IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星エスディアイ株式会社の特許一覧

特開2024-100694双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション
<>
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図1
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図2
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図3
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図4
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図5
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図6
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図7
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図8
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図9
  • 特開-双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100694
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーション
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/296 20210101AFI20240719BHJP
   H01M 50/50 20210101ALI20240719BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20240719BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20240719BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20240719BHJP
   H01M 50/55 20210101ALI20240719BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20240719BHJP
【FI】
H01M50/296
H01M50/50 101
H01M10/44 Q
H01M50/271 Z
H01M50/548 201
H01M50/55 201
H01M50/249
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023199231
(22)【出願日】2023-11-24
(31)【優先権主張番号】10-2023-0006133
(32)【優先日】2023-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】裝 ▲尚▼勳
【テーマコード(参考)】
5H030
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H030AA09
5H030BB01
5H040AA03
5H040AS22
5H040AT01
5H040AT02
5H040AT04
5H040AY08
5H043AA12
5H043AA19
5H043BA11
5H043CA03
5H043CA04
5H043CA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】双方向充電式バッテリーパック、これを備えるドローン、およびバッテリーパックの充電ステーションを提供する。
【解決手段】バッテリーパック100bは、負極および正極を備える少なくとも1つのバッテリーセルと、バッテリーセルを収容するケース110と、バッテリーセルと電気的に接続され、負極極性および正極極性のうち、いずれか1つを有する第1キャッププレート132と、バッテリーセルと電気的に接続され、負極極性および正極極性のうち、他の1つを有する第2キャッププレート134と、を備え、ケースの両端にそれぞれ結合される一対のキャップアセンブリ130と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負極および正極を備える少なくとも1つのバッテリーセルと、
前記バッテリーセルを収容するケースと、
前記バッテリーセルと電気的に接続され、負極極性および正極極性のうち、いずれか1つを有する第1キャッププレートと、
前記バッテリーセルと電気的に接続され、負極極性および正極極性のうち、他の1つを有する第2キャッププレートと、
を備え、
前記ケースの両端にそれぞれ結合される一対のキャップアセンブリと、を含む、バッテリーパック。
【請求項2】
