(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084306
(43)【公開日】2023-06-19
(54)【発明の名称】セルロースを含有する複合顔料の製造法
(51)【国際特許分類】
C09C 1/00 20060101AFI20230612BHJP
A61K 8/19 20060101ALI20230612BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20230612BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20230612BHJP
A61Q 5/00 20060101ALI20230612BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20230612BHJP
C09C 3/10 20060101ALI20230612BHJP
C09D 17/00 20060101ALI20230612BHJP
C09C 3/08 20060101ALI20230612BHJP
C09C 3/06 20060101ALI20230612BHJP
【FI】
C09C1/00
A61K8/19
A61K8/73
A61Q1/00
A61Q5/00
A61Q19/00
C09C3/10
C09D17/00
C09C3/08
C09C3/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021198408
(22)【出願日】2021-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003986
【氏名又は名称】日産化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】坂田 瑞希
(72)【発明者】
【氏名】日向野 絵美
(72)【発明者】
【氏名】井本 鷹行
(72)【発明者】
【氏名】勝家 睦洋
【テーマコード(参考)】
4C083
4J037
【Fターム(参考)】
4C083AB232
4C083AB282
4C083AD092
4C083AD261
4C083AD262
4C083AD532
4C083BB22
4C083BB23
4C083CC03
4C083CC11
4C083CC31
4C083CC41
4C083FF01
4J037AA15
4J037AA16
4J037AA19
4J037AA25
4J037AA30
4J037CA21
4J037CB09
4J037CB10
4J037CC02
4J037DD24
4J037EE03
4J037EE28
4J037EE35
4J037EE42
4J037FF15
(57)【要約】
【課題】無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体を含む複合顔料微粒子を一定の品質で安定的に製造できる、安価で効率的な製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を含み、粘度が5,000mPa・s以下である液状組成物を得る工程と、得られた液状組成物を噴霧乾燥する工程を含む、セルロース又はセルロース誘導体及び無機顔料を含む複合顔料微粒子の製造方法を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を含み、粘度が5,000mPa・s以下である液状組成物を得る工程と、得られた液状組成物を噴霧乾燥する工程を含む、セルロース又はセルロース誘導体及び無機顔料を含む複合顔料微粒子の製造方法。
【請求項2】
液状組成物におけるセルロース又はセルロース誘導体と無機顔料を含む固形分の濃度が、1~50質量%である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
セルロースが、結晶セルロースである、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
無機顔料が、白色顔料、着色顔料、真珠光沢顔料及び機能性顔料からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
無機顔料が、べんがら、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青、マンガン紫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム及び窒化ホウ素からなる群より選択される、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
セルロース又はセルロース誘導体の無機顔料に対する比(重量)が1:1~1:20の範囲である、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
分散剤が、酸官能基、その塩又はエスエルを有するものである、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
分散剤が、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルエーテルカルボン酸塩、グリチルリチン酸塩、高級脂肪酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリリン酸塩、ホスホン酸塩、及び酸性ムコ多糖の塩からなる群より選択される、請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
分散剤が、ラウリン酸ポリグリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸テトラナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムからなる群より選択される、請求項1~8のいずれかに記載の製造方法。
【請求項10】
分散剤が、グリチルリチン酸ジカリウムである、請求項1~9のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を含み、粘度が5,000mPa・s以下である液状組成物。
【請求項12】
請求項1~10のいずれかに記載の製造方法により得られる、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料及び分散剤を含む複合顔料微粒子。
【請求項13】
粒径が0.1~500μmの範囲にある、請求項12に記載の複合顔料微粒子。
【請求項14】
化粧料用である、請求項12又は13に記載の複合顔料微粒子。
【請求項15】
請求項12~14のいずれかに記載の複合顔料粒子を含む、化粧品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロース又はセルロース誘導体及び無機顔料を含む複合顔料微粒子の製造方法、その製造方法で使用できる液状組成物、その製造方法で得られる複合顔料粒子、及び該粒子を含む化粧品に関する。
【背景技術】
【0002】
無機顔料は、着色に使用される水や有機溶媒にほとんど不溶の無機物質を指す。無機顔料は、色彩の鮮やかさなどの点では有機顔料に劣るが、耐光性、耐熱性、隠蔽性に優れ、例えば、化粧品においては、彩色性、被覆性などを与えるために使用される。しかし無機顔料は耐溶剤性に優れる一方で、化粧品基材中で凝集が生じることがある。無機顔料の凝集は、配合される化粧品において、その使用感の低下や、色彩をくすませる原因となる。
【0003】
本発明者らは、無機顔料を配合した化粧品の使用感の低下や、色彩をくすませる原因となる無機顔料の凝集を抑制することを目的とし、鋭意検討を行った。その結果、無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体を含む顔料粒子が、化粧品基材への分散性に優れ、かつ色彩のくすみを改善すること、さらには顔料の凝集が抑制されるとともに、粒子表面のセルロースにより柔らかく使用感に優れることを見出し、報告している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体を含む複合顔料微粒子を一定の品質で安定的に製造できる、安価で効率的な製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体を含む粒子は、例えば、それらを分散した分散液を噴霧乾燥することにより得られる。しかしながら、無機顔料やセルロースは、通常、水や汎用の有機溶媒に不溶であり、分散が不十分であると、噴霧乾燥の際のスプレーノズルの目詰まりや、得られる粒子の均質性が損なわれる等の問題を生じることがあった。かかる問題は、分散液中のセルロースや顔料を十分に解繊・粉砕工程に付したり、分散液中の固形分濃度を低くしたりすることにより回避できるものの、解繊・粉砕に伴うエネルギーコストや固形分濃度の低下に伴う廃液処理コストが増大するという欠点があった。
【0007】
本発明者らは、無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体を含む複合顔料微粒子の製造方法を鋭意検討した結果、無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体を含む分散液に分散剤を添加し、所定の粘度以下の液状組成物とすることにより、解繊・粉砕工程に時間をかけたり、分散液中の固形分濃度を低くしたりすることなく、噴霧乾燥により、複合顔料微粒子を一定の品質で安定的に製造できることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
本発明は以下のとおりである。
[1] セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を含み、粘度が5,000mPa・s以下である液状組成物を得る工程と、得られた液状組成物を噴霧乾燥する工程を含む、セルロース又はセルロース誘導体及び無機顔料を含む複合顔料微粒子の製造方法。
[2] 液状組成物におけるセルロース又はセルロース誘導体と無機顔料を含む固形分の濃度が、1~50質量%である、[1]に記載の製造方法。
[3] セルロースが、結晶セルロースである、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4] 無機顔料が、白色顔料、着色顔料、真珠光沢顔料及び機能性顔料からなる群より選択される少なくとも1種である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5] 無機顔料が、べんがら、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青、マンガン紫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム及び窒化ホウ素からなる群より選択される、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] セルロース又はセルロース誘導体の無機顔料に対する比(重量)が1:1~1:20の範囲である、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7] 分散剤が、酸官能基、その塩又はエスエルを有するものである、[1]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8] 分散剤が、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルエーテルカルボン酸塩、グリチルリチン酸塩、高級脂肪酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリリン酸塩、ホスホン酸塩、及び酸性ムコ多糖の塩からなる群より選択される、[1]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9] 分散剤が、ラウリン酸ポリグリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸テトラナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムからなる群より選択される、[1]~[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10] 分散剤が、グリチルリチン酸ジカリウムである、[1]~[9]のいずれかに記載の製造方法。
[11] セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を含み、粘度が5,000mPa・s以下である液状組成物。
[12] [1]~[10]のいずれかに記載の製造方法により得られる、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料及び分散剤を含む複合顔料微粒子。
[13] 粒径が0.1~500μmの範囲にある、[12]に記載の複合顔料微粒子。
[14] 化粧料用である、[12]又は[13]に記載の複合顔料微粒子。
[15] [12]~[14]のいずれかに記載の複合顔料粒子を含む、化粧品。
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法では、無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体を含む分散液に分散剤を添加し、所定の粘度以下の液状組成物を噴霧乾燥に用いる。これにより、無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体に粉砕・解繊工程に過度な時間をかけず、エネルギーコストを抑制することができる。また分散液中の固形分濃度を低くすることないため、廃液処理コストを抑制することもできる。さらに噴霧乾燥の際のスプレーノズルの目詰まりを防ぐことができ、均質な粒子を安定的に製造できる点でも優れている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例27で作成した粒子の走査電子顕微鏡画像である。
