(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024114599
(43)【公開日】2024-08-23
(54)【発明の名称】電子光電子放出顕微鏡を介する障害隔離
(51)【国際特許分類】
G01R 31/308 20060101AFI20240816BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20240816BHJP
G01R 31/28 20060101ALI20240816BHJP
G01R 31/303 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
G01R31/308
H01L21/66 C
G01R31/28 R
G01R31/303
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023204222
(22)【出願日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】18/167,964
(32)【優先日】2023-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア ケヴェク
(72)【発明者】
【氏名】ミッチェル センガー
【テーマコード(参考)】
2G132
4M106
【Fターム(参考)】
2G132AB02
2G132AC02
2G132AD01
2G132AD15
2G132AF14
2G132AG08
2G132AH03
2G132AL12
4M106BA05
4M106BA07
4M106BA14
4M106CA16
4M106DE20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電子光電子放出顕微鏡を介する障害隔離(FIVEPM)のためのシステム、方法、及びデバイスを提供する。
【解決手段】システムは、テスタデバイスへ、障害隔離のために関心領域(ROI)を備える被測定素子(DUT)をアタッチし得、ここでDUTは集積回路である。システムは、紫外線UVレーザを使用して、DUTの上のROIを標的とするUVビームをパルスし得る。システムは、検出器を使用して、ROIを標的とするUVビームに基づく信号として励起電子を捕捉し得る。システムは、時間領域電気信号アナライザを基準周波数へ同期し得る。システムは、障害隔離に関連付けられたラスタ画像を生成し得る。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
関心領域(ROI)の上の障害隔離のためのテスタデバイス;
前記ROIを標的とする紫外線(UV)ビームをパルスするように構成されたUVレーザ;
前記ROIを標的とする前記UVビームに基づく信号として、励起電子を捕捉するように構成された検出器;及び
基準周波数に同期された時間領域電気信号アナライザ
を備え、
ここで前記時間領域電気信号アナライザは、前記障害隔離に関連付けられたラスタ画像の生成をもたらす、システム。
【請求項2】
前記UVレーザはパルス状ピコ秒UVレーザである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
集積回路は、第1金属層及び第2金属層の間に封入されたトランジスタ層を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記テスタデバイスは、前記集積回路を通って信号を送信する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ラスタ画像は、集積回路の類似領域の参照画像と比較される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記UVビームは、予め定められたUV対物レンズを有する電子光電子放出顕微鏡を通過する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ラスタ画像は、光学画像の上へ、前記信号に関連付けられたピクセルをマッピングすることによって生成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ピクセルは、前記基準周波数でトグルする金属信号ラインに関連付けられる、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記基準周波数は、テスタ周波数、被測定素子(DUT)周波数、又はパルス状UVビーム周波数に基づく、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
