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特開2023-92877情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092877
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20230627BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20230627BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 E
B41J29/42 F
B41J29/38 301
B41J29/38 801
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208144
(22)【出願日】2021-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 信
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HK05
2C061HK11
2C061HN04
2C061HN08
2C061HN15
2C061HV33
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC41
5C062AE15
5C062AF14
(57)【要約】
【課題】情報処理装置に関して生じた疑問の解消のための作業負担を軽減すること。
【解決手段】情報処理装置は、当該情報処理装置が表示したヘルプコンテンツと、前記ヘルプコンテンツが表示された際の当該情報処理装置の状態とを関連付ける情報を記憶部に記録する記録部と、前記情報が前記記憶部に記録された後、当該情報処理装置が前記状態になった場合に、前記情報に基づいて前記ヘルプコンテンツを推奨する情報を表示する表示制御部と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
当該情報処理装置が表示したヘルプコンテンツと、前記ヘルプコンテンツが表示された際の当該情報処理装置の状態とを関連付ける情報を記憶部に記録する記録部と、
前記情報が前記記憶部に記録された後、当該情報処理装置が前記状態になった場合に、前記情報に基づいて前記ヘルプコンテンツを推奨する情報を表示する表示制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記録部は、前記ヘルプコンテンツと、前記ヘルプコンテンツが表示された際に当該情報処理装置において発生していた異常とを関連付ける情報を前記記憶部に記録し、
前記表示制御部は、当該情報処理装置において前記異常が発生した場合に、前記情報に基づいて前記ヘルプコンテンツを推奨する情報を表示する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記録部は、前記ヘルプコンテンツと、前記ヘルプコンテンツが表示された際に利用されていたアプリケーションとを関連付ける情報を前記記憶部に記録し、
前記表示制御部は、当該情報処理装置において前記アプリケーションが利用されている場合に、前記情報に基づいて前記ヘルプコンテンツを推奨する情報を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理システムであって、
当該情報処理システムが表示したヘルプコンテンツと、前記ヘルプコンテンツが表示された際の当該情報処理システムの状態とを関連付ける情報を記憶部に記録する記録部と、
前記情報が前記記憶部に記録された後、当該情報処理システムが前記状態になった場合に、前記情報に基づいて前記ヘルプコンテンツを推奨する情報を表示する表示制御部と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
情報処理装置が、
当該情報処理装置が表示したヘルプコンテンツと、前記ヘルプコンテンツが表示された際の当該情報処理装置の状態とを関連付ける情報を記憶部に記録する記録手順と、
前記情報が前記記憶部に記録された後、当該情報処理装置が前記状態になった場合に、前記情報に基づいて前記ヘルプコンテンツを推奨する情報を表示する表示制御手順と、
を実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
情報処理装置に、
当該情報処理装置が表示したヘルプコンテンツと、前記ヘルプコンテンツが表示された際の当該情報処理装置の状態とを関連付ける情報を記憶部に記録する記録手順と、
