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特開2024-105288漏れ電流が少ない、ケイ素ホウ素を含む膜の形成方法
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  • 特開-漏れ電流が少ない、ケイ素ホウ素を含む膜の形成方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105288
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】漏れ電流が少ない、ケイ素ホウ素を含む膜の形成方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/318 20060101AFI20240730BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20240730BHJP
   C23C 16/42 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
H01L21/318 B
H01L21/31 C
C23C16/42
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024066173
(22)【出願日】2024-04-16
(62)【分割の表示】P 2021538968の分割
【原出願日】2019-12-23
(31)【優先権主張番号】62/787,666
(32)【優先日】2019-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, チュワンシ
(72)【発明者】
【氏名】ユイ, ハン
(72)【発明者】
【氏名】カマス, サンジャイ
(72)【発明者】
【氏名】パディ, ディーネッシュ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ホングン
(72)【発明者】
【氏名】リー, ウンジュ
(72)【発明者】
【氏名】ホアン, ツーピン
(72)【発明者】
【氏名】ケッドラヤ, ディワカール エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ルイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャナキラマン, カーティック
(57)【要約】      (修正有)
【課題】窒化ケイ素ホウ素層をを含む膜の形成方法を提供する。
【解決手段】方法は、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすることと、基板を保持するペデスタルを加熱することと、第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを処理領域に導入することと、を含む。第1のプロセスガスの第1の流れは、シラン、アンモニア、ヘリウム、窒素、アルゴン及び水素を含む。第2のプロセスガスの第2の流れは、ジボラン及び水素を含む。方法はまた、処理領域への第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成することと、基板を第1のプロセスガス、第2のプロセスガス及びプラズマに曝露させて、基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させることと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、
処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;
前記基板を保持する前記ペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱すること;
第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入することであって、ここで、
前記第1のプロセスガスの第1の流れが、
約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、
約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、
約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、
約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素(N)、
約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び
約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素(H
を含み、かつ
前記第2のプロセスガスの第2の流れが、
約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン、
約85モル%から約98モル%の水素(H)、及び
約1sccmから約5,000sccmの流量
を含む、導入すること;
前記処理領域への前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること;並びに
前記基板を前記第1のプロセスガス、前記第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、前記基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させること
を含む、方法。
【請求項2】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約10原子パーセント(at%)から約50at%のホウ素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記窒化ケイ素ホウ素層が約5at%から約15at%の水素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、
約60at%から約80at%の、ケイ素に結合したホウ素;及び
約20at%から約40at%の、窒素に結合したホウ素
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れが、前記処理領域に導入される前に組み合わされて第3のプロセスガスの第3の流れを生成し、前記第3のプロセスガスの第3の流れが、約20℃から165℃未満の温度で維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のプロセスガスの第1の流れが、
約10sccmから約250sccmの流量を有するシラン、
約50sccmから約2,000sccmの流量を有するアンモニア、
約750sccmから約15,000sccmの流量を有するヘリウム、
約10,000sccmから約20,000sccmの流量を有する窒素、
約200sccmから約7,500sccmの流量を有するアルゴン、及び
約200sccmから約15,000sccmの流量を有する水素
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のプロセスガスの第2の流れが、
約3モル%から約12モル%のジボラン、
約88モル%から約97モル%の水素、及び
約5sccmから約2,000sccmの流量
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記処理領域を約2Torrから約8Torrの圧力で維持することをさらに含み、ペデスタルが、約200ミルから約1,000ミルの、前記ペデスタルと前記処理チャンバのシャワーヘッドとの間のプロセス距離で位置付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記窒化ケイ素ホウ素層が前記基板上に配置されたコンデンサデバイス内に位置しており、前記窒化ケイ素ホウ素層がコンデンサデバイスのサポータ層又はストッパ層であり、前記窒化ケイ素ホウ素層が約50Åから約800Åの厚さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記処理チャンバの外側に配置された遠隔プラズマシステムにおいてプラズマを生成すること;並びに
前記基板上に前記窒化ケイ素ホウ素層を堆積させている間にプラズマを前記処理領域内へと移送すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、
処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;
第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入することであって、ここで、
前記第1のプロセスガスの第1の流れが、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、水素(H)、並びに、アルゴン、ヘリウム、窒素(N)、及びそれらの任意の組合せからなる群より選択された少なくとも2つのガスを含み、かつ
前記第2のプロセスガスの第2の流れが、
約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン、
約85モル%から約98モル%の水素(H)、及び
約1sccmから約5,000sccmの流量
を含む、導入すること;
前記処理領域への前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること;並びに
前記基板を前記第1のプロセスガス、前記第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、前記基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させること
を含み、
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約10原子パーセント(at%)から約50at%のホウ素を含み、
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ
前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで、1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する、
方法。
【請求項14】
前記窒化ケイ素ホウ素層が約20at%から約35at%のホウ素を含み、前記窒化ケイ素ホウ素層が約1.1から約1.4の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで、約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmの漏れ電流を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、
処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;
前記基板を保持する前記ペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱すること;
前記処理領域を約2Torrから約8Torrの圧力で維持すること;
第1のプロセスガスの第1の流れを前記処理領域に導入することであって、前記第1のプロセスガスの第1の流れが、
約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、
約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、
約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、
約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素(N)、
約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び
約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素(H
を含む、導入すること;
前記第1のプロセスガスの第1の流れを停止すること;
前記処理領域への第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成することであって、前記第2のプロセスガスの第2の流れが、約1sccmから約5,000sccmの流量を有し、かつ約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン及び約85モル%から約98モル%の水素(H)を含む、形成すること;並びに
前記基板上に窒化ケイ素ホウ素層を形成すること
