(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024113597
(43)【公開日】2024-08-22
(54)【発明の名称】水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物
(51)【国際特許分類】
C08G 18/62 20060101AFI20240815BHJP
C08G 18/58 20060101ALI20240815BHJP
C08G 59/40 20060101ALI20240815BHJP
C09D 123/26 20060101ALI20240815BHJP
C09D 7/63 20180101ALI20240815BHJP
C09D 175/04 20060101ALI20240815BHJP
C09J 11/06 20060101ALI20240815BHJP
C09J 123/26 20060101ALI20240815BHJP
C09J 175/04 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
C08G18/62 075
C08G18/58
C08G59/40
C09D123/26
C09D7/63
C09D175/04
C09J11/06
C09J123/26
C09J175/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018708
(22)【出願日】2023-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小川 貴大
【テーマコード(参考)】
4J034
4J036
4J038
4J040
【Fターム(参考)】
4J034BA07
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4J034DK05
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4J040PA30
(57)【要約】
【課題】 二級水酸基を有する水酸基含有塩素化ポリオレフィンであっても架橋形成速度が良好である水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物を提供する。
【解決手段】 ポリオレフィン骨格に塩素及び水酸基を有する水酸基含有塩素化ポリオレフィン、エポキシ化合物、並びにポリイソシアネートを含む水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物であって、エポキシ化合物の含有量が水酸基含有塩素化ポリオレフィン100重量部に対して0.01~40重量部である、水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオレフィン骨格に塩素及び水酸基を有する水酸基含有塩素化ポリオレフィン、エポキシ化合物、並びにポリイソシアネートを含む水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物であって、エポキシ化合物の含有量が水酸基含有塩素化ポリオレフィン100重量部に対して0.01~40重量部である、水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項2】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンのポリオレフィン骨格に、さらにアセトキシ基を含有する、請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項3】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンのアセトキシ基含有量が500mmol/100g以下である、請求項2に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項4】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンの塩素含有量が10~70重量%である、請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項5】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンの水酸基含有量が10~300mmol/100gである、請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項6】
エポキシ化合物に含まれるエポキシ基の官能基数が3以下である、請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項7】
エポキシ化合物の沸点が150℃以上である、請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項8】
エポキシ化合物の分子量が200以上である、請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項9】
エポキシ化合物の分子量が1万以下である、請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項10】
エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度が1~15%である、請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項11】
さらにウレタン化触媒を含む、請求項1~10のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項12】
