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特開2023-92055電子機器、情報処理装置、情報処理システム、管理方法及びプログラム
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  • 特開-電子機器、情報処理装置、情報処理システム、管理方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092055
(43)【公開日】2023-07-03
(54)【発明の名称】電子機器、情報処理装置、情報処理システム、管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230626BHJP
   H04L 67/30 20220101ALI20230626BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04L67/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207034
(22)【出願日】2021-12-21
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】樫田 羊奈
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】電子機器を情報処理装置へ登録する作業負荷を軽減する。
【解決手段】第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と通信可能な電子機器であって、第1の情報処理装置が発行した登録番号を含む登録指示を第2の情報処理装置から受信する指示受付部と、登録指示に応じて登録番号を含む登録要求を第1の情報処理装置に送信する登録要求部と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と通信可能な電子機器であって、
前記第1の情報処理装置が発行した登録番号を含む登録指示を前記第2の情報処理装置から受信する指示受付部と、
前記登録指示に応じて前記登録番号を含む登録要求を前記第1の情報処理装置に送信する登録要求部と、
を備える電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記登録指示は、前記第1の情報処理装置に接続するための設定情報を含み、
前記設定情報に従って当該電子機器の設定を変更する設定変更部をさらに備える、
電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記電子機器に関する機種情報を前記第2の情報処理装置に送信する状態送信部をさらに備え、
前記設定情報は、前記機種情報に基づいて生成される、
電子機器。
【請求項4】
請求項3に記載の電子機器であって、
前記登録番号は、前記第1の情報処理装置に定義されたテナントに関連付けて発行され、
前記登録要求は、当該電子機器を識別する識別情報をさらに含み、
前記識別情報は、前記テナントと関連付けて前記第1の情報処理装置に記憶される、
電子機器。
【請求項5】
電子機器と通信可能な情報処理装置であって、
他の情報処理装置が発行した登録番号を前記電子機器と関連付けるための入力画面を表示する入力部と、
前記登録番号を含む、前記他の情報処理装置への登録指示を前記電子機器に送信する登録指示部と、
を備える、
情報処理装置。
【請求項6】
電子機器が第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と通信可能な情報処理システムであって、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置が発行した登録番号を前記電子機器と関連付けるための入力画面を表示する入力部と、
前記登録番号を含む、前記第1の情報処理装置への登録指示を前記電子機器に送信する登録指示部と、
を備え、
前記電子機器は、
前記登録指示を前記第2の情報処理装置から受信する指示受付部と、
前記登録指示に応じて前記登録番号を含む登録要求を前記第1の情報処理装置に送信する登録要求部と、
を備える、
情報処理システム。
【請求項7】
第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と通信可能な電子機器が、
前記第1の情報処理装置が発行した登録番号を含む登録指示を前記第2の情報処理装置から受信する指示受付手順と、
前記登録指示に応じて前記登録番号を含む登録要求を前記第1の情報処理装置に送信する登録要求手順と、
を実行する管理方法。
【請求項8】
第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と通信可能な電子機器に、
前記第1の情報処理装置が発行した登録番号を含む登録指示を前記第2の情報処理装置から受信する指示受付手順と、
