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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107824
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】画像読取装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240802BHJP
   G03B 27/62 20060101ALI20240802BHJP
【FI】
H04N1/00 519
G03B27/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011945
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 浩司
(72)【発明者】
【氏名】高井 真哉
(72)【発明者】
【氏名】森崎 良平
(72)【発明者】
【氏名】北岡 真也
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 公治
(72)【発明者】
【氏名】島津 岳久
(72)【発明者】
【氏名】久保 宏
【テーマコード(参考)】
2H012
5C062
【Fターム(参考)】
2H012CB12
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB22
5C062AC04
5C062AD02
5C062BA00
(57)【要約】
【課題】制動機構の駆動伝達部材を支持する支持軸の傾きを抑制し、かつ、装置のメンテナンス性を高めることができる画像読取装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像読取装置の原稿搬送部に対して開閉可能に構成された開閉部材たる給紙カバーの開閉に伴い回転し、制動部たるロータリーダンパー168に回転力を伝達する複数の駆動伝達部材で構成された駆動列180を有する制動機構160を有している。本体フレームを補強する補強板170には、制動機構160の駆動列180の駆動伝達部材を支持する支持軸171,172,173が設けられている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に対して開閉可能に構成された開閉部材と、
制動部および前記開閉部材の開閉に伴い回転し、前記制動部に回転力を伝達する駆動伝達部材を備えた画像読取装置において、
前記装置本体の本体フレームを補強する補強板を設け、
前記補強板に前記駆動伝達部材を支持する支持軸を設けたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像読取装置において、
前記補強板が、前記本体フレームの外側面に取り付けられ、
前記制動部および前記駆動伝達部材は、前記本体フレームよりも外側に配置されることを特徴とする画像読取装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像読取装置において、
前記補強板の板厚が、前記補強板が取り付けられる前記本体フレームの側板の板厚よりも厚いことを特徴とする画像読取装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像読取装置において、
前記制動部および前記駆動伝達部材の少なくとも一方をカバーするカバー部材を有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像読取装置において、
前記カバー部材は、前記支持軸の先端を保持することを特徴とする画像読取装置。
【請求項6】
請求項4に記載の画像読取装置において、
前記カバー部材は、前記本体フレームに取り付けられていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項7】
請求項1に記載の画像読取装置において、
前記補強板は、板金であることを特徴とする画像読取装置。
【請求項8】
請求項1に記載の画像読取装置において、
前記開閉部材を閉じるときの回転力のみ前記制動部へ伝達する一方向駆動伝達機構を有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項9】
原稿の画像を読み取る画像読取装置と、
前記画像読取装置で読み取った画像データに基づいて記録材上に画像を形成する画像形成装置であって、
前記画像読取装置として、請求項1に記載の画像読取装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
装置本体に対して開閉可能に構成された開閉部材と、
制動部および前記開閉部材の開閉に伴い回転し、前記制動部に回転力を伝達する駆動伝達部材を備えた画像形成装置において、
前記装置本体の本体フレームを補強する補強板を設け、