前記情報が前記記憶部に記録された後、当該情報処理装置が前記状態になった場合に、前記情報に基づいて前記ヘルプコンテンツを推奨する情報を表示する表示制御手順と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィス等において複数のユーザによって利用される情報処理装置(例えば、画像形成装置等)において異常が発生した場合の対処方法について疑問が生じた場合や、情報処理装置の操作方法について疑問が生じた場合等には、カスタマエンジニア等に対処等を依頼することができる。但し、対処が容易な異常や簡易な操作方法についてまでカスタマエンジニアに対処が依頼されてしまうと、カスタマエンジニアの作業負荷が過剰に大きくなってしまう。
【0003】
従来、ユーザ自身で異常の対処や操作方法の確認等を可能とするために、電子マニュアル等のヘルプコンテンツの参照が可能とされている(例えば、特許文献1)。ユーザは、ヘルプコンテンツ内から当該異常の対処方法や操作方法を探し出して、異常に対する対処方法や操作方法に関する疑問の解消を試みる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが或るヘルプコンテンツを参照して疑問の解消に成功した場合、その対処方法が適切に他のユーザと共有されなければ、他のユーザは、同じ疑問に遭遇した際に同じヘルプコンテンツの探索を繰り返すといった無駄な作業が発生してしまう。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、情報処理装置に関して生じた疑問の解消のための作業負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで上記課題を解決するため、情報処理装置は、当該情報処理装置が表示したヘルプコンテンツと、前記ヘルプコンテンツが表示された際の当該情報処理装置の状態とを関連付ける情報を記憶部に記録する記録部と、前記情報が前記記憶部に記録された後、当該情報処理装置が前記状態になった場合に、前記情報に基づいて前記ヘルプコンテンツを推奨する情報を表示する表示制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
情報処理装置に関して生じた疑問の解消のための作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態における情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】第1の実施の形態における画像形成装置10のハードウェア構成例を示す図である。
図3】第1の実施の形態における情報処理システムの機能構成例を示す図である。
図4】第1の実施の形態におけるヘルプ表示処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
図5】第1の実施の形態における推奨情報記憶部22の構成例を示す図である。
図6】推奨のヘルプコンテンツが無い場合のヘルプ一覧画面の表示例を示す図である。
図7】推奨のヘルプコンテンツが有る場合のヘルプ一覧画面の表示例を示す図である。
図8】推奨のヘルプコンテンツの検索処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
図9】今回の異常の解消方法の登録処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図10】第2の実施の形態におけるヘルプ表示処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
図11】第2の実施の形態における推奨情報記憶部22の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、第1の実施の形態における情報処理システムの構成例を示す図である。図1において、画像形成装置10は、LAN(Local Area Network)又はインターネット等のネットワークを介してヘルプサーバ20に接続する。
【0010】
画像形成装置10は、ユーザが利用する情報処理装置の一例である。例えば、画像形成装置10は、複合機であってもよい。
【0011】
ヘルプサーバ20は、画像形成装置10に関するヘルプコンテンツが記録されたコンテンツ(以下、「ヘルプコンテンツ」という。)を記憶する1以上のコンピュータである。
【0012】