前記登録指示に応じて前記登録番号を含む登録要求を前記第1の情報処理装置に送信する登録要求手順と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器、情報処理装置、情報処理システム、管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置が通信ネットワークを介して電子機器を管理する情報処理システムがある。このような情報処理システムにおいて、1台の電子機器を複数の情報処理装置に登録して管理する場合がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、第1のクラウドプリントサービスに登録されている印刷装置を第2のクラウドプリントサービスに登録することで、第2のクラウドプリントサービスにアップロードされた印刷データを第1のクラウドプリントサービスを介して印刷装置から印刷可能とする発明が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電子機器を管理する情報処理装置を追加するためには、電子機器での登録作業が必要になる、という課題がある。例えば、電子機器が多数の遠隔地に分散して設置されている場合、電子機器の台数が多くなるほど、作業員が現地で登録作業を行う負担が大きくなる。
【0005】
この発明の一実施形態は、上記のような技術的課題に鑑みて、電子機器を情報処理装置へ登録する作業負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、この発明の一実施形態である電子機器は、第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置と通信可能な電子機器であって、第1の情報処理装置が発行した登録番号を含む登録指示を第2の情報処理装置から受信する指示受付部と、登録指示に応じて登録番号を含む登録要求を第1の情報処理装置に送信する登録要求部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明の一実施形態によれば、電子機器を情報処理装置へ登録する作業負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態における機器管理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態におけるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】一実施形態におけるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】一実施形態における機器管理システムの機能構成の一例を示す図である。
図5】一実施形態における機器管理方法の処理手順の一例を示す図である。
図6】第2管理サーバにおける機器管理テーブルの一例を示す図である。
図7】登録番号発行部が表示する画面の一例を示す図である。
図8】登録番号管理テーブルの一例を示す図である。
図9】状態管理テーブルの一例を示す図である。
図10】登録番号入力部が表示する画面の一例を示す図である。
図11】設定管理テーブルの一例を示す図である。
図12】第1管理サーバにおける機器管理テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、図面中において同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【0010】
[実施形態]
本発明の実施形態は、複数台の管理サーバが1台以上の電子機器を管理する機器管理システムである。本実施形態における機器管理システムでは、管理サーバと電子機器とがそれぞれ遠隔地に設置されており、通信ネットワークを介して相互に通信を行うことで機器管理が行われる。
【0011】
本実施形態における電子機器は、例えばオフィス等のユーザが存在する拠点に設置される。本実施形態における管理サーバは、例えばデータセンタ等のユーザが存在しない拠点に設置される。
【0012】
本実施形態では、上記のように構成された機器管理システムにおいて、1台の電子機器を2台の管理サーバに登録するための構成を説明する。
【0013】
従来、電子機器を管理サーバに登録するためには、電子機器が設置されている拠点において、作業員が登録に必要な登録作業を行う必要があった。本実施形態における機器管理システムでは、ある管理サーバに登録されている電子機器が、その管理サーバからの登録指示に応じて、他の管理サーバに登録要求を送信するように構成する。これにより、本実施形態における機器管理システムによれば、電子機器を管理する管理サーバを追加する際に必要であった、作業員による電子機器に対する登録作業が不要となる。
【0014】
<機器管理システムの全体構成>
まず、本実施形態における機器管理システムの全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における機器管理システム100の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示されているように、本実施形態における機器管理システム100は、2台の管理サーバ1(第1管理サーバ1-1及び第2管理サーバ1-2)及び1台以上の電子機器2を含む。本実施形態における第1管理サーバ1-1、第2管理サーバ1-2及び電子機器2は、それぞれ通信ネットワークN1に接続している。