前記補強板に前記駆動伝達部材を支持する支持軸を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、装置本体に対して開閉可能に構成された開閉部材と、制動部および開閉部材の開閉に伴い回転し、制動部に回転力を伝達する駆動伝達部材を備えた画像読取装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、上記画像読取装置として、装置本体の原稿排紙路を開閉する開閉部材たる画像読取走査ユニットの開閉を制動する制動機構を備えるものが記載されている。制動機構は、駆動列として、画像読取走査ユニットの開閉に伴い回転する回転軸に取り付けられた駆動伝達部材としての駆動ギヤと、装置本体の本体フレームたるサイドフレームの外側の面に固着されたスタッドに回転自在に支持された駆動伝達部材としての制動ギヤとを有している。また、制動ギヤは、制動部たるトルクリミッタを備えており、トルクリミッタの負荷トルクを画像読取走査ユニットの自重より少し小さい程度に設定している。これにより、画像読取走査ユニットを閉じる際に手が離れても、上記負荷トルクの制動作用により画像読取走査ユニットが勢いよく閉じられるのを防止できる。よって、閉じるときに画像読取走査ユニットや装置本体に強い衝撃が発生するのを抑制でき、画像読取走査ユニットの光学系の位置ズレや機構部等の毀損を抑制できると記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本体フレームの強度不足により駆動伝達部材を支持する支持軸が傾くおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、装置本体に対して開閉可能に構成された開閉部材と、制動部および前記開閉部材の開閉に伴い回転し、前記制動部に回転力を伝達する駆動伝達部材を備えた画像読取装置において、前記装置本体の本体フレームを補強する補強板を設け、前記補強板に前記駆動伝達部材を支持する支持軸を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、本体フレームの強度不足により駆動伝達部材を支持する支持軸が傾くことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態の画像形成装置の概略構成図。
図2】本実施形態の原稿搬送部の概略構成図。
図3】原稿搬送部の斜視図。
図4】原稿搬送部の側面カバーを取り外した状態を示す斜視図。
図5】制動機構周辺の拡大図。
図6】補強板の斜視図。
図7】ロータリーダンパーの概略構成図。
図8】制動機構と補強板とを示す正面図。
図9】制動機構を補強板側から見た概略図。
図10図8のA方向から見た概略図。
図11】一方向駆動伝達機構の周辺を示す拡大図。
図12】制動機構カバー部材を取り付けた状態を示す概略図。
図13】光書込ユニットの開閉を制動機構により制動する例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものである。以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0009】
図1は、本実施形態の画像形成装置100の概略構成図である。
画像形成装置100は、原稿Dの画像情報を光学的に読み込む画像読取装置1、トナー像形成手段としての作像部4を備えている。画像読取装置1は、原稿Dの搬送を行う原稿搬送部10と原稿の読取りを行うスキャナ部2とを備えている。
【0010】
原稿搬送部10は、スキャナ部2の上に配設され、スキャナ部2に重なる状態の閉じ姿勢と、スキャナ部2から立ち上がった開いた姿勢とを取り得るようにヒンジによってスキャナ部2に開閉自在に取り付けられている。
【0011】
画像読取装置1は、シートスルー読取方式(自動搬送モード)と、原稿固定読取方式(圧板モード)のいずれにも対応可能なものである。シートスルー読取方式は、原稿Dを原稿搬送部10で搬送しながら、原稿Dの画像情報を読み取る。原稿固定読取方式は、読取対象の原稿をスキャナ部2のコンタクトガラス201(図2参照)上に載置して、コンタクトガラス201に沿って第一画像読取部131(図2参照)をコンタクトガラス201に沿って移動させながら画像を読み取る。
【0012】
本実施形態の画像形成装置100は、ユーザー操作を受け付ける操作受付手段としての操作パネルを有している。この操作パネルの操作により、上述した原稿固定読取方式で原稿を読み取る自動搬送モード(ADFモード)、上述したシートスルー読取方式で原稿を読み取る圧板モードなどの動作モードが任意に設定できる。
【0013】
作像部4は、潜像担持体たる感光体ドラム5と、感光体ドラム表面を所定の電位に帯電させる帯電手段たる帯電部31を備えている。また、スキャナ部2で読み込んだ画像情報に基づいた露光光Lを感光体ドラム5上に照射して潜像を形成する潜像形成手段としての露光部3、感光体ドラム5上の潜像にトナーを付着させて現像する現像手段たる現像部32を備えている。
【0014】
現像部32は、少なくともトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体たる現像ローラ32aを備え、現像ローラ32aにより上記現像剤を感光体ドラム5との対向部へ搬送して、感光体ドラム5の潜像にトナーを付着させている。
【0015】
作像部4の下方には、感光体ドラム5上に形成されたトナー像を用紙Pに転写する転写部7、セットされた原稿Dをスキャナ部2に搬送する原稿搬送部10を備えている。
【0016】
