(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107549
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】埋込型光導波路構造、集積型半導体レーザ装置、および埋込型光導波路構造の製造方法
(51)【国際特許分類】
G02B 6/122 20060101AFI20240802BHJP
H01S 5/40 20060101ALI20240802BHJP
G02B 6/13 20060101ALI20240802BHJP
【FI】
G02B6/122
H01S5/40
G02B6/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011529
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 照幸
(72)【発明者】
【氏名】若葉 昌布
(72)【発明者】
【氏名】北條 直也
(72)【発明者】
【氏名】木本 竜也
【テーマコード(参考)】
2H147
5F173
【Fターム(参考)】
2H147AB04
2H147AC02
2H147BA06
2H147BB02
2H147BB06
2H147BB07
2H147BE22
2H147EA12A
2H147EA12B
2H147FC02
2H147FC03
5F173MD64
5F173MF25
(57)【要約】
【課題】例えば、ボイドの発生に伴う光学的特性の低下を抑制することが可能となるような、改善された新規な埋込型光導波路構造、集積型半導体レーザ装置、および埋込型光導波路構造の製造方法を得る。
【解決手段】埋込型光導波路構造は、例えば、導波路は、第一部位と、当該第一部位より幅が狭い第二部位と、第一部位に対して第三方向に隣接し、第一部位と光学的に接続され、第三方向の端面を有した第三部位と、を有し、第一方向は、結晶方位[100]方向であり、第二方向は、結晶方位[0-11]方向または結晶方位[01-1]方向であり、第三方向は、結晶方位[011]方向または結晶方位[0-1-1]方向であり、端面の各位置における法線方向は、第一方向と第二方向または第二方向の反対方向と第三方向との間の方向を向くとともに、結晶方位[111]方向または結晶方位[1-1-1]方向に対して傾斜している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一方向に積層された第一クラッド層、コア層、および第二クラッド層を含む導波路と、前記導波路に対して前記第一方向と交差した方向に隣接した埋込層と、を備え、半導体結晶で作られた埋込型光導波路構造であって、
前記導波路は、
前記第一方向と交差した第二方向における第一幅で前記第一方向および前記第二方向と交差した第三方向に延びた第一部位と、
前記第一部位に対して前記第三方向にずれて位置し、当該第一部位と光学的に接続され、前記第二方向における前記第一幅より狭い第二幅で前記第三方向に延びた第二部位と、
前記第一部位に対して前記第三方向に隣接し、前記第一部位と光学的に接続され、前記第三方向の端面を有した第三部位と、
を有し、
前記第一方向は、結晶方位[100]方向であり、
前記第二方向は、結晶方位[0-11]方向または結晶方位[01-1]方向であり、
前記第三方向は、結晶方位[011]方向または結晶方位[0-1-1]方向であり、
前記端面の各位置における法線方向は、前記第一方向と前記第二方向または前記第二方向の反対方向と前記第三方向との間の方向を向くとともに、結晶方位[111]方向または結晶方位[1-1-1]方向に対して傾斜している、埋込型光導波路構造。
【請求項2】
前記第一方向の反対方向に見た場合に、前記端面の各位置における法線方向に沿ったベクトルの前記第一方向と交差した仮想平面への正射影と、前記第三方向と、の間に第一角度差がある、請求項1に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項3】
鋭角となる前記第一角度差の絶対値は、35°±5.5°である、請求項2に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項4】
前記端面は、前記第二方向に向かうにつれて第三方向に向かう部位を有している、請求項1または2に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項5】
前記端面は、前記第二方向に向かうにつれて第三方向の反対方向に向かう部位を有している、請求項1または2に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項6】
前記端面は、凸部または凹部を含む、請求項1または2に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項7】
前記端面の、前記第一方向と交差した断面における境界線上の各位置における接線方向は、前記第三方向と前記第二方向または当該第二方向の反対方向との間の方向に沿っている、請求項1または2に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項8】
