(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089782
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】予約更新管理システム、予約更新管理装置、予約更新管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230621BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204507
(22)【出願日】2021-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 遼
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】他の予約済の予約対象が存在する場合でも、新たに予約対象を予約しようとしている利用者が、他の予約済の予約対象のキャンセル要否を自らが別途考慮新する必要がなくなる予約更新管理システム、予約更新管理装置、予約更新管理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】予約更新管理システムは、利用者による予約操作に基づいて所定の予約対象を予約する際に、所定の予約対象の他に利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、所定の予約対象の種類及び予約済の予約対象の種類に応じて、所定の予約対象の予約に係る情報及び予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面を利用者端末5のディスプレイに表示させるS106。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約対象を予約する際に使用される利用者端末と、前記利用者端末によって予約操作された所定の予約対象の利用状態を更新して管理する予約更新管理装置と、を含む予約更新管理システムであって、
利用者によって予約操作された前記所定の予約対象の予約を行う予約処理手段と、
前記利用者による予約操作に基づいて前記所定の予約対象を予約する際に、前記所定の予約対象の他に前記利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、前記所定の予約対象の種類及び前記予約済の予約対象の種類に応じて、前記所定の予約対象の予約に係る情報及び前記予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を有する、
ことを特徴とする予約更新管理システム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記予約対象の予約処理に係る情報として、前記予約対象を予約できない旨、又は前記予約対象を予約した旨を前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の予約更新管理システム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記予約済の予約対象のキャンセルに係る情報として、前記予約済の予約対象の予約をキャンセルした旨、又は前記予約済の予約対象の予約のキャンセル要否の選択を促す旨のいずれかを前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の予約更新管理システム。
【請求項4】
前記所定の予約対象又は前記予約済の予約対象は座席、会議室、応接室、及び備品を含み、
前記予約処理手段は、
前記所定の予約対象又は前記予約済の予約対象が座席の場合であり、座席の予約を行う前に予約済の座席があるときは、前記座席の予約を行うとともに、前記予約済の座席の予約をキャンセルし、前記所定の予約対象又は前記予約済の予約対象が会議室、応接室、又は備品のいずれかの場合であり、前記会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行う前に予約済の会議室、応接室、又は備品があるときは、前記会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行うとともに、前記予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約に係るキャンセル要否の問合せを行う、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の予約更新管理システム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、
前記会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行う前に予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかが存在するときは、前記会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行った旨、及び前記予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約に係るキャンセル要否を選択するキャンセル選択部を前記表示手段に表示させ、
前記予約処理手段は、
前記キャンセル選択部に対して、前記予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約をキャンセルしない選択がされた場合に、前記会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行うとともに、前記予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を維持する、
ことを特徴とする請求項4に記載の予約更新管理システム。
【請求項6】
前記予約処理手段は、
前記所定の予約対象に設けられたコード情報が取得されることにより、前記所定の予約対象の予約処理及び前記予約済の予約対象のキャンセル処理のうち少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の予約更新管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の予約更新管理システムであって、
前記コード情報に含まれる前記予約対象を識別する予約対象識別情報から得られた予約情報に基づいて、前記所定の予約対象の種類、前記所定の予約対象の予約可否、及び前記予約済の予約対象の有無に係る判断を行う判断手段と、
を有する、
ことを特徴とする予約更新管理システム。
【請求項8】
前記コード情報には、バーコードで示される一次元コード情報、QRコードで示される二次元コード情報及びPMコードで示される三次元コード情報が含まれる、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の予約更新管理システム。
【請求項9】
利用者端末によって予約操作された所定の予約対象の利用状態を更新して管理する予約更新管理装置であって、
利用者によって予約操作された前記所定の予約対象の予約を行う予約処理手段と、
前記利用者による予約操作に基づいて前記所定の予約対象を予約する際に、前記所定の予約対象の他に前記利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、前記所定の予約対象の種類及び前記予約済の予約対象の種類に応じて、前記所定の予約対象の予約に係る情報及び前記予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を有する、
ことを特徴とする予約更新管理装置。
【請求項10】
利用者端末によって予約操作された所定の予約対象の利用状態を更新して管理する予約更新管理装置が実行する予約更新管理方法であって、
利用者によって予約操作された前記所定の予約対象の予約を行う予約処理ステップと、
前記利用者による予約操作に基づいて前記所定の予約対象を予約する際に、前記所定の予約対象の他に前記利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、前記所定の予約対象の種類及び前記予約済の予約対象の種類に応じて、前記所定の予約対象の予約に係る情報及び前記予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面を表示手段に表示させる表示制御ステップと、
を含む処理を実行することを特徴とする予約更新管理方法。
【請求項11】
利用者端末によって予約操作された所定の予約対象の利用状態を更新して管理する予約更新管理装置に、
利用者によって予約操作された前記所定の予約対象の予約を行う予約処理ステップと、
前記利用者による予約操作に基づいて前記所定の予約対象を予約する際に、前記所定の予約対象の他に前記利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、前記所定の予約対象の種類及び前記予約済の予約対象の種類に応じて、前記所定の予約対象の予約に係る情報及び前記予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面を表示手段に表示させる表示制御ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約更新管理システム、予約更新管理装置、予約更新管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
公共交通機関などの場で利用される座席等の予約において、利用者による座席指定を受け付けるサービスが提供されている。このサービスでは、ある利用者が希望座席を予約しようとした場合、希望座席が空席でないときは、利用者は希望座席以外の座席の予約をする必要がある。一方で、利用者が認識しない間に予約されていた希望座席がキャンセルされ希望座席の予約が可能な状態になることがあるが、利用者は希望座席がキャンセルされたことを認識できないため、希望座席を適切なタイミングで予約することができない。
【0003】