テスタデバイスへ、障害隔離のために関心領域(ROI)を備える被測定素子(DUT)をアタッチする段階、ここで前記DUTは集積回路である;
紫外線(UV)レーザを使用して前記DUTの上の前記ROIを標的とするUVビームをパルスする段階;
検出器を使用して、前記ROIを標的とする前記UVビームに基づく信号として励起電子を捕捉する段階;
時間領域電気信号アナライザを基準周波数へ同期する段階;及び
前記障害隔離に関連付けられたラスタ画像を生成する段階
を備える方法。
【請求項11】
前記UVレーザは、パルス状ピコ秒UVレーザである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記集積回路は、第1金属層及び第2金属層の間に封入されたトランジスタ層を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記テスタデバイスは、前記集積回路を通って信号を送信する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ラスタ画像は、前記集積回路の類似領域の参照画像と比較される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記UVビームは、予め定められたUV対物レンズを有する電子光電子放出顕微鏡を通過する、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記ラスタ画像は、光学画像の上へ、前記信号に関連付けられたピクセルをマッピングすることによって生成される、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記ピクセルは、前記基準周波数でトグルする金属信号ラインに関連付けられる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記基準周波数は、テスタ周波数、DUT周波数、又はパルス状UVビーム周波数に基づく、請求項10~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
障害隔離のための関心領域(ROI)を含む被測定素子(DUT)、ここで前記DUTは集積回路である;
関心領域(ROI)の上の障害隔離のためのテスタデバイス;
前記ROIを標的とする紫外線(UV)ビームをパルスするように構成されたUVレーザ;
前記ROIを標的とするUVビームに基づく信号として、励起電子を捕捉するように構成された検出器;及び
基準周波数に同期された時間領域電気信号アナライザ
を備え、ここで前記時間領域電気信号アナライザは、前記障害隔離に関連付けられたラスタ画像の生成をもたらす、装置。
【請求項20】
前記UVレーザはピコ秒UVレーザである、請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して障害隔離のためのシステム及び方法、及びより具体的には、電子光電子放出顕微鏡を介する障害隔離(FIVEPM)に関する。
【背景技術】
【0002】
トランジスタ層の両側を電力供給及び信号搬送金属の層を用いて挟んだ強化された電力デバイスの導入は、可視光又は近赤外線を使用するトランジスタの背面プローブに以前は依拠していた、障害隔離及び故障解析(FIFA)ツール及び処理を使用することに関する問題をもたらした。これらの強化された電力デバイスに関して、FIFAプロセスは、金属によって不明瞭になっている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】本開示の1つ又は複数の例示的実施形態に係る、電子光電子放出顕微鏡を介する障害隔離(FIVEPM)のための説明的な概略図である。
【
図2】本開示の1つ又は複数の例示的実施形態に係る、電子光電子放出顕微鏡を介する障害隔離(FIVEPM)のための説明的な概略図である。
【0004】
【
図3】本開示の1つ又は複数の例示的実施形態に係る、例示的FIVEPMシステムのためのプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
