(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023087718
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法
(51)【国際特許分類】
H04L 51/04 20220101AFI20230619BHJP
H04L 51/10 20220101ALI20230619BHJP
H04L 51/21 20220101ALI20230619BHJP
【FI】
H04L51/04
H04L51/10
H04L51/21
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202151
(22)【出願日】2021-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】521413866
【氏名又は名称】AVITA株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504176911
【氏名又は名称】国立大学法人大阪大学
(74)【代理人】
【識別番号】100090181
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 義人
(74)【代理人】
【識別番号】100168217
【弁理士】
【氏名又は名称】大村 和史
(72)【発明者】
【氏名】石黒 浩
(72)【発明者】
【氏名】三上 崇志
(72)【発明者】
【氏名】西口 昇吾
(57)【要約】
【課題】 利用者を応対しているときに、他の操作者と他の利用者のやり取りを知ることができる。
【解決手段】 サーバ(12)は、CPU(20)を含み、サーバが提供するショッピングサイトのウェブ画面(100)が利用者側端末(16)に表示される。操作者は、チャットまたはトークで、ショッピングサイトに関する利用者の質問に応答したり、利用者を接客したりする。このとき、操作者側端末(18)には、チャット画面またはトーク画面が表示され、トーク中では、利用者の音声がスピーカ(64)から出力される。操作者が、他の操作者と他の利用者のやり取りの出力をサーバに要求すると、所定の条件で選択された他の操作者の操作者側端末から、他の操作者と他の利用者のやり取りが操作者の操作者側端末に送信され、出力される。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のサービスを提供するサーバ、複数の前記利用者側端末および複数の前記操作者側端末を備え、前記所定のサービスを利用する利用者の前記利用者側端末と当該利用者に応対する操作者の前記操作者側端末の間でメッセージを送受信する情報処理システムであって、
前記操作者側端末は、
自機の操作者である第1操作者によって入力されたメッセージを当該第1操作者と対話する第1利用者の前記利用者側端末に送信する送信手段、
前記第1利用者の前記利用者側端末から送信されるメッセージを受信する第1受信手段、
前記第1受信手段によって受信されたメッセージを出力する第1出力手段、
前記第1操作者の要求に応じて送信される、第1操作者とは異なる第2操作者の前記操作者側端末と前記第1利用者とは異なる第2利用者の前記利用者側端末の間で送信または受信されるメッセージを受信する第2受信手段、および
前記第2受信手段によって受信されたメッセージを出力する第2出力手段を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記第1操作者の要求に応じて、前記第2利用者に応対する前記第2操作者を選択する選択手段をさらに備える、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記選択手段は、過去の応対回数に基づく所定の条件で前記第2操作者を選択する、請求項2記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記操作者側端末は、表示装置およびスピーカをさらに備え、
前記第1出力手段は、前記利用者側端末から送信されたテキストのメッセージを前記表示装置に表示し、前記利用者側端末から送信された音声のメッセージを前記スピーカに出力し、
前記第2出力手段は、前記第2操作者の前記操作者側端末と前記第2利用者の前記利用者側端末の間で送信または受信されるテキストのメッセージを前記表示装置に表示し、前記第2操作者の前記操作者側端末と前記第2利用者の前記利用者側端末の間で送信または受信される音声のメッセージを前記スピーカに出力する、請求項1から3までのいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第2出力手段は、前記第2操作者の前記操作者側端末と前記第2利用者の前記利用者側端末の間で送信または受信される音声のメッセージを前記スピーカに出力するとともに、前記第2操作者の音声の出力に合せて発話動作を行うアバターの画像および前記第2利用者の音声の出力に合せて発話動作を行う他のアバターの画像を前記表示装置に表示する、請求項4記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記送信手段は、前記第1操作者の映像を前記第1利用者の前記利用者側端末にさらに送信し、
前記第1受信手段は、前記第1利用者の前記利用者側端末から送信される当該第1利用者の映像をさらに受信し、
前記第1出力手段は、前記第1受信手段によって受信された前記第1利用者の映像をさらに出力し、
前記第2受信手段は、前記第2操作者の前記操作者側端末と前記第2利用者の前記利用者側端末の間で送信または受信される映像をさらに受信し、
前記第2出力手段は、前記第2受信手段によって受信された映像をさらに出力する、請求項1から3までのいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第2出力手段は、前記第2操作者の前記操作者側端末から前記第2利用者の前記利用者側端末に前記第2操作者の映像が送信されない場合に、前記第2操作者の前記操作者側端末から前記第2利用者の前記利用者側端末に送信される音声のメッセージを前記スピーカに出力するとともに、前記第2操作者の音声の出力に合せて発話動作を行うアバターの画像を前記表示装置に表示し、前記第2利用者の前記利用者側端末から前記第2操作者の前記操作者側端末に映像が送信されない場合に、前記第2利用者の前記利用者側端末から前記第2操作者の前記操作者側端末に送信される音声のメッセージを前記スピーカに出力するとともに、前記第2操作者の音声の出力に合せて発話動作を行うアバターの画像および前記第2利用者の音声の出力に合せて発話動作を行う他のアバターの画像を前記表示装置に表示する、請求項6記載の情報処理システム。
【請求項8】
サーバが提供する所定のサービスを利用する利用者の利用者側端末との間でメッセージを送受信する操作者の情報処理装置であって、
前記操作者によって入力されたメッセージを当該操作者が応対する利用者の前記利用者側端末に送信する送信手段、
前記利用者の前記利用者側端末から送信されるメッセージを受信する第1受信手段、
前記第1受信手段によって受信されたメッセージを出力する第1出力手段、
前記操作者の要求に応じて送信される、他の操作者の情報処理装置と他の利用者の利用者側端末の間で送信または受信されるメッセージを受信する第2受信手段、および
前記第2受信手段によって受信されたメッセージ出力する第2出力手段を備える、情報処理装置。
【請求項9】
サーバが提供する所定のサービスを利用する利用者の利用者側端末との間でメッセージを送受信する操作者の情報処理装置の制御プログラであって、
前記情報処理装置のプロセッサに、
前記操作者によって入力されたメッセージを当該操作者が応対する利用者の前記利用者側端末に送信する送信ステップ、
前記利用者側端末から送信されるメッセージを受信する第1受信ステップ、
前記第1受信ステップにおいて受信したメッセージを出力する第1出力ステップ、
前記操作者の要求に応じて送信される、他の操作者の情報処理装置と他の利用者の利用者側端末の間で送信または受信されるメッセージを受信する第2受信ステップ、および
前記第2受信ステップにおいて受信したメッセージを出力する第2出力ステップを実行させる、制御プログラム。
【請求項10】
サーバが提供する所定のサービスを利用する利用者の利用者側端末との間でメッセージを送受信する操作者の情報処理装置の制御方法であって、
(a)前記操作者によって入力されたメッセージを当該操作者が応対する利用者の前記利用者側端末に送信するステップ、
(b)前記利用者側端末から送信されるメッセージを受信するステップ、
(c)前記ステップ(b)において受信したメッセージを出力するステップ、
(d)前記操作者の要求に応じて送信される、他の操作者の情報処理装置と他の利用者の利用者側端末の間で送信または受信されるメッセージを受信するステップ、および
(e)前記ステップ(d)において受信したメッセージを出力するステップを含む、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報処理システム、情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法に関し、特にたとえば、利用者と操作者がチャットまたはトークでコミュニケーションを行う、情報処理システム、情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の情報処理装置の一例が特許文献1に開示される。特許文献1に開示される提供サーバは、チャットサービスを提供し、顧客とオペレータがチャットする場合に、顧客が使用する端末にチャット画面が表示される。また、オペレータが使用する監視装置には、オペレータ用のチャット画面が表示される。
【0003】
また、従来の情報処理装置の他の例が特許文献2に開示される。特許文献2に開示される情報処理システムでは、ユーザが商品に関することや、ショッピングサイトの利用方法に関することについて相談したい場合、ユーザは、ショッピングサイト画面に設けられた呼出ボタンを押下することで、オペレータを呼び出して相談することができる。呼出ボタンが押下されると、情報処理装置は、ユーザ端末に表示されたウェブサイトを、その表示態様を再現してオペレータ端末に表示させるとともに、対話環境において、ウェブサイト上に、オペレータ端末を操作するオペレータの画像又はこれと同期されたアバターを表示させる。したがって、オペレータ端末では、オペレータ端末に表示されたウェブサイトの画面が共有され、オペレータの画像又はこれと同期されたアバターが表示される。また、対話環境において、オペレータ端末のブラウザ上に、ユーザ端末を操作するユーザの画像又はこれと同期されたアバター画像を表示させてもよいことが開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-153190号
【特許文献2】特許第6937534号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1および特許文献2では、オペレータは、テキストまたは音声でユーザに応対し、その場合に、特許文献1では、オペレータが使用する監視装置にはオペレータ用のチャット画面が表示され、特許文献2では、オペレータ端末のブラウザ上に、オペレータに対応するアバター画像などが表示される。
【0006】
上記のオペレータは、他のオペレータとは独立して、ユーザに応対するため、応対の習熟度の高い(つまり、経験の豊富な)オペレータの応対の仕方を知るのは困難である。このため、応対の習熟度の低い(つまり、経験の浅い)オペレータは、ユーザに応対することに関して、習熟度の高いオペレータにアドバイスをもらうのが一般的である。
【0007】
しかしながら、習熟度の低いオペレータにとっては、アドバイスをもらうだけよりも、習熟度の高いオペレータが実際に行っている応対を見たり聞いたりする方が分かり易く、上達への近道である。
【0008】
一方で、習熟度の高い操作者は、習熟度の低いオペレータから単に相談を受けるよりも、習熟度の低いオペレータが実際に行っている応対を見たり聞いたりする方が、適切なアドバイスを行うことができる。
【0009】
したがって、背景技術のようなチャットサービスおよび情報処理システムについて改善の余地がある。
【0010】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、情報処理システム、情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法を提供することである。
【0011】
また、この発明の他の目的は、所定のサービスを利用する利用者と応対しながら、他の操作者と他の利用者のやり取りを知ることができる、情報処理システム、情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の発明は、所定のサービスを提供するサーバ、複数の利用者側端末および複数の操作者側端末を備え、所定のサービスを利用する利用者の利用者側端末と当該利用者に応対する操作者の操作者側端末の間でメッセージを送受信する情報処理システムであって、操作者側端末は、自機の操作者である第1操作者によって入力されたメッセージを当該第1操作者と対話する第1利用者の利用者側端末に送信する送信手段、第1利用者の利用者側端末から送信されるメッセージを受信する第1受信手段、第1受信手段によって受信されたメッセージを出力する第1出力手段、第1操作者の要求に応じて送信される、第1操作者とは異なる第2操作者の操作者側端末と第1利用者とは異なる第2利用者の利用者側端末の間で送信または受信されるメッセージを受信する第2受信手段、および第2受信手段によって受信されたメッセージを出力する第2出力手段を備える、情報処理システムである。
【0013】
第2の発明は、第1の発明に従属し、サーバは、第1操作者の要求に応じて、第2利用者に応対する第2操作者を選択する選択手段をさらに備える。
【0014】
第3の発明は、第2の発明に従属し、選択手段は、過去の応対回数に基づく所定の条件で第2操作者を選択する。
【0015】