図2は、第1の実施の形態における画像形成装置10のハードウェア構成例を示す図である。図2において、画像形成装置10は、コントローラ11、スキャナ12、プリンタ13、モデム14、操作パネル15、ネットワークインタフェース16、及びSDカードスロット17等のハードウェアを有する。
【0013】
コントローラ11は、CPU111、RAM112、ROM113、HDD114、及びNVRAM115等を有する。ROM113には、各種のプログラムやプログラムによって利用されるデータ等が記憶されている。RAM112は、プログラムをロードするための記憶領域や、ロードされたプログラムのワーク領域等として用いられる。CPU111は、RAM112にロードされたプログラムを処理することにより、各種の機能を実現する。HDD114には、プログラムやプログラムが利用する各種のデータ等が記憶される。NVRAM115には、各種の設定情報等が記憶される。
【0014】
スキャナ12は、原稿より画像データを読み取るためのハードウェア(画像読取手段)である。プリンタ13は、印刷データを印刷用紙に印刷するためのハードウェア(印刷手段)である。モデム14は、電話回線に接続するためのハードウェアであり、FAX通信による画像データの送受信を実行するために用いられる。操作パネル15は、ユーザからの入力の受け付けを行うためのボタン等の入力手段や、液晶パネル等の表示手段等を備えたハードウェアである。液晶パネルは、タッチパネル機能を有していてもよい。この場合、当該液晶パネルは、入力手段の機能をも兼ねる。ネットワークインタフェース16は、LAN等のネットワーク(有線又は無線の別は問わない。)に接続するためのハードウェアである。SDカードスロット17は、SDカード80に記憶されたプログラムを読み取るために利用される。すなわち、画像形成装置10では、ROM113に記憶されたプログラムだけでなく、SDカード80に記憶されたプログラムもRAM112にロードされ、実行されうる。なお、他の記録媒体(例えば、CD-ROM又はUSB(Universal Serial Bus)メモリ等)によってSDカード80が代替されてもよい。すなわち、SDカード80の位置付けに相当する記録媒体の種類は、所定のものに限定されない。この場合、SDカードスロット17は、記録媒体の種類に応じたハードウェアによって代替されればよい。
【0015】
図3は、第1の実施の形態における情報処理システムの機能構成例を示す図である。図3において、画像形成装置10は、表示制御部121、操作受付部122及びヘルプ取得部123を有する。これら各部は、画像形成装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU111に実行させる処理により実現される。
【0016】
表示制御部121は、操作パネル15に対する情報の表示を制御する。本実施の形態において、表示制御部121は、画像形成装置10において発生した異常に関するエラー情報や、当該異常に対処するためのヘルプコンテンツ等の表示を制御する。
【0017】
操作受付部122は、操作パネル15を介して行われるユーザによる操作を受け付ける。
【0018】
ヘルプ取得部123は、ヘルプコンテンツ等をヘルプサーバ20から取得する。
【0019】
一方、ヘルプサーバ20は、ヘルプ記憶部21及び推奨情報記憶部22を有する。これら各記憶部は、例えば、ヘルプサーバ20が有する補助記憶装置等を用いて実現可能である。
【0020】
ヘルプ記憶部21は、ヘルプコンテンツの一覧を記憶する。推奨情報記憶部22は、画像形成装置10において過去に発生した異常の解消において参照され、かつ、当該異常の解消の対処について推奨されると判断されたヘルプコンテンツを示す情報を記憶する。
【0021】
なお、画像形成装置10が、ヘルプ記憶部21及び推奨情報記憶部22を有してもよい。
【0022】
以下、情報処理システムにおいて実行される処理手順について説明する。図4は、第1の実施の形態におけるヘルプ表示処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。図4の処理手順の実行中において、画像形成装置10を操作するユーザを「対象ユーザ」という。
【0023】
対象ユーザによる操作に応じて画像形成装置10が処理を実行している最中において、画像形成装置10に何らかの異常が発生すると、表示制御部121は、当該異常に関するエラー情報(以下、「対象エラー情報」という。)を操作パネル15に表示する(S101)。エラー情報は、エラーを識別するエラー番号と、エラーの内容を示すメッセージであるエラーメッセージとを含む。
【0024】