このような状況を改善するため、座席を予約する目的で希望座席を登録しておき、希望座席にキャンセルが発生した場合、希望座席の予約を確定させ、キャンセル発生前までに利用していた座席をキャンセルする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、座席を含めた予約対象を予約しようとした場合に、既に他の予約済の予約対象が存在する状況において、他の予約済の予約対象の種類に応じた予約管理を行っていない。そのため、他の予約済の予約対象が存在する場合、新たに予約対象を予約しようとしている利用者は、新たに予約したい予約対象に加えて、自らが他の予約済の予約対象のキャンセル要否を別途考慮しなければならないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、予約対象を予約する際に使用される利用者端末と、前記利用者端末によって予約操作された所定の予約対象の利用状態を更新して管理する予約更新管理装置と、を含む予約更新管理システムであって、利用者によって予約操作された前記所定の予約対象の予約を行う予約処理手段と、前記利用者による予約操作に基づいて前記所定の予約対象を予約する際に、前記所定の予約対象の他に前記利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、前記所定の予約対象の種類及び前記予約済の予約対象の種類に応じて、前記所定の予約対象の予約に係る情報及び前記予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、を有する、ことを特徴とする予約更新管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、他の予約済の予約対象が存在する場合でも、新たに予約対象を予約しようとしている利用者は、他の予約済の予約対象のキャンセル要否を自らが別途考慮新する必要がなくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】通信システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】予約更新管理装置及び予約管理サーバのハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図3】利用者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図4】通信システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図5】ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図6】予約対象管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図7】予約対象管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図8】予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図9】定期実行処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図10】ログイン認証処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図11】予約可否判断処理及び予約結果表示処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図12】利用者端末におけるコード情報取得時の表示画面例である。
【
図13】予約対象に対する予約可否判断処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
【
図14】予約対象に対する予約可否判断処理の他の詳細の一例を示すフローチャートである。
【
図15】利用者端末における座席に対する予約不可時の表示画面例である。
【
図16】利用者端末における他の座席のキャンセルを伴う座席に対する予約完了時の表示画面例である。
【
図17】利用者端末における座席に対する予約完了時の表示画面例である。
【
図18】利用者端末における座席以外の予約対象に対する予約不可時の表示画面例である。
【
図19】利用者端末における他の予約済の予約対象のキャンセル要否を伴う応接室に対する予約完了時の表示画面例である。
【
図20】利用者端末における座席以外の予約対象に対する予約完了時の表示画面例である。
【
図21】予約済の予約対象に対する処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、発明を実施するための形態について説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する部分があればその説明を省略する。
【0009】
〔実施形態〕
〔通信システムの全体構成〕
図1は、通信システムの全体構成の一例を示す図である。
図1に示されているように、通信システム1は、予約更新管理装置3、利用者端末5及び予約管理サーバ7を含む各装置及び端末を有している。また、通信システム1は、予約更新管理装置3及び利用者端末5を含む予約更新管理システム2を有している。更に、通信システム1では、予約更新管理装置3、利用者端末5及び予約管理サーバ7は、通信ネットワーク100を介してそれぞれ互いに接続されている。
【0010】
通信ネットワーク100は、不特定多数の通信が行われる通信ネットワークであり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。なお、通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信による通信ネットワークが含まれてもよい。なお、予約更新管理装置3及び利用者端末5は、専用の構内ネットワーク等で互いに接続されていてもよいし、通信ネットワーク100の内側に、ファイアウォール(Fire Wall)を介して互いに接続されていてもよい。
【0011】
<予約更新管理装置>
予約更新管理装置3は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、通信システム1及び予約更新管理システム2を構築する一つの構成要素である。また、予約更新管理装置3は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。予約更新管理装置3は、予約更新管理システム2において、利用者端末5によって予約操作された所定の予約対象の利用状態を更新して管理する。
【0012】
なお、予約更新管理装置3は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の通信機能を有する通信端末であってもよい。予約更新管理装置3は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0013】
また、予約更新管理装置3は、利用者端末5に対してプッシュ通知(送信)によりデータ(情報)を通知(送信)してもよい。その場合、予約更新管理装置3は、例えば、プッシュ通知サーバの一例であるFCM(Firebase Cloud Messaging)を利用してプッシュ通知することで実現することが可能である。
【0014】
<利用者端末>
利用者端末5は、一般的なOSなどが搭載された通信を行うための情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、通信システム1及び予約更新管理システム2を構築する一つの構成要素である。また、利用者端末5は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。利用者端末5は更に、予約対象を予約する際に使用され、利用者によって所定の予約対象の予約操作を受け付け、予約結果を表示する。
【0015】
なお、利用者端末5は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末(サングラス型、腕時計型等)の通信機能を有する通信端末であってもよい。利用者端末5は更に、ブラウザソフトウエア、各種アプリ(自然文検索アプリ等)のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0016】
<予約管理サーバ>
予約管理サーバ7は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、予約管理サーバ7は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0017】
なお、予約管理サーバ7は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、予約管理サーバ7の機能の全てまたは一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。予約管理サーバ7は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0018】
なお、予約管理サーバ7は、一般に利用されているカレンダーサービスを一例とすることができる。そのため、そのハードウエア仕様は上述した構成に限らず、予約管理サーバ7を提供する提供元の仕様に基づくものであってよい。本実施形態では、予約管理サーバ7として外部から提供される予約管理サーバを一例として説明するが、これに限定されるものでもない。
【0019】
このように、予約更新管理システム2は、利用者が予約対象を予約する際に、他に予約済の予約対象が存在する場合でも、他の予約済の予約対象のキャンセル要否を自らが別途考慮新する必要を無くし、新たに予約したい予約対象に対する予約処理に注力することが可能なシステムを提供する。
【0020】
●用語について●
本実施形態において予約対象とは、座席、会議室、応接室、及び備品を含むリソースの一例である。このリソースには、所定のデータ等の資源に加えて、ある会社、団体及び組織等が保有、貸借、又は管理している資源を示すものをいう。その資源としてのリソースには、上述したように、例えば、座席、会議室、応接室、フリーアドレスを有するフリースペース(以下、「フリースペース」という)、ブース、レンタルオフィス、座席、レンタルスタジオ、ホテル等の宿泊施設、催物会場等の場所、空間が挙げられる。これらのリソースは移動しにくいものであり、設備ともいう。更に、各種備品、各種電子機器、机、椅子、ロッカー、社用車、レンタカー(シェアリングカー)、駐車場、レンタルサイクル、駐輪場、遠隔会議システム、印刷サービスや仕組み、人(受付グループ)等もリソースとなり得る。
【0021】
