成7において、ショウキョウの一部又は全部がカンキョウに置き換えられてもよく、ボウショウの一部又は全部が、前記一部又は全部の前記ボウショウの1/2倍重量の無水ボウショウに置き換えられていてもよい、固形製剤。
【表1】
【請求項2】
錠剤である、請求項1に記載の固形製剤。
【請求項3】
前記エキスを65重量%以上含む、請求項1に記載の固形製剤。
【請求項4】
1日当たりの用量が、前記エキスの前記生薬調合物換算量で28g超である、請求項1に記載の固形製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製剤安定性が向上した固形状の漢方エキス製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
固形状の漢方エキス製剤は、熱水抽出して得た乾燥エキス粉末を有効成分として配合した製剤である。このような漢方エキス製剤は、煎じて飲用するよりも服用性が各段に優れているため、継続服用を前提とする漢方エキスの服用様式との適合性も高く、広く用いられている。一方で、漢方エキス製剤は、一般の合成医薬品に比べると吸湿性が高く、具体的には製剤中の水分含量がおよそ7%以上になると、変色などの外観の変化を起こしやすい特徴を有している(非特許文献1)。
【0003】
漢方エキスの安定性の低さは、エキス自体が、糖類、アミノ酸、有機酸等の吸湿性の高い構成成分を含んでいること、及びメイラード反応を起こす糖類とアミノ酸とが共存していることによると考えられている。漢方エキスの安定性の低さに起因する問題を避けるために、種々の医薬品添加剤を配合して製剤化することが行われている。典型的には、このような医薬品添加剤として、トウモロコシでんぷん、結晶セルロースなどの賦形剤が配合される。これらの典型的な医薬品添加剤の他、所定量のゼラチンを配合して製剤化する方法(特許文献1)、及びポリ酢酸ビニルを配合して製剤化する方法(特許文献2)等も知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】漢方調剤研究、平成9年9月1日、Vol.5、No.4、p.9
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-181192号公報
【特許文献2】特開2014-166994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまでの漢方エキス製剤の製剤安定化は、もっぱら、添加剤の配合により図られてきた。しかしながら、製剤安定化を添加剤の配合に依存するこれまでの漢方製剤処方は、固形製剤中に配合できる有効成分量を制限するだけでなく、現に得られている製剤安定性にも改善の余地がある。
【0007】
本発明の目的は、製剤安定性が向上した固形状の漢方エキス製剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は鋭意検討の結果、これまで固形製剤として製剤化されてこなかった特定の組成を有する防風通聖散から得られた乾燥エキスを調製すると、その乾燥エキス自体が、変色及び吸湿に対する抑制性に優れ安定であることを予期せず見出した。本発明は、この知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
【0009】
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 以下の組成1~組成7のいずれかに示す組成の生薬調合物のエキスを含み、
前記組成1~前記組成7において、ショウキョウの一部又は全部がカンキョウに置き換えられてもよく、ボウショウの一部又は全部が、前記一部又は全部の前記ボウショウの1/2倍重量の無水ボウショウに置き換えられていてもよい、固形製剤。
【表1】
項2. 錠剤である、項1に記載の固形製剤。
項3. 前記エキスを65重量%以上含む、項1又は2に記載の固形製剤。
項4. 1日当たりの用量が、前記エキスの前記生薬調合物換算量で28g超である、項1~3のいずれかに記載の固形製剤。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、製剤安定性が向上した固形状の漢方エキス製剤が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の固形製剤は、特定組成の生薬調合物のエキス(防風通聖散エキス)を含むことを特徴とする。以下、本発明の錠剤組成物について詳述する。
【0012】
特定組成の生薬調合物のエキス
当該特定の生薬調合物の組成は、下記表に示す組成1~組成7で表される。なお、表中に示される各生薬の配合量(重量部)は、乾燥重量換算量である。
【表2】
【0013】
組成1~組成7において、ショウキョウの一部又は全部は、カンキョウに置き換えられてもよい。組成1~組成7において用いることができるショウキョウ及びカンキョウの中でも、変色及び/又は吸湿に対する抑制性に基づく製剤安定性をより一層向上させる観点から、ショウキョウを用いることが好ましい。なお、表中に示されるショウキョウの配合においては、生ショウキョウを用いることもでき、生ショウキョウを用いる場合は、生ショウキョウの乾燥重量換算量が表中に示される量となるように配合する。
【0014】
