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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093951
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20230628BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20230628BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
G03G21/00 318
G03G15/00 303
G03G21/00 370
B41J29/38 204
B41J29/38 202
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021209105
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100117215
【弁理士】
【氏名又は名称】北島 有二
(72)【発明者】
【氏名】吉見 貴博
【テーマコード(参考)】
2C061
2H134
2H270
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ06
2C061AS02
2C061HJ01
2C061HK07
2C061HK19
2C061HK23
2C061HN15
2H134GA01
2H134GB01
2H134GB05
2H134HD01
2H134HD05
2H134HD09
2H134HD16
2H134JC02
2H134KA05
2H134KA07
2H134KA28
2H134KB06
2H134KB14
2H134KD08
2H134KF07
2H134KF08
2H134KG10
2H134KH02
2H270KA09
2H270KA28
2H270KA38
2H270KA65
2H270KA72
2H270LA79
2H270LA81
2H270LB02
2H270LC02
2H270MA28
2H270MB05
2H270MB07
2H270MB36
2H270MB52
2H270MC13
2H270MC48
2H270MC56
2H270MF01
2H270MF08
2H270NC01
2H270PA14
2H270RC03
2H270SC07
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC05
(57)【要約】
【課題】像担持体を逆方向に回転させる逆回転モードを無駄なく効率的に実行する。
【解決手段】画像形成時に正方向に回転する感光体ドラム1(像担持体)と、感光体ドラム1の表面に付着した未転写トナーを除去するクリーニングブレード2aと、が設けられている。また、感光体ドラム1の表面に形成される画像に関する画像情報を取得する画像情報取得手段7、80と、感光体ドラム1の表面に形成された画像が転写されるシートPに関するシート情報を取得するシート情報取得手段80、90と、が設けられている。そして、画像情報取得手段7、80によって取得された画像情報と、シート情報取得手段80、90によって取得されたシート情報と、に基づいて、非画像形成時に感光体ドラム1を逆方向に回転する逆回転モードを実行するときの実行条件を設定している。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成時に正方向に回転する像担持体と、
前記像担持体の表面に当接して前記像担持体の表面に付着した未転写トナーを除去するクリーニングブレードを具備したクリーニング装置と、
前記像担持体の表面に形成される画像に関する画像情報を取得する画像情報取得手段と、
前記像担持体の表面に形成された画像が転写されるシートに関するシート情報を取得するシート情報取得手段と、
を備え、
前記画像情報取得手段によって取得された画像情報と、前記シート情報取得手段によって取得されたシート情報と、に基づいて、非画像形成時に前記像担持体を逆方向に回転する逆回転モードを実行するときの実行条件を設定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記シート情報は、画像形成時にシートから前記像担持体の表面に移動して付着する可能性のある付着物の量に関する情報であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記付着物の量が多い場合に、前記付着物の量が少ない場合に比べて、前記逆回転モードの頻度が多くなるように制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記シート情報取得手段は、入力されたシートの銘柄に紐づけて前記シート情報を取得するものであることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像情報は、前記像担持体の表面に形成される画像のトナー付着量と幅方向位置とに関する情報であることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記トナー付着量が多い場合に、前記トナー付着量が少ない場合に比べて、前記逆回転モードの頻度が多くなるように制御し、
