(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107572
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】発光モジュール
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240802BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240802BHJP
F21Y 105/16 20160101ALN20240802BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20240802BHJP
【FI】
F21S2/00 414
F21S2/00 411
F21Y115:10
F21Y105:16
F21Y113:13
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011565
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】四宮 保紀
(72)【発明者】
【氏名】奥田 将人
(72)【発明者】
【氏名】瀬野 良太
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244BA08
3K244BA23
3K244BA26
3K244BA28
3K244BA31
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA13
3K244DA16
3K244DA23
3K244DA24
3K244EA02
3K244EA16
3K244EA19
3K244EA23
3K244GA01
3K244GA02
(57)【要約】
【課題】 発光面の輝度むらを低減できる発光モジュールを提供すること。
【解決手段】 第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、前記第1面から前記第2面まで貫通する第1貫通孔と、を有する導光部材と、前記第1貫通孔内に位置する光源部と、前記第1貫通孔内に位置し、上面視において前記光源部を囲む透光性部材と、前記光源部及び前記透光性部材の上側に位置し、第2貫通孔を有する第1光調整部材と、前記第2貫通孔内に位置する第2光調整部材と、を備える、発光モジュール。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、前記第1面から前記第2面まで貫通する第1貫通孔と、を有する導光部材と、
前記第1貫通孔内に位置する光源部と、
前記第1貫通孔内に位置し、上面視において前記光源部を囲む透光性部材と、
前記光源部及び前記透光性部材の上側に位置し、第2貫通孔を有する第1光調整部材と、
前記第2貫通孔内に位置する第2光調整部材と、
を備える、発光モジュール。
【請求項2】
前記第1光調整部材と前記第2光調整部材が離れている請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記第2光調整部材の厚さが前記第1光調整部材の厚さよりも厚い請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記第1光調整部材は、横方向に凹む複数の凹部を有する請求項1又は請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記凹部内に位置する第3光調整部材を備える請求項4に記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記第3光調整部材の厚さが前記第1光調整部材の厚さよりも厚い請求項5に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施形態は、発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード等の発光素子と、導光部材とを組み合わせた発光モジュールは、例えば液晶ディスプレイのバックライト等の面状光源に広く利用されている。例えば、特許文献1には、光源部と、光源部が配置される孔部を含む導光部材とを備えた発光モジュールが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光モジュールは、更なる発光面の輝度むらの低減が求められている。本発明に係る実施形態は、発光面の輝度むらを低減できる発光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、発光モジュールは、第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、前記第1面から前記第2面まで貫通する第1貫通孔と、を有する導光部材と、前記第1貫通孔内に位置する光源部と、前記第1貫通孔内に位置し、上面視において前記光源部を囲む透光性部材と、前記光源部及び前記透光性部材の上側に位置し、第2貫通孔を有する第1光調整部材と、前記第2貫通孔内に位置する第2光調整部材と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施形態の発光モジュールによれば、発光面の輝度むらを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る面状光源の模式平面図である。
【
図2】本実施形態に係る面状光源の1つの発光領域の模式平面図である。
【
図3】
図2のIII-III線における模式断面図である。
【
図4A】本実施形態に係る光源部の模式断面図である。
【
図4B】本実施形態に係る光源部の変形例の模式断面図である。
【
図5】本実施形態に係る第1光調整部材の模式断面図である。
【
図6A】本実施形態に係る面状光源の製造方法を示す模式断面図である。
【
図6B】本実施形態に係る面状光源の製造方法を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。各図面は、実施形態を模式的に示したものであるため、各部材のスケール、間隔若しくは位置関係等が誇張、又は部材の一部の図示を省略する場合がある。本明細書では、Z軸の矢印方向を上方とし、Z軸の矢印方向と反対側の方向を下方とする。上方から対象物を見ることを上面視といい、上面視は、平面視と同義である。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0009】
以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。また、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「平行」とは、2つの直線、辺、面等が延長しても交わらない場合だけでなく、2つの直線、辺、面等がなす角度が10°以内の範囲で交わる場合も含む。本明細書において「上」と表現する位置関係は、接している場合と、接していないが上方に位置している場合も含む。
【0010】
[実施形態]
実施形態の発光モジュール100及び面状光源300を
図1から
図6Bを参照して説明する。
図1は、面状光源300の発光面側から見た図面である。
図1に示すように、面状光源300の発光面に対して平行であり、かつ互いに直交する2方向をX方向と、Y方向とする。X方向及びY方向と直交する方向を、Z方向とする。本明細書において、X方向及びY方向と平行な平面を、XY平面と称することがある。また、XY平面においてX方向から0°以上360°より小さい角度で傾く方向を横方向と称し、Z方向を上下方向と称することがある。
【0011】
面状光源300は、発光モジュール100と、支持部材200と、を備える。発光モジュール100は、支持部材200上に位置する。発光モジュール100は、導光部材20と、光源部10と、透光性部材30と、第1光調整部材41と、第2光調整部材42と、を備える。導光部材20は、第1面201と、第1面201の反対側の第2面202と、第1面201から第2面202まで貫通する第1貫通孔20Hと、を有する。光源部10は、第1貫通孔20H内に位置する。透光性部材30は、第1貫通孔20H内に位置する。透光性部材30は、上面視において光源部10を囲む。第1光調整部材41は、光源部10及び透光性部材30の上側に位置する。第1光調整部材41は、第2貫通孔41Hを有する。第2光調整部材42は、第2貫通孔41H内に位置する。
【0012】
発光モジュール100は、第2光調整部材42が第1光調整部材41の第2貫通孔41H内に位置することにより、第1光調整部材41の第2貫通孔41Hの直上領域が明るくなり過ぎることを低減することができる。これにより、発光モジュール100の輝度むらが低減される。
【0013】
以下、発光モジュール100及び面状光源300を構成する各要素について詳説する。
【0014】
(光源部10)
