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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094078
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】操作拡張ユニットと画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/00 20060101AFI20230628BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
B41J29/00 T
G03G21/16 147
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021209315
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100093997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀佳
(72)【発明者】
【氏名】小島 玲央
【テーマコード(参考)】
2C061
2H171
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061BB19
2C061BB35
2C061CQ06
2C061CQ24
2H171FA01
2H171FA03
2H171FA05
2H171GA32
2H171HA31
2H171JA15
2H171JA48
2H171JA51
2H171JA52
2H171KA22
2H171KA23
2H171KA25
2H171KA26
2H171KA28
2H171MA05
(57)【要約】
【課題】長い挿入ピンを使用せずに装置本体の操作部に対する取付け強度を保持可能な操作拡張ユニットを提供する。
【解決手段】装置本体の操作部の取付面に対して垂直な取付方向から取付けられる操作拡張ユニットであって、操作部の取付面に形成された少なくとも一対の位置決め孔にそれぞれ嵌合可能な少なくとも一対の突起部と、一対の突起部の間に配設されると共に当該突起部の先端部を越えて取付方向に延び、操作部の内部に配設された被把持部を取付方向の前後両側から挟んで把持可能な把持部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の操作部の取付面に対して垂直な取付方向から取付けられる操作拡張ユニットであって、
前記操作部の取付面に形成された少なくとも一対の位置決め孔にそれぞれ嵌合可能な少なくとも一対の突起部と、
前記一対の突起部の間に配設されると共に当該突起部の先端部を越えて前記取付方向に延び、前記操作部の内部に配設された被把持部を前記取付方向の前後両側から挟んで把持可能な把持部と、
を有することを特徴とする操作拡張ユニット。
【請求項2】
前記把持部が、前記一対の突起部の間に当該突起部の間隔方向で一対で並設されていることを特徴とする請求項1の操作拡張ユニット。
【請求項3】
前記突起部の先端部に、当該先端部側へ向けて縮径するテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1又は2の操作拡張ユニット。
【請求項4】
前記被把持部が、前記一対の位置決め孔の間隔方向と平行に伸びる被把持ピンで構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の操作拡張ユニット。。
【請求項5】
前記把持部が、
前記取付方向の前方側から前記被把持ピンに係合可能なフック部材と、
当該フック部材を前記被把持ピンに係合する係合方向で付勢する付勢部材と、
前記取付方向の後方側から前記被把持ピンに嵌合する受け部と、
を有することを特徴とする請求項4の操作拡張ユニット。
【請求項6】
前記フック部材に、
当該フック部材が前記被把持ピンに向けて前記取付方向に移動するときに、前記被把持ピンに接触しつつ前記フック部材を前記付勢部材に抗して前記係合方向と反対方向に移動する第1傾斜部と、
当該第1傾斜部が前記被把持ピンを乗り越えた後、前記フック部材が前記付勢部材により前記係合方向に移動するときに、前記被把持ピンに接触しつつ前記フック部材を前記取付方向に移動する第2傾斜部と、
が形成されていることを特徴とする請求項5の操作拡張ユニット。