前記トナー付着量が所定量の画像の幅方向位置が局所的である場合に、前記トナー付着量が前記所定量の画像の幅方向位置が局所的でない場合に比べて、前記逆回転モードの頻度が多くなるように制御することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記トナー付着量は、前記像担持体の表面に形成される画像のドット数から求められ、
前記幅方向位置は、幅方向に分割した複数の領域のうち1つ又は2つ以上の領域であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記トナー付着量に関する情報は、画像形成時のプロセス条件に基づいて調整されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記実行条件は、前記逆回転モードの実行時間、実行回数、実行タイミング、回転数のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1~請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記逆回転モードは、前記像担持体の逆方向の回転と正方向の回転とを交互に繰り返す制御モードであることを特徴とする請求項1~請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記クリーニング装置は、前記クリーニングブレードに対して正方向の回転方向上流側で前記像担持体に当接する可撓性シート部材を具備し、
前記逆回転モードは、前記クリーニングブレードに当接していた前記像担持体の位置が、前記可撓性シート部材の当接位置に達しないように、前記像担持体を逆方向に回転する制御モードであることを特徴とする請求項1~請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、像担持体とクリーニングブレードとの間に挟まった紙粉などの付着物を除去することを目的として、所定のタイミングで像担持体を逆方向に回転させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
詳しくは、クリーニング装置に設置されたクリーニングブレードは、感光体ドラム(像担持体)に当接している。そして、クリーニングブレードによって感光体ドラム上の未転写トナーが除去される。
しかし、紙粉の多いシート(用紙)が通紙される場合などに、転写工程時にシートから分離した紙粉が感光体ドラムに付着して、その付着した紙粉が感光体ドラムとクリーニングブレードの間に堆積されて、クリーニング不良の原因になってしまう。
このような不具合を解決するために、非画像形成時に所定のタイミングで感光体ドラムを逆回転させて、感光体ドラムとクリーニングブレードとの間に挟まった紙粉などの付着物を除去している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術は、像担持体とクリーニングブレードとの間に紙粉などの付着物が挟まっている状態に関わらず、像担持体を逆方向に回転させる逆回転モードを所定のタイミングで一様に実行していたため、クリーニング不良が生じないような状態であっても、無駄に逆回転モードが実行されてしまうことがあった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、像担持体を逆方向に回転させる逆回転モードが無駄なく効率的に実行される、画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明における画像形成装置は、画像形成時に正方向に回転する像担持体と、前記像担持体の表面に当接して前記像担持体の表面に付着した未転写トナーを除去するクリーニングブレードを具備したクリーニング装置と、前記像担持体の表面に形成される画像に関する画像情報を取得する画像情報取得手段と、前記像担持体の表面に形成された画像が転写されるシートに関するシート情報を取得するシート情報取得手段と、を備え、前記画像情報取得手段によって取得された画像情報と、前記シート情報取得手段によって取得されたシート情報と、に基づいて、非画像形成時に前記像担持体を逆方向に回転する逆回転モードを実行するときの実行条件を設定するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、像担持体を逆方向に回転させる逆回転モードが無駄なく効率的に実行される、画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。
図2】プロセスカートリッジを示す構成図である。
図3】感光体ドラムとクリーニングブレードとを示す拡大図である。
図4】画像情報とシート情報とに基づいた実行条件のレベルを示すグラフである。
図5】シート(又は、感光体ドラム)の表面に形成される画像の例を示す図である。
図6】逆回転モードに関する制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0010】
まず、図1にて、画像形成装置100における全体の構成・動作について説明する。
