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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114493
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】基板処理方法及び基板処理システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/764 20060101AFI20240816BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240816BHJP
   H01L 21/76 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
H01L21/76 A
H01L21/302 105B
H01L21/76 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020295
(22)【出願日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 順也
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 将久
(72)【発明者】
【氏名】下村 晃司
【テーマコード(参考)】
5F004
5F032
【Fターム(参考)】
5F004BD04
5F004DA00
5F004DA01
5F004DA26
5F004DB03
5F004EB04
5F032AA40
5F032AA44
5F032AA45
5F032AA54
5F032AA69
5F032AA70
5F032AA79
5F032AC02
5F032DA02
5F032DA23
5F032DA28
(57)【要約】
【課題】基板にエアギャップ構造を形成する基板処理方法及び基板処理システムを提供する。
【解決手段】オーバーハングを有する凹部を有する基板を準備する工程と、前記基板に犠牲層を形成する工程と、前記犠牲層の上に前記犠牲層よりもエッチング耐性の高い封止層を形成する工程と、前記犠牲層及び前記封止層が形成された前記基板をプラズマエッチングし、前記凹部の上部を封止する封止部を形成することでエアギャップ構造を形成する工程と、を有する、基板処理方法。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーバーハングを有する凹部を有する基板を準備する工程と、
前記基板に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層の上に前記犠牲層よりもエッチング耐性の高い封止層を形成する工程と、
前記犠牲層及び前記封止層が形成された前記基板をプラズマエッチングし、前記凹部の上部を封止する封止部を形成することでエアギャップ構造を形成する工程と、を有する、
基板処理方法。
【請求項2】
前記基板をエッチングする工程は、
前記封止層に開裂を形成する工程と、
前記封止層の前記開裂から前記犠牲層をエッチングして前記凹部の側壁に形成された前記封止層を片持ち状態とする工程と、
片持ち支持された前記封止層を前記凹部の内側に湾曲させ、前記凹部の上部を前記封止層で封止する前記封止部を形成することで前記エアギャップ構造を形成する工程と、
請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
前記開裂は、
前記封止層の頂部と、前記封止層のオーバーハング部との間に形成される、
請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記基板をエッチングする工程は、
エッチングガスとしてCF系ガスを含むドライエッチングである、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記基板をエッチングする工程は、
前記エッチングガスとしてOガスをさらに含む、
請求項4に記載の基板処理方法。
【請求項6】
前記犠牲層は、酸化ケイ素およびそれを主成分とする膜である、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項7】
前記封止層は、酸化アルミニウム、水酸化酸化アルミニウム、及びMg、Zn、Mnの酸化物をドープしたAlOを主成分とする膜のいずれかである、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項8】
前記封止層を形成する工程において、
前記封止層の膜厚は、成膜時で2nm以上10nm以下の範囲内である、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項9】
前記基板をエッチングする工程において、
前記犠牲層のエッチングレートは、前記封止層のエッチングレートに対して10倍以上である、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
【請求項10】
オーバーハングを有する凹部を有する基板にエアギャップ構造を形成する基板処理システムであって、
前記基板に犠牲層を形成する第1の成膜装置と、
前記犠牲層の上に前記犠牲層よりもエッチング耐性の高い封止層を形成する第2の成膜装置と、