また、用紙Pが収納された給紙部12~14、転写部7に向けて用紙Pを搬送するレジストローラ17,18、用紙P上の未定着画像を定着する定着装置20を備えている。定着装置20には、定着ローラ21、加圧ローラ22が設けられている。また、画像形成装置100には、定着工程後の用紙Pを冷却する冷却装置25を備えている。
【0017】
次に、図1を参照して、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、画像読取装置1により原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。そして、読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部3に送信される。
【0018】
一方、作像部4において、感光体ドラム5は図中の時計方向に回転しており、帯電部31により感光体表面が所定の電位に一様帯電せしめられる(帯電工程)。次に、露光部3から、電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、帯電部31により一様帯電した感光体ドラム5上に向けて発せられ、感光体ドラム上に潜像が形成される(露光工程)。
【0019】
次に、現像部32で感光体上の潜像にトナーを付着させて現像しトナー像を得る(現像工程)。その後、感光体ドラム5上に形成されたトナー像は、転写部7で、レジストローラ17、18により搬送された用紙P上に転写される。
【0020】
用紙Pは、次のようにして転写部7へ搬送される。すなわち、画像形成装置100の複数の給紙部12、13、14のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、最上段の給紙部12が選択されたものとする。)。そして、給紙部12に収納された用紙Pの最上方の1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。
【0021】
その後、用紙Pは、複数の搬送ローラが配設された搬送経路Kを通過して、レジストローラ17、18の位置に達する。そして、レジストローラ17、18の位置に達した用紙Pは、感光体ドラム5上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写部7に向けて搬送される。
【0022】
転写工程後の用紙Pは、転写部7の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達した用紙Pは、定着ローラ21と加圧ローラ22との間に送入されて、定着ローラ21から受ける熱と双方の部材21、22から受ける圧力とによって画像が定着される。
【0023】
画像が定着された用紙Pは、定着ローラ21と加圧ローラ22との間(ニップ部)から送出された後に、冷却装置25によって冷却されて定着性が高められた後、画像形成装置100から排出される。
【0024】
図2は、本実施形態の原稿搬送部10の概略構成図であり、図3は、原稿搬送部10の斜視図である。
【0025】
原稿搬送部10は、読取前の原稿Dを載置するための原稿載置部101、原稿を搬送するための原稿搬送手段たる搬送ユニット102、読取後の原稿をスタックするための原稿スタック台103などを有している。
【0026】
原稿載置部101には、原稿載置部101への原稿のセットを検知するセット検知センサ101b、可動テーブル101a、サイドフェンス101d(図3参照)等を備えている。可動テーブル101aは、原稿給送方向上流側端部が回動軸101cの回りで回動可能に支持されている。底板上昇モータにより回動軸101cの回りで可動テーブル101aが回動することで、可動テーブル101aの原稿給送方向下流側が昇降する。これにより、原稿載置部101に載置された原稿の搬送方向下流側を適切な高さに合わせることができる。
【0027】
セット検知センサ101bは、光学センサであり、原稿載置部101に原稿Dが載置されると、セット検知センサ101bが検知信号を制御部に出力する。セット検知センサ101bは、ピックアップローラ104よりも、原稿搬送方向上流側に設けられる。
【0028】
搬送ユニット102は、搬送手段である複数の搬送ローラ、複数の原稿検知センサ、密着型イメージセンサ(CIS)で構成された第二画像読取部132などを備える。
【0029】
搬送ユニット102は、搬送ローラとして、ピックアップローラ104、リバースローラ105、フィードローラともよばれるプルアウトローラ106、レジストローラ対ともよばれるスキューローラ対107を備える。さらに、搬送ローラとして、中間ローラ対108、画像処理スキューのための読取入口ローラ対109、第一読取出口ローラ対110、第二読取出口ローラ対111、排紙ローラ対112を備える。
【0030】
搬送ユニット102は、原稿検知センサとして、突当センサ121、122、読取入口センサ123、レジストセンサ124、排紙センサ125を備える。第二画像読取部132は、第一読取出口ローラ対110と第二読取出口ローラ対111との間に配置され、原稿の第二面の画像を読み取る。
【0031】
原稿固定読取方式により原稿画像を読み取る場合は、原稿搬送部10を開いて原稿Dをコンタクトガラス201上にセットした後、原稿搬送部10を閉状態にする。この原稿搬送部10の底部には、原稿固定読取方式で原稿を読み取るときに原稿をコンタクトガラス201に圧接するための圧板が設けられている。