図1に示すように、発光モジュール100は、第1光源10A、第2光源10B、第3光源10C及び第4光源10Dを含む複数の光源部10を備える。発光モジュール100が備える光源部10の数は、1つでもよい。
【0015】
図4Aに示すように、光源部10は、発光素子11を含む。発光素子11は、半導体積層体を含む。半導体積層体は、例えば、サファイア又は窒化ガリウム等の基板と、基板上に配置されるn型半導体層と、p型半導体層と、n型半導体層とp型半導体層に挟まれた発光層とを含む。また、発光素子11は、n型半導体層と電気的に接続されたn側電極と、p型半導体層と電気的に接続されたp側電極とを含む。n側電極、及び、p側電極は、発光素子11の下面の一部を構成する。さらに、光源部10は、正負の一対の電極12を含む。正負の一対の電極12は、光源部10の下面の一部を構成する。一対の電極12のうちの一方はp側電極と電気的に接続され、他方はn側電極と電気的に接続されている。なお、光源部10は電極12を含んでいなくてもよい。光源部10が正負の一対の電極12を含んでいない場合には、発光素子11のn側電極とp側電極が、光源部10の下面の一部を構成する。また、光源部10はサファイア又は窒化ガリウム等の基板を備えていなくてもよい。このようにすることで、上下方向において光源部10を小型化しやすくなる。
【0016】
発光層の構造としては、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW)のように単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。発光層は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光層は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。このような発光層を含む半導体積層体としては、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。半導体積層体は、上述した発光が可能な発光層を少なくとも1つ含むことができる。例えば、半導体積層体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。半導体積層体が複数の発光層を含む場合、ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、ピーク波長が同じとは、例えば、数nm程度のばらつきがあってもよい。このような発光層の組み合わせとしては適宜選択することができ、例えば半導体積層体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光等の組み合わせで発光層を選択することができる。また、発光層は、ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0017】
図4Aに示す光源部10は、発光素子11を1つ含んでいる。第1光源10A、第2光源10B、第3光源10C及び第4光源10Dの各光源部10は、複数の発光素子11を含んでいてもよい。各光源部10が含む複数の発光素子のピーク波長は、同じでも異なっていてもよい。例えば、各光源部10が2つの発光素子を含む場合、青色光と緑色光、青色光と赤色光、紫外光と青光、紫外光と緑色光、紫外光と赤色光、又は緑色光と赤色光等の組み合わせで発光素子のピーク波長を選択することができる。例えば、各光源部10が3つの発光素子を含む場合、青色光と緑色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光、紫外光と青色光と緑色光、紫外光と青色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光等の組み合わせで発光素子のピーク波長を選択することができる。
【0018】
図4Aに示すように、光源部10は、透光性部材(以下、光源透光性部材13という)を更に含むことができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面及び側面を覆っている。光源透光性部材13によって発光素子11を保護することができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていてもよい。このようにすることで、上下方向において光源部10を小型化しやすくなる。
【0019】
断面視において、光源透光性部材13の側面は、Z軸方向に平行であってもよいし、Z軸方向に対して傾斜していてもよい。断面視において、光源透光性部材13の側面がZ軸方向に対して傾斜する場合、断面視における光源透光性部材13の横方向の長さが、下方向に行くほど長くなるように傾斜していてもよいし、下方向に行くほど短くなるように傾斜していてもよい。また、断面視における光源透光性部材13の一対の側面が同じ角度でZ軸方向に対して傾斜していてもよい。断面視において、光源透光性部材13の側面は段差を有していてもよい。
【0020】
例えば、光源透光性部材13は、発光素子11が発する光に対する透光性を有する。光源透光性部材13は、透光性樹脂を含み、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を用いることができる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(PO4)6Cl2:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、Sr4Al14O25:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、Ca8MgSi4O16Cl2:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)3Si6N11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)2Si5N8:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl3N4:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2(Si1-xAlx)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I)3 ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se)2)等を用いることができる。光源透光性部材13に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0021】
また、上述した蛍光体を含有する波長変換シートを、面状光源300の上側に配置してもよい。波長変換シートは、光源部10からの青色光の一部を吸収して、黄色光、緑色光及び/又は赤色光を発し、白色光を出射する面状光源とすることができる。例えば、青色の発光が可能な光源部10と、黄色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせて白色光を得ることができる。また他には、青色の発光が可能な光源部10と、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する波長変換シートとを組み合わせてもよい。また、青色の発光が可能な光源部10と、複数の波長変換シートとを組み合わせてもよい。複数の波長変換シートとしては、例えば、赤色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を選択することができる。また、青色の発光が可能な発光素子11と赤色の発光が可能な蛍光体を含有する光源透光性部材13とを有する光源部10と、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせてもよい。
【0022】
波長変換シートに用いられる黄色の発光が可能な蛍光体としては、例えば、上述したイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる緑色の発光が可能な蛍光体としては、発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したペロブスカイト構造を有する量子ドット、III-V族量子ドット、又は、カルコパイライト構造を有する量子ドットを用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる赤色の発光が可能な蛍光体としては、緑色の発光が可能な蛍光体と同様に発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したKSF系蛍光体、KSAF系蛍光体、III-V族量子ドット、又は、カルコパイライト構造を有する量子ドットを用いるのが好ましい。
【0023】