前記バッテリーセルは、複数個である、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記バッテリーセルは、一端に負極が形成され、他端に正極が形成される、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記バッテリーセルは、一端に負極および正極が形成され、他端に負極および正極が形成される、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記バッテリーセルの負極と前記第1キャッププレートまたは前記第2キャッププレートのうち、いずれか1つとを接続する少なくとも1つの負極リード線と、
前記バッテリーセルの正極と前記第1キャッププレートまたは前記第2キャッププレートのうち、他の1つとを接続する少なくとも1つの正極リード線と、
をさらに含む、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記負極リード線と前記正極リード線とは、相互に重ならないように配置される、請求項5に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のバッテリーパックを収納する複数の収納部を備えるステーション本体と、
前記ステーション本体内部に備えられ、前記バッテリーパックと電気的に接続されて前記バッテリーパックを充電する充電回路部と、
を含む、バッテリーパック充電ステーション。
【請求項8】
前記充電回路部は、前記収納部の内部に露出する充電端子を含む、請求項7に記載のバッテリーパック充電ステーション。
【請求項9】
前記充電端子は、負極端子および正極端子を含む、請求項8に記載のバッテリーパック充電ステーション。
【請求項10】
請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のバッテリーパックが装着される装着部を備える本体と、
前記本体内部に備えられ、前記バッテリーパックと電気的に接続される回路部と、を含む、ドローン。
【請求項11】
前記回路部は、前記装着部の内部に露出する接続端子を含む、請求項10に記載のドローン。
【請求項12】
前記接続端子は、負極端子および正極端子を含む、請求項11に記載のドローン。
【請求項13】
前記本体内部に装着され、前記バッテリーパックから電力の供給を受ける内部バッテリーをさらに含む、請求項10に記載のドローン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ドローンは、バッテリーの電力を用いて多数のプロペラを回転させることによって空を飛行する飛行ユニットの一種であって、ユーザーのリモコン操作に応じて様々なパターンの飛行が可能になるように構成される。
ドローンを飛行させるためには、前記多数のプロペラが非常に速く回転しなければならないため、バッテリーの消耗量が非常に多くなり、これによってバッテリーを継続的に交換や充電をしなければならないという欠点がある。一般に、ドローン用バッテリーの交換や充電は、ユーザーが手動で作業する場合がほとんどである。特にバッテリーは、正極および負極の方向が決まっており、ドローンに装着するときにも極性の方向を合わせなければならないため、ドローンのバッテリー交換が自動化されにくい問題がある。
【0003】
このような発明の背景となる技術に開示された前述の情報は、本発明の背景についての理解度を向上させるためのものであり、したがって、従来技術を構成しない情報を含むこともできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、双方向充電式バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーションを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態に係るバッテリーパックは、負極および正極を備える少なくとも1つのバッテリーセルと、前記バッテリーセルを収容するケースと、前記バッテリーセルと電気的に接続され、負極極性および正極極性のうち、いずれか1つを有する第1キャッププレートと、前記バッテリーセルと電気的に接続され、負極極性および正極極性のうち、他の1つを有する第2キャッププレートと、を備え、前記ケースの両端にそれぞれ結合される一対のキャップアセンブリと、を含み得る。
【0006】
前記バッテリーセルは、複数個であることを特徴とする。
【0007】
前記バッテリーセルは、一端に負極が形成され、他端に正極が形成され得る。
【0008】
前記バッテリーセルは、一端に負極および正極が形成され、他端に負極および正極が形成されることを特徴とする。
【0009】
前記バッテリーセルの負極と前記第1キャッププレートまたは前記第2キャッププレートのうち、いずれか1つとを接続する少なくとも1つの負極リード線と、前記バッテリーセルの正極と前記第1キャッププレートまたは前記第2キャッププレートのうち、他の1つとを接続する少なくとも1つの正極リード線と、をさらに含み得る。
【0010】
前記負極リード線と前記正極リード線とは、相互重ならないように配置されることを特徴とする。
【0011】
また、本実施形態に係るバッテリーパック充電ステーションは、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のバッテリーパックを収納する複数の収納部を備える本体と、前記本体内部に備えられ、前記バッテリーパックと電気的に接続されて前記バッテリーパックを充電する充電回路部と、を含み得る。