【0032】
原稿搬送部10を閉状態にして、操作パネルに対して原稿読取指示操作が行われると、第一画像読取部131を図2中左右方向に移動させながら原稿を読み取る。なお、原稿固定読取方式では、例えば、1枚のA4判原稿の読み取りごとに、制御部から第一画像読取部131に対してゲート信号が送信され、読み取り制御が行われる。
【0033】
シートスルー読取方式により原稿画像を読み取る場合、原稿載置部101に、原稿面(第一面)を上向きにした状態で原稿Dまたは原稿Dの束をセットする。さらに、原稿Dの幅方向(原稿搬送方向に直交する方向)をサイドフェンス101d(図3参照)によって規制し位置決め(位置合わせ)を行う。
【0034】
原稿載置部101に原稿Dまたは原稿Dの束がセットされると、セット検知センサ101bによって原稿Dがセットされたことが検知される。セット検知センサ101bが原稿のセットを検知している状態で操作パネルに対して原稿読取指示操作が行われると、可動テーブル101aを回動させて原稿Dの先端側(原稿搬送方向下流側)を上昇させ、原稿Dの上面をピックアップローラ104に当接させる。
【0035】
次に、ピックアップローラ104が回転駆動し、原稿載置部101の数枚(理想的には1枚)の原稿Dがピックアップされ、リバースローラ105とプルアウトローラ106との当接部である分離ニップへ搬送される。リバースローラ105とプルアウトローラとにより1枚に分離された原稿Dは、プルアウトローラ106によってさらに搬送され、突当センサ121,122によって先端が検知された後、さらに進んで、停止しているスキューローラ対107に突き当たる。
【0036】
その後、原稿Dは、突当センサ122の検知タイミングから予め定められた距離だけ搬送されることで、スキューローラ対107に対して所定量の撓みを持って先端が押し当てられた状態になり、原稿Dのスキューが補正される。
【0037】
スキュー補正後、スキューローラ対107を回転駆動して原稿Dを中間ローラ対108へ向けて搬送する。原稿先端が読取入口センサ123により検出されると、読取入口ローラ対109、第一読取出口ローラ対110、第二読取出口ローラ対111を駆動する。
【0038】
原稿の先端をレジストセンサ124にて検知すると、原稿を第一画像読取部131の手前で一時停止させるとともに、インタフェースを介して画像形成装置の本体制御部に一時停止信号を送信する。
【0039】
次いで、本体制御部より読取開始信号を受信すると、一時停止していた原稿Dの先端が第一画像読み取りに到達するまでに所定の搬送速度に立ち上がるように、増速して搬送させる。そして、原稿Dの先端が第一画像読取部131に到達するタイミングで、第一画像読取部131により原稿の第一面の原稿画像の読取が開始される。
【0040】
また、レジストセンサ124により原稿の後端が検知されると、第一画像読取部131において読取終了のタイミングがとられ、原稿Dの後端が第一画像読取部131を通過するタイミングで読取が終了する。
【0041】
両面読み取りが設定されている場合は、排紙センサ125により原稿の先端が検知されると、第二画像読取部132において読取開始のタイミングがとられ、原稿Dの先端が第二画像読取部132に到達するタイミングで原稿の第二面の原稿画像の読取が開始される。
【0042】
また、排紙センサ125により原稿の後端が検知されると、第二画像読取部132において読取終了のタイミングがとられ、原稿Dの後端が第二画像読取部132を通過するタイミングで読取が終了する。また、排紙センサ125が原稿の先端を検知すると、排紙ローラ対112が回転駆動し、原稿画像が読み取られた原稿Dを原稿スタック台103に向けて排出する。
【0043】
また、排紙センサ125が原稿の先端を検知すると、排紙ローラ対112が回転駆動する。そして、原稿画像が読み取られた原稿Dが、排紙ローラ対112により原稿スタック台103に排出される。
【0044】
原稿搬送部10の搬送ユニット102は、上方を開閉可能とした開閉カバーたる給紙カバー140を有している。給紙カバー140は、ピックアップローラ104、プルアウトローラ106、スキューローラ対107の一方のローラ、中間ローラ対108の一方のローラ等を保持している。また、給紙カバー140には、原稿搬送部10の本体フレーム150(図4参照)に回転自在に支持されるカバー支持軸140aを有している。
【0045】
給紙カバー140に設けられたロックレバー140b(図3参照)を操作してロックを外して、カバー支持軸140aを支点にして図2中の反時計回りに回動させることで給紙カバー140が開かれる。給紙カバー140が開かれることで、原稿搬送路の一部が露出し、原稿搬送路でジャムした原稿Dを容易に取り除くことができる。
【0046】
図4は、原稿搬送部10の側面カバーを取り外した状態を示す斜視図である。
図4に示すように、原稿搬送部10の本体フレーム150の側面板150aには、給紙カバー140を閉じるときに制動をかける制動機構160が設けられている。
【0047】
