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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024105690
(43)【公開日】2024-08-06
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/475 20060101AFI20240730BHJP
   A61F 13/533 20060101ALI20240730BHJP
   A61F 13/532 20060101ALI20240730BHJP
   A61F 13/537 20060101ALI20240730BHJP
   A61F 13/53 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
A61F13/475 100
A61F13/533 100
A61F13/532 200
A61F13/537
A61F13/53 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024083864
(22)【出願日】2024-05-23
(62)【分割の表示】P 2022203427の分割
【原出願日】2022-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003247
【氏名又は名称】弁理士法人小澤知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】本多 千紗
(72)【発明者】
【氏名】北川 雅史
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 郁
(57)【要約】      (修正有)
【課題】股下域の横漏れを抑制しつつ、吸収コアの幅方向の範囲を広く見せることができる吸収性物品を提供する。
【解決手段】吸収性物品1は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、着用者の排泄口と対向して配置される股下域S3、股下域よりも前側に位置する前側域S1、及び股下域よりも後側に位置する後側域S2と、少なくとも股下域に配置される吸収コア30と、少なくとも吸収コアを圧縮した圧搾部と、を有する。吸収性物品は、吸収コアの幅方向の全域に亘って圧搾部が設けられていない非圧搾領域NRを有する。非圧搾領域は、股下域を前後方向に三等分した領域のうち前後方向の中央に位置する股下中央域S33の前後方向Lの全域に亘って設けられた股下非圧搾領域と、股下非圧搾領域よりも後側に配置された第1後非圧搾領域NRR1と、を有する。股下非圧搾領域と第1後非圧搾領域は、圧搾部によって挟まれている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直交する前後方向及び幅方向と、
着用者の排泄口と対向して配置される股下域、前記股下域よりも前側に位置する前側域、及び前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
少なくとも前記股下域に配置される吸収コアと、
少なくとも前記吸収コアを圧縮した圧搾部と、を有する吸収性物品であって、
前記吸収性物品は、前記吸収コアの前記幅方向の全域に亘って前記圧搾部が設けられていない非圧搾領域を有し、
前記非圧搾領域は、前記股下域を前記前後方向に三等分した領域のうち前記前後方向の中央に位置する股下中央域の前記前後方向の全域に亘って設けられた股下非圧搾領域と、前記股下非圧搾領域よりも後側に配置された第1後非圧搾領域と、を有し、
前記股下非圧搾領域と前記第1後非圧搾領域は、前記圧搾部によって挟まれている、吸収性物品。
【請求項2】
前記吸収コアは、低坪量部と、吸収材料の坪量が前記低坪量部よりも高い高坪量部と、を有し、
前記股下非圧搾領域には、前記高坪量部が設けられ、
前記股下非圧搾領域と前記第1後非圧搾領域の間には、前記低坪量部が設けられ、
前記第1後非圧搾領域には、前記高坪量部が設けられている、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記高坪量部は、前記股下非圧搾領域内において前記前後方向に間隔を空けて複数設けられている、請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記低坪量部は、前記幅方向に延びて、前記吸収コアの外側縁に到達している、請求項2又は請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記高坪量部は、前記高坪量部と重ならない領域に設けられている、請求項2又は請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記股下非圧搾領域の前端縁は、前記股下域の前端縁よりも後側に位置し、
前記股下非圧搾領域の後端縁は、前記股下域の後端縁よりも後側に位置している、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記圧搾部は、前記股下非圧搾領域の前記幅方向の中心を通り、かつ前記前後方向に延びる幅中心線に対して対称に配置された一対のサイド圧搾部と、前記サイド圧搾部の間において、前記幅方向に延びる幅圧搾部と、を有し、
前記股下非圧搾領域の前記前後方向の両側と、前記第1後非圧搾領域の前記前後方向の両側には、前記一対のサイド圧搾部及び前記幅圧搾部が、前記幅方向に間隔を空けて配置されている、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記非圧搾領域は、前記第1後非圧搾領域よりも後側に配置された第2後非圧搾領域と、前記第2後非圧搾領域よりも後側に配置された第3後非圧搾領域と、を有し、
前記第2後非圧搾領域と前記第3後非圧搾領域は、前記前後方向において前記圧搾部によって挟まれている、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記圧搾部は、前記股下非圧搾領域の前記幅方向の中心を通り、かつ前記前後方向に延びる幅中心線に対して対称に配置された一対のサイド圧搾部と、前記サイド圧搾部の間において、前記幅方向に延びる幅圧搾部と、を有し、
前記非圧搾領域は、前記第1後非圧搾領域よりも後側に配置された第2後非圧搾領域と、前記第2後非圧搾領域よりも後側に配置された第3後非圧搾領域と、前記股下非圧搾領域よりも前側に配置された第1前非圧搾領域と、前記前後方向の外側に向かって凸状に膨らむ湾曲圧搾部と、を有し、
前記股下非圧搾領域の前記前後方向の両側、前記第1後非圧搾領域の前記前後方向の両側、及び前記第2後非圧搾領域の前記前後方向の両側には、前記一対のサイド圧搾部及び前記幅圧搾部が、前記幅方向に間隔を空けて配置されており、
前記第3後非圧搾領域の前側には、前記一対のサイド圧搾部及び前記幅圧搾部が、前記幅方向に間隔を空けて配置されており、
前記第3後非圧搾領域の後側には、前記湾曲圧搾部が配置されており、
前記第1前非圧搾領域の後側には、前記一対のサイド圧搾部及び前記幅圧搾部が、前記幅方向に間隔を空けて配置されており、
前記第1前非圧搾領域の前側には、前記湾曲圧搾部が配置されている、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収コアを厚み方向に圧縮した圧搾部を有する吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献には、吸収コアを厚み方向に圧搾した圧搾部を有する吸収性物品が開示されている。特許文献1の図15に示す形態では、圧搾部は、少なくとも股下域において前後方向に沿って延びている。圧搾部が股下域において前後方向に沿って延びている形態にあっては、股下域の幅方向の中央に排出された体液が幅方向の外側に拡散した際に、圧搾部によって体液を引き込んだり、圧搾部によって体液を前後方向に拡散したりして、股下域における体液の横漏れを抑制するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-225480号公報
【発明の概要】
【0004】
しかし、上述の吸収性物品には、以下の問題があった。
出願人が使用者の漏れに対する安心感を鋭意研究したところ、圧搾部が股下域において前後方向に沿って延びている形態にあっては、体液を引き込むことができる安心感を得られる一方で、使用者によっては、圧搾部によって吸収範囲が区切られているように錯覚し、吸収コアの幅方向の範囲が十分でない心証を得て、漏れに対する安心感を得られないことがわかった。吸収コアの幅方向の範囲が十分でない心証をなくすために、特許文献の図1に示す形態のように、股下域に圧搾部を配置せず、吸収性物品の前端部と後端部のみに圧搾部を配置することが考えられる。しかし、圧搾部が幅方向の全域に亘って配置されていない非圧搾領域を股下域に設けると、股下域において体液の横漏れが発生することがあった。また、使用者によっては、体液が比較的多く排出される股下域における横漏れの安心感を得難かったりすることがあった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、股下域の横漏れを抑制しつつ、吸収コアの幅方向の範囲を広く見せることができる吸収性物品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係る吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、着用者の排泄口と対向して配置される股下域、前記股下域よりも前側に位置する前側域、及び前記股下域よりも後側に位置する後側域と、少なくとも前記股下域に配置される吸収コアと、少なくとも前記吸収コアを圧縮した圧搾部と、を有する。前記吸収性物品は、前記吸収コアの前記幅方向の全域に亘って前記圧搾部が設けられていない非圧搾領域を有する。前記非圧搾領域は、前記股下域を前記前後方向に三等分した領域のうち前記前後方向の中央に位置する股下中央域の前記前後方向の全域に亘って設けられた股下非圧搾領域と、前記股下非圧搾領域よりも後側に配置された第1後非圧搾領域と、を有する。前記股下非圧搾領域と前記第1後非圧搾領域は、前記圧搾部によって挟まれている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る吸収性物品の肌側から見た平面図である。
