(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107834
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】フライバック電源装置及びスイッチング制御回路
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20240802BHJP
【FI】
H02M3/28 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011964
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】日清紡マイクロデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】三添 公義
(72)【発明者】
【氏名】宮島 一之
(72)【発明者】
【氏名】久保田 仁史輝
(72)【発明者】
【氏名】海瀬 兼介
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA15
5H730AS01
5H730AS04
5H730AS05
5H730BB43
5H730BB57
5H730DD04
5H730EE02
5H730EE07
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD25
5H730FG04
5H730FG26
(57)【要約】
【課題】小型化を図ったフライバック電源装置及びスイッチング制御回路を提供する。
【解決手段】通電時間判定回路6が、補助巻線L3の誘起電圧V3に基づいてトランジスタMN1がオフ期間中における補助巻線L3の通電時間T
2を計測し、計測した通電時間T
2が予め定めた時間幅内か、時間幅の下限値以下か、時間幅の上限値以上かを判定する。オン時間切替回路8が、判定結果保持回路7により保持された判定結果に基づいてトランジスタMN1のオン時間を段階的に切り替える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次巻線及び二次巻線が磁気結合されたトランスと、
前記一次巻線に供給される入力電圧をオンオフする第1のスイッチ素子と、
前記第1のスイッチ素子のオンオフを制御して、前記二次巻線側から出力される、前記入力電圧を昇圧または降圧した出力電圧を制御するスイッチング制御回路とを備えた
フライバック電源装置であって、
前記トランスには、前記二次巻線の誘起電圧に比例した同極性の電圧を誘起する補助巻線が磁気結合され、
前記出力電圧に応じたフィードバック電圧が一定となるように前記第1のスイッチ素子のオフ時間を制御するオフ時間制御回路と、
前記補助巻線の誘起電圧に基づいて前記第1のスイッチ素子がオフ期間中における前記補助巻線の通電時間を計測し、計測した前記通電時間が予め定めた時間幅内か、前記時間幅の下限値以下か、前記時間幅の上限値以上かを判定する通電時間判定回路と、
前記第1のスイッチ素子の前記オフ期間中に前記通電時間判定回路から出力された判定結果を前記第1のスイッチ素子のオン期間中まで保持する判定結果保持回路と、
前記判定結果保持回路により保持された前記判定結果に基づいて前記第1のスイッチ素子のオン時間を段階的に切り替えるオン時間切替回路とを備え、
前記オン時間切替回路は、前記通電時間が前記時間幅の前記下限値以下である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階増加させ、前記通電時間が前記時間幅の前記上限値以上である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階減少させ、前記通電時間が前記時間幅内である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を変化させない、
フライバック電源装置。
【請求項2】
請求項1に記載のフライバック電源装置において、
前記通電時間判定回路は、
前記補助巻線の前記誘起電圧とグランド電圧とを比較する第1のコンパレータと、
前記第1のコンパレータの比較結果が入力され、前記第1のスイッチ素子のオフ後に前記補助巻線の前記誘起電圧が正電圧から負電圧となったタイミングでワンショットパルスを出力するワンショットパルス回路と、
電流源と、
前記電流源から供給される電流により充電される第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサの両端電圧と前記時間幅の前記下限値に応じた下限電圧とを比較する第2のコンパレータと、
前記第1のコンデンサの両端電圧と前記時間幅の前記上限値に応じた上限電圧とを比較する第3のコンパレータと、
前記第2のコンパレータ及び前記第3のコンパレータの比較結果と前記ワンショットパルスが入力され、前記ワンショットパルスが出力されたタイミングで、前記第1のコンデンサの両端電圧が前記下限電圧以下の場合、または、前記第1のコンデンサの両端電圧が前記上限値以上の場合、トリガ信号を出力し、前記第1のコンデンサの両端電圧が前記下限値より大きくかつ前記上限値より小さい場合、前記トリガ信号を出力しない論理回路とを有する、
フライバック電源装置。
【請求項3】
請求項2に記載のフライバック電源装置において、
前記電流源は、前記出力電圧が低くなるに従って小さくなる前記電流を前記第1のコンデンサに供給する、
フライバック電源装置。
【請求項4】
請求項2に記載のフライバック電源装置において、
前記判定結果保持回路は、前記トリガ信号が出力される毎に前記第2のコンパレータまたは前記第3のコンパレータの比較結果に応じてカウント値をカウントアップまたはカウントダウンするアップ/ダウンカウンタを有し、
前記アップ/ダウンカウンタは、前記カウント値を前記判定結果として前記オン時間切替回路に対して出力する、
フライバック電源装置。
【請求項5】
請求項1に記載のフライバック電源装置において、
前記オン時間切替回路は、
所定電流が流れる第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタに流れる電流を折り返す複数の第2のトランジスタと、
複数の前記第2のトランジスタに各々直列接続される複数の第2のスイッチ素子と、
複数の前記第2のスイッチ素子にそれぞれ接続された第2のコンデンサと、
前記第2のコンデンサの両端電圧と閾値電圧とを比較し、前記第1のスイッチ素子をオフするターンオフ信号を出力する第4のコンパレータと、を有し、
前記判定結果保持回路から出力される判定結果に基づいて複数の前記第2のスイッチ素子のオンオフが制御される、
フライバック電源装置。
【請求項6】
請求項1に記載のフライバック電源装置において、
前記一次巻線に直列接続された前記一次巻線に流れる電流を検出するためのセンス抵抗と、
前記第1のスイッチ素子がオンからオフに切り替わるタイミングで、前記センス抵抗の両端電圧をサンプリングし、サンプリングした前記センス抵抗の前記両端電圧が予め定めた電圧幅内か、前記電圧幅の下限電圧以下か、前記電圧幅の上限電圧以上かを判定する電圧判定回路と、
前記判定結果保持回路に出力する前記判定結果を前記通電時間判定回路と前記電圧判定回路との間で切り替える切替回路と、を備え、