【0016】
図1では、管理サーバ1が2台であり、電子機器2が1台である例を示したが、管理サーバ1及び電子機器2の台数はこれに制限されない。管理サーバ1は3台以上であってもよいし、電子機器2は2台以上であってもよい。
【0017】
通信ネットワークN1は、接続されている各装置が相互に通信可能となるように構成されている。通信ネットワークN1は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、又はWAN(Wide Area Network)などの有線通信によるネットワークによって構築されている。
【0018】
通信ネットワークN1は、有線通信だけでなく、例えば、無線LAN、又は近距離無線通信等の無線通信、もしくはWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)、又は5G(5th Generation)等の移動体通信によるネットワークが含まれていてもよい。
【0019】
管理サーバ1は、通信ネットワークN1を介して、電子機器2を管理する情報処理装置である。管理サーバ1の一例は、コンピュータである。
【0020】
本実施形態における管理サーバ1は、マルチテナントシステムである。管理サーバ1が管理する電子機器2は、管理サーバ1に予め定義されたいずれかのテナントに関連付けられる。なお、電子機器2はいずれか1つのテナントに関連付けられ、複数のテナントに関連付けられることはないものとする。
【0021】
電子機器2は、ユーザが利用する各種の電子機器である。電子機器2の一例は、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer:デジタル複合機)である。電子機器2の他の例は、プリンタ、FAX装置、スキャナ装置等である。
【0022】
なお、管理サーバ1及び電子機器2は、通信機能を備えた装置であれば、コンピュータ及びMFPに限られない。管理サーバ1及び電子機器2は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0023】
本実施形態における機器管理システム100では、電子機器2が、第1管理サーバ1-1のみに登録されてもよいし、第2管理サーバ1-2のみに登録されてもよいし、第1管理サーバ1-1及び第2管理サーバ1-2の両方に登録されてもよい。本実施形態では、電子機器2が予め第2管理サーバ1-2に登録されており、新たに第1管理サーバ1-1に登録する場合を説明する。
【0024】
<機器管理システムのハードウェア構成>
次に、本実施形態における機器管理システムのハードウェア構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。
【0025】
≪コンピュータのハードウェア構成≫
図2は、管理サーバ1がコンピュータで実現される場合のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2に示されているように、コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HD(Hard Disk)504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バスライン510、キーボード511、ポインティング機器512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0026】
これらのうち、CPU501は、コンピュータ全体の動作を制御する。ROM502は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0027】
ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、図2に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0028】
キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティング機器512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0029】
≪MFPのハードウェア構成≫
図3は、電子機器2がMFPで実現される場合のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示されているように、MFPは、コントローラ910、近距離通信回路920、エンジン制御部930、操作パネル940、ネットワークI/F950を備えている。
【0030】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901、システムメモリ(MEM-P)902、ノースブリッジ(NB)903、サウスブリッジ(SB)904、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907、HDDコントローラ908、及び、記憶部であるHD909を有し、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0031】
