(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024103327
(43)【公開日】2024-08-01
(54)【発明の名称】基板処理システム及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/027 20060101AFI20240725BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
H01L21/30 562
H01L21/68 A
H01L21/30 569
H01L21/30 564
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023007600
(22)【出願日】2023-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100167634
【弁理士】
【氏名又は名称】扇田 尚紀
(74)【代理人】
【識別番号】100187849
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 隆史
(74)【代理人】
【識別番号】100212059
【弁理士】
【氏名又は名称】三根 卓也
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 慎介
(72)【発明者】
【氏名】中島 清次
(72)【発明者】
【氏名】寺本 聡寛
(72)【発明者】
【氏名】菖蒲 凌
【テーマコード(参考)】
5F131
5F146
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA12
5F131BA13
5F131BA14
5F131BA37
5F131BB02
5F131BB03
5F131CA39
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB62
5F131DB72
5F131DB76
5F131JA08
5F131JA14
5F131JA15
5F146JA22
5F146LA11
5F146LA18
5F146LB00
5F146LB09
5F146LB10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】露光処理以外のフォトリソグラフィ用処理を、比較的小さいスペースで、湿式と乾式の両方で行うことを可能にする。
【解決手段】基板上へのレジスト膜の形成処理から露光後のレジスト膜の現像処理までの処理であり、湿式処理装置、または、乾式処理装置の一方を有する第1処理システム及びいずれか他方を有する第2処理システムを備え、第1処理システムは、第1処理システム及び第2処理システムで共通の載置台を有し、共通の載置台は、基板を複数枚収容可能に構成された容器であって基板処理が行われる前の基板を収容するものが載置され、処理システムとの間で基板を搬送する第1搬送システムと、第1搬送システムとは別に設けられ、少なくとも第2処理システムに接続された第2搬送システムと、をさらに備え、第2搬送システムは、処理システムとの間、または、共通の載置台とは別に設けられた別の載置台と第2処理システムとの間で基板を搬送する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理を行う基板処理システムであって、
前記基板処理は、基板上へのレジスト膜の形成処理から露光後の前記レジスト膜の現像処理までのいずれかの処理であり、
前記基板処理を湿式で行う湿式処理装置、または、前記湿式処理装置と同種の基板処理を乾式で行う乾式処理装置の一方を有する第1処理システム及びいずれか他方を有する第2処理システムを備え、
前記第1処理システムは、前記第1処理システム及び第2処理システムで共通の載置台を有し、
前記共通の載置台は、基板を複数枚収容可能に構成された容器であって前記基板処理が行われる前の基板を収容するものが載置され、
前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間で基板を搬送する第1搬送システムと、
前記第1搬送システムとは別に設けられ、少なくとも前記第2処理システムに接続された第2搬送システムと、をさらに備え、
前記第2搬送システムは、前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間、または、前記共通の載置台とは別に設けられた前記容器が載置される別の載置台と前記第2処理システムとの間で基板を搬送する、基板処理システム。
【請求項2】
前記共通の載置台に載置された前記容器から当該基板処理システム内に搬入された基板が搬送を待機するバッファをさらに備え、
前記バッファの内部は、大気雰囲気より水分が少ない低水分雰囲気とされている、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項3】
制御部をさらに備え、
前記バッファは、内部が不活性ガスの雰囲気であるガスバッファと、内部が真空雰囲気である真空バッファと、を含み、
前記制御部は、前記湿式処理装置で処理される予定の基板が、前記ガスバッファで待機し、前記乾式処理装置で処理される予定の基板が、前記真空バッファで待機するよう、制御を行う、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記乾式処理装置で処理予定の基板を待機させる段階で、前記真空バッファが他の基板で埋まっている場合、前記乾式処理装置で処理予定の基板が、前記ガスバッファで待機するよう、制御を行う、請求項3に記載の基板処理システム。
【請求項5】
前記湿式処理装置は、枚葉で基板を処理し、
前記乾式処理装置は、複数枚の基板をまとめて処理する、請求項1~4のいずれか1項に記載の基板処理システム。
【請求項6】
前記第1搬送システム及び第2搬送システムそれぞれは、前記第2処理システムに接続された搬送路を有し、
前記第1搬送システム及び第2搬送システムのうち前記湿式処理装置を有するシステムの内部と、前記搬送路とは、同じ圧力且つ同じ雰囲気である、請求項1~4のいずれか1項に記載の基板処理システム。
【請求項7】
前記第1処理システムは、
露光装置に接続され、
前記湿式処理装置または前記乾式処理装置の前記一方が設けられた処理ブロックと、
前記処理ブロックと前記露光装置との間での基板の受け渡しを行うインターフェイスブロックと、を有し、
前記第1搬送システムは、前記第1処理システムに対する基板の搬送として、前記インターフェイスブロックに対する基板の搬送を行う、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項8】
前記第1処理システムは、
露光装置に接続され、
前記湿式処理装置または前記乾式処理装置の前記一方が設けられた処理ブロックと、
前記処理ブロックと前記露光装置との間での基板の受け渡しを行うインターフェイスブロックと、を有し、
前記第1搬送システムは、前記第1処理システムに対する基板の搬送として、前記処理ブロックに対する基板の搬送を行う、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項9】
前記第2搬送システムは、前記別の載置台と前記第2処理システムとの間で基板を搬送し、
前記別の載置台は、前記共通の載置台に前記容器を搬送する容器搬送装置がアクセス可能に構成されている、請求項1、7または8に記載の基板処理システム。
【請求項10】
前記第2搬送システムは、前記別の載置台と前記第2処理システムとの間で基板を搬送し、
前記別の載置台は、前記容器が載置される部分が覆われ、前記共通の載置台と隔てられている、請求項1、7または8に記載の基板処理システム。
【請求項11】
前記第2搬送システムは、前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間で基板を搬送し、
前記第1処理システムに対する基板の搬送として、前記処理ブロックに対する基板の搬送を行う、請求項7または8に記載の基板処理システム。
【請求項12】
前記処理ブロックは、前記露光装置と当該基板処理システムが並ぶ幅方向に沿って、中継ブロックを間に挟んで複数設けられ、
前記第2搬送システムは、前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間で基板を搬送し、
前記第1処理システムに対する基板の搬送として、前記中継ブロックに対する基板の搬送を行う、請求項7または8に記載の基板処理システム。
【請求項13】
基板処理システムを用いて基板処理を行う基板処理方法であって、
前記基板処理は、基板上へのレジスト膜の形成処理から露光後の前記レジスト膜の現像処理までのいずれかの処理であり、
前記基板処理システムは、
前記基板処理を湿式で行う湿式処理装置、または、前記湿式処理装置と同種の基板処理を乾式で行う乾式処理装置のいずれか一方を有する第1処理システム及びいずれか他方を有する第2処理システムと、
内部が、大気雰囲気より水分が少ない低水分雰囲気とされたバッファと、を備え、
当該基板処理システム内に搬入された基板を前記バッファ内で待機させる工程と、