ウレタン化触媒が有機スズ触媒である、請求項11に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【請求項13】
請求項1に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物の硬化物である、ポリウレタン。
【請求項14】
請求項13に記載のポリウレタンを含む塗料。
【請求項15】
請求項13に記載のポリウレタンを含むコーティング。
【請求項16】
請求項13に記載のポリウレタンを含む接着剤。
【請求項17】
請求項13に記載のポリウレタンを含むシール剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタン樹脂は、2以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートと2以上の水酸基を有するポリオールを混合、反応させることで生成される高分子材料で、塗料、コーティング、接着剤など幅広い分野で使用されている。
【0003】
一方、クロロスルホン化ポリオレフィンや塩素化ポリオレフィン等の塩素系ポリマーは、優れた力学物性や耐熱性、耐摩耗性を有しているが、水酸基を有していないため、架橋、成型の方法が限られている。
【0004】
上記のような塩素系ポリマーにイソシアネート反応性を付与する方法として、水酸基含有塩素化エチレン-酢酸ビニル系共重合体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、ポリイソシアネートにより架橋した物性に関しては記載がない。水酸基が二級水酸基であることから、一般に使用されている一級水酸基を含有するウレタン樹脂用ポリオールと同じ配合では、架橋形成の形成により多くの時間を要することが推測される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、二級水酸基を有する水酸基含有塩素化ポリオレフィンであっても架橋形成速度が良好である水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明の水酸基含有塩素化ポリオレフィンが上記課題を解決することを見出した。すなわち、本発明の各態様は以下に示す[1]~[17]である。
【0008】
[1] ポリオレフィン骨格に塩素及び水酸基を有する水酸基含有塩素化ポリオレフィン、エポキシ化合物、並びにポリイソシアネートを含む水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物であって、エポキシ化合物の含有量が水酸基含有塩素化ポリオレフィン100重量部に対して0.01~40重量部である、水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0009】
[2] 水酸基含有塩素化ポリオレフィンのポリオレフィン骨格に、さらにアセトキシ基を含有する、[1]に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0010】
[3] 水酸基含有塩素化ポリオレフィンのアセトキシ基含有量が500mmol/100g以下である、[2]に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0011】
[4] 水酸基含有塩素化ポリオレフィンの塩素含有量が10~70重量%である、[1]~[3]のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0012】
[5] 水酸基含有塩素化ポリオレフィンの水酸基含有量が10~300mmol/100gである、[1]~[4]のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0013】
[6] エポキシ化合物に含まれるエポキシ基の官能基数が3以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0014】
[7] エポキシ化合物の沸点が150℃以上である、[1]~[6]のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0015】
[8] エポキシ化合物の分子量が200以上である、[1]~[7]のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0016】
[9] エポキシ化合物の分子量が1万以下である、[1]~[8]のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0017】
[10] エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度が1~15%である、[1]~[9]に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0018】
[11] さらにウレタン化触媒を含む、[1]~[10]のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0019】
[12] ウレタン化触媒が有機スズ触媒である、[11]に記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物。
【0020】
[13] [1]~[12]のいずれかに記載の水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物の硬化物である、ポリウレタン。
【0021】
[14] [13]に記載のポリウレタンを含む塗料。
【0022】
[15] [13]に記載のポリウレタンを含むコーティング。
【0023】
[16] [13]に記載のポリウレタンを含む接着剤。
【0024】
[17] [13]に記載のポリウレタンを含むシール剤。
【発明の効果】
【0025】