これらのうち、CPU901は、MFPの全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0032】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0033】
SB904は、NB903とPCI機器、周辺機器とを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDD908およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931及びプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC906には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
【0034】
MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0035】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
【0036】
更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931及びプリンタ部932によって構成されている。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。コントローラ910は、MFP全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0037】
なお、MFPは、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0038】
また、ネットワークI/F950は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0039】
<情報処理システムの機能構成>
続いて、本実施形態における機器管理システムの機能構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施形態における機器管理システム100に含まれる各装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0040】
なお、以降の説明では、第1管理サーバ1-1及び第2管理サーバ1-2で必要となる構成部のみを説明するが、第1管理サーバ1-1及び第2管理サーバ1-2は双方が備える構成部を重複なく備えた同一の構成としても構わない。
【0041】
≪第1管理サーバの機能構成≫
図4に示されているように、本実施形態における第1管理サーバ1-1は、機器情報記憶部10、機器登録部11及び登録番号発行部12を備える。
【0042】
機器登録部11及び登録番号発行部12は、例えば、図2に示されているHD504からRAM503上に展開されたプログラムがCPU501に実行させる処理によって実現される。
【0043】
機器情報記憶部10は、例えば、図2に示されているHD504を用いて実現される。HD504が記憶するデータの読み込み又は書き込みは、例えば、HDDコントローラ505を介して行われる。
【0044】
機器情報記憶部10は、当該管理サーバ1が管理する電子機器2に関する機器情報を記憶する。本実施形態における機器情報は、電子機器2を識別する機器識別番号と、予め定義されたテナントを識別するテナントIDとを関連付ける機器管理テーブルに格納される。
【0045】
また、機器情報記憶部10は、当該管理サーバ1が発行した登録番号に関する登録番号情報を記憶する。本実施形態における登録番号情報は、登録番号とテナントIDとを関連付ける登録番号管理テーブルに格納される。
【0046】
さらに、機器情報記憶部10は、当該管理サーバ1が管理する電子機器2に関する状態情報を記憶する。本実施形態における状態情報は、電子機器2を識別する機器識別番号と、電子機器2に搭載されたソフトウェアモジュールのバージョン情報と、他の管理サーバ1への登録状態を表す登録情報とを関連付ける状態管理テーブルに格納される。
【0047】
機器登録部11は、電子機器2から登録要求を受信する。本実施形態における登録要求は、登録番号、機器識別番号及びバージョン情報を含む。また、機器登録部11は、登録要求に含まれる登録番号の有効性を検証する。
【0048】
登録番号が有効であれば、機器登録部11は、テナントIDと機器識別番号とを含む機器情報を、機器情報記憶部10に記憶する。また、機器登録部11は、機器識別番号とバージョン情報とを含む状態情報を、機器情報記憶部10に記憶する。
【0049】
登録番号発行部12は、機器管理システム100の管理者の操作に応じて、登録番号を発行する。なお、登録番号の発行は、テナントを指定して行われる。また、登録番号発行部12は、発行した登録番号と、指定されたテナントを識別するテナントIDとを含む登録番号情報を、機器情報記憶部10に記憶する。
【0050】
≪第2管理サーバの機能構成≫
図4に示されているように、本実施形態における第2管理サーバ1-2は、機器情報記憶部10、状態取得部13、登録番号入力部14、設定情報記憶部15、設定情報生成部16及び登録指示部17を備える。