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して堆積プロセスに関し、より詳細には、窒化ケイ素ホウ素(SiBN)を含む膜の形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造では、さまざまなデバイスが形成されうる。このようなデバイスには、ケイ素及び窒素を含有するストッパ層及びサポータ層を有するダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)デバイスが含まれる。多くのDRAMデバイスでは、ケイ素及び窒素含有層にホウ素も含めるように充填する必要がある。しかしながら、窒化ケイ素ホウ素含有層は、一般に、好ましくないサーマルバジェット及び高い漏れ電流値を有する。高いサーマルバジェットは、湿式エッチングなどの追加のDRAMデバイス形成プロセス中にホウ素の拡散を増加させ、変形を引き起こし、また、高い漏れ電流は、DRAMデバイスのコンデンサ間に電気短絡回路を生じさせる。
【0003】
したがって、改善された窒化ケイ素ホウ素層、並びに比較的高いホウ素濃度及び比較的低い漏れ電流を有する窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施形態は、概して、改善された窒化ケイ素ホウ素層、並びに比較的高いホウ素濃度及び比較的低い漏れ電流を有する窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法に関する。幾つかの例では、窒化ケイ素ホウ素層は、コンデンサ又は他の電子デバイス内のサポータ層及び/又はストッパ層である。
【0005】
1つ以上の実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法が提供され、該方法は、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること、基板を保持するペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱すること、並びに第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを処理領域に導入することを含む。第1のプロセスガスの第1の流れは、約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素(N)、約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素(H)を含む。第2のプロセスガスの第2の流れは、約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン、約85モル%から約98モル%の水素、及び約1sccmから約5,000sccmの流量を含む。該方法はまた、処理領域への第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること、並びに基板を第1のプロセスガス、第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させることも含む。
【0006】
他の実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法が提供され、該方法は、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること、並びに第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを処理領域に導入することを含む。第1のプロセスガスの第1の流れは、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、水素、並びに、アルゴン、ヘリウム、窒素、及びそれらの任意の組合せからなる群より選択された少なくとも2つのガスを含む。第2のプロセスガスの第2の流れは、約2モル%から約15モル%のジボラン、約85モル%から約98モル%の水素、及び約1sccmから約5,000sccmの流量を含む。該方法はまた、処理領域への第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること、並びに基板を第1のプロセスガス、第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させることも含む。窒化ケイ素ホウ素層は、約10原子パーセント(at%)から約50at%のホウ素を含み、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する。
【0007】
幾つかの実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法が提供され、該方法は、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること、基板を保持するペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱すること、処理領域を約2Torrから約8Torrの圧力で維持すること、及び第1のプロセスガスの第1の流れを処理領域に導入することを含む。第1のプロセスガスの第1の流れは、約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素、約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素を含む。該方法は、第1のプロセスガスの第1の流れを停止すること、処理領域への第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること、及び基板上に窒化ケイ素ホウ素層を形成することをさら含む。第2のプロセスガスの第2の流れは、約1sccmから約5,000sccmの流量を有し、約2モル%から約15モル%のジボラン及び約85モル%から約98モル%の水素を含む。
【0008】
本開示の上記の特徴を詳細に理解できるように、その一部が添付の図面に示されている実施形態を参照することにより、上に簡単に要約されている本開示のより詳細な説明を得ることができる。しかしながら、添付の図面は例示的な実施形態を示しているにすぎず、したがって、その範囲を限定するとみなすべきではなく、他の等しく有効な実施形態も許容されうることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書に記載され、論じられる1つ以上の実施形態による、処理チャンバの概略的な断面図
図2】本明細書に記載され、論じられる1つ以上の実施形態による、別の処理チャンバの概略的な断面図
図3】本明細書に記載され、論じられる1つ以上の実施形態による、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法のフロー図
図4】本明細書に記載され、論じられる1つ以上の実施形態による方法によって堆積又は他の方法で生成することができる窒化ケイ素ホウ素層を含むコンデンサデバイスを示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするため、可能な場合には、図面に共通する同一の要素を示すために同一の参照番号が用いられている。一実施形態の要素及び特徴は、さらなる記載がなくとも、他の実施形態に有益に組み込むことができることが企図されている。
【0011】
本開示の実施形態は、概して、改善された窒化ケイ素ホウ素層及び窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法に関する。これらの窒化ケイ素ホウ素材料及び層は、比較的高いホウ素濃度及び低い漏れ電流、並びにコンデンサなどの電子デバイスにおける使用に適している他の特性を有する。例えば、本明細書に記載され、論じられる窒化ケイ素ホウ素層は、コンデンサ又は他の電子デバイス内のサポータ層及び/又はストッパ層として使用することができる。窒化ケイ素ホウ素層は、約10原子パーセント(at%)から約50at%、例えば、約20at%から約40at%のホウ素濃度、及び1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有しうる。
【0012】
1つ以上の実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法は、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること、基板を保持するペデスタルを堆積温度に加熱すること、並びに第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを処理領域に導入することを含む。幾つかの実施形態では、プラズマは、処理領域への第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れと同時に点火されるか、又は他の方法で形成される。プラズマは、処理チャンバから離れた場所で、又は処理チャンバでインシトゥで生成することができる。基板は、第1のプロセスガス、第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露されて、プラズマ化学気相堆積(PE-CVD)プロセス中に基板上に窒化ケイ素ホウ素層が堆積される。
【0013】
その上に配置された基板を保持するペデスタルは、PE-CVDプロセス中、約225℃、約250℃、約300℃、約350℃、約400℃、又は約450℃から約475℃、約500℃、約525℃、約550℃、約560℃、約570℃、約575℃、約580℃、又は約600℃の堆積温度に加熱される。例えば、基板は、約225℃から約600℃、約225℃から約575℃、約225℃から約560℃、約225℃から約550℃、約225℃から約500℃、約225℃から約450℃、約225℃から約400℃、約225℃から約350℃、約225℃から約300℃、約350℃から約600℃、約350℃から約575℃、約350℃から約560℃、約350℃から約550℃、約350℃から約500℃、約350℃から約450℃、約350℃から約400℃、約350℃から約375℃、約450℃から約600℃、約450℃から約575℃、約450℃から約560℃、約450℃から約550℃、約450℃から約500℃、又は約450℃から約475℃の堆積温度に加熱される。
【0014】
処理領域は、PE-CVDプロセス中、100Torr未満、50Torr未満、20Torr未満、又は10Torr未満の圧力で維持される。処理領域は、約0.5Torr、約1Torr、約2Torr、約3Torr、又は約4Torrから約5Torr、約6Torr、約7Torr、約8Torr、又は約9Torrの圧力で維持される。例えば、処理領域は、約0.5Torrから10Torr未満、約2Torrから10Torr未満、約2Torrから約8Torr、約2Torrから約6Torr、約2Torrから約5Torr、約2Torrから約4Torr、約3Torrから10Torr未満、約3Torrから約8Torr、約3Torrから約6Torr、約3Torrから約5Torr、約3Torrから約4Torr、約4Torrから10Torr未満、約4Torrから約8Torr、約4Torrから約6Torr、又は約4Torrから約5Torrの圧力で維持される。
【0015】
ペデスタルは、PE-CVDプロセス中、処理チャンバ内のペデスタルとシャワーヘッドとの間の距離であるプロセス距離に位置付けられる。プロセス距離は、約100ミル(約2.5ミリメートル(mm))、約200ミル(約5mm)、約300ミル(約7.5mm)、又は約400ミル(約10mm)から約500ミル(約12.5mm)、約600ミル(約15mm)、約800ミル(約20mm)、約1,000ミル(約25.4mm)、約2,000ミル(約50.8mm)、又は約5,000ミル(約127mm)である。例えば、プロセス距離は、約100ミルから約5,000ミル、約100ミルから約2,000ミル、約100ミルから約1,000ミル、約100ミルから約800ミル、約100ミルから約600ミル、約100ミルから約500ミル、約100ミルから約400ミル、約100ミルから約300ミル、約300ミルから約2,000ミル、約300ミルから約1,000ミル、約300ミルから約800ミル、約300ミルから約600ミル、約300ミルから約500ミル、又は約300ミルから約400ミルである。
【0016】
第1のプロセスガスの第1の流れは、1つ以上のケイ素含有前駆体、1つ以上の窒素含有前駆体、水素(H)、並びに、アルゴン、ヘリウム、窒素(N)、又はそれらの任意の組合せから選択された少なくとも2つのプロセスガス又はキャリアガスを含む。例示的なケイ素含有前駆体は、シラン、ジシラン、トリシラン、テトラシラン、又はそれらの任意の組合せであるか、若しくはそれらを含むことができる。例示的な窒素含有前駆体は、アンモニア、ヒドラジン、1つ以上のアルキルアミン類(例えば、ジメチルアミン)、又はそれらの任意の組合せであるか、若しくはそれらを含むことができる。1つ以上の例では、第1のプロセスガスは、シラン、アンモニア、水素(H)、アルゴン、ヘリウム、及び窒素(N)を含む。
【0017】
