(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024112655
(43)【公開日】2024-08-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20240814BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20240814BHJP
【FI】
G06Q30/0251
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017853
(22)【出願日】2023-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千葉 千早希
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】利用者の体調や気分によって閲覧したくない情報を表示前に回避できるようにすること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、決定部とを有する。取得部は、利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報を取得する。決定部は、取得部により取得された情報に基づいて、広告の提供態様を決定する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された情報に基づいて、広告の提供態様を決定する決定部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記決定部は、
前記利用者の心身の状態に応じて前記広告の内容を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記決定部は、
前記利用者の心身の状態に応じて前記広告を提供するタイミングを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記利用者の心身の状態に応じて前記広告を提供するか否かを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
前記利用者の月経に関する情報に基づき推定された前記利用者の心身の状態に基づいて、前記広告の提供態様を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記利用者の月経に伴い変化する前記利用者の身体的状態、心理的状態及び生理的状態のうち少なくともいずれかを示す情報に基づいて、前記広告の提供態様を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
前記広告に対する前記利用者の能動的な行動情報に基づき学習することで、前記広告の提供態様を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決定部は、
前記広告に対して前記利用者が肯定的な行動を行った場合は前記広告の内容と類似する内容の前記広告が提供されるように学習することで、前記広告の提供態様を決定する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記決定部は、
前記広告に対して前記利用者が否定的な行動を行った場合は前記広告の内容と対照的な内容の前記広告が提供されるように学習することで、前記広告の提供態様を決定する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記決定部は、
生体情報を検知可能なデバイスにより検知された生体情報に基づいて、前記広告の提供態様を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された情報に基づいて、広告の提供態様を決定する決定工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された情報に基づいて、広告の提供態様を決定する決定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項13】
利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報に基づき広告の提供態様を決定する情報処理装置と、
前記情報処理装置から提供された情報を表示する表示装置と、
を含むことを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者の月経などの体調に応じた情報を提示する技術が知られている。例えば、利用者の月経のタイプに応じて、月経の症状を軽減するためのアドバイスを提示する技術が知られている(下記特許文献1)。また、利用者の体質や体調に関する状態に対応した健康情報や広告を提示する技術が知られている(下記特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-063027号公報
【特許文献2】特開2020-008911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、利用者の体調や気分によって閲覧したくない情報を表示前に回避することができなかった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者の体調や気分によって閲覧したくない情報を表示前に回避できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された情報に基づいて、広告の提供態様を決定する決定部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、利用者の体調や気分によって閲覧したくない情報を表示前に回避することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2A】
図2Aは、実施形態に係る広告の表示の一例を示す図である。
【
図2B】
図2Bは、実施形態に係る広告の表示の一例を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、実施形態に係るフィードバックの一例を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、実施形態に係るフィードバックの一例を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、実施形態に係る生体情報を用いた広告の表示の一例を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、実施形態に係る生体情報を用いた広告の表示の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る他者のフィードバックを用いた広告の表示の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る表示装置の構成例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る広告提供条件記憶部の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0010】
態様1は、利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された情報に基づいて、広告の提供態様を決定する決定部と、を有することを特徴とする。
【0011】
