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特開2023-94179サービス提供システム、サービス提供方法およびプログラム
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  • 特開-サービス提供システム、サービス提供方法およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023094179
(43)【公開日】2023-07-05
(54)【発明の名称】サービス提供システム、サービス提供方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/10 20130101AFI20230628BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230628BHJP
【FI】
G06F21/10 350
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021209501
(22)【出願日】2021-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】広川 貴大
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】管理者のアクション無しにサービス利用権限を追加する。
【解決手段】、サービス提供システムは、サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部、テナント情報と紐づけられ、ユーザの識別に利用するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部、ユーザが利用するサービスの利用権限を定義したライセンス情報を記憶するライセンス情報記憶部及びテナント情報記憶部に記憶されているテナント情報と、ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザ情報と、ライセンス情報記憶部に記憶されているライセンス情報とを管理する認証管理部を備える。認証管理部は、新規のユーザに対して付与する前記ライセンス情報のライセンス形態がデバイス毎に利用権限が与えられるデバイスライセンスの場合には、有効期限が過ぎるとライセンスが自動的にインアクティベートされるゲストライセンスを新規のユーザに対して紐づける。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部と、
前記テナント情報と紐づけられ、ユーザの識別に利用するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
ユーザが利用するサービスの利用権限を定義したライセンス情報を記憶するライセンス情報記憶部と、
前記テナント情報記憶部に記憶されているテナント情報と、前記ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザ情報と、前記ライセンス情報記憶部に記憶されているライセンス情報とを管理する認証管理部と、
を備え、
前記認証管理部は、新規のユーザに対して付与する前記ライセンス情報のライセンス形態がデバイスごとに利用権限が与えられるデバイスライセンスの場合には、有効期限が過ぎるとライセンスが自動的にインアクティベートされるゲストライセンスを前記新規のユーザに対して紐づける、
ことを特徴とするサービス提供システム。
【請求項2】
前記認証管理部は、前記新規のユーザがサービスの利用を継続したい場合であって、サービスの利用権限が不足していた場合に、テナント管理者に通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記認証管理部は、ライセンスごとにテナント管理者が違う場合には、サービスの利用権限が不足しているライセンスのテナント管理者に対して通知する、
ことを特徴とする請求項2に記載のサービス提供システム。
【請求項4】
前記認証管理部は、新規のユーザに対して付与する前記ライセンス情報のライセンス形態が利用権限がユーザごとに与えられるユーザライセンス以外の場合には、前記ゲストライセンスの有効期限が切れた時点で自動的に正式版のライセンスを付与する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項5】
サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部と、
前記テナント情報と紐づけられ、ユーザの識別に利用するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
ユーザが利用するサービスの利用権限を定義したライセンス情報を記憶するライセンス情報記憶部と、
を備えるサービス提供システムにおけるサービス提供方法であって、
前記テナント情報記憶部に記憶されているテナント情報と、前記ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザ情報と、前記ライセンス情報記憶部に記憶されているライセンス情報とを管理する認証管理工程を含み、
前記認証管理工程は、新規のユーザに対して付与する前記ライセンス情報のライセンス形態がデバイスごとに利用権限が与えられるデバイスライセンスの場合には、有効期限が過ぎるとライセンスが自動的にインアクティベートされるゲストライセンスを前記新規のユーザに対して紐づける、
ことを特徴とするサービス提供方法。
【請求項6】
コンピュータを、
サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部と、
前記テナント情報と紐づけられ、ユーザの識別に利用するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