図1において、100は画像形成装置としてのプリンタ、1は表面にトナー像が形成される感光体ドラム、6は感光体ドラム1と帯電ローラ4と現像装置5とクリーニング装置2とが一体化されたプロセスカートリッジ、7はパソコン200(図3参照)などの入力装置から入力された画像情報に基づいた露光光Lを感光体ドラム1上に照射する露光部(書込み部)、を示す。
また、9は感光体ドラム1の表面に担持されたトナー像を転写ニップ部(転写位置)に搬送されるシートPに転写する転写ローラ、12は用紙等のシートPが収納された給紙装置(給紙カセット)、を示す。
また、16は感光体ドラム1と転写ローラ9とが当接する転写ニップ部に向けてシートPを搬送するレジストローラ(タイミングローラ)、20はシートP上の未定着画像を定着する定着装置、21は定着装置20に設置された定着ローラ、22は定着装置20に設置された加圧ローラ、90は印刷動作(画像形成動作)に関わる情報が表示されたり操作をおこなったりするための操作表示パネル、を示す。
【0011】
ここで、感光体ドラム1の周囲には、帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置2、などが配設されている。そして、これらの部材(感光体ドラム1、帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置2、である。)は、プロセスカートリッジ6として一体化されていて、画像形成装置本体100に対して着脱可能(交換可能)に設置されている。プロセスカートリッジ6は、所定の交換サイクルに達したときや、メンテナンスをおこなうときなどに、画像形成装置本体100から取り出されて、新品のもの(又は、メンテナンスを施したもの)に入れ替えられる。
【0012】
図1を参照して、画像形成装置100における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、パソコン200(図3参照)等の入力装置から画像形成装置100の露光部7に画像情報が送信されると、露光部7からその画像情報に基づいた露光光L(レーザ光)が、感光体ドラム1の表面に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム1は、画像形成装置本体100に設置された駆動モータ70(図3参照)から駆動を受けて、正方向(図1図3の矢印方向であって、時計方向である。)に回転する。そして、まず、感光体ドラム1の表面は、帯電ローラ4との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム1上には、帯電電位(-900V程度である。)が形成される。その後、帯電された感光体ドラム1の表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、露光光Lが照射された部分の電位が潜像電位(0~-100V程度である。)となって、感光体ドラム1の表面に静電潜像が形成される(露光工程である。)。
【0013】
その後、静電潜像が形成された感光体ドラム1の表面は、現像装置5との対向位置に達する。そして、現像装置5から感光体ドラム1上にトナーが供給されて、感光体ドラム1上の潜像が現像されてトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム1の表面は、転写ローラ9との転写ニップ部(転写位置)に達する。そして、転写ローラ9との転写ニップ部で、電源部から転写ローラ9に転写バイアス(トナーの極性とは異なる極性のバイアスである。)が印可されることによって、レジストローラ16により搬送されたシートP上に、感光体ドラム1上に形成されたトナー像が転写される(転写工程である。)。
【0014】
そして、転写工程後の感光体ドラム1の表面は、クリーニング装置2との対向位置に達する。そして、この位置で、クリーニングブレード2a(図2図3参照)によって感光体ドラム1上に残存する未転写トナーが機械的に除去されて、クリーニング装置2内に回収される(クリーニング工程である。)。
こうして、感光体ドラム1上における一連の作像プロセスが終了する。
【0015】
一方、感光体ドラム1と転写ローラ9との転写ニップ部に搬送されるシートPは、次のように動作する。
まず、給紙装置12に収納されたシートPの最上方の1枚が、給紙ローラ15によって、搬送経路に向けて給送される。
その後、シートPは、レジストローラ16の位置に達する。そして、レジストローラ16の位置に達したシートPは、感光体ドラム1上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写ニップ部(転写ローラ9と感光体ドラム1との当接位置である。)に向けて搬送される。
【0016】
そして、転写工程後のシートPは、転写ニップ部(転写ローラ9)の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達したシートPは、定着ローラ21と加圧ローラ22との間に送入されて、定着ローラ21から受ける熱と双方の部材21、22から受ける圧力とによって画像が定着される。画像が定着されたシートPは、定着ローラ21と加圧ローラ22との間(定着ニップ部である。)から送出された後に、画像形成装置本体100から排出されて、排紙トレイ上に載置される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0017】