下記の説明及び図面は、当業者が実施形態を実施可能となるように具体的な実施形態を十分に例示している。他の実施形態は、構造の、論理の、電気の、プロセスの、アルゴリズムの、及び他の変更を組み込んでもよい。いくつかの実施形態の部分及び特徴が、他の実施形態の部分及び特徴に含まれ得、又は、それらに代替され得る。特許請求の範囲に記載される実施形態は、それらの請求項の全ての利用可能な均等物を含む。
【0006】
複数のFIFA技法は、この問題に取り組むために強化された電力デバイスが導入されて以来、考案されてきた。これらは、3つのカテゴリへと分類され得る:1)トランジスタ層が露出するまでスタック内の金属を正確に除去すること(いわゆる3DFIプレップ)、2)不明瞭にしている金属ラインを通してトランジスタ層へプローブすること、及び、3)金属信号ラインそれら自体をプローブすること。
【0007】
第1の技法(金属を除去すること)は、すなわちプレップ技術の発展を通して実現されている。冗長電力供給半導体パッケージは、まず高精度フライスビットを用いて穿孔され、次に、大きな特徴部を除去するためにウェットエッチングされ、最終的に、P-FIBを使用して切削加工され、背面金属の背後に約100um2のFinFET/GAAFETが露出する。FIFAツールは次に、なんらかの従来的光学又は走査電子顕微鏡(SEM)ベースのプローブ技法を使用してトランジスタ層にアクセスし得る。
【0008】
第2の技法に関して、金属スタックを透視することは、金属スタックを通って透過することが可能な波長(λ>2000μm又はλ~1nm)を有する光子を用いてシグナリングすること、又は、光学的光子がトランジスタ層へ、及びそこから透過するのに十分に広くチャネルを設計することのいずれかによって、可能となっている。両方が、ある程度の成功を収めることが実証されてきた。
【0009】
第3の技法(金属スタック内の信号ラインをプローブすること)は従来、大きな特徴部に対してはダイレクトパッドプローブ、又はより小さい特徴部に対してはナノプローブを用いて、実現されてきた。近年、信号ラインの電圧振幅によって誘起される、二次電子の捕捉数における変調を抽出するためにロックイン増幅器が使用される、電子ビームプローブ(EBP)も、フリップチップスタック内の金属についての信号マップイメージングを実証した。ロックイン増幅器は、ノイズが多い環境から、既知の搬送波を有する信号を抽出することができる増幅器である。
【0010】
これらの技法のいくつかを使用することには不利な点が存在する。例えば、3DFIプレップは、露出エリア内で電気的故障を誘起する傾向がある。短絡は、切削加工された材料への付着によって一般に誘起され、電力供給ラインをブリッジし得る。トランジスタの上方の層間誘電体を切削加工することは、非常に人手を要する処理であり、停止点を通り過ぎて、それによりトランジスタそれら自体に凹みを作りがちである。金属スタックを通ってトランジスタをプローブするために非常に長い又は非常に短い光子を使用する技法は、分解能の低下に煩わされる。熱光子を利用するツールは概して、レイリー基準によって、可視光子ベースのツールで達成可能な約100nmの分解能からの著しいダウングレードである、
【数1】
の分解能へと制限される。X線ツールは、X線ビームをフォーカスする技術的困難に煩わされる。これまでのところ、FinFETからの信号を誘起/検出するのに好適な束密度を有するラボスケールのX線ツールは、
【数2】
のスポットサイズを有する。パッドプローブは、ダイの上の価値ある面積を占有する、大きな金属ランドがユニット上に配置されていることに依拠する。ナノプローブは、最も直接的且つ正確なFI技法であるが、そのスループットタイム(TPT)はROIの面積と共にスケールする。従来、光学FI技法が、デバッグジョブの総TPTを許容可能なレベルにするべく、ナノプローブのためのROIを狭めるために使用される。EBPスキームにおける検出器は、シンチレータ/光電子増倍管の組み合わせに依拠しており、当該組み合わせは概して、被測定素子(DUT)信号を搬送する二次電子(SE)を検出するために、低MHz帯域幅(BW)に制限されている。約1GHzまでの計測は、ストロボ技術を使用して実証されてきた。EBPは優れた分解能をもたらし得るが、材料は、関心信号にさらすために、強化された電力デバイスの半導体パッケージから物理的に除去されることを必要とし得る。加えて、電子ビームプローブの検出器の帯域幅は、約5MHzに制限され得る。SEMベンダは、検出器の光電子増倍管(PMT)の帯域幅(BW)内の所望の信号をストローブするべく、SEMの電子ビームを高速ビームブランカを用いてパルスすること、及び、ロックイン周波数を逆決定するためにストローブ信号を使用することによって、これを実現した。これは金属ラインのための高BW信号捕捉の有効な手段である一方で、高速ビームブランキングは依然としてその初期段階にある。これをサポートするツールは非常に高価であり、当該ツールの市場は短期間で劇的に拡大することは予想されない。