前記犠牲層及び前記封止層が形成された前記基板をプラズマエッチングし、前記凹部の上部を封止する封止部を形成することでエアギャップ構造を形成するエッチング装置と、を備える、
基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理方法及び基板処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、層間犠牲膜をガス化させ溝およびガス透過性膜を通して除去し、層間犠牲膜を除去した後に溝の開口部近傍を封止する封止層を形成することにより、エアギャップを形成する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-62242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一の側面では、本開示は、基板にエアギャップ構造を形成する基板処理方法及び基板処理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、一の態様によれば、オーバーハングを有する凹部を有する基板を準備する工程と、前記基板に犠牲層を形成する工程と、前記犠牲層の上に前記犠牲層よりもエッチング耐性の高い封止層を形成する工程と、前記犠牲層及び前記封止層が形成された前記基板をプラズマエッチングし、前記凹部の上部を封止する封止部を形成することでエアギャップ構造を形成する工程と、を有する、基板処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0006】
一の側面によれば、本開示は、基板にエアギャップ構造を形成する基板処理方法及び基板処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】基板処理システムの構成の一例を説明する図。
図2】エアギャップ構造の形成方法の一例を示すフローチャート。
図3】ステップS203の後における処理後の基板Wの断面模式図の一例。
図4】ステップS204の後における処理後の基板Wの断面模式図の一例。
図5】封止部の組成の測定結果の一例。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0009】
[基板処理システム]
本実施例に係る基板処理システム100について、図1を用いて説明する。図1は、基板処理システム100の構成の一例を説明する図である。
【0010】
基板処理システム100は、基板表面にトレンチ形状等の凹部350(図3参照)を有する基板Wが搬送され、凹部350の上方を封止する封止部325(図4参照)を形成することにより基板Wにエアギャップ構造360を形成する基板処理システムである。
【0011】
なお、凹部350をエアギャップ構造360とすることにより、凹部350に誘電体(絶縁体)を埋め込む場合と比較して凹部350内の比誘電率を低くすることができる。
【0012】
また、基板Wにトランジスタ等の素子が複数形成され、一の素子と隣接する他の素子との間にエアギャップ構造360を形成することにより、一の素子と他の素子との間で電流のリークが発生することを抑制することができる。
【0013】
基板処理システム100は、第1の成膜装置110と、第2の成膜装置120と、エッチング装置130と、を備える。なお、第1の成膜装置110、第2の成膜装置120及びエッチング装置130は、図1に示すように個別の装置として構成されていてもよい。また、同一の装置内で処理が行われる構成であってもよい。また、第1の成膜装置110、第2の成膜装置120及びエッチング装置130の間は、大気雰囲気で基板Wが搬送される構成であってもよく、真空雰囲気で基板Wが搬送される構成であってもよい。
【0014】
第1の成膜装置110は、基板Wに後述する犠牲層310(図3参照)を形成する成膜装置である。犠牲層310として、例えば、酸化ケイ素およびそれを主成分とする膜を形成する。具体的には、犠牲層310として、SiO等を形成する。なお、犠牲層310は、これに限られるものではなく、例えばプラズマ処理を用いずに形成することにより密度の低いSiOC、SiOCN等を用いてもよい。なお、第1の成膜装置110は、ALD(Atomic Layer Deposition)装置、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置等の成膜装置を用いることができる。なお、凹部350にカバレッジよく犠牲層310を成膜するため、ALD装置を用いることが好ましい。
【0015】
第2の成膜装置120は、基板Wに後述する封止層320(図3参照)を形成する成膜装置である。封止層320として、例えば、酸化アルミニウム、水酸化酸化アルミニウム、及びMg、Zn、Mn等の酸化物をドープしたAlOを主成分とする膜を形成する。具体的には、封止層320として、AlO、AlMgO、AlZnO、AlMnO等を形成する。なお、第2の成膜装置120は、ALD装置、CVD装置等の成膜装置を用いることができる。なお、凹部350にカバレッジよく封止層320を成膜するため、ALD装置を用いることが好ましい。
【0016】
