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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088661
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   G05F 1/56 20060101AFI20230620BHJP
   H03M 1/66 20060101ALI20230620BHJP
【FI】
G05F1/56 310
H03M1/66 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021203533
(22)【出願日】2021-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】日清紡マイクロデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】下本 晃平
【テーマコード(参考)】
5H430
5J022
【Fターム(参考)】
5H430BB01
5H430BB11
5H430EE06
5H430FF02
5H430FF13
5H430GG04
5H430HH03
5J022AB01
5J022BA06
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、応用の幅を容易に広げることができる半導体装置を提供することである。
【解決手段】電源端子と、出力端子と、前記電源端子に電源ノードが電気的に接続される基準電圧源と、前記電源端子に電源ノードが電気的に接続され、前記出力端子に出力ノードが電気的に接続され、第1の入力ノードと第2の入力ノードとを有する演算増幅回路とを備えた半導体装置は、一端が前記基準電圧源の出力ノードに電気的に接続され、他端が前記演算増幅回路の第1の入力ノードに電気的に接続されるスイッチとスイッチの制御ノードに電気的に接続される第1の入力端子と、前記演算増幅回路の第1の入力ノードに電気的に接続される第2の入力端子と、前記演算増幅回路の第2の入力ノードに電気的に接続される第3の入力端子とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源端子と、出力端子と、前記電源端子に電源ノードが電気的に接続される基準電圧源と、前記電源端子に電源ノードが電気的に接続され、前記出力端子に出力ノードが電気的に接続され、第1の入力ノードと第2の入力ノードとを有する演算増幅回路とを備えた半導体装置において、
一端が前記基準電圧源の出力ノードに電気的に接続され、他端が前記演算増幅回路の第1の入力ノードに電気的に接続されるスイッチと、
スイッチの制御ノードに電気的に接続される第1の入力端子と、
前記演算増幅回路の第1の入力ノードに電気的に接続される第2の入力端子と、
前記演算増幅回路の第2の入力ノードに電気的に接続される第3の入力端子と、
を備えた半導体装置。
【請求項2】
前記スイッチと前記演算増幅回路の第1の入力ノードとの間に電気的に接続されるインピーダンス部をさらに備えた
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体装置は、前記スイッチがオン状態に維持される第1のモードと前記スイッチがオフ状態に維持される第2のモードとで切り替え可能である
請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記半導体装置は、前記スイッチがオン状態に維持される第1のモードと前記スイッチがスイッチング動作する第3のモードとで切り替え可能である
請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体装置は、前記第2の入力端子に容量素子を介して信号源が接続された状態で、前記第1の入力端子を介して前記スイッチの制御ノードで受ける制御信号が第1のレベルに維持される期間に電源装置として機能し、前記第1の入力端子を介して前記スイッチの制御ノードで受ける制御信号が第2のレベルに維持される期間に信号増幅装置として機能する
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記半導体装置は、前記第1の入力端子にインバータを介して主電源装置が接続され前記第2の入力端子に第2のスイッチを介して信号源が接続された状態で、前記第1の入力端子を介して前記スイッチの制御ノードで受ける前記主電源装置のモニターレベルが第1のレベルに維持され前記第2のスイッチがオフ状態に維持される期間にバックアップ電源装置として機能し、前記第1の入力端子を介して前記スイッチの制御ノードで受ける前記主電源装置のモニターレベルが第2のレベルに維持され前記第2のスイッチがオン状態に維持される期間に信号増幅装置として機能する
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体装置は、前記第2の入力端子に容量素子及び抵抗素子を介して基準電位が接続され前記第3の入力端子に第2の演算増幅回路を介して出力電圧に応じた参照電圧が接続された状態で、前記第1の入力端子を介して前記スイッチの制御ノードで受ける制御信号が第1のレベルに維持される期間に第1のタイプの電源装置として機能し、前記第1の入力端子を介して前記スイッチの制御ノードで受ける制御信号が第1のレベルと第2のレベルとの間で変化する期間に第2のタイプの電源装置として機能する
