(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110395
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】組電池および方法
(51)【国際特許分類】
H01M 10/42 20060101AFI20240807BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20240807BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20240807BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240807BHJP
【FI】
H01M10/42 P
H01M10/48 P
H01M10/48 301
H02J7/02 H
H02J7/02 J
H02J7/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023213501
(22)【出願日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】P 2023014925
(32)【優先日】2023-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】303046277
【氏名又は名称】旭化成エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】京崎 大我
(72)【発明者】
【氏名】高塚 俊徳
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA03
5G503BA04
5G503BB01
5G503BB02
5G503CA01
5G503CA11
5G503CB11
5G503EA05
5G503EA09
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
5H030AS08
5H030FF22
5H030FF41
5H030FF42
5H030FF43
5H030FF44
5H030FF52
(57)【要約】
【解決手段】複数の電池セルを接続した組電池であって、複数の電池セルのうちの各電池セルに流れる電流を検出する少なくとも1つの電流センサと、組電池を搭載する装置による組電池の充電動作中における、各電池セルの電圧検出値および少なくとも1つの電流センサよる電流検出値に応じて算出された、各電池セルのインピーダンス値と、前記電流検出値毎の積算時間とを含む履歴情報を記憶する記憶部とを備える組電池を提供する。上記の組電池は、履歴情報を記憶部に書き込む電池制御部を更に備えてよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルを接続した組電池であって、
前記複数の電池セルのうちの各電池セルに流れる電流を検出する少なくとも1つの電流センサと、
前記組電池を搭載する装置による前記組電池の充電動作中における、各電池セルの電圧検出値および前記少なくとも1つの電流センサよる電流検出値に応じて算出された、各電池セルのインピーダンス値と、前記電流検出値毎の積算時間とを含む履歴情報を記憶する記憶部と
を備える組電池。
【請求項2】
前記履歴情報を前記記憶部に書き込む電池制御部を更に備える請求項1に記載の組電池。
【請求項3】
前記電池制御部は、各電池セルの電圧検出値および前記少なくとも1つの電流センサよる電流検出値に応じて、各電池セルのインピーダンス値を算出する請求項2に記載の組電池。
【請求項4】
各電池セルの電圧検出値を、前記組電池を搭載する装置が有する装置制御部から受け取る電圧取得部を更に備える請求項2に記載の組電池。
【請求項5】
前記電池制御部は、各電池セルの電流が流入電流に切り替わった回数を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込む請求項2に記載の組電池。
【請求項6】
前記少なくとも1つの電流センサは、各電池セルの電流の極性が切り替わったことに応じて極性変化信号を出力し、
前記電池制御部は、前記極性変化信号を用いて各電池セルの電流が流入電流に切り替わった回数をカウントする請求項5に記載の組電池。
【請求項7】
前記複数の電池セルのうちの各電池セルの温度を検出したセル温度検出値を取得するセル温度取得部を更に備え、
前記電池制御部は、前記セル温度取得部により取得された各電池セルのセル温度検出値を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込む
請求項2に記載の組電池。
【請求項8】
前記電池制御部は、各電池セルについてのセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込む請求項7に記載の組電池。
【請求項9】
前記複数の電池セルの周囲温度を検出した周囲温度検出値を取得する周囲温度取得部を更に備え、
前記電池制御部は、前記周囲温度取得部により取得された周囲温度検出値を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込む請求項2に記載の組電池。
【請求項10】
前記電池制御部は、前記複数の電池セルのうちの各電池セルの残充電量が基準値以下となった時間または回数のうちの少なくとも1つを含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込む請求項2に記載の組電池。
【請求項11】
前記少なくとも1つの電流センサは、各電池セルに過電流が流れたことに応じて過電流検知信号を出力する請求項2に記載の組電池。
【請求項12】
前記電池制御部は、前記複数の電池セルのうち各電池セルに流れる電流が基準値以上となった時間を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込む請求項2に記載の組電池。
【請求項13】
前記電池制御部は、前記複数の電池セルのうちの一の電池セルが他の電池セルに交換される場合に、前記一の電池セルに対応して格納している前記履歴情報を前記記憶部から読み出して出力し、前記他の電池セルについての交換前の履歴情報を受け取って前記記憶部に書き込む請求項2に記載の組電池。
【請求項14】
複数の電池セルを接続した組電池内の少なくとも1つの電流センサが、複数の電池セルを接続した組電池における前記複数の電池セルのうちの各電池セルに流れる電流を検出することと、
前記組電池内の記憶部が、前記組電池を搭載する装置による前記組電池の充電動作中における、各電池セルの電圧検出値および前記少なくとも1つの電流センサよる電流検出値に応じて算出された、各電池セルのインピーダンス値と、前記電流検出値毎の積算時間とを含む履歴情報を記憶することと
を備える方法。
【請求項15】