本発明の一態様である水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物は、従来公知の水酸基含有塩素化ポリオレフィンであっても良好な架橋形成速度が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明について詳細に説明する。
【0027】
本発明の一態様である水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物は、ポリオレフィン骨格に塩素及び水酸基を有する水酸基含有塩素化ポリオレフィン、エポキシ化合物、並びにポリイソシアネートを含む水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物であって、エポキシ化合物の含有量が水酸基含有塩素化ポリオレフィン100重量部に対して0.01~40重量部である、水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物である。
【0028】
エポキシ化合物の含有量は、優れた力学物性と架橋形成速度を得るために、水酸基含有塩素化ポリオレフィン100重量部に対して0.01~40重量部であり、好ましくは0.05~35重量部であり、さらに好ましくは0.08~30重量部である。より優れた力学物性を得るためには、水酸基含有塩素化ポリオレフィン100重量部に対するエポキシ化合物の含有量は、好ましくは25重量部以下であり、より好ましくは20重量部以下であり、さらに好ましくは18重量部以下である。
【0029】
水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物に含まれる水酸基含有塩素化ポリオレフィンの水酸基量(OH[mol])とポリイソシアネートのNCO含有量(NCO[mol])の比R(NCO/OH)は、優れた力学物性を得るために、好ましくは0.5~5.0であり、より好ましくは0.6~4.0であり、さらに好ましくは0.7~3.0である。
水酸基含有塩素化ポリオレフィンにはポリオレフィン骨格中にアセトキシ基を含有していてもよい。アセトキシ基含有量は、優れた力学物性を得るために500mmol/100g以下であることが好ましく、300mmol/100g以下であることがより好ましい。
【0030】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンの塩素含有量は、優れた力学物性を得るために、好ましくは10重量%以上であり、より好ましくは15重量%以上であり、さらに好ましくは20重量%である。また、優れた架橋形成速度を得るために、好ましくは70重量%以下であり、より好ましくは60重量%以下であり、さらに好ましくは50重量%以下である。
【0031】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンの水酸基含有量は、優れた力学物性を得るために、好ましくは10~300mmol/100g以下であり、より好ましくは15~250mmol/100g以下であり、さらに好ましくは20~200mmol/100gである。
【0032】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンの合成方法としては、特に限定するものではないが、例えば、塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体を酸性または塩基性条件下、アルコールによるエステル交換反応により脱エステル脱エステル化して合成する方法やけん化エチレン―酢酸ビニル共重合体を塩素化して合成する方法等が挙げられる。中でも反応時間が短く済むことから、塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体を酸性条件下のアルコールによるエステル交換反応を利用する方法が好ましい。
【0033】
前記の塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体は、従来公知の方法で合成できる。例えば、四塩化炭素やクロロホルム、1,1,2-トリクロロエタンなどの塩素系溶媒に溶解し、ラジカル開始剤存在下、塩素ガスを吹き込む方法が挙げられる。反応温度は特に制限するものではないが、60~180℃であり、反応の圧力は特に制限するものではないが、常圧~1.0メガパスカルが適当である。
【0034】
塩素化反応終了後、溶液中に残存する塩素ガスや副生する塩化水素ガスを溶媒の還流下、窒素等の不活性ガスを吹き込むことにより反応系外に除く。得られた塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体は、必要に応じて水蒸気蒸留、ドラム乾燥、押出乾燥等によりポリマーと溶媒が分離される。
【0035】
塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体の酸性条件下でのアルコールによるエステル交換反応を利用した水酸基含有塩素化ポリオレフィンの合成方法ついて以下に示す。
【0036】
塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体を溶媒に溶解した後、酸及びアルコールを添加する。反応温度は特に制限するものではないが、10~100℃である。塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体を溶解する溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、1,1,2-トリクロロエタン等のハロゲン系有機溶媒やベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶媒等が挙げられる。反応に使用する酸としては、前記溶媒とアルコールの混合液に溶解するものであればなんでもよく、例えば、塩化水素、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等が挙げられる。反応後の除去が容易なことから、塩化水素が好ましい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール等が挙げられる。反応速度が速いことから、1級アルコールが好ましい。また、除去が容易なことから、炭素数が4以下のアルコールが好ましい。反応速度が速く、除去も容易なことから、メタノールが特に好ましい。反応終了後、反応液からポリマーを分離する方法としては、例えば、減圧下溶媒を留去する方法、ドラムドライヤーを用いて溶媒を留去する方法、メタノール等の貧溶媒に反応液を投入しポリマーを単離する再沈殿法等が挙げられる。
【0037】
本発明の一態様である水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物に含まれるエポキシ化合物は、分子中に1以上のエポキシ基を有する化合物である。エポキシ基の置換基数は、優れた架橋形成速度を得るために、好ましくは3以下であり、より好ましくは2以下である。置換基に含まれる構造としては、水酸基やイソシアネートとの反応性が乏しいものが好ましく、例えば、アルカン、アルケン、アルキン、脂環族、芳香族(ベンゼン環、フラン、1,4-ジオキシン、チオフェン等)、多環芳香族(ナフタレン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン等)、エーテル、エステル、ケトン、アミド、カルボネート、カルバメート、スルフィド、スルフォキシド、スルフォン等が挙げられる。エポキシ化合物は、優れた架橋形成速度を得るために、架橋反応や乾燥等の際に揮発しないものが好ましく、このような不揮発性を得るために、エポキシ化合物の大気圧下での沸点は、好ましくは150℃以上であり、より好ましくは180℃以上であり、さらに好ましくは200℃以上であり、さらに好ましくは250℃以上である。エポキシ化合物の分子量は、適切な沸点を得るために、好ましくは200以上であり、より好ましくは250以上であり、さらに好ましくは300以上である。また、水酸基含有塩素化ポリオレフィンとの相溶性の観点から、エポキシ化合物の分子量または数平均分子量は、好ましくは1万以下であり、より好ましくは8千以下であり、さらに好ましくは5千以下である。エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度は、優れた架橋形成速度と組成物の安定性を得るために、好ましくは1~15重量%であり、より好ましくは2~13重量%であり、さらに好ましくは3~11重量%である。これらの条件を満たすエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAPジグリシジルエーテル、ビスフェノールAFジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールBPジグリシジルエーテル、ビスフェノールCジグリシジルエーテル、ビスフェノールEジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェノールPHジグリシジルエーテル、ビスフェノールZジグリシジルエーテル、4-t-ブチルフェニルグリシジルエーテル、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジル、アジピン酸ビス(7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-3-イルメチル、2,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロパン、パルミチン酸グリシジル、ステアリン酸グリシジル、リノレン酸グリシジル、4-t-ブチル安息香酸グリシジル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、ヘプタデシルグリシジルエーテル、オクタデシルグリシジルエーテル、ノナデシルグリシジルエーテル、イコシルグリシジルエーテル、1,2-エポキシテトラデカン、1,2-エポキシペンタデカン、1,2-エポキシヘキサデカン、1,2-エポキシヘプタデカン、1,2-エポキシオクタデカン、1,2-エポキシノナデカン、1,2-エポキシエイコサン、イソシアヌル酸トリグリシジル、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエン等があげられる。これらエポキシ化合物は1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0038】
エポキシ化合物を添加する方法としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸基含有塩素化ポリオレフィンを合成した反応液に添加する方法や水酸基含有塩素化ポリオレフィンとエポキシ化合物をオープンロールや密閉式混錬機、押し出し機等により混合する方法や溶剤に溶解した水酸基含有塩素化ポリオレフィンに添加する方法などが挙げられる。
【0039】
水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物には、作業性の観点から、水酸基含有塩素化ポリオレフィンを溶剤に溶かして使用することができる。水酸基含有塩素化ポリオレフィンを溶解する溶剤としては、特に限定するものではないが、水酸基含有塩素化ポリオレフィンが均一に溶解するものであって、乾燥条件で揮発するものが好ましい。そのような溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸メトキシブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ノルマルプロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸メチル、酪酸ノルマルプロピル、酪酸イソプロピル、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸ノルマルプロピル、イソ酪酸イソプロピル、イソ酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジブチルケトン、ジイソブチルケトン等が挙げられる。これら溶剤は1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0040】