また、本実施形態において利用者とは、以下に該当する者をいう。例えば、利用者には、予約対象となるリソースを予約する(予約した)予約者、予約したリソースを使用(利用)する使用者、予約したリソースで実行(実施)されるイベントに参加する参加者、及び上述した各者に招待されて参加するゲスト参加者が含まれる。本実施形態では、説明の便宜上、利用者という用語を使用する。
【0022】
〔ハードウエア構成〕
続いて、
図2及び
図3を用いて、実施形態に係る通信システムを構成する装置又は端末のハードウエア構成について説明する。なお、
図2及び
図3に示されている装置又は端末のハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加又は削除されてもよい。
【0023】
<予約更新管理装置、予約管理サーバのハードウエア構成>
図2は、予約更新管理装置及び予約管理サーバのハードウエア構成の一例を示す図である。
図2に示されているように、予約更新管理装置3は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、HD305、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ306、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310を備えている。予約更新管理装置3は更に、ネットワークI/F311、キーボード312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320を備えている。
【0024】
これらのうち、CPU301は、予約更新管理装置3全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。EEPROM304は、CPU301の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。HD305は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ306は、CPU301の制御にしたがってHD305に対する各種データの読出し又は書込みを制御する。ここで、予約更新管理装置3は、HD305及びHDDコントローラ306に代えて、SSD(Solid State Drive)を搭載したハードウエア構成であってもよい。ディスプレイ307は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ307は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F308は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標。以下省略)、Wi-Fi(登録商標。以下省略)等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ309は、CPU301の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F310は、CMOSセンサ309の駆動を制御する回路である。
【0025】
ネットワークI/F311は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。キーボード312は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス313は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。メディアI/F315は、フラッシュメモリ等の記録メディア314に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F216は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F317は、CPU301の制御にしたがってマイク318及びスピーカ319との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク318は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ319は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン320は、CPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0026】
予約管理サーバ7は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、HD705、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ706、ディスプレイ707、近距離通信I/F708、CMOSセンサ709、撮像素子I/F710、ネットワークI/F711、キーボード712、ポインティングデバイス713、メディアI/F715、外部機器接続I/F716、音入出力I/F717、マイク718、スピーカ719及びバスライン720を備えている。これらのハードウエア資源は、予約更新管理装置3のCPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、HD305、HDDコントローラ306、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310、ネットワークI/F311、キーボード312、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0027】
<利用者端末のハードウエア構成>
図3は、利用者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
図3に示されているように、利用者端末5は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510、ネットワークI/F511、タッチパネル512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F518、音入出力I/F519、マイク520、スピーカ521及びバスライン530を備えている。これらのハードウエア資源は、予約更新管理装置3のCPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310、ネットワークI/F311、ポインティングデバイス313、メディアI/F315、外部機器接続I/F316、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。本実施形態において、ディスプレイ707は、表示手段の一例として機能する。タッチパネル512は、利用者がディスプレイ307上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、利用者端末5を操作するための入力手段の一種である。
【0028】
なお、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録、又はネットワークを介してダウンロードを行い流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標。以下省略)、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。例えば、予約更新管理装置3は、本発明に係るプログラムが実行されることで、本発明に係る予約更新管理方法を実現する。
【0029】
〔通信システムの機能構成〕
次に、
図4乃至
図8を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。
図4は、通信システムの機能構成の一例を示す図である。なお、
図4は、
図1に示されている装置又は端末のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0030】
<予約更新管理装置の機能構成>
まず、
図4を用いて、予約更新管理装置3の機能構成について説明する。
図4に示されているように、予約更新管理装置3は、送受信部31、表示制御部34、判断部35、生成部37、予約処理部38及び記憶読出部39を有する。これら各機能部は、
図2に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM302、EEPROM304及びHD305のうち少なくとも一つからRAM303に展開された予約更新管理装置3用のプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、予約更新管理装置3は、
図2に示されているROM302、EEPROM304及びHD305のうち少なくとも一つにより構築される記憶部3000を有している。更に、記憶部3000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、予約対象に対する予約又は予約キャンセルに係る処理に基づいて得られた予約結果を閲覧するための予約結果閲覧アプリ等が記憶されている。
【0031】
<<予約更新管理装置の各機能構成>>
次に、予約更新管理装置3の各機能構成について詳細に説明する。
図4に示されている予約更新管理装置3の送受信部31は、主に、ネットワークI/F311及び近距離通信I/F308に対するCPU301の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において、送受信部31は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0032】
