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特開2024-106985送信装置、受信装置およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106985
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】送信装置、受信装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
H04L27/26 200
H04L27/26 420
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024010378
(22)【出願日】2024-01-26
(31)【優先権主張番号】P 2023011398
(32)【優先日】2023-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(71)【出願人】
【識別番号】399060908
【氏名又は名称】一般財団法人NHK財団
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(74)【代理人】
【識別番号】100163511
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 啓太
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 慎悟
(72)【発明者】
【氏名】大澤 琴子
(72)【発明者】
【氏名】竹内 知明
(72)【発明者】
【氏名】岡野 正寛
(72)【発明者】
【氏名】土田 健一
(72)【発明者】
【氏名】本田 円香
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 一彦
(57)【要約】
【課題】TRによるPAPRの低減と、低遅延高耐性伝送および広帯域AFCとの両立を図る。
【解決手段】送信装置10は、セグメントごとに割り当てられ、本線信号よりも低遅延で伝送される低遅延データ信号の伝送に利用可能な複数のLchキャリアのうち、一部のLchキャリアに、OFDM信号のPAPRを低減するように位相および振幅の少なくとも一方が調整されるリザーブキャリアを割り当て、残りのLchキャリアに前記低遅延データ信号を割り当てる割り当て部113と、本線信号と、残りのLchキャリアに割り当てられた低遅延データ信号とを含むOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成部114と、OFDMフレームから、PAPRを低減するようにリザーブキャリアの位相および振幅の少なくとも一方を調整したOFDM信号を生成する送信処理部118と、を備える。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセグメントからなるOFDMフレームを構成し、前記OFDMフレームをOFDM変調したOFDM信号を送信する送信装置であって、
前記セグメントごとに割り当てられ、本線信号よりも低遅延で伝送される低遅延データ信号の伝送に利用可能な複数のLchキャリアのうち、一部のLchキャリアに、前記OFDM信号のPAPR(Peak-to-Average Power Ratio)を低減するように位相および振幅の少なくとも一方が調整されるリザーブキャリアを割り当て、残りのLchキャリアに前記低遅延データ信号を割り当てる割り当て部と、
前記本線信号と、前記残りのLchキャリアに割り当てられた前記低遅延データ信号とを含むOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成部と、
前記OFDMフレームから、前記PAPRを低減するように前記リザーブキャリアの位相および振幅の少なくとも一方を調整した前記OFDM信号を生成する送信処理部と、を備える送信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の送信装置において、
前記割り当て部は、前記複数のセグメントのうち、一部のセグメントを除く残りのセグメントに前記リザーブキャリアを割り当てる、送信装置。
【請求項3】
請求項2に記載の送信装置において、
前記一部のセグメントは、移動体向けの部分受信用のセグメントである、送信装置。
【請求項4】
請求項1に記載の送信装置において、
前記割り当て部は、各セグメントに割り当てる前記リザーブキャリアの数を同数とする、送信装置。
【請求項5】
請求項1に記載の送信装置において、
前記複数のLchキャリアのうち、前記リザーブキャリアを割り当てるLchキャリアの配置に関する配置情報を含むTMCC信号を生成するTMCC信号生成部をさらに含み、
前記OFDMフレーム構成部は、前記TMCC信号をさらに含む前記OFDMフレームを構成する、送信装置。
【請求項6】
請求項1に記載の送信装置において、
前記割り当て部は、前記複数のLchキャリアのうち、予め定められたLchキャリアを除くLchキャリアに、前記リザーブキャリアを割り当てる、送信装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の送信装置により送信されたOFDM信号を受信する受信装置であって、
前記複数のLchキャリアのうち、前記リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリアを用いて、受信信号の周波数ずれを補償する広帯域AFC処理を行う広帯域AFC処理部と、
前記広帯域AFC処理後の受信信号から、前記複数のLchキャリアのうち、前記リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリアを選択するキャリア選択部と、
前記キャリア選択部により選択された前記Lchキャリアに割り当てられた前記低遅延データ信号を復調する復調部と、を備える受信装置。
【請求項8】
請求項7に記載の受信装置において、
前記リザーブキャリアは、前記複数のLchキャリアのうち、予め定められたLchキャリアを除くLchキャリアに割り当てられ、
前記広帯域AFC処理部は、前記予め定められたLchキャリアを用いて、前記広帯域AFC処理を行う、受信装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1に記載の送信装置として機能させるプログラム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項7に記載の受信装置として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置、受信装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
地上テレビジョン放送高度化方式(以下、「高度化方式」と称する。)は、現行の地上デジタル放送方式(ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial))と同様にOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)をベースとし、セグメント構成を有する方式である。高度化方式では、映像・音声などの本線信号の伝送に用いない特定のサブキャリア(制御信号の伝送用のサブキャリア、本線信号よりも低遅延で伝送される低遅延データ信号の伝送用のサブキャリアなど)が用意されており、ISDB-Tの長所を継続しつつ、高性能な誤り訂正符号の採用など、様々な要素技術が改善されている。