図2図2は、実施形態に係る吸収性物品の肌側から見た平面図である。
図3図3は、実施形態に係る吸収性物品の非肌側から見た平面図である。
図4図4は、図1に示すA-A線に沿った断面図である。
図5図5は、図1に示すB-B線に沿った断面図である。
図6図6は、変形例に係る吸収性物品を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
態様1に係る発明は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、着用者の排泄口と対向して配置される股下域、前記股下域よりも前側に位置する前側域、及び前記股下域よりも後側に位置する後側域と、少なくとも前記股下域に配置される吸収コアと、少なくとも前記吸収コアを圧縮した圧搾部と、前記吸収コアの外側部の肌側を覆うサイドシートと、を有する吸収性物品である。前記吸収性物品は、前記吸収コアの前記幅方向の全域に亘って前記圧搾部が設けられていない非圧搾領域を有する。前記非圧搾領域は、前記股下域を前記前後方向に三等分した領域のうち前記前後方向の中央に位置する股下中央域の前後方向の全域に亘って設けられた股下非圧搾領域を有する。前記圧搾部は、前記股下非圧搾領域に対する前側と後側のそれぞれに設けられた前後圧搾部を有する。前記サイドシートは、前記股下非圧搾領域の前記前後方向の全域に亘って設けられている。本態様によれば、股下中央域の前後方向の全域に亘って設けられた股下非圧搾領域を有しているため、使用者は、体液が比較的多く排出される股下中央域において吸収する面積が広い心証を受け、吸収容量及び漏れに対する安心感を得やすい。また、股下非圧搾領域の前後方向の全域に亘って、吸収コアの外側部の肌側を覆うサイドシートが設けられているため、体液が股下非圧搾領域の表面を伝った場合であっても横漏れを抑制できる。加えて、股下非圧搾領域の前後方向の両側に前後圧搾部が設けられているため、前後圧搾部によって吸収性物品の剛性を確保し、よれを抑制できる。
【0009】
好ましい態様によれば、態様2に係る発明は、態様1に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記股下非圧搾領域の前記前後方向の長さは、前記股下域の前記前後方向の長さに対する50%以上である。本態様によれば、股下域の前後方向の半分以上の領域に亘って股下非圧搾領域が設けられる。よって、股下域の前後方向の半分以上の領域に亘って、吸収する面積が広い心証を付与できるとともに、排泄口に対する当たりを抑制して装着感を向上できる。
【0010】
好ましい態様によれば、態様3に係る発明は、態様1又は2に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記吸収性物品は、前記股下域において前記吸収コアよりも前記幅方向の外側に延出するウイングを有する。前記ウイングの非肌面には、着用物品に止着されるウイング止着部が設けられている。前記股下非圧搾領域の前記前後方向の外端縁は、前記ウイング止着部の前記前後方向の外端縁よりも前記前後方向の外側に位置する。股下非圧搾領域は、ウイング止着部よりも前後方向の外側に延びており、股下域における広い範囲に設けられている。使用者は、ウイング止着部を比較対象として、股下非圧搾領域の大きさを把握できる。よって、股下域の広い範囲に亘って、吸収する面積が広い心証を付与できる。
【0011】
好ましい態様によれば、態様4に係る発明は、態様1から3のいずれかに係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記吸収性物品は、前記股下域において前記吸収コアよりも前記幅方向の外側に延出するウイングを有する。前記股下非圧搾領域の外端縁及び後端縁の少なくとも一方は、前記ウイングの前後方向の外端縁よりも前記前後方向の内側に位置する。本態様によれば、股下非圧搾領域の外端縁及び後端縁の少なくとも一方は、ウイングの外端縁よりも前後方向の内側に位置しており、ウイングの外端縁を跨がっていない。そのため、ウイングの折り返し基点の剛性を確保し、ウイングを安定して折ることができる。
【0012】
好ましい態様によれば、態様5に係る発明は、態様1から4のいずれかに係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記吸収性物品は、前記股下域において前記吸収コアよりも前記幅方向の外側に延出するウイングを有する。前記股下非圧搾領域の前端縁及び後端縁の少なくとも一方は、前記ウイングの前後方向の外端縁よりも前記前後方向の外側に位置する。本態様によれば、股下非圧搾領域の前端縁と後端縁の少なくとも一方がウイングの外端縁を越えて配置されているため、広い範囲に亘って股下非圧搾領域が存在することを示すことができる。使用者は、吸収する面積が広い心証を得ることができる。
【0013】
好ましい態様によれば、態様6に係る発明は、態様1から5のいずれかに係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記吸収性物品は、前記股下域において前記吸収コアよりも前記幅方向の外側に延出するウイングと、前記後側域において前記吸収コアよりも前記幅方向の外側に延出するヒップフラップと、を有する。前記股下非圧搾領域の前端縁は、前記ウイングの前端縁よりも後側に位置する。前記股下非圧搾領域の後端縁は、前記ヒップフラップにおいて最も幅方向の外側に位置する最大幅位置よりも前側に位置する。本態様によれば、ウイングの前端縁とヒップフラップの最大幅位置との間の領域(よれ易い領域)に、股下非圧搾領域と圧搾部を設けることができる。よれ易い領域の一部に、比較的柔軟に変形し易い股下非圧搾領域を設けることで、柔軟に変形し、装着感を向上できる。また、よれ易い領域の一部に、比較的剛性が高い圧搾部を設けることで、過度なよれを抑制し、吸収性物品を身体に当て続けることができる。
【0014】
好ましい態様によれば、態様7に係る発明は、態様1から6のいずれか1項に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記吸収性物品は、前記幅方向に沿った複数の折り目を基点に折り畳まれている。前記複数の折り目は、最も前側に位置する第1折り目を有する。前記股下非圧搾領域の前端縁は、前記第1折り目よりも後側、又は前記第1折り目と重なって配置されている。本態様によれば、第1折り目によって股下非圧搾領域に折り癖が形成されないため、股下非圧搾領域における吸収コアの膨らみを維持できる。よって、吸収する面積が広い心証を受け、吸収容量及び漏れに対する安心感を得やすい。
【0015】
好ましい態様によれば、態様8に係る発明は、態様1から7のいずれか1項に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記吸収性物品は、前記幅方向に沿った複数の折り目を基点に折り畳まれている。前記複数の折り目は、最も前側に位置する第1折り目と、前記第1折り目の次に前側に位置する第2折り目と、を有する。前記股下非圧搾領域の後端縁は、前記第2折り目よりも前側、又は前記第2折り目と重なって配置されている。本態様によれば、第2折り目によって股下非圧搾領域に折り癖が形成されないため、股下非圧搾領域における吸収コアの膨らみを維持できる。よって、吸収する面積が広い心証を受け、吸収容量及び漏れに対する安心感を得やすい。
【0016】
好ましい態様によれば、態様9に係る発明は、態様1から8のいずれか1項に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記吸収性物品は、着用時に肌側に起立可能な防漏ギャザーを有している。前記防漏ギャザーは、前記サイドシートと、前記前後方向に伸縮可能に前記サイドシートに固定された防漏伸縮性部材と、を有する。前記防漏ギャザーは、前記防漏伸縮性部材の収縮によって肌側に起立可能な収縮部と、前記収縮部よりも前記前後方向の外側に位置し、前記収縮部の起立基点となる前後基端縁と、を有する。前記股下非圧搾領域の外端縁は、前記前後基端縁よりも前記前後方向の内側に位置する。本態様によれば、股下非圧搾領域の外端縁は、前後基端縁よりも前後方向の内側に位置しており、股下非圧搾領域の外端縁よりも前後方向の外側に、収縮部の起立基点となる前後基端縁が配置されている。よって、股下非圧搾領域の表面を体液が伝って前後方向の外側に体液が流れた場合であっても、当該体液が前後基端縁に当たることで拡散が抑制され、体液の漏れを抑制できる。