前記待機させる工程後、前記基板処理を湿式または乾式で行う工程と、を含む、基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理システム及び基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、基板を処理する複数の処理ユニットが上下方向に多段に設けられた処理ステーションと、複数枚の基板を収容するカセットを載置するカセット載置部と、処理ステーションとカセット載置部との間に配置された基板搬送機構と、を備えた基板処理システムが開示されている。処理ステーションと基板搬送機構との間には、カセット載置部と処理ステーションとの間で搬送される基板、及び処理ユニットの各段の間で搬送される基板を一時的に収容する複数の受け渡しユニットが多段に設けられている。また、基板搬送機構は、カセット載置部と各受け渡しユニットとの間で基板を搬送する第1の搬送アームと、各受け渡しユニットの各段の間で基板を搬送する第2の搬送アームとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示にかかる技術は、露光処理以外のフォトリソグラフィ用処理を、比較的小さいスペースで、湿式と乾式の両方で行うことを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、基板処理を行う基板処理システムであって、前記基板処理は、基板上へのレジスト膜の形成処理から露光後の前記レジスト膜の現像処理までのいずれかの処理であり、前記基板処理を湿式で行う湿式処理装置、または、前記湿式処理装置と同種の基板処理を乾式で行う乾式処理装置の一方を有する第1処理システム及びいずれか他方を有する第2処理システムを備え、前記第1処理システムは、前記第1処理システム及び第2処理システムで共通の載置台を有し、前記共通の載置台は、基板を複数枚収容可能に構成された容器であって前記基板処理が行われる前の基板を収容するものが載置され、前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間で基板を搬送する第1搬送システムと、前記第1搬送システムとは別に設けられ、少なくとも前記第2処理システムに接続された第2搬送システムと、をさらに備え、前記第2搬送システムは、前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間、または、前記共通の載置台とは別に設けられた前記容器が載置される別の載置台と前記第2処理システムとの間で基板を搬送する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、露光処理以外のフォトリソグラフィ用処理を、比較的小さいスペースで、湿式と乾式の両方で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態にかかる基板処理システムとしてのウェハ処理システムの内部構成の概略を示す説明図である。
【
図2】湿式処理システムの正面側の内部構成の概略を示す図である。
【
図3】湿式処理システムの背面側の内部構成の概略を示す図である。
【
図4】
図1のウェハ処理システムの、インターフェイスステーション部分での断面を概略的に示す図である。
【
図5】共通の載置台とは別の載置台の他の例を示す図である。
【
図7】湿式処理システム及び第2搬送システムの他の例を示す図である。
【
図8】第2搬送システムのさらに別の例を示す図である。
【
図10】第2実施形態にかかる基板処理システムとしてのウェハ処理システムの内部構成の概略を示す説明図である。
【
図11】第3実施形態にかかる基板処理システムとしてのウェハ処理システムの内部構成の概略を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
半導体デバイス等の製造プロセスにおけるフォトリソグラフィでは、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)等の基板上に所望のレジストパターンを形成するために一連の処理が行われる。上記一連の処理すなわちフォトリソグラフィ用処理には、例えば、基板上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成処理、レジスト膜を露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理等が含まれる。これらのフォトリソグラフィ処理のうちの露光処理以外の処理、例えば現像処理は、液体を用いて、すなわち湿式で行われる場合もあれば、ガスを用いて、すなわち乾式で行われる場合もある。
【0009】
レジストの種類によっては、湿式の現像処理でのみ、または、乾式の現像処理でのみ、所望の形状のレジストパターンが得られることがある。しかし、湿式の現像処理を行う湿式処理システムと、乾式の現像処理を行う乾式処理システムとを別々に設けると、これらのシステムにより空間が大きく占有されてしまう。レジスト膜形成処理も、湿式と乾式の両方で行われる場合があるため、同様である。
【0010】
そこで、本開示にかかる技術は、露光処理以外のフォトリソグラフィ用処理を、比較的小さいスペースで、湿式と乾式の両方で行うことを可能にする。
【0011】
以下、本実施形態にかかる基板処理システム及び基板処理方法を、図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
(第1実施形態)
<ウェハ処理システム>
図1は、第1実施形態にかかる基板処理システムとしてのウェハ処理システムの内部構成の概略を示す説明図である。
図2及び
図3はそれぞれ、後述の湿式処理システムの正面側と背面側の内部構成の概略を示す図である。
図4は、
図1のウェハ処理システムの、後述のインターフェイスステーション部分での断面を概略的に示す図である。
【0013】
図1のウェハ処理システム1は、第1処理システムとしての湿式処理システム2と、第2処理システムとしての乾式処理システム3と、第1搬送システム4と、載置台5と、第2搬送システム6と、を備える。
【0014】
湿式処理システム2は、
図1~
図3に示すように、カセットステーション10と、処理ステーション11と、インターフェイスブロックとしてのインターフェイスステーション12と、を備え、露光装置Eと連結される。露光装置Eは、基板としてのウェハWに露光処理を行い、具体的には、ウェハWに対して例えばEUV(Extreme Ultra Violet)光を用いた露光処理を行う。湿式処理システム2において、カセットステーション10と、処理ステーション11と、インターフェイスステーション12とは、一体に接続されている。また、湿式処理システム2は、後述のカセット搬送装置200を備える。
【0015】
なお、以下では、湿式処理システム2と露光装置Eとの連結方向を幅方向といい、上面視で上記連結方向すなわち幅方向に垂直な方向を奥行き方向という。
【0016】
湿式処理システム2のカセットステーション10は、ウェハWを複数収容可能に構成された容器であるカセットCが搬入出されるものである。
カセットステーション10は、例えば、幅方向一方側(図のY方向負側)の端部に、カセットCが載置される載置台20が設けられている。載置台20上には、複数、例えば4つの載置板21が設けられている。載置板21は奥行き方向(図のX方向)に一列に並べて設けられている。これらの載置板21には、カセットCを載置することができる。また、一実施形態において、載置台20には、カセットCを搬送する容器搬送装置としてのカセット搬送装置200がアクセス可能となっている。具体的には、載置台20上が覆われること等なく、載置板21にカセット搬送装置200がカセットCを載置したり載置台20からカセット搬送装置200がカセットCを取り除いたりすることが可能となっている。カセット搬送装置200は、例えば、カセットCを保持する保持部201を先端に有する多関節アーム202と、多関節アーム202を奥行き方向(図のX方向)に移動可能に支持するレール203と、を有する。多関節アーム202は、鉛直方向にも移動可能にレール203に支持される。
【0017】
また、カセットステーション10は、例えば、幅方向他方側(図のY方向正側)に、ウェハWを搬送する搬送装置23が設けられている。搬送装置23は、奥行き方向(図のX方向)に移動自在に構成された搬送アーム23aを有する。また、搬送装置23の搬送アーム23aは、鉛直方向及び鉛直軸周りの方向にも移動自在に構成されている。この搬送装置23は、搬送アーム23aにウェハWを保持して、各載置板21上のカセットCと、後述の受け渡しタワー50の受け渡し装置51との間でウェハWを搬送できる。
【0018】
なお、カセットステーション10は、載置台20の上方や、載置台20より露光装置Eから遠い部分(図のY方向負側部分)に、カセットCが載置されて貯留される貯留部(図示せず)が設けられていてもよい。
【0019】
処理ステーション11は、レジスト膜形成等の所定の処理を施す各種処理装置を複数備えるものである。
【0020】
処理ステーション11は、それぞれが各種装置を備えた複数(図の例では2つ)のブロックに分割されている。インターフェイスステーション12側に処理ブロックBL1を有し、カセットステーション10側に受け渡しブロックBL2を有する。
【0021】
処理ブロックBL1は、例えば、手前側(図のX方向負側)に第1のブロックG1を有し、奥側(図のX方向正側)に第2のブロックG2を有する。
【0022】
例えば第1のブロックG1には、
図2に示すように複数の液処理装置、例えばウェハWに現像処理を行う現像装置30、ウェハWにレジスト膜形成処理を行うレジスト塗布装置31が下からこの順に配置されている。現像装置30は、湿式処理装置の一例である。湿式処理装置は、ウェハW上へのレジスト膜の形成処理から露光後のレジスト膜の現像処理までのいずれかの基板処理としてのウェハ処理を、すなわちフォトリソグラフィ用処理のいずれかのウェハ処理を、湿式で行う装置である。
【0023】
例えば現像装置30、レジスト塗布装置31は、それぞれ幅方向(図のY方向)に4つ並べて配置されている。なお、これら現像装置30、レジスト塗布装置31の数や配置は、任意に選択できる。
【0024】
これら現像装置30、レジスト塗布装置31では、例えばスピン塗布法でウェハW上に所定の処理液を塗布する。スピン塗布法では、例えば吐出ノズルからウェハW上に処理液を吐出すると共に、ウェハWを回転させて、処理液をウェハWの表面に拡散させる。
【0025】
例えば第2のブロックG2には、
