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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086101
(43)【公開日】2023-06-21
(54)【発明の名称】冷凍装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 1/00 20060101AFI20230614BHJP
   F25B 41/22 20210101ALI20230614BHJP
【FI】
F25B1/00 304H
F25B1/00 101G
F25B1/00 304W
F25B41/22
F25B1/00 321B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183794
(22)【出願日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】P 2021199952
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】田上 諒
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雅士
(57)【要約】
【課題】蒸発器での熱交換量を増大させた冷凍装置を提供する。
【解決手段】本開示の少なくとも一実施形態に係る冷凍装置1は、膨張弁3と、膨張弁3を通過した冷媒を蒸発させるための蒸発器30と、蒸発器30から流出した冷媒を過熱ガスにするための過熱手段20と、過熱手段20の下流側に設けられ、冷媒ガスを圧縮するための圧縮機8と、蒸発器30の冷媒出口温度から、蒸発器30における冷媒出口圧力に基づき特定される蒸発器30の推定冷媒飽和温度を差し引いた温度偏差が0℃を上回り且つ1.0℃以内(好ましくは0℃を上回り且つ0.5℃以内)の規定値になるよう膨張弁3を制御するためのコントローラ90とを備える。
【選択図】図1A

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨張弁と、
前記膨張弁を通過した冷媒を蒸発させるための蒸発器と、
前記蒸発器から流出した前記冷媒の過熱手段と、
前記過熱手段の下流側に設けられ、冷媒ガスを圧縮するための圧縮機と、
前記蒸発器における冷媒出口温度から、前記蒸発器における冷媒出口圧力に基づき特定される前記蒸発器の推定冷媒飽和温度を差し引いた温度偏差が0℃を上回り且つ1.0℃以内(好ましくは0℃を上回り且つ0.5℃以内)の規定値になるよう前記膨張弁を制御するためのコントローラと
を備える冷凍装置。
【請求項2】
前記過熱手段は、
前記圧縮機によって圧縮された過熱ガスの一部を、前記蒸発器から前記圧縮機へと流れる前記冷媒の流路である吸入流路に導く過熱ガス戻し流路と、
前記過熱ガス戻し流路に設けられた過熱ガス流量調整弁と、を含み、
前記コントローラは、前記圧縮機に流入する前記過熱ガスが規定の過熱度を5℃以上10℃以下の範囲で有するよう、前記過熱ガス流量調整弁を制御するように構成される
請求項1に記載の冷凍装置。
【請求項3】
前記冷凍装置は、前記蒸発器の下流側、且つ前記圧縮機の上流側に設けられ、前記冷媒の圧力を調整するための冷媒圧調整弁をさらに備え、
前記コントローラは、前記蒸発器における前記冷媒の圧力が規定圧力になるよう、前記冷媒圧調整弁を制御するように構成される
請求項1または2に記載の冷凍装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記蒸発器の冷媒入口圧力が規定圧力になるよう前記冷媒圧調整弁を制御するように構成される
請求項3に記載の冷凍装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記蒸発器の前記冷媒出口圧力が規定圧力になるよう前記冷媒圧調整弁を制御するように構成される
請求項3に記載の冷凍装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記規定圧力の設定変更を受け付けるように構成される