第1のプロセスガスの第1の流れは、約1sccm、約5sccm、約10sccm、約20sccm、約30sccm、又は約50sccmから約80sccm、約100sccm、約150sccm、約200sccm、約250sccm、約300sccm、約400sccm、約500sccm、約800sccm、約1,000sccm、約1,500sccm、又は約2,000sccmの流量を有するケイ素含有前駆体(例えば、シラン)を含む。例えば、第1のプロセスガスの第1の流れは、約1sccmから約2,000sccm、約1sccmから約1,000sccm、約1sccmから約500sccm、約1sccmから約250sccm、約1sccmから約100sccm、約1sccmから約50sccm、約10sccmから約2,000sccm、約10sccmから約1,000sccm、約10sccmから約500sccm、約10sccmから約250sccm、約10sccmから約100sccm、約10sccmから約50sccm、約20sccmから約2,000sccm、約20sccmから約1,000sccm、約20sccmから約500sccm、約20sccmから約250sccm、約20sccmから約100sccm、又は約20sccmから約50sccmの流量を有するケイ素含有前駆体(例えば、シラン)を含む。
【0018】
第1のプロセスガスの第1の流れは、約1sccm、約10sccm、約50sccm、約80sccm、約100sccm、約150sccm、約200sccm、約250sccm、約300sccm、約500sccm、又は約800sccmから約1,000sccm、約1,500sccm、約2,000sccm、約2,500sccm、約3,000sccm、約4,000sccm、約5,000sccm、約7,000sccm、約8,500sccm、又は約10,000sccmの流量を有する窒素含有前駆体(例えば、アンモニア)を含む。例えば、第1のプロセスガスの第1の流れは、約1sccmから約10,000sccm、約10sccmから約10,000sccm、約10sccmから約5,000sccm、約10sccmから約4,000sccm、約10sccmから約3,000sccm、約10sccmから約2,000sccm、約10sccmから約1,500sccm、約10sccmから約1,000sccm、約10sccmから約800sccm、約10sccmから約500sccm、約10sccmから約300sccm、約50sccmから約10,000sccm、約50sccmから約5,000sccm、約50sccmから約4,000sccm、約50sccmから約3,000sccm、約50sccmから約2,000sccm、約50sccmから約1,500sccm、約50sccmから約1,000sccm、約50sccmから約800sccm、約50sccmから約500sccm、約50sccmから約300sccm、約100sccmから約10,000sccm、約100sccmから約5,000sccm、約100sccmから約4,000sccm、約100sccmから約3,000sccm、約100sccmから約2,000sccm、約100sccmから約1,500sccm、約100sccmから約1,000sccm、約100sccmから約800sccm、約100sccmから約500sccm、又は約100sccmから約300sccmの流量を有する窒素含有前駆体(例えば、アンモニア)を含む。
【0019】
第1のプロセスガスの第1の流れは、約100sccm、約500sccm、約750sccm、又は約1,000sccmから約1,500sccm、約2,000sccm、約5,000sccm、約8,000sccm、約10,000sccm、約15,000sccm、約20,000sccm、約30,000sccm、約40,000sccm、又は約50,000sccmの流量を有するヘリウムを含む。例えば、第1のプロセスガスの第1の流れは、約100sccmから約50,000sccm、約500sccmから約50,000sccm、約500sccmから約40,000sccm、約500sccmから約20,000sccm、約500sccmから約15,000sccm、約500sccmから約12,000sccm、約500sccmから約10,000sccm、約500sccmから約8,000sccm、約500sccmから約5,000sccm、約500sccmから約1,000sccm、約750sccmから約50,000sccm、約750sccmから約40,000sccm、約750sccmから約20,000sccm、約750sccmから約15,000sccm、約750sccmから約12,000sccm、約750sccmから約10,000sccm、約750sccmから約8,000sccm、約750sccmから約5,000sccm、約750sccmから約1,000sccm、約1,000sccmから約50,000sccm、約1,000sccmから約40,000sccm、約1,000sccmから約20,000sccm、約1,000sccmから約15,000sccm、約1,000sccmから約12,000sccm、約1,000sccmから約10,000sccm、約1,000sccmから約8,000sccm、約1,000sccmから約5,000sccm、約1,000sccmから約3,000sccm、約5,000sccmから約50,000sccm、約5,000sccmから約40,000sccm、約5,000sccmから約30,000sccm、約5,000sccmから約22,000sccm、約5,000sccmから約20,000sccm、約5,000sccmから約18,000sccm、約5,000sccmから約15,000sccm、約5,000sccmから約12,000sccm、約5,000sccmから約10,000sccm、又は約5,000sccmから約8,000sccmの流量を有するヘリウムを含む。
【0020】
第1のプロセスガスの第1の流れは、約100sccm、約500sccm、約1,000sccm、約1,500sccm、約2,000sccm、約3,500sccm、約5,000sccm、約8,000sccm、約10,000sccm、約12,000sccm、又は約15,000sccmから約18,000sccm、約20,000sccm、約22,000sccm、約25,000sccm、約30,000sccm、約35,000sccm、約40,000sccm、又は約50,000sccmの流量を有する窒素(N)を含む。例えば、第1のプロセスガスの第1の流れは、約100sccmから約50,000sccm、約500sccmから約50,000sccm、約500sccmから約40,000sccm、約500sccmから約20,000sccm、約500sccmから約15,000sccm、約500sccmから約12,000sccm、約500sccmから約10,000sccm、約500sccmから約8,000sccm、約500sccmから約5,000sccm、約500sccmから約1,000sccm、約1,000sccmから約50,000sccm、約1,000sccmから約40,000sccm、約1,000sccmから約30,000sccm、約1,000sccmから約25,000sccm、約1,000sccmから約22,000sccm、約1,000sccmから約20,000sccm、約1,000sccmから約15,000sccm、約1,000sccmから約12,000sccm、約1,000sccmから約10,000sccm、約1,000sccmから約8,000sccm、約1,000sccmから約5,000sccm、約1,000sccmから約3,000sccm、約5,000sccmから約50,000sccm、約5,000sccmから約40,000sccm、約5,000sccmから約30,000sccm、約5,000sccmから約25,000sccm、約5,000sccmから約22,000sccm、約5,000sccmから約20,000sccm、約5,000sccmから約18,000sccm、約5,000sccmから約15,000sccm、約5,000sccmから約12,000sccm、約5,000sccmから約10,000sccm、約5,000sccmから約8,000sccm、約10,000sccmから約50,000sccm、約10,000sccmから約40,000sccm、約10,000sccmから約30,000sccm、約10,000sccmから約25,000sccm、約10,000sccmから約22,000sccm、約10,000sccmから約20,000sccm、約10,000sccmから約18,000sccm、約10,000sccmから約15,000sccm、約10,000sccmから約12,000sccm、約12,000sccmから約50,000sccm、約12,000sccmから約40,000sccm、約12,000sccmから約30,000sccm、約12,000sccmから約25,000sccm、約12,000sccmから約22,000sccm、約12,000sccmから約20,000sccm、約12,000sccmから約18,000sccm、又は約12,000sccmから約15,000sccmの流量を有する窒素を含む。
【0021】
第1のプロセスガスの第1の流れは、約50sccm、約100sccm、約200sccm、約300sccm、約500sccm、約750sccm、約1,000sccm、約1,500sccm、約2,000sccm、約3,000sccm、約4,000sccm、又は約5,000sccmから約6,000sccm、約7,500sccm、約8,000sccm、約10,000sccm、約12,000sccm、約15,000sccm、約20,000sccm、約30,000sccm、約40,000sccm、又は約50,000sccmの流量を有するアルゴンを含む。例えば、第1のプロセスガスの第1の流れは、約50sccmから約50,000sccm、約50sccmから約30,000sccm、約50sccmから約25,000sccm、約50sccmから約20,000sccm、約50sccmから約15,000sccm、約50sccmから約12,000sccm、約50sccmから約10,000sccm、約50sccmから約7,500sccm、約50sccmから約6,000sccm、約50sccmから約5,000sccm、約50sccmから約3,000sccm、約50sccmから約1,000sccm、約200sccmから約50,000sccm、約200sccmから約30,000sccm、約200sccmから約25,000sccm、約200sccmから約20,000sccm、約200sccmから約15,000sccm、約200sccmから約12,000sccm、約200sccmから約10,000sccm、約200sccmから約7,500sccm、約200sccmから約6,000sccm、約200sccmから約5,000sccm、約200sccmから約3,000sccm、約200sccmから約1,000sccm、約500sccmから約50,000sccm、約500sccmから約30,000sccm、約500sccmから約25,000sccm、約500sccmから約20,000sccm、約500sccmから約15,000sccm、約500sccmから約12,000sccm、約500sccmから約10,000sccm、約500sccmから約7,500sccm、約500sccmから約6,000sccm、約500sccmから約5,000sccm、約500sccmから約3,000sccm、又は約500sccmから約1,000sccmの流量を有するアルゴンを含む。
【0022】
第1のプロセスガスの第1の流れは、約50sccm、約100sccm、約200sccm、約300sccm、約500sccm、約750sccm、約1,000sccm、約1,500sccm、約2,000sccm、約3,000sccm、約4,000sccm、又は約5,000sccmから約6,000sccm、約7,500sccm、約8,000sccm、約10,000sccm、約12,000sccm、約15,000sccm、約20,000sccm、約30,000sccm、約40,000sccm、又は約50,000sccmの流量を有する水素(H)を含む。例えば、第1のプロセスガスの第1の流れは、約50sccmから約50,000sccm、約50sccmから約30,000sccm、約50sccmから約25,000sccm、約50sccmから約20,000sccm、約50sccmから約15,000sccm、約50sccmから約12,000sccm、約50sccmから約10,000sccm、約50sccmから約7,500sccm、約50sccmから約6,000sccm、約50sccmから約5,000sccm、約50sccmから約3,000sccm、約50sccmから約1,000sccm、約200sccmから約50,000sccm、約200sccmから約30,000sccm、約200sccmから約25,000sccm、約200sccmから約20,000sccm、約200sccmから約15,000sccm、約200sccmから約12,000sccm、約200sccmから約10,000sccm、約200sccmから約7,500sccm、約200sccmから約6,000sccm、約200sccmから約5,000sccm、約200sccmから約3,000sccm、約200sccmから約1,000sccm、約500sccmから約50,000sccm、約500sccmから約30,000sccm、約500sccmから約25,000sccm、約500sccmから約20,000sccm、約500sccmから約15,000sccm、約500sccmから約12,000sccm、約500sccmから約10,000sccm、約500sccmから約7,500sccm、約500sccmから約6,000sccm、約500sccmから約5,000sccm、約500sccmから約3,000sccm、又は約500sccmから約1,000sccmの流量を有する水素を含む。