【
図2】実施例28で作成した粒子の走査電子顕微鏡画像である。
【
図3】実施例29で作成した粒子の走査電子顕微鏡画像である。
【
図4】実施例27で作成した粒子の電界放出形走査電子顕微鏡画像である。
【
図5】実施例27で作成した粒子の電界放出形走査電子顕微鏡画像である。
【
図6】実施例27で作成した粒子を、散乱式粒子径分布測定装置で測定して得た、粒度分布図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<製造方法>
本発明は、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を含み、粘度が5,000mPa・s以下である液状組成物を得る工程と、得られた液状組成物を噴霧乾燥する工程を含む、セルロース又はセルロース誘導体及び無機顔料を含む複合顔料微粒子の製造方法を提供する。
【0012】
(液状組成物の調製工程)
本発明の製造方法で使用される「液状組成物」は、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を含み、粘度が5,000mPa・s以下であることを特徴とする。
【0013】
本発明で使用されるセルロース又はセルロース誘導体は、羊毛、綿、絹、麻、パルプ等の天然繊維、レーヨン、ポリノジック、キュプラ(ベンベルグ(登録商標))、リヨセル(テンセル(登録商標))等の再生繊維に由来するもの、あるいはバクテリアが生産するセルロースが挙げられる。またセルロース繊維と合成繊維(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維)のセルロース複合繊維に由来するものであってもよい。例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びそのナトリウム等の塩、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース及びその誘導体を挙げることができる。
【0014】
本発明で使用するセルロース又はセルロース誘導体としては、天然繊維に由来するもの、例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビート、農産物残廃物等の植物に由来するものが挙げられ、特に、広葉樹、針葉樹又は竹に由来するものが挙げられる。また、このような繊維性植物から得られたα-セルロースを酸で部分的に解重合して精製したもの、例えば、結晶セルロースを用いることが好ましく、微結晶セルロースを用いることがより好ましい。
【0015】
また本発明では、セルロース又はセルロース誘導体として、セルロースナノファイバーを用いてもよい。「セルロースナノファイバー(CNF)」とは、セルロース繊維をナノサイズレベルまで解繊処理することにより得られる繊維であり、一般に、繊維幅約4~200nm、繊維長約5μm以上の繊維である。このようなセルロースナノファイバーは、公知の方法により調製でき、また市販品として入手できる。例えば、大王製紙(株)や中越パルプ工業(株)等の供給業者より入手できる。
【0016】
本発明で使用する無機顔料とは、対象製品(例えば、化粧品)に彩色性、被覆性、隠蔽性、滑り性等をもたらすことができる無機系の顔料を意味する。典型的には、製品の色調を調整するための着色顔料、被覆性、隠蔽性を制御するための白色顔料、いわゆるパール感を付与する真珠光沢顔料、又は隠蔽性、滑り性等の複合的機能をもたせた機能性顔料である。例としては、べんがら(赤酸化鉄)、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青、マンガン紫、カーボンブラック等の着色顔料;酸化チタン(二酸化チタン)、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム等の白色顔料;オキシ塩化ビスマス、アルミニウム粉末、べんがら被覆雲母、酸化チタン被覆雲母(雲母チタン)等の真珠光沢顔料、窒化ホウ素、合成フッ素金雲母(合成マイカ)、フォトクロミック顔料、紫外線吸収マイカ等の機能性顔料が挙げられる。中でもセルロース又はセルロース誘導体との組合せや粒子の化粧品への適用の観点から、着色顔料及び白色顔料、具体的には、べんがら、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青、マンガン紫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム及び硫酸バリウムからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。あるいは、機能性顔料、具体的には、窒化ホウ素が好ましい。これらの無機顔料は、医薬品用、食品用又は化粧品用添加剤として、供給業者より入手できる。
【0017】
本発明で使用する分散剤は、セルロース又はセルロース誘導体及び無機顔料を水に分散することができる分散剤であれば特に限定されないが、酸官能基又はその誘導体(例えば、その塩又はエスエル)を有する分散剤が好ましい。例としては、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;ラウリン酸ポリグリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル等のグリセリンを重合したポリグリセリンと脂肪酸のエステル化生成物である、ポリグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム等のアルキルエーテルカルボン酸塩;グリチルリチン酸ジカリウム等のグリチルリチン酸塩;ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩;ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩;トリポリリン酸ナトリウム等のポリリン酸塩;1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム(エチドロン酸2Na;HEDP2Na)、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸テトラナトリウム(エチドロン酸4Na;HEDP4Na)等のホスホン酸塩;及びヒアルロン酸ナトリウム等の酸性ムコ多糖の塩が挙げられる。中でも、グリチルリチン酸ジカリウム等のグリチルリチン酸塩;ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩;及びトリポリリン酸ナトリウム等のポリリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、グリチルリチン酸ジカリウムが特に好ましい。
【0018】
本発明の液状組成物は、セルロース又はセルロース誘導体と無機顔料を含む固形分の濃度は、例えば1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、特に好ましくは20質量%以上とすることができる。また固形分の濃度は、例えば50質量%以下、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下、特に好ましくは30質量%以下である。
【0019】
本発明において、液状組成物中のセルロース又はセルロース誘導体と無機顔料との配合比(質量基準)は、セルロース又はセルロース誘導体1質量部に対し、無機顔料1~20質量部、好ましくは2~10質量部、より好ましくは3~5質量部である。
【0020】
本発明において、液状組成物中の分散剤の濃度は、上記の固形分濃度を有するセルロース又はセルロース誘導体と無機顔料を含む液状組成物の粘度を5,000mPa・s以下にしうる範囲であれば特に限定されないが、例えば0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、また例えば10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
【0021】
本発明において、液状組成物中の分散剤の粘度は、5,000mPa・s以下であり、好ましくは2,000mPa・s以下であり、より好ましくは1,500mPa・s以下であり、さらに好ましくは1,000mPa・s以下であり、さらにより好ましくは500mPa・s以下であり、特に好ましくは300mPa・s以下である。なお、本発明において粘度は、B型粘度計を用いて測定したものを指す。
【0022】
本発明に係る液状組成物は、セルロース又はセルロース誘導体と無機顔料とを主成分として含む。本発明において「セルロース又はセルロース誘導体と無機顔料とを主成分として含む」とは、液状組成物における固形分に占めるセルロース又はセルロース誘導体と無機顔料の割合(質量基準)が50質量%超であることを意味する。セルロース又はセルロース誘導体と無機顔料の割合(質量基準)は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
【0023】
本発明に係る液状組成物に含まれるセルロース又はセルロース誘導体、無機顔料及び分散剤以外の成分としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、焼成硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、シリカ、煙霧状シリカ(超微粒子無水ケイ酸)等の各種の大きさ・形状の無機粉体、及び、これらをハイドロジェンシリコーン、環状ハイドロジェンシリコーン等のシリコーン若しくはその他のシラン若しくはチタンカップリング剤等の各種表面処理剤で処理を行って疎水化若しくは親水化した粉体等が挙げられる。
【0024】
本発明に係る液状組成物は、上述のセルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を用い、任意の方法で調製することができる。例えば、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水を任意の順序で適宜混合し、これを必要に応じて粉砕処理することにより得られる。セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び水の添加・混合順序に特に限定はなく、例えば、先ずセルロース若しくはセルロース誘導体、無機顔料及び分散剤から選択される少なくとも1つの固形分と水を混合し、これを粉砕処理し、分散液を得て、次いでそこに残りの固形分を任意の順序で添加・混合し、例えば10~80℃で、0.01~24時間撹拌することにより得ることもできる。実施態様の例としては、セルロース又はセルロース誘導体、水、無機顔料、分散剤の順で/セルロース又はセルロース誘導体、水、分散剤、無機顔料の順で/セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、水、分散剤の順で/セルロース又はセルロース誘導体、分散剤、水、無機顔料の順で/セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤、水の順で/セルロース又はセルロース誘導体、分散剤、無機顔料、水の順で/水、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤の順で/水、セルロース又はセルロース誘導体、分散剤、無機顔料の順で/無機顔料、セルロース又はセルロース誘導体、水、分散剤の順で/分散剤、セルロース又はセルロース誘導体、水、無機顔料の順で/無機顔料、セルロース又はセルロース誘導体、分散剤、水の順で/分散剤、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、水の順で/水、無機顔料、セルロース又はセルロース誘導体、分散剤の順で/水、分散剤、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料の順で/無機顔料、水、セルロース又はセルロース誘導体、分散剤の順で/分散剤、水、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料の順で/無機顔料、分散剤、セルロース又はセルロース誘導体、水の順で/分散剤、無機顔料、セルロース又はセルロース誘導体、水の順で/水、無機顔料、分散剤、セルロース又はセルロース誘導体の順で/水、分散剤、無機顔料、セルロース又はセルロース誘導体の順で/無機顔料、水、分散剤、セルロース又はセルロース誘導体の順で/分散剤、水、無機顔料、セルロース又はセルロース誘導体の順で/無機顔料、分散剤、水、セルロース又はセルロース誘導体の順で/分散剤、無機顔料、水、セルロース又はセルロース誘導体の順で、添加・混合し、本発明に係る液状組成物を調製することができる。
【0025】
本発明に係る液状組成物は、水以外の分散媒を含んでもよい。そのような分散媒は、水混和性有機溶媒である。水混和性有機溶媒の例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等の炭素数1~4のアルコール類、アセトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、N-メチルピロリドン、N-シクロヘキシルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類、γ-ブチロラクトン等のラクトン、テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。最も好適な態様では、分散媒は水であるか、又は水と炭素数1~4のアルコール類の混合物である。
【0026】
本発明において粉砕処理とは、好ましくは物理的な粉砕を意味する。物理的な粉砕とは、セルロース又はセルロース誘導体、無機顔料、分散剤及び/又は水を含む混合物に、マグネチックスターラー、撹拌翼等の攪拌装置、ポリトロン等のホモジナイザー、超音波破砕機等の超音波発生機器、湿式微粒化装置(例えば、スターバースト;(株)スギノマシン)等の粉砕機を用いて物理的な外力を与えることにより実施される。ただし、市販のセルロース又はセルロース誘導体及び/又は無機顔料が十分に粉砕されているものであれば、粉砕処理を行わずに分散液を得てもよい。したがって本発明の製造方法では、セルロース若しくはセルロース誘導体(又は無機顔料)分散液を得る工程に代えて、市販のセルロース分散液(又は市販の無機顔料分散液)、例えば市販のセルロースナノファイバーの分散液を用いてもよい。