表示制御部34は、主に、ディスプレイ307に対するCPU301の処理によって実現され、予約更新管理装置3における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部34は、例えば、ブラウザを用いて、HTML等により作成された表示画面を、予約更新管理装置3のディスプレイ307(以下、単にディスプレイ307という)又は利用者端末5のディスプレイ507に表示させる。なお、表示制御部34は、利用者による予約操作に基づいて所定の予約対象を予約する際に、所定の予約対象の他に利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、以下の処理を実行する。具体的には、表示制御部34は、所定の予約対象の種類及び予約済の予約対象の種類に応じて、所定の予約対象の予約に係る情報及び予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面をディスプレイ307又は利用者端末5のディスプレイ507に表示させる。また、表示制御部34は、予約対象の予約処理に係る情報として、予約対象を予約できない旨、又は予約対象を予約した旨をディスプレイ307又は利用者端末5のディスプレイ507に表示させる。また、表示制御部34は、予約済の予約対象のキャンセルに係る情報として、予約済の予約対象の予約をキャンセルした旨、又は予約済の予約対象の予約のキャンセル要否の選択を促す旨のいずれかをディスプレイ307又は利用者端末5のディスプレイ507に表示させる。更に、表示制御部34は、会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行う前に予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかが存在するときは、会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行った旨、及び予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約に係るキャンセル要否を選択するキャンセル選択部をディスプレイ307又は利用者端末5のディスプレイ507に表示させる。本実施形態において、表示制御部34は、表示制御手段の一例として機能する。
【0033】
判断部35は、主に、CPU301の処理によって実現され、予約更新管理装置3における各種判断を行う。判断部35は更に、予約対象に設けられたQRコード(登録商標。以下、省略)等のコード情報に含まれる予約対象名、予約対象を識別する予約対象識別情報等から得られた予約情報に基づいて、所定の予約対象の種類、所定の予約対象の予約可否、及び予約済の予約対象の有無に係る判断を行う。なお、予約情報には、所定の予約対象に係る予約対象識別情報、予約対象名、利用者識別情報、利用者名、予約開始日時情報、予約終了日時情報、利用対象の利用状態に係る情報等が含まれる。本実施形態において、判断部35は、判断手段の一例として機能する。
【0034】
生成部37は、主に、CPU301の処理によって実現され、判断部35によって行われた所定の予約対象及び他の予約済の予約対象に関する判断結果に基づいて、利用者端末5に表示させるための各種予約処理結果に係る画面データを生成する。本実施形態において、生成部37は、生成手段の一例として機能する。
【0035】
予約処理部38は、主に、CPU301の処理によって実現され、利用者によって予約操作された所定の予約対象の予約、他の予約済の予約対象に係る予約のキャンセル又は維持を行う。また、予約処理部38は、所定の予約対象又は予約済の予約対象が座席の場合であり、座席の予約を行う前に予約済の座席があるときは、座席の予約を行うとともに、予約済の座席の予約をキャンセルし、所定の予約対象又は予約済の予約対象が会議室、応接室、又は備品のいずれかの場合であり、会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行う前に予約済の会議室、応接室、又は備品があるときは、会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行うとともに、予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約に係るキャンセル要否の問合せを行う。また、予約処理部38は、キャンセル選択部に対して、予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約をキャンセルしない選択がされた場合に、会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を行うとともに、予約済の会議室、応接室、又は備品のいずれかの予約を維持する。予約処理部38は更に、所定の予約対象に設けられたコード情報が取得されることにより、所定の予約対象の予約処理及び予約済の予約対象のキャンセル処理のうち少なくとも一方を行う。本実施形態において、予約処理部38は、予約処理手段の一例として機能する。本実施形態において、予約処理部38は、予約処理手段の一例として機能する。
【0036】
記憶読出部39は、主に、ROM302、EEPROM304及びHD305のうち少なくとも一つに対するCPU301の処理によって実現され、記憶部3000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部3000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において、記憶読出部39は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0037】
●ログイン情報管理テーブル●
図5は、ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部3000には、
図5に示されているようなログイン情報管理テーブルによって構成されたログイン情報管理DB3001が構築されている。ログイン情報管理テーブルでは、テナント識別情報ごとに、利用者識別情報、パスワード及び予約更新管理装置URLが関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、テナント識別情報は、企業等のテナントに対応付けられた識別情報であり、例えば、「T0001」、「T0002」等で与えられる。
【0038】
利用者識別情報は、テナント識別情報で管理される各利用者のメールアドレス等が記憶、管理される。利用者識別情報は、例えば、利用者によって予約更新管理装置3に対する認証が成功すると、予約更新管理装置3によって、入力された利用者識別情報が正しいものであると見なされる。この利用者識別情報は、予約対象を予約した予約者又は予約対象で行われる各種イベントの参加者のアカウントと同じものを示す。そのため、予約更新管理装置3は、入力された利用者識別情報により、利用者識別情報を入力した利用者が予約者である予約情報、又は参加者である予約情報を特定することができる。
【0039】
ログインパスワードは、予約更新管理システム2を含む通信システム1を利用する際のログイン時の利用者識別情報と関連付けられた識別情報であり、初回の起動時(ログイン時)等に利用者が設定する。予約更新管理装置URLは、予約更新管理装置3のうち各テナントに割り当てられたURLである。なお、予約更新管理装置URLは複数の顧客に共通の内容でもよい。
【0040】
なお、本実施形態において、ログイン情報管理テーブル(ログイン情報管理DB3001)は、ログイン情報管理手段の一例として機能する。
【0041】
●予約対象管理テーブル●
図6は、予約対象管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部3000には、
図6に示されているような予約対象管理テーブルによって構成された予約対象管理DB3002が構築されている。予約対象管理テーブルでは、例えば、利用者識別情報ごとに、利用者名、予約対象識別情報、予約対象名、予約開始日時、予約終了日時及び利用状態が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、利用者名は、利用者識別情報を有する利用者の名前である。予約対象識別情報は、座席、会議室等の予約対象(リソース)を識別する識別情報であり、例えば、「R0101」、「R0105」等で与えられる。予約対象名は、予約対象のリソースが何であるかを示し、例えば、予約対象のリソースが机(座席)であれば、「座席S01」等で与えられる。
【0042】
予約開始日時は、予約対象の利用が開始される日時(又は開始された日時)を表し、例えば、「2021/11/18 10:00」等で与えられる。予約終了日時は、予約対象の利用が終了される日時(又は終了された日時)を表し、例えば、「2021/11/18 10:45」等で与えられる。なお、予約情報管理テーブルでは予約開始日時、予約終了日時の二つの項目に分けられているが、予約開始日時と予約終了日時を一つにまとめて予約日時として管理されてもよい。
【0043】
利用状態は、予約対象の利用状態を表し、利用中であれば「利用中」、キャンセルされた場合は「キャンセル」といった内容に更新される。なお、
図6に示された予約対象管理テーブルは、例えば、「2021/11/24 12:30pm」の状態を示したものである。
【0044】
<利用者端末の機能構成>
次に、
図4を用いて、利用者端末5の機能構成について説明する。
図4に示されているように、利用者端末5は、送受信部51、操作受付部52、撮像取得部53、表示制御部54、判断部55、生成部57、予約処理部58及び記憶読出部59を有する。これら各機能部は、
図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM502、EEPROM504及び記録メディア514のうち少なくとも一つからRAM503に展開された利用者端末5用のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用者端末5は、
図3に示されているROM502、EEPROM504及び記録メディア514のうち少なくとも一つにより構築される記憶部5000を有している。更に、記憶部5000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、予約対象に対する予約を行うための予約アプリ等が記憶されている。なお、予約更新管理装置3に記憶されている予約結果閲覧アプリは、予約アプリに含まれる一部の機能であってもよいし、予約アプリに付属する別のアプリであってもよい。
【0045】
<<利用者端末の各機能構成>>
次に、利用者端末5の各機能構成について詳細に説明する。
図4に示されている利用者端末5の送受信部51は、主に、ネットワークI/F511及び近距離通信I/F508に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において、送受信部51は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0046】