【0011】
本開示の例示的実施形態は、電子光電子放出顕微鏡を介する障害隔離(FIVEPM)のためのシステム、方法、及びデバイスに関する。
【0012】
1つ又は複数の実施形態において、FIVEPMシステムは、トランジスタ層が完全に金属によって覆われたデバイスからの信号を捕捉し得る。FIVEPMシステムは、集積回路(例えば、ウェーハ/半導体パッケージ)の障害隔離及び故障解析を使用して、エンドオブラインフィードバックを提供し得る。このエンドオブラインフィードバックは、故障を正確に特定することによって、製造プロセスを強化し得る。FIVEPMシステムは、集積回路のおもて面を覆いトランジスタ層をブロックしている金属層上の信号を解析することを促進し得る。
【0013】
1つの実施形態において、FIVEPMシステムは、強化された電力デバイスの上の金属ラインからの約1GHz信号をストロボスコープを使用して検出するために、パルス状UVレーザによって生成される光励起電子を使用してもよい。強化された電力デバイスは、トランジスタ層の下、ウェーハの背面に配置されている、電力ワイヤを備え得る。電力は、パッケージからトランジスタへ、電力供給のために最適化されている金属層を通って直接供給される。同様に、トランジスタ層の上に配置されている信号層は、信号トレース分離、より短いトレース、より少ない屈曲/コーナ、及び、より多くの誘電材料の使用のためのより多くのスペースを作り得、これらのことが共に、信号干渉、電力損失、及びカップリング効果を低減するべく信号ルーティングを最適化するように機能する。
【0014】
1つ又は複数の実施形態において、FIVEPMシステムのストロボスコープを使用する検出スキームは、光電子顕微鏡(PEEM)からの信号を劇的に改善し、次世代加工技術のための障害隔離及び設計デバッグを可能にし得る。UV波長は、赤外線(IR)、可視光線、又はX線放射を活用するツールよりも、信号捕捉に対するより高い分解能を可能にする。パルス状レーザを介する信号をストロボスコープを使用して捕捉することは、POR光学FIツールよりも高いBW検出を提供し、UVレーザをストローブすることは、チョッパーホイール、PEDデバイス、又は電子光学変調器を用いて容易に実現され、これらの全ては長く用いられている技術である。
【0015】
1つ又は複数の実施形態において、PEEMの基礎、すなわちレーザ、ビームルーティングハードウェア、チョッパー、真空システム、及び電子検出器は、障害隔離(FI)ツール設計に組み込まれることができ、従ってツールは、多くのテストボード設計に適応するよう設計され得る。
【0016】
上記の説明は、例示の目的であり、限定することは意図されない。多くの他の例、構成、プロセス、アルゴリズム等が存在し得、それらのいくつかは下記でより詳細に説明される。ここで、添付の図を参照しながら例示的実施形態を説明する。
【0017】
図1~
図2は、本開示の1つ又は複数の例示的実施形態に係る、FIVEPMのための説明的な概略図を示す。
【0018】
図1を参照すると、FIVEPMシステム100のための概略図が示されている。概略図は、テスタ105の上にアクティブDUT103をマウントし、アクティブDUT103からの信号(例えば、ETD信号)を捕捉できる、提案されるPEEMを示す。
【0019】
1つ又は複数の実施形態において、デバイス製造に関するFIFAフィードバックは、欠陥のあるユニットからの、欠陥の位置を示す信号を集めることに依拠している。ロックインサーモグラフィ、光ビーム加熱抵抗変動法、レーザ電圧イメージング、及びレーザ支援デバイス改変等の、障害隔離のための従前の光学ベースの技法は全て、サンプルから反射された光における変調、又は、入射光によって誘起されるデバイス挙動における変調のいずれかを検査する。障害隔離は従来、デバイス内のトランジスタ層を照射することによって実現された。設計者は、トランジスタがトグルする、欠陥が生じている位置(例えば、短絡している位置)をマークするために、光がより強く放出されている、アクティブデバイス上の位置をマッピングし、開路をマークするためにレイアウトと当該位置を比較し、又は、レーザで照らされるとき、デバイスをテストパターンの合格から不合格へとスイッチするスポットを特定できる。トランジスタが金属の2つの層の間に挟まれている強化された電力デバイスの導入と共に、デバイスのトランジスタ層へのランディング又はそこからの光を測定することは、はるかにより難しくなっている。