ユーザが利用するサービスの利用権限を定義したライセンス情報を記憶するライセンス情報記憶部と、
前記テナント情報記憶部に記憶されているテナント情報と、前記ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザ情報と、前記ライセンス情報記憶部に記憶されているライセンス情報とを管理する認証管理部と、
として機能させ、
前記認証管理部は、新規のユーザに対して付与する前記ライセンス情報のライセンス形態がデバイスごとに利用権限が与えられるデバイスライセンスの場合には、有効期限が過ぎるとライセンスが自動的にインアクティベートされるゲストライセンスを前記新規のユーザに対して紐づける、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供システム、サービス提供方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テナント(アカウント)ごとにユーザを管理し、サービスの利用権限がユーザ/デバイスごとにライセンスという単位で管理されているクラウドサービスがある。このクラウドサービスには、サービスを試用したいユーザを期限付きでテナントに追加するゲスト招待がある。
【0003】
特許文献1には、テナントに所属する各ユーザに対してサービスの利用権限の割り当てを行う作業に要する管理者の手間を削減する目的で、アクセス制御の対象である外部装置の利用者を特定し、サービスの利用権限の割り当て作業に要する管理者の手間を削減する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術によれば、ユーザのゲスト招待に際してデバイスライセンスを付与する場合に、管理者のアクション無しにサービスの利用権限を追加することができない、という問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザのゲスト招待に際してデバイスライセンスを付与する場合に、管理者のアクション無しにサービスの利用権限を追加することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶するテナント情報記憶部と、前記テナント情報と紐づけられ、ユーザの識別に利用するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザが利用するサービスの利用権限を定義したライセンス情報を記憶するライセンス情報記憶部と、前記テナント情報記憶部に記憶されているテナント情報と、前記ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザ情報と、前記ライセンス情報記憶部に記憶されているライセンス情報とを管理する認証管理部と、を備え、前記認証管理部は、新規のユーザに対して付与する前記ライセンス情報のライセンス形態がデバイスごとに利用権限が与えられるデバイスライセンスの場合には、有効期限が過ぎるとライセンスが自動的にインアクティベートされるゲストライセンスを前記新規のユーザに対して紐づける、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザのゲスト招待に際してデバイスライセンスを付与する場合に、管理者のアクション無しにサービスの利用権限を追加することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態にかかるクラウドシステムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、サービス提供システムおよび情報処理装置の制御系のハードウェア構成を例示的に示すブロック図である。
図3図3は、サービス提供システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
図4図4は、新規ユーザが招待メールを受け取った場合のサービス提供システムにおける処理を示すシーケンス図である。
図5図5は、利用権限に残りが無い場合のサービス提供システムにおける処理を示すシーケンス図である。
図6図6は、利用権限不足の通知の例を示す図である。
図7図7は、利用権限追加購入画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、サービス提供システム、サービス提供方法およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、実施の形態にかかるクラウドシステム1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、クラウドシステム1は、サービス提供システム2と、複数の情報処理装置3と、を備える。サービス提供システム2と複数の情報処理装置3とは、ネットワーク4を介して接続される。
【0011】
サービス提供システム2は、少なくとも1以上のサーバ等の情報処理装置で実現される。サービス提供システム2は、各種のサービスを提供する。
【0012】
情報処理装置3は、ユーザが使用するPC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、複合機(コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する)、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の情報処理装置である。
【0013】
ネットワーク4は、サービス提供システム2および情報処理装置3が接続され、互いに通信可能とするインターネット等の通信網である。
【0014】
