IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リコーの特許一覧

特開2023-91722情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム
<>
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図1
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図2
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図3
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図4
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図5
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図6
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図7
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図8
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図9
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図10
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図11
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図12
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図13
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図14
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図15
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図16
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図17
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図18
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図19
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図20
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図21
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023091722
(43)【公開日】2023-06-30
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、表示方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/32 20060101AFI20230623BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230623BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230623BHJP
   G06Q 10/20 20230101ALI20230623BHJP
   G06F 11/07 20060101ALI20230623BHJP
【FI】
G06F11/32 170
B41J29/38 301
B41J29/38 801
B41J29/38 350
H04N1/00 E
H04N1/00 002C
G06Q10/00 300
G06F11/07 193
G06F11/07 140P
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133046
(22)【出願日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】P 2021206013
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】村山 史也
【テーマコード(参考)】
2C061
5B042
5C062
5L049
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AR03
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HK19
2C061HN05
2C061HN15
2C061HQ01
2C061HV09
2C061HV13
2C061HV14
5B042KK17
5B042MA08
5B042MA09
5B042MA10
5B042MC15
5B042MC35
5B042NN09
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC05
5C062AC35
5C062AC69
5C062AE03
5C062AE16
5C062AF01
5C062AF06
5C062AF14
5C062AF15
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】機器で発生したエラー情報と解消方法を対応付けて表示する情報処理システムを提供すること。
【解消手段】本発明は、機器及び前記機器と通信できる情報処理装置を有する情報処理システムであって、前記機器から取得したエラー情報、及び、前記機器又は前記情報処理装置に入力されたエラーの解消方法、のそれぞれに時刻情報を対応付けて情報記憶部に保存する機器情報取得部と、前記エラー情報が存在する旨、及び、前記解消方法が存在する旨を、前記時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示する表示制御部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器及び前記機器と通信できる情報処理装置を有する情報処理システムであって、
前記機器から取得したエラー情報、及び、前記機器又は前記情報処理装置に入力されたエラーの解消方法、のそれぞれに時刻情報を対応付けて情報記憶部に保存する機器情報取得部と、
前記エラー情報が存在する旨、及び、前記解消方法が存在する旨を、前記時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示する表示制御部と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記エラー情報が存在する旨の表示部品の選択を受け付けた場合、前記エラー情報と同種のエラーを前記情報記憶部から検索する検索部、を有し、
前記表示制御部は、検索に適合した前記同種のエラーに対応付けられている時刻情報を含む一画面分のエラー情報、及び、前記解消方法が存在する旨を、それぞれに対応付けられている時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記機器情報取得部は、前記機器が実行したジョブ情報、前記機器で行われたメンテナンス情報、及び、前記機器に対し変更された設定変更情報を前記機器から取得し、
前記表示制御部は、前記同種のエラーに対応付けられている時刻情報を含む一画面分のエラー情報、前記解消方法が存在する旨、前記ジョブ情報が存在する旨、前記メンテナンス情報が存在する旨、及び、前記機器に対し設定変更情報が変更された旨を、それぞれに対応付けられている時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記機器情報取得部は、前記メンテナンス情報として、前記機器に記憶されたメンテナンス反映結果と、スケジューラーに記憶されるメンテナンス実行結果とを、ともに取得する、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記検索部は、選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラーのうち、選択を受け付けた前記エラー情報に対し直近のエラー情報を検索することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記検索部は、選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラーであって、前記同種のエラーから所定時間内に前記解消方法が存在する同種のエラーを検索することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記同種のエラーに対応付けられている時刻情報から所定時間内の前記解消方法について、該解消方法が存在する旨を強調して表示することを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記エラー情報が存在する旨の選択を受け付けた場合、前記表示制御部は、情報の入力欄を表示し、
前記入力欄に作業員が入力した情報を前記解消方法として、選択を受け付けた前記エラー情報と同じ時刻情報又は前記情報が入力された時刻情報と対応付けて前記情報記憶部に保存することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記エラー情報が存在する旨の選択を受け付けた場合、前記検索部は、前記エラー情報と同種のエラーを前記情報記憶部から検索し、
前記同種のエラーが検索に適合しない場合、又は、前記同種のエラーが検索に適合したが、前記同種のエラーから所定時間内に前記解消方法が存在しない場合のみ、
前記表示制御部は、前記情報の入力欄を表示することを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
所定の期間内に頻発する同種のエラー情報を前記情報記憶部から検索する検索部、を有し、
前記表示制御部は、前記検索部が検索した、頻発する同種のエラー情報に関する表示部品を、前記エラー情報に対応付けられている時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて強調表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記エラー情報が存在する旨の前記表示部品の選択を受け付けた場合、前記表示制御部は、選択を受け付けた前記エラー情報を、時間軸に対して画面の中央に配置することを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記エラー情報を表示する一画面の表示期間の選択を受け付けた場合、前記表示制御部は、選択を受け付けた表示期間に生じた前記エラー情報に関する表示部品を時間軸に対応付けて表示することを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項13】