第4の発明は、第1から第3の発明までのいずれかに従属し、操作者側端末は、表示装置およびスピーカをさらに備え、第1出力手段は、利用者側端末から送信されたテキストのメッセージを表示装置に表示し、利用者側端末から送信された音声のメッセージをスピーカに出力し、第2出力手段は、第2操作者の操作者側端末と第2利用者の利用者側端末の間で送信または受信されるテキストのメッセージを表示装置に表示し、第2操作者の操作者側端末と第2利用者の利用者側端末の間で送信または受信される音声のメッセージをスピーカに出力する。
【0016】
第5の発明は、第4の発明に従属し、第2出力手段は、第2操作者の操作者側端末と第2利用者の利用者側端末の間で送信または受信される音声のメッセージをスピーカに出力するとともに、第2操作者の音声の出力に合せて発話動作を行うアバターの画像および第2利用者の音声の出力に合せて発話する他のアバターの画像を表示装置に表示する。
【0017】
第6の発明は、第1から第3の発明までのいずれかに従属し、送信手段は、第1操作者の映像を第1利用者の利用者側端末にさらに送信し、第1受信手段は、第1利用者の利用者側端末から送信される当該第1利用者の映像をさらに受信し、第1出力手段は、第1受信手段によって受信された第1利用者の映像をさらに出力し、第2受信手段は、第2操作者の操作者側端末と第2利用者の利用者側端末の間で送信または受信される映像をさらに受信し、第2出力手段は、第2受信手段によって受信された映像をさらに出力する。
【0018】
第7の発明は、第6の発明に従属し、第2出力手段は、第2操作者の操作者側端末から第2利用者の利用者側端末に第2操作者の映像が送信されない場合に、第2操作者の操作者側端末から第2利用者の利用者側端末に送信される音声のメッセージをスピーカに出力するとともに、第2操作者の音声の出力に合せて発話動作を行うアバターの画像を表示装置に表示し、第2利用者の利用者側端末から第2操作者の操作者側端末に映像が送信されない場合に、第2利用者の利用者側端末から第2操作者の操作者側端末に送信される音声のメッセージをスピーカに出力するとともに、第2操作者の音声の出力に合せて発話動作を行うアバターの画像および第2利用者の音声の出力に合せて発話動作を行う他のアバターの画像を表示装置に表示する。
【0019】
第8の発明は、サーバが提供する所定のサービスを利用する利用者の利用者側端末との間でメッセージを送受信する操作者の情報処理装置であって、操作者によって入力されたメッセージを当該操作者が応対する利用者の利用者側端末に送信する送信手段、利用者の利用者側端末から送信されるメッセージを受信する第1受信手段、第1受信手段によって受信されたメッセージを出力する第1出力手段、操作者の要求に応じて送信される、他の操作者の情報処理装置と他の利用者の利用者側端末の間で送信または受信されるメッセージを受信する第2受信手段、および第2受信手段によって受信されたメッセージ出力する第2出力手段を備える、情報処理装置である。
【0020】
第9の発明は、サーバが提供する所定のサービスを利用する利用者の利用者側端末との間でメッセージを送受信する操作者の情報処理装置の制御プログラであって、情報処理装置のプロセッサに、操作者によって入力されたメッセージを当該操作者が応対する利用者の利用者側端末に送信する送信ステップ、利用者側端末から送信されるメッセージを受信する第1受信ステップ、第1受信ステップにおいて受信したメッセージを出力する第1出力ステップ、操作者の要求に応じて送信される、他の操作者の情報処理装置と他の利用者の利用者側端末の間で送信または受信されるメッセージを受信する第2受信ステップ、および第2受信ステップにおいて受信したメッセージを出力する第2出力ステップを実行させる、制御プログラムである。
【0021】
第10の発明は、サーバが提供する所定のサービスを利用する利用者の利用者側端末との間でメッセージを送受信する操作者の情報処理装置の制御方法であって、(a)操作者によって入力されたメッセージを当該操作者が応対する利用者の利用者側端末に送信するステップ、(b)利用者側端末から送信されるメッセージを受信するステップ、(c)ステップ(b)において受信したメッセージを出力するステップ、(d)操作者の要求に応じて送信される、他の操作者の情報処理装置と他の利用者の利用者側端末の間で送信または受信されるメッセージを受信するステップ、および(e)ステップ(d)において受信したメッセージを出力するステップを含む、制御方法である。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、所定のサービスを利用する利用者と応対しながら、他の操作者と他の利用者のやり取りを知ることができる。
【0023】
この発明の上述の目的、その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1はこの発明の一実施例の情報処理システムを示す図である。
【
図2】
図2は
図1に示すサーバの電気的な構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は
図1に示す操作者側端末の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は利用者側端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5(A)は操作者Aの操作者側端末の表示装置に表示される操作者Aのチャット画面の一例を示す図であり、
図5(B)は操作者Aの操作者側端末の表示装置に表示される操作者Aのトーク画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6(A)は操作者Bの操作者側端末の表示装置に表示される操作者Bのチャット画面の一例を示す図であり、
図6(B)は操作者Bの操作者側端末の表示装置に表示される操作者Bのトーク画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7(A)は操作者Aの操作者側端末の表示装置に並べて表示される操作者Aのチャット画面と操作者Bのチャット画面の一例を示す図であり、
図7(B)は操作者Aの操作者側端末の表示装置に並べて表示される操作者Aのトーク画面と操作者Bのトーク画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8はサーバで管理される操作者情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は
図3に示す操作者側端末の記憶部(RAM)のメモリマップの一例を示す図である。
【
図10】
図10は
図3に示す操作者側端末のCPUの制御処理の一例の第1の一部を示すフロー図である。
【
図11】
図11は
図3に示す操作者側端末のCPUの制御処理の一例の第2の一部であって、
図10に後続するフロー図である。
【
図12】
図12は
図3に示す操作者側端末のCPUの制御処理の一例の第3の一部であって、
図10に後続するフロー図である。
【
図13】
図13は
図3に示す操作者側端末のCPUの制御処理の一例の第4の一部であって、
図12に後続するフロー図である。
【
図14】
図14は
図3に示す操作者側端末のCPUの要求判断処理の一例の第1の一部を示すフロー図である。
【
図15】
図15は
図3に示す操作者側端末のCPUの要求判断処理の一例の第2の一部であって、
図14に後続するフロー図である。
【
図17】
図17は
図3に示す操作者側端末のCPUの他のやり取りの出力処理の一例の第1の一部を示すフロー図である。
【
図18】
図18は
図3に示す操作者側端末のCPUの他のやり取りの出力処理の一例の第2の一部であって、
図17に後続するフロー図である。
【
図19】
図19は
図2に示すサーバのCPUの他の操作者選択および解除処理の一例の第1の一部を示すフロー図である。
【
図20】
図20は
図2に示すサーバのCPUの他の操作者選択および解除処理の一例の第2の一部であって、
図19に後続するフロー図である。
【
図21】
図21(A)は操作者Aの操作者側端末の表示装置に表示される操作者Aのビデオ通話画面の一例を示す図であり、
図21(B)は操作者Bの操作者側端末の表示装置に表示される操作者Bのビデオ通話画面の一例を示す図であり、
図21(C)は操作者Aの操作者側端末の表示装置に並べて表示される操作者Aのビデオ通話画面と操作者Bのビデオ通話画面の一例を示す図である。
【
図22】
図22は他の実施例における操作者側端末のCPUの制御処理の一例の第1の一部を示すフロー図である。
【
図23】
図23は他の実施例における操作者側端末のCPUの制御処理の一例の第2の一部であって、
図22に後続するフロー図である。
【
図24】
図24は他の実施例における操作者側端末のCPUの他のやり取りの出力処理の一例を示すフロー図である。
【
図25】
図25は他の実施例におけるサーバのCPUの他の操作者選択および解除処理の一例の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1を参照して、この実施例の情報処理システム10はサーバ12を含み、サーバ12は、ネットワーク14を介して、複数の利用者側端末16および複数の操作者側端末18に通信可能に接続される。
【0026】
複数の利用者側端末16は、それぞれ、異なる利用者によって使用され、複数の操作者側端末18は、それぞれ、異なる操作者によって使用される。この実施例では、利用者は、サーバ12によって提供される所定のサービスを利用する者である。操作者は、利用者に応対する者である。
【0027】
サーバ12は、情報処理装置であり、汎用のサーバを用いることができる。この実施例では、サーバ12は、所定のサービスを提供するサイトを運営するために設けられる。
【0028】
ネットワーク14は、インターネットを含むIP網(または、IPネットワーク)と、このIP網にアクセスするためのアクセス網(または、アクセスネットワーク)とから構成される。アクセス網としては、公衆電話網、携帯電話網、有線LAN、無線LAN、CATV(Cable Television)等を用いることができる。
【0029】
利用者側端末16は、サーバ12とは異なる他の情報処理装置であり、一例として、スマートフォンであり、ブラウザ機能を備えている。他の例では、利用者側端末16として、タブレットPC、ノート型PCまたはデスクトップ型PCなどの汎用の端末を用いることもできる。したがって、利用者側端末16は、CPU160および記憶部(HDD、ROMおよびRAMを含む)162を備えるとともに、通信インタフェース、入出力インタフェース、入力装置および表示装置などのコンポーネントを備える。ただし、入力装置および表示装置は、利用者側端末16に一体的に設けられてもよいし、利用者側端末16の本体に接続されていてもよい。
【0030】
操作者側端末18は、サーバ12および利用者側端末16とは異なるその他の情報処理装置であり、一例として、ノート型PCまたはデスクトップ型PCであるが、他の例では、スマートフォンまたはタブレットPCなどの汎用の端末を用いることもできる。
【0031】
図2は
図1に示したサーバ12の電気的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、サーバ12はCPU20を含み、CPU20は、内部バスを介して、記憶部22、通信インタフェース(以下、「通信I/F」という)24および入出力インタフェース(以下、「入出力I/F」という)26に接続される。
【0032】
CPU20は、サーバ12の全体的な制御を司る。ただし、CPU20に代えて、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)を設けてもよい。記憶部22は、HDD、ROMおよびRAMを含む。ただし、HDDに代えて、または、HDD、ROMおよびRAMに加えて、SSD等の不揮発性メモリが使用されてもよい。
【0033】
通信I/F24は、CPU20の制御の下、ネットワーク14を介して、利用者側端末16および操作者側端末18などの外部のコンピュータとの間で、制御信号およびデータの送受信を行うために有線インタフェースを有する。ただし、通信I/F24としては、無線LANまたはBluetooth(登録商標)等の無線インタフェースを使用することもできる。
【0034】
入出力I/F26には、入力装置28および表示装置30が接続されている。入力装置28として、キーボードおよびコンピュータマウスが用いられる。表示装置30は、LCDまたは有機ELディスプレイである。
【0035】
入出力I/F26は、入力装置28から入力された操作データ(または、操作情報)をCPU20に出力し、また、CPU20によって生成された画像データを表示装置30に出力して、画像データに対応する画面を表示装置30に表示させる。
【0036】
なお、
図2に示すサーバ12の電気的な構成は一例であり、限定される必要はない。
【0037】
図3は
図1に示した操作者側端末18の電気的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、操作者側端末18はCPU50を含み、CPU50は、内部バスを介して、記憶部52、通信I/F54および入出力I/F56に接続される。
【0038】
CPU50は、操作者側端末18の全体的な制御を司る。ただし、CPU50に代えて、CPU機能、GPU機能等の複数の機能を含むSoCを設けてもよい。記憶部52は、HDD、ROMおよびRAMを含む。ただし、HDDに代えて、または、HDD、ROMおよびRAMに加えて、SSD等の不揮発性メモリが使用されてもよい。
【0039】
通信I/F54は、CPU50の制御の下、ネットワーク14を介して、操作者側端末18などの外部のコンピュータとの間で、制御信号およびデータの送受信を行うために有線インタフェースを有する。ただし、通信I/F54としては、無線LANまたはBluetooth(登録商標)等の無線インタフェースを使用することもできる。
【0040】
入出力I/F56には、入力装置58および表示装置60、マイク62およびスピーカ64が接続されている。マイク62およびスピーカ64は、操作者が利用者との間で音声通話するために使用するマイク付きのヘッドセットを構成してもよい。
【0041】
また、入力装置58は、キーボードおよびコンピュータマウスである。さらに、タッチパネルが設けられる場合もある。タッチパネルは、汎用のタッチパネルであり、静電容量方式、電磁誘導方式、抵抗膜方式、赤外線方式など、任意の方式のものを用いることができる。