また、組成1~組成7において、ボウショウ(硫酸ナトリウム十水和物)の一部又は全部が、前記一部又は全部の前記ボウショウの1/2倍重量の無水ボウショウ(硫酸ナトリウム無水物)に置き換えられていてもよい。
【0015】
組成1~組成7に示される組成は、変色及び/又は吸湿に対する抑制性に基づく製剤安定性をより一層向上させる観点から、それぞれ、下記組成1a~組成7aに示す組成であることが好ましく、下記組成1b~組成7bに示す組成であることがより好ましい。
【0016】
【0017】
【0018】
本発明で使用される防風通聖散エキスは、上記組成1~組成7(好ましくは上記組成1a~組成7a、より好ましくは上記組成1b~上記組成7b)のいずれかの組成を有する生薬調合物を公知の手法で抽出することによって得ることができる。前記生薬調合物を抽出する方法については、従来の防風通聖散エキスの抽出法と同様の方法で行えばよく、例えば、前記生薬調合物に対して、約10~20倍量の水を加え、80~100℃程度で1~3時間程度撹拌して抽出する方法が挙げられる。抽出後に、遠心分離、濾過等の固液分離に供して固形分を除去し、得られた抽出液の水分を除去し、防風通聖散エキスを乾燥末の形態で得ることができる。
【0019】
水分を除去するには、固形分を除去した抽出液を、必要に応じて濃縮した後に、スプレードライ、減圧濃縮乾燥、凍結乾燥等の乾燥処理に供すればよい。また、乾燥処理(特に、スプレードライによる乾燥処理)に供する際に、必要に応じて抽出液に、賦形剤を添加してもよい。このように賦形剤を添加することにより、乾燥時間を短縮することが可能になる。添加される賦形剤の種類や添加量については、一般的な漢方エキス末を製造する場合と同様である。
【0020】
本発明の固形製剤中に含まれる防風通聖散エキスの含有量(乾燥重量換算量)としては特に限定されないが、例えば65重量%以上が挙げられる。本発明の固形製剤は、上記の防風通聖散エキス自体が変色及び吸湿に対する抑制性に基づく製剤安定性に優れているため、固形製剤中の防風通聖散エキス量が比較的多くても、効果的に製剤安定性を奏することができる。このような観点から、本発明の固形製剤に含まれる上記の防風通聖散エキスの含有量の好適な例としては、好ましくは68重量%以上、より好ましくは69重量%以上が挙げられる。本発明の固形製剤に含まれる上記の防風通聖散エキスの含有量の上限としては特に制限されず、例えば、100重量%以下、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下、一層好ましくは75重量%以下が挙げられる。
【0021】
その他の成分
本発明の固形製剤は、上記の防風通聖散エキス単独からなるものであってもよく、製剤形態に応じた添加剤及び/又は基剤を含んでいてもよい。
【0022】
添加剤及び基剤としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、等張化剤、可塑剤、分散剤、乳化剤、溶解補助剤、湿潤化剤、安定化剤、懸濁化剤、粘着剤、コーティング剤、光沢化剤、脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、水溶性高分子、界面活性剤、金属石鹸、低級アルコール類、多価アルコール、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、防腐剤、矯味剤、香料、粉体、増粘剤、色素、キレート剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの添加剤及び基剤の含有量については、固形製剤として製剤できることを限度として、使用する添加剤及び基剤の種類等に応じて適宜設定される。
【0023】
添加剤及び基剤のより具体的な例としては、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、乳糖、ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、合成ハイドロタルサイト、タルク、無水リン酸水素カルシウム、セルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン等が挙げられる。
【0024】
また、本発明の固形製剤は、上記の防風通聖散エキスの他に、必要に応じて、他の薬理成分を含有していてもよい。このような薬理成分としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、制酸剤、健胃剤、消化剤、整腸剤、鎮痙剤、粘膜修復剤、抗炎症剤、収れん剤、鎮吐剤、鎮咳剤、去痰剤、消炎酵素剤、鎮静催眠剤、抗ヒスタミン剤、カフェイン類、強心利尿剤、抗菌剤、血管収縮剤、血管拡張剤、局所麻酔剤、生薬エキス、ビタミン類、メントール類等が挙げられる。これらの薬理成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの成分の含有量については、使用する成分の種類等に応じて適宜設定される。
【0025】
製剤形態