頻発する同種のエラー情報に関する複数の表示部品のうち1つの選択を受け付けた場合、前記表示制御部は、選択を受け付けたエラー情報と同種のエラー情報に対応付けられている前記解消方法を表示することを特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記機器情報取得部は、前記機器が実行したジョブ情報を前記機器から取得し
選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラー情報が複数ある場合、前記表示制御部は、前記同種のエラー情報に対応付けられている前記解消方法であって、選択を受け付けた前記エラー情報を生じさせたジョブ情報と類似するジョブ情報と対応付けられている前記解消方法を表示することを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記機器情報取得部は、前記機器が実行したジョブ情報、及び、前記機器で行われたメンテナンス情報を前記機器から取得し、
前記検索部は、前記エラー情報に1つ以上のトラブルシューティング情報が対応付けられているトラブルシューティング情報記憶部を参照し、
選択を受け付けた前記エラー情報に対応付けられている複数のトラブルシューティング情報のうち、
選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラー情報の一定時間前までにおけるメンテナンスの有無、又は、
前記トラブルシューティング情報に含まれる印刷設定に関して、選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラー情報を生じさせたジョブ情報に含まれる印刷設定の類似度に基づいて、表示する前記トラブルシューティング情報を決定することを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項16】
機器と通信できる情報処理装置であって、
前記機器から取得したエラー情報、及び、前記機器又は前記情報処理装置に入力されたエラーの解消方法、のそれぞれに時刻情報を対応付けて情報記憶部に保存する機器情報取得部と、
前記エラー情報が存在する旨、及び、前記解消方法が存在する旨が前記時刻情報に基づいて時間軸に対応付けられた画面を前記機器に表示させる表示制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項17】
機器及び前記機器と通信できる情報処理装置を有する情報処理システムが行う表示方法であって、
機器情報取得部が、前記機器から取得したエラー情報、及び、前記機器又は前記情報処理装置に入力されたエラーの解消方法、のそれぞれに時刻情報を対応付けて情報記憶部に保存するステップと、
表示制御部が、前記エラー情報が存在する旨、及び、前記解消方法が存在する旨を、前記時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示するステップと、
を有することを特徴とする表示方法。
【請求項18】
機器と通信できる情報処理装置を、
前記機器から取得したエラー情報、及び、前記機器又は前記情報処理装置に入力されたエラーの解消方法、のそれぞれに時刻情報を対応付けて情報記憶部に保存する機器情報取得部と、
前記エラー情報が存在する旨、及び、前記解消方法が存在する旨が前記時刻情報に基づいて時間軸に対応付けられた画面を前記機器に表示させる表示制御部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、表示方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の機器ではモータやクラッチなどが機械的な動作を行って色材で印刷を行うため、清掃や部品交換など各種のメンテナンスが必要になる場合がある。また、機器に紙詰まり(ジャム)などの何らかのエラーが発生した場合は、エラーを解消するための作業も行われる。
【0003】
画像形成装置で発生する画像不良の発生原因をユーザーが把握することを支援する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、過去に発生した異常画像に関する事例や関連情報を一覧的に表示する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、機器で発生したエラーと解消方法とが対応付けて表示されないという問題がある。そのため、エラーが新たに発生してからエラーが解消されるまでに時間を要している。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、機器で発生したエラー情報と解消方法を対応付けて表示する情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、機器及び前記機器と通信できる情報処理装置を有する情報処理システムであって、前記機器から取得したエラー情報、及び、前記機器又は前記情報処理装置に入力されたエラーの解消方法、のそれぞれに時刻情報を対応付けて情報記憶部に保存する機器情報取得部と、前記エラー情報が存在する旨、及び、前記解消方法が存在する旨を、前記時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示する表示制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
機器で発生したエラー情報と解消方法を対応付けて表示する情報処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ジョブ、エラー情報、メンテナンス情報、メッセージが一画面に表示されたタイムライン画面の一例を示す図である。
図2】詳細情報のポップアップ表示を含むタイムライン画面の一例を示す図である。
図3】情報処理システムのシステム構成例を説明する図である。
図4】サーバ装置のハードウェア構成例を示す図である。
図5】画像形成装置の概略構成を示す模式図である。
図6】サーバ装置及び画像形成装置が有する機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図である。
図7】画像形成装置がジョブ情報、エラー情報、設定変更情報、及びメンテナンス情報を検出し、サーバ装置が保存する処理を説明するフローチャート図の一例である。
図8】画像形成装置が設定変更情報、メッセージを検出し、サーバ装置が保存する処理を説明するフローチャート図の一例である。
図9】サーバ装置がエラー発生時に情報記憶部に保存されたエラー情報を検索し、タイムライン画面を表示する処理を説明するフローチャート図の一例である。
図10】ある日時に発生したエラーが反映されたタイムライン画面の一例を示す図である。
図11】2019/6/11のジャムと同種のエラーが発生した時刻の付近のタイムライン画面の一例を示す図である。
図12】現在時刻付近のタイムライン画面の一例を示す図である。
図13】サーバ装置及び画像形成装置が有する機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図の一例である。
図14】トラブルシューティング情報記憶部が記憶するトラブルシューティング情報の一例である。
図15】情報記憶部に保存されているジョブ情報の一例を示す図である。
図16】タイムライン画面の一例を示す図である。
図17】アイコンが中央に表示されるタイムライン画面の一例を示す図である。
図18】表示期間ボタンが押下されたタイムライン画面の一例を示す図である。
図19】頻発する同種のジャムのアイコンが強調して表示されるタイムライン画面の一例を示す図である。
図20】タイムライン画面に表示された詳細情報と解消方法の一例を示す図である。
図21】タイムライン画面に表示された詳細情報と解消方法の一例を示す図である。
図22】サーバ装置が頻発する同種のエラーを強調して表示し、解消方法を表示するタイムライン画面の表示処理を説明するフローチャート図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、情報処理システムと情報処理システムが行う表示方法について説明する。
【実施例0010】
<エラー解消の情報表示の概略>
本実施例では、サーバ装置が、過去のジョブ、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更、及び、メッセージといった複数の情報を一画面に時系列に表示する。また、発生したエラーと同種の過去のエラーを簡単な操作で表示し、過去のエラー情報と関連するジョブ、メンテナンス情報、設定変更、メッセージも表示できる。
【0011】
図1は、ジョブ、エラー情報、メンテナンス情報、及び、メッセージが一画面に表示されたタイムライン画面500を示す。図1に示すように、タイムライン画面500は、縦方向に、ジョブ欄501、エラー履歴欄502、メンテナンス欄503、メッセージ欄504を配置し、横方向に時間帯(時間軸)を配置した画面である。ジョブ欄501、エラー履歴欄502、メンテナンス欄503、メッセージ欄504及び時刻に対応づけて、これらの情報が存在する旨を表す各種の表示オブジェクト(表示部品・アイコン)が表示されている。
【0012】
・ジョブ欄501には、画像形成装置102が過去に行ったジョブが、ジョブが実行された旨とその時間帯を表す矩形マーク510で表示される。
【0013】
・エラー履歴欄502は、更にエラーの内容(紙詰まり(ジャム)、インク切れ、用紙切れ、メンテナンス、センサー異常、その他エラー)に分かれており、対応するエラー内容が発生した時刻にエラーが存在する旨とエラーの内容を表すアイコン511が表示されている。
【0014】
・メンテナンス欄503は、更にメンテナンスの内容(清掃、交換、ヘッドクリーニング)に分かれており、対応するメンテナンス内容が行われた時刻にメンテナンス情報が存在する旨とメンテナンス内容を表すバー512が表示されている。
【0015】
・メッセージ欄504は、更にメッセージを入力した作業員(オペレーター、管理者、サービス)に分かれており、エラー情報と同じ時刻又は作業員がメッセージを入力した時刻にメッセージが存在する旨を表すメモマーク513が表示されている。作業員はメッセージにエラーの解消方法を入力できる。
【0016】
また、タイムライン画面の下部には、表示期間設定スケール514が表示されている。作業員は一画面に表示される時間範囲を設定できる。
【0017】
図1に示すように、エラーが存在する旨を表すアイコン511がある場合、メッセージが存在する旨を表すメモマーク513が同じ時刻か、エラーから所定時間内に表示される。このように、エラーと解消方法が対応付けて表示されるので、作業員がエラーの解消方法を探しやすくなり、エラーが新たに発生してからエラーが解消されるまでの時間を短縮できる。
【0018】
図2に示すように、表示オブジェクト(矩形マーク510、アイコン511、バー512、メモマーク513)を作業員が押下すると、詳細情報521~526がポップアップ表示される。押下でなくマウスオーバーでこれらが表示されてもよい。図2は、詳細情報のポップアップ表示を含むタイムライン画面500の一例である。
【0019】
・矩形マーク510が押下されると、種別、時刻、ジョブ名、ジョブNo.、オペレーター名、用紙名、印刷枚数が表示される(詳細情報526)。
【0020】
・アイコン511が押下されると、種別、時刻、エラー名、エラーコード、発生ユニット、オペレーター名が表示される(詳細情報525)。