【0042】
ただし、操作者側端末18として、スマートフォンまたはタブレットPCが用いられる場合には、入力装置58は、タッチパネルおよびハードウェアのボタンである。
【0043】
入出力I/F56は、マイク62で検出された操作者の音声をデジタルの音声データに変換してCPU50に出力するとともに、CPU50によって出力される音声データをアナログの音声信号に変換してスピーカ64から出力させる。ただし、この実施例では、CPU50から出力される音声データは、利用者側端末16から受信した音声データである。
【0044】
また、入出力I/F56は、入力装置58から入力された操作データ(または、操作情報)をCPU50に出力し、また、CPU50によって生成された画像データを表示装置60に出力して、画像データに対応する画面を表示装置60に表示させる。ただし、外部のコンピュータ(たとえば、サーバ12または操作者側端末18)から受信した画像データがCPU50によって出力される場合もある。
【0045】
なお、
図3に示す操作者側端末18の電気的な構成は一例であり、限定される必要はない。他の例では、操作者側端末18はカメラを備えていてもよい。また、各操作者側端末18は、同じ構成である必要はない。
【0046】
また、操作者側端末18がスマートフォンである場合には、携帯電話通信網、または、携帯電話網および公衆電話網を介して、通話するための通話回路を備えるが、この実施例では、そのような通話は行わないため、図示は省略してある。
【0047】
以下、この実施例の情報処理システム10の動作について具体的に説明するが、各利用者側端末16の動作は同じであるため、複数台のうちの1台について説明し、他の利用者側端末16についての説明は省略することにする。また、各操作者側端末18の動作が同じである場合には、複数台のうちの1台について説明し、他の操作者側端末18についての説明は省略することにする。
【0048】
このような情報処理システム10では、サーバ12が提供する所定のサービスを利用者が利用している場合に、つまり、利用者が利用者側端末16を使用して、サーバ12が提供する所定のサービスのウェブ画面100を見ている場合に、所定の条件を満たすと、操作者(オペレータ)とチャットまたはトークでコミュニケーションできる、アプリケーション(以下、「利用者側アプリ」という)が起動される。
【0049】
一例として、所定のサービスは、オンラインショッピングであり、利用者はウェブ画面100において、商品を探し、購入操作を行うことで所望の商品を購入するなどの電子商取引を行うことができる。したがって、ウェブ画面100は、所定のサービスのウェブサイト(この実施例では、ショッピングサイト)に含まれるウェブページの画面である。
【0050】
なお、オンラインショッピング自体は既に周知であるため、オンラインショッピングに関するサーバ12および利用者側端末16の処理についての説明は省略することにする。
【0051】
また、利用者に応対する操作者は、利用者とチャットまたはトークでコミュニケーションを行う相手である。複数の操作者のうちから1の操作者がサーバ12によってマッチングされ、利用者の利用者側端末16と当該利用者とマッチングされた操作者の操作者側端末18が通信する。つまり、利用者の利用者側端末16とマッチングされた操作者の操作者側端末18が通信可能に接続され、操作者側端末18では、利用者とチャットまたはトークでコミュニケーションを行うためのアプリ(以下、「操作者側アプリ」という)が実行される。
【0052】
また、オンラインショッピングでは、各操作者は、チャットまたはトークで、マッチングされた利用者側端末16の利用者に応対する。具体的には、各操作者は、利用者のメッセージ(たとえば、問い合わせ)に対して対応(応答)したり、当該利用者に対して接客を行ったりする。また、各操作者は、自宅またはオフィス内の各々のデスクのような個別の空間または場所で、つまり、独立して、自身の操作者側端末18を用いて利用者に応対する。
【0053】
図4は、ウェブ画面100の前面に、利用者側アプリの選択画面110が表示された場合の一例を示す。ただし、ウェブ画面100は、ウェブブラウザを起動し、所定のURLを入力することにより、利用者側端末16の表示装置に表示される。上述したように、ウェブ画面100は、所定のサービスのウェブサイト(または、ウェブページ)の画面である。
図4では、或るオンラインショッピングのウェブ画面100の例が示される。また、選択画面110は、利用者側アプリが起動されたときなどに表示される初期画面である。
【0054】
上述したように、利用者側アプリは、所定の条件を満たす場合に、起動される。この実施例では、所定の条件は、所定のサービスのウェブ画面100を表示した状態において、利用者が利用者側アプリの起動(または、実行)を指示したこと、利用者の操作が所定時間(たとえば、30秒)以上無いこと、当該ウェブ画面において同じ位置または似たような場所(近くの位置)を指示していること、所定のサービスにおいて複数回(たとえば、3回)同じウェブ画面に戻ってくることである。
【0055】
なお、
図4では、ウェブ画面100が、利用者側端末16がスマートフォンである場合の表示装置に表示された例を示してある。また、ウェブ画面100は一例であり、オンラインショッピング以外のフリーマーケットまたはオークションなどの他の商取引を行うサービスについての画面が表示される場合もある。
【0056】
選択画面110には、ボタン112、ボタン112およびボタン114が縦に並んで設けられる。
【0057】
ボタン112は、利用者が操作者とチャットするためのボタンである。チャットとは、テキストでメッセージをやり取りすることによってリアルタイムに話をすることを意味し、この実施例では、利用者および操作者の操作によって、利用者側端末16と操作者側端末18の間で、テキストデータが送受信される。
【0058】
ボタン114は、利用者が操作者とトークするためのボタンである。トークとは、音声でメッセージをやり取りすることによってリアルタイムに話をすることを意味し、この実施例では、利用者および操作者の発話によって、利用者側端末16と操作者側端末18の間で、音声データが送受信される。
【0059】
ボタン116は、利用者側アプリを終了するためのボタンである。ボタン116がオンされると、利用者側アプリが終了され、利用者側端末16では、選択画面110が非表示される。
【0060】
図示および詳細な説明については省略するが、チャット中では、利用者側端末16の表示装置にチャット画面が表示される。チャット画面は、後述する操作者側のチャット画面200と同様の画面である。トーク中では、利用者側端末16の表示装置には、操作者の画像(または、映像)または操作者に対応するアバターの画像が表示される。ただし、チャット画面にも、操作者の画像または操作者に対応するアバターの画像が表示されてもよい。
【0061】
この明細書において、アバターとは、チャットまたはトークの相手(対話の相手)である人間の分身となるキャラクタを意味する。一例として、アバターの画像は、人間を模したキャラクタの画像である。他の例では、アバターの画像は、動物またはロボットを模したキャラクタ、アニメキャラクタ、ゲームキャラクタなどの画像でもよい。
【0062】
図5(A)は或る操作者(説明の都合上、「操作者A」という)の操作者側端末18の表示装置60に表示されるチャット画面200(200A)の一例を示す図であり、
図5(B)は操作者Aの操作者側端末18の表示装置60に表示されるトーク画面300(300A)の一例を示す図である。ただし、
図5(A)および
図5(B)に示す例では、操作者Aは利用者Xと対話しているものとする。
【0063】
また、
図6(A)は操作者Aとは異なる他の操作者(説明の都合上、「操作者B」という)の操作者側端末18の表示装置60に表示されるチャット画面200(200B)の一例を示す図であり、
図6(B)は操作者Bの操作者側端末18の表示装置60に表示されるトーク画面300(300B)の一例を示す図である。ただし、
図6(A)および
図6(B)に示す例では、操作者Bは利用者Xとは異なる利用者Yと対話しているものとする。
【0064】
また、操作者Aは、所定のサービスに関して利用者に応対することについて初心者であり(つまり、経験が浅い)、一方、操作者Bは、所定のサービスに関して利用者に応対することについて熟練者である(つまり、経験が豊富である)と仮定する。つまり、操作者Bは、所定のサービスに関して利用者に応対することについて操作者Aよりも習熟度が高い。
【0065】
図5(A)に示すように、チャット画面200Aでは、操作者Aの対話内容(すなわち、応答内容のメッセージ)はチャット画面200Aの左側に寄せられた表示枠202に表示される。また、利用者Xの対話内容(すなわち、質問内容のメッセージ)はチャット画面200Aの右側に寄せられた表示枠204に表示される。
【0066】
ただし、メッセージは、時系列に従って、チャット画面200の上方から順に下側に追加するように表示される。
【0067】
したがって、
図5(A)に示す例では、操作者Aが「はい」、「どうされましたか?」と連続してメッセージを利用者Xに送信し、これらのメッセージを受けて、利用者Xが「風邪を引きました」、「薬はありますか?」と連続してメッセージを操作者Aに送信し、これらのメッセージを受けて、さらに、操作者Aが「あります」とメッセージを利用者Xに送信している。
【0068】
図示は省略するが、さらに、対話(メッセージのやり取り)が続く場合には、画面が上方にスクロールされ、メッセージが最下段に表示される。
【0069】
チャット中では、操作者Aが、ハードウェアまたはソフトウェアのキーボードを操作して、応答内容のメッセージを入力すると、これに応じて、応答内容のメッセージがテキストで表示枠202に表示される。つまり、表示装置60に表示されたチャット画面200が更新される。また、操作者Aが応答内容のメッセージの送信を指示すると、入力された応答内容のメッセージが利用者Xの利用者側端末16に送信される。
【0070】
また、利用者Xによって入力され、利用者Xの利用者側端末16から送信された質問内容のメッセージが操作者Aの操作者側端末18で受信されると、操作者Aの操作者側端末18では、受信した質問内容のメッセージがテキストで表示枠204に表示される。つまり、表示装置60に表示されたチャット画面200が更新される。
【0071】
ただし、上述したように、応答内容のメッセージまたは質問内容のメッセージが表示されるときに、表示枠202または表示枠204が現在表示されている1または複数の表示枠(202、204)の下側に表示される。
【0072】
また、
図5(B)に示すように、トーク画面300Aでは、操作者Aのアバターの画像302と利用者Xのアバターの画像304が表示される。詳細な説明は省略するが、操作者Aのアバターは、事前に、操作者Aによって選択され、利用者Xのアバターも、事前に、利用者Xによって選択される。また、利用者Xによって選択されたアバターの種類は、トークの開始に先立って、利用者側端末16から操作者側端末18に通知される。
【0073】
図5(B)に示す例では、アバターの画像302およびアバターの画像304は、それぞれ、人間を模したキャラクタの画像である。ただし、アバターの画像302およびアバターの画像304は、人間の上半身についての画像である。
【0074】
また、アバターの画像302およびアバターの画像304は、対面して表示され、アバターの画像302は背面側を表示され、アバターの画像304は正面側を表示される。つまり、仮想空間において、対面するように配置された操作者Aのアバターと利用者Xのアバターを操作者Aのアバターの右斜め後方から仮想カメラ(三人称視点)で撮影した画像がトーク画面300として表示される。
【0075】
このように、利用者Xのアバターの画像304の正面側を表示するのは、操作者Aに利用者Xのアバターの顔を見て対話させるようにするためである。したがって、操作者Aは利用者Xと対話し易いと考えられる。また、利用者Xのアバターの画像304のみならず、操作者Aのアバターの画像302を表示するのは、後述するように、操作者のトーク画面300のみならず、他の操作者のトーク画面300を表示するとともに、当該他の操作者と当該他の操作者が応対する他の利用者の音声を出力する場合に、他の操作者および他の利用者のいずれが発話しているかを容易に判断するためである。したがって、後述するように、トーク画面300では、アバターの画像302およびアバターの画像304は、操作者Aおよび利用者Xの音声に合せて発話動作を行う。
【0076】
トーク中では、操作者Aが発話すると、その発話内容(または、応答内容)の音声、すなわち、メッセージの音声がマイク62を通して入力され(つまり、マイク62で検出され)、入力された応答内容の音声が利用者Xの利用者側端末16に送信される。また、操作者Aの応答内容がマイク62で検出されると、操作者Aのアバターの画像302が発話動作を行う。この実施例では、操作者Aのアバターの画像302が発話動作を行う場合のアニメーションが予め用意されており、操作者Aが発話するときに、その発話に合せてアニメーションが再生される。発話動作は、アバターの身振り手振りで表現される。トーク画面300では、操作者Aのアバターの顔は表示されない、または、ほとんど表示されないため、発話動作において、顔の表情の変化および口の動きは表現されない。
【0077】
また、利用者Xによって入力され、利用者Xの利用者側端末16から送信された質問内容の音声、すなわち、メッセージの音声が操作者Aの操作者側端末18で受信されると、操作者Aの操作者側端末18では、受信した質問内容の音声がスピーカ64から出力される。また、スピーカ64から出力される質問内容の音声に合せて、利用者Xのアバターの画像254が発話動作を行う。この実施例では、操作者Aのアバターの画像302と同様に、利用者Xが発話動作を行う場合のアニメーションが予め用意されており、利用者Xの音声がスピーカ64から出力されるときに、その出力に合せてアニメーションが再生される。発話動作は、アバターの身振り手振りで表現される。ただし、利用者Xのアバターは正面側を表示されるため、アバターの画像304は、利用者Xの音声がスピーカ64から出力されるときに、さらに、出力される音声に合せてリップシンクされる。
【0078】