【0023】
1つ以上の例では、第1のプロセスガスの第1の流れは、約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素(N)、約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素(H)を含む。他の例では、第1のプロセスガスの第1の流れは、約10sccmから約250sccmの流量を有するシラン、約50sccmから約2,000sccmの流量を有するアンモニア、約750sccmから約15,000sccmの流量を有するヘリウム、約10,000sccmから約20,000sccmの流量を有する窒素、約200sccmから約7,500sccmの流量を有するアルゴン、及び約200sccmから約15,000sccmの流量を有する水素を含む。幾つかの例では、第1のプロセスガスの第1の流れは、約20sccmから約100sccmの流量を有するシラン、約100sccmから約1,000sccmの流量を有するアンモニア、約1,000sccmから約10,000sccmの流量を有するヘリウム、約12,000sccmから約18,000sccmの流量を有する窒素、約500sccmから約5,000sccmの流量を有するアルゴン、及び約500sccmから約10,000sccmの流量を有する水素を含む。
【0024】
1つ以上の実施形態では、第2のプロセスガスは、1つ以上のホウ素含有前駆体(例えば、ジボラン)と水素(H)とを含む。幾つかの例では、第2のプロセスガスは、約20モル%以下のジボランを含み、残りは水素である。第2のプロセスガスは、ホウ素含有前駆体(例えば、ジボラン)を、約1モルパーセント(モル%)、約2モル%、約3モル%、約4モル%、又は約5モル%から約6モル%、約8モル%、約10モル%、約12モル%、約15モル%、又は約20モル%の濃度で含む。例えば、第2のプロセスガスは、ホウ素含有前駆体(例えば、ジボラン)を、約2モル%から約20モル%、約2モル%から約15モル%、約2モル%から約12モル%、約2モル%から約10モル%、約2モル%から約8モル%、約2モル%から約5モル%、約2モル%から約3モル%、約3モル%から約20モル%、約3モル%から約15モル%、約3モル%から約12モル%、約3モル%から約10モル%、約3モル%から約8モル%、約3モル%から約5モル%、約5モル%から約20モル%、約5モル%から約15モル%、約5モル%から約12モル%、約5モル%から約10モル%、又は約5モル%から約8モル%の濃度で含む。
【0025】
第2のプロセスガスは、水素(H)を、約80モル%、約85モル%、約88モル%、約90モル%、約92モル%、約94モル%、又は約95モル%から約96モル%、約97モル%、約98モル%、又は約99モル%の濃度で含む。例えば、第2のプロセスガスは、水素を、約80モル%から約99モル%、約80モル%から約95モル%、約80モル%から約92モル%、約80モル%から約90モル%、約80モル%から約88モル%、約80モル%から約85モル%、約85モル%から約99モル%、約85モル%から約98モル%、約85モル%から約95モル%、約85モル%から約92モル%、約85モル%から約90モル%、約85モル%から約88モル%、約88モル%から約97モル%、約90モル%から約99モル%、約90モル%から約95モル%、約90モル%から約92モル%、又は約95モル%から約99モル%の濃度で含む。
【0026】
1つ以上の例では、第2のプロセスガスの第2の流れは、約1sccm、約5sccm、約10sccm、約20sccm、約35sccm、約50sccm、約65sccm、約80sccm、又は約100sccmから約150sccm、約200sccm、約300sccm、約500sccm、約800sccm、約1,000sccm、約1,500sccm、約2,000sccm、約3,000sccm、約4,00sccm、又は約5,000sccmの流量を有する。例えば、第2のプロセスガスの第2の流れは、約1sccmから約5,000sccm、約1sccmから約3,000sccm、約1sccmから約2,000sccm、約1sccmから約1,000sccm、約1sccmから約500sccm、約1sccmから約300sccm、約1sccmから約200sccm、約1sccmから約100sccm、約1sccmから約50sccm、約5sccmから約5,000sccm、約5sccmから約3,000sccm、約5sccmから約2,000sccm、約5sccmから約1,000sccm、約5sccmから約500sccm、約5sccmから約300sccm、約5sccmから約200sccm、約5sccmから約100sccm、約5sccmから約50sccm、約10sccmから約5,000sccm、約10sccmから約3,000sccm、約10sccmから約2,000sccm、約10sccmから約1,000sccm、約10sccmから約500sccm、約10sccmから約300sccm、約10sccmから約200sccm、約10sccmから約100sccm、又は約10sccmから約50sccmの流量を有する。
【0027】
1つ以上の例では、第2のプロセスガスは、約2モル%から約15モル%のジボラン及び約85モル%から約98モル%の水素を含み、かつ約1sccmから約5,000sccmの流量を有する。他の例では、第2のプロセスガスは、約3モル%から約12モル%のジボラン及び約88モル%から約97モル%の水素を含み、かつ約5sccmから約2,000sccmの流量を有する。幾つかの例では、第2のプロセスガスは、約5モル%から約10モル%のジボラン及び約90モル%から約95モル%の水素を含み、かつ約10sccmから約1,000sccmを有する。
【0028】
窒化ケイ素層又は材料の特性
窒化ケイ素ホウ素層は、少なくとも、ホウ素、ケイ素、窒素、及び水素を含む。幾つかの例では、窒化ケイ素ホウ素層は、ケイ素より多くの窒素、ホウ素より多くのケイ素、及び水素より多くのホウ素を含む。1つ以上の実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層は、約10原子パーセント(at%)、約12at%、約15at%、又は約18at%から約20at%、約22at%、約25at%、約28at%、約30at%、約35at%、約40at%、約45at%、又は約50at%のホウ素濃度を有しうる。例えば、窒化ケイ素ホウ素層は、約10at%から約50at%、約10at%から約45at%、約10at%から約40at%、約10at%から約35at%、約10at%から約30at%、約10at%から約28at%、約10at%から約25at%、約10at%から約22at%、約10at%から約20at%、約10at%から約18at%、約12at%から約45at%、約12at%から約40at%、約12at%から約30at%、約15at%から約50at%、約15at%から約45at%、約15at%から約40at%、約15at%から約35at%、約15at%から約30at%、約15at%から約28at%、約15at%から約25at%、約15at%から約22at%、約15at%から約20at%、約15at%から約18at%、約20at%から約50at%、約20at%から約45at%、約20at%から約40at%、約20at%から約35at%、約20at%から約30at%、約20at%から約28at%、約20at%から約25at%、又は約20at%から約22at%のホウ素濃度を有しうる。
【0029】
窒化ケイ素ホウ素層は、約1at%、約2at%、約3at%、約4at%、約5at%、又は約6at%から約7at%、約8at%、約10at%、約12at%、約15at%、約18at%、又は約20at%の水素濃度を有しうる。例えば、窒化ケイ素ホウ素層は、約1at%から約20at%、約1at%から約15at%、約2at%から約15at%、約3at%から約15at%、約5at%から約15at%、約6at%から約15at%、約8at%から約15at%、約10at%から約15at%、約12at%から約15at%、約1at%から約10at%、約2at%から約10at%、約3at%から約10at%、約5at%から約10at%、約6at%から約10at%、又は約8at%から約10at%の水素濃度を有しうる。
【0030】
窒化ケイ素ホウ素層は、約20at%、約22at%、約25at%、約28at%、又は約30at%から約32at%、約35at%、約38at%、約40at%、約42at%、約45at%、約48at%、又は約50at%の窒素濃度を有しうる。例えば、窒化ケイ素ホウ素層は、約20at%から約50at%、約20at%から約40at%、約20at%から約35at%、約20at%から約30at%、約20at%から約25at%、約25at%から約50at%、約25at%から約40at%、約25at%から約35at%、約25at%から約30at%、約25at%から約28at%、約30at%から約50at%、約30at%から約40at%、約30at%から約35at%、又は約30at%から約32at%の窒素濃度を有しうる。
【0031】
窒化ケイ素ホウ素層は、約18at%、約20at%、約22at%、約25at%、約28at%、又は約30at%から約32at%、約35at%、約38at%、約40at%、約42at%、又は約45at%のケイ素濃度を有しうる。例えば、窒化ケイ素ホウ素層は、約18at%から約45at%、約18at%から約40at%、約18at%から約35at%、約18at%から約30at%、約18at%から約25at%、約25at%から約45at%、約25at%から約40at%、約25at%から約35at%、約25at%から約30at%、約25at%から約28at%、約30at%から約45at%、約30at%から約40at%、約30at%から約35at%、約30at%から約32at%、約28at%から約40at%、約28at%から約35at%、又は約28at%から約32at%のケイ素濃度を有しうる。
【0032】
1つ以上の実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層は、1より大きい窒素のケイ素に対する原子比を有する。窒化ケイ素ホウ素層は、約1.05、約1.1、約1.15、又は約1.2から約1.25、約1.3、約1.35、約1.4、約1.45、又は約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有する。例えば、窒化ケイ素ホウ素層は、約1.05から約1.5、約1.05から約1.4、約1.05から約1.35、約1.05から約1.3、約1.05から約1.25、約1.05から約1.2、約1.05から約1.1、約1.1から約1.5、約1.1から約1.4、約1.1から約1.35、約1.1から約1.3、約1.1から約1.25、約1.1から約1.2、約1.15から約1.5、約1.15から約1.4、約1.15から約1.35、約1.15から約1.3、約1.15から約1.25、又は約1.15から約1.2の窒素のケイ素に対する原子比を有する。幾つかの実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層は、約60at%から約80at%の、ケイ素に結合したホウ素と、約20at%から約40at%の、窒素に結合したホウ素とを含む。
【0033】
1つ以上の実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層は、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する。窒化ケイ素ホウ素層は、約5×10-11A/cm、約6×10-11A/cm、約8×10-11A/cm、約9×10-11A/cm、又は1.5MV/cmで約1×10-10A/cmから約2×10-10A/cm、約6×10-10A/cm、約7.5×10-10A/cm、約8×10-10A/cm、又は1.5MV/cmで約9.9×10-10A/cmの漏れ電流を有する。幾つかの例では、窒化ケイ素ホウ素層は、1.5MV/cmで約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cm又は1.5MV/cmで約1×10-10A/cmから約7×10-10A/cmの漏れ電流を有する。
【0034】
1つ以上の例では、窒化ケイ素ホウ素層は、約10at%から約50at%のホウ素を含み、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する。他の例では、窒化ケイ素ホウ素層は、約20at%から約35at%のホウ素を含み、約1.1から約1.4の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ1.5MV/cmで約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmの漏れ電流を有する。
【0035】