前記判定結果保持回路は、前記電圧判定回路に切り替えられている間、前記電圧判定回路からの前記判定結果を前記第1のスイッチ素子のオン期間中まで保持し、
前記オン時間切替回路は、前記電圧判定回路に切り替えられている間、前記判定結果保持回路により保持された前記判定結果が、サンプリングした前記センス抵抗の前記両端電圧が前記電圧幅の前記下限電圧以下である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階増加させ、サンプリングした前記センス抵抗の前記両端電圧が前記電圧幅の前記上限電圧以上である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階減少させ、サンプリングした前記センス抵抗の前記両端電圧が前記電圧幅内である場合、前記オン時間を変化させない、
フライバック電源装置。
【請求項7】
フライバック電源装置が備えたトランスの一次巻線に供給される入力電圧をオンオフする第1のスイッチ素子を制御して、前記トランスの二次巻線側から出力される出力電圧を制御するスイッチング制御回路であって、
前記トランスには、前記二次巻線の誘起電圧に比例した同極性の電圧を誘起する補助巻線が磁気結合され、
前記出力電圧に応じたフィードバック電圧が一定となるように前記第1のスイッチ素子のオフ時間を制御するオフ時間制御回路と、
前記補助巻線の誘起電圧に基づいて前記第1のスイッチ素子がオフ期間中における前記補助巻線の通電時間を計測し、計測した前記通電時間が予め定めた時間幅内か、前記時間幅の下限値以下か、前記時間幅の上限値以上かを判定する通電時間判定回路と、
前記第1のスイッチ素子の前記オフ期間中に前記通電時間判定回路から出力された前記判定結果を前記第1のスイッチ素子のオン期間中まで保持する判定結果保持回路と、
前記判定結果保持回路により保持された前記判定結果に基づいて前記第1のスイッチ素子のオン時間を段階的に切り替えるオン時間切替回路とを備え、
前記オン時間切替回路は、前記通電時間が前記時間幅の前記下限値以下である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階増加させ、前記通電時間が前記時間幅の前記上限値以上である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階減少させ、前記通電時間が前記時間幅内である場合、前記オン時間を変化させない、
スイッチング制御回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フライバック電源装置及びスイッチング制御回路、に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フライバック電源装置として、出力電圧が一定になるようにトランスに磁気結合された一次巻線に直列接続されたトランジスタのオフ時間を制御するとともに、一次巻線のピーク電流が閾値以下となるようにトランジスタのオン時間を設定するものが提案されている(例えば特許文献1)。以上のように一次巻線に流れるピーク電流を閾値以下とすることにより、一次巻線に流れる電流を抑えることができ、トランスの小型化を図ることができる。
【0003】
しかしながら、上述した従来のフライバック電源装置では、入力電圧が高電圧の場合、トランジスタのオン時間が短くなり、一次巻線のピーク電流を正確に制御することが困難である、という課題があった。
【0004】
そこで、オン時間を予め設定された時間に固定するコンスタントオンタイム方式が提案されているが、コンスタントオンタイム方式では、入力電圧が低下すると十分な電力を出力できなくなる可能性がある。そこで、入力電圧を検出し、検出した入力電圧に応じてトランジスタのオン時間を制御することも考えられる。しかしながら、入力電圧が高電圧であった場合、これを分圧抵抗でセンスするには、高耐圧の抵抗を複数使用する必要があり電源モジュールのサイズが増大する、という虞があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型化を図ったフライバック電源装置及びスイッチング制御回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係るフライバック電源装置及びスイッチング制御回路は、下記の[1]~[7]を特徴としている。
[1]
一次巻線及び二次巻線が磁気結合されたトランスと、
前記一次巻線に供給される入力電圧をオンオフする第1のスイッチ素子と、
前記第1のスイッチ素子のオンオフを制御して、前記二次巻線側から出力される、前記入力電圧を昇圧または降圧した出力電圧を制御するスイッチング制御回路とを備えた
フライバック電源装置であって、
前記トランスには、前記二次巻線の誘起電圧に比例した同極性の電圧を誘起する補助巻線が磁気結合され、
前記出力電圧に応じたフィードバック電圧が一定となるように前記第1のスイッチ素子のオフ時間を制御するオフ時間制御回路と、
前記補助巻線の誘起電圧に基づいて前記第1のスイッチ素子がオフ期間中における前記補助巻線の通電時間を計測し、計測した前記通電時間が予め定めた時間幅内か、前記時間幅の下限値以下か、前記時間幅の上限値以上かを判定する通電時間判定回路と、
前記第1のスイッチ素子の前記オフ期間中に前記通電時間判定回路から出力された判定結果を前記第1のスイッチ素子のオン期間中まで保持する判定結果保持回路と、
前記判定結果保持回路により保持された前記判定結果に基づいて前記第1のスイッチ素子のオン時間を段階的に切り替えるオン時間切替回路とを備え、
前記オン時間切替回路は、前記通電時間が前記時間幅の前記下限値以下である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階増加させ、前記通電時間が前記時間幅の前記上限値以上である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階減少させ、前記通電時間が前記時間幅内である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を変化させない、
フライバック電源装置であること。
[2]
[1]に記載のフライバック電源装置において、
前記通電時間判定回路は、
前記補助巻線の前記誘起電圧とグランド電圧とを比較する第1のコンパレータと、
前記第1のコンパレータの比較結果が入力され、前記第1のスイッチ素子のオフ後に前記補助巻線の前記誘起電圧が正電圧から負電圧となったタイミングでワンショットパルスを出力するワンショットパルス回路と、
電流源と、
前記電流源から供給される電流により充電される第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサの両端電圧と前記時間幅の前記下限値に応じた下限電圧とを比較する第2のコンパレータと、
前記第1のコンデンサの両端電圧と前記時間幅の前記上限値に応じた上限電圧とを比較する第3のコンパレータと、
前記第2のコンパレータ及び前記第3のコンパレータの比較結果と前記ワンショットパルスが入力され、前記ワンショットパルスが出力されたタイミングで、前記第1のコンデンサの両端電圧が前記下限電圧以下の場合、または、前記第1のコンデンサの両端電圧が前記上限値以上の場合、トリガ信号を出力し、前記第1のコンデンサの両端電圧が前記下限値より大きくかつ前記上限値より小さい場合、前記トリガ信号を出力しない論理回路とを有する、
