(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100150
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】筋電センサ
(51)【国際特許分類】
A61B 5/296 20210101AFI20240719BHJP
A61B 5/256 20210101ALI20240719BHJP
【FI】
A61B5/296
A61B5/256 210
A61B5/256 220
A61B5/256 230
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003928
(22)【出願日】2023-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】森 健一
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA04
4C127LL13
(57)【要約】
【課題】検出精度を向上することができる筋電センサを提供する。
【解決手段】筋電センサは、生体に着用され、前記生体の変形に伴って変形可能な着用具と、前記着用具の一方の面に設けられた電極シートと、前記電極シートを前記一方の面に固定する固定部材と、を有し、前記電極シートは、複数の生体電極ユニットと、複数の前記生体電極ユニットのうちの2つの生体電極ユニット同士を電気的に接続する配線部材と、を有し、前記配線部材は、前記着用具と前記固定部材との間にあり、前記固定部材は、前記配線部材を前記一方の面に押し付ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体に着用され、前記生体の変形に伴って変形可能な着用具と、
前記着用具の一方の面に設けられた電極シートと、
前記電極シートを前記一方の面に固定する固定部材と、
を有し、
前記電極シートは、
複数の生体電極ユニットと、
複数の前記生体電極ユニットのうちの2つの生体電極ユニット同士を電気的に接続する配線部材と、
を有し、
前記配線部材は、前記着用具と前記固定部材との間にあり、
前記固定部材は、前記配線部材を前記一方の面に押し付ける筋電センサ。
【請求項2】
複数の前記生体電極ユニットは、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とに並んで格子状に配置され、
前記配線部材は、
前記第1方向で隣り合う生体電極ユニット同士を接続する複数の第1配線部材と、
前記第2方向で隣り合う生体電極ユニット同士を接続する複数の第2配線部材と、
を有し、
前記固定部材は、
前記第1配線部材を前記一方の面に固定する第1固定部材と、
前記第2配線部材を前記一方の面に固定する第2固定部材と、
を有する請求項1に記載の筋電センサ。
【請求項3】
前記第1固定部材は、前記第2方向に並ぶ複数の前記第1配線部材を前記一方の面に固定し、
前記第2固定部材は、前記第1方向に並ぶ複数の前記第2配線部材を前記一方の面に固定する請求項2に記載の筋電センサ。
【請求項4】
前記配線部材は、
複数の前記生体電極ユニットが構成する格子の前記第1方向で最も外側に配置された複数の生体電極ユニットから前記第1方向で外側に延びる複数の第3配線部材と、
前記格子の前記第2方向で最も外側に配置された複数の生体電極ユニットから前記第2方向で外側に延びる複数の第4配線部材と、
を有し、
前記固定部材は、
前記第2方向に並ぶ複数の前記第3配線部材を前記一方の面に固定する第3固定部材と、
前記第1方向に並ぶ複数の前記第4配線部材を前記一方の面に固定する第4固定部材と、
を有する請求項2又は3に記載の筋電センサ。
【請求項5】
前記第3固定部材は、前記第2方向に並ぶ複数の前記第3配線部材を前記一方の面に固定し、
前記第4固定部材は、前記第1方向に並ぶ複数の前記第4配線部材を前記一方の面に固定する請求項4に記載の筋電センサ。
【請求項6】
複数の前記第4配線部材につながり、前記第1方向に延びる第5配線部材と、
複数の前記第3配線部材につながり、前記第2方向に延びる第6配線部材と、
を有し、
前記第1固定部材及び前記第3固定部材は、前記第5配線部材を前記一方の面に固定し、
前記第2固定部材及び前記第4固定部材は、前記第6配線部材を前記一方の面に固定する請求項5に記載の筋電センサ。
【請求項7】
前記第1方向及び前記第2方向は、前記着用具の長手方向及び短手方向から傾斜している請求項2又は3に記載の筋電センサ。
【請求項8】
前記配線部材は、フレキシブル配線基板又はケーブルである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の筋電センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、筋電センサに関する。
