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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110138
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】凍結保存装置
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/00 20060101AFI20240807BHJP
   F26B 21/08 20060101ALI20240807BHJP
   F25D 31/00 20060101ALI20240807BHJP
   C12M 3/00 20060101ALI20240807BHJP
【FI】
C12M1/00 Z
F26B21/08
F25D31/00
C12M3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014535
(22)【出願日】2023-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】320011650
【氏名又は名称】大陽日酸株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 卓
【テーマコード(参考)】
3L045
3L113
4B029
【Fターム(参考)】
3L045AA04
3L045BA03
3L045CA03
3L045KA07
3L045PA03
3L045PA04
3L113AA01
3L113AC50
3L113AC67
3L113CA09
3L113CB23
3L113DA30
4B029AA12
4B029AA27
4B029BB01
4B029CC01
4B029CC02
4B029DB19
4B029DG10
(57)【要約】
【課題】試料を凍結保存容器から入出庫する際に、簡便な装置構成によって、試料の収納具、及び凍結保存容器に霜が付着することを抑制することが可能な凍結保存装置の提供。
【解決手段】凍結保存容器3を収納する収納部2Aと、収納部2Aの上方に位置し、凍結保存容器3の開口部3Aと連通して設けられた入出庫作業空間部2Bと、入出庫作業空間部2B内に、入出庫作業空間部2Bの露点を下げる乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給部4と、乾燥ガス供給部4と入出庫作業空間部2Bとの間に位置する乾燥ガス供給経路L1と、乾燥ガス供給経路L1に位置し、入出庫作業空間部2Bへの乾燥ガスの供給量を調整する、開閉弁6と、備え、入出庫作業空間部2Bは乾燥ガスが充満して陽圧とされ、凍結保存容器3と入出庫作業空間部2Bとの間で、試料の入出庫作業を行う、凍結保存装置1を選択する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凍結保存容器を収納する収納部と、
前記収納部の上方に位置し、前記凍結保存容器の開口部と連通して設けられた入出庫作業空間部と、
前記入出庫作業空間部内に、前記入出庫作業空間部の露点を下げる乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給部と、
前記乾燥ガス供給部と前記入出庫作業空間部との間に位置する乾燥ガス供給経路と、
前記乾燥ガス供給経路に位置し、前記入出庫作業空間部への乾燥ガスの供給量を調整する、開閉弁と、備え、
前記入出庫作業空間部は乾燥ガスが充満して陽圧とされ、
前記凍結保存容器と前記入出庫作業空間部との間で、試料の入出庫作業を行う、凍結保存装置。
【請求項2】
前記入出庫作業空間部内の露点を計測する露点計をさらに備える、請求項1に記載の凍結保存装置。
【請求項3】
前記開閉弁の開度を制御する制御装置をさらに備える、請求項1に記載の凍結保存装置。
【請求項4】
前記乾燥ガス供給経路に位置し、乾燥ガスを一時的に貯留するバッファタンクをさらに備える、請求項1に記載の凍結保存装置。
【請求項5】
前記乾燥ガス供給部が、予備凍結装置である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の凍結保存装置。
【請求項6】
前記予備凍結装置は、凍結保存用ボックスを収納する凍結保存用ラックを備え、
前記凍結保存用ラックを収容する収容空間を有して、前記凍結保存用ボックスに収納された試料を予備凍結させる、請求項5に記載の凍結保存装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凍結保存装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新薬の開発や医療の基礎研究に用いる実験動物の精子、受精卵、細胞などの生体試料を簡便に保存する方法として凍結保存方法が一般的に用いられている。特に、液化窒素を使用した凍結保存方法は最も長期間安定して保存できるとされ広く用いられている。