図2は、サービス提供システム2および情報処理装置3の制御系のハードウェア構成を例示的に示すブロック図である。図2に示すように、サービス提供システム2および情報処理装置3は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、HDD(Hard Disk Drive)14と、入力装置15と、表示装置16と、外部I/F(Interface)17と、通信I/F(Interface)18と、を備える。CPU11と、RAM12と、ROM13と、HDD14と、入力装置15と、表示装置16と、外部I/F17と、通信I/F18とは、バスライン19でそれぞれ接続される。
【0015】
CPU11は、サービス提供システム2または情報処理装置3の全体の制御、サービス提供システム2または情報処理装置3の機能を実現する演算装置である。CPU11は、ROM13やHDD14等からプログラムやデータをRAM12上に読み出し、各種の処理を実行する。
【0016】
RAM12は、揮発性の半導体メモリである。RAM12は、プログラムやデータを一時保存する。
【0017】
ROM13は、不揮発性の半導体メモリである。ROM13は、プログラムやデータ(BIOS、OS設定、ネットワーク設定等)を格納する。
【0018】
HDD14は、不揮発性の記憶装置である。HDD14は、プログラムやデータ(OS、アプリケーション等)を格納する。サービス提供システム2と情報処理装置3とでは、HDD14に格納されるOSおよびアプリケーションが異なるものとなっている。例えば、情報処理装置3は、アプリケーションとしてブラウザを有している。
【0019】
入力装置15は、キーボードやマウス、タッチパネル等である。入力装置15は、ユーザからの入力を受け付ける。
【0020】
表示装置16は、ディスプレイ等である。表示装置16は、処理結果を表示する。
【0021】
外部I/F17は、外部装置(記録媒体20等)に接続するインターフェースである。記録媒体20は、FD(Flexible Disk)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDメモリカード、USBメモリ等である。
【0022】
通信I/F18は、ネットワーク4に接続するインターフェースである。
【0023】
本実施形態のサービス提供システム2または情報処理装置3で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、FD、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0024】
また、本実施形態のサービス提供システム2または情報処理装置3で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のサービス提供システム2または情報処理装置3で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0025】
また、本実施形態のサービス提供システム2または情報処理装置3で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0026】
次に、サービス提供システム2の機能構成について説明する。
【0027】
図3は、サービス提供システム2の機能構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、本実施の形態のサービス提供システム2で実行されるプログラムは、各部(アプリ管理部21、アプリ情報記憶部22、Webサービス処理部23、認証管理部24、テナント情報記憶部25、ユーザ情報記憶部26、ライセンス情報記憶部27、認証情報記憶部28、メール送信部29)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU11がHDD14プログラムを読み出して実行することにより上記各部がRAM12上にロードされ、各部(アプリ管理部21、アプリ情報記憶部22、Webサービス処理部23、認証管理部24、テナント情報記憶部25、ユーザ情報記憶部26、ライセンス情報記憶部27、認証情報記憶部28、メール送信部29)がRAM12上に生成されるようになっている。
【0028】
アプリ管理部21は、実行されるアプリケーションを管理する。アプリ管理部21は、ライセンスの有効期限切れのチェック等の定期的なバッチ処理も担う。
【0029】
アプリ情報記憶部22は、アプリ管理部21が必要とするアプリ情報を保存する。また、アプリ情報記憶部22は、サービス提供システム2において、後述するアンケートメールのデータを格納する役割を担っている。
【0030】
Webサービス処理部23は、情報処理装置3のブラウザがjavascript(登録商標)やCSSなどの形式でダウンロードし、情報処理装置3のCPU11にて実行される。Webサービス処理部23は、アプリ実行部231と、画像構成部232と、を備える。
【0031】
アプリ実行部231は、アプリケーションを設定するためのアプリケーションの実行を行う。アプリ実行部231は、ユーザの入力を受け付けて、デフォルト値等の変更をアプリ管理部21へ依頼する。また個人設定を表示するための認証を認証管理部24へ依頼し、アプリケーションの設定でもファイルアップロード先など外部サービスの認証等が必要な場合には認証管理部24へ認証情報の取得を依頼する。
【0032】
画像構成部232は、アプリケーションの画面表示を実行する。画像構成部232は、ユーザに必要なパラメータを提示し、入力を受け付ける。
【0033】
認証管理部24は、テナント情報記憶部25に記憶されているテナント情報、ユーザ情報記憶部26に記憶されているユーザ情報の取得および更新を行う。認証管理部24は、認証情報記憶部28に認証情報を記憶し、ユーザ、デバイス等のログインやアクセス制限を管理する。また、認証管理部24は、ライセンス情報記憶部27に記憶されているライセンス情報の作成、取得、更新を行う。
【0034】
テナント情報記憶部25は、下記に示すように、サービス提供範囲を区切るためのテナントを定義したテナント情報を記憶する。
