(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093219
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】情報処理方法及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230627BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208707
(22)【出願日】2021-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000183646
【氏名又は名称】出光興産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】門田 栄一
(72)【発明者】
【氏名】大村 雄一朗
(72)【発明者】
【氏名】薤澤 達也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コストの増加を防ぎつつ、ユーザの利便性を向上させる情報処理方法および情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理システム1は、ユーザの取引の与信が承認されたクレジットカードのカード情報と登録端末40を示す第1店舗情報をサーバ10に送信し、サーバ10が、カード情報に基づいた決済情報をユーザを識別する決済会員IDと関連付けて記憶し、登録端末40が、ユーザのアプリ会員IDと当該登録端末40を示す第2店舗情報をサーバ10に送信し、サーバ10が、第1店舗情報と第2店舗情報とが一致する場合に決済会員IDとアプリ会員IDとを関連付けて記憶し、店舗端末50が、給油サービスを提供する場合にアプリ会員IDをユーザ端末30から取得し、サーバ10が、アプリ会員IDに関連付けられた決済会員IDに基づいて決済情報を抽出し、店舗端末50が、サーバ10が抽出した決済情報を用いて決済処理を行う。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給油サービスを提供するサービスステーションを利用するユーザに提供した給油サービスの対価を決済するための情報を登録する店舗装置が、
クレジットカードによる取引に対する与信の承認を与える外部装置に対して、ユーザのクレジットカードによる取引の与信照会要求を行い、応答として受信した当該クレジットカードによる取引に対する与信の可否の判断結果が前記クレジットカードによる取引に対する与信が承認されたことを示す場合において、前記クレジットカードのカード情報を、当該店舗装置を示す第1店舗情報とともに情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置が、
前記カード情報に基づいた決済情報を、前記クレジットカードを用いた決済を行うユーザを識別する第1識別情報と関連付けて記憶し、
前記店舗装置が、
前記ユーザが保有するユーザ端末から当該ユーザ端末を保有するユーザを識別する第2識別情報を取得し、
前記第2識別情報を、当該店舗装置を示す第2店舗情報とともに前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置が、
前記第1店舗情報と、前記第2店舗情報とが一致する場合において、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを関連付けて記憶し、
前記店舗装置が、
給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、前記第2識別情報を前記ユーザ端末から取得し、
前記情報処理装置が、
前記第2識別情報に関連付けられた第1識別情報に基づいて、前記決済情報を抽出し、
前記店舗装置が、
前記情報処理装置が抽出した前記決済情報を用いて決済処理を行う、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを関連付ける前に、前記カード情報を受信した後、所定期間以内に前記第2識別情報を受信したか否かを確認し、所定時間以内の場合に前記第1識別情報と前記第2識別情報とを関連付けて記憶する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
給油サービスを提供するサービスステーションを利用するユーザに提供した給油サービスの対価を決済するための情報を登録する店舗装置が、
クレジットカードによる取引に対する与信の承認を与える外部装置に対して、ユーザのクレジットカードによる取引の与信照会要求を行い、応答として受信した当該クレジットカードによる取引に対する与信の可否の判断結果が前記クレジットカードによる取引に対する与信が承認されたことを示す場合において、前記クレジットカードのカード情報に基づいた出力情報を生成し、
前記生成された出力情報を、所定の態様で出力し、
前記クレジットカードのカード情報及び前記出力情報を、情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置が、
前記カード情報に基づいた決済情報を、前記クレジットカードを用いた決済を行うユーザを識別する第1識別情報と関連付けて記憶し、
前記ユーザが保有するユーザ端末が、
前記店舗装置から出力された出力情報を取得し、
取得した出力情報と、当該ユーザ端末を保有するユーザを識別する第2識別情報とを前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置が、
前記店舗装置から送信された出力情報と、前記ユーザ端末から送信された出力情報とが一致する場合において、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを関連付けて記憶し、
前記店舗装置が、
給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、前記第2識別情報を前記ユーザ端末から取得し、
前記情報処理装置が、
前記第2識別情報に関連付けられた第1識別情報に基づいて、前記決済情報を抽出し、
前記店舗装置が、
前記情報処理装置が抽出した前記決済情報を用いて決済処理を行う、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項4】
前記店舗装置は、前記出力情報が有効である日時を含んだ出力情報を生成し、
前記情報処理装置は、前記ユーザ端末から出力情報を受信した日時が、当該出力情報に含まれる日時以前である場合において、前記店舗装置から送信された出力情報と、前記ユーザ端末から送信された出力情報とを照合する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記店舗装置は、給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、決済情報の利用可否を示す利用可否情報を取得し、
前記利用可否情報が、利用することを示す場合において、
前記情報処理装置は、前記決済情報を抽出し、前記店舗装置が、前記情報処理装置が抽出した前記決済情報を用いて決済処理を行い、
前記利用可否情報が、利用しないことを示す場合において、
前記店舗装置は、決済方法を選択可能な画面においてユーザによって選択された決済方法で、決済処理を行う、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記情報処理装置が、
前記サービスステーションで使用可能な特典情報と前記第2識別情報とを関連付けて記憶し、
前記給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、
前記情報処理装置が、前記第2識別情報に基づいて、前記特典情報を抽出し、
前記店舗装置が、前記情報処理装置が抽出した前記特典情報を用いて決済処理を行う、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、
前記店舗装置が、前記サービスステーションで使用可能な特典情報を、前記ユーザ端末から取得し、当該特典情報を用いて決済処理を行う、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、前記店舗装置が、前記第2識別情報を前記ユーザ端末から取得できない場合、
前記情報処理装置が、
前記ユーザ端末の位置情報を受信し、
所定の条件を満たすワンタイムIDを生成し、
前記ユーザ端末に当該ワンタイムIDを送信し、
前記ユーザ端末が、
前記ワンタイムIDを表示し、
前記店舗装置が、
ユーザの入力を受け付け、受け付けた情報を送信IDとして、当該店舗装置を備えるサービスステーションを識別するSS識別情報とともに、前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置が、
前記SS識別情報と前記位置情報によって特定されるサービスステーションの識別情報とが一致し、且つ前記送信IDと前記ワンタイムIDとが一致することを判定し、
判定の結果が、すべて一致することを示す場合に、前記決済情報を抽出する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
給油サービスを提供するサービスステーションを利用するユーザに提供した給油サービスの対価を決済するための情報を登録する店舗装置と、ユーザが保有するユーザ端末と、前記店舗装置及び前記ユーザ端末と通信可能に接続された情報処理装置とを、備え、
前記店舗装置は、
クレジットカードによる取引に対する与信の承認を与える外部装置に対して、ユーザのクレジットカードによる取引の与信照会要求を行い、応答として受信した当該クレジットカードによる取引に対する与信の可否の判断結果が前記クレジットカードによる取引に対する与信が承認されたことを示す場合において、前記クレジットカードのカード情報を、当該店舗装置を示す第1店舗情報とともに情報処理装置に送信する通信手段と、
前記ユーザが保有するユーザ端末から当該ユーザ端末を保有するユーザを識別する第2識別情報を取得する第1取得手段と、を備え、
前記通信手段は、前記第2識別情報を、当該店舗装置を示す第2店舗情報とともに前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
前記カード情報に基づいた決済情報を、前記クレジットカードを用いた決済を行うユーザを識別する第1識別情報と関連付けて記憶し、
前記第1店舗情報と、前記第2店舗情報とが一致する場合において、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを関連付けて記憶する記憶手段を備え、
給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、前記店舗装置は、