操作受付部52は、主に、タッチパネル512又はポインティングデバイス513が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU501が処理することによって実現される。なお、操作受付部52は、タッチパネル512又はポインティングデバイス513に代えて、キーボード等の入力手段が用いられてもよい。本実施形態において、操作受付部52は、受付手段の一例として機能する。
【0047】
撮像取得部53は、主に、CMOSセンサ509及び撮像素子I/F510に対するCPU501の処理によって実現される。撮像取得部53は、予約対象に設けられたQRコード等のコード情報を撮像して、撮像した予約対象に関連付けられた予約対象識別情報等の各種情報を取得する。本実施形態において、撮像取得部53は、取得手段の一例として機能する。
【0048】
表示制御部54は、主に、ディスプレイ507に対するCPU501の処理によって実現され、利用者端末5における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部54は、例えば、ブラウザを用いて、HTML等により作成された表示画面を、ディスプレイ507に表示させる。なお、表示制御部54は、上述した予約更新管理装置3が有する表示制御部34の各種機能を備えていてもよい。その場合、予約更新管理システム2では、予約更新管理装置3が有する表示制御部34による各種表示制御に代えて、利用者端末5が有する表示制御部54による各種表示制御が行われる。特に、表示制御部54は、利用者による予約操作に基づいて所定の予約対象を予約する際に、所定の予約対象の他に利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、以下の処理を実行する。具体的には、表示制御部54は、所定の予約対象の種類及び予約済の予約対象の種類に応じて、所定の予約対象の予約に係る情報及び予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面をディスプレイ507に表示させる。本実施形態において、表示制御部54は、表示制御手段の一例として機能する。
【0049】
判断部55は、主に、CPU501の処理によって実現され、利用者端末5における各種判断を行う。なお、判断部55は更に、上述した予約更新管理装置3が有する判断部35の各種機能を備えていてもよい。その場合、予約更新管理システム2では、予約更新管理装置3が有する判断部35による各種判断処理に代えて、利用者端末5が有する判断部55による各種判断処理が行われる。本実施形態において、判断部55は、判断手段の一例として機能する。
【0050】
生成部57は、主に、CPU501の処理によって実現され、判断部55によって行われた所定の予約対象及び他の予約済の予約対象に関する判断結果に基づいて、ディスプレイ507に表示させるための各種予約処理結果に係る画面データを生成する。なお、生成部57は更に、上述した予約更新管理装置3が有する生成部37の機能を備えていてもよい。その場合、予約更新管理システム2では、予約更新管理装置3が有する生成部37による処理に代えて、利用者端末5が有する生成部57による処理が行われる。本実施形態において、生成部57は、生成手段の一例として機能する。
【0051】
予約処理部58は、主に、CPU501の処理によって実現され、利用者によって予約操作された所定の予約対象の予約、他の予約済の予約対象に係る予約のキャンセル又は維持を行う。なお、予約処理部58は更に、上述した予約更新管理装置3が有する予約処理部38の機能を備えていてもよい。その場合、予約更新管理システム2では、予約更新管理装置3が有する予約処理部38による処理に代えて、利用者端末5が有する予約処理部58による処理が行われる。本実施形態において、予約処理部58は、予約処理手段の一例として機能する。
【0052】
記憶読出部59は、主に、ROM502、EEPROM504及び記録メディア514のうち少なくとも一つに対するCPU501の処理によって実現され、記憶部5000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。また、記憶読出部59は、予約更新管理装置3が送信した認証情報を記憶部5000の所定領域に記憶、登録する。本実施形態において、記憶読出部59は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0053】
●予約対象管理テーブル●
図7は、予約対象管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部5000には、
図7に示されているような予約対象管理テーブルによって構成された予約対象管理DB5001が構築されている。なお、予約対象管理DB5001は、
図6に示した予約対象管理DB3002と同様の内容のテーブル情報が管理されるため、説明を省略する。
【0054】
<予約管理サーバの機能構成>
次に、
図4を用いて、予約管理サーバ7の機能構成について説明する。
図4に示されているように、予約管理サーバ7は、送受信部71、取得部73、登録部78及び記憶読出部79を有する。これら各機能部は、
図2に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つからRAM703に展開された予約管理サーバ7用のプログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、予約管理サーバ7は、
図2に示されているROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つにより構築される記憶部7000を有している。更に、記憶部7000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)等が記憶されている。
【0055】
<<予約管理サーバの各機能構成>>
次に、予約管理サーバ7の各機能構成について詳細に説明する。
図4に示されている予約管理サーバ7の送受信部71は、主に、ネットワークI/F711及び近距離通信I/F708に対するCPU701の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において、送受信部71は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0056】
取得部73は、主に、CPU701の処理によって実現され、予約更新管理装置3が送信した予約対象に係る予約情報の取得要求に基づいて、予約管理サーバ7で管理されている予約情報管理DBから各種予約情報を取得する。本実施形態において、取得部73は、取得手段の一例として機能する。
【0057】
登録部78は、主に、CPU701の処理によって実現され、利用者が予め入力した各種予約対象に係る予約情報を予約管理サーバ7で管理されている予約情報管理DBに登録する。また、登録部78は、予約更新管理装置3が送信した予約対象に係る予約情報の更新結果を、予約管理サーバ7で管理されている予約情報管理DBの各種予約情報に同期させて登録する。本実施形態において、登録部78は、登録手段の一例として機能する。
【0058】
記憶読出部79は、主に、ROM702、EEPROM704及びHD705のうち少なくとも一つに対するCPU701の処理によって実現され、記憶部7000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部7000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において、記憶読出部79は、記憶読出手段の一例として機能する。なお、予約管理サーバ7が有する各機能部は上述したものに限られず、予約管理サーバ7のハードウエア仕様等に応じて、適宜機能構成が変えられてもよい。
【0059】
●予約情報管理テーブル●
図8は、予約情報管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部7000には、
図8に示されているような予約情報管理テーブルによって構成された予約情報管理DB7001が構築されている。予約情報管理テーブルでは、テナント識別情報をタブとして分けられた予約識別情報ごとに、予約名、予約対象識別情報、予約対象名、利用者識別情報、予約開始日時、予約終了日時が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、予約識別情報は、予約対象を識別するための識別情報であり、例えば、「E0001」、「E0002」等で与えられる。予約名は、予約におけるイベントを表し、例えば、「業務」、「会議」、「ランチミーティング」等で与えられる。その他の項目は、上述した予約対象管理テーブルで管理されている内容と同様である。そのため、予約管理サーバ7が管理する予約情報管理テーブルの内容は、予約更新管理装置3が保有する予約対象管理テーブルとの間で、定期的に同期処理が行われ、互いに最新の内容に更新される。
【0060】
〔実施形態の処理又は動作〕
次に、
図9乃至
図21を用いて、実施形態に係る通信システムにおける各処理又は動作を説明する。
【0061】
<定期実行処理>
まず、予約更新管理装置3と予約管理サーバ7との間で行われる予約情報の同期処理のための定期実行処理について説明する。
図9は、定期実行処理の一例を示すシーケンス図である。
図9に示されているように、予約更新管理装置3の記憶読出部39は、予約対象管理DB3002(
図6参照)に管理されている利用者識別情報を読み出す(ステップS11)。
【0062】
次に、送受信部31は、予約管理サーバ7に対して予約情報の取得要求を送信する(ステップS12)。これにより、予約管理サーバ7の送受信部71は、予約更新管理装置3が送信した予約情報の取得要求を受信する。このとき、予約情報の取得要求には、予約更新管理装置3が管理しているテナント識別情報、現在日時情報が含まれる。なお、テナント識別情報に代えて又は加えて、ステップS11で読み出した利用者識別情報を予約情報の取得要求に加えてもよい。
【0063】
次に、予約管理サーバ7の記憶読出部79は、予約管理情報の読出しを行う(ステップS13)。具体的には、記憶読出部79は、ステップS12で受信したテナント識別情報をタブとして管理されているテーブル情報のうち、現在日時以降の予約管理情報をすべて読み出す。このときに読み出される予約管理情報には、予約識別情報、予約名、予約対象識別情報、予約対象名、利用者識別情報、予約開始日時情報、予約終了日時情報が含まれる。