次に、図2にて、画像形成装置におけるプロセスカートリッジ6について、さらに詳しく説明する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ6は、像担持体としての感光体ドラム1、帯電ローラ4(帯電装置)、現像装置5、クリーニング装置2、等で構成される。
像担持体としての感光体ドラム1は、負帯電の有機感光体であって、装置本体100側に設置された駆動モータ70(図3参照)から駆動力を受けて図2の時計方向(正方向)に回転駆動される。
【0018】
帯電ローラ4(帯電装置)は、芯金上に、ウレタン樹脂、導電性粒子としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等を処方した中抵抗の発泡ウレタン層を形成した弾性を有するローラである。帯電ローラ4の中抵抗層の材質としては、ウレタン、エチレン-プロピレン-ジエンポリエチレン(EPDM)、ブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムや、イソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものを用いることもできる。なお、本実施の形態では、感光体ドラム1に対して帯電ローラ4が接触するように構成しているが、感光体ドラム1に対して帯電ローラ4が接触しないように構成することもできる。
【0019】
クリーニング装置2は、感光体ドラム1に摺接するクリーニングブレード2aが設置されていて、感光体ドラム1上の未転写トナーを機械的に除去・回収する。クリーニングブレード2aは、ウレタンゴム等の弾性材料で形成された略板状部材であって、その自由端側が感光体ドラム1に対して所定の当接圧及び当接角で当接している。
また、図2図3を参照して、クリーニング装置2には、クリーニングブレード2aに対して回転方向上流側(正方向の回転方向上流側である。)で感光体ドラム1(像担持体)に当接する可撓性シート部材としての入口シール2bが設置されている。入口シール2b(可撓性シート部材)としては、厚さが0.05~0.15mm程度のポリウレタンなどの樹脂材料からなる略矩形のシート状部材を用いることができる。入口シール2b(可撓性シート部材)は、その自由端側が感光体ドラム1に当接して、その固定端側がクリーニング装置2のケースに貼着されている。入口シール2bを設けることで、クリーニング装置2の内部に回収された未転写トナーが装置外に漏出する不具合が軽減される。
【0020】
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51が感光体ドラム1に対して所定の圧接力で接触するように配置されていて、双方の部材1、51の間(現像ニップ)には現像領域が形成される。現像装置5内には、現像剤としてのトナーT(非磁性又は磁性の1成分現像剤である。)が収容されている。そして、現像装置5は、感光体ドラム1上に形成される静電潜像を現像する(トナー像を形成する。)。
【0021】
以下、図2を用いて、現像装置5について詳述する。
図2を参照して、本実施の形態における現像装置5は、接触1成分現像方式の現像装置であって、プロセスカートリッジ6として他の作像部材1、2、4とともに装置本体100に対して着脱可能(交換可能)に設置される。
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51、現像剤供給部材としての供給ローラ52、現像剤規制部材としてのドクターブレード53、装置内のトナーTを撹拌する撹拌部材54、等で構成されている。
【0022】
現像ローラ51(現像剤担持体)は、感光体ドラム1に対して接触するように配設されていて、トナーを担持しながら所定方向(図2の反時計方向である。)に回転して感光体ドラム1上に形成された静電潜像にトナーを供給する。現像ローラ51としては、ステンレス鋼等の導電性金属材料で形成された回転軸部(芯金)上に、弾性材料からなるローラ部を具備したものを用いることができる。なお、現像ローラ51には、不図示の電源部から所定の電圧(現像バイアス)が印加されていて、現像ローラ51から感光体ドラム1へのトナーの静電的な移動が促進されている。
供給ローラ52(現像剤供給部材)は、現像ローラ51に摺接するように配設されていて、現像ローラ51にトナーを供給する。供給ローラ52は、芯金上に、導電性を有する発泡ポリウレタン層(電気抵抗値が103~1014Ω程度のものである。)が積層されている。また、供給ローラ52は、感光体ドラム1との現像領域において現像工程に供されなかった現像ローラ51上のトナーを、現像ローラ51から除去する機能も有している。
ドクターブレード53(現像剤規制部材)は、その先端部が現像ローラ51の外周面に10~100N/m程度の圧力にて所定角度で当接するように配設されていて、現像ローラ51に担持されたトナーの量を規制する。換言すると、ドクターブレード53は、現像ローラ51に当接して現像ローラ51に担持されるトナーを薄層化するものである。ドクターブレード53としては、ステンレス鋼等の金属材料からなる薄い板状部材を用いることができる。
【0023】