また、波長変換シートと光源部10との間に、特定の波長領域の光を透過し、かつそれ以外の波長領域の光を反射するバンドパスフィルタが配置されてもよい。バンドパスフィルタとしては、例えば、ダイクロイックシートが用いられる。バンドパスフィルタは、青色光のみを透過し、その他の色の光(緑色光及び赤色光)を反射することが好ましい。これにより、光源部10からの光のうちの青色光のみを波長変換シートに入射させることができるため、光源部10からの青色光の一部を吸収して、白色光を出射する波長変換シートと組み合わせて用いることで、波長変換シートにおいて白色光を出射しやすい。また、バンドパスフィルタを透過し、波長変換シートを反射した青色光以外の光(例えば、緑色光、赤色光等)が光源部10側に戻るのを低減することができる。これにより、発光モジュール100の輝度むらが低減される。
【0024】
また、バンドパスフィルタと光源部10との間に、拡散シートが配置されてもよい。拡散シートは、光源部10からの光を透過し、拡散シートからバンドパスフィルタ側へ出射した時に、透過した光を拡散させることができる。これにより、発光モジュール100の輝度むらを低減することができる。拡散シートは、導光部材20の第1面201及び/又は第1光調整部材41の上面に対向する。拡散シートは、導光部材20の第1面201及び/又は第1光調整部材41の上面に接触していてもよいし、離れていてもよい。拡散シートは、発光素子11が発する光に対する吸収性が小さい材料が用いられることが好ましい。拡散シートとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、ポリエチレン等が挙げられる。拡散シートは、出射面に微小な凹凸を含んでもよいし、光拡散性を有する光学フィルムを含んでもよい。拡散シートは、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0025】
また、波長変換シートにおける光源部10とは反対側の面に対向するように、プリズムシートが配置されてもよい。プリズムシートの表面には、一方向に延びる複数のプリズムが配列されている。プリズムシートは、1つのプリズムシートを用いてもよいし、複数のプリズムシートを重ねて用いてもよい。複数のプリズムシートを重ねて用いる場合、例えば、複数のうちの1つをX方向に延びるプリズムとし、他の1つをY方向に延びるプリズムとすることができる。これにより、プリズムシートから出射する光を、プリズムシートの出射面に直交する方向に沿わせることができ、上面視における発光モジュール100の輝度を高めることができる。
【0026】
光源部10は、さらに被覆部材14を含むことができる。被覆部材14は、発光素子11の下面に配置される。被覆部材14は、光源部10の電極12の下面が被覆部材14から露出するように配置される。被覆部材14は、発光素子11の側面を覆う光源透光性部材13の下面にも配置される。
【0027】
被覆部材14は、発光素子11が発する光に対する反射性を有する。被覆部材14には、例えば、窒素及び/又は酸素等の気体を含む樹脂部材、又は、光散乱粒子を含む樹脂部材等を用いることができる。被覆部材14の樹脂部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。被覆部材14の光散乱粒子としては、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。被覆部材14は、気体と光散乱粒子の両方を含んでいてもよい。
【0028】
図4Bに示すように、光源部10は光調整部材(以下、光源光調整部材15という)を含むことができる。光源光調整部材15は、光源部10の上面の少なくとも一部を構成する。光源光調整部材15は、発光素子11の上側に位置する。上面視において光源光調整部材15と発光素子11とが重なり、その重なる部分において光源光調整部材15が発光素子11の上側に位置する。光源光調整部材15は、光源透光性部材13の上側に位置し、光源透光性部材13の上面から出射する光の量及び/又は出射方向を調整する。光源光調整部材15は、発光素子11が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源透光性部材13の上面から出射した光の一部は光源光調整部材15により反射し、他の一部は光源光調整部材15を透過する。発光素子11のピーク波長に対する光源光調整部材15の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。光源部10が光源光調整部材15を含むことにより、光源部10の直上領域が明るくなりすぎることを低減することができる。これにより、発光モジュール100の輝度むらが低減される。
【0029】
光源光調整部材15は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。光源光調整部材15の樹脂部材としては、被覆部材14の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光源光調整部材15の光散乱粒子としては、被覆部材14の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。また、光源光調整部材15は、例えば、アルミニウム若しくは銀等の金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0030】
図4Aに示すように、光源部10は、光源光調整部材15を含まなくてもよい。このようにすることで、光源部10が発光素子11の上側に位置する光源光調整部材15を含む場合よりも、上下方向において光源部10を小型化しやすくなる。他の光源部10の形態としては、光源部10は被覆部材14を含まなくてもよい。例えば、発光素子の下面、一対の電極12の下面、及び、光源透光性部材の下面によって光源部の下面が構成されていてもよい。他の光源部10の形態としては、光源部10は発光素子11の単体のみであってもよい。他の光源部10の形態としては、光源部10は、被覆部材14及び光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材15が位置してもよい。他の光源部10の形態としては、光源部10は、光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材15が位置し、発光素子11の下面に被覆部材14が位置してもよい。
【0031】
上面視における光源部10の形状は特に限定されない。上面視における光源部10の形状は、例えば、円形、三角形、四角形、六角形又は八角形等の形状とすることができる。上面視における光源部10の形状が四角形の場合には、光源部10の一対の外縁がX方向と平行でもよく、X方向に対して傾斜していてもよい。本実施形態では、光源部10の一対の外縁がX方向に対して45°傾斜している。
【0032】
(導光部材20)
導光部材20は、光源部10が発する光に対する透光性を有する部材である。光源部10のピーク波長に対する導光部材20の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
図3に示すように、発光モジュール100の発光面となる第1面201と、第1面201の反対側に位置する第2面202と、を有する。導光部材20は、第1面201から第2面202まで貫通する第1貫通孔20Hを有する。導光部材20の第1貫通孔20Hには、
図1に示すように、光源部10が位置する。これにより、導光部材20は、上面視において光源部10を囲む。本実施形態における第1貫通孔20Hは、上面視において円形である。第1貫通孔20Hは、上面視において楕円、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形状であってもよい。
【0033】
発光モジュール100が備える導光部材20の数は、1つでもよく、複数でもよい。本実施形態では、発光モジュール100は、第1導光部20A、第2導光部20B、第3導光部20C及び第4導光部20Dを含む複数の導光部材20を備える。
図1に示すように、X方向において、第1導光部20Aと第2導光部20Bは隣り合っている。X方向において、第3導光部20Cと第4導光部20Dは隣り合っている。Y方向において、第1導光部20Aと第3導光部20Cは隣り合っている。Y方向において、第2導光部20Bと第4導光部20Dは隣り合っている。第1光源10Aは、第1導光部20Aの第1貫通孔20Hに位置する。第2光源10Bは、第2導光部20Bの第1貫通孔20Hに位置する。第3光源10Cは、第3導光部20Cの第1貫通孔20Hに位置する。第4光源10Dは、第4導光部20Dの第1貫通孔20Hに位置する。
【0034】
