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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107934
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】ウエーハの加工方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240802BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20240802BHJP
   B23K 26/53 20140101ALI20240802BHJP
【FI】
H01L21/304 622W
H01L21/78 B
B23K26/53
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012136
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水谷 彬
(72)【発明者】
【氏名】南崎 開
【テーマコード(参考)】
4E168
5F057
5F063
【Fターム(参考)】
4E168AE01
4E168CB07
4E168DA02
4E168JA12
4E168JA13
5F057AA05
5F057BA15
5F057BA19
5F057BA21
5F057BB03
5F057BB07
5F057BB09
5F057BB12
5F057CA14
5F057CA16
5F057DA11
5F057DA22
5F063AA05
5F063BA11
5F063BA43
5F063BA45
5F063BA47
5F063CB03
5F063CB07
5F063CB13
5F063CB17
5F063CB24
5F063DD29
5F063DD91
(57)【要約】
【課題】貼り合わせウエーハの研削工程において、デバイスの破損を抑制しつつ外周余剰領域を除去することができるウエーハの加工方法を提供すること。
【解決手段】ウエーハの加工方法は、第一のウエーハの表面側を第二のウエーハと接合する貼り合わせウエーハ形成ステップ1と、レーザービームを外周縁よりも所定距離内側の位置に沿って照射し、内部に環状の第一の改質層と表面側に表出する第一のクラックとを形成することで、外周領域に反りを生じさせる第一の改質層形成ステップ2と、外周領域に対してレーザービームを照射し、内部に環状の第二の改質層と表面側に表出する第二のクラックとを複数形成することで、外周領域に反りを生じさせる第二の改質層形成ステップ3と、第一のウエーハを裏面側から研削して仕上げ厚さまで薄化する研削ステップ5と、を備え、外周領域の反りによって第一のウエーハと第二のウエーハとの接合を解除する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエーハの加工方法であって、
表面側に複数のデバイスが形成され、かつ、外周縁が面取りされている第一のウエーハの表面側を第二のウエーハと接合して貼り合わせウエーハを形成する貼り合わせウエーハ形成ステップと、
該貼り合わせウエーハ形成ステップを実施した後、
該第一のウエーハの裏面側から、該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを該外周縁よりも所定距離内側の位置に沿って環状に照射し、該第一のウエーハの内部に環状の第一の改質層と該第一の改質層から伸展して該第一のウエーハの該表面側に表出する第一のクラックとを形成することで、該第一の改質層および該第一のクラックより該外周縁側の外周領域に反りを生じさせる第一の改質層形成ステップと、
該貼り合わせウエーハ形成ステップを実施した後、
該外周領域に対して、該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを環状に照射し、該第一のウエーハの内部に環状の第二の改質層と該第二の改質層から伸展して該第一のウエーハの該表面側に表出する第二のクラックとを複数形成することで、該外周領域に反りを生じさせる第二の改質層形成ステップと、
該第一の改質層形成ステップおよび該第二の改質層形成ステップを実施した後、
該貼り合わせウエーハの該第一のウエーハを該裏面側から研削して仕上げ厚さまで薄化する研削ステップと、
を備え、
該第一の改質層形成ステップおよび該第二の改質層形成ステップで生じた該外周領域の反りによって該第一のウエーハと該第二のウエーハとの接合を解除する
ことを特徴とする、ウエーハの加工方法。
【請求項2】
ウエーハの加工方法であって、
表面側に複数のデバイスが形成され、かつ、外周縁が面取りされている第一のウエーハの表面側を第二のウエーハと接合して貼り合わせウエーハを形成する貼り合わせウエーハ形成ステップと、
