(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104596
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】試料の位置決め及び移送のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H01J 37/20 20060101AFI20240729BHJP
【FI】
H01J37/20 D
H01J37/20 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023008898
(22)【出願日】2023-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】501233536
【氏名又は名称】エフ イー アイ カンパニ
【氏名又は名称原語表記】FEI COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ライボー ノヴァク
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ラスコ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナ カンス ネーリゼッティ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェロニカ ハメロヴァ
【テーマコード(参考)】
5C101
【Fターム(参考)】
5C101AA03
5C101AA07
5C101AA32
5C101FF01
5C101FF15
5C101FF32
5C101FF54
5C101FF56
5C101FF59
(57)【要約】 (修正有)
【課題】荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光(XPS)システム内で試料を位置決めするためのシステム。
【解決手段】システムは、CPA又はXPSシステムの真空チャンバ内のステージに結合された、試料キャリアを含む。システムは、不活性ガス中又は真空中において、複数のCPA、XPSシステム、及びグローブボックスの間で、試料キャリアの移送を可能にする。試料キャリアは、CPA又はXPSの真空チャンバ内のステージと、解放可能に結合される。試料キャリアの試料領域内の複数の電極は、試料キャリアとステージとの間の複数のばね接点によって、ステージと電気的に接続可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光法(XPS)システムの真空チャンバ内で試料を位置決めするためのシステムであって、
試料領域に複数の電極を含む、試料キャリアと、
前記真空チャンバ内で前記試料キャリアを移動させるためのステージと、を備え、前記試料キャリアは、前記ステージのレールに沿って前記試料キャリアをスライドさせることによって、前記ステージに解放可能に結合され、前記ステージは、前記試料キャリアと前記ステージとの間の複数のばね接点を介して、前記試料領域の前記複数の電極と電気的に接続可能である、システム。
【請求項2】
前記試料キャリアが、試料ホルダー及びシャトルを含み、前記試料ホルダーが、前記シャトルに解放可能に結合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記試料ホルダーが、前記試料領域の前記複数の電極と電気的に接続された複数の電極を有する、電気接触パッドを更に含み、前記シャトルが、前記試料ホルダーが前記シャトルと結合されたときに、前記電気接触パッドと直接接触する複数のばね接点を有する、上端部を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記試料キャリアが、密封された試料移送デバイスに前記試料を移送するための移送ロッドを受容するための、レセプタクルを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記試料が、前記試料移送デバイス内の真空下又は不活性ガス下で、CPA、XPSシステム、及びグローブボックスのうちの1つ以上の間で移送される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記レールが、前記レールの底部に対して鋭角の、少なくとも側壁を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記レールの少なくとも側壁が、前記試料キャリアが前記ステージに結合されたときに、前記試料キャリアを前記レールに押し付ける、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記レールがアリ溝である、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数のばね接点が、前記試料キャリアの下端部と前記レールの底部との間に位置決めされている、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記ステージが、ケーブルを介して、前記CPA又はXPSの外部のコネクタに更に電気的に接続されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光(XPS)システムの真空チャンバから試料を移送するための方法であって、