【0012】
前記充電回路部は、前記収納部の内部に露出する充電端子を含み得る。
【0013】
前記充電端子は、負極端子および正極端子を含み得る。
【0014】
また、本実施形態に係るドローンは、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のバッテリーパックが装着される装着部を備える本体と、前記本体内部に備えられ、前記バッテリーパックと電気的に接続される回路部と、を含み得る。
【0015】
前記回路部は、前記装着部の内部に露出する接続端子を含み得る。
【0016】
前記接続端子は、負極端子および正極端子を含み得る。
【0017】
前記本体内部に装着され、前記バッテリーパックから電力の供給を受ける内部バッテリーをさらに含み得る。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施形態によると、バッテリーパックの双方向にそれぞれ負極と正極が備えられるため、バッテリーパックをどの方向に設置してもドローンの動作が可能である。また、双方向充電式バッテリーパックのための充電ステーションが備えられるため、方向に関係なくバッテリーパックを充電することができ、ドローンのバッテリーパックの自動交換が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係るバッテリーパックの外観を簡略に示す模式図である。
図2】本発明の実施形態に係るバッテリーパックの外観を簡略に示す模式図である。
図3図1および図2におけるバッテリーパックの内部を簡略に示す模式図である。
図4】本発明の他の実施形態に係るバッテリーパックを簡略に示す斜視図である。
図5】本発明の他の実施形態に係るバッテリーパックを簡略に示す斜視図である。
図6図4および図5におけるバッテリーパックの内部を簡略に示す模式図である。
図7】本発明の実施形態に係るバッテリーパック充電ステーションを簡略に示す概略図である。
図8】本発明の実施形態に係るバッテリーパック充電ステーションを簡略に示す概略図である。
図9図7および図8におけるバッテリーパック充電ステーションの構造を簡略に示す模式図である。
図10】本発明の一実施形態に係るドローンのバッテリーパック交換時を簡略に示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態は、当該技術分野における通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施形態は、様々な異なる形態に変形でき、本発明の範囲が下記の実施形態に限定されるものではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示をより充実かつ完全にし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。
【0021】
また、以下の図面において各層の厚さや大きさは、説明の便宜および明確性のために誇張されたものであり、図面上における同じ符号は、同じ要素を指す。本明細書で使用される、「および/または」という用語は、当該列挙された項目のうち、いずれか1つおよび1つ以上のすべての組み合せを含む。また、本明細書において、「連結される」という意味は、A部材とB部材とが直接連結される場合だけでなく、A部材とB部材との間にC部材が介在してA部材とB部材とが間接連結される場合の意味も含む。
【0022】
本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明するために使用され、本発明を限定するためのものではない。本明細書で使用されるように、単数形は、文脈上他の場合を明確に指摘するものでなければ、複数の形を含み得る。また、本明細書で使用される場合、「備える(Comprise、Include)」および/または「含む(Comprising、Including)」は、言及した形状、数字、ステップ、動作、部材、要素および/またはこれらのグループの存在を特定するものであり、1つ以上の他の形状、数字、動作、部材、要素および/またはグループの存在または付加を排除するものではない。
【0023】
本明細書において、第1、第2などの用語が様々な部材、部品、領域、層および/または部分を説明するために使用されるが、これらの部材、部品、領域、層および/または部分は、これらの用語によって限定されてはならないことは自明である。これらの用語は、1つの部材、部品、領域、層または部分を他の領域、層または部分と区別するためにのみ使用される。したがって、以下で説明する第1部材、部品、領域、層または部分は、本発明の要旨から逸脱することなく、第2部材、部品、領域、層または部分を指し得る。
【0024】
「下部(Beneath)」、「した(Below)」、「低い(Lower)」、「上部(Above)」、「うえ(Upper)」のような空間に関連する用語は、図面に示された一要素または特徴と他の要素または特徴を容易に理解するために用いられる。このような空間に関する用語は、本発明の様々な工程状態または使用状態に応じて本発明を容易に理解するためのものであり、本発明を限定するためのものではない。例えば、図面の要素または特徴が裏返されると、「下部」または「した」と説明された要素または特徴は、「上部」または「うえ」となる。したがって、「下部」は、「上部」または「した」を包含する概念である。