フライバック電源装置であること。
[3]
[2]に記載のフライバック電源装置において、
前記電流源は、前記出力電圧が低くなるに従って小さくなる前記電流を前記第1のコンデンサに供給する、
フライバック電源装置であること。
[4]
[2]に記載のフライバック電源装置において、
前記判定結果保持回路は、前記トリガ信号が出力される毎に前記第2のコンパレータまたは前記第3のコンパレータの比較結果に応じてカウント値をカウントアップまたはカウントダウンするアップ/ダウンカウンタを有し、
前記アップ/ダウンカウンタは、前記カウント値を前記判定結果として前記オン時間切替回路に対して出力する、
フライバック電源装置であること。
[5]
[1]に記載のフライバック電源装置において、
前記オン時間切替回路は、
所定電流が流れる第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタに流れる電流を折り返す複数の第2のトランジスタと、
複数の前記第2のトランジスタに各々直列接続される複数の第2のスイッチ素子と、
複数の前記第2のスイッチ素子にそれぞれ接続された第2のコンデンサと、
前記第2のコンデンサの両端電圧と閾値電圧とを比較し、前記第1のスイッチ素子をオフするターンオフ信号を出力する第4のコンパレータと、を有し、
前記判定結果保持回路から出力される判定結果に基づいて複数の前記第2のスイッチ素子のオンオフが制御される、
フライバック電源装置であること。
[6]
[1]に記載のフライバック電源装置において、
前記一次巻線に直列接続された前記一次巻線に流れる電流を検出するためのセンス抵抗と、
前記第1のスイッチ素子がオンからオフに切り替わるタイミングで、前記センス抵抗の両端電圧をサンプリングし、サンプリングした前記センス抵抗の前記両端電圧が予め定めた電圧幅内か、前記電圧幅の下限電圧以下か、前記電圧幅の上限電圧以上かを判定する電圧判定回路と、
前記判定結果保持回路に出力する前記判定結果を前記通電時間判定回路と前記電圧判定回路との間で切り替える切替回路と、を備え、
前記判定結果保持回路は、前記電圧判定回路に切り替えられている間、前記電圧判定回路からの前記判定結果を前記第1のスイッチ素子のオン期間中まで保持し、
前記オン時間切替回路は、前記電圧判定回路に切り替えられている間、前記判定結果保持回路により保持された前記判定結果が、サンプリングした前記センス抵抗の前記両端電圧が前記電圧幅の前記下限電圧以下である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階増加させ、サンプリングした前記センス抵抗の前記両端電圧が前記電圧幅の前記上限電圧以上である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階減少させ、サンプリングした前記センス抵抗の前記両端電圧が前記電圧幅内である場合、前記オン時間を変化させない、
フライバック電源装置であること。
[7]
フライバック電源装置が備えたトランスの一次巻線に供給される入力電圧をオンオフする第1のスイッチ素子を制御して、前記トランスの二次巻線側から出力される出力電圧を制御するスイッチング制御回路であって、
前記トランスには、前記二次巻線の誘起電圧に比例した同極性の電圧を誘起する補助巻線が磁気結合され、
前記出力電圧に応じたフィードバック電圧が一定となるように前記第1のスイッチ素子のオフ時間を制御するオフ時間制御回路と、
前記補助巻線の誘起電圧に基づいて前記第1のスイッチ素子がオフ期間中における前記補助巻線の通電時間を計測し、計測した前記通電時間が予め定めた時間幅内か、前記時間幅の下限値以下か、前記時間幅の上限値以上かを判定する通電時間判定回路と、
前記第1のスイッチ素子の前記オフ期間中に前記通電時間判定回路から出力された前記判定結果を前記第1のスイッチ素子のオン期間中まで保持する判定結果保持回路と、
前記判定結果保持回路により保持された前記判定結果に基づいて前記第1のスイッチ素子のオン時間を段階的に切り替えるオン時間切替回路とを備え、
前記オン時間切替回路は、前記通電時間が前記時間幅の前記下限値以下である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階増加させ、前記通電時間が前記時間幅の前記上限値以上である場合、前記第1のスイッチ素子の前記オン時間を1段階減少させ、前記通電時間が前記時間幅内である場合、前記オン時間を変化させない、
スイッチング制御回路であること。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、小型化を図ったフライバック電源装置及びスイッチング制御回路を提供することができる。
【0009】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態における本発明のフライバック電源装置としてのフライバックコンバータを示す回路図である。
【
図2】
図2は、トランジスタMN1のオンオフ状態、一次巻線、二次巻線に流れる電流、補助巻線の出力電圧、ワンショットパルス回路の出力のタイムチャートである。
【
図3】
図3は、
図1に示す通電時間判定回路の詳細を示す回路図である。
【
図4】
図4は、コンデンサC
DCTの両端電圧V
CDCT、コンパレータCp2の出力、コンパレータCp3の出力、NAND回路の出力のタイムチャートである。
【
図5】
図5は、
図1に示す判定結果保持回路、オン時間切替回路、ドライバ回路の詳細を示す回路図である。
【
図6】
図6は、入力電圧とオン時間、ピーク電流との関係を示すグラフである。
【
図7】
図7は、第2実施形態で用いられる
図3に示す電流源の詳細を示す回路図である。
【
図8】
図8は、第3実施形態における本発明のフライバック電源装置としてのフライバックコンバータを示す回路図である。
【
図9】
図9は、
図8に示す電圧判定回路の詳細を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0012】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態におけるフライバック電源装置としてのフライバックコンバータ1について説明する。
図1に示すように、フライバックコンバータ1は、入力電圧V
INをトランスTRにより昇圧または降圧して直流の出力電圧V
OUTとして出力する。
【0013】
フライバックコンバータ1は、一次巻線L1、二次巻線L2及び補助巻線L3が電磁結合されたトランスTRと、一次巻線L1に供給する入力電圧VINをオンオフする第1のスイッチ素子としてのトランジスタMN1と、トランジスタMN1とグランドとの間に接続されたセンス抵抗Rsと、二次巻線L2に流れる電流を整流するダイオードD1と、平滑用の出力コンデンサCOUTと、トランジスタMN1のオンオフを制御するスイッチング制御回路2とを備えている。
【0014】