態様1によれば、利用者の月経に伴う心身の状態(身体的な状態を含んでもよいし、心理的な状態を含んでもよいし、生理的な状態を含んでもよい。)を管理するために入力された情報に基づき広告の提供態様を決定することができるため、例えば、月経に関する情報に基づき月経周期を特定することで、月経期間中か月経期間中でないかに応じて広告態様を決定することができる。このため、例えば、月経期間中など、利用者の体調や気分が優れないことが想定される期間中は刺激的な内容の広告(例えば、性的な内容を含む漫画の広告など)を提示しないようにすることで、利用者の体調や気分によって閲覧したくない内容の広告を利用者が閲覧しなくてもよいようにすることができる。
【0012】
態様2は、態様1において、前記利用者の心身の状態に応じて前記広告の内容を決定することを特徴とする。
【0013】
態様2によれば、利用者の心身の状態に応じて広告の内容を決定することができるため、例えば、月経期間中か月経期間中でないかに応じて推定された利用者の心身の状態(例えば、月経期間中はうつ気味など)に応じた広告を提供することができる。
【0014】
態様3は、態様1において、前記利用者の心身の状態に応じて前記広告を提供するタイミングを決定することを特徴とする。
【0015】
態様3によれば、利用者の心身の状態に応じて広告を提供するタイミング(例えば、日時など)を決定することができるため、例えば、利用者の興味のある内容の広告であったとしても刺激的な内容の広告であれば、月経期間中でない期間中にそのような広告を提供することができる。
【0016】
態様4は、態様1において、前記利用者の心身の状態に応じて前記広告を提供するか否かを決定することを特徴とする。
【0017】
態様4によれば、利用者の心身の状態に応じて広告を提供するか否かを決定することができるため、例えば、月経期間中は広告自体を提供しないようにすることができる。
【0018】
態様5は、態様1において、前記利用者の月経に関する情報に基づき推定された前記利用者の心身の状態に基づいて、前記広告の提供態様を決定することを特徴とする。
【0019】
態様5によれば、利用者の月経に関する情報に基づき推定された利用者の心身の状態に基づき広告の提供態様を決定することができるため、利用者の月経に関する情報を取得することで、広告の提供態様を適切に決定することができる。例えば、月経期間中は利用者の体調や気分が優れない状態であると推定して、刺激的な内容の広告が表示されないようにすることができる。
【0020】
態様6は、態様1において、前記利用者の月経に伴い変化する前記利用者の身体的状態、心理的状態及び生理的状態のうち少なくともいずれかを示す情報に基づいて、前記広告の提供態様を決定することを特徴とする。
【0021】
態様6によれば、利用者の月経に伴い変化する利用者の身体的状態、心理的状態及び生理的状態のうち少なくともいずれかを示す情報に基づき広告の提供態様を決定することができるため、利用者の月経に伴い変化する利用者の身体的状態、心理的状態及び生理的状態のうち少なくともいずれかを示す情報を取得することで、広告の提供態様を適切に決定することができる。例えば、月経が2日目の利用者の状態から3日目の利用者の状態への状態の変化に応じて、広告の提供態様を適切に決定することができる。例えば、月経が2日目から3日目で利用者の体調や気分が回復傾向にある場合には、刺激的な内容の広告であるか否かに関わらず、利用者の興味のある内容の広告を優先的に提示することができる。
【0022】
態様7は、態様1において、前記広告に対する前記利用者の能動的な行動情報に基づき学習することで、前記広告の提供態様を決定することを特徴とする。
【0023】
態様7によれば、広告に対する利用者の能動的な行動情報に基づき学習することで広告の提供態様を決定することができるため、利用者ごとに適切な広告の提供態様を決定することができる。例えば、利用者が広告に対して肯定的な行動(例えば、広告をクリックした、広告の詳細を閲覧した、広告をスキップしなかったなど)を行ったか否か又は否定的な行動(例えば、アプリを終了した、広告をスキップした、NGタグを付けたなど)を行ったか否かを学習することで、より利用者に合った広告の提供態様を決定することができる。
【0024】
態様8は、態様7において、前記広告に対して前記利用者が肯定的な行動を行った場合は前記広告の内容と類似する内容の前記広告が提供されるように学習することで、前記広告の提供態様を決定することを特徴とする。
【0025】
態様8によれば、広告に対して利用者が肯定的な行動を行った場合は広告の内容と類似する内容の広告が提供されるように学習することで広告の提供態様を決定することができるため、利用者の広告に対する肯定的な行動に基づいて、より利用者に合った広告の提供態様を決定することができる。
【0026】
態様9は、態様7において、前記広告に対して前記利用者が否定的な行動を行った場合は前記広告の内容と対照的な内容の前記広告が提供されるように学習することで、前記広告の提供態様を決定することを特徴とする。
【0027】
態様9によれば、広告に対して利用者が否定的な行動を行った場合は広告の内容と対照的な内容の広告が提供されるように学習することで広告の提供態様を決定することができるため、利用者の広告に対する否定的な行動に基づいて、より利用者に合った広告の提供態様を決定することができる。
【0028】
態様10は、態様1において、生体情報を検知可能なデバイスにより検知された生体情報に基づいて、前記広告の提供態様を決定することを特徴とする。
【0029】
態様10によれば、生体情報を検知可能なデバイスにより検知された生体情報に基づき広告の提供態様を決定することができるため、より利用者の体調や気分に合った広告の提供態様を決定することができる。
【0030】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0031】
(実施形態)
〔1.情報処理の一例〕
従来、利用者の閲覧履歴から広告を提示する技術が知られている。また、利用者の月経のタイプに応じてアドバイスを提示する技術や、利用者の体質や体調に関する状態に対応した広告を提示する技術が知られている。しかしながら、従来の技術では、利用者の閲覧履歴から利用者の興味があると推定された広告でも体調や気分によって閲覧したくない広告まで表示されてしまうため、利用者の体調や気分によって閲覧したくない情報を表示前に回避することができなかった。
【0032】
広告(例えば、利用者の近傍にある又は利用者の所持するデバイスから出力されるものであり、利用者の近傍にあるデバイスで出力される広告や、デバイスにインストールされたアプリにおいて配信される広告でもよいし、ブラウザ上で配信される広告でもよい。)とは、一般的に、利用者が閲覧要否又は受領要否を選択できない或いは選択し難いものであり、見たくなくても目に入る、若しくは、耳に入るものである。このように、広告は、表示されたものを閉じることや拒否することはできるが、配信された場合に表示前に避けることは難しい。一方、アドバイスとは強制的に利用者に対して見せるものではなく、提案された情報を利用者が出力させるかを選択することで閲覧できるものである。
【0033】
近年、広告効果を高めるために、印象に残るような強い表現を使う広告が増える傾向にある。しかしながら、利用者の興味のあると推定された広告であってもその広告の表現が心身の状態が合わないものであれば、その広告を閲覧又は受領することは利用者にとって忌避の対象となり、利用者に対する広告効果が薄くなる可能性がある。このため、広告を閲覧又は受領する際の利用者の心身の状態を適切に把握することが重要である。特に利用者が月経期間中の場合には、利用者の心身に変化が起こるため、印象が比較的強い広告(例えば、内容や表現が刺激的な漫画の広告など)を見ることが、利用者にとって身体的及び心理的に不快な場合があり、広告効果が得られないだけでなく利用者自身の不調を引き起こす恐れがある。