【0025】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態に係る双方向充電バッテリーパックおよびこれを備えるドローン、バッテリーパックの充電ステーションについて詳細に説明する。
【0026】
まず、本発明の実施形態に係るバッテリーパックについて説明する。
【0027】
図1および図2は、本発明の実施形態に係るバッテリーパックの外観を簡略に示す模式図である。図3は、図1および図2におけるバッテリーパックの内部を簡略に示す模式図である。
【0028】
図1および図3に示すように、本発明の一実施形態に係るバッテリーパック100aは、円筒形のケース110の内部に1つのバッテリーセル120が収容された形であり得る。または、図2および図3に示すように、本発明の実施形態に係るバッテリーパック100bは、六面体形状のケース110の内部に1つのバッテリーセル120が収容された形であり得る。
【0029】
図1および図2によるケース110は、外観が異なるが、内部構造は同一に構成され得る。ケース110は、内部に収容空間を形成してバッテリーセル120を収容する。ケース110の上下部にそれぞれキャップアセンブリ130を備え得る。
【0030】
キャップアセンブリ130は、ケース110の形状に対応して円板または四角形の板状の第1キャッププレート132および第2キャッププレート134を含み得る。例示的に、第1キャッププレート132は、バッテリーセル120の負極と電気的に接続された負極キャッププレートであり得る。また、第2キャッププレート134は、バッテリーセル120の正極と電気的に接続された正極キャッププレートであり得る。しかし、第1キャッププレート132が正極キャッププレートとなり、第2キャッププレート134が負極キャッププレートとなり得る。
【0031】
一部の例において、第1キャッププレート132のサイズが第2キャッププレート134よりも大きく、第1キャッププレート132の中央に中空が形成され、第2キャッププレート134が中空に挿入される形を有し得る。または、その逆の形であってもよい。ケース110の上下部にそれぞれ備えられる一対のキャップアセンブリ130は、同じ構造を有し、対称的に配置され得る。
【0032】
したがって、第1キャッププレート132が負極キャッププレートである場合、図3に示すように、一対の第1キャッププレート132は、少なくとも1つの負極リード線140によってバッテリーセル120の負極とそれぞれ電気的に接続されることができる。第2キャッププレート134が正極キャッププレートである場合、図3に示すように、一対の第2キャッププレート134は、少なくとも1つの正極リード線150によってバッテリーセル120の正極とそれぞれ電気的に接続されることができる。
【0033】
負極リード線140と正極リード線150とは相互に重ならないように配置される。図面には詳しくは示されていないが、第1キャッププレート132と第2キャッププレート134、第1キャッププレート132とケース110とは、絶縁体によって相互に絶縁されることができる。
【0034】
本発明のバッテリーパック100aは、上下両方向にすべて正負極がそれぞれ備えられるので上下面の意味がないため、図3においては、便宜上バッテリーパック100aの上面をA面(A side)、下面をB面(B side)で示した。すなわち、図3に示すように、本発明のバッテリーパック100aは、A面にも正極および負極が存在し、B面にも正極および負極が存在するため、上下両方向のうち、いずれの方向でも充電および放電が可能である。
【0035】
バッテリーセル120は、円筒形電池、角形電池、ポーチ型電池などの形態に関係なく適用できる。バッテリーセル120は、円筒形や角形、ポーチ型のセルケースの内部に電極組立体と電解液とが一緒に収容された形であり得る。
【0036】
電極組立体は、負極板および正極板、セパレータを含む。負極板は、銅(Cu)またはニッケル(Ni)からなる金属箔の少なくとも一面に黒鉛または炭素などの負極活物質がコーティングされる。正極板は、アルミニウム(AL)からなる金属箔の少なくとも一面に遷移金属酸化物からなる正極活物質がコーティングされる。負極板および正極板は、それぞれ活物質がコーティングされていない無地部を備え得る。
【0037】
セパレータは、負極板と正極板との間に介在してこれらの間の電気的ショートを防止し、リチウムイオンのみ移動できるようにする。負極板および正極板、これらの間に介在するセパレータは、巻き取りまたは積層されて電極組立体を形成する。
【0038】
電極組立体は、電解液とともにセルケースに収容され、それぞれの無地部を介してセルケースに形成された負極端子および正極端子が電極組立体と電気的に接続されることができる。それぞれの無地部は、リード線や集電板などによって負極端子および正極端子と電気的に接続されることができる。
【0039】
図1図3においては、1つのバッテリーセル120がケース110に収容されてバッテリーパック100aを構成する実施形態について説明した。しかし、バッテリーパック100aは、複数のバッテリーセル120を備え得る。
【0040】