【0020】
1つ又は複数の実施形態において、FIVEPMシステムは、新規のPEEMを使用してデバイスのトグルする金属特徴部をマッピングすることによって直接的トランジスタイメージングを回避することができる。二次電子信号を作るためにパルス式SEMを使用する代わりに、FIVEPMシステムは、金属ラインに欠陥(例えば、電気的短絡に起因するトグルする金属ライン又は他の欠陥)が生じている可能性のあるROIのサンプルにUVレーザをパルスし得る。UVレーザは、二次電子(SE)を光励起し、SEMと同様にこれらに影響を与える。より高い帯域幅は、より成熟し信頼性のある技術を有するパルスレーザシステムを使用するストロボ技術を使用することによって達成され得る。UVは、他の光学技術又はX線よりも、より優れた分解能をもたらす。例えば、分解能限界は、200nm又は150nm未満に下がり得、これは150nm程度よりも大きい可能性があるプローブ対象の信号金属を処理するために十分である。顕微鏡の分解能が信号を測定する特徴部未満又はそれにより近い限り、個別の信号は、個別の金属ラインから分解され得る。
図1において、UVレーザが100xの対物レンズを有することが示されているが、しかしながら、FIVEPMシステムは100xより小さい又はよりも大きい他の対物レンズを用いて使用され得る。例えば、分解能はより低いことが必要であり得る、パッケージデバッグの場合である。より低い波長では、ETDにおいて生成されるSEカウントはより高い可能性があり、したがって、信号対雑音比(SNR)は、ロックイン増幅器において欠陥検出を実行するべくETDにおいてアグレッシブである必要はない。
【0021】
1つ又は複数の実施形態において、光電子放出電子に関して、電圧における変化が金属ライン上で起こるとき、放出された二次電子の運動エネルギーもまた変化する。光電子放出プロセスにおいて放出される二次電子に関して、変化は約5電子ボルト(eV)であり得るということが予想され、それはシステムに入力されるUV光子とおおよそ同じエネルギーである。そうして、金属ラインが1ボルト又は0.5ボルトにおいてトグルする場合、二次電子の運動エネルギーは1~10%だけ変化し得る。これらの値は例示の目的のためであり、限定することは意図されないこと、及び、他の値が使用され得ることが理解されるべきである。
【0022】
1つ又は複数の実施形態において、FIVEPMシステムは、PEEMが光電効果を活用してサンプルをイメージングし得ることを促進し得る。典型的には、UVレーザ光はサンプルの上にフォーカスされる。サンプルが金属である場合、それは運動エネルギーEe=hν-Wを有する電子を放出し、ここでhνはUV光の光子エネルギーであり、Wは金属の仕事関数である。Eeは、レーザ源に応じて、おおよそ5eVである。放出された電子は、サンプルをイメージングするために使用される、エネルギー分解エバーハート-ソーンリー検出器(ETD)を用いて検出される。
【0023】
1つ又は複数の実施形態において、FIVEPMシステムは、電気テスタによって駆動される、DUTの上のアクティブ金属ラインが、放出された電子の運動エネルギーを変調することを促進し得る。UVレーザが電圧信号V(t)を搬送する金属ラインの上にランディングされている場合、放出された電子の運動エネルギーは、Ee(t)=hν-W-eV(t)で経時的に変化し、ここでeは電気素量である。0.5V p-p信号に対して、放出された電子の運動エネルギーは、1~10%だけ揺れる。
【0024】
図1を参照すると、プレップ露出信号金属を有する欠陥のあるユニット(例えばDUT)は、光学真空チェンバの内側のテストインターフェースユニット(TIU)の上へロードされる。TIUは、DUT、テスタ、及び、ハンドラの間のインターフェースである。それは、DUTボード上のDUTを保持するテストソケット又はコンタクタから構成される。DUTボードは、機械的フレーム/固定具を介してテストヘッドの上へマウントしている。
【0025】
1つ又は複数の実施形態において、信号は欠陥を含有すると特定されたパスに沿ってトレースされ得る。設計者は、信号ラインの上でその信号を搬送している金属の露出を促進し得る。金属は次に、光電子顕微鏡を用いてプローブされ得る。
【0026】
