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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100184
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】服薬支援装置
(51)【国際特許分類】
A61J 7/04 20060101AFI20240719BHJP
【ＦＩ】
A61J7/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023003990
(22)【出願日】2023-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 晃
(72)【発明者】
【氏名】林 宏尚
(72)【発明者】
【氏名】山中 学
(72)【発明者】
【氏名】藤榮 博
(72)【発明者】
【氏名】東 輝充
(72)【発明者】
【氏名】杉山 吉秀
【テーマコード（参考）】
4C047
【Ｆターム（参考）】
4C047NN03
(57)【要約】
【課題】真空破壊圧の強弱に関わらず配薬トレイの所定区画に薬剤パックを配置することが可能な信頼性の高い服薬支援装置を提供する。
【解決手段】薬剤パック２を格納するカートリッジ１０などの格納手段と、特定の薬剤パックの吸着及び剥離を行う吸着パッド５２などの吸着手段と、薬剤パックの有無を検知する薬剤パック検知センサ１２７などの検知手段と、検知手段からの信号に基づき薬剤パックが所定のタイミングで剥離されたか否かを判定するＣＰＵなどの剥離成否判定手段と、吸着手段を移動させて薬剤パックを移送する移送部９０などの移送手段と、吸着手段から剥離された薬剤パックを載置する配薬トレイ３０などの配薬手段と、吸着手段からの薬剤パックの剥離動作を制御する剥離動作制御部１３０などの剥離動作制御手段と、を備え、剥離成否判定手段が否と判定したときに、強制的な剥離動作によって吸着手段から薬剤パックを剥離させる服薬支援装置２００などの服薬支援装置である。
【選択図】図１１
【解決手段】薬剤パック２を格納するカートリッジ１０などの格納手段と、特定の薬剤パックの吸着及び剥離を行う吸着パッド５２などの吸着手段と、薬剤パックの有無を検知する薬剤パック検知センサ１２７などの検知手段と、検知手段からの信号に基づき薬剤パックが所定のタイミングで剥離されたか否かを判定するＣＰＵなどの剥離成否判定手段と、吸着手段を移動させて薬剤パックを移送する移送部９０などの移送手段と、吸着手段から剥離された薬剤パックを載置する配薬トレイ３０などの配薬手段と、吸着手段からの薬剤パックの剥離動作を制御する剥離動作制御部１３０などの剥離動作制御手段と、を備え、剥離成否判定手段が否と判定したときに、強制的な剥離動作によって吸着手段から薬剤パックを剥離させる服薬支援装置２００などの服薬支援装置である。
【選択図】図１１
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤パックを格納する格納手段と、
特定の前記薬剤パックの吸着及び剥離を行う吸着手段と、
前記薬剤パックの有無を検知する検知手段と、
前記検知手段からの信号に基づき前記薬剤パックが所定のタイミングで剥離されたか否かを判定する剥離成否判定手段と、
前記吸着手段からの前記薬剤パックの剥離動作を制御する剥離動作制御手段と、
を備え、
前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、強制的な剥離動作によって前記吸着手段から前記薬剤パックを剥離させる服薬支援装置。
特定の前記薬剤パックの吸着及び剥離を行う吸着手段と、
前記薬剤パックの有無を検知する検知手段と、
前記検知手段からの信号に基づき前記薬剤パックが所定のタイミングで剥離されたか否かを判定する剥離成否判定手段と、
前記吸着手段からの前記薬剤パックの剥離動作を制御する剥離動作制御手段と、
を備え、
前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、強制的な剥離動作によって前記吸着手段から前記薬剤パックを剥離させる服薬支援装置。
【請求項2】
請求項１に記載の服薬支援装置において、
前記強制的な剥離動作が、前記薬剤パックを押圧する押圧手段によって行われることを特徴とする服薬支援装置。
前記強制的な剥離動作が、前記薬剤パックを押圧する押圧手段によって行われることを特徴とする服薬支援装置。
【請求項3】
請求項１に記載の服薬支援装置において、
前記強制的な剥離動作が、前記吸着手段による剥離動作を再び繰り返すことによって行われることを特徴とする服薬支援装置。
前記強制的な剥離動作が、前記吸着手段による剥離動作を再び繰り返すことによって行われることを特徴とする服薬支援装置。
【請求項4】
請求項２に記載の服薬支援装置において、
前記強制的な剥離動作が、前記吸着手段による剥離動作を再び繰り返すことによって行われることを特徴とする服薬支援装置。
前記強制的な剥離動作が、前記吸着手段による剥離動作を再び繰り返すことによって行われることを特徴とする服薬支援装置。
【請求項5】
請求項１～４の何れか１つに記載の服薬支援装置において、
前記吸着手段を移動させて前記薬剤パックを移送する移送手段と、
前記吸着手段から剥離された前記薬剤パックを載置する配薬手段と、
を備えることを特徴とする服薬支援装置。
前記吸着手段を移動させて前記薬剤パックを移送する移送手段と、
前記吸着手段から剥離された前記薬剤パックを載置する配薬手段と、
を備えることを特徴とする服薬支援装置。
【請求項6】
請求項５に記載の服薬支援装置において、
前記強制的な剥離動作が、前記移送手段の移動動作によって行われることを特徴とする服薬支援装置。
前記強制的な剥離動作が、前記移送手段の移動動作によって行われることを特徴とする服薬支援装置。
【請求項7】
請求項５に記載の服薬支援装置において、
前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、前記移送手段によって前記薬剤パックをパ－ジ部に移送することを特徴とする服薬支援装置。
前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、前記移送手段によって前記薬剤パックをパ－ジ部に移送することを特徴とする服薬支援装置。
【請求項8】
請求項６に記載の服薬支援装置において、
前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、前記移送手段によって前記薬剤パックをパ－ジ部に移送することを特徴とする服薬支援装置。
前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、前記移送手段によって前記薬剤パックをパ－ジ部に移送することを特徴とする服薬支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服薬支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
服薬支援装置に関して、簡易な構成で、服薬者或いは服薬を支援する服薬支援者に対して服薬の手間を軽減することを目的として、薬剤パックを格納するカ－トリッジを複数設け、吸着パッドを用いて薬剤パックを取り出し、薬剤パックが略垂直となる姿勢で置かれるように配薬トレイに縦置きに受渡し、配薬トレイを本体出口に排出して薬を渡す技術が知られている（例えば、特許文献１参照）。
【0003】
特許文献１記載の発明は、本発明とは確かに吸着パッドを用いて、薬剤パックを縦置きで配薬トレイに受渡す点で類似する。
しかしながら、薬剤パックを縦置きで配置する装置では、吸着解除時の真空破壊の強弱による薬剤パックの空中姿勢への影響が、重力の作用が均等な平置きの装置よりも大きく、吸着解除を上手にコントロールしないと落下不具合が生じてしまう問題（真空破壊圧が強いと配薬トレイの所定位置に収まらない、逆に真空破壊圧が弱いと吸着パッドに張り付く）があった。
しかしながら、薬剤パックを縦置きで配置する装置では、吸着解除時の真空破壊の強弱による薬剤パックの空中姿勢への影響が、重力の作用が均等な平置きの装置よりも大きく、吸着解除を上手にコントロールしないと落下不具合が生じてしまう問題（真空破壊圧が強いと配薬トレイの所定位置に収まらない、逆に真空破壊圧が弱いと吸着パッドに張り付く）があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、吸着装置を用いて複数のカートリッジから配薬トレイの所定区画に薬剤パックを配置する時に、真空破壊圧の強弱に関わらず配薬トレイの所定区画に薬剤パックを配置することが可能な信頼性の高い服薬支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、薬剤パックを格納する格納手段と、特定の前記薬剤パックの吸着及び剥離を行う吸着手段と、前記薬剤パックの有無を検知する検知手段と、前記検知手段からの信号に基づき前記薬剤パックが所定のタイミングで剥離されたか否かを判定する剥離成否判定手段と、前記吸着手段からの前記薬剤パックの剥離動作を制御する剥離動作制御手段と、を備え、前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、強制的な剥離動作によって前記吸着手段から前記薬剤パックを剥離させる服薬支援装置にある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、信頼性の高い服薬支援装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】（ａ）は本発明を適用する服薬支援装置全体の正面図、（ｂ）は（ａ）の側面図である。
【図2】（ａ）は単一の薬剤一包化パックの一般的な形態を示す平面図、（ｂ）は（ａ）の薬剤一包化パックをＡ矢視方向から見た側面図、（ｃ）は薬剤一包化パック結合体をＢ矢視方向から見た側面図、（ｄ）はパック連続体の一般的な形態を示す図である。
【図3】配薬トレイの一例を示す外観斜視図である。
【図4】（ａ）はカートリッジの縦断面図、（ｂ）はカートリッジの下面図である。
【図5】カートリッジの着脱機構を示す要部の平断面図である。
【図6】カートリッジの識別構成を説明する平面図である。
【図7】（ａ）は取出し部の構成を示す正面図、（ｂ）は（ａ）の平面図である。
【図8】取出し部の動作推移を示す正面図である。
【図10】（ａ）は移送部の要部構成を示す正面図、（ｂ）は（ａ）の側面図である。
【図12】従来の服薬支援装置の基本的な動作順序を示すフローチャートである。
【図14】（ａ）、（ｂ）は本発明に係る一実施形態のエア配管と薬剤パック検知センサの構成及び動作について説明する図である。
【図15】（ａ）～（ｄ）は本発明に係る実施形態１に係る取出し部における剥離部の要部構成及び動作を示す図である。
【図16】（ａ）、（ｂ）は本発明に係る実施形態２に係る取出し部における剥離部の要部構成及び動作を示す図である。
【図17】変形例１の剥離手段の形状及び吸着パッドの個数等を示す側面図である。
【図18】変形例２の剥離手段の形状及び吸着パッドの個数等を示す側面図である。
【図19】変形例３の剥離手段の形状及び吸着パッドの個数等を示す側面図である。
【図20】変形例４の剥離手段の形状及び吸着パッドの個数等示す側面図である。
【図21】（ａ）は通常の配薬動作における真空破壊処理について、（ｂ）は真空破壊処理を行った後再度剥離失敗のときに行う動作フローを示すフローチャートである。
【図22】（ｃ）は剥離手段を使わずに、真空破壊処理（１）と（２）のみで剥離動作を行う際の動作フローを、（ｄ）は機械的な剥離手段を省略できる別の動作フローを示すフローチャートである。
【図23】パ－ジ部を備えた服薬支援装置の構成と動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態を詳細に説明する。各実施形態、各実施例等に亘り、同一の機能及び形状等を有する構成要素（部材や構成部品）等については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。
【0009】
図１を参照して本発明を適用可能な服薬支援装置全体の主要な構成を説明する。図１（ａ）は服薬支援装置全体の主要な構成を模式的に示す正面図、図１（ｂ）は図１（ａ）の側面構成を模式的に示す側面図である。
図１に示すように、本発明を適用可能な服薬支援装置２００は、格納部とも呼ばれるカートリッジ１０と、配薬トレイ３０と、取出し部５０と、移送部９０と、第１出入り口部４１～第３出入り口部４３と、を備えている。以下、本発明を適用可能な服薬支援装置２００を、本発明の実施形態に係る服薬支援装置２００と区別するために、比較例というときがある。
図１（ａ）に示す服薬支援装置２００の左右方向ないしは横方向（幅方向でもある）をＸ方向と、図１（ｂ）に示す前後方向ないしは奥行方向をＹ方向と、上下方向ないしは縦方向（鉛直方向でもある）をＺ方向とする。
図１に示すように、本発明を適用可能な服薬支援装置２００は、格納部とも呼ばれるカートリッジ１０と、配薬トレイ３０と、取出し部５０と、移送部９０と、第１出入り口部４１～第３出入り口部４３と、を備えている。以下、本発明を適用可能な服薬支援装置２００を、本発明の実施形態に係る服薬支援装置２００と区別するために、比較例というときがある。
図１（ａ）に示す服薬支援装置２００の左右方向ないしは横方向（幅方向でもある）をＸ方向と、図１（ｂ）に示す前後方向ないしは奥行方向をＹ方向と、上下方向ないしは縦方向（鉛直方向でもある）をＺ方向とする。
【0010】
カートリッジ１０は、後述するように薬剤パックとして含まれる、薬剤が一包化された薬剤一包化パック（以下、単に「パック」ともいう）を段積みで格納する第１の格納手段としての機能を有する。ここで、「段積みで格納する」とは、パックを略水平状態ないしは平積み状態で格納することを意味する。
【0011】
カートリッジ１０は、服薬支援装置２００の装置本体としての本体フレーム１９９内の最下部及び中央部に１つずつ設けられた引出し部２１に複数配置されている。図１の例で説明すると、４×５＝２０個のカートリッジ１０が１つの引出し部２１に載置し保持されている（図５参照）。引出し部２１は、少なくとも１個のカートリッジ１０を載置し保持する第２の格納手段としての機能を有する。
複数のカートリッジ１０のそれぞれは、引出し部２１において仕切られた格子状の側壁及び底壁内に載置され収納されている。各カートリッジ１０に対応した引出し部２１の底壁には、後述する動作で述べるようにパックの弾性変形を利用してカートリッジ１０の下方からパックを取り出すための矩形状の貫通した開口２１ａ（図５参照）が形成されている。