【0034】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者の体調や気分によって閲覧したくない情報を表示前に回避できるようにすることを目的とする。
【0035】
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の情報処理の一例を示す図である。下記実施形態では、利用者U1は自身の月経状態の把握のために所定のアプリ上で利用者情報(例えば、身長、体重、日々の体調記録(経血量、月経痛、気分、頭痛、腹痛、PMS(月経前症候群)のレベルなど)や月経開始日(月経に関する情報の一例)などの入力を行った女性の利用者である。例えば、利用者U1は、11月20日の「経血量、月経痛、気分、頭痛、腹痛」は「経血量:多い、月経痛:重い、気分:悪い、頭痛:あり、腹痛:あり」であり、11月21日の「経血量、月経痛、気分、頭痛、腹痛」は「経血量:軽い、月経痛:ない、気分:良好、頭痛:なし」といったような体調記録を行った利用者である。また、以下実施形態では、何かしらを紹介するための文面や映像、音声などの情報を「広告」と呼ぶ。実施形態に係る広告は、利用者が能動的な選択なく(利用者が意図することなく)表示されるものであればどのようなものであってもよく、例えば、記事やニュースなどのコンテンツであってもよい。
【0036】
情報処理装置100は、利用者U1の利用者情報や月経開始日などの月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報を取得する(ステップS101)。なお、月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報は、上記のような利用者情報や月経開始日などの情報に限られずどのような情報を含んでもよい。例えば、月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報は、月経に伴い変化(又は変動)する身体的、心理的又は生理的な状態を示す情報、むくみ、肌荒れ、身体的なPMSのレベル、心理的なPMSのレベル、生理的なPMSのレベルなどの情報を含んでもよい。また、その他の例として、例えば、月経周期、体調、睡眠、活動、見た広告、使った商品、気圧、ホルモン、広告を見たときの生体情報の変化などの情報を含んでもよい。
【0037】
利用者U1は、月経を管理するための所定のアプリを用いて月経の管理を行う。利用者U1は、このような月経管理アプリを用いて、身体的状態及び心理的状態の各種情報を登録している。このように登録された情報は、後述の処理のみならず、月経管理に関する各種の情報処理(例えば、月経に関するスケジュール・カレンダー管理、履歴表示、将来の月経状態の推定や通知)に利用される。また、情報処理装置100は、このように登録された情報を取得することで、利用者U1の体調の変化や月経開始日を推定し、利用者U1のための事前の準備等を行う。
【0038】
情報処理装置100は、任意の広告提供タイミング(例えば、日時など)になった際に、後述の処理を実行する。なお、広告提供タイミングには、例えば、月経管理アプリ上で利用者に提供する広告を選択するタイミングや、ディスペンサーを用いた生理用ナプキンの提供のタイミングなどが挙げられる。後者のタイミングは、女性用の個室トイレに生理用ナプキンが入ったディスペンサーがあり、サブスクリプション形式で契約した利用者等の生理用ナプキンを利用する権利を有する利用者の認証が行われた際に利用者に対して生理用ナプキンを提供するタイミングである。なお、このディスペンサーのディスプレイに広告が提供される。また、このような広告は、広告料を原資として生理用ナプキンの提供を行うものであってもよい。
【0039】
情報処理装置100は、取得した情報に基づいて、利用者U1の心身の状態を推定する(ステップS102)。例えば、情報処理装置100は、月経に伴い変化する利用者U1の心身の状態を推定する。また、例えば、情報処理装置100は、月経に付随する利用者U1の身体的、心理的又は生理的な状態の変化(又は一時的な変化)を推定する。例えば、情報処理装置100は、月経周期に応じて、利用者U1の身体的、心理的又は生理的な状態の変化を推定する。
【0040】
情報処理装置100は、推定した利用者U1の心身の状態(又は状態の変化)に応じて、広告の提供態様を決定する(ステップS103)。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態(又は状態の変化)に応じて、提供対象となる広告の内容を決定する。具体的には、情報処理装置100は、広告提供時の利用者U1の心身の状態が悪いと推定した場合は、広告提供時は刺激的でない内容の広告を提供すると決定(すなわち、刺激度合の低い内容の広告を優先的に提供すると決定)し、広告提供時の利用者U1の心身の状態が良いと推定した場合は、広告提供時は利用者U1の興味のある内容の広告を提供すると決定(すなわち、利用者U1の興味の高い内容の広告を優先的に提供すると決定)する。
【0041】
また、例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態(又は状態の変化)に応じて、広告を提供するタイミングを決定する。具体的には、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態が良いと推定されるタイミングに広告(利用者U1の興味の高い内容の広告)を提供するために、現在の心身の状態やその変化等から今後どのように変化するかを推定し、広告(利用者U1の興味の高い内容の広告)を提供しても良いと推定されるタイミング(すなわち、心身の状態などが良いタイミング)を推定して、推定したタイミング(例えば、今、30分後、1週間後など)を出力する。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の現在の心身の状態が良ければ、「今」提供してもよいと推定し「今」を出力してもよいし、「30分後」提供してもよいと推定し「30分後」を出力してもよい。また、情報処理装置100は、このようなタイミング以外のタイミングに、刺激的でない内容の広告を提供する。
【0042】
また、例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態(又は状態の変化)に応じて、広告を提供するか否かを決定する。具体的には、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態が良いと推定された場合は広告を提供すると決定し、利用者U1の心身の状態が悪いと推定された場合は広告を提供しないと決定してもよい。また、情報処理装置100は、刺激的な内容の広告である旨を示すタグ(例えば、NGタグ)が付けられた広告であるか否かに応じて、広告の提供態様を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、月経期間中は刺激的な内容の広告である旨を示すタグが付けられた広告が提供されないように広告の提供態様を決定してもよい。
【0043】