図3に示すようにウェハWの加熱や冷却といった熱処理を行う熱処理装置40が鉛直方向(図の上下方向)と幅方向(図のY方向)に複数並べて設けられている。熱処理装置40の数や配置についても、任意に選択できる。
【0026】
湿式処理システム2において、現像装置30、レジスト塗布装置31及び熱処理装置40は、例えば枚葉でウェハWを処理する。
【0027】
また、処理ブロックBL1は、
図1に示すように、第1のブロックG1と第2のブロックG2との間の部分に、幅方向に延びる搬送領域R1が設けられている。処理ブロックBL1では、この幅方向に延びる搬送領域R1に沿って並ぶように、現像装置30やレジスト塗布装置31が複数配置されている。搬送領域R1には、ウェハWを搬送する搬送装置R2が配置されている。
【0028】
搬送装置R2は、例えば幅方向(図のY方向)、鉛直方向及び鉛直軸周りの方向に移動自在な搬送アームR2aを有している。搬送装置R2は、ウェハWを保持した搬送アームR2aをウェハ搬送領域D内で移動させ、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、後述の受け渡しタワー50及び受け渡しタワー60内の所定の装置に、ウェハWを搬送できる。搬送装置R2は、例えば
図3に示すように上下に複数台配置され、例えば、第1のブロックG1、第2のブロックG2、受け渡しタワー50、60それぞれの同程度の高さの所定の装置にウェハWを搬送できる。
【0029】
また、搬送領域R1には、受け渡しタワー50と受け渡しタワー60との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置R3が設けられている。
【0030】
シャトル搬送装置R3は、支持したウェハWを幅方向(図のY方向)に直線的に移動させ、同程度の高さの受け渡しタワー50の装置と受け渡しタワー60の装置との間でウェハWを搬送できる。
【0031】
受け渡しブロックBL2は、
図1に示すように、奥行き方向(図のX方向)中央部に、受け渡しタワー50が設けられている。受け渡しタワー50は、具体的には、受け渡しブロックBL2における、処理ブロックBL1の搬送領域R1と幅方向(図のY方向)に隣接する位置に、設けられている。受け渡しタワー50には、
図3に示すように、複数の受け渡し装置51が鉛直方向に重なるように設けられている。
【0032】
インターフェイスステーション12は、
図1に示すように、処理ステーション11の処理ブロックBL1と露光装置Eとの間に設けられ、これらの間でウェハWの受け渡しを行うものである。
インターフェイスステーション12における、処理ブロックBL1の搬送領域R1と幅方向(図のY方向)に隣接する位置に、受け渡しタワー60が設けられている。受け渡しタワー60には、
図3に示すように、複数の受け渡し装置61が鉛直方向に重なるように設けられている。
【0033】
また、
図1に示すように、インターフェイスステーション12の奥側(図のX方向正側)には、受け渡し装置62が設けられている。
【0034】
さらに、インターフェイスステーション12には、搬送装置R4、R5が設けられている。
【0035】
搬送装置R4は、受け渡しタワー60と幅方向(図のY方向)に隣接する位置に設けられ、例えば、奥行き方向(図のX方向)、鉛直方向及び鉛直軸周りの方向に移動自在な搬送アームR4aを有している。搬送装置R4は、搬送アームR4aにウェハWを保持して、受け渡しタワー60の複数の受け渡し装置61及び露光装置Eの間でウェハWを搬送できる。
【0036】
搬送装置R5は、受け渡しタワー60と受け渡し装置62との間に設けられ、例えば、鉛直方向及び鉛直軸周りの方向に移動自在な搬送アームR5aを有している。搬送装置R5は、搬送アームR5aにウェハWを保持して、受け渡しタワー60の複数の受け渡し装置61及び受け渡し装置62の間でウェハWを搬送できる。
【0037】
さらに、受け渡しブロックBL2には搬送装置R6が設けられている。搬送装置R6は、受け渡しタワー50の奥側(図のX方向正側)に設けられ、例えば、鉛直方向及び鉛直軸周りの方向に移動自在な搬送アームR6aを有している。搬送装置R6は、搬送アームR6aにウェハWを保持して、受け渡しタワー50の複数の受け渡し装置51の間でウェハWを搬送できる。
【0038】
乾式処理システム3は、第1ロードロックステーション100と、処理ステーション101と、第2ロードロックステーション102と、を有する。乾式処理システム3において、ロードロックステーション100、処理ステーション101及び第2ロードロックステーションは、幅方向(図のY方向)に沿ってこの順で並び、一体に接続されている。
【0039】
第1及び第2ロードロックステーション100、102にはそれぞれ、内部雰囲気を減圧雰囲気と大気圧雰囲気とで切り替え可能に構成されたロードロック装置110、111が設けられている。
【0040】
処理ステーション101は、真空搬送室120と、処理装置121と、後処理装置122と、を有する。
【0041】
真空搬送室120は、密閉可能に構成された筐体からなり、その内部が減圧状態(真空状態)に保たれる。真空搬送室120は、例えば上面視矩形状に形成されている。
【0042】
処理装置121及び後処理装置122はそれぞれ、例えば処理ステーション101に複数(図の例では2つ)設けられる。処理ステーション101に設けられた処理装置121は、乾式処理装置であり、湿式処理システム2の湿式処理装置と同種のウェハ処理を乾式で行い、具体的には、湿式処理システム2の現像装置30が行う現像処理を乾式で行う。乾式とは、ガスを用いる方式であり、具体的には、減圧下でガスを用いる方式である。乾式処理はその処理目的となる作用を主にガスによって得るもので、湿式処理はその作用を主に液体によって得るものとも言える。
【0043】
後処理装置122は、乾式の現像処理後のウェハWに後処理としての加熱処理を行う。これにより、ウェハWに付着していた乾式の現像処理用のガスを除去することができ、さらに、乾式の現像処理時にウェハWに付着した反応生成物を除去することができる。
処理装置121及び後処理装置122は、例えば枚葉でウェハWを処理する。
【0044】
処理ステーション101において、処理装置121及び後処理装置122は、幅方向(図のY方向)に並ぶように、配置されている。
【0045】
また、真空搬送室120の内部には、ウェハWを搬送する搬送装置123が設けられている。搬送装置123は、例えば幅方向(図のY方向)及び鉛直軸周りの方向に移動自在な搬送アーム123aを有している。搬送装置123は、搬送アーム123aにウェハWを保持して、処理装置121、後処理装置122及びロードロック装置110、111の間でウェハWを搬送できる。
【0046】
第1搬送システム4は、湿式処理システム2と乾式処理システム3との間で、ウェハWを搬送し、具体的には、ウェハ単位すなわち枚葉でウェハWを搬送する。
【0047】
この第1搬送システム4は、インターフェイスステーション12と奥行き方向(図のX方向)に隣接する位置に、搬送路130を有する。具体的には、第1搬送システム4は、インターフェイスステーション12の受け渡し装置62と奥行き方向に隣接する位置に、搬送路130を有する。搬送路130における、奥行き方向に関する受け渡し装置62と反対側は、乾式処理システム3に接続され、具体的には、第1ロードロックステーション100に接続されている。搬送路130は、湿式処理システム2の内部と、同じ圧力に維持されている。ここでの「同じ圧力」とは、全く同一であることは意味せず、乾式処理システム3の内部の圧力より湿式処理システム2の内部の圧力に近ければよい。また、搬送路130は、湿式処理システム2と同じ雰囲気に維持されている。ここでの「同じ雰囲気」とは、全く同一であることは意味せず、乾式処理システム3の内部の雰囲気より湿式処理システム2の内部の雰囲気に近ければよい。
【0048】
搬送路130には、上面視で、奥行き方向(図のX方向)に沿ってインターフェイスステーション12側から順に、シャトル搬送装置131、受け渡し装置132、搬送装置133が設けられている。
【0049】
シャトル搬送装置131及び受け渡し装置132は、
図4に示すように、インターフェイスステーション12の受け渡し装置62と同じ高さに設けられている。
【0050】
シャトル搬送装置131は、受け渡し装置132と受け渡し装置62との間でウェハWを搬送する。
【0051】
搬送装置133は、
図1に示すように、例えば、奥行き方向(図のX方向)、鉛直方向及び鉛直軸周りの方向に移動自在な搬送アーム133aを有している。搬送装置133は、搬送アーム133aにウェハWを保持して、受け渡し装置132と、乾式処理システム3のロードロック装置110との間でウェハWを搬送できる。
【0052】
また、第1搬送システム4には、熱処理装置40と同様の熱処理装置134が設けられていてもよい。熱処理装置134は複数設けられていてもよい。
【0053】
載置台5は、湿式処理システム2の載置台20とは別に設けられ、載置台20と同様、カセットCが載置される。載置台5は、例えば、載置台20と奥行き方向(図のX方向)に隣接する位置に設けられている。載置台5上には、例えば2つの載置板140が設けられている。載置板140は奥行き方向(図のX方向)に並べて設けられている。これらの載置板140には、カセットCを載置することができる。また、一例において、載置台5は、カセット搬送装置200がアクセス可能となっている。具体的には、載置台5におけるカセットCが載置される部分が覆われること等なく、載置板21にカセット搬送装置200がカセットCを載置したり載置台20からカセット搬送装置200がカセットCを取り除いたりすることが可能となっている。
【0054】
一実施形態において、第2搬送システム6は、乾式処理システム3と載置台5との間で、ウェハWを搬送し、具体的には、ウェハ単位すなわち枚葉でウェハWを搬送する。
【0055】