請求項3乃至5の何れか1項に記載の冷凍装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蒸発器を備えた冷凍装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示される冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を備える。冷凍装置の冷凍サイクルにおいて循環するアンモニア冷媒は蒸発器に流入すると、熱媒体の一例であるブラインと熱交換して蒸発し過熱ガスになる。この過熱ガスは圧縮機に流入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-210479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献に開示される蒸発器の出口側ではアンモニア冷媒が過熱ガスになっているため、アンモニア冷媒とブラインとの熱交換量が低減するおそれがある。
【0005】
本開示の目的は、蒸発器での熱交換量を増大させた冷凍装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態に係る冷凍装置は、
膨張弁と、
前記膨張弁を通過した冷媒を蒸発させるための蒸発器と、
前記蒸発器から流出した前記冷媒を過熱ガスにするための過熱手段と、
前記過熱手段の下流側に設けられ、冷媒ガスを圧縮するための圧縮機と、
前記蒸発器における冷媒出口温度から、前記蒸発器における冷媒出口圧力に基づき特定される前記蒸発器の推定冷媒飽和温度を差し引いた温度偏差が0℃を上回り且つ1.0℃以内(好ましくは0℃を上回り且つ0.5℃以内)の規定値になるよう前記膨張弁を制御するためのコントローラと
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、蒸発器での熱交換量を増大させた冷凍装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】一実施形態に係る冷凍装置の概略的な構成図である。
図1B】一実施形態に係る冷凍装置の別の概略的な構成図である。
図1C】一実施形態に係る冷凍装置の別の概略的な構成図である。
図1D】一実施形態に係る冷凍装置の別の概略的な構成図である。
図2】一実施形態に係る蒸発器における冷媒の温度と熱媒体の温度との関係を示す概略図である。
図3】一実施形態に係る稼働処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
【0010】
<1.冷凍装置1の概要>
図1A図1D図2を参照し、本開示の一実施形態に係る冷凍装置1を例示する。図1A図1Dは、冷凍装置1A~1D(1)の概略的な構成図である。図2は、本開示の一実施形態に係る蒸発器30における冷媒の入口温度(点S1)及び出口温度(点S2)と、熱媒体の入口温度(点S3)及び出口温度(点S4)との関係を示す概略図である。
【0011】
図1A図1Cに示されるように、冷凍装置1A~1C(1)は、膨張弁3と、膨張弁3を通過した例えば気液二相の状態であってもよい冷媒を蒸発させるための蒸発器30と、蒸発器30から流出した冷媒を過熱ガスにするための過熱手段20A~20C(20)と、過熱手段20の下流側に設けられると共に過熱ガスを圧縮するための圧縮機8と、蒸発器30の下流側且つ圧縮機8の上流側に設けられた冷媒圧調整弁18と、圧縮機8によって圧縮された冷媒ガスを凝縮させるための凝縮器9と、凝縮器9の下流側に設けられた受液器6とを備える。なお、凝縮器9がレシーバを兼ねる場合には、受液器6は省略されてもよい。受液器6を通過した冷媒液は膨張弁3において膨張して蒸発器30に流入する。本実施形態の冷媒は、例えば、R410A、R463A、CO、またはR1234ze(E)などである。冷媒圧調整弁18は、蒸発器30から流出する冷媒の圧力を調整するように構成される。さらに、圧縮機8の台数制御や回転数制御により圧縮比の変動が抑えられて、圧縮機8の運転特性が向上する。
【0012】