なお、刺激的でない内容の広告とは、広告そのものが刺激的である内容の広告と異なるものに限られず、広告の表示態様が刺激的でないものであってもよい。例えば、利用者U1の心身の状態が悪いと推定した場合の広告の表示態様が、利用者U1の心身の状態が良いと推定した場合の広告の表示態様と異なってもよい。例えば、利用者U1の心身の状態が悪いと推定した場合に表示される広告の色味が、利用者U1の心身の状態が良いと推定した場合に表示される広告の色味と異なってもよい。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態が悪いと推定した場合は、曖昧な色味や薄い色味の表示態様で表示されるように広告を提供すると決定し、利用者U1の心身の状態が良いと推定した場合は、前者の場合と広告が同一でも、鮮明な色味や濃い色味の表示態様で表示されるように広告を提供すると決定してもよい。また、例えば、利用者U1の心身の状態が悪いと推定した場合に表示される広告は、利用者U1の心身の状態が良いと推定した場合に表示される広告にグリーンな情報(例えば、自然や環境に関する情報)が追加されたものであってもよい。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態が悪いと推定した場合は、利用者U1の心身の状態が良いと推定した場合に提供する広告にグリーンな情報が追加された広告を提供すると決定してもよい。また、情報処理装置100は、月経期間中は自然な色合いの情報を含む広告を提供すると決定してもよい。また、刺激的な内容の広告とは、広告が対象とする商品が刺激的なものであってもよい。例えば、広告そのものが刺激的でなくても、広告中に表示される商品が刺激的なものであってもよい。
【0044】
情報処理装置100は、決定した広告の提供態様に基づいて、利用者U1へ広告を提供するための処理を行う(ステップS104)。具体的には、情報処理装置100は、決定した広告の提供態様に基づき表示装置20に広告を表示させるための処理を行う。例えば、情報処理装置100は、決定した広告の提供態様を示す情報を表示装置20へ送信する。表示装置20は、情報処理装置100から送信された情報を受信すると、受信した情報に基づき広告を利用者U1へ提供する。例えば、表示装置20は、利用者U1の興味の高い内容の広告を表示する。また、例えば、表示装置20は、刺激的でない内容の広告を表示する。
【0045】
広告配信の具体例として、情報処理装置100は以下(1)~(4)のような処理を実行してもよい。
【0046】
(1)
情報処理装置100は、利用者U1によって生理開始日が入力される(あるいは情報処理装置100によって予測される)とき、利用者U1の生理期間(生理開始日から生理終了日)において、生理用品や生理痛緩和用デバイス、痛み止めなどの薬、膣内洗浄用品等、生理期間中に利用される商品を提案する広告を表示させる処理を行ってもよい。また、情報処理装置100は、同じ商品を提案する広告であっても商品特徴を強調する表現が強い広告と、表現を弱めた広告とを予め記憶しておき、利用者U1の心身の状態に応じて選択する処理を行ってもよい。
【0047】
(2)
情報処理装置100は、生理開始予定日(入力された予定日や情報処理装置100によって予測された予定日等)から所定日数前(14~17日前等)において、利用者U1の心的状態の変化(イライラ、ストレスなど)や身体的状態の変化(食事量の増加・栄養バランスの乱れ)等が入力された場合、PMS対策サプリ等、利用者U1の心的・身体的バランスを整えるための商品を提案する広告を表示させる処理を行ってもよい。また一方で、情報処理装置100は、ダイエットやシワ・しみ消しを煽るような、利用者U1の身体的特徴の改善を過度に煽る提案をする広告を非表示にする処理を行ってもよい。
【0048】
(3)
情報処理装置100は、利用者U1に提示した広告を利用者U1が閲覧した際に不快や怒り等の感情変化の入力を受け付けたとき(取得した脈拍や心拍等身体的情報から不快や怒り等の感情が推定されたとき、利用者U1の入力を受け付けたとき等)、同等の訴求や表現をしている広告を非表示にする処理を行ってもよい。なお、複数の広告における同等の訴求や表現は、これに限られず、例えば、広告内で使用される文字や音声、画像、音量や色、明度、彩度、コントラスの変化量の大きさの類似度などから特定されてもよい。
【0049】
(4)
情報処理装置100は、睡眠の記録(利用者U1による入力や身体情報として睡眠時間や睡眠状態に関する情報を取得する等)に基づいて、「浅い眠り」、「入眠までの時間が長い」、「途中覚醒」といった傾向がある場合、利用者U1の活動開始時間(時間が朝、利用者U1の体動が所定よりも大きい、通勤、通学等の時間等)に目覚ましドリンク持参を促す等、覚醒を補助する物品やサービス等の広告を提示し、利用者U1の休息時間前(時間が夜、利用者U1の体動が所定よりも小さい等)で枕やアロマグッズ等入眠を補助する物品やサービス等の広告を表示させる処理を行ってもよい。
【0050】
以下、
図2A及び
図2Bを用いて、実施形態に係る広告の表示処理を説明する。
図2A及び
図2Bは、実施形態に係る広告の表示の一例を示す図である。画面G11は、端末装置10で利用者U1が入力した体調記録の一例が表示された画面である。画面G11では、利用者U1が11月20日の「経血量、月経痛、気分、頭痛、腹痛」は「経血量:多い、月経痛:重い、気分:悪い、頭痛:あり、腹痛:あり」と入力した場合を示す。情報処理装置100は、この入力情報から身体的及び心理的な状態が悪い(すなわち、身体的状態及び心理的状態の係数が高い)と推定する。そして、広告1の広告が、身体的状態の係数が高く、心理的状態の係数が高く、興味関心の係数が中の場合に表示される広告であり、広告2の広告が、身体的状態の係数が中で、心理的状態の係数が低く、興味関心の係数が高い場合に表示される広告であり、これらの広告が選択肢にある場合には、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態の推定結果に基づいて、広告1の広告を提供すると決定する。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態の推定結果と、広告1の広告が対象とする利用者の心身の状態と、広告2の広告が対象とする利用者の心身の状態とを比較することで、広告1の広告が対象とする利用者の心身の状態のほうが、より利用者U1の心身の状態の推定結果に合致するため、広告1の広告を提供すると決定する。画面G12は、広告1の広告(例えば、「優しい風景に癒されませんか」といった内容の広告)が表示装置20で表示された画面である。
【0051】
画面G21は、端末装置10で利用者U1が入力した体調記録の一例が表示された画面である。画面G21では、利用者U1が11月21日の「経血量、月経痛、気分、頭痛、腹痛」は「経血量:軽い、月経痛:ない、気分:良好、頭痛:なし、腹痛:なし」と入力した場合を示す。情報処理装置100は、この入力情報から身体的及び心理的な状態が良い(すなわち、身体的状態及び心理的状態の係数が低い)と推定する。そして、広告1の広告が、身体的状態の係数が高く、心理的状態の係数が高く、興味関心の係数が中の場合に表示される広告であり、広告2の広告が、身体的状態の係数が中で、心理的状態の係数が低く、興味関心の係数が高い場合に表示される広告であり、これらの広告が選択肢にある場合には、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態の推定結果に基づいて、広告2の広告を提供すると決定する。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態の推定結果と、広告1の広告が対象とする利用者の心身の状態と、広告2の広告が対象とする利用者の心身の状態とを比較することで、広告2の広告が対象とする利用者の心身の状態のほうが、より利用者U1の心身の状態の推定結果に合致するため、広告2の広告を提供すると決定する。画面G22は、広告2の広告(例えば、「イマならこれがお得」といった内容の広告)が表示装置20で表示された画面である。
【0052】
〔2.情報処理のバリエーション〕
(フィードバックを用いた学習)