【0027】
(噴霧乾燥工程)
このようにして得られた本発明に係る液状組成物を噴霧乾燥することにより、セルロース又はセルロース誘導体と無機顔料を主成分として含む、複合顔料微粒子が得られる。噴霧乾燥は、アトマイザー、スプレードライヤー、マイクロミストスプレードライヤー等、公知の噴霧乾燥装置を用いて実施される。噴霧乾燥条件は、分散液における分散媒の種類、セルロース又はセルロース誘導体の種類又は濃度等に応じて適宜設定されるが、例えば、入口温度150~300℃、出口温度0~150℃で実施される。
【0028】
<複合顔料微粒子>
上記の製造方法により、本発明の複合顔料微粒子が得られる。本発明の複合顔料微粒子は、セルロース又はセルロース誘導体と無機顔料を主成分として含む。
【0029】
本発明の粒子の粒径は、粒子の所望の用途に応じて適宜設定できるが、例えば0.1~500μmの範囲、好ましくは1~200μmの範囲、より好ましくは2~100μm、特に好ましくは5~80μmの範囲に分布し、また平均粒子径は、例えば5~40μmの範囲、好ましくは5~30μmの範囲にある。なお、本発明において粒径とは、散乱式粒子径分布測定装置で測定した値を意味し、平均粒子径とは、得られた粒度分布より算出される算術平均径を意味する。
【0030】
本発明の複合顔料微粒子は、多孔性粒子であってよい。本発明の「多孔性」とは、顔料粒子の表面に凹凸があり、複数の細孔を有することを意味する。具体的に、本発明の多孔性顔料粒子は、粒子の拡大像を観察した際に、皺状又は襞状の外観を有する溝状の筋目(凹凸構造)を有する。多孔性粒子は、後述する所定の範囲の空隙率を有するか、あるいは水銀圧入法による細孔分布測定において、0.1m2/g以上、好ましくは1m2/g以上、より好ましくは5m2/g以上であって、100m2/g以下、好ましくは50m2/g以下、より好ましくは30m2/g以下である細孔表面積を有することで特徴づけることができる。
【0031】
本発明の粒子の空隙率は、粒子の所望の用途に応じて適宜設定できるが、例えば5~50%の範囲、好ましくは5~40%の範囲、より好ましくは5~30%の範囲、さらに好ましくは10~30%の範囲にある。なお、本発明において空隙率とは、走査型電子顕微鏡等を用いて得られる粒子断面像を用い、断面積(粒子断面像における断面全体の面積)を100としたときの空隙面積(粒子断面像における空隙部分の面積の総和)の割合を百分率で示した値を意味し、平均空隙率とは、得られた空隙率の算術平均値を意味する。本発明の粒子の空隙率がこのような範囲にあることで、粒子の柔らさが保たれると共に、ファンデーション処方中においても優れた光学特性を示すことができる。
【0032】
本発明の粒子は、下記式(1)で表される光散乱率が、50~230%の範囲にあることが好ましい。
【0033】
【数1】
{式(1)中、角度20°、70°及び5°での反射強度は、粒子に対して法線方向を0°として、粒子に-30°の角度から光を入射した時の受光器の感度を任意の値(感度調整値と呼ぶ)に設定した後、ある角度から光を入射した時の受光器の角度が20°、70°及び5°における反射光の強度を意味する。}
【0034】
ここで、光散乱率は、国際公開第2010/092890号に記載された上記式(1)に従って算出する。例えば、光の入射角が-30°における光散乱率を算出する場合、初めに、試料を押し当てた面の法線方向を0°として、試料に-30°の角度から光を入射した時の受光器の感度を任意の値(感度調整値と呼ぶ)に設定した後、受光器の角度が20°、70°及び5°における反射光の強度を測定する。次いで、最初の感度調整値を維持したまま、同一試料に-45°の角度から光を入射したときの、受光器の角度が20°、70°及び5°における反射光の強度を測定する。入射角-60°の場合も同様にして相対強度を測定し、最終的に光散乱率を算出する。
【0035】
上記式(1)で表わされる光散乱率が100%になれば、反射強度を示すグラフが円形になり、入射光が均一に拡散したことを意味する。この光散乱率が100%を超えることは、反射強度を示すグラフが横長の楕円形になることを意味し、100%を下回る場合には、縦長の楕円形になることを意味する。
【0036】
本発明の粒子は、その表面に皺状又は襞状の凹凸構造を有していても、より均一性の高い反射光強度を有する。本発明の粒子は、光散乱率が50~230%の範囲にあることが好ましい。光の入射角が-30°、-45°及び-60°の各観測時において、好ましくは、いずれか1つの入射角において光散乱率が50~230%の範囲にあり、より好ましくは、任意の2つの入射角において光散乱率が50~230%の範囲にあり、さらに好ましくは、いずれの入射角においても光散乱率が50~230%の範囲にある。本発明の粒子の光散乱率は、より好ましくは70~230%の範囲であり、さらに好ましくは90~230%の範囲である。このことは、本発明の粒子が、より均一な全方向反射を可能にできることを意味し、例えば、本発明の粒子を化粧品用添加物として使用した場合、デフォーカス効果の発現が期待できる。
【0037】
特に、反射光分布の測定において、入射光に対する正反射近傍(例えば、正反射の角度±10°以内、好ましくは正反射の角度±5°以内)の反射光の最大強度の、入射光近傍(例えば、入射光の角度±10°以内、好ましくは入射光の角度±5°以内)の反射光の最大強度に対する比が、0.5:1~2:1の範囲にあることが好ましく、0.5:1~1.8:1の範囲にあることが好ましい。正反射の強度がこのような範囲にあることで、優れた光学特性、特に、本発明の粒子を化粧品用添加物(特に、ファンデーションへの添加物)として使用した場合、デフォーカス効果の発現が期待できる。
【0038】
<化粧品>
本発明の複合顔料微粒子は、凝集が抑制され、基材への分散性に優れることから、色彩のくすみを改善することができるので、彩色性、被覆性、隠蔽性を要する化粧品又は医薬部外品への添加に適している。また本発明の粒子は、セルロースを含み、好ましくはその表面に皺状又は襞状の凹凸構造を有し、その内部に適度な細孔と空隙を有することから柔らかく、使用感に優れる点からも、肌に直接触れる化粧品への添加に適している。本発明の粒子はまた入射光が均一に光散乱するという優れた光学特性(光散乱性)を有することから、肌に直接触れ、かつデフォーカス効果等の光学特性が要求される化粧品への添加に特に適している。そのような化粧品の例としては、ローション、ジェル、エマルション等のスキンケア製品、洗顔フォーム、洗顔パウダー、ボディ洗浄料等のトイレタリー製品、シャンプー、コンディショナー等のヘアケア製品、歯磨剤等のオーラルケア製品、化粧下地、パウダーファンデーション、リキッドファンデーション、BBクリーム、コンシーラー、口紅、日焼け止め等のメーキャップ化粧品等が挙げられ、これらにおいて、無機顔料として、又はデフォーカス効果を発現させるための光散乱剤として使用できる。
【0039】
本発明の複合顔料微粒子は、化粧品又は医薬部外品への添加の際、その効果を損なわない範囲で、通常化粧品に用いられる表面処理剤を用いて表面処理を施すことができる。具体的には、以下に挙げるような疎水化処理剤を一種又は二種以上を用いて表面処理を施すことができる。
(1)メチルハイドロジエンポリシロキサン(信越化学工業(株)製 KF99P)、メチルハイドロジエンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサンコポリマ-(信越化学工業(株)製 KF-9901)、ジメチルポリシロキサン、分岐シリコーン系(エトキシ官能)処理剤(信越化学工業(株)製 KF9908,KF9909)、アクリルシリコーン処理剤(信越化学工業(株)製 KP574)等のシリコーン類を用いた処理。
(2)オクチルトリエトキシシラン(EVONIK DEGUSSA社製 DYNASILAN OCTEO)、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン化合物を用いた処理。
(3)パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸を用いた処理。
(4)デキストリンの水酸基の一部をアルキルエステル化したデキストリンパルミテート等のアルキル化糖類処理;脂肪酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩等を用いた金属セッケン処理。
(5)N-ラウロイル-L-リジン、グルタミン酸或いはそのアルカリ塩、アシル化アミノ酸等のアミノ酸類処理。
(6)パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩、パーフルオロアルキルリン酸、パーフルオロヘキシルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロアルキル鎖長がC4~C6の官能基を含んだコポリマー等を用いたフッ素処理。
(7)ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド等の四級アンモニウム塩処理。
【0040】
上記以外の表面処理方法としては、例えば、高級アルコール処理、レシチン処理、水添レシチン処理、アミノ酸処理、コラーゲン処理、エラスチン処理、エステル処理、ワックスロウ処理、界面活性剤処理、保湿性処理を用いることも可能である。
【0041】
また本発明の複合顔料微粒子は、化粧品容器(パッケージ)樹脂への添加剤としても使用できる。そのような樹脂としては、例えば、
・ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂及びこれらの誘導体、これらの複合材料;
・生分解性樹脂;
・合成樹脂と生分解性樹脂の複合材料
を挙げることができる。
【0042】
生分解性樹脂の例としては、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、ポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシアルカノエート、(ポリ乳酸/ポリブチレンサクシネート)ブロックコポリマー、ポリカプロラクトン、ポリ(カプロラクトン/ブチレンサクシネート)、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリ(ブチレンサクシネート/カーボネート)、ポリ(エチレンンテレフタレート/サクシネート)、ポリ(テトラメチレンアジペート/テレフタレート)、ポリエチレンサクシネート、ポリグリコール酸等の脂肪族ポリエステル;変性でんぷん;カゼインプラスチック;セルロースなどが挙げられ、これらは1種又は2種以上混合して用いることもできる。
【0043】
本発明の複合顔料微粒子は、必要に応じて、化粧品用添加剤及び医薬部外品用添加剤として使用可能な各種添加剤と組み合わせて使用することができる。
【0044】
化粧品又は医薬部外品等の皮膚外用剤に配合される生理活性物質及び機能性物質等の添加成分としては、例えば油性基剤、保湿剤、感触向上剤、界面活性剤、高分子、増粘・ゲル化剤、溶剤、噴射剤、酸化防止剤、還元剤、酸化剤、防腐剤、抗菌剤、殺菌剤、キレート剤、pH調整剤、酸、アルカリ、粉体、無機塩、紫外線吸収剤、美白剤、ビタミン類及びその誘導体類、育毛用薬剤、血行促進剤、刺激剤、ホルモン類、抗しわ剤、抗老化剤、ひきしめ剤、冷感剤、温感剤、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、植物・動物・微生物エキス、鎮痒剤、角質剥離・溶解剤、制汗剤、清涼剤、収れん剤、酵素、核酸、香料、色素、着色剤、染料、顔料、消炎剤、抗炎症剤、抗喘息、抗慢性閉塞性肺疾患、抗アレルギー、免疫調整剤、抗感染症剤及び抗真菌剤等が挙げられる。
【0045】
これらの添加成分を例示すると、油性基剤としては、セタノール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ホホバアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ダイマージオール等の高級(多価)アルコール類;ベンジルアルコール等のアラルキルアルコール及びその誘導体;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、イソヘキサデカン酸、アンテイソヘンイコサン酸、長鎖分岐脂肪酸、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸等の高級脂肪酸類、及びそのアルミニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、カリウム塩、ナトリウム塩等の金属石けん類、並びにアミド等の含窒素誘導体類;流動パラフィン(ミネラルオイル)、重質流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ポリブテン、スクワラン、オリーブ由来スクワラン、スクワレン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素類;キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、みつろう、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等のワックス類;ヤシ油、パーム油、パーム核油、サフラワー油、オリーブ油、ヒマシ油、アボカド油、ゴマ油、茶油、月見草油、小麦胚芽油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、ククイナッツ油、ローズヒップ油、メドウフォーム油、パーシック油、ティートリー油、ハッカ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、落花生油、コメヌカ油、カカオ脂、シア脂、水素添加ヤシ油、水素添加ヒマシ油、ホホバ油、水素添加ホホバ油等の植物油脂類;牛脂、乳脂、馬脂、卵黄油、ミンク油、タートル油等の動物性油脂類