この第2搬送システム6は、載置台5と幅方向(図のY方向)に隣接する位置に、搬送路150を有する。搬送路150における、幅方向に関する載置台5と反対側は、乾式処理システム3に接続され、具体的には、第2ロードロックステーション102に接続されている。搬送路150は、第1搬送システム4の搬送路130と同様、湿式処理システム2の内部と、同じ圧力且つ同じ雰囲気に維持されている。
【0056】
搬送路150には、ウェハWを搬送する搬送装置151が設けられている。搬送装置151は、奥行き方向(図のX方向)に移動自在に構成された搬送アーム151aを有する。また、搬送装置151の搬送アーム151aは、鉛直方向及び鉛直軸周りの方向にも移動自在に構成されている。この搬送装置151は、各載置板140上のカセットCと、乾式処理システム3のロードロック装置111との間でウェハWを搬送できる。
【0057】
さらに、ウェハ処理システム1は、搬送装置の制御を含む当該ウェハ処理システム1の制御を行う制御装置7を有している。制御装置7は、例えばCPU等のプロセッサやメモリを備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、上述の各種処理装置や各種搬送装置等の駆動系の動作を制御して、後述のウェハ処理システム1による処理を制御する指令を含むプログラムが格納されているなお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御装置7にインストールされたものであってもよい。記憶媒体Hは、一時的なものであっても、非一時的なものであってもよい。
【0058】
<ウェハ処理システム1による処理の例1>
次に、ウェハ処理システム1による処理の一例について説明する。
ウェハ処理システム1による処理では、ウェハWは、湿式の現像処理を行う現像装置30と乾式の現像処理を行う処理装置121のいずれかに選択的に搬送される。
本例では、1枚のウェハWに対し行われる現像処理の回数は1回であり、湿式の現像処理と乾式の現像処理のいずれか一方のみ行われる。すなわち、ウェハWは、湿式の現像処理を行う現像装置30と乾式の現像処理を行う処理装置121のいずれか1台にのみ搬送される。
【0059】
湿式の現像処理のみが行われる場合は、ウェハ処理システム1のうち、乾式処理システム3は用いられずに、湿式処理システム2のみが用いられる。一方、乾式の現像処理のみが行われる場合は、例えば、フォトリソグラフィ用処理のうち現像処理より前までの処理(露光処理を除く)が湿式処理システム2で行われた後、ウェハWが、第1搬送システム4の搬送を介して乾式処理システム3に搬送され、乾式の現像処理が行われる。
以下、より具体的に説明する。
【0060】
湿式と乾式の現像処理のいずれが行われる場合も、ウェハ処理システム1を用いたウェハ処理では、まず、湿式処理システム2の搬送装置23によって、載置台20上のカセットCからウェハWが取り出され、受け渡しブロックBL2の受け渡しタワー50の受け渡し装置51に搬送される。
【0061】
次にウェハWは、搬送装置R2によって処理ブロックBL1の熱処理装置40に搬送され温度調節処理される。その後、ウェハWは、レジスト塗布装置31に搬送され、ウェハW上にレジスト膜が形成される。具体的には、例えば、ウェハW上に、金属含有レジストのレジスト膜が形成される。金属含有レジストが含有する金属は例えばスズである。次いで、ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、プリベーク(PAB:Pre-Applied Bake)処理される。なお、プリベーク処理や後段のPEB(Post Exposure Bake)処理、ポストベーク処理では、同様な熱処理が行われる。ただし、各熱処理に供される熱処理装置40は互いに異なる。
【0062】
次にウェハWは、インターフェイスステーション12の受け渡しタワー60の受け渡し装置61に搬送される。続いて、ウェハWは、搬送装置R4によって、露光装置Eに搬送され、EUV(Extreme Ultra
Violet)光を用いた露光処理が行われる。
【0063】
露光後、ウェハWは、搬送装置R4によって、受け渡しタワー60の受け渡し装置61に搬送される。次に、ウェハWは、搬送装置R2によって、熱処理装置40に搬送され、PEB処理される。
【0064】
その後、ウェハWに対し、湿式の現像処理または乾式の現像処理のいずれかが行われる。
【0065】
湿式の現像処理が行われる場合は、例えば、PEB処理後のウェハWが、搬送装置R2によって、現像装置30に搬送される。当該現像装置30によって湿式の現像処理が行われた後、ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、ポストベーク処理される。その後、ウェハWは、受け渡しブロックBL2の受け渡しタワー50の受け渡し装置51に搬送される。そして、ウェハWは、搬送装置23によって、載置台20上のカセットCに戻される。
【0066】
一方、乾式の現像処理が行われる場合は、例えば、PEB処理後のウェハWが、搬送装置R2によって、インターフェイスステーション12の受け渡しタワー50の受け渡し装置61に搬送される。次に、ウェハWは、搬送装置R5によって、受け渡し装置62に搬送される。続いて、ウェハWは、第1搬送システム4のシャトル搬送装置131によって、受け渡し装置132に搬送される。次いで、ウェハWは、搬送装置133によって、乾式処理システム3のロードロック装置110に搬送される。その後、ロードロック装置110の内部が減圧された後、ウェハWが、搬送装置123によって、処理装置121に搬送される。当該処理装置121によって乾式の現像処理が行われた後、ウェハWは、後処理装置122に搬送され、熱処理される。熱処理後、ウェハWは、ロードロック装置111に搬送される。そして、ロードロック装置111の内部が大気圧雰囲気にされた後、ウェハWが、第2搬送システム6の搬送装置151によって、載置台5上のカセットCに戻される。
【0067】
<ウェハ処理システム1による処理の例2>
上述の処理の例1では、ウェハWに対し行う現像処理の回数は1回であり、湿式の現像処理と乾式の現像処理とのうち、ウェハWに対し行われるのはいずれか一方であった。ウェハ処理システム1を用いたウェハ処理において、ウェハWに対し行う現像処理の回数は複数回でもよく、その場合、湿式の現像処理と乾式の現像処理との両方がウェハWに対し行われてもよい。
【0068】
例えば、現像処理の回数が2回の場合、1回目に湿式の現像処理が行われ、2回目に乾式の現像処理が行われてもよいし、また、その逆であってもよい。さらに、この場合、1回目の現像処理の前、1回目の現像処理と2回目の現像処理の間(すなわち湿式の現像処理と乾式の現像処理との間)または2回目の現像処理の後の少なくともいずれか1において、熱処理が行われてもよい。
【0069】
具体的には、ウェハ処理システム1において、ウェハWが、1回目の現像に対応した装置に搬送され湿式または乾式の現像処理のいずれか一方が行われ、その後、2回目の現像に対応した装置に第1搬送システム4により搬送され湿式又は乾式の現像処理のいずれか他方が行われるようにしてもよい。この場合、1回目の現像処理の湿式の現像処理と乾式の現像処理との間または2回目の現像処理の後の少なくともいずれかにおいて、湿式処理システム2の熱処理装置40で熱処理が行われてもよい。この熱処理が行われるか否かは目的に応じて選択され得る。
【0070】
<ウェハ処理システム1による処理の例1及び2の変形例>
ウェハ処理システム1による処理の例1及び2において、湿式処理システム2の熱処理装置40で行っていた熱処理(例えば乾式の現像処理直前の熱処理すなわちPEB処理)を、第1搬送システム4の熱処理装置134で行ってもよい。これにより、搬送装置R2によるPEB処理後且つ乾式の現像処理前のウェハWの搬送を省略することができるため、搬送装置R2の稼働率を低減することができる。
【0071】
<本実施形態の主な効果>
本実施形態では、ウェハ処理システム1が、上述のように、湿式の現像処理を行う現像装置30を有する湿式処理システム2と、乾式の現像処理を行う処理装置121を有する乾式処理システム3と、を備える。また、湿式処理システム2は、湿式処理システム2及び乾式処理システム3で共通の、カセットCが載置される載置台20を有する。さらに、ウェハ処理システム1が、湿式処理システム2と乾式処理システム3との間でウェハWを搬送する第1搬送システム4と、第1搬送システム4とは別に設けられた第2搬送システム6と、を備える。また、第2搬送システム6は、共通の載置台20とは別に設けられた載置台5と、乾式処理システム3との間でウェハWを搬送する。このような構成で、ウェハ処理システム1では、共通の載置台20から当該ウェハ処理システム1内に搬入されたウェハWが、湿式の現像処理を行う現像装置30と、乾式の現像処理を行う処理装置121と選択的に搬送され、対応する装置で現像処理可能となっている。
【0072】
すなわち、ウェハ処理システム1では、湿式の現像処理及び乾式の現像処理を行うことを可能にするために、湿式処理システム2と乾式処理システム3とを全く別のシステムとして別々に設けるのではない。代わりに、湿式処理システム2と乾式処理システム3とを第1搬送システム4により接続して、処理対象のウェハWを収容したカセットCが載置される載置台20等を湿式処理システム2と乾式処理システム3とで共有している。したがって、本実施形態によれば、湿式処理システム2と乾式処理システム3とを全く別のシステムとして別々に設ける場合に比べて小さいスペースで、現像処理を湿式と乾式の両方を行うことができる。
また、湿式処理システム2と乾式処理システム3とが接続され、それらが外部空間と区画されたウェハ処理システム1内の空間になるため、湿式処理システム2と乾式処理システム3のいずれで処理を行う場合にも、ウェハWの搬送及び処理を行う空間の雰囲気制御が容易になる。ここで言う雰囲気制御には、例えば、温度や湿度、対象空間に供給されるガスのフィルタ等による成分コントロールがあるが、これらに限定されるものではない。