上記実施形態において、情報処理装置100は、過去に提供された広告に対する利用者U1のフィードバック(具体的には、利用者U1の能動的な行動情報)を学習することで、広告の提供態様を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、広告に対して利用者U1が肯定的な行動(例えば、広告をクリックした、広告の詳細を閲覧した、広告をスキップしなかったなど)を行った場合はその広告の内容と類似する内容の広告が提供されるように学習することで、広告の提供態様を決定してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、広告に対して利用者U1が否定的な行動(例えば、アプリを終了した、広告をスキップした、NGタグを付けたなど)を行った場合はその広告の内容と対照的な内容の広告が提供されるように学習することで、広告の提供態様を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、広告に対してNGタグが付けられた場合、NGタグが付けられたときの心身の状態に基づいて、その心身の状態に類する状態のときは、その広告に類する広告が提供されないように、且つ、それと対比する広告が提供されるように学習することで、広告の提供態様を決定してもよい。すなわち、情報処理装置100は、利用者の広告に対する行動(能動的な行動、肯定的な行動、否定的な行動等)に関する情報を取得し、取得した情報に応じて、次の広告の提供態様(同様の広告の提示・非提示、広告の提示方法(音声・画像・動画等のコンテンツの態様)、端末装置10、表示装置20等の提示媒体、情報処理装置100から端末装置10へのブラウザを用いた表示、端末装置内10のアプリケーションによる表示等の広告提示における通信方法等)を決定しても良い。また、情報処理装置100は、広告ごとに利用者U1のフィードバックを学習することで、利用者U1の心身の状態がどのようなときに提供する広告であるかを広告ごとに決定してもよい。また、情報処理装置100は、広告ごとに複数の利用者のフィードバックを収集することで、利用者の心身の状態がどのようなときに提供する広告であるかを広告ごとに決定してもよい。
【0053】
以下、
図3A及び
図3Bを用いて、実施形態に係る学習処理を説明する。
図3A及び
図3Bは、実施形態に係るフィードバックの一例を示す図である。情報処理装置100は、利用者U1から詳細選択や表示時間が長いのにスキップしないなどの肯定的なフィードバックを取得した場合は、身体的及び心理的な状態が悪い(すなわち、身体的状態及び心理的状態の係数が高い)場合に提供される広告に決定する。また、情報処理装置100は、その広告に対する各項目(経血量、月経痛、気分、頭痛、腹痛など)の係数を高くする。また、情報処理装置100は、利用者U1から広告の削除や広告のスキップやアプリの終了などの否定的なフィードバックを取得した場合は、身体的及び心理的な状態が良い(すなわち、身体的状態及び心理的状態の係数が低い)場合に提供される広告に決定する。また、情報処理装置100は、その広告に対する各項目(経血量、月経痛、気分、頭痛、腹痛など)の係数を低くする。
【0054】
(生体情報を用いた推定)
近年、心拍などの生体情報を、利用者が常時身に着けることで検知する技術が知られている。これにより、例えば、女性の月経周期を特定することが可能となる。上記実施形態において、情報処理装置100は、生体情報の検知が可能な生体デバイス(例えば、腕時計型のものや指輪型のものなど)により検知された生体情報に基づいて、利用者U1の月経周期を特定することで、利用者U1の心身の状態を推定してもよい。例えば、利用者U1が焦っているときや不安なときは身体的及び心理的な状態が悪いことが想定されるため、情報処理装置100は、このような利用者U1の焦りや不安を示す生体情報が検知された場合には、利用者U1の身体的及び心理的な状態が悪いと推定してもよい。なお、情報処理装置100は、生体情報に基づき月経周期を特定することで、広告の提供態様を決定してもよいし、生体情報に基づき利用者の心身の状態を推定することで、広告の提供態様を決定してもよい。
【0055】
以下、
図4A及び
図4Bを用いて、実施形態に係る生体情報を用いた広告の表示処理を説明する。
図4A及び
図4Bは、実施形態に係る生体情報を用いた広告の表示の一例を示す図である。情報処理装置100は、画面G11の体調記録の入力情報から身体的及び心理的な状態が悪い(すなわち、身体的状態及び心理的状態の係数が高い)と推定する。また、情報処理装置100は、生体デバイスから検知された生体情報に基づき利用者U1の生体情報のパターンがパターンAであると特定する。そして、広告1の広告が、身体的状態の係数が高く、心理的状態の係数が高く、興味関心の係数が中で、生体情報パターンがパターンAの場合に表示される広告であり、広告2の広告が、身体的状態の係数が中で、心理的状態の係数が低く、興味関心の係数が高く、生体情報パターンがパターンBの場合に表示される広告であり、これらの広告が選択肢にある場合には、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態の推定結果に基づいて、広告1の広告を提供すると決定する。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態の推定結果及び生体情報のパターンと、広告1の広告が対象とする利用者の心身の状態及び生体情報のパターンと、広告2の広告が対象とする利用者の心身の状態及び生体情報のパターンとを比較することで、広告1の広告が対象とする利用者の心身の状態及び生体情報のパターンのほうが、より利用者U1の心身の状態の推定結果及び生体情報のパターンに合致するため、広告1の広告を提供すると決定する。
【0056】
情報処理装置100は、画面G21の体調記録の入力情報から身体的及び心理的な状態が良い(すなわち、身体的状態及び心理的状態の係数が低い)と推定する。また、情報処理装置100は、生体デバイスから検知された生体情報に基づき利用者U1の生体情報のパターンがパターンBであると特定する。そして、広告1の広告が、身体的状態の係数が高く、心理的状態の係数が高く、興味関心の係数が中で、生体情報パターンがパターンAの場合に表示される広告であり、広告2の広告が、身体的状態の係数が中で、心理的状態の係数が低く、興味関心の係数が高く、生体情報パターンがパターンBの場合に表示される広告であり、これらの広告が選択肢にある場合には、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態の推定結果及び生体情報のパターンに基づいて、広告2の広告を提供すると決定する。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の心身の状態の推定結果及び生体情報のパターンと、広告1の広告が対象とする利用者の心身の状態及び生体情報のパターンと、広告2の広告が対象とする利用者の心身の状態及び生体情報のパターンとを比較することで、広告2の広告が対象とする利用者の心身の状態及び生体情報のパターンのほうが、より利用者U1の心身の状態の推定結果及び生体情報のパターンに合致するため、広告2の広告を提供すると決定する。
【0057】
(他者のフィードバックを用いた推定)
過去に提供された広告に対する利用者のフィードバックの数が少ない場合には、十分な学習ができないため、精度高く利用者の心身の状態を推定することが難しい場合がある。このため、広告の提供態様を適切に決定することができない場合がある。上記実施形態において、情報処理装置100は、利用者と利用者情報や生体情報が類似する他の利用者へ提供する広告の提供態様に基づいて利用者へ提供する広告の提供態様を決定してもよい。