【0021】
・バー512が押下されると、種別、時刻、交換部品名、オペレーター名が表示される(詳細情報524)。
【0022】
・メモマーク513が押下されると、種別、時刻、オペレーター名が表示され(詳細情報521、523)、更に、テキストデータが入力されていれば、コメント522aとしてテキストデータが表示される(詳細情報522)。コメント522aのテキストデータがメッセージの本体である。したがって、コメント522aにテキストデータが入力済みかどうかで、異なる態様のメモマーク513が表示されるとよい。作業員はエラーの解消方法をテキストデータで入力できる。テキストデータに限らず、画像や音声等が入力できてよい。例えば、エラーが紙詰まり(以下、ジャムという)の場合、その解消方法として以下のように入力されてよい。
"画像形成部(吐出部)出口でジャムが発生したので、出口付近のカバーを開けて用紙を取り除いた。取り除く方法はhttp://・・・や、マニュアルリンク参照"
・なお、日付530が押下されるとタイムライン画面500に、当該日のタイムラインが表示される。
【0023】
図1,2は作図の制限のため表示オブジェクトが白黒であるが、ディスプレイ上ではジョブの内容、エラーの内容、メンテナンスの内容、メッセージの内容が分かるように表示オブジェクトが色、形状、及び大きさ等を変えて表示される。
【0024】
エラーが発生し、作業員がその解消方法を知りたい場合、タイムライン画面500を過去方向にスクロール又は不連続に切り替えて、同じアイコン511を過去に遡って探し、該アイコン511の近くのメモマーク513を押下する。該メモマーク513に解消方法のメッセージが含まれている場合、発生したエラーの解消方法をユーザーが把握できる。タイムライン画面には、時刻に対応付けて、過去の同種のエラー及びメッセージの他、ジョブ情報やメンテナンス情報も表示されるので、エラーの原因等の関連情報(コンテンツ画面に一覧表示される情報)もまとめて簡単に提示することができる。
【0025】
また、本実施例では、エラーが発生し、作業員がその解消方法を知りたい場合、新しく発生したエラーのアイコン511を押下する。後述するサーバ装置は、同種のエラー(エラーから所定時間内にメッセージがあるエラー)を検索して、該エラーのアイコン511がタイムライン画面500の中央に来るようにスクロールさせるか、又はスクロールさせることなく切り替える。このアイコン511の近くのメモマーク513に解消方法のメッセージが含まれているので、ユーザーが発生したエラーの解消方法を把握できる。
【0026】
<用語について>
ジョブとは機器が行う作業をいい、画像形成装置のジョブは指示された枚数の印刷をいう。ジョブ情報とは、このジョブの内容を示す情報(図2のように表示される情報)である。
【0027】
エラーとは機器に生じる何らかの不具合をいう。エラーには、印刷自体ができなくなるもの、印刷物の品質が基準を満たさないもの等がある。エラー情報とは、エラーの内容を示す情報(図2のように表示される情報)である。
【0028】
メンテナンスとは、機械や構造物の維持、管理、保守、又は、これらに必要な作業である。メンテナンス情報とは、メンテナンスの内容を示す情報(図2のように表示される情報)である。
【0029】
メッセージとは、何らかの意味がある情報であればよい。本実施例では、メッセージにエラーの解消方法(図2のように表示される情報)が含まれる。
【0030】
設定変更とは、作業員が機器の動作に関する設定(ファームウェアアップデート、バックアップ/リストア、及び、不良ノズル診断/補正等)を変更することをいう。設定変更情報とは設定変更の内容を示す情報である。
【0031】
<システム構成例>
図3は、本実施例の情報処理システム100のシステム構成例を説明する図である。情報処理システム100は、サーバ装置101、及び、複数の画像形成装置102A,Bを有している。なお、図3では、商用印刷システムに一般に含まれるDFE(Digital Front End)、ユーザーが操作する端末装置等は省略されている。
【0032】
サーバ装置101は、一台以上の情報処理装置である。サーバ装置101は、複数の画像形成装置102A,102Bとネットワークを介して通信可能であり、画像形成装置102A,102Bが保持する情報を取得し、ディスプレイ110A、110B等に表示する。また、サーバ装置101は、画像形成装置102A,102Bから取得したジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報、及び、エラー解消時のメッセージを時刻情報に対応付けて保持する。図示した画像形成装置やディスプレイ数は一例である。
【0033】
なお、以下では、複数の画像形成装置102A,102Bのうち任意の画像形成装置を「画像形成装置102」といい、複数のディスプレイ110A,110Bのうち任意のディスプレイを「ディスプレイ110」という。
【0034】
サーバ装置101は、画面表示に関する処理を行うWebサーバ(UIサーバ)でよい。例えば任意の画像形成装置102にサーバ装置101の機能が搭載されていてもよい。サーバ装置101には例えばTomcatというサーバ用ソフトがインストールされている。サーバ装置101は、タイムライン画面やメンテナンススケジュール等の画面情報(HTML, CSS, TypeScript)を、Webアプリケーションとして提供するサーバである。
【0035】
画像形成装置102は、サーバ装置101にタイムライン画面で表示される情報を送信する。画像形成装置102が備えるWebブラウザは、タイムライン画面の画面情報をサーバ装置101から取得してタイムライン画面やその他の各種の画面を、画像形成装置102の備えるディスプレイ110に表示する。また、作業員が操作するPC(Personal Computer)等の端末装置で動作するWebブラウザが、サーバ装置101にアクセスすることで各種の画面を表示することができる。
【0036】
また、サーバ装置101がキーボードやディスプレイを有する場合、サーバ装置101がタイムライン画面500を表示することもできる。
【0037】
画像形成装置102がサーバ装置101(サーバ機能)を有していてもよい。画像形成装置102がサーバ装置101を有する場合、画像形成装置102が有するコントローラ(マイコンなど)が、サーバ機能やWebブラウザを実行する。タイムライン画面で表示される情報は、コントローラ経由でサーバ機能が収集し、リアルタイムで更新される。
【0038】
<ハードウェア構成>
<<サーバ装置>>
図4は、サーバ装置101のハードウェア構成例を示す図である。サーバ装置101はコンピュータと同様の構成を有している。サーバ装置101はCPU201、ROM202、RAM203、HDD/SSD204、I/F205、操作部206、及び、ディスプレイ207を有している。
【0039】
CPU201は、RAM203を作業領域として使用し、ROM202に格納されているプログラムを実行する。
【0040】
HDD/SSD204は、記憶部として使用され、タイムライン画面に表示される情報やメンテナンスのスケジュールの情報を格納している。HDD/SSD204に格納されている情報は、CPU201が読み出しプログラム実行時に使用することもある。I/F205は、画像形成装置102や端末装置103と通信するインターフェースである。
【0041】
操作部206は、タッチパネルやキーボードを有し、ディスプレイ207に画像形成装置102の状態、タイムライン画面、メンテナンスのスケジュールなどを表示する。また、操作部206は、作業員からの入力を受け付ける。
【0042】
<<画像形成装置>>
図5は、本実施例における画像形成装置102の概略構成を示す模式図である。本画像形成装置102は、例えば、インクジェット方式の画像形成装置102であり、主に、給紙部401、画像形成部306、乾燥部402、排紙部403、及び、コントローラ423を有している。画像形成装置102は、給紙部401から給紙されるシート材としての記録材である用紙Pに対し、画像形成部306で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、画像形成装置102は、用紙上に付着したインクを乾燥部402において乾燥させた後、用紙を排紙部403から排紙する。
【0043】
給紙部401は、主に、複数の用紙Pが積載される給紙トレイ411と、給紙トレイ411から用紙を1枚ずつ分離して送り出す給送装置412と、用紙を画像形成部306へ送り込むレジストローラ対413とから構成されている。給送装置412には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置412により給紙トレイ411から送り出された用紙は、その先端がレジストローラ対413に到達した後、レジストローラ対413が所定のタイミングで駆動することにより、画像形成部306へ給紙される。なお、本実施例において、給紙部401は、画像形成部306へ用紙Pを送り出すものであれば、その構成に制限はない。
【0044】
画像形成部306は、主に、給紙された用紙Pを受け取る受け取り胴361と、受け取り胴361によって搬送された用紙Pを外周面に担持して搬送する用紙担持ドラム362と、用紙担持ドラム362に担持された用紙Pに向けてインクを吐出するインク吐出部364と、用紙担持ドラム362によって搬送された用紙Pを乾燥部402へ受け渡す受け渡し胴365とから構成されている。給紙部401から画像形成部306へ搬送されてきた用紙Pは、受け取り胴361の表面に設けられた用紙グリッパによって先端が把持され、受け取り胴361の表面移動に伴って搬送される。受け取り胴361により搬送された用紙は、用紙担持ドラム362との対向位置で用紙担持ドラム362へ受け渡される。
【0045】
用紙担持ドラム362の表面にも用紙グリッパが設けられており、用紙の先端が用紙グリッパによって把持される。また、用紙担持ドラム362の表面には、複数の吸引孔が分散して形成されており、各吸引孔には吸引装置363によって用紙担持ドラム362の内側へ向かう吸い込み気流が発生する。受け取り胴361から用紙担持ドラム362へ受け渡された用紙Pは、用紙グリッパによって先端が把持されると共に、吸い込み気流によって用紙担持ドラム362の表面に吸着して、用紙担持ドラム362の表面移動に伴って搬送される。
【0046】
本実施例のインク吐出部364は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインクを吐出して画像を形成するものであり、インクごとに個別の液体吐出ヘッド364C,364M,364Y,364Kを備えている。液体吐出ヘッド364C,364M,364Y,364Kは、液体を吐出するものであれば、その構成に制限はなく、あらゆる構成のものを採用することができる。インク吐出部364は、必要に応じて、白色、金色、銀色などの特殊なインクを吐出する液体吐出ヘッドを設けたり、表面コート液などの画像を構成しない液体を吐出する液体吐出ヘッドを設けたりしてもよい。
【0047】
インク吐出部364の液体吐出ヘッド364C,364M,364Y,364Kは、画像情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。用紙担持ドラム362に担持された用紙Pがインク吐出部364との対向領域を通過する際に、液体吐出ヘッド364C,364M,364Y,364Kから各色インクが吐出され、当該画像情報に応じた画像が形成される。なお、本実施例において、画像形成部306は、用紙P上に液体を付着させて画像を形成するであれば、その構成に制限はない。