【0017】
好ましい態様によれば、態様10に係る発明は、態様9に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記股下非圧搾領域の外端縁は、前記防漏伸縮性部材が伸長状態で固定された伸長範囲の外端縁よりも前記前後方向の内側に位置する。本態様によれば、股下非圧搾領域の外端縁は、伸長範囲の外端縁よりも前後方向の内側に位置しており、股下非圧搾領域の外端縁よりも前後方向の外側に防漏伸縮性部材が収縮した部分が配置されている。よって、股下非圧搾領域の表面を体液が伝って前後方向の外側に体液が流れた場合であっても防漏伸縮性部材の収縮による壁によって体液の漏れを抑制できる。
【0018】
好ましい態様によれば、態様11に係る発明は、態様1に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記股下非圧搾領域の前記前後方向の長さは、前記股下非圧搾領域の前記幅方向の長さよりも長い。本態様によれば、股下非圧搾領域が縦長の形状となる。使用者は、幅方向及び前後方向の広い範囲に亘って吸収性を確保できることを認識でき、吸収する面積が広い心証を受け、吸収容量及び漏れに対する安心感を得やすい。
【0019】
好ましい態様によれば、態様12に係る発明は、態様1に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記非圧搾領域は、前記股下非圧搾領域よりも前記前後方向の外側に配置された第1非圧搾領域を有する。前記股下非圧搾領域の前記前後方向の長さは、前記第1非圧搾領域の前記前後方向の長さよりも長い。本態様によれば、複数の非圧搾領域によって、吸収する面積が広い心証を付与でき、吸収性物品の広い範囲に亘って漏れ難い吸収性物品である心証を得やすい。また、第1非圧搾領域が設けられているため、股下非圧搾領域のみならず、第1非圧搾領域によっても、吸収する面積が広い心証を付与でき、吸収性物品の広い範囲に亘って漏れ難い吸収性物品である心証を得やすい。また、股下非圧搾領域の前後方向の長さが第1非圧搾領域の前後方向の長さよりも長いため、股下非圧搾領域が目立ち易い。また、体液が多く配置される股下域S3における体液の漏れを抑制できる。
【0020】
好ましい態様によれば、態様13に係る発明は、態様1に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記非圧搾領域は、前記第1非圧搾領域よりも前記前後方向の外側に配置された第2非圧搾領域を有する。前記股下非圧搾領域の前記前後方向の長さは、前記第2非圧搾領域の前記前後方向の長さよりも長い。本態様によれば、複数の非圧搾領域によって、吸収する面積が広い心証を付与でき、吸収性物品の広い範囲に亘って漏れ難い吸収性物品である心証を得やすい。また、股下非圧搾領域の前後方向の長さが、第1非圧搾領域の前後方向の長さ及び第2非圧搾領域の前後方向の長さよりも長いため、体液が多く配置される股下域における体液の漏れに対する安心感をより得やすく、また、排泄口に当たる領域が柔らかい心証を付与でき、装着感に対する安心感もより付与できる。
【0021】
好ましい態様によれば、態様14に係る発明は、態様1に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記前後圧搾部は、前記股下非圧搾領域の前後方向の両側のそれぞれにおいて、前記幅方向に間隔を空けて配置されている。本態様によれば、前後圧搾部が幅方向に間隔を空けて配置されているため、圧搾部が身体に当たりにくく、着用者が硬さを感じ難くなる。
【0022】
好ましい態様によれば、態様15に係る発明は、態様1に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記前後圧搾部は、前記股下非圧搾領域の幅方向の中心を通り、かつ前記前後方向に延びる幅中心線に対して対称である。前記股下非圧搾領域の前後方向の中心を通り、かつ幅方向に延びる前後中心線に対して対称である。本態様によれば、前後圧搾部が前後方向及び幅方向において対称であるため、股下非圧搾領域の幅方向の範囲及び前後方向の範囲を広く示すことができる。よって、使用者は、股下非圧搾領域の存在及び範囲をより認識し易くなり、漏れに対する安心感を得ることができる。
【0023】
好ましい態様によれば、態様16に係る発明は、態様1に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記圧搾部は、前記前後方向の外側かつ前記幅方向の外側に膨らむ曲線部を有する。本態様によれば、圧搾部が外側に広がる形状であるため、吸収コアが外側に広がるようなイメージを付与でき、吸収コアを広く見せて安心感を付与できる。また、圧搾部の形状が直線状でなく曲線状であることにより、装着感を向上できる。
【0024】
好ましい態様によれば、態様17に係る発明は、態様1に係る発明において、以下の特徴を有してよい。前記前後圧搾部は、前記幅方向に延びる幅圧搾部を有する。前記幅圧搾部の前記幅方向の長さは、前記吸収コアの幅方向の長さに対する50%未満である。股下非圧搾領域の前後方向の両側に幅圧搾部を設けることにより、幅圧搾部によって股下非圧搾領域の前後方向の範囲を目立たせることができる。使用者は、股下非圧搾領域の前後方向の範囲を把握することで、吸収性能及び漏れに対する安心感を得やすい。また、吸収コアの幅方向全域に占める幅圧搾部の範囲が半分未満であり、幅圧搾部による剛性による違和感を抑えることができ、装着感を良好に保つことができる。
【0025】
(2)実施形態に係る吸収性物品
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品1について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。吸収性物品1は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、糞便パッドのような吸収性物品であってよい。吸収性物品1は、下着のような着用物品に装着されて使用される物品である。実施の形態の吸収性物品1は、夜用の生理用ナプキンである。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合がある。
【0026】
図1及び図2は、吸収性物品1の肌側T1から見た平面図である。図1は、吸収性物品の肌面に現れた部材を実線で示しており、吸収性物品の肌面に現れた部材を省略している。図2は、吸収性物品の肌面に現れた部材を示すと共に、吸収性物品の肌面を介して透けて見える部材を点線等で示している。図3は、吸収性物品1の非肌側T2から見た平面図である。図4は、図1に示すA-A線に沿った断面図である。図5は、図1に示すB-B線に沿った断面図である。ここで、「肌側」は、使用中に着用者の肌に面する側に相当する。「非肌側」は、使用中に着用者の肌とは反対に向けられる側に相当する。吸収性物品1は、互いに直交する前後方向L、幅方向W、及び厚さ方向Tを有する。吸収性物品1の前後方向Lにおいて、使用者の下腹部に当接する側を「前側」といい、使用者の臀部に当接する側を「後側」という。吸収性物品1は、前側域S1、後側域S2及び股下域S3を有する。股下域S3は、着用者の排泄口、例えば膣口に対向して配置される領域である。吸収性物品1が着用物品に装着されたときに着用物品の股下に配置され、着用者の両脚の間に配置される領域である。前側域S1は、股下域S3よりも前側に位置する。前側域S1の前端縁は、吸収性物品1の前端縁を規定する。後側域S2は、股下域S3よりも後方に位置する。後側域S2の後端縁は、吸収性物品1の後端縁を規定する。股下域S3は、股下域S3を前後方向Lに三等分した領域のうち前後方向Lの中央に位置する股下中央域S33と、前後方向Lに三等分した領域のうち股下中央域S33よりも前側に位置する股下前域S31と、前後方向Lに三等分した領域のうち股下中央域S33よりも後側に位置する股下後域S32と、を有する。股下域S3は、ウイング41を有する吸収性物品にあっては、ウイング41が設けられた領域であってよい。ヒップフラップ42を有する吸収性物品にあっては、股下域S3と後側域S2の境界は、ウイング41とヒップフラップ42の境界であってよい。
【0027】
なお、本発明における外側部とは、幅方向Wにおける外側縁を含む幅方向Wに一定の範囲を占める部分であり、外側縁とは、幅方向Wにおける外側縁である。なお、前後方向に一定の範囲を占める構成部材の外側縁は、当該構成部材において幅方向の外側に位置する点を、構成部材全体に亘って繋いだ縁である。本発明における内側部とは、幅方向Wにおける内縁を含む幅方向Wに一定の範囲を占める部分であり、内側縁とは、幅方向Wにおける内縁である。なお、前後方向に一定の範囲を占める構成部材の内側縁は、当該構成部材において幅方向の内側に位置する点を、構成部材全体に亘って繋いだ縁である。また、本発明における前端部及び後端部は、前後方向Lにおける縁を含む前後方向Lに一定の範囲を占める部分であり、前端縁及び後端縁は、前後方向Lにおける縁である。外端部は、前端部及び後端部を含んでおり、外端縁は、前端縁及び後端縁を含んでいる。また、内側辺は、内側縁を含み、かつ前後方向Lに沿って延びる辺である。外側辺は、外側縁を含み、かつ前後方向Lに沿って延びる辺である。なお、本明細書において、「前後方向Lに沿って」という用語は、前後方向Lに対して45°未満の角度を持った方向を意味し、「幅方向Wに沿って」という用語は、幅方向Wに対して45°未満の角度を持った方向を意味する。