【請求項7】
前記操作拡張ユニットがテンキー又は認証装置を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項の操作拡張ユニット。
【請求項8】
前記操作拡張ユニットが、前記突起部と前記把持部を備えた第1金具と、当該第1金具に着脱可能に連結される第2金具とを有し、当該第2金具が前記操作拡張ユニットの本体に対して着脱可能に取付けられるように構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項の操作拡張ユニット。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項の操作拡張ユニットを着脱可能な前記装置本体としての画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置などの操作パネルに着脱可能に取付けられるテンキー装置などの操作拡張ユニットと、当該操作拡張ユニットを取付けた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機における画像形成装置において、テンキー装置などの操作拡張ユニットをオプションとして着脱可能に取付けるようにしたものがある。
【0003】
例えば特許文献1(特開2021-86035号公報)に開示された画像形成装置は、図1に示すように、操作拡張ユニットとしてのテンキー装置20を、画像形成装置1の正面上部に配置された操作パネル10の側端に着脱可能に取付けるようにしている。このテンキー装置20は、一対の挿入ピンと、当該一対の挿入ピンの間に配設された1つのフックとを有する。
【0004】
一対の挿入ピンを、操作パネル10の側端の一対のピン挿入孔に挿入すると共に、前記フックを、操作パネル10の側端のフック孔を通して操作パネル10内部の被係合部に係合する。このようにしてテンキー装置20を操作パネル10に取付けるようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、テンキー装置20の挿入ピンは側方に長く延びているため、当該挿入ピンに不測に外力が作用することで傾斜しやすい。また、部品の公差のバラつきによっても挿入ピンが傾斜しやすい。挿入ピンが傾斜すると、挿入ピンを操作パネル10のピン挿入孔に対して挿入しにくくなる。
【0006】
また、長い挿入ピンが容易に傾斜しないようにテンキー装置20側で挿入ピンを強固に支持するため、挿入ピンの基端部をテンキー装置20の内部深くまで延ばす必要がある。しかし、そうするとテンキー装置20の内部スペースが挿入ピンの基端部で占められてテンキー装置20の部品を配置するためのスペースが圧迫される。操作パネル10側でも長い挿入ピンのためにデッドスペースが発生する。
【0007】
そこで本発明の目的は、長い挿入ピンを使用せずに装置本体の操作部に対する取付け強度を保持可能な操作拡張ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の操作拡張ユニットは、装置本体の操作部の取付面に対して垂直な取付方向から取付けられる操作拡張ユニットであって、前記操作部の取付面に形成された少なくとも一対の位置決め孔にそれぞれ嵌合可能な少なくとも一対の突起部と、前記一対の突起部の間に配設されると共に当該突起部の先端部を越えて前記取付方向に延び、前記操作部の内部に配設された被把持部を前記取付方向の前後両側から挟んで把持可能な把持部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、長い挿入ピンを使用せずに装置本体の操作部に対する取付け強度を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】画像形成装置の斜視図である。
図2】テンキー装置が装着された画像形成装置の正面図である。
図3】操作パネルに対するテンキー装置の取付け前の状態を示す斜視図である。
図4】テンキー装置に外付けする第1金具と第2金具の分解斜視図である。
図5】操作パネルに対するテンキー装置の取付け後の状態を示す透視斜視図である。
図6図5の要部側面図である。
図7図6のフック部の拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0012】
(●画像形成装置の概略構成)