【0003】
この凍結保存方法では、生体試料はアンプルに収納され、アンプルはアンプル収納具に収納された状態で、凍結保存容器内で凍結保存される。前記凍結保存容器からアンプルを入出庫する際、アンプルおよびアンプル収納具が大気に触れることになり、アンプルおよびアンプル収納具、凍結保存容器などに大気中の水分が霜として付着する。
【0004】
したがって、従来の凍結保存装置(「グローブボックス」ともいう)では、アンプルやアンプル収納具(以下、「アンプル等」ともいう)に付着した霜が入出庫の度に凍結保存容器内に霜や氷粒として蓄積されるため、これらを取り除く場合は、定期的に凍結保存容器内のアンプルなど保存試料を移設した後、該容器内の液体窒素を除去し、容器内を乾燥させる、所謂メンテナンスを行う必要があった。
【0005】
そこで、特許文献1には、アンプル等への着霜及び着氷を防止するグローブボックスの構成が開示されている。前記グローブボックスは、凍結保存容器を収納した収納部と、前記収納部の上部に連通して設けられた入出庫作業空間部とを備え、入出庫作業空間部が乾燥ガスで充満されて陽圧とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009-190163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された凍結保存装置では、入出庫作業空間部に乾燥ガスを充満させる際に、液化ガス供給源から入出庫作業空間部への液化ガスの導入経路に液化ガスを気化させる蒸発器(気化器)を設ける必要があった。
【0008】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、試料を凍結保存容器から入出庫する際に、簡便な装置構成によって、試料の収納具、及び凍結保存容器に霜が付着することを抑制することが可能な凍結保存装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を提供する。
[1] 凍結保存容器を収納する収納部と、
前記収納部の上方に位置し、前記凍結保存容器の開口部と連通して設けられた入出庫作業空間部と、
前記入出庫作業空間部内に、前記入出庫作業空間部の露点を下げる乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給部と、
前記乾燥ガス供給部と前記入出庫作業空間部との間に位置する乾燥ガス供給経路と、
前記乾燥ガス供給経路に位置し、前記入出庫作業空間部への乾燥ガスの供給量を調整する、開閉弁と、備え、
前記入出庫作業空間部は乾燥ガスが充満して陽圧とされ、
前記凍結保存容器と前記入出庫作業空間部との間で、試料の入出庫作業を行う、凍結保存装置。
[2] 前記入出庫作業空間部内の露点を計測する露点計をさらに備える、[1]に記載の凍結保存装置。
[3] 前記開閉弁の開度を制御する制御装置をさらに備える、[1]又は[2]に記載の凍結保存装置。
[4] 前記乾燥ガス供給経路に位置し、乾燥ガスを一時的に貯留するバッファタンクをさらに備える、[1]乃至[3]のいずれかに記載の凍結保存装置。
[5] 前記乾燥ガス供給部が、予備凍結装置である、[1]乃至[4]のいずれかに記載の凍結保存装置。
[6] 前記予備凍結装置は、凍結保存用ボックスを収納する凍結保存用ラックを備え、
前記凍結保存用ラックを収容する収容空間を有して、前記凍結保存用ボックスに収納された試料を予備凍結させる、[5]に記載の凍結保存装置。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明によれば、試料を凍結保存容器から入出庫する際に、簡便な装置構成によって、試料の収納具、及び凍結保存容器に霜が付着することを抑制することが可能な凍結保存装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る凍結保存装置の系統図である。
図2】本実施形態の凍結保存装置に適用可能な予備凍結装置の構成を示す正面図である。
図3】本実施形態の凍結保存装置に適用可能な予備凍結装置の構成を示す上面図である。
図4】予備凍結装置に用いる凍結保存用ラックの構成を示す正面図である。
図5】予備凍結装置に用いる凍結保存用ラックの構成を示す側面図である。
図6】予備凍結装置に用いる凍結保存用ボックス及び凍結保存用容器の構成を示す斜視図である。
図7】本実施形態の凍結保存装置を構成する制御装置に関するブロック図である。
図8】本実施形態の凍結保存装置の乾燥ガス供給の制御タイムチャートである。
図9】本発明の他の実施形態に係る凍結保存装置の構成を示す系統図である。