複数のカートリッジ１０のそれぞれは、引出し部２１において仕切られた格子状の側壁及び底壁内に載置され収納されている。各カートリッジ１０に対応した引出し部２１の底壁には、後述する動作で述べるようにパックの弾性変形を利用してカートリッジ１０の下方からパックを取り出すための矩形状の貫通した開口２１ａ（図５参照）が形成されている。
【0012】
配薬トレイ３０は、移送部９０により移送された特定のパックを配置する配薬手段ないしは配薬台としての機能を有する。配薬トレイ３０は、図１に示す例では、４×５の区画を有するものが２台配置されている。以下、配薬トレイ３０の設置部位（パックが配薬トレイ３０に自動的に配薬されるべく受け渡される箇所を意味する）を配薬部２９とする。
【0013】
取出し部５０は、特定のパックをカートリッジ１０から取り出す取出し手段としての機能を有する。
移送部９０は、取出し部５０によりカートリッジ１０から取り出したパックを移送する移送手段としての機能を有する。
移送部９０は、取出し部５０によりカートリッジ１０から取り出したパックを移送する移送手段としての機能を有する。
【0014】
第１出入り口部４１及び第２出入り口部４２は、カートリッジ１０を本体フレーム１９９の内外に出入りさせる格納手段用出入口手段としての機能を有する。本体フレーム１９９内にカートリッジ１０を挿入しセットするときは、第１出入り口部４１、第２出入り口部４２からそれぞれ行う。第１出入り口部４１、第２出入り口部４２の開閉ドアを開き、カートリッジ１０がセットされている引出し部２１を手前に引出し、カートリッジ１０を着脱する。
【0015】
第３出入り口部４３は、配薬トレイ３０を本体フレーム１９９の内外に出入りさせる配薬手段用出入口手段としての機能を有する。第２出入り口部４２、第３出入り口部４３は、パックを配薬トレイ３０に配置（以下、「セット」ないしは「挿入」ともいう）した直後に取り出せるように設けられている。
【0016】
服薬支援装置２００では、図１（ａ）に示すように配薬トレイ３０を２台配置しており、例えば、朝、昼、夕方、寝る前などの服薬タイミング毎の配薬トレイを設けている。
配薬トレイ用の第３出入り口部４３も配薬トレイ毎に設けているため、他の配薬トレイに配薬動作を行っているときでも別な配薬トレイを取り出すことも可能である。
配薬トレイ用の第３出入り口部４３も配薬トレイ毎に設けているため、他の配薬トレイに配薬動作を行っているときでも別な配薬トレイを取り出すことも可能である。
【0017】
なお、図１に示したカートリッジ１０の引出し部２１は、最上段の配薬トレイ３０の下方に上下２段の２箇所に設けているが、これに限らず、上側もしくは下側にまとめて設けてもよい。また、介護施設の人数によってはカートリッジ１０の配置を３段の構成とすることで同様の効果を得られるようにしてもよい。
【0018】
図２を参照して薬剤パックの概要を説明する。図２（ａ）は単一の薬剤一包化パックの一般的な形態を示す平面図、図２（ｂ）は図２（ａ）の薬剤一包化パックをＡ矢視方向から見た側面図、図２（ｃ）は複数の薬剤一包化パックを結合した薬剤一包化パック結合体をＢ矢視方向から見た側面図、図２（ｄ）はパック連続体の一般的な形態を示す図である。なお、図２（ｂ）、図２（ｃ）では、薬剤の図示を省略して幾分模式的に図示している。
【0019】
薬剤パックの形態には、単一の薬剤一包化パック２と、薬剤一包化パック２の複数（図２（ｃ）では２つ）が段積み方向に重ねられて、例えばホチキス止めで結合された薬剤一包化パック結合体２Ａ（以下、単に「パック結合体２Ａ」とも称する）とが含まれる。図２等以外では、主としてパック２を代表して図示するが、パック結合体２Ａも含まれることは勿論である。
図２（ａ）に示すように、１つの薬剤一包化パック２は、例えば樹脂フィルムで形成されていて、カプセルや錠剤などの薬剤３が小分けにされて袋詰めにされている。薬剤一包化パック２は、薬剤３を覆う袋部２ａと、ハッチングを施して示す３辺が圧着ないしは溶着された圧着部４とをそれぞれ有する。袋部２ａ側の辺は通常２つ折りにされていて、その間に薬剤３が挟み込まれており、圧着部４は薬剤３が袋部２ａから漏れるのを防止する漏れ防止部を形成する。１つの薬剤一包化パック２内の薬剤３は、通常、服薬者に対する１回ごとの服薬単位となっている。
図２（ａ）に示すように、１つの薬剤一包化パック２は、例えば樹脂フィルムで形成されていて、カプセルや錠剤などの薬剤３が小分けにされて袋詰めにされている。薬剤一包化パック２は、薬剤３を覆う袋部２ａと、ハッチングを施して示す３辺が圧着ないしは溶着された圧着部４とをそれぞれ有する。袋部２ａ側の辺は通常２つ折りにされていて、その間に薬剤３が挟み込まれており、圧着部４は薬剤３が袋部２ａから漏れるのを防止する漏れ防止部を形成する。１つの薬剤一包化パック２内の薬剤３は、通常、服薬者に対する１回ごとの服薬単位となっている。
【0020】
薬剤一包化パック２は、薬局等に設置された薬剤分包機によって作成(分包)される。分包に使用される分包紙（分包シート）は、ロール状の長尺シートで、折り目が入って重なった状態でロールされており、シートの間に服用する薬剤３が挟み込まれる。薬剤３の周囲の折り目以外の３辺は、圧着部４によって複数回の服用分が順次封止・小分けにされ、所要の回数分の連続シート状にされている。この連続シート状の薬剤一包化パックを「パック連続体」と称する。図２（ｄ）に示すパック連続体１は、複数（同図に示す例では３回服用分）の薬剤一包化パック２が帯状に連なった状態のものである。パック連続体１は、通常、薬局等で使用者（実際に薬剤一包化パック内の薬剤を服用する者や、その服用を介助・支援する介助・支援者を含む他、種々の介護施設や医療施設等のスタッフ等（薬剤師、看護師や介護士、或いは服薬支援者を含む概念である）に対して提供・販売されている一般的な形態である。説明の簡明化を図る観点から、以下の説明では１つのパックに同じ形態（カプセルや錠剤等）の薬剤を封入されているものを図示しているが、使用者の用途及び目的等に応じて１つのパックに封入されている薬剤が異なるものが用いられることがあることは無論である。
【0021】
薬剤一包化パック２は、図２に示す例では平面視で矩形状をなし、この例のように３辺を圧着して封止する包装方式は、一般には３方包装と呼ばれており、上市されている薬剤分包機の殆どがこの方式でパックを作製するものである。
【0022】
圧着部４は、大よそ１０～１５ｍｍ程度の帯状の幅を有しており、薬剤３が視認できる透明ないしは半透明のフィルム状の袋部２ａ部分と比べて剛性が高くなっている。パック連続体１を構成している複数の薬剤一包化パック２が上流側から下流側に連続して隣り合う薬剤一包化パック２の圧着部４の中央部には、ミシン目５が施された境界部２ｂが形成されている。手に不自由がない使用者等では、ミシン目５で手によって千切ったり、或いはハサミや専用のカッターなどによりミシン目５付近で切断したりすることにより、１つの薬剤一包化パック２を得る。
【0023】
図２（ｃ）に示すように、パック結合体２Ａが用いられることもある。パック結合体２Ａは、複数（図２（ｃ）では２個を示す）の薬剤一包化パック２における３辺の圧着部４のうちの中央部箇所をホチキス止め４０などで締結したものである。
【0024】
図３を参照して配薬トレイについて説明する。図３は配薬トレイの一例を示す外観斜視図である。
図３に示すように、配薬トレイ３０は、特定のパックを配置するための複数の仕切りとしての仕切り部材である仕切り壁３１を有し、それぞれ４つの立設した仕切り壁３１によって仕切られている。配薬トレイ３０に形成されている２０箇所の区画３３は、Ｘ方向（行送り方向）に５列、Ｙ方向（文字送り方向）に４行からなる行列の成分として表現できる。これにより、配薬トレイ３０の２０箇所の各区画３３は、５列４行の行列の成分・番地で一義的に位置付けることができる。更に配薬トレイ３０は、配置されたパック２を載置する底壁３２を有する。このように、配薬トレイ３０は、複数（４つ）の仕切り壁３１及び共通の底壁３２によって、特定の区画３３に配置された特定のパック（図示せず）が他の区画３３内のパック（図示せず）と混じり合ったり、底壁３２から脱落したりしないように特定の区画３３に確実に配置されるように構成されている。
図３に示すように、配薬トレイ３０は、特定のパックを配置するための複数の仕切りとしての仕切り部材である仕切り壁３１を有し、それぞれ４つの立設した仕切り壁３１によって仕切られている。配薬トレイ３０に形成されている２０箇所の区画３３は、Ｘ方向（行送り方向）に５列、Ｙ方向（文字送り方向）に４行からなる行列の成分として表現できる。これにより、配薬トレイ３０の２０箇所の各区画３３は、５列４行の行列の成分・番地で一義的に位置付けることができる。更に配薬トレイ３０は、配置されたパック２を載置する底壁３２を有する。このように、配薬トレイ３０は、複数（４つ）の仕切り壁３１及び共通の底壁３２によって、特定の区画３３に配置された特定のパック（図示せず）が他の区画３３内のパック（図示せず）と混じり合ったり、底壁３２から脱落したりしないように特定の区画３３に確実に配置されるように構成されている。
【0025】
同図に示す配薬トレイ３０は、各区画３３内に着脱可能な小分けボックス３４を用いる場合を示している。小分けボックス３４は、例えば介護施設等の居住者であるＡさんからＴさんに亘る計２０名分の昼食後に服用すべき薬剤が封入されたパック２を保持するものである。すなわち、同図に示す配薬トレイ３０は、複数の仕切りによって仕切られた所定（特定）の区画３３に小分けボックス３４を介して特定のパックを配置する場合に用いられる。配薬トレイ３０に対するパック２を配置する動作は、後述のように小分けボックス３４を用いない場合で簡単に説明する
【0026】
配薬トレイ３０の各区画３３には、服用するパックによって服薬者毎にセットないしは挿入位置が決まっている。換言すれば、配薬トレイ３０内の複数の区画３３は、同じ服薬タイミングにおいて複数の服薬者毎に割り振られていてもよい。また、特定の服薬者が特定の服薬タイミングで服薬しない場合には、特定の服薬タイミングで特定の服薬者にパックが配置されないようにしておくことも可能である。
【0027】
上記配薬トレイ３０に限らず、配薬トレイ３０の複数の区画３３が各服薬者の服薬タイミング毎に割り振られる例であってもよい。具体的には、複数の区画３３が、朝、昼、夕、寝る前に服用するパック２の服薬タイミング毎に、かつ服薬者毎に割り振られていてもよい。このような例の配薬トレイ３０では、フロアや、複数の服薬者が居住する部屋単位で配薬トレイ３０を管理し、その日（もしくは数日）分のパック２を配薬トレイ３０に予め配薬することが可能となる。
【0028】
上記例によれば、各区画を、例えば朝、昼、夕、寝る前などの服薬タイミング毎に割り振ることにより、服薬者毎の服薬するタイミングを間違えないようにできる。上述した配薬トレイ３０の構成例に限らず、服薬者と服薬するタイミングとの組み合わせで種々の例が考えられるが、本発明の開示範囲を超えるため上記説明に留める。
【0029】
図４を参照してカートリッジの一例について説明する。図４（ａ）はカートリッジの縦断面図、図４（ｂ）は図４（ａ）のカートリッジの下面図である。なお、図４（ａ）の縦断面図では、図面の簡明化を図るため、カートリッジ１０内に格納されているパック２の圧着部４の部分の図示を故意に省略してパック２を模式的に拡大誇張して示す。また、同様の趣旨から支持部（支持部右１２、支持部左１３等）の断面ハッチング表示も省略する。
【0030】
カートリッジ１０は、ケース部１１と、フタ部１４と、パック取出し開口部１７と、可動板１６と、パック姿勢保持部１５と、支持部としての支持部右１２、支持部左１３とから主に構成されている。
ケース部１１は、複数のパック２やパック結合体２Ａ（以下、パック２で代表して説明する）を格納する機能を有する。ケース部１１は、例えば樹脂を用いて一体的もしくは別体的に形成されている。
フタ部１４は、パック２の出し入れを可能にする機能を有する。
パック取出し開口部１７は、ケース部１１の下部ないし底部に形成されており、カートリッジ１０内のパック２を取り出すための開口部であり、取出し部５０（図１、図７等参照）によりカートリッジ１０から取り出されるパック２を通過させる機能を有する。
ケース部１１は、複数のパック２やパック結合体２Ａ（以下、パック２で代表して説明する）を格納する機能を有する。ケース部１１は、例えば樹脂を用いて一体的もしくは別体的に形成されている。
フタ部１４は、パック２の出し入れを可能にする機能を有する。
パック取出し開口部１７は、ケース部１１の下部ないし底部に形成されており、カートリッジ１０内のパック２を取り出すための開口部であり、取出し部５０（図１、図７等参照）によりカートリッジ１０から取り出されるパック２を通過させる機能を有する。
【0031】
可動板１６は、パック２の倒れの防止、及びケース部１１に格納可能な最大数のパック２のうちの１パック目が取り出された後に最下部のパック２をパック取出し開口部１７付近に移動させる機能を有する。
パック姿勢保持部１５は、パック２の姿勢を保持する機能を有する。
支持部右１２及び支持部左１３は、ケース部１１内のパック２を支持ないし保持する機能も有する。
パック姿勢保持部１５は、パック２の姿勢を保持する機能を有する。
支持部右１２及び支持部左１３は、ケース部１１内のパック２を支持ないし保持する機能も有する。
【0032】
本例では、取出し部５０によりカートリッジ１０から取り出されるパック２の被取出し部が、カートリッジ１０内の下部ないしは底部に有する。すなわち、前記被取出し部は、カートリッジ１０から取り出されるパック２を複数個所で支持する支持部ないし支持部材としての支持部右１２及び支持部左１３と、パック取出し開口部１７とを有して構成されている。
【0033】
取出し部５０でカートリッジ１０からパック２を取り出しするときには、支持部右１２及び支持部左１３はパック２の通過を許容するように構成されている。一方、カートリッジ１０からパック２を取り出ししないときには、ケース部１１内に複数のパック２を格納保持しておくように支持部右１２及び支持部左１３はパック２の通過を規制するように構成されている。
【0034】
上述した通り、支持部右１２及び支持部左１３は、カートリッジ１０内のパック２を支持ないし保持する支持部であると共に、取出し部５０によるカートリッジ１０からのパック２の取り出し動作が安定するようにそれぞれ不動状態で設けられている。
支持部右１２及び支持部左１３は、パック取出し開口部１７の右底壁端部、左底壁端部の底壁内面１１ｅにそれぞれ固定ないし固着した状態で設けられた固定部材である。
パック取出し開口部１７は、パック２を取り出すために図４（ｂ）に示す取出し部５０のエア吸着手段ないし吸着手段である吸着パッド５２を通過させる機能を有すると共に、取り出したパック２及び吸着パッド５２を通過させる機能とを併せ持っている。
支持部右１２及び支持部左１３は、パック取出し開口部１７の右底壁端部、左底壁端部の底壁内面１１ｅにそれぞれ固定ないし固着した状態で設けられた固定部材である。