前記第2識別情報を前記ユーザ端末から取得する第2取得手段と、
前記情報処理装置が抽出した前記決済情報を用いて決済処理を行う決済手段と、を更に備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
給油サービスを提供するサービスステーションを利用するユーザに提供した給油サービスの対価を決済するための情報を登録する店舗装置と、ユーザが保有するユーザ端末と、前記店舗装置及び前記ユーザ端末と通信可能に接続された情報処理装置とを、備え、
前記店舗装置は、
クレジットカードによる取引に対する与信の承認を与える外部装置に対して、ユーザのクレジットカードによる取引の与信照会要求を行い、応答として受信した当該クレジットカードによる取引に対する与信の可否の判断結果が前記クレジットカードによる取引に対する与信が承認されたことを示す場合において、前記クレジットカードのカード情報に基づいた出力情報を生成する処理手段と、
前記生成された出力情報を、所定の態様で出力する出力手段と、
前記クレジットカードのカード情報及び前記出力情報を、情報処理装置に送信する通信手段と、を備え、
前記ユーザ端末は、
前記店舗装置から出力された出力情報を取得する取得手段と、
取得した出力情報と、当該ユーザ端末を保有するユーザを識別する第2識別情報とを前記情報処理装置に送信する通信手段と、を備え、
前記情報処理装置は、
前記カード情報に基づいた決済情報を、前記クレジットカードを用いた決済を行うユーザを識別する第1識別情報と関連付けて記憶し、前記店舗装置から送信された出力情報と、前記ユーザ端末から送信された出力情報とが一致する場合において、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記第2識別情報に関連付けられた第1識別情報に基づいて、前記決済情報を抽出する抽出手段と、を備え、
給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、前記店舗装置は、
前記第2識別情報を前記ユーザ端末から取得する取得手段と、
前記情報処理装置が抽出した前記決済情報を用いて決済処理を行う決済手段と、を更に備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給油サービスを行うサービスステーション(ガソリンスタンド)において、コストの増加を防ぎつつ、ユーザ(顧客)の利便性を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等への給油サービスを行うサービスステーション(ガソリンスタンド)では、来店したユーザに対して、スムーズな給油サービスを提供するため、取引に必要となる情報を予め登録し、管理するシステムが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スマートフォンなどの高機能携帯電話にインストールされているアプリケーションの中には、決済機能を有しているものがある。そのため、このような決済機能を有するアプリを使った決済を希望するユーザも増えている。
一方で、給油サービスを提供するサービスステーションにおいては、このような新しい決済手段による決済ができるようにするためには、システムの改修コストだけでなく、新しいオペレーションに対応するための人的コストがかかってしまう。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するために提案されたものであり、コストの増加を防ぎつつ、ユーザの利便性を向上させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一態様は、給油サービスを提供するサービスステーションを利用するユーザに提供した給油サービスの対価を決済するための情報を登録する店舗装置が、クレジットカードによる取引に対する与信の承認を与える外部装置に対して、ユーザのクレジットカードによる取引の与信照会要求を行い、応答として受信した当該クレジットカードによる取引に対する与信の可否の判断結果が前記クレジットカードによる取引に対する与信が承認されたことを示す場合において、前記クレジットカードのカード情報を、当該店舗装置を示す第1店舗情報とともに情報処理装置に送信し、前記情報処理装置が、前記カード情報に基づいた決済情報を、前記クレジットカードを用いた決済を行うユーザを識別する第1識別情報と関連付けて記憶し、前記店舗装置が、前記ユーザが保有するユーザ端末から当該ユーザ端末を保有するユーザを識別する第2識別情報を取得し、前記第2識別情報を、当該店舗装置を示す第2店舗情報とともに前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置が、前記第1店舗情報と、前記第2店舗情報とが一致する場合において、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを関連付けて記憶し、前記店舗装置が、給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、前記第2識別情報を前記ユーザ端末から取得し、前記情報処理装置が、前記第2識別情報に関連付けられた第1識別情報に基づいて、前記決済情報を抽出し、前記店舗装置が、前記情報処理装置が抽出した前記決済情報を用いて決済処理を行う、ことを特徴とする情報処理方法を提供する。
【0007】
また、本開示の一態様は、給油サービスを提供するサービスステーションを利用するユーザに提供した給油サービスの対価を決済するための情報を登録する店舗装置が、クレジットカードによる取引に対する与信の承認を与える外部装置に対して、ユーザのクレジットカードによる取引の与信照会要求を行い、応答として受信した当該クレジットカードによる取引に対する与信の可否の判断結果が前記クレジットカードによる取引に対する与信が承認されたことを示す場合において、前記カード情報に基づいた出力情報を生成し、前記生成された出力情報を、所定の態様で出力し、前記クレジットカードのカード情報及び前記出力情報を、情報処理装置に送信し、前記情報処理装置が、前記カード情報に基づいた決済情報を、前記クレジットカードを用いた決済を行うユーザを識別する第1識別情報と関連付けて記憶し、前記ユーザが保有するユーザ端末が、前記店舗装置から出力された出力情報を取得し、取得した出力情報と、当該ユーザ端末を保有するユーザを識別する第2識別情報とを前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置が、前記店舗装置から送信された出力情報と、前記ユーザ端末から送信された出力情報とが一致する場合において、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを関連付けて記憶し、前記店舗装置が、給油サービスを前記ユーザに提供する場合において、前記第2識別情報を前記ユーザ端末から取得し、前記情報処理装置が、前記第2識別情報に関連付けられた第1識別情報に基づいて、前記決済情報を抽出し、前記店舗装置が、前記情報処理装置が抽出した前記決済情報を用いて決済処理を行う、情報処理方法を提供する。
【0008】
また、本開示の一態様は、上記のような情報処理方法を実行する情報処理システムを構成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コストの増加を防ぎつつ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムの全体構成を模式的に示す説明図である。
【
図2】情報処理システムにおける各部の構成を示す機能ブロック図である。
【
図3】情報処理システムにおけるデータベース(記憶部)に格納されるデータ例を示す説明図である。
【
図4】情報処理システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図5】情報処理システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図6】情報処理システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図7】情報処理システムにおけるユーザ端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図8】情報処理システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図9】情報処理システムにおける店舗端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図10】情報処理システムにおけるユーザ端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図11】情報処理システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図12】情報処理システムにおけるユーザ端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図13】情報処理システムにおける各部の構成を示す機能ブロック図である。
【
図14】情報処理システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図15】情報処理システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図16】情報処理システムにおけるサーバ、ユーザ端末、登録端末及び店舗端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る情報処理システムの実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
ここで、以下に示す本開示の情報処理システムにおける各装置は、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理、手段、機能によって実現される。
プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示す本開示に係る処理や機能等を行わせることができる。すなわち、本開示における各処理や手段、機能は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
【0012】
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ、その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