【0064】
次に、送受信部71は、ステップS12で受信した予約情報の取得要求に対する応答として、予約情報の取得応答を送信する(ステップS14)。これにより、予約更新管理装置3の送受信部31は、予約管理サーバ7が送信した予約情報の取得応答を受信する。このとき、予約情報の取得応答には、ステップS13で読み出された予約管理情報のうち、利用者識別情報、予約対象識別情報、予約開始日時情報、予約終了日時情報が含まれる。なお、予約情報の取得応答には、上述した各情報のほか、ステップS13で読み出された所定のテナント識別情報で管理されているテーブル情報(予約管理情報)がすべて含まれてもよい。
【0065】
次に、予約更新管理装置3の記憶読出部39は、予約情報の更新を行う(ステップS15)。具体的には、記憶読出部39は、予約対象管理DB3002(
図6参照)で管理され対応する各情報を、ステップS14で受信した予約情報の取得応答に含まれる各情報に更新する。
【0066】
予約更新管理装置3と予約管理サーバ7は、上述したステップS12-S15までの処理を定期的(例えば、10分おき、1時間おき)に繰り返して実行する。これにより、予約更新管理装置3は、外部のクラウドサービスなどが提供する予約管理サーバ7で管理されている所定のテナントに所属する利用者の予約情報を同期(更新)させることが可能になる。
【0067】
本実施形態に係る予約更新管理システムでは、例えば、上述したステップS12及びS14の処理が実行される場合、予約更新管理装置3と予約管理サーバ7との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、予約更新管理装置3と予約管理サーバ7との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、予約更新管理装置3と予約管理サーバ7との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0068】
<ログイン認証処理>
続いて、予約更新管理システム2を利用する利用者によるログイン認証処理について説明する。
図10は、ログイン認証処理の一例を示すシーケンス図である。
図10に示されているように、利用者は、利用者端末5を用いて所定の予約対象を予約するための予約アプリ又はブラウザを起動し、Webサイトへのアクセスを行う。これにより、操作受付部52は、Webサイトへのアクセスを受け付ける(ステップS31)。このときのWebサイトは、ログイン情報管理DB3001で管理され、テナント識別情報に対応付けられている予約更新管理装置URLで示されるサイトである。
【0069】
次に、利用者は、ログイン画面を起動する。これにより、予約処理部58はログイン処理を実行し、表示制御部54は、ディスプレイ507にログイン画面を表示させる(ステップS32)。
【0070】
次に、操作受付部52は、利用者による認証情報入力を受け付ける(ステップS41)。具体的には、操作受付部52は、利用者が入力したメールアドレス等で示される利用者識別情報及びパスワードの入力を受け付ける。
【0071】
次に、送受信部51は、予約更新管理装置3に対して認証処理要求を送信する(ステップS42)。これにより、予約更新管理装置3の送受信部31は、利用者端末5が送信した認証処理要求を受信する。このとき、認証処理要求には、利用者識別情報及びパスワードが含まれる。
【0072】
次に、予約更新管理装置3の判断部35は、認証処理を実行する(ステップS43)。具体的には、判断部35は、ステップS42で受信した利用者識別情報及びパスワードを用いてログイン情報管理DB3001を検索することにより、対応する利用者識別情報及びパスワードを読み出して一致するかを判断する。これにより、利用者識別情報は、例えば、利用者によって予約更新管理装置3に対する認証が成功すると、予約更新管理装置3によって、入力された利用者識別情報が正しいものであると見なされる。なお、予約更新管理装置3は、判断部35に代えて、予約処理部38がステップS43の処理を実行してもよい。
【0073】
次に、予約更新管理装置3の送受信部31は利用者端末5に対して、ステップS42で受信した認証処理要求の応答として認証処理応答を送信する(ステップS44)。これにより、利用者端末5の送受信部51は、予約更新管理装置3が送信した認証応答を受信する。このとき、認証処理応答には、利用者端末5と予約更新管理装置3とが互いに通信するために確立されたセッション情報が含まれる。
【0074】
次に、利用者端末5の記憶読出部59は、ステップS44で受信したセッション情報を含む認証情報を記憶部5000の所定領域に記憶、登録する(ステップS45)。
【0075】
なお、上述したステップS41-S45までの処理は、予約アプリを起動した際の初回の処理に限られてもよい。そのため、利用者端末5は、以降に説明する他の装置との通信において、上述した手順によるログイン認証処理、セッション確立のための処理等が成功し、互いに通信可能な状態となっていることを前提とする。
【0076】
本実施形態に係る予約更新管理システムでは、例えば、上述したステップS42及びS44の処理が実行される場合、利用者端末5と予約更新管理装置3との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用者端末5と予約更新管理装置3との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用者端末5と予約更新管理装置3との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0077】
<予約可否判断処理及び予約結果表示処理>
次に、予約更新管理装置3における予約可否判断処理及び予約結果表示処理について説明する。
図11は、予約可否判断処理及び予約結果表示処理の一例を示すシーケンス図である。
図11に示されているように、まず、利用者端末5を使用する利用者は、所定の予約対象(座席、会議室等)に貼付、若しくは印刷されているQRコード等のコードを撮影する。つまり、利用者端末5の表示制御部54は、利用者によるコード撮影操作が行われることにより、ディスプレイ507にコード撮影画面を表示させる。これにより、利用者は、コード情報撮影画面中の所定の領域内に、所定の予約対象(座席、会議室等)に貼付、若しくは印刷されているQRコード等のコードを収めてピントを合わせることで、撮像取得部53がQRコードを撮影し、予約対象に係る情報を取得する(ステップS101)。なお、コード情報は上述したQRコードで示される二次元コードに限られず、バーコードで示される一次元コード情報、及びPMコードで示される三次元コード情報であってよい。
【0078】
●画面表示例●
ここで、利用者端末5における表示画面例について説明する。
図12は、利用者端末におけるコード情報取得時の表示画面例である。
図12に示されているように、利用者端末5のディスプレイ507には、表示制御部54によってコード情報撮影画面5011が表示される。コード情報撮影画面5011がディスプレイ507に表示されることにより、利用者は、コード情報撮影画面5011中の所定の領域内に、例えば、QRコードを収めてピントを合わせることで撮像取得部53がQRコードを撮影し、予約対象に係る情報を取得することができる。このときQRコードには、予約更新管理装置3とQRコード等のコード情報が設けられる各予約対象との間で、予約対象名、予約対象識別情報等を含むコード情報の埋込処理が事前に行われているものとする。
【0079】
図11に戻り、送受信部51は、予約更新管理装置3に対して予約要求を送信する(ステップS102)。これにより、予約更新管理装置3の送受信部31は、利用者端末5が送信した予約要求を受信する。このとき、予約要求には、利用者識別情報、予約対象識別情報が含まれる。
【0080】
次に、予約更新管理装置3は、ステップS102で受信した予約対象識別情報を検索キーとして予約対象管理DB3002(
図6参照)を検索することにより、対応する予約情報を読み出して取得する(ステップS103)。このとき、予約情報には、利用者識別情報、利用者名、予約対象名、予約開始日時情報、予約終了日時情報、利用状態が含まれる。
【0081】
次に、判断部35は、予約対象の予約可否判断を含む処理を行う(ステップS104)。
【0082】
<<予約可否判断処理の詳細>>
次に、ステップS104で実行された処理のうち、予約対象の予約可否判断の詳細について説明する。
図13は、予約対象に対する予約可否判断処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
図13に示されているように、判断部35は、読み出した予約情報のうち、利用者識別情報及び予約対象識別情報に対応付けられた予約対象は座席であるかを判断する(ステップS104-1)。
【0083】
予約対象が座席である場合(ステップS104-1:YES)、判断部35は、ステップS104-2の処理に遷移する。他方、予約対象が座席でない場合(ステップS104-1:NO)、すなわち、予約対象が会議室、応接室、備品等のリソースである場合、断部35は、丸Aの処理に遷移する。この丸Aの処理の詳細については、後述にて説明する。
【0084】
ステップS104-2において、判断部35は更に、QRコードを撮影した座席は予約可能かを判断する。具体的には、判断部35は、読み出した予約情報のうち、利用者識別情報及び予約対象識別情報に対応付けられた座席が予約可能(空き)であるかを判断する。QRコードを撮影した座席が予約可能である場合(ステップS104-2:YES)、判断部35は、ステップS104-3の処理に遷移する。他方、予約対象が予約可能でない場合(ステップS104-2:NO)、すなわちQRコードを撮影した座席が予約不可能である場合、生成部37は、QRコードを撮影した座席の予約不可画面データを生成してこのフローを抜ける(ステップS104-4)。この予約不可画面データで示される画面に表示される内容は、後述する予約不可通知1表示欄5022に表示される画面となる。
【0085】
ステップS104-3において、判断部35は更に、予約済の座席は他に存在するかを判断する。具体的には、判断部35は、読み出した予約情報のうち、利用者識別情報及び予約対象識別情報に対応付けられた座席の他に同じ利用者が予約した他の予約済の座席が存在するかを判断する。同じ利用者が予約した他の予約済の座席がある場合(ステップS104-3:YES)、予約処理部38は、QRコードを撮影した座席の予約及び予約済座席のキャンセルを行い、生成部37は、QRコードを撮影した座席の予約完了及び予約済座席のキャンセルの完了画面データを生成してこのフローを抜ける(ステップS104-5)。このQRコードを撮影した座席の予約完了及び予約済座席のキャンセルの完了画面データで示される画面に表示される内容は、後述する予約&キャンセル処理結果表示欄5023に表示される通知内容となる。