このように構成された現像装置5は、通常の現像工程時において、次のように動作する。
まず、現像装置5内に収容されたトナーは、その一部が供給ローラ52に供給され担持される。供給ローラ52に担持されたトナーは、現像ローラ51との圧接部(当接位置)で摩擦帯電された後に、現像ローラ51上に移動して担持される。その後、現像ローラ51上に担持されたトナーは、ドクターブレード53との当接位置で、薄層化・均一化・摩擦帯電された後に、感光体ドラム1との対向位置(現像領域)に達する。そして、この位置で、現像領域に形成された電界(現像電界)によって、感光体ドラム1上に形成された潜像にトナーが吸着される。
なお、現像領域における電界(現像電界)は、現像用の電源によって現像ローラ51に印加される所定の電圧(現像バイアス)と、帯電工程と露光工程とによって感光体ドラム1の表面に形成される表面電位(潜像電位)と、によって形成されるものである。
【0024】
以下、本実施の形態における画像形成装置100において、特徴的な構成・動作について詳述する。
先に図1図3を用いて説明したように、感光体ドラム1やクリーニング装置2が設けられている。
感光体ドラム1は、画像形成時(印刷動作時)に正方向(図2図3の実線矢印方向(時計方向)である。)に回転する像担持体として機能する。
クリーニング装置2には、感光体ドラム1の表面に当接して感光体ドラム1の表面に付着した未転写トナーを除去するクリーニングブレード2aや、クリーニングブレード2aに対して正方向の回転方向上流側で感光体ドラム1に当接する可撓性シート部材としての入口シール2bが設けられている。
なお、本実施の形態では、制御部80による駆動モータ70の制御によって、感光体ドラム1を正方向(図3の実線矢印方向である。)にも逆方向(図3の破線矢印方向である。)にも回転できるように構成されている。感光体ドラム1を回転駆動する駆動モータ70は、正逆回転可能型のモータである。
【0025】
ここで、本実施の形態における画像形成装置100には、感光体ドラム1(像担持体)の表面に形成される画像(トナー像)に関する画像情報を取得する画像情報取得手段が設けられている。
詳しくは、画像情報取得手段で取得される「画像情報」は、感光体ドラム1の表面に形成される画像の「トナー付着量(現像量)」と「幅方向位置」とに関する情報である。また、本実施の形態では、制御部80や露光部7が画像情報取得手段として機能している。
【0026】
本実施の形態において、この「トナー付着量」は、感光体ドラム1の表面に形成される画像のドット数から求められる。これは、感光体ドラム1上のトナー付着量(現像量)」が、画像のドット数に比例するからである。
具体的に、露光部7の書込データ(感光体ドラム1上に潜像を形成するためのデータである。)から、制御部80で潜像(画像)のドット数(及び、後述する「幅方向位置」)が求められることになる。
【0027】
なお、「トナー付着量」に関する情報は、画像形成時のプロセス条件(現像ローラ51に印加される現像バイアスの大きさなどである。)に基づいて調整されることが好ましい。特に、装置のウォーミングアップ時にプロセスコントロールが実行されてプロセス条件が調整された場合や、ユーザーが好みの画像濃度を設定してプロセス条件が調整された場合などには、調整されたプロセス条件に基づいて画像情報(「トナー付着量」)を補正(調整)することが好ましい。
これは、同じ画像ドット数であっても、プロセス条件によってトナー付着量(現像量)が変化するためである。
具体的に、環境変動や現像装置5内のトナー(現像剤)の状態などによって同じ画像ドット数であっても感光体ドラム1上のトナー付着量が変化するので、ウォーミングアップ時などにプロセスコントロールをおこなって所望のトナー付着量が得られるようにプロセス条件が調整される。また、ユーザーの画像濃度の設定によっても、適宜にプロセス条件が調整される。そして、そのようにプロセス条件が調整されて、同じ画像ドット数に対してトナー付着量に変化が生じないような調整である場合には画像情報における「トナー付着量」(画像情報)の補正は不要であるが、トナー付着量が増加するような調整である場合には画像情報における「トナー付着量」が増加するような補正がおこなわれ、トナー付着量が減少するような調整である場合には「トナー付着量」が減少するような補正がおこなわれることになる。
このような制御をおこなうことで、プロセス条件が適宜に調整される場合であっても、その調整された内容に応じて正確な画像情報を取得することができる。
【0028】
また、本実施の形態において、「幅方向位置」は、幅方向(図3の紙面垂直方向であって、図5の左右方向である。)に分割した複数の領域W1~W3(図5参照)のうち1つ又は2つ以上の領域である。
具体的に、図5に示すように、画像領域(画像形成が可能な最大の幅方向の範囲である。)を3つの領域W1~W3に分割している。図5(A)に示すような画像G1が形成される場合には、3つのすべての領域W1~W3が「幅方向位置」であるものと画像情報取得手段によって把握される。これに対して、図5(B)に示すような画像G2が形成される場合には、幅方向一端側の領域W1が「幅方向位置」であるものと画像情報取得手段によって把握される。
なお、本実施の形態では、画像領域を3つの領域W1~W3に分割したが、画像領域を2つ又は4つ以上の領域に分割することもできる。