電池セルの再利用装置が、複数の前記組電池のそれぞれから、各組電池内の各電池セルについての前記履歴情報を取得することと、
前記再利用装置が、前記履歴情報に基づいて、再利用品の組電池に用いる電池セルの組合せを決定することと
を更に備える請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組電池および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「本実施形態の制御装置1は、車両走行用モータに供給される電力を蓄電するバッテリとして用いられていた使用済みの組電池2が再利用可能であるか否かを判定する」こと(段落0014)、および「本願発明に係る制御装置は、(1)複数の電池からなる組電池の制御装置であって、検出された各電池の開放電圧値と、内部抵抗値と、満充電容量値とを評価パラメータとして、前記組電池の再利用が可能であるか否かを判定することを特徴とする」こと(段落0006)が記載されている。特許文献2には、「劣化情報として、例えば、電池102の充放電の回数、電池102の電圧の履歴、電池102の電流の履歴、電池102の充電開始電圧、電池102の充電完了電圧、電池102の内部抵抗値及びその変化、電池102の充電カーブ、電池102の劣化カーブの少なくとも1つを記録してよい。」(段落0022)と記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2014-20818号公報
[特許文献2] 特開2010-232103号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、複数の電池セルを接続した組電池であって、前記複数の電池セルのうちの各電池セルに流れる電流を検出する少なくとも1つの電流センサと、前記組電池を搭載する装置による前記組電池の充電動作中における、各電池セルの電圧検出値および前記少なくとも1つの電流センサよる電流検出値に応じて算出された、各電池セルのインピーダンス値と、前記電流検出値毎の積算時間とを含む履歴情報を記憶する記憶部とを備える組電池を提供する。
【0004】
上記の組電池において、前記履歴情報を前記記憶部に書き込む電池制御部を更に備えてよい。
【0005】
上記のいずれかの組電池において前記電池制御部は、各電池セルの電圧検出値および前記少なくとも1つの電流センサよる電流検出値に応じて、各電池セルのインピーダンス値を算出してよい。
【0006】
上記のいずれかの組電池において、各電池セルの電圧検出値を、前記組電池を搭載する装置が有する装置制御部から受け取る電圧取得部を更に備えてよい。
【0007】
上記のいずれかの組電池において、前記電池制御部は、各電池セルの電流が流入電流に切り替わった回数を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込んでよい。
【0008】
上記のいずれかの組電池において、前記少なくとも1つの電流センサは、各電池セルの電流の極性が切り替わったことに応じて極性変化信号を出力し、前記電池制御部は、前記極性変化信号を用いて各電池セルの電流が流入電流に切り替わった回数をカウントしてよい。
【0009】
上記のいずれかの組電池において、前記複数の電池セルのうちの各電池セルの温度を検出したセル温度検出値を取得するセル温度取得部を更に備え、前記電池制御部は、前記セル温度取得部により取得された各電池セルのセル温度検出値を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込んでよい。
【0010】
上記のいずれかの組電池において、前記電池制御部は、各電池セルについてのセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込んでよい。
【0011】
上記のいずれかの組電池において、前記複数の電池セルの周囲温度を検出した周囲温度検出値を取得する周囲温度取得部を更に備え、前記電池制御部は、前記周囲温度取得部により取得された周囲温度検出値を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込んでよい。
【0012】
上記のいずれかの組電池において、前記電池制御部は、前記複数の電池セルのうちの各電池セルの残充電量が基準値以下となった時間または回数のうちの少なくとも1つを含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込んでよい。
【0013】
上記のいずれかの組電池において、前記少なくとも1つの電流センサは、各電池セルに過電流が流れたことに応じて過電流検知信号を出力してよい。
【0014】
上記のいずれかの組電池において、前記電池制御部は、前記複数の電池セルのうち各電池セルに流れる電流が基準値以上となった時間を含む前記履歴情報を前記記憶部に書き込んでよい。
【0015】
上記のいずれかの組電池において、前記電池制御部は、前記複数の電池セルのうちの一の電池セルが他の電池セルに交換される場合に、前記一の電池セルに対応して格納している前記履歴情報を前記記憶部から読み出して出力し、前記他の電池セルについての交換前の履歴情報を受け取って前記記憶部に書き込んでよい。
【0016】
本発明の第2の態様においては、複数の電池セルを接続した組電池内の少なくとも1つの電流センサが、複数の電池セルを接続した組電池における前記複数の電池セルのうちの各電池セルに流れる電流を検出することと、前記組電池内の記憶部が、前記組電池を搭載する装置による前記組電池の充電動作中における、各電池セルの電圧検出値および前記少なくとも1つの電流センサよる電流検出値に応じて算出された、各電池セルのインピーダンス値と、前記電流検出値毎の積算時間とを含む履歴情報を記憶することとを備える方法を提供する。
【0017】
上記の方法において、電池セルの再利用装置が、複数の前記組電池のそれぞれから、各組電池内の各電池セルについての前記履歴情報を取得することと、前記再利用装置が、前記履歴情報に基づいて、再利用品の組電池に用いる電池セルの組合せを決定することとを更に備えてよい。
【0018】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】本実施形態に係る組電池100の充電動作時における動作フローを示す。
【
図3】本実施形態に係る組電池100の放電動作時における動作フローを示す。
【
図4】本実施形態に係る組電池100の充放電動作時における動作フローを示す。
【
図5】記憶部160に書き込まれる履歴情報の第1例を示す。
【
図6】記憶部160に書き込まれる履歴情報の第2例を示す。
【
図7】記憶部160に書き込まれる履歴情報の第3例を示す。
【
図8】本実施形態に係る再利用装置800の構成を、組電池100等と共に示す。
【
図9】本実施形態に係る再利用装置800の動作フローを示す。
【
図10】本実施形態に係る組電池100の電池セル交換時における動作フローを示す。