エラー情報の表示により、異常の発生を認識した対象ユーザが、画像形成装置10の操作パネル15を操作してヘルプの表示要求を入力すると(S102)、操作受付部122は、ヘルプコンテンツの取得要求をヘルプ取得部123へ送信する(S103)。当該取得要求は、現在表示中のエラー情報のエラーID(以下、「対象エラーID」という。)を含む。
【0025】
ヘルプ取得部123は、ヘルプコンテンツの取得要求に応じ、当該取得要求が含む対象エラーIDに係るエラーに関して推奨されているヘルプコンテンツを推奨情報記憶部22から検索する(S104、S105)。
【0026】
図5は、第1の実施の形態における推奨情報記憶部22の構成例を示す図である。図5が示すように、推奨情報記憶部22は、過去に発生した異常のエラーIDに関連付けて、推奨コンテンツID及び推奨回数等を記憶する。
【0027】
推奨コンテンツIDは、エラーIDに係る異常の解消に有効であった(役に立った)解消方法が記載されているヘルプコンテンツのID(以下、「コンテンツID」という。)である。推奨回数は、エラーIDに係る異常に対する推奨の解消方法として推奨コンテンツIDが登録された回数をいう。すなわち、本実施の形態では、同じエラーIDに対して同じコンテンツIDが複数回登録可能である。また、同じエラーIDに対して異なるコンテンツIDも登録可能である。同じ異常に対して複数通りの解消方法が有る可能性が有るからである。
【0028】
ステップS105では、対象エラーIDを含むレコードが推奨情報記憶部22に1以上記憶されていれば、当該レコードのそれぞれの推奨コンテンツID及び推奨回数の組が検索結果として取得される。対象エラーIDを含むレコードが推奨情報記憶部22に記憶されていなければ、「登録無し」が検索結果として得られる。
【0029】
続いて、ヘルプ取得部123は、予め用意されている各ヘルプコンテンツの書誌情報の一覧(以下、「ヘルプ一覧」という。)をヘルプ記憶部21から取得する(S106、S107)。ヘルプ一覧は、ヘルプコンテンツごとに、コンテンツID及びタイトル等を含む情報である。また、ヘルプ一覧におけるヘルプコンテンツの並び順は、例えば、ヘルプの目次順である。
【0030】
続いて、ステップS105における検索結果が「登録無し」である場合、ヘルプ取得部123は、ステップS107において取得したヘルプ一覧をそのまま表示制御部121へ送信する(S108)。表示制御部121は、当該ヘルプ一覧に基づいて、ヘルプ一覧画面を操作パネル15に表示する(S109)。
【0031】
図6は、推奨のヘルプコンテンツが無い場合のヘルプ一覧画面の表示例を示す図である。図6において、ヘルプ一覧画面510は、選択肢e1~e4等を含む。各選択肢は、ヘルプ一覧の各構成要素(コンテンツID及びタイトル)一対一に対応する。したがって、各選択肢に付与されている文字列は、当該選択肢に対応するヘルプコンテンツのタイトルである。いずれかの選択肢が選択されると、ヘルプ取得部123が、当該選択肢に対応するコンテンツIDに対応するヘルプコンテンツをヘルプ記憶部21から取得し、表示制御部121が、当該ヘルプコンテンツを操作パネル15に表示する。
【0032】
一方、ステップS105において1以上の推奨コンテンツID及び推奨回数の組が検索された場合、ヘルプ取得部123は、ステップS107において取得したヘルプ一覧に加え、当該推奨コンテンツID及び推奨回数の組を表示制御部121へ送信する(S109)。表示制御部121は、当該コンテンツID及び推奨回数に基づいて、ヘルプ一覧の並び順を変更し、変更後のヘルプ一覧に基づくヘルプ一覧画面510を操作パネル15に表示する(S110)。具体的には、表示制御部121は、ヘルプ一覧のうち推奨コンテンツIDに対応する要素(コンテンツID及びタイトル)の順番をヘルプ一覧の先頭に繰り上げ、当該要素に対応する選択肢が他の選択肢と区別可能なようにヘルプ一覧画面510を表示する。
【0033】
図7は、推奨のヘルプコンテンツが有る場合のヘルプ一覧画面の表示例を示す図である。図7中、図6と同一部分には同一符号を付している。図7が示すヘルプ一覧画面510は、選択肢の並び順において選択肢e1の前に、強調表示された選択肢e11を含む。なお、図中において、強調表示は破線によって表現されている。選択肢e11は、推奨コンテンツIDに対応する選択肢である。選択肢e11が強調表示されることで、他の選択肢と区別可能とされている。したがって、ユーザは、選択肢e11が推奨のヘルプコンテンツに対応する選択肢であることを容易に認識することができる。図7のヘルプ一覧画面510は、また、ラベルe12を含む。ラベルe12は、選択肢e11に対応するヘルプコンテンツの推奨回数を含む。ユーザは、当該推奨回数を参照することで、選択肢e11に係るヘルプコンテンツの推奨度を知ることができる。なお、推奨コンテンツIDが複数有る場合、表示制御部121は、複数の推奨コンテンツIDをそれぞれの推奨回数の降順に整列し、整列結果に基づいて、ヘルプ一覧の先頭に各推奨コンテンツIDに対応する選択肢を表示する。