ステージのレールに沿って試料キャリアをスライドさせることによって、前記真空チャンバ内の前記ステージから前記試料キャリアを解放することであって、前記試料キャリアは、試料領域に複数の電極を含み、前記複数の電極は、前記試料キャリアと前記レールとの間の複数のばね接点を介して、前記ステージと電気的に接続可能である、解放することと、
前記試料キャリアを試料移送デバイスに移送することと、
前記試料移送デバイスを、前記CPA又は前記XPSシステムから切り離すことと、を含む、方法。
【請求項12】
前記試料移送デバイスを、前記CPA又は前記XPSシステムから切り離す前に、前記試料移送デバイスを密封することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記試料移送デバイスを密封した後に、前記試料移送デバイスを不活性ガスで満たすことを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光(XPS)システムの真空チャンバ内の試料を分析するための方法であって、
試料領域に複数の電極を含む試料キャリア上に、前記試料を搭載することと、
ステージのレールに沿って前記試料キャリアをスライドさせることによって、前記真空チャンバ内の前記ステージに前記試料キャリアを結合させることであって、前記ステージは、前記試料キャリアと前記レールとの間の複数のばね接点を介して、前記試料領域の前記複数の電極と電気的に接続可能である、結合させることと、
前記ステージを介して電気信号を送信することによって、前記複数の電極のうちの1つ以上を電気的にバイアスすることと、を含む、方法。
【請求項15】
前記複数の電極のうちの1つ以上を電気的にバイアスしながら、前記試料を撮像、分析、又は処理することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記電気信号が、前記真空チャンバの外側のコネクタから送信され、前記方法が、前記コネクタを介して前記試料から電気信号を受信することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、概して、荷電粒子装置(CPA)又は分析器の真空チャンバ内に試料を位置決めするための方法及びシステム、並びに、CPA及び分析器を含むツール間で試料を移送するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
帯電粒子装置(CPA)及びX線光電子分光(XPS)システムは、微小物体の撮像、処理、及び分析に使用され得る。荷電粒子装置を伴うワークフローの間、試料は、撮像、処理、操作、及び/又は保管のための複数のツール間で移送され得る。試料はまた、試料がCPA又はXPSシステム内に位置決めされている間にも、試験され得る。例えば、試料を保持するための試料ホルダーは、試料の異なる部分をバイアスするための、複数の電極を含み得る。上記の操作を容易にするために、コンパクトで汎用性の高い試料位置決めシステムが必要である。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光法(XPS)システムの真空チャンバ内で試料を位置決めするためのシステムは、試料領域に複数の電極を含む、試料キャリアと、真空チャンバ内で試料キャリアを移動させるためのステージと、を備え、試料キャリアは、ステージのレールに沿って試料キャリアをスライドさせることによって、ステージに解放可能に結合され、ステージは、試料キャリアとステージとの間の複数のばね接点を介して、試料領域の複数の電極と電気的に接続可能である。
【0004】
別の実施形態では、CPA又はXPSシステムの真空チャンバ内の試料を分析するための方法は、試料領域に複数の電極を含む試料キャリア上に、試料を搭載することと、ステージのレールに沿って試料キャリアをスライドさせることによって、真空チャンバ内のステージに試料キャリアを結合させることであって、ステージは、試料キャリアとレールとの間の複数のばね接点を介して、試料領域の複数の電極と電気的に接続可能である、結合させることと、ステージを介して電気信号を送信することによって、複数の電極のうちの1つ以上を電気的にバイアスすることと、を含む。
【0005】
別の実施形態では、CPA又はXPSシステムの真空チャンバから試料を移送するための方法は、ステージのレールに沿って試料キャリアをスライドさせることによって、真空チャンバ内のステージから試料キャリアを解放することであって、試料キャリアは、試料領域に複数の電極を含み、複数の電極は、試料キャリアとレールとの間の複数のばね接点を介して、ステージと電気的に接続可能である、解放することと、試料キャリアを試料移送デバイスに移送することと、試料移送デバイスを、CPA又はXPSシステムから切り離すことと、を含む。