【
図11】本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0021】
図1は、本実施形態に係る装置10の構成を示す。装置10は、電気を動力とする機械である。装置10は、電動車(ハイブリッド車、電気自動車)、電動自転車、電動バイク、有人又は無人の電動の飛行体、または電動フォークリフト等の産業機械であってよい。
【0022】
装置10は、外部充電器70と着脱可能に接続されてよい。外部充電器70は、商用電源等を用いて装置10内の組電池100を充電するためのAC充電器またはDC充電器であってよい。また、外部充電器70は、家庭用電源または充電スタンド等から装置10を充電するための充電アダプタ等であってよい。
【0023】
装置10は、1または複数の高電圧系機器20と、1または複数の電圧変換部30と、1または複数の低電圧系機器40と、装置制御部50と、スイッチ60と、組電池100とを備える。
【0024】
高電圧系機器20は、組電池100の正極端子および負極端子の間に接続され、組電池100からの電力供給を受ける。高電圧系機器20は、装置10内において比較的大きな電力を消費する、比較的高電圧(例えば数百V~千数百V)で動作する機器である。装置10が移動体である場合、高電圧系機器20は、例えばモーター等の装置10の動力源であってよい。
【0025】
電圧変換部30は、組電池100の正極端子および負極端子の間に低電圧系機器40と直列に接続される。電圧変換部30は、組電池100から供給される電源電圧を、低電圧系機器40に適した電源電圧に変換してよい。
【0026】
低電圧系機器40は、電圧変換部30に接続される。低電圧系機器40は、装置10内において比較的小さな電力を消費する、比較的低電圧で動作する機器である。低電圧系機器40は、例えば装置10内の制御機器、オーディオ機器、ナビゲーション機器、または各種装備に設けられたモーター等であってよい。ここで、装置10は、電圧変換部30および低電圧系機器40を備える代わりに、補機バッテリーを備えてもよい。
【0027】
装置制御部50は、高電圧系機器20、低電圧系機器40、および組電池100に接続される。装置制御部50は、低電圧系機器40の一種であってよく、組電池100からの電力を電圧変換部30を介して受け取って動作してよい。装置制御部50は、高電圧系機器20、低電圧系機器40、およびスイッチ60の制御を行う。また、装置制御部50は、組電池100の状態をモニタリングし、組電池100に対して必要な情報を提供する。
【0028】
スイッチ60は、高電圧系機器20、低電圧系機器40、装置制御部50、外部充電器70、および組電池100に接続される。スイッチ60は、外部充電器70を用いて組電池100を充電する場合には、外部充電器70および組電池100の間を接続して外部充電器70からの充電電力を組電池100へと供給できるようにする。ここで、外部充電器70がAC電源である場合には、装置10は、外部充電器70およびスイッチ60の間にオンボードチャージャー(OBC)等のAC-DCコンバータを有してよい。また、装置10が外部充電器70から切り離されて組電池100の電力を用いて動作する場合には、スイッチ60は、外部充電器70を接続するコネクタと組電池100との間を電気的に切り離す。
【0029】
組電池100は、装置10に搭載されて各高電圧系機器20および各低電圧系機器40に電力を供給する。組電池100は、装置10に対して着脱可能に搭載されてよい。組電池100は、複数の電池セル110を接続した構成をとる。
【0030】
複数の電池セル110のそれぞれは、予め定められた外形構造および予め定められた電気的特性を有する。同一規格の複数の電池セル110を組み合わせることにより、組電池100は、装置10が必要とする電力を供給できる大容量のバッテリーとして機能する。各電池セル110は、リチウムイオン電池、全固体電池、またはその他の二次電池であってよい。
【0031】
本実施形態において、複数の電池セル110は、組電池100の正極端子および負極端子の間に、直列および並列に接続される。組電池100は、正極端子および負極端子の間に、予め定められた数(本図の例においては4つ)の電池セル110が直列に接続された電池系統を、複数(本図の例においては3つ)並列に接続した構成をとる。電池系統の数および並列に接続する電池系統の数は、要求される電源電圧および電池容量に応じて適宜定められてよい。複数の電池セル110は全て直列に接続されてよく、全て並列に接続されてもよい。本実施形態においては、各電池系統における電池セル110同士の間の電圧は、装置制御部50へと出力される。装置制御部50は、組電池100の正極および負極の電圧、および各電池系統における電池セル110同士の間の電圧を取得することにより、各電池セル110の両端の電圧を取得することができる。これにより、装置制御部50は、各電池セル110の電圧を監視することができる。
【0032】
組電池100は、複数の電池セル110に加えて、1または複数の電流センサ120と、電圧取得部130と、セル温度取得部140と、周囲温度取得部146と、電池制御部150と、記憶部160とを有する。組電池100は、一例として、筐体内に複数の電池セル110およびその他の構成要素を内蔵した構造をとってよい。電池セル110は、固定具によって、組電池100の筐体に対し着脱可能に固定されること等により、組電池100と一体化されてよい。これに代えて、組電池100は、複数の電池セル110以外の構成要素の一部を備えなくてもよく、これのような構成要素は装置10における組電池100の外部に設けられてもよい。1または複数の電流センサ120のそれぞれは、1または複数の電池系統のそれぞれと直列に接続される。本図の例においては、複数(3つ)の電池系統のそれぞれに対して電流センサ120が直列に接続される。
【0033】
電流センサ120は、対応する電池系統内の各電池セル110に流れる電流を検出する。本図の例においては、電池系統内において直列に接続された2以上の電池セル110には同じ大きさの電流が流れるので、電流センサ120は、電池系統毎に1つ設けられている。また、電流センサ120は、各電池セル110の電流の極性が切り替わったことに応じて極性変化信号を出力する機能を有してよい。例えば、電流センサ120は、対応する電池系統から高電圧系機器20側へと電流が流れる状態(放電状態)から、高電圧系機器20または外部充電器70側から電流センサ120へと電流が流れる状態(充電状態)へと切り替わったことに応じて、極性変化信号を出力してよい。
【0034】
また、電流センサ120は、各電池セル110に過電流が流れたことに応じて過電流検知信号を出力する機能を有してよい。例えば、電流センサ120は、電池セル110へと流入する電流(「流入電流」または「充電電流」と示す。)または電池セル110が出力する電流(「流出電流」または「放電電流」と示す。)のうちの少なくとも1つについて、予め定められた閾値を超える大きさの電流が流れたことに応じて過電流検知信号を出力してよい。