また、システムは、複数の情報処理装置からなる装置群によって構成され、そのシステムの中に、後述する「ユーザ端末」となるスマートフォンや「店舗端末」や「登録端末」となるPOS端末やPC等及び「サーバ」が備えられるようになっている。但し、「システム」を構成する装置群の任意の情報処理装置は一緒(単一又は共通の装置)であってもよい。
【0013】
また、情報処理システムを構成する装置群に含まれる各情報処理装置は、
図16に示すように、CPU91、RAM92、ROM93、HDD94、入力装置95、出力装置96、通信IF97等を含むハードウェアによって構成される。これらの構成要素はシステムバスで接続され、システムバスを介してデータのやり取りが行われる。CPU(Central Processing Unit)91は、中央処理装置とも呼ばれ、コンピュータの中心的な処理を行う部位であり、各装置の制御やデータの計算や加工を行う。RAM(Random Access Memory)92は、メモリ装置の一種で、データの消去や書き換えが可能なものである。ROM(Read Only Memory)93は、半導体などを用いたメモリ装置の一種で、データ書き込みは製造時1回のみで、利用時には記録されたデータの読み出しのみできるものである。HDD(Hard Disk Drive)94は、磁性体の性質を利用し、情報を記録し読み出す補助記憶装置である。入力装置95は、ユーザがコンピュータに対して操作指示を行うため、あるいは、文字等を入力するために使用され、具体的には、キーボード、マウス等で構成される。出力装置96は、例えばプリンタやディスプレイ等で構成される。なお、例えば、携帯端末などの装置は、入力装置95及び出力装置96が一体となったタッチパネル機能を有していてもよい。また、他の端末や情報処理装置等との通信が可能となる通信機能(通信IF97)を備えることもできる。通信IF(Inter face)は、所定の通信規格に従って他の装置と通信するための装置であり、例えばNIC(Network Interface Card)を含む。
【0014】
[システム構成]
図1に示すように、本開示の一実施形態に係る情報処理システム1は、サーバ(情報処理装置)10と、ユーザ端末30と、登録端末40と、店舗端末50とを含む。また、情報処理システム1は、外部装置60をさらに含んでもよい。
図1においては、ユーザ端末30、登録端末40及び店舗端末50がそれぞれ1台の端末で示しているが、これらは複数あってもよい。
サーバ10、ユーザ端末30、登録端末40及び店舗端末50は、互いに、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを含むインターネット100を介して接続され、それぞれ相互にデータ通信が可能である。
外部装置60は、クレジットカード会社等に設置された端末であって、クレジットカードに基づく取引について、与信の承認を与えるか否かに関する情報の処理を行う端末である。外部装置60は、サーバ10、登録端末40及び店舗端末50と、ネットワークを介して通信可能に接続されている。この外部装置60は、クレジットカードによる取引に対する与信の承認を与える情報処理装置であって、一般的なクレジットカードに基づく取引の情報を管理する情報処理装置であるため、詳細な説明は割愛する。
【0015】
本実施形態における情報処理システム1は、給油サービスを提供するサービスステーション(SS)を利用するユーザに提供した給油サービスの対価の決済処理等を簡易かつ迅速に行えるようにするためのサービスを登録可能な店舗における登録に関する技術、及び、当該ユーザがサービスステーションにおいて、上記サービスを利用できるための技術を提供するものである。
本実施形態における情報処理システム1は、特に、ユーザが自ら給油や決済処理を行うセルフSSにおいて活用される。ここで、セルフSSとは、自動車等に対して給油サービスを行うサービスステーション(SS)のうち、従業員を介さず、来店したユーザが自ら給油や決済処理を行うセルフサービスのSSを意味する。
【0016】
また、情報処理システム1においては、サーバ10と、登録端末40及び店舗端末50とは、それぞれ異なる組織又は企業等に設置及び運営される情報処理装置によって実現されてもよいし、同一の組織又は企業等において設置及び運営される情報処理装置によって実現されてもよい。例えば、サーバ10は、情報処理システム1をサービスとして顧客に提供する企業が運用する情報処理装置、登録端末40及び店舗端末50は、情報処理システム1によってSSにおけるサービスを顧客に提供する各企業や組織、団体等に備えられる情報処理装置によって構成されてもよい。
【0017】
[サーバ10]
サーバ10は、本実施の形態においては、1つの情報処理装置として説明するが、2以上の情報処理装置によって構成されてもよい。例えば、サーバ10は、サーバコンピュータやパーソナルコンピュータ、クラウドコンピューティングサービス上に構築された1又は2以上の仮想サーバからなるサーバシステム等で実現されてもよい。
【0018】
サーバ10には、OS(Operating System)、DBMS(DataBase Management System)及びアプリケーションプログラムなどの所定のプログラム(サーバプログラムと呼ぶ)がインストールされている。
サーバ10は、ユーザ端末30、登録端末40及び店舗端末50に対して、インターネット100等のネットワークを介して、例えばAPI(Application Programming Interface)の形式で利用可能なアプリケーションを公開及び提供する。
【0019】
本実施形態に係るサーバ10は、
図2に示すように、受信部11、処理部(抽出手段)12、送信部13及び記憶部(記憶手段)20を備える。
図16に示すCPU91がサーバプログラムを実行している状態において、CPU91が、処理部12の一例であり、CPU91及び通信IF97が受信部11及び送信部13の一例であり、RAM92及びHDD94の少なくとも一方が記憶部20の一例である。
【0020】
[受信部11]
受信部11は、登録端末40からクレジットカード番号及び有効期限情報を含むカード情報を、登録端末40を示す情報(第1店舗情報)とともに受信する。また、受信部11は、登録端末40から、アプリ会員IDを、登録端末40を示す情報(第2店舗情報)とともに受信する。登録端末40を示す情報とは、例えば登録端末40を識別する情報又は登録端末40が設置された店舗を示す情報である。
更に、受信部11は、店舗端末50がユーザ端末30から取得したアプリ会員IDと、決済情報の利用可否を示す利用可否情報とを、店舗端末50から受信する。
なお、受信部11は、ユーザ端末30を利用して給油を行うユーザが利用するユーザ端末30にインストールされたアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)において登録されている(関連付けられている)、当該ユーザを識別するアプリ会員ID(第2識別情報)などの情報を受信してもよい。
【0021】
アプリ会員IDは、ユーザ端末30にインストールされたアプリに紐づけられた情報である。具体的には、アプリ会員IDは、ユーザ端末30にインストールされたアプリにおいて、設定されている識別情報であって、ユーザ端末30を保有するユーザを識別する情報である。
【0022】
[処理部12]
処理部12は、受信部11が受信した情報に基づいて、記憶部20に格納されているデータベースに対する操作を行う。具体的には、処理部12は、受信部11が受信したカード情報によって特定されるクレジットカードを用いた決済を行うユーザ(決済会員であるユーザ)を識別する決済会員ID(第1識別情報)を生成する。処理部12は、生成した決済会員IDと、カード情報に基づいて生成される決済情報とを関連付けて、決済会員DB21に登録する。
また、処理部12は、アプリ会員IDとともに受信した登録端末40を示す情報が、カード情報とともに受信した登録端末40を示す情報と一致する場合に、当カード情報が関連付けられている決済会員IDに当該アプリ会員IDを関連付けて記憶部20に記憶する。つまり、処理部12は、決済会員DB21及びアプリ会員DB22を更新する処理を行う。
また、処理部12は、受信部11が受信した利用可否情報に応じた決済を行う。具体的には、処理部12は、店舗端末50から送信される利用可否情報が、登録された決済情報を利用することを示す場合、アプリ会員IDに基づいて、記憶部20を参照して、当該アプリ会員IDに紐づいた決済情報を抽出する(
図3(a)参照)。決済情報は、例えば、決済用トークンである。決済用トークンは、ユーザの決済に使用可能な情報であり、例えばクレジットカード番号をトークン化した情報である。なお、決済情報に含まれる、ユーザの決済に用いる情報としては、クレジット番号そのものであってもよいし、クレジットカード番号を暗号化した情報であってもよい。処理部12は、抽出した前記決済情報に基づいて、ユーザの決済に関する認証を行う。
処理部12は、店舗端末50から送信される利用可否情報が、登録された決済情報を利用しないことを示す場合には、店舗端末50が通常の決済画面を表示できるような情報を生成する。
【0023】
[送信部13]
送信部13は、処理部12によって抽出された決済情報に基づいて行われたユーザの決済に関する認証結果と、アプリ会員IDに関連付けられた特典情報とを送信した店舗端末50に対して送信する手段である。
決済に関する認証結果とは、決済情報に含まれる決済用トークンをサーバ10又は外部の認証サーバに送信することで、当該決済用トークンによって特定される決済方法の認証の結果を示す。なお、クレジットカード等の認証については、一般的な方法であるため具体的な説明は省略するが、例えば、送信部13が、決済用トークンを外部装置60等の外部のサーバに送信し、当該外部のサーバが送信されたトークンをデトークンすることで、クレジットカード会社のサーバ(例えば、外部装置60)が与信を実行し、上記外部のサーバが認証されたクレジットカードを再度トークン化し、サーバ10が、認証結果とトークンを受信する。なお、このとき、店舗端末50とサーバ10とで決済会員IDの送受信が行われていてもよい。
また、送信部13は、処理部12によって生成された決済会員IDを登録端末40に送信する。
【0024】
[記憶部20]
サーバ10の記憶部20についてさらに説明する。記憶部20には、情報処理システム1の運用に必要となる所定の情報が蓄積される。
記憶部20には、各種の情報リソースとして、情報処理システム1における管理対象となる各ユーザを識別するための情報やSSを特定するための情報などが記憶される。
具体的には、記憶部20には、決済会員IDなどが記憶された決済会員DB21及びアプリ会員IDなどが記憶されたアプリ会員DB22が記憶されている(
図2及び
図3参照)。
【0025】
また、記憶部20には、後述する登録端末40及び店舗端末50のディスプレイ等の表示手段に表示される表示画面の生成や表示に必要となる描画データが記憶される。