図1は、本実施形態に係る装置本体としての画像形成装置1の斜視図である。画像形成装置1は、プリンタ、ファクシミリ、複写装置などの機能を備えた複合機である。ただし、これらの機能のいずれか、あるいは、任意の組み合わせで備えた画像形成装置であってもよい。
【0013】
画像形成装置1は、給紙トレイ等を備えた給紙部4と、原稿読取部5と、排紙トレイ61等を備えた排紙部6と、装置内部に像担持体、転写部や定着装置などを備える。
【0014】
印刷動作が開始されると、給紙部4から画像形成装置1内部へ記録媒体としての用紙が供給される。そして、印刷ジョブの画像データから作像プロセスにて像担持体に画像が転写される。
【0015】
搬送経路を搬送されてきた用紙に、像担持体から画像が転写される。転写後の用紙は、定着装置へ運ばれ、定着装置によって用紙上の画像のトナーが定着されて、排紙トレイ61に排出される。
【0016】
画像形成装置1の正面上部には、本体側操作部としての操作パネル10が設けられる。操作パネル10は、印刷指令などを操作者が入力するための操作部分であり、本実施形態ではタッチパネル方式を採用している。ただし、これに限らず、例えばボタン式のものであってもよい。
【0017】
そして、操作パネル10に対して、操作拡張ユニットあるいは機能拡張装置としてのテンキー装置20が着脱可能に設けられる。近年の操作パネル10は、例えばタッチパネル方式が多い。しかしながら、タッチパネル方式は十分な操作感が得られなかったり、パネル上に0~9の数字を表示して0~9の数字を入力可能な状態に到達するまでに数段階の操作を要したりすることがある。
【0018】
タッチパネル方式に馴染めない操作者は、むしろ物理スイッチであるテンキー装置20を好むことがある。従って、テンキー装置20を操作パネル10にオプション装着することにより、画像形成装置1の操作パネル10の操作性を向上することができる。
【0019】
テンキー装置20は、操作パネル10とその上下方向の幅(テンキー装置20の長手方向の幅)が略同じに設けられる。そして、操作パネル10にテンキー装置20が装着された状態で、操作パネル10のパネル表面とテンキー装置20の本体部の表面が略同じ高さになる。これらにより、あるいは、これらのうちいずれか一方により、テンキー装置20を装着した状態で、画像形成装置1本体正面部に設けられた操作部分の意匠性を向上させることができる。
【0020】
操作パネル10は、その側面に、一対の位置決め孔11と、横長の開口13とを有する。操作パネル10の側面には、その他にUSB挿入孔などが配設される。位置決め孔11は後述する突起部21を嵌合するための孔である。また横長の開口13は後述する把持部Gを操作パネル10の内部に挿入するためのものである。
【0021】
(●テンキー装置の詳細)
図3に示すように、テンキー装置20は、本体部29と、一対の突起部21と、一対の把持部Gと、テンキー24とを備える。突起部21と把持部Gは後述のように第1金具40に一体に配設され、第2金具50を介して本体部29の一側面に取付けられる。2つの金具40、50を使用する理由は、第2金具50の後端部形状を変更することで様々な型式のテンキー24を操作パネル10に容易に連結するためである。
【0022】
本体部29の上面にテンキー24が配置されており、この上面がテンキー装置20の操作面である。なお、本体部29の長手方向および短手方向は、この操作面に平行な方向である。操作者は、押下方向Bにテンキー24を押下する。
【0023】
(●突起部)
突起部21は円筒状をなし、その先端部に、当該先端部へ向けて縮径するテーパ面21aが形成されている。このテーパ面21aによって、操作パネル10の一対の位置決め孔11に対する挿入・嵌合が容易化される。
【0024】
また突起部21は金属製の部材である。突起部21を導体で構成することで、テンキー装置20を操作パネル10の位置決め孔11に挿入して電気的に接続した際に、突起部21を通じてアースを確保することができる。
【0025】
突起部21は本体部29の短手方向(テンキー装置20の操作パネル10に対する取付方向A)に延在する。換言すると、突起部21は、本体部29のテンキー24が配置された面である上面と平行な方向で、かつ、本体部29の長手方向と交差する方向に延在する。
【0026】
一対の突起部21は、本体部29の長手方向に並設されており、本体部29の長手方向の中央位置に対して、それぞれ一方側と他方側とに対称的に設けられる。本実施形態では特に、それぞれ突起部21が、本体部29の長手方向の一方側端部の近傍、および他方側端部の近傍に設けられる。