【0073】
また、本実施形態では、露光処理を含む、レジストパターンを形成するための一連の処理として、湿式のフォトリソグラフィ用処理を含むものを行う場合も、乾式のフォトリソグラフィ用処理を含むものを行う場合も、ウェハWはインラインで処理される。すなわち、ウェハWは、ウェハ処理システム1内に搬入されたカセットC内から取り出され、上記一連の処理が施され、その後、ウェハ処理システム1外への搬出のためにカセットC内に戻されるまで、ウェハ処理システム1外に搬出されない。このようなインライン処理が可能なように、制御装置7では、上記一連の処理のためのウェハWの搬送開始タイミング、上記一連の処理に含まれる各処理の完了タイミング、ウェハWをカセットCへ戻すタイミング等を管理している。そのため、制御装置7では、上記一連の処理が、湿式のフォトリソグラフィ用処理及び乾式のフォトリソグラフィ用処理のいずれを含む場合であっても、上記一連の処理に含まれる各処理の状況把握や、搬送タイミングの調整を容易に行うことができる。
【0074】
さらに、本実施形態では、第1搬送システム4の搬送路130は、その一端が乾式処理システム3に接続され、他端が、露光装置Eに直接接続されずに、湿式処理システム2を介して露光装置Eに接続されている。例えば
図1に示すように、第1搬送システム4の搬送路130の一端は、湿式処理システム2の一部であって、内部空間が露光装置Eの搬入出用空間よりも低い圧力となっているインターフェイスステーション12に接続されている。すなわち、乾式処理システム3と露光装置Eは、当該露光装置Eに対して陰圧である湿式処理システム2の一部を介して互いに接続されている。乾式処理システム3において乾式の現像処理等に腐食性ガスが用いられる場合があるため、乾式処理システム3と露光装置Eを上述のように互いに接続することで、腐食性ガスが露光装置Eに進入するのを抑制することができる。
【0075】
<共通の載置台20とは別の載置台の他の例>
図5は、共通の載置台20とは別の載置台の他の例を示す図である。
図1等に示した、共通の載置台20とは別の載置台5は、カセットCが載置される部分が覆われること等なくカセット搬送装置200がアクセス可能となっていた。これに代えて、
図5に示すように、共通の載置台20とは別の載置台5Aは、カセットCが載置される部分が覆われ且つ載置台20と隔てられ、カセット搬送装置200がアクセスできないようになっている。ウェハ処理システム1Aにこのような載置台5Aを用いることにより、乾式の現像処理に腐食性ガスが用いられた場合であっても、別の載置台5A上のカセットCに収容されたウェハWからの腐食性ガスが、ウェハ処理システム1の外部に漏れるのを抑制することができる。なお、この例の場合、カセット搬送装置200は、多関節アーム202が載置台5にアクセスせず、載置台20にのみアクセスするよう、例えばレール203が短く形成され、載置台5には至らないように形成されている。
【0076】
<第1搬送システムの他の例>
図6は、第1搬送システムの他の例を示す図である。
図1等の例の第1搬送システム4は、インターフェイスステーション12と奥行き方向(図のX方向)に隣接する位置に、搬送路130を有していた。すなわち、湿式処理システム2に対する搬送路130の接続先が、インターフェイスステーション12であり、第1搬送システム4が、湿式処理システム2に対するウェハWの搬送として、インターフェイスステーション12に対するウェハWの搬送を行っていた。これに代えて、
図6に示すように、第1搬送システム4Bは、処理ブロックBL1Bと奥行き方向(図のX方向)に隣接する位置に搬送路130Bを有していてもよい。すなわち、湿式処理システム2Bに対する搬送路130Bの接続先が、処理ブロックBL1Bであり、第1搬送システム4Bが、湿式処理システム2Bに対するウェハWの搬送として、処理ブロックBL1Bに対するウェハWの搬送を行ってもよい。
【0077】
この場合、ウェハ処理システム1Bでは、第1搬送システム4Bと湿式処理システム2Bとの間での受け渡し用に、受け渡し装置62Bが処理ブロックBL1B内に設けられる。受け渡し装置62Bは、具体的には、例えば、処理ブロックBL1B内における搬送領域R1の奥側(図のX方向正側)に隣接する位置且つインターフェイスステーション12B側(図のY方向正側)端の位置に設けられる。
【0078】
また、この場合、処理ブロックBL1B内の少なくとも一部の搬送装置R2が、受け渡し装置62Bに対するウェハWの搬送が可能である。さらに、この場合、シャトル搬送装置131Bは、処理ブロックBL1B内の受け渡し装置62Bと受け渡し装置132との間でウェハWを搬送する。
【0079】
図6のウェハ処理システム1Bは、湿式の現像処理後に熱処理装置40で熱処理が行われたウェハWに、乾式処理システム3Bの処理装置121で乾式の現像処理を行う場合に好適に用いられる。
また、
図6のウェハ処理システム1は、湿式の現像処理用の熱処理と乾式の現像処理用の熱処理とで熱処理装置40を共用する場合に好適に用いられる。このように共用する場合、熱処理装置134を省略することができる。省略することはコスト面で有利である。
さらに、
図6のウェハ処理システム1では、上述のように熱処理装置40を共用する場合において、熱処理装置40が設けられた領域すなわち熱処理領域から乾式処理システム3BにウェハWを搬送する際に、上記熱処理領域に隣接するインターフェイスステーション12や受け渡しブロックBL2を介さずに、上記熱処理領域に存在する受け渡し装置62Bからすぐに搬送することができる。したがって、熱処理領域から乾式処理システム3BにウェハWを搬送する際に、使用する搬送装置が少ないため、別のウェハWの搬送を同時に行うことができ、且つ、別のウェハWに対する工程用のウェハWの搬送との間で、搬送装置が重複するリスクを低減することができる。
【0080】
なお、
図6の例の場合、インターフェイスステーション12Bの搬送装置R5は、受け渡しタワー60の複数の受け渡し装置61の間でウェハWを搬送する。また、この場合、乾式処理システム3Bの処理ステーション101Bは、
図1等の処理ステーション101より、処理装置121及び後処理装置122の数が少なくてもよく、真空搬送室120Bの幅(図のY方向の長さ)が短くてもよい。
【0081】
<湿式処理システムの他の例及び第2搬送システムの他の例1>
図7は、湿式処理システム及び第2搬送システムの他の例を示す図である。
以上の例では、湿式処理システム2、2A、2Bの処理ステーション11、11A、11Bの処理ブロックBL1、BL1A、BL1Bの数は1つであった。それに対し、
図7の湿式処理システム2Cでは、処理ステーション11Cに、幅方向(図のY方向)に沿って、複数(図の例では2つ)の処理ブロックBL3、BL4が中継ブロックBL5を間に挟んで設けられている。処理ブロックBL3は、カセットステーション10側に位置し、処理ブロックBL4は、インターフェイスステーション12B側に位置する。
【0082】
処理ブロックBL3、BL4はそれぞれ、
図1等に示した処理ブロックBL1と略同様に構成される。具体的には、処理ブロックBL3、BL4はそれぞれ、例えば、手前側
(図のX方向負側)に第1のブロックG1を有する。第1のブロックG1には、現像装置30及びレジスト塗布装置31がそれぞれ幅方向(図のY方向)に沿って複数並べて配置されている。また、処理ブロックBL3、BL4はそれぞれ、例えば奥側(図のX方向正側)に第2のブロックG2を有する。第2のブロックG2には、熱処理装置40が鉛直方向と幅方向(図のY方向)に複数並べて設けられている。
【0083】
なお、処理ブロックBL3と処理ブロックBL4とで、幅方向に並ぶ現像装置30の数は異なっていても同じであってもよい。レジスト塗布装置31及び熱処理装置40についても同様である。
【0084】
本例では、第1搬送システム4Bと湿式処理システム2Bとの間での受け渡し用に、受け渡し装置62Bが処理ブロックBL4内に設けられる。受け渡し装置62Bは、具体的には、例えば、処理ブロックBL4内における後述の搬送領域R8の奥側(図のX方向正側)に隣接する位置且つインターフェイスステーション12B側(図のY方向正側)端の位置に設けられる。
【0085】
また、処理ブロックBL3、BL4は、第1のブロックG1と第2のブロックG2との間の部分に、幅方向に延びる搬送領域R7、R8が設けられている。搬送領域R7、R8にはそれぞれ、ウェハWを搬送する搬送装置R9、R10が配置されている。
【0086】
搬送装置R9は、周囲の液処理装置、熱処理装置40、後述の受け渡し装置53、受け渡しタワー50の受け渡し装置51及び後述の受け渡しタワー52の受け渡し装置に、ウェハWを搬送できる。搬送装置R10は、周囲の液処理装置、熱処理装置40、受け渡し装置62B、後述の受け渡しタワー52の受け渡し装置及び受け渡しタワー60の受け渡し装置61に、ウェハWを搬送できる。
【0087】
中継ブロックBL5は、奥行き方向(図のX方向)中央部に、受け渡しタワー52が設けられている。受け渡しタワー52は、具体的には、中継ブロックBL5において、処理ブロックBL3の搬送領域R7と処理ブロックBL4の搬送領域R8との間となる部分に、設けられている。受け渡しタワー52には、複数の受け渡し装置(図示せず)が鉛直方向に重なるように設けられている。受け渡し52の奥側(図のX方向正側)には、搬送装置R11が設けられている。搬送装置R11は、受け渡しタワー52の複数の受け渡し装置の間でウェハWを搬送する。
【0088】
また、
図1等の例の第2搬送システム6は、乾式処理システム3と載置台5との間でウェハWを搬送していた。そして、これにより、乾式の現像処理後のウェハWが載置台5上のカセットCに戻されるようにしていた。これに代えて、