図10】本発明の他の実施形態に係る凍結保存装置の構成を示す系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
【0013】
<凍結保存装置>
先ず、本発明の一実施形態として、例えば図1に示す凍結保存装置1の構成について説明する。なお、図1は、本実施形態の凍結保存装置1の構成を示す系統図である。
【0014】
本実施形態の凍結保存装置1は、図1に示すように、装置本体2、乾燥ガス供給部4、流量調整弁(開閉弁)6、及び経路(乾燥ガス供給経路)L1を備えて概略構成されている。凍結保存装置1は、さらに、液化ガス供給源5、排気弁7、露点計8、制御装置9、及び経路L2~L3を備えることが好ましい。
【0015】
(装置本体)
装置本体2は、その外形寸法がおよそ、高さ2000mm、幅1000mm、奥行1000mmの直方体状のボックスである。装置本体2は、高さ方向の中央に位置する仕切り板によって上下方向に二分されており、下部に位置する収納部2Aと、上部に位置する入出庫作業空間部(以下、単に「作業空間部」ともいう)2Bとから構成されている。収納部2Aと作業空間部2Bの大きさと形状は、それぞれ1辺がおよそ1000mmの立方体状となっている。
【0016】
収納部2Aには、凍結保存容器3が収納されるようになっている。また、収納部2Aの上面を構成する上記仕切り板には、その中心に円形の貫通孔が形成され、作業空間部2Bからこの貫通孔を介して収納部2A内の凍結保存容器3の開口部3Aが望めるように構成されている。
【0017】
収納部2Aに収納された凍結保存容器3の開口部3Aは、当該開口部3Aが作業空間部2Bに面して、作業空間部2Bと連通している。これにより、凍結保存容器3と作業空間部2Bとの間で、凍結保存の対象となる生体試料などの試料の入出庫作業を行うことができる。
【0018】
凍結保存容器3の開口部3Aは、図示略のキャップで開閉可能に閉じられるようになっている。キャップとしては、開口部3Aとほぼ同様の形状であって、断熱性能の高い材質であることが好ましい。
【0019】
作業空間部2Bは、収納部2Aの上方に位置し、凍結保存容器3の開口部3Aと連通して設けられている。作業空間部2Bは、凍結保存容器3との間で試料の入出庫作業を行う空間であるため、作業空間部2B内での作業が外部から視認できるように構成されることが好ましい。作業空間部2Bとしては、例えば、正面と両側面を透明なアクリル樹脂板で覆うなどの構成とすることができる。また、作業空間部2Bの周囲を覆うアクリル樹脂板を2重として断熱性を持たせ、アクリル樹脂板の外面での結露、着霜を防止する構成としてもよい。
【0020】
作業空間部2Bには、図示略の排気口が設けられており、作業空間部2B内にある乾燥ガスが必要に応じて排気口から排気される。排気口にはフィルタおよび逆流防止機構が設けけることが好ましい。これにより、作業空間部2B内から作業空間部2B外へは流れるが、作業空間部2B外から該作業空間部2B内へは流れることはないため、作業空間部2B内が乾燥ガスで常時充満された状態となる。
【0021】
作業空間部2B内には、露点センサ8aが取り付けられている。この露点センサ8aは、作業空間部2B内の雰囲気ガス中の水分量を計測するもので、露点センサ8aからの信号が露点計8に送られ、この露点計8において、計測された水分量に基づいて作業空間部2B内の露点が算出されるようになっている。
【0022】
装置本体2及び凍結保存容器3の構成は、一例であり、これに限定されない。装置本体2及び凍結保存容器3としては、従来から公知の凍結保存装置及び凍結保存容器を適用してもよい。例えば、特開2009-190163号公報に開示されたグローブボックス、及び凍結保存容器や、特許第6368032号公報に開示された凍結保存装置及び凍結保存容器などが挙げられる。
【0023】
また、凍結保存容器3と作業空間部2Bとの間で、入出庫作業を行う際の試料の収納具は、特に限定されるものではなく、従来から公知の形態を適用してもよい。例えば、試料の収納具としては、特開2009-190163号公報に開示されたアンプル、及びアンプル収納具や、特許第6368032号公報に開示されたバイアル、ボックス及びケースなどが挙げられる。
【0024】
乾燥ガス供給部4は、作業空間部2B内に、作業空間部2Bの露点を下げる乾燥ガスを供給する。なお、乾燥ガスとは、作業空間部2Bの環境で霜が発生しないガスであり、例えば、露点が-50℃以下のガスをいう。
【0025】
乾燥ガス供給部4には、経路L3を介して液化ガス供給源5が接続されており、液化ガス供給源5から供給される液化ガスを用いて乾燥ガスを導出する。なお、液化ガスは、試料と接触しても影響のない成分であれば、特に限定されない。液化ガスとしては、例えば、液体窒素、液体酸素、液化炭酸ガスなどが挙げられる。これらの中でも、安全性及びコストの観点から、液体窒素を用いることが好ましい。