制動機構160を設けることで、給紙カバー140の閉じるときの速度が速いときは、制動機構160により制動がかかり、給紙カバー140が勢いよく閉じられるのを防止できる。これにより、給紙カバー140を閉じるときに原稿搬送部10に強い衝撃が発生するのを抑制でき、原稿搬送部10の部品等に位置ズレや破損が発生するのを抑制できる。
【0048】
図5は、制動機構160周辺の拡大図であり、図6は、補強板170の斜視図である。
制動機構160は、制動部たるロータリーダンパー168と、給紙カバー140の開閉に伴い回転するカバー支持軸140aの回転力をロータリーダンパー168に伝達する駆動列180とを有している。駆動列180を構成する複数の駆動伝達部材は、補強板170に設けられた3つの支持軸171,172,173に支持されている。ロータリーダンパー168は、後述するカバー部材たる制動機構カバー部材176(図12参照)に保持されている。
【0049】
補強板170は、板金からなり、本体フレーム150の側面板150aよりも板厚が厚くなっている。補強板170は、4箇所をネジ175により本体フレーム150の側面板150aの外側の面に重ね合うようにして締結されている。このように、側面板150aに重ね合わせて補強板170を側面板150aに締結することで、側面板150aの少なくとも補強板170が取り付けられた箇所が補強され、強度アップが図られる。また、補強板170の板厚が、側面板150aよりも板厚よりも厚いため、補強板170の板厚が側面板150aの板厚よりも薄いものに比べて、側面板150aの強度アップを図ることができる。
【0050】
補強板170は、図6に示すように、第一支持軸171と、第二支持軸172と、第三支持軸173とがカシメ固定されている。また、補強板170には、給紙カバー140のカバー支持軸140aを逃げる切り欠き状の逃げ部174aが設けられている。切り欠き状の逃げ部174aを設けることで、カバー支持軸の先端に取り付けられた欠歯ギヤ141を取り外すことなく、補強板170を本体フレーム150から取り外すことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0051】
図7は、ロータリーダンパー168の概略構成図である。
ロータリーダンパー168は、制動軸168aと、制動軸168aに一体的に設けられたロータ部168fとを有している。ロータ部168fは、直線部と円弧部とからなる小判形状であり、本体ケース168gの円形状の収納部168g1に収納されている。収納部168g1内は、キャップ168dにより密閉されており、収納部168g1内には、シリコーンオイル168eが充填されている。制動軸168aは、キャップ168dを貫通しており、キャップ168dと制動軸168aとの間を、Oリング168cによりシールしている。また、本体ケース168gの両側には、後述する制動機構カバー部材176(図12参照)に保持するための切り欠き形状の被保持部168g2が設けられている。
【0052】
制動軸168aに回転力が伝達され、ロータ部168fが回転するとき、ロータ部168fは、収納部168g1に充填されたシリコーンオイル168eの粘性抵抗により制動トルクが発生する。発生する制動トルクは、回転速度により変化し、回転速度が上がるとともに制動トルクが増加する。これにより、給紙カバー140の閉じる速度が速いときは、強い制動トルクが発生し、給紙カバー140を閉じる速度が減速する。その結果、給紙カバー140が勢いよく閉じられるのを抑制できる。
【0053】
次に、制動機構160の駆動列180について説明する。
図8は、制動機構160と補強板170とを示す正面図であり、図9は、制動機構160を補強板170側から見た概略図であり、図10は、図8のA方向から見た概略図である。また、図11は、一方向駆動伝達機構190の周辺を示す拡大図である。
【0054】
制動機構160の駆動列180は、第一段ギヤ181と、第二段ギヤ182と、第三ギヤ183と、一方向駆動伝達機構190とを有している。第一段ギヤ181は、補強板170にカシメ固定された第一支持軸171に回転自在に支持されている。第二段ギヤ182は、補強板170にカシメ固定された第二支持軸172に回転自在に支持されている。第三ギヤ183と一方向駆動伝達機構190は、補強板170にカシメ固定された第三支持軸173に回転自在に支持されている。
【0055】
給紙カバー140のカバー支持軸140aの先端には欠歯ギヤ141が取り付けられており、この欠歯ギヤ141は、第一段ギヤ181の小径ギヤ部181aに噛み合う(図9を参照)。また、第一段ギヤ181の大径ギヤ部181bは、第二段ギヤ182の小径ギヤ部182aと噛み合っており、第二段ギヤ182の大径ギヤ部182bは、第三ギヤ183に噛み合っている。
【0056】
欠歯ギヤ141は、給紙カバー140を少し開くと第一段ギヤ181の小径ギヤ部181aに噛み合い、給紙カバー140を所定角度以上開くと、第一段ギヤ181の小径ギヤ部181aとの噛み合いが外れるようになっている。これにより、給紙カバー140が完全に開かれた状態からある程度閉じ位置へ回動すると、欠歯ギヤ141が第一段ギヤ181の小径ギヤ部181aに噛み合う。その結果、給紙カバー140のカバー支持軸140aの回転力がロータリーダンパー168に伝達され、制動トルクが発生する。よって、給紙カバー140が完全に開かれた状態からある程度閉じ位置へ回動するまでは、小さい力で給紙カバー140を閉じることができる。