【0003】
OFDM信号の時間軸波形はガウス雑音に類似しており、瞬時的に電力が大きく変動する。送信機では、瞬時的な波形のピークが電力増幅器の飽和特性で歪まないように、適切にバックオフを設定する必要がある。しかしながら、バックオフが大きくなる程、電力増幅器の効率が低下するため、送信機に入力する信号の平均電力に対するピーク電力の比(PAPR:Peak-to-Average Power Ratio)を低減することが課題となっている。
【0004】
この課題を解決する手法の1つとして、本線信号の伝送に用いない特定のサブキャリアを用いるトーンリザベーション(TR:Tone Reservation)と呼ばれる手法がある。TRは、OFDM信号のPAPRが下がるように複数のサブキャリア(リザーブキャリアまたはリザーブトーンと称される。以下、「リザーブキャリア」と称する。)の振幅および位相を調整する手法である(非特許文献1参照)。TRは、本線信号の伝送に用いない特定のサブキャリアを用いるため、放送信号の伝送に用いるデータキャリアに影響を及ぼさない。
【0005】
欧州の次世代地上デジタル放送方式であるDVB-T2(Digital Video Broadcasting-Terrestrial 2)および米国の次世代地上デジタル放送方式であるATSC-3.0(Advanced Television Systems Committee 3.0)では、データキャリア、パイロットキャリアおよび制御キャリアとは別に、リザーブキャリアとしての使用のみを目的としたサブキャリアが設定されている(非特許文献2,3参照)。しかしながら、リザーブキャリアとして使用されるサブキャリアはデータ伝送には用いることができないので、本線信号の伝送容量は、リザーブキャリアの数に応じて低下する。
【0006】
一方、高度化方式では、データキャリア、制御キャリア(TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control))、パイロットキャリア(SP(Scattered Pilot),CP(Continuous Pilot))の他に、Lchキャリアと呼ばれる多目的のキャリアが割り当てられている。Lchキャリアは本来、受信機がキャリア間隔単位の周波数ずれを調整する広帯域AFC(Automatic Frequency Control)を実現するために割り当てられたキャリアであるが、変調方式をDBPSK(Differential Binary Shift Keying)などの多値数の小さい位相変調方式にすることで、広帯域AFCと、低レートではあるが、遅延時間の小さい付加データ(低遅延データ信号)の伝送(低遅延高耐性伝送)とを実現することができる。すなわち、Lchは、本線信号よりも低遅延で伝送される低遅延データ信号の伝送に利用可能なキャリアである。LchキャリアをTRのリザーブキャリアとして使用することで、本線信号の伝送容量の低下を招くことなく、TRによるPAPRの低減が可能となる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】DVB Document A133 Implementation guidelines for a second generation digital terrestrial television broadcasting system (DVB-T2)
【非特許文献2】DVB Document A122 Frame structure channel coding and modulation for a second generation digital terrestrial television broadcasting system (DVB-T2)
【非特許文献3】ATSC Standard: Physical Layer Protocol Doc. A/322:2017
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、高度化方式では、Lchキャリアは、低遅延高耐性伝送と、TRによるPAPRの低減と、受信機における広帯域AFCという3つの用途で用いることが考えられる。この場合、リザーブキャリアを割り当てたLchキャリアは、低遅延高耐性伝送および広帯域AFCには用いることができない。そのため、TRによるPAPRの低減と、低遅延高耐性伝送および広帯域AFCとの両立を図ることができる技術が求められている。
【0009】
本発明の目的は、上述した課題を解決し、TRによるPAPRの低減と、低遅延高耐性伝送および広帯域AFCとの両立を図ることができる送信装置、受信装置およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本開示に係る送信装置は、複数のセグメントからなるOFDMフレームを構成し、前記OFDMフレームをOFDM変調したOFDM信号を送信する送信装置であって、前記セグメントごとに割り当てられ、本線信号よりも低遅延で伝送される低遅延データ信号の伝送に利用可能な複数のLchキャリアのうち、一部のLchキャリアに、前記OFDM信号のPAPR(Peak-to-Average Power Ratio)を低減するように位相および振幅の少なくとも一方が調整されるリザーブキャリアを割り当て、残りのLchキャリアに前記低遅延データ信号を割り当てる割り当て部と、前記本線信号と、前記残りのLchキャリアに割り当てられた前記低遅延データ信号とを含むOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成部と、前記OFDMフレームから、前記PAPRを低減するように前記リザーブキャリアの位相および振幅の少なくとも一方を調整した前記OFDM信号を生成する送信処理部と、を備える。
【0011】
(2) (1)に記載の送信装置において、前記割り当て部は、前記複数のセグメントのうち、一部のセグメントを除く残りのセグメントに前記リザーブキャリアを割り当てる。
【0012】
(3) (2)に記載の送信装置において、前記一部のセグメントは、移動体向けの部分受信用のセグメントである。
【0013】
(4) (1)から(3)請求項1から3のいずれか一項に記載の送信装置において、前記割り当て部は、各セグメントに割り当てる前記リザーブキャリアの数を同数とする。
【0014】
(5) (1)から(4)のいずれか一項に記載の送信装置において、前記複数のLchキャリアのうち、前記リザーブキャリアを割り当てるLchキャリアの配置に関する配置情報を含むTMCC信号を生成するTMCC信号生成部をさらに含み、前記OFDMフレーム構成部は、前記TMCC信号をさらに含む前記OFDMフレームを構成する。
【0015】
(6) (1)から(5)のいずれか一項に記載の送信装置において、前記割り当て部は、前記複数のLchキャリアのうち、予め定められたLchキャリアを除くLchキャリアに、前記リザーブキャリアを割り当てる。
【0016】
(7)本開示に係る受信装置は、(1)から(6)のいずれかに記載の送信装置により送信されたOFDM信号を受信する受信装置であって、前記複数のLchキャリアのうち、前記リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリアを用いて、受信信号の周波数ずれを補償する広帯域AFC処理を行う広帯域AFC処理部と、前記広帯域AFC処理後の受信信号から、前記複数のLchキャリアのうち、前記リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリアを選択するキャリア選択部と、前記キャリア選択部により選択された前記Lchキャリアに割り当てられた前記低遅延データ信号を復調する復調部と、を備える。