該貼り合わせウエーハ形成ステップを実施した後、該第一のウエーハの裏面側から、該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを該外周縁よりも所定距離内側の位置に沿って環状に照射し、該第一のウエーハの内部に環状の第一の改質層と該第一の改質層から伸展して該第一のウエーハの該表面側に表出する第一のクラックとを形成することで、該第一の改質層および該第一のクラックより該外周縁側の外周領域に反りを生じさせる第一の改質層形成ステップと、
該貼り合わせウエーハ形成ステップを実施した後、
該外周領域に対して、該第一のウエーハの表面に平行な第一の方向に沿って該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを照射し、該第一のウエーハの内部に第二の改質層と該第二の改質層から伸展して該第一のウエーハの表面側に表出する第二のクラックとを複数形成することで、該外周領域に反りを生じさせる第二の改質層形成ステップと、
該第一の改質層形成ステップおよび該第二の改質層形成ステップを実施した後、
該貼り合わせウエーハの該第一のウエーハを該裏面側から研削して仕上げ厚さまで薄化する研削ステップと、を備え、
該第一の改質層形成ステップおよび該第二の改質層形成ステップで生じた該外周領域の反りによって該第一のウエーハと該第二のウエーハとの接合を解除する
ことを特徴とする、ウエーハの加工方法。
【請求項3】
該第二の改質層形成ステップを実施した後、かつ、該研削ステップの前、
該外周領域に対して、該第一のウエーハの表面に平行かつ該第一の方向と交差する第二の方向に沿って該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを照射し、該第一のウエーハの内部に第三の改質層と該第三の改質層から伸展して該第一のウエーハの表面側に表出する第三のクラックとを複数形成することで、該第二の改質層形成ステップで該外周領域に生じた反りを大きくさせる第三の改質層形成ステップを更に備え、
該第一の改質層形成ステップ、該第二の改質層形成ステップおよび該第三の改質層形成ステップで生じた該外周領域の反りによって該第一のウエーハと該第二のウエーハとの接合を解除する
ことを特徴とする、請求項2に記載のウエーハの加工方法。
【請求項4】
該第一の方向と該第二の方向とは、0度より大きく90度より小さい角度で交差する
ことを特徴とする、請求項3に記載のウエーハの加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエーハの加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のデバイスチップの低背化や高集積化に伴い、3次元積層された半導体ウエーハの開発が進んでいる。例えばTSV(Through-Silicon Via)ウエーハは、貫通電極によって2つのチップ同士の貼り合わせによる両チップの電極の接続を可能にしている。
【0003】
こうしたウエーハは、基台となる支持ウエーハ(シリコンやガラス、セラミックス等)に貼り合わされた状態で研削して薄化される。通常、ウエーハは、外周縁が面取りされているため、極薄に研削されると外周縁が所謂ナイフエッジとなり、研削中にエッジの欠けが発生しやすい。これにより、デバイスにまで欠けが延長してデバイスの破損に繋がる可能性がある。
【0004】
ナイフエッジの対策として、ウエーハの表面側の外周縁を環状に切削する所謂エッジトリミング技術が開発された(特許文献1参照)。また、ウエーハを貼り合わせてから、デバイスの外周縁に沿ってレーザービームを照射して環状の改質層を形成することで、その研削中に発生するウエーハのエッジ欠けがデバイスに伸展することを抑制するエッジトリミング方法も考案された(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4895594号公報
【特許文献2】特開2020-057709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法は、切削時にデバイスに届くチッピングを発生させてデバイスを破損させる可能性があり、また、大量の切削屑が出るため、デバイスがコンタミで汚れやすいという課題があった。また、特許文献2の方法は、改質層が接合領域よりも内側に形成されている場合、研削時に除去したい外周余剰領域の端材が剥離せず残存してしまう可能性があった。