【0051】
状態取得部13、登録番号入力部14、設定情報生成部16及び登録指示部17は、例えば、図2に示されているHD504からRAM503上に展開されたプログラムがCPU501に実行させる処理によって実現される。
【0052】
機器情報記憶部10及び設定情報記憶部15は、例えば、図2に示されているHD504を用いて実現される。HD504が記憶するデータの読み込み又は書き込みは、例えば、HDDコントローラ505を介して行われる。
【0053】
状態取得部13は、状態情報の取得要求を電子機器2に送信する。また、状態取得部13は、電子機器2からバージョン情報及び登録情報を受信する。さらに、状態取得部13は、電子機器2から受信したバージョン情報及び登録情報と、当該電子機器2を識別する機器識別番号とを含む状態情報を、機器情報記憶部10に記憶する。
【0054】
登録番号入力部14は、機器管理システム100の管理者の操作に応じて、登録番号の入力を受け付ける。なお、登録番号の入力は、機器識別番号を指定して行われる。
【0055】
設定情報記憶部15は、バージョン情報毎の設定情報を記憶する。本実施形態における設定情報は、電子機器2が第1管理サーバ1-1に接続するための設定を表す設定項目名及び設定値である。本実施形態における設定情報は、バージョン情報、設定項目名及び設定値を関連付ける設定管理テーブルに格納される。
【0056】
設定情報生成部16は、設定情報記憶部15に記憶されている設定管理テーブルに基づいて、電子機器2に設定する設定情報を生成する。設定情報を生成する電子機器2は、登録番号入力部14が登録番号の入力を受け付けた機器識別番号で識別される電子機器2である。
【0057】
登録指示部17は、電子機器2に登録指示を送信する。登録指示を送信する電子機器2は、設定情報生成部16が設定情報を生成した電子機器2である。本実施形態における登録指示は、登録番号入力部14が入力を受け付けた登録番号、及び設定情報生成部16が生成した設定情報を含む。
【0058】
≪電子機器の機能構成≫
図4に示されているように、本実施形態における電子機器2は、接続情報記憶部20、状態送信部21、指示受付部22、設定変更部23及び登録要求部24を備える。
【0059】
状態送信部21、指示受付部22、設定変更部23及び登録要求部24は、例えば、図3に示されているHD909からRAM902b上に展開されたプログラムがCPU901に実行させる処理によって実現される。
【0060】
接続情報記憶部20は、例えば、図3に示されているHD909を用いて実現される。HD909が記憶するデータの読み込み又は書き込みは、例えば、HDDコントローラ908を介して行われる。
【0061】
接続情報記憶部20は、管理サーバ1に関する接続情報を記憶する。本実施形態における接続情報は、管理サーバ1毎に、当該管理サーバ1の接続先を表す接続先情報、当該管理サーバ1に対する登録状態、及び当該管理サーバ1に接続するための設定を表す設定情報を含む。
【0062】
状態送信部21は、第2管理サーバ1-2から受信した状態情報の取得要求に応じて、接続情報記憶部20に記憶されている登録状態、及び当該電子機器2に関するバージョン情報を、第2管理サーバ1-2に送信する。
【0063】
指示受付部22は、第2管理サーバ1-2から登録指示を受信する。本実施形態における登録指示は、登録番号及び設定情報を含む。
【0064】
設定変更部23は、第2管理サーバ1-2から受信した登録指示に含まれる設定情報に従って、接続情報記憶部20に記憶されている、第1管理サーバ1-1に関する設定情報を変更する。
【0065】
登録要求部24は、第1管理サーバ1-1に登録要求を送信する。本実施形態における登録要求は、指示受付部22が受信した登録番号、当該電子機器2を識別する機器識別番号、及び当該電子機器2に関するバージョン情報を含む。
【0066】
<機器管理システムの処理手順>
次に、本実施形態における機器管理システムが実行する機器管理方法について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態における機器管理システム100が実行する機器管理方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0067】
電子機器2は、予め第2管理サーバ1-2に登録されている。第2管理サーバ1-2が記憶する機器管理テーブルには、電子機器2に関する機器情報が記憶されている。なお、電子機器2を1台目の管理サーバ1に登録する場合、作業員が電子機器2に対して、その管理サーバ1が発行した登録番号を入力し、その管理サーバ1に接続するための設定を行う。
【0068】
ここで、本実施形態における機器管理テーブルについて、図6を参照しながら説明する。図6は、第2管理サーバ1-2における機器管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0069】