【0017】
(8) (7)に記載の受信装置において、前記リザーブキャリアは、前記複数のLchキャリアのうち、予め定められたLchキャリアを除くLchキャリアに割り当てられ、前記広帯域AFC処理部は、前記予め定められたLchキャリアを用いて、前記広帯域AFC処理を行う。
【0018】
(9) 本開示に係るプログラムは、コンピュータを、(1)-(6)のいずれかに記載の送信装置として機能させる。
【0019】
(10) 本開示に係るプログラムは、コンピュータを、(7)または(8)に記載の受信装置として機能させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る送信装置、受信装置およびプログラムによれば、TRによるPAPRの低減と、低遅延高耐性伝送および広帯域AFCとの両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1A】本発明の一実施形態に係る送信装置の構成の一例を示す図である。
図1B】本発明の一実施形態に係る送信装置の構成の別の一例を示す図である。
図2A】本発明の一実施形態に係る送信装置の構成のさらに別の一例を示す図である。
図2B】本発明の一実施形態に係る送信装置の構成のさらに別の一例を示す図である。
図3】高度化方式の各モードにおける、全キャリア数およびリザーブキャリアの割り当て数の一例を示す図である。
図4】OFDM信号のCCDFとPAPRとの関係を示す図である。
図5】イタレーション回数とPAPRとの関係を示す図である。
図6】リザーブキャリアの数とPAPRとの関係を示す図である。
図7】リザーブキャリアの割り当ての一例を示す図である。
図8】リザーブキャリアの割り当ての他の一例を示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係る受信装置の構成の一例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る受信装置の構成の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
高度化方式では、1つの物理チャネルの伝送帯域を複数のセグメントに分割し、セグメントごとに、伝送耐性および伝送容量が異なる放送サービスを伝送する「階層伝送」を行うことができる。また、高度化方式では、Lchを用いて、緊急地震速報などを、本線信号と比べて低遅延(Low Latency)で伝送することができる。このような低遅延のデータ信号(低遅延データ信号)が伝送される伝送路をLLchと称する。以下では、一例として3階層(A階層、B階層およびC階層)の階層伝送およびLLchでの伝送(低遅延高耐性伝送)が行われるものとして説明する。なお、高度化方式は最大8階層(A~H階層)を伝送可能である。
【0024】
図1Aは、本発明の一実施形態に係る送信装置100の構成の一例を示す図である。本実施形態に係る送信装置100は、複数のセグメントからなるOFDMフレームを構成し、構成したOFDMフレームをOFDM変調したOFDM信号を送信する。
【0025】
図1Aに示すように、本実施形態に係る送信装置100は、入力I/F部101と、誤り訂正符号化部102a~102cと、ビットインターリーブ部103a~103cと、マッピング部104a~104cと、階層合成部105と、時間・周波数インターリーブ部106と、パイロット信号生成部107と、TMCC情報ビット生成部108と、TMCC信号生成部109と、LDPC符号化部110と、NULLシンボル出力部111と、記憶部112と、割り当て部113と、OFDMフレーム構成部114と、IFFT部115と、TR部116と、GI付加部117と、を備える。誤り訂正符号化部102a、ビットインターリーブ部103aおよびマッピング部104aはA階層に対応して設けられている。誤り訂正符号化部102b、ビットインターリーブ部103bおよびマッピング部104bはB階層に対応して設けられている。誤り訂正符号化部102c、ビットインターリーブ部103cおよびマッピング部104cはC階層に対応して設けられている。以下では、誤り訂正符号化部102a~102cを区別しない場合には、「誤り訂正符号化部102」と称し、ビットインターリーブ部103a~103cを区別しない場合には、「ビットインターリーブ部103」と称し、マッピング部104a~104cを区別しない場合には、「マッピング部104」と称する。IFFT部115、TR部116およびGI付加部117は、送信処理部118を構成する。
【0026】
入力I/F部101は、不図示の再多重化装置から多重フレームが入力される。多重フレームは、各階層のデータ信号(本線信号)、L0ch,L1chで伝送されるデータ信号(低遅延データ信号)、および、TMCC情報を含む同期制御信号が1系統に多重されたものである。L0chのデータ信号は、移動体向けの部分受信用のセグメントで伝送され、L1chのデータ信号は残りのセグメントで伝送される。
【0027】
入力I/F部101は、入力された多重フレームから各階層のデータ信号を抽出し、対応する階層の誤り訂正符号化部102に出力する。入力I/F部101は、入力された多重フレームからL0ch,L1chのデータ信号を抽出し、LDPC符号化部110に出力する。また、入力I/F部101は、入力された多重フレームからTMCC情報を抽出し、パイロット信号生成部107およびTMCC情報ビット生成部108に出力する。
【0028】
誤り訂正符号化部102は、入力I/F部101から出力された、対応する階層のデータ信号に対して誤り訂正符号化を行い、ビットインターリーブ部103に出力する。
【0029】
ビットインターリーブ部103は、誤り訂正符号化部102から出力されたデータ列に対して、ビット単位でインターリーブを行う。ビット単位のインターリーブとしては、例えば、ビット列を所定の単位でブロック化し、各ブロック内のビット順を変えるビットローテーションなどがある。ビットインターリーブ部103は、インターリーブ後のデータ列をマッピング部104に出力する。
【0030】
マッピング部104は、対応する階層の変調方式に基づき、ビットインターリーブ部103から出力されたデータ列を所定のビット数ごとにI-Q平面にマッピングし、キャリア変調を行う。このように、マッピング部104は、データ列をキャリアシンボルに変換する。マッピング部104は、生成したキャリアシンボルを階層合成部105に出力する。
【0031】
階層合成部105は、各階層に対応するマッピング部104から出力されたキャリアシンボルを階層合成し、時間・周波数インターリーブ部106に出力する。
【0032】
時間・周波数インターリーブ部106は、階層合成部105から出力されたキャリアシンボルに対して、時間方向および周波数方向のインターリーブを行い、OFDMフレーム構成部114に出力する。
【0033】
パイロット信号生成部107は、入力I/F部101から出力されたTMCC情報に基づきパイロット信号を生成し、OFDMフレーム構成部114に出力する。
【0034】
TMCC情報ビット生成部108は、入力I/F部101から出力されたTMCC情報に基づきTMCC情報ビットを生成し、TMCC信号生成部109に出力する。TMCC情報には、トーンリザベーションの有無(On/Off)を示す情報が含まれる。TMCC情報ビット生成部108は、この情報に基づき、トーンリザベーションの有無(On/Off)を示すTRフラグを割り当て部113に出力する。
【0035】