【0006】
このようにして、試料キャリアによって保持された1つ以上の試料は、真空下又は不活性ガス下で、ツール間を移送され得る。試料キャリアは、試料の撮像、処理、又は分析のために、CPA又はXPSシステム内のステージに直接結合され得る。更に、電気的バイアスは、試料が真空チャンバ内にあるときに、ステージを介して、試料領域の電極に印加され得る。
【0007】
上記の概要は、詳細な説明で更に説明される一連の概念を、簡略化された形で紹介するために提供されていることを理解されたい。特許請求される主題の主要な又は本質的な特徴を特定することを意味するものではなく、その範囲は、詳細な説明に続く特許請求の範囲によって一意に定義される。更に、特許請求の範囲の主題は、上記の、又は本開示の任意の部分に記述された任意の欠点を解決する実施態様に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2A】真空チャンバ内のステージに結合された、試料キャリアを示す。
【
図2B】一実施形態における、試料キャリアの試料領域を示す。
【
図3】ステージに結合された、試料キャリアの一断面である。
【
図4】ステージに結合された、試料キャリアの別の断面である。
【
図5】例示的な試料キャリアのシャトルの第1の図である。
【
図7】試料位置決めシステムを使用して、試料を撮像、処理、又は分析するための例示的な方法である。
【
図8】
図7の方法に関与する、例示的なツールを示す。
【0009】
同様の参照番号は、図面のいくつかの図全体にわたって、対応する部分を指す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明は、試料位置決めシステムを使用して、荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光法(XPS)システムの真空チャンバなどの、真空チャンバ内の試料を位置決め及び分析するためのシステム及び方法に関する。更に、CPA及び/又はXPSシステムを含むツール間で、試料キャリアを移送するための方法が提示される。CPAは、
図1に示されたデュアルビームシステムなどの荷電粒子顕微鏡、又はイオンビーム処理システムなどの試料処理装置であり得る。
【0011】
CPA又はXPSシステムは、荷電粒子ビーム又はX線ビームに対して試料を位置決めするために真空チャンバ内にステージを含む。試料は、試料キャリアによって保持され得る。ステージは、真空チャンバ内で試料キャリアを並進又は回転させることができる。試料キャリアは、試料領域に複数の電極を含む。試料領域は、微小電気機械システム(MEMS)デバイスによって形成され得る。試料領域の複数の電極は、試料キャリアとステージとの間に位置決された複数のばね接点を介して、ステージと電気的に接続可能である。各電極は、ステージを介して電極に電気信号を送信することによって、個々にバイアスされ得る。そのため、試料領域内の試料の1つ以上の部分が試験され得る。一実施例では、試料は電池試料であってよく、電池の各電極は、試料領域の電極のうちの1つと直接接触する。電気信号は、CPA又はXPSシステムの外部のコネクタを介して、試料キャリア上に位置決めされた電池試料に送信され得、及び/又は電池試料から受信され得る。別の実施例では、試料温度は、試料領域の電熱線に電流を供給することによって、増加され得る。試料が真空チャンバ内に位置決めされている間、電気的バイアスが試料に印加され得るため、試料の動的変化は、荷電粒子ビーム(例えば、電子ビーム)を使用して試料を撮像することによって、観察され得る。更に、試料は、イオンビームなどの荷電粒子ビームを使用して、CPAで修正又は処理され得る。例えば、電池試料は、イオンビームを使用してバルク試料をミリングすることによって、形成され得る。電池試料は、マイクロマニュピレータニードルを使用して、試料領域に移送することができる。
【0012】
試料キャリアは、例えば、ステージのレールに沿ってスライドすることによって、ステージに解放可能に結合され得る。複数のばね接点は、試料キャリアの下端部とレールの底部との間に位置決めされる。試料領域の電極は、試料キャリアの底部にある電気パッドと電気的に接続される。試料キャリアがレール内にスライドされ、ステージに結合された後、電気パッドは、複数のばね接点と直接接触する。更に、ばね接点が圧縮され、レールの少なくとも側壁が、試料キャリアをステージに押し付ける。そのため、複数のばね接点は、電気伝導体として機能するだけでなく、真空チャンバ内の試料位置決め精度を確保するために、試料位置決めアセンブリに高い機械的剛性も提供する。いくつかの実施例では、ばね接点は、板ばね接点であり得る。
【0013】
一実施例では、
図2Aに示すように、試料キャリアは、1つ以上の試料、及びシャトルを保持するための試料ホルダーを含む。試料ホルダーは、複数の電極を有する試料領域を含む、インオペランドの試料ホルダーであってもよい。試料ホルダーは、シャトルと結合されている間に、真空チャンバ内に又は外に移送され得る。シャトルは、ステージのアダプタ上のレールに沿ってスライドすることによって、真空チャンバ内のステージに解放可能に結合され得る。電気的接続が、シャトルとレールとの間の複数のばね接点を介して、試料ホルダーの試料領域の電極と、ステージとの間に、確立される。