導光部材20は区画溝20Gによって区画されている。区画溝20Gで区画された1つの領域を発光領域300Aとする。本実施形態では、区画溝20Gによって区画された第1導光部20A、第2導光部20B、第3導光部20C及び第4導光部20Dが、それぞれ異なる発光領域300Aである。1つの発光領域300Aは、ローカルディミングの駆動単位とすることができる。面状光源300を構成する発光領域300Aの数は特に限定されない。例えば、面状光源300が1つの発光領域300Aを備えていてもよく、面状光源300が複数の発光領域300Aを備えていてもよい。また、複数の面状光源300を並べることで、より面積の大きい面状光源装置としてもよい。区画溝20G内に光源部10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されていてもよい。これにより、発光状態の発光領域と非発光状態の発光領域とのコントラストを向上させることができる。なお、発光モジュールは、区画溝20G内に光源部10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されていなくてもよい。
【0035】
本実施形態では、導光部材20は、Y方向に延びる第1区画溝21Gと、X方向に延びる第2区画溝22Gと、で構成される格子状の区画溝20Gを備える。第1導光部20Aと第2導光部20Bの間にはY方向に延びる第1区画溝21Gがある。第1導光部20Aと第3導光部20Cの間にはX方向に延びる第2区画溝22Gがある。区画溝20Gは、導光部材20の第1面201から第2面202まで貫通することが好ましい。このようにすることで、導光部材20を複数に分離することができるので、例えば、導光部材20と支持部材200の熱膨張係数の違いから生じる支持部材200の反りを低減することができる。これにより、後述する導電部材80に亀裂が生じることを低減できる。また、区画溝20Gは、導光部材20の第1面201側のみ開口する凹部であってもよく、導光部材20の第2面202側のみ開口する凹部であってもよい。区画溝20Gが凹部の場合には、区画溝20Gは導光部材20により形成された底面を備えている。
【0036】
区画溝20Gの側面は、Z軸方向に平行な面であってもよいし、Z軸方向に対して傾斜する面であってもよい。区画溝20Gの側面がZ軸方向に対して傾斜する面の場合、区画溝20Gにおいて対向する側面は、下方向に行くほど対向間の距離が短くなってもよいし、長くなってもよい。
【0037】
図3に示すように、導光部材20は、導光部材20の第1面201及び/又は第2面202に開口する孔部(以下、第1導光孔部21という)を有することが好ましい。上面視において、第1導光孔部21は、第1貫通孔20Hと区画溝20Gとの間に位置する。本実施形態において、第1導光孔部21は、第1面201側にのみ開口する凹部である。第1導光孔部21は、第2面202側のみ開口する凹部でもよく、導光部材20の第1面201から第2面202まで貫通する貫通孔であってもよい。導光部材20が第1導光孔部21を含むことにより、導光部材20の表面積を大きくすることができる。このようにすることで、導光部材20の表面から導光部材20の外部に取り出される光の量を増やすことができる。これにより、発光モジュール100の輝度の調整が容易になるので、発光モジュール100の輝度むらを低減しやすくなる。Z方向における凹部の深さは、例えば、導光部材20の厚さの0.1倍以上である。
【0038】
上面視における第1導光孔部21の形状は、特に限定されない。
図1に示すように、本実施形態の第1導光孔部21の形状は、線状の部分を含んでいる。本明細書において、線状とは、直線、曲線、又は、折れ曲がった線等も含む。上面視における第1導光孔部21の形状は、2方向に延びるV字形又はL字形であってもよい。また、上面視における第1導光孔部21の形状は、円形、楕円形、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形であってもよい。
【0039】
本明細書において、第1面201に位置する第1導光部20Aの外縁のうちで第1光源10Aの中心から最も遠い点を第1点P1と称し、第1面201に位置する第1導光部20Aの外縁のうちで第1光源10Aの中心から最も近い点を第2点P2と称する。本実施形態では、第1点P1は第1導光部20Aの各角に位置し、第2点P2は第1導光部20Aの各辺の中心に位置する。第1点P1及び第2点P2は、それぞれが、1つでもよいし、複数でもよい。
【0040】
図2に示すように、上面視において、第1導光孔部21の少なくとも一つが、第1光源10Aの中心と第1点P1とを結ぶ第1仮想直線IL上に位置することが好ましい。このようにすることで、発光モジュール100の輝度むらが低減される。第1光源10Aから遠い第1点P1は、第1光源10Aに近い第2点P2よりも輝度が低くなりやすいが、第1仮想直線IL上に第1導光孔部21が位置することにより、第1点P1の近傍において導光部材20から外部に取り出される光の量を増やしやすくなる。これにより、第1点P1での輝度と第2点P2での輝度との差を低減できるので、発光モジュール100の輝度むらが低減される。
【0041】
また、第1光源10Aの中心と第1点P1とを結ぶ第1仮想直線IL上に、複数の第1導光孔部21が位置することが好ましい。このようにすることで、第1点P1の近傍における輝度の調整が容易になるので、発光モジュール100の輝度むらを低減させやすくなる。第1仮想直線IL上に位置する第1導光孔部21の数は、第1光源10Aの中心と第2点P2とを結ぶ第2仮想直線IIL上に位置する第1導光孔部21の数よりも多いことが好ましい。これにより、第1点P1での輝度と第2点P2での輝度との差を低減しやすくなる。
図2に示すように、第2仮想直線IIL上に位置する第1導光孔部21がなくてもよい。
【0042】
上面視において、第1導光孔部21の少なくとも一つが、第1光源10Aの中心に近い第1導光孔部21の端部から、第1光源10Aから離れるようにX方向及びY方向に傾斜して延びていることが好ましい。このようにすることで、第1導光孔部21が延びる方向に第1光源10Aからの光の一部を導くことができる。これにより、発光モジュール100の輝度むらを低減することができる。
【0043】
第1導光部20Aに設けられる第1導光孔部21の形状と、第2導光部20Bに設けられる第1導光孔部21の形状とは同じでもよく、異なっていてもよい。また、第1導光部20Aに設けられる第1導光孔部21の数と、第2導光部20Bに設けられる第1導光孔部21の数とは同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、導光部材20に第1導光孔部21を形成する前に、第1導光部20Aの輝度むらと第2導光部20Bの輝度むらを確認する。第1導光部20Aの輝度むらと第2導光部20Bの輝度むらを確認した後に、第1導光部20A及び第2導光部20Bのそれぞれに適した第1導光孔部21を導光部材20に形成する。このようにすることで、発光モジュール100の輝度むらを低減することができる。例えば、導光部材20に第1導光孔部21を形成する前に輝度むらが所望の範囲に抑えられていれば、導光部材20に第1導光孔部21を設けなくてもよい。第1導光部20Aの輝度むらと第2導光部20Bの輝度むらを確認する方法としては、例えば、2次元色彩輝度計(コニカミノルタ製CA-2500)で輝度を測定することで確認できる。
【0044】
導光部材20が含む第1導光孔部21は、1つでもよいし、2つ以上であってもよい。
図2に示すように、平面視において、複数の第1導光孔部21が光源部10を囲んでいることが好ましい。このようにすることで、複数の第1導光孔部21によって光源部10から横方向に進む光を導光部材20の外側に取り出しやすくなる。なお、上面視において、1つの第1導光孔部21が光源部10を切れ目なく囲んでいてもよい。
【0045】
導光部材20の材料としては、被覆部材14の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。また、導光部材20の材料として、ガラス等を用いてもよい。導光部材20は、蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0046】
導光部材20の厚さは、例えば、150μm以上800μm以下が好ましい。本明細書において、特に他の言及がない限り、各部材の厚さとは、上下方向における各部材の上面から各部材の下面までの距離が最大になるときの値とする。導光部材20は、上下方向に単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。導光部材20が積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着剤を配置してもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよい。
【0047】
導光部材20に第1導光孔部21を形成する方法は特に限定されない。例えば、レーザ加工によって導光部材20に第1導光孔部21を形成することができる。レーザ照射による熱によって第1導光孔部21を形成することができる。なお、金型等を用いた射出成形、トランスファ成形、圧縮成形等の方法で第1導光孔部21を含む導光部材を形成してもよい。