上述したように、
図6(A)は操作者Bのチャット画面200の一例であり、
図6(B)は操作者Bのトーク画面300の一例である。
図6(A)のチャット画面200では、操作者Bと利用者Yの発話内容(やり取り)のメッセージがテキストで表示される。
図6(B)のトーク画面300では、操作者Bのアバターの画像302と利用者Yのアバターの画像304が表示される。
【0079】
図6(A)に示すチャット画面200は、
図5(A)に示したチャット画面200と同様であり、
図6(B)に示すトーク画面300は、
図5(B)に示したトーク画面300と同様であるため、詳細な説明については省略する。
【0080】
操作者Bにおいても、操作者Aと同様に、チャットにおいては、利用者Yとの間でメッセージがやり取りされ、その内容がチャット画面200に表示される。
【0081】
図6(A)に示す例では、操作者Bが「こんにちは」、「何をお探しでしょうか?」と連続してメッセージを利用者Yに送信し、これらのメッセージを受けて、利用者Yが「マスクです」、「どんなのがありますか?」と連続してメッセージを操作者Bに送信し、これらのメッセージを受けて、さらに、操作者Bが「不織布のものがあります」とメッセージを利用者Yに送信している。
【0082】
また、トークにおいては、利用者Yとの間で音声がやり取りされ、操作者Bが発話するときに、操作者Bのアバターの画像302が発話動作を行い、利用者Yの音声を出力するときに、利用者Yのアバターの画像304がリップシンクして発話動作を行う。
【0083】
上述したように、利用者側アプリが実行されると、利用者の選択により、チャットまたはトークを行うことができる。操作者は、サーバ12からの要求に応じて応対を開始し、サーバ12によってマッチングされた利用者との間で、チャットまたはトークを行う。ただし、操作者の操作者側端末18は、サーバ12によってマッチングされた利用者の利用者側端末16との間で接続状態を確立する。
【0084】
このような場合において、通常、操作者の操作者側端末18の表示装置60には、サーバ12によってマッチングされた利用者との間で行われるチャットまたはトークについての画面または画像(アバターの画像)が表示される。また、トークの場合には、さらに、利用者の音声がスピーカ64から出力される。つまり、操作者側端末18では、自機の操作者と当該操作者が応対する利用者のやり取りについての画面(画像)が出力されたり、画面(画像)および音声が出力されたりする。
【0085】
操作者は、他の操作者とは独立して、利用者に応対するため、習熟度の高い(つまり、経験の豊富な)操作者のやり取りを見たり聞いたりして知ることは困難である。このため、習熟度の低い(つまり、経験の浅い)操作者は、利用者に応対することに関して、習熟度の高い操作者にアドバイスをもらうのが一般的である。
【0086】
しかしながら、習熟度の低い操作者にとっては、アドバイスをもらうだけよりも、習熟度の高い操作者が実際に行っているやり取りを見たり聞いたりする方が分かり易く、上達への近道である。
【0087】
また、習熟度の高い操作者は、相談されるだけよりも、習熟度の低い操作者が実際に行っているやり取りを見たり聞いたりする方が改善点を容易に知ることができ、適切なアドバイスを行うことができる。
【0088】
したがって、この実施例では、操作者の要求があった場合に、操作者の操作者側端末18において、当該操作者と利用者のやり取りのみならず、他の操作者と他の利用者のやり取りについても出力するようにしてある。つまり、操作者は、利用者に応対しているときに、他の操作者と他の利用者のやり取りを見たり聞いたりする。ただし、他の操作者と他の利用者のやり取りのメッセージをテキストで見るだけでもよいし、他の操作者と他の利用者のやり取りのメッセージを音声で聞くだけでもよい。
【0089】
具体的には、操作者が、利用者に応対している場合に、操作者側端末18を用いて、他の操作者のやり取りを出力することを指示すると、つまり、他の操作者のやり取りを送信することを要求(以下、「送信要求」という)すると、送信要求がサーバ12に送信される。
【0090】
図示は省略したが、チャット画面200またはトーク画面300には、他の操作者のやり取りを出力することを指示するためのボタン画像またはアイコンが表示され、このボタン画像またはアイコンが操作されると、送信要求がサーバ12に送信される。
【0091】
サーバ12は、送信要求を受信すると、送信要求の要求元の操作者側端末18の操作者よりも、応対の習熟度の高い他の操作者であって、現在、他の利用者に応対している操作者を選択する。ただし、この実施例では、要求元の操作者側端末18でチャットの処理が実行されている場合には、チャット中の他の操作者が選択され、要求元の操作者側端末18でトークの処理が実行されている場合には、トーク中の他の操作者が選択される。他の操作者の選択方法の詳細については、後述する。
【0092】
また、サーバ12は、要求元(つまり、やり取りの送信先)の操作者側端末18への接続情報(以下、「送信先の接続情報」という)を、選択した他の操作者の操作者側端末18に送信する。また、サーバ12は、選択した他の操作者(つまり、やり取りの送信元)の操作者側端末18への接続情報(以下、「送信元の接続情報」という)を、要求元(つまり、やり取りの送信先)の操作者側端末18(以下、「送信先の操作者側端末18」ということにする)に送信する。
【0093】
したがって、要求元の操作者側端末18と他の操作者の操作者側端末18は、互いの接続情報を用いて接続状態を確立する。すると、他の操作者の操作者側端末18は、チャットの処理を行っている場合には、チャット画面200を更新するときに、当該チャット画面200の画像データを送信先の操作者側端末18に送信する。また、他の操作者の操作者側端末18は、トークの処理を行っている場合には、自機の操作者(すなわち、他の操作者)の音声を、当該自機の操作者が応対する利用者(すなわち、他の利用者)の利用者側端末16に送信するとき、または、他の利用者の利用者側端末16から受信した他の利用者の音声をスピーカ64に出力するときに、当該音声に対応する音声データとトーク画面300の画像データを送信先の操作者側端末18に送信する。
【0094】
したがって、チャット中では、送信先の操作者側端末18の表示装置60には、当該操作者側端末18の操作者が応対中のチャット画面200と、他の操作者と他の利用者のやり取りについてのチャット画面200が表示される。
【0095】
たとえば、操作者Aが送信要求を送信した要求元の操作者側端末18の操作者(つまり、送信先の操作者)であり、操作者Bが選択した他の操作者(つまり、送信元の操作者)である場合には、
図7(A)に示すように、操作者Aの操作者側端末18の表示装置60には、
図5(A)に示したような操作者Aのチャット画面200Aおよび
図6(A)に示したような操作者Bのチャット画面200Bが並んで表示される。
【0096】
ただし、チャット画面200Aとチャット画面200Bは重ならないように表示されればよく、チャット画面200Aとチャット画面200Bは並んで表示される必要はない。後述するトーク画面300Aとトーク画面300を表示装置60に表示する場合も同様である。
【0097】
また、送信先の操作者側端末18で、他の操作者と他の利用者のやり取りについてのチャット画面200の表示を停止することが指示されると、つまり、他の操作者と他の利用者のチャット画面200を閉じることが指示されると、送信元の操作者側端末18にやり取りの送信停止が指示される。そして、送信先の操作者側端末18では、他の操作者と他の利用者のやり取りについてのチャット画面200が閉じられる。また、送信元の操作者側端末18は、やり取りの送信停止の指示を受信すると、サーバ12にやり取りの送信停止を通知する。
【0098】
また、トーク中では、送信先の操作者側端末18のスピーカ64から、当該操作者側端末18の操作者が対話している利用者の音声が出力され、他の操作者と当該他の操作者の音声が出力される。また、送信先の操作者側端末18の表示装置60には、当該操作者側端末18の操作者が応対中のトーク画面300と、他の操作者と他の利用者のやり取りのトーク画面300が表示される。
【0099】
たとえば、操作者Aが送信要求を送信した要求元の操作者側端末18の操作者であり、操作者Bが選択した他の操作者である場合には、操作者Aの操作者側端末18の表示装置60のスピーカ64から、利用者Xの音声が出力され、操作者Bと利用者Yの音声が出力される。また、利用者X、操作者Bおよび利用者Yの少なくとも1人の音声が出力されるとともに、
図7(B)に示すように、操作者Aの操作者側端末18の表示装置60には、
図5(B)に示したような操作者Aのトーク画面300Aおよび
図6(B)に示したような操作者Bのトーク画面300Bが並んで表示される。ただし、上述したように、出力される音声に合せて、対応するアバターの画像302、304が発話動作を行う。
【0100】
また、送信先の操作者側端末18で、他の操作者と他の利用者のトークのやり取りの出力を停止することが指示されると、つまり、他の操作者と他の利用者のやり取りについてのトーク画面300を閉じることが指示されると、送信元の操作者側端末18にやり取りの送信停止が指示される。そして、送信先の操作者側端末18では、他の操作者と他の利用者のやり取りについてのトーク画面300が閉じられる。また、送信元の操作者側端末18は、やり取りの送信停止の指示を受信すると、サーバ12にやり取りの送信停止を通知する。
【0101】
上述したように、チャットまたはトークにおいて、他の操作者Bと他の利用者Yのやり取りを出力するので、操作者Aは、リアルタイムに、操作者Bと利用者Yのやり取りを参考にして、または、真似して、利用者Xに応対することができる。また、操作者Aは、操作者Bと利用者Yのやり取りを見て、操作者A自身または操作者Bの利用者に対する応対についての改善点を知ることもできる。
【0102】
次に、他の操作者の選択方法について詳細に説明する。サーバ12は、他の操作者を選択する場合に、
図8に示す操作者情報を参照する。
図8に示す操作者情報は、所定のサービスを利用する利用者に対して応対する、すなわち、利用者の質問に対して応答したり、接客を行なったりする複数の操作者の各々についての各種の情報である。
【0103】
図8に示すように、操作者情報は、操作者IDに対応して、接続情報、習熟度、応対回数、応対状況および選択情報が記載される。操作者IDの欄には、操作者の識別情報が記載される。
図8に示す例では、識別情報として、1文字のアルファベットが記載される。ただし、これは一例であり、操作者IDは、操作者の名称でもよいし、2文字以上のアルファベットまたは数字或いはアルファベットと数字の組み合わせでもよい。上述の説明では省略したが、操作者側端末18から送信される送信要求には、操作者IDが付加されている。
【0104】
接続情報の欄には、操作者IDが示す操作者の操作者側端末18への接続情報が記載される。一例として、接続情報は、IPアドレスである。ただし、
図8では、「接続情報」の文字列に、操作者IDの文字を付加して示してある。
【0105】
習熟度の欄には、操作者IDが示す操作者の習熟度を表す数値が記載される。一例として、習熟度は10段階で表される。習熟度は、所定のサービスを利用する利用者に対して応対した回数(以下、「応対回数」ということがある。)に応じた数値であり、数値が大きくなるに連れて高くなる。一例として、習熟度は、応対回数が200回を超える度に、一段階高くされる。ただし、習熟度が10になると、それ以上は高くされない。
【0106】
応対回数の欄には、操作者IDが示す操作者が利用者を応対した回数を示す数値が記載される。応対回数は、操作者がチャットの処理またはトークの処理を終了したときに、1加算される。
【0107】
応対状況の欄には、操作者IDが示す操作者の現在の応対状況が記載される。利用者とチャットしている操作者については「チャット中」と記載される。利用者とトークしている操作者については「トーク中」と記載される。利用者とチャットもトークもしていないが、チャットまたはトークが可能な状態である操作者については「待機中」と記載される。チャットまたはトークが可能な状態でない操作者については「不在」と記載される。ただし、チャットまたはトークが可能な状態とは、サーバ12がマッチングした利用者とチャットまたはトークによるコミュニケーションを行うことが可能な状態であることを意味する。
【0108】
選択情報の欄には、操作者IDが示す操作者がやり取りを他の操作者に送信する操作者として選択されているかどうかを示す情報が記載される。他の操作者にやり取りを送信する操作者として選択されている場合には「選択済み」と記載される。一方、他の操作者にやり取りを送信する操作者として選択されていない場合には「未選択」と記載される。したがって、やり取りの送信停止が通知されると、やり取りの送信停止を通知した操作者側端末18についての選択情報が「選択済み」から「未選択」に設定される。
【0109】
この実施例では、サーバ12は、操作者から送信要求が有ると、操作者情報を参照して、送信要求に付加された操作者IDに対応する習熟度および応対状況を取得する。送信要求の要求元の操作者の習熟度よりも高い習熟度の操作者のうち、送信要求の要求元の操作者と同じ応対状況で、選択情報が未選択の操作者を、やり取りを送信する操作者(すなわち、送信元の操作者)として選択する。
【0110】
ただし、該当する操作者が複数存在する場合には、より習熟度が高い操作者が送信元の操作者として選択される。これは一例であり、習熟度の高い複数の操作者からランダムに1の操作者が送信元の操作者として選択されてもよい。
【0111】
なお、この実施例では、送信要求の要求元の操作者の習熟度が10の場合には、サーバ12は、やり取りを送信する送信元の操作者を選択せずに、選択しないことを要求元の操作者の操作者側端末18に送信する。
【0112】
また、この実施例では、送信要求の要求元の操作者の習熟度よりも高い習熟度の操作者を選択するようにしてあるが、他の例では、送信要求の要求元の操作者の習熟度よりも低い習熟度の操作者を選択するようにしてもよい。さらに、その他の例では、送信要求の要求元の操作者の習熟度と同じ習熟度の操作者を選択するようにしてもよい。かかる場合には、操作者は、同じ習熟度の操作者のやり取りを参考にすることができる。
【0113】