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記半導体装置は、前記第1の入力端子にデジタル処理回路が接続され前記第2の入力端子に容量素子が接続された状態で、前記第1の入力端子を介して前記スイッチの制御ノードで受けるパルス信号が第1のレベルと第2のレベルとの間で変化する期間にDA変換装置の一部として機能する
請求項2に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置は、基準電圧源及び演算増幅回路が搭載されて構成されることがある(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平01-155521号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】馬場清太郎「電源回路設計成功のかぎ」,CQ出版社発行(2009年),p69-p74
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、半導体装置において、基準電圧源と演算増幅回路とが直接接続されていると、電源装置として機能させることはできるが、他の用途に応用しにくい。ユーザーの利便性を向上させるためには、半導体装置の応用の幅を広げることが望まれる。
【0006】
本発明の目的は、応用の幅を容易に広げることができる半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の1つの側面にかかる半導体装置は、電源端子と、出力端子と、前記電源端子に電源ノードが電気的に接続される基準電圧源と、前記電源端子に電源ノードが電気的に接続され、前記出力端子に出力ノードが電気的に接続され、第1の入力ノードと第2の入力ノードとを有する演算増幅回路とを備えた半導体装置において、一端が前記基準電圧源の出力ノードに電気的に接続され、他端が前記演算増幅回路の第1の入力ノードに電気的に接続されるスイッチとスイッチの制御ノードに電気的に接続される第1の入力端子と、前記演算増幅回路の第1の入力ノードに電気的に接続される第2の入力端子と、前記演算増幅回路の第2の入力ノードに電気的に接続される第3の入力端子とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電源装置の機能と、信号増幅装置などの電源装置以外の機能とを切り替えること、あるいは他のアナログ処理も加えた電源装置として動作させることが可能となり、半導体装置の応用の幅を容易に広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る半導体装置の構成を示す回路図。
図2】実施形態に係る半導体装置の第1の応用例を示す回路図。
図3】実施形態に係る半導体装置の第2の応用例を示す回路図。
図4】実施形態に係る半導体装置の第3の応用例を示す回路図。
図5】実施形態に係る半導体装置の第4の応用例を示す回路図。
図6】実施形態に係る半導体装置の第5の応用例を示す回路図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、半導体装置の実施形態について詳細に説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作を行うものとして、重複する説明は適宜省略する。
【0011】
(実施形態)
実施形態に係る半導体装置は、基準電圧源及び演算増幅回路が搭載されて構成され、電源装置として機能し得る。例えば、半導体装置1は、図1に示すように構成される。図1は、半導体装置1の構成を示す図である。
【0012】
半導体装置1は、基準電圧源8、演算増幅回路10、端子VSUP、端子GND、端子INN、及び端子OUTを有する。
【0013】
基準電圧源8は、電源電圧及びグランド電圧を受け、電源電圧及びグランド電圧を用いて基準電圧を生成する。基準電圧源8は、例えばBGR(Band Gap Reference)であり、半導体のバンドギャップに応じた略一定の基準電圧を生成可能である。
【0014】
基準電圧源8は、電源ノード8a、グランドノード8b、及び出力ノード8cを有する。電源ノード8aは、端子VSUPに電気的に接続される。端子VSUPには、外部電源等から電源電圧が供給される。基準電圧源8は、端子VSUP及び電源ノード8aを介して電源電圧を受ける。グランドノード8bは、端子GNDに電気的に接続される。端子GNDには、外部電源等からグランド電圧が供給される。基準電圧源8は、端子GND及びグランドノード8bを介してグランド電圧を受ける。出力ノード8cは、演算増幅回路10の側に設けられる。基準電圧源8は、基準電圧を出力ノード8cから演算増幅回路10の側へ出力する。
【0015】
演算増幅回路10は、電源電圧及びグランド電圧を受けるとともに、所定の入力電圧を受け、電源電圧及びグランド電圧を用いて所定の入力電圧に対して所定の動作を施し、その結果を出力する。