パック取出し開口部１７は、パック２を取り出すために図４（ｂ）に示す取出し部５０のエア吸着手段ないし吸着手段である吸着パッド５２を通過させる機能を有すると共に、取り出したパック２及び吸着パッド５２を通過させる機能とを併せ持っている。
【0035】
図４（ｂ）中のカートリッジ１０において、当該カートリッジ１０に格納されているパック２を、後述する図８に示すように吸着パッド５２が吸着する位置（以下、「吸着パッド位置」ともいう）を円形状の二点鎖線で示している。
支持部右１２と支持部左１３は、カートリッジ１０内のパック２がパック取出し開口部１７から落下しないようにカートリッジ１０内のパック２を支持している。そして、後述する取出し部５０の動作で説明するように、カートリッジ１０内の最下部のパック２を吸着パッド５２にて吸着しながら取り出す際、支持部右１２の両端近傍のＹ方向の２箇所の吸着パッド位置において、吸着パッド５２にてパック２を吸着する位置関係となっている。カートリッジ１０から最下部のパック２を吸着パッド５２にて取り出す際、２つの吸着パッド５２が支持部右１２のＹ方向の両端近傍を通過してパック２を吸着し保持することとなる。
支持部右１２と支持部左１３は、カートリッジ１０内のパック２がパック取出し開口部１７から落下しないようにカートリッジ１０内のパック２を支持している。そして、後述する取出し部５０の動作で説明するように、カートリッジ１０内の最下部のパック２を吸着パッド５２にて吸着しながら取り出す際、支持部右１２の両端近傍のＹ方向の２箇所の吸着パッド位置において、吸着パッド５２にてパック２を吸着する位置関係となっている。カートリッジ１０から最下部のパック２を吸着パッド５２にて取り出す際、２つの吸着パッド５２が支持部右１２のＹ方向の両端近傍を通過してパック２を吸着し保持することとなる。
【0036】
図４（ｂ）に示すように、支持部右１２のＹ方向の両端付近２箇所に吸着パッド位置を配置することにより、吸着パッド５２での吸着不能となる不具合発生の恐れも未然に回避して、取り出すことが可能となる。すなわち、Ｙ方向の両側のパック２が吸着パッド５２で吸着されているため、パック２におけるフィルム製の袋部２ａは突っ張った形となり変形に耐えることができる。これにより、カートリッジ１０内のパック２の確実な支持ないしは保持と、パック２のスムーズな取り出しやすさとを両立させることが可能となる。
【0037】
図４（ａ）に示すように、カートリッジ１０内のパック２の種類としては、例えばAさんの朝飲む薬の１４日分といったように飲むタイミング毎に分けている。したがってAさんが朝以外にも昼や夕方、寝る前に服薬する場合には、カートリッジ１０は合計４個必要となる。
上記例に限らず、例えば服薬者（人）毎に設定された単一のカートリッジ１０でもよく、カートリッジ１０のパック取出し方向となるパック取出し開口部１７から上に向かって順に１日目の朝→昼→夕方→寝る前→２日目の朝→昼→夕方・・・のようにしてもよい。
上記例に限らず、例えば服薬者（人）毎に設定された単一のカートリッジ１０でもよく、カートリッジ１０のパック取出し方向となるパック取出し開口部１７から上に向かって順に１日目の朝→昼→夕方→寝る前→２日目の朝→昼→夕方・・・のようにしてもよい。
【0038】
本例では、取出し部５０によるカートリッジ１０からのパック２の取り出し動作が常に安定するように支持部右１２及び支持部左１３をケース部１１のパック取出し開口部１７の底壁内面１１ｅに固定部材として固定した。
換言すれば、支持部右１２及び支持部左１３は、カートリッジ１０の下部のパック取出し開口部１１において、薬剤パック（パック２やパック結合体２Ａ）の両端部を保持するための支持部右１２と支持部左１３が固定された状態で配置されている。
換言すれば、支持部右１２及び支持部左１３は、カートリッジ１０の下部のパック取出し開口部１１において、薬剤パック（パック２やパック結合体２Ａ）の両端部を保持するための支持部右１２と支持部左１３が固定された状態で配置されている。
【0039】
パック２の吸着される側の端部支持部を支持部右１２で、反対側の端部支持部を支持部左１３で、カートリッジ１０内に格納セットされたパック２がセット状態で落下しないように支えられている。
支持部右１２及び支持部左１３は、パック２を支持するパックの支持長さが異なっており、支持部右１２の方が支持長さが短い構成としている。図８（ｃ）を参照して後述するように、カートリッジ１０内に格納されている一番下（最下部）のパック２が吸着パッド５２で吸着されカートリッジ１０から引き抜かれる際に、薬剤パックが弾性で撓み引き抜きやすい構成としている。
支持部右１２及び支持部左１３は、パック２を支持するパックの支持長さが異なっており、支持部右１２の方が支持長さが短い構成としている。図８（ｃ）を参照して後述するように、カートリッジ１０内に格納されている一番下（最下部）のパック２が吸着パッド５２で吸着されカートリッジ１０から引き抜かれる際に、薬剤パックが弾性で撓み引き抜きやすい構成としている。
【0040】
このとき、支持部（支持部右１２及び支持部左１３）は固定式であるため、次のパック２の先端を確実に保持することができ、前のパック２につられて飛び出したり落下したりすることはない。また、支持部（支持部右１２及び支持部左１３）は揺動・回転しないため、戻り動作でのパック２の挟み込みや押し込みでの変形なども発生せず、安定した状態で保持されることとなる。
【0041】
図５、図６を参照して引出し部に設けられた格納部の着脱機構及び動作について説明する。図５は引出し部に設けられた格納部の着脱機構を示す要部の平断面図、図６は引出し部に備えられている格納部の識別構成を説明する模式的な平面図である。
図５に示すように、引出し部２１は、複数のカートリッジ１０を着脱可能に構成されている。引出し部２１のケース部２２の左右外側壁面には、スライドレール２４がそれぞれ備わっており、各スライドレール２４は本体フレーム１９９（図１参照）側に配設されている本体レール２８と摺動可能になっている。これにより、引出し部２１は、スライドレール２４と本体レール２８との係合を介して、本体フレーム１９９（図１参照）内から引き出して着脱を行うことができる。
図５に示すように、引出し部２１は、複数のカートリッジ１０を着脱可能に構成されている。引出し部２１のケース部２２の左右外側壁面には、スライドレール２４がそれぞれ備わっており、各スライドレール２４は本体フレーム１９９（図１参照）側に配設されている本体レール２８と摺動可能になっている。これにより、引出し部２１は、スライドレール２４と本体レール２８との係合を介して、本体フレーム１９９（図１参照）内から引き出して着脱を行うことができる。
【0042】
また、図５に示すように、引出し部２１に対するカートリッジ１０の着脱は、引出し部２１のケース部２２の内壁面に内側に向かって突出形成された一対の凸部２３と、カートリッジ１０のケース部１１の外壁部に形成された一対の凹部１１ｃとの係合・離脱、及びケース部２２の内壁面とケース部１１の外壁部に形成された４箇所の半球状突起１１ｄとの係合・離脱を介して行われる。引出し部２１の上記着脱構成により、複数のカートリッジ１０の着脱動作を簡単かつ操作性よく行うことができる。
上述の例では、凹凸部の嵌め合い・係合を介して着脱可能にしているが、これに限らず、ケース部２２の内壁面とケース部１１の外壁面との隙間に弾性材を設けておくことや、磁力を用いた構成や、或いはスナップフィット構造でも上記と同様の効果を得ることができる。
上述の例では、凹凸部の嵌め合い・係合を介して着脱可能にしているが、これに限らず、ケース部２２の内壁面とケース部１１の外壁面との隙間に弾性材を設けておくことや、磁力を用いた構成や、或いはスナップフィット構造でも上記と同様の効果を得ることができる。
【0043】
引出し部２１は、図６に示すように、横にＡからＤの４列、縦に１～５の５行からなる２０個のカートリッジ１０を格納する格納部２１１を有している。引出し部２１は、着脱操作する際に手で把持する取っ手２６の近傍に、複数のカートリッジ１０の設置個所が分かるようなＬＥＤ（発光ダイオード）２５ａ１～２５ｄ５などの案内表示部を備えている。これにより、対象とするカートリッジ１０が引出し部２１内のどこにあるかを一見して把握することができる。同図において、ＬＥＤ２５ａ１は引出し部２１の格納部Ａ１（縦の列と横の行で一義的に決定される部位ないしは区画を表す）に対応して着脱されるカートリッジ１０の有無を検出するものである。同様に、ＬＥＤ２５ａ２は引出し部２１の格納部Ａ２の部位に対応して、ＬＥＤ２５ａ３は引出し部２１の格納部Ａ３の部位に対応して、ＬＥＤ２５ａ４は引出し部２１の格納部Ａ４の部位に対応して、ＬＥＤ２５ａ５は引出し部２１の格納部Ａ５の部位に対応している。また、Ｂ～Ｄ列の１～５の格納部についても同様に、図６に示すように、各格納部に対応して、各格納部に着脱されるカートリッジ１０の有無を表示するＬＥＤが設けられている。
なお、ＬＥＤ２５ａ１～２５ｄ５などの案内表示部の場合、カートリッジ１０を格納部２１１に装着する作業者であるスタッフがＬＥＤ２５ａ１～２５ｄ５の点灯箇所を見間違えること等により、カートリッジ１０を所定の格納部２１１以外の格納部に装着（誤装着）する可能性がある。そこで、ＬＥＤ２５ａ１～２５ｄ５などの案内表示部に代えて、例えば、各格納部２１１にセンサやスイッチなどの検知手段を設けることにより、カートリッジ１０の有無を電気的（自動的に）に識別するようにしてもよい。
なお、ＬＥＤ２５ａ１～２５ｄ５などの案内表示部の場合、カートリッジ１０を格納部２１１に装着する作業者であるスタッフがＬＥＤ２５ａ１～２５ｄ５の点灯箇所を見間違えること等により、カートリッジ１０を所定の格納部２１１以外の格納部に装着（誤装着）する可能性がある。そこで、ＬＥＤ２５ａ１～２５ｄ５などの案内表示部に代えて、例えば、各格納部２１１にセンサやスイッチなどの検知手段を設けることにより、カートリッジ１０の有無を電気的（自動的に）に識別するようにしてもよい。
【0044】
また、個々の格納部を識別できるように、番号やバーコード、ＱＲコード（登録商標）、又は非接触ＩＣタグなどを格納部に備えておき、誰の薬がどの格納部に入っているかをシステム側で記憶させておくとよい。そして、次に格納部を装着した引出し部を装置本体にセットした後に、装置本体側が個々の格納部を識別する。これにより、対象のパックを間違えずに装置がピックすることができる。
【0045】
図７、図８～図９を参照して、比較例としての取出し部の構成及び動作について説明する。図７（ａ）は取出し部の構成を示す正面図、図７（ｂ）は図７（ａ）の平面図、図８～図９は取出し部の動作推移を示す正面図である。
図７に示すように、取出し部５０は、カートリッジ１０からパック２を取り出し保持する吸着手段としての吸着部５１を備えている。吸着部５１は、図７及び後述する図１４に示すように、コンプレッサー１２１からの正圧を真空エジェクタバルブ１２３で負圧に変換を行うことにより、負圧状態にしてパック２を吸着する。コンプレッサー１２１は、移送部９０の外部に設置され、レギュレータ１２２、及び真空エジェクタバルブ１２３を介してエア配管１２５などの連通部材によって吸着部５１に接続されている。
また、エア配管１２５は、取出し部５０が服薬支援装置２００の内部を移動しても突っ張らないように、ハーネスなどと共にケーブルペア等を通して設けられている。即ち、図１（ａ）、図１（ｂ）に示すように、エア配管１２５は、Ｘ軸、Ｙ軸、Ｚ軸でそれぞれ１ターンの経路を有している。そして、エア配管１２５は、真空エジェクタバルブ１２３から先ずＺ軸方向に沿って延設されて１ターンし、次いでＸ軸方向に沿って延設されて１ターンし、最後にＹ軸方向に沿って延設されて１ターンして吸着部５１に接続される。
図７に示すように、取出し部５０は、カートリッジ１０からパック２を取り出し保持する吸着手段としての吸着部５１を備えている。吸着部５１は、図７及び後述する図１４に示すように、コンプレッサー１２１からの正圧を真空エジェクタバルブ１２３で負圧に変換を行うことにより、負圧状態にしてパック２を吸着する。コンプレッサー１２１は、移送部９０の外部に設置され、レギュレータ１２２、及び真空エジェクタバルブ１２３を介してエア配管１２５などの連通部材によって吸着部５１に接続されている。
また、エア配管１２５は、取出し部５０が服薬支援装置２００の内部を移動しても突っ張らないように、ハーネスなどと共にケーブルペア等を通して設けられている。即ち、図１（ａ）、図１（ｂ）に示すように、エア配管１２５は、Ｘ軸、Ｙ軸、Ｚ軸でそれぞれ１ターンの経路を有している。そして、エア配管１２５は、真空エジェクタバルブ１２３から先ずＺ軸方向に沿って延設されて１ターンし、次いでＸ軸方向に沿って延設されて１ターンし、最後にＹ軸方向に沿って延設されて１ターンして吸着部５１に接続される。
【0046】
吸着部５１はまた、パック２を吸着する吸着パッド５２と、吸着パッド５２に接続された吸着ダクト５３とを有する。真空エジェクタバルブ１２３（後述する図１４参照）は、吸着ダクト５３に連通されている。吸着パッド５２は、カートリッジ１０内のパック２を吸着して取り出すエア吸着手段ないしは吸着部材としての機能を有する。吸着パッド５２の一端である図７（ａ）における上端は、上記したようにパック２を吸着すべく配設されている。吸着パッド５２の他端である図７（ａ）における下端は、吸着ダクト５３の一端である図７（ａ）における上端に取り付け固定されている。吸着ダクト５３の他端である図７（ａ）における下端は、吸着パッド支持部材５４に取り付け固定されている。吸着パッド５２及び吸着ダクト５３は、Ｙ方向に一対設けられている。
【0047】
取出し部５０はまた、カートリッジ１０から取り出したパック２の姿勢を略鉛直状態に姿勢変更する姿勢変更手段を有する。取出し部５０における姿勢変更手段は、主要な構成部材として、回転軸５５を介して吸着部ベース部材５７に連結された吸着パッド支持部材５４と、特有形状のガイド形状であるガイド溝５９ａが形成されたガイド部材５９と、ガイド部材５９のガイド溝５９ａに常に嵌入して吸着パッド支持部材５４を案内するガイド軸５６と、吸着部上下移動部とを挙げることができる。
吸着パッド支持部材５４は、回転軸５５を介して吸着部ベース部材５７に連結されている。吸着パッド支持部材５４は、吸着パッド支持部材５４に固定された回転軸５５の回りに所定角度の範囲で回動可能（すなわち揺動可能）に設けられていてもよいし、吸着部ベース部材５７に固定された回転軸５５の回りに揺動可能に設けられていてもよい。つまり、図７において、回転軸５５の中心と後述するガイドロッド５８の中心とをＸ方向に結ぶ距離は、吸着部ベース部材５７がガイドロッド５８に沿って上下方向Ｚに移動する際に常に一定に保たれように設定されている。