【0007】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、貼り合わせウエーハの研削工程において、デバイスの破損を抑制しつつ外周余剰領域を除去することができるウエーハの加工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、表面側に複数のデバイスが形成され、かつ、外周縁が面取りされている第一のウエーハの表面側を第二のウエーハと接合して貼り合わせウエーハを形成する貼り合わせウエーハ形成ステップと、該貼り合わせウエーハ形成ステップを実施した後、該第一のウエーハの裏面側から、該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを該外周縁よりも所定距離内側の位置に沿って環状に照射し、該第一のウエーハの内部に環状の第一の改質層と該第一の改質層から伸展して該第一のウエーハの該表面側に表出する第一のクラックとを形成することで、該第一の改質層および該第一のクラックより該外周縁側の外周領域に反りを生じさせる第一の改質層形成ステップと、該貼り合わせウエーハ形成ステップを実施した後、該外周領域に対して、該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを環状に照射し、該第一のウエーハの内部に環状の第二の改質層と該第二の改質層から伸展して該第一のウエーハの該表面側に表出する第二のクラックとを複数形成することで、該外周領域に反りを生じさせる第二の改質層形成ステップと、該第一の改質層形成ステップおよび該第二の改質層形成ステップを実施した後、該貼り合わせウエーハの該第一のウエーハを該裏面側から研削して仕上げ厚さまで薄化する研削ステップと、を備え、該第一の改質層形成ステップおよび該第二の改質層形成ステップで生じた該外周領域の反りによって該第一のウエーハと該第二のウエーハとの接合を解除することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のウエーハの加工方法は、表面側に複数のデバイスが形成され、かつ、外周縁が面取りされている第一のウエーハの表面側を第二のウエーハと接合して貼り合わせウエーハを形成する貼り合わせウエーハ形成ステップと、該貼り合わせウエーハ形成ステップを実施した後、該第一のウエーハの裏面側から、該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを該外周縁よりも所定距離内側の位置に沿って環状に照射し、該第一のウエーハの内部に環状の第一の改質層と該第一の改質層から伸展して該第一のウエーハの該表面側に表出する第一のクラックとを形成することで、該第一の改質層および該第一のクラックより該外周縁側の外周領域に反りを生じさせる第一の改質層形成ステップと、
該貼り合わせウエーハ形成ステップを実施した後、該外周領域に対して、該第一のウエーハの表面に平行な第一の方向に沿って該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを照射し、該第一のウエーハの内部に第二の改質層と該第二の改質層から伸展して該第一のウエーハの表面側に表出する第二のクラックとを複数形成することで、該外周領域に反りを生じさせる第二の改質層形成ステップと、該第一の改質層形成ステップおよび該第二の改質層形成ステップを実施した後、該貼り合わせウエーハの該第一のウエーハを該裏面側から研削して仕上げ厚さまで薄化する研削ステップと、を備え、第一の改質層形成ステップおよび該第二の改質層形成ステップで生じた該外周領域の反りによって該第一のウエーハと該第二のウエーハとの接合を解除することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のウエーハの加工方法は、該第二の改質層形成ステップを実施した後、かつ、該研削ステップの前、該外周領域に対して、該第一のウエーハの表面に平行かつ該第一の方向と交差する第二の方向に沿って該第一のウエーハを透過する波長のレーザービームを照射し、該第一のウエーハの内部に第三の改質層と該第三の改質層から伸展して該第一のウエーハの表面側に表出する第三のクラックとを複数形成することで、該第二の改質層形成ステップで該外周領域に生じた反りを大きくさせる第三の改質層形成ステップを更に備え、該第一の改質層形成ステップ、該第二の改質層形成ステップおよび該第三の改質層形成ステップで生じた該外周領域の反りによって該第一のウエーハと該第二のウエーハとの接合を解除してもよい。
【0011】
また、本発明のウエーハの加工方法において、該第一の方向と該第二の方向とは、0度より大きく90度より小さい角度で交差するものであってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本願発明は、貼り合わせウエーハの研削工程において、デバイスの破損を抑制しつつ外周余剰領域を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハの一例を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示すII-II線に沿う断面図である。
図3図3は、実施形態に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