【0014】
一実施形態では、試料ホルダーは、シャトルに解放可能に結合される。シャトルは、試料ホルダーをシャトルに結合するための、1つ以上の溝を含み得る。試料ホルダーとシャトルとの間の電気的接続は、試料ホルダーとシャトルとの間の複数の第2のばね接点によって確立され得る。例えば、試料ホルダーは、試料ホルダーの底部に、第1の電気パッドを含む。試料ホルダーがシャトルに結合されるとき、シャトルの上端部における複数の第2のばね接点は、第1の電気パッドと直接接触する。シャトルの上端部における複数の第2のばね接点は、可撓性ケーブルを介して、シャトルの底部における電気パッドに電気的に接続され得る。
【0015】
別の実施形態では、試料ホルダーは、シャトルに恒久的に取り付けられる。
【0016】
試料キャリアは、試料移送デバイスを使用して、グローブボックス、CPA、及びXPSシステムを含む他の分析ツールを含む、複数のツール間で移送され得る。試料移送デバイスは、真空又は不活性ガス環境下で、試料キャリアを移送し得る。試料キャリアは、試料移送デバイスの移送ロッドを使用して、試料移送デバイス内に又は外に移動され得、移送ロッドの一方の遠位端は、試料キャリアに機械的に結合される。更に、試料キャリアは、移送ロッドを使用して、ステージのレールに沿って試料キャリアをスライドさせることによって、ステージに結合され得、又はステージから結合解除され得る。
【0017】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面が参照され、同様の数字は全体を通して同様の部分を指定し、例解として、実施され得る実施形態が示される。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用され得、構造的又は論理的変更が行われ得ることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。本明細書では、「上部」及び「下部」という用語は、荷電粒子システム又は分析システムの主軸(CPAのZ軸など)に沿った、反対方向を指す。一実施例では、「上部」という用語は、Z軸とは逆の方向を指し、「下部」という用語は、Z軸に沿った方向を指す。
【0018】
図1を参照すると、
図1はCPAの実施例を示す。
図1は、デュアルビーム荷電粒子顕微鏡(CPM)の実施形態の高度な概略図である。座標110は、システム座標である。顕微鏡100は、粒子光学カラム1を備え、カラムは、電子光軸101に沿って伝播する荷電粒子のビーム3(この場合、電子ビーム)を生成する。電子光軸101は、システムの主軸(すなわち、Z軸)と整列され得る。カラム1は、ステージ7と、ステージによって保持された試料キャリア6を位置決めするための、関連付けられたアクチュエータ(図示せず)と、を備える、真空チャンバ5に取り付けられる。試料キャリア6は、試料ホルダー及びシャトルを含み得、試料ホルダーは、1つ以上の試料を保持する。真空チャンバ5は、真空ポンプ(図示せず)を使用して排気される。試料キャリアは、真空チャンバの壁上の試料ローダ8を介して、真空チャンバに導入され得、又は真空チャンバから取り外され得る。試料移送デバイス41は、試料ローダ8に解放可能に結合される。試料移送デバイスは、試料キャリアを試料移送デバイスに移送する、及び/又は試料移送デバイスから移送するための、移送ロッド42を含む。電気信号は、真空チャンバ5の外部に位置決めされたコネクタ43を介して、試料キャリア上に位置決めされた試料に送信され得、及び/又は試料から受信され得る。コネクタ43は、ステージ7及びケーブル44を介して試料キャリアによって保持された試料と、電気的に接続される。
【0019】
電子カラム1は、電子源10及び照明器2を備える。照明器2は、試料上に電子ビーム3を集光させるためのレンズ11及び13と、(ビーム3のビームステアリング/走査を実行する)偏向ユニット15と、を備える。顕微鏡100は、とりわけ、偏向ユニット15、レンズ11、13、及び検出器19、21を制御し、かつ、検出器19及び21から収集した情報をディスプレイユニット27に表示するための、コントローラ/コンピュータ処理装置26を更に備える。
【0020】
検出器19及び21は、(入射する)電子ビーム3による照射に応答して試料から発出する異なるタイプの「誘導」放射線を検査するために使用することができる様々な可能な検出器のタイプから選択されてもよい。代替的に、例えば、シリコンドリフト検出器(SDD)又はシリコンリチウム(Si(Li))検出器などのX線検出器であり得る。検出器21は、例えば、固体光電子増倍管(SSPM)又は真空光電子増倍管(PMT)の形態の電子検出器であり得る。これは、試料から発出される後方散乱及び/又は二次電子を検出するために使用され得る。顕微鏡100はまた、SIMS撮像のためのイオン検出器及び質量分析器も含み得る。当業者は、例えば、環状/セグメント化された検出器を含む、図示されたような設定において多くの異なるタイプの検出器を選択することができることを理解するであろう。