【0034】
その後、ヘルプ一覧画面510を介して表示されるヘルプコンテンツ等に従った対処がユーザによって行われる。この際、表示制御部121は、ユーザによって参照されたヘルプコンテンツ(以下、「参照コンテンツ」という。)のコンテンツID(以下、「参照コンテンツID」という。)をRAM112等に記憶しておく。複数のヘルプコンテンツが参照された場合、表示制御部121は、それぞれのコンテンツIDを参照コンテンツIDとして記憶しておく。
【0035】
ユーザによる対処により異常が解消されると、表示制御部121は、異常の解消を通知する情報を操作パネル15に表示する(S112)。当該情報は、必ずしも異常の解消を明示的に通知する情報でなくてもよい。例えば、正常な状態において表示される画面が当該情報であってもよい。
【0036】
続いて、表示制御部121は、今回の異常の解消方法の登録の要否を問い合わせる画面(以下、「問い合わせ画面」という。)を操作パネル15に表示する(S113)。問い合わせ画面は、例えば、参照コンテンツに対応する選択肢を含み、登録ボタンを含む画面である。
【0037】
問い合わせ画面において1以上の参照コンテンツに対応する選択肢が選択されて登録ボタンが押下されると(S120)、操作受付部122は、解消方法の登録要求をヘルプ取得部123へ送信する(S121)。当該登録要求は、対象エラーIDと、選択された参照コンテンツのコンテンツID(以下、「対象コンテンツID」という。)を含む。複数の参照コンテンツが選択された場合、当該登録要求は、複数の対象コンテンツIDを含む。
【0038】
続いて、ヘルプ取得部123は、今回の異常の解消方法の登録処理を実行する(S122)。当該登録処理の詳細については後述される。続いて、操作受付部122は、問い合わせ画面のクローズを表示制御部121へ要求する(S123)。表示制御部121は、操作受付部122からの要求に応じ、問い合わせ画面を非表示にする(S124)。
【0039】
一方、問い合わせ画面においてキャンセルボタンが押下されると(S130)、操作受付部122は、問い合わせ画面のクローズを表示制御部121へ要求する(S131)。表示制御部121は、操作受付部122からの要求に応じ、問い合わせ画面を非表示にする(S132)。したがって、この場合、今回の解消方法は登録されない。
【0040】
続いて、ステップS104及びS105の詳細について説明する。図8は、推奨のヘルプコンテンツの検索処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【0041】
ステップS201において、ヘルプ取得部123は、図4のステップS103において受信した取得要求に含まれているエラーID(以下、「対象エラーID」という。)を含むレコードが推奨情報記憶部22(図5)に登録されているか否かを判定する。
【0042】
該当するレコードが登録されている場合(S201でYes)、ヘルプ取得部123は、当該レコードの推奨コンテンツID及び登録IDの組を検索結果とする(S202)。該当するレコードが複数有る場合、複数の組が検索結果に含まれる。
【0043】
一方、該当するレコードが登録されていない場合(S201でNo)、ヘルプ取得部123は、「登録無し」を検索結果とする。
【0044】
続いて、図4のステップS122の詳細について説明する。図9は、今回の異常の解消方法の登録処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図9は、1つの対象コンテンツIDに対する処理手順を示す。対象コンテンツIDが複数の場合、図8の処理手順が対象コンテンツごとに実行されればよい。
【0045】
ステップS301において、ヘルプ取得部123は、図4のステップS121における登録要求に含まれている対象エラーID及び対象コンテンツIDの双方を含むレコード(すなわち、対象エラーIDに対象コンテンツIDを対応付けるレコード)が推奨情報記憶部22に登録(記録)されているか否かを判定する。
【0046】
該当するレコードが有る場合(S301でYes)、ヘルプ取得部123は、当該レコードの推奨回数に1を加算する(S302)。
【0047】