【0028】
吸収性物品1は、ウイング41及びヒップフラップ42の少なくとも一方を有してよい。ウイング41及びヒップフラップ42は、吸収コア30よりも幅方向Wの外側に延出している。ウイング41は、股下域S3に配置され、着用時に着用物品の非肌側T2に配置される。ヒップフラップ42は、後側域S2に配置され、着用時に着用物品の肌側T1に配置される。ウイング41及びヒップフラップ42には、少なくともサイドシート12とバックシート20が配置されてよい。ウイング41は、着用時に着用物品の非肌側T2に向けてウイング折り目(図示せず)を基点に折り返される。ウイング折り目は、ウイング41の内側縁(ウイングの付け根)41Iによって規定されており、幅方向Wの内側に窪んだ2つの部分のうち、前側に位置する部分と後側に位置する部分とを繋ぐラインである。ウイング41及びヒップフラップ42は、使用前に、トップシート10側に折り畳まれている。ウイング41は、使用時に着用物品の非肌側T2に折り返され、ヒップフラップ42は、使用時に着用物品の非肌側T2に折り返されずに、着用物品と身体(臀部)の間に配置される。ウイング41は、補強シート15を有してよい。補強シート15は、トップシート10とバックシート20の間に配置されてよい。補強シート15は、不織布によって構成されてよい。
【0029】
吸収性物品1は、縦長の形状である。吸収性物品は、トップシート10を有する。トップシート10は、吸収コア30よりも肌側T1に配置され、着用者に当接するシートである。トップシート10は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造を有する任意のシート状の材料から構成されてよい。トップシート10は、サイドシート12を少なくとも含んでよく、センターシート11とサイドシート12を有してよい。サイドシート12は、吸収コア30の外側部の肌側T1を覆う。センターシート11は、吸収コア30の幅方向Wの中央を覆う。なお、センターシート11及びサイドシート12は、吸収コア30の肌面に当接して吸収コア30の肌側T1を覆ってもよいし、他の部材(例えば、コアラップシート35)を挟んで吸収コア30の肌側T1を覆ってもよい。センターシート11の外側部とサイドシート12の内側部は、重なっていてもよい。本実施の形態では、センターシート11の外側部とサイドシート12の内側部は、重なっており、センターシート11の肌側T1にサイドシート12が配置されている。
【0030】
吸収性物品1は、バックシート20を有する。バックシート20は、吸収コア30よりも非肌側T2に配置され、着用物品に当接するシートである。バックシート20は、液不透過性のシートである。バックシート20は、ポリエチレンシート、ポリプロピレン等を主体としたラミネート不織布、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。図3等に示すように、吸収性物品1は、吸収性物品1を下着等の着用物品に止着するための止着部を有する。止着部は、バックシート20の非肌面に設けられ、吸収性物品1を下着等の着用物品に止着するための止着手段が設けられた領域である。止着部は、吸収コア30と重なる領域に設けられた本体止着部60と、ウイング41に設けられウイング止着部61と、ヒップフラップ42に設けられたフラップ止着部62と、を有してよい。
【0031】
本体止着部60及びウイング止着部61は、前後方向Lに延び、かつ幅方向Wに間隔を空けて複数設けられている。なお、変形例において、本体止着部60及びウイング止着部61は、幅方向Wに延び、前後方向Lに間隔を空けて複数設けられてよい。本体止着部60は、吸収性物品の幅方向Wの中心である物品幅中心1CWに配置されてなく、物品幅中心1CWを挟んで両側に4本ずつ配置されている。ウイング止着部61は、各ウイングにおいて2本ずつ配置されている。フラップ止着部62は、前後方向Lに延びており、各ウイングにおいて1本ずつ配置されている。本体止着部60は、使用前に、包装シート(図示せず)又は剥離シート65によって覆われてよい。ウイング止着部61及びフラップ止着部62は、使用前にウイング41及びヒップフラップ42が肌側T1に折り返された状態で、図示しないウイング剥離シートによって覆われてよい。
【0032】
吸収コア30は、液体を吸収する吸収材料によって構成されてよい。吸収コア30を構成する吸収材料は、例えば、親水性繊維、パルプ及び高吸水性高分子(SAP)から形成できる。吸収コア30は、少なくとも股下域S3に配置されてよく、本実施の形態では、前側域S1、股下域S3及び後側域S2に跨がって配置されている。吸収性物品1は、吸収コア30を覆うコアラップシート35を有してよい。コアラップシート35は、例えば不織布やティッシュから構成することができる。また、図4に示すように、吸収コア30とトップシート10の間に、体液の引き込み性を向上させるセカンドシート39が設けられていてもよい。セカンドシート39は、例えば、不織布によって構成できる。本実施の形態のセカンドシート39は、前後方向Lに沿った折り目を基点に折り畳まれており、コアラップシート35とセンターシート11の間に配置されている。
【0033】
吸収コア30は、吸収材料の坪量が異なる複数の領域を有してよい。図2及び図5に示すように、本実施の吸収コア30は、吸収コア30の坪量が最も低い低坪量部31と、吸収コア30の坪量が最も低い高坪量部33と、低坪量部31よりも坪量が高く、高坪量部33よりも坪量が低い中坪量部32と、を有してよい。低坪量部31は、幅方向Wに沿って設けられてよく、吸収コア30の外側縁同士の間において連続している。低坪量部31は、前側に向かって凸状に膨らむ形状である。低坪量部31は、前側から後側に向かって、第1低坪量部311、第2低坪量部312、第3低坪量部313、及び第4低坪量部314が順に配置されている。中坪量部32は、低坪量部31に隣接しており、低坪量部31同士の前後方向Lの間に設けられている。中坪量部32は、吸収コア30の前端縁、後端縁、及び外側縁に設けられている。中坪量部32は、吸収コア30の前端縁と第1低坪量部311の間に設けられた第1中坪量部321と、第1低坪量部311と第2低坪量部312の間に設けられた第2中坪量部322と、第2低坪量部312と第3低坪量部313の間に設けられた第3中坪量部323と、第3低坪量部313と第4低坪量部314の間に設けられた第4中坪量部324と、第4低坪量部314と吸収コア30の後端縁の間に設けられた第5中坪量部325と、を有している。高坪量部33は、中坪量部32によって囲まれており、低坪量部31と離間している。高坪量部33は、第1中坪量部321によって囲まれた第1高坪量部331と、第2中坪量部322によって囲まれた第2高坪量部332及び第3高坪量部333と、第3中坪量部323によって囲まれた第4高坪量部334と、第4中坪量部324によって囲まれた第5高坪量部335と、第5中坪量部325によって囲まれた第6高坪量部336と、を有してよい。第2高坪量部332と第3高坪量部333は、前後方向Lに間隔を空けて配置されている。本実施の形態の低坪量部31の坪量は、100g/mであり、中坪量部32の坪量は、300g/mであり、高坪量部33の坪量は、700g/mである。
【0034】
なお、本実施の形態の第1低坪量部311から第4低坪量部314は、いずれも前側に向かって凸状に膨らむ形状である。しかし、変形例において、第1低坪量部311は、前側に向かって凸状に膨らむ形状であり、第2低坪量部312は、後側に向かって凸状に膨らむ形状であってもよい。当該厚構成によれば、後述する股下非圧搾領域NRCを囲むように、第1低坪量部311及び第4低坪量部314が配置される。そのため、股下非圧搾領域NRCが曲線状の丸みを帯びたような形状となり、肌に対して優しい心証を与えるとともに、股下非圧搾領域NRCが外側に広がるような形状となり、広い範囲で配置された心証を与えることができる。
【0035】
吸収性物品1は、少なくとも吸収コア30を圧縮した圧搾部を有してよい。圧搾部は、少なくとも吸収コア30を圧縮していればよく、吸収コア30、コアラップシート35、及びトップシート10を圧縮してもよいし、吸収コア30とコアラップシート35を圧縮してもよいし、吸収コア30とトップシート10を圧縮してもよい。圧搾部については、後述にて詳細に説明する。吸収性物品1は、吸収コア30の幅方向Wの全域に亘って圧搾部が設けられていない非圧搾領域NRを有する。非圧搾領域NRは、吸収コア30と重なる領域において幅方向に平行な任意の仮想線上に、いずれの圧搾部も配置されていない部分である。図1において、非圧搾領域NRの前後方向Lの範囲を示す。非圧搾領域NRについては、後述にて詳細に説明する。
【0036】