【0026】
乾燥ガス供給部4は、液化ガス供給源5から供給される液化ガスを用いて乾燥ガスを導出する装置、機関であれば、特に限定されない。このような乾燥ガス供給部4としては、凍結保存する前の試料をあらかじめ凍結状態とする予備凍結装置、化学分野やバイオ関連分野で用いられる凍結粉砕装置、食品加工での急速凍結装置、金属加工の熱処理分野で用いられるサブゼロ処理や冷やしばめなどの冷却装置などが挙げられる。これらの中でも、装置本体2と近接して使用される場合が多いため、予備凍結装置を用いることが好ましい。
【0027】
(予備凍結装置)
ここで、本実施形態の凍結保存装置1を構成する乾燥ガス供給部4として適用可能な予備凍結装置100の構成について説明する。
なお、図2は、予備凍結装置100の構成を示す正面図である。図3は、予備凍結装置100の構成を示す上面図である。
【0028】
予備凍結装置100は、図2及び図3に示すように、複数(本実施形態では3つ)の凍結保存用ラック201を収容する方形状の収容空間Kを有して、温度調節計により設定された温度制御プログラムに従い、液体窒素からなる冷媒の噴出量を調節することによって、凍結保存用ラック201を収容する収容空間Kの温度を適切に冷却制御するプログラムフリーザである。
【0029】
具体的に、この予備凍結装置100は、収容空間Kに冷媒となる液体窒素を供給する供給口101と、供給口101を介して供給された液体窒素を噴出する噴出口102と、噴出口102から噴射された液体窒素を拡散させるファン103と、収容空間Kにおいて気相状態となった液体窒素を排気する排気口104と、収容空間Kに臨む上部開口部を開閉する蓋体105と、各部の制御を行う制御部106とを備えている。
【0030】
予備凍結装置100では、収容空間Kに配置される凍結保存用ラック201の背面側の中央部にファン103が配置されている。噴出口102は、このファン103の近傍に位置して、ファン103に向けて液体窒素を噴出する。排気口104は、収容空間Kの側方に配置されている。
【0031】
ここで、予備凍結装置100では、供給口101が経路L3と接続されており、液化ガス供給源5から経路L3を介して冷媒となる液体窒素が供給口101から収容空間Kに供給される。
さらに、予備凍結装置100では、排気口104が経路L1と接続されており、収容空間Kにおいて気相状態となった液体窒素が、乾燥ガスとして排気口104から経路L1に導出される。
【0032】
(凍結保存用ラック)
次に、上記凍結保存用ラック201の具体的な構成について、図4及び図5を参照しながら説明する。
【0033】
なお、図4は、凍結保存用ラック201の構成を示す正面図である。図5は、凍結保存用ラック201の構成を示す側面図である。
【0034】
凍結保存用ラック201は、図4及び図5に示すように、ラック部202が上下方向に複数段(本実施形態では7段)に亘って設けられたラック本体203を備えている。
【0035】
ラック本体203は、例えばアルミニウムなどの熱伝導性に優れた金属や、耐低温性に優れたステンレス鋼などの金属などからなり、ラック部202の各々の底面を構成する複数(本実施形態では7つ)の底板204と、その最上段に位置するラック部の上面を構成する天板205と、その側面を構成する4つの支柱206a,206bとを有している。
【0036】
ラック本体203は、これら複数の底板204、天板205及び4つの支柱206a,206bをネジ止めや溶接等(本実施形態ではネジ止め)により接合することによって、全体として上下方向に延びる略直方体形状を有している。
【0037】
4つの支柱206a,206bは、複数の底板204及び天板205の四隅を支持している。また、4つの支柱206a,206bのうち、ラック本体203の正面側に位置する2つの支柱206aは、断面略I字状を為す長尺の板材により構成され、ラック本体203の側面側に取り付けられている。一方、ラック本体203の背面側に位置する2つの支柱206bは、断面略L字状を為す長尺の板材により構成され、ラック本体203の背面側及び側面側に取り付けられている。
【0038】
これにより、凍結保存用ラック201では、後述するラック部202の各々に対して収納される凍結保存用ボックス300をラック本体203の正面側から前後方向にスライド自在に出入することが可能となっている。
【0039】
さらに、天板205の両側には、一対の取手部207が回動自在に取り付けられている。
【0040】
(凍結保存用ボックス及び凍結保存用容器)
次に、本発明の一実施形態として、例えば図6に示す凍結保存用ボックス300及び凍結保存用容器400の構成について説明する。
なお、図6は、凍結保存用ボックス300及び凍結保存用容器400の構成を示す斜視図である。
【0041】