図1Dで例示される冷凍装置1Dは、膨張弁3と、膨張弁3を通過した例えば気液二相の状態であってもよい冷媒を蒸発させるための蒸発器30と、蒸発器30から流出した冷媒を過熱ガスにするために吐出ガスの一部と熱交換する熱交換器40と、熱交換器40の下流側且つ圧縮機8の上流側に設けられた冷媒圧調整弁18と、冷媒圧調整弁18の下流側に設けられ過熱ガスを圧縮するための圧縮機8と、圧縮機8によって圧縮された冷媒ガスを凝縮させるための凝縮器9と、凝縮器9の下流側に設けられた受液器6とを備える。熱交換器40で冷却された戻りの過熱ガスは凝縮器9に流入する。受液器6を通過した冷媒液は膨張弁3において膨張して蒸発器30に流入する。本実施形態の冷媒は、例えば、R410A、R463A、CO、またはR1234ze(E)などである。冷媒圧調整弁18は、蒸発器30から流出する冷媒の圧力を調整するように構成される。
なお、図1Dで例示される冷凍装置1Dでは、熱交換器40は、蒸発器30から流出した冷媒を過熱ガスにするための過熱手段20D(20)を構成する。
【0013】
図1A図1Dで例示される冷凍装置1A~1D(1)は、蒸発器30から圧縮機8へと流れる冷媒の流路である吸入流路15をさらに備える。この吸入流路15は、蒸発器30と冷媒圧調整弁18とに接続される第1吸入流路11と、冷媒圧調整弁18と圧縮機8とに接続される第2吸入流路12とを含む。第1吸入流路11には、蒸発器30から流出する冷媒の温度を計測するための温度センサ91と、この冷媒の圧力を計測するための圧力センサ81とが設けられる。温度センサ91は、第1吸入流路11の上流端に近い位置に設けられるのが好ましい。
【0014】
本実施形態の蒸発器30は、膨張弁3を通過した冷媒を分流させるためのディストリビュータ(分配器)32と、ディストリビュータ32よりも下流側で互いに並列に設けられた複数の冷媒流路36とを含み、冷媒は、ディストリビュータ32によって複数の冷媒流路36のいずれかに分配される。冷媒流路36を流れる冷媒は、0℃近辺での冷媒の温度制御が下振れすると、熱媒側流路で氷結や閉塞が生じて熱交換ができなくことを避けるため、温度幅の少ない高精度な温度制御が行われることが望ましい。
例えば、0℃域での低温高湿度空調や0℃に限りなく近い冷水を供給するチラーでは、空気や水などが熱媒体となる。熱媒体との熱交換によって蒸発し、熱媒体は冷却される。ディストリビュータ32での冷媒の圧力損失は、ディストリビュータ32に流入する冷媒流量の増大に伴って大きくなる。本実施形態では、蒸発器30から流出する冷媒は若干の過熱ガスとなるように冷凍装置1は制御される(詳細は後述する)。これは、0℃付近の温度制御に限らず、その他の設定温度に対しても高精度な温度制御が有効である。
【0015】
また、他の実施形態の蒸発器30はマイクロチャンネル型蒸発器であってもよい。蒸発器30に流入する冷媒液はヘッダーと微細流路により冷媒流路に均等に分配される。本開示のディストリビュータは、マイクロチャンネル熱交換器の液冷媒流路を含む概念である。
【0016】
蒸発器30から流出する冷媒が若干の過熱ガスになるよう制御することで、蒸発器30の出口側においても冷媒の温度を比較的低くすることができる。結果、蒸発器30における冷媒と熱媒体との熱交換は促進される。例えば図2では、蒸発器30の出口(点S2)において冷媒が飽和ガスとなる場合を実線L1で示し、冷媒が過剰な過熱ガスとなる場合を二点鎖線L2によって図示している。蒸発器30を構成する伝熱流路のうちで過熱ガスが流れる伝熱流路が下流側で形成されると、該伝熱流路では冷媒液の蒸発がないため、その割合が増えるほど蒸発器での熱交換量が減少する。蒸発器30の出口において冷媒が飽和ガスである方が、冷媒が過熱蒸気となって流出する場合に比べて、冷媒と熱媒体との温度差(Δtd)が大きく、熱交換が促進される。ただし、蒸発器30から流出する冷媒が実際に飽和ガスであると、後述のコントローラ90は蒸発器30から流出する冷媒ガスに含まれる液相冷媒の分量を特定できないため、好ましくない。従って、蒸発器30から流出する冷媒ガスは若干の過熱度を有することが求められる。本実施形態では、蒸発器30から流出する冷媒ガスが若干の過熱度を有する過熱ガスであることで、伝熱流路のうちで過熱ガスが流れる伝熱流路の割合は限りなく0に近いとみなすことができる。なお、蒸発器30から流出する過熱度の小さい過熱冷媒ガスは、過熱手段20によって過熱されてから圧縮機8に流入する。従って、圧縮機8における液バックは抑制される。
【0017】