【0016】
演算増幅回路10は、入力ノード10a、入力ノード10b、電源ノード10c、グランドノード10d、出力ノード10eを有する。入力ノード10aは、基準電圧源8の側に設けられる。入力ノード10bは、端子INNに電気的に接続される。電源ノード10cは、端子VSUPに電気的に接続される。演算増幅回路10は、端子VSUP及び電源ノード10cを介して電源電圧を受ける。グランドノード10dは、端子GNDに電気的に接続される。演算増幅回路10は、端子GND及びグランドノード10dを介してグランド電圧を受ける。出力ノード10eは、端子OUTに接続されている。演算増幅回路10は、所定の動作の結果を出力ノード10eから端子OUT経由で外部へ出力することができる。
【0017】
例えば、基準電圧源8と演算増幅回路10とが直接接続されて半導体装置1が構成される場合、半導体装置1を、電源装置として機能させることはできるが、他の用途に応用しにくい。
【0018】
それに対して、半導体装置1は、スイッチ11、端子REG_EN、インピーダンス部9、端子INPをさらに有する。
【0019】
スイッチ11は、基準電圧源8と演算増幅回路10との間に電気的に接続される。スイッチ11は、一端が基準電圧源8の出力ノード8cに電気的に接続され、他端が演算増幅回路10の入力ノード10aに電気的に接続される。端子REG_ENは、スイッチ11の制御ノードに電気的に接続される。これにより、外部からスイッチ11を利用でき、基準電圧源8と演算増幅回路10とを電気的に切り離せるので、半導体装置1を電源装置以外の用途にも応用でき、半導体装置1の応用の幅を広げることができる。
【0020】
インピーダンス部9は、スイッチ11と演算増幅回路10との間に電気的に接続される。インピーダンス部9は、一端がスイッチ11の他端に電気的に接続され、他端が演算増幅回路10の入力ノード10aに電気的に接続される。インピーダンス部9は、インピーダンスを発生させる。インピーダンス部9は、例えば、抵抗素子などの受動素子であってもよいし、トランジスタなどの能動素子であってもよい。端子INPは、インピーダンス部9と演算増幅回路10との間のノードに電気的に接続される。これにより、外部からインピーダンス部9を利用でき、所定の機能を実現できるので、半導体装置1を電源装置以外の用途にも応用でき、半導体装置1の応用の幅を広げることができる。
【0021】
半導体装置1は、スイッチ11がオン状態に維持される第1のモードとスイッチ11がオフ状態に維持される第2のモードとで切り替え可能である。第1のモードでは、端子REG_ENを介してスイッチ11の制御ノードに供給される信号がアクティブレベルに維持され、スイッチ11がオン状態に維持される。第2のモードでは、端子REG_ENを介してスイッチ11の制御ノードに供給される信号がノンアクティブレベルに維持され、スイッチ11がオフ状態に維持される。
【0022】
例えば、半導体装置1は、図2に示す第1の応用例に応用できる。図2は、半導体装置1の第1の応用例を示す回路図である。図2は、第1の応用例として、電源装置又は信号増幅装置への応用例を例示する。図2(a)は、半導体装置1を第1のモードに切り替えて電源装置として機能させた状態を示し、図2(b)は、半導体装置1を第2のモードに切り替えて信号増幅装置として機能させた状態を示す。
【0023】
半導体装置1を含む親機100は、図2に示すようなインターフォン300に適用可能である。インターフォン300は、親機100に加えて、子機200を有する。親機100及び子機200は、ライン301及びライン302を介して接続されている。親機100は、半導体装置1に加えて、電源101、コントローラ102、容量素子103、信号源104、抵抗素子105、抵抗素子106、容量素子107、端子108、端子109をさらに含む。子機200は、スピーカ201、増幅回路202、容量素子203、充電池204、スイッチ205、端子206、端子207を含む。
【0024】
親機100において、電源101は、直流電源であり、+端子が端子VSUPに接続され、-端子がグランド電位に接続される。コントローラ102は、例えばマイクロコントローラであり、出力ノードが端子REG_ENに接続される。端子GNDがグランド電位に接続される。容量素子103は、一端が端子INPに接続され、他端が信号源104の一端に接続される。信号源104の他端は、グランド電位に接続される。抵抗素子105は、一端が端子OUT及び端子108に接続され、他端が抵抗素子106の一端及び端子INNに接続される。抵抗素子106の他端はグランド電位及び端子109に接続される。容量素子107は、一端が端子OUT及び端子108に接続され、他端がグランド電位及び端子109に接続される。
【0025】