【0048】
(透光性部材30)
図3に示すように、発光モジュール100は透光性部材30を備える。透光性部材30は、光源部10が発する光に対する透光性を有する部材である。透光性部材30の少なくとも一部は、第1貫通孔20H内に位置する。上面視において、透光性部材30は、光源部10を囲む。
【0049】
透光性部材30は、第1透光部31と、第2透光部32と、を有する。本実施形態では、第1透光部31と第2透光部32とは別体である。第1透光部31と第2透光部32は、同じ材料で一体に形成されていてもよい。光源部10のピーク波長に対する第1透光部31及び第2透光部32のそれぞれの透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0050】
図3に示すように、第1透光部31は、光源部10の側面と接していることが好ましい。このようにすることで、光源部10からの光が第1透光部31に入射しやすくなる。第1透光部31は導光部材20と接していることが好ましい。このようにすることで、光源部10からの光が導光部材20に入射しやすくなる。
【0051】
光源部10の上面の全てが、第1透光部31から露出していることが好ましい。このようにすることで、上下方向において発光モジュール100を小型化しやすくなる。また、第1透光部31は、光源部10の上面の全てを覆っていてもよいし、光源部10の一部を覆ってもよい。第1透光部31が光源部10の上面の全てを覆うことによって、光源部10の直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、光源部10の上面を覆う部分の第1透光部31の厚さを変更することにより光源部10の直上領域における輝度を調整できる。これにより、輝度の調整が容易になるので、発光モジュール100の輝度むらを低減させやすくなる。第1透光部31が光源部10の上面を覆う場合には、第2透光部32は、第1透光部31を介して光源部10の上面を覆ってもよいし、覆わなくてもよい。
【0052】
第1透光部31は、上下方向において、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。また、第1透光部31は蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよい。第1透光部31が積層体である場合には、各層が蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。例えば、第1透光部31が、蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない層とで構成されていてもよい。第1透光部31の材料として、例えば、被覆部材14の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。
【0053】
第2透光部32は、光源部10の上側に位置する。また、第2透光部32は、第1透光部31の上側に位置する。第2透光部32は、光源部10の上面及び/又は第1透光部31の上面と接していることが好ましい。このようにすることで、上下方向において発光モジュール100を小型化しやすくなる。また、上面視における第1貫通孔20Hの外側において、第2透光部32は、第1光調整部材41と導光部材20との間に位置することが好ましい。これにより、第1光調整部材41及び第2光調整部材42が安定して固定されるうえに、導光部材20からの光が第1光調整部材41に入射しやすい。なお、横方向における第1貫通孔20Hの外側において、第2透光部32は、導光部材20と第1光調整部材41との間になくてもよい。
【0054】
第2透光部32の材料としては、例えば、被覆部材14の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。また、第2透光部32としては、シート状の光学用透明粘着剤(OCA)を用いてもよい。第2透光部32は蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0055】
(第1光調整部材41)
第1光調整部材41は、光源部10が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源部10から出射した光の一部は第1光調整部材41により反射し、他の一部は第1光調整部材41を透過する。光源部10のピーク波長に対する第1光調整部材41の透過率は、光源部10のピーク波長に対する導光部材20の透過率よりも低い。例えば、光源部10のピーク波長に対する第1光調整部材41の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。第1光調整部材41は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0056】
第1光調整部材41は、光源部10の上側に位置する。上面視において第1光調整部材41と光源部10とが重なり、その重なる部分において第1光調整部材41が光源部10の上側に位置する。第1光調整部材41が、光源部10の上側に位置することにより、光源部10の直上領域が明るくなり過ぎることを低減することができる。
【0057】
第1光調整部材41は、第1透光部31の上側に位置する。上面視において、第1光調整部材41と第1透光部31が重なり、その重なる部分において第1光調整部材41が第1透光部31の上側に位置する。第1光調整部材41が、第1透光部31の上側に位置することにより、第1透光部31の直上領域が明るくなり過ぎることを低減することができる。
【0058】
第1光調整部材41は、第2透光部32の上側に位置する。上面視において、第1光調整部材41と第2透光部32が重なり、その重なる部分において第1光調整部材41が第2透光部32の上側に位置する。第1光調整部材41が、第2透光部32の上側に位置することにより、第2透光部32の直上領域が明るくなり過ぎることを低減することができる。
【0059】
図2に示すように、上面視において、第1光調整部材41の外縁の少なくとも一部は、第1貫通孔20Hの外縁よりも外側に位置することが好ましい。これにより、第1貫通孔20Hの外縁の近傍が明るくなり過ぎることを低減することができる。上面視において、第1光調整部材41の外縁の全てが、第1貫通孔20Hの外縁よりも外側に位置していることが好ましい。これにより、更に第1貫通孔20Hの外縁の近傍が明るくなり過ぎることを低減することができる。また、上面視において、第1光調整部材41の外縁の全てが、第1貫通孔20Hの外縁よりも内側に位置していてもよい。このようにすることで、上面視において第1光調整部材41から露出する透光性部材30の面積が増加しやすくなる。これにより、透光性部材30から透光性部材30の外部に取り出される光の量を増やすことができる。
【0060】
第1光調整部材41は、少なくとも1つの第2貫通孔41Hを有する。第1光調整部材41が、第2貫通孔41Hを有することにより、第1光調整部材41の直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、第2貫通孔41Hの大きさや位置を変更することにより、第1光調整部材41によって遮られる光源部10からの光を調整できる。これにより、第1光調整部材41の直上領域における輝度の調整が容易になるので、発光モジュール100の輝度むらを低減しやすくなる。上面視において、第2貫通孔41Hは第1光調整部材41の外縁から離れて位置する。
【0061】
第1光調整部材41の第2貫通孔41Hは、上面視において光源部10から離れて位置することが好ましい。このようにすることで、光源部10の直上領域が明るくなり過ぎることを低減することができる。第1光調整部材41が複数の第2貫通孔41Hを有する場合には、上面視において複数の第2貫通孔41Hの全てが光源部10から離れて位置することが好ましい。このようにすることで、光源部10の直上領域が明るくなり過ぎることを低減することができる。なお、第1光調整部材41が複数の第2貫通孔41Hを有する場合には、少なくとも1つの第1光調整部材41の第2貫通孔41Hが上面視において光源部10と重なっていてもよい。なお、第1光調整部材41は、1つの第2貫通孔41Hのみを有してもよい。この場合、上面視において、1つの第2貫通孔41Hは、光源部10と重なってもよいし、重ならなくてもよい。
【0062】
上面視における第2貫通孔41Hの形状は、特に限定されない。
図2に示すように、本実施形態では、上面視における第2貫通孔41Hの形状は円形である。上面視における第2貫通孔41Hの形状は、楕円形、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形であってもよい。上面視における第2貫通孔41Hの形状は、線状の部分を含んでいてもよい。例えば、上面視における第2貫通孔41Hの形状は、2方向に延びるV字形又はL字形の部分を含んでいてもよい。