前記接線方向と前記第三方向との間の鋭角となる第二角度差の絶対値は、55°±5.5°である、請求項7に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項9】
前記第一部位および前記第三部位は、一つの前記第二部位と光学的に接続された多モード干渉導波路を構成した、請求項1または2に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項10】
前記導波路および前記埋込層は、閃亜鉛構造のIII-V族化合物半導体で作られた、請求項1または2に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項11】
第一方向に積層された第一クラッド層、コア層、および第二クラッド層を含む導波路と、前記導波路に対して前記第一方向と交差した方向に隣接した埋込層と、を備え、半導体結晶で作られた埋込型光導波路構造であって、
前記導波路は、
前記第一方向と交差した第二方向における第一幅で前記第一方向および前記第二方向と交差した第三方向に延びた第一部位と、
前記第一部位に対して前記第三方向にずれて位置し、当該第一部位と光学的に接続され、前記第二方向における前記第一幅より狭い第二幅で前記第三方向に延びた第二部位と、
前記第一部位に対して前記第三方向に隣接し、前記第一部位と光学的に接続され、前記第三方向の端面を有した第三部位と、
を有し、
前記第一方向は、結晶方位[100]方向であり、
前記第二方向は、結晶方位[0-11]方向または結晶方位[01-1]方向であり、
前記第三方向は、結晶方位[011]方向または結晶方位[0-1-1]方向であり、
前記端面は、その法線方向が前記第一方向と前記第二方向または前記第二方向の反対方向と前記第三方向との間の方向を向くとともに[111]方向または[1-1-1]方向に対して傾斜している部位を有した、埋込型光導波路構造。
【請求項12】
前記端面の、前記第一方向と交差した断面における境界線は、その接線方向が、前記第二方向と前記第三方向との間の方向に沿っている部位を有した、請求項11に記載の埋込型光導波路構造。
【請求項13】
請求項1または請求項11に記載の埋込型光導波路構造と、
前記第一部位に対して前記第二部位とは反対側で当該第一部位と光学的に接続された複数の導波路と、
各導波路と前記第一部位とは反対側で光学的に接続された半導体レーザと、
を備えた、集積型半導体レーザ装置。
【請求項14】
第一方向と交差した基板上に、第一クラッド層、コア層、および第二クラッド層を前記第一方向に積層した積層体を形成する工程と、
前記積層体を前記第一方向と反対方向にエッチングして凹部を形成するとともに、当該凹部と隣接した導波路を形成する工程と、
前記凹部を埋込層で埋め込む工程と、
を備えた埋込型光導波路構造の製造方法であって、
前記導波路は、
前記第一方向と交差した第二方向における第一幅で前記第一方向および前記第二方向と交差した第三方向に延びた第一部位と、
前記第一部位に対して前記第三方向にずれて位置し、当該第一部位と光学的に接続され、前記第二方向における前記第一幅より狭い第二幅で前記第三方向に延びた第二部位と、
前記第一部位に対して前記第三方向に隣接し、前記第一部位と光学的に接続され、前記第三方向の端面を有した第三部位と、
を有し、
前記第一方向は、結晶方位[100]方向であり、
前記第二方向は、結晶方位[0-11]方向または結晶方位[01-1]方向であり、
前記第三方向は、結晶方位[011]方向または結晶方位[0-1-1]方向であり、
前記端面は、その法線方向が前記第一方向と前記第二方向または前記第二方向の反対方向と前記第三方向との間の方向を向くとともに[111]方向または[1-1-1]方向に対して傾斜している部位を有した、埋込型光導波路構造の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋込型光導波路構造、集積型半導体レーザ装置、および埋込型光導波路構造の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の埋込型光導波路構造として、幅の広い一つの導波路と幅の狭い一つの導波路とが光学的に接続された構造が、知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明者らの鋭意研究により、この種の埋込型光導波路構造では、幅の広い一つの導波路の、幅の狭い導波路側の端面の近傍において、ボイドが生じ、当該ボイドに起因した光の反射によって光学特性が低下する場合があることが判明した。
【0005】