水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物の溶液濃度は、良好な作業性と良好な塗膜が得られるため、好ましくは3重量%以上であり、より好ましくは5重量%以上であり、さらに好ましくは10重量%以上であり、さらに好ましくは15重量%以上である。また、良好な作業性と良好な塗膜が得られるため、好ましくは60重量%以下であり、より好ましくは50重量%以下であり、さらに好ましくは40重量%以下である。
【0041】
本発明の一態様である水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物に含まれるポリイソシアネートは、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートであり、ポリイソシアネートとしては、特に限定するものではないが、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、1,8-ジイソシアネートー4-イソシアネートメチルオクタン、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、それらとポリオールとの反応によるイソシアネート含有プレポリマー、及びこれらの二種以上の混合物等が挙げられる。さらに、これらのイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基、アミド基、イミド基、ウレトンイミン基、ウレトジオン基又はオキサゾリドン基含有変性物)やポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)等の縮合体(多核体と称されることもある)も包含される。これらポリイソシアネートは1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0042】
本発明の一態様である水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物は、架橋反応を促進する目的でウレタン化触媒を含んでいてもよい。ウレタン化触媒の含有量は、水酸基含有塩素化ポリオレフィン100重量部に対して0.05重量部以下であると、反応制御の観点から好ましい。また、架橋反応促進の観点から触媒の含有量は水酸基含有塩素化ポリオレフィン100重量部に対して0.001重量部以上であることが好ましく、0.003重量部以上であることがより好ましく、0.005重量部以上であることがさらに好ましい。
【0043】
ウレタン化触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、アミン系触媒、イミダソール系触媒、金属触媒系等を挙げることができる。これらポリイソシアネートは1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0044】
アミン系触媒としては、トリエチレンジアミン、2-メチルトリエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチル-(3-アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル等が挙げられる。
【0045】
イミダソール系触媒としては、1-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1-イソブチル-2-メチルイミダゾール、1-ジメチルアミノプロピルイミダゾール等が挙げられる
金属系触媒としては、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート等の有機スズ触媒等が挙げられる。
【0046】
架橋反応促進効果が大きいことから金属触媒系が好ましく、有機スズ触媒がより好ましい。
【0047】
水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物には、必要に応じて、例えば、塗工改良剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定剤、可塑剤、界面活性剤、顔料(例えば、酸化チタンなど)、充填剤(例えば、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、カーボン、石油樹脂、タール、アスファルトなど)、有機または無機微粒子、防黴剤、シランカップリング剤などの添加剤を配合してもよい。
【0048】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンを架橋する方法としては、特に限定するものでないが、例えば、水酸基含有塩素化ポリオレフィンを有機溶剤等に溶解して溶液に、架橋剤を加え、基材等に塗工して、溶剤を乾燥した後に、エージングして架橋する方法などが挙げられる。基材の適用範囲が広くするためには乾燥及びエージング温度は120℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。また、操作が簡便であることから、乾燥及びエージングはオーブン等で実施することが好ましい。
【0049】