本発明の固形製剤は、固形であることを限度として、任意の形態で製剤される。具体的な製剤形態としては、散剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、カプセル剤等が挙げられる。また、錠剤としては、素錠、及びフィルムコーティング錠(好ましくは透明フィルムコーティング錠)が挙げられる。本発明の固形製剤は、変色及び吸湿に対する抑制性に基づく製剤安定性に優れているため、散剤、細粒剤、及び顆粒剤のように、比表面積が大きく本来的に製剤安定性が特に悪い製剤形態であっても効果的に製剤安定性を備えることができ、散剤、細粒剤、顆粒剤、及び素錠のように、エキスが表面に露出しており本来的に製剤安定性が悪い製剤形態であっても効果的に製剤安定性を備えることができ、また、さらに、フィルムコーティング剤(好ましくは透明フィルムコーティング剤)のように、漢方錠剤に対する製剤安定性の付与が十分でない製剤形態であっても効果的に製剤安定性を備えさせることができる。
【0026】
製造方法
本発明の固形製剤は、上記の防風通聖散エキス、及び必要に応じて添加される添加剤、基剤、及び/又は薬理成分を用いて、医薬分野で採用されている通常の製剤化手法に従って製造することができる。
【0027】
用途
本発明の固形製剤は、防風通聖散エキスの効能が期待される用途であればどのような用途で用いられてもよい。防風通聖散エキスの効能が期待される用途としては、肥満症、高血圧又は肥満に伴う動悸、肩こり、のぼせ・むくみ、便秘、副鼻腔炎、湿疹、皮ふ炎、にきび等が挙げられる。
【0028】
用量・用法
本発明の固形製剤は、有効成分である防風通聖散エキス自体が、変色及び吸湿に対する抑制性に基づく製剤安定性に優れているため、固形製剤の1日用量に対して有効成分を効率的に配合することができる。このため、固形製剤を大用量で設計することが可能になる。好ましくは、本発明の固形製剤は、ヒト1人に対する1日当たりの用量が、前記エキスの前記生薬調合物換算量で28g超、好ましくは29~73g、より好ましくは30~73g、一層好ましくは32~73gとなるように設計することができる。本発明の固形製剤は、当該用量で、1日1~3回、好ましくは2又は3回の頻度で服用することができる。服用タイミングについては、特に制限されず、食前、食後、又は食間のいずれであってもよいが、食前(食事の30分前)又は食間(食後2時間後)が好ましい。
【実施例0029】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0030】
試験例1
(1)防風通聖散エキス末の調製
表5及び表6に示す組成の原料生薬調合物を調製し、水20倍重量を用いて約100℃で1時間抽出し、遠心分離して抽出液を得、減圧下で濃縮してスプレードライヤーを用いて乾燥し、各防風通聖散エキス末を得た。なお、スプレードライヤーによる乾燥は、抽出液を回転数10000rpmのアトマイザーに落下させ、150℃の空気の熱風を供給して行った。得られた防風通聖散エキス末(エキス末100%の固形製剤)について、下記(2)に示す製剤安定性試験を行った。
【0031】
【0032】
【0033】
(2)製剤安定性試験
(2-1)変色抑制
まず、調製直後のエキス末の色味について、コニカミノルタ製の分光測色計CM-700dを用いてL値を測定した。結果を表7に示す。さらに、エキス末を室温(RH60%)で3日放置した後に同様にしてL値を測定し、放置前のL値から放置後のL値を差し引いた値をL値変化量として導出した。比較例2のエキス末のL値変化量を100とした場合の各比較例及び各実施例のエキス末のL値相対変化量を、変色率として導出した。変色率が小さいほど、変色が抑制されていることを示す。結果を表7に示す。
【0034】
(2-2)吸湿抑制
別途、調製直後のエキス末を、40℃、RH75%で放置し、放置後の重量から放置前の重量を差し引いた値を重量変化量として導出した。比較例2のエキス末の重量変化量を100とした場合の各比較例及び各実施例のエキス末の重量変化量を、吸湿率として導出した。吸湿率が小さいほど、吸湿が抑制されていることを示す。結果を表7に示す。
【0035】
【0036】
表7から明らかな通り、従前のエキス末からなる固形製剤(比較例1~3)では色味がより暗く且つ変色しやすいが、特定の組成を有する生薬混合物から得られたエキス末からなる固形製剤(実施例1~7)では色味がより明るく且つ変色に対する抑制性が向上していたため、放置後における固形製剤の色味が各段顕著に異なっていた。また、従前のエキス末からなる固形製剤(比較例1~3)に比べ、特定の組成を有する生薬混合物から得られたエキス末からなる固形製剤(実施例1~7)では吸湿に対する抑制性が向上していた。
【0037】
試験例2
表8~10に示す組成の錠剤用組成物を調製し、打錠して錠剤(素錠)を作製した。なお、比較例1、比較例2、及び比較例3、並びに、実施例2、実施例3、及び実施例5のエキス末を用いて調製した錠剤は、一日当たりの用量が原生薬調合物換算量で、それぞれ、27.1g、28g、及び22.68g、並びに、29g、31g、及び73gとなるように調製した。得られた錠剤について、試験例1と同様の条件で変色抑制及び吸湿抑制に関する製剤安定性(比較例2のエキス末を用いた比較例の錠剤を基準に評価)を試験した。結果を表8に示す。
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
表8~10から明らかな通り、比較例1~3のエキス末を用いた場合(比較例4~15)に比べ、特定の組成を有する生薬混合物から得られたエキス末を用いた錠剤(実施例8~19)では、変色及び吸湿に対する抑制性が向上しており、優れた製剤安定性が得られた。