また、高い習熟度の操作者または低い習熟度の操作者を選択する場合には、習熟度が、複数段階(たとえば、2~3段階)以上高い操作者または低い操作者を選択するようにしてもよい。
【0114】
また、この実施例では、習熟度が高い操作者、習熟度が低い操作者、または習熟度が同じ操作者を選択することを、要求元の操作者が指定できるようにしてもよい。
【0115】
図9は操作者側端末18に内蔵される記憶部(ここでは、RAM)52のメモリマップ500の一例を示す。RAMは、CPU50のワーク領域およびバッファ領域として使用される。
図9に示すように、記憶部52は、プログラム記憶領域502およびデータ記憶領域504を含む。プログラム記憶領域502には、この実施例の制御プログラムが記憶されている。
【0116】
制御プログラムは、チャットまたはトークでコミュニケーションを行う操作者側端末18の操作者側アプリのプログラムであって、メイン処理プログラム502a、通信プログラム502b、操作検出プログラム502c、音検出プログラム502d、画像生成プログラム502e、画像出力プログラム502f、音出力プログラム502g、要求プログラム502hおよび他のやり取り出力プログラム502iなどが記憶される。
【0117】
メイン処理プログラム502aは、チャットまたはトークでコミュニケーションを行う操作者側アプリのメインルーチンの処理(全体的な処理)を実行するためのプログラムである。
【0118】
通信プログラム502bは、外部の機器、この実施例では、サーバ12、利用者側端末16および他の操作者側端末18と有線または無線で通信するためのプログラムである。
【0119】
操作検出プログラム502cは、操作者の操作に従って入力装置58から入力される操作データを検出し、記憶部52のデータ記憶領域504に記憶するためのプログラムである。
【0120】
音検出プログラム502dは、マイク62から入力される操作者の音声を検出するためのプログラムである。
【0121】
画像生成プログラム502eは、表示装置60に表示するための各種の画面に対応する画像データを、画像生成データ504eを用いて生成するためのプログラムである。
【0122】
画像出力プログラム502fは、他の操作者側端末18から受信した画像データまたは/および画像生成プログラム502eに従って生成した画像データを表示装置60に出力するためのプログラムである。
【0123】
音出力プログラム502gは、利用者側端末16から受信した利用者の音声データ、他の操作者側端末18から受信した他の操作者の音声データおよび他の利用者の音声データを出力するためのプログラムである。
【0124】
要求プログラム502hは、操作者の操作に応じて、他の操作者のやり取りの送信要求をサーバ12に送信するためのプログラムである。
【0125】
他のやり取り出力プログラム502iは、他の操作者の操作者側端末18から受信したチャット画面200の画像データ、または、他の操作者の操作者側端末18から受信したトークの音声データおよびトーク画面300の画像データを出力するためのプログラムである。ただし、トークの音声データは、他の操作者の音声データまたは当該他の操作者が応対する利用者の音声データである。以下、トークの音声データについては、同じである。
【0126】
図示は省略するが、プログラム記憶領域502には、操作者側端末18のオペレーティングシステムなどのミドルウェア、ブラウザプログラム、操作者側アプリ以外の他のアプリケーションのプログラムも記憶される。
【0127】
なお、ブラウザプログラムは、所定のサービスのウェブサイトを含む任意のウェブサイトについてのウェブ画面の表示、ウェブ画面のスクロール、ページ移動などに関する処理およびウェブ画面における操作に対応する処理などを実行するためのプログラムである。
【0128】
また、記憶部52のデータ記憶領域504には、送信データ504a、受信データ504b、操作データ504c、音声データ504dおよび画像生成データ504eなどが記憶される。また、データ記憶領域504には、送信要求フラグ504fおよびやり取り送信フラグ504gが設けられる。
【0129】
送信データ504aは、サーバ12、利用者側端末16または他の操作者側端末18に送信するデータであり、操作者側端末18の操作者の操作者IDが付加される。サーバ12に送信するデータは、チャットまたはトークを開始または終了することを通知するデータおよび送信要求についてのデータである。また、利用者側端末16に送信するデータは、チャットにおける操作者の応答内容についてのテキストデータおよびトークにおける操作者の応答内容についての音声データである。さらに、他の操作者側端末18に送信するデータは、チャット画面200の画像データ、および、トークの音声データおよびトーク画面300の画像データである。
【0130】
受信データ504bは、サーバ12、利用者側端末16および他の操作者側端末18から送信され、受信したデータである。サーバ12から受信したデータは、チャットまたはトークによるコミュニケーションを行う利用者側端末16の接続情報についてデータ、やり取りを送信する他の操作者側端末18の接続情報(すなわち、送信元の接続情報)についてのデータ、および、他の操作者のやり取りの送信要求の要求元の操作者側端末18の接続情報(すなわち、送信先の接続情報)についてのデータである。利用者側端末16から受信したデータは、チャットにおける利用者の質問内容(つまり、メッセージ)についてのテキストデータ、および、トークにおける利用者の質問内容(つまり、メッセージ)についての音声データである。また、他の操作者側端末18から受信したデータは、他の操作者のチャット画面200の画像データ、他の操作者側端末18から受信した他の操作者のトークの音声データおよびトーク画面300の画像データである。
【0131】
操作データ504cは、操作検出プログラム502cに従って検出された操作データである。音声データ504dは、音検出プログラム502dに従って検出された音声データである。
【0132】
画像生成データ504eは、操作者側端末18の表示装置60に表示される各種の画面を生成するためのデータであり、アバターの画像を生成するためのデータを含む。アバターの画像を生成するためのデータには、アバターの静止画像のデータおよび発話動作についてのアニメーションのデータが含まれる。
【0133】
送信要求フラグ504fは、送信要求を送信したかどうかを判断するためのフラグであり、送信要求を送信した場合にオンされ、送信要求を送信していない(解除した)場合にオフされる。
【0134】
やり取り送信フラグ504gは、他の操作者側端末18に、自機の操作者のやり取りを送信するかどうかを判断するためのフラグであり、やり取りを送信することが設定されている場合にオンされ、やり取りを送信することが設定されていない場合にオフされる。
【0135】
図示は省略するが、データ記憶領域504には、制御プログラムを実行するために必要な他のデータが記憶されたり、制御プログラムを実行するために必要なタイマ(カウンタ)および他のフラグが設けられたりする。
【0136】
また、図示は省略するが、サーバ12の記憶部(ここでは、RAM)22は、プログラム記憶領域およびデータ記憶領域を含む。プログラム記憶領域には、通信プログラム、更新プログラム、および選択プログラムなどが記憶される。
【0137】
通信プログラムは、外部の機器、この実施例では、利用者側端末16および操作者側端末18と有線または無線で通信(データの送信および受信)するためのプログラムである。
【0138】
更新プログラムは、
図8に示した操作者情報を更新するためのプログラムである。
【0139】
選択プログラムは、操作者側端末18からの送信要求に従って、利用者とのやり取りを当該操作者側端末18に送信する他の操作者側端末18(の操作者)を選択するためのプログラムである。
【0140】
図示は省略するが、プログラム記憶領域502には、サーバ12のオペレーティングシステムなどのミドルウェア、所定のサービスを提供する、すなわちショッピングサイトを運営するためのプログラム、利用者側端末16からの要求に従って応対する操作者をマッチングするためのプログラム、他のアプリケーション・プログラムも記憶される。
【0141】
データ記憶領域には、送信データ、受信データおよび操作者情報データなどが記憶される。
【0142】
送信データは、利用者側端末16または操作者側端末18に送信するデータであり、この実施例では、応対される操作者の操作者側端末18の接続情報データ、応対する利用者の利用者側端末16の接続情報のデータ、送信元の接続情報のデータ、および、送信先の接続情報のデータである。
【0143】
受信データは、利用者側端末16または操作者側端末18から送信され、受信したデータである。利用者側端末16から送信され、受信したデータは、応対することを要求するデータである。操作者側端末18から送信され、受信したデータは、チャットまたはトークを開始または終了することを通知するデータ、送信要求についてのデータおよび送信停止指示のデータである。
【0144】
操作者情報データは、
図8に示した操作情報についてのデータであり、この実施例では、サーバ12が管理するデータベースから取得される。サーバ12が管理するデータベースは、サーバ12に内蔵される記憶部(ここでは、HDD)22、または、サーバ12に直接またはネットワーク14を介して通信可能に接続されたデータベースである。
【0145】
また、図示は省略するが、利用者側端末16の記憶部182のプログラム記憶領域には、メイン処理プログラム、操作検出プログラム、通信プログラム、画像生成プログラム、画像出力プログラム、音検出プログラム、音出力プログラムおよびブラウザプログラムなどが記憶される。
【0146】
メイン処理プログラムは、チャットまたはトークでコミュニケーションを行う利用者側端末16のアプリケーションのメインルーチンの処理(全体的な処理)を実行するためのプログラムである。
【0147】
操作検出プログラムは、利用者の操作に従って入力装置から入力される操作データを検出し、記憶部162のデータ記憶領域に記憶するためのプログラムである。
【0148】
通信プログラムは、外部の機器、この実施例では、サーバ12および操作者側端末18と有線または無線で通信するためのプログラムである。
【0149】
画像生成プログラムは、表示装置に表示するための各種の画面に対応する画像データを、画像生成データを用いて生成するためのプログラムである。
【0150】
画像出力プログラムは、サーバ12から受信した画像データまたは/および画像生成プログラムに従って生成した画像データを表示装置に出力するためのプログラムである。
【0151】
音検出プログラムは、マイクから入力される利用者の音声を検出するためのプログラムである。
【0152】
音出力プログラムは、受信した操作者の音声データを出力するためのプログラムである。
【0153】
ブラウザプログラムは、所定のサービスのウェブサイトを含む任意のウェブサイトについてのウェブ画面の表示、ウェブ画面のスクロール、ページ移動などに関する処理およびウェブ画面における操作に対応する処理などを実行するためのプログラムである。
【0154】
また、記憶部52のデータ記憶領域には、操作データ、送信データ、受信データ、画像生成データおよび音声データなどが記憶される。
【0155】
操作データは、操作検出プログラムに従って検出された操作データである。送信データは、サーバ12または操作者側端末18に送信するデータであり、チャットにおける利用者の質問内容(つまり、メッセージ)についてのテキストデータおよびトークにおける利用者の質問内容(つまり、メッセージ)についての音声データである。受信データは、操作者側端末18から送信され、受信したデータであり、チャットにおける操作者の応答内容(つまり、メッセージ)についてのテキストデータおよびトークにおける操作者の応答内容(つまり、メッセージ)についての音声データである。
【0156】
画像生成データは、利用者側端末16の表示装置に表示される各種の画面を生成するためのデータである。音声データは、音検出プログラムに従って検出された利用者の音声に対応するデータである。
【0157】
図10-
図13は、操作者側端末18のCPU50の制御処理の一例を示すフロー図である。操作者側端末18は、サーバ12から応対することを要求した利用者の利用者側端末16の接続情報を受信すると、当該利用者側端末16と接続状態を確立し、制御処理を開始する。また、CPU50は、必要に応じて、後述する要求判断処理(
図14-
図16参照)および他のやり取りの出力処理(
図17および
図18参照)を、制御処理と並行して実行する。
【0158】
図10に示すように、操作者側端末18のCPU50は、制御処理を開始すると、ステップS1で、チャットかどうかを判断する。ここでは、CPU50は、サーバ12によってマッチングされた利用者側端末16と接続状態を確立したときに、チャットの処理を実行することが通知されたかどうかを判断する。
【0159】
ステップS1で“NO”であれば、つまり、トークであれば、
図12に示すステップS33に進む。一方、ステップS1で“YES”であれば、つまり、チャットであれば、ステップS3で、チャットの開始をサーバ12通知し、ステップS5で、
図5(A)または
図6(A)に示したようなチャット画面200を表示装置60に表示する。ただし、チャットが開始された当初では、チャットのやり取りは表示されていない初期の状態のチャット画面200が表示装置60に表示される。
【0160】
次のステップS7では、応答内容の入力かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、応答内容(メッセージのテキスト)のキー入力を示す操作データが入力装置58から入力されたかどうかを判断する。
【0161】
ステップS7で“YES”であれば、つまり、応答内容の入力であれば、ステップS9で、チャット画面200を更新して、ステップS7に戻る。ステップS9では、CPU50は、操作データが示すキー入力に対応する文字または文字列をテキストで表示する表示枠202を追加したチャット画面200の画像データを生成して、表示装置60に出力する。
【0162】
一方、ステップS7で“NO”であれば、つまり、応答内容の入力でなければ、ステップS11で、応答内容の送信かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、応答内容が確定したこと(または、応答内容を送信すること)を示す操作データが入力装置58から入力されたかどうかを判断する。