エッチング装置130は、基板Wに形成された犠牲層310及び封止層320(図3参照)をエッチングする装置である。犠牲層310及び封止層320をエッチングすることにより、エアギャップ構造360(図4参照)を形成する。また、エッチング装置130は、平行平板型のプラズマエッチング装置を用いることができる。平行平板型のプラズマエッチング装置は、容量結合プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)を生成する。また、プラズマエッチング装置は、エッチングガスとしてCF系ガス(炭素(C)とフッ素(F)を含むガス)を含むドライエッチング装置であって、基板Wの垂直方向にイオンを衝突させ、垂直方向にエッチング(異方性エッチング)する。なお、CF系ガスは、例えばCガス、CFガス等を用いることができる。また、エッチングガスは、CF系ガスに加えてOガスを添加してもよい。また、エッチングガスは、ArガスやNガスを添加してもよい。
【0017】
また、エッチング装置130のエッチングガス、エッチング条件等は、犠牲層310をプラズマエッチングするエッチングガス、エッチング条件等を用いてもよい。
【0018】
ここで、エッチング装置130のプラズマエッチング処理において、犠牲層310と封止層320のエッチング耐性が異なっている。具体的には、犠牲層310のエッチングレートは、封止層320のエッチングレートよりも高くなっている。換言すれば、封止層320は、犠牲層310と比較してエッチング耐性が高くなっている。さらに換言すれば、犠牲層310は易エッチング層であり、封止層320は難エッチング層である。例えば、犠牲層310であるSiOにおけるドライエッチングレートは例えば50nm/minであるのに対し、封止層320であるAlMgOにおけるドライエッチングレートは例えば2nm/minである。
【0019】
次に、エアギャップ構造360(図4参照)の形成方法について、図2から図4を用いて説明する。図2は、エアギャップ構造360の形成方法の一例を示すフローチャートである。図3は、ステップS203の後における処理後の基板Wの断面模式図の一例である。図4は、ステップS204の後における処理後の基板Wの断面模式図の一例である。
【0020】
ステップS201において、凹部350を有する基板Wを準備する。ここで、基板Wの層300の表面には、トレンチ形状等の凹部350が形成されている。また、凹部350は、高さ方向の中央部分における幅よりも開口部付近の幅が狭くなるオーバーハング形状を有している。即ち、凹部350の側壁には、垂直を超えて凹部350の内側に向かって傾斜するオーバーハング部351が形成されている。
【0021】
ステップS202において、基板Wに犠牲層310を成膜する。ここでは、第1の成膜装置110によって基板Wに犠牲層310が形成される。以下の説明において、犠牲層310として、SiOを形成したものとして説明する。
【0022】
ステップS203において、基板Wに封止層320を成膜する。ここでは、第2の成膜装置120によって基板Wに封止層320が形成される。以下の説明において、犠牲層310として、AlMgOを形成したものとして説明する。
【0023】
図3に示すように、基板Wは、凹部350の側壁及び凹部350の頂部(層300の上面)に犠牲層310が形成される。ここで、犠牲層310は、凹部350の側壁及び凹部350の頂部にカバレッジよく略均等な膜厚で形成される。これにより、犠牲層310の側壁には、垂直を超えて凹部350の内側に向かって傾斜するオーバーハング部が形成される。
【0024】
また、基板Wは、犠牲層310の上に封止層320が形成されている。ここで、犠牲層310は、犠牲層310に沿ってカバレッジよく略均等な膜厚で形成される。これにより、犠牲層310においても、凹部350の側壁に垂直を超えて凹部350の内側に向かって傾斜するオーバーハング部321が形成される。
【0025】
ステップS204において、基板Wに形成された犠牲層310及び封止層320をエッチングして、凹部350の上方に封止部325を形成する。ここでは、エッチング装置130によって基板Wに形成された犠牲層310及び封止層320をエッチングする。
【0026】
ここで、プラズマエッチングの条件は、犠牲層310であるSiOをエッチングする条件を用いてもよい。例えば、エッチングガスとして、Oガスを添加したCガスを用いることができる。
【0027】
ここで、基板Wをプラズマエッチングした際の形状の変化について説明する。
【0028】
まず、プラズマエッチングによって基板Wの垂直方向にイオンを衝突させ、垂直方向にエッチングすることにより、封止層320の頂部322とオーバーハング部321との間で開裂を形成する。例えば、プラズマエッチングによってイオンが入射する封止層320の面であって、封止層320の曲率が小さく、かつ、封止層320に応力のかかる部分から開裂が形成される。
【0029】
次に、プラズマエッチングを継続することによって、封止層320の開裂した部分から犠牲層310がエッチングされる。ここでは、凹部350の側壁上部に形成された封止層320のオーバーハング部321と接する犠牲層310がエッチングされる。
【0030】
これにより、封止層320のオーバーハング部321は、上方側が犠牲層310によって支持されておらず、下方側が犠牲層310によって支持される片持ち支持された状態となる。ここで、片持ち支持された封止層320のオーバーハング部321は、凹部350の側の面である一方の面と、反対側の他方の面(エッチング前に犠牲層310が接していた面)と、を有する。片持ち支持された封止層320のオーバーハング部321の他方の面は、プラズマエッチングによって入射するイオンの入射方向に面している。
【0031】