前記水酸基含有塩素化ポリオレフィン組成物は、前記水酸基含有塩素化ポリオレフィンと前記1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートとを含有するウレタン形成性組成物として使用することができる。また、前記ウレタン形成性組成物を硬化してポリウレタンとすることができる。
【0050】
本発明の一態様である水酸基含有塩素化ポリオレフィンの用途は、特に限定するものではないが、例えば、塗料、コーティング、接着剤、シール剤等が挙げられ、前記ポリウレタンを含む塗料、コーティング、接着剤、シール剤とすることができる。
【実施例0051】
次に実施例にもとづき本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定して解釈されるものではない。
【0052】
なお、これらの実施例で用いた値は以下の測定方法に準拠して得られたものである。
【0053】
<塩素含有量>
水酸基含有塩素化ポリオレフィンの塩素含有量は、燃焼フラスコ法にて測定した。塩素含有量の測定は、水酸基含有塩素化ポリオレフィン約20mgを酸素フラスコ燃焼法に従い燃焼させて、1.7重量%硫酸ヒドラジニウム水溶液15mLを吸収液として静置した。40分後、吸収液を純水約100mLで洗い出した後、自動滴定装置(平沼産業(株)製、MC-3000、TS-3000)を用いて濃度0.5Nの硝酸銀水溶液で電位差滴定法により塩素イオンを定量し、塩素含有量を測定した。
【0054】
<アセトキシ基含有量>
水酸基含有塩素化ポリオレフィン及び塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体のアセトキシ基含有量は1H-NMRにて測定した。
【0055】
水酸基含有塩素化ポリオレフィン又は塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体約100mg(WP)を約1mLの重クロロホルムに溶解し、内部標準物質としてベンゼン約8.8mg(WB)を添加して、400HzのNMR(日本電子(株)製、JNM-ECZ400S/L1)にて1H-NMR分析を実施した。得られた1H-NMRチャートから、ベンゼン(7.35ppm)及びCH-OAc(4.7~5.4ppm)の積分値(SB、SAc)を算出し、式(1)からアセトキシ基含有量を算出した。
【0056】
アセトキシ基含有量(mmol/100g)=WB×SAc×105/(WP×SB×78.11/6) ・・・(1)
<水酸基含有量>
1H-NMRにて測定した水酸基含有塩素化ポリオレフィンのアセトキシ基含有量(AcRM)及びその原料となる塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体のアセトキシ基含有量(AcSM)を用い、式(2)から水酸基量を算出した。
【0057】
水酸基含有量(mmol/100g)=(AcSM×100/(100-42.04×AcSM/1000))×(AcSM-AcRM)/AcSM ・・・(2)
<分子量の測定>
水酸基含有塩素化ポリオレフィン10mgをTHF10mLに溶解して得られたポリマー溶液のGPCにより分子量を測定した。なお、数平均分子量(Mn)は標準ポリスチレン(東ソー(株)製)を用いて、ポリスチレン換算で求めた。測定条件を以下に示す。
【0058】
・機種:(商品名)HLC8420GPC
・溶媒:THF
・カラム温度:40℃
・測定濃度:10mg/10mL
・注入量:200μL
・カラム:TSKgel G7000HXL(東ソー(株)製)→TSKgel GMHXL(東ソー(株)製)2本
<20重量%塩化水素/メタノール溶液の調整>
三口フラスコにメタノール(富士フイルム和光純薬(株)製)100重量部を入れ、フラスコ内を窒素で置換した。別途用意した三口フラスコに濃硫酸(富士フイルム和光純薬(株)製、95%)202重量部を入れ、濃塩酸(富士フイルム和光純薬(株)製、35%)71重量部を滴下し、発生した塩化水素ガスを濃硫酸で洗浄後、メタノールに導入して、20重量%塩化水素/メタノール溶液を得た。
【0059】
<水酸基含有塩素化ポリオレフィンの合成>
水酸基含有塩素化ポリオレフィンの合成に使用した試薬は以下のとおりである。
【0060】
U530:エチレン-酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名:ウルトラセン530、酢酸ビニル含有量:6重量%、メルトマスフローレイト(JIS K 6924-1):75g/10分)
U680:エチレン-酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名:ウルトラセン680、酢酸ビニル含有量:20重量%、メルトマスフローレイト(JIS K 6924-1):160g/10分)
U520F:エチレン-酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名:ウルトラセン520F、酢酸ビニル含有量:8重量%、メルトマスフローレイト(JIS K 6924-1):2g/10分)
1,1,2-トリクロロエタン(東ソー(株)製)
α,α’-アゾビスイソブチロニトリル(富士フイルム和光純薬(株)製)
塩素ガス:大陽日酸JFP(株)製
メタノール:富士フイルム和光純薬(株)製
水酸基含有塩素化ポリオレフィンの合成方法は以下のとおりである。
【0061】
窒素雰囲気下、500mLガラス製オートクレーブにて、エチレン-酢酸ビニル共重合体と1,1,2-トリクロロエタンを表1に従い投入し、110℃で溶解した。このポリマー溶液に、110℃条件下、0.5g/Lに調整したα,α’-アゾビスイソブチロニトリルの1,1,2-トリクロロエタン溶液を0.1mL/分の速度で滴下しながら、塩素ガスを100NmL/分の速度で添加し、圧力が0.1MPaGになるよう調整した。表1に従い所定時間塩素ガスを添加した後、降温、降圧し、80℃、常圧下、窒素ガスを150mL/分の速度で1時間導入し、塩素化エチレン-酢酸ビニル共重合体の1,1,2-トリクロロエタン溶液を得た。