子機200において、スピーカ201は、一端が増幅回路202の出力ノード202bに接続され、他端が端子207に接続される。増幅回路202は、入力ノード202aが容量素子203の一端に接続され、電源ノード202cがスイッチ205のノード2053に接続され、グランドノード202dが端子207に接続される。容量素子203は、他端がスイッチ205のノード2052及び端子206に接続される。充電池204は、+端子がスイッチ205のノード2051に接続され、-端子が端子207に接続される。スイッチ205は、コントローラ102からの制御信号に応じて、第1の接続状態と第2の接続状態との間で切り替え可能である。第1の接続状態は、ノード2051がノード2052に接続されるとともにノード2053から遮断された状態である。第2の接続状態は、ノード2051がノード2053に接続されるとともにノード2052から遮断された状態である。端子206は、ライン301を介して端子108に接続される。端子207は、ライン302を介して端子109に接続される。
【0026】
インターフォン300は、図2(a)の場合に親機100で調整した電圧で子機200の充電池204を充電し、図2(b)の場合に子機200で充電池204の充電電荷を利用して親機100で増幅した信号を子機200へ供給しスピーカ201から音声を出力させる。これにより、インターフォン300を適正に動作させることができる。
【0027】
図2(a)では、親機100において、コントローラ102が端子REG_ENを介してスイッチ11の制御ノードへ供給する制御信号をアクティブレベル(例えば、Hレベル)に維持し、スイッチ11は、オン状態に維持される。信号源104は、交流信号の供給を停止している。子機200において、コントローラ102がスイッチ205の制御ノードへ供給する制御信号を第1のレベル(例えば、Hレベル)に維持し、スイッチ205が第1の接続状態に維持される。
【0028】
これにより、基準電圧源8の電圧がスイッチ11及びインピーダンス部9を介して演算増幅回路10の入力ノード10aへ継続的に供給される。演算増幅回路10は、抵抗素子105及び抵抗素子106で分圧された電圧が入力ノード10aの電圧(≒定電圧)に等しくなるようにフィードバック動作を行う。すなわち、半導体装置1は電源装置として機能し、略一定に制御された電圧Voutが親機100から子機200へ供給される。子機200では、スイッチ205が第1の接続状態に切り替えられており、親機100からの電圧Voutで充電池204が充電される。このとき、端子206と増幅回路202とは容量素子203を介して直流的に遮断されている。増幅回路202の電源ノード202cがフローティング状態であり、増幅回路202に電源が供給されずその動作を停止している。
【0029】
図2(b)では、親機100において、コントローラ102が端子REG_ENを介してスイッチ11の制御ノードへ供給する制御信号をノンアクティブレベル(例えば、Lレベル)に維持し、スイッチ11は、オフ状態に維持される。信号源104は、交流信号の供給を行う。子機200において、コントローラ102がスイッチ205の制御ノードへ供給する制御信号を第2のレベル(例えば、Lレベル)に維持し、スイッチ205が第2の接続状態に維持される。
【0030】
これにより、基準電圧源8の出力ノード8cが演算増幅回路10の入力ノード10aから遮断された状態で、信号源104からの交流信号が容量素子103を介して演算増幅回路10の入力ノード10aへ供給される。演算増幅回路10は、非反転増幅動作を行い、増幅された交流信号を子機200へ供給する。例えば、入力ノード10aの交流信号をVinとし、抵抗素子105,106の抵抗値をそれぞれR105,R106とすると、出力ノード10eの交流信号Voutは、次の数式1で表される。
Vout=(1+R105/R106)Vin・・・数式1
【0031】
すなわち、半導体装置1は信号増幅装置として機能し、増幅された交流信号Voutが親機100から子機200へ供給される。子機200では、スイッチ205が第2の接続状態に切り替えられており、充電池204の電圧が増幅回路202の電源ノード202cに供給され、増幅回路202は動作している。増幅回路202は、親機100からの交流信号Voutを容量素子203経由で受け、交流信号Voutを増幅してスピーカ201へ供給する。これにより、スピーカ201は、親機100で増幅された交流信号Voutに応じた音声を出力できる。
【0032】
このように、第1の応用例において、半導体装置1はコントローラ102から端子REG_ENに入力される信号に応じて電源装置と信号増幅装置の機能を切り替えて動作する。したがって、充電池204を充電するための電源装置と、親機100から子機200へ信号を供給する信号増幅装置とを別々に備える必要がなく、インターフォン300の部品を削減することが可能となり、製造コストと部品の実装面積を低減することができる。このように、電源装置と通信機能が一体となったシステムを構成可能である。
【0033】
あるいは、半導体装置1は、図3に示す第2の応用例に応用できる。図3は、半導体装置1の第2の応用例を示す回路図である。図3は、第2の応用例として、信号増幅装置又は電源装置への応用例を例示する。図3(a)は、半導体装置1を第2のモードに切り替えて信号増幅装置として機能させた状態(バックアップ電源装置のスタンバイ状態)を示し、図3(b)は、半導体装置1を第1のモードに切り替えて電源装置として機能させた状態(バックアップ電源装置のアクティブ状態)を示す。
【0034】