図4および図5は、本発明の他の実施形態に係るバッテリーパックを簡略に示す斜視図である。図6は、図4および図5におけるバッテリーパックの内部を簡略に示す模式図である。
【0041】
図4に示すように、本発明の実施形態に係るバッテリーパック300aは、円筒形のケース310の内部に複数のバッテリーセル320が収容された形であり得る。または、図5に示すように、本発明の実施形態に係るバッテリーパック300bは、六面体形状のケース310の内部に複数のバッテリーセル320が収容された形であり得る。バッテリーセル320は、単層(一段)で構成されてもよく、多層(多段)で構成されてもよい。
【0042】
図4および図5におけるケース310は、外観が異なるが、内部構造は、同一に構成され得る。ケース310は、内部に収容空間を形成してバッテリーセル320を収容する。ケース310の上下部にそれぞれキャップアセンブリ330が備えられ得る。
【0043】
キャップアセンブリ330は、第1キャッププレート332および第2キャッププレート334を含み、前述の実施形態と同じ構造を有するため詳細な説明を省略する。また、複数のバッテリーセル320のそれぞれは、前述した実施形態と同様であるため詳細な説明を省略する。
【0044】
複数のバッテリーセル320のそれぞれの負極は、負極リード線340によって電気的に接続され、第1キャッププレート332と電気的に接続されることができる。複数のバッテリーセル320のそれぞれの正極は、正極リード線350によって電気的に接続され、第2キャッププレート334と電気的に接続されることができる。
【0045】
負極リード線340および正極リード線350は、相互に重ならないように配置される(図4および図5において、負極リード線340は、バッテリーセル320の下部に位置する負極と接続されるが、理解を助けるためにバッテリーセル320の上側に示す。もし負極と正極との両方が上部に位置したバッテリーセルを使用する場合、負極リード線と正極リード線との両方を上部に配置し得る)。
【0046】
前述したように、本発明の実施形態に係るバッテリーパックは、A面およびB面のそれぞれに正極および負極がすべて配置されるため、上下両方向のうち、いずれの方向にも充放電が可能である。また、前述の実施形態において、バッテリーパックが双方向充放電可能な構造について説明したが、単一のバッテリーセルも双方向充放電可能な構造を有し得る。
【0047】
以下、本発明の実施形態に係るバッテリーパックを充電する充電ステーションと、ドローンのバッテリーパック交換方法について説明する。
【0048】
図7および図8は、本発明の実施形態に係るバッテリーパック充電ステーションを簡略に示す模式図である。図9は、図7および図8におけるバッテリーパック充電ステーションの構造を簡略に示す模式図である。
【0049】
図7および図8に示すように、バッテリーパック充電ステーション500a、500bは、ステーション本体510と、ステーション本体510の一側に形成される複数の収納部512と、ステーション本体510の内部に備えられる充電回路部520と、を含み得る。
【0050】
ステーション本体510は、円筒形や六面体形状などの様々な形で作られ得る。ステーション本体510は、上側に収納部512が形成され得、内部に充電回路部520が設けられ得る。
【0051】
収納部512は、複数のバッテリーパックを収納するための空間であって、一端は、外部と連通し、他端は、充電回路部520と接続される形である。収納部512は、バッテリーパック100a、100b、300a、300bの形状に対応する形で形成され得る。例示的に、収納部512は、円筒形や六面体形状の収容空間を形成し得る。バッテリーパック100a、100b、300a、300bは、収納部512の内側下端を介して充電回路部520の充電端子522と接続され得る。
【0052】
図9に示すように、充電回路部520は、バッテリーパック100a、100b、300a、300bと電気的に接続され、バッテリーパック100a、100b、300a、300bを充電するための充電回路および各種部品を搭載する。
【0053】
充電回路部520は、一般的なバッテリーパックの充電のための装置に搭載された充電部と同じであるか、または類似して構成され得る。充電回路部520は、収納部512の数に対応する充電端子522を備え得る。このために、各収納部512の内側下端に充電端子522を露出させることができる。
【0054】
充電端子522は、バッテリーパック100a、100b、300a、300bの第1キャッププレート132および第2キャッププレート134とそれぞれ電気的に接続される負極端子および正極端子で構成され得る。したがって、各収納部512にバッテリーパック100a、100b、300a、300bが装着されると、バッテリーパック100a、100b、300a、300bの第1キャッププレート132および第2キャッププレート134がそれぞれ負極端子および正極端子を接触させて充電を行い得る。
【0055】
バッテリーパック100a、100b、300a、300bは、両端にそれぞれ負極および正極極性を有する第1キャッププレート132および第2キャッププレート134を備えている。したがって、バッテリーパック100a、100b、300a、300bのA面またはB面のうち、どの面が充電端子522に向いても、バッテリーパック100a、100b、300a、300bを充電することができる。
【0056】