吸着パッド支持部材５４は、回転軸５５を介して吸着部ベース部材５７に連結されている。吸着パッド支持部材５４は、吸着パッド支持部材５４に固定された回転軸５５の回りに所定角度の範囲で回動可能（すなわち揺動可能）に設けられていてもよいし、吸着部ベース部材５７に固定された回転軸５５の回りに揺動可能に設けられていてもよい。つまり、図７において、回転軸５５の中心と後述するガイドロッド５８の中心とをＸ方向に結ぶ距離は、吸着部ベース部材５７がガイドロッド５８に沿って上下方向Ｚに移動する際に常に一定に保たれように設定されている。
【0048】
前記吸着部上下移動部は、吸着部ベース部材５７をＺ方向に案内する、Ｙ方向に一対設けられたガイドロッド５８と、駆動プーリ６０と従動プーリ６１とに巻き掛けられた無端状のベルト６２と、ギアやベルトなどの駆動伝達部材を介して駆動プーリ６０に連結された駆動モータ６３とを有する。駆動モータ６３は、前記吸着部上下移動部の駆動手段ないしは駆動源である。
【0049】
吸着部ベース部材５７は、吸着部ベース部材５７の右端部に固設されたベルト掴み部６２ａでベルト６２に結合され固定されている。
ガイドロッド５８は、Ｚ方向に延びてＹ方向に一対設けられ、それらの下端部は取出し部５０に設けられた取り出しフレーム５０ａの底フレーム５０ｂに固設されている。
吸着部ベース部材５７の右端部側には、ガイドロッド５８に挿入される被ガイド穴５７ａが形成されている。
駆動プーリ６０と従動プーリ６１とは、それぞれ図示を省略したプーリ軸が取出しフレーム５０ａ側の不動部材に回動可能に支持されている。駆動モータ６３は、取出し部５０の取出しフレーム５０ａ側の不動部材に固設されている。駆動モータ６３は、前記吸着部上下移動部の制御対象駆動部材である（後述の図１１参照）。
ガイドロッド５８は、Ｚ方向に延びてＹ方向に一対設けられ、それらの下端部は取出し部５０に設けられた取り出しフレーム５０ａの底フレーム５０ｂに固設されている。
吸着部ベース部材５７の右端部側には、ガイドロッド５８に挿入される被ガイド穴５７ａが形成されている。
駆動プーリ６０と従動プーリ６１とは、それぞれ図示を省略したプーリ軸が取出しフレーム５０ａ側の不動部材に回動可能に支持されている。駆動モータ６３は、取出し部５０の取出しフレーム５０ａ側の不動部材に固設されている。駆動モータ６３は、前記吸着部上下移動部の制御対象駆動部材である（後述の図１１参照）。
【0050】
駆動モータ６３の作動による吸着部ベース部材５７の上下移動時には、吸着部ベース部材５７が各ガイドロッド５８に沿ってＺ方向に移動するため、吸着部ベース部材５７のＸＹ平面の姿勢を略水平状態に一定にすることが可能となる。
なお、前記吸着部上下移動部は、上記したベルト駆動による上下往復運動機構に限らず、ラックアンドピニオンなどを用いた往復直線運動機構等であってもよい。
なお、前記吸着部上下移動部は、上記したベルト駆動による上下往復運動機構に限らず、ラックアンドピニオンなどを用いた往復直線運動機構等であってもよい。
【0051】
ガイド部材５９は、吸着部５１のＹ方向の両側に吸着パッド支持部材５４を挟んで一対設けられ、その下端部が底フレーム５０ｂに固設されている。
ガイド軸５６は、吸着パッド支持部材５４のＹ方向の両端部に突出して設けられ、ガイド部材５９のガイド溝５９ａに常に嵌入して吸着パッド支持部材５４を案内するよう設けられている。ガイド軸５６は、図７（ａ）に示すように、吸着パッド支持部材５４の回転軸５５のＺ方向の下側に、回転軸５５と一定の距離を持って設けられている。
ガイド軸５６は、吸着パッド支持部材５４のＹ方向の両端部に突出して設けられ、ガイド部材５９のガイド溝５９ａに常に嵌入して吸着パッド支持部材５４を案内するよう設けられている。ガイド軸５６は、図７（ａ）に示すように、吸着パッド支持部材５４の回転軸５５のＺ方向の下側に、回転軸５５と一定の距離を持って設けられている。
【0052】
駆動モータ６３の作動による吸着部ベース部材５７のＺ方向への移動時には、吸着部ベース部材５７のＸＹ平面の姿勢を略水平状態に一定に保ちつつ、かつ、吸着パッド支持部材５４のガイド軸５６が特有形状のガイド溝５９ａに沿ってＺ方向に移動するため、吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転することが可能となる（図７（ａ）には、吸着部５１が略９０度回転したときの様子を太い破線で示す）。
【0053】
ここで、略水平状態とは、水平状態を含む他、水平に対して所定の角度公差範囲内にあることを意味する。
特有形状のガイド溝５９ａは、ガイド軸５６の案内によって、略水平状態の吸着パッド支持部材５４を介して図７（ａ）に実線で示すように吸着パッド５２の姿勢を上向きに保持するように、Ｚ方向に比較的長く延びて形成された第１のガイド溝部分を有する。ガイド溝５９ａはまた、第１のガイド溝部分に連通し接続し、下側に行くに従い徐々に右側に緩く円弧を描くように形成され、吸着パッド支持部材５４及び吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転させる第２のガイド溝部分とからなる。
特有形状のガイド溝５９ａは、ガイド軸５６の案内によって、略水平状態の吸着パッド支持部材５４を介して図７（ａ）に実線で示すように吸着パッド５２の姿勢を上向きに保持するように、Ｚ方向に比較的長く延びて形成された第１のガイド溝部分を有する。ガイド溝５９ａはまた、第１のガイド溝部分に連通し接続し、下側に行くに従い徐々に右側に緩く円弧を描くように形成され、吸着パッド支持部材５４及び吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転させる第２のガイド溝部分とからなる。
【0054】
上述したように形成された回転軸５５とガイド軸５６との軸間距離と、ガイド溝５９ａとの関係により、吸着パッド５２は回転軸５５を支点として様々な姿勢（吸着パッド５２の姿勢を略９０度回転する姿勢を含む）をとることができる。
【0055】
図８～図９を参照して、比較例としての取出し部５０の動作を説明する。なお、ここでは説明の簡明化を図って理解し易くするために、図１の移送部９０による動作によって取出し部５０が、図１における本体フレーム１９９の中央部に配置されている引出し部２１のカートリッジ１０の下方にあるものとする。取出し部５０の吸着パッド５２がカートリッジ１０内の最下部のパックを吸着して引き出した後、移送部９０による動作によって取出し部５０が図１の最上方に位置する配薬トレイ３０の上方に移動して、配薬トレイ３０の所定の区画に落下、挿入するものとする。また、図８～図９において、カートリッジ１０としては図４に示したものが用いられていて、カートリッジトレイは上述したように図示を省略しているものとする。
図８（ａ）に示すように、図１の移送部９０による動作によって取出し部５０がカートリッジ１０の下側に移動して移動停止状態にある。この際、前記吸着部上下移動部の駆動モータ６３が停止されていて、吸着パッド５２が取出し部上面位置（筐体状をなす取出し部５０の取出しフレーム５０ａの上面位置を意味する）よりも下に位置している。その後、図８（ｂ）に示すように、駆動モータ６３の作動により、直線移動を行う吸着部ベース部材５７と直線及び回転移動を行う吸着パッド支持部材５４との連結により、先ず、吸着部ベース部材５７及び吸着パッド５２が上方向に直線移動する。これにより、吸着パッド５２が支持部右１２と支持部左１３との間のパック取出し開口部１７から進入してカートリッジ１０の最下部に位置するパック２に接触すると同時にパック２を吸着する。その際には予め前記真空エジェクタバルブ１２３（後述の図１４参照）が駆動されていて吸着動作が可能な状態にある。
図８（ａ）に示すように、図１の移送部９０による動作によって取出し部５０がカートリッジ１０の下側に移動して移動停止状態にある。この際、前記吸着部上下移動部の駆動モータ６３が停止されていて、吸着パッド５２が取出し部上面位置（筐体状をなす取出し部５０の取出しフレーム５０ａの上面位置を意味する）よりも下に位置している。その後、図８（ｂ）に示すように、駆動モータ６３の作動により、直線移動を行う吸着部ベース部材５７と直線及び回転移動を行う吸着パッド支持部材５４との連結により、先ず、吸着部ベース部材５７及び吸着パッド５２が上方向に直線移動する。これにより、吸着パッド５２が支持部右１２と支持部左１３との間のパック取出し開口部１７から進入してカートリッジ１０の最下部に位置するパック２に接触すると同時にパック２を吸着する。その際には予め前記真空エジェクタバルブ１２３（後述の図１４参照）が駆動されていて吸着動作が可能な状態にある。
【0056】
次いで、図８（ｃ）に示すように、駆動モータ６３の逆転作動により、吸着パッド５２にてパック２を吸着しながら吸着パッド５２が下方向に移動し、カートリッジ１０内からパック２の一端側としての先端側（吸着パッド５２にて吸着している側を意味し、以下同じ）を引き出す。この際のカートリッジ１０のパック取出し開口部１７からパック２の先端側を引き出す動作は、パック２がいわば自由変形することによって何の問題を発生することなく行われる。
【0057】
次いで、図８（ｄ）に示すように、移送部９０（図１参照）の動作によって取出し部５０を横方向であるＸ方向に移動してパック２の後端側をカートリッジ１０から引き出しないしは取り出す。その直後、図８（ｅ）～図８（ｆ）に示すように駆動モータ６３の動作により、吸着パッド５２に吸着保持されているパック２の略水平状態の姿勢を略９０度回転させて、略水平状態に対して略垂直状態（以下、略鉛直状態ともいう）に変える。このときの回転運動は、吸着パッド支持部材５４に設けられた回転軸５５がガイド部材５９のガイド溝５９ａに沿って可動して移動するため、パック２の姿勢を略水平状態から略鉛直状態に変更することができる。この際の駆動源は単一の駆動モータ６３の一連の動作によって行うことができる。
【0058】
次いで、図９（ｇ）に示すように、パック２を縦向きに保持した吸着パッド５２を備える取出し部５０が移送部９０によって、配薬トレイ３０が設置されている設置箇所の略真上まで運ばれると、上記真空エジェクタバルブ１２３（後述の図１４参照）の駆動を停止する。これにより、吸着パッド５２によるパック２の吸着保持が解除され、パック２が配薬トレイ３０の所定の位置である所定の区画３３に差し込まれる（図９（ｈ）参照）。
【0059】
上述した通り、本比較例では、カートリッジ１０からパック２を取り出す際に、取出し部５０をカートリッジ１０の下側に位置ないし配置させて、カートリッジ１０の下方向からパック２が取り出される。このように、カートリッジ１０の下側からパック２を取ることで次のパック２が下方向（パック取出し開口部１７の方向）に、カートリッジ１０内に残っているパック２及び可動板１６の自重で自動的に移動するため、カートリッジ１０内のパック２の残量に関わらず、取出し部５０が簡易な構成で同一の動作をすることができる。
【0060】
図１０を参照して移送部９０の構成及び動作について説明する。図１０（ａ）は移送部の要部構成を示す正面図、図１０（ｂ）は図１０（ａ）の側面図である。
図１の服薬支援装置２００の構成のように、各カートリッジ１０は配薬トレイ３０のＺ方向の下方の平面上に並んでおり、また、配薬トレイ３０は最下部のカートリッジ１０の上部にあるため、取出し部５０はＸ方向、Ｙ方向、Ｚ方向の３方向に動くようにしている。このように、移送部９０は、取出し部５０によってカートリッジ１０から取り出したパック２を配薬トレイ３０に受け渡すべく移送するために、取出し部５０をＸ方向、Ｙ方向及びＺ方向に移動させる構成を有する。
図１の服薬支援装置２００の構成のように、各カートリッジ１０は配薬トレイ３０のＺ方向の下方の平面上に並んでおり、また、配薬トレイ３０は最下部のカートリッジ１０の上部にあるため、取出し部５０はＸ方向、Ｙ方向、Ｚ方向の３方向に動くようにしている。このように、移送部９０は、取出し部５０によってカートリッジ１０から取り出したパック２を配薬トレイ３０に受け渡すべく移送するために、取出し部５０をＸ方向、Ｙ方向及びＺ方向に移動させる構成を有する。
【0061】
取出し部５０をＸ方向に移動させる構成はＸ方向移送部９１、取出し部５０をＹ方向に移動させる構成はＹ方向移送部１０１、取出し部５０をＺ方向に移動させる構成はＺ方向移送部１１１であり、それぞれ類似の構成を有する。
【0062】
Ｘ方向移送部９１は、取出し部５０に取付けられたＸアダプタ９６と、Ｘアダプタ９６を介して取出し部５０をＸ方向に案内するＸガイド部材９７と、駆動プーリ９２と従動プーリ９３との間に巻き掛けられた無端ベルト９４と、駆動プーリ９２にギアやベルト等の駆動力伝達部材を介して連結された、Ｘ方向移送用の駆動モータ９５とを有する。
Ｘアダプタ９６には、３個のローラ９８（３個のうち２個は取出し部５０に隠れていて見えない）がＸガイド部材９７を挟み付ける状態で転動可能に取付けられている。また、Ｘアダプタ９６は、ベルト掴み部（図示せず）を介して無端ベルト９４に結合され固定されている。
Ｘアダプタ９６には、３個のローラ９８（３個のうち２個は取出し部５０に隠れていて見えない）がＸガイド部材９７を挟み付ける状態で転動可能に取付けられている。また、Ｘアダプタ９６は、ベルト掴み部（図示せず）を介して無端ベルト９４に結合され固定されている。
【0063】
Ｘ方向移送部９１の上記構成により、駆動モータ９５が駆動すると、前記駆動力伝達部材及び駆動プーリ９２を介して無端ベルト９４へと駆動力が伝達されて無端ベルト９４が回転走行し、取出し部５０はＸアダプタ９６と共にＸガイド部材９７に沿ってＸ方向に移動する。
【0064】
Ｙ方向移送部１０１は、取出し部５０に取付けられたＹアダプタ１０６と、Ｙアダプタ１０６を介して取出し部５０をＹ方向に案内するＹガイド部材１０７と、駆動プーリ１０２と従動プーリ１０３との間に巻き掛けられた無端ベルト１０４と、駆動プーリ１０２にギアやベルト等の駆動力伝達部材を介して連結された、Ｙ方向移送用の駆動モータ１０５とを有する。
Ｙアダプタ１０６には、３個のローラ１０８がＹガイド部材１０７を挟み付ける状態で転動可能に取付けられている。また、Ｙアダプタ１０６は、ベルト掴み部１０４ａを介して無端ベルト１０４に結合され固定されている。
Ｙアダプタ１０６には、３個のローラ１０８がＹガイド部材１０７を挟み付ける状態で転動可能に取付けられている。また、Ｙアダプタ１０６は、ベルト掴み部１０４ａを介して無端ベルト１０４に結合され固定されている。
【0065】
Ｙ方向移送部１０１の上記構成により、駆動モータ１０５が駆動すると、前記駆動力伝達部材及び駆動プーリ１０２を介して無端ベルト１０４へと駆動力が伝達されて無端ベルト１０４が回転走行し、取出し部５０はＹアダプタ１０６と共にＹガイド部材１０７に沿ってＹ方向に移動する。
【0066】
Ｚ方向移送部１１１は、Ｘガイド部材９７のＸ方向の両端部に取付けられた一対のＺアダプタ１１６と、Ｘガイド部材９７及び一対のＺアダプタ１１６を介して取出し部５０をＺ方向に案内する一対のＺガイド部材１１７と、駆動プーリ１１２と従動プーリ１１３との間に巻き掛けられた無端ベルト１１４と、駆動プーリ１１２にギアやベルト等の駆動力伝達部材を介して連結された、Ｚ方向移送用の駆動モータ１１５とを有する。