【0048】
乾燥部402は、主に、画像形成部306で用紙P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構421と、画像形成部306から搬送されてくる用紙Pを搬送する搬送機構422とから構成されている。画像形成部306から搬送されてきた用紙Pは、搬送機構422に受け取られた後、乾燥機構421を通過するように搬送され、排紙部403へ受け渡される。乾燥機構421を通過する際、用紙P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、用紙P上にインクが固着すると共に、用紙Pのカールが抑制される。
【0049】
排紙部403は、主に、複数の用紙Pが積載される排紙トレイ431から構成されている。乾燥部402から搬送されてくる用紙Pは、排紙トレイ431上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施例において、排紙部403は、用紙Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
【0050】
コントローラ423は画像形成装置102を制御する情報処理装置である。コントローラ423は、例えばCPU、RAM、ROM、SSD(HDD)、通信装置等を有している。コントローラ423はサーバ装置101と通信して、タイムライン画面で表示される情報を送信する。
【0051】
<機能について>
図6は、サーバ装置101及び画像形成装置102A,102Bが有する機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図である。図6に示すように、サーバ装置101は、操作受付部11、表示制御部12、機器情報取得部13、検索部14、及び、情報記憶部15を有している。サーバ装置101が有するこれら各機能は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、HDD/SSD204からRAM203上に展開されたプログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。また、情報記憶部15は、図4に示されているHDD/SSD204やRAM203により実現される。ただし、情報記憶部15は、サーバ装置101が内蔵する形態に限らず、サーバ装置101がアクセスできるネットワーク上にあればよい。
【0052】
まず、情報記憶部15に記憶されている情報について説明する。情報記憶部15には、一例として表1に示す、ジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報、及び、メッセージが記憶されている。
【0053】
【表1】
・ジョブ情報は、印刷動作の開始・継続・終了を時刻に対応付けて記憶した情報である。これらは画像形成装置102のコントローラ423から通知される。
【0054】
・エラー情報は、用紙のジャム、用紙切れ、装置内の故障、部品交換発生等を時刻に対応付けて記憶した情報である。これらは画像形成装置102のコントローラ423から通知される。
【0055】
・メンテナンス情報は、画像形成装置内の清掃作業、部品交換、所定の機器制御等のタスク情報を時刻に対応付けて、スケジュールとして記憶した情報である。またタスクのスケジュールを実行した実行結果もメンテナンス情報に含まれる。メンテナンス情報(タスクのスケジュール・タスクの実行結果)は、サーバ装置101が有するか又はネットワーク上のスケジューラー(カレンダ機能)に作業員が予め登録してある。作業員は、メンテナンスを実行する時刻になると、メンテナンスを細分化したタスクに対応付けられた実行ボタン(Execute)を押下する。サーバ装置101は押された(実行された)タスクの、メンテナンス情報をスケジューラーから取得する。なおスケジューラー(カレンダ機能)はサーバ装置101にインストールされる、タイムラインと同様のアプリの1つであってもよい。あるいはネットワーク上の別サーバ装置やクラウドサービスで提供されてもよい。
【0056】
・設定変更情報は、ファームウェアアップデート、バックアップ/リストア、及び、不良ノズル診断/補正等である。作業員が該当する操作を実施した際に時刻や実行結果、実行前の状態等を設定変更情報として記録する。また、作業員が設定変更したことを画像形成装置102が検出して、コントローラ423がサーバ装置101に通知してもよい。
【0057】
・メッセージは、タイムライン画面上で、作業員が任意に入力した情報である。作業員は、例えば、エラーの近くの時刻にメッセージ(エラーの解消方法や原因、相談の連絡先など)を入力する。実際にエラーが解消された時刻でなくてもよい。画像形成装置102のディスプレイ110が表示するWebブラウザは、メッセージの入力を受け付け可能である。また、作業員は、端末装置等のWebブラウザを用いて入力してもよい。
【0058】
機器情報取得部13は、ジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、及び、設定変更情報を画像形成装置102から取得する。メッセージについては作業員からサーバ装置101に入力され、更に、設定変更情報も作業員からサーバ装置101に入力される場合がある。
【0059】
検索部14は、発生したエラーと同種のエラーを情報記憶部15のエラー情報で検索する。検索に適合したエラー情報には時刻情報が対応付けられているので、この時刻情報の付近で入力されたメッセージも特定される。したがって、検索部14は、エラーの最適な解消方法を自動的に抽出できる。なお、検索部14は、情報記憶部15から、ジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報、及び、メッセージを取得する処理も行う。
【0060】
表示制御部12は、上記の矩形マーク510、アイコン511、バー512、メモマーク513(ジョブ情報が存在する旨、エラー情報が存在する旨、メンテナンス情報が存在する旨、設定変更情報が存在する旨、及び、メッセージが存在する旨)などの表示オブジェクト(表示部品・アイコン)をタイムライン画面500に一覧表示する。表示制御部12は、複数台の画像形成装置102のエラーを表示する場合、各画像形成装置102に対応させて複数のタブを作成し、ユーザーの操作に応じてタブを切り替える。
【0061】
表示制御部12は、ジョブ情報が存在する旨を矩形マーク510で表示する際、1台の画像形成装置102のジョブにおいて、モード(ジョブの種類やモード・紙種毎・特色仕様有無・フチなしあり・など)ごとに色を変えて表示する。各色は作業員が設定可能でもよい。
【0062】
また、表示制御部12は、エラー情報が存在する旨をアイコン511で表示する際、エラーの内容(紙詰まり(ジャム)、インク切れ、用紙切れ、メンテナンス、センサー異常、その他エラー)によってアイコン511の形状を変更する。表示制御部12は、同じ内容のエラーでもエラーの程度やエラーに関係するインク色によってアイコン511の色や形状、大きさを変えて表示する。
【0063】
また、表示制御部12は、メンテナンス情報が存在する旨をバー512で表示する際、メンテナンスの内容(掃除、交換、該当部品)ごとに色を変えて表示する。
【0064】
また、表示制御部12は、メッセージが存在する旨をメモマーク513で表示する際、解消方法(テキストデータ)の有無に応じて色等を変えて表示する。また、メッセージは作業員が入力するので、重要度等を設定し、その重要度に応じて色等が変えられてもよい。
【0065】
タイムライン画面500において、これらの情報は、対応付けられている時刻情報に基づいて、横軸の時間帯に対応付けて配置される。作業員は、情報記憶部15に記憶されている範囲であれば、日付・時刻等を指定して、さかのぼって表示することができる。
【0066】
なお、図1,2では、ユーザーが切り替えたタブに応じた一台分の画像形成装置102の情報であるが、表示制御部12は、1画面内に複数台の画像形成装置102の矩形マーク510、アイコン511、バー512、メモマーク513を表示してもよい。その場合、表示制御部12は、画像形成装置102ごとに、矩形マーク510、アイコン511、バー512、メモマーク513を同じ系統の色で表示する。これにより、画像形成装置ごとに統一感が生じ、同じ画像形成装置に関する情報を作業員が視認しやすくなる。
【0067】
<<画像形成装置>>
画像形成装置102は、機器情報検出部21と機器情報通知部22を有している。画像形成装置102が有するこれら各機能は、コントローラ423内でCPUがプログラムに従った命令実行することで実現される機能又は手段である。
【0068】
機器情報検出部21は、画像形成装置102が実行したジョブ、発生したエラー、設定内容の変更、設定されたメンテナンス情報を検出する。
【0069】
機器情報通知部22は、画像形成装置102で検出されたジョブに関するジョブ情報、エラーに関するエラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報をサーバ装置101に通知する。画像形成装置102がサーバ装置101と一体の場合は、機器情報通知部22が通知しなくてもよい。
【0070】
<動作手順>
続いて、図7図8を参照し、ジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報、及び、メッセージの検出と保存方法について説明する。
【0071】
<<ジョブ情報、エラー情報、設定変更情報、メンテナンス情報の検出と保存>>
図7は、画像形成装置102がジョブ情報、エラー情報、設定変更情報、及びメンテナンス情報を検出し、サーバ装置101が保存する処理を説明するフローチャート図の一例である。
【0072】
機器情報検出部21は、画像形成装置102が実行したジョブ、発生したエラー、設定変更、設定されたメンテナンス情報を検出する(S1)。なおメンテナンス情報は、スケジューラーに記憶されているメンテナンス実行結果を参照して取得されてもよいし、装置内の特定部品の交換や、部品クリーニング制御完了を検出することで取得されてもよい。また、スケジューラーに記憶されているメンテナンス作業を行ったかどうかを示すメンテナンス実行結果の情報と、装置(画像形成装置102)内に記憶されたメンテナンスの制御や処理が行われたかどうかを示すメンテナンス反映結果の情報とを、ともに取得して表示に用いてもよい。メンテナンス反映結果として正確に情報を収集・補完することができる。
【0073】
機器情報通知部22は、画像形成装置102で検出されたジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報を検出された時刻と共に、画像形成装置102の識別情報と対応付けてサーバ装置101に通知する(S2)。画像形成装置102からサーバ装置101に通知してもよいし、サーバ装置101からの問い合わせに応じて画像形成装置102が通知してもよい。
【0074】
サーバ装置101の機器情報取得部13は、ジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報を受信し、情報記憶部15に時刻情報と対応付けて保存する(S3)。
【0075】