【0035】
電圧取得部130は、装置制御部50に接続される。電圧取得部130は、装置制御部50が測定した各電池セル110の電圧検出値を受け取る。なお、組電池100が組電池100内で各電池セル110の電圧を測定する機能を有する場合には、電圧取得部130は、組電池100内で測定された各電池セル110の電圧検出値を取得してよい。
【0036】
セル温度取得部140は、各電池セル110の温度を検出する。本実施形態において、セル温度取得部140は、複数のセル温度センサ145を有する。複数のセル温度センサ145のそれぞれは、各電池セル110の近傍に設けられ、対応する電池セル110のセル温度を検出する。セル温度取得部140は、各セル温度センサ145から、各電池セル110のセル温度検出値を取得する。
【0037】
周囲温度取得部146は、複数の電池セル110の周囲温度を検出する。本実施形態において、周囲温度取得部146は、1または複数の周囲温度センサ148を有する。周囲温度センサ148は、複数の電池セル110の周囲に設けられ、複数の電池セル110の周囲温度を検出する。周囲温度センサ148は、セル温度センサ145よりも各電池セル110の遠方に設けられてよい。周囲温度取得部146は、各周囲温度センサ148から、複数の電池セル110の周囲温度検出値を取得する。周囲温度取得部146は、必要とされる温度測定の精度に応じて、1つの組電池100において1つの周囲温度センサ148を有してよく、電池系統毎に1つの周囲温度センサ148を有してもよく、近傍の2以上の電池セル110毎に1つの周囲温度センサ148を有してもよい。組電池100は、セル温度取得部140および1または複数のセル温度センサ145の組と、周囲温度取得部146および周囲温度センサ148の組とのうち、いずれか一方のみを備えてもよい。
【0038】
電池制御部150は、1または複数の電流センサ120、電圧取得部130、セル温度取得部140、周囲温度取得部146、および記憶部160に接続される。電池制御部150は、各電池セル110の状態をモニタリングして記憶部160に記録する。電池制御部150は、マイクロコンピュータまたはマイクロコントローラ等のコンピュータを含み、このようなコンピュータによって電池制御プログラムを実行することにより実現されてよい。これに代えて、電池制御部150は、専用回路により実現されてもよい。
【0039】
電池制御部150は、各電流センサ120から各電池セル110の電流検出値を受け取る。電池制御部150は、電圧取得部130から各電池セル110の電圧検出値を受け取る。電池制御部150は、装置10による組電池100の充電動作中における、各電池セル110の電圧検出値および各電池セル110の電流検出値に応じて、各電池セル110のインピーダンス値を算出する。電池制御部150は、各電池セル110のインピーダンス値を含む履歴情報を記憶部160に書き込む。
【0040】
また、電池制御部150は、電流センサ120が出力した過電流検知信号を用いて各電池セル110に過電流が流れた回数をカウントしてよい。電池制御部150は、各電池セル110に過電流が流れた回数を含む履歴情報を記憶部160に書き込んでもよい。電池制御部150によるインピーダンス値および過電流が流れた回数を含む履歴情報の記録については、
図2を用いて後述する。
【0041】
電池制御部150は、電圧取得部130から受け取った各電池セル110の電圧検出値に基づいて、各電池セル110の残充電量が基準値以下となった時間または回数をカウントしてよい。電池制御部150は、各電池セル110の残充電量が基準値以下となった時間または回数のうちの少なくとも1つを含む履歴情報を記憶部160に書き込んでもよい。電池制御部150による残充電量が基準値以下となった時間または回数のうちの少なくとも1つを含む履歴情報の記録については、
図3を用いて後述する。
【0042】
電池制御部150は、電流センサ120が出力した極性変化信号を用いて各電池セル110の電流が流入電流に切り替わった回数をカウントしてよい。電池制御部150は、各電池セル110の電流が流入電流に切り替わった回数を含む履歴情報を記憶部に書き込んでもよい。
【0043】
また、電池制御部150は、セル温度取得部140から各電池セル110のセル温度検出値を受け取ってよい。電池制御部150は、各電池セル110についてのセル温度検出値を含む履歴情報を記憶部160に書き込んでよい。電池制御部150は、各電池セル110についてのセル温度検出値毎、電流検出値毎、またはセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を含む履歴情報を記憶部160に書き込んでよい。
【0044】
電池制御部150は、周囲温度取得部146から複数の電池セル110の周囲温度検出値を受け取ってよい。電池制御部150は、周囲温度検出値を含む履歴情報を記憶部160に書き込んでよい。電池制御部150による流入電流に切り替わった回数、セル温度検出値、周囲温度検出値、またはセル温度検出値毎、電流検出値毎、またはセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を含む履歴情報の記録については、
図4を用いて後述する。
【0045】
記憶部160は、電池制御部150と接続される。記憶部160は、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、または半導体記憶媒体であってよい。記憶部160は、各電池セル110の各種の履歴情報を記憶する。
【0046】
以上に示した組電池100によれば、組電池100を搭載する装置10による組電池100の充電動作中に各電池セル110のインピーダンス値等の状態値を計測し、状態値を組電池100内に記憶することができる。したがって、装置10の通常使用とは別に、組電池100に対して検査・試験用の装置を接続して検査を行わなくても、組電池100の状態を取得することが可能となる。
【0047】
図2は、本実施形態に係る組電池100の充電動作時における動作フローを示す。組電池100は、装置10の通常使用中に充電される場合に、
図2に示した動作フローを実行する。S202(ステップ202)において、装置10は、組電池100の充電動作を開始する。ここで、S202における「充電動作」は、組電池100の通常使用中における充電サイクルを意味する。具体的には、S202における充電動作は、装置10または組電池100の検査または試験のために普段の使用では装置10に接続されないような検査または試験用の装置を装置10または組電池100に接続して組電池100を充電試験する場合の充電サイクルではなく、組電池100を搭載する装置10自体が組電池100からの電源供給を受けるために事前に行う組電池100の充電サイクルである。このような充電サイクルは、例えば装置10が電動車である場合には、減速時においてモーター等の高電圧系機器20からの還流電流を用いて行う充電動作、外部充電器70によって後の移動のために行う充電動作等が挙げられる。