窒化ケイ素ホウ素層は、約50Å、約80Å、約100Å、約120Å、又は約150Åから約180Å、約200Å、約250Å、約300Å、約400Å、約500Å、約600Å、約700Å、約800Å、又は約1,000Åの厚さを有する。例えば、窒化ケイ素ホウ素層は、約50Åから約1,000Å、約50Åから約800Å、約50Åから約600Å、約50Åから約500Å、約50Åから約400Å、約50Åから約300Å、約50Åから約200Å、約50Åから約150Å、約50Åから約100Å、約50Åから約80Å、約80Åから約1,000Å、約80Åから約800Å、約80Åから約600Å、約80Åから約800Å、約80Åから約400Å、約80Åから約300Å、約80Åから約200Å、約80Åから約150Å、約80Åから約100Å、約100Åから約1,000Å、約100Åから約800Å、約100Åから約600Å、約100Åから約1000Å、約100Åから約400Å、約100Åから約300Å、約100Åから約200Å、又は約100Åから約150Åの厚さを有する。
【0036】
幾つかの例では、窒化ケイ素ホウ素層はストッパ層であり、約50Å、約80Å、約100Å、約120Å、又は約150Åから約180Å、約200Å、約250Å、又は約300Åの厚さを有する。例えば、ストッパ層は窒化ケイ素ホウ素を含み、約50Åから約300Å、約100Åから約200Å、又は約125Åから約175Åの厚さを有する。他の例では、窒化ケイ素ホウ素層はサポータ層であり、約100Å、約120Å、約150Å、約180Å、又は約200Åから約220Å、約250Å、約280Å、約300Å、約350Å、約400Å、約450Å、約500Å、又は約600Åの厚さを有する。例えば、サポータ層は窒化ケイ素ホウ素を含み、約100Åから約600Å、約300Åから約500Å、又は約350Åから約450Åの厚さを有する。
【0037】
図1は、窒化ケイ素ホウ素材料及び層を形成するための1つ以上の方法の間に利用される、PE-CVDチャンバなどの処理チャンバ100の概略的な断面図である。処理チャンバ100は、真空ポンプ104に結合されたチャンバ本体102と、第1のガス源108及び第2のガス源110に結合された入力マニホールド106とを含む。チャンバ本体102は、基板101を支持するようにその内部に配置されたペデスタル114を含む処理領域112を画成するか、又は他の方法で含む。ペデスタル114は、加熱素子(図示せず)と、ペデスタル114上に基板101を保持するための機構、例えば、静電チャック、真空チャック、基板保持クランプなど(図示せず)を含む。ペデスタル114は、チャンバ本体102の開口部118を介した処理チャンバ100の内外への基板101の移送を容易にする、上昇処理位置と下降位置との間でペデスタル114を移動させるリフトチャンバ(図示せず)に接続されたステム116によって、処理領域112に結合され、その内部に移動可能に配置されている。
【0038】
第1のガス源108から、処理領域112にわたって第1のプロセスガスを分配するために用いられるシャワーヘッドアセンブリ124への第1のプロセスガスの第1の流れを制御するために、マスフロー制御(MFC)デバイスなどの第1の流量コントローラ120が、第1のガス源108と入力マニホールド106との間に配置される。シャワーヘッドアセンブリは、図1に示されるように、面板121、遮蔽板123、及びガスボックス125を含みうる。第1及び第2のプロセスガスは、入力マニホールド106を通して別々に維持されてよく、その後、ガスボックス125のすぐ上流で合わせることができる。
【0039】
1つ以上の例では、ライン131を介した第1のプロセスガスの第1の流れは、第1のガス源108から入力マニホールド106を通じて移送され、ライン133を介した第2のプロセスガスの第2の流れは、第2のガス源110から入力マニホールド106を通じて移送され、ライン131を介した第1のプロセスガスの第1の流れ及びライン133を介した第2のプロセスガスの第2の流れの両方が、ガスボックス125内に、かつ最終的には処理領域112内に導入される前に合わされて、ライン135を介した第3のプロセスガスの第3の流れを生成する。
【0040】
ライン135を介した第3のプロセスガスの第3の流れは、前駆体(例えば、ジボラン、シラン、及び/又はアンモニア)の一部がライン内で反応し、シャワーヘッドアセンブリ124、処理領域112全体、及び/又は基板101上に粉塵又は微粒子を生じるのを防ぐのに十分低い温度で維持することができる。幾つかの例では、ライン135を介した第3のプロセスガスの第3の流れは、165℃未満、例えば、約20℃、約25℃、約35℃、約50℃、約65℃、約90℃、又は約100℃から約110℃、約125℃、約135℃、約150℃、約160℃、又は約164℃の温度で維持される。例えば、ライン135を介した第3のプロセスガスの第3の流れは、約20℃から165℃未満、約50℃から165℃未満、約75℃から165℃未満、約90℃から165℃未満、約100℃から165℃未満、約120℃から165℃未満、約150℃から165℃未満、約20℃から約160℃、約50℃から約160℃、約75℃から約160℃、約90℃から約160℃、約100℃から約160℃、約120℃から約160℃、約150℃から約160℃、約20℃から約140℃、約50℃から約140℃、約75℃から約140℃、約90℃から約140℃、約100℃から約140℃、又は約120℃から約140℃の温度で維持される。
【0041】
本明細書に記載される他の実施形態と組み合わせることができる1つ以上の実施形態によれば、第1のプロセスガスは、少なくとも、1つ以上のケイ素含有前駆体、1つ以上の窒素含有前駆体、並びに1つ以上のキャリアガス及び/又はプロセスガス(例えば、ヘリウム、アルゴン、水素、及び/又は窒素)を含む。例えば、第1のプロセスガスは、シラン(SiH)、アンモニア(NH)、ヘリウム(He)、窒素(N)、アルゴン(Ar)、及び水素(H)を含む。第2のガス源110から、処理領域112にわたって第2のプロセスガスを分配するためのシャワーヘッドアセンブリ124への第2のプロセスガスの第2の流れを制御するために、第2のコントローラ122が第2のガス源110と入力マニホールド106との間に配置される。本明細書に記載される他の実施形態と組み合わせることができる1つ以上の実施形態によれば、第2のプロセスガスは、少なくとも1つ以上のホウ素含有前駆体及び水素ガス、例えば、ジボラン(B)と水素(H)との混合物を含む。
【0042】
シャワーヘッドアセンブリ124は、遠隔プラズマシステム(RPS)105に結合し、かつそれと流体連結している。RPS105を使用して、処理領域112内の第1及び第2のプロセスガスから処理領域112内にプラズマを形成することができる。幾つかの例では、プラズマは、チャンバ本体102の外側に配置されたRPS105内で点火されるか、又は他の方法で生成される。プラズマは、基板101上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させている間に、処理領域112に移送されるか、又は他の方法で導入される。
【0043】
処理領域112内の圧力を制御するために、第3のガス源128が、追加のプロセスガス(例えば、アルゴン、ヘリウム、窒素、又はそれらの組合せ)を供給するためにチャンバ本体102に結合されうる。コントローラ130は、処理チャンバ100に結合され、堆積プロセス又は他のプロセス中の処理チャンバ100のプロセス条件を制御するように構成される。
【0044】
図2は、他の実施形態による、本明細書に記載され、論じられる、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法に利用するためのPE-CVDチャンバなどの処理チャンバ200の概略的な断面図である。処理チャンバ200は、真空ポンプ104に結合されたチャンバ本体102と、第1のガス源108及び第2のガス源110に結合されたマニホールド106とを含む。チャンバ本体102は、基板101を支持するようにその内部に配置されたペデスタル114を含む処理領域112を画成するか、又は他の方法で含む。ペデスタル114は、加熱素子(図示せず)と、ペデスタル114上に基板101を保持するための機構、例えば、静電チャック、真空チャック、基板保持クランプなど(図示せず)を含む。ペデスタル114は、チャンバ本体102の開口部118を介した処理チャンバ200の内外への基板101の移送を容易にする、上昇処理位置と下降位置との間でペデスタル114を移動させるリフトチャンバ(図示せず)に接続されたステム116によって、処理領域112に結合され、その内部に移動可能に配置されている。
【0045】
第1のガス源108から、処理領域112にわたって第1のプロセスガスを分配するために用いられるシャワーヘッドアセンブリ124への第1のプロセスガスの第1の流れを制御するために、MFCデバイスなどの第1の流量コントローラ120が、第1のガス源108と入力マニホールド106との間に配置される。本明細書に記載される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1のプロセスガスは、少なくとも、シラン(SiH)、アンモニア(NH)、ヘリウム(He)、窒素(N)、アルゴン(Ar)、及び水素(H)を含む。第2のガス源110から、処理領域112にわたって第2のプロセスガスを分配するためのシャワーヘッドアセンブリ124への第2のプロセスガスの第2の流れを制御するために、第2のコントローラ122が、第2のガス源110と入力マニホールド106との間に配置される。本明細書に記載される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2のプロセスガスは、少なくとも、ジボラン(B)及び水素(H)を含む。シャワーヘッドアセンブリ124は、処理領域112内の第1及び第2のプロセスガスから処理領域112内にプラズマを形成するために、高周波(RF)電源126に結合される。処理領域112内の圧力を制御するために、第3のガス源128が、追加のプロセスガス(例えば、アルゴン、ヘリウム、窒素、又はそれらの組合せ)を供給するためにチャンバ本体102に結合されうる。コントローラ130は、処理チャンバ200に結合され、処理中に処理チャンバ200の態様を制御するように構成される。
【0046】
図3は、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法300のフロー図である。説明を容易にするために、図3は、図及び2を参照して説明される。しかしながら、処理チャンバ100及び200以外のチャンバを方法300と組み合わせて利用することができることに留意されたい。動作301では、基板101が処理チャンバ100、200の処理領域112内に位置付けられる。基板101は、約100ミル(約2.5ミリメートル(mm))から約5,000ミル(約127mm)、又は約200ミル(約5mm)から約1,000ミル(約25.4mm)のペデスタル114とシャワーヘッドアセンブリ124との間のプロセス距離に位置付けられる。動作302では、処理領域112は、約575℃以下の堆積温度に加熱される。この堆積温度は、方法300の間、維持される。本明細書に記載される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理領域112における約550℃以下の堆積温度は、ペデスタル114を加熱することによって得られる。例えば、堆積温度は約225℃から約575℃である。方法300の間、処理領域112は、約2Torrから約8Torr、又は約3Torrから約6Torrの圧力で維持される。
【0047】
動作303では、第1のプロセスガスの第1の流れが処理領域112に提供される。第1のプロセスガスの第1の流れは、約0sccmから約2,000sccm、又は約1sccmから約500sccmのシラン、約0sccmから約1,000sccm、又は約10sccmから約5,000sccmのアンモニア、約0sccmから約50,000sccm、又は約500sccmから約20,000sccmのヘリウム、約0sccmから約50,000sccm、又は約5,000sccmから約25,000sccmの窒素(N)、約0sccmから約50,000sccm、又は約50sccmから約10,000sccmのアルゴン、及び約0sccmから約50,000sccm、又は約50sccmから約20,000sccmの水素(H)を含む。動作304では、第1のプロセスガスの第1の流れが停止される。動作305では、第2のプロセスガスの第2の流れが処理領域112に提供されると同時に、プラズマが形成される。本明細書に記載される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、プラズマは、処理チャンバ100のRPS105によって、又はRF電源126から処理チャンバ200内のシャワーヘッドアセンブリ124に供給されるRF電流によって、処理領域112内に導入される、及び/又は、処理領域112内で生成される。第2のプロセスガスの第2の流れは、約0sccmから約10,000sccm、又は約1sccmから約5,000sccmの第2のプロセスガスを含む。第2のプロセスガスの流れの約2モル%から約15モル%はジボランであり、残りは水素(H)である。方法300は、約10at%から約50at%、又は約10at%から約20at%のホウ素濃度を有する窒化ケイ素ホウ素層を形成し、漏れ電流は、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満である。