【背景技術】
【0002】
生体の筋肉の動作を検出するための装置として、複数の生体電極ユニットが互いに接続された筋電センサがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-023568号公報
【特許文献2】特許第5184520号公報
【特許文献3】特開2011-161025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近時、筋電センサにおける検出精度の更なる向上が望まれている。
【0005】
本開示は、検出精度を向上することができる筋電センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態によれば、生体に着用され、前記生体の変形に伴って変形可能な着用具と、前記着用具の一方の面に設けられた電極シートと、前記電極シートを前記一方の面に固定する固定部材と、を有し、前記電極シートは、複数の生体電極ユニットと、複数の前記生体電極ユニットのうちの2つの生体電極ユニット同士を電気的に接続する配線部材と、を有し、前記配線部材は、前記着用具と前記固定部材との間にあり、前記固定部材は、前記配線部材を前記一方の面に押し付ける筋電センサが提供される。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、検出精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る筋電センサを例示する図である。
【
図3】第1実施形態に係る筋電センサの使用方法を例示する図である。
【
図4】第2実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【
図5】第3実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【
図6】第4実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【
図7】第5実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【
図8】第6実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
【0010】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は筋電センサに関する。
図1は、第1実施形態に係る筋電センサを例示する図である。
図1(a)は平面図であり、
図1(b)は断面図である。
図1(b)は
図1(a)中のIb-Ib線に沿った断面図に相当する。
【0011】
第1実施形態に係る筋電センサ1は、着用具10と、電極シート20と、固定部材30とを有する。
【0012】
着用具10は伸縮性を備えている。着用具10は生体に着用される。着用具10は生体の変形に伴って変形可能である。着用具10は、例えばウレタン製のサポータである。着用具10は、互いに固定される一対の固定具11及び12を有しており、例えば生体の腕、脚又は腰に巻き付けられる。固定具11は着用具10の一方の面10Aに設けられ、固定具12は他方の面10Bに設けられている。着用具10の一方の面10Aの全体が面ファスナーのメスになっていて、固定具12が面ファスナーのオスになっていてもよい。着用具10は、長手方向と、長手方向に垂直な短手方向とを有する。固定具11及び12は、長手方向で互いに離れている。
【0013】
電極シート20は着用具10の一方の面10Aに設けられている。電極シート20は、複数の生体電極ユニット40と、複数の生体電極ユニット40のうちの2つの生体電極ユニット40同士を電気的に接続する複数の配線部材50とを有する。
【0014】
生体電極ユニット40は、第1方向と、第1方向に垂直な第2方向に複数並んで配置されている。第1方向は着用具10の長手方向に平行であり、第2方向は着用具10の短手方向に平行である。第2方向は、第1方向から反時計回りに90度回転した方向である。生体電極ユニット40は格子状、好ましくは正方格子状に配置されている。
【0015】
図2は、生体電極ユニット40を例示する断面図である。生体電極ユニット40は、基板41と、一対の筋電電極42と、電子部品43と、コネクタ44とを有する。例えば、電子部品43及びコネクタ44は基板41の一方の面に設けられており、筋電電極42は基板41の他方の面に設けられている。電子部品43の数は限定されない。電子部品43は信号処理回路を構成する。信号処理回路は、例えば、フィルタ、差動アンプ及びスイッチを含む。コネクタ44は電子部品43に電気的に接続されており、後述の配線部材50がコネクタ44に接続される。筋電電極42は電子部品43に電気的に接続されており、電子部品43が構成する信号処理回路が、一対の筋電電極42の間を流れる電流等の電気信号の信号処理を行う。生体電極ユニット40はアクティブ電極とよばれることもある。