凍結保存用ボックス300は、図6に示すように、例えば樹脂製又は金属製の箱体からなり、上部が開口した方形状を為すと共に、その内側に収納される凍結保存用容器400毎に、升目状に区画された複数(本実施形態では5×5の25個)の保存空間kを有している。
【0042】
凍結保存用容器400は、バイアルと呼ばれる有底円筒状のキャップ付き容器であり、その内側に試料を培地と共に充填した後、凍結保存用ボックス300の保存空間kに収納される。なお、凍結保存用容器400については、上述したバイアルに限らず、試料を保存可能なものであればよい。
【0043】
本実施形態の凍結保存装置1によれば、乾燥ガス供給部4として予備凍結装置100を用いるため、プログラムフリーザなどの予備凍結装置100から排気される窒素ガスを乾燥ガスとして有効利用することができる。そして、予備凍結装置100から導出される乾燥ガスを装置本体2の作業空間部2B内に供給することで当該作業空間部2B内の露点を下げることが可能となる。
【0044】
経路(乾燥ガス供給経路)L1は、図1に示すように、乾燥ガス供給部4と作業空間部2Bとの間に位置する。経路L1の一端は、乾燥ガス供給部4(予備凍結装置100の排気口104)と接続されており、その多端は作業空間部2B内に開口している。
【0045】
経路L1には、流量調整弁6が設けられている。また、経路L1は、流量調整弁6の一次側で経路L2と分岐している。経路L2は、乾燥ガスの排気経路である。経路L2には、排気弁7が設けられており、排気弁7を開放することで、乾燥ガスを系外に排出することができる。
【0046】
流量調整弁(開閉弁)6は、経路(乾燥ガス供給経路)L1に位置し、作業空間部2Bへの乾燥ガスの供給量を調整する。流量調整弁6としては、制御装置9からの制御信号に応じて、開度0%から開度100%まで連続的あるいは段階的に開度を調整可能なものを用いることが好ましい。
【0047】
本実施形態の凍結保存装置1では、液化ガス供給源5から供給された低温液化ガスが乾燥ガス供給部4で気化して乾燥ガスとなり、流量調整弁6によって流量が制御されて作業空間部2Bに導入される。
【0048】
露点計8は、作業空間部2B内の露点を計測する。具体的には、露点計8は、図1に示すように、作業空間部2B内に位置する露点センサ8aと電気信号の送受信が可能となっており、露点センサ8aによって計測された作業空間部2B内の雰囲気ガス中の水分量を、露点センサ8aからの信号として受信する。露点計8では、計測された水分量に基づいて作業空間部2B内の露点を算出する。
【0049】
また、本実施形態では、露点計8が、乾燥ガス供給部4として用いる予備凍結装置100の収容空間K内に位置する露点センサ8bと電気信号の送受信可能であることが好ましい。露点センサ8bによって計測された予備凍結装置100の収容空間K内の雰囲気ガス中の水分量を、露点センサ8bからの信号として受信する。露点計8では、計測された水分量に基づいて収容空間K内の露点を算出することができる。
【0050】
制御装置9は、乾燥ガス供給部4(予備凍結装置100)、流量調整弁6、及び露点計8との間で、有線又は無線によって電気信号を送受信する。制御装置9は、予め作業空間部2B内の露点が、例えば-50℃などに設定されており、露点計8で算出された露点がこの設定露点以上になると、流量調整弁6が開放状態となって経路L1から作業空間部2B内に乾燥ガスが供給されるように構成されている。
【0051】
制御装置9は、上述した機能を有するものであれば、特に限定されない。制御装置9としては、中央演算処理装置(CPU)と、メモリと、ハードディスクドライブとを備える構成としてもよい。なお、制御装置9は、流量調整弁6、露点計8、及び乾燥ガス供給部4(予備凍結装置100)とは独立して(別体として)設けてもよいし、これらの構成のいずれかに付属する形態として設けてもよい。
【0052】
<凍結保存装置1の使用方法>
次に、本実施形態の凍結保存装置1の使用方法(「運転方法」ともいう)について、乾燥ガス供給部4として予備凍結装置100を用いる場合を一例として説明する。
【0053】
はじめに、予備凍結装置100を用いて、凍結保存の対象となる試料を予備凍結させる。
試料を予備凍結させる際は、図6に示すように、先ず、試料を培地と共に凍結保存用容器400に充填した後、凍結保存用ボックス300の各保存空間kに凍結保存用容器400を収納する。また、図4及び図5に示すように、凍結保存用ラック201のラック部202毎に凍結保存用ボックス300を収納する。
【0054】
そして、図2及び図3に示すように、予備凍結装置100の収容空間Kに凍結保存用ラック201を収容した後、温度調節計により設定された温度制御プログラムに従い、液体窒素の噴出量を調節しながら、凍結保存用ラック201を収容する収容空間Kの冷却温度を制御する。これにより、各凍結保存用容器400に充填された試料を予備凍結させることが可能である。
【0055】