半導体装置1を含むバックアップ電源装置500は、図3に示すような電源システム600に適用可能である。電源システム600は、バックアップ電源装置500に加えて、メイン電源装置400を有する。メイン電源装置400は、入力ノード400aがライン401を介して電源Eの+端子に接続され、入力ノード400bがライン402を介して電源Eの-端子に接続される。メイン電源装置400は、出力ノード400cがライン403を介して負荷LDの一端に接続され、出力ノード400dがライン404を介して負荷LDの他端に接続される。出力ノード400c及び負荷LDの一端の間には、出力ノード400cから負荷LDへ向かう方向に整流させる整流素子405(例えば、ダイオード)が接続される。
【0035】
バックアップ電源装置500は、入力ノード500aがライン501を介して電源Eの+端子に接続され、入力ノード500bがライン502を介して電源Eの-端子に接続される。バックアップ電源装置500は、出力ノード500cが容量素子511及びライン503を介して負荷LDの一端に接続され、また出力ノード500cはスイッチ512およびライン503を介して負荷LDの一端に接続され、出力ノード500dがライン504を介して負荷LDの他端に接続される。バックアップ電源装置500は、制御ノード500eがライン505を介して出力ノード400c及び整流素子405の間のノードに接続される。
【0036】
バックアップ電源装置500は、半導体装置1に加えて、インバータ506、スイッチ507、信号源508、抵抗素子509、抵抗素子510をさらに含む。半導体装置1は、インピーダンス部9として、抵抗素子9aを含んでもよい。
【0037】
バックアップ電源装置500において、ライン501が端子VSUPに接続される。端子GNDがライン502を介してグランド電位に接続される。ライン505は、インバータ506を介して端子REG_ENに接続されるとともに、スイッチ507の制御ノードに接続される。すなわち、端子REG_EN経由でスイッチ11の制御ノードに供給される制御信号のレベルは、ライン505の電圧のレベルに対して論理反転したレベルになる。スイッチ507の制御ノードに供給される制御信号のレベルは、ライン505の電圧のレベルと論理的に同様のレベルになる。スイッチ507は、一端が端子INPに接続され、他端が信号源508の一端に接続される。信号源508の他端は、グランド電位に接続される。抵抗素子509は、一端が端子OUT及び容量素子511の一端に接続され、他端が抵抗素子510の一端及び端子INNに接続される。抵抗素子510の他端はグランド電位及びライン504に接続される。スイッチ512は、容量素子511と並列に接続される。
【0038】
電源システム600は、図3(a)の場合にメイン電源装置400が正常動作し負荷LDへ電源供給し、図3(b)の場合にメイン電源装置400がダウンしバックアップ電源装置500が代替的に負荷LDへ電源供給する。これにより、負荷LDへ安定的に電源を供給できる。
【0039】
図3(a)では、メイン電源装置400は、正常に動作しており、電源Eを受けて所定の電圧V400を生成して出力ノード400cから負荷LDへ供給している。出力ノード400cの電圧V400がアクティブレベル(例えば、Hレベル)にあるため、ノンアクティブレベルの制御信号が制御ノードに供給されスイッチ11はオフ状態に維持され、アクティブレベルの制御号が制御ノードに供給されスイッチ507はオン状態に維持される。信号源508は、交流信号の供給を行う。
【0040】
これにより、基準電圧源8の出力ノード8cが演算増幅回路10の入力ノード10aから遮断された状態で、信号源508からの交流信号がスイッチ507を介して演算増幅回路10の入力ノード10aへ供給される。演算増幅回路10は、非反転増幅動作を行い、増幅された交流信号を容量素子511及びライン503,403経由で負荷LDへ供給する。このとき、スイッチ512はオフ状態に制御され、増幅された交流信号は容量素子511によりDC成分はカットされて出力される。例えば、入力ノード10aの交流信号をVinとし、抵抗素子509,510の抵抗値をそれぞれR509,R510とすると、出力ノード10eの交流信号Voutは、次の数式2で表される。
Vout=(1+R509/R510)Vin・・・数式2
【0041】
すなわち、半導体装置1は信号増幅装置として機能し、メイン電源装置400が負荷LDへ供給する電圧V400にAC成分が重畳される形で、交流信号Voutが負荷LDへ供給される。
【0042】
図3(b)では、メイン電源装置400は、何らかの異常によりダウンしている。出力ノード400cの電圧V400がノンアクティブレベル(例えば、Lレベル)へ減衰しているため、アクティブレベルの制御信号が制御ノードに供給されスイッチ11はオン状態に維持され、ノンアクティブレベルの制御信号が制御ノードに供給されスイッチ507はオフ状態に維持され、アクティブレベルの制御信号が制御ノードに供給されスイッチ512はオン状態に維持される。信号源508は、交流信号の供給を停止している。
【0043】
これにより、基準電圧源8の電圧がスイッチ11及びインピーダンス部9を介して演算増幅回路10の入力ノード10aへ継続的に供給される。演算増幅回路10は、抵抗素子105及び抵抗素子106で分圧された電圧が入力ノード10aの電圧(≒定電圧)に等しくなるようにフィードバック動作を行う。すなわち、半導体装置1は電源装置として機能し、略一定に制御された電圧Voutがバックアップ電源装置500から負荷LDへ供給される。