図1A図1Dに戻り、本実施形態の冷凍装置1は、コントローラ90A~90D(90)を備える。コントローラ90は、蒸発器30の冷媒出口温度から、蒸発器30における冷媒出口圧力に基づき特定される蒸発器30の冷媒飽和温度を差し引いた温度偏差が0℃を上回り且つ1.0℃以内(好ましくは0℃を上回り且つ0.5℃以内)の規定値になるよう、膨張弁3を制御するように構成される。より具体的には、コントローラ90は、圧力センサ81に基づき冷媒飽和温度を特定する(以下の説明では、この特定される冷媒温度を「推定冷媒飽和温度」という場合がある)。そして、コントローラ90は、温度センサ91の計測結果から推定冷媒飽和温度を差し引いた温度偏差が0℃を上回り且つ1.0℃以内(好ましくは0℃を上回り且つ0.5℃以内)の規定値になるよう制御する。より詳細な一例として、上記温度偏差が規定値を上回る場合、蒸発器30から流出する冷媒蒸気は過剰な過熱状態になっているとみなせる。この場合、コントローラ90は膨張弁3の開度を大きくし、冷媒流量を増加させる。過熱ガスが流れていた伝熱流路である過熱ガス領域にまで液冷媒が供給される(供給された液冷媒は、蒸発器30の出口に到達するまでの過程で蒸発する)。結果、蒸発器30から流出する過熱ガスの過熱度を低減することができる。これにより、蒸発器での熱交換量を増加させることができる。
【0018】
上記構成によれば、蒸発器30の内部の出口付近における冷媒の温度上昇を抑制でき、蒸発器30の出口側においても冷媒と熱媒体との熱交換を促進することができる。よって、蒸発器30での熱交換量を増大させた冷凍装置1が実現する。また、過熱手段20が、圧縮機8に流入する冷媒ガスを確実に過熱ガスにするので、圧縮機8の液バックを抑制することもできる。
【0019】
<2.過熱手段20の構成の詳細>
図1A図1Dを参照し、過熱手段20A~20D(20)の詳細を例示する。過熱手段20A~20Dの内、過熱手段20A~20Cは、圧縮機8によって圧縮された過熱ガスの一部を、吸入流路15に導く過熱ガス戻し流路27A~27C(27)と、過熱ガス戻し流路27に設けられた過熱ガス流量調整弁25とを含む。過熱ガス戻し流路27によって導かれる過熱ガスは、第1吸入流路11に流入する。本実施形態では、過熱ガス戻し流路27の上流端である分流部Jは、圧縮機8と凝縮器9との間に位置する。
また、図1Dにおける過熱手段20Dを構成する熱交換器40は、圧縮機8によって圧縮された過熱ガスの一部と、蒸発器30から流出する冷媒ガスとの熱交換を行うことで圧縮機に流入する冷媒ガスを過熱ガスとする。熱交換器40で冷却された戻りの過熱ガスは受液器6に流入する。蒸発器30の流出ガス側では蒸発器30と冷媒圧調整弁18の間に位置する。
【0020】
図1A図1Cで例示されるコントローラ90は、圧縮機8に流入する過熱ガスが規定の過熱度を有するよう過熱ガス流量調整弁25を制御するように構成される。図1A図1Bで例示される実施形態では、過熱ガス戻し流路27Aの下流端である合流部G1と冷媒圧調整弁18との間に、冷媒ガスの温度を計測するための温度センサ93A~93B(93)が設けられる。コントローラ90A~90B(90)は、上述した方法で特定される推定冷媒飽和温度と、温度センサ93A~93Bの計測結果とに基づいて冷媒ガスの過熱度を特定する。特定された過熱度を、例えば、5℃以上10℃以下の範囲で制御するとして規定範囲または規定の閾値よりも低ければ、すなわち特定された過熱度が例えば5℃未満であれば、コントローラ90A~90Bは過熱ガス流量調整弁25の開度を大きくする。過熱ガス戻し流路27を流れる過熱ガスの流量が増大するので、合流部G1から冷媒圧調整弁18に向かって流れる過熱ガスの過熱度は増大する。反対に、特定された過熱度が、規定範囲または規定の閾値よりも高ければ、すなわち特定された過熱度が例えば10℃を超えていれば、コントローラ90Aは過熱ガス流量調整弁25の開度を小さくする。
【0021】
図1Cで例示される冷凍装置1Cでは、温度センサ93で計測する合流部G1以降の加熱ガスの温度に基づいて膨張弁3と過熱ガス流量調整弁25とを制御する。この時、温度センサ93の位置は過熱ガスが混合するG1から十分な距離を確保した位置に設置し、混合後の過熱ガス温度を計測するものとする。具体的には、コントローラ90C(90)は上述した方法で特定される推定冷媒飽和温度と、温度センサ93Cの計測結果に基づいて冷媒ガスの過熱度を特定する。特定された過熱度が、規定範囲または規定の閾値よりも低ければ、コントローラ90Cは膨張弁3の開度を小さくし、過熱ガス流量調整弁25の開度を大きくする。そのため、負荷変動の際には膨張弁3と過熱ガス流量調整弁25のバランスによる過熱度制御を実施する。例えば、膨張弁3よりも過熱ガス流量調整弁25の開閉頻度を頻繁に実行することで、膨張弁3の開度変動による流量の変動を抑え、過熱ガス流量調整弁25を主とした過熱度制御を実施する。