Ｚ方向移送部１１１では、駆動プーリ１１２、従動プーリ１１３及び無端ベルト１１４がＸ方向の両側にそれぞれ設けられているが、駆動モータ１１５は一方の駆動プーリ１１２にのみ設けられている。
各Ｚアダプタ１１６には、３個のローラ１１８がＺガイド部材１１７を挟み付ける状態で転動可能にそれぞれ取付けられている。また、各Ｚアダプタ１１６は、各ベルト掴み部１１４ａを介して各無端ベルト１１４に結合され固定されている。
Ｚ方向移送部１１１では、駆動プーリ１１２、従動プーリ１１３及び無端ベルト１１４がＸ方向の両側にそれぞれ設けられているが、駆動モータ１１５は一方の駆動プーリ１１２にのみ設けられている。
各Ｚアダプタ１１６には、３個のローラ１１８がＺガイド部材１１７を挟み付ける状態で転動可能にそれぞれ取付けられている。また、各Ｚアダプタ１１６は、各ベルト掴み部１１４ａを介して各無端ベルト１１４に結合され固定されている。
【0067】
Ｚ方向移送部１１１の上記構成により、駆動モータ１１５が駆動すると、前記駆動力伝達部材及び駆動プーリ１１２を介して無端ベルト１１４へと駆動力が伝達されて無端ベルト１１４が回転走行し、取出し部５０はＸガイド部材９７及びＺアダプタ１１６と共にＺガイド部材１１７に沿ってＺ方向に移動する。
【0068】
図１０ではＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸の３軸方向に取出し部５０が移動するようにしているが、例えば取出し部５０を挟んで上側にカートリッジ１０、下側に配薬トレイ３０を配置している構成の場合には、取出し部５０はＸ方向、Ｙ方向のみの移動でよいため、移動軸を１つ少なくすることができる。
【0069】
図１１を参照して、服薬支援装置２００の制御構成を説明する。図１１は、本発明を適用可能な比較例としての服薬支援装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。なお、破線で囲んで示す制御構成部分は、後述する本発明を適用した服薬支援装置の制御構成を示す。
図１１に示すように、服薬支援装置２００は、服薬支援装置２００の各部等の動作制御を行う、制御手段としての制御部１５０としての機能を有するＣＰＵ（中央処理装置）を備えている。前記ＣＰＵには、記憶部１５２及びタイマー部１５３等が内蔵されている。前記ＣＰＵは、後述するセンサを含む各種の入力をもとにプログラムに沿ったタイミングでスタッフ等を含むユーザ等への報知や装置の動作のための指示を出す。記憶部１５２には、処方箋情報や薬剤情報が外部から外部薬剤情報として入力される。
図１１に示すように、服薬支援装置２００は、服薬支援装置２００の各部等の動作制御を行う、制御手段としての制御部１５０としての機能を有するＣＰＵ（中央処理装置）を備えている。前記ＣＰＵには、記憶部１５２及びタイマー部１５３等が内蔵されている。前記ＣＰＵは、後述するセンサを含む各種の入力をもとにプログラムに沿ったタイミングでスタッフ等を含むユーザ等への報知や装置の動作のための指示を出す。記憶部１５２には、処方箋情報や薬剤情報が外部から外部薬剤情報として入力される。
【0070】
前記ＣＰＵは、演算及び制御機能を備えている他、タイマー（計時）機能を備えていてもよい。記憶部１５２は、ＲＯＭ（読み出し専用メモリ）、ＲＡＭ（随時読み書き可能なメモリ）や外部メモリ等が含まれる。前記ＲＯＭには、前記ＣＰＵが読み出し可能なプログラム（例えば後述する制御フローチャートなどのプログラム）や各種データ等が予め記憶されている。前記データとしては、例えば服薬者毎に割り振られた配薬トレイ３０の区画３３とパック２との関係データ、服薬タイミング毎に割り振られた配薬トレイ３０の区画３３とパック２との関係データ、服薬の順番毎に割り振られた配薬トレイ３０の区画３３（図４参照）とパック２との関係データ等が挙げられる。
【0071】
前記ＣＰＵの入出力ポートには、ユーザインターフェースとして入力部及び表示部を備えたタッチパネル１５１が電気的に接続されている。タッチパネル１５１ではユーザは各種設定の入力が行え、現在時間やパックの格納の進捗状況あるいは終了時間などが表示される。入力方法や表示部の形態は、これに限らず、例えば入力部と表示部が別体でキーボードとＬＥＤ表示部といった組合せでも構わない。
【0072】
前記ＣＰＵの入力ポートには、服薬支援装置２００を動作させるためのスタートスイッチ１５５が電気的に接続されている。スタートスイッチ１５５を押すと配薬トレイ３０への配薬動作が順次始まるようになっている。なお、タイマー部１５３によって予め決められた時間に配薬トレイ３０への配薬動作をスタートすることもできる。
前記ＣＰＵの入力ポートにはまた、各種センサとして、装置内に収納されている配薬トレイ３０の種類や、配薬トレイ３０の有無を検出する配薬トレイ検出センサ１５６と、カートリッジ１０の有無を検出する格納部検出センサ１５７とが電気的に接続されている。配薬トレイ検出センサ１５６及び格納部検出センサ１５７は、図１１にのみ示す。
前記ＣＰＵの入力ポートにはまた、各種センサとして、装置内に収納されている配薬トレイ３０の種類や、配薬トレイ３０の有無を検出する配薬トレイ検出センサ１５６と、カートリッジ１０の有無を検出する格納部検出センサ１５７とが電気的に接続されている。配薬トレイ検出センサ１５６及び格納部検出センサ１５７は、図１１にのみ示す。
【0073】
前記ＣＰＵの入力ポートにはまた、取出し部５０におけるＸ方向移送部９１のホームポジション（以下、「ＨＰ」と略記する）を検出するＨＰセンサＸ用のＨＰセンサ９９、取出し部５０におけるＹ方向移送部１０１のＨＰを検出するＨＰセンサＹ用のＨＰセンサ１０９、取出し部５０におけるＺ方向移送部１１１のＨＰを検出するＨＰセンサＺ用のＨＰセンサ１１９が電気的に接続されている。
前記ＣＰＵの入力ポートにはまた、取出し部５０における吸着部５１（特には吸着パッド５２）のＨＰを検出するＨＰセンサＰ用のＨＰセンサ１５８が電気的に接続されている。
前記ＣＰＵの入力ポートにはまた、取出し部５０における吸着部５１（特には吸着パッド５２）のＨＰを検出するＨＰセンサＰ用のＨＰセンサ１５８が電気的に接続されている。
【0074】
前記ＣＰＵの出力ポートには、各種のモータドライバＸ～Ｚ、Ｐを介して、それぞれ、Ｘ方向移送部９１の駆動モータ９５、Ｙ方向移送部１０１の駆動モータ１０５、Ｚ方向移送部１１１の駆動モータ１１５、吸着パッド５２の姿勢動作変更用の駆動モータ６３が電気的に接続されている。
前記ＣＰＵの出力ポートに報知部を電気的に接続してもよい。この報知部は、 ＥＤ等の光、音声を含む音や振動によって、上記装置・各部がどのような状態にあるのかを報知したりするものである。スタッフ等が装置から離れていても服薬タイミングなどを知らせるためのスピーカやライト等を備えている。
前記ＣＰＵの出力ポートに報知部を電気的に接続してもよい。この報知部は、 ＥＤ等の光、音声を含む音や振動によって、上記装置・各部がどのような状態にあるのかを報知したりするものである。スタッフ等が装置から離れていても服薬タイミングなどを知らせるためのスピーカやライト等を備えている。
【0075】
前記外部薬剤情報もＩ／Ｏを通して前記ＣＰＵに入力され、記憶部１５２に格納され、服薬者への配薬の割り当てなどに利用される。なお、引出し部２１のＬＥＤ２５ａ１～２５ｄ５などを電気的に接続してもよい。
【0076】
タッチパネル１５１からの入力情報、各種のＨＰセンサ９９、１０９、１１９、１５８、各種センサ（図示せず）からの各種信号が前記ＣＰＵに入力されると、前記ＣＰＵからは、次の指令信号が出力される。すなわち、前記ＣＰＵからは、タッチパネル１５１の表示装置（上記報知部を含む）の音声装置や光装置、ＬＥＤ２５ａ１～２５ｄ５、駆動モータ６３、駆動モータ９５、駆動モータ１０５や駆動モータ１１５、あるいはＬＥＤに対応するドライバへの指示が前記ＣＰＵから出力されるようになっている。
【0077】
ＨＰセンサＰ用のＨＰセンサ１５８と、モータドライバＰを介して駆動モータ６３は、吸着部上下移動機構の駆動と制御に用いられる。
前記ＣＰＵは、後述する説明や制御フローチャートに示されている制御動作を実行させる機能を有する。
前記ＣＰＵは、後述する説明や制御フローチャートに示されている制御動作を実行させる機能を有する。
【0078】
図１２、図１３を参照して、比較例としての従来の服薬支援装置の基本的な動作を述べる。図１２は従来の服薬支援装置の基本的な動作順序を示すフローチャート、図１３は図１２のサブルーチンプログラムであるＨＰ移動処理を示すフローチャートである。図１２、図１３に示す動作は、制御部１５０の前記ＣＰＵの制御指令の下に実行される。
図１１に示すスタ－トスイッチ１５５をオン（以下、「ＯＮ」とも記載する）すると処理が開始され、図１２において、先ずイニシャライズが行われる（図１２中の破線枠で示すイニシャライズ部分参照、ステップＳ１～ステップＳ２参照）。
イニシャライズは、図１３に示すようなサブル－チンでＨＰセンサとそれに対応する駆動モ－タの制御を行い、制御対象をＨＰセンサがＯＮする所定のホ－ムポジションに位置させる（図１３のステップＳ１６～ステップＳ１７参照）。以下は、図１１に示すタイマ－部１５３によって自動的に行われるプロセスとなるが、事前に外部から得た薬剤情報又は図１１に示すタッチパネル１５１からの入力に基づき、朝・昼・夜・寝る前の服薬支援業務に対応するような特定のタイミングで次のような連続動作が行われる。
図１１に示すスタ－トスイッチ１５５をオン（以下、「ＯＮ」とも記載する）すると処理が開始され、図１２において、先ずイニシャライズが行われる（図１２中の破線枠で示すイニシャライズ部分参照、ステップＳ１～ステップＳ２参照）。
イニシャライズは、図１３に示すようなサブル－チンでＨＰセンサとそれに対応する駆動モ－タの制御を行い、制御対象をＨＰセンサがＯＮする所定のホ－ムポジションに位置させる（図１３のステップＳ１６～ステップＳ１７参照）。以下は、図１１に示すタイマ－部１５３によって自動的に行われるプロセスとなるが、事前に外部から得た薬剤情報又は図１１に示すタッチパネル１５１からの入力に基づき、朝・昼・夜・寝る前の服薬支援業務に対応するような特定のタイミングで次のような連続動作が行われる。
【0079】
指定の時間になるとＣＰＵは駆動モ－タをＺ→Ｘ→Ｙ（駆動モ－タ１１５→駆動モ－タ９５→駆動モ－タ１０５）の順に駆動し、取出し部５０を所定のカ－トリッジ１０まで移動させる（図１２の破線枠で囲んだ取出し部移動（１）部分、ステップＳ３～ステップＳ５）。次に取り出し処理の一連の動作として、駆動モータＰ用の駆動モ－タ６３を駆動し、吸着パッド５２を薬剤パック２に近接させ（図８（ｂ）参照）、真空エジェクタバルブ１２３（後述する図１４参照）を制御して吸着パッド５２による吸引を行って薬剤パック２を吸着し、続けて駆動モ－タ６３と駆動モ－タＸ用の駆動モ－タ９５を連係動作させて薬剤パック２をカ－トリッジ１０の下方から取り出す（図８（ｃ）～図８（ｄ）参照）。そして吸着パッド５２の姿勢を回転させ、薬剤パック２を垂直状態に保持する（図８（ｅ）～図８（ｆ）、ステップＳ６～ステップＳ８参照）。
【0080】
次にＣＰＵは駆動モ－タをＺ→Ｘ→Ｙ（駆動モ－タ１１５→駆動モ－タ９５→駆動モ－タ１０５）の順に駆動して取出し部５０を移動して薬剤パック２を所定の配薬トレイ３０の区画３３の上方に移送し（図１２の破線枠の取出し部移動（２）部分、ステップＳ９～ステップＳ１１参照）、配薬処理を行う。配薬処理では、取出し部５０の停止後に真空エジェクタバルブ１２３（後述する図１４参照）を制御して真空破壊を行い、吸着状態を解除して薬剤パック２を剥離し、配薬トレイ３０に配薬する（図９（ｇ）～図９（ｈ）参照）。この動作を複数回繰り返し、所定の人数分の薬剤パックの配薬が終了すると服用介助者に準備が完了したことをスピ－カやライトの報知部１５４を動作させて報知する（ステップＳ１２～ステップＳ１５参照）。
【0081】
上記比較例では、カートリッジ１０からパック２を取り出す際に、取出し部５０をカートリッジ１０の下側に位置させて、カートリッジ１０の下方向からパック２が取り出される。このように、カートリッジ１０の下側からパック２を取ることで次のパック２が下方向（パック取出し開口部１７の方向）に、カートリッジ１０内に残っているパック２及び可動板１６の自重で自動的に移動するため、カートリッジ１０内のパック２の残量に関わらず、取出し部５０が簡易な構成で同一の動作をすることができる。
【0082】
上記比較例によれば、簡易な構成で、格納手段内の薬剤パックの保持を確実に行うとともに、薬剤パックを格納手段から取り出す際に、１薬剤パックずつスムーズに安定して取り出すことが可能な服薬支援装置を提供することができる。
より具体的には、薬剤パックを格納手段内に保持することが可能であるとともに、取り出しやすさと落ちにくさを両立することが可能であって、取出し手段により取り出す次の薬剤パックの落下や支持姿勢が崩れることを防ぐことが可能な服薬支援装置を提供することができるものであった。
より具体的には、薬剤パックを格納手段内に保持することが可能であるとともに、取り出しやすさと落ちにくさを両立することが可能であって、取出し手段により取り出す次の薬剤パックの落下や支持姿勢が崩れることを防ぐことが可能な服薬支援装置を提供することができるものであった。
【0083】
しかしながら、上記比較例には上記した背景技術及び課題で述べた問題点のあることが試験等を行う中で判明したので、ここで補足説明する。
特許文献１に開示されているように、複数人（多くは他人数）が入居する介護施設等では、複数人分のパックを一度に取り出せるような区画を備えた配薬トレイが提案されたが、配薬トレイの各区画にパックを平置き（パック厚さ方向が略鉛直となる向きで置く状態）にすると、配薬トレイを含め装置が大型化してしまう。そのため、複数人に対応した配薬トレイの狭い領域の区画内にパックを縦置き（パック厚さ方向が略水平となる向きで置く状態）にする必要があった。このような背景技術の事情によって、以下の問題点が生じる。
特許文献１に開示されているように、複数人（多くは他人数）が入居する介護施設等では、複数人分のパックを一度に取り出せるような区画を備えた配薬トレイが提案されたが、配薬トレイの各区画にパックを平置き（パック厚さ方向が略鉛直となる向きで置く状態）にすると、配薬トレイを含め装置が大型化してしまう。そのため、複数人に対応した配薬トレイの狭い領域の区画内にパックを縦置き（パック厚さ方向が略水平となる向きで置く状態）にする必要があった。このような背景技術の事情によって、以下の問題点が生じる。
【0084】
図９（ｇ）に示した通り、配薬トレイ３０にパック２を差し込む直前では、取出し部５０の吸着パッド５２によってパック２が縦向きに吸着保持されている。この姿勢状態の取出し部５０が移送部９０によって、配薬トレイ３０が設置されている設置箇所の略真上まで運ばれると、上記真空エジェクタバルブ１２３（後述の図１４参照）の駆動が停止する。これにより、吸着パッド５２によるパック２の吸着保持状態が解除されることで、パック２を落下させて下方に位置する配薬トレイ３０の狭い所定の区画３３内に縦置きに差し込む。