図6に示されているように、第2管理サーバ1-2における機器管理テーブル1010Bは、データ項目として、当該機器情報を識別する識別番号(No)、電子機器2を識別する機器識別番号、テナントを識別するテナントID、及び顧客名等を有する。テナントID及び顧客名は、予め機器管理システム100の管理者等により定義されている。なお、テナントIDは、当該管理サーバ1で独立して割り当てられており、他の管理サーバ1に定義されたテナントIDとは一致しないものとする。
【0070】
ステップS1において、第1管理サーバ1-1が備える登録番号発行部12は、機器管理システム100の管理者の操作に応じて、登録番号を発行する。登録番号発行部12は、登録番号を発行するために、登録番号発行画面及び登録番号表示画面をディスプレイ506に表示する。
【0071】
ここで、本実施形態における登録番号発行部12が表示する画面について、図7を参照しながら説明する。
【0072】
図7(A)は、登録番号発行画面の一例を示す概念図である。図7(A)に示されているように、登録番号発行画面110は、テナントID入力欄111、個数入力欄112、及び発行ボタン119を有する。テナントID入力欄111には、発行する登録番号を関連付けるテナントIDを入力する。個数入力欄112には、発行する登録番号の個数を入力する。
【0073】
登録番号発行画面110において発行ボタン119が押下されると、登録番号発行部12は、発行済みの登録番号と重複しない登録番号を、個数入力欄112に入力された個数だけ生成する。次に、登録番号発行部12は、登録番号の発行結果を表示するための登録番号表示画面をディスプレイ506に表示する。
【0074】
図7(B)は、登録番号表示画面の一例を示す概念図である。図7(B)に示されているように、登録番号表示画面120は、登録番号表示欄121及び確認ボタン129を有する。登録番号表示欄121には、登録番号発行部12により発行された登録番号の一覧が表示される。
【0075】
登録番号表示画面120において確認ボタン129が押下されると、登録番号発行部12は、登録番号表示欄121に表示された登録番号と、テナントID入力欄111に入力されたテナントIDとを関連付けて、登録番号管理テーブルに格納する。そして、登録番号発行部12は、登録番号表示画面120を閉じる。
【0076】
ここで、本実施形態における登録番号管理テーブルについて、図8を参照しながら説明する。図8は、本実施形態における登録番号管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0077】
図8に示されているように、本実施形態における登録番号管理テーブル1020は、データ項目として、当該管理サーバ1が発行した登録番号、テナントを識別するテナントID、登録番号の有効性を表すステータス、及び登録番号の有効期限等を有する。
【0078】
ステータスは「有効」又は「無効」のいずれかであり、「無効」の場合には、例えば「期限切れ」又は「使用済」等の無効となった理由が設定される。なお、「期限切れ」は有効期限を超過したことを表し、「使用済」は同じ登録番号がすでに使用されたことを表す。登録番号を発行した直後には、ステータスは「有効」に設定され、有効期限は当日から所定の有効期間が経過した日付に設定される。
【0079】
図5に戻って説明する。ステップS2において、第2管理サーバ1-2が備える状態取得部13は、状態情報の取得要求を電子機器2に送信する。
【0080】
ステップS3において、電子機器2が備える状態送信部21は、状態情報の取得要求を第2管理サーバ1-2から受信する。次に、状態送信部21は、状態情報の取得要求に応じて、第1管理サーバ1-1に関する登録状態、及び当該電子機器2に関するバージョン情報を、第2管理サーバ1-2に送信する。
【0081】
第2管理サーバ1-2では、状態取得部13が、登録状態及びバージョン情報を、電子機器2から受信する。次に、状態取得部13は、電子機器2から受信した登録状態及びバージョン情報を、当該電子機器2を識別する機器識別番号と関連付けて、状態管理テーブルに格納する。
【0082】
ここで、本実施形態における状態管理テーブルについて、図9を参照しながら説明する。図9は、本実施形態における状態管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0083】
図9に示されているように、本実施形態における状態管理テーブル1030は、データ項目として、機器情報を識別する識別番号(No)、電子機器2を識別する機器識別番号、電子機器2に関するバージョン情報、電子機器2から第1管理サーバ1-1への登録状態等を有する。
【0084】
なお、状態取得部13は、当該電子機器2に関する状態情報が存在する場合、電子機器2から受信した各情報により当該状態情報を更新する。
【0085】
図5に戻って説明する。ステップS4において、第2管理サーバ1-2が備える登録番号入力部14は、機器管理システム100の管理者の操作に応じて、登録番号の入力を受け付ける。登録番号入力部14は、登録番号の入力を受け付けるために、機器選択画面及び登録番号入力画面をディスプレイ506に表示する。
【0086】
ここで、本実施形態における登録番号入力部14が表示する画面について、図10を参照しながら説明する。
【0087】