【0048】
図4は、本明細書に記載され、論じられる1つ以上の実施形態による方法によって基板上に堆積又は他の方法で生成することができる1つ以上の窒化ケイ素ホウ素層又は材料を含むコンデンサデバイス400を示している。コンデンサデバイス400は、基板上に堆積された誘電体層402に形成される。誘電体層402は、ケイ素(例えば、アモルファスシリコン)などの1つ以上の誘電体材料でありうるか、又はそれらを含みうる。窒化物バリア層404が、誘電体層402内に形成されたビアの壁上に配置されるだけでなく、金属接点406上にも配置される。窒化物バリア層404は、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン、それらのケイ素化合物、又はそれらの任意の組合せなど、1つ以上の金属窒化物材料を含む。金属接点406は、銅、タングステン、アルミニウム、クロム、コバルト、それらの合金、又はそれらの任意の組合せを含む。酸化物層410は、窒化物バリア層404内に含まれ、酸化物層410によって画成された、又は他の方法で形成された1つ以上の孔又はボイド408を含む。酸化物層は、酸化ケイ素又はそのドーパントでありうるか、若しくはそれらを含みうる。図4に示されるように、窒化ケイ素ホウ素を含むストッパ層420は、コンデンサデバイス400の下部に配置することができ、窒化ケイ素ホウ素を含むサポータ層422は、コンデンサデバイス400の中央部分に配置することができ、窒化ケイ素ホウ素を含むサポータ層422は、コンデンサデバイス400の上部に配置することができる。
【0049】
1つ以上の実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法は、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること、並びに第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを処理領域に導入することを含む。第1のプロセスガスの第1の流れは、1つ以上のケイ素含有前駆体、1つ以上の窒素含有前駆体、水素(H)、並びに、アルゴン、ヘリウム、窒素(N)、又はそれらの任意の組合せから選択された少なくとも2つのガスを含む。該方法はまた、処理領域への第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること、並びに基板を第1のプロセスガス、第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させることも含む。
【0050】
他の実施形態では、窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法は、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること、基板を保持するペデスタルを堆積温度に加熱すること、上に記載され、論じられた処理圧力で維持すること、及び第1のプロセスガスの第1の流れを処理領域に導入することを含む。第1のプロセスガスの第1の流れは、1つ以上のケイ素含有前駆体、1つ以上の窒素含有前駆体、ヘリウム、窒素(N)、アルゴン、及び水素(H)を含む。該方法は、第1のプロセスガスの第1の流れを停止すること、処理領域への1つ以上のホウ素含有前駆体及び水素(H)を含む第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること、並びに基板上に窒化ケイ素ホウ素層を形成することをさらに含む。
【0051】
要約すると、約20at%から約40at%のホウ素濃度を有し、かつ1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法が提供される。水素ガスを利用することにより、窒素に富み、シリコンに富み、かつホウ素に富む層の形成が可能となる。水素ガスは、Si-H結合を切断して層内水素を除去し、ダングリングボンドを生成し、一方、プロセスガスは、基板の活性表面(例えば、ダングリングボンド)と反応して、Si-Si結合、Si-N結合、及びSi-B結合を生成する。
【0052】
本開示の実施形態は、次の第1項~第35項のいずれか一項以上にさらに関係する:
【0053】
1.窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;基板を保持するペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱すること;第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを処理領域に導入することであって、第1のプロセスガスの第1の流れが、約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素(N)、約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素(H)を含み、第2のプロセスガスの第2の流れが、約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン、約85モル%から約98モル%の水素(H)、及び約1sccmから約5,000sccmの流量を含む、導入すること;処理領域への第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること;並びに、基板を第1のプロセスガス、第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させることを含む、方法。
【0054】
2.窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを処理領域に導入することであって、第1のプロセスガスの第1の流れが、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、水素(H)、並びに、アルゴン、ヘリウム、窒素(N)、及びそれらの任意の組合せからなる群より選択された少なくとも2つのガスを含み、第2のプロセスガスの第2の流れが、約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン、約85モル%から約98モル%の水素(H)、及び約1sccmから約5,000sccmの流量を含む、導入すること;処理領域への第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること;並びに、基板を第1のプロセスガス、第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させることを含み、ここで、窒化ケイ素ホウ素層が、約10原子パーセント(at%)から約50at%のホウ素を含み、窒化ケイ素ホウ素層が、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する、方法。
【0055】
3.窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;基板を保持するペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱すること;処理領域を約2Torrから約8Torrの圧力で維持すること;第1のプロセスガスの第1の流れを処理領域に導入することであって、第1のプロセスガスの第1の流れが、約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素(N)、約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素(H)を含む、導入すること;第1のプロセスガスの第1の流れを停止すること;処理領域への第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成することであって、第2のプロセスガスの第2の流れが、約1sccmから約5,000sccmの流量を有し、かつ約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン及び約85モル%から約98モル%の水素(H)を含む、形成すること;並びに、基板上に窒化ケイ素ホウ素層を形成することを含む、方法。
【0056】
4.窒化ケイ素ホウ素層が、約10原子パーセント(at%)から約50at%のホウ素を含む、第1項から第3項のいずれか一項に記載の方法。
【0057】
5.窒化ケイ素ホウ素層が、約10at%から約20at%のホウ素を含む、第1項から第4項のいずれか一項に記載の方法。
【0058】
6.窒化ケイ素ホウ素層が、約20at%から約30at%のホウ素を含む、第1項から第5項のいずれか一項に記載の方法。
【0059】
7.窒化ケイ素ホウ素層が、約15at%から約30at%のホウ素を含む、第1項から第6項のいずれか一項に記載の方法。
【0060】
8.窒化ケイ素ホウ素層が、約15at%から約20at%のホウ素を含む、第1項から第7項のいずれか一項に記載の方法。
【0061】
9.窒化ケイ素ホウ素層が、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有する、第1項から第8項のいずれか一項に記載の方法。
【0062】
10.窒化ケイ素ホウ素層が、約1.1から約1.4の窒素のケイ素に対する原子比を有する、第1項から第9項のいずれか一項に記載の方法。
【0063】
11.窒化ケイ素ホウ素層が、約1.15から約1.35の窒素のケイ素に対する原子比を有する、第1項から第10項のいずれか一項に記載の方法。
【0064】
12.窒化ケイ素ホウ素層が約5at%から約15at%の水素を含む、第1項から第11項のいずれか一項に記載の方法。
【0065】
13.窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する、第1項から第12項のいずれか一項に記載の方法。
【0066】
14.窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで、約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmの漏れ電流を有する、第1項から第13項のいずれか一項に記載の方法。
【0067】
15.窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで、約1×10-10A/cmから約7×10-10A/cmの漏れ電流を有する、第1項から第14項のいずれか一項に記載の方法。
【0068】
16.窒化ケイ素ホウ素層が、約60at%から約80at%の、ケイ素に結合したホウ素;及び、約20at%から約40at%の、窒素に結合したホウ素を含む、第1項から第15項のいずれか一項に記載の方法。
【0069】
17.堆積温度が約350℃から約560℃である、第1項から第16項のいずれか一項に記載の方法。
【0070】
18.堆積温度が約450℃から約550℃である、第1項から第17項のいずれか一項に記載の方法。
【0071】
19.第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れが、処理領域に導入される前に組み合わされて、第3のプロセスガスの第3の流れを生成する、第1項から第18項のいずれか一項に記載の方法。
【0072】
20.第3のプロセスガスの第3の流れが、約20℃から165℃未満の温度で維持される、第19項に記載の方法。
【0073】
21.第1のプロセスガスの第1の流れが、約10sccmから約250sccmの流量を有するシラン、約50sccmから約2,000sccmの流量を有するアンモニア、約750sccmから約15,000sccmの流量を有するヘリウム、約10,000sccmから約20,000sccmの流量を有する窒素、約200sccmから約7,500sccmの流量を有するアルゴン、及び約200sccmから約15,000sccmの流量を有する水素を含む、第1項から第20項のいずれか一項に記載の方法。
【0074】
22.第1のプロセスガスの第1の流れが、約20sccmから約100sccmの流量を有するシラン、約100sccmから約1,000sccmの流量を有するアンモニア、約1,000sccmから約10,000sccmの流量を有するヘリウム、約12,000sccmから約18,000sccmの流量を有する窒素、約500sccmから約5,000sccmの流量を有するアルゴン、及び約500sccmから約10,000sccmの流量を有する水素を含む、第1項から第21項のいずれか一項に記載の方法。
【0075】
23.第2のプロセスガスの第2の流れが、約3モル%から約12モル%のジボラン、約88モル%から約97モル%の水素、及び約5sccmから約2,000sccmの流量を含む、第1項から第22項のいずれか一項に記載の方法。
【0076】
24.第2のプロセスガスの第2の流れが、約5モル%から約10モル%のジボラン、約90モル%から約95モル%の水素、及び約10sccmから約1,000sccmの流量を含む、第1項から第23項のいずれか一項に記載の方法。
【0077】
25.処理領域を約2Torrから約8Torrの圧力で維持することをさらに含む、第1項から第24項のいずれか一項に記載の方法。