1つ又は複数の実施形態において、UVレーザ104(例えば、ピコ秒UVレーザ又は他の同等のレーザタイプ)からのUVビーム102は、運動ビーム光学素子(ステアリング光学素子)を通って、真空チェンバへ入るようにルーティングされ、DUT103の上にランディングする。言い換えれば、UVレーザ104はステアリング光学素子を通ってルーティングされる約100ピコ秒幅のパルスを生成するソースである。露出したDUT金属を標的とした光(例えば、UVビーム102)は、ROI内のサンプルから放出されETD106によって捕捉される電子を励起する。ETD信号は、テスタ105を介してレーザストローブ周波数及びDUTと同期されているロックイン増幅器108へフィードされる。テスタ105は、電気パターン(例えば、短絡又は欠陥に起因してトグルする信号)を、故障が予想されるROIにおいてDUT103へとフィードする。テスタ105は、特定の周波数(例えば、1MHz周波数、又は他の周波数)において信号入力を実行している可能性がある。テスタ105からロックイン増幅器108へとフィードされているものは、関心信号がその特定の周波数(例えば、1MHz又は他の周波数)に関するということを、ロックイン増幅器108に示す参照信号110である。
【0027】
1つ又は複数の実施形態において、テスタ105によって測定される信号がETD106よりも速い場合、当該より速い信号をETD106の帯域幅内で捕捉するために、UVビーム102は、テスタ周波数(fTUD)に近い周波数(fpulse)でパルスされ得る。例えば、UVビーム102及びテスタ105からのDUT信号が特定の周波数(fRef)でパルスされる場合、当該パルス状ビームは、欠陥(例えば、トグル)が生じている信号ライン上にランディングし得、ETD106は、その周波数での信号を読み得る。その理由のため、レーザからのパルス及びDUT信号は、同期されることが必要である。それを行うべく、水晶発振子が、レーザからのパルス及びDUT信号が互いをトリガし得るように使用され得る。つまり、外に出るテスタ周波数は、UVレーザにおけるパルスをトリガするのに使用され得、又はその逆もまた同様である。このようにして、ロックイン増幅器108は、それが、ロックイン増幅器から出てくる信号が関連するようにどちらの時間基準を使用するべきかを知ることになる。
【0028】
1つ又は複数の実施形態において、UVビームは、サンプルじゅうにラスタされ得、ロックイン増幅器108の出力は、ROIの光学顕微鏡写真の上にプロットされ、基準周波数(fRef)110において欠陥114(例えば、短絡又は他のタイプの欠陥に起因するトグル)が生じている特徴部を明らかにし得る。ETD106は、二次電子(SE)カウントを継続的に読み得、ETD信号として出てくるSEカウント上で変化(例えば、1MHzの変化又は他の変化)が存在するとき、そのETD信号はロックイン増幅器108によって特定されることができる。次に、ビームがサンプルじゅうにラスタされる場合、画像出力112は、ロックイン増幅器108が高い又は低い場所を示し、欠陥114(例えばトグルする信号)が起こっている場所をマッピングして示すことになる。
【0029】
図2を参照すると、領域210は誘電体を備え、領域212a~cは、金属ラインを備え、領域214は、欠陥(例えば、短絡204に起因するトグル又は他の欠陥)が生じている金属ラインである。通常の動作において、ライン212aは、接続201を通ってライン212bに接続されている可能性があり、ライン212bは、接続202を通ってライン212cに接続されている可能性がある。欠陥に起因して、ライン214は誤ってライン212cに接続し、短絡204に起因して接続206を形成する可能性がある。
【0030】
1つ又は複数の実施形態において、FIVEPMシステムは、予想信号と同じ周波数において欠陥(例えば、短絡に起因するトグル又は他の欠陥)が生じている信号の成分をppmレベルまで容易に分離するその能力に起因して、時間領域電気信号アナライザ(例えば、
図1のロックイン増幅器108又はスペクトルアナライザ)を使用し得る。
【0031】
1つ又は複数の実施形態において、FIVEPMシステムは、テスタがDUTへ供給している信号に対して参照されるETD信号が、ロックイン増幅器へフィードされることを促進し得る。FIVEPMシステムは、UVレーザをサンプルじゅうにラスタすること、及び、ラスタにおける各ポイントでのロックイン信号を収集することによって、ROI内のどの金属特徴部が基準周波数でトグルしているのかを判定し得る。画像処理ソフトウェアは次に、ロックイン増幅器出力信号をサンプルの光学顕微鏡写真上にマッピングし、どの特徴部がトグルする信号を生成したかを示すことができる。