TMCC信号生成部109は、TMCC情報ビット生成部108から出力されたTMCC情報ビットに基づきTMCC信号を生成し、OFDMフレーム構成部114に出力する。また、TMCC信号生成部109は、複数のLchキャリアのうち、リザーブキャリアを割り当てるLchキャリアの配置(例えば、リザーブキャリアを配置するLchのキャリア番号、あるいは、リザーブキャリアの割り当てパターンなど)に関する情報を含むTMCC信号を生成し、OFDMフレーム構成部114に出力してもよい。また、TMCCを格納する専用のOFDMフレームを生成してもよい。
【0036】
LDPC符号化部110は、入力I/F部101から出力されたL0ch,L1chのデータ信号に対してLDPC(Low-Density Parity-Check)符号化を行ってLLchシンボルを生成し、割り当て部113に出力する。なお、L0ch,L1chのデータ信号は、LDPC符号化されなくてもよく、その場合は、LDPC符号化部110を設ける必要はない。また、Lchを用いたデータ伝送では、OFDMフレームごとに先頭に差動基準ビットを付加し、その後にDBPSK(Differential Binary Phase Shift Keying)変調によりLch信号を生成してもよい。この場合、送信装置100は、図1Bに示すように、LDPC符号化部110の代わりに、L0ch,L1chのデータ信号に対して差動基準ビットを付加する差動基準付加部120と、差動基準ビットが付加されたL0ch,L1chのデータ信号に対してDBPSK変調を行い、LLchシンボルを生成するDBPSK変調部121と、を備えてもよい。
【0037】
図1Aを再び参照すると、NULLシンボル出力部111は、NULLシンボルを割り当て部113に出力する。
【0038】
記憶部112は、TRに用いるリザーブキャリアの配置に関する配置情報を記憶する。上述したように、1つの物理チャネルの伝送帯域が複数のセグメントに分割される。複数のセグメントそれぞれには、低遅延データ信号の伝送に利用可能な複数のLchキャリアが割り当てられる。本実施形態においては、複数のLchキャリアのうち、一部のLchキャリアにリザーブキャリアを割り当てる。記憶部112は、1セグメントに割り当てられる複数のLchのうち、リザーブキャリアを割り当てるLchキャリアの番号、あるいは、リザーブキャリアを割り当てパターンなどの、リザーブキャリアの配置に関する配置情報を記憶する。
【0039】
割り当て部113は、LDPC符号化部110からLLchシンボルが入力され、NULLシンボル出力部111からNULLシンボルが入力される。割り当て部113は、入力されたLLchシンボルおよびNULLシンボルの一方をLchシンボルとして選択的に、OFDMフレーム構成部114に出力する。
【0040】
具体的には、割り当て部113は、トーンリザベーションが行われないことをTRフラグが示す場合(TRフラグ=Off)、LLchシンボルをLchシンボルとしてOFDMフレーム構成部114に出力する。また、割り当て部113は、トーンリザベーションが行われることをTRフラグが示す場合(TRフラグ=On)、記憶部112に記憶されている配置情報を参照する。そして、割り当て部113は、複数のセグメントそれぞれについて、配置情報に基づき、リザーブキャリアが割り当てられるLchに対してはNULLシンボルをLchシンボルとしてOFDMフレーム構成部114に出力し、それ以外のLchに対してはLLchシンボルをLchシンボルとしてOFDMフレーム構成部114に出力する。NULLシンボルが出力されたLchキャリアには、リザーブキャリアが割り当てられる。したがって、割り当て部113は、トーンリザベーションが行われる場合、1つの物理チャネルを構成する複数のセグメントそれぞれに、リザーブキャリアを割り当てる。このように、割り当て部113は、セグメントごとに割り当てられ、本線信号(各階層のデータ信号)よりも低遅延で伝送される低遅延データ信号の伝送に利用可能な複数のLchキャリアのうち、一部のLchキャリアにリザーブキャリアを割り当て、残りのLchキャリアに低遅延データ信号を割り当てる。
【0041】
OFDMフレーム構成部114は、時間・周波数インターリーブ部106からキャリアシンボル(本線信号)が入力され、パイロット信号生成部107からパイロット信号が入力され、TMCC信号生成部109からTMCC信号が入力され、割り当て部113からLchシンボルが入力される。OFDMフレーム構成部114は、本線信号(キャリアシンボル)と、リザーブキャリアが割り当てられたLch以外の残りのLchキャリアに割り当てられた低遅延データ信号(Lchシンボル)とを含むOFDMフレームを構成する。具体的には、OFDMフレーム構成部114は、キャリアシンボル(本線信号)に、Lchシンボル(低遅延データ信号)、パイロット信号およびTMCC信号を付加してOFDMフレームを構成する。OFDMフレーム構成部114は、構成したOFDMフレームをIFFT部115に出力する。
【0042】
IFFT部115は、OFDMフレーム構成部114により構成されたOFDMフレームに対してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)処理を行い、TR部116に出力する。
【0043】
TR部116は、IFFT部115によるIFFT処理後の信号に対して、トーンリザベーション処理(TR処理)を行う。具体的には、TR部116は、生成されるOFDM信号のPAPRを低減するように、NULLシンボルが割り当てられたLchキャリア(一部のLchキャリアに割り当てられたリザーブキャリア)の位相および振幅の少なくとも一方を調整する。TR処理の詳細は、例えば、非特許文献1に詳細に記載されているため、説明を省略する。
【0044】
GI付加部117は、TR部116によるTR処理後の信号に対してGI(Guard Interval)を付加し、OFDM信号として、図1Aにおいて不図示の送信機に出力する。
【0045】
上述したように、IFFT部115、TR部116およびGI付加部117は、送信処理部118を構成する。したがって、送信処理部118は、OFDMフレームから、PAPRを低減するように、一部のLchキャリアに割り当てられたリザーブキャリアの位相および振幅の少なくとも一方を調整したOFDM信号を生成する。
【0046】
図1Aにおいては、1つの物理チャネルを構成する複数のセグメントそれぞれにリザーブキャリアを割り当てる場合の、送信装置100の構成例を説明したが、本発明はこれに限られるものではない。リザーブキャリアは、1つの物理チャネルを構成する複数のセグメントのうち、一部のセグメントを除く残りのセグメントに割り当てられてもよい。例えば、リザーブキャリアは、複数のセグメントのうち、移動体向けの部分受信部以外のセグメントに割り当てられてもよい。以下では、図2Aを参照して、複数のセグメントのうち、移動体向けの部分受信部以外のセグメントにリザーブキャリアを割り当てる場合の、送信装置100の構成例について説明する。図2Aにおいて、図1Aと同様の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0047】