そして、これらの情報又はデータが、情報処理システム1の運用に伴って随時必要な情報が読み出されたり追加されたり更新される。
記憶部20は、情報処理システム1の管理対象となるユーザ及びSSに関する情報がデータベースとして管理される記憶手段である。
この記憶部20には、管理対象となるユーザ及びSSを特定するための情報が予め記憶されており、また、各ユーザやSSの日々の利用状況及び営業状況などに応じて、データが随時追加及び更新される。
また、記憶部20には、インターネット100等のネットワークを介して各ユーザ端末30や登録端末40、店舗端末50から情報が送信されて、それらの情報に応じてもデータが随時追加及び更新される。
【0026】
記憶部20に格納される情報としては、情報処理システム1の管理対象となる、上記のようなセルフSSを利用するユーザに関する情報であり、例えば、
図2及び
図3に示すように、決済会員DB21及びアプリ会員DB22に記憶される各種情報がある。
なお、以下に示す記憶部20に記憶される情報は、情報処理システム1において処理対象となる情報の一例であって、特に以下の情報のみに限定されるものではなく、情報処理システム1として必要な情報を追加、削除、変更等することができることは言うまでもない。
【0027】
具体的には、決済会員DB21及びアプリ会員DB22の構成は、例えば以下のようなものがある。
[決済会員DB]
1:決済会員ID
2:決済用トークン
3:アプリ会員ID
[アプリ会員DB]
1:アプリ会員ID
2:クーポンID
3:クーポン情報
4:決済会員ID
このほかに、記憶部20は、例えば、決済会員ID又はアプリ会員IDに関連付けられた、所定の金銭的価値(例えば、ポイント)を示す情報を含んでいてもよい。この場合、このポイントは、決済会員DB21に含まれてもよいし、アプリ会員DB22に含まれてもよいし、決済会員DB21及びアプリ会員DB22とは別のデータベースで管理されていてもよい。
【0028】
[登録端末40]
登録端末40の各部について説明する。なお、本実施の形態では、説明の便宜上、SSに設置される店舗装置として、決済情報を登録するための端末である登録端末40と、決済を行う端末である店舗端末50とを分けて説明を行うが、これらは同じ端末であってもよい。
登録端末40は、いわゆる信用照会端末(CreditAuthorization Terminal)の機能を含む。つまり、登録端末40は、ユーザが利用するクレジットカードの有効性を確認するため、カード情報に基づき、外部装置60に対して与信の照会を実行する。登録端末40は、POS端末や、携帯端末によって実現される。
具体的には、登録端末40は、取得部(第1取得手段)41と、通信部(通信手段)42と、処理部(処理手段)43と、を含む。
図16に示すCPU91がサーバプログラムを実行している状態において、CPU91が、処理部43の一例であり、CPU91及び通信IF97が通信部42の一例であり、CPU91及び入力装置95が取得部41の一例である。
【0029】
取得部41は、クレジットカードの磁気ストライプやICチップからクレジットカード番号及び有効期限情報を含むカード情報を取得する。
また、取得部41は、ユーザ端末30にインストールされたアプリの使用者であるユーザを識別するアプリ会員IDを取得する。
通信部42は、インターネット100等のネットワークを介して外部装置60と通信する。具体的には、通信部42は、ユーザのクレジットカードによる取引の際の、当該クレジットカードの有効性を確認するための与信照会要求を、取得部41が取得したカード情報とともに、外部装置60に送信する。また、通信部42は、当該与信照会要求の応答として、与信の可否の判断結果を、外部装置60から受信する。
【0030】
処理部43は、通信部42が受信した判断結果に基づいた処理を行う。具体的には、処理部43は、与信の可否の判断結果が、与信が認められなかったことを示す場合には、登録端末40のディスプレイにその旨のメッセージ等を表示するなどして、一連の処理を終了する。与信の可否の判断結果が、クレジットカードによる取引に対する与信が承認されたことをと示す場合には、処理部43は、通信部42にカード情報を渡す。なお、処理部43は、登録端末40のディスプレイに、ユーザ端末30のアプリを読み込ませる指示をユーザが把握可能な態様で表示させてもよい。
【0031】
[ユーザ端末30]
ユーザ端末30は、インターネット100等のネットワークを介してサーバ10に接続可能な、ユーザ(顧客)が操作する、例えばスマートフォンやタブレット端末などである。ユーザ端末30は、一又は二以上の情報処理装置によって構成することができるが、これに限定されるものでは無い。
このようなユーザ端末30を介して、ユーザ端末30を使用するSSのユーザは、インターネット100を介して、サーバ10にアクセスして、上述したアプリ会員IDや特典情報など、必要な各種情報を送信又は受信でき、出力又は表示させることができる。
ユーザ端末30は、
図2に示すように、処理部31、受付部32、通信部(通信手段)33、表示部35及び記憶部36を備える。
【0032】
ユーザ端末30は、上述した
図16に示すハードウェア構成を含む。
図16に示すCPU91がユーザ端末30で動作するプログラム(クライアントプログラムと呼ぶ)を実行している状態において、CPU91が処理部31の一例であり、CPU91及び通信IF97が通信部33の一例であり、CPU91及び入力装置95が受付部32の一例であり、CPU91及び出力装置96が表示部35の一例であり、RAM92及びHDD94の少なくとも一方が記憶部36の一例である。
【0033】
ユーザ端末30の各部について説明する。
処理部31は、ユーザによる操作に応じた処理を行う。例えば、ユーザによる操作が、アプリのインストール指示の場合、処理部31は当該アプリをインストールする。
受付部32は、ユーザによる操作を示す操作信号を受け付ける。受付部32は、例えば、アプリの起動操作、当該アプリに対する入力操作を示す信号を受け付ける。なお、受付部32は、ユーザの氏名、免許証番号、生年月日、電話番号及び利用するポイントカードの番号などの利用情報や、SSで給油する燃料等の油種、給油量などの給油情報を受け付けてもよい。油種は燃料等の種類であって、ハイオク(ガソリン)、レギュラー(ガソリン)、軽油、灯油などの種類がある。給油量(指定数量)は、満タン、所定の金額分(例えば、3000円分など)、所定の数量(例えば、30リットルなど)などの方法によって、設定することができる。なお、利用情報や給油情報は、上述した登録端末40や後述する店舗端末50が受け付けてもよいし、登録端末40及び店舗端末50とは異なる端末が受け付けてもよい。
通信部33は、サーバ10と通信をおこなう。通信部33は、例えば、受付部32が受け付けた操作信号に基づいて、各種情報をサーバ10に送信する。具体的には、ユーザ端末30にインストールされたアプリに設定されているアプリ会員IDを、サーバ10に送信する。また、通信部33は、例えば、サーバ10から送信される各種の情報を受信する。
【0034】
表示部35は、受付部32が受け付けた操作信号に基づいた画面を生成及び表示する。例えば、表示部35は、ユーザの入力操作に応じて、ユーザによって選択された店舗で使用可能な特典情報(クーポンID及びクーポン情報)を表示する。
記憶部36は、ユーザが給油サービスを受ける際のサービス内容に関する情報を記憶する記憶部である。
【0035】
[店舗端末50]
店舗端末50は、インターネット100等のネットワークを介してサーバ10に接続可能な、情報処理システム1の管理対象となるSSの従業員や経営者などが操作する、例えばPOS端末やデスクトップPC、タブレット端末、スマートフォンなど、一又は二以上の情報処理装置によって構成することができる。
特に、情報処理システム1では、店舗端末50は、セルフSSにおいて来店したユーザが自ら操作できる、給油スペースに設置された「SS-POS外設置機」や「SSステーションラック」等と呼ばれるPOS端末によって構成される。
店舗端末50は、受付部(取得手段、第2取得手段)51、送信部52、表示部53、受信部54及び決済部(決済手段)55を備える。
【0036】
店舗端末50は、上述した
図16に示すハードウェア構成を含む。
図16に示すCPU91が店舗端末50で動作するプログラム(店舗プログラムと呼ぶ)を実行している状態において、CPU91が決済部55の一例であり、CPU91及び通信IF97が送信部52及び受信部54の一例であり、CPU91及び入力装置95が受付部51の一例であり、CPU91及び出力装置96が表示部53の一例である。
【0037】
店舗端末50の各部について説明する。
受付部51は、アプリ会員IDと、決済情報の利用可否を示す情報(利用可否情報)とこれらを表現するデータ等を読み取ることで取得する。受付部51は、例えばコードリーダなどによって実現される。また、受付部51は、セルフSSでユーザによる操作を示す操作信号等を受け付ける。受付部51は、例えば、POS端末の起動操作、当該POS端末に対する入力操作を示す信号を受け付ける。
【0038】
送信部52は、受付部51が受け付けた操作信号等に基づいて、各種情報をサーバ10に送信する。具体的には、店舗端末50に入力されたアプリ会員IDと決済情報の利用可否情報とをサーバ10に送信する。
表示部53は、受付部51が受け付けた操作信号に基づいた画面を生成及び表示する。例えば、表示部53は、セルフSSのユーザの入力操作に応じて、POS端末における決済処理画面を表示する。また、例えば、表示部53は、サーバ10又はユーザ端末30から送信された、ユーザが使用可能な特典を表示する。
受信部54は、サーバ10から送信された決済に関する認証結果を受信する。
【0039】
決済部55は、決済情報の利用可否情報に応じて、SSの店舗端末50における決済を行う。
具体的には、決済部55は、決済情報の利用可否情報が利用することを示す場合において、認証結果が、認証済であることを示す場合に、決済情報に基づいた決済を行う。決済部55は、決済情報の利用可否情報が利用しないことを示す場合において、ユーザによって選択された決済方法で、決済処理を行う。
【0040】
[動作]
次に、本実施形態に係る情報処理システム1によるカード情報の登録の処理の流れについて、
図4及び
図5を参照して説明する。
図4及び
図5は、本実施の形態に係る情報処理システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。なお、本実施の形態に係る情報処理システム1において、ユーザは、自らのユーザ端末30を操作して、情報処理システム1で利用するアプリをユーザ端末30にインストールしているとする。これにより、当該ユーザ端末30にインストールされたアプリを識別する、アプリ会員ID(第2識別情報)が付与される。ユーザ端末30はユーザが所有するものであるため、当該アプリ会員IDは、当該ユーザ端末を保有するユーザを識別する情報ともいえる。