また、本実施の形態では、露光部7の書込データから「画像ドット数(トナー付着量)」や「幅方向位置」を求めたが、パソコン200(又は、サーバー)などの入力装置から制御部80に入力された画像情報に基づいて画像ドット数(トナー付着量)を求めることもできる。
【0029】
また、本実施の形態における画像形成装置100には、感光体ドラム1(像担持体)の表面に形成された画像(トナー像)が転写されるシートPに関するシート情報を取得するシート情報取得手段が設けられている。
詳しくは、この「シート情報」は、画像形成時にシートPから感光体ドラム1(像担持体)の表面に移動して付着する可能性のある付着物X(主として、紙粉や添加剤などである。)の量に関する情報である。
この付着物Xは、図3に示すように、クリーニングブレード2aのエッジ部(クリーニングブレード2aと感光体ドラム1との当接部である。)に堆積する(挟まる)可能性の高い異物であって、クリーニング不良の原因となるものである。
【0030】
具体的に、本実施の形態において、シート情報取得手段は、入力されたシートPの銘柄に紐づけて「シート情報」を取得している。これは、シートPの銘柄(種類)によって紙粉や添加剤などの付着物の量が異なるためである。例えば、一般的に紙粉が多いとされる再生紙であっても、A社製の商品aとA社製の商品a´とB社製の商品bとではそれぞれ紙粉量、添加剤量(付着物量)が異なるため、それらのシート銘柄と付着物量との関係がデータ化されたものが予め制御部80の記憶部に記憶されている。そして、ユーザーが操作表示パネル90を操作してシート銘柄を入力することで、通紙されるシートPのシート情報(付着物量)が制御部80で把握される。したがって、操作表示パネル90や制御部80が、シート情報取得手段として機能することになる。
【0031】
なお、本実施の形態では、シートPの銘柄に紐づけて「シート情報(付着物量)」を取得したが、転写位置に搬送されるシートPの付着物量(シートPから分離する紙粉、添加剤などの量である。)を直接的に検知して、その検知結果に基づいて「シート情報(付着物量)」を取得しても良い。
また、本実施の形態では、シート銘柄と付着物量との関係がデータ化されたものを予め制御部80の記憶部に記憶して、シート銘柄の入力情報に基づいて記憶部にアクセスするようにした。これに対して、シート銘柄の入力情報に基づいて、シート銘柄と付着物量との関係がデータ化されたものが記憶されたパソコン200やサーバーなどの入力装置にアクセスするようにしても良い。
【0032】
ここで、本実施の形態における画像形成装置100は、画像情報取得手段7、80によって取得された画像情報と、シート情報取得手段80、90によって取得されたシート情報と、に基づいて、非画像形成時(印刷開始前、印刷終了後、連続通紙時の紙間のタイミングなどのように、通常の印刷動作がおこなわれていないときである。)に感光体ドラム1(像担持体)を逆方向に回転する「逆回転モード」を実行するときの実行条件を設定(調整)している。
【0033】
図3を参照して、クリーニングブレード2aのエッジ部に滞留した付着物Xは、感光体ドラム1を逆回転させることで(逆回転モードを実行することで)、エッジ部から除去されて、クリーニング不良の発生が減ぜられることになる。
しかし、クリーニングブレード2aのエッジ部に滞留する付着物Xの量(滞留する程度)は、紙粉や添加剤などが多いシートPが通紙されるほど多くなり(悪くなり)、その堆積した部分から未転写トナーがすり抜けてクリーニング不良が生じやすくなる。
また、クリーニングブレード2aのエッジ部に滞留する付着物Xの量は、感光体ドラム1上に形成される画像のトナー付着量が多くなるほど多くなり(悪くなり)、その堆積した部分から未転写トナーがすり抜けてクリーニング不良が生じやすくなる。そして、このようにクリーニング不良が生じると、縦スジ状の異常画像が発生してしまうことになる。
一方、クリーニングブレード2aのエッジ部に滞留する付着物Xの量(滞留する程度)が同程度であっても、感光体ドラム1上の画像のトナー付着量が多い場合には、トナー付着量が少ない場合に比べて、付着物Xが堆積した部分からすり抜ける未転写トナーのトナー量が多くなるため、クリーニング不良(縦スジ画像)の程度も悪くなる。
さらに、画像全体のトナー付着量が同じ場合であっても、図5(A)に示すように画像領域の全域(領域W1~W3)に画像G1が形成されときに比べて、図5(B)に示すように画像領域の一部(領域W1)に局所的に画像G2が形成されときには、単位領域当たりのトナー付着量の増加にともない、付着物Xが堆積した部分からすり抜ける未転写トナーのトナー量が多くなるため、クリーニング不良(縦スジ画像)の程度も悪くなる。
【0034】
このように、クリーニング不良(縦スジ画像)の程度は、シートPの付着物量(紙粉や添加剤などの量)だけではなくて、感光体ドラム1上に形成される画像のトナー付着量や幅方向位置によって大きく変化するのに、所定のタイミングで逆回転モードを一様に実行してしまうと、クリーニング不良が生じないような状態であっても無駄に逆回転モードが実行されてしまったり、クリーニング不良が生じるような状態であっても充分に逆回転モードが実行されなかったりしてしまうことになる。