【0057】
また、給紙カバー140が完全に開かれた状態からある程度閉じ位置へ回動するまでは、速い速度で閉じることができる。これにより、給紙カバー140を閉じるまでの時間の短縮化を図ることができる。
【0058】
一方向駆動伝達機構190は、図10図11に示すように、入力部材191と出力部材192とを有している。入力部材191は、図11に示すように、第三ギヤ183に設けられた駆動爪部183aに係合する被駆動爪部191aと、入力ラチェット歯部191bと、バネ受け191cとを有している。出力部材192は、出力ラチェット歯部192bと、制動軸168aに取り付けられた制動ギヤ168bに噛み合う出力ギヤ部192aとを有している。
【0059】
各ラチェット歯部191b,192bは、回転方向に沿って、傾斜部と段差部とが交互に形成された鋸歯形状である。入力部材191は、出力ラチェット歯部192bの段差部の高さ以上、軸方向に移動可能に第三支持軸173に支持されている。また、入力部材191と、第三ギヤ183との間には、バネ193が設けられている。入力部材191が、第三ギヤ183側に寄って、入力ラチェット歯部191bの段差部が、出力ラチェット歯部192bの段差部に対向しなくなったときは、バネ193の付勢力で入力部材191のバネ受け191cを出力部材192側へ押し込む構成となっている。
【0060】
給紙カバー140を閉じるときは、入力部材191は、図11の矢印B方向に回動し、入力ラチェット歯部191bの段差部が、出力ラチェット歯部192bの段差部に突き当たる。これにより、入力部材191から出力部材192へ回転力が伝達される。これにより、給紙カバー140が閉じられるときは、給紙カバー140のカバー支持軸140aの回転力が、ロータリーダンパー168に伝達され、制動トルクが発生し、給紙カバー140が勢いよく閉じられるのを防止できる。
【0061】
一方、給紙カバー140を開くときは、入力部材191は、図11の矢印C方向に回動する。このときは、入力ラチェット歯部191bの段差部が、出力ラチェット歯部192bの段差部に突き当たらず、入力部材191が出力部材192に対して空転する。これにより、給紙カバー140を開くときは、給紙カバー140のカバー支持軸140aの回転力が、ロータリーダンパー168に伝達されず、制動トルクが発生しない。これにより、小さい力で給紙カバー140を開くことができる。
なお、一方向駆動伝達機構190として、カムクラッチなどのワンウェイクラッチを用いてもよい。
【0062】
本実施形態の駆動列180は、複数のギヤ設け、複数段で回転速度を増速させて、ロータリーダンパー168に伝達している。具体的には、第一段ギヤ181の大径ギヤ部181bと第二段ギヤ182の小径ギヤ部182aとの間、第二段ギヤ182の大径ギヤ部182bと第三ギヤ183との間、出力ギヤ部192aと制動ギヤ168bとの間の少なくとも3段で回転速度を増速させている。これにより、強い制動トルクを発生させることができ、給紙カバー140が勢いよく閉じられるのを良好に抑制できる。
【0063】
従来、制動機構160の駆動列を構成する駆動伝達部材たる複数のギヤは、本体フレーム150の側面板150aにカシメ固定された支持軸に支持されていた。しかし、本体フレーム150の側面板150aの強度不足により、側面板150aに設けた支持軸が傾いてしまい、カバー支持軸140aの回転力をロータリーダンパー168に良好に伝達できないおそれがあった。側面板150aの板厚を厚くし、本体フレーム150の強度を上げることで、支持軸が傾くのを抑制できるが、装置のコストアップにつながってしまう。また、従来構成では、制動機構160を交換するとき、駆動列を構成する複数のギヤをひとつずつ、本体フレーム150の支持軸から取り外す必要があり、メンテナンス性が悪い。
【0064】
一方、本実施形態では、上述したように、本体フレーム150を補強する補強板170を設け、この補強板170に駆動列180の複数の駆動伝達部材を支持する支持軸171,172,173を設けた。これにより、補強板170により、本体フレーム150の側面板150aの制動機構160の配置箇所の周囲を補強することができる。よって、側面板150aの制動機構160の配置箇所の周囲が、強度不足により変形するのを抑制でき、支持軸171,172,173が傾くのを抑制できる。これにより、カバー支持軸140aの回転力をロータリーダンパー168に良好に伝達することができ、給紙カバー140が勢いよく閉じられるのを良好に抑制できる。
【0065】
本実施形態では、補強板170に支持軸171,172,173を設け、補強板170に駆動列を構成する駆動伝達部材(第一段ギヤ181,第二段ギヤ182,第三ギヤ183および一方向駆動伝達機構190)を支持している。これにより、補強板170を本体フレーム150から取り外すことで、駆動列180を構成する複数の駆動伝達部材を一括で支持軸171,172,173に支持したまま本体フレーム150から取り外すことができ、メンテナンス性が向上する。
【0066】
また、補強板170は、図5に示すように、本体フレーム150の側面板150aの外側の面にネジ止めされている。これにより、補強板170が側面板150aの内側の面にネジ止めされる構成に比べて、補強板170を容易に本体フレーム150から取り外すことができる。これにより、制動機構160の交換を容易に行うことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0067】