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、ボイドの発生に伴う光学的特性の低下を抑制することが可能となるような、改善された新規な埋込型光導波路構造、集積型半導体レーザ装置、および埋込型光導波路構造の製造方法を得ること、である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の埋込型光導波路構造は、例えば、第一方向に積層された第一クラッド層、コア層、および第二クラッド層を含む導波路と、前記導波路に対して前記第一方向と交差した方向に隣接した埋込層と、を備え、半導体結晶で作られた埋込型光導波路構造であって、前記導波路は、前記第一方向と交差した第二方向における第一幅で前記第一方向および前記第二方向と交差した第三方向に延びた第一部位と、前記第一部位に対して前記第三方向にずれて位置し、当該第一部位と光学的に接続され、前記第二方向における前記第一幅より狭い第二幅で前記第三方向に延びた第二部位と、前記第一部位に対して前記第三方向に隣接し、前記第一部位と光学的に接続され、前記第三方向の端面を有した第三部位と、を有し、前記第一方向は、結晶方位[100]方向であり、前記第二方向は、結晶方位[0-11]方向または結晶方位[01-1]方向であり、前記第三方向は、結晶方位[011]方向または結晶方位[0-1-1]方向であり、前記端面の各位置における法線方向は、前記第一方向と前記第二方向または前記第二方向の反対方向と前記第三方向との間の方向を向くとともに、結晶方位[111]方向または結晶方位[1-1-1]方向に対して傾斜している。
【0007】
前記埋込型光導波路構造では、前記第一方向の反対方向に見た場合に、前記端面の各位置における法線方向に沿ったベクトルの前記第一方向と交差した仮想平面への正射影と、前記第三方向と、の間に第一角度差があってもよい。
【0008】
前記埋込型光導波路構造では、鋭角となる前記第一角度差の絶対値は、35°±5.5°であってもよい。
【0009】
前記埋込型光導波路構造では、前記端面は、前記第二方向に向かうにつれて第三方向に向かう部位を有していてもよい。
【0010】
前記埋込型光導波路構造では、前記端面は、前記第二方向に向かうにつれて第三方向の反対方向に向かう部位を有していてもよい。
【0011】
前記埋込型光導波路構造では、前記端面は、凸部または凹部を含んでもよい。
【0012】
前記埋込型光導波路構造では、前記端面の、前記第一方向と交差した断面における境界線上の各位置における接線方向は、前記第三方向と前記第二方向または当該第二方向の反対方向との間の方向に沿っていてもよい。
【0013】
前記埋込型光導波路構造では、前記接線方向と前記第三方向との間の鋭角となる第二角度差の絶対値は、55°±5.5°であってもよい。
【0014】
前記埋込型光導波路構造では、前記第一部位および前記第三部位は、一つの前記第二部位と光学的に接続された多モード干渉導波路を構成してもよい。
【0015】
前記埋込型光導波路構造では、前記導波路および前記埋込層は、閃亜鉛構造のIII-V族化合物半導体で作られてもよい。
【0016】
前記埋込型光導波路構造では、第一方向に積層された第一クラッド層、コア層、および第二クラッド層を含む導波路と、前記導波路に対して前記第一方向と交差した方向に隣接した埋込層と、を備え、半導体結晶で作られた埋込型光導波路構造であって、前記導波路は、前記第一方向と交差した第二方向における第一幅で前記第一方向および前記第二方向と交差した第三方向に延びた第一部位と、前記第一部位に対して前記第三方向にずれて位置し、当該第一部位と光学的に接続され、前記第二方向における前記第一幅より狭い第二幅で前記第三方向に延びた第二部位と、前記第一部位に対して前記第三方向に隣接し、前記第一部位と光学的に接続され、前記第三方向の端面を有した第三部位と、を有し、前記第一方向は、結晶方位[100]方向であり、前記第二方向は、結晶方位[0-11]方向または結晶方位[01-1]方向であり、前記第三方向は、結晶方位[011]方向または結晶方位[0-1-1]方向であり、前記端面は、その法線方向が前記第一方向と前記第二方向または前記第二方向の反対方向と前記第三方向との間の方向を向くとともに[111]方向または[1-1-1]方向に対して傾斜している部位を有した、埋込型光導波路構造。
【0017】
前記埋込型光導波路構造では、前記端面の、前記第一方向と交差した断面における境界線は、その接線方向が、前記第二方向と前記第三方向との間の方向に沿っている部位を有してもよい。
【0018】
本発明の集積型半導体レーザ装置は、例えば、前記埋込型光導波路構造と、前記第一部位に対して前記第二部位とは反対側で当該第一部位と光学的に接続された複数の導波路と、各導波路と前記第一部位とは反対側で光学的に接続された半導体レーザと、を備える。
【0019】