ユーザが店舗等を訪れ、ユーザ端末30による給油サービスを受けるための登録を行う場合、まず、ユーザから給油サービスに利用するクレジットカードを提示してもらう。この時、本人確認書類も提示してもらうことにより、本人確認を確実に行う。
そして、登録端末40は、クレジットカードから、クレジットカード番号及び有効期限情報を含むカード情報を取得する(ステップS101)と、外部装置60に対し、クレジットカードの有効性を確認する与信照会要求をカード情報とともに送信する(ステップS102)。
【0041】
外部装置60は、受信したカード情報に基づき、所定の処理を行うことにより、当該カード情報に係るクレジットカードに基づく取引に対する与信の可否の判断結果を登録端末40に送信し、登録端末40は、与信照会要求の応答として、この判断結果を受信する(ステップS103)。
与信の可否の判断結果を受信した登録端末40は、与信の可否の判断結果が、与信が認められなかったことを示す場合には(ステップS104にてNO)、表示画面にその旨のメッセージ等を表示するなどして、一連の処理を終了する。与信の可否の判断結果が、与信が認められた(与信が承認された)ことを示す場合には(ステップS104にてYES)、登録端末40は、サーバ10にカード情報を、登録端末40を示す情報とともに送信する(ステップS105)。
【0042】
サーバ10は、カード情報を受信すると、クレジットカードを用いた決済を行うユーザ(決済会員であるユーザ)を識別する決済会員ID(第1識別情報)を生成する(ステップS106)。そして、サーバ10は、生成した決済会員IDと決済情報とを関連付けて決済会員DB21に登録する(ステップS107)。
図3(a)の3行目のレコードを参照して、ステップS107の処理について説明する。サーバ10はステップS107において、ステップS106で生成された決済会員と、受信したカード情報に対応する決済用トークンを含む決済情報とを関連付けて決済会員DB21に登録する。これにより、
図3(a)の3行目に示すように、決済会員ID「EP0003」及び決済用トークン「3333-3333-3333-3333」が登録される。
【0043】
その後、サーバ10は、生成した決済会員IDを登録端末40に送信する(ステップS108)。
次に、
図5に遷移し、ステップS108の後の情報処理システム1の処理について説明する。ユーザの操作によって、ユーザ端末30は当該アプリ上にアプリ会員IDを表示する(ステップS201)。このとき、ディスプレイに表示されるアプリ会員IDは、ユーザが当該アプリ会員IDを把握可能な態様(例えば、文字列)と、QRコード(登録商標)やバーコードなど、登録端末40が読み取り可能なコードで表示される。
そして、ユーザは、登録端末40に当該アプリ会員IDを読み取らせることにより、登録端末40は、当該アプリ会員IDを取得する(ステップS202)。
【0044】
登録端末40は、取得したアプリ会員IDを、登録端末40を示す情報とともにサーバ10に送信する(ステップS203)。
アプリ会員IDを受信したサーバ10は、当該アプリ会員IDとともに受信した登録端末40を示す情報が、ステップS105にて、カード情報とともに受信した登録端末40を示す情報と一致する場合に、決済会員DB21及びアプリ会員DB22を更新する(ステップS204)。具体的には、サーバ10は、当該アプリ会員IDを当該カード情報に基づいて生成された決済情報に関連付けられた決済会員IDに関連付けて、決済会員DB21及びアプリ会員DB22に登録する。
例えば、クレジットカードリーダとアプリ会員IDを読み取るコードリーダとが同一の端末の場合、登録端末40を示す情報は、登録端末40を識別する情報であり、サーバ10は、この登録端末40を識別する情報が一致するか否かを判定する。また、例えば、クレジットカードリーダとアプリ会員IDを読み取るコードリーダとが異なる端末の場合、登録端末40を示す情報は、登録端末40が設置された店舗を示す情報であり、サーバ10は、この登録端末40を識別する情報が一致するか否かを判定する。なお、処理部12は、カード情報を受信した時から計時をはじめ、所定時間内にアプリ会員IDを受信したか否かを判定し、所定時間内であれば、ステップS204の処理を行ってもよい。所定時間内ではなかった場合、サーバ10は、登録端末40に時間内に処理を行うことを促すメッセージを送信してもよい。
受信したアプリ会員IDが既にアプリ会員DB22に登録されている場合は、サーバ10は、アプリ会員DB22を更新し、アプリ会員IDがアプリ会員DB22に登録されていない場合には、サーバ10はアプリ会員DB22に新しいレコードを追加する。これにより、決済会員DB21及びアプリ会員DB22間で連携を取ることができる。なお、本実施形態では、アプリ会員IDを用いて二つのデータベースの連携と図っているが、本発明はこれに限定されるものでは無く、各データベースに含まれる情報の連携が取られる方法であればどのような方法であってもよい。
【0045】
以上のように、
図4及び
図5に示す処理が、クレジットカードを提示した店舗内で行われることにより、ユーザによる登録完了まで、SSの店員によるサポートが可能になる。
その後、サーバ10は、登録が完了したことを示す通知を登録端末40に送信する(ステップS205)。登録端末40は、この通知を受信すると、完了したことを示す画面を表示してもよい。
なお、サーバ10は、アプリ上に完了したことを示す画面を表示するための情報を、ユーザ端末30に送信してもよい。
この後、ユーザの所望のタイミングで入力された利用情報を登録端末40、店舗端末50又はユーザ端末30が、受け付ける。利用情報は、例えば、ユーザの氏名、免許証番号、生年月日、電話番号及び利用するポイントカードの番号が挙げられるが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザは、SSで給油する燃料等の油種、給油量などの給油情報の入力をしてもよい。なお、ユーザによる利用情報の入力は、上記
図4及び
図5に示すフローの前に行われていてもよい。当該フローより前に当該利用情報の入力がされている場合、当該利用情報を受け付けた端末はサーバ10に任意のタイミングで利用情報を送信してもよい。
【0046】
次に、本実施形態に係る情報処理システム1において、ユーザがセルフSSに来店してから給油及び決済処理が完了するまでの概要を説明する。
(1)セルフSSに入店
まず、給油を求めるユーザは、自動車を運転しつつ、ユーザ端末30に設定された会員アプリを利用可能なセルフサービスのSSに入店する。
(2)レーン進入及び停車
ユーザが自動車で入店すると、ユーザは、自らの判断で所定の給油スペースのレーンに進入及び停車する。
【0047】
(3)ユーザ端末30の読取、送信
ユーザは、給油スペースに備えられている店舗端末50を構成するPOS外設機等の読取部にユーザ端末30をかざす。これにより、ユーザ端末30に記憶されている油種、指定数量、アプリ会員IDを示す情報、及び決済情報の利用可否の情報が入力情報として店舗端末50に入力される。
店舗端末50は、ユーザ端末30からの入力情報に基づいて、給油ポンプに対する油種及び指定数量の設定を行うとともに、アプリ会員IDと、決済情報の利用可否の情報とをサーバ10に送信する。サーバ10は、決済情報の利用可否の情報が、利用することを示す場合には、アプリ会員IDに紐づいて登録されている決済情報に基づいて、外部装置60に与信の可否の問い合わせを行い、その結果を店舗端末50に送信する。また、サーバ10は、アプリ会員IDに紐づいて登録された特典情報を店舗端末50に送信する。
(4)給油操作
ユーザは、給油ポンプを操作して、自らの自動車に対して給油を行う。
(5)決済処理
給油が完了すると、決済処理が行われる。
以上で、セルフSSでの給油サービスが完了する。
【0048】
次に、以上のような流れで行われる給油サービスにおける、情報処理システム1のデータ処理の具体的な流れを、
図6~
図7を参照しつつ説明する。
図6は、情報処理システム1における処理の流れを示したシーケンス図である。
まず、セルフSSでの給油サービスを行うユーザは、ユーザ端末30を店舗端末50にかざす。例えば、ユーザは、ユーザ端末30において、情報処理システム1のアプリを起動し、アプリ会員IDを表現するコード(バーコードやQRコード(登録商標))を表示させる。このコードには、給油情報及び決済情報の利用可否を示す情報(利用可否情報)が含まれてもよい。
【0049】
ここで、
図7を参照して、ユーザ端末30における表示画面の一例について説明する。
ユーザ端末30は、例えば、
図7に示すようなホーム画面を表示する。このアプリ上では、ユーザ端末30への入力操作に応じて、登録した決済情報を利用するか否かを切り替えることが可能な切り替えボタン901が表示される。
図7の例では、利用することが選択されているため、利用することを示すメッセージが領域902に表示されている。また、画面上には、アプリ会員IDを示す二次元コード903が表示される。
【0050】
図7の例においては、この二次元コード903は、切り替えボタン901のボタン位置を示す情報を含んでいてもよい。例えば、ユーザに操作によって、切り替えボタン901の位置が「利用する」側にある場合、つまり、ユーザの操作によって、決済情報を利用することが選択されている場合、ユーザ端末30は、この情報を含む二次元コード903を生成し、生成した二次元コード903を画面に表示する。
これにより、この二次元コード903を読み取った店舗端末50は、アプリ会員IDと、利用可否情報とを、取得することができる。
【0051】
ユーザは、
図7に示すような二次元コード903を、店舗端末50のコードリーダにかざす。これにより、店舗端末50は、アプリ会員IDと、決済情報の利用可否を示す情報(利用可否情報)とを読み取る(取得する)(ステップS301)。
店舗端末50は、取得したアプリ会員IDと利用可否情報とをサーバ10に送信する(ステップS302)。そして、サーバ10は、アプリ会員IDと利用可否情報とを受信する。
【0052】
サーバ10は、受信したアプリ会員IDに基づいて、セルフSSで給油を希望するユーザを特定することができる。サーバ10は、受信した決済情報の利用可否情報が、決済情報を利用することを示すか否かを確認する(ステップS303)。サーバ10は、受信した利用可否情報が、決済情報を利用しないことを示す場合(ステップS303にてNo)、アプリ会員IDを受信したことを示す通知を店舗端末50に送信する(ステップS308)。このとき、サーバ10は、ユーザに決済方法の選択画面を表示するなどした通常の決済の指示を、店舗端末50に送信してもよい。また、このとき、店舗端末50は、サーバ10から送信された、アプリ会員IDに関連付けて記憶された給油情報を用いて、給油ポンプに油種及び指定数量を設定してもよい。店舗端末50は、当該通知を受け取ると、決済方法の選択画面を表示し、ユーザによって選択された決済方法で、決済処理を行う(ステップS309)。