一次巻線L1、二次巻線L2及び補助巻線L3は、トランスTRのコアに巻き付けられている。一次巻線L1と二次巻線L2とは逆極性となるようにコアに巻かれている。二次巻線L2と補助巻線L3とは同極性となるようにコアに巻かれている。一次巻線L1は、入力電圧VINを出力する直流電源3の正極とトランジスタMN1のドレインとの間に接続されている。トランジスタMN1は、Nchの電界効果トランジスタから構成されている。トランジスタMN1は、ドレインが一次巻線L1に接続され、ソースがセンス抵抗Rsに接続されている。センス抵抗Rsは、トランジスタMN1のソースとグランドとの間に接続されている。
【0015】
二次巻線L2は、一端がダイオードD1のアノードに接続されている。ダイオードD1は、二次巻線L2の一端と出力コンデンサCOUTの一端との間に接続されている。出力コンデンサCOUTは、他端が二次巻線L2の他端に接続されている。補助巻線L3は、グランドと電圧検出用抵抗Rfb1,Rfb2との間に接続されている。
【0016】
本実施形態では、説明を簡単にするために、二次巻線L2の巻数と補助巻線L3の巻数とを同じにしている。このため、補助巻線L3には、二次巻線L2の両端に発生する電圧と同じ電圧が両端に発生する。
【0017】
次に、スイッチング制御回路2について説明する前に、フライバックコンバータ1の基本的な動作について
図2を参照して説明する。同図に示すように、上述したトランジスタMN1がオンすると、入力電圧V
INが一次巻線L1に供給され、一次巻線L1に電流I1が流れる。この電流I1によりトランスTRのコアに磁気エネルギーが蓄えられる。また、このとき、出力コンデンサC
OUTが負荷4(
図1参照)により放電される。
【0018】
一次巻線L1に流れる電流I1は、トランジスタMN1がオンしてからの経過時間に応じて増加し、トランジスタMN1がオフに切り替わる辺りでピークとなる。また、一次巻線L1に電流が流れている間、二次巻線L2には誘導起電力が発生するが、ダイオードD1により遮断され、二次巻線L2には電流が流れず、トランスTRのエネルギーは流出しない。一次巻線L1に電流が流れている間、補助巻線L3にも同様に誘導起電力が発生し、補助巻線L3の誘起電圧V3は負電圧となる。なお、電圧検出用抵抗Rfb1,Rfb2は抵抗値が大きな値に設定されているため、誘導起電力が発生しても補助巻線L3にはほとんど電流が流れず、トランスTRのエネルギーはほぼ流出しない。
【0019】
次に、トランジスタMN1をオフすると、トランスTRのコアに蓄えられた磁気エネルギーが二次巻線L2、ダイオードD1を介して電流として出力コンデンサCOUTに出力され、出力コンデンサCOUTが充電される。電圧検出用抵抗Rfb1,Rfb2は抵抗値が大きな値に設定されているため、電圧検出用抵抗Rfb1,Rfb2に流れる電流は、負荷4に流れる電流に対して無視できるほど小さい。よって、トランスTRのコアに蓄えられた磁気エネルギーは、ほとんどが二次巻線L2に流れる電流として消費される。
【0020】
二次巻線L2に流れる電流I2は、トランジスタMN1がオフしてからの経過時間に応じて減少し、コアに蓄えられた磁気エネルギーが0になると電流も0となる。二次巻線L2に電流が流れている間、補助巻線L3には二次巻線L2と同様の電圧が発生するため、補助巻線L3の誘起電圧V3は正電圧となる。二次巻線L2に流れる電流が0となると、補助巻線L3の誘起電圧V3は一旦負電圧となった後、0に収束する。
【0021】
次に、再びトランジスタMN1をオンして、これを繰り返す。すなわち、二次巻線L2から出力される電流は出力コンデンサCOUTにより平滑化されて直流の出力電圧VOUTとして出力される。
【0022】
次に、スイッチング制御回路2の詳細について説明する。スイッチング制御回路2は、出力電圧V
OUTが目標値となるようにトランジスタMN1のオンオフを制御する回路である。
図1に示すように、スイッチング制御回路2は、電圧検出用抵抗Rfb1,Rfb2と、オフ時間制御回路5と、通電時間判定回路6と、判定結果保持回路7と、オン時間切替回路8と、ドライバ回路9とを備えている。
【0023】
電圧検出用抵抗Rfb1,Rfb2は、補助巻線L3とグランドとの間に直列接続され、電圧検出用抵抗Rfb1,Rfb2の接続点から補助巻線L3の誘起電圧V3を分圧したフィードバック電圧Vfbを出力する。
【0024】
オフ時間制御回路5は、出力電圧VOUTが目標値になるようにトランジスタMN1のオフ時間(オフからオンまでの時間)を制御するターンオン信号SONをドライバ回路9に出力する。二次巻線L2に電流I2が流れている間に発生する補助巻線L3の誘起電圧V3は、出力電圧VOUTに比例する。本実施形態では、オフ時間制御回路5にはフィードバック電圧Vfbが供給され、オフ時間制御回路5は、二次巻線L2に電流I2が流れている間のフィードバック電圧Vfbが目標値になるようにオフ時間を制御して、出力電圧VOUTを目標値で一定に制御する。
【0025】
通電時間判定回路6,判定結果保持回路7,オン時間切替回路8は、入力電圧V
INが小さくなるに従ってトランジスタMN1のオン時間(オンからオフまでの時間)を段階的に長くするターンオフ信号S
OFFをドライバ回路9に出力して、出力電力不足の抑制を図る。本実施形態の特徴は、入力電圧V
INの検出に代えて、入力電圧V
INに比例する二次巻線L2の通電時間T
2(
図2参照)を補助巻線L3の誘起電圧V3に基づいて計測する点である。
【0026】
下記の式(1)に示すように、一次巻線L1のピーク電流IPKと入力電圧VINとは比例関係にある。また、下記の式(2)に示すように、ピーク電流IPKと補助巻線L3の誘起電圧V3が正電圧となる通電時間T2との関係も比例関係にある。式(1)、(2)より、補助巻線L3の通電時間T2は、入力電圧VINと比例関係にあることが分かる。
【0027】
【0028】
TON:トランジスタMN1のオン時間
L1:一次巻線L1のインダクタンス
【0029】
【0030】
L2:二次巻線L2,補助巻線L3のインダクタンス
【0031】
通電時間判定回路6は、トランジスタMN1のオフ期間中に補助巻線L3の誘起電圧V3に基づいて測定した補助巻線L3の通電時間T2が予め定められた時間幅内か、時間幅の下限値以下か、時間幅の上限値以上かを判定し、判定結果を出力する。
【0032】
判定結果保持回路7は、トランジスタMN1のオフ期間中に通電時間判定回路6により出力された判定結果をトランジスタMN1がオンとなっても保持して、判定結果に応じてオン時間切替回路8のオン時間を切り替える回路である。
【0033】
オン時間切替回路8は、判定結果保持回路7により保持された判定結果に基づいてオン時間を段階的に切り替え、切り替えたオン時間に制御するターンオフ信号SOFFをドライバ回路9に出力する。ドライバ回路9は、オフ時間制御回路5から出力されるターンオン信号SONの出力に応じてトランジスタMN1をオフからオンに切り替え、オン時間切替回路8から出力されるターンオフ信号SOFFの出力に応じてトランジスタMN1をオンからオフに切り替えるゲート電圧VgをトランジスタMN1のゲートに出力する回路である。
【0034】
次に、
図3を参照して、通電時間判定回路6の詳細について説明する。通電時間判定回路6は、第1のコンパレータとしてのコンパレータCp1と、ワンショットパルス回路61とを備えている。コンパレータCp1の反転入力には、電圧検出用抵抗Rfb1,Rfb2の接続点が接続され、フィードバック電圧Vfbが入力される。コンパレータCp1の非反転入力にはグランドが接続される。コンパレータCp1は、フィードバック電圧Vfbがグランドよりも高く正電圧の間、Loレベルを出力し、フィードバック電圧Vfbがグランドよりも低く負電圧の間、Hiレベルを出力する。