また、本発明の埋込型光導波路構造の製造方法は、例えば、第一方向と交差した基板上に、第一クラッド層、コア層、および第二クラッド層を前記第一方向に積層した積層体を形成する工程と、前記積層体を前記第一方向と反対方向にエッチングして凹部を形成するとともに、当該凹部と隣接した導波路を形成する工程と、前記凹部を埋込層で埋め込む工程と、を備え、前記導波路は、前記第一方向と交差した第二方向における第一幅で前記第一方向および前記第二方向と交差した第三方向に延びた第一部位と、前記第一部位に対して前記第三方向にずれて位置し、当該第一部位と光学的に接続され、前記第二方向における前記第一幅より狭い第二幅で前記第三方向に延びた第二部位と、前記第一部位に対して前記第三方向に隣接し、前記第一部位と光学的に接続され、前記第三方向の端面を有した第三部位と、を有し、前記第一方向は、結晶方位[100]方向であり、前記第二方向は、結晶方位[0-11]方向または結晶方位[01-1]方向であり、前記第三方向は、結晶方位[011]方向または結晶方位[0-1-1]方向であり、前記端面は、その法線方向が前記第一方向と前記第二方向または前記第二方向の反対方向と前記第三方向との間の方向を向くとともに[111]方向または[1-1-1]方向に対して傾斜している部位を有する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、改善された新規な埋込型光導波路構造、集積型半導体レーザ装置、および埋込型光導波路構造の製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、第1実施形態の埋込型光導波路構造の例示的かつ模式的な平面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態の埋込型光導波路構造の製造方法において、基板上に複数の層が積層されて積層体が形成された状態を示す、
図2と同等位置での例示的かつ模式的な断面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態の埋込型光導波路構造の製造方法において、
図3の積層体がエッチングされることにより導波路が形成された状態を示す、
図2と同等位置での例示的かつ模式的な断面図である。
【
図5】
図5は、参考例の埋込型光導波路構造の例示的かつ模式的な平面図である。
【
図7】
図7は、参考例の埋込型光導波路構造がレーザ素子の出力光を伝送した場合において、レーザ素子に対する印加電流と印加電流に対するレーザ素子の光出力の増加率との関係の一例を示すグラフである。
【
図8】
図8は、第1実施形態の埋込型光導波路構造がレーザ素子の出力光を伝送した場合において、レーザ素子に対する印加電流と印加電流に対するレーザ素子の光出力の増加率との関係の一例を示すグラフである。
【
図9】
図9は、第2実施形態の埋込型光導波路構造の例示的かつ模式的な平面図である。
【
図10】
図10は、第3実施形態の埋込型光導波路構造の例示的かつ模式的な平面図である。
【
図11】
図11は、第4実施形態の埋込型光導波路構造の例示的かつ模式的な平面図である。
【
図12】
図12は、第5実施形態の埋込型光導波路構造の例示的かつ模式的な平面図である。
【
図13】
図13は、第6実施形態の埋込型光導波路構造の例示的かつ模式的な平面図である。
【
図14】
図14は、集積型半導体レーザ装置として構成された第7実施形態の埋込型光導波路構造の例示的かつ模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
【0023】
以下に示される複数の実施形態は、同様の構成を備えている。よって、各実施形態の構成によれば、当該同様の構成に基づく同様の作用および効果が得られる。また、以下では、それら同様の構成には同様の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される場合がある。
【0024】
本明細書において、序数は、方向や、部位等を区別するために便宜上付与されており、優先順位や順番を示すものではないし、個数を限定するものでもない。
【0025】
各図において、X方向を矢印Xで表し、Y方向を矢印Yで表し、Z方向を矢印Zで表す。X方向、Y方向、およびZ方向は、互いに交差するとともに互いに直交している。なお、X方向は、延方向と称され、Y方向は幅方向と称され、Z方向は、高さ方向あるいは積層方向と称されうる。
【0026】
また、各図は説明を目的とした模式図であって、各図と実物とでスケールや比率は、必ずしも一致しない。
【0027】
[第1実施形態]
[基本構造]
図1は、第1実施形態の埋込型光導波路構造100A(100)の平面図である。
【0028】
図1に示されるように、埋込型光導波路構造100A(100)は、X方向に並んだ三つの導波路20-1~20-3を備えている。埋込型光導波路構造100A(100)は、半導体結晶で作られている。
【0029】
導波路20-1は、Y方向における略一定の幅W1およびZ方向における略一定の高さで、X方向に延びている。導波路20-1は、導波路20(
図2参照)の第一部位の一例である。また、幅W1は、第一幅の一例である。
【0030】
導波路20-2は、Y方向における略一定の幅W2およびZ方向における略一定の高さで、X方向に延びている。
図1から明らかとなるように、幅W2は、導波路20-3の幅W1より狭い。導波路20-2は、導波路20-1に対してX方向にずれて位置している。導波路20-2は、導波路20の第二部位の一例である。また、幅W2は、第二幅の一例である。