該当するレコードが無い場合(S301でNo)、ヘルプ取得部123は、対象レコード及び対象コンテンツIDを含むレコードを推奨情報記憶部22に新たに生成する(S302)。続いて、ヘルプ取得部123は、生成したレコードの推奨回数に1を記録する(S303)。
【0048】
上述したように、第1の実施の形態によれば、画像形成装置10が表示したヘルプコンテンツと、当該ヘルプコンテンツが表示された際の画像形成装置10の状態(画像形成装置10において発生している異常)とを関連付ける情報が推奨情報記憶部22に記録される。その後、画像形成装置10が当該記状態になった場合(画像形成装置10において当該異常が再度発生した場合)に、推奨情報記憶部22に記録された情報に基づいて当該ヘルプコンテンツを推奨する情報が表示される。したがって、画像形成装置10の状態(画像形成装置10において発生している異常)に応じたヘルプ情報をユーザに迅速に提示することができる。その結果、画像形成装置10に関して生じた疑問の解消のための作業負担を軽減することができる。
【0049】
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では第1の実施の形態と異なる点について説明する。したがって、特に言及されない点については、第1の実施の形態と同様でもよい。
【0050】
第2の実施の形態では、ユーザがアプリケーションを利用している状態においてヘルプコンテンツを参照した場合、当該ヘルプコンテンツと当該アプリケーションとを関連づける情報が推奨情報記憶部22に記録される。その後に、ユーザが当該アプリケーションを利用している状態において、ユーザがヘルプの表示を要求すると、推奨情報記憶部22に記憶されている情報に基づいて、当該ヘルプコンテンツを推奨する情報が表示される。
【0051】
図10は、第2の実施の形態におけるヘルプ表示処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。図10の処理手順の実行中において、画像形成装置10を操作するユーザを「対象ユーザ」という。
【0052】
対象ユーザが、画像形成装置10において利用可能な或るアプリケーション(以下、「対象アプリ」という。)の利用中において(S401)、何らかの疑問が生じ、当該疑問を解消するために画像形成装置10の操作パネル15を操作してヘルプの表示要求を入力すると(S402)、操作受付部122は、ヘルプコンテンツの取得要求をヘルプ取得部123へ送信する(S403)。当該取得要求は、対象アプリの識別情報(以下、「対象アプリ名」という。)を含む。なお、アプリケーションの利用中とは、例えば、アプリケーションが実行するジョブに関する設定操作中である。
【0053】
ヘルプ取得部123は、ヘルプコンテンツの取得要求に応じ、当該取得要求が含む対象アプリ名に係るエラーに関して推奨されているヘルプコンテンツを推奨情報記憶部22から検索する(S404、S405)。
【0054】
図11は、第2の実施の形態における推奨情報記憶部22の構成例を示す図である図11が示すように、推奨情報記憶部22は、各アプリケーションのアプリ名に対応付けて、推奨コンテンツID及び推奨回数等を記憶する。
【0055】
推奨コンテンツIDは、アプリ名に係るアプリケーションの利用時の疑問の解消に有効であった(役に立った)解消方法が記載されているヘルプコンテンツのID(以下、「コンテンツID」という。)である。推奨回数は、アプリ名に係るアプリケーションの利用に関する疑問の解消方法として推奨コンテンツIDが登録された回数をいう。すなわち、本実施の形態では、同じアプリ名に対して同じコンテンツIDが複数回登録可能である。また、同じアプリ名に対して異なるコンテンツIDも登録可能である。同じアプリケーションの利用に関する疑問に対して複数通りの解消方法が有る可能性が有るからである。
【0056】
ステップS405では、対象アプリ名を含むレコードが推奨情報記憶部22に1以上記憶されていれば、当該レコードのそれぞれの推奨コンテンツID及び推奨回数の組が検索結果として取得される。対象アプリ名を含むレコードが推奨情報記憶部22に記憶されていなければ、「登録無し」が検索結果として得られる。
【0057】
続いて、ステップS408~S411では、図4のステップS108~S111と同様の処理手順が実行される。その結果、ヘルプ一覧画面510が表示される。
【0058】
その後、対象アプリに関して、ヘルプ一覧画面510を介して表示されるヘルプコンテンツ等に従った操作がユーザによって行われる。この際、表示制御部121は、ユーザによって参照されたヘルプコンテンツ(以下、「参照コンテンツ」という。)のコンテンツID(以下、「参照コンテンツID」という。)をRAM112等に記憶しておく。複数のヘルプコンテンツが参照された場合、表示制御部121は、それぞれのコンテンツIDを参照コンテンツIDとして記憶しておく。