;鯨ロウ、ラノリン、オレンジラッフィー油等の動物性ロウ類;液状ラノリン、還元ラノリン、吸着精製ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸液状ラノリン、ヒドロキシラノリン、ポリオキシエチレンラノリン、ラノリン脂肪酸、硬質ラノリン脂肪酸、ラノリンアルコール、酢酸ラノリンアルコール、酢酸(セチル・ラノリル)エステル等のラノリン類;レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、ホスファチジン酸、リゾレシチン等のリン脂質類;水素添加大豆リン脂質、部分水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、部分水素添加卵黄リン脂質等のリン脂質誘導体類;コレステロール、ジヒドロコレステロール、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、フィトステロール、コール酸等のステロール類;サポゲニン類;サポニン類;酢酸コレステリル、ノナン酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、N-ラウロイルサルコシンイソプロピル等のアシルサルコシンアルキルエステル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、軟質ラノリン脂肪酸コレステリル、硬質ラノリン脂肪酸コレステリル、長鎖分岐脂肪酸コレステリル、長鎖α-ヒドロキシ脂肪酸コレステリル等のステロールエステル類;リン脂質・コレステロール複合体、リン脂質・フィトステロール複合体等の脂質複合体;ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸オクチルドデシル、パリミチン酸セチル、パルミチン酸オクチルドデシル、オクタン酸セチル、オクタン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオデカン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、エルカ酸オクチルドデシル、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、オレイン酸エチル、アボカド油脂肪酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、セバチン酸ジエチル、セバチン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジブチルオクチル、アジピン酸ジイソブチル、コハク酸ジオクチル、クエン酸トリエチル等のモノアルコールカルボン酸エステル類;乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、モノイソステアリン酸水添ヒマシ油等のオキシ酸エステル類;トリオクタン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、水添ロジントリグリセリド(水素添加エステルガム)、ロジントリグリセリド(エステルガム)、ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、ジオレイン酸プロピレングリコール、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、水素添加ロジンペンタエリスリチル、トリエチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパン、トリエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、ノナイソステアリン酸ポリグリセリル-10、デカ(エルカ酸/イソステアリン酸/リシノレイン酸)ポリグリセリル-8、(ヘキシルデカン酸/セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、ジステアリン酸グリコール(ジステアリン酸エチレングリコール)、ジネオペンタン酸3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ジネオペンタン酸2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール等の多価アルコール脂肪酸エステル類;ダイマージリノール酸ジイソプロピル、ダイマージリノール酸ジイソステアリル、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ジイソステアリン酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物、ダイマージリノール酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシアルキルダイマージリノレイルエーテル等のダイマー酸若しくはダイマージオールの誘導体;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(コカミドMEA)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA)、ラウリン酸モノエタノールアミド(ラウラミドMEA)、ラウリン酸ジエタノールアミド(ラウラミドDEA)、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(ラウラミドMIPA)、パルミチン酸モノエタノールアミド(パルタミドMEA)、パルミチン酸ジエタノールアミド(パルタミドDEA)、ヤシ油脂肪酸メチルエタノールアミド(コカミドメチルMEA)等の脂肪酸アルカノールアミド類;ジメチコン(ジメチルポリシロキサン)、高重合ジメチコン(高重合ジメチルポリシロキサン)、シクロメチコン(環状ジメチルシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)、フェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコン、フェニルジメチコン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、ジメチコノール、ジメチコノールクロスポリマー、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、アミノプロピルジメチコン及びアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、カチオン変性シリコーン、ジメチコンコポリオール等のポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、糖変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、リン酸変性シリコーン、硫酸変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルキルエーテル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、ペプチド変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、カチオン変性及びポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性及びポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性及びポリエーテル変性シリコーン、ポリシロキサン・オキシアルキレン共重合体等のシリコーン類;パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類が、好ましいものとして挙げられる。
【0046】
保湿剤・感触向上剤としては、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキシレングリコール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール・プロピレングリコール共重合体等のポリオール類及びその重合体;ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エトキシジグリコール)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のグリコールアルキルエーテル類;(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10、テトラデカン二酸ポリグリセリル-10等の水溶性エステル類;ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール類;グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、トレオース、キシロース、アラビノース、フコース、リボース、デオキシリボース、マルトース、トレハロース、ラクトース、ラフィノース、グルコン酸、グルクロン酸、シクロデキストリン類(α-、β-、γ-シクロデキストリン、及び、マルトシル化、ヒドロキシアルキル化等の修飾シクロデキストリン)、β-グルカン、キチン、キトサン、ヘパリン及び誘導体、ペクチン、アラビノガラクタン、デキストリン、デキストラン、グリコーゲン、エチルグルコシド、メタクリル酸グルコシルエチル重合物若しくは共重合物等の糖類及びその誘導体類;ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム;コンドロイチン硫酸ナトリウム;ムコイチン硫酸、カロニン硫酸、ケラト硫酸、デルマタン硫酸;シロキクラゲ抽出物、シロキクラゲ多糖体;フコイダン;チューベロース多糖体又は天然由来多糖体;クエン酸、酒石酸、乳酸等の有機酸及びその塩;尿素及びその誘導体;2-ピロリドン-5-カルボン酸及びそのナトリウム等の塩;ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、チロシン、β-アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、システイン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、トリプトファン、ヒスチジン、タウリン等のアミノ酸類及びその塩;コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、アシル化ペプチド等の蛋白ペプチド類及びその誘導体;パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチド等のアシル化ペプチド類;シリル化ペプチド類;乳酸菌培養液、酵母抽出液、卵殻膜タンパク、牛顎下腺ムチン、ヒポタウリン、ゴマリグナン配糖体、グルタチオン、アルブミン、乳清;塩化コリン、ホスホリルコリン;胎盤抽出液、エアラスチン、コラーゲン、アロエ抽出物、ハマメリス水、ヘチマ水、カモミラエキス、カンゾウエキス、コンフリーエキス、シルクエキス、イザヨイバラエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ユーカリエキス、メリロートエキス等の動物・植物抽出成分、天然型セラミド(タイプ1、2、3、4、5、6)、ヒドロキシセラミド、疑似セラミド、スフィンゴ糖脂質、セラミド及び糖セラミド含有エキス等のセラミド類が好ましいものとして挙げられる。
【0047】
界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤等が好ましいものとして挙げられる。界面活性剤として好ましいものを例示すると、陰イオン性界面活性剤としては、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩;ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩;ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンカリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、ラウロイルグルタミン酸メチルアラニンナトリウム等のアシルN-メチルアミノ酸塩;ココイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、ココイルアラニントリエタノールアミン等のアシルアミノ酸塩;ラウレス酢酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム等のコハク酸エステル塩;脂肪酸アルカノールアミドエーテルカルボン酸塩;アシル乳酸塩;ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩;脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の脂肪酸グリセリド硫酸塩;アルキルベンゼンポリオキシエチレン硫酸塩;α-オレフィンスルホン酸ナトリウム等のオレフィンスルホン酸塩;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;スルホコハク酸ラウレス2ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルエーテルスルホコハク酸塩;テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩;アシルイセチオン酸塩;アルキルグリシジルエーテルスルホン酸塩;アルキルスルホ酢酸塩;ラウレスリン酸ナトリウム、ジラウレスリン酸ナトリウム、トリラウレスリン酸ナトリウム、モノオレスリン酸ナトリウム等のアルキルエーテルリン酸エステル塩;ラウリルリン酸カリウム等のアルキルリン酸エステル塩;カゼインナトリウム;アルキルアリールエーテルリン酸塩;脂肪酸アミドエーテルリン酸塩;ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸等のリン脂質類;カルボン酸変性シリコーン、リン酸変性シリコーン、硫酸変性シリコーン等のシリコーン系陰イオン性界面活性剤等;非イオン界面活性剤としては、ラウレス(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)類、セテス(ポリオキシエチレンセチルエーテル)類、ステアレス(ポリオキシエチレンステアリルエーテル)類、ベヘネス類(ポリオキシエチレンベヘニルエーテル)、イソステアレス(ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル)類、オクチルドデセス(ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル)類等の種々のポリオキシエチレン付加数のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油モノイソステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油トリイソステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油マレイン酸等のヒマシ油及び硬化ヒマシ油誘導体;ポリオキシエチレンフィトステロール;ポリオキシエチレンコレステロール;ポリオキシエチレンコレスタノール;ポリオキシエチレンラノリン;ポリオキシエチレン還元ラノリン;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン2-デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン水添ラノリン、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリセリンエーテル等のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル;