本実施形態においては、蒸発器30から流出する冷媒の状態を過熱度0の飽和蒸気あるいは二相状態の湿り蒸気としても良い。過熱ガス流量が過小にならないよう過熱ガス流量調整弁25に最低開度を設けることで、過熱ガスの最低限の流量を保証し、蒸発器30から流出する冷媒状態が過熱ガスになることを制限する。本実施形態は蒸発器内で一切の過熱度を確保せず伝熱面積全体を利用する場合、例えば可能な限り空気や水などの被冷却媒体の温度を低下させたい場合に適用する。
【0022】
図1A図1Cによれば、過熱ガス戻し流路27を経由して吸入流路15に流入する過熱ガスは、圧縮機8による圧縮によって十分に高い温度に達している。コントローラ90は、過熱ガス流量調整弁25を制御することによって、この過熱ガスの吸入流路15への流入流量を調整する。これにより、圧縮機8に流入する過熱ガスの過熱度は安定化する。よって、蒸発器30から流出する冷媒が飽和状態であっても、過熱度が調整されるので、圧縮機8における液バックを抑制できる。
【0023】
<3.冷媒圧調整弁18の開度調整>
図1A図1Dで例示されるコントローラ90は、蒸発器30における冷媒の圧力が規定圧力になるよう、冷媒圧調整弁18を制御するように構成される。冷媒圧調整弁18が制御されるのは、例えば冷凍装置1に加わる熱負荷が増加した場合である。以下では、圧力センサ81を用いた図1A図1C図1Dで例示される実施形態と、後述する圧力センサ82を用いた図1Bで例示される実施形態とに分けて、冷媒圧調整弁18の制御の詳細を例示する。
【0024】
図1Aの実施例について、まず規定圧力になるよう調整される蒸発器30における冷媒の圧力は、蒸発器30の冷媒出口圧力である。そして、蒸発器30の冷媒出口圧力は、圧力センサ81の計測結果に基づき調整される。より詳細には、冷凍装置1Aにおいて熱負荷が増加すると、蒸発器30の冷媒出口圧力は増加する。この時、コントローラ90Aは、冷媒圧調整弁18の開度を大きくし、蒸発器30の冷媒出口圧力を規定圧力まで戻す。また、冷凍装置1Aにおいて熱負荷が減少する場合には、コントローラ90Aは、冷媒圧調整弁18の開度を小さくすればよい。
図1Bで例示される実施形態では、規定圧力になるよう調整される蒸発器30における冷媒の圧力は、蒸発器30の冷媒入口圧力である。そして、蒸発器30の冷媒入口圧力は、蒸発器30の冷媒入口圧力を計測するための圧力センサ82の計測結果に基づき調整される。より詳細には、冷凍装置1Bにおいて熱負荷が増加すると、蒸発器30から流出する冷媒が過剰な過熱ガスとなる結果、上述した制御により膨張弁3の開度は大きくなる。そのため、膨張弁3よりも下流側の冷媒圧力が上昇し、コントローラ90Bは、蒸発器30の冷媒入口圧力が規定圧力まで減少して戻るよう、冷媒圧調整弁18の開度を大きくする。また、冷凍装置1Bにおいて熱負荷が減少する場合には、コントローラ90Bは、冷媒圧調整弁18の開度を小さくすればよい。なお、図1C図1Dでは、コントローラ90は、圧力センサ81に代えて圧力センサ82の計測結果に基づき、蒸発器30の冷媒入口圧力が規定圧力になるよう制御してもよい。
【0025】
なお、冷媒圧調整弁18の開度調整に伴って冷凍装置1の各種パラメータが変動する。具体的な一例として、負荷が減少して冷媒圧調整弁18の開度が小さくなると、圧縮機8の吸入圧力が減少し、蒸発器30に流入する冷媒流量が減少する。結果、蒸発器30から流出する冷媒が過剰な過熱ガスになるので、膨張弁3の開度が大きくなり、過熱ガス流量調整弁25の開度は小さくなる。このように、一例として熱負荷変動に対応するために行われる冷媒圧調整弁18の開度調整は、膨張弁3と過熱ガス流量調整弁25のそれぞれの開度調整を誘発するため、蒸発器30の冷媒出口温度、圧縮機8に流入する過熱ガスの過熱度、冷凍装置1を循環する冷媒の循環流量など各種パラメータが安定しない可能性がある。従って、コントローラ90によって実行される、膨張弁3、過熱ガス流量調整弁25、及び冷媒圧調整弁18のそれぞれの開度を制御するための処理が複雑になる可能性がある。