図7に示すように、第2搬送システム6Cは、乾式処理システム3と湿式処理システム2Cとの間でウェハWを搬送してもよい。具体的には、第2搬送システム6Cは、乾式処理システム3と湿式処理システム2Cの処理ブロックBL3との間でウェハWを搬送してもよい。これにより、乾式の現像処理後のウェハWが載置台20上のカセットCに戻されるようにしてもよい。
【0089】
この場合、ウェハ処理システム1Cでは、載置台5が省略され、代わりに、例えば、受け渡し装置53が、処理ブロックBL3内に設けられる。受け渡し装置53は、具体的には、例えば、処理ブロックBL3内における搬送領域R7の奥側(図のX方向正側)に隣接する位置且つカセットステーション10側(図のX方向負側)端の位置に設けられる。
【0090】
また、この場合、第2搬送システム6Cの搬送路150Cは、処理ブロックBL3に隣接する位置に設けられる。具体的には、搬送路150Cは、処理ブロックBL3の受け渡し装置53が設けられた部分から奥行き方向(図のX方向)に延びるように設けられる。搬送路150Cには、上面視で奥行き方向に沿って処理ブロックBL3側から順に、シャトル搬送装置152、受け渡し装置153、搬送装置154が設けられる。
【0091】
シャトル搬送装置152は、受け渡し装置53と受け渡し装置153との間でウェハWを搬送する。搬送装置154は、受け渡し装置153と乾式処理システム3のロードロック装置110との間でウェハWを搬送する。
【0092】
<湿式処理システムの他の例及び第2搬送システムの他の例2>
図8は、第2搬送システムのさらに別の例を示す図である。
図7の第2搬送システム6Cは、処理ブロックBL3と奥行き方向(図のX方向)に隣接する位置に、搬送路150Cを有していた。すなわち、湿式処理システム2Cに対する搬送路150の接続先が、処理ブロックBL3であり、第2搬送システム6Cが、湿式処理システム2に対するウェハWの搬送として、処理ブロックBL3に対するウェハWの搬送を行っていた。これに代えて、
図8に示すように、第2搬送システム6Dは、中継ブロックBL5Dに隣接する位置に搬送路150Dを有していてもよい。すなわち、湿式処理システム2Dに対する搬送路150Dの接続先が中継ブロックBL5Dであり、第2搬送システム6Dが、湿式処理システム2Dに対するウェハWの搬送として、中継ブロックBL5Dに対するウェハWの搬送を行ってもよい。
【0093】
この場合、ウェハ処理システム1Dでは、第2搬送システム6Dと湿式処理システム2Dとの間での受け渡し用に、受け渡し装置53Dが中継ブロックBL5D内に設けられる。受け渡し装置53Dは、具体的には、例えば、中継ブロックBL5D内における搬送装置R11の奥側(図のX方向正側)に隣接する位置に設けられる。
【0094】
また、この場合、搬送装置R11は、受け渡しタワー52の複数の受け渡し装置及び受け渡し装置53Dの間でウェハWを搬送する。さらに、この場合、シャトル搬送装置152Dは、中継ブロックBL5B内の受け渡し装置53Dと受け渡し装置132との間でウェハWを搬送する。
【0095】
なお、この場合、処理ブロックBL3Dの搬送装置R9は、周囲の液処理装置、熱処理装置40、受け渡しタワー50の受け渡し装置51及び受け渡しタワー52の受け渡し装置の間で、ウェハWを搬送する。また、この場合、乾式処理システム3Dの処理ステーション101Dは、
図1等の処理ステーション101より、処理装置121及び後処理装置122の数が少なくてもよく、真空搬送室120Dの幅(図のY方向の長さ)が短くてもよい。
【0096】
<第1搬送システムの搬送路の接続先と第2搬送システムの搬送路の接続先の組み合わせの他の例>
湿式処理システムに対する第1搬送システムの搬送路の接続先が
図1及び
図5の例と同様にインターフェイスステーションである場合に、湿式処理システムに対する第2搬送システムの搬送路の接続先が図の例と同様に中継ブロックであってもよい。
また、湿式処理システムに対する第1搬送システムの搬送路の接続先が
図1及び
図5の例と同様にインターフェイスステーションである場合に、湿式処理システムに対する第2搬送システムの搬送路の接続先が
図7の例と同様に処理ブロックであってもよい。
【0097】
<乾式処理システムの他の例>
図9は、乾式処理システムの他の例を示す図である。
図1等の例では、湿式処理システム2において現像処理を行う現像装置30による現像処理も、乾式処理システム3において現像処理を行う処理装置121も、枚葉でウェハWを処理していた。これに代えて、
図10に示すように、乾式で現像処理を行う処理装置121Eが、複数枚(例えば2枚)のウェハWをまとめて処理してもよい。すなわち、処理装置121Eが、複数枚(例えば2枚)のウェハWをまとめて処理可能に構成されていてもよい。具体的には、例えば、処理装置121Eは、減圧空間内に可能に構成された1つの処理容器内にウェハWを支持する支持台が複数設けられていてもよい。
【0098】
この場合、後処理装置122も、複数枚(例えば2枚)のウェハWをまとめて処理可能に構成されていてもよい。
また、この場合、ウェハ処理システム1Eの乾式処理システム3Eの処理ステーション101Eでは、真空搬送室120E内に設けられた搬送装置123Eが、複数枚(例えば2枚)のウェハWをまとめて搬送可能に構成されていてもよい。具体的には、例えば、搬送装置123Eは、ウェハWを保持する搬送アーム123aを複数本(例えば2本)有していてもよい。
【0099】
(第2実施形態)
<ウェハ処理システム>
図10は、第2実施形態にかかる基板処理システムとしてのウェハ処理システムの内部構成の概略を示す説明図である。
共通の載置台20に載置されたカセットCからウェハ処理システム内に搬入されたウェハWには、ウェハW間で搬送時間がばらつくのを抑制するため、ウェハ処理システム内において搬送を待機するタイミングがある。そして、レジストとして金属含有レジストを用いる場合等において、レジスト膜形成処理後からPEB処理までにおける、処理間の時間すなわち引き置き時間が長いときに、ウェハWが大気雰囲気下で搬送を待機させると、大気雰囲気の水分等の影響を受けて、所望のレジストパターンが得られなくなることがある。
【0100】
そのため、
図10のウェハ処理システム1Fは、バッファBF1~BF5が設けられている。バッファBF1~BF5は、共通の載置台20に載置されたカセットCからウェハ処理システム1F内に搬入されたウェハWが次の処理のために搬送を待機する部分である。具体的には、バッファBF1~BF5は、同ウェハWがレジスト膜形成処理より後段且つ現像処理より前段の処理のために搬送を待機する部分である。
そして、バッファBF1~BF5は、その内部が大気雰囲気より水分が少ない低水分雰囲気とされている。具体的には、バッファBF1~BF4は、その内部が窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気とされるガスバッファである。バッファBF5は、その内部が真空雰囲気(減圧雰囲気)とされる真空バッファである。
【0101】
バッファBF1は、湿式処理システム2Fのインターフェイスステーション12Fの手前側(図のX方向負側)に設けられる。露光装置Eが液浸法により露光処理を行うものである場合、インターフェイスステーション12Fの手前側に露光前洗浄装置(図示せず)が設けられる。この場合、バッファBF1は、例えば、露光前洗浄装置と鉛直方向に積層されて設けられる。なお、露光前洗浄装置は、ウェハWの裏面を露光装置Eによる露光前に洗浄するものである。バッファBF1に対しては、搬送装置R12が設けられる。搬送装置R12は、具体的には、受け渡しタワー60とバッファB1との間に設けられ、例えば、鉛直方向及び鉛直軸周りの方向に移動自在な搬送アームR12aを有している。搬送装置R12は、搬送アームR12aにウェハWを保持して、受け渡しタワー60F内の装置(複数の受け渡し装置61及びバッファBF2)及びバッファBF1の間でウェハWを搬送できる。
【0102】
バッファBF2は、インターフェイスステーション12Fの受け渡しタワー60F内に設けられる。例えば、バッファBF2は、搬送装置R2、R4、R5、R12のうち、搬送装置R12の搬送アーム12aのみが当該バッファB2内に進入可能に構成されている。具体的には、バッファBF2は、搬送装置R2側の面(図のY方向負側)、搬送装置R4側(図のY方向正側)の面及び搬送装置R5側(図のX方向正側)の面は壁(図示せず)で塞がれており、搬送装置R12側(図のX方向負側)の面のみ開放されている。そして、バッファBF2では、搬送装置R5側から搬送装置R12側に向けて窒素ガス等の不活性ガスが供給される。これにより、バッファBF2内に収容されたウェハWの表面に沿って流れる不活性ガスの一方向流が形成され、バッファBF2内が不活性ガスの雰囲気とされている。
【0103】
バッファBF3は、インターフェイスステーション12Fの奥側(図のX方向正側)に、例えば、受け渡し装置62と鉛直方向に積層されて設けられる。露光装置Eが液浸法により露光処理を行うものである場合、インターフェイスステーション12Fの奥側に露光後洗浄装置(図示せず)が設けられる。この場合、バッファBF3は、例えば、露光後洗浄装置と鉛直方向に積層されて設けられる。なお、露光後洗浄装置は、露光後のウェハW洗浄するものである。バッファBF3に対するウェハWの搬送は、例えば搬送装置R5により行われる。
【0104】
バッファBF4は、第1搬送システム4Fに設けられる。具体的には、バッファBF4は、例えば、搬送路130Fの露光装置E側(図のY方向正側)に接続されて設けられる。バッファBF4に対するウェハWの搬送は、例えば搬送装置133により行われる。
【0105】
バッファBF5は、乾式処理システム3Fの処理ステーション101Fに設けられる。具体的には、バッファBF5は、処理装置121及び後処理装置122と幅方向(図のY方向)に沿って並ぶように、真空搬送室120Fに接続されて設けられる。バッファBF5に対するウェハWの搬送は、搬送装置123により行われる。
【0106】