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリコール;PPG-9ジグリセリル等の(ポリ)グリセリンポリオキシプロピレングリコール;ステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸グリセリル、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリン脂肪酸部分エステル類;ステアリン酸ポリグリセリル-2、同3、同4、同5、同6、同8、同10、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、同10、トリステアリン酸ポリグリセリル-2、デカステアリン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、同3、同4、同5、同6、同8、同10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2(ジイソステアリン酸ジグリセリル)、同3、同10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2、デカイソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-2、同3、同4、同5、同6、同8、同10、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、トリオレイン酸ポリグリセリル-2、デカオレイン酸ポリグリセリル-10等のポリグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸エチレングリコール等のエチレングリコールモノ脂肪酸エステル;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル;ペンタエリスリトール部分脂肪酸エステル;ソルビトール部分脂肪酸エステル;マルチトール部分脂肪酸エステル;マルチトールエーテル;ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、ウンデシレン酸トレハロース等の糖誘導体部分エステル;カプリリルグルコシド等のアルキルグルコシド;アルキルポリグリコシド;ラノリンアルコール;還元ラノリン;ポリオキシエチレンジステアレート、ポリチレングリコールジイソステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンジオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸モノ及びジエステル;ポリオキシエチレン・プロピレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノイソステアレート、ポリオキシエチレングリセリントリイソステアレート等のポリオキシエチレンモノオレエート等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンテトラオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビトールモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールペンタオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンメチルグルコシド脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビトールミツロウ等のポリオキシエチレン動植物油脂類;イソステアリルグリセリルエーテル、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル類;多価アルコールアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;テトラポリオキシエチレン・テトラポリオキシプロピレン-エチレンジアミン縮合物類;サポニン、ソホロリピッド等の天然系界面活性剤;ポリオキシエチレン脂肪酸アミド;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(コカミドMEA)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA)、ラウリン酸モノエタノールアミド(ラウラミドMEA)、ラウリン酸ジエタノールアミド(ラウラミドDEA)、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(ラウラミドMIPA)、パルミチン酸モノエタノールアミド(パルタミドMEA)、パルミチン酸ジエタノールアミド(パルタミドDEA)、ヤシ油脂肪酸メチルエタノールアミド(コカミドメチルMEA)等の脂肪酸アルカノールアミド類;ラウラミンオキシド、コカミンオキシド、ステアラミンオキシド、ベヘナミンオキシド等のアルキルジメチルアミンオキシド;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;ポリオキシエチレンアルキルメルカプタン;ジメチコンコポリオール等のポリエーテル変性シリコーン、ポリシロキサン・オキシアルキレン共重合体、ポリグリセリン変性シリコーン、糖変性シリコーン等のシリコーン系非イオン性界面活性剤等;陽イオン性界面活性剤としては、ベヘントリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、セトリモニウムクロリド、ラウリルトリモニウムクロリド等のアルキルトリメチルアンモニウムクロリド;ステアリルトリモニウムブロミド等のアルキルトリメチルアンモニウムブロミド;ジステアリルジモニウムクロリド、ジココジモニウムクロリド等のジアルキルジメチルアンモニウムクロリド;ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン等の脂肪酸アミドアミン及びその塩;ステアロキシプロピルジメチルアミン等のアルキルエーテルアミン及びその塩又は四級塩;エチル硫酸長鎖分岐脂肪酸(12~31)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等の脂肪酸アミド型四級アンモニウム塩;ポリオキシエチレンアルキルアミン及びその塩又は四級塩;アルキルアミン塩;脂肪酸アミドグアニジウム塩;アルキルエーテルアミンモニウム塩;アルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩;ベンザルコニウム塩;ベンゼトニウム塩;塩化セチルピリジニウム等のピリジニウム塩;
イミダゾリニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミノプロピルジメチコン及びアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、カチオン変性シリコーン、カチオン変性及びポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性及びポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系陽イオン性界面活性剤等;両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)等のN-アルキル-N,N-ジメチルアミノ酸ベタイン;コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン等の脂肪酸アミドアルキル-N,N-ジメチルアミノ酸ベタイン;ココアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム等のイミダゾリン型ベタイン;アルキルジメチルタウリン等のアルキルスルホベタイン;アルキルジメチルアミノエタノール硫酸エステル等の硫酸型ベタイン;アルキルジメチルアミノエタノールリン酸エステル等のリン酸型ベタイン;ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、リゾレシチン、水素添加大豆リン脂質、部分水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、部分水素添加卵黄リン脂質、水酸化レシチン等のリン脂質類;シリコーン系両性界面活性剤等;高分子界面活性剤としては、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、デンプン誘導体、トラガントガム、アクリル酸・メタアクリル酸アルキル共重合体;シリコーン系各種界面活性剤が好ましいものとして挙げられる。
【0048】
高分子・増粘剤・ゲル化剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、クィーンスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、タラガム、タマリンド、ファーセレラン、カラヤガム、トロロアオイ、キャラガム、トラガントガム、ペクチン、ペクチン酸及びナトリウム塩等の塩、アルギン酸及びナトリウム塩等の塩、マンナン;コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ等のデンプン;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ヒアルロン酸及びその塩、ザンサンガム、プルラン、ジェランガム、キチン、キトサン、寒天、カッソウエキス、コンドロイチン硫酸塩、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、アルブミン;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びそのナトリウム等の塩、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース及びその誘導体;可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、メチルデンプン等のデンプン系高分子、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン、オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンアルミニウム等のデンプン誘導体;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸誘導体;ポリビニルピドリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピドリドン・ビニルアルコール共重合体、ポリビニルメチルエーテル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合体;(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー等の両性メタクリル酸エステル共重合体;(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP;ポリ酢酸ビニル部分けん化物、マレイン酸共重合体;ビニルピロリドン・メタクリル酸ジアルキルアミノアルキル共重合体;アクリル樹脂アルカノールアミン;ポリエステル、水分散性ポリエステル;ポリアクリルアミド;ポリアクリル酸エチル等のポリアクリル酸エステル共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸及びそのナトリウム塩等の塩、アクリル酸・メタアクリル酸エステル共重合体;アクリル酸・メタアクリル酸アルキル共重合体;ポリクオタニウム-10等のカチオン化セルロース、ポリクオタニウム-7等のジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、ポリクオタニウム-22等のアクリル酸・ジアリルジメチルアンモニウムクロリド共重合体、ポリクオタニウム-39等のアクリル酸・ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、アクリル酸・カチオン化メタアクリル酸エステル共重合体、アクリル酸・カチオン化メタアクリル酸アミド共重合体、ポリクオタニウム-47等のアクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体、塩化メタクリル酸コリンエステル重合体;カチオン化オリゴ糖、カチオン化デキストラン、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド等のカチオン化多糖類;ポリエチレンイミン;カチオンポリマー;ポリクオタニウム-51等の2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの重合体及びメタクリル酸ブチル共重合体等との共重合体;アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス、合成ラテックス等の高分子エマルジョン;ニトロセルロース;ポリウレタン類及び各種共重合体;各種シリコーン類;アクリル-シリコーングラフト共重合体等のシリコーン系各種共重合体;各種フッ素系高分子;12-ヒドロキシステアリン酸及びその塩;パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル;無水ケイ酸、煙霧状シリカ(超微粒子無水ケイ酸)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、金属石鹸、ジアルキルリン酸金属塩、ベントナイト、ヘクトライト、有機変性粘土鉱物、ショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルが好ましいものとして挙げられる。前記例示の中でも、セルロース及びその誘導体、アルギン酸及びその塩、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸及びその塩、又はコラーゲンが好ましい。