【0063】
断面視において、第2貫通孔41Hを画定する第1光調整部材41の側面は、上方向に行くほど第2貫通孔41Hの横方向における長さが長くなるように傾斜していることが好ましい。このようにすることで、光源部10からの光を上方に取り出しやすくなる。尚、断面視において、第2貫通孔41Hを画定する第1光調整部材41の側面は、上方向に行くほど第2貫通孔41Hの横方向における長さが短くなるように傾斜していてもよい。また、断面視において、第2貫通孔41Hを画定する第1光調整部材41の側面は、傾斜していなくてもよい。断面視において、第2貫通孔41Hを画定する第1光調整部材41の側面は段差を有していてもよい。
【0064】
上面視において、第2貫通孔41Hは光源部10を囲んでいることが好ましい。このようにすることで、X方向及び/又はY方向の発光モジュール100の輝度を調整しやすくなる。この場合、1つの第2貫通孔41Hによって光源部10を囲んでもよく、複数の第2貫通孔41Hによって光源部10を囲んでいてもよい。複数の第2貫通孔41Hによって光源部10を囲んでいることが好ましい。このようにすることで、第2貫通孔41Hの近傍において輝度が高い部分と輝度が低い部分とが混在しやすくなる。これにより、第2貫通孔41Hの外縁の内側に位置する部分の輝度と第2貫通孔41Hの外縁の外側に位置する部分の輝度との境界を目立ちにくくすることができる。
【0065】
図2に示すように、上面視において、第1光調整部材41は、横方向に凹む複数の凹部(以下、第1光調整凹部41Cという)を有することが好ましい。第1光調整凹部41Cは、第1光調整部材41の外縁に設けられる。第1光調整部材41が第1光調整凹部41Cを有することにより、第1光調整部材41の周囲における輝度の調整が容易になる。例えば、第1光調整凹部41Cの大きさ及び/又は位置を変更することにより、第1光調整部材41によって遮られる光源部10からの光を調整できる。これにより、第1光調整部材41の周囲における輝度の調整が容易になるので、発光モジュール100の輝度むらを低減しやすくなる。また、第1光調整部材41が複数の第1光調整凹部41Cを有することにより、第1光調整部材41の外縁近傍において輝度が高い部分と輝度が低い部分とが混在しやすくなる。これにより、第1光調整部材41外縁近傍において、第1光調整部材41の外縁よりも内側に位置する部分の輝度と第1光調整部材41の外縁よりも外側に位置する部分の輝度との境界を目立ちにくくすることができる。第1光調整凹部41Cの大きさは特に限定されない。X方向における第1光調整凹部41Cの最大の長さは、X方向における第2貫通孔41Hの最大の長さよりも短くてもよい。Y方向における第1光調整凹部41Cの最大の長さは、Y方向における第2貫通孔41Hの最大の長さよりも短くてもよい。
【0066】
第1光調整部材41は、
図4に示すように、樹脂部材(以下、光調整樹脂部材41Aという)と、光調整樹脂部材41Aに含まれる複数の反射体(以下、光調整反射体41Bという)によって構成することができる。光調整樹脂部材41Aの材料としては、被覆部材14の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光調整反射体41Bの材料としては、被覆部材14の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。光調整反射体41Bとして窒素及び/又は酸素等の気体を用いてもよい。また、第1光調整部材41は、光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。
【0067】
光調整反射体41Bの屈折率は、光調整樹脂部材41Aの屈折率よりも低いことが好ましい。このようにすることで、光調整樹脂部材41Aに入射した光源部10からの光の一部が、光調整樹脂部材41Aと光調整反射体41Bとの界面において全反射しやすくなる。これにより、光源部10の上方へ光が抜ける低減できるので、光源部10の直上領域が明るくなりすぎることを低減できる。本明細書において、屈折率とは光源部10のピーク波長における屈折率とする。
【0068】
光調整反射体41Bの屈折率が光調整樹脂部材41Aの屈折率よりも低い場合には、光調整樹脂部材41Aの屈折率は、導光部材20の母材の屈折率よりも高いことが好ましい。このようにすることで、光調整樹脂部材41Aと光調整反射体41Bの屈折率差を大きくしやすくなる。これにより、光調整樹脂部材41Aから光調整反射体41Bに進む光の一部が、光調整樹脂部材41Aと光調整反射体41Bとの界面において全反射しやすくなる。これにより、光源部10の上方へ光が抜けることを低減できるので、光源部10の直上領域が明るくなり過ぎることを低減できる。
【0069】
図5に示すように、光調整反射体41Bは、断面視において、横方向における最大長さL1が、上下方向における最大長さL2よりも長いことが好ましい。このようにすることで、光調整反射体41Bが球状の場合よりも光源部10と対向する光調整反射体41Bの面を平らな面に近づけやすくなる。これにより、光源部10から出射された光が、上面視において光源部10の周囲に位置する第1光調整部材41の一部によって反射された場合に、光源部10から離れる方向に反射されやすくなる。つまり、光源部10から出射された光が、第1光調整部材41の一部によって反射されて光源部10に戻ってくることを低減することができる。これにより、光源部10から出射された光が光源部10に吸収されることを低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。例えば、光源部10の光源透光性部材13が蛍光体を含んでいる場合には、光源部10から出射された光が第1光調整部材41によって反射して光源部10に戻ってくることを低減することができることにより、光源部10からの光の波長が光源透光性部材13に含まれる蛍光体によって変換されすぎることを低減することができる。横方向における光調整反射体41Bの最大長さL1は、特に限定されない。例えば、横方向における光調整反射体41Bの最大長さL1は、上下方向における光調整反射体41Bの最大長さL2の2倍以上である。
【0070】
(第2光調整部材42)
第2光調整部材42は、光源部10が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源部10から出射した光の一部は第2光調整部材42により反射し、他の一部は第2光調整部材42を透過する。光源部10のピーク波長に対する第2光調整部材42の透過率は、光源部10のピーク波長に対する導光部材20の透過率よりも低い。例えば、光源部10のピーク波長に対する第2光調整部材42の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。第2光調整部材42は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0071】
図2に示すように、第2光調整部材42は、第1光調整部材41の第2貫通孔41H内に位置する。第2光調整部材42が、第2貫通孔内に位置することにより、第2貫通孔41Hの直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、第2光調整部材42の大きさや位置を変更することにより、第2貫通孔41H内において第2光調整部材42によって遮られる光源部10からの光を調整できる。これにより、第2貫通孔41Hの直上領域における輝度の調整が容易になるので、発光モジュール100の輝度むらを低減しやすくなる。第1光調整部材41が複数の第2貫通孔41Hを有する場合には、少なくとも1つの第2貫通孔41H内に第2光調整部材42が位置していればよい。本実施形態では、複数の第2貫通孔41H内の全てに第2光調整部材42が位置する。
【0072】
上面視における第2光調整部材42の形状は、特に限定されない。
図2に示すように、本実施形態では、上面視における第2光調整部材42形状は円形である。上面視における第2光調整部材42の形状は、楕円形、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形であってもよい。上面視における第2光調整部材42の形状は、線状の部分を含んでいてもよい。
【0073】
第2光調整部材42は、第1光調整部材41から離れて位置することが好ましい。このようにすることで、第2光調整部材42と第1光調整部材41の間から外部に取り出される光の量を増やしやすくなる。また、上面視における第2光調整部材42の形状は、上面視における第2貫通孔41Hの形状と相似関係であることが好ましい。このようにすることで、横方向における第2光調整部材42から第1光調整部材41までの距離を一定に保ちやすくなるので、第2貫通孔41Hの直上領域における輝度むらを低減しやすくなる。尚、本明細書に相似関係とは、数学的に正確な相似の関係にあることに限らず、一方を拡大又は縮小した場合に他方の形状に完全に一致せずに多少ずれがあるような関係も含まれる。