また、制動機構160が、本体フレーム150よりも外側に配置されているので、制動機構160のロータリーダンパー168を容易に装置本体から取り外すことができる。これにより、制動機構160の交換を容易に行うことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0068】
図12は、制動機構160をカバーする制動機構カバー部材176を取り付けた状態を示す概略図である。
カバー部材たる制動機構カバー部材176は、補強板170を本体フレーム150の側面板150aに締結するネジ175によって、補強板170と共締めで本体フレーム150の側面板150aに締結されている。このように、制動機構カバー部材176が、本体フレーム150の側面板150aに締結されることで、側面板150aの制動機構160の周囲をより一層補強することができ、側面板150aの制動機構160の周囲の強度をさらに上げることができる。
【0069】
制動機構カバー部材176には、第一支持軸171の先端を保持する第一保持孔176bと、第二支持軸172の先端を保持する第二保持孔176cと、第三支持軸173の先端を保持する第三保持孔176dとを有している。制動機構カバー部材176が、これら支持軸171,172,173の先端を保持することで、これら支持軸171,172,173が、両持ち支持となり、軸倒れを良好に抑制できる。
【0070】
また、制動機構カバー部材176には、ロータリーダンパー168を保持する保持ピン176aが設けられている。ロータリーダンパー168の被保持部168g2に保持ピン176aを嵌め込むことで、ロータリーダンパー168が制動機構カバー部材176に保持される。
【0071】
図12に示すように、制動機構カバー部材176を取り付けることで、制動機構160の駆動列180を構成する駆動伝達部材(第一段ギヤ181,第二段ギヤ182,第三ギヤ183および一方向駆動伝達機構190)が制動機構カバー部材176により覆われる。これにより、装置の安全性を向上させることができる。
【0072】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、開閉部材としての原稿搬送部10のスキャナ部2に対する開閉を制動する制動機構を設け、この制動機構の駆動列を構成する駆動伝達部材を、スキャナ部2の本体フレームを補強する補強板に支持するように構成してもよい。
【0073】
また、画像形成装置の開閉部材に本発明を適用してもよい。
例えば、図13に示す画像形成装置においては、筐体の上カバー56および光書込ユニット27が軸部材51を中心にして回動自在に支持されており、図13の反時計回り方向に回転することで、画像形成装置の筐体に対して開いた状態になる。これにより、プロセスユニット26(K,C,M,Y)を鉛直上方向に引き抜くことで、プロセスユニットを本体から取り出すことができる。
【0074】
この図13に示す画像形成装置においては、光書込ユニット27が勢いよく閉じられると、閉じたときの衝撃で光書込ユニット27内の光学系の位置がずれたり、画像形成装置の機構部等が破損したりするおそれがある。よって、かかる画像形成装置において、本実施形態で説明した制動機構160を設けて、光書込ユニットを閉じるときに制動トルクを発生させ、光書込ユニット27が勢いよく閉じられるのを抑制することができる。また、制動機構の駆動伝達部材を、画像形成装置の本体フレームを補強する補強板に支持することで、制動機構のメンテナンス作業性や制動機構の駆動伝達部材を支持する支持軸の倒れを抑制できる。
【0075】
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
装置本体に対して開閉可能に構成された給紙カバー140などの開閉部材と、ロータリーダンパー168などの制動部および開閉部材の開閉に伴い回転し、制動部に回転力を伝達する駆動伝達部材を備えた画像読取装置1において、装置本体の本体フレーム150を補強する補強板170を設け、補強板170に駆動伝達部材を支持する支持軸を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、補強板により本体フレームが補強されることで、本体フレームの強度不足により制動機構の駆動伝達部材を支持する支持軸が傾くのを抑制できる。また、補強板を本体フレームから取り外すことで、制動機構の駆動伝達部材を支持軸に支持した状態で本体フレームから取り外すことができ、メンテナンス性を高めることができる。
【0076】
(態様2)
態様1において、補強板170が、本体フレーム150の外側面に取り付けられ、ロータリーダンパー168などの制動部および駆動伝達部材は、本体フレーム150よりも外側に配置される。
これによれば、実施形態で説明したように、補強板170が、本体フレーム150の内側面に取り付けられ、かつ、ロータリーダンパー168などの制動部および駆動伝達部材が本体フレームの内側に配置されたものに比べて、容易に、制動部および駆動伝達部材の交換を行うことができ、メンテナンス性を向上することができる。
【0077】
(態様3)