【0035】
ワンショットパルス回路61のトリガ端子には、コンパレータCp1の出力が接続される。ワンショットパルス回路61のリセット端子には、トランジスタMN2のゲートが接続され、ゲート電圧Vgが入力される。即ち、
図2に示すように、ワンショットパルス回路61は、補助巻線L3の通電が終了して、誘起電圧V3、フィードバック電圧Vfbが正電圧から負電圧に切り替わったタイミングでワンショットパルスP1を出力する。
【0036】
また、
図3に示すように、通電時間判定回路6は、電流源62と、電流源62により充電される第1のコンデンサとしてのコンデンサC
DCTと、コンデンサC
DCTを放電するためのトランジスタMN2と、第2、第3のコンパレータとしての2つのコンパレータCp2,Cp3と、論理回路としてのNAND回路63,AND回路64とを備えている。
【0037】
電流源62とコンデンサCDCTとは直列接続され、電流源62から供給される電流IDCTによりコンデンサCDCTは充電される。トランジスタMN2は、Nchの電界効果トランジスタから構成される。トランジスタMN2は、コンデンサCDCTに並列接続されている。詳しく説明すると、トランジスタMN2は、ドレインがコンデンサCDCTと電流源62との接続点に接続され、ソースがグランドに接続されている。トランジスタMN2のゲートは、トランジスタMN1のゲートが接続され、ゲート電圧Vgが供給される。
【0038】
以上の構成によれば、トランジスタMN1がオフすると、トランジスタMN2がオフして、コンデンサCDCTは電流IDCTにより充電される。トランジスタMN1がオンすると、トランジスタMN2がオンして、コンデンサCDCTは放電される。
【0039】
コンパレータCp2の非反転入力には、コンデンサC
DCTと電流源62の接続点が接続され、コンデンサC
DCTの両端電圧V
CDCTが入力される。コンパレータCp2の反転入力には、下限電圧V
TLDCTが入力される。
図4に示すように、下限電圧V
TLDCTは、予め定めた時間幅の下限値T
2MINだけコンデンサC
DCTを電流I
DCTで充電したときの両端電圧V
CDCTと等しくなるように設定される。本実施形態では、
図3に示すように、下限電圧V
TLDCTは、直流電源65から出力される電圧V
RDCTを抵抗R
CDT1,R
CDT2で分圧して得ることができる。
【0040】
コンパレータCp3の反転入力には、コンデンサC
DCTと電流源62の接続点が接続され、コンデンサC
DCTの両端電圧V
CDCTが入力される。コンパレータCp3の非反転入力には、上限電圧V
THDCTが入力される。
図4に示すように、上限電圧V
THDCTは、予め定めた時間幅の上限値T
2MAXだけコンデンサC
DCTを電流I
DCTで充電したときの両端電圧V
CDCTと等しくなるように設定される。本実施形態では、
図3に示すように、上限電圧V
THDCTは、直流電源65から出力される電圧V
RDCTから得ている(即ちV
THDCT=V
RDCT)。
【0041】
NAND回路63の2つの入力には、それぞれコンパレータCp2,Cp3の出力が接続されている。AND回路64の2つの入力には、それぞれNAND回路63の出力と、ワンショットパルス回路61の出力とが接続されている。
【0042】
以上の構成によれば、
図3及び
図4に示すように、トランジスタMN1,MN2がオフしてからの経過時間が下限値T
2MINに達するとコンパレータCp2の出力がLoレベルからHiレベルに反転する。また、トランジスタMN1,MN2がオフしてからの経過時間が上限値T
2MAXに達するとコンパレータCp3の出力がHiレベルからLoレベルに反転する。NAND回路63の出力は、トランジスタMN1,MN2がオフしてからの経過時間が下限値T
2MIN以下の間はHiレベルとなり、予め定めた時間幅内であればLoレベルとなり、上限値T
2MAX以上となるとHiレベルとなる。
【0043】
よって、補助巻線L3の通電時間T2が予め定めた時間幅内の場合、NAND回路63の出力がLoレベルの間にワンショットパルスP1が出力されるため、AND回路64からはHiレベルのトリガ信号STRIGが出力されない。一方、補助巻線L3の通電時間T2が下限値T2MIN以下、上限値T2MAX以上の場合、NAND回路63の出力がHiレベルの間にワンショットパルスP1が出力される。このため、AND回路64からは、ワンショットパルスP1が出力されるタイミングでHiレベルのトリガ信号STRIGが出力される。
【0044】
また、通電時間T2が下限値T2MIN以下の場合、トリガ信号STRIGが出力されたタイミングでコンパレータCp2から出力されるアップダウン信号SUP/DOWNはLoレベルとなる。通電時間T2が上限値T2MAX以上の場合、トリガ信号STRIGが出力されたタイミングでコンパレータCp2から出力されるアップダウン信号SUP/DOWNはHiレベルとなる。
【0045】
次に、
図5を参照して、判定結果保持回路7について説明する。判定結果保持回路7は、アップ/ダウンカウンタ71を備えている。アップ/ダウンカウンタ71は、トリガ信号S
TRIGが出力されると、アップダウン信号S
UP/DOWNがLoレベルの場合、カウント値を1ビット分、カウントダウンする。一方、アップ/ダウンカウンタ71は、トリガ信号S
TRIGが出力されると、アップダウン信号S
UP/DOWNがHiレベルの場合、カウント値を1ビット分、カウントアップする。
【0046】
次に、
図5を参照してオン時間切替回路8について説明する。オン時間切替回路8は、カレントミラー回路81と、カレントミラー回路81からの出力電流により充電される第2のコンデンサとしてのコンデンサC
TONと、トランジスタMN3と、NOT回路82と、第4のコンパレータとしてのコンパレータCp4とを備えている。
【0047】
カレントミラー回路81は、アップ/ダウンカウンタ71からのカウント値に応じて出力電流を段階的に切り替えることができる。カレントミラー回路81は、第1のトランジスタとしてのトランジスタMP1と、第2のトランジスタとしてのトランジスタMP21~MP2Nと、抵抗RMINONと、アンプAmp1と、第2のスイッチ素子としてのスイッチS1~SNとを備えている。
【0048】
トランジスタMP1,MP21~MP2Nは、Pchの電界効果トランジスタから構成されている。トランジスタMP1は、ソースが直流電源の正極に接続され、ドレインが抵抗RMINONを介してグランドに接続され、ゲートがアンプAmp1の出力に接続されている。アンプAmp1の非反転入力には、トランジスタMP1と抵抗RMINONの接続点が接続される。アンプAmp1の反転入力には、直流電源84が接続され、直流電源84から出力される電圧VRIONが供給される。トランジスタMP1には、電圧VRION、抵抗RMINONに応じた電流IMINが流れる。なお、スイッチング制御回路2がICチップから構成されている場合、抵抗RMINONについては外付けの抵抗とすることにより、トランスTRの仕様に合わせて抵抗RMINONの抵抗値を変更して、オン時間を設定することができる。
【0049】