【0021】
試料キャリア6によって保持された試料上でビーム3を走査することによって、-例えば、X線、赤外線/可視光線/紫外線、二次電子(SE)及び/又は後方散乱電子(BSE)を含む、誘導放射線が-、試料から発出される。そのような誘導放射線は、(該走査運動のために)位置に影響を受けやすいため、検出器19及び21から取得された情報もまた、位置に依存することになる。
【0022】
検出器からの信号は、制御線(バス)25に沿って進み、コントローラ26によって処理され、ディスプレイユニット27上に表示される。そのような処理は、結合、積分、減算、偽色付け、エッジ増強、及び当業者に既知の他の処理などの操作を含み得る。試料からの電気信号は、制御線25に沿ってコントローラ26に伝送され得る。いくつかの実施例では、電気信号は、コネクタ43に接続された電源を介して、試料に送信され得る。電源は、コントローラ26によって制御され得る。コントローラは、試料に対して自動的に診断プロセスを実行するようにプログラムされ得る。例えば、コントローラは、電池サイクリングシーケンスを自動的に実行し、(コネクタ43から受信した信号などの)受信信号に基づいて、電池性能を判定するようにプログラムされる。加えて、(例えば、粒子分析に使用される)自動認識プロセスが、そのような処理に含まれ得る。コントローラは、コンピュータ可読命令を記憶するための非一時的メモリ、及びコンピュータ可読命令を実行するためのプロセッサを含む。本明細書に開示される方法は、プロセッサ内でコンピュータ可読命令を実行することによって、実施され得る。
【0023】
上述の電子カラム1に加えて、顕微鏡100はまた、イオンカラム31も備える。これは、イオン源39及び照明器32を備え、これらは、イオン光軸34に沿って集束イオンビーム(FIB)33を生成/指向する。試料へ容易にアクセスできるように、イオン光軸34は、電子光軸101に対して傾斜している。上記に説明したように、そのようなイオンカラム31は、例えば、切開、ミリング、エッチング、堆積などの、試料に対する処理操作/加工操作を実行するために使用することができる。加えて、イオンカラム31は、試料の画像を生成するために使用され得る。イオンカラム31は、様々な異なる種のイオンを発生させることが可能であり得、したがって、イオンビーム33への言及は、任意の所与の時点で、そのビーム内の特定の種を指定するものとして、必ずしも見なされるべきで-はなく、言い換えれば、イオンビーム33は、(ミリングなどの)操作Aのためのイオン種A、及び(移植などの)操作Bのためのイオン種Bを含み得、種A及び種Bは、様々な可能な選択肢から選択することができる。
【0024】
顕微鏡は、気体圧入システム(GIS)を含み得、そのシステムを使用して、気体アシストエッチング又は堆積を実行する目的で、エッチング気体又は前駆体気体などの気体の局所注入を行うことができる。そのような気体は、リザーバ内に貯蔵/緩衝され得、細いノズルを通して投与され得、その結果、例えば、軸101及び軸34の交点付近に出現する。
【0025】
別の例では、CPMは、電子カラムのみを含む走査型電子顕微鏡(SEM)である。
【0026】
図2Aは、
図1の顕微鏡100などのCPAの真空チャンバ内の試料キャリア6及びステージ7を示す。試料キャリアは、シャトル204に解放可能に結合された試料ホルダー210を含む。試料ホルダー210は、試料領域202に複数の電極を含む。試料キャリア6は、バルク試料ホルダー203を介して、バルク試料を保持し得る。シャトル204は、レール205に沿ってスライドすることによって、ステージ7のアダプタ206に結合され得る。レール205は、アリ溝であってもよい。アダプタ206は、可撓性ケーブル207及び回転接触場211を介して、はんだ付けパッド208と電気的に接続される。電気信号は、はんだ付けパッドに接続されたケーブルによって、真空チャンバ内に又は外に転送され得る。例えば、ケーブルの一方の遠位端は、はんだ付けパッドに接続され、ケーブルの他方の遠位端は、真空チャンバの外部にある(例えば、真空チャンバ5上の電気フィードスルー/コネクタ43によって相互接続される)。電気信号は、シャトル及びステージを介して、試料領域の電極と、真空チャンバ外のケーブルの遠位端との間で転送され得る。ケーブルは、ケーブルホルダーによって保持され得る。試料ホルダーによって保持された試料は、ポールピースから放出された荷電粒子ビームによって、撮像、分析、又は処理され得る。試料キャリアは、いずれかの軸に沿って移動され得、かつ、ステージ7を作動させることによって、Z軸の周りを回転され得る。試料領域202の電極と、ステージのはんだ付けパッド208との間の電気的接続は、ステージ操作中は維持される。
【0027】
図2Bは、複数の電極212~215を有する、例示的な試料領域を示す。試料領域は、MEMSデバイスであってもよい。電気的バイアスは、電極と直接接触する試料の特定の部分に印加され得る。試料はまた、試料領域の加熱回路216に電気信号を印加することによって、加熱され得る。いくつかの実施例では、試料の(電流又は電圧などの)電気信号は、電極212~215を介して、感知/測定され得る。