【0074】
第2光調整部材42の厚さは、第1光調整部材41の厚さよりも厚いことが好ましい。このようにすることで、第2光調整部材42によって光源部10からの光を遮りやすくなる。これにより、第2貫通孔41Hの直上領域における輝度が高くなりすぎることを低減することができる。また、第2光調整部材42の厚さは、第1光調整部材41の厚さよりも薄くてもよい。このようにすることで、第2光調整部材42によって遮られる光源部10からの光を低減することができる。これにより、第2貫通孔41Hの直上領域における輝度を高くすることができる。第2光調整部材42の厚さは、第1光調整部材41の厚さと同じでもよい。また、第2光調整部材42の少なくとも一部は、第1光調整部材41よりも上側に位置することが好ましい。このようにすることで、第2光調整部材42によって光源部10からの光を遮りやすくなる。
【0075】
断面視において、第2光調整部材42の側面は、Z軸方向に平行であってもよいし、Z軸方向に対して傾斜していてもよい。断面視において、第2光調整部材42の側面がZ軸方向に対して傾斜する場合、断面視における第2光調整部材42の横方向の長さが、下方向に行くほど長くなるように傾斜していてもよいし、下方向に行くほど短くなるように傾斜していてもよい。また、断面視における第2光調整部材42の一対の側面が同じ角度でZ軸方向に対して傾斜していてもよい。断面視において、第2光調整部材42の側面は段差を有していてもよい。
【0076】
図3に示すように、対向する第1光調整部材41の側面及び第2光調整部材42の側面において、第1光調整部材41の側面がZ軸方向に対して傾斜する傾斜角は、第2光調整部材42の側面がZ軸方向に対して傾斜する傾斜角よりも大きいことが好ましい。このようにすることで、第1光調整部材41が光源部10からの光を遮りにくくなるので、光源部10からの光を上方に取り出しやすくなる。本明細書において、傾斜角は、Z軸方向と各面とが成す角度のうち鋭角の方の角度を意味する。
【0077】
第2光調整部材42の材料としては、第1光調整部材41と同様の材料を用いることができる。つまり、第2光調整部材42は、第1光調整部材41と同様の光調整樹脂部材41Aと光調整樹脂部材41Aに含まれる複数の光調整反射体41Bによって構成することができる。
【0078】
(第3光調整部材43)
図2に示すように、発光モジュール100は、上面視において、第1光調整凹部41C内に位置する第3光調整部材43を備えていてもよい。第3光調整部材43は、光源部10が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源部10から出射した光の一部は第3光調整部材43により反射し、他の一部は第3光調整部材43を透過する。光源部10のピーク波長に対する第3光調整部材43の透過率は、光源部10のピーク波長に対する導光部材20の透過率よりも低い。例えば、光源部10のピーク波長に対する第3光調整部材43の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。第3光調整部材43は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0079】
第3光調整部材43が、第1光調整凹部41C内に位置することにより、第1光調整凹部41Cの直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、第3光調整部材43の大きさや位置を変更することにより、第1光調整凹部41C内において第3光調整部材43によって遮られる光源部10からの光を調整できる。これにより、第1光調整凹部41Cの直上領域における輝度の調整が容易になるので、発光モジュール100の輝度むらを低減しやすくなる。尚、本明細書において、第3光調整部材43が第1光調整凹部41C内に位置するとは、第1光調整凹部41Cの端部に位置する2点を結んだ仮想直線と、第1光調整凹部41Cの外縁と、によって画定される領域内に第3光調整部材43の少なくとも一部が位置することを意味する。
【0080】
第1光調整部材41が複数の第1光調整凹部41Cを有する場合には、少なくとも1つの第1光調整凹部41C内に第3光調整部材43が位置していればよい。複数の第1光調整凹部41C内の全てに第3光調整部材43が位置していてもよい。
図2に示すように、第1光源10Aの中心と第2点P2とを結ぶ第2仮想直線IIL上に第3光調整部材43が位置していることが好ましい。第1光源10Aに近い第2点P2は、第1光源10Aから遠い第1点P1よりも輝度が高くなりやすい。このため、第2仮想直線IIL上に第3光調整部材43が位置することにより、第2点P2の近傍の輝度が高くなることを低減しやすくなるので、発光モジュール100の輝度むらが低減される。
【0081】
上面視における第3光調整部材43の形状は、特に限定されない。
図2に示すように、本実施形態では、上面視における第3光調整部材43形状は円形である。上面視における第3光調整部材43の形状は、楕円形、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形であってもよい。上面視における第3光調整部材43の形状は、線状の部分を含んでいてもよい。
【0082】
第3光調整部材43は、第1光調整部材41から離れて位置することが好ましい。このようにすることで、第3光調整部材43と第1光調整部材41の間から外部に取り出される光の量を増やしやすくなる。
【0083】
第3光調整部材43の厚さは、第1光調整部材41の厚さよりも厚いことが好ましい。このようにすることで、第3光調整部材43によって光源部10からの光を遮りやすくなる。これにより、第1光調整凹部41Cの直上領域における輝度が高くなりすぎることを低減することができる。また、第3光調整部材43の厚さは、第1光調整部材41の厚さよりも薄くてもよい。このようにすることで、第3光調整部材43によって遮られる光源部10からの光を低減することができる。これにより、第1光調整凹部41Cの直上領域における輝度を高くすることができる。第3光調整部材43の厚さは、第1光調整部材41の厚さと同じでもよい。
【0084】
断面視において、第3光調整部材43の側面は、Z軸方向に平行であってもよいし、Z軸方向に対して傾斜していてもよい。断面視において、第3光調整部材43の側面がZ軸方向に対して傾斜する場合、断面視における第3光調整部材43の横方向の長さが、下方向に行くほど長くなるように傾斜していてもよいし、下方向に行くほど短くなるように傾斜していてもよい。また、断面視における第3光調整部材43の一対の側面が同じ角度でZ軸方向に対して傾斜していてもよい。断面視において、第3光調整部材43の側面は段差を有していてもよい。
【0085】
図3に示すように、対向する第1光調整部材41の側面及び第3光調整部材43の側面において、第1光調整部材41の側面がZ軸方向に対して傾斜する傾斜角は、第3光調整部材43の側面がZ軸方向に対して傾斜する傾斜角よりも大きいことが好ましい。このようにすることで、第1光調整部材41が光源部10からの光を遮りにくくなるので、光源部10からの光を上方に取り出しやすくなる。
【0086】
第3光調整部材43の材料としては、第1光調整部材41と同様の材料を用いることができる。つまり、第3光調整部材43は、第1光調整部材41と同様の光調整樹脂部材41Aと光調整樹脂部材41Aに含まれる複数の光調整反射体41Bによって構成することができる。
【0087】
第1光調整部材41、第2光調整部材42及び第3光調整部材43は、同一の部材から形成することができる。例えば、
図6Aに示すように、第1光源10Aと、第4光調整部材44と、を第2透光部32によって固定する。第4光調整部材44は、第1光源10A、第2光源10B、第3光源10C及び第4光源10Dに跨って各光源と固定されていてもよい。第1光源10Aと、第4光調整部材44と、を第2透光部32によって固定した後、
図6Bに示すように、レーザ加工によって、第4光調整部材を第1光調整部材41と、第2光調整部材42と、第3光調整部材43と、第1光調整部材41の周囲に位置する光調整端材45と、に個片化する。光調整端材45を除去することにより、
図3に示す発光モジュールの第1光調整部材41と、第2光調整部材42と、第3光調整部材43と、を同一の部材から形成することができる。第4光調整部材44を、第1光調整部材41と、第2光調整部材42と、第3光調整部材43と、第1光調整部材41の周囲に位置する光調整端材45と、に個片化する時のレーザ照射による熱によって第4光調整部材44の一部を溶かすことで、第1光調整部材41、第2光調整部材42と、第3光調整部材43の厚さ等を調整することができる。
【0088】
(支持部材200)
図3に示すように、支持部材200は、発光モジュール100が配置される部材である。導光部材20は、第2面202を支持部材200の上面に対向させて、支持部材200上に配置される。