そして、プラズマエッチングを更に継続することによって、プラズマエッチングによって片持ち支持された封止層320のオーバーハング部321の他方の面(エッチング前に犠牲層310が接していた面)にイオンが注入及び/又は衝突される。これにより、片持ち支持された封止層320のオーバーハング部321は、凹部350の内側に向かって湾曲(変形)する。
【0032】
そして、両壁から湾曲した封止層320のオーバーハング部321の上側端部同士が凹部350の上部(開口部付近)で接する。これにより、図4に示すように、凹部350の上部を封止する封止部325を形成する。
【0033】
また、湾曲したオーバーハング部321には、犠牲層310をエッチングした際の反応副生成物が堆積する。封止部325は、両壁から湾曲した封止層320のオーバーハング部321に加え、堆積した反応副生成物も含む。
【0034】
これにより、両壁から湾曲した封止層320のオーバーハング部321は、堆積した反応副生成物によって結合する。
【0035】
ここで、封止部325の組成の一例について、図5を用いて説明する。図5は、図4の破線400で示す位置における封止部325の組成の測定結果の一例を示す。ここでは、エネルギー分散型X線分析(EDX:Energy dispersive X-ray spectroscopy)によって封止部325の元素の組成を測定し、その中からO、F、Mg、Al、Siにおける組成比を検出した。
【0036】
封止部325は、封止層320(AlMgO)に由来するAl、Mg、Oを含んでいる。
【0037】
また、封止部325は、犠牲層310(SiO)をエッチングガス(Oガスを添加したCガス)を用いてプラズマエッチングした際の反応副生成物に由来するSi、F、Oを含んでいる。
【0038】
このように、封止部325は、両壁から湾曲したオーバーハング部321と、犠牲層310をエッチングした際の反応副生成物と、によって形成される。
【0039】
以上の様に、図4に示すように、凹部350の上部に封止部325が形成され、凹部350の開口部が封止部325によって閉じられる。換言すれば、凹部350の開口部を塞ぐ蓋部としての封止部325が形成される。これにより、凹部350及び封止部325によって、エアギャップ構造360が形成される。
【0040】
なお、犠牲層310のエッチングレートは、封止層320のエッチングレートに対して、10倍以上であることが好ましい。これにより、封止層320の消耗を抑制しつつ、片持ち支持された封止層320のオーバーハング部321を形成することができる。
【0041】
また、封止層320の膜厚は、成膜時(S203終了時)で2nm以上10nm以下の範囲内であることが好ましい。封止層320の膜厚を2nm以上とすることにより、片持ち支持された封止層320のオーバーハング部321を安定して形成することができる。また、封止層320の膜厚を10nm以下とすることにより、封止層320に開裂を形成し、開裂から犠牲層310をエッチングすることができる。これにより、片持ち支持された封止層320のオーバーハング部321を安定して形成することができる。また、封止層320の膜厚を10nm以下とすることにより、イオンが注入及び/又は衝突によって封止層320のオーバーハング部321を凹部350の内側に向かって好適に湾曲(変形)させることができる。
【0042】
また、封止層320の膜厚は、犠牲層310の膜厚よりも薄くすることが好ましい。犠牲層310の膜厚を厚くすることにより、封止層320の開裂から犠牲層310をエッチングする際に、好適に犠牲層310をエッチングすることができる。
【0043】
また、封止層320は、2層で構成され、封止層320は、AlMgO、AlO等で形成され後に湾曲して封止部325を形成する層と、この層の上に形成されるパッシベーション層と、を有していてもよい。パッシベーション層を形成することにより、封止層320のエッチング耐性を向上することができる。
【0044】
なお、両壁から湾曲したオーバーハング部321の上側端部同士が凹部350の開口部で接することにより、封止部325を形成するものとして説明したがこれに限られるものではない。
【0045】
封止部325は、両壁から湾曲したオーバーハング部321の上側端部同士が接触せず、両壁から湾曲したオーバーハング部321の上側端部の間に隙間を有する構造であってもよい。即ち、封止部325は、隙間を有していてもよい。このような隙間を有する封止部325であっても、両壁から湾曲したオーバーハング部321を形成することにより、凹部350の開口を狭くすることができる。また、プラズマエッチングによって凹部350の開口を狭くした後に、隙間を有する封止部325の上にカバレッジの低い成膜方法によって膜を形成することにより、封止部325の隙間を閉じるように形成してもよい。
【0046】
以上、基板処理システム100による一実施形態のエアギャップ構造360の形成方法について説明したが、本開示は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本開示の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
【符号の説明】
【0047】
W 基板
100 基板処理システム
110 第1の成膜装置
120 第2の成膜装置
130 エッチング装置
300 層
310 犠牲層
320 封止層
321 オーバーハング部
322 頂部
325 封止部
350 凹部
351 オーバーハング部
360 エアギャップ構造
図1
図2
図3
図4
図5