これに対して、本実施の形態では、シート情報と画像情報とに基づいて逆回転モードの実行条件を設定しているため、逆回転モードを無駄なく効率的に実行することができる。
【0035】
詳しくは、図4を参照して、本実施の形態では、シート情報取得手段80、90によって取得したシート情報において、付着物の量が多い場合に、前記付着物の量が少ない場合に比べて、逆回転モードの頻度が多くなるように制御している。
また、本実施の形態では、画像情報取得手段7、80によって取得した画像情報において、感光体ドラム1上の画像のトナー付着量(現像量)が多い場合に、トナー付着量が少ない場合に比べて、逆回転モードの頻度が多くなるように制御している。
さらに、画像情報取得手段7、80によって取得した画像情報において、感光体ドラム1上においてトナー付着量が所定量Zの画像G2の幅方向位置W1が局所的である場合(図5(B)参照)に、トナー付着量が所定量Zの画像G1の幅方向位置W1~W3が局所的でない場合に比べて、逆回転モードの頻度が多くなるように制御している。具体的に、本実施の形態では、図5(B)に示すよう画像G2が形成される領域W1が少ないときに、図5(A)に示すよう画像G1が形成される領域W1~W3が多いときに比べて、逆回転モードの頻度が多くなるように制御している。
なお、本願明細書等において、逆回転モードの「頻度」とは、一定時間において逆回転モードが実行される時間が占める割合であるものと定義する。したがって、1回当りの逆回転モードの実行時間が長い場合や、一定時間の逆回転モードの実行回数が多い場合などには、逆回転モードの「頻度」が多くなる。
【0036】
具体的に、本実施の形態では、図4に示すように、感光体ドラム1上の画像のトナー付着量を横軸として2つの閾値M1、M2を設定し、シートPの付着量(紙粉・添加剤量)を縦軸にして2つの閾値N1、N2を設定している。そして、画像情報及びシート情報が、横軸の閾値M1と縦軸の閾値N1とを結ぶ領域内に入るときに、程度が少し悪いクリーニング不良が生じる「レベル1」として、逆回転モードを印刷枚数100枚に1回の頻度で一定時間おこなっている。これに対して、画像情報及びシート情報が、横軸の閾値M1と縦軸の閾値N1とを結ぶ領域外であって、横軸の閾値M2と縦軸の閾値N12を結ぶ領域内に入るときに、中程度のクリーニング不良が生じる「レベル2」として、逆回転モードを印刷枚数50枚に1回の頻度で一定時間おこなっている。さらに、横軸の閾値M2と縦軸の閾値N2とを結ぶ領域外になるときに、最も程度の悪いクリーニング不良が生じる「レベル3」として、逆回転モードを印刷枚数10枚に1回の頻度で一定時間おこなっている。
【0037】
なお、本実施の形態では、画像情報とシート情報とに基づいて逆回転モード時の頻度(実行回数、実行回数)を調整した(実行条件を設定した)。具体的に、画像情報とシート情報とに基づいて、逆回転モードを1回実行する間隔(印刷枚数)を設定した。
しかし、画像情報とシート情報とに基づいて設定する逆回転モードの実行条件は、これに限定されることなく、逆回転モードの実行時間、実行回数、実行タイミング(印刷開始前、印刷終了後、紙間などのタイミングである。)、回転数(感光体ドラム1の回転速度である。)のうち少なくとも1つとすることもできる。
逆回転モードの「実行時間」と「実行回数」とについては、上述したように、それぞれ大きくなるほどクリーニング不良を軽減する効果を高めることができる。
また、感光体ドラム1の「回転数」については、速めることで、逆回転モードに要する時間が短くなるため、ユーザーの待ち時間を短縮化することが可能になる。したがって、逆回転モード時の頻度が所定値を超える場合に「回転数」を速める制御などをおこなうことができる。
また、「実行タイミング」については、クリーニング不良が生じるレベル(図4のレベル1~3を参照)に応じて、レベルが高い場合には印刷動作が開始される前に逆回転モードを実行して、レベルが低い場合には印刷動作終了後に逆回転モードを実行するなどの制御が可能になる。
【0038】
ここで、本実施の形態において、逆回転モードは、感光体ドラム1(像担持体)の逆方向の回転と正方向の回転とを交互に繰り返す制御モードとすることもできる。
このとき、感光体ドラム1を逆方向に回転する時間と、感光体ドラム1を正方向に回転する時間と、は同じであっても良いし、異なっていても良い。
このように、感光体ドラム1を逆方向と正方向とに交互に回転させることで、感光体ドラム1を逆方向にのみ回転させる場合に比べて、クリーニングブレード2aのエッジ部に挟まった付着物Xが除去されやすくなる。
【0039】
また、図3を参照して、本実施の形態において、逆回転モードを、クリーニングブレード2aに当接していた感光体ドラム1(像担持体)の位置が、可撓性シート部材としての入口シール2bの当接位置に達しないように、感光体ドラム1を逆方向に回転する制御モードとすることもできる。
すなわち、その場合、感光体ドラム1は、逆回転モード時に図3の角度θを超えて逆回転しないことになる。
このように制御することにより、クリーニングブレード2aのエッジ部に挟まっていた付着物Xが、逆回転モード時に入口シール2bのエッジ部に達してエッジ部を傷つけてしまう不具合を防止することができる。
【0040】
以下、図6を用いて、本実施の形態における画像形成装置100でおこなわれる逆回転モードに関する制御の一例について説明する。