【0089】
支持部材200は、配線基板50を有する。配線基板50は、絶縁基材51と、絶縁基材51の少なくとも一方の面に配置された少なくとも1層の配線層52とを有する。絶縁基材51は、リジッド基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。面状光源の薄型化のため、絶縁基材51はフレキシブル基板であることが好ましい。絶縁基材51は、上下方向において単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。例えば、絶縁基材51は、単層のフレキシブル基板で構成されていてもよく、複数のリジッド基板の積層体で構成されていてもよい。絶縁基材51の材料として、例えば、ポリイミド等の樹脂を用いることができる。配線層52は、金属膜であり、例えば銅膜である。
【0090】
支持部材200は、配線基板50上に配置された第1接着層61と、第1接着層61上に配置された反射部材70と、反射部材70上に配置された第2接着層62と、を更に有する。
【0091】
第1接着層61は、配線基板50と反射部材70との間に配置され、配線基板50と反射部材70を接着している。第1接着層61は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第1接着層61の樹脂部材として、例えば、被覆部材14の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第1接着層61の光散乱粒子として、例えば、被覆部材14の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第1接着層61として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0092】
第1接着層61の樹脂部材の屈折率は、反射部材70の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。このようにすることで、反射部材70から第1接着層61に進む光の一部が、反射部材70と第1接着層61との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。
【0093】
反射部材70は、導光部材20の下方、光源部10の下方及び透光性部材30の下方に配置されている。反射部材70は、光源部10が発する光に対する反射性を有する。反射部材70は、樹脂部材と、樹脂部材中に含まれる反射体によって構成することができる。反射部材70の樹脂部材として、例えば、被覆部材14の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。反射部材70の反射体の材料としては、被覆部材14の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。反射部材70の反射体として窒素及び/又は酸素等の気体を用いてもよい。また、反射部材70は、反射体として光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。
【0094】
反射部材70の反射体の屈折率は、反射部材70の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。このようにすることで、反射部材70に入射した光源部10からの光の一部が、反射部材70の樹脂部材と反射部材70の反射体との界面において全反射しやすくなる。これにより、反射部材70から下方へ光が抜ける低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。
【0095】
反射部材70の反射体の屈折率が反射部材70の樹脂部材の屈折率よりも低い場合には、反射部材70の樹脂部材の屈折率は導光部材20の母材の屈折率よりも高いことが好ましい。このようにすることで、反射部材70の樹脂部材と反射部材70の反射体の屈折率差を大きくしやすくなる。これにより、反射部材70に入射した光源部10からの光の一部が、反射部材70の樹脂部材と反射部材70の反射体との界面において全反射しやすくなる。
【0096】
第2接着層62は、反射部材70と導光部材20の第2面202との間に配置され、反射部材70と導光部材20を接着している。光源部10は、導光部材20の第1貫通孔20H内において第2接着層62上に配置される。第2接着層62は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第2接着層62の樹脂部材として、例えば、被覆部材14の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第2接着層62の光散乱粒子として、例えば、被覆部材14の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第2接着層62として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0097】
第2接着層62の樹脂部材の屈折率は、導光部材20の母材の屈折率よりも低いことが好ましい。このようにすることで、導光部材20から第2接着層62に進む光の一部が、導光部材20と第2接着層62との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。第2接着層62の樹脂部材の屈折率は、第1透光部31の母材の屈折率よりも低いことが好ましい。このようにすることで、第1透光部31から第2接着層62に進む光の一部が、第1透光部31と第2接着層62との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上する。
【0098】
支持部材200は、導電部材80を更に有する。導電部材80は、例えば、樹脂と、樹脂中に含まれる金属粒子とを含む。導電部材80の樹脂として、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂を用いることができる。金属粒子として、例えば、銅又は銀の粒子を用いることができる。
【0099】
導電部材80は、接続部81と配線部82とを有する。接続部81は、第2接着層62、反射部材70、第1接着層61、及び絶縁基材51を上下方向において貫通している。配線部82は、配線基板50における配線層52が配置された面に配置され、接続部81と接続している。接続部81と配線部82は、同じ材料で一体に形成することができる。配線部82の一部は、配線層52と接続している。
【0100】
光源部10の正負の一対の電極12に対応して、一対の導電部材80が互いに離れて配置されている。一方の導電部材80の接続部81は、光源部10の下方において正側の電極12と接続され、他方の導電部材80の接続部81は、光源部10の下方において負側の電極12と接続されている。光源部10の電極12は、導電部材80及び配線層52と電気的に接続されている。
【0101】
支持部材200は、絶縁層90をさらに有する。絶縁層90は、配線基板50の下面に配置され、配線層52を覆っている。絶縁層90の材料として、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はアクリル樹脂を用いることができる。
【0102】
本明細書は、下記の実施形態を含む。
項1.第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、前記第1面から前記第2面まで貫通する第1貫通孔と、を有する導光部材と、前記第1貫通孔内に位置する光源部と、前記第1貫通孔内に位置し、上面視において前記光源部を囲む透光性部材と、前記光源部及び前記透光性部材の上側に位置し、第2貫通孔を有する第1光調整部材と、前記第2貫通孔内に位置する第2光調整部材と、を備える、発光モジュール。
項2.前記第1光調整部材と前記第2光調整部材が離れている項1に記載の発光モジュール。
項3.前記第2光調整部材の厚さが前記第1光調整部材の厚さよりも厚い項1又は項2に記載の発光モジュール。
項4.前記第1光調整部材は、横方向に凹む複数の凹部を有する項1から項3のいずれか1つに記載の発光モジュール。
項5.前記凹部内に位置する第3光調整部材を備える項4に記載の発光モジュール。
項6.前記第3光調整部材の厚さが前記第1光調整部材の厚さよりも厚い項5に記載の発光モジュール。
【0103】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0104】
10 光源部
20 導光部材
30 透光性部材
41 第1光調整部材
42 第2光調整部材
43 第3光調整部材
44 第4光調整部材
45 光調整端材
50 配線基板
61 第1接着層
62 第2接着層
70 反射部材
80 導電部材
90 絶縁層
100 発光モジュール
200 支持部材
300 面状光源