図4図4は、図3に示す貼り合わせウエーハ形成ステップの一状態を示す斜視図である。
図5図5は、図3に示す第一の改質層形成ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。
図6図6は、図3に示す第一の改質層形成ステップ後の貼り合わせウエーハの一部を拡大して示す断面図である。
図7図7は、図3に示す第二の改質層形成ステップ後の貼り合わせウエーハの一部を拡大して示す断面図である。
図8図8は、図3に示す第二の改質層形成ステップ後の貼り合わせウエーハを示す平面図である。
図9図9は、図3に示す研削ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。
図10図10は、第1変形例における第二の改質層形成ステップ後の貼り合わせウエーハを示す平面図である。
図11図11は、第2変形例に係るウエーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
図12図12は、第2変形例における第三の改質層形成ステップ後の貼り合わせウエーハを示す平面図である。
図13図13は、第3変形例における第三の改質層形成ステップ後の貼り合わせウエーハを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【0015】
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係るウエーハ10の加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係るウエーハ10の加工方法の加工対象のウエーハ10の一例を示す斜視図である。図2は、図1に示すII-II線に沿う断面図である。
【0016】
図1および図2に示すウエーハ10は、シリコン(Si)、サファイア(Al)、ガリウムヒ素(GaAs)または炭化ケイ素(SiC)等を基板11とする円板状の半導体ウエーハ、光デバイスウエーハ等のウエーハであり、実施形態において、シリコンウエーハである。ウエーハ10は、図2に示すように、厚さ方向の中央が最も外周側に突出して、基板11の表面13から裏面14に亘って断面円弧状になるように、外周縁12が面取りされている。
【0017】
ウエーハ10は、図1に示すように、基板11の表面13側に中央領域15と、中央領域15を囲繞する外周領域16と、を含むデバイス層を有する。中央領域15は、基板11の表面13に格子状に設定された複数の分割予定ライン17と、分割予定ライン17によって区画された各領域に形成されたデバイス18と、を有している。外周領域16は、全周に亘って中央領域15を囲繞し、かつデバイス18が形成されていない領域である。
【0018】
デバイス18は、実施形態において、3DNANDフラッシュメモリを構成し、電極パッドと、電極パッドに接続した貫通電極とを備える。貫通電極は、基板11が薄化されてデバイス18がウエーハ10から個々に分割された際に、基板11の裏面14側に貫通する。すなわち、実施形態のウエーハ10は、個々に分割されたデバイス18が貫通電極を有する所謂TSVウエーハである。なお、本発明のウエーハ10は、実施形態のような貫通電極を有するTSVウエーハに限定されず、貫通電極のないデバイスウエーハであってもよい。
【0019】
図3は、実施形態に係るウエーハ10の加工方法の流れを示すフローチャートである。図3に示すように、実施形態のウエーハ10の加工方法は、貼り合わせウエーハ形成ステップ1と、第一の改質層形成ステップ2と、第二の改質層形成ステップ3と、研削ステップ5と、を備える。実施形態のウエーハ10の加工方法は、一方のウエーハ10(第一のウエーハ10-1)の表面13側を他方のウエーハ10(第二のウエーハ10-2)と接合して貼り合わせ、一方のウエーハ10(第一のウエーハ10-1)を所定の仕上げ厚さ19まで薄化する方法である。
【0020】
なお、以降の説明において、一対のウエーハ10のウエーハ10同士を区別する際には、一方のウエーハ10を第一のウエーハ10-1と記し、他方のウエーハ10を第二のウエーハ10-2(図4参照)と記し、区別しない場合には、単にウエーハ10と記す。薄化しない他方の第二のウエーハ10-2は、実施形態では第一のウエーハ10-1と同様のTSVウエーハであるものとして説明するが、本発明ではパターンの無い単なるサブストレートウエーハでもよい。
【0021】
(貼り合わせウエーハ形成ステップ1)
図4は、図3に示す貼り合わせウエーハ形成ステップ1の一状態を示す斜視図である。貼り合わせウエーハ形成ステップ1は、第一のウエーハ10-1の表面13側を第二のウエーハ10-2と接合して貼り合わせウエーハ20を形成するステップである。
【0022】