【0031】
導波路20-3は、導波路20-1と導波路20-2との間に位置している。言い換えると、導波路20-3は、導波路20-1に対してはX方向に隣接し、導波路20-2に対してはX方向の反対方向に隣接している。導波路20-1、導波路20-3、および導波路20-2は、X方向にこの順に並んでいる。
【0032】
導波路20-1、導波路20-3、および導波路20-2のZ方向における高さは、同じである。また、導波路20-3の幅W3は、X方向に向かうにつれて変化している。具体的に、本実施形態では、導波路20-1と接する位置では、幅W3は、幅W1と同じであり、導波路20-2と接する位置では、幅W3は、幅W2と同じである。そして、幅W3は、X方向に向かうにつれて、幅W1から幅W2へ線形的に徐々に狭くなっている。このような構成の導波路20-3は、導波路20-1および導波路20-2の双方と光学的に接続されている。導波路20-3は、導波路20の第三部位の一例である。
【0033】
この場合、導波路20-1および導波路20-3は、例えば、導波路20-2と光学的に接続された多モード干渉導波路であってもよい。
【0034】
図2は、
図1のII-II断面図である。
図2に示されるように、導波路20は、基板10上にZ方向に積層された第一クラッド層21、コア層22、および第二クラッド層23を有している。Z方向は、第一方向の一例である。
【0035】
第一クラッド層21は、例えば、n-InPで作られ、第二クラッド層23は、例えば、p-InPで作られる。また、コア層22は、例えば、GaInAsPで作られる。また、導波路20に対して、Z方向と交差する方向に隣接して、埋込層31が設けられている。すなわち、コア層22は、第一クラッド層21、第二クラッド層23、および埋込層31で、取り囲まれている。また、導波路20および埋込層31は、全体的に上位層32で覆われている。埋込層31は、例えば、p-InPおよびn-InPで作られ、上位層32は、例えば、p-InPで作られる。なお、埋込層31は、絶縁層(不図示)で覆われる場合がある。また、場所により、上位層32の上に、さらに、コンタクト層や、電極(不図示)が設けられる場合もある。
【0036】
図1に示される導波路20-1~20-3の形状は、
図2中のI-I位置での形状、すなわち、コア層22のZ方向の中央位置での側縁(側面20a)の形状を、示している。
【0037】
[製造方法]
図3,4は、埋込型光導波路構造100A(100)の製造方法の各段階での状態を示す、
図2と同等位置での断面図である。
【0038】
まずは、
図3に示されるように、基板10上に、Z方向に、第一クラッド層21、コア層22、および第二クラッド層23を積層した、積層体50を形成する。さらに、第二クラッド層23上に、誘電体マスク42を形成する。誘電体マスク42は、所定形状に成形する。誘電体マスク42は、エッチングマスクや、マスクとも称されうる。
【0039】
次に、
図4に示されるように、積層体50のうち、誘電体マスク42から露出している部位を、Z方向の反対方向にエッチングし、除去する。この場合のエッチングは、ドライエッチングあるいはウエットエッチングである。この工程により、積層体50には凹部Cが形成され、当該凹部Cとして除去されず残存した部位、すなわち凹部Cと隣接した部位が、導波路20となる。
【0040】
図4の状態の後、凹部Cがエピタキシャル成長によって埋込層31で埋め込まれ、犠牲層41および誘電体マスク42が除去された後、上位層32で覆われ、
図2の状態となる。
【0041】
ここで、
図4に示されるように、積層体50のエッチングによって形成される導波路20の側面20aは、Z方向に対して傾斜している。具体的に、側面20aは、誘電体マスク42のX方向の端縁42aの各位置と直交した仮想平面Vp(
図1参照)内において、Z方向に向かうにつれて誘電体マスク42の内側に近付くように、傾斜する。側面20aは、端面の一例である。
【0042】
[ボイドの発生]
図5は、参考例の埋込型光導波路構造100Rの平面図であり、
図6は、
図5のVI-VI断面図である。なお、
図5中の破線は、
図6中のV-V位置における導波路20の側面20rの形状を、示している。
【0043】
発明者らは、鋭意研究により、参考例の埋込型光導波路構造100Rにあっては、側面20aの各位置における法線方向と結晶方位との関係により、埋込層31および上位層32を形成する工程において、当該埋込層31や上位層32にボイド50a,50b(
図6参照)が生じる場合があることを見出した。
【0044】
図5から明らかとなるように、参考例では、導波路20-3が無く、導波路20-1のX方向の端面としての側面20rは、Y方向に略沿って延びている。
【0045】
Y方向に延びた側面20rは、上述した凹部Cを形成するエッチングの工程において、端縁42aがY方向に延びる誘電体マスク42(
図6参照)を用いて形成される。この場合、当該エッチングの工程において、側面20rは、Y方向に延びる端縁42aと直交する仮想平面Vp(