【0078】
26.ペデスタルが、約200ミルから約1,000ミルの、該ペデスタルと処理チャンバのシャワーヘッドとの間のプロセス距離で位置付けられる、第1項から第25項のいずれか一項に記載の方法。
【0079】
27.窒化ケイ素ホウ素層が、基板上に配置されたコンデンサデバイス内に位置している、第1項から第26項のいずれか一項に記載の方法。
【0080】
28.窒化ケイ素ホウ素層が、コンデンサデバイスのサポータ層である、第1項から第27項のいずれか一項に記載の方法。
【0081】
29.窒化ケイ素ホウ素層が、コンデンサデバイスのストッパ層である、第1項から第28項のいずれか一項に記載の方法。
【0082】
30.窒化ケイ素ホウ素層が約50Åから約800Åの厚さを有する、第1項から第29項のいずれか一項に記載の方法。
【0083】
31.窒化ケイ素ホウ素層がストッパ層であり、かつ約100Åから約200Åの厚さ、又は約150Åの厚さを有する、第1項から第30項のいずれか一項に記載の方法。
【0084】
32.窒化ケイ素ホウ素層がサポータ層であり、かつ約200Åから約600Åの厚さ、又は約400Åの厚さを有する、第1項から第31項のいずれか一項に記載の方法。
【0085】
33.処理チャンバの外側に配置された遠隔プラズマシステムにおいてプラズマを生成すること;及び、基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させている間にプラズマを処理領域内へと移送することをさらに含む、第1項から第32項のいずれか一項に記載の方法。
【0086】
34.窒化ケイ素ホウ素層が約20at%から約35at%のホウ素を含み、窒化ケイ素ホウ素層が、約1.1から約1.4の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで、約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmの漏れ電流を有する、第1項から第33項のいずれか一項に記載の方法。
【0087】
35.第1項から第34項のいずれか一項に記載の方法によって製造、生成、堆積、又は他の方法で形成された、窒化ケイ素ホウ素層又は窒化ケイ素ホウ素材料。
【0088】
上記は本開示の実施形態を対象としているが、他のさらなる実施形態は、その基本的な範囲から逸脱することなく考案することができ、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。本明細書に記載されているすべての文献は、本文書と矛盾しない範囲で優先権書類及び/又は試験手順を含めて、参照することによって本書に組み込まれる。前述の概要及び特定の実施形態から明らかなように、本開示の形態が例示され、説明されているが、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、さまざまな修正を行うことができる。したがって、本開示がそれによって限定されることは意図していない。同様に、「含む(comprising)」という用語は、米国法の目的上、「含む(including)」という用語と同義であると見なされる。同様に、組成物、元素、又は元素の群に続いて「含む(comprising)」という移行句を伴っている場合は常に、「から本質的になる(consisting essentially of)」、「からなる(consisting of)」、「からなる群より選択される(selected from the group of consisting of)」、又は「である(is)」という移行句を伴った、同じ組成物又は元素の群も想定されるものと理解されたい。
【0089】
ある特定の実施形態及び特徴について、一組の数値の上限及び一組の数値の下限を使用して説明してきた。特に明記しない限り、任意の2つの値の組合せ、例えば、任意の下限値と任意の上限値との組合せ、任意の2つの下限値の組合せ、及び/又任意の2つの上限値の組合せを含む範囲が想定されるものと理解されたい。ある特定の下限値、上限値、及び範囲が、以下の1つ以上の請求項に記載されている。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、
処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;
第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入することであって、ここで、
前記第1のプロセスガスの第1の流れが、
ケイ素含有前駆体、
窒素含有前駆体、
水素(H)、並びに
アルゴン、ヘリウム、窒素(N)及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択された少なくとも2つのガス
を含み、
前記第2のプロセスガスの第2の流れが、
約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン、
約85モル%から約98モル%の水素(H)、及び
約1sccmから約5,000sccmの流量
を含む、第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入すること;
前記処理領域への前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること;並びに
前記基板を前記第1のプロセスガス、前記第2のプロセスガス、及び前記プラズマに曝露させて、前記基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させること
を含み、
前記窒化ケイ素ホウ素層が約10原子%(at%)から約50原子%(at%)のホウ素を含み、
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有し、
前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する、方法。
【請求項2】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約20原子パーセント(at%)から約35at%のホウ素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約1.1から約1.4の窒素のケイ素に対する原子比を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmの漏れ電流を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入することに先立って、前記基板を保持する前記ペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記堆積温度が約350℃から約560℃である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記処理領域への導入に先立って、前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れが組み合わせられて第3のプロセスガスの第3の流れが生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第3のプロセスガスの第3の流れが、約20℃から約165℃未満の温度に維持される、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ケイ素含有前駆体が、シラン、ジシラン、トリシラン、テトラシランまたはそれらの任意の組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記窒素含有前駆体が、アンモニア、ハイドラジン、アルキルアミンまたはそれらの任意の組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ケイ素含有前駆体が、約1sccmから約500sccmの流量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記窒素含有前駆体が、約10sccmから約5000sccmの流量を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ケイ素含有前駆体が、シランを含み、前記窒素含有前駆体が、アンモニアを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、
約5at%から約15at%の水素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、
約60at%から約80at%の、ケイ素に結合したホウ素と、
約20at%から約40at%の、窒素に結合したホウ素と
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、
処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;
第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入することであって、
前記第1のプロセスガスの第1の流れが、
ケイ素含有前駆体、
窒素含有前駆体、
水素(H)、並びに
アルゴン、ヘリウム、窒素(N)、及びそれらの任意の組合せからなる群より選択された1つ以上のガス
を含み、かつ
前記第2のプロセスガスの第2の流れが、
約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のホウ素含有前駆体、
約85モル%から約98モル%の水素(H)、及び
約1sccmから約5,000sccmの流量
を含む、第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入すること;
前記処理領域への前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること;並びに
前記基板を前記第1のプロセスガス、前記第2のプロセスガス、及び前記プラズマに曝露させて、前記基板上に前記窒化ケイ素ホウ素層を堆積させること
を含み、
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約10原子パーセント(at%)から約50at%のホウ素を含み、かつ
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有する、
方法。
【請求項17】
前記窒化ケイ素ホウ素層が約20at%から約35at%のホウ素を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約1.1から約1.4の窒素のケイ素に対する原子比を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmの漏れ電流を有する、請求項19に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0089】
ある特定の実施形態及び特徴について、一組の数値の上限及び一組の数値の下限を使用して説明してきた。特に明記しない限り、任意の2つの値の組合せ、例えば、任意の下限値と任意の上限値との組合せ、任意の2つの下限値の組合せ、及び/又任意の2つの上限値の組合せを含む範囲が想定されるものと理解されたい。ある特定の下限値、上限値、及び範囲が、以下の1つ以上の請求項に記載されている。
また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、
処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;
前記基板を保持する前記ペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱すること;
第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入することであって、ここで、
前記第1のプロセスガスの第1の流れが、
約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、
約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、
約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、
約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素(N)、
約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び
約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素(H
を含み、かつ
前記第2のプロセスガスの第2の流れが、
約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン、
約85モル%から約98モル%の水素(H)、及び
約1sccmから約5,000sccmの流量
を含む、導入すること;
前記処理領域への前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること;並びに