貼り合わせウエーハ形成ステップ1では、まず、図4に示すように、第一のウエーハ10-1の表面13と、第二のウエーハ10-2の表面13とを、間隔をあけて対向させる。次に、第一のウエーハ10-1の表面13と第二のウエーハ10-2の表面13とを、貼り合わせる。これにより、貼り合わせウエーハ20を形成する。なお、実施形態では、第一のウエーハ10-1の表面13側と第二のウエーハ10-2の表面13側とを貼り合わせるが、第二のウエーハ10-2がサブストレートウエーハである場合、第二のウエーハ10-2のいずれの面に貼り合わせてもよい。
【0023】
(第一の改質層形成ステップ2)
図5は、図3に示す第一の改質層形成ステップ2の一状態を一部断面で示す側面図である。図6は、図3に示す第一の改質層形成ステップ2後の貼り合わせウエーハ20の一部を拡大して示す断面図である。第一の改質層形成ステップ2は、貼り合わせウエーハ形成ステップ1を実施した後に実施される。第一の改質層形成ステップ2は、第一のウエーハ10-1の外周縁12よりも所定距離内側の位置に沿って環状の第一の改質層21と表面13側に表出する第一のクラック21-1とを形成することで外周領域16に反りを生じさせるステップである。
【0024】
第一の改質層形成ステップ2では、レーザー加工装置40によるステルスダイシングによって、第一のウエーハ10-1の内部に第一の改質層21および第一のクラック21-1を形成する。レーザー加工装置40は、保持テーブル41と、レーザービーム照射ユニット42と、を備える。保持テーブル41は、ウエーハ10を保持面に保持し、垂直な軸心回りに回動可能である。レーザービーム照射ユニット42は、保持テーブル41に保持されたウエーハ10(第一のウエーハ10-1)に対してレーザービーム43を照射する。レーザー加工装置40は、更に、保持テーブル41とレーザービーム照射ユニット42とを相対的に移動させる不図示の移動ユニット、および保持テーブル41に保持されたウエーハ10を撮像する不図示の撮像ユニット等を備える。
【0025】
第一の改質層形成ステップ2では、第一のウエーハ10-1の裏面14側から、第一のウエーハ10-1の外周縁12より所定距離内側の位置に沿ってレーザービーム43を照射することで、第一のウエーハ10-1の内部に環状の第一の改質層21を形成する。外周縁12より所定距離内側の位置とは、具体的には、中央領域15と外周領域16との境界である。レーザービーム43は、第一のウエーハ10-1を透過する波長のレーザービームであり、例えば、赤外線(Infrared rays;IR)である。
【0026】
改質層とは、レーザービーム43が照射されることによって、密度、屈折率、機械的強度またはその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味する。改質層は、例えば、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、およびこれらの領域が混在した領域等である。改質層(第一の改質層21)は、第一のウエーハ10-1の他の部分よりも機械的な強度等が低い。
【0027】
第一の改質層形成ステップ2では、まず、第二のウエーハ10-2の裏面14側を保持テーブル41の保持面(上面)に吸引保持する。次に、第一のウエーハ10-1とレーザービーム照射ユニット42の集光器との位置合わせを行う。具体的には、不図示の移動ユニットによって、保持テーブル41をレーザービーム照射ユニット42の下方の照射領域まで移動させる。次に、不図示の撮像ユニットで第一のウエーハ10-1を撮影しアライメントすることで、レーザービーム照射ユニット42の照射部を第一のウエーハ10-1の外周縁12より所定距離内側の位置に向けて鉛直方向に対向させた後、レーザービーム43の集光点44を、第一のウエーハ10-1の内部に設定する。
【0028】
第一の改質層形成ステップ2では、次に、保持テーブル41を垂直な軸心回りに回転させながら、レーザービーム照射ユニット42からレーザービーム43を、第一のウエーハ10-1の裏面14側から照射する。すなわち、レーザービーム43を第一のウエーハ10-1の外周縁12より所定距離内側の位置に沿って環状に照射して、環状の第一の改質層21を形成する。
【0029】
この際、第一の改質層21からは第一のクラック21-1が伸展する。第一の改質層形成ステップ2では、第一の改質層21から伸展する第一のクラック21-1が、第一のウエーハ10-1の表面13側に表出するように、レーザービーム43の照射による第一の改質層21を形成する。なお、第一のクラック21-1が、第一のウエーハ10-1の表面13側のみならず、裏面14側に表出してもよい。
【0030】
図6に示すように、第一のウエーハ10-1は、第一の改質層21および第一のクラック21-1が形成されることによって、第一の改質層21および第一のクラック21-1より外周縁12側の外周領域16において、表面13側が凸状となる反りを生じさせる。第一のウエーハ10-1に第一の改質層21および第一のクラック21-1を第一のウエーハ10-1の全周に沿って環状に形成すると、第一の改質層形成ステップ2を終了する。