【0163】
ステップS11で“NO”であれば、つまり、応答内容の送信でなければ、
図11に示すステップS19に進む。一方、ステップS11で“YES”であれば、つまり、応答内容の送信であれば、ステップS13で、応答内容のテキストデータを利用者側端末16に送信して、ステップS15で、やり取り送信フラグ504gがオンであるかどうかを判断する。
【0164】
ステップS15で“NO”であれば、つまり、やり取り送信フラグ504gがオフであれば、ステップS19に進む。一方、ステップS15で“YES”であれば、つまり、やり取り送信フラグ504gがオンであれば、ステップS17で、チャット画面200の画像データを送信先の操作者側端末18に送信して、ステップS19に進む。ステップS17では、上述したように、ステップS9で更新したチャット画面200の画像データが送信される。
【0165】
図11に示すように、ステップS19では、質問内容のテキストデータを利用者側端末16から受信したかどうかを判断する。ステップS19で“NO”であれば、つまり、質問内容のテキストデータを利用者側端末16から受信していなければ、ステップS27に進む。一方、ステップS19で“YES”であれば、つまり、質問内容のテキストデータを利用者側端末16から受信すれば、ステップS21で、チャット画面200を更新する。ステップS21では、受信した質問内容のテキストデータに対応するテキストを表示した表示枠204を追加したチャット画面200の画像データを生成し、表示装置60に出力する。
【0166】
続くステップS23では、やり取り送信フラグ504gがオンであるかどうかを判断する。ステップS23で“NO”であれば、ステップS27に進む。一方、ステップS23で“YES”であれば、ステップS25で、チャット画面200の画像データを送信先の操作者側端末18に送信して、ステップS27に進む。ステップS25では、上述したように、ステップS21で更新したチャット画面200の画像データが送信される。
【0167】
ステップS27では、チャットの終了かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、操作者によってチャットの終了を指示されたり、利用者側端末16からチャットの終了を指示されたりしたかを判断する。
【0168】
ステップS27で“NO”であれば、つまり、チャットの終了でなければ、ステップS7に戻る。一方、ステップS27で“YES”であれば、つまり、チャットの終了であれば、ステップS29で、チャット画面200を閉じて、ステップS31で、チャットの終了をサーバ12に通知して、制御処理を終了する。
【0169】
また、上述したように、ステップS1で“NO”であれば、
図12に示すステップS33で、トークの開始をサーバ12に通知し、ステップS35で、
図5(B)または
図6(B)に示したようなトーク画面300を表示装置60に表示する。つまり、CPU50は、
図5(B)または
図6(B)に示したようなトーク画面300の画像データを生成して表示装置60に出力する。
【0170】
続くステップS37では、音声の入力かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、マイク62で音声を検出したかどうかを判断する。ステップS37で“NO”であれば、つまり、音声の入力でなければ、
図13に示すステップS47に進む。一方、ステップS37で“YES”であれば、つまり、音声の入力であれば、ステップS39で、入力された音声データを利用者側端末16に送信し、ステップS41で、トーク画面300を更新する。ステップS41では、CPU50は、操作者に対応するアバターが発話動作を行うようにアバターの画像302を更新したトーク画面300の画像データを生成して、表示装置60に出力する。
【0171】
続くステップS43では、やり取り送信フラグ504gがオンであるかどうかを判断する。ステップS43で“NO”であれば、ステップS47に進む。一方、ステップS43で“YES”であれば、ステップS45で、ステップS41で更新したトーク画面300の画像データおよび入力された音声データを送信先の操作者側端末18に送信して、ステップS47に進む。
【0172】
図13に示すように、ステップS47では、質問内容の音声データを受信したかどうかを判断する。ステップS47で“YES”であれば、つまり、質問内容の音声データを受信すれば、ステップS49で、受信した質問内容の音声データをスピーカ64に出力し、ステップS51で、トーク画面300を更新する。ステップS51では、CPU50は、質問内容の音声データに合せて利用者のアバターに発話動作を行わせるようにアバターの画像304を更新したトーク画面300の画像データを生成して、表示装置60に出力する。
【0173】
続くステップS53では、やり取り送信フラグ504gがオンであるかどうかを判断する。ステップS53で“NO”であれば、
図12に示したステップS37に戻る。一方、ステップS53で“YES”であれば、ステップS55で、トーク画面300の画像データと音声データを送信先の操作者側端末18に送信して、ステップS37に進む。ステップS55では、CPU50は、ステップS51で更新したトーク画面300の画像データと受信した音声データを送信先の操作者側端末18に送信する。
【0174】
また、ステップS47で“NO”であれば、つまり、質問内容の音声データを受信していなければ、ステップS57で、トークの終了かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、操作者によってトークの終了を指示されたり、利用者側端末16からトークの終了を指示されたりしたかを判断する。
【0175】
ステップS57で“NO”であれば、つまり、トーク終了でなければ、ステップS37に戻る。一方、ステップS57で“YES”であれば、つまり、トーク終了であれば、ステップS59で、トーク画面300を閉じて、ステップS61で、トークの終了をサーバ12に通知して、制御処理を終了する。
【0176】
図14-
図16は、操作者側端末18のCPU50の要求判断処理の一例を示すフロー図である。要求判断処理は、制御処理が開始されると、開始され、制御処理と並行して実行される。また、要求判断処理は、制御処理が終了されると、終了される。
【0177】
図14に示すように、CPU50は、要求判断処理を開始すると、ステップS81で、送信要求フラグ504fがオンであるかどうかを判断する。ステップS81で“YES”であれば、つまり、送信要求フラグ504fがオンであれば、
図15に示すステップS93に進む。
【0178】
一方、ステップS81で“NO”であれば、つまり、送信要求フラグ504fがオフであれば、ステップS83で、他の操作者のやり取りの送信要求が有るかどうかを判断する。
【0179】
ステップS83で“NO”であれば、つまり、他の操作者のやり取りの送信要求が無ければ、
図16に示すステップS99に進む。一方、ステップS83で“YES”であれば、つまり、他の操作者のやり取りの送信要求が有れば、ステップS85で、送信要求フラグ504fをオンし、ステップS87で、他の操作者と他の利用者のやり取りの送信要求をサーバ12に送信する。
【0180】
続くステップS89では、送信元の接続情報を受信したかどうかを判断する。ステップS89で“NO”であれば、つまり、送信元の接続情報を受信していなければ、ステップS89に戻る。一方、ステップS89で“YES”であれば、つまり、送信元の接続情報を受信すれば、ステップS91で、送信元である他の操作者側端末18と接続状態を確立して、
図15に示すステップS93に進む。
【0181】
図15に示すように、ステップS93では、やり取りの送信停止の指示が有るかどうかを判断する。ここでは、CPU50は、他の操作者と他の利用者のやり取りのチャット画面200または他の操作者と他の利用者のやり取りのトーク画面300を閉じることが指示されたかどうかを判断する。
【0182】
ステップS93で“NO”であれば、つまり、やり取りの送信停止の指示が無ければ、
図16に示すステップS99に進む。
【0183】
一方、ステップS93で“YES”であれば、つまり、やり取りの送信停止の指示が有れば、ステップS95で、送信要求フラグ504fをオフし、ステップS97で、送信元の操作者側端末18にやり取りの送信停止を指示して、ステップS99に進む。
【0184】
図16に示すように、ステップS99では、やり取り送信フラグ504gがオンであるかどうかを判断する。ステップS99で“YES”であれば、つまり、やり取り送信フラグ504gがオンであれば、ステップS107に進む。一方、ステップS99で“NO”であれば、つまり、やり取り送信フラグ504gがオフであれば、ステップS101で、送信先の接続情報を受信したかどうかを判断する。
【0185】
ステップS101で“NO”であれば、つまり、送信先の接続情報を受信していなければ、
図14に示したステップS81に戻る。一方、ステップS101で“YES”であれば、つまり、送信先の接続情報を受信すれば、ステップS103で、やり取り送信フラグ504gをオンし、ステップS105で、送信先の操作者側端末18と接続状態を確立する。
【0186】
そして、ステップS107で、やり取りの送信停止の指示を受信したかどうかを判断する。ステップS107で“NO”であれば、つまり、やり取りの送信停止の指示を受信していなければ、ステップS81に戻る。一方、ステップS107で“YES”であれば、つまり、やり取りの送信停止の指示を受信すれば、ステップS109で、やり取りの送信停止をサーバ12に通知し、ステップS111で、やり取り送信フラグ504gをオフして、ステップS81に戻る。
【0187】
図17および
図18は、操作者側端末18のCPU50の他のやり取りの出力処理の一例を示すフロー図である。CPU50は、操作者の指示に従って、他のやり取りの出力処理を開始し、制御処理および要求判断処理のそれぞれと並行して実行する。
【0188】
図17に示すように、ステップS131では、チャット中かどうかを判断する。ステップS131で“NO”であれば、つまり、トーク中であれば、
図18に示すステップS141に進む。一方、ステップS131で“YES”であれば、つまり、チャット中であれば、ステップS133で、他の操作者のチャット画面200の画像データを受信したかどうかを判断する。
【0189】
ステップS133で“NO”であれば、つまり、他の操作者のチャット画面200の画像データを受信していなければ、ステップS137に進む。一方、ステップS133で“YES”であれば、つまり、他の操作者のチャット画面200の画像データを受信すれば、ステップS135で、受信した他の操作者のチャット画面を表示または更新して、ステップS137に進む。ステップS135では、CPU50は、受信した画像データを表示装置60に出力する。
【0190】
ステップS137では、他の操作者のチャット画面200の表示終了かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、他の操作者のチャット画面200の表示を終了することが指示されたかどうかを判断する。ステップS137で“NO”であれば、つまり、他の操作者のチャット画面200の表示終了でなければ、ステップS133に戻る。
【0191】
一方、ステップS137で“YES”であれば、つまり、他の操作者のチャット画面200の表示終了であれば、ステップS139で、他の操作者のチャット画面200を閉じて、他のやり取りの出力処理を終了する。
【0192】
また、上述したように、ステップS131で“NO”であれば、
図18に示すステップS141で、他の操作者のトーク画面300の画像データおよび音声データを受信したかどうかを判断する。
【0193】
ステップS141で“NO”であれば、つまり、他の操作者のトーク画面300の画像データおよび音声データを受信していなければ、ステップS147に進む。
【0194】
一方、ステップS141で“YES”であれば、つまり、他の操作者のトーク画面300の画像データおよび音声データを受信すれば、ステップS143で、他の操作者のトークのやり取りの音声を出力する。つまり、CPU50は、受信した音声データ、すなわち、他の操作者または他の利用者の音声についての音声データを出力する。次のステップS145では、他の操作者のトーク画面300を表示または更新して、ステップS147に進む。
【0195】
ステップS147では、他の操作者のトークのやり取りの出力終了かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、他の操作者のトークのやり取りの出力を終了することが指示されたかどうかを判断する。ステップS147で“NO”であれば、つまり、他の操作者のトークのやり取りの出力終了でなければ、ステップS141に戻る。
【0196】
一方、ステップS147で“YES”であれば、つまり、他の操作者のトークのやり取りの出力終了であれば、ステップS149で、他の操作者のトーク画面300を閉じて、他のやり取りの出力処理を終了する。
【0197】
図19および
図20は、サーバ12のCPU20の他の操作者選択および解除処理の一例を示すフロー図である。上述したように、サーバ12のCPU20の所定のサービス(すなわち、オンラインショッピング)に関する処理についての説明は省略するが、CPU20は、このオンラインショッピングに関する処理と並行して、他の操作者選択および解除処理を実行する。
【0198】
図19に示すように、CPU20は、他の操作者選択および解除処理を開始すると、ステップS301で、送信要求が有るかどうかを判断する。ステップS301で“NO”であれば、つまり、送信要求が無ければ、ステップS311に進む。
【0199】
一方、ステップS301で“YES”であれば、つまり、送信要求が有れば、ステップS303で、やり取りを送信する他の操作者すなわち送信元の操作者を選択する。上述したように、この実施例では、送信要求の要求元の操作者側端末18の操作者よりも高い習熟度の操作者であって、同じ応対状況で選択情報が未選択の操作者が選択される。
【0200】