サーバ10は、受信した決済情報の利用可否情報が、決済情報を利用することを示す場合に(ステップS303にてYes)、アプリ会員IDに関連付けられた決済会員IDに基づいて、当該決済会員IDに関連付けて登録されている決済情報を抽出する(ステップS304)。具体的には、サーバ10は、決済会員DB21のアプリ会員IDに紐づいた決済用トークンを抽出する。そして、サーバ10は、抽出した決済用トークンを用いて外部装置60に対し、決済に関する認証を行う(ステップS305)。
次に、サーバ10は、決済に関する認証結果を、アプリ会員IDを送信した店舗端末50に送信する(ステップS306)。なお、このとき、店舗端末50は、サーバ10か送信された、アプリ会員IDに関連付けて記憶された給油情報を用いて、給油ポンプに油種及び指定数量を設定してもよい。
【0053】
店舗端末50は、サーバ10から送信された認証結果を受信すると、受信した認証結果を用いて、決済処理を実行する(ステップS307)。具体的には、店舗端末50は、決済に必要な情報をサーバ10に送信することにより、サーバ10が格納する決済情報を用いて決済処理を行う。
【0054】
以上のようにして、情報処理システム1によれば、セルフSSにおいてユーザが自ら所持するユーザ端末30を店舗端末50にかざすだけで、ユーザ端末30に記憶されたアプリ会員IDによって、サーバ10は、ユーザの決済情報の特定を行うことができる。
したがって、ユーザは、ICタグ等の決済情報媒体を必要とすることなく、ユーザ端末30のみを使用して、ユーザの給油処理による決済を、簡易かつ迅速に実行することができる。
【0055】
また、利用可否情報に基づいた決済を行うことにより、例えば、ユーザが登録したクレジットカードとは異なるクレジットカードを用いた決済を行いたい場合や、現金で決済を行いたい場合には、簡単な動作で決済方法を変えることができる。このような仕組みによれば、情報処理システム1は、ユーザに対して、より操作性や利便性に優れたセルフ給油サービスを実現することができる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態における情報処理システム1によれば、SSの店員によって、クレジットカードを登録する店舗装置で、クレジットカードを読み込ませるという旧来と同様の手続を行い、ユーザのユーザ端末30からアプリ会員IDを取得することで、サーバ10で、決済情報と、ユーザ端末30にインストールされたアプリとの紐づけができる。
これにより、店舗においては、新たにアプリ決済用の装置等を設置が不要になるため、装置の導入コストを削減することができる。またSSの店員は今までのオペレーションを大幅に変更する必要がないため、オペレーションの変更による作業コストを削減することができる。
また、上記仕組みにより、セルフサービスにて給油を行うためにSSを来店したユーザは、自ら所持するアプリ会員IDを記憶するアプリがインストールされたユーザ端末30を店舗端末50にかざすだけで、当該アプリ会員IDに関連付けられた決済情報が抽出されて、アプリ会員IDに関連付けられた特典情報を用いた決済を行うことができる。
このため、決済用のICタグ等の媒体を別途作成しなくてもよいため、媒体にかかるコストも削減できる。また、ユーザは、決済用の機能を記憶するICタグ等の媒体を必要とすることなく、ユーザの給油処理と決済の双方を実行することができる。したがって、セルフサービスで給油を希望するユーザは、二つの端末を必要とする操作自体の煩雑さもなく、誤ってICタグやスマートフォンを落としてしまう等の危険性を低減することができ、操作性や利便性に優れたセルフ給油サービスを実現することができる。
よって、本実施形態における情報処理システム1によれば、コストの増加を防ぎつつ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0057】
[第2の実施形態]
本開示の第2の実施形態について説明する。ユーザがSSを利用する際に、クーポン等の特典を利用することも可能である。以下では、ユーザ端末30で特典を利用する場合の流れについて説明する。
図8は、情報処理システム1における処理の流れを示したシーケンス図である。以下では、ユーザに対し、利用可能な特典(クーポン)を示す特典情報(クーポンID及びクーポン情報)が、
図3(b)に示す通り、アプリ会員IDに関連付けて、記憶部20に格納されているとする。この特典情報は、ユーザ端末30に送信されていてもよい。
なお、以下の説明において、
図6で説明した処理と同じ処理には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
図8に示す通り、利用可否情報が、決済情報を利用することを示す場合(ステップS303にてYes)における、ステップS305のあと、サーバ10の処理部12は、アプリ会員IDをキーとして、アプリ会員DB22から当該アプリ会員IDに紐づいて登録されている特典情報を抽出する(ステップS401)。
次に、サーバ10は、(1)決済に関する認証結果、及び(2)抽出した特典情報を、アプリ会員IDを送信した店舗端末50に送信する(ステップS402)。
店舗端末50の受信部54は、サーバ10から送信された認証結果及び特典情報を受信する。そして、店舗端末50の決済部55が、受信した認証結果及び特典情報を用いて、決済処理を実行する(ステップS403)。
【0059】
図9に、情報処理システム1において店舗端末50のディスプレイに表示される表示画面の一例を示す。
図9は、決済部55が、クーポンを決済に利用した例を示す。
図9に示す使用可能なクーポン「期間限定:ガソリン2円/L」は、ステップS401において、処理部12が抽出したクーポンである。決済部55は、このクーポンが示す特典を、決済に適用して値引きを行う。
【0060】
再び、
図8に戻り説明を行う。利用可否情報が、決済情報を利用しないことを示す場合(ステップS303にてNo)において、サーバ10の処理部12は、利用することを示す場合と同様に、アプリ会員IDをキーとして、アプリ会員DB22から当該アプリ会員IDに紐づいて登録されている特典情報を抽出する(ステップS401)。
次に、サーバ10は、抽出した特典情報を、アプリ会員IDを送信した店舗端末50に送信する(ステップS404)。これにより、店舗端末50の受信部54は、サーバ10から送信された特典情報を受信する。そして、店舗端末50の決済部55が、特典情報を用いて、決済処理を実行する(ステップS405)。
このとき、決済部55は、受信部54が受信した特典情報のうち、ユーザによって選択された決済方法で利用可能な特典を適用して決済を行ってもよい。ユーザによって選択された決済方法では利用可能な特典がない場合、店舗端末50は、その旨をディスプレイに表示してよい。
【0061】
なお、特典情報は、値引き情報やポイント付与の他、例えば所定の金銭的価値を含む電子バリュー情報も含まれるようにすることができる。
ここで、電子バリューとは、代表的なものとして仮想通貨が挙げられるが、上述したアプリポイントのように現金に換算できる価値情報や、所謂スマフォ決済(キャッシュレス決済)の電子マネーとして使用可能なポイントなども、本開示における電子バリュー情報に含ませることができる。
決済部55は、このような特典情報を決済に利用した決済処理を行ってもよい。具体的には、決済部55は特典情報に基づいて、決済された分のポイント(クーポンなどの特典ではなく所定のポイント)を付与してもよい。このように決済部55は、特典情報を決済金額に直接反映させる決済処理を行ってもよいし、ポイントなど金額とは別の金銭的価値に利用する決済処理を行ってもよい。
【0062】
なお、
図9では、ユーザ端末30をかざすだけで、利用可能なクーポンの情報がサーバ10から店舗端末50に送信され、決済に利用されることを例に説明を行ったが、決済に利用される前に当該クーポンの利用について、確認のために、ディスプレイに選択可能に表示してもよい。この場合、ユーザは店舗端末50のディスプレイへのタッチ操作等を行って利用するクーポンを選択することにより、給油サービス等を開始することができる。
また、利用可能なクーポンは複数あってもよい。この場合、店舗端末50は、これらの複数のクーポンをディスプレイに選択可能に表示してもよい。例えば、店舗端末50は、サーバ10から受信した複数のクーポンの情報を、店舗端末50のディスプレイに使用可能なクーポンとして表示してもよい。
【0063】
また、ユーザは、SSに入店する前に自宅などにおいて、また、SSに入店後にユーザ端末30を使用する前に、ユーザ端末30を操作して、該当するSSで使用可能なクーポンを選択し、当該クーポンを示す特典情報をサーバ10に送信することができる。これにより、アプリ会員DB22に登録されている、使用可能な特典情報(クーポン情報)のうち、選択されたクーポンに該当する特典情報であることが、当該アプリ会員DB22又はアプリ会員DBとは異なる記憶領域に記憶される。
【0064】
図10を用いてさらに説明する。
図10は、情報処理システム1においてユーザ端末に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
セルフSSへの来店前や、SS来店後給油前のタイミングで、ユーザは自身のユーザ端末30を操作して、情報処理システム1のアプリを起動する。これにより、ユーザ端末30には、例えば、
図10(a)に示すようなホーム画面が生成され、表示される。
このアプリ上では、ユーザ端末30への入力操作に応じて、ホーム画面からSSの店舗選択画面に遷移して、ユーザが希望するSSの店舗選択が行えるようになる。
具体的には、ユーザ端末30には、例えば、
図10(b)に示すような「マイ店舗」に登録されたSSや選択可能なSSの選択画面が生成及び表示され、入力操作に応じてユーザが希望するSSが決定される。
【0065】
また、選択候補以外のSSについては、
図10(c)に示すような店舗検索画面が生成及び表示され、例えば、ユーザ端末30で取得されるGPS衛星(図せず)からのGPS信号に基づいて、ユーザの現在位置の周辺又は近傍に所在するSSが、選択候補として表示される。これによりユーザは、自身が希望するSSを選択できる。
また、ユーザ端末30は、取得したGPS信号に基づいて、ユーザが位置するセルフSSを自動的に選択してもよい。例えば、ユーザ端末30は、GPS信号に基づいて特定されるユーザの位置(ユーザ端末の位置)と、所定の距離に位置するSSを示す情報を選択してもよい。
【0066】
なお、ユーザの現在位置によっては、「選択候補:0件」等の表示が出力される場合もある。また、ユーザ端末30が、GPS信号を受信しない設定となっている場合にも、店舗検索が行われない場合がある。そのような場合には、
図10(b)に示したような選択候補画面からSSが選択される。