吸収性物品1は、幅方向Wに沿う複数の折り目FLを基点に折り畳まれてよい。折り目FLは、吸収性物品の肌側T1の面同士が向き合うように折り畳む折り目であってよい。吸収性物品1は、ウイング41及びヒップフラップ42がトップシート10側に折り畳まれた後に、折り目FLを基点に折り畳まれてもよい。また、ウイング41及びヒップフラップ42を有しない吸収性物品は、吸収性物品がいずれの折り目によっても折り畳まれていない状態(展開状態)において、折り目FLを基点に折り畳まれてもよい。折り目FLは、幅方向Wに沿って延び、かつ前後方向Lに間隔を空けてもいけられてよい。折り目FLは、最も前側に位置する第1折り目FL1と、第1折り目FL1の次に前側に位置する第2折り目FL2と、を有する。第1折り目FL1は、股下域S3に配置されてよく、ウイング41に重なって配置されてよい。第2折り目FL2は、後側域S2に配置されてよく、ヒップフラップ42に重なって配置されてよい。折り目FLは、第2折り目FL2の次に前側に位置する第3折り目FL3を有してもよい。第3折り目FL3は、後側域S2に配置されてよく、ヒップフラップ42に重なって配置されてよい。第2折り目FL2は、ヒップフラップ42の最大幅の位置よりも前側に位置し、第3折り目FL3は、ヒップフラップ42の最大幅位置42Mよりも後側に位置してよい。
【0037】
吸収性物品1は、着用時に肌側T1に起立可能な防漏ギャザー70を有してよい。防漏ギャザー70は、サイドシート12と、前後方向Lに伸縮可能にサイドシート12に固定された防漏伸縮性部材71(図4参照)と、を有してよい。防漏ギャザー70は、防漏伸縮性部材71の収縮によって肌側に起立可能な収縮部73と、収縮部73よりも前後方向Lの外側に位置し、収縮部73の起立基点となる前後基端縁75と、収縮部73よりも幅方向Wの外側に位置し、収縮部73の起立基点となる幅基端縁76と、を有してよい。前後基端縁75及び幅基端縁76は、サイドシート12が固定され、サイドシート12が起立しないように構成された部分である。前後基端縁75は、収縮部73よりも前側に位置する前基端縁751と、収縮部73よりも後側に位置する後基端縁752と、を有してよい。前基端縁751は、収縮部73よりも前側においてサイドシート12が固定された部分の後端縁によって構成され、前側域S1に配置されてよい。後基端縁752は、収縮部73よりも後側においてサイドシート12が固定された部分の前端縁によって構成され、後側域S2に配置されてよい。幅基端縁76は、収縮部73よりも側方においてサイドシート12が固定された部分の内側縁によって構成され、前基端縁751及び後基端縁752よりも幅方向Wの外側に位置してよい。収縮部73の前後方向Lの範囲は、前基端縁751と後基端縁752によって挟まれた領域である。防漏ギャザー70は、伸長範囲を有する。伸長範囲は、防漏伸縮性部材71が伸長状態で固定された範囲であり、防漏弾性部材が固定せずに配置された部分を含まない。伸長範囲は、伸縮部の前後方向Lの全域に設けられていてもよいし、伸縮部の前後方向Lの一部に設けられていてもよい。
【0038】
本実施の形態の吸収性物品1は、股下域S3の横漏れを抑制しつつ、吸収コア30の幅方向Wの範囲を広く見せることができるように構成されている。次いで、股下域S3の横漏れを抑制しつつ、吸収コア30の幅方向Wの範囲を広く見せるための構成について、詳細に説明する。吸収性物品1は、非圧搾領域NRを有する。非圧搾領域NRは、幅方向Wの全域に亘って吸収コア30を圧搾した圧搾部が形成されてなく、圧搾部の存在によって吸収する面積が狭くなっていると使用者が錯覚することを抑制できる領域である。なお、非圧搾領域は、吸収コア30を圧搾した圧搾部が形成されていなければよく、他の圧搾部分(例えば、センターシート11とサイドシート12を接合する圧搾部分)が形成されていてもよい。非圧搾領域NRは、股下中央域S33の前後方向Lの全域に亘って設けられた股下非圧搾領域NRCを有する。使用者は、股下非圧搾領域NRCの存在によって、体液が比較的多く排出される股下中央域S33において吸収する面積が広い心証を受け、吸収容量及び漏れに対する安心感を得やすい。また、非圧搾領域NRは、圧搾部の形成によって押圧されていないため、少なくとも非圧搾領域NRでは、吸収コア30の外側部の剛性が高くなり難く、吸収コア30の外側部の剛性を低減できる。非圧搾領域NRでは、圧搾部が形成されていないため、吸収コア30が肌側T1に膨らんで配置され、膨らみによって肌に対して当たりが柔らかくなる。よって、肌に対する当たりを和らげ、装着感を向上できる。股下中央域S33は、排泄口に対して当たり易いが、股下非圧搾領域NRCの存在によって排泄口に対する当たりを和らげ、装着感を向上できる。
【0039】
非圧搾領域NRでは、圧搾部によって体液を引き込んだり圧搾部によって前後方向Lに拡散したりしないため、一度に大量の体液が排出されると横漏れのおそれがある。しかし、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの全域に亘って、吸収コア30の外側部の肌側を覆うサイドシート12が設けられているため、体液が股下非圧搾領域NRCの表面を伝った場合であっても横漏れを抑制できる。本実施の形態では、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの全域に亘って防漏ギャザーの収縮部73が設けられており、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの全域に亘ってサイドシート12が固定されずに浮き上がっている。そのため、体液が股下非圧搾領域NRCの表面を伝った場合であっても、体液がサイドシート12を越えて側方に拡散し難く、横漏れを好適に抑制できる。
【0040】
圧搾部は、股下非圧搾領域NRCに対する前側と後側のそれぞれに設けられた前後圧搾部81、82を有している。股下非圧搾領域NRCは、前圧搾部81と後圧搾部82によって前後方向Lに挟まれた領域であってよい。股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの両側に前後圧搾部81、82が設けられていることにより、前後圧搾部81、82によって吸収性物品1の剛性を確保し、吸収性物品1のよれを抑制できる。
【0041】
前後圧搾部は、股下非圧搾領域NRCに対する前側に位置する前圧搾部81と、股下非圧搾領域NRCに対する後側に位置する後圧搾部82と、を有してよい。股下非圧搾領域NRCは、前圧搾部81と後圧搾部82によって挟まれている。前圧搾部81は、物品幅中心1CWを跨いで幅方向Wに延びる第1前圧搾部811と、第1前圧搾部811に対する幅方向Wの両側に配置され、幅方向Wの外側に膨らむ湾曲部分が前後方向Lに連なった第2前圧搾部812と、を有してよい。第1前圧搾部811と第2前圧搾部812は、幅方向Wに離間している。第2前圧搾部812の後端縁は、第1前圧搾部811の後端縁よりも後側に位置し、股下非圧搾領域NRCの前端縁に一致する。後圧搾部82は、第1後圧搾部821と、第1後圧搾部821に対する幅方向Wの両側に配置された第2前圧搾部812と、を有してよい。第1後圧搾部821の形状は、第1前圧搾部811の形状と同じであり、第2後圧搾部822の形状は、第2前圧搾部812の形状と同じであってよい。第2後圧搾部822の前端縁は、第1後圧搾部821の前端縁よりも前側に位置し、股下非圧搾領域NRCの後端縁に一致する。第2後圧搾部822の後端縁は、第1後圧搾部821の後端縁よりも後側に位置し、後述する第1後非圧搾領域NRR1の前端縁に一致する。
【0042】
また、本実施の形態の圧搾部は、後圧搾部82よりも後側に位置する臀部圧搾部83と、臀部圧搾部83よりも後側に位置する後端圧搾部84と、を更に有している。臀部圧搾部83は、後圧搾部82と離間し、後圧搾部82よりも後側に位置している。後圧搾部82と臀部圧搾部83の間には、第1後非圧搾領域NRR1が設けられている。後端圧搾部84は、臀部圧搾部83と離間し、臀部圧搾部83よりも後側に位置している。臀部圧搾部83と後端圧搾部84の間には、第2後非圧搾領域NRR2が設けられている。臀部圧搾部83の形状、及び後端圧搾部84の形状は、前圧搾部81の形状及び後圧搾部82の形状と同じである。すなわち、臀部圧搾部83は、第1臀部圧搾部831と、第2臀部圧搾部832と、を有し、後端圧搾部84は、第1後端圧搾部841と、第2後端圧搾部842と、を有している。第2臀部圧搾部832の前端縁は、第1臀部圧搾部831の前端縁よりも前側に位置し、第1後非圧搾領域NRR1の後端縁に一致する。第2臀部圧搾部832の後端縁は、第1臀部圧搾部831の後端縁よりも後側に位置し、第2後非圧搾領域NRR2の前端縁に一致する。第2後端圧搾部842の前端縁は、第1後端圧搾部841の前端縁よりも前側に位置し、第2後非圧搾領域NRR2の後端縁に一致する。第2後端圧搾部842の後端縁は、第1後端圧搾部841の後端縁よりも後側に位置し、第3後非圧搾領域NRR3の前端縁に一致する。
【0043】
圧搾部は、更に、前後方向Lの外側に向かって凸状に膨らむ湾曲圧搾部を有してよい。湾曲圧搾部は、吸収コア30の前端部に位置する前湾曲圧搾部85と、吸収コア30の後端部に位置する後湾曲圧搾部86と、を有する。前湾曲圧搾部85は、前圧搾部81と離間し、前圧搾部81よりも前側に位置している。前湾曲圧搾部85と前圧搾部81の間には、第1前非圧搾領域NRF1が設けられている。前湾曲圧搾部85は、吸収コア30の前端縁と離間し、吸収コア30の前端縁よりも後側に位置している。前湾曲圧搾部85と吸収コア30の前端縁の間には、第2前非圧搾領域NRF2が設けられている。後湾曲圧搾部は、後端圧搾部と離間し、後端圧搾部よりも後側に位置している。後湾曲圧搾部86と後端圧搾部84の間には、第3後非圧搾領域NRR3が設けられている。後湾曲圧搾部86は、吸収コア30の後端縁と離間し、吸収コア30の後端縁よりも前側に位置している。後湾曲圧搾部と吸収コア30の後端縁の間には、第4後非圧搾領域NRR4が設けられている。