【0031】
(第二の改質層形成ステップ3)
図7は、図3に示す第二の改質層形成ステップ3後の貼り合わせウエーハ20の一部を拡大して示す断面図である。図8は、図3に示す第二の改質層形成ステップ3後の貼り合わせウエーハ20を示す平面図である。第二の改質層形成ステップ3は、貼り合わせウエーハ形成ステップ1を実施した後に実施される。第二の改質層形成ステップ3は、第一の改質層形成ステップ2を実施する前に実施されてもよいし、後に実施されてもよいし、一部の加工ずつ交互に実施されてもよい。第二の改質層形成ステップ3は、第一のウエーハ10-1の外周領域16に、環状の第二の改質層22と表面13側に表出する第二のクラック22-1とを複数形成することで外周領域16に反りを生じさせるステップである。
【0032】
第二の改質層形成ステップ3では、レーザー加工装置40によるステルスダイシングによって、第一のウエーハ10-1の内部に第二の改質層22および第二のクラック22-1を複数形成する。第二の改質層形成ステップ3では、第一のウエーハ10-1の裏面14側から、第一のウエーハ10-1の外周領域16において、外周縁12より所定距離内側の位置に沿ってレーザービーム43を照射することで、第一のウエーハ10-1の内部に、第一の改質層21と同心環状の第二の改質層22を形成する。レーザービーム43は、第一のウエーハ10-1を透過する波長のレーザービームであり、第一の改質層形成ステップ2における加工条件と同一でも異なっていてもよい。
【0033】
第二の改質層形成ステップ3を開始する前に、第一の改質層形成ステップ2において第一のウエーハ10-1とレーザービーム照射ユニット42とのアライメントが実施されている場合、第二の改質層形成ステップ3では、当該アライメントを省略してもよい。第二の改質層形成ステップ3では、レーザービーム照射ユニット42の照射部を第一のウエーハ10-1の外周領域16の所定の位置に向けて鉛直方向に対向させた後、レーザービーム43の集光点44を、第一のウエーハ10-1の内部に設定する。
【0034】
第二の改質層形成ステップ3では、次に、保持テーブル41を垂直な軸心回りに回転させながら、レーザービーム照射ユニット42からレーザービーム43を、第一のウエーハ10-1の裏面14側から照射する。すなわち、レーザービーム43を第一の改質層21と同心環状に照射して、第二の改質層22を形成する。
【0035】
この際、第二の改質層22からは第二のクラック22-1が伸展する。第二の改質層形成ステップ3では、第二の改質層22から伸展する第二のクラック22-1が、第一のウエーハ10-1の表面13側に表出するように、レーザービーム43の照射による第二の改質層22を形成する。なお、第二のクラック22-1が、第一のウエーハ10-1の表面13側のみならず、裏面14側に表出してもよい。
【0036】
図7に示すように、第一のウエーハ10-1は、第二の改質層22および第二のクラック22-1が形成されることによって、外周領域16において、表面13側が凸状となる反りを生じさせる、あるいは、第一の改質層21および第一のクラック21-1が形成された状態よりも反りを大きくさせる。
【0037】
第一のウエーハ10-1に第二の改質層22および第二のクラック22-1を第一のウエーハ10-1の全周に沿って環状に形成すると、レーザービーム43の集光点44の位置を第一のウエーハ10-1径方向に、外周領域16内において所定距離移動させ、同様に、環状の第二の改質層22および第二のクラック22-1を形成する。図8に示すように、径方向に複数の第二の改質層22および第二のクラック22-1を形成すると、第二の改質層形成ステップ3を終了する。
【0038】
図7に示すように、第一の改質層形成ステップ2および第二の改質層形成ステップ3で生じた外周領域16の反りによって、第一のウエーハ10-1と第二のウエーハ10-2との接合が解除される。なお、反りにより接合が解除されるのは、第一のウエーハ10-1の表面13側のデバイス層と第二のウエーハ10-2の表面13側のデバイス層との界面に限定されず、第一のウエーハ10-1の基板11とデバイス層との界面や、第二のウエーハ10-2の基板11とデバイス層との界面において、接合が解除されてもよい。
【0039】
また、第一の改質層形成ステップ2および第二の改質層形成ステップ3では、レーザービーム43の集光点44の高さを変更して複数回レーザービーム43を照射する、または、第一のウエーハ10-1の厚さ方向に離れた複数の集光点44を有するレーザービーム43を照射することで、第一のウエーハ10-1の厚さ方向に重なる複数の第一の改質層21および第二の改質層22を形成してもよい。
【0040】
(研削ステップ5)