【0044】
なお、メイン電源装置400が回復し、出力ノード400cの電圧V400がアクティブレベル(例えば、Hレベル)に戻れば、ノンアクティブレベルの制御信号が制御ノードに供給されスイッチ11はオフ状態に維持され、アクティブレベルの制御号が制御ノードに供給されスイッチ507はオン状態に維持される。すなわち、図3(a)の状態に復帰する。
【0045】
このように、第2の応用例において、半導体装置1はメイン電源装置400の出力ノード400cから端子REG_ENに入力される信号に応じて信号増幅装置と電源装置の機能を切り替えて動作する。したがって、負荷LDへの電源供給が必須となるシステムにおいて、メイン電源装置400がダウンしたことを検出するための検出装置やバックアップ用の電源装置を備える必要がなく、電源システム600の部品を削減することが可能となり、製造コストと部品の実装面積を低減することができる。
【0046】
あるいは、半導体装置1は、スイッチ11がオン状態に維持される第1のモードとスイッチ11がスイッチング動作する第3のモードとで切り替え可能である。第1のモードでは、端子REG_ENを介してスイッチ11の制御ノードに供給される信号がアクティブレベルに維持され、スイッチ11がオン状態に維持される。第3のモードでは、端子REG_ENを介してスイッチ11の制御ノードに供給される信号がアクティブレベルとノンアクティブレベルとの間で変化し、スイッチ11がスイッチング動作する。
【0047】
例えば、半導体装置1は、図4に示す第3の応用例に応用できる。図4は、半導体装置1の第3の応用例を示す回路図である。図4は、第3の応用例として、LDO(Low Drop Out)型電源装置又はスイッチング型電源装置への応用例を例示する。図4(a)は、半導体装置1を第1のモードに切り替えてLDO型電源装置として機能させた状態を示し、図4(b)は、半導体装置1を第3のモードに切り替えてスイッチング型電源装置として機能させた状態を示す。図4(a)に示すLDO型電源装置は、LDO型電圧レギュレータとも呼ばれる。図4(b)に示すスイッチング型電源装置は、スイッチング型電圧レギュレータとも呼ばれる。
【0048】
電源装置700は、半導体装置1を含み、電源701、スイッチ702、パルス源703、電圧源704、抵抗素子705、容量素子706、エラーアンプ707、電圧源708、誘導素子709、容量素子710、抵抗素子711、抵抗素子712をさらに含む。半導体装置1は、インピーダンス部9として、V-I変換素子9bを含んでもよい。V-I変換素子9bは、例えばMOSトランジスタであり、ゲートがスイッチ11の一端に接続され、ドレインが端子VSUPに接続され、ソースが演算増幅回路10の入力ノード10aと端子INPとに接続される。
【0049】
電源701は、直流電源であり、+端子が端子VSUPに接続され、-端子がグランド電位に接続される。パルス源703は、一端がスイッチ702に接続され、他端がグランド電位に接続される。パルス源703は、アクティブレベル(例えば、Hレベル)とノンアクティブレベル(例えば、Lレベル)との間で周期的に変動するパルスを発生可能である。電圧源704は、+端子がスイッチ702に接続され、-端子がグランド電位に接続される。電圧源704は、アクティブレベル(例えば、Hレベル)の電圧を発生可能である。
【0050】
スイッチ702は、コントローラ(図示せず)からの制御信号に応じて、第1の接続状態と第2の接続状態との間で切り替え可能である。第1の接続状態は、端子REG_ENが電圧源704に接続されるとともにパルス源703から遮断された状態(図4(a))である。第2の接続状態は、端子REG_ENがパルス源703に接続されるとともに電圧源704から遮断された状態(図4(b))である。
【0051】
端子GNDがグランド電位に接続される。抵抗素子705は、一端が端子INPに接続され、他端がグランド電位に接続される。容量素子706は、一端が端子INPに接続され、他端がグランド電位に接続される。エラーアンプ707は、非反転入力ノード707aが抵抗素子711及び抵抗素子712の間のノード713に接続され、反転ノード707bが電圧源708の一端に接続され、出力ノード707cが端子INNに接続される。電圧源708の他端はグランド電位に接続される。電圧源708は、参照電圧VREFを発生可能である。誘導素子709は、一端が端子OUTに接続され、他端が負荷LDの一端に接続される。容量素子710は、一端が誘導素子709の他端及び負荷LDの一端に接続され、他端がグランド電位及び負荷LDの他端に接続される。抵抗素子711は、一端が誘導素子709の他端及び負荷LDの一端に接続され、他端がノード713に接続される。抵抗素子712は、一端がノード713に接続され、他端がグランド電位及び負荷LDの他端に接続される。
【0052】
電源装置700は、図4(a)の場合、負荷LDの駆動負荷が比較的低いことに応じて半導体装置1をLDO型電源装置として機能させ、図4(b)の場合、負荷LDの駆動負荷が比較的高いことに応じて半導体装置1をスイッチング型電源装置として機能させる。これにより、電源装置700の動作を高効率化できる。