【0048】
S204において、各電流センサ120は、各電池セル110に流れる電流を検出する。S206において、電圧取得部130は、装置制御部50から各電池セル110の電圧検出値を受け取る。S208において、電池制御部150は、各電池セル110の電圧検出値および各電流センサ120による電流検出値に応じて、各電池セル110のインピーダンス値を算出する。
【0049】
電池制御部150は、同じタイミングで測定された各電池セル110の電圧検出値を対応する電池セル110の電流検出値で割ることによって、対応する電池セル110のインピーダンス値を算出する。電池制御部150は、予め定められた測定期間における各電池セル110の電圧検出値の平均値を対応する電池セル110の電流検出値で割ることによって、対応する電池セル110のインピーダンス値を算出してもよい。
【0050】
電池制御部150は、充電期間中に1または複数回インピーダンス値を算出してよい。電池制御部150は、充電開始直後や充電終了直前等の充電期間中の予め定められたタイミングのみインピーダンス値を算出してもよいし、充電期間中に予め定められたインターバル毎にインピーダンス値を算出してもよい。
【0051】
S210において、各電流センサ120は、各電池セル110に過電流が流れた場合には過電流検知信号を出力する。電池制御部150は、電池セル110毎に、過電流が流れた回数をカウントする。電池制御部150は、各電流センサ120から過電流検知信号を受け取るたびに、その電流センサ120に対応する各電池セル110に関して記憶部160に記録された、過電流が流れた回数をインクリメントすることにより、過電流が流れた回数をカウントしてよい。
【0052】
S212において、電池制御部150は、各電池セル110のインピーダンス値、過電流が流れた回数を含む履歴情報を記憶部160に書き込む。
【0053】
S218において、装置10は、組電池100の充電動作を終了する。なお、装置10は、組電池100の充電動作を終了するまでの間、S204からS212までの間の処理を繰り返し行ってよい。このようにして、組電池100は、充電動作中のインピーダンス値および過電流が流れた回数を含む履歴情報を記憶部160に記憶することができる。
【0054】
図3は、本実施形態に係る組電池100の放電動作時における動作フローを示す。組電池100は、放電する場合に、
図3に示した動作フローを実行する。S302において、組電池100は放電動作を開始する。ここで、S302における「放電動作」とは、組電池100の通常使用中における放電サイクルを意味する。具体的には、S302における放電動作は、装置10または組電池100の検査または試験のために普段の使用では装置10に接続されないような検査または試験用の装置を装置10または組電池100に接続して組電池100を放電試験する場合の放電サイクルではなく、組電池100が、装置10の使用目的に沿って装置10を動作させるために電源供給を行う放電サイクルである。
【0055】
S304において、電圧取得部130は、装置制御部50から各電池セル110の電圧検出値を受け取る。電池制御部150は、電池セル110ごとに、電池セル110の残充電量が基準値以下となった時間または回数をカウントする。電池制御部150は、電圧取得部130から受け取った電池セル110の電圧検出値が基準値を下回ったことに応じて、電池セル110の残充電量が基準値以下となったと判断してよい。
【0056】
これに代えて、電池制御部150は、例えば電池セル110の放電状態または満充電状態から、電池セル110の電圧検出値および電流検出値の積を単位時間毎に加算(充電動作時)または減算(放電動作時)することにより、現在の推定残充電量を算出してよい。電池制御部150は、推定残充電量が基準値以下となった時間または回数をカウントしてよい。
【0057】
S306において、電池制御部150は、各電池セル110の残充電量が基準値以下となった時間または回数の少なくとも1つを含む履歴情報を記憶部160に書き込む。S308において、組電池100は放電動作を終了する。なお、装置10は、組電池100の放電動作を終了するまでの間、S304からS306までの間の処理を繰り返し行ってよい。このようにして、組電池100は、放電動作中に各電池セル110の残充電量が基準値以下となった時間または回数の少なくとも1つを含む履歴情報を記憶部160に記憶することができる。
【0058】
図4は、本実施形態に係る組電池100の充放電動作時における動作フローを示す。組電池100は、装置10の通常使用中に充電される場合および放電する場合に、
図4に示した動作フローを実行する。S402において、装置10は組電池100の充電または放電動作を開始する。S402における充電動作はS202における充電動作と同様であり、S402における放電動作はS302における放電動作と同様である。
【0059】
S404において、各電流センサ120は、各電池セル110の電流の極性が切り替わったこと、すなわち充電から放電、もしくは放電から充電に切り替わったことに応じて、極性変化信号を出力する。S406において、電池制御部150は電池セル110毎に、電流が流入電流に切り替わった回数をカウントする。電池制御部150は、電流センサ120から流出電流から流入電流に切り替わる極性変化信号を受け取るたびに、その電流センサ120に対応する各電池セル110に関して記憶部160に記録された、流入電流に切り替わった回数をインクリメントすることにより、流入電流に切り替わった回数をカウントしてよい。
【0060】
S408において、セル温度取得部140は、各電池セル110のセル温度を検出する。電池制御部150は、充電または放電期間中に1または複数回セル温度検出値を取得してよい。電池制御部150は、充電または放電開始直後や充電または放電終了直前等の充電または放電期間中の予め定められたタイミングのみセル温度検出値を取得してよいし、充電または放電期間中に予め定められたインターバル毎にセル温度検出値を取得してよい。電池制御部150が充電または放電期間中に複数回セル温度検出値を取得する場合、電池制御部150は各電流センサ120による各電池セル110の電流検出値を用いて、各電池セル110についてのセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を算出してよい。
【0061】