また、店舗検索により選択されたSSは、例えば、
図10(d)に示すような「マイ店舗」登録画面が生成され表示され、任意のSSを「マイ店舗」として登録することができる。
ユーザが来店するセルフSSの店舗が選択されると、ユーザ端末30には、例えば、
図10(e)に示すように、当該セルフSSで使用可能な1又は2以上のクーポン情報を選択可能に表示させることができる。
【0067】
これによって、ユーザ端末30では入力操作に応じて、該当するセルフSSで使用可能なクーポンが選択される。
その後、ユーザの入力操作に応じて、ユーザの識別情報(アプリ会員ID)、当該ユーザが利用するSSを示す情報(SS拠点番号)とともに、選択されたクーポンを示す特典情報がサーバ10に送信される。これにより、サーバ10は、受信したアプリ会員IDに基づいて、アプリ会員DB22(
図3(b))に登録されている、使用可能な特典情報(クーポン情報)のうち、選択されたクーポンに該当する特典情報であることを、当該アプリ会員DB22又はアプリ会員DBとは異なる記憶領域に記憶することができる。
【0068】
このように、ユーザによって事前に使用するクーポンが選択されている場合、処理部12は、アプリ会員DB22又はアプリ会員DBとは異なる記憶領域に記憶された、選択された特典情報であることを示す情報を抽出し、当該抽出した情報に関連付けられた特典情報を、ステップS401において抽出してもよい。
なお、ユーザによって選択されたクーポンは、1つであってもよいし、複数であってもよい。また、上述した通り、選択されたクーポンの利用について、店舗端末50は、確認のために、ディスプレイに選択可能に表示してもよい。
【0069】
また、アプリ会員DB22に含まれる特典情報には、クーポン情報によって示されるクーポンが使用可能なSSを特定する情報が含まれてもよい。
この場合において、ユーザが事前にクーポンを選択する場合、ユーザ端末30は、選択された店舗を示す情報を、アプリ会員IDとともにサーバ10に送信する。そして、ユーザ端末30は、サーバ10から送信された、アプリ会員ID及び店舗を示す情報に関連付けられた特典情報を表示部35に選択可能に表示することができる。
そして、SSにおいて、送信部52は、ステップS301において、アプリ会員IDを読み取った店舗端末50が供えられたSSのSS拠点番号とともにアプリ会員IDをサーバ10に送信する。その後、処理部12は、ステップS401において、送信された拠点番号と、選択された店舗を示す情報とが同一の店舗を示す特典情報を抽出する。
【0070】
また、特典情報にクーポン情報によって示されるクーポンが使用可能なSSを特定する情報が含まれる場合において、SSユーザが利用可能なクーポンを事前に選択していない場合、処理部12は、店舗端末50からアプリ会員IDとともに送信されたSS拠点番号に基づいて、使用可能なクーポンを示すクーポン情報を抽出してもよい。これにより、店舗端末50は、ユーザが利用するSSにおいて利用可能なクーポンを、ユーザに選択可能に表示することができる。また、処理部12は、ユーザが利用するSSにおいて使用可能なクーポンが無い場合、特典情報として、使用可能なクーポン等が存在しない旨の情報を抽出してもよい。そして、店舗端末50は、使用可能なクーポンが存在しない旨の情報をディスプレイに表示してもよい。
【0071】
また、受付部51は、アプリ会員IDとともに特典情報を取得してもよい。この場合、処理部12は、上述したステップS401を行ってもよいし、行わなくてもよい。処理部12がステップS401にて特典情報を抽出し、送信部13が特典情報を店舗端末50に送信した場合において、店舗端末50は、ユーザ端末30から取得した特典情報と、サーバ10から送信された特典情報とを照合してもよい。そして、店舗端末50は、同じ特典を示す場合のみ、特典情報が示す特典を決済に利用してもよい。また、店舗端末50は、照合した結果が、異なる特典を示す場合において、どちらの特典を使用するかをユーザに選択可能にディスプレイに表示してもよい。
【0072】
また、本実施形態の
図7の例においては、この二次元コード903を用いて、決済を行うことについて説明を行った。しかしながら、例えば、ユーザ端末30の画面が汚れていたり割れていたりして店舗端末50がコードをうまく読み取れない場合や、店舗端末50のコードリーダに不具合が発生して読み取れない場合、コードリーダが設置されていないSSを利用する場合がありうる。以下では、このような場合でも、登録した決済方法で決済ができる仕組みについて説明する。
図11は、情報処理システム1における処理の流れを示したシーケンス図である。また、
図12は、ユーザ端末30における表示画面の一例を示す図である。
図12における各部材のうち
図7と同様の機能については、同様の符号を付しその説明を省略する。以下では、
図6及び
図8のステップS301において、店舗端末50がアプリ会員IDを読み取れなかった場合の処理の流れである。この場合において、店舗端末50は、ディスプレイに読み取れなかったことを示すメッセージを表示してもよい。
【0073】
店舗端末50がアプリ会員IDを読み取れなかった場合において、ユーザ端末30は、ワンタイムIDの表示要求を受け付ける(ステップS501)。具体的には、店舗端末50がアプリ会員IDを読み取れなかった場合において、ユーザが、
図12(a)におけるボタン904を押下することで、ユーザ端末30の受付部32は、ワンタイムIDの表示要求を受け付ける。ここで、
図12(a)におけるボタン904は、ワンタイムIDの表示要求を受け付けるオブジェクトである。
ここで、ワンタイムIDとは、所定の関数を用いて、SS毎に生成される、所定期間において(例えば5分間)のみ有効なユニークな文字列である。ワンタイムIDは、ワンタイムコード、ワンタイムパスワードとも呼ぶ。ワンタイムIDは、暗記容易且つ入力容易な、文字及び数字の少なくともいずれかからなる文字列である。例えば、ワンタイムIDは、2ケタから4ケタの数字である。なお、セキュリティを高めるためには、桁数や文字種は多い方が好ましいが、本例においては、4ケタの数字であるとして説明を行う。
【0074】
ユーザ端末30の通信部33は、ワンタイムIDの生成要求を、アプリ会員ID、利用可否情報及び当該ユーザが利用するSSを示す情報(SS拠点番号)とともに、サーバ10に送信する(ステップS502)。
サーバ10の受信部11が、ユーザ端末30から送信されたワンタイムIDの生成要求を受信すると、処理部(抽出手段)12は、アプリ会員IDに基づいて該当するユーザの登録情報(
図3参照)を参照し、受信したアプリ会員IDが登録されていることを確認する。また、処理部12は、受信した、SS拠点番号に基づいてユーザが利用するSSを特定する(ステップS503)。なお、SSを示す情報が、SS拠点番号ではなく、SSの位置を示す情報(例えば、経度及び緯度)の場合、サーバ10は、記憶部20にSS拠点番号に関連付けて記憶されたSSの位置を示す情報(不図示)を参照し、SSを特定してもよい。
【0075】
そして、処理部12は、例えばワンタイムIDを生成する(ステップS504)。処理部12は、生成したワンタイムIDを、生成した日時(発行日時)、SSを示す情報(SS拠点番号)、利用可否情報及びアプリ会員IDとともに、記憶部20に格納する。なお、処理部12は、これらの情報を、アプリ会員DB22に登録してもよいし、アプリ会員DB22とは異なるデータベースに登録してもよい。
その後、送信部13は、ワンタイムIDの生成要求の応答として、生成されたワンタイムIDを、当該生成要求を送信したユーザ端末30に送信する(ステップS505)。
【0076】
ユーザ端末30の通信部33が、サーバ10から送信されたワンタイムIDを受信すると、表示部35は、ステップS501の表示要求の応答としてワンタイムIDをディスプレイに表示する(ステップS506)。表示部35は、例えば、
図12(b)の領域905に示すように、ボタン904が表示されていた位置に、ワンタイムIDである「9876」を表示する。これにより、ユーザは、店舗端末50に生成されたワンタイムIDを入力することができる。
【0077】
その後、ユーザが、店舗端末50のPOS端末のテンキー等を操作して、ユーザ端末30に表示されたワンタイムIDを入力すると、店舗端末50の受付部51は、入力されたワンタイムIDを受け付ける(ステップS506)。店舗端末50の送信部52は、受け付けられたワンタイムID(送信ID)を店舗の識別情報(SS拠点番号など)とともに、サーバ10に送信する(ステップS508)。
【0078】
サーバ10の受信部11が、店舗端末50が送信したワンタイムID及びSS拠点番号を受信すると、処理部12は、以下の(A)が一致し、且つ(B)が一致することを判定する(ステップS509)。
(A)ステップS502で受信したSS拠点番号と、ステップS508で受信したSS拠点番号
(B)ステップS508で受信したワンタイムIDとステップS504で生成したワンタイムID
なお、処理部12は、ワンタイムIDが有効な期間が過ぎた場合には、記憶部20から当該ワンタイムIDを削除することで、上記(B)が一致しないようにしてもよいし、(A)(B)の判定に加え、有効な期間かどうかを判定してもよい。
その後、サーバ10は、ステップS509における判定結果が、上記(A)が一致し且つ(B)が一致する場合に、
図6又は
図8のステップS303の処理に進む。ステップS509の判定結果が、上記(A)又は(B)が一致しないことを示す場合には、サーバ10は、エラーメッセージやワンタイムIDの再作成メッセージ等を店舗端末50に表示させる指示を送信してもよい。
【0079】
以上のようにして、ユーザが自ら操作するユーザ端末30において要求及び表示されるワンタイムIDによって、情報処理システム1は、登録された決済情報での決済を行うことができる。これにより、給油サービスを受けたユーザは、ユーザ端末30に表示されたコードの読み取りがうまく行われなかった場合でも、円滑に決済を済ませることができる。
【0080】
[第3の実施形態]
本開示の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、
図4及び
図5で処理の流れを示した、決済会員IDとアプリ会員IDとの関連付けの処理の別の例について説明する。
図13は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。
図13に示す通り、本実施形態に係る情報処理システム1のユーザ端末30は、第1の実施形態のユーザ端末30に加え、取得部34を更に備える。また、本実施形態に係る情報処理システム1の登録端末40は、第1の実施形態の登録端末40に加え、出力部44を更に備える。
【0081】
本実施形態におけるサーバ10の受信部11は、更に、アプリ会員IDと、ユーザ端末30が読み取った出力情報(後述)を、ユーザ端末30から受信する。