トランジスタMP21~MP2Nは、ソースが直流電源の正極に接続され、ドレインがスイッチS1~SNをそれぞれ介してコンデンサCTONに接続されている。トランジスタMP21~MP2Nのゲートは、トランジスタMP1のゲートに接続されている。トランジスタMP21~MP2Nはそれぞれ、トランジスタMP1に流れる電流IMINを折り返してコンデンサCTONに供給する。従って、スイッチS1~SNのオンオフを制御することにより、カレントミラー回路81からコンデンサCTONに供給する出力電流を切り替えることができる。なお、トランジスタMP21~MP2Nの電流は、それぞれ、トランジスタMP1とのゲート幅の比に応じた電流となる。例えば、トランジスタMP1とトランジスタMP21とのゲート幅の比がm21であった場合は、トランジスタMP21に流れる電流は電流IMIN×m21となり、ゲート幅の設定により所望の出力電流とすることが可能である。
【0050】
コンデンサCTONは、カレントミラー回路81とグランドとの間に接続されている。トランジスタMN3は、Nchの電界効果トランジスタから構成されている。トランジスタMN3は、ドレインがコンデンサCTONとカレントミラー回路81との接続点に接続され、ソースがグランドに接続されている。トランジスタMN3のゲートは、NOT回路82を介してトランジスタMN1のゲートに接続され、反転したゲート電圧Vgが供給される。
【0051】
コンパレータCp4の非反転入力には、コンデンサCTONとカレントミラー回路81との接続点が接続されている。コンパレータCp4の反転入力には、直流電源83が接続され、直流電源83から出力される閾値電圧としての電圧VRCTONが供給される。
【0052】
以上の構成によれば、トランジスタMN1がオンのときにトランジスタMN3がオフして、カレントミラー回路81からの出力電流によりコンデンサCTONが充電される。コンデンサCTONの両端電圧が電圧VRCTONを越えると、コンパレータCp4からHiレベルのターンオフ信号SOFFが出力される。よって、カレントミラー回路81からの出力電流が大きくなるに従って、ターンオフ信号SOFFが出力されるタイミングが早くなる。トランジスタMN1がオフするとトランジスタMN3がオンして、コンデンサCTONが放電される。
【0053】
次に、
図5を参照してドライバ回路9について説明する。ドライバ回路9は、Dフリップフロップ91と、バッファ回路92とを備えている。Dフリップフロップ91のD端子には直流電源93が接続され、直流電源93から出力される電圧V
Hが供給される。クロック端子CKには上述したオフ時間制御回路5の出力が接続され、ターンオン信号S
ONが供給される。リセット端子Rにはオン時間切替回路8の出力が接続され、ターンオフ信号S
OFFが供給される。バッファ回路92の入力にはDフリップフロップ91のQ端子が接続されている。バッファ回路92の出力には、トランジスタMN1のゲートが接続されている。
【0054】
次に、上述した構成のフライバックコンバータ1の動作について説明する。まず、入力電圧VINが十分に高い状態で、出力電圧VOUTが目標値で一定に制御されている状態を想定する。入力電圧VINが十分に高い状態では、オン時間切替回路8を構成する複数のスイッチS1~SNの全てがオンして通電されている。これにより、トランジスタMN1のオン時間は、最小値となる。
【0055】
次に、入力電圧VINが低下すると、トランジスタMN1がオフ期間中に二次巻線L2に流れるピーク電流IPKが減少し、通電時間T2が下限値T2MIN以下となる。通電時間T2が下限値T2MIN以下となると、補助巻線L3の通電が終了したタイミングで、通電時間判定回路6からHiレベルのトリガ信号STRIGが出力される。このとき、アップダウン信号SUP/DOWNはLoレベルとなる。
【0056】
よって、トリガ信号STRIGの出力に応じてアップ/ダウンカウンタ71は、カウント値を1ビット分、カウントダウンする。この信号を受けてオン時間切替回路8は、導通しているスイッチS1~SNの数を一つ減らす。これにより、カレントミラー回路81からの出力電流が1ステップ分(=電流IMIN×m2N)減少し、コンパレータCp4から出力されるターンオフ信号SOFFがHiレベルに切り替わるまでの時間を長くして、オン時間を長くすることができる。
【0057】
オン時間を長くすると、ピーク電流IPKは増加する。次に、トランジスタMN1がオフすると、ピーク電流IPKが増加した分、補助巻線L3の通電時間T2も増加する。一連の動作は、補助巻線L3の通電時間T2が予め定めた時間幅内となるまで、トランジスタMN1がオンする毎に繰り返される。
【0058】
通電時間T2が予め定めた時間幅内となると、通電時間判定回路6からトリガ信号STRIGが出力されない。このため、アップ/ダウンカウンタ71のカウント値は保持される。この信号を受けてオン時間切替回路8は、導通しているスイッチS1~SNの数を保持する。これにより、カレントミラー回路81からの出力電流が保持され、次にトランジスタMN1がオンした際のオン時間は変化しない。
【0059】
また、オン時間を長くした後、入力電圧VINが十分に高い状態に戻ると、トランジスタMN1がオフ期間中に二次巻線L2に流れるピーク電流IPKがさらに増加し、通電時間T2が上限値T2MAX以上となる。通電時間T2が上限値T2MAX以上となると、補助巻線L3の通電が終了したタイミングで、通電時間判定回路6からHiレベルのトリガ信号STRIGが出力される。このとき、アップダウン信号SUP/DOWNはHiレベルとなる。
【0060】
よって、トリガ信号STRIGの出力に応じてアップ/ダウンカウンタ71は、カウント値を1ビット分、カウントアップする。この信号を受けてオン時間切替回路8は、導通しているスイッチS1~SNの数を一つ増やす。これにより、カレントミラー回路81からの出力電流が1ステップ分(=電流IMIN×m2N)増加し、コンパレータCp4から出力されるターンオフ信号SOFFがHiレベルに切り替わるまでの時間を短くして、オン時間を短くすることができる。
【0061】
オン時間を短くすると、ピーク電流IPKは減少する。次に、トランジスタMN1がオフすると、ピーク電流IPKが減少した分、補助巻線L3の通電時間T2も減少する。一連の動作は、補助巻線L3の通電時間T2が予め定めた時間幅内となるまで、トランジスタMN1がオンする毎に繰り返される。
【0062】
なお、上述したカレントミラー回路81では、導通しているスイッチS1~SNの数を増減または保持してカレントミラー回路81の出力電流を制御していたが、この回路に限定されるものではなく、1~Nステップ分の出力電流となるように構成されていればよい。例えば、トランジスタMP21~MP2Nの電流が、ぞれぞれ1~Nステップ分の出力電流となるように、トランジスタMP21~MP2Nのゲート幅を設定して、スイッチS1~SNのうちのいずれか1つが導通する構成であってもよい。このようにカレントミラー回路81の出力電流を制御することで、
図6に示すように、入力電圧V
INに応じてトランジスタMN1のオン時間を調整することができる。
【0063】
図6の点線は、ピーク電流I
PKを一定にするための入力電圧V
INとトランジスタMN1のオン時間との関係を示すグラフである。ピーク電流I
PKを一定にするためには、入力電圧V