【0053】
図4(a)では、スイッチ702が第1の接続状態に切り替えられており、電圧源704で発生するアクティブレベルの電圧がスイッチ702及び端子REG_EN経由で制御ノードに供給されスイッチ11はオン状態に維持される。ノード713には、電圧Voutが抵抗素子711及び抵抗素子712で分圧された電圧が発生する。
【0054】
これにより、基準電圧源8の電圧(≒定電圧)がスイッチ11及びインピーダンス部9を介して演算増幅回路10の入力ノード10aへ継続的に供給される。エラーアンプ707及び演算増幅回路10は、電圧Voutが一定となるように動作する。ノード713の電圧が参照電圧VREFより低ければ、演算増幅回路10の出力電圧Voutが上昇するようにエラーアンプ707が信号を出力するので、ノード713の電圧が上昇していく。ノード713の電圧が参照電圧VREFより高ければ、演算増幅回路10の出力電圧Voutが低下するようにエラーアンプ707が信号を出力するので、ノード713の電圧が下降していく。これにより、端子OUTの電圧Voutが概ね一定のレベルになるように制御される。すなわち、半導体装置1はLDO型電源装置として機能し、略一定に制御された電圧Voutが電源装置700から負荷LDへ供給される。
【0055】
図4(b)では、スイッチ702が第2の接続状態に切り替えられており、パルス源703で発生するパルス電圧がスイッチ702及び端子REG_EN経由で制御ノードに供給されスイッチ11はパルス電圧に応じたスイッチング動作を行う。
【0056】
これにより、基準電圧源8の電圧がパルス状の電圧に整形され、パルス状の電圧がV-I変換素子9bでパルス状の電流に変換される。パルス状の電流が抵抗素子705の抵抗値に応じた電圧に変換され、変換後の電圧で容量素子706が充放電される。これにより、三角波状の電圧が演算増幅回路10の入力ノード10aへ供給される。エラーアンプ707及び演算増幅回路10は、スイッチング型電源装置としてのエラーアンプとPWMコンパレータに相当し、電圧Voutが一定となるように動作する。ノード713の電圧が参照電圧VREFより低ければ、演算増幅回路10が三角波状の電圧とエラーアンプ707の出力とを比較し、広いパルス幅の(デューティ比が大きい)電圧を出力するので、ノード713の電圧が上昇していく。ノード713の電圧が参照電圧VREFより高ければ、演算増幅回路10が三角波状の電圧とエラーアンプ707の出力とを比較し、狭いパルス幅の(デューティ比が小さい)電圧を出力するので、ノード713の電圧が下降していく。これにより、端子OUTの電圧Voutが概ね一定のレベルになるように制御される。すなわち、半導体装置1はスイッチング型電源装置として機能し、略一定に制御された電圧Voutが電源装置700から負荷LDへ供給される。
【0057】
このように、第3の応用例において、半導体装置1は端子REG_ENに入力される信号に応じてLDO型電源装置とスイッチング型電源装置の機能を切り替えて動作する。したがって、負荷LDの状態に応じて電源装置としての動作モードを切り替えることが可能となり、LDO型電源装置とスイッチング型電源装置を備える必要がなく、製造コストと部品の実装面積を低減することができる。また、負荷LDの駆動負荷が比較的低いときにLDO型電源装置として動作させることで消費電力を低くすることが可能であり、効率の高い電源装置700を構成することが可能となる。
【0058】
また、LDO型電源装置とスイッチング型電源装置の両方を備えるシステムにおいて、半導体装置1のみで構成することができ製造コストを低減可能となる。さらに、基板実装パターンを共通化でき、効率的に様々な電源システムを設計することが可能となる。
【0059】
あるいは、半導体装置1は、端子REG_ENにPWM回路が接続され端子INPに容量素子が接続された状態で、端子REG_ENを介してスイッチ11の制御ノードで受けるPWM信号が第1のレベルと第2のレベルとの間で変化する期間にDA変換装置の一部として機能してもよい。
【0060】
例えば、半導体装置1は、図5に示す第4の応用例に応用できる。図5は、半導体装置1の第4の応用例を示す回路図である。図5は、第4の応用例として、DA変換装置への応用例を例示する。DA変換装置は、シリアルデータ又はパラレルデータのデジタル信号をアナログ信号へ変換する。
【0061】
DA変換装置800は、半導体装置1を含み、電源801、デジタル処理回路802、容量素子803及びライン805をさらに含む。
【0062】
電源801は、直流電源であり、+端子が端子VSUPに接続され、-端子がグランド電位に接続される。端子GNDがグランド電位に接続される。容量素子803は、一端が端子INP経由でインピーダンス部9の他端と演算増幅回路10の入力ノード10aとを接続するラインに接続され、他端がグランド電位に接続される。すなわち、インピーダンス部9及び容量素子803を含む回路は、ローパスフィルタ806を構成する。端子OUT及び負荷LDの一端の間のノード804は、ライン805及び端子INN経由で演算増幅回路10の入力ノード10bに接続される。すなわち、演算増幅回路10及びライン805を含む回路は、電圧フォロワとして機能する出力バッファ807を構成する。