ここで、本実施形態の凍結保存装置1では、液化ガス供給源5から経路L3及び供給口101を介して予備凍結装置100の収納空間に液体窒素を供給し、収容空間Kにおいて気相状態となった液体窒素を、乾燥ガスとして排気口104から経路L1に導出する。
【0056】
次に、予備凍結装置100によって予備凍結した試料を装置本体2で凍結保存する。
予備凍結した試料を凍結保存する際は、図1に示すように、装置本体2の作業空間部2Bから凍結保存容器3の開口部3Aを介して凍結保存容器3の内側に試料を収納した後、図示略のキャップにて凍結保存容器3の開口部3Aを塞ぐ。なお、凍結保存容器3の内側(内槽)には、液化窒素などの低温液化ガスが適量満たされている。
【0057】
次に、装置本体2の作業空間部2B内に窒素ガスなどの乾燥ガスを導入して、作業空間部2B内部の圧力を大気圧以上または外気圧以上として、外気の装置本体2への侵入を防止する。例えば、作業空間部2B内部の圧力を外気圧よりも0.1~10%程度高い陽圧としてもよい。しかしながら、外気の装置本体2への侵入を防止できるならば、作業空間部2B内部の圧力は必ずしも陽圧とする必要はなく、外気圧と同じにしてもよい。
【0058】
作業空間部2B内へ乾燥ガスを供給する方法としては、凍結保存容器3内の窒素ガスを作業空間部2B内へ供給する方法と、流量調整弁6を開放状態として経路L1から乾燥ガスを作業空間部2B内へ供給する方法がある。いずれかの方法により、作業空間部2B内を乾燥ガスで常時充満された状態とする。
以下、流量調整弁6を開放状態として経路L1から乾燥ガスを作業空間部2B内へ供給する方法について、具体的に説明する。
【0059】
(態様1)
図7は、本実施形態の凍結保存装置1を構成する制御装置9に関するブロック図である。
乾燥ガスを作業空間部2B内へ供給する方法の一態様として、本実施形態の凍結保存装置1では、図1及び図7に示すように、装置本体2の作業空間部2B内に位置する露点センサ8aによって計測された作業空間部2B内の雰囲気ガス中の水分量を露点計8が受信し、露点計8では、計測された水分量に基づいて作業空間部2B内の露点を算出する。露点計8は、算出した作業空間部2B内の露点を電気信号として制御装置9に送信する。
制御装置9では、予め作業空間部2B内の露点が、例えば-50℃などに設定されており、露点計8で算出された露点がこの設定露点以上になると、流量調整弁6に制御信号を送信する。
流量調整弁6では、制御装置9から送信された制御信号に従って開度を調整する。これにより、予備凍結装置100から導出された乾燥ガスが経路L1から作業空間部2B内に供給される。
【0060】
また、本実施形態の凍結保存装置1では、図1及び図7に示すように、予備凍結装置100の収容空間K内に位置する露点センサ8bによって計測された収容空間K内の雰囲気ガス中の水分量を露点計8が受信し、露点計8では、計測された水分量に基づいて収容空間K内の露点を算出する。露点計8は、算出した収容空間K内の露点を電気信号として制御装置9に送信する。
制御装置9では、予め収容空間K内の露点が、例えば-50℃などに設定されており、露点計8で算出された露点がこの設定露点以上になると、流量調整弁6に制御信号を送信する。
流量調整弁6では、制御装置9から送信された制御信号に従って開度を調整する。これにより、予備凍結装置100から導出された乾燥ガスが経路L1から作業空間部2B内に供給される。
【0061】
また、本実施形態の凍結保存装置1では、図2図3及び図7に示すように、予備凍結装置100の蓋体105に設けられた開閉センサ4bが設けられており、蓋体105が開いて収容空間Kが開放された際、開閉センサ4bは電気信号を制御装置9に送信する。
制御装置9では、開閉センサ4bから収容空間Kが開放状態であることを知らせる電気信号を受信した場合、流量調整弁6に経路L1を閉塞するように制御信号を送信する。
流量調整弁6では、制御装置9から送信された制御信号に従って開度が全閉となるように調整する。これにより、経路L1から作業空間部2B内への乾燥ガスの供給が停止される。
【0062】
なお、本態様1では、予備凍結装置100の収容空間K内に位置する露点センサ8bに換えて、温度計4aを用いる態様としてもよい。
この場合、予備凍結装置100の収容空間K内に位置する温度計4aによって計測された収容空間K内の温度を電気信号として制御装置9に送信する。
制御装置9では、予め収容空間K内の温度が、例えば-20℃などに設定されており、温度計4aによって計測された温度がこの設定温度以下になると、流量調整弁6に制御信号を送信する。
流量調整弁6では、制御装置9から送信された制御信号に従って開度を調整する。これにより、予備凍結装置100から導出された乾燥ガスが経路L1から作業空間部2B内に供給される。
【0063】
(態様2)
図8は、本実施形態の凍結保存装置1の乾燥ガス供給を制御するタイムチャートの一例である。