図6に示すように、まず、印刷時に使用されるシートの銘柄に関する情報が取得される(ステップS1)。そして、その取得した情報に基づいて、制御部80に記憶されたデータとの照合によって、使用されるシートPの付着物量(紙粉・添加剤量)が求められる(ステップS2)。すなわち、シート情報取得手段80、90によってシート情報(付着物量)が取得される。
そして、画像情報取得手段7、80によって画像情報(感光体ドラム1上に形成される画像のトナー付着量や幅方向位置に関する情報である。)が取得される(ステップS3)。
そして、ステップS1、S2で取得したシート情報と、ステップS3で取得した画像情報と、に基づいて、逆回転モードの実行条件が決定(設定)されて(ステップS4)、本フローを終了する。
その後、逆回転モードは、ステップS4で決定した実行条件に基づいておこなわれることになる。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態における画像形成装置100は、画像形成時に正方向に回転する感光体ドラム1(像担持体)と、感光体ドラム1の表面に当接して感光体ドラム1の表面に付着した未転写トナーを除去するクリーニングブレード2aを具備したクリーニング装置2と、が設けられている。また、感光体ドラム1の表面に形成される画像に関する画像情報を取得する画像情報取得手段7、80と、感光体ドラム1の表面に形成された画像が転写されるシートPに関するシート情報を取得するシート情報取得手段80、90と、が設けられている。そして、画像情報取得手段7、80によって取得された画像情報と、シート情報取得手段80、90によって取得されたシート情報と、に基づいて、非画像形成時に感光体ドラム1を逆方向に回転する逆回転モードを実行するときの実行条件を設定している。
これにより、感光体ドラム1を逆方向に回転させる逆回転モードを無駄なく効率的に実行することができる。
【0042】
なお、本実施の形態においては、感光体ドラム1(像担持体)と現像装置5と帯電ローラ4とクリーニング装置2とともに一体化されたプロセスカートリッジ6として構成されている場合に対して、本発明を適用した。しかし、本発明の適用はこれに限定されることなく、これらの構成部材1、2、4、5の一部又は全部が単体で画像形成装置本体100に対して着脱されるユニットして構成されている場合であっても、当然に本発明を適用することができる。そして、そのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち少なくとも1つと、像担持体と、が一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
【0043】
また、本実施の形態では、1成分現像剤(トナー)を用いて現像工程をおこなう1成分現像方式の現像装置5が設置された画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、2成分現像剤(トナーとキャリアとからなる現像剤である。)を用いて現像工程をおこなう2成分現像方式の現像装置が設置された画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
【0044】
さらに、本実施の形態では、1つの作像部(プロセスカートリッジ6)によってシートPにトナー像が転写されるモノクロ画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、複数の作像部によって中間転写ベルトなどの中間転写体にトナー像が1次転写されて、中間転写体からシートにトナー像が2次転写されるカラー画像形成装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。そして、その場合、像担持体としての中間転写体の表面をクリーニングするクリーニング装置によるクリーニング不良を軽減するために、像担持体としての中間転写体を逆方向に回転する逆回転モードについて本発明を適用することもできる。
そして、そのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
【0045】
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0046】
なお、本願明細書等において、「シート」とは、通常の紙(用紙)の他に、コート紙、ラベル紙、OHPシート、フィルム等のシート状の記録媒体のすべてを含むものと定義する。
【符号の説明】
【0047】
1 感光体ドラム(像担持体)、
2 クリーニング装置、
2a クリーニングブレード(クリーニング部材)、
2b 入口シール(可撓性シート部材)、
7 露光部(画像情報取得手段)、
70 駆動モータ、
80 制御部(画像情報取得手段、シート情報取得手段)、
90 操作表示パネル(シート情報取得手段)、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)、
T トナー、 X 付着物。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特開2017-90820号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6