【0063】
デジタル処理回路802は、デジタル信号を受け、パルス信号を出力可能である。例えば、デジタル信号に基づき変調されたパルス幅を有するPWM信号を生成するPWM回路であってもよい。PWM回路は、デジタル信号に応じてDutyを変化させたパルス信号(PWM信号)を出力する。あるいは、デジタル信号に基づき変調されたパルス間隔周期を有するPFM信号を生成するPFM回路であってもよい。PFM回路は、デジタル信号に応じてパルス間の間隔を変化させ、周波数を変化させたパルス信号(PFM信号)を出力する。デジタル処理回路802は、デジタル信号のビット値が“0”であれば第1のレベルのパルス信号を出力し、デジタル信号のビット値が“1”であれば第1のレベルより高いレベルの第2のレベルのパルス信号を出力する。デジタル処理回路802は、PWM信号又はPFM信号を端子REG_EN経由でスイッチ11の制御ノードへ供給する。スイッチ11は、PWM信号又はPFM信号に応じてオン・オフする。これにより、スイッチ11は、PWM信号又はPFM信号に応じて、パルス電圧を生成する。スイッチ11は、パルス電圧をローパスフィルタ806へ供給する。ローパスフィルタ806は、パルス電圧を平滑化し、平滑電圧を出力バッファ807へ供給する。出力バッファ807は、平滑電圧に応じて、アナログ電圧(アナログ信号)を負荷LDへ出力する。これにより、DA変換装置800でデジタル信号がアナログ信号へ変換されて負荷LDへ出力される。右の波形図は、デジタル処理回路802から出力されるパルス信号と、端子OUTから出力されるパルス信号に応じたアナログ信号を示す。このように、DA変換装置800に入力されたデジタル信号は、PWM回路又はPFM回路により変調され、デジタル信号に応じたアナログ電圧が負荷LDへ供給される。
【0064】
また、半導体装置1は、図6に示す第5の応用例に応用できる。図6は、半導体装置1の第5の応用例を示す回路図である。図6は、第5の応用例として、増幅機能を有するDA変換装置への応用例を例示する。第5の応用例は、第4の応用例に対して、DA変換後のアナログ信号をさらに増幅するように改良された応用例である。
【0065】
DA変換装置900は、DA変換装置800(図5参照)に対して、抵抗素子908及び抵抗素子909をさらに含む。
【0066】
抵抗素子908は、一端がノード804に接続され、他端がノード910に接続される。ノード804は、端子OUT及び負荷LDの一端にそれぞれ接続される。ノード910は、抵抗素子909の一端に接続され、ライン805を介して端子INNに接続される。抵抗素子909の他端はグランド電位及び負荷LDの他端に接続される。すなわち、演算増幅回路10、抵抗素子908、抵抗素子909及びライン805を含む回路は、非反転増幅器として機能する出力アンプ907を構成する。
【0067】
ローパスフィルタ806が平滑電圧を生成する点は、第4の応用例と同様である。図6では、ローパスフィルタ806は、平滑電圧を出力アンプ907へ供給する。出力アンプ907は、平滑電圧に応じて、非反転増幅動作を行い、増幅されたアナログ電圧を生成する。例えば、入力ノード10aの平滑電圧をVinとし、抵抗素子908,909の抵抗値をそれぞれR908,R909とすると、出力ノード10eのアナログ電圧Voutは、次の数式3で表される。
Vout=(1+R908/R909)Vin・・・数式3
【0068】
出力アンプ907は、増幅率(1+R908/R909)の増幅後のアナログ電圧(アナログ信号)を負荷LDへ出力する。これにより、DA変換装置800でデジタル信号が増幅されたアナログ信号へ変換されて負荷LDへ出力される。
【0069】
以上のように、本実施形態では、半導体装置1において、基準電圧源8と演算増幅回路10の入力ノード10aとの間にスイッチ11が電気的に接続され、端子REG_ENがスイッチ11の制御ノードに電気的に接続される。これにより、半導体装置1の外部からスイッチ11を利用でき、基準電圧源8と演算増幅回路10とを電気的に切り離せるので、半導体装置1を電源装置以外の用途にも応用でき、半導体装置1の応用の幅を広げることができる。
【0070】
また、本実施形態では、半導体装置1において、スイッチ11と演算増幅回路10の入力ノード10aとの間にインピーダンス部9が電気的に接続され、端子INPがインピーダンス部9と演算増幅回路10の入力ノード10aとの間のノードに電気的に接続される。これにより、半導体装置1の外部からインピーダンス部9を利用でき、所定の機能を実現できるので、半導体装置1を電源装置以外の用途にも応用でき、半導体装置1の応用の幅を広げることができる。さらに、半導体装置1は出力バッファ807を備えているため、負荷LDの駆動負荷が比較的高い場合でも信号を供給することが可能である。
【0071】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0072】
1 半導体装置
8 基準電圧源
9 インピーダンス部
10 演算増幅回路
11 スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6