先ず、図1及び図8に示すように、予備凍結装置100の運転を開始し、液化ガス供給源5から予備凍結装置100への液体窒素の供給を開始して収容空間Kの冷却を開始する(図8中の時間0)。同時に、収容空間Kから経路L1へのガスの導出を開始する。このとき、制御装置9により、経路L1の流量調整弁6は閉塞状態(開度0)とし、経路L2の排気弁7は開放状態とする。これにより、収容空間Kから経路L1に導出されたガスは排気弁7から系外に排出される。
【0064】
次に、冷却開始から20分が経過し、収容空間Kの温度が-20℃に到達したことを確認した場合、制御装置9により、経路L2の排気弁7は閉塞状態(開度0)とし、経路L1の流量調整弁6を所定の開度となるよう制御する。これにより、収容空間Kから経路L1に導出されたガスは、乾燥ガスとして装置本体2の作業空間部2B内に供給される。
【0065】
次いで、冷却開始から100分が経過すると、収容空間Kの温度が-80℃に到達する。この温度を維持するように、液化ガス供給源5から予備凍結装置100への液体窒素の供給量を制御する。これにより、収容空間Kから経路L1に導出されるガスの供給量は、減少する。
【0066】
そして、冷却開始から120分が経過したとき、液化ガス供給源5から予備凍結装置100への液体窒素の供給を停止して予備凍結装置100の運転を終了する。次いで、蓋体105が開いて収容空間Kを開放し、収容空間Kから予備凍結した試料を取り出す。このとき、蓋体105の開放信号を受信した制御装置9により、経路L1の流量調整弁6は閉塞状態(開度0)とされ、経路L2の排気弁7は開放状態とされる。これにより、収容空間Kから経路L1に導出されたガスは排気弁7から系外に排出される。
【0067】
このように、本態様2では、予備凍結装置100の庫内温度(収容空間Kの温度)が所定の温度に到達したときに、経路L1の流量調整弁6を開放状態として乾燥ガスを作業空間部2B内に供給する。庫内温度が所定の温度に到達したとき、庫内(収容空間K)は空気が排出され、庫内の露点が低下している。このときに経路L1の流量調整弁6を開けることで、乾燥ガスを作業空間部2B内に供給できる。所定の温度としては、例えば、-20℃に設定することができる。
【0068】
なお、本態様2では、予備凍結装置100の庫内温度に基づいて経路L1の流量調整弁6を操作する構成について説明したが、庫内温度に換えて露点温度に基づく操作としてもよい。
【0069】
本実施形態の凍結保存装置1では、試料を装置本体2から取り出す作業は、上述した試料を装置本体2で凍結保存する作業と作業手順が逆になる。すなわち、図1に示すように、凍結保存容器3の開口部3Aを塞ぐキャップ(図示略)を取り外し、凍結保存容器3の内側に収納された試料を開口部3Aから作業空間部2B内に取り出した後、装置本体2の外側に取り出す。
【0070】
ここで、凍結保存容器3と作業空間部2Bとの間で、試料の入出庫作業を行う際、従来から公知の方法を適用してもよい。例えば、特開2009-190163号公報に開示されたように、作業者が作業空間部2B内のグローブに手を差し込んだ状態で、凍結保存容器3と作業空間部2Bとの間で、試料の入出庫作業を行ってもよい。また、例えば、特開2009-190163号公報、及び特許第6368032号公報に開示されたように、自動搬送装置を用い、凍結保存容器3と作業空間部2Bとの間で、自動で試料の入出庫作業を行ってもよい。
【0071】
以上説明したように、本実施形態の凍結保存装置1によれば、プログラムフリーザなどの予備凍結装置100を乾燥ガス供給部4として用いることで、予備凍結装置100から排気される窒素ガスを乾燥ガスとして装置本体2の作業空間部2B内に供給できる。これにより、液化ガス供給源と接続された液化ガス供給経路に蒸発器等を設ける必要がないため、装置全体の構成を簡素化できる。
【0072】
また、本実施形態の凍結保存装置1によれば、予備凍結装置100から排気される窒素ガスを乾燥ガスとして装置本体2の作業空間部2B内に供給することで作業空間部2B内の露点を下げることが可能である。したがって、予備凍結装置100から排気される窒素ガスを有効利用するとともに、試料の収納具、及び凍結保存容器3に霜が付着することを抑制することができる。
【0073】
また、本実施形態の凍結保存装置1によれば、制御装置9を備えることで、装置本体2の作業空間部2B内の露点が高くなる前に乾燥ガスを自動で供給できるため、作業空間部2B内の乾燥状態を容易に維持できる。
【0074】
また、本実施形態の凍結保存装置1によれば、乾燥ガス供給部4として予備凍結装置100を用いる場合、予備凍結装置100内のガスが乾燥していることを確認した後に作業空間部2B内に乾燥ガスとして供給するため、作業空間部2B内に露点の高いガスが供給されることを防止できる。
【0075】