図2Aに示す送信装置100は、入力I/F部101Aと、誤り訂正符号化部102a~102cと、ビットインターリーブ部103a~103cと、マッピング部104a~104cと、階層合成部105と、時間・周波数インターリーブ部106と、パイロット信号生成部107と、TMCC情報ビット生成部108Aと、TMCC信号生成部109と、LDPC符号化部110A,110Bと、NULLシンボル出力部111と、記憶部112Aと、割り当て部113Aと、OFDMフレーム構成部114と、IFFT部115と、TR部116と、GI付加部117と、Lch構成部119と、を備える。図2Aに示す送信装置100は、図1Aに示す送信装置100と比較して、入力I/F部101を入力I/F部101Aに変更した点と、TMCC情報ビット生成部108AをTMCC情報ビット生成部108Aに変更した点と、LDPC符号化部110をLDPC符号化部110A,110Bに変更した点と、記憶部112を記憶部112Aに変更した点と、割り当て部113を割り当て部113Aに変更した点と、Lch構成部119を追加した点と、が異なる。
【0048】
入力I/F部101Aは、入力I/F部101と同様に、各階層のデータ信号を対応する階層の誤り訂正符号化部102に出力し、TMCC情報をパイロット信号生成部107およびTMCC情報ビット生成部108Aに出力する。また、入力I/F部101は、L0chのデータ信号をLDPC符号化部110Aに出力し、L1chのデータ信号をLDPC符号化部110Bに出力する。
【0049】
TMCC情報ビット生成部108Aは、TMCC情報ビット生成部108と同様に、TMCC情報ビットをTMCC信号生成部109に出力し、TRフラグを割り当て部113Aに出力する。また、TMCC情報ビット生成部108Aは、移動体向けの部分受信部の有無を示すPR(Partial Reception)フラグをLch構成部119に出力する。
【0050】
LDPC符号化部110Aは、入力I/F部101Aから出力されたL0chのデータ信号に対してLDPC符号化を行い、Lch構成部119に出力する。LDPC符号化部110Bは、入力I/F部101Aから出力されたL1chのデータ信号に対してLDPC符号化を行い、割り当て部113Aに出力する。なお、上述したように、L0ch,L1chのデータ信号は、LDPC符号化されなくてもよい。この場合、LDPC符号化部110A,110Bを設ける必要はない。また、図2Bに示すように、LDPC符号化部110Aの代わりに、L0chのデータ信号に対して差動基準ビットを付加する差動基準付加部120Aと、差動基準ビットが付加されたL0chのデータ信号に対してDBPSK変調を行ってLch構成部119に出力するDBPSK変調部121Aとが設けられ、LDPC符号化部110Bの代わりに、L1chのデータ信号に対して差動基準ビットを付加する差動基準付加部120Bと、差動基準ビットが付加されたL1chのデータ信号に対してDBPSK変調を行って割り当て部113Aに出力するDBPSK変調部121Bと、が設けられてもよい。
【0051】
図2Aを再び参照すると、記憶部112Aは、リザーブキャリアの配置に関する配置情報を記憶する。記憶部112Aが記憶する配置情報は、1つの物理チャネルを構成する複数のセグメントのうち、部分受信部以外の残りのセグメントについて、当該セグメントに割り当てられた複数のLchキャリアのうち、一部のLchキャリアへのリザーブキャリアの配置に関する情報である。
【0052】
割り当て部113Aは、LDPC符号化部110BからL1chシンボルが入力され、NULLシンボル出力部111からNULLシンボルが入力される。割り当て部113Aは、入力されたL1chシンボルおよびNULLシンボルの一方を選択的に、Lch構成部119に出力する。
【0053】
具体的には、割り当て部113Aは、TRフラグ=Offの場合、L1chシンボルをLch構成部119に出力する。また、割り当て部113Aは、TRフラグ=Onの場合、記憶部112Aに記憶されている配置情報を参照する。そして、割り当て部113Aは、部分受信部以外の複数のセグメントそれぞれについて、配置情報に基づき、リザーブキャリアが割り当てられるLchに対してはNULLシンボルをLch構成部119に出力し、それ以外のLchに対してはL1chシンボルをLch構成部119に出力する。NULLシンボルが出力されたLchキャリアには、リザーブキャリアが割り当てられる。このように、割り当て部113Aは、複数のセグメントのうち、一部のセグメント(部分受信部のセグメント)を除く残りのセグメントに、リザーブキャリアを割り当てる。
【0054】
Lch構成部119は、PRフラグ=Offの場合、全てのセグメントに割り当てられたLchキャリアをL1chとし、割り当て部113Aの出力(L1chシンボルまたはNULLシンボル)をLchシンボルとしてOFDMフレーム構成部114に出力する。また、Lch構成部119は、PRフラグ=Onの場合、部分受信部を構成するセグメントに割り当てられたLchキャリアをL0chとし、LDPC符号化部110Aの出力(L0シンボル)をLchシンボルとしてOFDMフレーム構成部114に出力する。また、Lch構成部119は、PRフラグ=Onの場合、部分受信部以外のセグメントに割り当てられたLchキャリアをL1chとし、LDPC符号化部110Bの出力(L1シンボルまたはNULLシンボル)をLchシンボルとしてOFDMフレーム構成部114に出力する。
【0055】
次に、本実施形態におけるリザーブキャリアの割り当ての詳細について説明する。
【0056】
図3は、高度化方式におけるLchキャリアの数およびリザーブキャリアの割り当て数の一例を示す図である。図3においては、高度化方式のモード(モード3,4,5)ごとの、FFTサイズと、全キャリア数と、1セグメント当たりのLchキャリア数と、1セグメント当たりのリザーブキャリアの数(RC数)と、全てのセグメント(35セグメント)にリザーブキャリアを割り当てる場合のRC数と、部分受信部(9セグメント)以外のセグメント(26セグメント)にリザーブキャリアを割り当てる場合のRC数と、を示している。
【0057】
一般に、リザーブキャリアの数は、全サブキャリアの数の1%程度が良いとされている。ただし、リザーブキャリアの数が多いほど、広帯域AFC後の信号のPAPRは低くなる。以下では、モード4(FFTサイズ=16K)の場合を例として説明する。モード4の場合、1セグメントに8本のLchキャリアが割り当てられる。この8本のLchキャリアのうち、半分の4本のLchキャリアにリザーブキャリアを割り当てると、全帯域で140本(=4本×35セグメント)のリザーブキャリアを確保することができ、全キャリアの1%(約150本)に近い値となる。一方、部分受信部(9セグメント)にリザーブキャリアを割り当てない場合、リザーブキャリアの数は104本(=4本×26セグメント)となり、全キャリアの1%(約150本)よりもかなり不足する。そこで、部分受信部以外のセグメント(26セグメント)に、1セグメント当たり6本のリザーブキャリアを割り当てると、156本(=6本×26セグメント)のリザーブキャリアを確保することができ、全キャリアの1%(約150本)に近い値となる。
【0058】
ここで、リザーブキャリアの数とPAPRとの関係について説明する。図4は、OFDM信号のCCDFとPAPRとの関係を示す図である。CCDFは、相補累積分布関数(Complementary Cumulative Distribution Function)の略称である。図4において、横軸は信号強度(dB)を示し、縦軸は信号強度が横軸の値を超える確率を示す。図4に示すCCDFカーブにおいて、縦軸の値(CCDF値)がある一定値εとなる横軸の値がPAPRと定義されている。地上デジタル放送では、ε=1.0-6とすることが多い。以下では、ε=1.0-6のPAPRをPAPR6と称し、ε=1.0-4のPAPRをPAPR4と称する。PAPR6およびPAPR4をTR法の特性評価に用いる。TR法は、PAPRを低減する技術としてはよく知られた代表的な技術である(非特許文献1参照。)。詳細は省略するが、TR法は、リザーブキャリアをIFFTして生成されるカーネルと呼ばれるパルス状の基準信号を用いて、時間波形の閾値を超えたパルス状の部分を逐次キャンセルしていく手法である。TR法のパラメータは主に、キャンセル動作を繰り返す回数(イタレーション回数)およびリザーブキャリアの最大振幅である。