前記基板を前記第1のプロセスガス、前記第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、前記基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させること
を含む、方法。
(態様2)
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約10原子パーセント(at%)から約50at%のホウ素を含む、態様1に記載の方法。
(態様3)
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有する、態様1に記載の方法。
(態様4)
前記窒化ケイ素ホウ素層が約5at%から約15at%の水素を含む、態様1に記載の方法。
(態様5)
前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する、態様1に記載の方法。
(態様6)
前記窒化ケイ素ホウ素層が、
約60at%から約80at%の、ケイ素に結合したホウ素;及び
約20at%から約40at%の、窒素に結合したホウ素
を含む、態様1に記載の方法。
(態様7)
前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れが、前記処理領域に導入される前に組み合わされて第3のプロセスガスの第3の流れを生成し、前記第3のプロセスガスの第3の流れが、約20℃から165℃未満の温度で維持される、態様1に記載の方法。
(態様8)
前記第1のプロセスガスの第1の流れが、
約10sccmから約250sccmの流量を有するシラン、
約50sccmから約2,000sccmの流量を有するアンモニア、
約750sccmから約15,000sccmの流量を有するヘリウム、
約10,000sccmから約20,000sccmの流量を有する窒素、
約200sccmから約7,500sccmの流量を有するアルゴン、及び
約200sccmから約15,000sccmの流量を有する水素
を含む、態様1に記載の方法。
(態様9)
前記第2のプロセスガスの第2の流れが、
約3モル%から約12モル%のジボラン、
約88モル%から約97モル%の水素、及び
約5sccmから約2,000sccmの流量
を含む、態様1に記載の方法。
(態様10)
前記処理領域を約2Torrから約8Torrの圧力で維持することをさらに含み、ペデスタルが、約200ミルから約1,000ミルの、前記ペデスタルと前記処理チャンバのシャワーヘッドとの間のプロセス距離で位置付けられる、態様1に記載の方法。
(態様11)
前記窒化ケイ素ホウ素層が前記基板上に配置されたコンデンサデバイス内に位置しており、前記窒化ケイ素ホウ素層がコンデンサデバイスのサポータ層又はストッパ層であり、前記窒化ケイ素ホウ素層が約50Åから約800Åの厚さを有する、態様1に記載の方法。
(態様12)
前記処理チャンバの外側に配置された遠隔プラズマシステムにおいてプラズマを生成すること;並びに
前記基板上に前記窒化ケイ素ホウ素層を堆積させている間にプラズマを前記処理領域内へと移送すること
をさらに含む、態様1に記載の方法。
(態様13)
窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、
処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;
第1のプロセスガスの第1の流れ及び第2のプロセスガスの第2の流れを前記処理領域に導入することであって、ここで、
前記第1のプロセスガスの第1の流れが、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、水素(H)、並びに、アルゴン、ヘリウム、窒素(N)、及びそれらの任意の組合せからなる群より選択された少なくとも2つのガスを含み、かつ
前記第2のプロセスガスの第2の流れが、
約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン、
約85モル%から約98モル%の水素(H)、及び
約1sccmから約5,000sccmの流量
を含む、導入すること;
前記処理領域への前記第1のプロセスガスの第1の流れ及び前記第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成すること;並びに
前記基板を前記第1のプロセスガス、前記第2のプロセスガス、及びプラズマに曝露させて、前記基板上に窒化ケイ素ホウ素層を堆積させること
を含み、
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約10原子パーセント(at%)から約50at%のホウ素を含み、
前記窒化ケイ素ホウ素層が、約1.05から約1.5の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ
前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで、1×10-9A/cm未満の漏れ電流を有する、
方法。
(態様14)
前記窒化ケイ素ホウ素層が約20at%から約35at%のホウ素を含み、前記窒化ケイ素ホウ素層が約1.1から約1.4の窒素のケイ素に対する原子比を有し、かつ前記窒化ケイ素ホウ素層が、1.5MV/cmで、約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmの漏れ電流を有する、態様13に記載の方法。
(態様15)
窒化ケイ素ホウ素層を形成する方法であって、
処理チャンバ内の処理領域のペデスタル上に基板を位置決めすること;
前記基板を保持する前記ペデスタルを約225℃から約575℃の堆積温度に加熱すること;
前記処理領域を約2Torrから約8Torrの圧力で維持すること;
第1のプロセスガスの第1の流れを前記処理領域に導入することであって、前記第1のプロセスガスの第1の流れが、
約1sccmから約500sccmの流量を有するシラン、
約10sccmから約5,000sccmの流量を有するアンモニア、
約500sccmから約20,000sccmの流量を有するヘリウム、
約5,000sccmから約25,000sccmの流量を有する窒素(N)、
約50sccmから約10,000sccmの流量を有するアルゴン、及び
約50sccmから約20,000sccmの流量を有する水素(H
を含む、導入すること;
前記第1のプロセスガスの第1の流れを停止すること;
前記処理領域への第2のプロセスガスの第2の流れと同時にプラズマを形成することであって、前記第2のプロセスガスの第2の流れが、約1sccmから約5,000sccmの流量を有し、かつ約2モルパーセント(モル%)から約15モル%のジボラン及び約85モル%から約98モル%の水素(H)を含む、形成すること;並びに
前記基板上に窒化ケイ素ホウ素層を形成すること
を含む、方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒化ケイ素ホウ素を含み、基板上に配置されたストッパ層であって、前記窒化ケイ素ホウ素は、約18原子%(at%)から約50at%のホウ素を含むストッパ層と、
前記ストッパ層上に配置された誘電体層と、
前記誘電体層及び前記ストッパ層内に形成されたビアと、
前記ビアの底部に配置された金属接点であって、各ビアは前記金属接点のうちの1つを含む、金属接点と、
金属窒化物材料を含み、前記ビアの壁面に配置され、前記金属接点上に配置された窒化物バリア層と、
前記ビア内で前記窒化物バリア層上に配置された酸化物層であって、内部に形成された1つ以上の孔またはボイドを含む酸化物層と
を備えるコンデンサデバイス。
【請求項2】
前記ストッパ層の上方に配置された第1支持層をさらに備え、前記誘電体層の第1部分が前記ストッパ層と前記第1支持層との間にあり、前記第1支持層は、前記窒化ケイ素ホウ素を含む、
請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項3】
前記第1支持層の上方に配置された第2支持層をさらに備え、前記誘電体層の第2部分は前記第1支持層と前記第2支持層との間にあり、前記第2支持層は、前記窒化ケイ素ホウ素を含む、請求項2に記載のコンデンサデバイス。
【請求項4】
前記窒化ケイ素ホウ素が、約20at%から約45at%のホウ素を含む、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項5】
前記窒化ケイ素ホウ素が、約20at%から約35at%のホウ素を含む、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項6】
前記窒化ケイ素ホウ素は、窒素とケイ素の原子比が約1.05から約1.5である、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項7】

前記窒化ケイ素ホウ素は、窒素とケイ素の原子比が約1.1から約1.4である、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項8】
前記窒化ケイ素ホウ素が、約5at%から約15at%の水素を含む、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項9】
前記窒化ケイ素ホウ素が、1.5MV/cmで約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmのリーク電流を有する、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項10】
前記窒化ケイ素ホウ素が、1.5MV/cmで1×10-9A/cm未満のリーク電流を有する、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項11】
前記窒化ケイ素ホウ素が、
ケイ素に結合した約60at%から約80at%のホウ素;及び
窒素に結合した約20at%から約40at%のホウ素を含む、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項12】
前記窒化ケイ素ホウ素が、約50Åから約800Åの厚さを有する、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項13】
前記誘電体層がアモルファスシリコンを含み、前記酸化物層が酸化ケイ素を含む、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項14】
前記金属窒化物材料が、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン、それらのケイ化物、それらのドーパント、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項15】
前記金属接点は、銅、タングステン、アルミニウム、クロム、コバルト、それらの合金、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載のコンデンサデバイス。
【請求項16】
窒化ケイ素ホウ素を含み、基板上に配置されたストッパ層と、
前記ストッパ層上に配置された誘電体層と、
前記誘電体層及び前記ストッパ層内に形成されたビアと、
前記ビアの底部に配置された金属接点であって、各ビアは前記金属接点のうちの1つを含む、金属接点と、
前記ビアの壁面に配置され、前記金属接点上に配置されたバリア層と、
前記ビア内で前記バリア層上に配置された酸化物層であって、内部に形成された1つ以上の孔またはボイドを含む酸化物層と、
前記ストッパ層の上方に配置された第1支持層であって、前記誘電体層の第1部分が前記ストッパ層と前記第1支持層との間にある、第1支持層と、
前記第1支持層の上方に配置された第2支持層であって、前記誘電体層の第2部分が前記第1支持層と前記第2支持層との間にある、第2支持層と
を備えるコンデンサデバイス。
【請求項17】
前記第1支持層及び前記第2支持層のそれぞれが、前記窒化ケイ素ホウ素を含む、請求項16に記載のコンデンサデバイス。
【請求項18】
前記窒化ケイ素ホウ素が、約18原子%(at%)から約50at%のホウ素を含む、請求項16に記載のコンデンサデバイス。
【請求項19】
窒化ケイ素ホウ素を含み、基板上に配置されたストッパ層であって、前記窒化ケイ素ホウ素が、約18原子%(at%)から約50at%のホウ素を含む、ストッパ層と、
前記ストッパ層上に配置された誘電体層と、
前記誘電体層及び前記ストッパ層内に形成されたビアと、
前記ビアの底部に配置された金属接点であって、各ビアは前記金属接点のうちの1つを含む、金属接点と、
前記ビアの壁面に配置され、前記金属接点上に配置されたバリア層と、
前記ビア内で前記バリア層上に配置された酸化物層であって、内部に形成された1つ以上の孔またはボイドを含む酸化物層と、
を備えるコンデンサデバイス。
【請求項20】
前記窒化ケイ素ホウ素が、
約20at%から約45at%のホウ素;
約5at%から約15at%の水素;
ケイ素に結合した約60at%から約80at%のホウ素;
窒素に結合した約20at%から約40at%のホウ素;
約1.05から約1.5の窒素とケイ素の原子比;及び
1.5MV/cmで約5×10-11A/cmから約9.9×10-10A/cmのリーク電流
を有する、請求項19に記載のコンデンサデバイス。
【外国語明細書】