S409において、周囲温度取得部146は、複数の電池セル110の周囲温度を検出する。電池制御部150は、S408におけるセル温度検出値の取得と同様のタイミングで周囲温検出値度を取得してよい。組電池100は、S408およびS409のいずれか一方の処理のみを行ってもよい。また、S409において、電池制御部150は、各電池セル110についてのセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を算出するのに代えて、各電池セル110について周囲温度検出値と、各電流センサ120による各電池セル110の電流検出値とを用いて、各電池セル110のセル温度推定値を算出してもよい。例えば、電池制御部150は、各電池セル110の熱容量と各電流センサ120による各電池セル110の電流検出値とを用いて各電池セル110の発熱量(温度増加量)を算出し、各電池セル110の内部抵抗の発熱量と各電池セル110が含まれる複数の電池セル110の周囲温度検出値とを用いて、各電池セル110のセル温度の推定値を算出する。電池制御部150は、周囲温度検出値に各電池セル110の発熱量(温度増加量)を加算することにより、各電池セル110のセル温度の推定値を算出してよい。電池制御部150は、各電池セル110のセル温度の推定値を、セル温度検出値とみなして使用してよい。
【0062】
電池制御部150が充電または放電期間中に複数回電流検出値、セル温度検出値および周囲温度検出値を取得する場合、各電池セル110についてのセル温度検出値毎、電流検出値毎、またはセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を算出してよい。電池制御部150は、予め定められたインターバル毎に各電池セル110の電流検出値を取得するたびに、電流検出値が含まれる電流範囲の現時点での積算時間に対し、インターバルの時間を加算することで、電流検出値毎の積算時間を算出してよい。電池制御部150は、電流検出値毎の積算時間を算出する方法と同様の方法によって、セル温度検出値毎またはセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を算出してよい。電池制御部150は、各電池セル110の電流検出値が基準値以上となった時間を算出してよく、各電池セル110の電流検出値が基準値以上となった場合にのみ、電流検出値毎の積算時間を算出してもよい。
【0063】
S410において、電池制御部150は、各電池セル110の電流が流入電流に切り替わった回数、各電池セル110のセル温度検出値、複数の電池セル110の周囲温度検出値、または各電池セル110についてのセル温度検出値毎、電流検出値毎、またはセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を含む履歴情報を記憶部160に書き込む。電池制御部150は、各電池セル110の電流検出値が基準値以上となった時間を含む履歴情報を記憶部160に書き込んでよい。電池制御部150は、各電池セル110の電流検出値が基準値以上となった場合の電流検出値毎の積算時間を含む履歴情報を記憶部160に書き込んでもよい。S412において、装置10は、組電池100の充電または放電動作を終了する。なお、装置10は、組電池100の充電または放電動作を終了するまでの間、S404からS410までの間の処理を繰り返し行ってよい。このようにして、組電池100は、充放電動作中に各電池セル110の電流が流入電流に切り替わった回数、各電池セル110のセル温度検出値、複数の電池セル110の周囲温度検出値、または各電池セル110についてのセル温度検出値毎、電流検出値毎、またはセル温度検出値および電流検出値毎の積算時間を含む履歴情報を記憶部160に記憶することができる。
【0064】
図5は、記憶部160に書き込まれる履歴情報の第1例を示す。本実施形態に係る履歴情報は、各電池セル110について、「電池セルID」、「登録日時」、「インピーダンス値」、「セル温度検出値」、および「周囲温度検出値」に関する情報を含む。
【0065】
「電池セルID」は、組電池100中の各電池セル110を識別するための情報である。組電池100中の各電池セル110には、互いに異なる電池セルIDが割り当てられる。例えば、各電池セル110の電池セルIDは、組電池100内の位置に応じて異なる値であってよく、同一品種の全ての電池セル110に対してユニークに割り当てられたシリアル番号等であってもよい。
【0066】
「登録日時」は、対応する電池セルIDの電池セル110についての履歴情報が記憶部160に書き込まれた日時を示す。「インピーダンス値」は、対応する登録日時において電池制御部150によって算出された、対応する電池セル110のインピーダンス値を示す。「セル温度検出値」は、対応する登録日時において、セル温度取得部140によって検出された、対応する電池セル110のセル温度を示す。「周囲温度検出値」は、対応する登録日時によって、周囲温度取得部146によって検出された、対応する電池セル110を含む複数の電池セル110の周囲温度を示す。履歴情報は、「セル温度検出値」および「周囲温度検出値」に関する情報のいずれか1つのみを含んでよく、両方を含んでもよい。なお、本図の履歴情報は、1つの電池セル110について異なる日時に登録された、複数のインピーダンス値、複数のセル温度検出値または複数の周囲温度検出値を含んでよい。
【0067】
図6は、記憶部160に書き込まれる履歴情報の第2例を示す。本実施形態に係る履歴情報は、各電池セル110について、「電池セルID」、「電流が流入電流に切り替わった回数」、「残充電量が基準値以下となった時間」、「残充電量が基準値以下となった回数」、および「過電流を検出した回数」に関する情報を含む。
【0068】
「電流が流入電流に切り替わった回数」は、各電池セル110の使用開始(または記録開始。以下同様。)から現在に至るまでにおいて、電池セル110に流れる電流が流入電流(充電電流)に切り替わった回数の合計を示す。すなわち、「電流が流入電流に切り替わった回数」は、各電池セル110の充電回数を示す。「残充電量が基準値以下となった時間および回数」は、各電池セル110の使用開始から現在に至るまでにおいて、電池セル110の残充電量が基準値以下となった時間および回数の合計を示す。これに代えて、記憶部160に書き込まれる履歴情報は、電池セル110の残充電量が基準値以下となった時間の合計、または回数の合計のうちのいずれか一方のみを含んでもよい。過電流を検出した回数は、各電池セル110の使用開始から現在に至るまでにおいて、電池セル110に過電流が流れた回数の合計を示す。
【0069】
図7は、記憶部160に書き込まれる履歴情報の第3例を示す。本実施形態に係る履歴情報は、電池セルID毎に、複数の温度範囲および複数の電流範囲の各組合せに対応する積算時間に関する情報を含む。
【0070】