吸着パッド５２を備えた取出し部５０では、パック２の吸着保持を解除する時に上記真空エジェクタバルブ１２３（後述の図１４参照）により、吸気パッド５２から少量の空気を噴出させて、いわゆる真空破壊（負圧から大気圧への切換）を行う（図９（ｈ）参照）。この際の真空破壊圧が強いとパック２は吹き飛ばされてしまうことで所定の区画３３内に収まらず、逆に弱いと軽量のパック２は静電気によって吸着パッド５２に張り付いてしまう。何れの場合でも配薬トレイ３０の所定の区画３３内に整然と確実に落下しなくなってしまう不具合が発生する。
吸着パッド５２を備えた取出し部５０では、パック２の吸着保持を解除する時に上記真空エジェクタバルブ１２３（後述の図１４参照）により、吸気パッド５２から少量の空気を噴出させて、いわゆる真空破壊（負圧から大気圧への切換）を行う（図９（ｈ）参照）。この際の真空破壊圧が強いとパック２は吹き飛ばされてしまうことで所定の区画３３内に収まらず、逆に弱いと軽量のパック２は静電気によって吸着パッド５２に張り付いてしまう。何れの場合でも配薬トレイ３０の所定の区画３３内に整然と確実に落下しなくなってしまう不具合が発生する。
【0085】
（実施形態１）
以下、上記問題を解決する本発明に係る実施例を含む実施形態１について詳述する。まず、図１４を参照して本発明に係る実施形態のエア配管と薬剤パック検知センサの構成及び動作について説明する。図１４（ａ）、図１４（ｂ）は、エア配管の概略と薬剤パック検知センサの構成及び動作について説明する図である。
同図において、コンプレッサー１２１に蓄えられた圧縮空気はコンプレッサー制御部１２０から与えられる電力の断続によって一定以上の圧力に保たれ、レギュレ－タ１２２を介することで所望の圧力と流量のエアが供給される。真空エジェクタバルブ１２３は剥離動作制御部１３０からの電力と信号によって制御され、コンプレッサー１２１からの圧縮空気を使用して吸着や真空破壊を生じさせる。吸着や真空破壊を生じさせるエアの流れを図中に矢印で模式的に示した。
以下、上記問題を解決する本発明に係る実施例を含む実施形態１について詳述する。まず、図１４を参照して本発明に係る実施形態のエア配管と薬剤パック検知センサの構成及び動作について説明する。図１４（ａ）、図１４（ｂ）は、エア配管の概略と薬剤パック検知センサの構成及び動作について説明する図である。
同図において、コンプレッサー１２１に蓄えられた圧縮空気はコンプレッサー制御部１２０から与えられる電力の断続によって一定以上の圧力に保たれ、レギュレ－タ１２２を介することで所望の圧力と流量のエアが供給される。真空エジェクタバルブ１２３は剥離動作制御部１３０からの電力と信号によって制御され、コンプレッサー１２１からの圧縮空気を使用して吸着や真空破壊を生じさせる。吸着や真空破壊を生じさせるエアの流れを図中に矢印で模式的に示した。
【0086】
エア配管１２５は、真空エジェクタバルブ１２３の図において右方の先で二股に分れ、吸着パッド支持部材５４に固定された２個の吸着パッド５２に接続されている。２個の吸着パッド５２は、薬剤パック２の取り出し時に薬剤パック２に対して線対称に位置するように配置されている。薬剤パック２は、図７（ｂ）に示したと同様に、図１４（ａ）、図１４（ｂ）ではＹ方向に沿って所定の間隔で並んで配置されている。
これらの吸着パッド５２の間に、同じく吸着パッド支持部材５４に固定された薬剤パック検知センサ１２７が配置されている。薬剤パック検知センサ１２７は、本発明に係る検知手段の一例であり、この例ではプッシュロッド式である。薬剤パック検知センサ１２７は、図１４（ｂ）に示すように、各吸着パッド５２に吸着保持された薬剤パック２に対して押圧されたロッド１２８が所定量押し込まれるとＯＮし、信号を受けた剥離動作制御部１３０は薬剤パック２が保持されている状態であると判断する。図１４（ａ）では、薬剤パック２が吸着パッド５２に保持されていない状態であるが、この時の吸着パッド５２の高さ寸法はＬ１で、ロッド１２８の先端と吸着パッド５２の端面が略同一位置に並ぶように設定されている。
これらの吸着パッド５２の間に、同じく吸着パッド支持部材５４に固定された薬剤パック検知センサ１２７が配置されている。薬剤パック検知センサ１２７は、本発明に係る検知手段の一例であり、この例ではプッシュロッド式である。薬剤パック検知センサ１２７は、図１４（ｂ）に示すように、各吸着パッド５２に吸着保持された薬剤パック２に対して押圧されたロッド１２８が所定量押し込まれるとＯＮし、信号を受けた剥離動作制御部１３０は薬剤パック２が保持されている状態であると判断する。図１４（ａ）では、薬剤パック２が吸着パッド５２に保持されていない状態であるが、この時の吸着パッド５２の高さ寸法はＬ１で、ロッド１２８の先端と吸着パッド５２の端面が略同一位置に並ぶように設定されている。
【0087】
図１４（ｂ）は、薬剤パック２有りの時の薬剤パック検知センサ１２７の動作を表しており、薬剤パック２が吸着パッド５２によって吸着・保持され、ロッド１２８が押し込まれた状態にある。この時、吸着パッド５２は負圧によって圧縮されて高さ寸法はＬ２となり、薬剤パック２は図１４（ａ）の吸着パッド５２の端部よりも（Ｌ１－Ｌ２）だけ後退した位置で保持されている。薬剤パック２に当接したロッド１２８も同様に（Ｌ１－Ｌ２）だけ押し込まれてＯＮし、エア配管１２５中のエアが真空を維持しつつ薬剤パック２が保持されている状態であることが検知できるようになる。
なお、薬剤パック２が保持されていることを検知できるのならば、薬剤パック２の任意の場所で検知してもよいし、また薬剤パック検知センサ１２７のような接触式に限らず、後述の実施形態２で用いるセンサのように光検知式などの非接触式の「検知手段」でも構わない。センサの配置位置が吸着パッド支持部材５４上でなくともよいし、取出し部５０以外の例えば配薬トレイ３０側に設置されていても構わない。
なお、薬剤パック２が保持されていることを検知できるのならば、薬剤パック２の任意の場所で検知してもよいし、また薬剤パック検知センサ１２７のような接触式に限らず、後述の実施形態２で用いるセンサのように光検知式などの非接触式の「検知手段」でも構わない。センサの配置位置が吸着パッド支持部材５４上でなくともよいし、取出し部５０以外の例えば配薬トレイ３０側に設置されていても構わない。
【0088】
図１１、図１５を参照して、実施形態１の構成及び動作について説明する。図１５（ａ）～図１５（ｄ）は実施形態１に係る取出し部における剥離部の要部構成及び動作を示す図である。なお、図１５（ａ）は図１５（ａ）の正面図の側面図であり、両図共に図の簡明化を図るため薬剤パックの図示を省略している。
実施形態１に係る服薬支援装置２００は、上記した図１～図１３に示した比較例の取出し部５０と比較して、取出し部５０の構成及び動作を変更した取出し部５０Ａと、図１１に破線で囲んで示す剥離動作制御部１３０を新規に用いる点が主に相違する。この他の実施形態１の構成及び動作については、図１～図１３に示した服薬支援装置２００と同様である。
実施形態１に係る服薬支援装置２００は、上記した図１～図１３に示した比較例の取出し部５０と比較して、取出し部５０の構成及び動作を変更した取出し部５０Ａと、図１１に破線で囲んで示す剥離動作制御部１３０を新規に用いる点が主に相違する。この他の実施形態１の構成及び動作については、図１～図１３に示した服薬支援装置２００と同様である。
【0089】
本実施形態１の特徴として、図１１において破線で囲んだ剥離動作制御部１３０を備えている。剥離動作制御部１３０は、前記ＣＰＵによって制御される。すなわち、前記ＣＰＵは、薬剤パック検知センサ１２７からの信号に基づき、薬剤パックの剥離が所定のタイミングで実行されたか否かの成否を判定し、その結果に応じて真空エジェクタバルブ１２３や剥離手段用アクチュエ－タ（後述するソレノイド６８）などを制御し、順次連携して動作させることが可能になっている。
換言すれば、剥離動作制御部１３０は、薬剤パック検知センサ１２７からの信号に基づき、前記ＣＰＵの制御指令の下に、真空エジェクタドライバ１２４を介して真空エジェクタバルブ１２３の制御動作と、剥離手段用ドライバとしてのソレノイドドライバを介して駆動源としてのソレノイド６８の制御動作とを行い、最終的に剥離ヘッド６５の制御動作を行う制御構成である。
図１１では上記動作を行うグル－プとして便宜的に破線で囲ったが、剥離動作には他のモ－タドライバによる駆動などが含まれる場合もある。
換言すれば、剥離動作制御部１３０は、薬剤パック検知センサ１２７からの信号に基づき、前記ＣＰＵの制御指令の下に、真空エジェクタドライバ１２４を介して真空エジェクタバルブ１２３の制御動作と、剥離手段用ドライバとしてのソレノイドドライバを介して駆動源としてのソレノイド６８の制御動作とを行い、最終的に剥離ヘッド６５の制御動作を行う制御構成である。
図１１では上記動作を行うグル－プとして便宜的に破線で囲ったが、剥離動作には他のモ－タドライバによる駆動などが含まれる場合もある。
【0090】
実施形態１の取出し部５０Ａは、図７、図８等に示した比較例の取出し部５０と比較して、剥離部６４を新設した点、図１４に示した薬剤パック検知センサ１２７を有する（図１５では図示を省略している）点が主に相違する。
なお、図１５等のガイド部材５９及びガイド溝５９ａは、図７、図８等に示した比較例の取出し部５０のそれらと比較して形状及び形成範囲が多少違うだけであり、機能的には全く同じであるため、同じ符号を用いることとする。
なお、図１５等のガイド部材５９及びガイド溝５９ａは、図７、図８等に示した比較例の取出し部５０のそれらと比較して形状及び形成範囲が多少違うだけであり、機能的には全く同じであるため、同じ符号を用いることとする。
【0091】
図１５（ａ）、図１５（ｂ）に示すように、取出し部５０Ａの構成においては、吸着手段である吸着パッド５２の近傍のやや下方に、吸着パッド５２から薬剤パック２を強制的な剥離動作によって引き がす押圧手段ないし剥離手段としての剥離ヘッド６５等を備えた剥離部６４が配置されている。
本実施形態１では、吸着パッド５２から薬剤パック２を剥離させる強制的な剥離動作が、薬剤パック２を押圧する押圧手段としての機能を有する剥離ヘッド６５によって実行される。
本実施形態１では、吸着パッド５２から薬剤パック２を剥離させる強制的な剥離動作が、薬剤パック２を押圧する押圧手段としての機能を有する剥離ヘッド６５によって実行される。
【0092】
薬剤パックの有無を検知する本発明に係る検知手段は、薬剤パック２に接触して押圧されることにより被検知物を検知する接触式センサである薬剤パック検知センサ１２７を含め、後述する実施形態２に示す光検知式などの非接触式センサであってもよく、本発明に係る必須の構成である。
【0093】
剥離部６４は、剥離ヘッド６５と、剥離ヘッド６５に固定されたプランジャ６６と、プランジャ６６に固定されたバネ係止部６６ａと、バネ６７と、プランジャ６６及び引張りバネ６７を収納する筐体６４ａと、筐体６４ａ内に固定して設けられたバネ係止部６４ｂと、剥離ヘッド６５とプランジャ６６を直線運動させる駆動源としてのソレノイド６８とを有している。
【0094】
剥離部６４の筐体６４ａは、可動部材である吸着パッド支持部材５４とは別に、吸着パッド支持部材５４の下方近傍に干渉することなく独立して設けられている。
剥離ヘッド６５は、カートリッジ１０から取り出したパック２を縦置き状態で吸着保持している吸着パッド５２からパック２を強制的に剥離させるものである。剥離ヘッド６５は、パック２の平面部を押圧する矩形状の押圧部を有し、剥離手段用アクチュエータによってパック２の押圧動作を行えるようになっている。図１１には、剥離手段用アクチュエータとしてソレノイド６８を記載している。
剥離ヘッド６５は、カートリッジ１０から取り出したパック２を縦置き状態で吸着保持している吸着パッド５２からパック２を強制的に剥離させるものである。剥離ヘッド６５は、パック２の平面部を押圧する矩形状の押圧部を有し、剥離手段用アクチュエータによってパック２の押圧動作を行えるようになっている。図１１には、剥離手段用アクチュエータとしてソレノイド６８を記載している。
【0095】
バネ６７は、バネ係止部６６ａとバネ係止部６４ｂとの間に設けられた例えば引張りバネであり、ソレノイド６８に電力が供給されていないソレノイド電源オフ時にはバネ係止部６６ａが図において右方に引っ張る向きに付勢されており、バネ係止部６６ａが筐体６４ａに常に圧接している状態にある。
剥離ヘッド６５は、薬剤パックの平面部を押圧する矩形の押圧部を持ち、押圧動作を行えるようになっている。アクチュエータの駆動源としては、剥離手段用ドライバとしてのソレノイドドライバによって駆動されるソレノイド６８を用いている例を挙げている。なお、剥離手段用ドライバは、用いられる駆動源によってはソレノイドドライバに限らず、例えばモ－タドライバやエアドライバで作動するピストンなどが挙げられ、構成に応じて適宜組み合わせて用いることが可能である。
剥離ヘッド６５は、薬剤パックの平面部を押圧する矩形の押圧部を持ち、押圧動作を行えるようになっている。アクチュエータの駆動源としては、剥離手段用ドライバとしてのソレノイドドライバによって駆動されるソレノイド６８を用いている例を挙げている。なお、剥離手段用ドライバは、用いられる駆動源によってはソレノイドドライバに限らず、例えばモ－タドライバやエアドライバで作動するピストンなどが挙げられ、構成に応じて適宜組み合わせて用いることが可能である。
【0096】
図１５（ｃ）は、カ－トリッジ１０から取り出された薬剤パック２が吸着パッド５２に吸着・保持された状態で配薬トレイ３０の上方に運ばれた時の取出し部５０Ａと配薬トレイ３０とを表している。薬剤パック２は縦向き（パック厚さ方向が略水平となる向き）で保持されている。薬剤パック２の端部の極端なカ－ルが引っ掛かったり、保持部に生じる静電気で張り付いたりなどして薬剤パック２が落下しない不具合が生じた場合、薬剤パック検知センサ１２７（図１４参照）からの情報によって、剥離動作制御部１３０の制御機能も有する前記ＣＰＵが吸着解除不良による剥離の失敗と判定する。
この際、前記ＣＰＵからの指令信号が剥離手段用ドライバから剥離ヘッド６５のソレノイド６８へ送出される。これにより、剥離ヘッド６５が薬剤パック２の右面を押圧し、剥離ヘッド６５を図の左方に移動させて強制的に吸着パッド５２から薬剤パック２の引っ掛かりや張り付き状態を解消させて配薬トレイ３０の区画３３に落下させるようになっている（図１５（ｄ）参照）。この時、剥離ヘッド６５の動作とタイミングを合わせて一回または複数回の吸着解除を行ってもよい。
この際、前記ＣＰＵからの指令信号が剥離手段用ドライバから剥離ヘッド６５のソレノイド６８へ送出される。これにより、剥離ヘッド６５が薬剤パック２の右面を押圧し、剥離ヘッド６５を図の左方に移動させて強制的に吸着パッド５２から薬剤パック２の引っ掛かりや張り付き状態を解消させて配薬トレイ３０の区画３３に落下させるようになっている（図１５（ｄ）参照）。この時、剥離ヘッド６５の動作とタイミングを合わせて一回または複数回の吸着解除を行ってもよい。