【0016】
各配線部材50は2つの生体電極ユニット40同士を電気的に接続する。配線部材50は、例えばフレキシブル配線基板であり、可撓性を備えた複数の樹脂製の絶縁層と、絶縁層の間に設けられた銅箔等の金属製の配線層とを有する。複数の配線部材50には、複数の第1配線部材51と、複数の第2配線部材52とが含まれる。第1配線部材51は第1方向で隣り合う生体電極ユニット40同士を電気的に接続し、第2配線部材52は第2方向で隣り合う生体電極ユニット40同士を電気的に接続する。第1配線部材51は第1方向に延び、第2配線部材52は第2方向に延びる。複数の第1配線部材51が第1方向及び第2方向に格子状に並び、複数の第2配線部材52が第1方向及び第2方向に格子状に並ぶ。
【0017】
固定部材30は電極シート20を着用具10の一方の面10Aに固定する。固定部材30は、例えばウレタン製である。固定部材30は複数の配線部材50を一方の面10Aに押し付ける。一方の面10Aの全体が面ファスナーのメスである場合、固定部材30は面ファスナーのオスであってもよい。固定部材30は、第1固定部材31と、第2固定部材32とを有する。第1固定部材31は、第2方向に並ぶ複数の第1配線部材51を一方の面10Aに固定し、第2固定部材32は、第1方向に並ぶ複数の第2配線部材52を一方の面10Aに固定する。
【0018】
次に、筋電センサ1の使用方法について説明する。
図3は、第1実施形態に係る筋電センサ1の使用方法を例示する図である。
【0019】
図3に示すように、筋電センサ1は、各生体電極ユニット40の筋電電極42が皮膚に接するように生体に取り付けられる。例えば、筋電センサ1は人体の腕90に取り付けられる。このとき、着用具10の短手方向が測定対象の筋繊維と略平行になるようにして筋電センサ1が腕90に巻き付けられ、固定具11及び12が互いに固定される。また、筋電センサ1は有線又は無線で制御装置80に接続される。有線で接続される場合、例えば、複数の生体電極ユニット40が構成する格子の第2方向で最も外側に配置された1又は2以上の生体電極ユニット40と制御装置80とがケーブル等で接続される。無線で接続される場合、例えば、いずれかの生体電極ユニット40に無線送受信機を搭載しておくか、又は筋電センサ1に無線送受信機を接続する。
【0020】
筋電センサ1には、制御装置80から配線部材50を通じて電力が供給される。また、生体電極ユニット40は、制御装置80による制御に基づいて、筋肉の動作、例えば収縮に付随して生じる電気信号を筋電電極42を介して検出し、信号処理回路による信号処理を経て、配線部材50を通じて制御装置80に出力する。電気信号の出力は、例えば信号処理回路に含まれるスイッチの動作により、各生体電極ユニット40を走査するように行われる。このように、制御装置80は筋電センサ1を用いて腕90の筋肉の状態を取得することができる。そして、制御装置80は、例えば筋電図を作成することができる。
【0021】
筋電センサ1の使用の際には、着用具10が筋肉の動作、例えば収縮に追従して変形する。この時、固定部材30により配線部材50が着用具10に固定されているため、配線部材50に接続された生体電極ユニット40の姿勢が着用具10の変形に伴って変化する。従って、生体電極ユニット40と腕90との間の良好な密着性が維持される。また、電極シート20が着用具10に固定されることで、電極シート20の変形が抑制され、電極シート20の変形に伴うノイズを抑制することができる。このため、筋肉の動作を高精度で検出することができる。例えば、検出信号におけるS/N比を向上することができる。また、生体電極ユニット40を着用具10に接着する材料を用いたり、生体電極ユニット40を皮膚に固定するための粘着性を備えた材料を用いたりする場合には、これら材料が皮膚に接触することで着用者にストレスを付与するおそれがあるが、それを防止することができる。
【0022】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。主として、電極シート20及び固定部材30の構成の点で第1実施形態と相違する。
図4は、第2実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【0023】
第2実施形態に係る筋電センサ2は、第1実施形態と同様に、着用具10と、電極シート20と、固定部材30とを有する。
【0024】
第2実施形態では、複数の配線部材50に、複数の第1配線部材51及び複数の第2配線部材52に加えて、複数の第3配線部材53と、複数の第4配線部材54とが含まれる。第3配線部材53は、複数の生体電極ユニット40が構成する格子の第1方向で最も外側に配置された複数の生体電極ユニット40から第1方向で外側に延びる。第4配線部材54は、複数の生体電極ユニット40が構成する格子の第2方向で最も外側に配置された複数の生体電極ユニット40から第2方向で外側に延びる。複数の第3配線部材53が第2方向に格子状に並び、複数の第4配線部材54が第1方向に格子状に並ぶ。