図9は、図3に示す研削ステップ5の一状態を一部断面で示す側面図である。研削ステップ5は、第一の改質層形成ステップ2および第二の改質層形成ステップ3を実施した後に実施される。研削ステップ5は、貼り合わせウエーハ20の第一のウエーハ10-1を裏面14側から研削して仕上げ厚さ19まで薄化するステップである。
【0041】
実施形態の研削ステップ5では、研削装置50によって、第一のウエーハ10-1の裏面14側を研削して所定の仕上げ厚さ19(図2参照)まで薄化する。研削装置50は、保持テーブル51と、回転軸部材であるスピンドル52と、スピンドル52の下端に取り付けられた研削ホイール53と、研削ホイール53の下面に装着される研削砥石54と、不図示の研削液供給ユニットと、を備える。研削ホイール53は、保持テーブル51の軸心と平行な回転軸で回転する。
【0042】
研削ステップ5では、まず、保持テーブル51の保持面に、第二のウエーハ10-2の裏面14側を吸引保持する。次に、保持テーブル51を軸心回りに回転させた状態で、研削ホイール53を軸心回りに回転させる。不図示の研削液供給ユニットによって研削液を加工点に供給するとともに、研削ホイール53の研削砥石54を保持テーブル51に所定の送り速度で近付けることによって、研削砥石54で第一のウエーハ10-1の裏面14を研削し、所定の仕上げ厚さ19まで薄化する。
【0043】
この際、研削砥石54が第一のウエーハ10-1の研削面を押圧する外力によって、第一の改質層21を起点として、第一の改質層21および第一のクラック21-1を界面として、第一のウエーハ10-1の外周領域16の端材が除去される。
【0044】
〔第1変形例〕
第一の改質層21より外周縁12側の外周領域16に形成する改質層は、実施形態の第二の改質層22の様態に限定されない。以下、第1の変形例に係る第二の改質層23の様態および第二の改質層23を形成する方法について説明する。
【0045】
(第二の改質層形成ステップ3)
図10は、第1変形例における第二の改質層形成ステップ3後の貼り合わせウエーハ20を示す平面図である。第1変形例の第二の改質層形成ステップ3は、実施形態と同様に、貼り合わせウエーハ形成ステップ1を実施した後に実施され、第一の改質層形成ステップ2を実施する前に実施されてもよいし、後に実施されてもよいし、一部の加工ずつ交互に実施されてもよい。第1変形例の第二の改質層形成ステップ3は、第一のウエーハ10-1の外周領域16に、表面13に平行な第一の方向31に沿って第二の改質層23と表面13側に表出する第二のクラックとを複数形成することで、外周領域16に反りを生じさせるステップである。
【0046】
第1変形例の第二の改質層形成ステップ3では、まず、第一の方向31とレーザー加工装置40(図5参照)の加工送り方向が一致するように、保持テーブル41を軸心回りに回転させる。次に、レーザービーム43を照射させながら、レーザービーム照射ユニット42と保持テーブル41とを加工送り方向に相対的に移動させることで、外周領域16において第一の方向31に沿う第二の改質層23を形成する。
【0047】
例えば、レーザービーム照射ユニット42を第一のウエーハ10-1の第一の方向31の一端から他端まで移動させる間、集光点44が外周領域16を通過する際は、レーザービーム43を照射させ、集光点44が中央領域15を通過する際は、レーザービーム43の照射を停止させることで、外周領域16にのみ第二の改質層23を形成する。
【0048】
この際、第二の改質層23からは不図示の第二のクラックが伸展する。第二の改質層形成ステップ3では、第二の改質層23から伸展する第二のクラックが、第一のウエーハ10-1の表面13側に表出するように、レーザービーム43の照射による第二の改質層23を形成する。なお、第二のクラックが、第一のウエーハ10-1の表面13側のみならず、裏面14側に表出してもよい。
【0049】
第一のウエーハ10-1の第一の方向31の一端から他端まで加工が終了した後は、割り出し送り方向にレーザービーム照射ユニット42と保持テーブル41とを相対的に移動させ、同様に第一の方向31に沿う第二の改質層23を形成する。外周領域16全体に第二の改質層23を形成すると、第二の改質層形成ステップ3を終了する。
【0050】
〔第2変形例〕
第一の改質層21より外周縁12側の外周領域16に形成する改質層は、実施形態の第二の改質層22および変形例の第二の改質層23の様態に限定されない。以下、第2の変形例に係る第三の改質層24の様態および第三の改質層24を形成する方法について説明する。
【0051】
図11は、第2変形例に係るウエーハ10の加工方法の流れを示すフローチャートである。図11に示すように、第2変形例のウエーハ10の加工方法は、貼り合わせウエーハ形成ステップ1と、第一の改質層形成ステップ2と、第二の改質層形成ステップ3と、第三の改質層形成ステップ4と、研削ステップ5と、を備える。第2変形例のウエーハ10の加工方法において、貼り合わせウエーハ形成ステップ1、第一の改質層形成ステップ2、および研削ステップ5は、実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、第二の改質層形成ステップ3は、第1変形例と同様であるため、説明を省略する。