【0058】
以下、
図5を用いて、実施形態に係る他者のフィードバックを用いた広告の表示処理を説明する。
図5は、実施形態に係る他者のフィードバックを用いた広告の表示の一例を示す図である。画面G31は、端末装置10で利用者U2が入力した体調記録の一例が表示された画面である。画面G31では、利用者U2が11月21日の「経血量、月経痛、気分、頭痛、腹痛」は「経血量:軽い、月経痛:ない、気分:良好、頭痛:なし、腹痛:なし」と入力した場合を示す。情報処理装置100は、利用者U2へ提供する広告の提供態様の決定において、例えば、利用者U2のフィードバックの数が所定の閾値以上であるか否かを判定する。例えば、情報処理装置100は、利用者U2のフィードバックの数が所定の閾値以上であると判定した場合は、利用者U2の利用者情報に基づき利用者U2のへ提供する広告の提供態様を決定する。また、例えば、情報処理装置100は、利用者U2のフィードバックの数が所定の閾値以上でないと判定した場合は、利用者U2と利用者情報や生体情報が類似する利用者を特定する。例えば、情報処理装置100は、利用者U2と体調記録が類似する利用者を特定する。例えば、情報処理装置100は、複数の利用者の11月21日の体調記録を比較することで、利用者U2と11月21日の体調記録が類似する利用者として利用者U1を特定する。この際、情報処理装置100は、利用者情報から推定される利用者の心身の状態が類似する利用者を特定してもよい。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の11月21日の体調記録の入力情報から利用者U1の心身の状態が良いと推定し、利用者U2の11月21日の体調記録の入力情報から利用者U2の心身の状態が良いと推定したため、このような推定結果から利用者U1を特定してもよい。情報処理装置100は、利用者U1に対して提供された広告に対する利用者U1のフィードバックに基づいて、利用者U2へ提供する広告の提供態様を決定する。
図5では、情報処理装置100は、利用者U1が広告2の広告に対して肯定的なフィードバック(例えば、スキップしないで視聴した)を行ったため、広告2の広告を利用者U2へ提供すると決定する。画面G32は、広告2の広告(例えば、「イマならこれがお得」といった内容の広告)が表示装置20で表示された画面である。
【0059】
〔3.情報処理システムの構成〕
図6に示す情報処理システム1について説明する。
図6に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、表示装置20と、情報処理装置100とが含まれる。端末装置10と、表示装置20と、情報処理装置100とは所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。
図6は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
【0060】
端末装置10は、自身の月経状態を把握するためのアプリを利用する利用者によって利用される情報処理装置である。すなわち、端末装置10を利用する利用者は、実施形態に係る広告の提供対象者である。端末装置10は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等の装置であってもよい。
図1では、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。
【0061】
端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G~5G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者から指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付けてもよい。
図1では、端末装置10は利用者U1や利用者U2によって利用される。
【0062】
表示装置20は、広告を表示する情報処理装置である。表示装置20は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。表示装置20は、例えば、広告(動画広告)を表示するデジタルサイネージを有する装置である。例えば、表示装置20は、商業施設や公共施設やオフィスや学校などの女性用の個室トイレ内に設置された生理用ナプキンを提供するディスペンサーであってもよい。
図1では、表示装置20がディスペンサーである場合を示す。
【0063】
情報処理装置100は、利用者の体調や気分によって閲覧したくない情報を表示前に回避できるようにすることを目的とした情報処理装置である。例えば、情報処理装置100は、利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報に基づき広告の提供態様を決定することで、利用者の体調や気分によって閲覧したくない情報を表示前に回避できるようにすることを目的とした情報処理装置である。情報処理装置100は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。例えば、情報処理装置100は、利用者が自身の月経状態を把握できるようにするサービスを提供するサービス提供者のサーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0064】
なお、
図6では、端末装置10と情報処理装置100とが別装置である場合を示すが、端末装置10と情報処理装置100とが一体であってもよい。また、表示装置20と情報処理装置100とが別装置である場合を示すが、表示装置20と情報処理装置100とが一体であってもよい。また、端末装置10と表示装置20と情報処理装置100とが一体であってもよい。このため、上記実施形態は、オンラインの場合に限定されずオフラインの場合であってもよい。例えば、利用者が利用者情報などの入力を行う所定のアプリのサーバ装置等に広告を記憶させることで、オフラインで行えるようにしてもよい。
【0065】
〔4.端末装置の構成〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る端末装置10の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。
図7に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、制御部14とを有する。
【0066】
(通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送取得を行う。
【0067】
(入力部12)
入力部12は、利用者からの各種操作を受け付ける。
図1では、利用者U1からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介して利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0068】
(出力部13)
出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。
【0069】
(制御部14)
制御部14は、例えば、コントローラ(Controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、端末装置10にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、所定のアプリ上で入力された利用者情報や月経開始日などの情報を情報処理装置100へ提供するアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0070】