【0032】
一部の実施形態において、FIVEPMスキームは、ソリッドイマージョンレンズ(SIL)と適合しない可能性がある。SILは、可視又は赤外線光線を使用する従来的光学ツールの分解能性能を強化するために開発された。SILがFIVEPMツールにおいて使用された場合、放出された電子を収集する容易なパスが存在しないことになる。これらのツールは、サンプル上にレーザをフォーカスするために、長い作動距離を有する「空気」レンズを活用する必要がある。これらのツールの分解能が液浸を用いて改善できない一方で、それらは従来的ツールよりもより短い波長(λ)を用いて動作する。光学システムにとっての最短分解可能距離(l)は、l=λ/2NAによって与えられ、ここでNAはレンズの開口数である。通常のUVレーザは、200nmほどの波長を有し、そのためNA=0.8で100xの空気レンズを有するシステムに対して
【数3】
である。これは、強化された電力デバイスの上のほとんどの単金属ラインを分解するために十分短い。1つ又は複数の実施形態において、FIVEPMシステムは、高分解能及び高信号対雑音応答を有する、金属ラインの高速で、非接触の、信号プローブの経路を提供する。上記の説明は、例示の目的であり、限定することは意図されないことが理解される。
【0033】
図3は、本開示の1つ又は複数の例示的実施形態に係る、FIVEPMシステムのためのプロセス300のフロー図を示す。
【0034】
一部の実施形態において、FIVEPMシステムは、本明細書で説明されるような1つ又は複数のプロセス、技法、又は方法、又はその部分を実行するように構成され得る。1つのそのようなプロセスが
図3に示される。
【0035】
例えば、プロセスは、302で、テスタデバイスへ、障害隔離のために関心領域(ROI)を備える被測定素子(DUT)をアタッチする段階を含み得、ここでDUTは集積回路である。集積回路は、第1金属層及び第2金属層の間に封入されたトランジスタ層を有し得る。テスタデバイスは、集積回路を通って信号を送信し得る。
【0036】
更に、プロセスは、304で、紫外線UVレーザを使用して、DUTの上のROIを標的とするUVビームをパルスする段階を含む。UVレーザは、パルス状ピコ秒UVレーザであり得る。UVビームは、予め定められたUV対物レンズを有する電子光電子放出顕微鏡を通過し得る。
【0037】
更に、プロセスは、306で、検出器を使用して、ROIを標的とするUVビームに基づく信号として励起電子を捕捉する段階を含む。
【0038】
更に、プロセスは、308で、時間領域電気信号アナライザ(例えば、ロックイン増幅器又はスペクトルアナライザ)を基準周波数へ同期する段階を含む。ピクセルは、基準周波数でトグルする金属信号ラインに関連付けられ得る。基準周波数は、テスタ周波数、DUT周波数、又はパルス状UVビーム周波数に基づく可能性がある。
【0039】
更に、プロセスは、310で、障害隔離に関連付けられたラスタ画像を生成する段階を含む。ラスタ画像は、集積回路の類似領域の参照画像と比較され得る。ラスタ画像は、光学画像の上へ、信号に関連付けられたピクセルをマッピングすることによって生成され得る。
【0040】
上記の説明は、例示の目的であり、限定することは意図されないことが理解される。
【0041】
「例示的」という語は、本明細書において「例、インスタンス、又は例示として機能している」ことを意味するために使用される。本明細書で使用される場合、別段の指定がない限り、共通の対象物の説明のための、「第1」「第2」「第3」等の順序を表す形容詞の使用は、同様の対象物の異なるインスタンスが言及されていることを単に示し、そのように説明される対象物が時間的に、空間的に、順位において、又は任意の他の方式においてのいずれかで、所与の順序でなければならないことを示唆することは意図されない。
【0042】
いくつかの実施形態は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、携帯情報端末(PDA(登録商標))デバイス、ハンドヘルドPDAデバイス、オンボードデバイス、オフボードデバイス、ハイブリッドデバイス、乗物用デバイス、非乗物用デバイス、モバイル又はポータブルデバイス、消費者向けデバイス、非モバイル又は非ポータブルデバイス、無線通信局、無線通信デバイス、無線アクセスポイント(AP)、有線又は無線ルータ、有線又は無線モデム、ビデオデバイス、オーディオデバイス、オーディオビデオ(A/V)デバイス、有線又は無線ネットワーク、無線エリアネットワーク、無線ビデオエリアネットワーク(WVAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、無線PAN(WPAN)及びそれらと同様のものといった、様々なデバイス及びシステムと併せて使用されてもよい。