【0027】
(●把持部)
把持部Gは、本体部29の長手方向左右一対で配設されている。すなわち、左右一対の把持部Gは、一対の突起部21の間において、本体部29の長手方向の中央位置に対して、それぞれ一方側と他方側とに対称的に設けられる。把持部Gは一対の突起部21の先端部を越えて取付方向Aに延び、操作パネル10の内部に配設された被把持部としての被把持ピン15を、取付方向Aの前後両側から挟んで把持可能に構成されている。把持部Gを左右一対で配設することで、操作パネル10に対するテンキー装置20の結合力を高めることができる。
【0028】
一対の突起部21と一対の把持部Gは、図4のように、テンキー装置20に外付けするための第1金具40に配設されている。第1金具40は横長の板金製であり、長手方向両端に一対の突起部21が固定されている。
【0029】
この第1金具40の開口48に、第2金具50の延長部56を図4で矢印方向に挿入して両金具40、50をネジ穴43~45とネジ穴53~55を位置合わせしてネジ結合することで一体化する。第2金具50の矢印方向の挿入の際、第2金具50の延長部56の先端部が第1金具40の立上げ部42に当接してネジ穴43~45とネジ穴53~55の位置が合うように構成されているので、ネジ穴の位置合わせ容易である。
【0030】
第1金具40と第2金具50をネジ結合した後、第2金具50のネジ穴51、52に挿入したネジをテンキー装置20の下面にねじ込む。また、第1金具40のネジ穴41に挿入したネジをテンキー装置20の上面にねじ込む。これで、一対の突起部21と一対の把持部Gを、第1金具40、第2金具50を介してテンキー装置20に一体化することができる。
【0031】
第1金具40は、一対の突起部21の間にあって前方(取付方向A)に突き出た左右一対の腕部46を有し、当該腕部46に把持部Gが配設されている。把持部Gは、図3の取付方向Aの前方側から被把持ピン15に係合可能なフック部材23と、フック部材23を被把持ピン15に係合する係合方向で付勢するバネ等の弾性を有する付勢部材と、取付方向Aの後方側から被把持ピン15に嵌合する受け部46aと、当該受け部46aの入口側の傾斜部46bとを有する。
【0032】
受け部46aは腕部46の先端部に形成された半円弧状の凹部である。傾斜部46bによって、被把持ピン15を受け部46aまで円滑にガイドすることができる。
【0033】
(●テンキー装置の取付け)
図5は、操作パネル10に対してテンキー装置20を取付けた状態を示す図である。図5は、見やすいように、操作パネル10のうち突起部21を支持するフレーム部分と、被把持ピン15などの周辺構造だけを抜き出して表示する。
【0034】
図5に示すように、突起部21は、操作パネル10の位置決め孔11に挿入されている。これにより、突起部21が操作パネル10内部のフレーム部に当接し、テンキー装置20の荷重が操作パネル10に支持される。
【0035】
突起部21の取付方向Aの長さは、図5図6に示すように、特許文献1(特開2021-86035号公報)に記載の挿入ピンよりも大幅に短い。従来の挿入ピンはテンキー装置20の取付方向Aで長く延び、しかも挿入ピンの基端部はテンキー装置20の内部深くまで延ばしていた。このため従来の挿入ピンの長さは全長が少なくとも12~15cmもあった。
【0036】
これに対して本発明の実施形態では、突起部21の全長が長くても2~3cmで済む。この長さ(2~3cm)は、従来の挿入ピンの長さ(12~15cm)の約5分の1である。このように突起部21の全長が極めて短くて済むから、突起部21による操作パネル10側のデッドスペースは殆ど生じない。
【0037】
また突起部21の基端部をテンキー装置20の内部まで延ばす必要がなく、テンキー装置20の内部スペースも犠牲にならない。また突起部21が不測に作用する外力により曲がったり傾斜したりするおそれもない。
【0038】
腕部46は軸支部47を有し、この軸支部47にフック部材23が図6で上下方向(図7の矢印方向)に回動可能に支持されている。フック部材23は、付勢部材によって軸支部47を中心として時計方向に回動付勢されている。付勢部材は、例えば軸支部47に巻付けたねじりばねで構成することができる。
【0039】