INが低くなるに従ってオン時間を長くする必要がある。本実施形態のフライバックコンバータ1は、実線に示すように、理想である点線に沿って入力電圧V
INが低くなるに従って段階的にオン時間を長くすることができ、ピーク電流I
PKも一定幅内にすることができる。
【0064】
これにより、トランスTRの小型化を図ることができる。しかも、上述した実施形態においてスイッチング制御回路2は、入力電圧VINに応じた通電時間T2を検出して、通電時間T2に応じて段階的にオン時間を切り替えている。このため、入力電圧VINが大きく変動しても、入力電圧VINに応じたオン時間に設定できる。また、入力電圧VINを検出するための分圧抵抗などが不要となり、フライバックコンバータ1の小型化を図ることができる。
【0065】
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、電流源62は一定の電流IDCTを供給していた。しかしながら、起動時、出力電圧VOUTが低い場合、上記式(2)より、ピーク電流IPKが一定であっても補助巻線L3の通電時間T2は増加する。結果として、通電時間判定回路6は、ピーク電流IPKが高い場合と同様の動作となり、アップ/ダウンカウンタ71のカウント値を下げ、オン時間が最小値となるように制御する。このため、起動時に1次側から2次側に送られるエネルギーが低い状態で起動することになり、特に入力電圧VINが低い場合、出力電圧VOUTはある一定値までしか上がらず目標値に達しない虞がある。
【0066】
そこで、第2実施形態では、第1実施形態の電流源62(
図3参照)に代えて、
図7に示す電流源62Bを用いる。電流源62Bは、サンプルホールド(S/H)回路621と、アンプAmp2と、トランジスタMN5,MP5,MP6とを備えている。S/H回路621は、トランジスタMN1がオフ期間中であって二次巻線L2、補助巻線L3が通電されているときのフィードバック電圧Sfbをサンプルし、サンプルしたフィードバック電圧Vfbをホールドする。
【0067】
アンプAmp2の非反転入力には、S/H回路621の出力が接続されている。アンプAmp2の反転入力は、トランジスタMN5のソースと抵抗RDCTの接続点が接続されている。アンプAmp2の出力は、トランジスタMN5のゲートに接続されている。トランジスタMN5は、Nchの電界効果トランジスタから構成されている。トランジスタMN5は、トランジスタMP5に直列に接続されている。
【0068】
トランジスタMP5,MP6は、Pchの電界効果トランジスタから構成されている。トランジスタMP5,MP6のソースは直流電源の正極に接続されている。トランジスタMP5のゲート・ドレインは接続されている。トランジスタMP6のゲートは、トランジスタMP5のゲート・ドレインに接続されている。トランジスタMP6のドレインは、
図3に示すコンデンサC
DCTに接続される。
【0069】
以上の構成によれば、S/H回路621によりホールドされたフィードバック電圧Vfbに応じた電流がトランジスタMN5,MP5に流れる。トランジスタMP6がトランジスタMP5に流れる電流を折り返して電流IDCTとしてコンデンサCDCTに供給する。S/H回路621によりホールドされたフィードバック電圧Vfbは出力電圧VOUTに比例する。よって、出力電圧VOUTが低いとサンプルホールドされたフィードバック電圧Vfbも低くなり、電流IDCTが減る。電流IDCTが減ると、コンデンサCDCTの両端電圧VCDCT
が上限電圧VTHDCT、下限電圧VTLDCTに達するまでの時間が長くなる。このため、上述したように起動時のオン時間の減少を抑制することができる。
【0070】
上記のような回路構成の場合、通電時間判定回路6の下限電圧VTLDCTとピーク電流IPKと関係は下記の式(3)のようになる。
【0071】
【0072】
IPKMIN:通電時間T2が下限値T2MINとなるピーク電流IPK
CDCT:コンデンサCDCTのコンダクタンス
RDCT:抵抗RDCTの抵抗値
K:Rfb2/(Rfb1+Rfb2)
【0073】
式(3)により、抵抗RDCTの値を適切に設定する事により、出力電圧VOUTの影響を受けずに二次巻線L2の通電時間T2からピーク電流IPKの値を推定してオン時間を切り替える事が出来る。
【0074】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態におけるフライバックコンバータ1Cについて、
図8を参照して説明する。なお、
図8において、第1実施形態で既に説明した
図1~
図5に示すフライバックコンバータ1と同等の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0075】
第1実施形態と第3実施形態とで大きく異なる点は、トランジスタMN1のオンオフを制御するスイッチング制御回路2Cの構成である。第3実施形態のスイッチング制御回路2Cは、オフ時間制御回路5,通電時間判定回路6,判定結果保持回路7,オン時間切替回路8,ドライバ回路9に加えて、電圧判定回路10と、切替回路11とを備えている。
【0076】
電圧判定回路10には、トランジスタMN1のソースとセンス抵抗Rsとの接続点が接続され、センス抵抗Rsの両端電圧が供給されている。センス抵抗Rsは、一次巻線L1に流れる電流I1を検出するための抵抗であり、センス抵抗Rsの両端電圧は一次巻線L1に流れる電流に応じた値となる。電圧判定回路10は、トランジスタMN1がオンからオフに切り替わったタイミングでセンス抵抗Rsの両端電圧をサンプリングし、サンプリングした両端電圧をホールドする。
図2から明らかなように、ホールドした両端電圧は、ピーク電流I
PKに応じた値である。電圧判定回路10は、ホールドした両端電圧が予め定められた電圧幅内か、電圧幅の下限電圧V
TLPK以下か、電圧幅の上限電圧V
THPK以上かを判定し、判定結果を出力する。
【0077】
切替回路11は、判定結果保持回路7に入力する判定結果を、通電時間判定回路6と電圧判定回路10との間で切り替える回路である。切替回路11は、出力電圧VOUTが低い場合、電圧判定回路10に切り替え、出力電圧VOUTが高い場合、通電時間判定回路6に切り替える。本実施形態では切替回路11は、出力電圧VOUTに比例するフィードバック電圧Vfbに基づいて出力電圧VOUTが高いか、低いかを判断している。
【0078】
次に、
図9を参照して、電圧判定回路10の詳細について説明する。電圧判定回路10は、サンプルホールド(S/H)回路101と、NOT回路102と、コンパレータCp6,Cp7と、NAND回路103と、AND回路104とを備えている。S/H回路101には、トランジスタMN1のソースとセンス抵抗Rsの接続点が接続され、センス抵抗Rsの両端電圧が入力されている。また、S/H回路101は、NOT回路102を介してトランジスタMN1のゲートに接続され、S/H回路101には、トランジスタMN1のゲート電圧Vgを反転した信号がサンプリング信号として入力される。S/H回路101は、トランジスタMN1がオフとなったタイミングでセンス抵抗Rsの両端電圧をサンプリングし、サンプリングしたセンス抵抗Rsの両端電圧をホールドする。
【0079】