なお、バッファBF1~BF5の一部を省略してもよい。
【0107】
また、バッファBF1~BF4の少なくともいずれか1つに代えて、または、加えて、熱処理装置40、134が、熱板によりウェハWを加熱する領域と、加熱後のウェハWを冷却する冷却領域との両方を有する場合、熱処理装置40、134のいずれかの冷却領域をガスバッファとしてもよい。具体的には、熱処理装置40、134の冷却領域に、ウェハWが載置される冷却板の他に、冷却板に載置されたウェハWを覆う蓋体を設け、待機中のウェハWの周囲を冷却板と蓋体で覆い、冷却板と蓋体との間の空間に不活性ガスを供給してもよい。この場合、上記空間への不活性ガスの供給は例えば蓋体を介して行われる。
【0108】
さらに、バッファBF5に代えて、または、加えて、ロードロック装置110を真空バッファとして用いてもよい。この場合、ロードロック装置110は、複数設けられることが好ましく、例えば、鉛直方向または奥行き方向(図のX方向)の少なくともいずれか一方に複数並べて設けられていることが好ましい。
【0109】
図10のウェハ処理システム1Fの場合、制御装置7は、当該ウェハ処理システム1F内に搬入されたウェハWを待機させる工程と、上記待機させる工程後、現像処理を湿式または乾式で行う工程と、を当該ウェハ処理システム1Fが実行するように制御を行う。
具体的には、制御装置7は、例えば、湿式で現像処理を行う現像装置30で処理される予定のウェハWがバッファBF1等のガスバッファで待機し、乾式で現像処理を行う処理装置121で処理される予定のウェハWが、バッファBF5等真空バッファで待機するよう、制御を行う。
また、制御装置7は、乾式で現像処理を行う処理装置121で処理される予定のウェハWを待機させる段階で、真空バッファが他のウェハWで埋まっている場合、上記処理装置121で処理される予定のウェハWが、ガスバッファで待機するよう、制御を行う。具体的には、上述のように真空バッファが他のウェハWで埋まっている場合、上記処理装置121で処理される予定のウェハWが、当該真空バッファより上流のバッファとして設定されているガスバッファで待機するよう、制御を行う。
【0110】
なお、バッファBF1は、例えば、PAB処理後且つ露光処理前のウェハWに用いられる。バッファBF2は、例えば、露光処理後且つ熱処理装置40によるPEB処理前のウェハWに用いられる。バッファBF3は、例えば、露光後且つ熱処理装置134によるPEB処理前のウェハWまたは熱処理装置40によるPEB処理後のウェハWに用いられる。バッファBF4は、例えば、露光後且つ熱処理装置134によるPEB処理前のウェハ
Wまたは熱処理装置134によるPEB処理後のウェハに用いられる。また、熱処理装置40の冷却領域をガスバッファとして用いる場合、当該ガスバッファは、熱処理装置40によるPAB処理後且つ露光処理前のウェハまたは熱処理装置40によるPEB処理後のウェハWに用いられる。また、熱処理装置134の冷却領域をガスバッファとして用いる場合、当該ガスバッファは、熱処理装置134によるPEB処理後のウェハWに用いられる。
【0111】
このように、バッファBF1~BF5は、同ウェハWがレジスト膜形成処理より後段且つ現像処理より前段の処理のために搬送を待機する部分である。
【0112】
(第3実施形態)
<ウェハ処理システム>
図11は、第3実施形態にかかる基板処理システムとしてのウェハ処理システムの内部構成の概略を示す説明図である。
以上の例では、ウェハ処理システムは、露光装置Eに接続され、レジスト膜形成処理及び現像処理の両方を行っていた。それに対し、
図11のウェハ処理システム1Gは、露光装置Eに接続されず、レジスト膜形成処理及び現像処理のうち一方のみ、具体的には現像処理のみを行う。ウェハ処理システム1Gは、レジスト膜形成処理及び現像処理うちのいずれか一方の他に、PEB処理等の熱処理を行ってもよい。
【0113】
ウェハ処理システム1Gは、湿式処理システム2Gと、乾式処理システム3Gと、第1搬送システム4Gと、第2搬送システム6Gと、を備える。
【0114】
湿式処理システム2Gは、前述のカセットステーション10及びカセット搬送装置200の他に、処理ステーション11Gと、中継ステーション12Gと、を備える。
【0115】
処理ステーション11Gは、中継ステーション12G側に処理ブロックBL1Gを有し、カセットステーション10側に受け渡しブロックBL2Gを有する。
【0116】
処理ブロックBL1Gは、奥側(図のX方向正側)に前述の第2のブロックG2を有し、手前側(図のX方向負側)に第1のブロックG1Gを有する。
【0117】
前述の第1のブロックG1は現像装置30とレジスト塗布装置31の両方が設けられるのに対し、第1のブロックG1Gは、例えば現像装置30のみが設けられる。現像装置30は第1のブロックG1G内において例えば奥行き方向及び鉛直方向それぞれに複数並べて配置される。
【0118】
受け渡しブロックBL2Gは、前述の受け渡しブロックBL2と同様に、受け渡しタワー50及び搬送装置R6が設けられている。また、受け渡しブロックBL2Gは、第2搬送システム6Gと湿式処理システム2Gとの間での受け渡し用に、受け渡し装置53Gが設けられている。受け渡し装置53Gは、具体的には、例えば、受け渡しブロックBL2G内における搬送装置R6の奥側(図のX方向正側)に隣接する位置に設けられている。
【0119】
本実施形態において、受け渡しブロックBL2Gの搬送装置R6は、受け渡しタワー52の複数の受け渡し装置51及び受け渡し装置53Gの間で、ウェハWを搬送する。
【0120】
中継ステーション12Gは、処理ステーション11Gのカセットステーション10側とは反対側に設けられ、処理ステーション11Gの処理ブロックBL1Gと第1搬送システム4Gとの間でウェハWの受け渡しを行うものである。
【0121】
また、中継ステーション12Gは、前述のインターフェイスステーション12と同様、受け渡しタワー60、受け渡し装置62及び搬送装置R5が設けられている。
【0122】
乾式処理システム3Gは、第1及び第2ロードロックステーション100、102の他に、処理ステーション101Gを有する。
【0123】
処理ステーション101Gは、前述の処理ステーション101と同様、真空搬送室120と、処理装置121と、後処理装置122と、を有する。ただし、処理ステーション101Gは、処理装置121及び後処理装置122の配列が、処理ステーション101と異なる。処理ステーション101では、カセットステーション10側から、処理装置121、処理装置121、後処理装置122、後処理装置122の順で幅方向(図のY方向)に並ぶように配置されている。それに対し、処理ステーション101Gでは、カセットステーション10側から、処理装置121、後処理装置122、後処理装置122、処理装置121の順で幅方向(図のY方向)に並ぶように配置されている。
【0124】
第1搬送システム4Gは、前述の第1搬送システム4と同様に構成される。
【0125】
第2搬送システム6Gは、湿式処理システム2Gに対する搬送路150Gの接続先が受け渡しブロックBL2Gであり、湿式処理システム2Gに対するウェハWの搬送として、受け渡しブロックBL2Gに対するウェハWの搬送を行う。搬送路150Gは、受け渡しブロックBL2の受け渡し装置53Gが設けられた部分から奥行き方向(図のX方向)に延びるように設けられる。搬送路150Gには、上面視で奥行き方向に沿って受け渡しブロックBL2側から順に、シャトル搬送装置152、受け渡し装置153、搬送装置154が設けられる。
この場合、シャトル搬送装置152は、受け渡し装置53Gと受け渡し装置153との間でウェハWを搬送する。
【0126】
また、第2搬送システム6Gには、熱処理装置40と同様の熱処理装置134Gが設けられていてもよい。
【0127】
<ウェハ処理システム1Gによる処理の例1>
次に、ウェハ処理システム1Gによる処理の一例について説明する。
乾式の現像処理のみが行われる場合は、例えば、露光後且つPEB処理前のウェハWが、以下の順で搬送される。
載置台20上のカセットC→受け渡しタワー52→受け渡し装置53G→受け渡し装置153→熱処理装置134G→ロードロック装置111→カセットステーション10側の処理装置121→カセットステーション10側の後処理装置122
【0128】
これにより、露光後且つPEB処理前のウェハWに対し、PEB処理、乾式の現像処理及び熱処理が順に行われる。
【0129】
その後、ウェハWは、以下の順で搬送され、載置台20上のカセットCに戻される。
ロードロック装置111→受け渡し装置153→受け渡し装置53G→受け渡しタワー52→載置台20上のカセットC
【0130】
<ウェハ処理システム1Gによる処理の例2>
ウェハ処理システム1Gを用いて湿式の現像処理のみが行われる場合は、例えば、露光後且つPEB処理前のウェハWが、以下の順で搬送される。
載置台20上のカセットC→受け渡しタワー52→熱処理装置40→現像装置30
【0131】
これにより、露光後且つPEB処理前のウェハWに対し、PEB処理及び湿式の現像処理が順に行われる。
その後、ウェハWは、受け渡しタワー52を介して載置台20上のカセットCに戻される。
【0132】
<ウェハ処理システム1Gによる処理の例3>
ウェハ処理システム1Gを用いて1枚のウェハWに対し湿式の現像処理及び乾式の現像処理がこの順で行われる場合は、例えば、露光後且つPEB処理前のウェハWが、まず、以下の順で搬送される。
載置台20上のカセットC→受け渡しタワー52→熱処理装置40→現像装置30
【0133】
これにより、露光後且つPEB処理前のウェハWに対し、1回目のPEB処理及び湿式の現像処理が順に行われる。
【0134】
次いで、ウェハWは、以下の順で搬送される。
受け渡しタワー60→受け渡し装置62→受け渡し装置132→熱処理装置134→ロードロック装置110→中継ステーション12G側の処理装置121
【0135】