[テナント情報例]
テナントID:tenant1
テナント名:テストテナント
【0035】
ユーザ情報記憶部26は、下記に示すように、テナント情報と紐づけられ、ユーザの識別に利用するユーザ情報を記憶する。下記の例は、user1がtenatn1とtenant2に所属している状態を表している。
[ユーザ情報例]
ユーザID:user1
テナントID:[tenant1,tenant2]
ユーザ名:AAAA
メールアドレス:user1@example.com
ライセンスID:110
【0036】
ライセンス情報記憶部27は、下記に示すように、テナント、ユーザ、情報処理装置3に割り当てるものであって、ユーザが利用するサービスの権限を定義したライセンス情報を記憶する。
[ライセンス情報例]
ライセンスID:110
サービスID:guest_license
サービスクラス:ゲストライセンス(有効期限付きライセンス、または、機能制限ライセンス)
ライセンス形態:user
ライセンス有効期限:2025/08/31
[デバイス情報例]
デバイスID:device1
テナントID:tenant1
デバイス名:MFP01
【0037】
なお、正式版ライセンスとゲストライセンスとの種類については下記の表に示す通りである。ゲストライセンスは、有効期限が過ぎるとライセンスが自動的にインアクティベートされるライセンスである。
【0038】
【表1】
【0039】
なお、ライセンス形態としては、ユーザライセンス、デバイスライセンス、複合ライセンスが挙げられる。ユーザライセンスは、利用権限がユーザごとに与えられるライセンス形態である。デバイスライセンスは、利用権限がデバイスごとに与えられるライセンス形態である。複合ライセンスは、ユーザとデバイスの両方に利用できる数に制限があるライセンス形態である。ライセンスは、テナント、パッケージ、アプリケーションの単位で付けることができる。
【0040】
認証情報記憶部28は、ユーザのアクセストークン、ワンタイムのアクセストークンなどの認証情報を記憶する。
【0041】
メール送信部29は、ユーザ情報のメールアドレスと外部から渡された文章をもとにメールを送信する。
【0042】
続いて、新規ユーザが招待メールを受け取った場合のサービス提供システム2における処理について説明する。
【0043】
図4は、新規ユーザが招待メールを受け取った場合のサービス提供システム2における処理を示すシーケンス図である。
【0044】
図2に示すように、まず、新規ユーザが、情報処理装置3のブラウザを介して、サービスを利用しているユーザがサービスを利用していないユーザを招待する招待メールのURLにアクセスする(S1)。
【0045】
情報処理装置3のブラウザは、Webサービス処理部23に対して、招待メールのURLにアクセスする(S2)。
【0046】
Webサービス処理部23は、認証管理部24に対して、ワンタイムの認証情報の照合を依頼する(S3)。
【0047】
認証管理部24は、認証情報記憶部28に対して、ワンタイムの認証情報を照合する(S4)。
【0048】
認証管理部24は、認証情報記憶部28から照合結果を受け取ると、Webサービス処理部23に対して照合結果を返す(S5)。
【0049】
次いで、Webサービス処理部23は、情報処理装置3のブラウザに対して、新規ユーザの招待を承諾するページを表示する(S6)。
【0050】
新規ユーザは、情報処理装置3のブラウザに表示されたユーザの招待を承諾するページを確認する(S7)。
【0051】
新規ユーザは、情報処理装置3のブラウザに表示された承認するボタンを押下する(S8)。
【0052】
情報処理装置3のブラウザは、承認するボタンを押下されると、Webサービス処理部23に対して、招待を承諾する旨のリクエストを送信する(S9)。
【0053】
次いで、Webサービス処理部23は、認証管理部24に対して、新規ユーザにゲストライセンスを付与するように要求する(S10)。
【0054】
次いで、認証管理部24は、テナント情報記憶部25からテナントの情報を取得する(S11)。
【0055】
また、認証管理部24は、ライセンス情報記憶部27からライセンス形態を取得する(S12)。
【0056】
認証管理部24は、ライセンス情報記憶部27に対して、ライセンス情報にゲストライセンスを作成する(S13)。なお、認証管理部24は、S13の処理においてアクセス時にゲストライセンスを作成するようになっているが、招待前に作成しておいてURLに紐づけておき、URLアクセス時にはS13の処理を省略するようにしてもよい。
【0057】
認証管理部24は、ユーザ情報記憶部26に対し、新規ユーザに新しく作成したゲストライセンスを紐づける(S14)。
【0058】
より詳細には、Webサービス処理部23が新規ユーザにゲストライセンスを付与するよう要求する際に、認証管理部24は、ライセンス形態によってその後の処理を変更する。具体的には、認証管理部24は、「ライセンス形態がユーザライセンスの場合」には、利用権限に残りがあるかを確認し、利用権限に残りが無い場合は後述する「利用権限に残りが無い場合の処理」を実行する。その後、S14の処理において新規ユーザに新しく作成したゲストライセンスを紐づける。一方、認証管理部24は、「ライセンス形態がデバイスライセンスの場合」には、「利用権限に残りが無い場合の処理」が不要であるので、そのままゲストライセンスを紐づける。なお、複数のライセンスがある場合は、S5の処理において照合結果を返す時(もしくはS10の処理の前)にライセンスの候補を新規ユーザに提示して選択させるようにしてもよい。
【0059】
次いで、認証管理部24は、ユーザ情報記憶部26からテナント管理者の情報を取得する(S15)。
【0060】
認証管理部24は、メール送信部29に対して、新規ユーザ、テナント管理者の情報、メール内容を渡す(S16)。
【0061】
メール送信部29は、メール内容などを受け取ると、新規ユーザに対して、ゲストライセンスが付与されたことを通知する(S17)。