図5参照、XZ平面)内において、Z方向に向かうにつれて誘電体マスク42の内側に近付くように、傾斜する。また、参考例の埋込型光導波路構造100Rにあっては、X方向、すなわち導波路20の延方向が、結晶方位[011]方向であり、Y方向、すなわち導波路20の幅方向が、結晶方位[0-11]方向であり、かつZ方向、すなわち導波路20および埋込層31の積層方向が結晶方位[100]方向である。この場合、側面20r上には、その法線方向Drが、X方向とZ方向との丁度中間となる方向、すなわち結晶方位[111]方向を向く部位P1が、出現する場合がある。なお、法線ベクトルVrは、法線方向Drを向く単位ベクトルとする。
【0046】
ここで、導波路20および埋込層31を構成する材料が、例えば、閃亜鉛構造のIII-V族化合物半導体で作られているような場合、法線方向Drが結晶方位[111]方向を向く部位P1では、結晶同士の結合力が弱くなる。このため、埋込層31を形成するエピタキシャル成長において、法線方向Drが結晶方位[111]方向を向く部位P1上に、埋込層31が堆積しない領域、すなわちボイド50aが出現するものと推定される。
【0047】
さらに、当該部位P1およびボイド50aの出現に伴い、エピタキシャル成長では、法線方向Drとの直交方向、
図6の場合、Z方向とX方向の反対方向との間の方向(
図6の紙面では右上方向、以下、成長方向と称する)に向けて、埋込層31の堆積が促進される。この場合、当該成長方向において誘電体マスク42の陰となる部分に、ボイド50bが発生する場合がある。
【0048】
部位P1は、
図6の位置には限定されず、側面20r上の他の位置に出現する可能性もある。したがって、上述したボイド50a,50bが、導波路20のコア層22の比較的近くに出現した場合、導波される光の反射や散乱が生じ、これに伴い、導波路20における光の伝送特性が低下することになる。また、法線方向が、結晶方位[1-1-1]方向を向いた部位についても、同様の問題が生じる。
【0049】
[ボイドを抑制可能な構造]
そこで、本実施形態の埋込型光導波路構造100A(100)では、導波路20-3が設けられ、当該導波路20-3の側面20aの各位置における法線方向が、結晶方位[111]方向に対して傾斜した方向に設定されている。結晶方位[111]方向は、上述したように、X方向とZ方向との丁度中間となる方向である。この点について、
図1,2を参照しながら説明する。
【0050】
側面20aは、Y方向に向かうにつれてX方向の反対方向に向かう部位である側面20a1と、Y方向に向かうにつれてX方向に向かう部位である側面20a2と、を含むよう、構成されている。
【0051】
側面20a1上の部位P1(P)における法線ベクトルVn1は、
図2に示されるように、X方向とZ方向との間の方向を向くとともに、
図1に示されるように、X方向とY方向との間の方向を向いている。すなわち、法線ベクトルVn1言い換えると部位P1の法線方向は、X方向と、Y方向と、Z方向との間の方向を向いている。部位P1(P)については、X方向は、第三方向の一例であり、Y方向は、第二方向の一例である。
【0052】
また、
図1に示されるように、側面20a1は、Z方向の反対方向に見た場合に、当該側面20a1の各位置における法線ベクトルVn1の、Z方向と交差した仮想平面(すなわち、XY平面)への正射影(すなわち
図1中のVn1の矢印)と、X方向と、の間に、角度差θが生じるよう、構成されている。角度差θは、第一角度差の一例である。
【0053】
法線ベクトルVn1が上述した状態となるよう、側面20a1(20a)を形成することにより、側面20a1(20a)上の各部位P1の法線方向、すなわち法線ベクトルVn1の向く方向が、結晶方位[111]方向に対して傾斜した状態が、得られる。
【0054】
側面20a2上の部位P2(P)における法線ベクトルVn2は、
図2に示される部位P1と同様に、X方向とZ方向との間の方向を向くとともに、
図1に示されるように、X方向とY方向の反対方向との間の方向を向いている。すなわち、法線ベクトルVn2言い換えると部位P2の法線方向は、X方向と、Y方向の反対方向と、Z方向との間の方向を向いている。部位P2(P)については、X方向は、第三方向の一例であり、Y方向の反対方向は、第二方向の一例である。
【0055】
また、
図1に示されるように、側面20a2は、Z方向の反対方向に見た場合に、当該側面20a2の各位置における法線ベクトルVn2の、Z方向と交差した仮想平面(すなわち、XY平面)への正射影(すなわち
図1中のVn2の矢印)と、X方向と、の間に、角度差θが生じるよう、構成されている。
【0056】
法線ベクトルVn2が上述した状態となるよう、側面20a2(20a)を形成することにより、側面20a2(20a)上の各部位P2の法線方向、すなわち法線ベクトルVn2の向く方向が、結晶方位[111]方向に対して傾斜した状態が、得られる。
【0057】
発明者らの鋭意研究により、角度差θは、35°±5.5°であるのが好ましいことが判明した。
【0058】
また、上述した構成において、側面20a(20a1,20a2)の、Z方向と交差した断面における境界線上の各位置における接線方向、すなわち