続くステップS305で、選択した他の操作者すなわち送信元の操作者側端末18に送信先の接続情報を送信し、ステップS307で、送信先の操作者側端末18に送信元の接続情報を送信し、ステップS309で、操作者情報において、選択した他の操作者の操作者側端末18の選択情報を選択済みに設定する。
【0201】
そして、ステップS311で、送信停止の通知が有るかどうかを判断する。ステップS311で“NO”であれば、つまり、送信停止の通知が無ければ、ステップS301に戻る。一方、ステップS311で“YES”であれば、つまり、送信停止の通知が有れば、ステップS313で、操作者情報において、送信停止を通知した操作者側端末18の選択情報を未選択に設定する。
【0202】
図20に示すように、続くステップS315では、チャットまたはトークの開始の通知が有るかどうかを判断する。ステップS315で“NO”であれば、つまり、チャットまたはトークの開始の通知が無ければ、ステップS319に進む。一方、ステップS315で“YES”であれば、つまり、チャットまたはトークの開始の通知が有れば、ステップS317で、操作者情報において、チャットまたはトークの開始を通知した操作者側端末18の操作者の応対状況をチャット中またはトーク中に変更して、ステップS319に進む。
【0203】
ステップS319では、チャットまたはトークの終了の通知が有るかどうかを判断する。ステップS319で“NO”であれば、つまり、チャットまたはトークの終了の通知が無ければ、ステップS301に戻る。
【0204】
一方、ステップS319で“YES”であれば、つまり、チャットまたはトークの終了の通知が有れば、ステップS321で、操作者情報において、チャットまたはトークの終了を通知した操作者側端末18の操作者の応対状況を待機中に変更し、ステップS323で、操作者情報において、チャットまたはトークの終了を通知した操作者側端末18の操作者の応対回数を1加算する。
【0205】
続いて、ステップS325では、習熟度の上昇かどうかを判断する。ここでは、CPU20は、応対回数が前回習熟度を上昇させてから200加算されたかどうかを判断する。ステップS325で“NO”であれば、つまり、習熟度の上昇でなければ、ステップS301に戻る。一方、ステップS325で“YES”であれば、つまり、習熟度の上昇であれば、ステップS327で、操作者情報において、チャットまたはトークの終了を通知した操作者側端末18の操作者習熟度を1加算して、ステップS301に戻る。
【0206】
この実施例によれば、操作者が利用者に応対しているときに、他の操作者と他の利用者のやり取りを出力するので、他の操作者と他の利用者のやり取りを見たり聞いたりすることができる。つまり、操作者が利用者に応対しているときに、他の操作者と他の利用者のやり取りを知ることができる。
【0207】
したがって、たとえば、習熟度の低い操作者は、習熟度の高い他の操作者のやり取りを参考にして、または、真似して、利用者とやり取りすることができる。また、たとえば、習熟度の高い操作者は、習熟度の低い操作者のやり取りを見たり聞いたりして、当該習熟度の低い操作者に対して的確なアドバイスをすることができる。さらに、たとえば、操作者は、習熟度が同じ操作者のやり取りを参考にすることもできる。
【0208】
なお、この実施例では、他(送信元)の操作者側端末から送信先の操作者側端末に音声データまたは/および音声データを送信するようにしたが、サーバを介して送信するようにしてもよい。
【0209】
また、この実施例では、習熟度の高さに基づいて他の操作者を選択するようにしたが、これに限定される必要はない。習熟度に代えて、優秀度(たとえば、売り上げの高さまたは制約数の多さ)に基づいて他の操作者を選択するようにしてもよい。
【0210】
さらに、この実施例では、トークの場合には、送信先の操作者側端末の表示装置に、他(送信元)の操作者側端末のトーク画面も出力するようにしたが、出力しないようにしてもよい。かかる場合には、やり取りの音声データのみが、他(送信元)の操作者側端末から送信先の操作者側端末に送信される。
【0211】
さらにまた、この実施例では、ショッピングサーバが他の操作者の選択等も行うようにしたが、ショッピングサーバとは異なる別のサーバが他の操作者の選択等を行うようにしてもよい。かかる場合には、別のサーバが操作者情報を管理し、
図19および
図20に示した他の操作者選択および解除処理を実行する。
【0212】
また、この実施例では、利用者は、操作者とチャットまたはトークでコミュニケーションを行うようにしたが、チャット(つまり、テキストのやり取り)のみ、または、トーク(つまり、音声のやり取り)のみでコミュニケーションを行うようにしてもよい。つまり、やり取りのメッセージをテキストで見るだけでも、他の操作者と他の利用者のやり取りを知ることができるし、やり取りのメッセージを音声で聞くだけでも、他の操作者と他の利用者のやり取りを知ることができる。
【0213】
さらに、この実施例では、他(送信元)の操作者側端末で生成された他の操作者のチャット画面またはトーク画面の画像データを送信先の操作者側端末に送信するようにしたが、これに限定される必要はない。他の操作者のチャット画面またはトーク画面の画像データは、送信先の操作者側端末で生成するようにしてもよい。この場合、他の操作者側端末は、チャット画面またはトーク画面の画像データを操作者側端末に送信しない。
【0214】
かかる場合には、たとえば、チャットの場合には、他の操作者および他の利用者のメッセージについてのテキストデータが送信先の操作者側端末に送信され、他の操作者のチャット画面の画像データが生成および出力される。ただし、テキストデータには、他の操作者のメッセージであるか他の利用者のメッセージであるかを識別する識別情報が付加される。
【0215】
また、たとえば、トークの場合には、他の操作者が使用するアバターの種類と当該他の操作者が応対する他の利用者が使用するアバターの種類が、他の操作者側端末から送信先の操作者側端末に、最初に、または、毎回、音声データを送信するときに通知される。ただし、音声データには、他の操作者のメッセージであるか他の利用者のメッセージであるかを識別する識別情報が付加される。また、送信先の操作者側端末では、通知された他の操作者および他の利用者が使用する2つのアバターの種類に対応する2つのアバターの画像を含む他の操作者側端末のトーク画面の画像データが生成および出力される。ただし、他の操作者のメッセージの音声データを出力する場合には、音声データの出力に合せて他の操作者のアバターの画像が発話動作され、他の利用者のメッセージの音声データを出力する場合には、音声データの出力に合せて他の利用者のアバターの画像が発話動作される。
【0216】
さらにまた、この実施例では、送信先(要求元)の操作者側端末でチャットの処理が実行されている場合には、チャット中の他の操作者が選択され、送信先(要求元)の操作者側端末でトークの処理が実行されている場合には、トーク中の他の操作者が選択されるようにしたが、これに限定される必要はない。要求元の操作者側端末で処理されているのがチャットまたはトークに拘わらず、チャット中またはトーク中の他の操作者が選択されるようにしてもよい。かかる場合には、チャットの処理が実行されている場合には、他の操作者のトーク画面が出力されるとともに、他の操作者と他の利用者のやり取りの音声が出力される場合がある。また、トークの処理が実行されている場合に、他の操作者のチャット画面が表示される場合もある。
【0217】
また、この実施例では、他(送信元)の操作者として選択されている場合には、さらに、他(送信元)の操作者として選択されないようにしたが、選択されるようにしてもよい。かかる場合には、2以上の送信先の操作者側端末に、利用者とのやり取りの音声データまたは/および画像データを送信する。また、操作者情報から選択情報が削除される。
【0218】
さらに、この実施例では、操作者側端末と利用者側端末との間で、チャットまたはトークを行う場合には、テキストデータまたは音声データを操作者側端末と利用者側端末で送受信するようにしたが、サーバを介して送受信するようにしてもよい。
【0219】
さらにまた、この実施例では、チャットでは、操作者との間でテキストをやり取りするようにしたが、利用者側端末は、ネットワーク(クラウド)上のチャットサービスサーバにアクセスし、チャットボットとメッセージをやり取りするようにしてもよい。
【0220】
また、この実施例では、操作者の音声を利用者側端末または送信先の操作者側端末のスピーカからそのまま出力するようにしたが、操作者の音声を変換した音声を出力するようにしてもよい。
【0221】
他の実施例の情報処理システム10は、利用者と操作者がビデオ通話を行うようにした以外は上述の実施例と同じであるため、異なる内容について説明し、重複する内容については説明を省略する、または、簡単に説明することにする。
【0222】
他の実施例の情報処理システム10では、利用者と操作者がビデオ通話を行うため、利用者側端末16には、利用者を撮影するためのカメラが設けられ、操作者側端末18には、操作者を撮影するためのカメラが設けられる。
【0223】
他の実施例において、利用者が操作者とビデオ通話することを要求すると、上述の実施例と同様に、複数の操作者のうちから1の操作者がサーバ12によってマッチングされ、利用者の利用者側端末16と当該利用者とマッチングされた操作者の操作者側端末18の間でビデオ通話が開始される。したがって、他の実施例では、操作者側アプリは、利用者とビデオ通話を実行するためのアプリケーション・プログラムである。
【0224】
なお、図示は省略するが、他の実施例では、利用者側アプリの選択画面110において、ボタン112およびボタン114に代えて、ビデオ通話を実行するためのボタンが設けられる。このビデオ通話を実行するためのボタンがオンされると、サーバ12に操作者とビデオ通話することが要求される。
【0225】
他の実施例では、各操作者は、ビデオ通話で、マッチングされた利用者側端末16の利用者に応対する。具体的には、各操作者は、利用者のメッセージ(たとえば、問い合わせ)に対して対応(応答)したり、当該利用者に対して接客を行ったりする。ビデオ通話自体は、公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0226】
簡単に説明すると、ビデオ通話では、利用者の映像は利用者側端末16に設けられたカメラで撮影され、利用者側端末16の表示装置に表示される。また、操作者の映像は操作者側端末18に設けられたカメラで撮影され、操作者側端末18の表示装置60に表示される。
【0227】
ただし、上述の実施例で説明したように、操作者が発話すると、その発話内容(または、応答内容)の音声、すなわち、メッセージの音声がマイク62を通して入力され(つまり、マイク62で検出され)、入力された応答内容の音声が利用者Xの利用者側端末16に送信される。
【0228】
また、利用者の映像および音声が利用者側端末16から操作者側端末18に送信され、操作者側端末18の表示装置60に利用者の映像が表示されるとともに、スピーカ64から利用者の音声が出力される。一方、操作者の映像および音声が操作者側端末18から利用者側端末16に送信され、利用者側端末16の表示装置に操作者の映像が表示されるとともに、スピーカから操作者の音声が出力される。つまり、利用者の映像および音声と、操作者の映像および音声が、利用者側端末16と操作者側端末18の間でやり取りされる。
【0229】
図21(A)は操作者Aの操作者側端末18の表示装置60に表示されるビデオ通話画面400(400A)の一例を示す図であり、
図21(B)は操作者Bの操作者側端末18の表示装置60に表示されるビデオ通話画面400(400B)の一例を示す図である。ただし、上述の実施例で説明したように、操作者Aは利用者Xと対話しているものとし、操作者Bは利用者Yと対話しているものとする。
【0230】
図21(A)に示す例では、表示枠402に操作者Aの映像が表示され、表示枠404に利用者Xの映像が表示される。同様に、
図21(B)に示す例では、表示枠402に操作者Aの映像が表示され、表示枠404に利用者Yの映像が表示される。
【0231】
他の実施例においても、操作者の要求があった場合に、操作者の操作者側端末18において、当該操作者と利用者のやり取りのみならず、他の操作者と他の利用者のやり取りについても出力するようにしてある。
【0232】
具体的には、操作者が、利用者に応対している場合に、操作者側端末18を用いて、他の操作者のやり取りを出力することを指示すると、つまり、他の操作者のやり取りを送信することを要求(以下、「送信要求」という)すると、送信要求がサーバ12に送信される。
【0233】
サーバ12において、他の利用者に応対している他の操作者を選択する方法は上述の実施例で説明した方法と同じである。ただし、他の実施例では、操作者と利用者はビデオ通話を行うため、
図8に示した操作者情報において、応対状況の欄には、「ビデオ通話中」、「待機中」または「不在」が記載される。つまり、利用者とビデオ通話している操作者については「ビデオ通話中」と記載される。利用者とビデオ通話をしていないが、ビデオ通話可能な状態である操作者については「待機中」と記載される。ビデオ通話が可能な状態でない操作者については「不在」と記載される。ただし、ビデオ通話が可能な状態とは、サーバ12がマッチングした利用者とビデオ通話によるコミュニケーションを行うことが可能な状態であることを意味する。
【0234】
サーバ12は、他の操作者を選択すると、要求元(つまり、やり取りの送信先)の操作者側端末18への送信先の接続情報を、選択した他の操作者の操作者側端末18に送信する。また、サーバ12は、選択した他の操作者(つまり、やり取りの送信元)の操作者側端末18への送信元の接続情報を、送信先の操作者側端末18に送信する。
【0235】
したがって、要求元の操作者側端末18と他の操作者の操作者側端末18は、互いの接続情報を用いて接続状態を確立する。すると、他の操作者の操作者側端末18は、他の操作者の映像および音声を送信先の操作者側端末18に送信するとともに、他の利用者の映像および音声を送信先の操作者側端末18に送信する。ただし、映像および音声には、他の操作者または他の利用者を識別可能な情報が付加されている。ただし、他の操作者および他の利用者の映像はカメラがオフされていない限り、常に、送信先の操作者側端末18に送信されるが、他の操作者の音声および他の利用者の音声は検出された場合にのみ、送信先の操作者側端末18に送信される。