<<設定変更情報、メッセージの検出と保存>>
図8は、画像形成装置102が設定変更情報、メッセージを検出し、サーバ装置101が保存する処理を説明するフローチャート図の一例である。なお、設定変更については作業員が設定する場合もあるため、図8においても取得される。
【0076】
機器情報検出部21は、ディスプレイ110等でのWebブラウザからのメッセージや設定変更の入力を検出し、機器情報通知部22が設定変更情報、メッセージ、及び、入力された時刻をサーバ装置101に送信する(S11)。
【0077】
サーバ装置101の機器情報取得部13は、設定変更情報、メッセージ及び入力された時刻を受信し、情報記憶部15に時刻情報と対応付けて保存する(S12)。
【0078】
<<タイムライン情報の表示>>
次に、図9を参照し、情報記憶部15に保存された情報に基づくエラー発生時の処理について説明する。図9は、サーバ装置101がエラー発生時に情報記憶部15に保存されたエラー情報を検索し、タイムライン画面500を表示する処理を説明するフローチャート図の一例である。なお、図9では、画像形成装置102が有するディスプレイ110でエラー発生時の解消方法を提示する場合を説明する。
【0079】
まず、作業員が、画像形成装置102(又は端末装置)でWebブラウザを操作して、タイムライン画面の表示をサーバ装置101に要求する。表示制御部12は、現在時刻から少なくとも一画面分の過去の、ジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報、及び、メッセージを情報記憶部15から取得し、タイムライン画面500をディスプレイ110に表示する(S21)。なおこの表示処理は、エラー発生より事前に準備段階として実行されたり、ディスプレイ110や画像形成装置102の起動時に実行されたりすることで、事前に表示しておくための処理であってもよい。各情報は、その情報の生成時刻(発生時刻、実行時刻等)と、情報の内容を少なくとも持っている。図1,2に示したように、各情報が行に区分して表示され、各情報の内容が、横軸の時間帯(時刻)に対応付けて時系列で表示される。
【0080】
なお、Webブラウザはタイムライン画面500の他、メンテナンスのスケジュールや機器状態のダッシュボード等、様々なアプリケーションを表示できる。タイムライン画面500は、ユーザーがサーバ装置101にアクセスしたときのTop画面(Home画面)に表示してもよいし、アプリ(機能)ごとにタブで切り替えて表示してもよい。
【0081】
ジョブの実行中にジャム等のエラーが発生した場合、機器情報検出部21がこれを検出する(S22)。機器情報通知部22がエラー情報をサーバ装置101に通知する(S23)。
【0082】
機器情報取得部13が、エラー情報を取得する。機器情報取得部13は、エラーを契機に、ジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報、メッセージを更新する(S24)。したがって、機器情報取得部13はエラー情報以外の情報も取得する。なおジョブ実行時は基本的にジョブ実行中であることを画像形成装置102がリアルタイム(ジョブ実行指示後、完了まで数秒ごと、又は1枚の印刷実行ごとなど)で通知している。
【0083】
機器情報取得部13は、表示制御部12に、新たなエラーが存在することを通知する(S25)。
【0084】
これを受けて、表示制御部12が、検索部14に新しいエラー情報の取得を要求する(S26)。
【0085】
検索部14は、要求に応じて、情報記憶部15から新しいエラー情報を取得して、表示制御部12に通知する(S27)。新しいエラー情報は、対応付けられている時刻情報が最も新しいエラー情報でよい。
【0086】
表示制御部12は、新たなエラー情報を含む、タイムライン画面500の画面情報を更新・記憶し、画像形成装置102に送信する。これにより、画像形成装置102は、更新後のタイムライン画面をディスプレイ110に表示する(S28)。サーバ装置101がタイムライン画面500を表示することも端末装置103が表示することもできる。
【0087】
作業員は、解消方法を知りたいエラー(例えば新たなエラー)をタイムライン画面500で選択する。操作受付部11は、押下されたタイムライン画面500上の位置からエラー情報を特定し、該エラー情報の選択を受け付ける(S29)。
【0088】
検索部14は、情報記憶部15に記憶されているエラー情報から選択されたエラーと同種のエラーを検索する(S30)。検索の手順は以下のようになる。
(i) 検索部14は、ジョブ情報、エラー情報、メンテナンス情報、設定変更情報、メッセージの各カテゴリーから同じカテゴリー(ここではエラー情報)を検索する。
(ii) エラー情報の検索であれば、検索部14は、印刷時のジャム、用紙切れ、装置の故障、又は部品交換等、エラーの内容をキーに同種のエラーを検索する。また、検索部14は、例えば、ジャムというエラーを検索する場合、発生場所、用紙名(サイズ)、用紙種類等の更に詳細なキーにより検索してよい。
【0089】
このとき、検索に適合した同種のエラーの発生時刻から所定時間内にメッセージが存在するエラー情報が検索される。所定時間は例えば1時間程度でよい。
(iii) 更に、検索部14は、時間軸において操作受付部11が受け付けたエラー情報に対し、直近のエラー情報を検索するとよい。同種のエラーは続けて発生しやすい傾向があり、解消方法も同じ場合が多いためである。
【0090】
同種のエラーが存在する場合(S31のYes)、検索部14が、現在時刻に近い順に過去の同種エラーを絞り込み、抽出する(S32)。
【0091】
表示制御部12は、抽出されたエラー情報に対応付けている時刻から、一画面分の時刻情報が対応付けられている各情報について、矩形マーク510、アイコン511、バー512、メモマーク513をディスプレイ110に表示する(S33)。一画面分は、タイムライン画面500の表示期間設定スケール514で設定された時間の範囲となる。抽出されたエラー情報がタイムライン画面500の中心に配置され、時間の範囲が12時間の場合、抽出されたエラー情報に対応付けられた時刻情報に対し前後6時間分の各情報が取得される。
【0092】
タイムライン画面500の再表示により、ステップS28で表示中のタイムライン画面500は、検索に適合したエラー情報に対応付けられた時刻情報(過去)を含むタイムライン画面に遡るように横にスクロールするか、スクロールすることなく該時刻情報を含むタイムライン画面に切り替わる。表示制御部12は、抽出されたエラーが画面中央になるように表示したり、抽出されたエラーの時刻情報が13時台なら13時から14時までの範囲(縦長の領域)の色を変えたりする。このように、作業員は、エラーの解消方法を一操作で表示させることができる。なお、表示制御部12は、別の画面に検索に適合したエラー情報をリストで一覧表示してもよい。
【0093】
作業員は検索に適合したエラー情報とその解消方法が入力されたメッセージを閲覧して、エラーを解消する。新しいエラーを解消できた場合、作業員は解消方法を後述するメッセージ入力欄(ウインドウ)にメッセージとして入力することができる(S34)。しかし、すでに同種のエラーが解消され、メッセージも入力済みの場合は、作業員は、メッセージを入力しなくてもよい。
【0094】
同種のエラーが検索に適合しない場合、又は、同種のエラーが検索に適合したが同種のエラーの発生時刻から所定時間内にメッセージがついているエラーがない場合のみ(S31のNo)、表示制御部12がメッセージを入力可能な後述するメッセージ入力欄(ウインドウ)を表示してよもよい。こうすることで、同種のエラーがなかったり、同種のエラーがあっても所定時間内にメッセージがなかったりした場合には、メッセージの入力を促すことができる。
【0095】
表示制御部12は、新たに入力されたメッセージを入力された時刻に対応づけて情報記憶部15に保存する(S35)。これにより、後でサーバ装置101が検索可能になる。
【0096】
以上のように、サーバ装置101は、タイムライン画面500にエラーが表示されると、記憶されている過去の関連するエラーの解消方法を簡単に表示することができる。タイムライン画面500には、過去の同種のエラー及びメッセージの他、ジョブ情報や設定変更情報も表示されるので、エラーの原因等の関連情報もまとめて簡単に提示することができる。
【0097】
<画面の遷移例>
続いて、図10図12を参照して、エラー発生時のタイムライン画面の遷移を説明する。
【0098】
図10は、ある日時に発生したエラーが反映されたタイムライン画面560を示す。図10では、アイコン541により2019/6/11の20時前にジャムが発生したことが分かる。作業員がアイコン541をクリック又はタップする。図10ではマウスポインタ540でアイコン541がクリックされた。
【0099】
まず、発生したエラーと同種のエラーが検索に適合し、同種のエラーから所定時間内にメッセージがあったものとして説明する。この場合、タイムライン画面560が同種のエラーが発生した時間帯に遷移する。
【0100】
図11は、2019/6/11のジャムと同種のエラーが発生した時刻の付近のタイムライン画面561である。検索部14は、2019/6/11の20時前に発生したジャムに基づいて、同種のジャムを情報記憶部15で検索する。検索に適合するのは、発生場所、用紙名、及び用紙種類が一致するジャムのエラー情報である。更に、検索部14は、同種のジャムから所定時間内にメッセージ(解消方法)があるジャムを検索する。
【0101】
図11のタイムライン画面561では、2019/6/10の13時30前のジャムが検索に適合した。このジャムに対応するアイコンがアイコン543である。表示制御部12は、画面中央に、2019/6/10の13時30前のエラー情報に対応するアイコン543を表示し、またその時刻を中心に一画面分のその他の表示オブジェクトも表示する。なお、表示制御部12は、必ずしも画面中央にアイコン543を表示する必要はなく、2019/6/10の13時30前のジャムをディスプレイ110に表示すればよい。
【0102】
表示制御部12は、2019/6/10の13時30から所定時間内のメモマーク542を強調表示することが好ましい。表示制御部12は、例えば、点滅させたり、大きく表示したり、赤丸で囲んだりする。図11では、13時台の領域が他の領域と異なる色で表示されている。
【0103】
作業員は、2019/6/10の13時30から所定時間内のメモマーク542をクリック又はタップする。こうすることで、同種のエラーの解消方法が表示される。作業員は解消方法を参考にエラーを解消する。
【0104】
また、表示制御部12は、クリック又はタップなしに、検索に適合した2019/6/10の13時30から所定時間内のメモマーク542が有するメッセージ(解消方法)を表示してもよい。すなわち、図11のタイムライン画面561が表示された直後に、メモマーク542が有するメッセージ(解消方法)が表示される。
【0105】
また、図10のタイムライン画面560から図11のタイムライン画面561への遷移にアイコン541のクリック又はタップを不要にしてもよい。すなわち、エラーが発生すると、検索部14が自動的に同種のエラーを検索し、表示制御部12が図11のタイムライン画面561を表示する。
【0106】
次に、図10のタイムライン画面560で、発生したエラーと同種のエラーが検索に適合しないか、検索に適合したが同種のエラーから所定時間内にメッセージがなかった場合を説明する。この場合、タイムライン画面560が遷移しない。