【0028】
図3は、Y-Z面における試料キャリア6及びステージ7の断面を示す。試料ホルダー210は、シャトル204の溝302に沿ってスライドすることによって、シャトル204に解放可能に結合される。試料ホルダーは、下部(Z方向の上部と反対側)に第1の電気接触パッドを有する。第1の電気接触パッドは、試料領域の複数の電極に電気的に接続される。試料ホルダーがシャトルに結合されると、シャトルの上端部に固定された複数のばね接点301が圧縮され、第1の電気接触パッドと直接接触する。試料ホルダーの試料領域の各電極は、1つのばね接点に対応し得る。Z軸に沿った試料ホルダーの移動は、溝302の少なくとも側壁307によって制限される。ばね接点301は、可撓性ケーブル306を介して、シャトル204の底部にある第2の接触パッドに、電気的に接続される。シャトル204は、移送ロッドの遠位端を受容するためのレセプタクル305を含む。移送ロッドは、ステージのアダプタ206内のレールに沿ってシャトルをスライドさせることによって、シャトルに結合され得る。レールは、アリ溝であってもよい。シャトルがアダプタに結合されると、シャトル204の底部にある第2の電気接触パッドは、レールの底部に固定された複数のばね接点304と、直接接触する。複数のばね接点304は、レールの少なくとも側壁303によって圧縮される。側壁303は、レールの底面に対して鋭角である。301及び304のばね接点は、試料ホルダーとシャトルとの間、及びシャトルとステージとの間に、それぞれ電気的接続を提供するための、電気伝導体として機能する。更に、圧縮されたばね接点部からの反力は、試料ホルダー又はシャトルを、対応する、溝の少なくとも側壁、又はレールの少なくとも側壁に押し付ける。そのような構成は、試料位置決めシステムに機械的剛性を提供する。このようにして、任意の微妙なステージ操作は、荷電粒子ビームに対する試料の並進/回転として、正確に反映され得る。ばね接点(301及び304)は、真鍮、リン青銅、ステンレス鋼、鉛入りニッケル銅、及びベリリウム銅のうちの1つ以上を含む、導電性材料から作られ得る。ばね接点は、銀、金、又は白金によってめっきされ得る。ばね接点304の各々は、ばね接点301の各々よりも大きくてもよい。
【0029】
図4は、
図2Aに示された、試料キャリア、及びステージの一部のX-Z断面を示す。試料領域202の複数の電極は、ばね接点301及びばね接点304を介して、はんだ付けパッド208の電極に電気的に接続される。
【0030】
図5は、シャトル204の第1の図(上面図)であり、
図6は、シャトル204の第2の図(下面図)である。シャトル204の上端部に固定された複数のばね接点301は、シャトルの下端部で、電気パッド601と電気的に接続される。シャトルは、試料ホルダーを溝302と一緒に保持するための、他の溝501を有し得る。
【0031】
図7は、ツール間で1つ以上の試料を移送するための、本明細書に開示された試料位置決めシステムを使用するため、及び、試料の撮像、処理、又は分析のために真空チャンバ内に試料を位置決めするための方法700を示す。試料は、グローブボックス内で試料キャリアに搭載され得、次に、試料移送デバイスを使用して、CPA又はXPSシステムに移送され得る。いくつかの実施例では、試料は、最初に処理され得、その後に撮像され得、及び、CPA又はXPSシステム内で試験され得る。
【0032】
702では、1つ以上の試料が試料キャリア上に搭載される。試料は、真空又は不活性ガス環境下で、グローブボックス内の試料キャリアに搭載され得る。試料は、試料ホルダーの試料領域に直接位置決めされた微小試料を含み得る。試料はまた、試料ホルダーの(
図2のバルク試料ホルダー203などの)バルク試料ホルダー上に位置決めされた、バルク試料を含んでもよい。
【0033】
いくつかの実施例では、試料キャリアは、シャトルに解放可能に結合された、試料ホルダーを含む。試料を試料キャリアに搭載することは、試料を試料ホルダーに搭載することと、試料ホルダーをシャトルに機械的に結合することと、を含み得る。試料ホルダーは、試料が空気感受性である場合、グローブボックス内のシャトルと結合され得る。試料ホルダーは、試料ホルダーをシャトルの1つ以上の溝(
図3の溝302など)内にスライドさせることによって、シャトルに結合され得る。試料ホルダーは、シャトルに手動で結合されてもよい。
【0034】
706では、試料キャリアは、試料移送デバイスに移送される。一実施例では、試料移送デバイスは、グローブボックス内に位置決めされる。試料キャリアは、試料移送デバイスの移送ロッドを操作することによって、試料移送デバイスに移送される。具体的には、移送ロッドの遠位端は、試料移送デバイスの試料チャンバの外側に延在し、試料キャリアと結合される。いくつかの実施例では、移送ロッドの遠位端は、試料キャリアのシャトルと結合される。次に、試料キャリアは、移送ロッドを使用して、試料移送デバイスの試料チャンバ内に引き込まれる。次に、試料チャンバは、真空下又は不活性ガス下で密封され得る。密封された試料移送デバイスは、グローブボックスの外側に移動され得る。いくつかの実施例では、試料が空気感受性でない場合、試料キャリアは、空気中の試料移送デバイス内に移送されてもよい。