【0059】
全帯域(35セグメント)にリザーブキャリアを割り当てた場合、および、部分受信部以外の残りのセグメント(26セグメント)にリザーブキャリアを割り当てた場合の特性のシミュレーション結果を図5に示す。シミュレーションでは、リザーブキャリアの本数が、(1)4本×35セグメント=140本、(2)4本×26セグメント=104本、(3)5本×26セグメント=130本、(4)6本×26セグメント=156本、(5)7本×26セグメント=182本、(6)8本×26セグメント=208本の6つのケースについて、TR処理を行い、TR処理後の信号のCCDFを計算し、PAPR4およびPAPR6を算出した。図5においては、6つのケースにおける、イタレーション回数と、TR処理後のPAPRとの関係を示している。図5において、横軸はイタレーション回数を示し、縦軸はdB表示したPAPR(PAPR6)を示す。
【0060】
図5に示すように、リザーブキャリアの数が全キャリア数の1%に対して大幅に不足している(2)のケースを除く(1),(3)-(6)のケースでは、ほぼ右下がりの直線状の特性が得られた。(2)のケースでは、リザーブキャリアの数が少ないため、カーネル波形のフロアレベルが高く、イタレーション回数の増加に対してPAPRの低下が底打ちしたものと考えられる。
【0061】
図6は、イタレーション回数を一定(64回)とした場合の、リザーブキャリアの数とPAPRとの関係を示す図である。図6において、横軸はリザーブキャリアの数を示し、縦軸はPAPR値(PAPR4およびPAPR6)を示す。図6に示すように、イタレーション回数が同じであれば、リザーブキャリアの数が多くなる程、PAPRが小さくなる。また、全てのセグメントにリザーブキャリアを割り当てる(1)のケースと、部分受信部以外のセグメントにリザーブキャリアを割り当てる(2)-(6)のケースとで、特性が一致した。
【0062】
リザーブキャリアは帯域全体に不規則に配置することが好ましいと一般にされているが、図5,6より、一部のセグメント(部分受信部のセグメント)にはリザーブキャリアを配置しないという、いわばリザーブキャリアの配置の偏りがあっても、この程度の偏りであれば、PAPRの低減への大きな影響はなく、PAPRはほぼ、リザーブキャリアの数とイタレーション回数とで決まることが分かった。
【0063】
また、上述したシミュレーションでは、セグメントごとに同数のリザーブキャリアを割り当てている。階層伝送時に部分受信部の9セグメントに割り当てるリザーブキャリアの数をゼロにした場合でも、残りの26セグメントには、セグメントごとに同数のリザーブキャリアを割り当てている。原理的には、セグメントごとに同数のリザーブキャリアを割り当てる必要はないないし、むしろセグメントごとに割り当てるリザーブキャリアの数が異なる方が、カーネル波形の単一パルス性は向上する。しかしながら、セグメントごとに同数のリザーブキャリアを割り当てることで、他の目的(低遅延データ信号の伝送および広帯域AFC)に使用することができるLchキャリアの数がセグメントごとに同数となる。これにより、物理チャネルの伝送帯域を複数のセグメントに分割し、複数のアプリケーションを実現しやすくするセグメント方式の利点を損なうことなく、TRによるPAPRの低減と、低遅延高耐性伝送および広帯域AFCとの両立を図ることができる。
【0064】
図7は、リザーブキャリアの割り当ての一例を示す図である。図7においては、全てのセグメント(35セグメント)にリザーブキャリアを割り当てる場合の、リザーブキャリアの割り当ての例を示している。図8は、リザーブキャリアの割り当ての他の一例を示す図である。図8においては、部分受信部(セグメント番号0-8)を除くセグメント(26セグメント)にリザーブキャリアを割り当てる場合の、リザーブキャリアの割り当ての例を示している。図7,8において、縦軸はセグメント番号(0~34)を示し、縦軸は各セグメント内のLchキャリアの番号(0~7)を示す。また、各セルは、各セグメント内の各番号(0~7)のLchキャリアが、セグメント内のサブキャリア番号(0~431)の何番に該当するかを示す。図7,8においては、網掛けを付したセルに対応するLchキャリアにリザーブキャリアを割り当てることを示している。図1A,1Bに示す記憶部112は、例えば、図7に示すようなリザーブキャリアの割り当てを示す配置情報を記憶する。また、図2A,2Bに示す記憶部112Aは、図8に示すようなリザーブキャリアの割り当てを示す配置情報を記憶する。割り当て部113,113Aは、上述したように、記憶部112,112Aに記憶されている配置情報に従い、リザーブキャリアを割り当てる(NULLシンボルを出力する)。すなわち、割り当て部113,113Aは、配置情報に基づき、複数のLchキャリアのうち、予め定められたLchキャリアを除くLchキャリアにリザーブキャリアを割り当てる。なお、図7,8においては、FFTサイズが16kである場合の、リザーブキャリアの割り当ての一例を示しているが、本開示はこれに限られるものではない。FFTサイズが8kおよび32kである場合にも、PRフラグのOn/OFFを考慮して、リザーブキャリアの割り当てが可能である。
【0065】
上述したシミュレーションにおいて、ケース(1)では図7に示すリザーブキャリアの割り当てを用い、ケース(4)では図8に示すリザーブキャリアの割り当てを用いた。上述したように、図7では、1セグメント当たり4本のリザーブキャリアを割り当てている。8本(1セグメント当たりのLchキャリアの数)のLchキャリアのうちの4本にリザーブキャリアを割り当てる場合、70通りの割り当てのパターンがある。図7に示すリザーブキャリアの割り当てとしては、カーネル波形の単一パルス性を向上させるため、カーネル波形の2番目のピークが最も低くなるパターンを選択した。ケース(2)~(6)の場合も同様にして、リザーブキャリアの割り当てを決定した。
【0066】
M>Nとし、M本のLchキャリアにN本のリザーブキャリアを割り当てるパターンは各セグメントで共通である必要はないが、複雑さを軽減するためには、各セグメントでリザーブキャリアの割り当てパターンを共通にすることが好ましい。カーネル波形の主ピークを除く、フロア部分の電力総和は、リザーブキャリアの配置に依存せず、リザーブキャリアの数のみに依存する。すなわち、2番目のピークを抑圧しても、それ以外のいずれかの部分のフロアレベルが上がることを意味する。一方、リザーブキャリアの数が増加すれば、カーネル波形のフロア部分の電力総和は低くなり、TR処理後の信号のPAPRは低くなることが分かっている。つまり、カーネル波形の単一パルス性を向上させても、TR処理後の信号のPAPRには大きな改善は期待できないと考えられる。
【0067】
次に、本開示の一実施形態に係る受信装置200の構成について説明する。
【0068】
図9は、本実施形態に係る受信装置200の構成の一例を示す図である。図9においては、1つの物理チャネルを構成する全てのセグメントにリザーブキャリアが割り当てられる場合の、受信装置200の構成例を示している。
【0069】
図9に示すように、本実施形態に係る受信装置200は、チューナー・A/D変換部201と、GI除去・FFT部202と、広帯域AFC処理部203と、OFDMフレーム同期部204と、TMCC復調部205と、パイロット抽出部206と、チャネル推定部207と、波形等化部208と、時間・周波数デインターリーブ・LLR算出・誤り訂正復号部209と、記憶部210と、LLchキャリア選択部211と、LLch復調・誤り訂正復号部212と、出力I/F部213と、を備える。