【0107】
図12は、現在時刻付近のタイムライン画面560の一例である。図10で作業員がアイコン541をクリック又はタップしたので、詳細情報表示欄550がポップアップ表示される。詳細情報表示欄550は、関連情報ボタン551とコメント登録ボタン552を有している。作業員がコメント登録ボタン552を押下すると、メッセージ入力欄553が表示され、作業員が解消方法をメッセージとして入力できる。
【0108】
なお、発生したエラーと同種のエラーが検索に適合し、同種のエラーから所定時間内にメッセージがあった場合でも、作業員が所定の操作で詳細情報表示欄550を表示できてよい。
【0109】
関連情報ボタン551は、例えば、検索条件を設定したり変更したりして(例えば緩和して)同種のエラーを検索するためのボタンである。こうすることで、作業員がメッセージを含む関連情報を閲覧しやすくなる。
【0110】
あるいは、図10のタイムライン画面560で作業員がアイコン541をクリック又はタップした場合に、いったん、詳細情報表示欄550が表示されてもよい。作業員はエラーの内容を確認してから発生したエラーと同種のエラーを検索するかどうかを決定できる。作業員が同種のエラーの解消方法を参照する必要があると判断すれば、関連情報ボタン551を押下し、作業員が同種のエラーの解消方法を参照する必要がないと判断すれば、検索を省略できる。
【0111】
メッセージ入力欄553に入力された解消方法は、メッセージとして情報記憶部15に保存される。メッセージに対応付けられる時刻情報は、エラー発生時でもよいし、OKボタン553aが押下された時刻でもよい。
【0112】
<主な効果>
以上説明したように、本実施例の情報処理システム100は、時間帯に対応付けて、過去のジョブ、エラー履歴、メンテナンス情報、設定変更、メッセージといった複数の情報を一画面に表示する。これにより、エラーが発生し、作業員がその解消方法を知りたい場合、エラーに関する同じアイコン511を過去に遡って探し、近くのメモマーク513を押下することで、発生したエラーの解消方法を把握できる。
【0113】
また、タイムライン画面500には、過去の同種のエラー及びメッセージの他、ジョブ情報やメンテナンス情報も表示されるので、エラーの原因等の関連情報もまとめて簡単に提示することができる。
【0114】
また、本実施例では、エラーが発生し、作業員がその解消方法を知りたい場合、新しく発生したエラーのアイコン511を押下する。サーバ装置101は、同種のエラー(メッセージあり)を検索して、該エラーのアイコン511をタイムライン画面に表示し、このアイコン511の近くのメモマーク513に解消方法のメッセージが含まれているので、ユーザーが発生したエラーの解消方法を把握できる。
【0115】
エラーと関連する画像形成装置102の設定変更履歴も表示されることから、エラーにつながりやすい設定変更をユーザーが学習しやすいというメリットがある。
【0116】
また、発生したエラーと同種の過去のエラーを一操作で提示できるので、エラー解消までの時間を削減することができる。
【実施例0117】
本実施例では、頻発する同種のエラーを強調表示すると共に、関連する画像形成装置102の情報をタイムライン画面で時系列順に一画面で表示するサーバ装置101について説明する。
【0118】
これまで画像形成装置102で発生したジャムなどのエラーに関して、ユーザーがその場では解消しても、後に頻発する場合があった。これは、ユーザーが、根本的に解消すべき要因を容易に分析できないので、応急的な対応を行うためである。例えば、画像形成装置102で発生したジャムに対して、ジャムの主な発生の要因は印刷条件であるため、画像形成装置102に関して提供される解消すべき要因が少なかった。そのため、画像形成装置102自体のメンテナンス状態や用紙設定など、頻発するジャムに関わる要因の特定は困難であった。しかし、頻繁にジャムが発生すると、生産性の低下を引き起こすおそれがある。
【0119】
本実施例では、サーバ装置101が頻発するジャムなどのエラーを強調表示し、関連情報(主に解消方法が入力されたメッセージ)やトラブルシューティングを使用して解消方法を提示する。オペレーターは、容易に解消方法を確認できるため、頻発するジャムによる生産性の低下を抑制することができる。
【0120】
なお、本実施例においては、上記の実施例にて説明した図4図5のハードウェア構成図を援用できるものとして説明する。
【0121】
<機能について>
図13は、サーバ装置101及び画像形成装置102A,102Bが有する機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図である。なお、図13の説明では主に図6との相違を説明する。
【0122】
まず、本実施例の検索部14は、所定の期間内に頻発する同種のエラー情報を情報記憶部15から検索する。所定の期間内とは主に一画面分の表示期間であり、同種のエラー情報とはエラーコードが同じ(ジャムの場合はジャムコードが同じ)ものをいう。また、検索部14は、解消方法を特定する際には所定の期間を超えて頻発する同種のエラー情報からメッセージを決定できる。また、検索部14は、ジョブ情報やメンテナンス情報も参照して解消方法を決定する。
【0123】
また、図13に示すように、本実施例では、サーバ装置101がトラブルシューティング情報記憶部16を有している。
【0124】
図14は、トラブルシューティング情報記憶部16が記憶するトラブルシューティング情報である。図14では、トラブルシューティング情報のうちジャムに関するトラブルシューティング情報を示す。図14に示すように、トラブルシューティング情報記憶部16にはジャムコードに対応付けて、対応情報と詳細の項目が対応付けられている。
【0125】
・ジャムコードは、ジャムの種類を一意に識別する識別情報である。ジャムコードは、主に発生場所(給紙トレイからいくつかの搬送ローラを経て排紙トレイに至る経路上の位置)により定まる。発生場所は用紙を検出した経路上のセンサーにより特定される。更に、印刷設定(用紙サイズなど)やジョブ情報にジャムの共通項があれば、ジャムコードが細分類されていてもよい。
【0126】
・対応情報の項目は、ジャムコードに対応するジャムを解消するための解消方法である。対応情報は、ポップアップ表示された詳細情報に表示される場合がある。
【0127】
・詳細の項目は、ジャムコードに対応するジャムを解消するための詳細な情報を例えばURL(リンク先)で示す。詳細な情報は、例えば、アニメーションや動画によるジャムの解消方法である。
【0128】
また、本実施例では解消方法の特定にジョブ情報が使用されるため、図15を参照してジョブ情報について説明する。図15は、情報記憶部15に保存されているジョブ情報を示す。ジョブ情報はジョブIDに対応付けられたファイル名、用紙サイズ、カラー/モノクロ、給紙トレイ、集約、及び、時刻の各項目を有している。図15はジョブ情報の一部であり、他にも用紙の向きなど一般的なジョブ情報が含まれてよい。
【0129】
<画面遷移>
図16は、本実施例のタイムライン画面600を示す。タイムライン画面600に何を表示するかは、方針や嗜好により変更可能なため、図16は一例に過ぎない。図16の説明では主に図11との相違を説明する。
【0130】
タイムライン画面600は、表示カスタマイズボタン601、ファイル出力ボタン602、戻るボタン603、進むボタン604、表示日時指定ボタン605、現在ボタン606、及び、表示期間ボタン607を有している。
【0131】
・表示カスタマイズボタン601は、縦軸のジョブ欄501、エラー履歴欄502、メンテナンス欄503、及びメッセージ欄504のうち表示する項目や、一画面分のデフォルトの表示期間をオペレーターがカスタマイズするためのボタンである。
【0132】
・ファイル出力ボタン602は、オペレーターがタイムライン画面600の内容をPDFファイル等に出力するためのボタンである。
【0133】
・戻るボタン603は、オペレーターが、一画面分、前のタイムライン画面600を表示させるためのボタンである。
【0134】
・進むボタンは604、オペレーターが、一画面分、先のタイムライン画面600を表示させるためのボタンである。
【0135】
・表示日時指定ボタン605は、オペレーターが任意の日時を指定して該日時を中央付近に表示するタイムライン画面600を表示させるためのボタンである。
【0136】
・現在ボタン606は、オペレーターが、現在の日時を右端(又は中央付近でもよい)に配置したタイムライン画面600を表示させるためのボタンである。
【0137】
・表示期間ボタン607は、オペレーターが、任意の1日、1週間、1ヶ月、又は、任意の期間などのタイムライン画面600を表示させるためのボタンである。例えば、オペレーターは、ジャムが頻発しているかどうかを確認したい表示期間を表示期間ボタン607で設定する。
【0138】
図17に示すように、タイムライン画面600においてオペレーターがエラーのアイコン610を押下すると、エラーのアイコン610がタイムライン画面600の中央に配置される。図17(a)は、押下される前のエラーのアイコン610を示し、図17(b)は、押下後に表示されるエラーのアイコン610を示す。なお、図17では説明の便宜上、他のアイコンは省略したが、図16と同様にメンテナンス欄503、及び、メッセージ欄504にアイコンが表示されている。
【0139】
図17(a)で押下されるエラーのアイコン610は9:00台に表示されている。エラーのアイコン610が押下されると、表示制御部12は、エラーのアイコン610をタイムライン画面600の中央に配置する。図17(b)では9:00台がタイムライン画面600の中央に移動し、9:00台にエラーのアイコン610も表示されている。これにより、オペレーターは自分が押下したエラーのアイコン610を見やすくなる。
【0140】
なお、図17(b)において、一画面分の表示期間はオペレーターがエラーのアイコン610を押下する前と同じでもよいし、デフォルトの表示期間に切り替わってもよい。
【0141】
次に、図18を参照して、オペレーターによる表示期間の指定について説明する。図18は、表示期間ボタン607が押下されたタイムライン画面600の一例である。表示期間ボタン607の押下により、日時設定欄620が表示されている。オペレーターは日時設定欄620に対し、任意の1日、1週間、1ヶ月、日にち範囲、又は、日付と時間範囲等を任意に設定できる。日時設定欄620にデフォルトの表示期間に戻すボタンがあってもよい。なお、日時設定欄620への入力時にはカレンダーが表示されたり、時刻のプルダウンメニューが表示されたりして、入力支援を行う機能があるとよい。
【0142】
このように、オペレーターがタイムライン画面600の表示期間を決定することで、指定した表示期間のエラー履歴欄502にエラーや関連情報を表示させることができる。
【0143】
<頻発する同種のエラーの表示>
続いて、頻発する同種のエラーの表示について説明する。本実施例では、いくつかの方法で、サーバ装置101が頻発する同種のエラーを表示できる。
a.表示期間の指定
b.エラーに対応するアイコンの押下
c.メニューに表示される同種のエラーの表示指示
同種のエラーはエラーコードが同じであるエラーである。ジャムの場合、ジャムの態様によりジャムコードが決まるので、同種のエラーは、ジャムコードが同じことをいう。
【0144】