【0049】
溶剤・噴射剤類としては、エタノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、ブタノール、イソブチルアルコール等の低級アルコール類;プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルジオール等のグリコール類;ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エトキシジグリコール)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;コハク酸ジエトキシエチル、エチレングリコールジサクシネート等のグリコールエステル類;ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、炭酸プロピレン、炭酸ジアルキル、アセトン、酢酸エチル、N-メチルピロリドン;トルエン;フルオロカーボン、次世代フロン;LPG、ジメチルエーテル、炭酸ガス等の噴射剤が好ましいものとして挙げられる。
【0050】
酸化防止剤としては、トコフェロール(ビタミンE)、酢酸トコフェロール等のトコフェロール誘導体;BHT、BHA;没食子酸プロピル等の没食子酸誘導体;ビタミンC(アスコルビン酸)及び/又はその誘導体;エリソルビン酸及びその誘導体;亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩;亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸水素塩;チオ硫酸ナトリウム等のチオ硫酸塩;メタ亜硫酸水素塩;チオタウリン、ヒポタウリン;チオグリセロール、チオ尿素、チオグリコール酸、システイン塩酸塩が好ましいものとして挙げられる。
【0051】
還元剤としては、チオグリコール酸、システイン、システアミン等が好ましいものとして挙げられる。
【0052】
酸化剤としては、過酸化水素水、過硫酸アンモニウム、臭素酸ナトリウム、過炭酸等が好ましいものとして挙げられる。
【0053】
防腐剤・抗菌剤・殺菌剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のヒドロキシ安息香酸及びその塩若しくはそのエステル;サリチル酸;安息香酸ナトリウム;フェノキシエタノール;メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン等のイソチアゾリンオン誘導体;イミダゾリニウムウレア;デヒドロ酢酸及びその塩;フェノール類;トリクロサン等のハロゲン化ビスフェノール類、酸アミド類、四級アンモニウム塩類;トリクロロカルバニド、ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ソルビン酸、クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、ハロカルバン、ヘキサクロロフェン、ヒノキチオール;フェノール、イソプロピルフェノール、クレゾール、チモール、パラクロロフェノール、フェニルフェノール、フェニルフェノールナトリウム等のその他フェノール類;フェニルエチルアルコール、感光素類、抗菌性ゼオライト、銀イオンが好ましいものとして挙げられる。
【0054】
キレート剤としては、EDTA、EDTA2Na、EDTA3Na、EDTA4Na等のエデト酸塩(エチレンジアミン四酢酸塩);HEDTA3Na等のヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩;ペンテト酸塩(ジエチレントリアミン五酢酸塩);フィチン酸;エチドロン酸等のホスホン酸及びそのナトリウム塩等の塩類;シュウ酸ナトリウム;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸等のポリアミノ酸類;ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸;クエン酸ナトリウム、クエン酸、アラニン、ジヒドロキシエチルグリシン、グルコン酸、アスコルビン酸、コハク酸、酒石酸が好ましいものとして挙げられる。
【0055】
pH調整剤・酸・アルカリとしては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、グリコール酸、コハク酸、酢酸、酢酸ナトリウム、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、リン酸、塩酸、硫酸、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、アルギニン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、炭酸グアニジン、炭酸アンモニウムが好ましいものとして挙げられる。
【0056】
粉体としては、マイカ、タルク、カオリン、セリサイト、モンモリロナイト、カオリナイト、雲母、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、ベントナイト、スメクタイト、粘土、泥、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、炭酸カルシウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青、カーボンブラック、酸化チタン、微粒子及び超微粒子酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子及び超微粒子酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、煙霧状シリカ(超微粒子無水ケイ酸)、雲母チタン、魚鱗箔、窒化ホウ素、フォトクロミック顔料、合成フッ素金雲母、微粒子複合粉体、金、アルミニウム等の各種の大きさ・形状の無機粉体、及び、これらをハイドロジェンシリコーン、環状ハイドロジェンシリコーン等のシリコーン若しくはその他のシラン若しくはチタンカップリング剤等の各種表面処理剤で処理を行って疎水化若しくは親水化した粉体等の無機粉体;デンプン、セルロース、ナイロンパウダー、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル末、ポリスチレン末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ポリエステル末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末等、ウレタン粉末、シリコーン粉末、テフロン(登録商標)粉末等の各種の大きさ・形状の有機系粉体及び表面処理粉体、有機無機複合粉体が好ましいものとして挙げられる。
【0057】
無機塩類としては、食塩、並塩、岩塩、海塩、天然塩等の塩化ナトリウム含有塩類;塩化カリウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、にがり、塩化亜鉛、塩化アンモニウム;硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウム・カリウム(ミョウバン)、硫酸アルミニウム・アンモニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸鉄、硫酸銅;リン酸1Na・2Na・3Na等のリン酸ナトリウム類、リン酸カリウム類、リン酸カルシウム類、リン酸マグネシウム類が好ましいものとして挙げられる。
【0058】
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸モノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジエトキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸ブチルエステル、N,N-ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤;ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸及びそのナトリウム塩アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、2-エチルヘキシルp-メトキシシンナメート(パラメトキシケイ皮酸オクチル)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート(シノキサート)、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシルα-シアノ-β-フェニルシンナメート(オクトクリン)、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート、フェルラ酸及びその誘導体等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾン-3)、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンフル、3-ベンジリデン-d,l-カンフル;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン;4-t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン誘導体;オクチルトリアゾン;ウロカニン酸及びウロカニン酸エチル等のウロカニン酸誘導体;2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル等のヒダントイン誘導体、フェニルベンズイミダソゾールスルホン酸、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、アントラニル酸メチル、ルチン及びその誘導体、オリザノール及びその誘導体が好ましいものとして挙げられる。
【0059】
美白剤としては、アルブチン、α-アルブチン等のヒドロキノン配糖体及びそのエステル類;アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩及びアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩等のアスコルビン酸リン酸エステル塩、アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル等のアスコルビン酸脂肪酸エステル、アスコルビン酸エチルエーテル等のアスコルビン酸アルキルエーテル、アスコルビン酸-2-グルコシド等のアスコルビン酸グルコシド及びその脂肪酸エステル類、アスコルビン酸硫酸エステル、リン酸トコフェリルアスコルビル等のアスコルビン酸誘導体;コウジ酸、エラグ酸、トラネキサム酸及びその誘導体、フェルラ酸及びその誘導体、プラセンタエキス、グルタチオン、オリザノール、ブチルレゾルシノール、油溶性カモミラエキス、油溶性カンゾウエキス、西河柳エキス、ユキノシタエキス等の植物エキスが好ましいものとして挙げられる。
【0060】
ビタミン類及びその誘導体類としては、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類;チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシンジパルミテート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド・ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等のビタミンB群類;アスコルビン酸及びそのナトリウム等の塩等のビタミンC類;ビタミンD;α、β、γ、δ-トコフェロール等のビタミンE類;パントテン酸、ビオチン等のその他ビタミン類;アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム塩及びアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩等のアスコルビン酸リン酸エステル塩、アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル・ステアリン酸アスコルビル・パルミチン酸アスコルビル・ジパルミチン酸アスコルビル等のアスコルビン酸脂肪酸エステル、アスコルビン酸エチルエーテル等のアスコルビン酸アルキルエーテル、アスコルビン酸-2-グルコシド等のアスコルビン酸グルコシド及びその脂肪酸エステル、リン酸トコフェリルアスコルビル等のアスコルビン酸誘導体;ニコチン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、フェルラ酸トコフェロール、トコフェロールリン酸エステル等のトコフェロール誘導体等のビタミン誘導体、トコトリエノール、その他各種ビタミン誘導体類が好ましいものとして挙げられる。