【0070】
チューナー・A/D変換部201は、送信装置100から送信機を介して送信された放送波を受信する受信機の受信信号が入力される。チューナー・A/D変換部201は、入力された受信信号から、指定された物理チャネルの信号を選択して取得し、取得した信号に対するA/D変換を行い、A/D変換後の信号をGI除去・FFT部202に出力する。
【0071】
GI除去・FFT部202は、チューナー・A/D変換部201の出力信号に対して、GI除去およびFFTを行い、得られたOFDMフレームを広帯域AFC処理部203に出力する。
【0072】
広帯域AFC処理部203は、GI除去・FFT部202から出力されたOFDMフレームに対して、受信信号の周波数ずれを補償する広帯域AFC処理を行い、広帯域AFC処理後のOFDMフレームをOFDMフレーム同期部204に出力する。ここで、広帯域AFC処理部203は、複数のLchキャリアのうち、リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリアを用いて広帯域AFC処理を行う。上述したように、リザーブキャリアは予め定められたLchキャリアに割り当てられる。つまり、リザーブキャリアは、複数のLchキャリアのうち、予め定められたLchキャリアを除くLchキャリアに割り当てられる。したがって、広帯域AFC処理部203は、(リザーブキャリアが割り当てられない)予め定められたLchキャリアを用いて広帯域AFC処理を行う。
【0073】
OFDMフレーム同期部204は、広帯域AFC処理部203から出力されたOFDMフレームのフレーム同期を行い、TMCC復調部205、パイロット抽出部206およびLLchキャリア選択部211に出力する。
【0074】
TMCC復調部205は、OFDMフレーム同期部204から出力されたOFDMフレームから、TMCCキャリアに配置されたTMCC信号を復調し、TMCC信号に含まれるTMCC情報を取得する。TMCC復調部205は、抽出したTMCC情報に基づき、パイロット信号が配置されたパイロットキャリアの位置をパイロット抽出部206に指示する。また、TMCC復調部205は、抽出したTMCC情報に基づきTRフラグを作成し、LLchキャリア選択部211およびLLch復調・誤り訂正復号部212に出力する。
【0075】
パイロット抽出部206は、OFDMフレーム同期部204から出力されたOFDMフレームから、TMCC復調部205から指示されたパイロットキャリアに配置されたパイロット信号を抽出する。パイロット抽出部206は、抽出したパイロット信号をチャネル推定部207に出力する。また、パイロット抽出部206は、OFDMフレーム同期部204から入力されたOFDMフレームを波形等化部208に出力する。
【0076】
チャネル推定部207は、パイロット抽出部206から出力されたパイロット信号を用いてチャネル推定を行い、推定値を波形等化部208に出力する。
【0077】
波形等化部208は、チャネル推定部207から出力された推定値に基づき、パイロット抽出部206から出力されたOFDMフレームに対して、伝送路で発生した信号のひずみを補正(等化)し、等化後の信号を時間・周波数デインターリーブ・LLR算出・誤り訂正復号部209に出力する。
【0078】
時間・周波数デインターリーブ・LLR算出・誤り訂正復号部209は、波形等化部208の出力信号に対して、送信装置100で行われた時間・周波数インターリーブとは逆のデインターリーブを行い、ビットごとにLLR(Log likelihood ratio)を算出する。デインターリーブ・LLR算出・誤り訂正復号部209は、算出したLLRを用いて、デインターリーブ後の信号の誤り訂正復号を行い、各階層のデータ信号を取得して出力I/F部213に出力する。
【0079】
記憶部210は、複数のLchキャリアのうち、リザーブキャリアを割り当てるLchキャリアの配置に関する配置情報を記憶する。上述したように、図9においては、物理チャネルを構成する全てのセグメントにリザーブキャリアを割り当てる場合の、受信装置200の構成例を示している。この場合、記憶部210は、例えば、図1A,1Bに示す記憶部112が記憶する配置情報と同様の配置情報を記憶する。
【0080】
キャリア選択部としてのLLchキャリア選択部211は、OFDMフレーム同期部204から出力されたOFDMフレーム(広帯域AFC処理部203による広帯域AFC処理後の受信信号)から、複数のLchのうち、リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリア(低遅延データ信号が伝送されるLLchキャリア)を選択する。LLchキャリア選択部211は、選択したLchキャリアをLLchキャリアとしてLLch復調・誤り訂正復号部212に出力する。
【0081】
具体的には、LLchキャリア選択部211は、TMCC復調部205から出力されたTRフラグ=Offの場合、OFDMフレームから抽出した複数のLchをそのまま、LLchキャリアとしてLLch復調・誤り訂正復号部212に出力する。また、LLchキャリア選択部211は、TRフラグ=Onの場合、記憶部210に記憶されている配置情報を参照する。そして、LLchキャリア選択部211は、配置情報に基づき、リザーブキャリアが割り当てられるLchキャリア以外のLchキャリア(低遅延データ信号が割り当てられたLLchキャリア)を選択し、LLchとしてLLch復調・誤り訂正復号部212に出力する。
【0082】
復調部としてのLLch復調・誤り訂正復号部212は、LLchキャリア選択部211によりLLchとして選択されたLchキャリアに割り当てられた低遅延データ信号を復調する。LLch復調・誤り訂正復号部212は、復調後の信号に対して誤り訂正復号を行い、低遅延データ信号を取得する。LLch復調・誤り訂正復号部212は、取得した低遅延データ信号を出力I/F部213に出力する。
【0083】
出力I/F部213は、時間・周波数デインターリーブ・LLR算出・誤り訂正復号部209から出力された各階層のデータ信号と、LLch復調・誤り訂正復号部212から出力されたLLchのデータ信号(低遅延データ信号)とを出力する。
【0084】
図9においては、1つの物理チャネルを構成する複数のセグメントそれぞれにリザーブキャリアが割り当てられる場合の、受信装置200の構成例を説明したが、本発明はこれに限られるものではない。上述したように、リザーブキャリアは、1つの物理チャネルを構成する複数のセグメントのうち、一部のセグメントを除く残りのセグメントに割り当てられてもよい。例えば、リザーブキャリアは、複数のセグメントのうち、移動体向けの部分受信部以外のセグメントに割り当てられてもよい。以下では、図10を参照して、複数のセグメントのうち、移動体向けの部分受信部以外のセグメントにリザーブキャリアが割り当てられる場合の、受信装置200の構成例について説明する。図10において、図9と同様の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0085】
図10に示す受信装置200は、チューナー・A/D変換部201と、GI除去・FFT部202と、広帯域AFC処理部203と、OFDMフレーム同期部204と、TMCC復調部205Aと、パイロット抽出部206と、チャネル推定部207と、波形等化部208と、時間・周波数デインターリーブ・LLR算出・誤り訂正復号部209と、記憶部210Aと、LLchキャリア選択部211Aと、LLch復調・誤り訂正復号部212Aと、出力I/F部213と、を備える。図10に示す受信装置200は、図9に示す受信装置200と比較して、TMCC復調部205をTMCC復調部205Aに変更した点と、記憶部210を記憶部210Aに変更した点と、LLchキャリア選択部211をLLchキャリア選択部211Aに変更した点と、LLch復調・誤り訂正復号部212をLLch復調・誤り訂正復号部212Aに変更した点と、が異なる。