【0097】
すなわち、薬剤パック検知センサ１２７（図１５では図示を省略している）からの信号に基づき薬剤パック２が所定のタイミングで剥離されたか否かを判定する剥離成否判定手段としての機能を有する前記ＣＰＵの判断によって、押圧手段である剥離ヘッド６５の動作とタイミングを合わせて一回または複数回の吸着解除が上述のように行われる。
【0098】
なお、図１５に示した実施形態１の例では、２個の吸着パッド５２の中心に対して剥離ヘッド６５が線対称となるように配置されている場合、吸着パッド５２に吸着保持されているパック２の広い範囲を押圧することができるので、より確実に吸着パッド５２に引っ掛かったり張り付いたりしたパック２を剥離することができるとも言える。
【0099】
（実施形態２）
図１１、図１６を参照して、実施形態２の構成及び動作について説明する。図１６（ａ）は実施形態２において、吸着パッドから薬剤パックを強制的な剥離動作によって引き がす構成とその動作について説明する正面図、図１６（ｂ）は図１６（ａ）の側面図である。
実施形態２に係る服薬支援装置２００は、上記した図１１、図１５に示した実施形態１と比較して、取出し部５０Ａに代えて、取出し部５０Ｂを用いる点、図１１に破線で囲んで示す剥離動作制御部１３０が実施形態１とは別の構成である点が主に相違する。この他の実施形態２の構成及び動作については、図１１、図１５に示した実施形態１と同様である。
図１１、図１６を参照して、実施形態２の構成及び動作について説明する。図１６（ａ）は実施形態２において、吸着パッドから薬剤パックを強制的な剥離動作によって引き がす構成とその動作について説明する正面図、図１６（ｂ）は図１６（ａ）の側面図である。
実施形態２に係る服薬支援装置２００は、上記した図１１、図１５に示した実施形態１と比較して、取出し部５０Ａに代えて、取出し部５０Ｂを用いる点、図１１に破線で囲んで示す剥離動作制御部１３０が実施形態１とは別の構成である点が主に相違する。この他の実施形態２の構成及び動作については、図１１、図１５に示した実施形態１と同様である。
【0100】
本実施形態２では、図１１において破線で囲んだ剥離動作制御部１３０を備えている。実施形態２の剥離動作制御部１３０は、薬剤パック検知センサ１２７に代えた光センサ１２９からの信号に基づき、前記ＣＰＵは、真空エジェクタドライバ１２４を介して真空エジェクタバルブ１２３の制御動作と、剥離手段用ドライバとしてのモータドライバを介して剥離手段用アクチュエータである、剥離部材７６を駆動する駆動モータ７８の制御動作を行う制御構成である。
すなわち、前記ＣＰＵは、光センサ１２９からの信号に基づき、薬剤パックの剥離が所定のタイミングで実行されたか否かの成否を判定し、その結果に応じて真空エジェクタバルブ１２３と駆動モータ７８とを制御し、順次連携して動作させることが可能になっている。
すなわち、前記ＣＰＵは、光センサ１２９からの信号に基づき、薬剤パックの剥離が所定のタイミングで実行されたか否かの成否を判定し、その結果に応じて真空エジェクタバルブ１２３と駆動モータ７８とを制御し、順次連携して動作させることが可能になっている。
【0101】
実施形態２の取出し部５０Ｂは、実施形態１の取出し部５０Ａと比較して、剥離部６４に代えて、剥離部７４を用いる点、接触式の薬剤パック検知センサ１２７に代えて、非接触式の薬剤パック検知センサでもある光センサ１２９を用いる点が主に相違する。
【0102】
図１６（ａ）に示すように、実施形態２の構成では、吸着手段である吸着パッド５２の近傍のやや上方に、吸着パッド５２から薬剤パック２を強制的な剥離動作によって引き がす押圧手段としてのレバー式の剥離部材７６を備えた剥離部７４が配置されている。
本実施形態２の特徴は、光センサ１２９からの信号に基づいて、吸着パッド５２から薬剤パック２を剥離させる強制的な剥離動作が、薬剤パック２を押圧する押圧手段としての機能を有する剥離部材７６によって実行される点にある。
本実施形態２の特徴は、光センサ１２９からの信号に基づいて、吸着パッド５２から薬剤パック２を剥離させる強制的な剥離動作が、薬剤パック２を押圧する押圧手段としての機能を有する剥離部材７６によって実行される点にある。
【0103】
薬剤パック２の有無を検知する本発明に係る検知手段は、光検知式などの非接触式センサである反射型の光センサ１２９を用いている。光センサ１２９は、吸着パッド５２に吸着保持されている薬剤パック２のやや下部に向けられて出射光が当たるように設置され、薬剤パック２が吸着パッド５２に吸着保持されているか否かを検知できるようになっている。
非接触式センサである光センサ１２９の利点として、設置場所の自由度が高い点が挙げられる。すなわち、薬剤パックの色々な部分に対して多方向からの検知ができる、検知距離の長いレーザセンサなどを使用すれば取出し部以外の例えば配薬トレイ側や本体フレーム側といった多様な設置場所に設置できるようになる。このように、光センサ１２９は、薬剤パックに対して吸着時や剥離時の妨げになるような余計な力がかからない検知方式である点が挙げられる。
非接触式センサである光センサ１２９の利点として、設置場所の自由度が高い点が挙げられる。すなわち、薬剤パックの色々な部分に対して多方向からの検知ができる、検知距離の長いレーザセンサなどを使用すれば取出し部以外の例えば配薬トレイ側や本体フレーム側といった多様な設置場所に設置できるようになる。このように、光センサ１２９は、薬剤パックに対して吸着時や剥離時の妨げになるような余計な力がかからない検知方式である点が挙げられる。
【0104】
図１６（ａ）に示すように、レバー式の剥離部材７６の先端は、吸着パッド５２によって吸着保持されているパック２の中心位置よりも上方に作用する構成を有する。
剥離部７４は、ガイド部材５９の最下部に固設された不動部材７９と、所定角度の範囲内で不動部材７９に揺動可能に設けられた剥離手段としての剥離部材７６と、剥離部材７６を回転可能に支持する回転支軸７７と、回転支軸７７に連結され、剥離部材７６を所定角度の範囲内で回転駆動する駆動手段としての駆動モータ７８とを具備する。剥離部材７６はレバー・棒状をなし、取出し部５０Ｂを構成している他の部材や構成部品と干渉しないように設けられている。
剥離部７４は、ガイド部材５９の最下部に固設された不動部材７９と、所定角度の範囲内で不動部材７９に揺動可能に設けられた剥離手段としての剥離部材７６と、剥離部材７６を回転可能に支持する回転支軸７７と、回転支軸７７に連結され、剥離部材７６を所定角度の範囲内で回転駆動する駆動手段としての駆動モータ７８とを具備する。剥離部材７６はレバー・棒状をなし、取出し部５０Ｂを構成している他の部材や構成部品と干渉しないように設けられている。
【0105】
実施形態２の動作を説明する。実施形態２では、パック２が吸着パッド５２によって縦向きで吸着保持されている図１６（ａ）に示す状態から図１６（ｂ）に示す動作を行う。詳細には、真空エジェクタバルブ１２３（図１４参照）を停止した後、すなわち真空破壊による吸着パッド５２によるパック２の吸着保持解除後に、剥離部７４の駆動を開始する。駆動モータ７８の回転駆動によって、図１６（ｂ）に示すように剥離部材７６を太矢印方向（図において反時計回り方向）に回転させ、パック２の上方から下に叩き落とす。これにより、吸着パッド５２によって縦向きで吸着保持されていたパック２が強制的に引き剥がされて、配薬トレイ３０の所定の区画３３に点線で示すように整然と収納される。その後、駆動モータ７８を逆転駆動して剥離部７４の駆動を停止する。
【0106】
薬剤パックの落下不具合は、薬剤パックの端部に極端なカールが生じて、それが吸着手段である吸着パッド５２に引っ掛かったり、また吸着手段と薬剤パックの間で静電気が生じて張り付いたりすることで起こるため、実施形態２の例では原因となっている箇所の近くに剥離部材７６が作用することで剥離効果を向上させることができる。
【0107】
実施形態２によれば、取り出した薬剤パックと吸着パッド５２との接触部中心より上方に剥離部材７６で押圧することで、落下不具合の原因箇所により近いところに作用するため剥離効果が上がる。
なお、図１６に示す実施形態２では、剥離部材７６は回転支軸７７で回転支持された構成としているが、これに限らず、直線的に動作する構成であっても構わない。
なお、図１６に示す実施形態２では、剥離部材７６は回転支軸７７で回転支持された構成としているが、これに限らず、直線的に動作する構成であっても構わない。
【0108】
図１７～図２０を参照して剥離手段の形状及び吸着パッドの個数や配置のバリエ－ションについての各種変形例を説明する。図１７～図２０は、変形例１～４に対応して剥離手段の形状及び吸着パッドの個数や配置を示す側面図である。図１５に示した実施形態１の押圧手段ないし剥離手段としての剥離ヘッド６５の押圧部が単純な矩形の押圧部であったが、吸着パッド面と同じ側から薬剤パックを押圧する場合、なるべく吸着パッド面に近接した位置を押圧する方が剥離の確実性が高まる。
【0109】
図１７に示す変形例１の取出し部５０Ｃは、図１５に示した実施形態１の取出し部５０Ａと比較して、剥離手段としての剥離ヘッド６５Ａの押圧面を剥離ヘッド６５よりもより大きくすると共に、吸着パッド５２の個数を単数に減じた点が相違する。剥離ヘッド６５Ｃは、吸着パッド５２面に近接した位置を押圧する方が剥離の確実性が高まるという観点から、そのような効果を最大限狙いつつ、可動時に吸着パッド５２と接触しないように矩形の一部を切り欠いた形状に設定している。
【0110】
図１８に示す変形例２の取出し部５０Ｄは、図１５に示した実施形態１の取出し部５０Ａと比較して、剥離手段としての剥離ヘッド６５Ｄの押圧面を剥離ヘッド６５よりもより大きくした点が相違する。剥離ヘッド６５Ｄは、変形例１と同様に吸着パッド５２面に近接した位置を押圧する方が剥離の確実性が高まるという観点から、そのような効果を最大限狙いつつ、可動時に吸着パッド５２と接触しないように矩形の一部を切り欠いた形状に設定している。
【0111】
図１９に示す変形例３の取出し部５０Ｅは、図１５に示した実施形態１の取出し部５０Ａと比較して、剥離手段としての剥離ヘッド６５Ｅの押圧面を剥離ヘッド６５よりもより大きくした点が相違する。剥離ヘッド６５Ｅは、変形例１～３と同様に吸着パッド５２面に近接した位置を押圧する方が剥離の確実性が高まるという観点から、そのような効果を最大限狙いつつ、可動時に吸着パッド５２と接触しないように略多角形の押圧部となるような形状に設定している。
【0112】
図２０に示す変形例４の取出し部５０Ｆは、図１５に示した実施形態１の取出し部５０Ａと比較して、剥離手段としての剥離ヘッド６５Ｆの押圧面を剥離ヘッド６５よりもより大きくした点が相違する。剥離ヘッド６５Ｆは、変形例１～４と同様に吸着パッド５２面に近接した位置を押圧する方が剥離の確実性が高まるという観点から、そのような効果を最大限狙いつつ、可動時に吸着パッド５２と接触しないように略円形ないし楕円の押圧部となるような形状に設定している。
【0113】
変形例１～４の押圧部の形状に特段の制約はないが、上記のどの例にも当てはまるが吸着保持される薬剤パックの中心に対して線対称となるような形状及び配置であることが望ましい。
また、図１９の変形例３、図２０の変形例４においては、吸着パッド５２が２個水平に配置されている。吸着パッド５２の個数や配置についても制限はないが、薬剤パック２の中心に対して線対称となるように配置されることが望ましい。なぜなら段違いに配置されていると薬剤パック２が傾いて落下してしまい、正しく配薬されなくなる恐れがあるからである。
また、図１９の変形例３、図２０の変形例４においては、吸着パッド５２が２個水平に配置されている。吸着パッド５２の個数や配置についても制限はないが、薬剤パック２の中心に対して線対称となるように配置されることが望ましい。なぜなら段違いに配置されていると薬剤パック２が傾いて落下してしまい、正しく配薬されなくなる恐れがあるからである。
【0114】
図２１（ａ）、図２１（ｂ）を参照して図１１の剥離動作制御部１３０によって行われるサブル－チン処理を説明する。このサブル－チンは図１２に示したメインル－チンの配薬処理部分（グレー色で表示）に対応している。図２１（ａ）は通常の配薬動作において所定のタイミングで真空エジェクタバルブ１２３（図１４参照）を制御して真空破壊を生じさせ、薬剤パック２の吸着解除を行ったにもかかわらず、薬剤パック検知センサ１２７が依然としてＯＮのまま、すなわち剥離失敗と判定された時、剥離が成功するまで繰り返し剥離手段用アクチュエ－タであるソレノイド６８や駆動モータ７８（図１１参照）による剥離手段の動作を行う（ステップＳ２０～ステップＳ２２）。この場合は単一の剥離手段ないし押圧手段のみの動作パタ－ンであるが、図２１（ｂ）のように先に真空破壊処理（１）（ステップＳ２５）を行い、それでも剥離失敗のままであれば真空破壊処理（２）（ステップＳ２７）を行い、再び剥離手段を動作させるような制御を行うと、より効果的に剥離失敗時の対応が可能となる（ステップＳ２８～ステップＳ２９）。
【0115】
図２２（ｃ）のように剥離手段を使わずに、真空破壊処理（１）と（２）のみで剥離動作を行うことも考えられ、図２１（ａ）や図２１（ｂ）の場合よりも効果は限定的だが、機械的な剥離手段及びその動作を省略できるため、コスト的には有利である（ステップＳ３０～ステップＳ３２）。
【0116】
図２２（ｄ）は機械的な剥離手段を省略できる別の例で、剥離手段として取出し部の移送手段のうちＸ駆動を用いて小刻みにＸ方向に往復移動する処理を行い、解除不良状態の薬剤パックを揺することによって強制的に剥離させるといった制御である。この場合も単独で用いる限りは機械的な剥離手段を省略できるため、コスト的には有利である。
上記の説明は強制的な剥離動作の一例であり、図２１（ａ）～図２２（ｄ）の任意の手段を連続して動作させたり、また動作が両立可能なものは同時に行ってもよい。以上のように薬剤パック検知センサ１２７あるいは光センサ１２９の検知結果を受けて機械的な剥離手段と真空破壊や取出し部の往復移動などの順序や同時の動作を適宜組み合わせることで、より確実に効果的な、もしくは低コストな構成で剥離が行えるようになる。
上記の説明は強制的な剥離動作の一例であり、図２１（ａ）～図２２（ｄ）の任意の手段を連続して動作させたり、また動作が両立可能なものは同時に行ってもよい。以上のように薬剤パック検知センサ１２７あるいは光センサ１２９の検知結果を受けて機械的な剥離手段と真空破壊や取出し部の往復移動などの順序や同時の動作を適宜組み合わせることで、より確実に効果的な、もしくは低コストな構成で剥離が行えるようになる。
【0117】