【0052】
(第三の改質層形成ステップ4)
図12は、第2変形例における第三の改質層形成ステップ4後の貼り合わせウエーハ20を示す平面図である。第三の改質層形成ステップ4は、第二の改質層形成ステップ3を実施した後、かつ、研削ステップ5の前に実施される。第三の改質層形成ステップ4は、第一のウエーハ10-1の外周領域16に、表面13に平行な第一の方向31と交差する第二の方向32に沿って第三の改質層24と表面13側に表出する第三のクラックとを複数形成することで、第二の改質層形成ステップ3で外周領域16に生じた反りを大きくさせるステップである。
【0053】
第2変形例において、第二の方向32は、第一の方向31に直交する方向である。第三の改質層24および第三のクラックの形成方法は、第1変形例の第二の改質層形成ステップ3において第二の改質層23および第二のクラックを形成した方法において、第一の方向31を第二の方向32に置き換えたものである。これにより、第二の改質層23と第三の改質層24とによって、外周領域16に格子状の改質層が形成される。
【0054】
第2変形例のウエーハ10の加工方法では、第一の改質層形成ステップ2、第二の改質層形成ステップ3、および第三の改質層形成ステップ4で生じた外周領域16の反りによって、第一のウエーハ10-1と第二のウエーハ10-2との接合が解除される。
【0055】
〔第3変形例〕
(第三の改質層形成ステップ4)
図13は、第3変形例における第三の改質層形成ステップ4後の貼り合わせウエーハ20を示す平面図である。第3変形例の第三の改質層形成ステップ4は、第2変形例の第三の改質層形成ステップ4と比較して、第二の改質層23と第三の改質層25とが交差する角度が異なる。すなわち、図13に示すように、第3変形例において、第一の方向31と第二の方向33とは、0度より大きく90度より小さい角度で交差する。
【0056】
第三の改質層25および第三のクラックの形成方法は、第2変形例の第三の改質層形成ステップ4において第三の改質層24および第三のクラックを形成した方法において、第二の方向32を第二の方向33に置き換えたものである。これにより、第二の改質層23と第三の改質層25とによって、外周領域16に平行四辺形格子状の改質層が形成される。なお、第一の方向31と第二の方向33のなす角度は、45度であることが好ましい。
【0057】
以上説明したように、実施形態および変形例に係るウエーハ10の加工方法は、ウエーハ10を貼り合わせた後、外周縁12より所定距離内側に環状の第一の改質層21を形成し、この第一の改質層21からウエーハ10(第一のウエーハ10-1)の表面13側(接合面)に至る第一のクラック21-1を発生させる。更に、第一の改質層21から外周縁12までの領域である外周領域16に複数の改質層(第二の改質層22、23、第三の改質層24、25)と改質層から第一のウエーハ10-1の表面13側に至るクラック(第二のクラック22-1、第三のクラック)を形成することで、外周領域16に反りを生じさせる。外周領域16に生じた反る力が接合面における接合力を上回ることにより、ウエーハ10の接合が解除され、改質層を起点として外周領域16の端材が除去されやすくなるという効果を奏する。
【0058】
なお、本発明は、上記実施形態および変形例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0059】
例えば、研削ステップ5を実施する前に、外力を付与することによって、外周領域16を予め除去してもよい。具体的には、例えば、外周領域16を上方から押圧してせん断方向への外力を付与する方法や、外周領域16を持ち上げてせん断方向への外力を付与する方法でもよいし、ローラによって破砕するものであってもよい。また、機械的な外力に限定されず、超音波による振動や、第一のウエーハ10-1の裏面14にエキスパンドテープを貼り付け、エキスパンドテープを拡張することによる放射方向への外力であってもよい。
【符号の説明】
【0060】
10 ウエーハ
10-1 第一のウエーハ
10-2 第二のウエーハ
11 基板
12 外周縁
13 表面
14 裏面
15 中央領域
16 外周領域
17 分割予定ライン
18 デバイス
19 仕上げ厚さ
20 貼り合わせウエーハ
21 第一の改質層
21-1 第一のクラック
22、23 第二の改質層
22-1 第二のクラック
24、25 第三の改質層
31 第一の方向
32、33 第二の方向
43 レーザービーム
44 集光点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13