温度変化の動作は熱平衡になるまで時間を要するのに対して圧力変化は即時に状態の変化を表すので、短時間の間に生じる熱負荷変動に対しては圧力を調整する冷媒圧調整弁18の開度調整のみで対処するように設定されており、冷凍装置1の安定的な稼働を実現する。
【0026】
別の具体例を挙げると、負荷の急激な上昇が発生した場合、その影響で蒸発器30から流出する冷媒の過熱度が増加する。この場合、膨張弁3の開度が大きくなる結果、蒸発器30における蒸発圧力は増大し、蒸発器30から流出する冷媒の過熱度は減少する。このとき本実施形態では、膨張弁3と過熱ガス流量調整弁25よりも頻繁に冷媒圧調整弁18が制御されるので、膨張弁3の開度が減少する前に、冷媒圧調整弁18の開度が減少する。これにより、膨張弁3の開度変動を抑制し、温度偏差が安定化するまでの時間の短縮化を図ることができる。
【0027】
上記構成によれば、冷凍装置1に加わる熱負荷が増大したとき、コントローラ90は、蒸発器30における冷媒出口温度から推定冷媒飽和温度を差し引いた温度偏差が0℃を上回り且つ1.0℃以内(好ましくは0℃を上回り且つ0.5℃以内)の規定値になるよう、コントローラ90は膨張弁3を制御し、蒸発器30に流入する冷媒の流量を増大させる。冷媒の流量増大によって、冷媒と熱媒体との熱交換量が増大する(図1Aの例では、冷媒の流量増大によってディストリビュータ32での冷媒の圧力損失が増大し、蒸発器30の内部の複数の冷媒流路36では、冷媒の圧力低下により蒸発温度が下がる。)。
よって、蒸発器30での熱交換量を増大させることで、冷凍装置1は熱負荷の増大に対応することができる。また、圧力損失が増大する場合であっても、コントローラ90は冷媒圧調整弁18を制御することで、蒸発器30における冷媒の圧力を戻すことができ、蒸発器30における圧力を安定化させることができる。よって、冷凍装置1は安定的に稼働することができる。
なお、特定される温度偏差が0℃に近いときにおいても上記の制御が継続され、温度偏差はやがて上記規定値に落ち着くこととなる。
【0028】
また、図1Aで示されるコントローラ90Aは、蒸発器30の冷媒出口圧力が規定圧力になるよう冷媒圧調整弁18を制御するように構成される。上記構成によれば、蒸発器30が大型化してディストリビュータ32での圧力損失が増加する場合であっても、コントローラ90Aによって調整される圧力が蒸発器30の冷媒出口圧力であるため、蒸発器30における蒸発温度を安定化させることができる。従って、蒸発温度が過度に下がることに起因して蒸発器30の内部にある少なくとも1つの冷媒流路36で熱交換熱媒体に凍結が生じるのを抑制できる。よって、冷凍装置1Aは安定的に稼働することができる。
【0029】
また、図1Bで示されるコントローラ90Bは、蒸発器30の冷媒入口圧力が規定圧力になるよう冷媒圧調整弁18を制御するように構成される。上記構成によれば、蒸発器30における熱負荷が増大した場合であっても、コントローラ90Bの制御対象が蒸発器30の冷媒入口圧力であるため、冷媒流量の増大に伴ったディストリビュータ32の圧力損失の分、蒸発器30内の冷媒圧力が低下し、冷却対象となる熱媒体の温度を下げることになる。そのため、熱負荷の増加を熱媒体の温度低下によって打ち消すので温度の変動を抑えることができる。
【0030】
なお、図1A図1Dで例示される実施形態において、コントローラ90は、上述した規定圧力の設定変更を受け付けるように構成されてもよい。コントローラ90はこの設定変更を、オペレータが冷凍装置1に入力する設定変更の指示に応じて実行する。例えば季節の変化などにより冷凍装置1に加わる熱負荷が定常的に高くなる場合あるいは低くなる場合でも、コントローラ90が規定圧力の設定変更を受け付けることにより、規定圧力を適宜変更することも可能となる。これにより、季節に応じた冷媒の蒸発温度が設定されるので、蒸発器30において冷媒と熱交換した熱媒体の温度が過剰に低くなるのを抑制することができる。
【0031】
<4.制御処理の例示>
図3は、本開示の一実施形態に係るコントローラ90によって実行される稼働処理を示すフローチャートである。稼働処理は、一例として冷凍装置1の定常運転時に定常的に実行される。以下の説明では、「ステップ」を「S」と略記する場合がある。
【0032】