ところで薬剤パックの吸着解除不良が発生した時に吸着状態がアンバランスになって薬剤パックの姿勢に傾きが生じてしまう場合がある。特に吸着パッドが２個並んだ構成であると片方の吸着パッドだけ解除不良が発生して、薬剤パックがその平面部に垂直な軸回りに傾くケースが考えられる。その状態で薬剤パックを強制的に 離させると落下地点が不正確になり薬剤パックが配薬トレイ３０の所定の区画３３に入りきれなくなったり、区画３３の枠に一部が乗り上げたりして隣接する区画３３にその後配薬される別の薬剤パックの配薬を阻害する恐れがある。
そこで、図２３を参照して、これまで述べた発明内容を更に改良した実施態様として、服薬支援装置２００にパ－ジ部１９０を備え、薬剤パック２の剥離失敗時に取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つがパ－ジ部１９０まで薬剤パック２を移送する構成と動作を以下に説明する。
そこで、図２３を参照して、これまで述べた発明内容を更に改良した実施態様として、服薬支援装置２００にパ－ジ部１９０を備え、薬剤パック２の剥離失敗時に取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つがパ－ジ部１９０まで薬剤パック２を移送する構成と動作を以下に説明する。
【0118】
図２３に示す服薬支援装置２００には、装置本体の底部付近に剥離失敗時の薬剤パック２を入れるパ－ジ部１９０が設けられている。パ－ジ部１９０は、薬剤パック２の姿勢が傾いたまま落下しても十分受け取れるだけの大きさを持った箱状の一時格納部である。グレイ色の矢印は取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つの動作経路を、濃いグレイ色の矢印は薬剤パック２が取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つから強制的に剥離されてパ－ジ部１９０に移動する動きを表している。
取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つの任意の配薬位置Ｐｂ（図２３では最も左上部に位置する区画３３への配薬時）で剥離失敗と判定された場合、取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つはＸ移動→Ｚ移動を行ってイニシャル位置Ｐａであるパ－ジ部１９０上部に移動し、上述の強制的な剥離動作による剥離を成功するまで行って薬剤パック２を確実にパージ部１９０に落下させる。
以上のような構成動作により剥離失敗時の薬剤パック２を確実に移送経路から取り除き、次回以降の薬剤パック２について信頼性の高い移送が行えるようになる。
取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つの任意の配薬位置Ｐｂ（図２３では最も左上部に位置する区画３３への配薬時）で剥離失敗と判定された場合、取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つはＸ移動→Ｚ移動を行ってイニシャル位置Ｐａであるパ－ジ部１９０上部に移動し、上述の強制的な剥離動作による剥離を成功するまで行って薬剤パック２を確実にパージ部１９０に落下させる。
以上のような構成動作により剥離失敗時の薬剤パック２を確実に移送経路から取り除き、次回以降の薬剤パック２について信頼性の高い移送が行えるようになる。
【0119】
図２４にパ－ジ機能を備えた服薬支援装置２００の配薬処理のサブル－チンの一例を示す。この例ではＸ方向及びＺ方向の取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つのＨＰ位置が、パージ時の取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つの位置になるように設定されている。
図２４は、図２１（ａ）のサブル－チンに繰り返しカウントを追加し、剥離手段をＮ回動作させても剥離失敗と判定された場合、次ステップにジャンプする。次ステップは取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つをパ－ジ部１９０へ移動するプロセスであり、Ｘ方向のＨＰ移動処理を行ってからＺ方向も下方のＨＰであるイニシャル位置Ｐａに移動させることで、薬剤パック２をパ－ジ部１９０の上部に移送する。パ－ジ部１９０の上部では、薬剤パック２が剥離できるまで強制的に剥離手段を動作させ、剥離が成功するとパ－ジ処理が終了する。パ－ジ処理終了後はメインル－チンに戻り、再度前回と同じ薬剤パック２を対応する区画３３に配薬する。
図２４は、図２１（ａ）のサブル－チンに繰り返しカウントを追加し、剥離手段をＮ回動作させても剥離失敗と判定された場合、次ステップにジャンプする。次ステップは取出し部５０Ａ～５０Ｆの何れか１つをパ－ジ部１９０へ移動するプロセスであり、Ｘ方向のＨＰ移動処理を行ってからＺ方向も下方のＨＰであるイニシャル位置Ｐａに移動させることで、薬剤パック２をパ－ジ部１９０の上部に移送する。パ－ジ部１９０の上部では、薬剤パック２が剥離できるまで強制的に剥離手段を動作させ、剥離が成功するとパ－ジ処理が終了する。パ－ジ処理終了後はメインル－チンに戻り、再度前回と同じ薬剤パック２を対応する区画３３に配薬する。
【0120】
上記実施形態等には、実質的に以下の態様及び効果が記載されていたと言える。
すなわち、第１の態様は、薬剤パック２などの薬剤パックを格納するカートリッジ１０などの格納手段と、特定の前記薬剤パックの吸着及び剥離を行う吸着パッド５２などの吸着手段と、前記薬剤パックの有無を検知する薬剤パック検知センサ１２７や光センサ１２９などの検知手段と、前記検知手段からの信号に基づき前記薬剤パックが所定のタイミングで剥離されたか否かを判定するＣＰＵなどの剥離成否判定手段と、前記吸着手段からの前記薬剤パックの剥離動作を制御する剥離動作制御部１３０などの剥離動作制御手段と、を備え、前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、強制的な剥離動作によって前記吸着手段から前記薬剤パックを剥離させる服薬支援装置２００などの服薬支援装置である。
すなわち、第１の態様は、薬剤パック２などの薬剤パックを格納するカートリッジ１０などの格納手段と、特定の前記薬剤パックの吸着及び剥離を行う吸着パッド５２などの吸着手段と、前記薬剤パックの有無を検知する薬剤パック検知センサ１２７や光センサ１２９などの検知手段と、前記検知手段からの信号に基づき前記薬剤パックが所定のタイミングで剥離されたか否かを判定するＣＰＵなどの剥離成否判定手段と、前記吸着手段からの前記薬剤パックの剥離動作を制御する剥離動作制御部１３０などの剥離動作制御手段と、を備え、前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、強制的な剥離動作によって前記吸着手段から前記薬剤パックを剥離させる服薬支援装置２００などの服薬支援装置である。
【0121】
かかる構成により、第１の態様によれば、信頼性の高い服薬支援装置を提供することができる。付言すれば、第１の態様によれば、真空破壊圧の強弱に関わらず例えば配薬手段の所定区画に薬剤パックを配置することが可能な、信頼性の高い服薬支援装置を提供することができる。
【0122】
第２の態様は、第１の態様において、前記強制的な剥離動作が、前記薬剤パックを押圧する剥離ヘッド６５や剥離部材７６などの押圧手段によって行われる。
かかる構成により、第２の態様によれば、押圧手段を用いることで機械的に薬剤パックの確実な剥離が行える。
かかる構成により、第２の態様によれば、押圧手段を用いることで機械的に薬剤パックの確実な剥離が行える。
【0123】
第３の態様は、第１の態様において、前記強制的な剥離動作が、前記吸着手段による剥離動作を再び繰り返すことによって行われる。
かかる構成により、第３の態様によれば、吸着手段からの剥離（真空破壊）を繰り返すことによってコストアップせずに薬剤パックの剥離が行える。
かかる構成により、第３の態様によれば、吸着手段からの剥離（真空破壊）を繰り返すことによってコストアップせずに薬剤パックの剥離が行える。
【0124】
第４の態様は、第２の態様において、前記強制的な剥離動作が、前記吸着手段による剥離動作を再び繰り返すことによって行われる。
かかる構成により、第４の態様によれば、より確実な薬剤パックの剥離が行える。
かかる構成により、第４の態様によれば、より確実な薬剤パックの剥離が行える。
【0125】
第５の態様は、第１～第４の何れか１つの態様において、前記吸着手段を移動させて前記薬剤パックを移送する移送部９０などの移送手段と、前記吸着手段から剥離された前記薬剤パックを載置する配薬トレイ３０などの配薬手段と、を備える。
かかる構成により、第５の態様によれば、吸着手段に引っ掛かったり、張り付いてしまったりした薬剤パックを吸着手段から剥離させて配薬手段に配薬することができる。
かかる構成により、第５の態様によれば、吸着手段に引っ掛かったり、張り付いてしまったりした薬剤パックを吸着手段から剥離させて配薬手段に配薬することができる。
【0126】
第６の態様は、第５の態様において、前記強制的な剥離動作が、前記移送手段の移動動作によって行われる。
かかる構成により、第６の態様によれば、単独では、薬剤パックを揺することで従来構成のまま動的に剥離を行える。第２、第３又は第４の態様との併用では、より確実な薬剤パックの剥離が行える。
かかる構成により、第６の態様によれば、単独では、薬剤パックを揺することで従来構成のまま動的に剥離を行える。第２、第３又は第４の態様との併用では、より確実な薬剤パックの剥離が行える。
【0127】
第７の態様は、第５の態様において、前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、前記移送手段によって前記薬剤パックをパ－ジ部１９０などのパ－ジ部に移送する。
かかる構成により、第７の態様によれば、剥離が失敗した時の薬剤パックをパ－ジ部に移動することで、次回以降の配薬を確実に行うことができる。
かかる構成により、第７の態様によれば、剥離が失敗した時の薬剤パックをパ－ジ部に移動することで、次回以降の配薬を確実に行うことができる。
【0128】
第８の態様は、第６の態様において、前記剥離成否判定手段が否と判定したときに、前記移送手段によって前記薬剤パックをパ－ジ部１９０などのパ－ジ部に移送する。
かかる構成により、第８の態様によれば、剥離が失敗した時の薬剤パックをパ－ジ部に移動することで、次回以降の配薬を確実に行うことができる。
かかる構成により、第８の態様によれば、剥離が失敗した時の薬剤パックをパ－ジ部に移動することで、次回以降の配薬を確実に行うことができる。
【0129】
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態や実施例、或いは変形例等に記載した技術事項を適宜組み合わせたものであってもよい。
【0130】
本発明の実施の形態に適宜記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0131】
２ 薬剤一包化パック（薬剤パックの一例）
２Ａ 薬剤一包化パック結合体（薬剤パックの一例）
３ 薬剤
１０ 格納部、カートリッジ（格納手段の一例）
２１ 引出し部
２９ 配薬部
３０ 配薬トレイ（配薬手段、配薬台の一例）
５０Ａ、５０Ｂ、５０Ｃ、５０Ｄ、５０Ｅ、５０Ｆ 取出し部（取出し手段の一例）
５１ 吸着部
５２ 吸着パッド（吸着手段の一例）
５５ 回転軸（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５６ ガイド軸（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５７ 吸着部ベース部材（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５８ ガイドロッド（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５９ ガイド部材（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５９ａ ガイド溝（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
６３ 駆動モータ（吸着部駆動手段の一例）
６５ 剥離ヘッド（押圧手段、剥離手段の一例）
６８ ソレノイド
７６ 剥離部材（押圧手段、剥離手段の一例）
７８ 駆動モータ
９０ 移送部（移送手段の一例）
１２３ 真空エジェクタバルブ
１２７ 薬剤パック検知センサ（検知手段の一例）
１２９ 光センサ（検知手段の一例）
１３０ 剥離動作制御部（剥離動作制御手段を構成する構成要素の一例））
１５０ 制御部
１９０ パージ部（パージ部の一例）
２００ 服薬支援装置
Ｘ 左右・横方向
Ｙ 前後・奥行方向
Ｚ 上下・鉛直方向
２Ａ 薬剤一包化パック結合体（薬剤パックの一例）
３ 薬剤
１０ 格納部、カートリッジ（格納手段の一例）
２１ 引出し部
２９ 配薬部
３０ 配薬トレイ（配薬手段、配薬台の一例）
５０Ａ、５０Ｂ、５０Ｃ、５０Ｄ、５０Ｅ、５０Ｆ 取出し部（取出し手段の一例）
５１ 吸着部
５２ 吸着パッド（吸着手段の一例）
５５ 回転軸（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５６ ガイド軸（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５７ 吸着部ベース部材（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５８ ガイドロッド（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５９ ガイド部材（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
５９ａ ガイド溝（吸着部移動ガイドを構成する構成要素の一例）
６３ 駆動モータ（吸着部駆動手段の一例）
６５ 剥離ヘッド（押圧手段、剥離手段の一例）
６８ ソレノイド
７６ 剥離部材（押圧手段、剥離手段の一例）
７８ 駆動モータ
９０ 移送部（移送手段の一例）
１２３ 真空エジェクタバルブ
１２７ 薬剤パック検知センサ（検知手段の一例）
１２９ 光センサ（検知手段の一例）
１３０ 剥離動作制御部（剥離動作制御手段を構成する構成要素の一例））
１５０ 制御部
１９０ パージ部（パージ部の一例）
２００ 服薬支援装置
Ｘ 左右・横方向
Ｙ 前後・奥行方向
Ｚ 上下・鉛直方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0132】
【特許文献1】特開２０２２－８６５２９号公報
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】