温度範囲は、電池セル110が使用されうる使用温度範囲(例えばT1~T3)を複数の区間に区分したそれぞれの範囲(例えば範囲T1~T2、T2~T3)を示す。電流範囲は、温度範囲毎に、電池セル110が使用されうる使用電流範囲(例えばI1~I4)を複数の区間に区分したそれぞれの範囲(例えば範囲I1~I2、I2~I3、I3~I4)を示す。積算時間は、対応する電池セル110の使用開始から現在に至るまでにおいて、対応する電池セル110のセル温度検出値が対応する温度範囲内にあり、対応する電池セル110の電流検出値が対応する電流範囲内にあった時間の合計を示す。これに代えて、積算時間は、対応する電池セル110の使用開始から現在に至るまでにおいて、周囲温度検出値から算出したセル温度推定値が対応する温度範囲内にあり、対応する電池セル110の電流検出値が対応する電流範囲内にあった時間の合計を示してよい。これらに代えて、積算時間は、対応する電池セル110の使用開始から現在に至るまでにおいて、対応する電池セル110のセル電流検出値が対応する電流範囲内にあった時間の合計を示してもよい。したがって、履歴情報は、電池セルIDごとに、複数の電流範囲に対応する積算時間に関する情報を含んでもよい。
【0071】
なお、記憶部160は、充電動作中における電池セル110の温度範囲および充電電流の電流範囲を履歴情報として記録してよい。これに代えて、またはこれに加えて、記憶部160は、放電動作中における電池セル110の温度範囲および放電電流の電流範囲を履歴情報として記録してよい。
【0072】
図8は、本実施形態に係る再利用装置800の構成を、組電池100等と共に示す。再利用装置800は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ワークステーション、サーバコンピュータ、または汎用コンピュータ等のコンピュータであってよく、複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムであってもよい。このようなコンピュータシステムもまた広義のコンピュータである。また、再利用装置800は、コンピュータ内で1または複数実行可能な仮想コンピュータ環境によって実装されてもよい。これに代えて、再利用装置800は、組電池100の再利用用に設計された専用コンピュータであってもよく、専用回路によって実現された専用ハードウェアであってもよい。
【0073】
再利用装置800は、履歴取得部810と、組合せ決定部820と、出力部830とを備える。再利用装置800は、1または複数の組電池100と、表示装置840に接続される。
【0074】
履歴取得部810は、1または複数の組電池100のそれぞれの記憶部160と通信可能に接続される。履歴取得部810は、各組電池100の記憶部160から各電池セル110の履歴情報を取得する。
【0075】
組合せ決定部820は、履歴取得部810と接続される。組合せ決定部820は、履歴取得部810が取得した各電池セル110の履歴情報に基づいて、再利用品の組電池100に用いる電池セル110の組合せを決定する。組合せ決定部820は、履歴情報に含まれるインピーダンス値が近い電池セル110の組合せを決定してよい。組合せ決定部820は、履歴情報に含まれる、流入電流とその時の温度情報、電流が流入電流に切り替わった回数、残充電量が基準値以下となった時間、残充電量が基準値以下となった回数、または過電流を検出した回数が近い電池セル110の組合せを決定してよい。
【0076】
出力部830は、組合せ決定部820と接続される。出力部830は、組合せ決定部820によって決定された電池セル110の組合せを取得し、表示装置840に出力する。
【0077】
表示装置840は、出力部830と接続される。表示装置840は、出力部830によって、電池セル110の組合せを表示する。組電池100の再生業者等のユーザは、再利用装置800に接続された1または複数の組電池100に含まれる複数の電池セル110の中から、表示装置840に表示された電池セル110の組合せに含まれる各電池セル110を取り外して再利用品の組電池100に組み込むことにより、再利用品の組電池100を生産することができる。このようにして、表示装置840は、劣化の度合いが同程度の複数の電池セル110を有する再利用品の組電池100を生産可能とすることができる。再利用装置800は、電池セル110を組み換えるためのロボット装置に接続されてもよい。この場合、再利用装置800は出力部830を有していなくてもよく、再利用装置800は表示装置840を有していなくてもよい。
【0078】
以上に示した再利用装置800によれば、履歴情報の近い電池セル110を組合せて再利用することで、劣化の度合いの近い電池セル110を接続して組電池100に用いることができる。したがって、効率の良い組電池100の再利用が可能となる。
【0079】
図9は、本実施形態に係る再利用装置800の動作フローを示す。再利用装置800は、電池セル110を再利用する場合に、
図9に示した動作フローを実行する。S902において、履歴取得部810は、1または複数の組電池100のそれぞれから、記憶部160に記録された履歴情報を取得する。
【0080】
S904において、再利用装置800は、履歴情報に基づいて、再利用品の組電池に用いる電池セル110の組合せを決定する。再利用装置800は、組合せ決定部820によって組合せの決定を行ってよい。例えば、組合せ決定部820は、予め定められたインピーダンス範囲に含まれるインピーダンス値を有する2以上の電池セル110を特定し、再利用品の組電池100に組み込む電池セル110の組合せとして決定してよい。このインピーダンス範囲は、いずれか1つの電池セル110のインピーダンス値を中心として同じ組電池100に組み込むことを許容するインピーダンス値の正負の最大誤差分の範囲等に設定されてよい。
【0081】
組合せ決定部820は、電流検出値毎の積算時間を示すヒストグラムの類似度が予め定められた値よりも大きい2以上の電池セル110を特定し、再利用品の組電池100に組み込む電池セル110の組合せとして決定してよい。組合せ決定部820は、ヒストグラムの類似度を、各ヒストグラムのピーク位置を比較することで算出してよいし、各電流範囲における積算時間を比較することで算出してもよい。すなわち、組合せ決定部820は、複数のヒストグラムを比較した場合に、各ヒストグラムのピーク位置が近いほど類似していると認定してよいし、各電流範囲における積算時間が近いものほど類似していると認定してもよい。
【0082】
組合せ決定部820は、予め定められた充電回数範囲に含まれる充電回数を有する2以上の電池セル110を特定し、再利用品の組電池100に組み込む電池セル110の組合せとして決定してよい。この充電回数範囲は、いずれか1つの電池セル110の充電回数を中心として同じ組電池100に組み込むことを許容する充電回数の正負の誤差分の範囲等に設定されてよい。組合せ決定部820は、予め定められた完全放電時間範囲に含まれる完全放電時間を有する2以上の電池セル110を特定し、再利用品の組電池100に組み込む電池セル110の組合せとして決定してよい。この完全放電時間範囲は、いずれか1つの電池セル110の完全放電時間を中心として同じ組電池100に組み込むことを許容する完全放電時間の正負の誤差分の範囲等に設定されてよい。組合せ決定部820は、予め定められた過電流検出回数範囲に含まれる過電流検出回数を有する2以上の電池セル110を特定し、再利用品の組電池100に組み込む電池セル110の組合せとして決定してよい。この過電流検出回数範囲は、いずれか1つの電池セル110の過電流検出回数を中心として同じ組電池100に組み込むことを許容する過電流検出回数の正負の誤差分の範囲等に設定されてよい。