本実施形態におけるサーバ10の処理部12は、更に、受信部11によってユーザ端末30から受信した出力情報と、記憶部20に格納されている出力情報とを照合する。照合の結果が、ユーザ端末30から送信された出力情報と記憶部20に格納されている出力情報とが一致しないことを示す場合には、ユーザ端末30の表示画面にその旨のメッセージ等を表示するデータを作成する。照合の結果が、ユーザ端末30から送信された出力情報と記憶部20に格納されている出力情報とが一致することを示す場合には、受信部11が受信したアプリ会員IDと決済会員IDとを関連付けて記憶するといった、決済会員DB21を更新する処理を行う。
また、サーバ10の記憶部20は、決済用トークンなどの決済情報に関連付けられた出力情報(後述)を含んでいてもよい。この場合、この出力情報は、決済会員DB21に含まれてもよいし、決済会員DB21とは別のデータベースで管理されていてもよい。
【0082】
本実施形態における登録端末40の通信部42は、更にサーバ10にカード情報及び当該カード情報に関連付けて処理部43が生成した出力情報を送信する。
本実施形態における登録端末40の処理部43は、与信の可否の判断結果が、クレジットカードによる取引に対する与信が承認されたことをと示す場合に、カード情報に基づいた出力情報を生成する。具体的には、処理部43は、カード情報に関連付けて生成された所定の文字列を出力情報として生成する。なお、処理部43が生成する情報は文字列に限定されず、カード情報に関連付けて生成されたものであればよい。例えば、カード情報に関連付けて生成された所定の文字列そのものであってもよいし、当該文字列を含む情報をQRコード(登録商標)などのコードで表現したものであってもよい。処理部43は、出力部44が出力情報を出力する態様に応じた出力情報を生成してもよい。
なお、出力情報は、ユーザの登録の処理(後述)の開始までの期間(有効である状態の終了を示す日時)が含まれていることが好ましい。これにより、サーバ10は、ユーザ端末30から出力情報を受信した日時が、当該出力情報に含まれる日時以前である場合において、登録端末40から送信された出力情報と、ユーザ端末30から送信された出力情報とを照合する。または、サーバ10は、記憶部20に記憶している出力情報を、上記期間が過ぎた後に削除する。
これにより、ユーザの登録の処理までの時間を短くすることができるため、ユーザによる登録の処理忘れによる決済会員からの離脱を防ぐことができる。
【0083】
出力部44は、処理部43が生成した出力情報を所定の態様で出力する。出力部44は、例えば、当該出力情報を所定の用紙に印刷してもよいし、当該出力情報を、ディスプレイ等を用いて所定の書式で表示してもよい。
また、出力部44は、出力情報を、電子メールや、ユーザ端末30で利用可能なメッセージアプリで出力してもよい。この場合、出力部44は、通信部42によって実現してもよい。
【0084】
本実施形態におけるユーザ端末30の通信部33は、更に、取得部34によって取得された出力情報を、サーバ10に送信する。
本実施形態におけるユーザ端末30の取得部34は、受付部32が受け付けた操作信号に基づいて、出力情報を取得する。例えば、出力情報が所定の用紙に出力されたQRコード(登録商標)の場合、ユーザ端末30は、当該アプリ内又はアプリ外のコードリーダを用いて、出力情報を読み取ることにより、当該出力情報を取得する。例えば、出力情報がユーザ端末30宛てに送信された電子メールやメッセージアプリ上のメッセージで送信された場合、ユーザ端末30は記載された内容に従って、出力情報を取得する。
なお、取得部34は、受付部32で実現されてもよい。例えば、出力情報が、登録端末40に表示された文字列であり、当該文字列を、店員が所定の用紙に転記したものを受け取った場合、ユーザによって入力された当該文字列を受け付けることにより、取得部34は、出力情報を取得する。
【0085】
[動作]
次に、本実施形態に係る情報処理システム1によるカード情報の登録の処理の流れについて、
図14及び
図15を参照して説明する。
図14及び
図15は、本実施の形態に係る情報処理システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。なお、本実施形態において、
図4及び
図5に示した処理と同じ処理については同様の符号を付し、その説明を省略する。
ステップS104において、与信の可否の判断結果を受信した登録端末40は、与信の可否の判断結果が、与信が認められた(与信が承認された)ことを示す場合には(ステップS104にてYES)、登録端末40は、カード情報に基づいた出力情報を生成し(ステップS601)、所定の態様で出力する(ステップS602)。
また、登録端末40は、サーバ10にカード情報及び出力情報を送信する(ステップS603)。その後、サーバ10は、
図4と同様に、決済会員IDを生成し(ステップS106)、生成した決済会員IDと決済情報とを関連付けて決済会員DB21に登録する(ステップS107)。
【0086】
次に、
図15に遷移し、ステップS108の後の情報処理システム1の処理について説明する。なお、
図15に示す処理では、ユーザ端末30に既にアプリがインストールされており、アプリ会員IDが、アプリ会員DB22に既に登録されているとして説明を行う。
なお、
図15に示す処理は、クレジットカードを提示した店舗内で行われることが好ましい。これにより、ユーザによる登録完了まで、SSの店員によるサポートが可能になる。
ユーザは、ステップS602において出力された出力情報を受け取る。登録端末40が、ステップS602で、所定の用紙にQRコード(登録商標)を出力した場合、ユーザは、当該用紙を受け取る。登録端末40が、ユーザ端末30宛てに所定の書式や表示方法で出力情報を出力した場合、ユーザは、ユーザ端末30上で当該出力情報を受け取る。
【0087】
そして、ユーザがユーザ端末30を操作することにより、ユーザ端末30は出力情報を取得する(ステップS701)。
そして、ユーザ端末30は取得した出力情報を、アプリ会員IDとともにサーバ10に送信する(ステップS702)。
サーバ10は、ユーザ端末30から、アプリ会員IDと出力情報とを受け取ると、当該出力情報と記憶部20に格納されている出力情報とを照合する(ステップS703)。ここで、記憶部20に格納されている出力情報は、登録端末40がサーバ10に送信した出力情報である。照合の結果が、ユーザ端末30から送信された出力情報と記憶部20に格納されている出力情報とが一致しないことを示す場合には(ステップS703にてNO)、ユーザ端末30の表示画面にその旨のメッセージ等を表示するデータを作成し送信するなどして、一連の処理を終了する。
【0088】
照合の結果が、ユーザ端末30から送信された出力情報と記憶部20に格納されている出力情報とが一致することを示す場合には(ステップS703にてYES)、サーバ10は、決済会員DB21及びアプリ会員DB22を更新する(ステップS204)。具体的には、サーバ10は、記憶部20に格納されている当該出力情報に関連付けられたカード情報が記憶されたレコードを、決済会員DB21から特定し、当該レコードに、ステップS204でアプリ会員DB22に登録したアプリ会員IDと同様の値を追加することで、決済会員IDとアプリ会員IDとを関連付ける。また、サーバ10は、アプリ会員DB22の該当レコードに決済会員IDを追加する。これにより、決済会員DB21及びアプリ会員DB22間で連携を取ることができる。なお、本実施形態では、アプリ会員IDを用いて二つのデータベースの連携と図っているが、本発明はこれに限定されるものでは無く、各データベースに含まれる情報の連携が取られる方法であればどのような方法であってもよい。
その後、サーバ10は、登録が完了したことを示す通知をユーザ端末30に送信する(ステップS704)。ユーザ端末30は、この通知を受信すると、完了したことを示す画面を表示してもよい。
本実施形態に係る情報処理システム1において、ユーザがセルフSSに来店してから給油及び決済処理が完了するまでの処理は、上述した各実施形態と同様である。
【0089】
以上説明したように実施形態における情報処理システム1によれば、SSの店員によって、クレジットカードを登録する店舗装置で、クレジットカードを読み込ませるという旧来と同様の手続を行うことで、店舗装置がクレジットカードのカード情報に基づいた出力情報を出力する。そして、この出力情報をユーザ端末30で読み取ることにより、決済情報と、ユーザ端末30にインストールされたアプリとの紐づけができる。
これにより、店舗においては、新たにアプリ決済用の装置等を設置が不要になるため、装置の導入コストを削減することができる。またSSの店員は今までのオペレーションを大幅に変更する必要がないため、オペレーションの変更による作業コストを削減すること
ができる。
【0090】
また、給油する燃料等の油種や給油量などの給油情報や利用情報は、アプリ会員IDに関連付けてサーバ10の記憶部20に記憶されていてもよいし、ユーザ端末30に記憶されていてもよい。例えば、給油情報や利用情報が、店舗端末50で受け付けられた場合、当該店舗端末50は、ユーザ端末30からアプリ会員IDを受け取ってサーバ10に送信することでアプリ会員IDと給油情報等とを関連付けてもよい。また、決済会員IDとアプリ会員IDの関連付けの際に、給油情報や利用情報が登録された場合には、決済会員IDとアプリ会員IDとの関連付けのタイミングで、給油情報等をアプリ会員IDに関連付けてもよい。これにより、サーバ10は受信したアプリ会員IDに関連付けられた油種及び指定数量を店舗端末50に送信することができる。
【0091】
以上、本発明について好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、本開示が対象とするSSとして、ユーザ自身が給油作業を行うセルフ給油所を備えるセルフを例にとって説明したが、SSの従業員が給油作業や決済処理等を行うフルサービスを行う場合にも、本開示を適用することも勿論可能である。
【0092】
また、情報処理システム1は、複数の情報処理装置で構成することを例に説明を行ったが、単一の情報処理装置(例えば一台のパーソナルコンピュータ等)で構成することもできる。
【符号の説明】
【0093】
1 情報処理システム
10 サーバ(情報処理装置)
11 受信部
12 処理部(抽出手段)
13 送信部
20 記憶部(記憶手段)
21 決済会員DB
22 アプリ会員DB
30 ユーザ端末
31 処理部
32 受付部
33 通信部(通信手段)
34 取得部(取得手段)
35 表示部
40 登録端末(店舗装置)
41 取得部(第1取得手段)
42 通信部(通信手段)
43 処理部(処理手段)
44 出力部(出力手段)
50 店舗端末(店舗装置)
51 受付部(取得手段、第2取得手段)
52 送信部
53 表示部
54 受信部
55 決済部(決済手段)