前述の構造のバッテリーパック充電ステーションは、ドローンのバッテリーパック交換のために使用できる(ドローンの駆動のための構造は、一般的なドローンの構造を借用できるため、これについては、詳細な説明を省略する)。
【0057】
図10は、本発明の一実施形態に係るドローンのバッテリーパック交換時を簡略に示す模式図である。
【0058】
図10に示すように、ドローン700は、バッテリーパック100a、100b、300a、300bが装着される装着部712を備える本体710と、本体710の内部に備えられ、接続端子722を備える回路部720と、を含み得る。
【0059】
装着部712は、バッテリーパック100a、100b、300a、300bが収納される収容空間である。バッテリーパック100a、100b、300a、300bのキャップアセンブリ130は、装着部712の外部に露出されてもよく、装着部712の内部に完全に挿入されてもよい。
【0060】
図10においては、理解を助けるためにバッテリーパック100a、100b、300a、300bが装着部712の外部に露出した形を誇張して示している。バッテリーパック100a、100b、300a、300bが装着部712の外部に露出していない場合、ドローン700が充電ステーション500a、500bに近接すると、バッテリーパック100a、100b、300a、300bのキャップアセンブリ130が装着部712の外側に露出するように動作できる。装着部712の一側には、回路部720に接続された接続端子722が露出され得る。
【0061】
接続端子722は、バッテリーパック100a、100b、300a、300bの第1キャッププレート132および第2キャッププレート134と接続できる負極および正極端子で構成され得る。したがって、装着部712にバッテリーパック100a、100b、300a、300bが装着されると、バッテリーパック100a、100b、300a、300bの第1キャッププレート132および第2キャッププレート134がそれぞれ負極端子および正極端子と接触してドローン700がバッテリーパック100a、100b、300a、300bの電力を使用することができる。
【0062】
バッテリーパック100a、100b、300a、300bは、両端にそれぞれ負極および正極極性を有する第1キャッププレート132および第2キャッププレート134を備えている。したがって、バッテリーパック100a、100b、300a、300bのA面またはB面のうち、どの面が接続端子722に向いてもドローン700に電力が供給されることができる。
【0063】
バッテリーパック100a、100b、300a、300bの放電量が予め設定された%以下になると、ドローン700は、充電ステーション500a、500bに接近し得る。その後、ドローン700は、放電したバッテリーパック100a、100b、300a、300bを充電ステーション500a、500bの収納部512に安着させることができる。
【0064】
収納部512にバッテリーパック100a、100b、300a、300bが安着すると、ドローン700からバッテリーパック100a、100b、300a、300bが自動的に分離されることができる。バッテリーパック100a、100b、300a、300bの分離後、ドローン700は、隣接する収納部512に飛行してフル充電されたバッテリーパック100a、100b、300a、300bを装着部712に装着することができる。
【0065】
ドローン700がバッテリーパック100a、100b、300a、300bを分離した後も隣接する収納部512に飛行できなければならないため、ドローン700は、内部に補助電力供給のための内部バッテリーを備え得る。内部バッテリーは、最小限の飛行が可能な状態で充電量を維持することができる。
【0066】
内部バッテリーは、バッテリーパック100a、100b、300a、300bから電力の供給を受けることができる。フル充電されたバッテリーパック100a、100b、300a、300bが装着されると、ドローン700は、バッテリーパック100a、100b、300a、300bから電力の供給を受け、再び飛行を開始することができる。
【0067】
以上で説明したことは、本発明を実施するための一実施形態に過ぎないものであって、本発明は、前述の実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲で請求するように、本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、誰でも様々な変更実施が可能な範囲まで本発明の技術的思想があるといえる。
【符号の説明】
【0068】
100a、100b、300a、300b:バッテリーパック
110、310:ケース
120、320:バッテリーセル
130、330:キャップアセンブリ
132、332:第1キャッププレート
134、334:第2キャッププレート
140、340:負極リード線
150、350:正極リード線
500a、500b:バッテリーパック充電ステーション
510:ステーション本体
512:収納部
520:充電回路部
522:充電端子
700:ドローン
710:本体
712:装着部
720:回路部
722:接続端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10