はじめに、蒸発器30が流出する冷媒ガスが飽和ガスになるよう、コントローラ90は膨張弁3の制御を実行する(S11)。例えば、コントローラ90は、温度センサ91によって計測される冷媒温度が、圧力センサ81の計測結果に基づき特定される推定冷媒飽和温度よりも高い場合、膨張弁3の開度を大きくする。詳細は上述した通りである。また、温度センサ91の計測結果が推定冷媒飽和温度よりも低い場合、コントローラ90は、膨張弁3の開度を小さくする。
【0033】
次いで、圧縮機8に流入する過熱ガスが規定の過熱度を有するよう、コントローラ90は、過熱ガス流量の制御を実行する(S13)。例えば、コントローラ90は、推定冷媒飽和温度と、温度センサ93の計測結果とに基づいて特定される冷媒ガスの過熱度に応じて、過熱ガス流量調整弁25の開度を制御する。詳細は上述した通りである。
【0034】
次いで、蒸発器30における冷媒の圧力が規定圧力になるよう、コントローラ90は冷媒圧力の制御を実行する(S15)。例えば図1A図1C図1Dで例示される実施形態では、蒸発器30の冷媒出口圧力が規定圧力になるよう、コントローラ90は冷媒圧調整弁18の開度を制御する。また図1Bで例示される実施形態では、蒸発器30の冷媒入口圧力が規定圧力になるよう冷媒圧調整弁18の開度を制御する。いずれの実施形態においても、詳細は上述した通りである。S15の実行後、コントローラ90は処理をS11に戻す。
【0035】
なお、概念図として示す図3では、S13、S15の順に処理が実行されるように図示されているが、両ステップは略同時に実行されてもよい。つまり、圧縮機8に流入する過熱ガスが規定の過熱度を有するよう過熱ガス流量が制御されつつ、蒸発器30における冷媒の圧力が規定圧力になるよう冷媒圧力が制御されても何ら支障はない。また、上述した冷媒の規定圧力の設定変更を受け付ける処理が、図3で示される稼働処理のフローチャートに組み込まれてもよい。
【0036】
<5.まとめ>
上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
【0037】
1)本開示の少なくとも一実施形態に係る冷凍装置(1)は、
膨張弁(3)と、
前記膨張弁(3)を通過した冷媒を蒸発させるための蒸発器(30)と、
前記蒸発器(30)から流出した前記冷媒を過熱ガスにするための過熱手段(20)あるいは熱交換器40と、
前記過熱手段(20)あるいは熱交換器40の下流側に設けられ、前記過熱ガスを圧縮するための圧縮機(8)と、
前記蒸発器(30)における冷媒出口温度から、前記蒸発器(30)における冷媒出口圧力に基づき特定される前記蒸発器(30)の推定冷媒飽和温度を差し引いた温度偏差が0℃を上回り且つ1.0℃以内(好ましくは0℃を上回り且つ0.5℃以内)の規定値になるよう前記膨張弁(3)を制御するためのコントローラ(90)と
を備える。
【0038】
上記1)の構成によれば、蒸発器(30)の内部の出口付近における冷媒の温度上昇を抑制できるので、出口付近における冷媒と熱媒体との熱交換量が増大する。よって、蒸発器(30)での熱交換量を増大させた冷凍装置(1)が実現する。また、過熱手段(20)が、圧縮機(8)に流入する冷媒ガスを、過熱度を例えば5℃以上10℃以下の範囲で制御すると十分な過熱度を有する過熱ガスにできるので、圧縮機(8)の液バックを抑制することもできる。
【0039】
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載の冷凍装置(1)であって、
前記過熱手段(20)は、
前記圧縮機(8)によって圧縮された前記過熱ガスの一部を、前記蒸発器(30)から前記圧縮機(8)へと流れる前記冷媒の流路である吸入流路(15)に導く過熱ガス戻し流路(27)と、
前記過熱ガス戻し流路(27)に設けられた過熱ガス流量調整弁(25)と、を含み、
前記コントローラ(90)は、前記圧縮機(8)に流入する前記過熱ガスが規定の過熱度を5℃以上10℃以下の範囲で有するよう、前記過熱ガス流量調整弁(25)を制御するように構成される。
【0040】
上記2)の構成によれば、過熱ガス戻し流路(27)を経由して吸入流路(15)に流入する過熱ガスは、圧縮機(8)による圧縮によって十分に高い温度に達している。コントローラ(90)は、過熱ガス流量調整弁(25)を制御することで、この過熱ガスの流量を調整する。これにより、圧縮機(8)に流入する過熱ガスの過熱度は安定化する。よって、蒸発器(30)から流出する冷媒が飽和状態であっても、圧縮機(8)における液バックを抑制できる。
【0041】