図10(A)は、機器選択画面の一例を示す概念図である。図10(A)に示されているように、機器選択画面200は、機器識別番号選択欄201及び登録ボタン209を有する。機器識別番号選択欄201には、第2管理サーバ1-2が管理する電子機器2に関する機器情報の一覧が表示される。機器識別番号選択欄201には、各機器識別番号を選択するためのチェックボックスが表示される。機器識別番号選択欄201では、登録番号の入力対象とする機器識別番号を選択する。
【0088】
機器選択画面200において登録ボタン209が押下されると、登録番号入力部14は、選択された機器識別番号に対して登録番号を入力するための登録番号入力画面をディスプレイ506に表示する。
【0089】
図10(B)は、登録番号入力画面の一例を示す概念図である。図10(B)に示されているように、登録番号入力画面210は、登録番号入力欄211及び実行ボタン219を有する。登録番号入力欄211には、機器選択画面200において選択された機器識別番号の一覧が表示される。登録番号入力欄211では、各機器識別番号に対して、登録番号表示画面120に表示された登録番号を入力する。
【0090】
登録番号入力画面210において実行ボタン219が押下されると、登録番号入力部14は、登録番号入力欄211から登録番号と機器識別番号との組を得る。次に、登録番号入力部14は、得られた登録番号と機器識別番号との組を、設定情報生成部16に送る。そして、登録番号入力部14は、登録番号入力画面210を閉じる。
【0091】
図5に戻って説明する。ステップS5において、第2管理サーバ1-2が備える設定情報生成部16は、登録番号入力部14から登録番号と機器識別番号との組を受け取る。次に、設定情報生成部16は、設定管理テーブルに基づいて、機器識別番号で識別される電子機器2に設定する設定情報を生成する。
【0092】
具体的には、設定情報生成部16は、機器識別番号により特定される状態情報を、状態管理テーブルから読み出す。次に、設定情報生成部16は、読み出した状態情報に含まれるバージョン情報により特定される設定情報を、設定管理テーブルから読み出す。そして、設定情報生成部16は、読み出した設定情報を、登録番号と機器識別番号との組に付加して、登録指示部17に送る。
【0093】
ここで、本実施形態における設定管理テーブルについて、図11を参照しながら説明する。図11は、本実施形態における設定管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0094】
図11に示されているように、本実施形態における設定管理テーブル1040は、データ項目として、バージョン情報、設定項目名及び設定値等を有する。
【0095】
電子機器2に搭載されるソフトウェアモジュールによっては、同一の機能を実現する設定であっても、バージョンによって設定項目名又は設定値が異なる場合がある。そのため、本実施形態における設定管理テーブルは、バージョン情報毎に設定項目名及び設定値の組を格納可能に構成されている。
【0096】
なお、状態情報に含まれるバージョン情報に対応する設定情報が、設定管理テーブルに存在しない場合、設定情報生成部16は、設定情報を生成せず、その旨をディスプレイ506に表示する。この場合、作業員が電子機器2に対して手動で設定作業を行うことになる。
【0097】
図5に戻って説明する。ステップS6において、第2管理サーバ1-2が備える登録指示部17は、設定情報生成部16から登録番号、機器識別番号及び設定情報の組を受け取る。次に、登録指示部17は、受け取った機器識別番号で識別される電子機器2に登録指示を送信する。当該登録指示には、設定情報生成部16から受け取った登録番号及び設定情報が含まれる。また、当該登録指示には、登録先の管理サーバ1を指定する情報が含まれてもよい。
【0098】
ステップS7において、電子機器2が備える指示受付部22は、第2管理サーバ1-2から登録指示を受信する。次に、指示受付部22は、登録先の管理サーバ1を決定する。
【0099】
具体的には、指示受付部22は、接続情報記憶部20に記憶されている登録状態が未登録である管理サーバ1があれば、その管理サーバ1を登録先の管理サーバ1に決定する。また、指示受付部22は、第2管理サーバ1-2から受信した登録指示に登録先の管理サーバ1を指定する情報が含まれていれば、その管理サーバ1を登録先の管理サーバ1に決定する。本実施形態では、管理サーバ1は2台であり、第2管理サーバ1-2には登録済みであるため、指示受付部22は、第1管理サーバ1-1を登録先の管理サーバ1に決定する。
【0100】
次に、指示受付部22は、受け取った登録指示に含まれる設定情報を設定変更部23に送る。また、指示受付部22は、受け取った登録指示に含まれる登録番号を登録要求部24に送る。
【0101】
ステップS8において、電子機器2が備える設定変更部23は、指示受付部22から設定情報を受け取る。次に、設定変更部23は、受け取った設定情報に従って、接続情報記憶部20に記憶されている、第1管理サーバ1-1に接続するための設定情報を、受け取った設定情報で更新する。
【0102】
ステップS9において、電子機器2が備える登録要求部24は、指示受付部22から登録番号を受け取る。次に、登録要求部24は、接続情報記憶部20に記憶されている接続先情報を用いて、第1管理サーバ1-1に登録要求を送信する。当該登録要求には、指示受付部22から受け取った登録番号、当該電子機器2を識別する機器識別番号、及び当該電子機器2に関するバージョン情報が含まれる。