図1中の側面20a1,20a2を示す破線上の各位置における当該破線の接線方向は、X方向とY方向またはY方向の反対方向との間の方向に延びていると言うことができる。
【0059】
そして、発明者らの鋭意研究により、境界線上の各位置における接線方向とX方向との間の鋭角となる角度差αは、55°±5.5°であるのが好ましいことが判明した。角度差αは、第二角度差の一例である。
【0060】
図7は、参考例の埋込型光導波路構造100Rがレーザ素子の出力光を伝送した場合において、レーザ素子に対する印加電流If[mA]と当該印加電流に対するレーザ素子の光出力の増加率dL/dI(W/A)との関係(以下、電流-増加率特性と称する)の一例を示すグラフである。また、
図8は、第1実施形態の埋込型光導波路構造100A(100)がレーザ素子の出力光を伝送した場合において、レーザ素子に対する印加電流If[mA]と当該印加電流に対するレーザ素子の光出力の増加率dL/dI(W/A)との関係の一例を示すグラフである。
【0061】
図7に示される参考例にあっては、ボイド50a,50bの出現に起因して、
図7中破線の枠で囲むように、電流-増加率特性に乱れ(キンク)が生じている。これに対し、
図8に示される本実施形態にあっては、ボイド50a,50bの発生が抑制され、これに伴い、
図7に示されるような電流-増加率特性の乱れは生じていない。
【0062】
以上説明したように、本実施形態によれば、側面20a上に、法線方向が結晶方位[111]方向を向く部位が出現するのを回避することができる。よって、当該法線方向が結晶方位[111]方向を向く部位に対応してボイド50a,50bが生じるのを抑制することができ、ひいては、当該ボイド50a,50bによる光の反射に起因して導波路20における光の伝送特性の低下が生じるのを、抑制することができる。
【0063】
上記効果が得られる側面20aは、誘電体マスク42のX方向の端縁42aを、当該端縁42aの各位置における接線方向が、X方向とY方向またはY方向の反対方向との間の方向に延びるように設定することにより、形成することができる。この場合、当該端縁42aの各位置における接線方向とX方向との間の鋭角となる角度差αは、55°±5.5°であるのが好ましい。
【0064】
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態の埋込型光導波路構造100B(100)の平面図である。
図9を第1実施形態の
図1と比較すれば明らかとなるように、本実施形態では、導波路20-1に対する導波路20-2,20-3の位置が、第1実施形態とは逆である。本実施形態では、X方向の反対方向、すなわち結晶方位[0-1-1]方向は、第三方向の一例である。
【0065】
本実施形態の埋込型光導波路構造100B(100)では、導波路20-3の側面20aの各位置における法線方向が、結晶方位[1-1-1]方向に対して傾斜した方向に設定されている。結晶方位[1-1-1]方向は、X方向の反対方向とZ方向との丁度中間となる方向である。
【0066】
側面20a1上の部位P1(P)における法線ベクトルVn1は、第1実施形態と同様に、X方向の反対方向とZ方向との間の方向を向くとともに、
図9に示されるように、X方向の反対方向とY方向との間の方向を向いている。すなわち、法線ベクトルVn1言い換えると部位P1の法線方向は、X方向の反対方向と、Y方向と、Z方向との間の方向を向いている。
【0067】
また、
図9に示されるように、側面20a1は、Z方向の反対方向に見た場合に、当該側面20a1の各位置における法線ベクトルVn1の、Z方向と交差した仮想平面(すなわち、XY平面)への正射影(すなわち
図9中のVn1の矢印)と、X方向の反対方向と、の間に、角度差θが生じるよう、構成されている。
【0068】
法線ベクトルVn1が上述した状態となるよう、側面20a1(20a)を形成することにより、側面20a1(20a)上の各部位P1の法線方向、すなわち法線ベクトルVn1の向く方向が、結晶方位[1-1-1]方向に対して傾斜した状態が、得られる。
【0069】
側面20a2上の部位P2(P)における法線ベクトルVn2は、
図9に示される部位P1と同様に、X方向の反対方向とZ方向との間の方向を向くとともに、
図9に示されるように、X方向の反対方向とY方向の反対方向との間の方向を向いている。すなわち、法線ベクトルVn2言い換えると部位P2の法線方向は、X方向の反対方向と、Y方向の反対方向と、Z方向との間の方向を向いている。
【0070】
また、
図9に示されるように、側面20a2は、Z方向の反対方向に見た場合に、当該側面20a2の各位置における法線ベクトルVn2の、Z方向と交差した仮想平面(すなわち、XY平面)への正射影(すなわち
図9中のVn2の矢印)と、X方向の反対方向と、の間に、角度差θが生じるよう、構成されている。
【0071】
法線ベクトルVn2が上述した状態となるよう、側面20a2(20a)を形成することにより、側面20a2(20a)上の各部位P2の法線方向、すなわち法線ベクトルVn2の向く方向が、結晶方位[1-1-1]方向に対して傾斜した状態が、得られる。