図17図18により表示期間が変更され、タイムライン画面600が更新された場合、表示制御部12は、一画面分の表示期間内(すなわち、所定の期間内)に同種のエラーが閾値以上の数、含まれるか否か判断し、閾値以上の数の同種のエラーが表示される場合、表示制御部12は、頻発する同種のエラーを強調表示する。以下では閾値を「2」とするが、この閾値をオペレーターが設定できてよい。なお、以下では、エラーのうち主にジャムを例にして説明する。
【0145】
図19は、頻発する同種のジャムのアイコンが強調して表示されるタイムライン画面630を示す。図19のタイムライン画面630は、a~cのいずれの方法で表示されたものでもよい。図19では、2つの同種のジャムのアイコン631,632が強調表示されている。強調の方法は、どのようなものでもよいが、例えば、表示制御部12は、赤などの注意喚起性が高い色(同種のエラーごとに同じ色)で頻発する同種のジャムのアイコン631,632を表示する。あるいは、表示制御部12は、ジャムのアイコン631,632を点滅させてもよい。オペレーターは頻発する同種のジャムがあることを容易に確認できる。
【0146】
オペレーターがアイコン631,632のいずれかを押下すると詳細情報がポップアップ表示される。更に、オペレーターが関連情報ボタン551を押下すると、エラーの解消方法が表示される。エラーの解消方法の表示には、以下の2つがある。
【0147】
(i) 実施例1と同様に、関連情報ボタン551が押下されたアイコンのジャムと同種のジャムに対し、所定時間内(エラー発生から所定時間内)にあるメッセージ。すなわち、メッセージにジャムの解消方法が含まれており、ジャムの解消方法が表示される。
【0148】
(ii) 関連情報ボタン551が押下されたジャムのアイコンのジャムコードに対応付けられている対応情報。対応情報はトラブルシューティングから取得して表示され、対応情報が解消方法を含む。
【0149】
表示制御部12は、(i)と(ii)の両方を表示してもよいし、一方を表示してもよい。
【0150】
図20は、タイムライン画面630に表示された詳細情報635と解消方法の一例を示す。詳細情報635は、強調表示されているジャムのアイコン632の押下又はマウスオーバーなどで表示されている。詳細情報635の内容は実施例1と同様でよい。しかし本実施例では、関連情報ボタン551の押下により、ジャムの解消方法が表示される。図20では、(i)にて説明した、メッセージに基づいて表示された頻発する同種のジャムの解消方法636が表示されている。解消方法636として「右引き出しユニット清掃不足」と表示されている。オペレーターは、解消方法を参考に解消作業を行うことができる。
【0151】
なお、図20で表示されるメッセージ(解消方法636)は、一画面内に表示されている同種のジャムに対し所定時間内に入力されているメッセージに限られない。一方で、同種のエラーが頻発したため、複数のメッセージが抽出される場合がある。この場合、表示制御部12は、全てのメッセージを表示してもよいし(同一又は類似するメッセージは非表示でよい)、押下されたジャムのアイコン632に対し直近にある同種のジャムから所定時間内のメッセージを表示してもよい。全てのメッセージが抽出された場合に、検索部14が同一又は類似するメッセージの数が最も多いメッセージを特定してもよい。
【0152】
あるいは、検索部14がジョブ情報を参照して、アイコン632が押下されたジャムを発生させたジョブ情報と、類似するジョブ情報を検出し、表示するメッセージを特定してもよい。例えば、アイコン632が押下されたジャムを発生させたジョブ情報が、下記であるとする。ジャムを発生させたジョブ情報とは、エラーの発生時刻に実行されていたジョブである。
用紙サイズ:A4
カラー/モノクロ:モノクロ
給紙トレイ:トレイ1
両面/片面:両面
集約:なし
検索部14は、押下されたアイコン632のジャムと同種のジャムに対し、複数のメッセージが抽出された場合、ジョブ情報の一致する項目数が最も多いジョブ情報を検出し、このジョブ実行時に発生したジャムに対応付けられているメッセージを特定する。こうすることで、ジャムが同種かどうかだけでなく、ジョブ情報が類似する場合に生じたジャムの解消方法を表示できる。
【0153】
図20では、アイコン632が押下されているが、アイコン631が押下された場合も同様である。アイコン631が押下された場合、アイコン632のエラー情報から所定時間内のメッセージが表示される場合もある。
【0154】
図21は、タイムライン画面630に表示された詳細情報と解消方法の一例を示す。図21では、(ii)にて説明した、ジャムコードに対応付けられている対応情報が含む解消方法637が表示されている。解消方法637として「実際の用紙と用紙設定が合っているか確認して下さい。」と表示されている。また、解消方法637にはトラブルシューティング情報の詳細(リンク先)が表示されている。オペレーターは、解消方法637を参考に解消作業を行うことができる。
【0155】
1つのトラブルシューティングに対し複数の対応情報が対応付けられている場合を説明する。例えば、あるジャムコードに以下の2つの対応情報が対応付けられていた。
1.実際の用紙と用紙設定が合っているか確認して下さい。
2.メンテナンス状況を確認して下さい。
【0156】
表示制御部12は、2つの対応情報を表示してよい。しかし、より多くの対応情報が1つのジャムコードに対応付けられている場合もあり、オペレーターが全ての対応情報を順番に確認することは容易でない。根本的な解決のためには、表示制御部12がより適切な対応情報を表示することが好ましい。
【0157】
そこで、検索部14は、ジョブ情報、及び、メンテナンス欄503のメンテナンス情報に基づいて、適切な対応情報を特定する。メンテナンス情報については、アイコン632が押下されたジャムと同種のジャムについて、そのジャムの一定時間前までにメンテナンスが行われた記録がない場合、検索部14は2の対応情報を表示すると決定する。メンテナンスされていないためにジャムが発生した可能性が高いためである。一定時間前は、例えば、12~24時間などであるが、オペレーターが設定できてよい。
【0158】
ジョブ情報については、対応情報に用紙設定が含まれるので、検索部14は、アイコン632が押下されたジャムと同種のジャムについて、アイコン632が押下されたジャムのジョブ実行時に発生したジョブ情報の用紙設定を比較する。用紙設定は、例えば、用紙サイズ、給紙トレイ、及び印刷向き(縦/横)などである。用紙設定に関して、閾値以上の項目が同じ場合(用紙設定の類似度が閾値以上の場合)、検索部14は1の対応情報を表示すると決定する。用紙設定が類似して、同じジャムが発生する場合、用紙設定がジャムの原因の可能性が高いためである。
【0159】
例えば、対応情報が「セットされているトナーの種類を確認して下さい」である場合、対応情報にトナーが含まれるので、検索部14は、アイコン632が押下されたジャムと同種のジャムについて、アイコン632が押下されたジャムのジョブ実行時に発生したジョブ情報について、特殊なトナーがジョブに使用されていないかを比較する。使用されるトナーによって、同じジャムが発生する場合、トナーがジャムの原因の可能性が高いためである。
【0160】
このように、本実施例のサーバ装置101は、トラブルシューティングに複数の対応情報が対応付けられていても、同種のジャムを解消する解消方法を提示しやすい。
【0161】
なお、ここでは、対応情報に用紙設定及びトナー設定が含まれる場合を説明したが、対応情報には用紙設定やトナー設定以外の印刷設定が含まれる場合がある。印刷設定は、ジョブ情報と同様でよい。
【0162】
<動作手順>
図22は、サーバ装置101が頻発する同種のエラーを強調して表示し、解消方法を表示するタイムライン画面の表示処理を説明するフローチャート図である。図22の説明では、エラーとしてジャムを例にして説明する。
【0163】
まず、オペレーターがタイムライン画面600を更新する(S51)。タイムライン画面600を更新する方法には、上記a~cの方法がある。
【0164】
ジャムのアイコン610が押下された場合、表示制御部12は、選択されたジャムのアイコン610をタイムライン画面600の中央に配置してタイムライン画面600を表示する(S52)。
【0165】
表示期間が指定された場合、表示制御部12は、指定された表示期間を一画面とするタイムライン画面630を表示する(S53)。
【0166】
ステップS52、S53の表示の際、検索部14は、一画面内に頻発する同種のエラーがあるか否か判断する(S54)。検索部14は、タイムライン画面の表示期間内に発生したエラーであって、ジャムコードが同じジャムを情報記憶部15で検索する。
【0167】
ステップS54の判断がYesの場合、表示制御部12は、同種のジャムに対応するアイコン631,632を強調表示する(S55)。頻発する同種のジャムは2つ以上あればよい。また、異なる種類で、頻発する同種のエラーがある場合(ジャムA1,A2、ジャムB1,B2のように)、表示制御部12は、最も数が多い同種のジャムのアイコンのみを強調してもよいし、それぞれを別の色で強調して表示してよい。表示制御部12は、最も多いものは赤(警告色)⇒次の多いものを橙⇒その次に多いものを黄色、などで色分けするとよい。
【0168】
次に、操作受付部11は、ジャムのアイコン632の押下やマウスオーバーにより詳細情報635が表示され、更に、関連情報ボタン551が押下されたか否か判断する(S56)。
【0169】
関連情報ボタン551が押下された場合、検索部14は、関連情報ボタン551が押下されたジャムと同種のジャムにメッセージが対応付けられているか否か判断する(S57)。メッセージが対応付けられている場合、同種のエラーが解消している可能性が高いためである。ジャムにメッセージが対応付けられているとは、エラー発生から所定時間内に入力されたメッセージをいう。
【0170】
また、検索部14は、メッセージが対応付けられている同種のジャムが複数ある場合、関連情報ボタン551が押下されたジャムを生じさせたジョブ情報と、類似するジョブ情報に対応付けられているメッセージを特定する(S58)。これにより、ジャムが同種というだけでなく、類似するジョブ情報で発生したジャムが特定されるので、関連情報ボタン551が押下されたジャムを解消するメッセージを特定しやすくなる。
【0171】
次に、検索部14は、関連情報ボタン551が押下されたジャムに複数の対応情報が対応付けられているか否か判断する(S59)。なお、ジャムにより何らかのジャムコードが特定済みなので、トラブルシューティング情報記憶部16において少なくとも1つの対応情報がジャムコードに対応付けられている。ただし、その他のジャムのように、対応情報が対応付けられていないジャムが存在してもよい。この場合、対応情報は参照されない。
【0172】
ステップS59の判断がYesの場合、検索部14は、対応情報に「メンテナンス」という用語が含まれている場合には、関連情報ボタン551が押下されたジャムと同種のジャムに関するメンテナンス情報に基づいて、対応情報を選択する(S60)。検索部14は関連情報ボタン551が押下されたジャムと同種のジャムについて、そのジャムの一定時間前までにメンテナンスが行われた記録がない場合、メンテナンスに関する対応情報を表示すると決定する。
【0173】
また、検索部14は、対応情報に含まれる印刷設定(例えば用紙設定)について、関連情報ボタン551が押下されたジャムと同種のジャムのジョブ情報の類似度を判断する。検索部14は類似度が閾値以上かどうかによって対応情報を選択する。これらにより、ジャムを解消する根本的な解消方法を表示する可能性が高まる。