【0062】
加えて、メール送信部29は、テナント管理者に対して、新規ユーザに対してゲストライセンスが付与されたことを通知する(S18)。
【0063】
認証管理部24は、Webサービス処理部23に対して、ゲストライセンスが有効になった旨を返す(S19)。
【0064】
Webサービス処理部23は、情報処理装置3のブラウザに対して、ゲストライセンスが有効になった旨を表示するページを返す(S20)。
【0065】
新規ユーザは、情報処理装置3のブラウザを介して、ゲストライセンスが有効になったことを確認する(S21)。
【0066】
次に、利用権限に残りが無い場合(追加購入を要求する場合)の処理について説明する。
【0067】
図5は、利用権限に残りが無い場合のサービス提供システムにおける処理を示すシーケンス図である。図5に示すように、メール送信部29は、テナント管理者に対して、利用権限の残りがないことを通知する(S31)。より詳細には、ゲストライセンスの期間中に、サーバ側で[ライセンス情報]のライセンス有効期限を監視して、有効期限が近付いた場合には、該ライセンスと紐づくユーザを特定し、該ユーザの[ユーザ情報]に基づいてメールアドレスを抽出して、該メールアドレス宛にアンケートメールを送付する。
【0068】
ここで、図6は利用権限不足の通知の例を示す図である。ゲストライセンスの期間終了後もサービスを利用する場合には、正式版のライセンスの利用権限が必要になる。サービス提供システム2は、正式版のライセンスの利用権限に残りが無い場合には、利用権限の残りがないことをテナント管理者に通知する。これにより、ユーザライセンスの場合でも、正式版ライセンスの付与の失敗を防ぐことができる。
【0069】
図6に示すように、アンケートメールでは、正式ライセンスを希望するか否かを選択する項目が含まれる。サービス提供システム2は、正式ライセンスを希望した場合であって、利用権限が不足したままの場合、テナント管理者に通知する。サービス提供システム2は、希望がない場合は、通知を出さずにライセンスを抹消する。
【0070】
なお、通知方法はメール以外にも、サイト上でテナント管理者がログインした場合にポップアップなどで通知する方法でもよい。
【0071】
管理者は、通知されたアンケートメール内のリンクにアクセスすると(S32)、情報処理装置3のブラウザは、通知されたアンケートメール内のリンクにアクセスする(S33)。
【0072】
Webサービス処理部23は、認証管理部24に対して、ライセンス情報をリクエストする(S34)。
【0073】
認証管理部24は、ライセンス情報記憶部27からライセンス情報を取得する(S35)。次いで、認証管理部24は、Webサービス処理部23に対して、ライセンス情報を通知する(S36)。
【0074】
そして、Webサービス処理部23は、テナント管理者に、ライセンス追加のための利用権限追加購入画面を表示する(S37)。図7は、利用権限追加購入画面の一例を示す図である。テナント管理者は、図7に示す利用権限追加購入画面において所望のライセンスを購入可能である。
【0075】
テナント管理者は、ライセンス追加のための利用権限追加購入画面から正式版のライセンスの利用権限を追加購入する(S38)。
【0076】
Webサービス処理部23は、認証管理部24に対して、正式版ライセンスの付与をリクエストする(S39)。
【0077】
認証管理部24は、ライセンス情報記憶部27に、正式版リクエストを登録する(S40)。
【0078】
このように本実施形態によれば、認証管理部24は、「ライセンス形態がユーザライセンスの場合」には、利用権限に残りがあるかを確認し、利用権限に残りが無い場合は後述する「利用権限に残りが無い場合の処理」を実行した後、新規ユーザに新しく作成したゲストライセンスを紐づける。一方、認証管理部24は、「ライセンス形態がデバイスライセンスの場合」には、「利用権限に残りが無い場合の処理」が不要であるので、そのままゲストライセンスを紐づける。これにより、ユーザのゲスト招待に際してデバイスライセンスを付与する場合に、管理者のアクション無しにサービスの利用権限を追加することができる。
【0079】
なお、本実施形態においては、ライセンスごとにテナント管理者が違う場合には、該当するテナント管理者に対して通知することができるようにしてもよい。すなわち、ライセンスごとにテナント管理者を設定して、ゲストライセンス/正式ライセンスを付与するかどうかを設定された管理者のみが決定できるようにしてもよい。この場合、利用権限が不足している場合の通知も、この設定されたテナント管理者に対して通知する。これにより、テナント管理者が違う場合でも、正式版ライセンスの付与の失敗を防ぐことができる。
【0080】
なお、上述したように、サービス提供システム2の認証管理部24は、利用権限の残りの数を確認する必要がないライセンス形態の場合、すなわち、ライセンス形態がユーザライセンス以外の場合には、ゲストライセンスの有効期限が終了後にそのまま正式版のライセンスにアップグレードしてもよい。これにより、正式版ライセンスの付与されないことによる手戻りを防ぐことができる。
【0081】
また、サービス提供システム2の認証管理部24は、上記アンケートメールに回答があった場合は、その結果をもとに正式版ライセンスにアップグレードするかゲストライセンスを無効にする判定してもよい。また、サービス提供システム2の認証管理部24は、複合ライセンスの場合には、ユーザライセンスと同様の処理を実行する。
【符号の説明】
【0082】
2 サービス提供システム
24 認証管理部
25 テナント情報記憶部
26 ユーザ情報記憶部
27 ライセンス情報記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0083】
【特許文献1】特開2019-036141号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7