【0086】
他方、同じ利用者が予約した他の予約済の座席が存在しない場合(ステップS104-3:NO)、生成部37は、QRコードを撮影した座席の予約完了画面データを生成してこのフローを抜ける(ステップS104-6)。この予約完了画面データで示される画面に表示される内容は、後述する予約処理結果1表示欄5024に表示される通知内容となる。
【0087】
<<予約可否判断処理の他の詳細>>
次に、ステップS104で実行された処理のうち、予約可否判断処理の他の詳細について説明する。
図14は、予約対象に対する予約可否判断処理の他の詳細の一例を示すフローチャートである。
図14に示されているように、予約対象が座席以外の他の予約対象場合(ステップS104-1:NO)、すなわち、予約対象が会議室、応接室、備品等のリソースである場合、丸Aの処理として、判断部35は、QRコードを撮影した座席以外の他の予約対象(例えば、応接室)は予約可能かを判断する(ステップS104-11)。具体的には、判断部35は、読み出した予約情報のうち、利用者識別情報及び予約対象識別情報に対応付けられた応接室が予約可能(空き)であるかを判断する。QRコードを撮影した応接室が予約可能である場合(ステップS104-11:YES)、判断部35は、ステップS104-12の処理に遷移する。他方、予約対象が予約可能でない場合(ステップS104-11:NO)、すなわちQRコードを撮影した応接室が予約不可能である場合、生成部37は、QRコードを撮影した応接室の予約不可画面データを生成してこのフローを抜ける(ステップS104-13)。この予約不可画面データで示される画面に表示される内容は、後述する予約不可通知2表示欄5025に表示される画面となる。
【0088】
ステップS104-12において、判断部35は更に、予約済の予約対象が他に存在するかを判断する。具体的には、判断部35は、読み出した予約情報のうち、利用者識別情報及び予約対象識別情報に対応付けられた応接室の他に同じ利用者が予約した他の予約済の予約対象(座席以外の会議室、応接室、備品等)が存在するかを判断する。同じ利用者が予約した他の予約済の予約対象(以下、他の予約済リソースとも呼ぶ)がある場合(ステップS104-12:YES)、予約処理部38は、QRコードを撮影した応接室の予約を行い、生成部37は、QRコードを撮影した会議室の予約完了及び予約済の予約対象のキャンセル要否画面データを生成してこのフローを抜ける(ステップS104-14)。このQRコードを撮影した応接室の予約完了及び予約済の予約対象のキャンセル要否画面データで示される画面に表示される内容は、後述する予約&キャンセル処理確認表示欄5026に表示される通知内容となる。
【0089】
他方、同じ利用者が予約した他の予約済の予約対象が存在しない場合(ステップS104-12:NO)、生成部37は、QRコードを撮影した応接室の予約完了画面データを生成してこのフローを抜ける(ステップS104-15)。この予約完了画面データで示される画面に表示される内容は、後述する予約処理結果2表示欄5027に表示される通知内容となる。
【0090】
図11に戻り、予約更新管理装置3の送受信部31は、ステップS102で受信した予約要求に対する応答としての予約応答を利用者端末5に対して送信する(ステップS105)。これにより、利用者端末5の送受信部51は、予約更新管理装置3が送信した予約応答を受信する。このとき、予約応答には、QRコードを撮影した予約対象に対する予約処理結果に係る処理結果情報が含まれる。予約応答には更に、予約状況に応じて、予約対象以外の他の予約済の予約対象に係る処理結果情報も含まれる。なお、処理結果情報には、QRコードを撮影した予約対象に関連付けられた予約対象識別情報が含まれる。
【0091】
<予約結果の表示処理>
次に、利用者端末の表示制御部54は、ステップS105で受信した予約応答の内容に応じて、ディスプレイ507に処理結果を表示させる(ステップS106)。具体的には、所定の予約対象の他に利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、表示制御部54は、所定の予約対象の種類及び予約済の予約対象の種類に応じて、所定の予約対象の予約に係る情報及び予約済の予約対象のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む画面を、利用者端末5のディスプレイ507に表示させる。このとき表示制御部54は、所定の予約対象の予約に係る情報と予約済の予約対象のキャンセルに係る情報とを、一定の時間間隔(例えば5秒間隔)で交互に利用者端末5のディスプレイ507に表示させるようにしてもよい。更に、利用者端末5の表示制御部54に代えて、予約更新管理装置3の表示制御部34が上記の表示制御処理を実行してもよい。なお、ステップS106の処理において表示されるそれぞれの処理結果については、以下の各画面表示例にて詳細に説明する。
【0092】
●画面表示例●
ここで、利用者端末5における表示画面例の別の例について説明する。
図15は、利用者端末における座席に対する予約不可時の表示画面例である。
図15に示されているように、利用者端末5のディスプレイ507には、表示制御部54によって予約処理結果表示画面5021が表示される。予約処理結果表示画面5021には、予約不可通知1表示欄5022と確認ボタン5051が含まれる。この場合、予約不可通知1表示欄5022には、QRコードを撮影した座席「S23」が既に予約済であり、他の座席の予約を促す旨が表示される。これにより、利用者は、予約対象としての座席「S23」が予約できないことを目視で確認することができ、確認ボタン5051を操作することで、別の座席の予約操作に切り換えることが可能になる。なお、予約処理結果表示画面5021上に表示される内容は、上述したコード情報撮影画面5011上に表示されてもよい。
【0093】
●画面表示例●
図16は、利用者端末における他の座席のキャンセルを伴う座席に対する予約完了時の表示画面例である。
図16に示されているように、利用者端末5のディスプレイ507には、表示制御部54によって予約処理結果表示画面5021が表示される。予約処理結果表示画面5021には、予約&キャンセル処理結果表示欄5023と確認ボタン5052が含まれる。この場合、予約&キャンセル処理結果表示欄5023には、QRコードを撮影した座席「S23」を予約し、既に予約済の座席「S01」をキャンセルした旨が表示される。すなわち、予約&キャンセル処理結果表示欄5023に表示される内容は、所定の予約対象の一例である座席「S23」の予約に係る情報及び予約済の予約対象の一例である座席「S01」のキャンセルに係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む。これにより、利用者は、予約対象としての座席「S23」が予約され、予約済の座席「S01」が自動キャンセルされたことを目視で確認することができる。また、利用者は確認ボタン5051を操作することで、別の画面に切り換えることが可能になる。なお、予約処理結果表示画面5021上に表示される内容は、上述したコード情報撮影画面5011上に表示されてもよい。
【0094】
●画面表示例●
図17は、利用者端末における座席に対する予約完了時の表示画面例である。
図17に示されているように、利用者端末5のディスプレイ507には、表示制御部54によって予約処理結果表示画面5021が表示される。予約処理結果表示画面5021には、予約処理結果1表示欄5024と確認ボタン5052が含まれる。この場合、予約処理結果1表示欄5024には、QRコードを撮影した座席「S23」を予約した旨が表示される。これは、座席「S23」を予約した利用者と同じ利用者により予約された他の予約済の予約対象が無い場合の画面表示例となる。これにより、利用者は、予約対象としての座席「S23」が予約されたことを目視で確認することができる。また、利用者は確認ボタン5053を操作することで、別の画面に切り換えることが可能になる。なお、予約処理結果表示画面5021上に表示される内容は、上述したコード情報撮影画面5011上に表示されてもよい。
【0095】
●画面表示例●
図18は、利用者端末における座席以外の予約対象に対する予約不可時の表示画面例である。
図18に示されているように、利用者端末5のディスプレイ507には、表示制御部54によって予約処理結果表示画面5021が表示される。予約処理結果表示画面5021には、予約不可通知2表示欄5025と確認ボタン5054が含まれる。この場合、予約不可通知2表示欄5025には、QRコードを撮影した応接室「C01」が既に予約済であり、他の応接室の予約を促す旨が表示される。これにより、利用者は、予約対象としての応接室「C01」が予約できないことを目視で確認することができ、確認ボタン5054を操作することで、別の応接室の予約操作に切り換えることが可能になる。なお、予約処理結果表示画面5021上に表示される内容は、上述したコード情報撮影画面5011上に表示されてもよい。
【0096】
●画面表示例●
図19は、利用者端末における他の予約済の予約対象のキャンセル要否を伴う応接室に対する予約完了時の表示画面例である。
図19に示されているように、利用者端末5のディスプレイ507には、表示制御部54によって予約処理結果表示画面5021が表示される。予約処理結果表示画面5021には、予約&キャンセル処理確認表示欄5026が含まれる。また、予約&キャンセル処理確認表示欄5026には、QRコードを撮影した応接室「C01」を予約した旨が表示される。更に、予約&キャンセル処理確認表示欄5026には、既に予約済の会議室「M03」が存在するため、キャンセル要否を訪ねるメッセージと、そのメッセージに対して操作可能な「はい」ボタン5055、「いいえ」ボタン5056が表示される。すなわち、予約&キャンセル処理確認表示欄5026に表示される内容は、所定の予約対象の一例である応接室「C01」の予約に係る情報及び予約済の予約対象の一例である会議室「M03」のキャンセル(キャンセル要否)に係る情報のうち少なくとも一方の情報を含む。これにより、利用者は、予約対象としての応接室「C01」が予約されたことを目視で確認することができ、更に、予約済の会議室「M03」のキャンセル要否を利用者自身で選択することができる。これは、予約対象が会議室、応接室等の複数人数で利用されるリソースの場合、利用者以外に利用中の他の利用者が存在する可能性が高い。そのため、予約更新管理システム2は、現在利用中(予約済)の予約対象については、新たに予約対象を予約する際に自動でキャンセルするのではなく、利用者にキャンセル要否を問い合わせるような形態を提供する。表示制御部54は、