【0072】
発明者らの鋭意研究により、角度差θは、上記第1実施形態と同様に、35°±5.5°であるのが好ましいことが判明した。
【0073】
また、上述した構成において、側面20a(20a1,20a2)の、Z方向と交差した断面における境界線上の各位置における接線方向、すなわち
図9中の側面20a1,20a2を示す破線上の各位置における当該破線の接線方向は、X方向の反対方向とY方向またはY方向の反対方向との間の方向に延びていると言うことができる。
【0074】
そして、発明者らの鋭意研究により、接線方向とX方向との間の鋭角となる角度差αは、上記第1実施形態と同様に、55°±5.5°であるのが好ましいことが判明した。
【0075】
以上の第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0076】
[第3実施形態]
図10は、第3実施形態の埋込型光導波路構造100C(100)の平面図である。
図10を第1実施形態の
図1と比較すれば明らかとなるように、本実施形態では、二つの側面20aの位置が、第1実施形態とは逆である。しかしながら、各側面20aの形状は、第1実施形態のいずれかの側面20aと同様である。よって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0077】
[第4実施形態、第5実施形態、第6実施形態]
図11は、第4実施形態の埋込型光導波路構造100D(100)の平面図である。
図12は、第5実施形態の埋込型光導波路構造100E(100)の平面図である。
図13は、第6実施形態の埋込型光導波路構造100F(100)の平面図である。
【0078】
第1~第3実施形態では、側面20aは、略平面状に形成されたのに対し、
図11~13に示されるように、第4~第6実施形態では、各側面20aは、曲面状または複数の平面が折れ曲がった形状を有しているとともに、凹部または凸部を有している。第4実施形態では、側面20aは、凹曲面状に形成され、第5実施形態では、側面20aは、凸曲面状に形成されている。また、第6実施形態では、側面20aには、異なる方向に延びた二つの平面が交差した凹溝が形成されている。なお、これに替えて、側面20aには、異なる方向に延びた二つの平面が交差した稜線が形成されてもよい。
【0079】
第4~第6実施形態のように、側面20aは、凹部あるいは凸部を含んだ場合にあっても、側面20a上の各位置の法線方向が、結晶方位[111]方向または結晶方位[1-1-1]方向に対して傾斜した方向を向いていれば、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。側面20aの形状は、上記各実施形態の形状には限定されない。
【0080】
[第7実施形態]
図14は、第7実施形態の埋込型光導波路構造100G(100)の平面図である。埋込型光導波路構造100Gは、集積型半導体レーザ装置として構成されている。埋込型光導波路構造100Gは、導波路20-1と導波路20-2とは反対側で光学的に接続された複数の導波路20-4と、各導波路20-4と導波路20-1とは反対側で光学的に接続された半導体レーザ110と、を備えている。半導体レーザ110は、例えば、DFBレーザのようなレーザ素子である。導波路20-2は、半導体光増幅器として構成してもよい。また、導波路20-1としては、上記実施形態に示される構造の他、適宜に変形した構成や、組み合わせた構成等を、採用することができる。本実施形態の埋込型光導波路構造100Gは、特許第5100881号と同様の構成に適用することができる。
【0081】
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、型式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【0082】
例えば、端面の全ての位置の法線方向が、結晶方位[111]方向または結晶方位[1-1-1]方向に対して傾斜している必要はない。
【符号の説明】
【0083】
10…基板
20…導波路
20-1…導波路(第一部位)
20-2…導波路(第二部位)
20-3…導波路(第三部位)
20-4…導波路
20a,20a1,20a2…側面(端面)
20r…側面
21…第一クラッド層
22…コア層
23…第二クラッド層
31…埋込層
32…上位層
42…誘電体マスク
42a…端縁
50…積層体
50a,50b…ボイド
100,100A~100F…埋込型光導波路構造
100G…埋込型光導波路構造(集積型半導体レーザ装置)
110…半導体レーザ
C…凹部
Dr…法線方向
P1,P2,P…部位
Vn1,Vn2…法線ベクトル
Vp…仮想平面
Vr…法線ベクトル
W1…幅(第一幅)
W2…幅(第二幅)
W3…幅
X…方向(第三方向、または第三方向の反対方向)
Y…方向(第二方向、または第二方向の反対方向)
Z…方向(第一方向)
α…角度差(第二角度差)
θ…角度差(第一角度差)