【0059】
ユーザの疑問が解消し、対象アプリのジョブが実行されて、当該ジョブが終了すると、表示制御部121は、当該ジョブの終了を通知する情報を操作パネル15に表示する(S412)。当該情報は、必ずしもジョブの終了を明示的に通知する情報でなくてもよい。例えば、ジョブが実行されていない状態において表示される画面が当該情報であってもよい。
【0060】
続いて、表示制御部121は、今回の疑問の解消方法の登録の要否を問い合わせる問い合わせ画面を操作パネル15に表示する(S413)。問い合わせ画面は、例えば、参照コンテンツに対応する選択肢を含み、登録ボタンを含む画面である。
【0061】
問い合わせ画面において1以上の参照コンテンツに対応する選択肢が選択されて登録ボタンが押下されると(S420)、操作受付部122は、解消方法の登録要求をヘルプ取得部123へ送信する(S421)。当該登録要求は、対象アプリ名と、選択された参照コンテンツのコンテンツID(以下、「対象コンテンツID」という。)を含む。複数の参照コンテンツが選択された場合、当該登録要求は、複数の対象コンテンツIDを含む。
【0062】
続いて、ヘルプ取得部123は、今回の疑問の解消方法の登録処理を実行する(S422)。当該登録処理は、図9の処理手順において、エラーIDをアプリ名に置き換えたものである。続いて、操作受付部122は、問い合わせ画面のクローズを表示制御部121へ要求する(S423)。表示制御部121は、操作受付部122からの要求に応じ、問い合わせ画面を非表示にする(S424)。
【0063】
一方、問い合わせ画面においてキャンセルボタンが押下されると(S430)、操作受付部122は、問い合わせ画面のクローズを表示制御部121へ要求する(S431)。表示制御部121は、操作受付部122からの要求に応じ、問い合わせ画面を非表示にする(S432)。したがって、この場合、今回の解消方法は登録されない。
【0064】
上述したように、第2の実施の形態によれば、アプリケーションの利用時に生じる疑問について、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0065】
なお、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0066】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。
【0067】
ある実施形態では、画像形成装置10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイス(情報処理システム)を含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、ヘルプサーバ20は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0068】
なお、本実施の形態において、画像形成装置10は、情報処理装置及び情報処理システムの一例である。すなわち、情報処理装置は、画像形成装置10に限られない。情報処理装置は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
【0069】
また、ヘルプ取得部123は、記録部の一例である。推奨情報記憶部22は、記憶部の一例である。
【0070】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0071】
10 画像形成装置
11 コントローラ
12 スキャナ
13 プリンタ
14 モデム
15 操作パネル
16 ネットワークインタフェース
17 SDカードスロット
80 SDカード
111 CPU
112 RAM
113 ROM
114 HDD
115 NVRAM
121 表示制御部
122 操作受付部
123 ヘルプ取得部
20 ヘルプサーバ
21 ヘルプ記憶部
22 推奨情報記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0072】
【特許文献1】特開2019‐175211号公報
図1
図2
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図5
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