【0044】
股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さは、股下域S3の前後方向Lの長さに対する50%以上であってよい。本態様によれば、股下域S3の前後方向Lの半分以上の領域に亘って股下非圧搾領域NRCが設けられる。よって、股下域S3の前後方向Lの半分以上の領域に亘って、吸収する面積が広い心証を付与できるとともに、排泄口に対する当たりを抑制して装着感を向上できる。より好適には、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さは、股下域S3の前後方向Lの長さに対する80%以上であってよい。好適には、股下域S3において前後方向に延びる圧搾部を有しないことが好ましい。また、股下域S3において前後方向に延びる圧搾部を有する形態にあっては、当該前後方向に延びる圧搾部の前後方向の長さは、股下域の前後方向Lの長さに対す30%未満であってよい。当該構成によれば、圧搾部の存在によって吸収範囲が区切られているように使用者が錯覚することを抑制できる。また、股下域S3において前後方向に延びる圧搾部を有する形態にあっては、前後方向に延びる圧搾部の前後方向の長さ(複数ある場合には各圧搾部の長さ)は、20mm未満であってよい。当該構成によれば、圧搾部の存在によって吸収範囲が区切られているように使用者が錯覚することを抑制できる。
【0045】
股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの外端縁は、ウイング止着部61の前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの外側に位置してよい。すなわち、股下非圧搾領域NRCの前端縁は、ウイング止着部61の前端縁よりも前側に位置し、股下非圧搾領域NRCの後端縁は、ウイング止着部61の後端縁よりも後側に位置してよい。本態様によれば、股下非圧搾領域NRCは、ウイング止着部61よりも前後方向Lの外側に延びており、股下域S3における広い範囲に設けられている。また、ウイング止着部61を覆うウイング剥離シートの寸法によっては、ウイング剥離シートよりも股下非圧搾領域NRCが前後方向Lの外側に延びて配置されることがある。使用者は、ウイング止着部61やウイング剥離シートを比較対象として、股下非圧搾領域NRCの大きさを把握できる。よって、股下域S3の広い範囲に亘って吸収する面積が広い心証を付与できる。また、ウイング41を着用物品の非肌側T2に折り返した際に、ウイング止着部61が接合する領域が、股下非圧搾領域NRCに重なって配置され易い。股下非圧搾領域NRCは、圧搾部が設けられていないため、その厚みが厚く、ウイング止着部61を接合し易い。また、使用者は、ウイング止着部61を接合する際に股下非圧搾領域NRCに触れることで股下非圧搾領域NRCの厚みを把握し易く、漏れに対する安心感をより得やすい。
【0046】
股下非圧搾領域NRCの前端縁及び後端縁の少なくとも一方は、ウイング41の前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの内側に位置してよい。ウイング41を非肌側T2に折り返す際は、ウイング41の付け根(前端縁及び後端縁)41Iを基点に折り返す。このとき、股下非圧搾領域NRCが、前後方向Lにおいてウイング41の付け根の両方に跨って設けられていると、比較的剛性が低い股下非圧搾領域NRCの存在によって、ウイング41の折り返し基点の剛性を確保できずに、安定してウイングを折り返し難いおそれがある。しかし、股下非圧搾領域NRCの外端縁及び後端縁の少なくとも一方は、ウイング41の外端縁よりも前後方向Lの内側に位置しており、ウイング41の外端縁を跨がっていない。そのため、ウイング41の折り返し基点の剛性を確保し、ウイング41を安定して折ることができる。好適には、股下非圧搾領域NRCの前端縁は、ウイング41の前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの内側に位置してよい。一般的に、使用者は、吸収性物品1の前後方向Lの向きが合った状態でウイング41を折ることが多く、ウイング41の折り返しの基点は、ウイング41の前端縁となることが多い。ウイング41の前端縁において折り返し基点の剛性を確保することで、ウイング41をより安定して折ることができる。
【0047】
股下非圧搾領域NRCの前端縁及び後端縁の少なくとも一方は、ウイング41の前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの外側に位置してよい。使用者は、ウイング41の外端縁を比較対象として、股下非圧搾領域NRCの大きさを把握することがある。このとき、股下非圧搾領域NRCの前端縁と後端縁の少なくとも一方がウイング41の外端縁を越えて配置されているため、広い範囲に亘って股下非圧搾領域NRCが存在することを示すことができる。使用者は、吸収する面積が広い心証を得ることができる。好適には、股下非圧搾領域NRCの後端縁は、ウイング41の後端縁よりも後側に位置してよい。当該構成によれば、股下域S3と後側域S2の境界近傍に当てられる会陰部に股下非圧搾領域NRCが当たり易い。排泄口と共にデリケートな部分である会陰部に、比較的柔らかい股下非圧搾領域NRCが当たり易く、装着感を向上できる。
【0048】
股下非圧搾領域NRCの前端縁及び後端縁の両方がウイング41の前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの内側に位置することで、ウイング41をより安定して折り易い。その一方で、股下非圧搾領域NRCが広い範囲で設けられていることを使用者が把握しにくいことがある。また、股下非圧搾領域NRCの前端縁及び後端縁の両方がウイング41の前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの外側に位置することで、股下非圧搾領域NRCが広い範囲で設けられていることを使用者がより把握し易い。その一方で、ウイング41を安定して折り易にくいことがある。よって、好適には、股下非圧搾領域NRCの前端縁及び後端縁の一方がウイング41の前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの内側に位置し、股下非圧搾領域NRCの前端縁及び後端縁の他方がウイングの前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの外側に位置してよい。ウイングを安定して折る効果と、股下非圧搾領域NRCを広く見せる効果と、を両立できる。本実施の形態では、股下非圧搾領域NRCの前端縁は、ウイング41の前端縁よりも後側に位置し、股下非圧搾領域NRCの後端縁は、ウイングの後端縁よりも後側に位置している。
【0049】
股下非圧搾領域NRCの前端縁は、ウイング41の前端縁よりも後側に位置し、股下非圧搾領域NRCの後端縁は、ヒップフラップ42において最も幅方向Wの外側に位置する最大幅位置42Mよりも前側に位置してよい。ウイング41の前端縁は、着用物品に折り返される領域の前端縁であり、ヒップフラップ42の最大幅位置42Mは、吸収性物品1において最も幅方向Wの外側に位置する縁である。当該ウイング41の前端縁とヒップフラップ42の最大幅位置42Mとの間の領域は、身体や着用物品の変形による力を受け易く、よれ易い領域である。股下非圧搾領域NRCの前端縁がウイング41の前端縁よりも後側に位置し、股下非圧搾領域NRCの後端縁が最大幅位置42Mよりも前側に位置するため、ウイング41の前端縁とヒップフラップ42の最大幅位置42Mとの間の領域(よれ易い領域)に、股下非圧搾領域NRCと圧搾部を設けることができる。よれ易い領域の一部に、比較的柔軟に変形し易い股下非圧搾領域NRCを設けることで、装着感を向上できる。また、よれ易い領域の一部に、比較的剛性が高い圧搾部を設けることで、過度なよれを抑制し、吸収性物品を身体に当て続けることができる。
【0050】
股下非圧搾領域NRCの前端縁は、第1折り目FL1よりも後側、又は第1折り目FL1と重なって配置されてよい。第1折り目FL1によって股下非圧搾領域NRCに折り癖が形成されないため、股下非圧搾領域NRCにおける吸収コア30の膨らみを維持できる。よって、吸収する面積が広い心証を受け、吸収容量及び漏れに対する安心感を得やすい。
【0051】
股下非圧搾領域NRCの後端縁は、第2折り目FL2よりも前側、又は第2折り目FL2と重なって配置されてよい。第2折り目FL2によって股下非圧搾領域NRCに折り癖が形成されないため、股下非圧搾領域NRCにおける吸収コア30の膨らみを維持できる。よって、吸収する面積が広い心証を受け、吸収容量及び漏れに対する安心感を得やすい。
【0052】
変形例において、前後圧搾部は、折り目FLと重ならずに配置されてよい。前後圧搾部が重なると、折り癖がさらに押されることから触れてしまった場合に硬くなるおそれがある。しかし、前後圧搾部が折り目FLと重ならずに配置されていることで、折り目FLによる硬い部分と前後圧搾部による硬くなる部分を分けることができ、身体と触れた際の硬さを緩和できる。
【0053】