【0061】
育毛用薬剤・血行促進剤・刺激剤としては、センブリエキス、トウガラシチンキ、ショウキョウチンキ、ショウキョウエキス、カンタリスチンキ等の植物エキス・チンキ類;カプサイシン、ノニル酸ワレニルアミド、ジンゲロン、イクタモール、タンニン酸、ボルネオール、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール、ビタミンE及びニコチン酸トコフェロール・酢酸トコフェロール等の誘導体、γ-オリザノール、ニコチン酸及びニコチン酸アミド・ニコチン酸ベンジルエステル・イノシトールヘキサニコチネート、ニコチンアルコール等の誘導体、アラントイン、感光素301、感光素401、塩化カプロニウム、ペンタデカン酸モノグリセリド、フラバノノール誘導体、スチグマステロール又はスチグマスタノール及びその配糖体、ミノキシジルが好ましいものとして挙げられる。
【0062】
ホルモン類としては、エストラジオール、エストロン、エチニルエストラジオール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン等が好ましいものとして挙げられる。抗しわ剤、抗老化剤、ひきしめ剤、冷感剤、温感剤、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤等のその他の薬効剤としては、レチノール類、レチノイン酸類、レチノイン酸トコフェリル;乳酸、グリコール酸、グルコン酸、フルーツ酸、サリチル酸及びその配糖体・エステル化物等の誘導体、ヒドロキシカプリン酸、長鎖α-ヒドロキシ脂肪酸、長鎖α-ヒドロキシ脂肪酸コレステリル等のα-又はβ-ヒドロキシ酸類及びその誘導体類;γ-アミノ酪酸、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸;カルニチン;カルノシン;クレアチン;セラミド類、スフィンゴシン類;カフェイン、キサンチン等及びその誘導体;コエンザイムQ10、カロチン、リコピン、アスタキサンチン、ルテイン、α-リポ酸、白金ナノコロイド、フラーレン類等の抗酸化・活性酸素消去剤;カテキン類;ケルセチン等のフラボン類;イソフラボン類;没食子酸及びエステル糖誘導体;タンニン、セサミン、プロトアントシアニジン、クロロゲン酸、リンゴポリフェノール等のポリフェノール類;ルチン及び配糖体等の誘導体;ヘスペリジン及び配糖体等の誘導体;リグナン配糖体;グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン等のカンゾウエキス関連物質;ラクトフェリン;ショウガオール、ジンゲロール;メントール、セドロール等の香料物質及びその誘導体;カプサイシン、バニリン等及び誘導体;ジエチルトルアミド等の昆虫忌避剤;生理活性物質とシクロデキストリン類との複合体が好ましいものとして挙げられる。
【0063】
植物・動物・微生物エキス類としては、アイリスエキス、アシタバエキス、アスナロエキス、アスパラガスエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アーモンドエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、インチコウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、ウワウルシエキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、エンメイソウエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オタネニンジンエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オノニスエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、カキ葉エキス、カキョクエキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カッコンエキス、カモミラエキス、油溶性カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カラスムギエキス、カルカデエキス、カンゾウエキス、油溶性カンゾウエキス、キウイエキス、キオウエキス、キクラゲエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、キリ葉エキス、グアノシン、グアバエキス、クジンエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、クリエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、黒米エキス、黒砂糖抽出物、黒酢、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、ゲンノショウコエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コウボクエキス、コーヒーエキス、ゴボウエキス、コメエキス、コメ発酵エキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サフランエキス、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンシャエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、ジャトバエキス、シャクヤクエキス、ショウキュウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、白キクラゲエキス、スギナエキス、ステビアエキス、ステビア発酵物、西河柳エキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ソウハクヒエキス、ダイオウエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、タンポポエキス、地衣類エキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、ティートリー油、甜茶エキス、トウガラシエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、バーチエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ヒノキエキス、ビフィズス菌エキス、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、ブドウ種子エキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マイカイカエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モズクエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、緑茶エキス、卵殻膜エキス、リンゴエキス、ルイボス茶エキス、レイシエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンギョウエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、ワレモコウエキス等のエキスが好ましいものとして挙げられる。
【0064】
鎮痒剤としては、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、カンフル、サブスタンス-P阻害剤等が挙げられる。
【0065】
角質剥離・溶解剤としては、サリチル酸、イオウ、レゾルシン、硫化セレン、ピリドキシン等が挙げられる。
【0066】
制汗剤としては、クロルヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、酸化亜鉛、パラフェノールスルホン酸亜鉛等が挙げられる。
【0067】
清涼剤としては、メントール、サリチル酸メチル等が挙げられる。
【0068】
収れん剤としては、クエン酸、酒石酸、乳酸、硫酸アルミニウム・カリウム、タンニン酸等が挙げられる。
【0069】
酵素類としては、スーパーオキサイドディスムターゼ、カタラーゼ、塩化リゾチーム、リパーゼ、パパイン、パンクレアチン、プロテアーゼ等が挙げられる。
【0070】
核酸類としては、リボ核酸及びその塩、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸二ナトリウムが好ましいものとして挙げられる。
【0071】
香料としては、アセチルセドレン、アミルシンナムアルデヒド、アリルアミルグリコレート、β-イオノン、イソイースーパー、イソブチルキノリン、イリス油、イロン、インドール、イランイラン油、ウンデカナール、ウンデセナール、γ-ウンデカラクトン、エストラゴール、オイゲノール、オークモス、オポポナックスレジノイド、オレンジ油、オイゲノール、オーランチオール、ガラクソリッド、カルバクロール、L-カルボン、カンフル、キャノン、キャロットシード油、クローブ油、ケイ皮酸メチル、ゲラニオール、ゲラニルニトリル、酢酸イソボルニル、酢酸ゲラニル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸スチラリル、酢酸セドリル、酢酸テレピネル、酢酸p-t-ブチルシクロヘキシル、酢酸ベチベリル、酢酸ベンジル、酢酸リナリル、サリチル酸イソペンチル、サリチル酸ベンジル、サンダルウッド油、サンタロール、シクラメンアルデヒド、シクロペンタデカノリド、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジヒドロミルセノール、ジャスミンアブソリュート、ジャスミンラクトン、cis-ジャスモン、シトラール、シトロネノール、シトロネラール、シナモンバーク油、1,8-シネオール、シンナムアルデヒド、スチラックスレジノイド、セダーウッド油、セドレン、セドロール、セロリシード油、タイム油、ダマスコン、ダマセノン、チモール、チュベローズアブソリュート、デカナール、デカラクトン、テルピネオール、γ-テルピネン、トリプラール、ネロール、ノナナール、2,6-ノナジエノール、ノナラクトン、パチョリアルコール、バニラアブソリュート、バニリン、バジル油、パチョリ油、ヒドロキシシトロネラール、α-ピネン、ピペリトン、フェネチルアルコール、フェニルアセトアルデヒド、プチグレン油、ヘキシルシンナムアルデヒド、cis-3-ヘキセノール、ペルーバルサム、ベチバー油、ベチベロール、ペパーミント油、ペパー油、ヘリオトロピン、ベルガモット油、ベンジルベンゾエート、ボルネオール、ミルレジノイド、ムスクケトン、メチルノニルアセトアルデヒド、γ-メチルヨノン、メントール、L-メントール、L-メントン、ユーカリ油、β-ヨノン、ライム油、ラベンダー油、D-リモネン、リナロール、リラール、リリアール、レモン油、ローズアブソリュート、ローズオキシド、ローズ油、ローズマリー油、各種精油等の合成香料及び天然香料並びに各種調合香料が好ましいものとして挙げられる。
【0072】
色素・着色剤・染料・顔料としては、褐色201号、黒色401号、紫色201号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色202号、青色203号、青色204号、青色205号、青色403号、青色404号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色205号、緑色3号、緑色401号、緑色402号、赤色102号、赤色104-1号、赤色105-1号、赤色106号、赤色2号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230-1号、赤色230-2号、赤色231号、赤色232号、赤色3号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、橙色401号、橙色402号、橙色403号、黄色201号、黄色202-1号、黄色202-2号、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色4号、黄色401号、黄色402号、黄色403-1号、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、黄色5号等の法定色素;Acid Red 14等のその他酸性染料;Arianor Sienna Brown、Arianor Madder Red、Arianor Steel Blue、Arianor Straw Yellow等の塩基染料;HC Yellow 2、HC Yellow 5、HC Red 3,4-hydoxypropylamino-3-nitrophenol、N,N’-bis(2-hydroxyethyl)-2-nitro-p-phenylenediamine、HC Blue 2、Basic Blue 26等のニトロ染料;分散染料;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、金等の金属粉末顔料;表面処理無機及び金属粉末顔料;ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料;表面処理有機顔料;アスタキサンチン、アリザリン等のアントラキノン類、アントシアニジン、β-カロチン、カテナール、カプサンチン、カルコン、カルサミン、クエルセチン、クロシン、クロロフィル、クルクミン、コチニール、シコニン等のナフトキノン類、ビキシン、フラボン類、ベタシアニジン、ヘナ、ヘモグロビン、リコピン、リボフラビン、ルチン等の天然色素・染料;p-フェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、o-,m-,若しくはp-アミノフェノール、m-フェニレンジアミン、5-アミノ-2-メチルフェノール、レゾルシン、1-ナフトール、2,6-ジアミノピリジン等及びその塩等の酸化染料中間体及びカップラー;インドリン等の自動酸化型染料;ジヒドロキシアセトンが好ましいものとして挙げられる。