また、本実施形態の凍結保存装置1によれば、乾燥ガス供給部4として予備凍結装置100を用いる場合、予備凍結装置100の蓋体105の開閉状態に応じて、経路L1に位置する流量調整弁6の開閉状態を制御できるため、作業空間部2B内に露点の高いガスが供給されることを防止できる。
【0076】
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本発明が適用される凍結保存装置については、凍結保存容器3の内側に収容する試料が予備凍結されたものに必ずしも限定されるものではなく、その他の状態の試料であってもよい。
【0077】
また、本発明が適用される凍結保存装置については、乾燥ガスを一時的に貯留するバッファタンクを備える構成であってもよい。
【0078】
図9は、本発明の他の実施形態である凍結保存装置21の構成を示す系統図である。
凍結保存装置21は、図9に示すように、経路(乾燥ガス供給経路)L1にバッファタンク20と、流量調整弁22とを備える点で上述した凍結保存装置1と構成が異なっている。なお、図9中に示す凍結保存装置21では、露点計8及び制御装置9が省略されている。したがって、凍結保存装置1と共通する構成については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0079】
バッファタンク20は、経路L1に位置し、経路L1を流通する乾燥ガスを一時的に貯留する容器である。経路L1にバッファタンク20を設けることで、乾燥ガス供給部4から経路L1に導出される乾燥ガスの流量が一定でない場合であっても、二次側への供給量を安定させることができる。
【0080】
流量調整弁22は、バッファタンク20の一次側の経路L1に位置する。流量調整弁22としては、流量調整弁6と同様の機能を有するものを適用することができる。経路L1に流量調整弁22を設けることで、バッファタンク20内に乾燥ガスを確実に貯留することができる。
【0081】
以上説明したように、凍結保存装置21によれば、経路L1にバッファタンク20と、流量調整弁22とを備える構成であるため、装置本体2の作業空間部2B内に乾燥ガスを安定して供給することができる。
【0082】
また、本発明が適用される凍結保存装置については、乾燥ガス供給部4及び装置本体2の数量は限定されるものではない。本発明が適用される凍結保存装置は、(1)2以上の乾燥ガス供給部と、1つの装置本体とを有する構成、(2)1つの乾燥ガス供給部と、2以上の装置本体とを有する構成、(3)2以上の乾燥ガス供給部と、2以上の装置本体とを有する構成であってもよい。
【0083】
図10は、本発明の他の実施形態である凍結保存装置31の構成を示す系統図である。
凍結保存装置31は、図10に示すように、2以上の乾燥ガス供給部4(予備凍結装置100)と、2以上の装置本体2とを備える点で、図9に示す凍結保存装置21と構成が異なっている。したがって、凍結保存装置1及び凍結保存装置21と共通する構成については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0084】
以上説明したように、凍結保存装置31によれば、2以上の乾燥ガス供給部4(予備凍結装置100)を備えるため、いずれかの乾燥ガス供給部4から乾燥ガスが経路L1に導出されるため、乾燥ガスの供給量を確保することができる。
また、凍結保存装置31によれば、バッファタンク20を備えるため、乾燥ガスの流量が一定でない場合であっても、二次側の装置本体2の作業空間部2B内に乾燥ガスを安定して供給することができる。
さらに、凍結保存装置31によれば、2以上の装置本体2を備えるため、バッファタンク20に貯留した乾燥ガスを有効利用することができる。
【0085】
また、本発明が適用される凍結保存装置については、使用方法(運転方法)は特に限定されるものではない。上述した実施形態では、凍結保存装置1の使用方法に際し、流量調整弁6を開放状態として経路L1から乾燥ガスを作業空間部2B内へ供給する方法について、態様1及び態様2を例示したが、これらは別々に行ってもよいし、同時に行ってもよい。
【符号の説明】
【0086】
1,21,31 凍結保存装置
2 装置本体
2A 収納部
2B 入出庫作業空間部(作業空間部)
3 凍結保存容器
3A 開口部
4 乾燥ガス供給部
4a 温度計
4b 開閉センサ
5 液化ガス供給源
6 流量調整弁(開閉弁)
7 排気弁
8 露点計
8a,8b 露点センサ
9 制御装置
20 バッファタンク
22 流量調整弁
100 予備凍結装置
101 供給口
104 排気口
201 凍結保存用ラック
300 凍結保存用ボックス
400 凍結保存用容器
K 収容空間
L1 経路(乾燥ガス供給経路)
L2~L3 経路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10