【0035】
708では、試料移送デバイスは、CPA/XPSシステムに結合される。試料移送デバイスは、CPA/XPSシステムの外壁上の試料ローダに結合され得る。試料移送デバイスをCPA/XPSシステムに結合することは、真空チャンバと、試料移送デバイスの試料チャンバとの間に流体接続を提供することを含む。一実施例では、試料チャンバ及び真空チャンバを密封するためのバルブは、流体接続を提供するために開放され得る。別の実施例では、試料移送デバイスの試料チャンバが、706において、不活性ガスで密封された場合、試料ローダは、試料チャンバを密封するためのバルブを開放する前に、まず不活性ガスで満たされ得る。次に、真空が、真空チャンバを密封するためのバルブを開放する前に、試料移送デバイスの試料チャンバに導入され得る。
【0036】
710では、試料キャリアが真空チャンバに移送される。試料キャリアは、移送ロッドの遠位端を真空チャンバ内に延在することによって、真空チャンバ内に移送され得る。試料キャリアは、真空チャンバ内のステージに機械的に結合され得る。例えば、試料キャリアは、試料キャリアの下端部をステージのレール(
図2のレール205など)に沿ってスライドさせることによって、ステージに結合される。次に、ステージを作動させることによって、1つ以上の試料は荷電粒子カラムの下に移動され得る。
【0037】
712では、試料キャリアによって保持された試料は、CPA/XPSシステムにおいて撮像、処理、又は分析され得る。分析セッション、撮像セッション、又は処理セッションの間、試料領域の1つ以上の電極は、CPA/XPSシステムの外部から送信された信号によって、電気的にバイアスされ得る。信号は、CPA/XPSシステムの外部のケーブルの一端から、ステージを介して、試料領域の電極へ進み得る。例えば、
図2A及び
図3に示された試料位置決めシステムでは、電気信号は、フィードスルー43、ケーブル44、はんだ付けパッド208、可撓性ケーブル207、ばね接点304、及びばね接点301を順次介して、真空チャンバの外部のケーブルの端から、試料領域の電極に進み得る。一実施例では、デュアルビームシステムでは、バルク試料ホルダー上に保持されたバルク試料を使用して、試料ホルダー上の電池試料を製造することができる。電池試料の性能は、インオペランドで分析されてもよい。電極の形態学的変化(例えば、樹状突起の形成)は、電池のインオペランドサイクル(充電及び放電)中に、SEMで撮像され得る。
【0038】
714では、試料キャリアは、CPA/XPSシステムの真空チャンバから試料移送デバイスに移送される。移送ロッドは、試料キャリアを結合し、次に、試料キャリアを試料移送デバイスに向かって引っ張り、試料キャリアをレールから解放し得る。次に、試料又は処理された試料は、試料移送デバイスの試料チャンバ内の真空下又は不活性ガス下で密封され得る。例えば、試料移送デバイスは、試料移送デバイスを密封した後、不活性ガスで満たされる。
【0039】
716では、試料移送デバイスは、CPA/XPSシステムから切り離される。次に、試料又は処理された試料は、空気に接触することなく、別のCPA/XPSシステム又はグローブボックスのいずれかに移送され得る。
【0040】
このようにして、空気感受性試料は、ワークフローにおけるインオペランドホルダー上で移送、撮像、又は処理され得る。試料位置決めシステムは、確実かつ容易な試料移送、及び、CPA/XPSシステムの信頼性の高い性能を可能にする。
【0041】
図8は、
図7の方法700に関与する、例示的なツールを示す。試料キャリアによって保持された試料は、試料移送デバイス内で、グローブボックス、複数のCPA、及び分析器(例えば、XPS)の間で移送され得る。
【0042】
真空チャンバ内のステージに解放可能に結合された、試料キャリアの技術的効果は、試料キャリアを試料移送デバイスに移送することである。試料キャリアは、試料移送デバイスへの機械的結合を提供する。試料キャリアとステージとの間のばね接点を使用する技術的効果は、機械的結合の剛性を高め、同時に、試料キャリアとステージとの間の電気的接続を提供することである。
【0043】
一実施形態では、荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光法(XPS)システムの真空チャンバ内で試料を位置決めするためのシステムは、試料領域に複数の電極を含む、試料キャリアと、真空チャンバ内で試料キャリアを移動させるためのステージと、を備え、試料キャリアは、ステージのレールに沿って試料キャリアをスライドさせることによって、ステージに解放可能に結合され、ステージは、試料キャリアとステージとの間の複数のばね接点を介して、試料領域の複数の電極と電気的に接続可能である。システムの第1の実施例では、システムは、試料キャリアが、試料ホルダー及びシャトルを含み、試料ホルダーが、シャトルに解放可能に結合されることを、更に含む。