また、本実施形態のように、圧搾部は、複数の折り目のそれぞれに重なって配置されていてもよい。具体的には、第1折り目FL1は、前圧搾部81に重なり、第2折り目FL2は、後圧搾部82に重なり、第3折り目FL3は、後端圧搾部84に重なってよい。折り目FLと圧搾部が重なることで、当該重なる部分がより非肌側T2に凹んで見えて、これらが重ならない領域の膨らみが相対的に目立ち易くなる。使用者は、吸収コア30の膨らみをより認識し易く、当該膨らみを把握することで吸収容量及び漏れに対する安心感を得ることができる。
【0054】
股下非圧搾領域NRCの外端縁は、前後基端縁75よりも前後方向Lの内側に位置してよい。すなわち、股下非圧搾領域NRCの前端縁は、前基端縁751よりも後側に位置し、股下非圧搾領域NRCの後端縁は、後基端縁752よりも前側に位置してよい。本態様によれば、股下非圧搾領域NRCの外端縁よりも前後方向Lの外側に、収縮部73の起立基点となる前後基端縁75が配置される。よって、股下非圧搾領域NRCの表面を体液が伝って前後方向Lの外側に体液が流れた場合であっても、当該体液が前後基端縁75に当たることで拡散が抑制され、体液の漏れを抑制できる。
【0055】
股下非圧搾領域NRCの外端縁は、防漏伸縮性部材71が伸長状態で固定された伸長範囲の外端縁よりも前後方向Lの内側に位置してよい。本態様によれば、股下非圧搾領域NRCの外端縁よりも前後方向Lの外側に防漏伸縮性部材71が収縮した部分が配置されている。よって、股下非圧搾領域NRCの表面を体液が伝って前後方向Lの外側に体液が流れた場合であっても防漏伸縮性部材71の収縮による壁によって体液の漏れを抑制できる。
【0056】
股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さは、股下非圧搾領域NRCの幅方向Wの長さよりも長くてよい。股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さは、前圧搾部81の後端縁と後圧搾部82の前端縁との距離である。股下非圧搾領域NRCの幅方向Wの長さは、吸収コア30の外側縁同士の距離である。本態様によれば、股下非圧搾領域NRCが縦長の形状となる。使用者は、幅方向W及び前後方向Lの広い範囲に亘って吸収性を確保できることを認識でき、吸収する面積が広い心証を受け、吸収容量及び漏れに対する安心感を得やすい。
【0057】
非圧搾領域NRは、股下非圧搾領域NRCよりも前後方向Lの外側に配置された第1非圧搾領域を有してよい。第1非圧搾領域は、股下非圧搾領域NRCよりも後側に配置された第1後非圧搾領域NRR1と、股下非圧搾領域NRCよりも前側に配置された第1前非圧搾領域NRF1と、を有してよい。股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さは、第1非圧搾領域の前後方向Lの長さよりも長くてよい。すなわち、前後方向の長さの関係は、NRC>NRR1であり、NRC>NRF1を満たしてよい。第1非圧搾領域が設けられていることにより、股下非圧搾領域NRCのみならず、第1非圧搾領域によっても、吸収する面積が広い心証を付与でき、吸収性物品1の広い範囲に亘って漏れ難い吸収性物品である心証を得やすい。また、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さが第1非圧搾領域の前後方向Lの長さよりも長いため、股下非圧搾領域NRCがより目立ち易くなり、使用者は、より漏れに対する安心感を得ることができる。
【0058】
非圧搾領域NRは、第1非圧搾領域よりも前後方向Lの外側に配置された第2非圧搾領域を有してよい。第2非圧搾領域は、第1非圧搾領域よりも後側に配置された第2後非圧搾領域NRR2と、第1非圧搾領域よりも前側に配置された第2前非圧搾領域NRF2と、を有してよい。股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さは、第2非圧搾領域の前後方向Lの長さよりも長くてよい。すなわち、前後方向Lの長さの関係は、NRC>NRR2であり、NRC>NRF2を満たしてよい。複数の非圧搾領域NRによって、吸収する面積が広い心証を付与でき、吸収性物品の広い範囲に亘って漏れ難い吸収性物品である心証を得やすい。また、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さが第2非圧搾領域の前後方向Lの長さよりも長いため、股下非圧搾領域NRCがより目立ち易くなり、使用者は、より漏れに対する安心感を得ることができる。
【0059】
複数の非圧搾領域NRを有する形態にあっては、好適には、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さは、他の非圧搾領域NRの前後方向の長さよりも長くてよい。股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの長さが最も長いことにより、股下非圧搾領域NRCがより目立ち易くなる。また、複数の非圧搾領域NRの前後方向の全域に亘って、サイドシートが設けられてよい。当該構成によれば、体液がいずれの非圧搾領域NRの表面を体液が伝った場合であっても、サイドシートによって覆い、横漏れを抑制できる。
【0060】
前後圧搾部は、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの両側のそれぞれにおいて、幅方向Wに間隔を空けて配置されてよい。すなわち、前後圧搾部は、前圧搾部81と後圧搾部82の両方を有してよく、前圧搾部81と後圧搾部82のそれぞれが、幅方向Wに間隔を空けて配置された圧搾部を有してよい。前後圧搾部が幅方向Wに連続すると、連続した圧搾部が身体に当たることで、着用者が硬さを感じ易い。しかし、前後圧搾部が幅方向Wに間隔を空けて配置されているため、圧搾部が身体に当たりにくく、着用者が硬さを感じ難くなる。加えて、連続した前後圧搾部を有する形態と比較して、股下非圧搾領域NRCが区切られているように錯覚し難く、より広い範囲で股下非圧搾領域NRCが配置されているような視覚効果を付与できる。
【0061】
第2前圧搾部812及び第2後圧搾部822は、幅方向Wの外側に凸状に膨らむ形状であり、それぞれ幅方向Wに間隔を空けて一対で配置されている。股下非圧搾領域NRCの四隅を囲むような形状である。当該構成によれば、前後圧搾部によって、股下非圧搾領域NRCの範囲を目立たせ、使用者が股下非圧搾領域NRCの範囲を把握し易くなる。吸収する面積が広い股下非圧搾領域NRCの範囲を目立たせることで、使用者は、漏れに対する安心感をより得やすい。本実施の形態の第2前圧搾部812及び第2後圧搾部822は、幅方向Wの外側に凸状部分が前後方向に連なっている。
【0062】
前後圧搾部は、股下非圧搾領域NRCの幅方向Wの中心を通り、かつ前後方向Lに延びる幅中心線に対して対称であり、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの中心を通り、かつ幅方向Wに延びる前後中心線に対して対称であってよい。すなわち、前圧搾部81は、幅中心線に対して対称であり、後圧搾部82は、幅中心線に対して対称であり、前圧搾部81と後圧搾部82は、前後中心線に対して対称であってよい。本態様によれば、前後圧搾部が前後方向L及び幅方向Wにおいて対称であるため、股下非圧搾領域NRCの幅方向Wの範囲及び前後方向Lの範囲を広く示すことができる。よって、使用者は、股下非圧搾領域NRCの存在及び範囲をより認識し易くなり、漏れに対する安心感を得ることができる。
【0063】
圧搾部は、前後方向Lの外側かつ幅方向Wの外側に膨らむ曲線部を有してよい。より詳細には、第2前圧搾部812、第2後圧搾部822、第2臀部圧搾部832及び第2後端圧搾部842は、幅方向Wの外側に膨らむ凸状であり、その一部は、前後方向Lの外側にも膨らんでいる。前湾曲圧搾部85及び後湾曲圧搾部86は、前後方向Lの外側に膨らむ凸状であり、その一部は、幅方向Wの外側にも膨らんでいる。本態様によれば、圧搾部が外側に広がる形状であるため、吸収コア30が外側に広がるようなイメージを付与でき、吸収コア30を広く見せて安心感を付与できる。また、圧搾部の形状が直線状でなく曲線状であることにより、身体に対する当たりを和らげ、装着感を向上できる。より好適には、股下非圧搾領域NRCを囲んで配置された前後圧搾部が曲線部を有してよい。当該構成によれば、股下非圧搾領域NRCが外側に広がるような視覚効果を付与でき、股下非圧搾領域NRCを広く見せて安心感を付与できる。
【0064】
前後圧搾部は、幅方向Wに延びる幅圧搾部を有してよい。本実施の形態では、第1前圧搾部811と第1後圧搾部821が幅圧搾部を構成する。股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの両側に幅圧搾部を設けることにより、幅圧搾部によって股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの範囲を目立たせることができる。使用者は、股下非圧搾領域NRCの前後方向Lの範囲を把握することで、吸収性能及び漏れに対する安心感を得やすい。幅圧搾部の幅方向Wの長さは、吸収コア30の幅方向Wの長さに対する50%未満であってよい。また、吸収コア30の幅方向W全域に占める幅圧搾部の範囲が半分未満であり、幅圧搾部の剛性による違和感を抑えることができ、装着感を良好に保つことができる。なお、本実施の形態の第1前圧搾部811は、幅方向Wの中心が前側に膨らむ円弧形状であり、第1後圧搾部821は、幅方向Wの中心が後側に膨らむ円弧形状である。当該構成によれば、股下非圧搾領域NRCが曲線状の丸みを帯びたような形状となり、肌に対して優しい心証を与えるとともに、股下非圧搾領域NRCが外側に広がるような形状となり、広い範囲で配置された心証を与えることができる。なお、変形例において、第1前圧搾部811と第1後圧搾部821は、幅方向Wに沿った直線状であってもよい。