【0236】
したがって、送信先の操作者側端末18の表示装置60には、当該操作者側端末18の操作者が応対中のビデオ通話画面400と、他の操作者と他の利用者のやり取りについてのビデオ通話画面400が表示される。
【0237】
たとえば、操作者Aが送信要求を送信した要求元の操作者側端末18の操作者(つまり、送信先の操作者)であり、操作者Bが選択した他の操作者(つまり、送信元の操作者)である場合には、
図21(C)に示すように、操作者Aの操作者側端末18の表示装置60には、
図21(A)に示したような操作者Aのビデオ通話画面400Aおよび
図21(B)に示したような操作者Bのビデオ通話画面400Bが並んで表示される。
【0238】
ただし、ビデオ通話画面400Aとビデオ通話画面400Bは重ならないように表示されればよく、ビデオ通話画面400Aとビデオ通話画面400Bは並んで表示される必要はない。
【0239】
また、送信先の操作者側端末18で、他の操作者と他の利用者のやり取りについての出力を停止することが指示されると、送信元の操作者側端末18にやり取りの送信停止が指示される。そして、送信先の操作者側端末18では、他の操作者と他の利用者のやり取りの出力が停止され、他の操作者と他の利用者のビデオ通話画面400が閉じられる。また、送信元の操作者側端末18は、やり取りの送信停止の指示を受信すると、サーバ12にやり取りの送信停止を通知する。
【0240】
具体的には、他の実施例の操作者側端末18のCPU50は、
図10-
図13に示した制御処理に代えて、
図22および
図23に示す制御処理を実行する。また、他の実施例の操作者側端末18のCPU50は、
図17および
図18に示した他のやり取りの出力処理に代えて、
図24に示す他のやり取りの出力処理を実行する。ただし、他の実施例においても、操作者側端末18のCPU50は、
図14-
図16に示した要求判断処理を実行する。また、他の実施例のサーバ12のCPU20は、
図19および
図20に示した他の操作者選択および解除処理の一部を変更した処理を実行する。具体的には、他の実施例のサーバ12のCPU20は、
図20の一部を変更した
図25の処理を実行する。以下、
図22-
図25のフロー図について説明するが、既に説明した内容と同じ内容については簡単に説明することにする。
【0241】
なお、図示は省略するが、CPU50は、制御処理と並行して、カメラでの撮影処理を実行し、操作者の映像データを取得する。また、CPU50は、制御処理と並行して、他の装置(利用者側端末16および他の操作者側端末18)から送信されるデータの受信処理を実行する。さらに、通信相手の利用者側においても、ビデオ通話処理が実行される。
【0242】
図22に示すように、CPU50は、制御処理を開始すると、ビデオ通話処理を開始し、ステップS401で、ビデオ通話の開始をサーバ12に通知する。次のステップS403では、
図21(A)または
図21(B)に示したようなビデオ通話画面400を表示装置60に表示する。つまり、CPU50は、
図21(A)または
図21(B)に示したようなビデオ通話画面400の画像データを生成して表示装置60に出力する。
【0243】
続くステップS405では、操作者の映像データを出力する。つまり、操作者側端末18に設けられたカメラで撮影された映像データを、ビデオ通話画面400の表示枠402に出力する。
【0244】
続いて、ステップS407では、音声の入力かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、マイク62で音声を検出したかどうかを判断する。ステップS407で“NO”であれば、つまり、音声の入力でなければ、ステップS409で、操作者の映像データを利用者側端末16に送信して、ステップS413に進む。
【0245】
一方、ステップS407で“YES”であれば、つまり、音声の入力であれば、ステップS411で、操作者の映像データと入力された音声データを利用者側端末16に送信して、ステップS413に進む。
【0246】
ステップS413では、やり取り送信フラグ504gがオンであるかどうかを判断する。ステップS413で“NO”であれば、
図23に示すステップS417に進む。一方、ステップS413で“YES”であれば、ステップS415で、操作者の映像データおよび入力された音声データを送信先の操作者側端末18に送信して、ステップS417に進む。ただし、音声データが入力されていない場には、ステップS417では、操作者の映像データのみが送信先の操作者側端末18に送信される。
【0247】
図23に示すステップS417では、受信データに音声データが含まれるかどうかを判断する。ステップS417で“NO”であれば、つまり、受信データに音声データが含まれていない場合には、ステップS419で、利用者の映像データをビデオ通話画面400の表示枠404に出力して、ステップS423に進む。
【0248】
一方、ステップS417で“YES”であれば、つまり、受信データに音声データが含まれている場合には、ステップS421で、利用者の映像データをビデオ通話画面400の表示枠404に出力するとともに、利用者の質問内容の音声データをスピーカ64に出力して、ステップS423に進む。
【0249】
ステップS423では、やり取り送信フラグ504gがオンであるかどうかを判断する。ステップS423で“NO”であれば、ステップS427に進む。一方、ステップS423で“YES”であれば、ステップS425で、利用者側端末16から受信したデータを送信先の操作者側端末18に送信して、ステップS427に進む。ステップS425では、CPU50は、音声データを受信していない場合には、映像データのみを送信先の操作者側端末18に送信し、音声データも受信している場合には、映像データと音声データを送信先の操作者側端末18に送信する。
【0250】
ステップS427では、ビデオ通話の終了かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、操作者によってビデオ通話の終了を指示されたり、利用者側端末16からビデオ通話の終了を指示されたりしたかを判断する。
【0251】
ステップS427で“NO”であれば、つまり、ビデオ通話の終了でなければ、
図22に示したステップS405に戻る。一方、ステップS427で“YES”であれば、つまり、ビデオ通話の終了であれば、ステップS429で、ビデオ通話画面400を閉じて、ステップS431で、ビデオ通話の終了をサーバ12に通知して、制御処理を終了する。
【0252】
なお、
図22および
図23では、利用者側端末16と操作者側端末18の間で映像データが送受信されるようにしたが、これに限定される必要はない。ビデオ通話においては、カメラ(ビデオ)をオフすることもできる。利用者側端末16のカメラがオフされている場合には、利用者の映像データが利用者側端末16から操作者側端末18に送信されない。この場合、ビデオ通話画面400の表示枠404に利用者の映像データは出力されない。また、操作者側端末18のカメラがオフされている場合には、操作者の映像データが、ビデオ通話画面400の表示枠402に出力されず、操作者側端末18から利用者側端末16に送信されることもない。
【0253】
図24に示すように、CPU50は、他の実施例の他のやり取りの出力処理を開始すると、ステップS451で、他の操作者についてのデータが有るかどうかを判断する。ここでは、CPU50は、他の操作者の映像データ、または、他の操作者の映像データおよび音声データが有るかどうかを判断する。
【0254】
ステップS451で“NO”であれば、つまり、他の操作者についてのデータが無ければ、ステップS455に進む。一方、ステップS451で“YES”であれば、つまり、他の操作者についてのデータが有れば、ステップS453で、他の操作者のデータを出力して、ステップS455に進む。ステップS453では、他の操作者の映像データを他の操作者のビデオ通話画面400の表示枠402に出力し、他の操作者の応答内容の音声データも有る場合には、当該音声データをスピーカ64から出力する。
【0255】
ステップS455で、他の利用者についてのデータが有るかどうかを判断する。ここでは、CPU50は、他の利用者の映像データ、または、他の利用者の映像データおよび音声データが有るかどうかを判断する。
【0256】
ステップS455で“NO”であれば、つまり、他の利用者についてのデータが無ければ、ステップS459に進む。一方、ステップS455で“YES”であれば、つまり、他の利用者についてのデータが有れば、ステップS457で、他の利用者のデータを出力して、ステップS459に進む。ステップS457では、他の利用者の映像データを他の利用者のビデオ通話画面400の表示枠404に出力し、他の利用者の質問内容の音声データも有る場合には、当該音声データをスピーカ64から出力する。
【0257】
ステップS459では、他の操作者のビデオ通話のやり取りの出力終了かどうかを判断する。ここでは、CPU50は、他の操作者のビデオ通話のやり取りの出力を終了することが指示されたかどうかを判断する。ステップS459で“NO”であれば、つまり、他の操作者のビデオ通話のやり取りの出力終了でなければ、ステップS451に戻る。
【0258】
一方、ステップS459で“YES”であれば、つまり、他の操作者のビデオ通話のやり取りの出力終了であれば、ステップS461で、他の操作者のビデオ通話画面400を閉じて、他のやり取りの出力処理を終了する。
【0259】
図25は他の実施例のサーバ12のCPU20の他の操作者選択および解除処理の一部であって、
図19に後続するフロー図である。
【0260】
図25に示すように、ステップS315aでは、ビデオ通話の開始の通知が有るかどうかを判断する。ステップS315aで“NO”であれば、つまり、ビデオ通話の開始の通知が無ければ、ステップS319aに進む。一方、ステップS315aで“YES”であれば、つまり、ビデオ通話の開始の通知が有れば、ステップS317aで、操作者情報において、ビデオ通話の開始を通知した操作者側端末18の操作者の応対状況をビデオ通話中に変更して、ステップS319aに進む。
【0261】
ステップS319aでは、ビデオ通話の終了の通知が有るかどうかを判断する。ステップS319aで“NO”であれば、つまり、ビデオ通話の終了の通知が無ければ、
図19に示したステップS301に戻る。
【0262】
一方、ステップS319aで“YES”であれば、つまり、ビデオ通話の終了の通知が有れば、ステップS321に進む。ステップS321以降の処理は、上述の実施例で説明したとおりであるため、重複した説明は省略する。
【0263】
他の実施例においても、操作者が利用者に応対しているときに、他の操作者と他の利用者のやり取りを出力するので、他の操作者と他の利用者のやり取りを見たり聞いたりすることができる。つまり、操作者が利用者に応対しているときに、他の操作者と他の利用者のやり取りを知ることができる。
【0264】
上述したように、他の実施例では、操作者と利用者のビデオ通話において、カメラ(ビデオ)がオフされる場合には、映像データを取得できないため、音声データのみが送受信される。
【0265】
したがって、操作者側端末18は、操作者の映像データを取得できない場合には、操作者のアバターの画像を表示し、操作者の音声を出力するときに、出力する音声に合せてリップシンクして発話動作させるようにしてもよい。同様に、操作者側端末18は、利用者の映像データを取得できない場合には、利用者のアバターの画像を表示し、利用者の音声を出力するときに、出力する音声に合せてリップシンクして発話動作させるようにしてもよい。
【0266】
この場合には、送信元の操作者側端末18は、操作者(つまり、他の操作者)の音声に合せてリップシンクして発話動作させるアバターの画像の画像データおよび操作者(つまり、他の操作者)の音声データを送信先の操作者側端末18に送信する。したがって、送信先の操作者側端末18では、他の操作者のビデオ通話画面400の表示枠402に他の操作者のアバターの画像が表示され、他の操作者の音声がスピーカ64から出力される。
【0267】
同様に、送信元の操作者側端末18は、利用者(つまり、他の利用者)の音声に合せてリップシンクして発話動作させるアバターの画像の画像データおよび利用者(つまり、他の利用者)の音声データを送信先の操作者側端末18に送信する。したがって、送信先の操作者側端末18では、他の利用者のビデオ通話画面400の表示枠404に他の利用者のアバターの画像が表示され、他の利用者の音声がスピーカ64から出力される。
【0268】
ただし、他の操作者のアバターの画像および他の利用者のアバターの画像は、送信先の操作者側端末18で生成するようにしてもよい。
【0269】
つまり、他の操作者の映像が送信先の操作者側端末18に送信されない場合に、送信先の操作者側端末18の表示装置60に、他の操作者のアバターの画像が表示され、他の利用者の映像が送信先の操作者側端末18に送信されない場合に、送信先の操作者側端末18の表示装置60に、他の利用者のアバターの画像が表示される。
【0270】
なお、上述の各実施例では、アバターの身振り手振りで表現される発話動作のアニメーションを再生するようにしたが、アバターに対応する利用者または操作者の画像を撮影し、撮影した画像に基づいてアバターの身振り手振りを表現するようにしてもよい。
【0271】
また、上述の各実施例で示したフロー図の各ステップは同じ結果が得られる場合には、処理する順番を変更することが可能である。
【0272】
さらに、上述の各実施例で挙げた各種の画面、具体的数値はいずれも単なる例示であり、必要に応じて適宜変更可能である。たとえば、トークの場合には、利用者および操作者の2体のアバターを表示するようにしたが、利用者のアバターのみを表示するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0273】
10 …情報処理システム
12 …サーバ
14 …ネットワーク
16 …利用者側端末
18 …操作者側端末
20、50、180 …CPU
22、52、182 …記憶部
24、54 …通信I/F
26、56 …入出力I/F
28、58 …入力装置
30、60 …表示装置
32、62 …マイク
34、64 …スピーカ