これにより、湿式の現像処理後のウェハWに対し、2回目のPEB処理、乾式の現像処理及び熱処理が順に行われる。
【0136】
その後、ウェハWは、以下の順で搬送され、載置台20上のカセットCに戻される。
ロードロック装置111→受け渡し装置153→受け渡し装置53G→受け渡しタワー52→載置台20上のカセットC
【0137】
<ウェハ処理システム1Gの変形例>
ウェハ処理システム1Gは、ウェハWに補助処理を追加で行う補助処理装置(図示せず)を備えていてもよい。補助処理は、例えばUV照射処理や検査処理(具体的には検査のための撮像処理)等である。補助処理装置は、例えば、第1搬送システム4G及び第2搬送システム6Gそれぞれに設けられる。また、補助処理は、例えば、後処理装置122による後処理の後に行われる。
【0138】
さらに、ウェハ処理システム1Gは、前述のバッファBF2と同様のガスバッファ(図示せず)を備えていてもよい。ガスバッファは例えば受け渡しタワー50及び受け渡しタワー60それぞれに設けられる。また、受け渡しタワー50及び受け渡しタワー60を含む搬送空間のうちの、真空雰囲気とされる部分以外の部分全体が、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気とされるようにしてもよい。
【0139】
<その他の変形例>
第1搬送システムの熱処理装置134は、上面視で第1搬送システムの搬送路と重なる位置に設けられていてもよい。具体的には、第1搬送システムの熱処理装置134は、その全体が上面視で第1搬送システムの搬送路と重なる位置に設けられていてもよい。より具体的には、第1搬送システム4の熱処理装置134は、上面視でシャトル搬送装置131及び受け渡し装置132と重なる位置に設けられていてもよい。
これにより、ウェハ処理システムの占有床面積を抑えることができる。
第2搬送システム6Gの熱処理装置134Gについても同様である。
【0140】
また、以上の例では、湿式処理システムに共通の載置台20が設けられていたが、乾式処理システムに共通の載置台20が設けられていてもよい。
【0141】
以上の例では、湿式処理システムによって湿式で行われ乾式処理システムによって乾式で行われる処理は、現像処理であるものとしたが、フォトリソグラフィ用処理であればよく、例えば、レジスト膜等のフォトリスグラフィ用の膜の形成処理やウェハWの洗浄処理であってもよい。なお、露光装置Eに接続されるウェハ処理システムでは、現像処理の場合、ウェハWが、乾式処理システム内を露光装置E側から共通の載置台20側に向けて移動するが、成膜処理の場合は、ウェハWが、乾式処理システム内を共通の載置台20側から露光装置E側に向けて移動する。
【0142】
以上の例では、後処理装置122が行う後処理は、加熱処理であったが、ウェハWの表面を所定の膜で覆うコーティング処理であってもよい。コーティング処理により、レジストパターンを補強することができる。また、コーティング処理により、搬送中のウェハWから腐食ガスが放出されるのを抑制することができる。
また、以上の例では、乾式の現像処理に対する後処理は、ウェハWに対し真空雰囲気下で行われていたが、大気圧雰囲気下で行われてもよい。これにより、ウェハ処理システムの小型化を図ることができる。
【0143】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。例えば、上記実施形態の構成要件は任意に組み合わせることができる。当該任意の組み合せからは、組み合わせにかかるそれぞれの構成要件についての作用及び効果が当然に得られるとともに、本明細書の記載から当業者には明らかな他の作用及び他の効果が得られる。
【0144】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0145】
なお、以下のような構成例も本開示の技術的範囲に属する。
(1)基板処理を行う基板処理システムであって、
前記基板処理は、基板上へのレジスト膜の形成処理から露光後の前記レジスト膜の現像処理までのいずれかの処理であり、
前記基板処理を湿式で行う湿式処理装置、または、前記湿式処理装置と同種の基板処理を乾式で行う乾式処理装置の一方を有する第1処理システム及びいずれか他方を有する第2処理システムを備え、
前記第1処理システムは、前記第1処理システム及び第2処理システムで共通の載置台を有し、
前記共通の載置台は、基板を複数枚収容可能に構成された容器であって前記基板処理が行われる前の基板を収容するものが載置され、
前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間で基板を搬送する第1搬送システムと、
前記第1搬送システムとは別に設けられ、少なくとも前記第2処理システムに接続された第2搬送システムと、をさらに備え、
前記第2搬送システムは、前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間、または、前記共通の載置台とは別に設けられた前記容器が載置される別の載置台と前記第2処理システムとの間で基板を搬送する、基板処理システム。
(2)前記共通の載置台に載置された前記容器から当該基板処理システム内に搬入された基板が搬送を待機するバッファをさらに備え、
前記バッファの内部は、大気雰囲気より水分が少ない低水分雰囲気とされている、前記(1)に記載の基板処理システム。
(3)制御部をさらに備え、
前記バッファは、内部が不活性ガスの雰囲気であるガスバッファと、内部が真空雰囲気である真空バッファと、を含み、
前記制御部は、前記湿式処理装置で処理される予定の基板が、前記ガスバッファで待機し、前記乾式処理装置で処理される予定の基板が、前記真空バッファで待機するよう、制御を行う、前記(2)に記載の基板処理システム。
(4)前記制御部は、前記乾式処理装置で処理予定の基板を待機させる段階で、前記真空バッファが他の基板で埋まっている場合、前記乾式処理装置で処理予定の基板が、前記ガスバッファで待機するよう、制御を行う、前記(3)に記載の基板処理システム。
(5)前記湿式処理装置は、枚葉で基板を処理し、
前記乾式処理装置は、複数枚の基板をまとめて処理する、前記(1)~(4)のいずれか1に記載の基板処理システム。
(6)前記第1搬送システム及び第2搬送システムそれぞれは、前記第2処理システムに接続された搬送路を有し、
前記第1搬送システム及び第2搬送システムのうち前記湿式処理装置を有するシステムの内部と、前記搬送路とは、同じ圧力且つ同じ雰囲気である、前記(1)~(5)のいずれか1に記載の基板処理システム。
(7)前記第1処理システムは、
露光装置に接続され、
前記湿式処理装置または前記乾式処理装置の前記一方が設けられた処理ブロックと、
前記処理ブロックと前記露光装置との間での基板の受け渡しを行うインターフェイスブロックと、を有し、
前記第1搬送システムは、前記第1処理システムに対する基板の搬送として、前記インターフェイスブロックに対する基板の搬送を行う、前記(1)~(6)に記載の基板処理システム。
(8)前記第1処理システムは、
露光装置に接続され、
前記湿式処理装置または前記乾式処理装置の前記一方が設けられた処理ブロックと、
前記処理ブロックと前記露光装置との間での基板の受け渡しを行うインターフェイスブロックと、を有し、
前記第1搬送システムは、前記第1処理システムに対する基板の搬送として、前記処理ブロックに対する基板の搬送を行う、前記(1)~(6)のいずれか1に記載の基板処理システム。
(9)前記第2搬送システムは、前記別の載置台と前記第2処理システムとの間で基板を搬送し、
前記別の載置台は、前記共通の載置台に前記容器を搬送する容器搬送装置がアクセス可能に構成されている、前記(1)~(8)のいずれか1に記載の基板処理システム。
(10)前記第2搬送システムは、前記別の載置台と前記第2処理システムとの間で基板を搬送し、
前記別の載置台は、前記容器が載置される部分が覆われ、前記共通の載置台と隔てられている、前記(1)~(8)のいずれか1に記載の基板処理システム。
(11)前記第2搬送システムは、前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間で基板を搬送し、
前記第1処理システムに対する基板の搬送として、前記処理ブロックに対する基板の搬送を行う、前記(7)または(8)に記載の基板処理システム。
(12)前記処理ブロックは、前記露光装置と当該基板処理システムが並ぶ幅方向に沿って、中継ブロックを間に挟んで複数設けられ、
前記第2搬送システムは、前記第1処理システムと前記第2処理システムとの間で基板を搬送し、
前記第1処理システムに対する基板の搬送として、前記中継ブロックに対する基板の搬送を行う、前記(7)または(8)に記載の基板処理システム。
(13)基板処理システムを用いて基板処理を行う基板処理方法であって、
前記基板処理は、基板上へのレジスト膜の形成処理から露光後の前記レジスト膜の現像処理までのいずれかの処理であり、
前記基板処理システムは、
前記基板処理を湿式で行う湿式処理装置、または、前記湿式処理装置と同種の基板処理を乾式で行う乾式処理装置のいずれか一方を有する第1処理システム及びいずれか他方を有する第2処理システムと、
内部が、大気雰囲気より水分が少ない低水分雰囲気とされたバッファと、を備え、
当該基板処理システム内に搬入された基板を前記バッファ内で待機させる工程と、
前記待機させる工程後、前記基板処理を湿式または乾式で行う工程と、を含む、基板処理方法。
【符号の説明】
【0146】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G ウェハ処理システム
2、2A、2B、2C、2D、2F、2G 湿式処理システム
3、3B、3D、3E、3F、3G 乾式処理システム
4、4B、4F、4G 第1搬送システム
5、5A 載置台
6、6C、6D、6G 第2搬送システム
20 載置台
30 現像装置
31 レジスト塗布装置
121、121E 処理装置
W ウェハ