【0065】
幅方向Wに延びる仮想線上に前後圧搾部が重なった部分の幅方向Wの合計長さは、仮想線上における前記吸収コア30の幅方向Wの長さに対する50%未満であってよい。前後圧搾部を設けることで、使用者は、股下非圧搾領域NRCの範囲を認識し易くなる。しかし、吸収コア30の幅方向Wの全域に対する前後圧搾部の合計長さが長すぎると、前後圧搾部の剛性によって違和感が生じ易くなる。前後圧搾部が重なった部分の幅方向Wの合計長さは、前記仮想線上における前記吸収コア30の幅方向Wの長さに対する50%未満であることにより、前後圧搾部の剛性による違和感を抑えることができ、装着感を良好に保つことができる。
【0066】
圧搾部は、高坪量部33と重ならない領域に設けられてよい。高坪量部33と重なって圧搾部が設けられていると、当該重なって部分が硬くなり、装着時の違和感が生じるおそれがある。しかし、圧搾部は、高坪量部33と重ならない領域に設けられているため、高坪量部33と圧搾部が重なって硬くなる箇所が形成されず、装着時の違和感を抑制できる。
【0067】
本実施の形態の第1前圧搾部811は、第1低坪量部311に重なって、第2前圧搾部812は、第1低坪量部311、第1中坪量部321及び第2中坪量部322に重なってよい。第1後圧搾部821は、第2低坪量部312に重なって、第2後圧搾部822は、第2低坪量部312、第2中坪量部322及び第3中坪量部323に重なってよい。第1臀部圧搾部831は、第3低坪量部313に重なって、第2臀部圧搾部832は、第3低坪量部313、第3中坪量部323及び第4中坪量部324に重なってよい。第1後端圧搾部841は、第4低坪量部314に重なって、第2後端圧搾部842は、第4低坪量部314、第4中坪量部324及び第5中坪量部325に重なってよい。前湾曲圧搾部85は、第1中坪量部321に重なって、後湾曲圧搾部86は、第5中坪量部325に重なってよい。
【0068】
高坪量部33は、非圧搾領域NRに設けられてよい。高坪量部33は、吸収材料の坪量が高く、周囲と比較して肌側T1に膨らんでいる。非圧搾領域NRに高坪量部33を設けることで、当該高坪量部33の膨らみを維持できる。使用者は、吸収コア30の膨らみを把握することで、吸収容量及び漏れに対する安心感を得ることができる。好適には、高坪量部33は、1つの非圧搾領域NR内において前後方向Lに間隔を空けて複数設けられてよい。当該構成によれば、圧搾部による体液を引き込むことができなくても、複数の高坪量部33において体液を保持し、非圧搾領域NRにおける体液の漏れを抑制できる。また、複数の高圧搾部が設けられていることにより、一体化した高坪量部33が設けられた形態と比較して、高坪量部33間の領域が変形基点となり、非圧搾領域NRが身体に沿って変形しやすい。本実施の形態では、股下非圧搾領域NRCには、前後方向Lに間隔を空けて第2高坪量部332と第3高坪量部333が設けられている。
【0069】
低坪量部31は、幅方向Wに延びてよく、好適には、吸収コアの外側縁に到達してよい。当該構成によれば、吸収性物品に幅方向に延びる変形基点が形成され、腹側から臀部にかけての身体の丸みに沿うように吸収性物品を配置し易い。また、低坪量部31は、前後方向に連続していないことが好ましい。より詳細には、低坪量部31は、吸収コアの前端縁と後端縁を繋いで連続していないことが好ましく、また、複数の低坪量部31を繋ぐように前後方向に延びる低坪量部が設けられていないことが好ましい。前後方向に連続する低坪量部の存在によって吸収性物品が幅方向に分断することを抑制し、折れやよれを抑制して吸収コアの形状を維持し続けることができる。その結果、吸収コアによる吸収性能を確保し続けることができ、吸収性能を確保し、かつ股下非圧搾領域NRCによる安心感も付与し続けることができる。また、低坪量部31は、スリットであってもよいし、周囲よりも低い坪量の吸収材料が配置されていてもよいが、好適には、低坪量部31は、吸収材料が配置されている(スリットでない)ことが好ましい。低坪量部31においても体液を保持し、圧搾部を有しない非圧搾領域NRを広く設ける形態にあっても、横漏れを抑制し易い。
【0070】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0071】
次いで、図6に基づいて変形例に係る吸収性物品について説明する。なお、変形例に係る吸収性物品の説明において、上述の実施形態と同様の構成については同符号を用いて説明を省略する。図6(a)は、変形例1に係る吸収性物品1Xの平面図である。変形例1に係る吸収性物品1Xは、股下非圧搾領域NRCに対する前側と後側のそれぞれに設けられた前圧搾部81X及び後圧搾部82Xを有している。前圧搾部81X及び後圧搾部82Xは、物品幅中心1CWを挟んだ両側にそれぞれ設けられている。前圧搾部81Xは、左右に離間して2つ設けられ、後圧搾部82Xは、左右に離間して2つ設けられている。前圧搾部81X及び後圧搾部82Xは、平面視において前後方向の外側及び幅方向の外側に向かって凸状に膨らむ円弧形状である。股下非圧搾領域NRCの四隅を囲むように、前圧搾部81Xと後圧搾部82Xが設けられている。一対の前圧搾部81Xと一対の後圧搾部82Xを繋ぐ仮想線は、楕円形状である。変形例1に係る吸収性物品1Xによれば、股下非圧搾領域NRCが曲線状の丸みを帯びたような形状となり、肌に対して優しい心証を与えるとともに、股下非圧搾領域NRCが外側に広がるような形状となり、広い範囲で配置された心証を与えることができる。
【0072】
図6(b)は、変形例2に係る吸収性物品1Yの平面図である。変形例2に係る吸収性物品1Yは、股下非圧搾領域NRCに対する前側と後側のそれぞれに設けられた前圧搾部81Y及び後圧搾部82Yを有している。前圧搾部81Y及び後圧搾部82Yは、物品幅中心1CWを挟んだ両側にそれぞれ設けられている。前圧搾部81Yは、左右に離間して2つ設けられ、後圧搾部82Yは、左右に離間して2つ設けられている。股下非圧搾領域NRCの四隅を囲むように、前圧搾部81Yと後圧搾部82Yが設けられている。前圧搾部81Y及び後圧搾部82Yは、前後方向の外側及び幅方向の外側に向かって膨らむ凸状部分が前後方向に連なっている。変形例2に係る吸収性物品1Yも、一対の前圧搾部81Yと一対の後圧搾部82Yを繋ぐ仮想線は、楕円形状である。変形例2に係る吸収性物品1Yによれば、股下非圧搾領域NRCが曲線状の丸みを帯びたような形状となり、肌に対して優しい心証を与えるとともに、股下非圧搾領域NRCが外側に広がるような形状となり、広い範囲で配置された心証を与えることができる。
【0073】
図6(c)は、変形例3に係る吸収性物品1Zの平面図である。変形例3に係る吸収性物品1Zは、股下非圧搾領域NRCに対する前側と後側のそれぞれに設けられた前圧搾部81Z及び後圧搾部82Zを有している。前圧搾部81Z及び後圧搾部82Zは、物品幅中心1CWを挟んだ両側にそれぞれ設けられている。前圧搾部81Zは、左右に離間して2つ設けられ、後圧搾部82Zは、左右に離間して2つ設けられている。前圧搾部81Z及び後圧搾部82Zは、三角形状であり、その底面が前後方向に沿って配置され、その頂点が幅方向の内側に向かっている。股下非圧搾領域NRCの四隅を囲むように、前圧搾部81Zと後圧搾部82Zが設けられている。変形例3に係る吸収性物品1Zによっても、股下非圧搾領域NRCを前圧搾部81Z及び後圧搾部82Zによって囲み、股下非圧搾領域NRCの範囲を使用者が把握し易くなる。
【符号の説明】
【0074】
1 :吸収性物品
10 :トップシート
11 :センターシート
12 :サイドシート
20 :バックシート
30 :吸収コア
31 :低坪量部
32 :中坪量部
33 :高坪量部
35 :コアラップシート
41 :ウイング
42 :ヒップフラップ
60 :本体止着部
61 :ウイング止着部
62 :フラップ止着部
70 :防漏ギャザー
71 :防漏伸縮性部材
73 :収縮部
75 :前後基端縁
751 :前基端縁(前後基端縁)
752 :後基端縁(前後基端縁)
76 :幅基端縁
81 :前圧搾部(前後圧搾部)
82 :後圧搾部(前後圧搾部)
83 :臀部圧搾部
84 :後端圧搾部
85 :前湾曲圧搾部
86 :後湾曲圧搾部
811 :第1前圧搾部(幅圧搾部)
812 :第2前圧搾部
821 :第1後圧搾部(幅圧搾部)
822 :第2後圧搾部
FL :折り目
L :前後方向
NR :非圧搾領域
NRC :股下非圧搾領域
NRF1 :第1前非圧搾領域(第1非圧搾領域)
NRR1 :第1後非圧搾領域(第1非圧搾領域)
NRF2 :第2前非圧搾領域(第2非圧搾領域)
NRR2 :第2後非圧搾領域(第2非圧搾領域)
S1 :前側域
S2 :後側域
S3 :股下域
S33 :股下中央域
L :前後方向
T :厚さ方向
T1 :肌側
T2 :非肌側
W :幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6