フック部材23の先端部には、第1傾斜部23aと第2傾斜部23bが形成されている。フック部材23が被把持ピン15に向けて取付方向Aに移動するときに、第1傾斜部23aが被把持ピン15に接触しつつフック部材23を付勢部材に抗して前記係合方向と反対方向に移動する。また、第1傾斜部23aが被把持ピン15を乗り越えた後、フック部材23が付勢部材により係合方向に移動するときに、第2傾斜部23bが被把持ピン15に接触しつつフック部材23を取付方向Aに移動する。
【0040】
第1傾斜部23aは図6で取付方向Aに向かって緩い前下がり傾斜であり、第2傾斜部23bは取付方向Aに向かって急な前上がり傾斜である。第1傾斜部23aと第2傾斜部23bは、テンキー装置20の取付方向Aで隣接し、第1傾斜部23aと第2傾斜部23bの境目がフック部材23の頂点23cとなっている。
【0041】
前述した腕部46の受け部46aは、フック部材23の頂点23cの後方側に位置するように形成されている。この受け部46aは、テンキー装置20を図3の取付方向Aで移動完了したときに、操作パネル10の内部に配設された被把持ピン15を図6図7のように受け止めるものである。
【0042】
被把持ピン15を図6図7のように受け止めた状態で、フック部材23が付勢部材で軸支部47を中心として上方に回動復帰し、フック部材23の第2傾斜部23bと受け部46aとの間に被把持ピン15を挟み込む。したがって、被把持ピン15の当該挟持状態でテンキー装置20を取外す方向(取付方向Aと反対方向)に移動不能になる。
【0043】
また、被把持ピン15が第2傾斜部23bと受け部46aとの間に挟まれ、かつ、第2傾斜部23bで被把持ピン15に対して付勢部材の弾性力が作用しているので、フック部材23ひいてはテンキー装置20が取付方向Aに引込まれる。このように、フック部材23と受け部46aとによって、被把持ピン15を取付方向Aの前後両側から挟んで挟持するようにしている。
【0044】
このため、テンキー装置20と操作パネル10の高品質な結合状態が得られ、テンキー装置20の特に取付方向Aでのガタつきを防止することができる。また、半円弧状の受け部46aに被把持ピン15が嵌合し、また一対の位置決め孔11に一対の突起部21が嵌合することで、テンキー装置20の上下左右方向のガタつきも防止される。
【0045】
このように本実施形態では、突起部21を位置決め孔11に対して取付方向Aに挿入し、フック部材23を被把持ピン15に係合させるだけで、テンキー装置20を操作パネル10に対してガタつきなく高品質に装着することができる。従って、ネジ止めなどの動作が不要であり、テンキー装置20の操作パネル10に対する着脱が容易である。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。例えば本発明の画像形成装置は、電子写真方式の画像形成装置に限定されずに、例えばインクジェット方式の画像形成装置にも適用できる。また、本実施例では操作拡張ユニットとしてボタン式のテンキー装置を用いて説明したが、操作拡張ユニットはタッチパネル式の数値入力装置であってもよいことは勿論である。
【0047】
また、操作拡張ユニットはテンキー装置に限らず、例えばICカードリーダーなどの認証装置やキーボードなどであってもよい。記録媒体としては、用紙(普通紙)の他、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート、プラスチックフィルム、プリプレグ、銅箔等が含まれる。また、前記実施形態では把持部Gを左右一対で配設したが、テンキー装置20の長手方向中央部(一対の突起部21の中間部)に1つの把持部Gを配設してもよい。
【符号の説明】
【0048】
1:画像形成装置 4:給紙部
5:原稿読取部 6:排紙部
10:操作パネル 11:位置決め孔
13:開口 15:被把持ピン
20:テンキー装置 21:突起部
21a:テーパ面 23:フック部材
23a:第1傾斜部 23b:第2傾斜部
23c:頂点 24:テンキー
29:本体部 40:第1金具
41、43~45:ネジ穴 42:立上げ部
46:腕部 46a:受け部
46b:傾斜部 47:軸支部
48:開口 50:第2金具
51~55:ネジ穴 56:延長部
61:排紙トレイ A:取付方向
B:押下方向 G:把持部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】特開2021-86035号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7