【0103】
ステップS10において、第1管理サーバ1-1が備える機器登録部11は、電子機器2から登録要求を受信する。次に、機器登録部11は、登録要求に含まれる登録番号の有効性を検証する。有効性の検証は、登録番号管理テーブルに基づいて行う。すなわち、機器登録部11は、登録要求に含まれる登録番号により登録番号管理テーブルから登録番号情報を読み出す。そして、機器登録部11は、読み出した登録番号情報に含まれるステータス及び有効期限を参照することで、当該登録番号が有効か無効かを判定する。
【0104】
登録番号が有効であれば、機器登録部11は、登録要求に含まれる機器識別番号をテナントIDと関連付けて、機器管理テーブルに格納する。機器識別番号を関連付けるテナントIDは、登録番号管理テーブルにおいて、登録要求に含まれる登録番号に関連付けられたテナントIDである。
【0105】
ここで、本実施形態における機器管理テーブルについて、図12を参照しながら説明する。図12は、第1管理サーバ1-1における機器管理テーブルの一例を示す概念図である。
【0106】
図12に示されているように、第1管理サーバ1-1における機器管理テーブル1010Aは、図6に示した第2管理サーバ1-2における機器管理テーブル1010Bと同様のデータ項目を有する。
【0107】
図12に示した機器管理テーブル1010Aと図6に示した機器管理テーブル1010Bとを比較すると、第1管理サーバ1-1と第2管理サーバ1-2では、同一の顧客(例えば、A社)に対して異なるテナントIDが割り当てられていることがわかる。しかしながら、いずれにおいても、機器識別番号は同一の顧客名に関連付けられている。これは、第1管理サーバ1-1において登録番号がテナントIDに関連付けて発行されており、第2管理サーバ1-2において同一の顧客を示すテナントIDに関連付けられている機器識別番号に対して登録番号を入力したことにより実現されている。
【0108】
<実施形態の効果>
本実施形態における電子機器2は、第2管理サーバ1-2から受信した登録指示に応じて、第1管理サーバ1-1に登録要求を送信する。このとき、第2管理サーバ1-2は第1管理サーバ1-1が発行した登録番号を登録指示に含めて電子機器2に送信し、電子機器2は登録指示に含まれる登録番号を登録要求に含めて第1管理サーバ1-1に送信する。したがって、電子機器2を第1管理サーバ1-1に登録するために必要であった、電子機器2における登録作業が不要となる。
【0109】
また、本実施形態における機器管理システム100では、第2管理サーバ1-2が送信する登録指示に、電子機器2に関するバージョン情報に応じた設定情報が含まれる。したがって、電子機器2を第1管理サーバ1-1に登録するためにバージョン情報に応じた設定作業が必要な場合であっても、電子機器2における設定作業が不要である。
【0110】
特に、本実施形態における機器管理システム100では、第1管理サーバ1-1は従来から備えている登録機能を実行すればよい。したがって、電子機器2における登録作業を不要とするために、第1管理サーバ1-1に対して新たな機能を追加する必要がない。
【0111】
さらに、本実施形態における機器管理システム100では、第1管理サーバ1-1がテナントと関連付けて登録番号を発行する。したがって、第1管理サーバ1-1と第2管理サーバ1-2とで独立してテナントが管理されている場合であっても、電子機器2を同一のテナント(顧客)に関連付けることができる。
【0112】
[補足]
上記各実施形態において、第1管理サーバ1-1は第1の情報処理装置及び他の情報処理装置の一例である。第2管理サーバ1-2は第2の情報処理装置の一例である。機器管理システム100は情報処理システムの一例である。バージョン情報は機種情報の一例である。機器識別番号は識別情報の一例である。
【0113】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0114】
実施形態に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、管理サーバ1は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0115】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【符号の説明】
【0116】
1 管理サーバ
2 電子機器
10 機器情報記憶部
11 機器登録部
12 登録番号発行部
13 状態取得部
14 登録番号入力部
15 設定情報記憶部
16 設定情報生成部
17 登録指示部
20 接続情報記憶部
21 状態送信部
22 指示受付部
23 設定変更部
24 登録要求部
100 機器管理システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0117】
【特許文献1】特開2020-87230号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12