【0073】
消炎剤・抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、グアイアズレン、アラントイン、インドメタシン、ケトプロフェン、イブプロフェン、ジクロフェナク、ロキソプロフェン、セレコシキブ、インフリキシマブ、エタネルセプト、酸化亜鉛、酢酸ヒドロコーチゾン、プレドニゾン、塩酸ジフェドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン;桃葉エキス、蓬葉エキス等の植物エキスが好ましいものとして挙げられる。
【0074】
抗喘息、抗慢性閉塞性肺疾患、抗アレルギー、免疫調整剤としては、アミノフィリン、テオフィリン類、ステロイド類(フルチカゾン、ベクロメタゾンなど)、ロイコトリエン拮抗薬類、トロンボキサン阻害薬類、インタール、β2刺激薬類(フォルモテロール、サルメテロール、アルブテロール、ツロブテロール、クレンブテロール、エピネフリンなど)、チオトロピウム、イプラトロピウム、デキストロメトルファン、ジメモルファン、ブロムヘキシン、トラニラスト、ケトチフェン、アゼラスチン、セチリジン、クロルフェニラミン、メキタジン、タクロリムス、シクロスポリン、シロリムス、メトトレキサート、サイトカイン調整剤類、インターフェロン、オマリズマブ、タンパク/抗体製剤が好ましいものとして挙げられる。
【0075】
抗感染症剤、抗真菌剤としては、オセルタミビルとザナミビル、イトラコナゾールが好ましいものとして挙げられる。これらの他、化粧品原料基準、化粧品種別配合成分規格、日本化粧品工業連合会成分表示名称リスト、INCI辞書(The International Cosmetic Ingredient Dictionaryand Handbook)、医薬部外品原料規格、日本薬局方、医薬品添加物規格、食品添加物公定書等に記載されている成分、及び、国際特許分類IPCがA61K7及びA61K8の分類に属する日本国及び諸外国特許公報及び特許公開公報(公表公報・再公表を含む)に記載されている成分等、公知の化粧料成分、医薬品成分、食品成分などを、公知の組み合わせ及び配合比・配合量で含有させることが可能である。
【実施例0076】
[参考合成例1:5質量%微結晶セルロース分散液]
微結晶セルロース(コンプレッセルM101、(株)伏見製薬所製)4.0kgをイオン交換水76.0kgに分散させた後、湿式微粒化装置スターバースト((株)スギノマシン製)にて150MPaで5回粉砕処理を行い、表題の5質量%微結晶セルロース分散液を得た。
【0077】
[参考合成例2:8質量%微結晶セルロース分散液]
微結晶セルロース(コンプレッセルM101、(株)伏見製薬所製)8.0kgをイオン交換水92.0kgに分散させた後、湿式微粒化装置スターバースト((株)スギノマシン製)にて150MPaで5回粉砕処理を行い、表題の8質量%微結晶セルロース分散液を得た。
【0078】
[実施例1乃至実施例4、比較例1:液状組成物の調製]
表1に従って、200mLビーカー(HARIO(株)製)へ、上記参考合成例1で得られた5質量%微結晶セルロース分散液(表中には、5%セルロース分散液と記載)、分散剤、及び精製水を入れた。設定温度約50℃の水浴中で、20分間300rpmの条件で加熱撹拌した。その後、黄酸化鉄をダマにならいようゆっくりと投入し、50℃の水浴中で3時間600rpmの条件で加熱攪拌することで、実施例1乃至実施例4又は比較例1の液状組成物を得た。
得られた各種液状組成物の粘度を、B型粘度計(英弘精機(株)製)を用いて測定した。5,000mPa・s以下の粘度の液状組成物を分散性良好なスラリーと定義し、表中の×は5,000mPa・s超の粘度を示す。実施例1、2、3及び4は300mPa・s以下の粘度であることが確認され、安定なセルロース/顔料/分散剤スラリーである液状組成物が調製できた。
【0079】
【0080】
[実施例5乃至実施例10、比較例1:液状組成物の調製]
表2に従って、200mLビーカー(HARIO(株)製)へ、上記参考合成例1で得られた5質量%微結晶セルロース分散液(表中には、5%セルロース分散液と記載)、分散剤、及び精製水を入れた。設定温度約50℃の水浴中で、20分間300rpmの条件で加熱撹拌した。その後、黄酸化鉄をダマにならいようゆっくりと投入し、50℃の水浴中で3時間600rpmの条件で加熱攪拌することで、実施例5乃至実施例10、又は比較例1の液状組成物を得た。
得られた各種液状組成物の粘度を、B型粘度計(英弘精機(株)製)を用いて測定した。5,000mPa・s以下の粘度のスラリーを分散性良好なスラリーと定義し、表中の×は5,000mPa・s超の粘度を示す。実施例5、6、7、8、9及び10は900mPa・s以下の粘度であることが確認され、分散剤の量をコントロールすることで安定なセルロース/顔料/分散剤スラリーである液状組成物が調製できた。
【0081】
【0082】
[実施例11乃至実施例14、比較例2:液状組成物の調製]
表3に従って、200mLビーカー(HARIO(株)製)へ、上記参考合成例2で得られた8質量%微結晶セルロース分散液(表中には、8%セルロース分散液と記載)、分散剤、及び精製水を入れた。設定温度約50℃の水浴中で、20分間300rpmの条件で加熱撹拌した。その後、黄酸化鉄をダマにならいようゆっくりと投入し、50℃の水浴中で3時間600rpmの条件で加熱攪拌することで、実施例11乃至実施例14、又は比較例2の液状組成物を得た。
得られた各種液状組成物の粘度を、B型粘度計(英弘精機(株)製)を用いて測定した。5,000mPa・s以下の粘度のスラリーを分散性良好なスラリーと定義し、表中の×は5,000mPa・s超の粘度を示す。実施例11、12、13及び14は1,300mPa・s以下の粘度であることが確認され、分散剤の量及び分子量をコントロールすることで安定なセルロース/顔料/分散剤スラリーである液状組成物が調製できた。
【0083】
【0084】
[実施例15乃至実施例18、比較例2:液状組成物の調製]
表4に従って、200mLビーカー(HARIO(株)製)へ、上記参考合成例2で得られた8質量%微結晶セルロース分散液(表中には、8%セルロース分散液と記載)、分散剤、及び精製水を入れた。設定温度約50℃の水浴中で、20分間300rpmの条件で加熱撹拌した。その後、黄酸化鉄をダマにならいようゆっくりと投入し、50℃の水浴中で3時間600rpmの条件で加熱攪拌することで、実施例15乃至実施例18、又は比較例2の液状組成物を得た。
得られた各種液状組成物の粘度を、B型粘度計(英弘精機(株)製)を用いて測定した。5,000mPa・s以下の粘度のスラリーを分散性良好なスラリーと定義し、表中の×は5,000mPa・s超の粘度を示す。実施例15、16、17及び18は1000mPa・s以下の粘度であることが確認され、カルボン酸塩を分散剤として用い、量をコントロールすることで安定なセルロース/顔料/分散剤スラリーである液状組成物が調製できた。
【0085】
【0086】
[実施例19乃至実施例26、比較例1:液状組成物の調製]
表5に従って、200mLビーカー(HARIO(株)製)へ、上記参考合成例1で得られた5質量%微結晶セルロース分散液(表中には、5%セルロース分散液と記載)、分散剤、及び精製水を入れた。設定温度約50℃の水浴中で、20分間300rpmの条件で加熱撹拌した。その後、黄酸化鉄をダマにならいようゆっくりと投入し、50℃の水浴中で3時間600rpmの条件で加熱攪拌することで、実施例19乃至実施例26、又は比較例1の液状組成物を得た。
得られた各種液状組成物の粘度を、B型粘度計(英弘精機(株)製)を用いて測定した。5,000mPa・s以下の粘度のスラリーを分散性良好なスラリーと定義し、表中の×は5,000mPa・s超の粘度を示す。実施例19、20、21、22、23、24、25及び26は350mPa・s(mPa・S)以下の粘度であることが確認され、分散剤の構造や分子量、添加量をコントロールすることで安定なセルロース/顔料/分散剤スラリーである液状組成物が調製できた。
【0087】
【0088】
[実施例27:セルロース:黄酸化鉄:グリチルリチン酸2K=1:4:0.1(w/w/w)の複合顔料微粒子]
実施例17で作成した微結晶セルロース/黄酸化鉄/グリチルリチン酸2K分散液である液状組成物を、RJ-5ノズル(大川原化工機(株)製)を装着したCL-8型(大川原化工機(株)製)スプレードライヤーにて、原液処理量2.0kg/h、噴霧圧力0.2MPa、入口温度170℃、出口温度118℃、サイクロン差圧0.5kPaで、5分間噴霧乾燥し、表題粒子として10gの粉末を得た。
【0089】
[実施例28:セルロース:黄酸化鉄:ポリアクリル酸Na=1:4:0.125(w/w/w)の複合顔料微粒子]
実施例21で作成した微結晶セルロース/黄酸化鉄/ポリアクリル酸Na分散液である液状組成物を、RJ-5ノズル(大川原化工機(株)製)を装着したCL-8型(大川原化工機(株)製)スプレードライヤーにて、原液処理量2.0kg/h、噴霧圧力0.2MPa、入口温度170℃、出口温度97℃、サイクロン差圧0.5kPaで、5分間噴霧乾燥し、表題粒子として10gの粉末を得た。
【0090】
[実施例29:セルロース:黄酸化鉄:トリポリリン酸Na=1:4:0.125(w/w/w)の粒子]
実施例23で作成した微結晶セルロース/黄酸化鉄/トリポリリン酸Na分散液である液状組成物を、RJ-5ノズル(大川原化工機(株)製)を装着したCL-8型(大川原化工機(株)製)スプレードライヤーにて、原液処理量2.0kg/h、噴霧圧力0.2MPa、入口温度170℃、出口温度90℃、サイクロン差圧0.5kPaで、7分間噴霧乾燥し、表題粒子として11gの粉末を得た。
【0091】
[評価例1:粒子の形態観察]
実施例27乃至29で得られた粒子をそれぞれカーボンテープに貼付し、走査電子顕微鏡Miniscope(登録商標)TM3000((株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて形態観察を実施した。粒子の形態観察結果を、それぞれ
図1乃至
図3に示す。また実施例27で得られた粒子をそれぞれカーボンテープに貼付し、電界放出形走査電子顕微鏡JSM-7400F(日本電子(株)製)を用いて、加速電圧0.7kV又は1.0kV、電流量10μVにて、形態観察を実施した。粒子の形態観察結果を、
図4及び
図5に示す。
【0092】
[評価例2:粒子の粒径評価]
散乱式粒子径分布測定装置LA-960((株)堀場製作所製)を用いて、循環速度を「3」、撹拌速度を「2」に設定し、サンプル溶液を循環させた状態で、半導体レーザ(650nm)及び発光ダイオード(405nm)の透過率が90.0%以下になるように実施例27で得られた各粒子のサンプル溶液の濃度を調整した。得られたサンプル溶液に、超音波強度「3」で超音波を1分~5分間照射した後、粒径測定を実施した。結果を順に
図6に示す。
【0093】
[実施例30乃至実施例33、比較例3:液状組成物の調製]
表6に従って、200mLビーカー(HARIO(株)製)へ、上記参考合成例2で得られた8質量%微結晶セルロース分散液(表中には、8%セルロース分散液と記載)、分散剤、及び精製水を入れた。室温にて20分間300rpmの条件にて撹拌した。その後、赤酸化鉄をダマにならいようゆっくりと投入し、室温にて3時間600rpmの条件で攪拌することで、実施例30乃至実施例33、又は比較例3の液状組成物を得た。
得られた各種液状組成物の粘度を、B型粘度計(英弘精機(株)製)を用いて測定した。5,000mPa・s以下の粘度のスラリーを分散性良好なスラリーと定義し、表中の×は5,000mPa・s超の粘度を示す。実施例30、31、32及び33は400mPa・s以下の粘度であることが確認され、分散剤の構造や分子量、添加量をコントロールすることで安定なセルロース/顔料/分散剤スラリーである液状組成物が調製できた。
【0094】
【0095】
[実施例34及び35、比較例4乃至比較例6:液状組成物の調製]
表7に従って、200mLビーカー(HARIO(株)製)へ、上記参考合成例1で得られた5質量%微結晶セルロース分散液(表中には、5%セルロース分散液と記載)又は各種増粘剤スラリー、分散剤、及び精製水を入れた。設定温度約50℃の水浴中で、20分間300rpmの条件で加熱撹拌した。その後、黄酸化鉄をダマにならいようゆっくりと投入し、50℃の水浴中で3時間600rpmの条件で加熱攪拌することで、実施例34乃至実施例35、又は比較例4乃至比較例6の液状組成物を得た。
得られた液状組成物の粘度を、B型粘度計(英弘精機(株)製)を用いて測定した。5,000mPa・s以下の粘度のスラリーを分散性良好なスラリーと定義し、表中の×は5,000mPa・s超の粘度を示す。実施例34及び35は250mPa・s以下の粘度であることが確認され、セルロース又はセルロース誘導体/顔料/分散剤スラリーである液状組成物が調製できた。
【0096】
本発明の製造方法では、無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体を含む分散液に分散剤を添加し、所定の粘度以下の液状組成物を噴霧乾燥に用いる。これにより、無機顔料とセルロース又はセルロース誘導体に粉砕・解繊工程に過度な時間をかけず、エネルギーコストを抑制することができる。また分散液中の固形分濃度を低くすることないため、廃液処理コストを抑制することもできる。さらに噴霧乾燥の際のスプレーノズルの目詰まりを防ぐことができ、均質な粒子を安定的に製造できる点でも優れている。これにより、化粧品基材への分散性に優れ、かつ色彩のくすみを改善すること、さらには顔料の凝集が抑制されるとともに、粒子表面のセルロースにより柔らかく使用感に優れる複合顔料微粒子を、一定の品質で安定的に製造できる、安価で効率的な製造方法を提供できる。