態様1または2において、補強板170の板厚が、補強板170が取り付けられる本体フレーム150の側面板150aなどの側板の板厚よりも厚い。
これによれば、実施形態で説明したように、補強板170の板厚が側面板150aなどの側板の板厚よりも薄いものに比べて、本体フレームの強度アップを図ることができる。
【0078】
(態様4)
態様1乃至3いずれかにおいて、ロータリーダンパー168などの制動部および駆動伝達部材の少なくとも一方をカバーする制動機構カバー部材176などのカバー部材を有する。
これによれば、実施形態で説明したように、安全性を高めることができる。
【0079】
(態様5)
態様4において、制動機構カバー部材176などのカバー部材は、支持軸の先端を保持する。
これによれば、実施形態で説明したように、支持軸を補強板170と制動機構カバー部材176などのカバー部材とで両持ち支持することができ、支持軸の倒れを良好に抑制することができる。
【0080】
(態様6)
態様4または5において、制動機構カバー部材176などのカバー部材は、本体フレーム150に取り付けられている。
これによれば、実施形態で説明したように、制動機構カバー部材176などのカバー部材と補強板170とにより本体フレーム150を補強することができ、より一層、本体フレームの強度アップを図ることができる。
【0081】
(態様7)
態様1乃至6いずれかにおいて、補強板は、板金である。
これによれば、補強板が樹脂部材で構成されたものに比べて、本体フレームの強度アップを図ることができる。
【0082】
(態様8)
態様1乃至7いずれかにおいて、給紙カバー140などの開閉部材を閉じるときの回転力のみ、ロータリーダンパー168などの制動部へ伝達する一方向駆動伝達機構190を有する。
これによれば、実施形態で説明したように、給紙カバー140などの開閉部材を開くときは、制動力が働くことがなくなり、小さい力で開閉部材を開くことができる。
【0083】
(態様9)
原稿の画像を読み取る画像読取装置1と、画像読取装置1で読み取った画像データに基づいて用紙Pなどの記録材上に画像を形成する画像形成装置100であって、画像読取装置として、態様1乃至8いずれかの画像読取装置を用いた。
【0084】
(態様10)
装置本体に対して開閉可能に構成された開閉部材と、制動部および開閉部材の開閉に伴い回転し、制動部に回転力を伝達する駆動伝達部材を備えた画像形成装置において、装置本体の本体フレームを補強する補強板を設け、補強板に前記駆動伝達部材を支持する支持軸を設けたことを特徴とする。
これによれば、実施形態で説明したように、補強板により本体フレームが補強されることで、本体フレームの強度不足により制動機構の駆動伝達部材を支持する支持軸が傾くのを抑制できる。また、補強板を本体フレームから取り外すことで、制動機構の複数の駆動伝達部材を一括で本体フレームから取り外すことができ、メンテナンス性を高めることができる。
【符号の説明】
【0085】
1 :画像読取装置
2 :スキャナ部
10 :原稿搬送部
100 :画像形成装置
101 :原稿載置部
101a :可動テーブル
101b :セット検知センサ
101c :回動軸
101d :サイドフェンス
102 :搬送ユニット
103 :原稿スタック台
104 :ピックアップローラ
105 :リバースローラ
106 :プルアウトローラ
107 :スキューローラ対
108 :中間ローラ対
109 :読取入口ローラ対
110 :第一読取出口ローラ対
111 :第二読取出口ローラ対
112 :排紙ローラ対
121 :突当センサ
122 :突当センサ
123 :読取入口センサ
124 :レジストセンサ
125 :排紙センサ
131 :第一画像読取部
132 :第二画像読取部
140 :給紙カバー
140a :カバー支持軸
140b :ロックレバー
141 :欠歯ギヤ
150 :本体フレーム
150a :側面板
160 :制動機構
168 :ロータリーダンパー(制動部)
168a :制動軸
168b :制動ギヤ
168c :Oリング
168d :キャップ
168e :シリコーンオイル
168f :ロータ部
168g :本体ケース
168g1 :収納部
168g2 :被保持部
170 :補強板
171 :第一支持軸
172 :第二支持軸
173 :第三支持軸
174a :逃げ部
175 :ネジ
176 :制動機構カバー部材
176a :保持ピン
176b :第一保持孔
176c :第二保持孔
176d :第三保持孔
180 :駆動列
181 :第一段ギヤ
181a :小径ギヤ部
181b :大径ギヤ部
182 :第二段ギヤ
182a :小径ギヤ部
182b :大径ギヤ部
183 :第三ギヤ
183a :駆動爪部
190 :一方向駆動伝達機構
191 :入力部材
191a :被駆動爪部
191b :入力ラチェット歯部
191c :バネ受け
192 :出力部材
192a :出力ギヤ部
192b :出力ラチェット歯部
193 :バネ
201 :コンタクトガラス
D :原稿
P :用紙
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】
【特許文献1】特開2010-045695号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13