【0174】
表示制御部12は、メッセージと対応情報、又は、対応情報のみを詳細情報635の周囲などに表示する(S61)。なお、関連情報ボタン551の押下で、オペレーターが、メッセージと対応情報の両方を表示させる、又は、存在するほうだけ表示させる操作が可能でもよい。また、関連情報ボタン551に代えて、メッセージボタンやトラブルシューティングボタンを、情報がある場合のみ表示制御部12が表示したり、選択できないボタンをグレーアウトさせたりしてもよい。
【0175】
図22では、表示期間内に頻発する同種のエラーがある場合に以降の処理が実行されているが、頻発する同種のエラーがなくても、図20図21の解消方法の表示は可能である。
【0176】
<主な効果>
本実施例の情報処理システム100は、実施例1の効果に加え、頻発するジャムを強調表示し、過去にエラーを解消した解消方法(メッセージ)やトラブルシューティングの提示により、頻発するジャムによる生産性の低下を抑制することができる。
【0177】
例えば、ジョブのあい間に、オペレーターが過去のジャム状況を調べて、次のジャムの設定や清掃の見直しをすることなどが容易になり、印刷物の生産性が向上する。なお、オペレーターは、本実施例のエラー表示をエラーが発生した直後に行ってもよい。
【0178】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0179】
例えば、画像形成装置102が汎用的なWebブラウザを使用しているが、タイムライン画面に専用のアプリを使用してもよい。
【0180】
また、タイムライン画面500は、横方向に、ジョブ欄501、エラー履歴欄502、メンテナンス欄503、メッセージ欄504を配置し、縦方向に時間帯(時間軸)を配置してもよい。
【0181】
また、実施例1では、選択されたエラー情報と同種のエラーが検索されたが、選択されたジョブ情報と同種のジョブ、選択されたメンテナンス情報と同種のメンテナンス情報、選択された設定変更情報と同種の設定変更情報、選択されたメッセージと同種のメッセージ、を検索可能である。これらの同種とは類似度でよく、機械学習やTF-IDF(Term Frequency - Inverse Document Frequency)などで判断されてよい。
【0182】
また、実施例2では、頻発するジャムに関して強調表示し、過去にジャムを解消した解消方法(メッセージ)やトラブルシューティングを提示した。しかし、頻発するエラーはジャムに限らず、インク切れ、用紙切れ、センサー異常、その他のエラーなどにも適用できる。
【0183】
また、図6などの構成例は、サーバ装置101、及び、画像形成装置102による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。サーバ装置101、及び、画像形成装置102の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0184】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、サーバ装置101は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0185】
更に、サーバ装置101は、開示された処理ステップ、例えば図7図9のフローチャートを様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、サーバ装置101が有する複数の情報処理装置によって実行され得る。また、サーバ装置101は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0186】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0187】
<請求項に関する付記>
[請求項1]
機器及び前記機器と通信できる情報処理装置を有する情報処理システムであって、
前記機器から取得したエラー情報、及び、前記機器又は前記情報処理装置に入力されたエラーの解消方法、のそれぞれに時刻情報を対応付けて情報記憶部に保存する機器情報取得部と、
前記エラー情報が存在する旨、及び、前記解消方法が存在する旨を、前記時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示する表示制御部と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
[請求項2]
前記エラー情報が存在する旨の表示部品の選択を受け付けた場合、前記エラー情報と同種のエラーを前記情報記憶部から検索する検索部、を有し、
前記表示制御部は、検索に適合した前記同種のエラーに対応付けられている時刻情報を含む一画面分のエラー情報、及び、前記解消方法が存在する旨を、それぞれに対応付けられている時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
[請求項3]
前記機器情報取得部は、前記機器が実行したジョブ情報、前記機器で行われたメンテナンス情報、及び、前記機器に対し変更された設定変更情報を前記機器から取得し、
前記表示制御部は、前記同種のエラーに対応付けられている時刻情報を含む一画面分のエラー情報、前記解消方法が存在する旨、前記ジョブ情報が存在する旨、前記メンテナンス情報が存在する旨、及び、前記機器に対し設定変更情報が変更された旨を、それぞれに対応付けられている時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて表示する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
[請求項4]
前記機器情報取得部は、前記メンテナンス情報として、前記機器に記憶されたメンテナンス反映結果と、スケジューラーに記憶されるメンテナンス実行結果とを、ともに取得する、請求項3に記載の情報処理システム。
[請求項5]
前記検索部は、選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラーのうち、選択を受け付けた前記エラー情報に対し直近のエラー情報を検索することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
[請求項6]
前記検索部は、選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラーであって、前記同種のエラーから所定時間内に前記解消方法が存在する同種のエラーを検索することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
[請求項7]
前記表示制御部は、前記同種のエラーに対応付けられている時刻情報から所定時間内の前記解消方法について、該解消方法が存在する旨を強調して表示することを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
[請求項8]
前記エラー情報が存在する旨の選択を受け付けた場合、前記表示制御部は、情報の入力欄を表示し、
前記入力欄に作業員が入力した情報を前記解消方法として、選択を受け付けた前記エラー情報と同じ時刻情報又は前記情報が入力された時刻情報と対応付けて前記情報記憶部に保存することを特徴とする請求項2~7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
[請求項9]
前記エラー情報が存在する旨の選択を受け付けた場合、前記検索部は、前記エラー情報と同種のエラーを前記情報記憶部から検索し、
前記同種のエラーが検索に適合しない場合、又は、前記同種のエラーが検索に適合したが、前記同種のエラーから所定時間内に前記解消方法が存在しない場合のみ、
前記表示制御部は、前記情報の入力欄を表示することを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
[請求項10]
所定の期間内に頻発する同種のエラー情報を前記情報記憶部から検索する検索部、を有し、
前記表示制御部は、前記検索部が検索した、頻発する同種のエラー情報に関する表示部品を、前記エラー情報に対応付けられている時刻情報に基づいて時間軸に対応付けて強調表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
[請求項11]
前記エラー情報が存在する旨の前記表示部品の選択を受け付けた場合、前記表示制御部は、選択を受け付けた前記エラー情報を、時間軸に対して画面の中央に配置することを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
[請求項12]
前記エラー情報を表示する一画面の表示期間の選択を受け付けた場合、前記表示制御部は、選択を受け付けた表示期間に生じた前記エラー情報に関する表示部品を時間軸に対応付けて表示することを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
[請求項13]
頻発する同種のエラー情報に関する複数の表示部品のうち1つの選択を受け付けた場合、前記表示制御部は、選択を受け付けたエラー情報と同種のエラー情報に対応付けられている前記解消方法を表示することを特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載の情報処理システム。
[請求項14]
前記機器情報取得部は、前記機器が実行したジョブ情報を前記機器から取得し
選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラー情報が複数ある場合、前記表示制御部は、前記同種のエラー情報に対応付けられている前記解消方法であって、選択を受け付けた前記エラー情報を生じさせたジョブ情報と類似するジョブ情報と対応付けられている前記解消方法を表示することを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
[請求項15]
前記機器情報取得部は、前記機器が実行したジョブ情報、及び、前記機器で行われたメンテナンス情報を前記機器から取得し、
前記検索部は、前記エラー情報に1つ以上のトラブルシューティング情報が対応付けられているトラブルシューティング情報記憶部を参照し、
選択を受け付けた前記エラー情報に対応付けられている複数のトラブルシューティング情報のうち、
選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラー情報の一定時間前までにおけるメンテナンスの有無、又は、
前記トラブルシューティング情報に含まれる印刷設定に関して、選択を受け付けた前記エラー情報と同種のエラー情報を生じさせたジョブ情報に含まれる印刷設定の類似度に基づいて、表示する前記トラブルシューティング情報を決定することを特徴とする請求項10~14のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0188】
101 サーバ装置
102 画像形成装置
103 端末装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0189】
【特許文献1】特開2019-209538号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22