図19に示したような予約処理結果表示画面5021を表示させることで、現在利用中(予約済)の予約対象の利用状態を確認しながら、予約済の予約対象のキャンセルの実行要否を利用者自身に決定させることも可能になる。なお、予約処理結果表示画面5021上に表示される内容は、上述したコード情報撮影画面5011上に表示されてもよい。
【0097】
●画面表示例●
図20は、利用者端末における座席以外の予約対象に対する予約完了時の表示画面例である。
図20に示されているように、利用者端末5のディスプレイ507には、表示制御部54によって予約処理結果表示画面5021が表示される。予約処理結果表示画面5021には、予約処理結果2表示欄5027と確認ボタン5057が含まれる。この場合、予約処理結2果表示欄5027には、QRコードを撮影した応接室「C01」を予約した旨が表示される。これは、座席「S23」を予約した利用者と同じ利用者により予約された他の予約済の予約対象が無い場合の画面表示例となる。これにより、利用者は、予約対象としての応接室「C01」が予約されたことを目視で確認することができる。また、利用者は確認ボタン5053を操作することで、別の画面に切り換えることが可能になる。なお、予約処理結果表示画面5021上に表示される内容は、上述したコード情報撮影画面5011上に表示されてもよい。
【0098】
<予約キャンセル処理又は予約維持処理>
<<予約済の予約対象の予約をキャンセルする場合>>
次に、
図19で示した予約&キャンセル処理確認表示欄5026に表示された「はい」ボタン5055、又は「いいえ」ボタン5056に対するそれぞれの操作に応じた処理について説明する。
図21は、予約済の予約対象に対する処理の一例を示すシーケンス図である。
図21に示されているように、利用者端末の操作受付部52は、
図19で示した予約&キャンセル処理確認表示欄5026に設けられた「はい」ボタン5055、又は「いいえ」ボタン5056に対する操作を受け付ける(ステップS110)。
【0099】
続いて、予約済の会議室のキャンセル要否において「はい」ボタンが操作されたときの処理について説明する。利用者端末5の送受信部51は、ステップS107で「はい」ボタン5056に対する操作を受け付けると、予約更新管理装置3に対して、予約済の会議室のキャンセル要求を送信する(ステップS111)。これにより、予約更新管理装置3の送受信部31は、利用者端末5が送信した予約済の会議室のキャンセル要求を受信する。このとき、予約済の会議室のキャンセル要求には、QRコードを撮影した予約対象に関連付けられた予約対象識別情報と、「はい」ボタン5055に係るボタン情報とが含まれる。
【0100】
次に、予約更新管理装置3の予約処理部38は、ステップS111で受信した予約済の会議室のキャンセル要求に含まれる予約対象識別情報を検索キーとして予約対象管理DB3002(
図6参照)を検索することにより、対応する予約対象の予約処理を行う。また、予約処理部38は、セッションを確立した利用者端末5を利用する利用者の利用者識別情報で対応付けられた他の予約済の予約対象に対する予約をキャンセルする。予約処理部38は更に、キャンセルした予約済の予約対象の利用状態を「利用中」から「キャンセル」に更新する(ステップS112)。このとき、予約処理部38は、予約対象管理DB3002(
図6参照)で管理されている予約済の予約対象(座席等)の予約終了時間を、例えば、QRコード撮影を行った時刻に変更する。これにより、予約処理部38は、予約済の予約対象に対してキャンセル又は予約時間の変更を行うことができる。
【0101】
次に、送受信部31は、ステップS111で受信した予約済の予約対象(予約済の会議室)のキャンセル要求に対する応答として、予約済の予約対象のキャンセル応答を送信する(ステップS113)。これにより、利用者端末5の送受信部51は、予約更新管理装置3が送信した予約済の会議室のキャンセル応答を受信する。このときの予約済の会議室のキャンセル応答には、キャンセルした旨のメッセージ、状態フラグ等が含まれる。
【0102】
<<予約済の予約対象の予約を維持する場合>>
次に、予約済の会議室のキャンセル要否において「いいえ」ボタン5056が操作されたときの処理について説明する。利用者端末5の送受信部51は、ステップS107で「いいえ」ボタン5057に対する操作を受け付けると、予約更新管理装置3に対して、予約済の会議室の予約維持要求を送信する(ステップS121)。これにより、予約更新管理装置3の送受信部31は、利用者端末5が送信した予約済の会議室の予約維持要求を受信する。このとき、予約済の会議室の予約維持要求には、QRコードを撮影した予約対象に関連付けられた予約対象識別情報と、「いいえ」ボタン5056に係るボタン情報とが含まれる。
【0103】
次に、予約更新管理装置3の予約処理部38は、ステップS121で受信した予約済の会議室の予約維持要求に含まれる予約対象識別情報を検索キーとして予約対象管理DB3002(
図6参照)を検索することにより、対応する予約対象の予約処理を行う。また、予約処理部38は、ステップS112と同様に、セッションを確立した利用者端末5を利用する利用者の利用者識別情報で対応付けられた他の予約済の予約対象に対する予約を維持する。予約処理部38は更に、予約を維持した予約済の予約対象の利用状態を「利用中」のままとする(ステップS122)。
【0104】
次に、送受信部31は、ステップS111で受信した予約済の予約対象(予約済の会議室)の予約維持要求に対する応答として、予約済の予約対象の予約維持応答を送信する(ステップS123)。これにより、利用者端末5の送受信部51は、予約更新管理装置3が送信した予約済の会議室の予約維持応答を受信する。このときの予約済の会議室の予約維持応答には、予約を維持した旨のメッセージ、状態フラグ等が含まれる。
【0105】
なお、上述した予約更新管理装置3における予約可否判断処理は、利用者端末5において実行されてもよい。そのような場合、予約更新管理装置3は、例えば、ステップS103で取得した予約情報を含み予約可否判断処理要求を利用者端末5に送信する。これにより、利用者端末5は、
図7に示した予約対象管理DB5001を用いて予約対象に係る予約処理、及び予約済の予約対象のキャンセル又は予約維持を行う。
【0106】
〔実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、予約更新管理システム2は、利用者による予約操作に基づいて所定の予約対象を予約する際に、所定の予約対象の他に利用者に関連付けられた予約済の予約対象が存在する場合、所定の予約対象の種類及び予約済の予約対象の種類に応じて、所定の予約対象の予約に係る情報及び予約済の予約対象のキャンセルに係る情報を含む画面を利用者端末5のディスプレイ507に表示させる(ステップS106)。これにより、他の予約済の予約対象が存在する場合でも、新たに予約対象を予約しようとしている利用者は、自らが他の予約済の予約対象のキャンセル要否を別途考慮新する必要がなくなるという効果を奏する。
【0107】
更に、本実施形態によれば、予約更新管理システム2は、予約対象の種類に応じて他の予約済の予約対象のキャンセルの実行要否を利用者に促すようにする。これにより、上述した効果に加えて、予約対象の種類によっては、同じ利用者により予約された予約対象の重複予約(二重予約)を許可させることができる。そのため、予約対象の予約における利用者の利便性を更に向上させることが可能になるという効果を奏する。
【0108】
更に、本実施形態によれば、利用者端末5は、利用者が操作した予約操作に応じた予約対象の予約処理、及び同じ利用者によって予約された他の予約済の予約対象に対するキャンセル処理又は維持処理を行う。これにより、上述した効果に加えて、予約更新管理装置3に成り代わって利用者端末5が上述した一連の処理を行うため、予約更新管理システムの構成を簡単化させることが可能になるという効果を奏する。
【0109】
〔実施形態の補足〕
上述した実施形態において、予約対象を座席、会議室、応接室、又は備品を一例として示したが、これらに限らない。上述した●用語について●に記載した予約対象としてのリソースに含まれるものであれば、それらすべてが予約対象となり得る。
【0110】
上述した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたデバイスを含むものとする。このデバイスとは、例えば、プロセッサ、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)、及び従来の回路モジュール等をいう。
【0111】
また、上述した実施形態において、予約更新管理装置3の予約処理部38及び判断部35によって行われる予約若しくはキャンセル、又は、利用者端末5の予約処理部58及び判断部55によって行われる予約若しくはキャンセルを、機械学習によって実行させるようにしてもよい。このような場合、例えば、利用者ごとの予約対象の種類、予約時間帯等の予約傾向に応じて、予約、キャンセルの実行を予測し、利用者に予約済の予約対象の存在を事前に通知するようなシステムを構築してもよい。
【0112】
これまで本発明の一実施形態に係る予約更新管理システム、予約更新管理装置、予約更新管理方法及びプログラムについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更又は削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0113】
1 通信システム
2 予約更新管理システム
3 予約更新管理装置
5 利用者端末
7 予約管理サーバ
34 表示制御部(表示制御手段の一例)
35 判断部(判断手段の一例)
38 予約処理部(予約処理手段の一例)
54 表示制御部(表示制御手段の一例)
55 判断部(判断手段の一例)
58 予約処理部(予約処理手段の一例)
507 ディスプレイ(表示手段の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0114】