【0086】
TMCC復調部205Aは、TMCC復調部205と同様にしてTRフラグを生成し、LLchキャリア選択部211AおよびLLch復調・誤り訂正復号部212Aに出力する。また、TMCC復調部205Aは、TMCC情報に基づきPRフラグを作成し、LLchキャリア選択部211AおよびLLch復調・誤り訂正復号部212Aに出力する。
【0087】
記憶部210Aは、複数のLchキャリアのうち、リザーブキャリアを割り当てるLchキャリアの配置に関する配置情報を記憶する。上述したように、図10においては、物理チャネルを構成する複数のセグメントのうち、一部のセグメント(部分受信部以外のセグメント)にリザーブキャリアを割り当てる場合の、受信装置200の構成例を示している。この場合、記憶部210Aは、記憶部210が記憶する配置情報に加えて、図2A,2Bに示す記憶部112Aが記憶する配置情報と同様の配置情報をさらに記憶する。
【0088】
キャリア選択部としてのLLchキャリア選択部211Aは、OFDMフレーム同期部204から出力されたOFDMフレーム(広帯域AFC処理部203による広帯域AFC処理後の受信信号)から、複数のLchのうち、リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリア(低遅延データ信号が伝送されるLLchキャリア)を選択する。LLchキャリア選択部211Aは、選択したLchキャリアをLLchキャリアとしてLLch復調誤り訂正復号部212Aに出力する。
【0089】
具体的には、LLchキャリア選択部211Aは、PRフラグ=Offであり、かつ、TRフラグ=Offである場合、OFDMフレームから抽出した複数のLchをLLchキャリアとして選択し、LLch復調誤り訂正復号部212Aに出力する。PRフラグ=Offであり、かつ、TRフラグ=Onである場合、LLchキャリア選択部211Aは、記憶部210Aに記憶されている、図7に示す配置情報を参照して、複数のLchのうち、リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリアを選択し、LLchキャリアとしてLLch復調誤り訂正復号部212Aに出力する。
【0090】
PRフラグ=Onであり、かつ、TRフラグ=Offである場合、LLchキャリア選択部211Aは、OFDMフレームから抽出した複数のLchをLLchキャリアとして選択し、LLch復調誤り訂正復号部212Aに出力する。PRフラグ=Onであり、かつ、TRフラグ=Onである場合、LLchキャリア選択部211Aは、記憶部210Aに記憶されている、図8に示す配置情報を参照して、複数のLchのうち、リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリアを選択し、LLchキャリアとしてLLch復調誤り訂正復号部212Aに出力する。
【0091】
復調部としてのLLch復調・誤り訂正復号部212Aは、LLchキャリア選択部211AによりLLchとして選択されたLchキャリアに割り当てられた低遅延データ信号を復調し、復調後の信号に対して誤り訂正復号を行い、低遅延データ信号を取得する。
【0092】
このように本実施形態に係る送信装置100は、割り当て部113と、OFDMフレーム構成部114と、送信処理部118とを備える。割り当て部113は、セグメントごとに割り当てられ、本線信号よりも低遅延で伝送される低遅延データ信号の伝送に利用可能な複数のLchキャリアのうち、一部のLchキャリアに、OFDM信号のPAPRを低減するように位相および振幅の少なくとも一方が調整されるリザーブキャリアを割り当て、残りのLchキャリアに低遅延データ信号を割り当てる。OFDMフレーム構成部114は、本線信号と、残りのLchキャリアに割り当てられた低遅延データ信号とを含むOFDMフレームを構成する。送信処理部118は、OFDMフレームから、PAPRを低減するように、一部のLchキャリアに割り当てられたリザーブキャリアの位相および振幅の少なくとも一方を調整したOFDM信号を生成する。
【0093】
複数のLchキャリアのうち、一部のLchキャリアにリザーブキャリアを割り当て、残りのLchキャリアに低遅延データ信号を割り当てることで、TRによるPAPRの低減と、低遅延高耐性伝送との両立を図ることができる。また、リザーブキャリアが割り当てられていないLchキャリアは広帯域AFCに利用することが可能である。したがって、TRによるPAPRの低減と、低遅延高耐性伝送および広帯域AFCとの両立を図ることができる。
【0094】
実施形態では特に触れていないが、コンピュータを、送信装置100あるいは受信装置200として機能させるプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROM、DVD-ROMなどの記録媒体であってもよい。
【0095】
また、送信装置100あるいは受信装置200が行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ、および、メモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサによって構成され、送信装置100あるいは受信装置200に搭載されるチップが提供されてもよい。
【0096】
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨および範囲内で、多くの変更および置換が可能であることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形および変更が可能である。例えば、実施形態の構成図に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0097】
100 送信装置
101 入力I/F部
102a,102b,102c 誤り訂正符号化部
103a,103b,103c ビットインターリーブ部
104a,104b,104c マッピング部
105 階層合成部
106 時間・周波数インターリーブ部
107 パイロット信号生成部
108,108A TMCC情報ビット生成部
109 TMCC信号生成部
110,110A,110B LDPC符号化部
111 NULLシンボル出力部
112,112A 記憶部
113,113A 割り当て部
114 OFDMフレーム構成部
115 IFFT部
116 TR部
117 GI付加部
118 送信処理部
119 Lch構成部
120,120A,120B 差動基準付加部
121,121A,121B DBPSK変調部
200 受信装置
201 チューナー・A/D変換部
202 GI除去・FFT部
203 広帯域AFC部
204 OFDMフレーム同期部
205,205A TMCC復調部
206 パイロット抽出部
207 チャネル推定部
208 波形等化部
209 時間・周波数デインターリーブ・LLR算出・誤り訂正復号部
210,210A 記憶部
211,211A LLchキャリア選択部(キャリア選択部)
212,212A LLch復調・誤り訂正復号部(復調部)
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10