図7に示すように、制御部14は、受信部141と、送信部142とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現又は実行する。
【0071】
(受信部141)
受信部141は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部141は、利用者情報や月経開始日などの情報を入力するためのコンテンツ(例えば、ブラウザのコンテンツ)を表示させるための情報を受信する。
【0072】
(送信部142)
送信部142は、情報処理装置100等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部142は、利用者が入力した利用者情報や月経開始日などの情報を送信する。
【0073】
〔5.表示装置の構成〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る表示装置20の構成について説明する。
図8は、実施形態に係る表示装置20の構成例を示す図である。
図8に示すように、表示装置20は、通信部21と、入力部22と、出力部23と、制御部24とを有する。
【0074】
(通信部21)
通信部21は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部21は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送取得を行う。
【0075】
(入力部22)
入力部22は、利用者からの各種操作を受け付ける。
図1では、利用者U1からの各種操作を受け付ける。例えば、広告に対する肯定的なフィードバックや否定的なフィードバックのための操作を受け付ける。例えば、入力部22は、タッチパネル機能により表示面を介して利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部22は、表示装置20に設けられたボタンや、表示装置20に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0076】
(出力部23)
出力部23は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。
【0077】
(制御部24)
制御部24は、例えば、コントローラであり、CPUやMPU等によって、表示装置20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、表示装置20にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、情報処理装置100で決定された広告の提供態様に基づいて広告を表示するアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部24は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0078】
図8に示すように、制御部24は、受信部241と、送信部242とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現又は実行する。
【0079】
(受信部241)
受信部241は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部241は、情報処理装置100で決定された広告の提供態様に基づいて広告を表示させるための情報を受信する。
【0080】
(送信部242)
送信部242は、情報処理装置100等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部242は、利用者が広告に対して行ったフィードバック(能動的な行動情報)を送信する。
【0081】
〔6.情報処理装置の構成〕
次に、
図9を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図9は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図9に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0082】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10等との間で情報の送取得を行う。
【0083】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図9に示すように、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、広告提供条件記憶部122とを有する。
【0084】
利用者情報記憶部121は、利用者の利用者情報や月経開始日などの入力情報を記憶する。ここで、
図10に、実施形態に係る利用者情報記憶部121の一例を示す。
図10に示すように、利用者情報記憶部121は、「利用者ID」、「利用者情報」、「月経開始日」、「利用ナプキン種別」、「位置情報」、「期間利用件数」、「最終利用日時」、「心身状態」、「NG広告」といった項目を有する。
【0085】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「利用者情報」は、身長や体重や経血量やPMSなどの利用者情報を示す。「月経開始日」は、月経開始日を示す。「利用ナプキン種別」は、利用者が利用した生理用ナプキンの種別を示す。「位置情報」は、位置情報を示す。「期間利用件数」は、利用者が所定の期間内に生理用ナプキンを利用した件数を示す。「最終利用日時」は、利用者が生理用ナプキンを利用した最終日時を示す。「心身状態」は、利用者の心身の状態を示す。「NG広告」は、利用者が否定的なフィードバックを行った広告を示す。
【0086】
広告提供条件記憶部122は、利用者がどのような心身の状態のときに提供する広告であるかの関係性を示す情報を記憶する。ここで、
図11に、実施形態に係る広告提供条件記憶部122の一例を示す。
図11に示すように、広告提供条件記憶部122は、「心身状態」、「広告ID」、「配信可能プラットフォーム」、「配信形態」、「広告元」といった項目を有する。
【0087】
「心身状態」は、利用者の心身の状態を示す。「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「配信可能プラットフォーム」は、対象となる広告の配信が可能なプラットフォームを示す。「配信形態」は、対象となる広告の配信形態を示す。「広告元」は、対象となる広告の広告元を示す。
【0088】
(制御部130)
制御部130は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0089】
図9に示すように、制御部130は、取得部131と、推定部132と、決定部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現又は実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図9に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0090】
(取得部131)
取得部131は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部131は、端末装置10等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0091】