【0062】
この反応液と1,1,2-トリクロロエタンを、1Lセパラブルフラスコに表1に従い投入し、65℃に昇温した。この反応液に、表1に従い20重量%塩化水素/メタノール溶液とメタノールを加えて、表1に記載の反応時間撹拌した後、窒素ガスを0.1~0.2L/分の速度で1時間導入した。得られた反応液をエバポレーターにて溶媒を留去したのち、真空乾燥機にて乾燥し、水酸基含有塩素化ポリオレフィンを得た。
【0063】
得られた水酸基含有塩素化ポリオレフィンのポリマー組成、数平均分子量、ガラス転移温度は表1に示すとおりである。
【0064】
【0065】
<評価用組成物の調整方法>
評価用組成物の調整に使用した試薬は以下のとおりである。
【0066】
・ポリイソシアネート1:1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート変性物(東ソー(株)製、コロネート2770、NCO含有量19.6重量%)
・ポリイソシアネート2:1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性物(東ソー(株)製、コロネートHXR、NCO含有量21.9重量%)
・ポリイソシアネート3:4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー(株)製、ミリオネートMT、NCO含有量33.6重量%)
・エポキシ化合物1:ビスフェノールAジグリシジルエーテル(三井化学(株)製、エポミックR140、エポキシ基の官能基数:1、沸点:210℃(1mmHg)、分子量:340、オキシラン酸素:9.4%)
・エポキシ化合物2:エポキシ化大豆油((株)ADEKA製、O-130P、エポキシ基の官能基数:2、数平均分子量:1000、オキシラン酸素:6.7%)
・エポキシ化合物3:エポキシ化アマニ油((株)ADEKA製、O-180A、エポキシ基の官能基数:2、数平均分子量:1000、オキシラン酸素:8.5%)
・触媒:ジオクチル錫ジラウラート(キシダ化学工業製)
・トルエン(富士フイルム和光純薬(株)製)
評価用組成物の調整方法は以下のとおりである。
【0067】
水酸基含有塩素化ポリオレフィンをトルエンに溶解し、30重量%のトルエン溶液を調整した後、エポキシド、ポリイソシアネート、触媒を表2の「配合」記載のとおり添加し、最終的な固形分濃度が30重量%となるようにトルエンを添加して調整し、混合、脱泡して、評価用組成物を得た。
【0068】
<NCO残存率の測定>
引張試験用フィルムは評価用組成物をPETフィルムに厚み150μmのアプリケータで塗工し、100℃3分間乾燥した塗膜をFT-IR(ATR法)にて分析した。得られたスペクトルにおけるC-H結合由来2920cm-1付近のピーク高さをHCH0、NCO結合由来2250cm-1付近のピーク高さをHNCO0とする。続いて、この乾燥塗膜を80℃24時間エージングした後、再度FT-IR(ATR法)にて分析した。得られたスペクトルにおけるC-H結合由来2920cm-1付近のピーク高さをHCH、NCO結合由来2250cm-1付近のピーク高さをHNCOとする。エージング前後のFT-IR分析の結果からNCO残存率を式(3)で定義した。
【0069】
NCO残存率(%)=((HNCO×HCH0)/(HNCO0×HCH))×100 ・・・(3)
なお、NCO残存率は5%以下であれば良好であると判断した。
【0070】
<力学物性>
力学物性は引張試験にて評価した。
引張試験用フィルムは評価用組成物を離型紙にウェット厚みが0.6mmとなるように塗工し、室温90分、60℃30分、80℃30分の条件で溶媒を乾燥した後、80℃24時間エージングして作成した。作成後23℃50%RHにて2日間養生した。
【0071】
作成した引張試験用フィルムを用いて、JIS K 6251に準拠して引張強さ(TB)と切断時伸び(EB)を測定した。測定条件を以下に示す。
【0072】
・試験装置:VG-1G((株)東洋精機製)
・測定条件:23℃×50%RH
・ヘッドスピード:200mm/分
・ダンベル:4号
なお、力学物性はTBが15MPa以上であれば良好である判断した。
【0073】
<鉛筆硬さの評価方法>
鉛筆硬さ用塗膜は評価用組成物を1mmの透明アクリル板に厚み150μmのアプリケータで塗工し、室温90分、60℃30分、80℃30分の条件で溶媒を乾燥した後、80℃24時間エージングして作成した。なお、鉛筆硬さはF以上であれば良好であると判断した。
【0074】
実施例1~13
実施例1~13を表2に従い評価用組成物を調整し、NCO残存率、力学物性、鉛筆硬さを測定した。結果は表2に示すとおりである。その結果、NCO残存率は0.5%~3.5%といずれも良好な結果だった。力学物性はTBが18.3MPa~57.7MPaといずれも良好な結果だった。鉛筆硬度はF~4Hといずれも良好な結果だった。
【0075】
【0076】
比較例1
表2に従い評価用組成物を調整し、NCO残存率、力学物性、鉛筆硬さを測定した。結果は表2に示すとおりである。その結果、NCO残存率が19.9%と架橋形成が不十分であり、TBが10.6MPa、鉛筆硬さがBと不良な結果だった。なお、この試験片を21日間養生した場合、TBは31.5MPa、EBは250%、鉛筆硬さは3Hとなった。
【0077】
比較例2
表2に従い評価用組成物を調整し、NCO残存率、力学物性、鉛筆硬さを測定した。結果は表2に示すとおりである。その結果、NCO残存率は1.7%と良好だったが、TBが5.4MPa、鉛筆硬さが2Bと不良な結果だった。
本発明の水酸基含有塩素化ポリオレフィンは、低温で架橋可能なことから、従来の塩素化ポリオレフィンと同様に架橋、成型された架橋体として使用され、広範な領域で使用される。