システムの第2の実施例は、任意選択的に、第1の実施例を含み、試料ホルダーが、試料領域の複数の電極と電気的に接続された複数の電極を有する、電気接触パッドを更に含み、シャトルが、試料ホルダーがシャトルと結合されたときに、電気接触パッドと直接接触する複数のばね接点を有する上端部を含むことを、更に含む。システムの第3の実施例は、任意選択的に、第1~第2の実施例のうちの1つ以上を含み、試料キャリアが、密封された試料移送デバイスに試料を移送するための移送ロッドを受容するための、レセプタクルを更に含むことを、更に含む。システムの第4の実施例は、任意選択的に、第1~第3の実施例のうちの1つ以上を含み、密封された試料移送デバイスが、CPA、XPSシステム、及びグローブボックスのうちの1つ以上の間で試料キャリアを移送することを更に含む。システムの第5の実施例は、任意選択的に、第1~第4の実施例のうちの1つ以上を含み、試料が、試料移送デバイス内の真空下又は不活性ガス下で、CPA、XPSシステム、及びグローブボックスのうちの1つ以上の間で移送されることを更に含む。システムの第6の実施例は、任意選択的に、第1~第5の実施例のうちの1つ以上を含み、レールが、レールの底部に対して鋭角の、少なくとも側壁を含むことを更に含む。システムの第7の実施例は、任意選択的に、第1~第6の実施例のうちの1つ以上を含み、レールの少なくとも側壁が、試料キャリアがステージに結合されたときに、試料キャリアをレールに押し付けることを更に含む。システムの第8の実施例は、任意選択的に、第1~第7の実施例のうちの1つ以上を含み、レールがアリ溝であることを更に含む。システムの第9の実施例は、任意選択的に、第1~8の実施例のうちの1つ以上を含み、複数のばね接点が、試料キャリアの下端部とレールの底部との間に位置決めされることを更に含む。システムの第10の実施例は、任意選択的に、第1~9の実施例のうちの1つ以上を含み、ステージが、ケーブルを介して、CPA又はXPSの外部のコネクタに更に電気的に接続されることを更に含む。
【0044】
別の実施形態では、荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光(XPS)システムの真空チャンバから試料を移送するための方法は、ステージのレールに沿って試料キャリアをスライドさせることによって、真空チャンバ内のステージから試料キャリアを解放することであって、試料キャリアは、試料領域に複数の電極を含み、複数の電極は、試料キャリアとレールとの間の複数のばね接点を介して、ステージと電気的に接続可能である、解放することと、試料キャリアを試料移送デバイスに移送することと、試料移送デバイスを、CPA又はXPSシステムから切り離すことと、を含む。方法の第1の実施例では、方法は、試料移送デバイスを、CPA又はXPSシステムから切り離す前に、試料移送デバイスを密封することを更に含む。方法の第2の実施例は、任意選択的に、第1の実施例を含み、試料移送デバイスを密封する前に、試料移送デバイスを不活性ガスで満たすことを更に含む。方法の第3の実施例は、任意選択的に、第1~第2の実施例のうちの1つ以上を含み、真空チャンバ内の1つ以上の試料を撮像又は処理する間に、試料領域の複数の電極のうちの1つ以上を電気的にバイアスすることを更に含む。方法の第4の実施例は、任意選択的に、第1~第3の実施例のうちの1つ以上を含み、試料領域の複数の電極は、試料キャリアの底面にある電気パッドと電気的に接続されることを更に含み、試料領域の複数の電極及びステージを電気的に接続することは、電気パッドを、試料キャリアとレールとの間の複数のばね接点と直接接触させることを含む。
【0045】
一実施形態では、荷電粒子装置(CPA)又はX線光電子分光(XPS)システムの真空チャンバ内の試料を分析するための方法は、試料領域に複数の電極を含む試料キャリア上に、試料を搭載することと、ステージのレールに沿って試料キャリアをスライドさせることによって、真空チャンバ内のステージに試料キャリアを結合させることであって、ステージは、試料キャリアとレールとの間の複数のばね接点を介して、試料領域の複数の電極と電気的に接続可能である、結合させることと、ステージを介して電気信号を送信することによって、複数の電極のうちの1つ以上を電気的にバイアスすることと、を含む。方法の第1の実施例では、方法は、複数の電極のうちの1つ以上を電気的にバイアスしながら、試料を撮像、分析、又は処理することを更に含む。方法の第2の実施例は、任意選択的に、第1の実施例を含み、電気信号が、真空チャンバの外側のコネクタから送信されることを更に含み、方法が、コネクタを介して試料から電気信号を受信することを更に含む。方法の第3の実施例は、任意選択的に、第1~第2の実施例のうちの1つ以上を含み、試料は、グローブボックス内で試料キャリアに搭載されることを更に含み、方法は、試料移送デバイスを使用して、試料キャリアをグローブボックスから真空チャンバに移送することを更に含む。方法の第4の実施例は、任意選択的に、第1~第3の実施例のうちの1つ以上を含み、試料移送デバイスをグローブボックスから取り外す前に、試料移送デバイスを不活性ガスで満たすことを更に含む。
【外国語明細書】