【0025】
固定部材30は、第1固定部材31及び第2固定部材32に加えて、第3固定部材33と、第4固定部材34とを有する。第3固定部材33は、第2方向に並ぶ複数の第3配線部材53を一方の面10Aに固定し、第4固定部材34は、第1方向に並ぶ複数の第4配線部材54を一方の面10Aに固定する。
【0026】
第2実施形態の他の構成は第1実施形態と同様である。
【0027】
第2実施形態では、電極シート20が着用具10の一方の面10Aにより強固に固定される。従って、検出精度を更に向上することができる。
【0028】
なお、第2実施形態では、第3配線部材53及び第4配線部材54が、複数の生体電極ユニット40が構成する格子の4辺から外側に延びるように設けられているが、格子の1辺、2辺又は3辺のみから外側に延びるように設けられていてもよい。例えば、第3配線部材53が、格子の第1方向の正側又は負側の一方のみから外側に延びるように設けられていてもよい。同様に、第4配線部材54が、格子の第2方向の正側又は負側の一方のみから外側に延びるように設けられていてもよい。また、第3配線部材53又は第4配線部材54のいずれか一方のみが設けられていてもよい。一例として、格子の第1方向の正側のみに第3配線部材53が設けられ、格子の第2方向の正側のみに第4配線部材54が設けられ、格子の第1方向の負側には第3配線部材53が設けられず、格子の第2方向の負側には第4配線部材54が設けられていなくてもよい。
【0029】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。主として、電極シート20及び固定部材30の構成の点で第2実施形態と相違する。
図5は、第3実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【0030】
第3実施形態に係る筋電センサ3は、第2実施形態と同様に、着用具10と、電極シート20と、固定部材30とを有する。
【0031】
第3実施形態では、複数の配線部材50に、複数の第1配線部材51、複数の第2配線部材52、複数の第3配線部材53及び複数の第4配線部材54に加えて、第5配線部材55と、第6配線部材56とが含まれる。第5配線部材55は、複数の第4配線部材54につながり、第1方向に延びる。複数の第4配線部材54の各々において、一端が生体電極ユニット40に接続され、他端が第5配線部材55に接続されている。第6配線部材56は、複数の第3配線部材53につながり、第2方向に延びる。複数の第3配線部材53の各々において、一端が生体電極ユニット40に接続され、他端が第6配線部材56に接続されている。
【0032】
また、第1固定部材31は、複数の第1配線部材51に加えて第5配線部材55を一方の面10Aに固定し、第3固定部材33は、複数の第3配線部材53に加えて第5配線部材55を一方の面10Aに固定する。第2固定部材32は、複数の第2配線部材52に加えて第6配線部材56を一方の面10Aに固定し、第4固定部材34は、複数の第4配線部材54に加えて第6配線部材56を一方の面10Aに固定する。
【0033】
第3実施形態の他の構成は第2実施形態と同様である。
【0034】
第3実施形態では、電極シート20が着用具10の一方の面10Aにより強固に固定される。従って、検出精度を更に向上することができる。
【0035】
なお、第3実施形態では、第5配線部材55及び第6配線部材56が、平面視で、複数の生体電極ユニット40が構成する格子を囲むように設けられているが、格子の1辺、2辺又は3辺の外側のみに設けられていてもよい。例えば、第5配線部材55が、格子の第2方向の正側又は負側の一方の外側のみに設けられていてもよい。同様に、第6配線部材56が、格子の第1方向の正側又は負側の一方の外側のみに設けられていてもよい。また、第5配線部材55又は第6配線部材56のいずれか一方のみが設けられていてもよい。第5配線部材55又は第6配線部材56が格子の1辺、2辺又は3辺の外側のみに設けられている場合、第5配線部材55及び第6配線部材56が設けられていない辺から外側に延びる第3配線部材53又は第4配線部材54が設けられていなくてもよい。一例として、格子の第1方向の正側のみに第3配線部材53及び第6配線部材56が設けられ、格子の第2方向の正側のみに第4配線部材54及び第5配線部材55が設けられ、格子の第1方向の負側には第3配線部材53及び第6配線部材56が設けられず、格子の第2方向の負側には第4配線部材54及び第5配線部材55が設けられていなくてもよい。