【0083】
組合せ決定部820は、上記に例示したような、インピーダンス値の適合条件、充電回数の適合条件、完全放電時間の適合条件、または過電流検出回数の適合条件のうちの2以上の任意の組合せを用いて、組み合わせる電池セル110を決定してもよい。再利用品の組電池100に組み込む各電池セル110のインピーダンス値を均一に近付けることにより、再利用品の組電池100に組み込まれた電池セル110に将来生じうる劣化のばらつきを抑えることができる。再利用品の組電池100に組み込む各電池セル110の充電回数を均一に近付けることにより、再利用品の組電池100に組み込まれた各電池セル110を利用できる充放電サイクル数を均一化することができる。再利用品の組電池100に組み込む各電池セル110の完全放電時間または過電流検出回数を均一に近付けることにより、再利用品の組電池100に組み込まれた電池セル110の劣化状態を均一化することができる。
【0084】
図10は、本実施形態に係る組電池100の電池セル交換時における動作フローを示す。電池制御部150は、電池セル110を交換する場合に、
図10に示した動作フローを実行する。S1002において、再利用装置800の履歴取得部810は、交換対象の電池セル110を有する組電池100に対して、交換対象の電池セル110の履歴情報の読み出しを指示する。交換対象の電池セル110を有する組電池100の電池制御部150は、複数の電池セル110のうち交換対象の電池セル110に対応して格納している履歴情報を記憶部160から読み出して、履歴取得部810へと出力する。電池制御部150は、履歴取得部810から交換対象の電池セル110の電池セルIDの指定を受けて、交換対象の電池セル110の電池セルIDと一致する電池セルIDを履歴情報の中から検索して、当該電池セルIDに対応する履歴情報を読み出すことにより、交換対象の電池セル110に対応して格納している履歴情報を読み出してよい。
【0085】
S1004において、交換対象の電池セル110を交換品の電池セル110に交換する。ここで、再利用装置800は、電池セル110を組み替えるためのロボット装置と接続され、ロボット装置が電池セル110の交換を行ってもよい。代わりに、組電池100の再生業者等のユーザが、表示装置840に表示された電池セル110の組合せに含まれる各電池セル110を取り外して再利用品の組電池100に組み込んでよい。S1006において、電池制御部150は、再利用装置800の履歴取得部810から交換対象の電池セル110についての交換前の履歴情報を受け取って、記憶部160に書き込む。このようにして、組電池100は、交換前の履歴情報を記憶部160に記憶することができるため、各電池セル110の正確な履歴情報を記憶することができる。さらに、各電池セル110の正確な履歴情報を基に再利用の組合せを決定できることから、効率の良い組電池100の再利用が可能となる。
【0086】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0087】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0088】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはJAVA(登録商標)、C++、Smalltalk(登録商標)等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0089】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のコンピュータ等のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0090】
図11は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0091】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インターフェイス2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0092】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0093】
通信インターフェイス2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0094】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0095】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0096】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェイス2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェイス2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0097】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0098】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0099】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0100】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0101】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0102】
10 装置、20 高電圧系機器、30 電圧変換部、40 低電圧系機器、50 装置制御部、60 スイッチ、70 外部充電器、100 組電池、110 電池セル、120 電流センサ、130 電圧取得部、140 セル温度取得部、145 セル温度センサ、146 周囲温度取得部、148 周囲温度センサ、150 電池制御部、160 記憶部、800 再利用装置、810 履歴取得部、820 組合せ決定部、830 出力部、840 表示装置、2200 コンピュータ、2201 DVD-ROM、2210 ホストコントローラ、2212 CPU、2214 RAM、2216 グラフィックコントローラ、2218 ディスプレイデバイス、2220 入/出力コントローラ、2222 通信インターフェイス、2224 ハードディスクドライブ、2226 DVD-ROMドライブ、2230 ROM、2240 入/出力チップ、2242 キーボード