3)幾つかの実施形態では、上記1)または2)に記載の冷凍装置(1)であって、
前記蒸発器(30)は、
前記膨張弁(3)を通過した前記冷媒を分流させるためのディストリビュータ(32)と、
前記ディストリビュータ(32)よりも下流側で互いに並列に設けられた複数の冷媒流路(36)とを含み、
前記冷凍装置(1)は、前記蒸発器(30)の下流側、且つ前記圧縮機(8)の上流側に設けられ、前記冷媒の圧力を調整するための冷媒圧調整弁(18)をさらに備え、
前記コントローラ(90)は、前記蒸発器(30)における前記冷媒の圧力が規定圧力になるよう、前記冷媒圧調整弁(18)を制御するように構成される。
【0042】
上記3)の構成によれば、冷凍装置(1)に加わる熱負荷が増大したとき、コントローラ(90)は、蒸発器(30)における冷媒出口温度から推定冷媒出口温度を差し引いた温度偏差が0℃を上回り且つ1.0℃以内(好ましくは0℃を上回り且つ0.5℃以内)の規定値になるよう、コントローラ(90)は膨張弁(3)を制御し、蒸発器(30)に流入する冷媒の流量を増大させる。このとき、ディストリビュータ(32)での圧力損失が増大する。従って、蒸発器(30)の内部の複数の冷媒流路(36)では、冷媒の圧力低下により蒸発温度が下がる。よって、蒸発器(30)の複数の冷媒流路(36)において冷媒と熱媒体との熱交換量が増大するので、冷凍装置(1)は熱負荷の増大に対応することができる。
また、圧力損失が増大する場合であっても、コントローラ(90)は冷媒圧調整弁(18)を制御することで、蒸発器(30)における冷媒の圧力を戻すことができ、蒸発器(30)における圧力を安定化させることができる。よって、冷凍装置(1)は安定的に稼働することができる。
【0043】
4)幾つかの実施形態では、上記3)に記載の冷凍装置(1)であって、
前記コントローラ(90)は、前記蒸発器(30)の冷媒入口圧力が規定圧力になるよう前記冷媒圧調整弁(18)を制御するように構成される。
【0044】
上記4)の構成によれば、蒸発器(30)における熱負荷が増大した場合であっても、コントローラ(90)によって調整される圧力が蒸発器(30)の冷媒入口圧力であるため、冷媒流量の増大に伴うディストリビュータ(32)の圧力損失の分、蒸発器(30)内の冷媒圧力が低下し、冷却対象となる熱媒体の温度を下げることができる。そのため、熱負荷の増加を熱媒体の温度低下によって打ち消すので温度の変動を抑えることができる。
【0045】
5)幾つかの実施形態では、上記3)に記載の冷凍装置(1)であって、
前記コントローラ(90)は、前記蒸発器(30)の前記冷媒出口圧力が規定圧力になるよう前記冷媒圧調整弁(18)を制御するように構成される。
【0046】
上記5)の構成によれば、蒸発器(30)が大型化してディストリビュータ(32)での圧力損失が増加する場合であっても、コントローラ(90)によって調整される圧力が蒸発器(30)の冷媒出口圧力であるため、蒸発器(30)における蒸発温度を安定化させることができる。従って、蒸発温度が過度に下がることに起因して蒸発器(30)の内部にある少なくとも1つの冷媒流路(36)における凍結を抑制できる。よって、冷凍装置(1)は安定的に稼働することができる。
【0047】
6)幾つかの実施形態では、上記3)または5)に記載の冷凍装置(1)であって、
前記コントローラ(90)は、前記規定圧力の設定変更を受け付けるように構成される。
【0048】
上記6)の構成によれば、例えば季節の変化などにより冷凍装置(1)に加わる熱負荷が定常的に高くなる場合または低くなる場合でも、コントローラ(90)が規定圧力の設定変更を受け付けることにより規定圧力を変更することも可能となる。これにより、例えば季節などに応じた適切な冷媒蒸発温度が設定されるので、蒸発器(30)において冷媒と熱交換した熱媒体の温度が過剰に低くなるのを抑制することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 :冷凍装置
3 :膨張弁
8 :圧縮機
15 :吸入流路
18 :冷媒圧調整弁
20 :過熱手段
25 :過熱ガス流量調整弁
27 :過熱ガス戻し流路
30 :蒸発器
32 :ディストリビュータ
36 :冷媒流路
90 :コントローラ
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3