【0036】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、主として、電極シート20の構成の点で第1実施形態と相違する。
図6は、第4実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【0037】
第4実施形態に係る筋電センサ4は、第1実施形態と同様に、着用具10と、電極シート20と、固定部材30とを有する。
【0038】
第4実施形態では、生体電極ユニット40の配列に関し、第1方向及び第2方向が、それぞれ第1実施形態における第1方向及び第2方向から反時計回りに45度回転した方向である。従って、第1方向及び第2方向は、いずれも着用具10の長手方向及び長手方向から45度傾斜している。
【0039】
第4実施形態の他の構成は第1実施形態と同様である。
【0040】
第4実施形態によっても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0041】
また、筋電センサ4では、電極シート20が着用具10の長手方向及び短手方向に伸縮しやすい。従って、着用具10の短手方向が測定対象の筋繊維と略平行になるようにして筋電センサ1が腕90に巻き付けられた場合、電極シート20が筋繊維の伸縮に追従しやすい。
【0042】
第4実施形態において、第1方向及び第2方向の着用具10の長手方向及び短手方からの傾斜の角度は45度に限定されないが、30度以上60度以下であることが好ましく、40度以上50度以下であることがより好ましい。
【0043】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、主として、固定部材30の構成の点で第1実施形態と相違する。
図7は、第5実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【0044】
第5実施形態に係る筋電センサ5は、第1実施形態と同様に、着用具10と、電極シート20と、固定部材30とを有する。
【0045】
第5実施形態に係る筋電センサ5では、固定部材30が、第1配線部材51と同数の第1固定部材31を有し、第2配線部材52と同数の第2固定部材32を有する。各第1固定部材31が1個の第1配線部材51を一方の面10Aに固定し、各第2固定部材32が1個の第2配線部材52を一方の面10Aに固定する。
【0046】
第5実施形態の他の構成は第1実施形態と同様である。
【0047】
第5実施形態によっても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。第6実施形態は、主として、電極シート20及び固定部材30の構成の点で第5実施形態と相違する。
図8は、第6実施形態に係る筋電センサを例示する平面図である。
【0049】
第6実施形態に係る筋電センサ6は、第5実施形態と同様に、着用具10と、電極シート20と、固定部材30とを有する。
【0050】
第6実施形態では、第2実施形態と同様に、複数の配線部材50に、複数の第1配線部材51及び複数の第2配線部材52に加えて、複数の第3配線部材53と、複数の第4配線部材54とが含まれる。
【0051】
固定部材30は、第1固定部材31及び第2固定部材32に加えて、第3配線部材53と同数の第3固定部材33と、第4配線部材54と同数の第4固定部材34とを有する。各第3固定部材33が1個の第3配線部材53を一方の面10Aに固定し、各第4固定部材34が1個の第4配線部材54を一方の面10Aに固定する。
【0052】
第6実施形態の他の構成は第5実施形態と同様である。
【0053】
第6実施形態によっても第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
第4実施形態において、第5実施形態のように、第1配線部材51毎に第1固定部材31が設けられていてもよく、第2配線部材52毎に第2固定部材32が設けられていてもよい。また、第4実施形態において、第6実施形態のように、複数の第3配線部材53、複数の第4配線部材54、第3配線部材53と同数の第3固定部材33及び第4配線部材54と同数の第4固定部材34が設けられていてもよい。
【0055】
配線部材50として、フレキシブル配線基板に代えてケーブルが用いられてもよい。
【0056】
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0057】
1、2、3、4、5、6 筋電センサ
10 着用具
10A、10B 面
11、12 固定具
20 電極シート
30 固定部材
31 第1固定部材
32 第2固定部材
33 第3固定部材
34 第4固定部材
40 生体電極ユニット
50 配線部材
51 第1配線部材
52 第2配線部材
53 第3配線部材
54 第4配線部材
55 第5配線部材
56 第6配線部材
80 制御装置