S/H回路101の出力は、コンパレータCp6の非反転入力、コンパレータCp7の反転入力にそれぞれ接続されている。よって、コンパレータCp6の非反転入力、コンパレータCp7の反転入力には、ホールドされた両端電圧が入力される。コンパレータCp6の反転入力には、下限電圧VTLPKが入力される。本実施形態では、下限電圧VTLPKは、直流電源105から出力される電圧VRDCT2を抵抗RCDT3,RCDT4で分圧して得ることができる。
【0080】
コンパレータCp7の非反転入力には、上限電圧VTHPKが入力される。本実施形態では、上限電圧VTHPKは、直流電源105から出力される電圧VRDCT2から得ている(即ちVTHPK=VRDCT2)。
【0081】
NAND回路103の2つの入力には、それぞれコンパレータCp6,Cp7の出力が接続されている。AND回路104の2つの入力には、それぞれNAND回路103の出力と、トリガ入力信号SINの発生源とが接続されている。トリガ入力信号SINは、トランジスタMN1がオフ中にHiレベルとなるパルスである。
【0082】
以上の構成によれば、トランジスタMN1がオフとなるタイミングにおいてホールドされたセンス抵抗Rsの両端電圧が下限電圧VTLPK以下の場合、コンパレータCp6の出力がLoレベルとなり、コンパレータCp7の出力がHiレベルとなる。これにより、NAND回路103の出力がHiレベルとなり、AND回路104からは、トリガ入力信号SINがHiレベルとなるタイミングでHiレベルのトリガ信号STRIGが出力される。
【0083】
トランジスタMN1がオフとなるタイミングにおいてホールドされたセンス抵抗Rsの両端電圧が上限電圧VTHPK以上の場合、コンパレータCp6の出力がHiレベルとなり、コンパレータCp7の出力がLoレベルとなる。これにより、NAND回路103の出力がHiレベルとなり、AND回路104からは、トリガ入力信号SINがHiレベルとなるタイミングでHiレベルのトリガ信号STRIGが出力される。
【0084】
トランジスタMN1がオフとなるタイミングにおいてホールドされたセンス抵抗Rsの両端電圧が予め定めた電圧幅内の場合、コンパレータCp6の出力がHiレベルとなり、コンパレータCp7の出力がHiレベルとなる。これにより、NAND回路103の出力がLoレベルとなり、AND回路104からは、トリガ入力信号SINがHiレベルとなってもHiレベルのトリガ信号STRIGが出力されない。
【0085】
また、ホールドされたセンス抵抗Rsの両端電圧が下限電圧VTLPK以下の場合、トリガ信号STRIGが出力されたタイミングでコンパレータCp6から出力されるアップダウン信号SUP/DOWNはLoレベルとなる。ホールドされたセンス抵抗Rsの両端電圧が上限電圧VTHPK以上の場合、トリガ信号STRIGが出力されたタイミングでコンパレータCp6から出力されるアップダウン信号SUP/DOWNはHiレベルとなる。
【0086】
上述したように、通電時間判定回路6は、補助巻線L3の誘起電圧V3に基づいて補助巻線L3の通電時間T
2が予め定められた時間幅内かどうかを判定し、判定結果を出力する。出力電圧V
OUTが低い場合、補助巻線L3の誘起電圧V3は低い電圧でありコンパレータCp1(
図3参照)の反転入力に入力されるフィードバック電圧Vfbも低くなり、誘起電圧V3が正電圧である通電時間T
2を正しく計測できない場合がある。そのため、出力電圧V
OUTが低いときに通電時間判定回路6を使用すると、出力電圧V
OUTが目標値まで上がらなくなる虞がある。上述した第3実施形態では、出力電圧V
OUTが低い場合、電圧判定回路10による判定結果に切り替えられる。ピーク電流I
PKは、出力電圧V
OUTの影響を受けないため、出力電圧V
OUTが低い状態から上がらなくなることを抑制できる。
【0087】
一方、電圧判定回路10は、トランジスタMN1がオフとなるタイミングのセンス抵抗Rsの両端電圧を、ピーク電流IPKとして検出している。しかしながら、一次巻線L1に流れる電流I1は、実際にはトランジスタMN1がオフとなった後も寄生容量などにより流れ続ける。このため、一次巻線L1に流れる電流I1は、トランジスタMN1がオフのタイミングよりも少し後にピークに達している場合がある。そこで、本実施形態では、出力電圧VOUTが高い場合は、通電時間判定回路6による判定結果に切り替え、精度よくピーク電流IPKを抑え、精度よく入力電圧VINに応じたオン時間に設定することができる。
【0088】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0089】
上述した
図3に示す通電時間判定回路6は一例であり、この回路に限定されるものではなく、例えばタイマーなどを用いて通電時間が予め定めた時間幅内か、時間幅の下限値以下か、時間幅の上限値以上かを判定できるような構成であってもよい。
【0090】
また、
図5に示すオン時間切替回路8も一例であり、この回路に限定されるものではく、例えばタイマーなどを用いてオン時間を段階的に切り替えてもよい。
【0091】
上述した実施形態では、オフ時間制御回路5は、補助巻線L3の誘起電圧V3を分圧した電圧をフィードバック電圧Vfbとして入力し、フィードバック電圧Vfbが一定となるようにオフ時間を制御していたが、これに限ったものではない。オフ時間制御回路5は、トランジスタMN1がオフのときに一次巻線L1に発生するフライバック電圧をフィードバック電圧Vfbとして入力してもよい。
【0092】
上述した実施形態では、通電時間判定回路6において、コンパレータCp2の出力をアップダウン信号SUP/DOWNしていたが、これに限ったものではない。コンパレータCp3の出力を判定させて、アップダウン信号SUP/DOWNとしてもよい。
【0093】
上述した実施形態では、電圧判定回路10において、コンパレータCp6の出力をアップダウン信号SUP/DOWNしていたが、これに限ったものではない。コンパレータCp7の出力を判定させて、アップダウン信号SUP/DOWNとしてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1、1C フライバックコンバータ(フライバック電源装置)
2、2C スイッチング制御回路
5 オフ時間制御回路
6 通電時間判定回路
7 判定結果保持回路
8 オン時間切替回路
10 電圧判定回路
11 切替回路
61 ワンショットパルス回路
62,62B 電流源
63 NAND回路(論理回路)
64 AND回路(論理回路)
71 アップ/ダウンカウンタ
CDCT コンデンサ(第1のコンデンサ)
CTON コンデンサ(第2のコンデンサ)
Cp1 コンパレータ(第1のコンパレータ)
Cp2 コンパレータ(第2のコンパレータ)
Cp3 コンパレータ(第3のコンパレータ)
Cp4 コンパレータ(第4のコンパレータ)
L1 一次巻線
L2 二次巻線
L3 補助巻線
MN1 トランジスタ(第1のスイッチ素子)
MP1 トランジスタ(第1のトランジスタ)
MP21~MP2N トランジスタ(第2のトランジスタ)
P1 ワンショットパルス
Rs センス抵抗
S1~SN スイッチ(第2のスイッチ素子)
STRIG トリガ信号
T2 通電時間
T2MIN 下限値
T2MAX 上限値
TR トランス
V3 誘起電圧
VCDCT 両端電圧
VIN 入力電圧
VOUT 出力電圧
VRCTON 電圧(閾値電圧)
VTLDCT 下限電圧
VTHDCT 上限電圧
VTLPK 下限電圧
VTHPK 上限電圧