取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。また、取得部131は、取得した各種情報を記憶部120に格納する。
【0092】
取得部131は、利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報(例えば、利用者情報や月経開始日などの情報)を取得する。また、取得部131は、利用者の生体情報(例えば、生体デバイスで検知された生体情報)を取得する。
【0093】
(推定部132)
推定部132は、取得部131により取得された情報に基づいて、利用者の心身の状態を推定する。例えば、推定部132は、利用者の月経に関する情報に基づき利用者の心身の状態を推定する。
【0094】
(決定部133)
決定部133は、取得部131により取得された情報に基づいて、広告の提供態様を決定する。例えば、決定部133は、推定部132により推定された利用者の心身の状態に基づいて、広告の提供態様を決定する。例えば、決定部133は、利用者の心身の状態に応じて広告の内容を決定する。また、例えば、決定部133は、利用者の心身の状態に応じて広告を提供するタイミングを決定する。また、例えば、決定部133は、利用者の心身の状態に応じて広告を提供するか否かを決定する。また、例えば、決定部133は、利用者の月経に伴い変化する利用者の身体的状態、心理的状態及び生理的状態のうち少なくともいずれかを示す情報に基づいて、広告の提供態様を決定する。
【0095】
決定部133は、広告に対する利用者の能動的な行動情報に基づき学習することで、広告の提供態様を決定する。例えば、決定部133は、広告に対して利用者が肯定的な行動を行った場合は広告の内容と類似する内容の広告が提供されるように学習することで、広告の提供態様を決定する。また、例えば、決定部133は、広告に対して利用者が否定的な行動を行った場合は広告の内容と対照的な内容の広告が提供されるように学習することで、広告の提供態様を決定する。
【0096】
決定部133は、利用者の現在の心身の状態に応じて広告を決定してもよいし、利用者の過去の心身の状態に応じて広告を決定してもよい。例えば、決定部133は、利用者の現在の心身の状態が良いと推定された場合は、「今」提供する広告として、利用者の興味のある内容の広告を提供してもよいし、「30分後」提供する広告として、利用者の興味のある内容の広告を提供してもよい。また、決定部133は、利用者に広告を提供するタイミングを決定してもよい。例えば、決定部133は、利用者の過去の心身の状態の履歴に基づいて、広告を提供するタイミングを決定してもよい。例えば、決定部133は、利用者の体調が良いタイミング(例えば、30分後、3日後など)を推定して、そのタイミングで提供すると決定してもよい。すなわち、決定部133は、利用者の過去の心身の状態の履歴から、利用者の将来の体調等を推定し、推定結果から広告を提供してもよいと推定されるタイミングを決定してもよい。
【0097】
決定部133は、広告を「今」提供するか否かを判定してもよい。具体的には、決定部133は、利用者の体調が「今」良いか悪いかを判定してもよい。そして、決定部133は、利用者の心身の状態に応じて広告の内容を決定してもよい(若しくは、提供する広告を決定してもよい)。例えば、決定部133は、「今」の心身の状態から広告対象のうち「今」の心身の状態に応じた広告を選択してもよい。例えば、決定部133は、利用者の体調が今良ければ、利用者の興味の高い広告(より刺激が強めの広告)を選択し、悪ければ、刺激が弱めの広告を選択してもよい。また、例えば、決定部133は、将来の各タイミングでの利用者の心身の状態を推定し、推定した心身の状態に応じて、そのタイミングに配信する広告を決定してもよい。
【0098】
(提供部134)
提供部134は、決定部133により決定された広告の提供態様に基づいて、利用者へ広告を提供するための処理を行う。例えば、提供部134は、決定部133により決定された広告の提供態様に基づき表示装置20に広告を表示させるための処理を行う。例えば、提供部134は、決定部133により決定された広告の提供態様を示す情報を表示装置20へ送信する。
【0099】
〔7.情報処理のフロー〕
次に、
図12を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。
図12は、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順を示すフローチャートである。
【0100】
図12に示すように、情報処理装置100は、利用者の月経に伴う心身の状態を管理するために入力された情報を取得する(ステップS201)。
【0101】
情報処理装置100は、取得した情報に基づいて、利用者の心身の状態を推定する(ステップS202)。
【0102】
情報処理装置100は、推定した利用者の心身の状態に応じて広告の提供態様を決定する(ステップS203)。
【0103】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る端末装置10、表示装置20及び情報処理装置100は、例えば、
図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図13は、端末装置10、表示装置20及び情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0104】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0105】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを取得してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0106】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0107】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等である。
【0108】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置10、表示装置20及び情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部14、24及び130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0109】
〔9.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0110】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0111】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0112】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0113】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0114】
1 情報処理システム
10 端末装置
11 通信部
12 入力部
13 出力部
14 制御部
20 表示装置
21 通信部
22 入力部
23 出力部
24 制御部
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報記憶部
122 広告提供条件記憶部
130 制御部
131 取得部
132 推定部
133 決定部
134 提供部
141 受信部
142 送信部
241 受信部
242 送信部
N ネットワーク