【0043】
1つ又は複数のコンピュータのシステムは、動作中にシステムにアクションを実行させる、システム上にインストールされたソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はこれらの組み合わせにより、特定の動作又はアクションを実行するように構成されることができる。1つ又は複数のコンピュータプログラムは、データ処理装置によって実行されるとき、装置にアクションを実行させる命令を含むことにより、特定の動作又はアクションを実行するように構成されることができる。1つの一般的な態様は、システムを含む。システムは、DUTにインターフェース接続するテスタデバイスを含む。また、システムはDUTの上のROIを標的とする紫外線(UV)ビームをパルスするように構成されたUVレーザを含む。また、システムはROIを標的とするUVビームに基づく信号(例えば、ETD信号)として励起電子を捕捉するように構成された検出器(例えば、エバーハート-ソーンリー検出器(ETD))を含む。また、システムは、基準周波数へ同期された時間領域電気信号アナライザ(例えば、ロックイン増幅器又はスペクトルアナライザ)を含み、ここで時間領域電気信号アナライザは、障害隔離に関連付けられたラスタ画像の生成をもたらす。この態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、及び、1つ又は複数のコンピュータ記憶デバイス上に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々が方法のアクションを実行するように構成されている。
【0044】
実装は、下記の特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。UVレーザがピコ秒UVレーザであるシステム。集積回路は、第1金属層及び第2金属層の間に封入されたトランジスタ層を含み得る。テスタデバイスは、DUTの金属層及びトランジスタ層の両方を通って信号を送信する。ラスタ画像は、集積回路の類似領域の参照画像と比較される。UVビームは、予め定められたuv対物レンズを有する電子光電子放出顕微鏡を通過する。ラスタ画像は、光学画像の上へ、信号に関連付けられたピクセルをマッピングすることによって生成される。ピクセルは、基準周波数でトグルする金属信号ラインに関連付けられる。基準周波数は、テスタ周波数又はパルス状UVビーム周波数のいずれかである。説明された技法の実装は、ハードウェア、方法又はプロセス、又は、コンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0045】
1つの一般的な態様は、方法を含む。また、方法は、テスタデバイスへ、障害隔離のために関心領域(ROI)を含み得る被測定素子(DUT)をアタッチする段階を含み、ここでDUTは集積回路である。また、方法は、紫外線UVレーザを使用して、DUTの上のROIを標的とするUVビームをパルスする段階を含む。また、方法は、検出器(例えば、エバーハート-ソーンリー検出器(ETD))を使用して、ROIを標的とするUVビームに基づく信号(例えば、ETD信号)として励起電子を捕捉する段階を含む。また、方法は、時間領域電気信号アナライザ(例えば、ロックイン増幅器又はスペクトルアナライザ)を基準周波数へ同期する段階を含む。また、方法は、障害隔離に関連付けられたラスタ画像を生成する段階を含む。この態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、及び、1つ又は複数のコンピュータ記憶デバイス上に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々が方法のアクションを実行するように構成されている。
【0046】
実装は、下記の特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。UVレーザがピコ秒UVレーザである方法。集積回路は、第1金属層及び第2金属層の間に封入されたトランジスタ層を含み得る。テスタデバイスは、DUTの第1金属層を通って信号を送信する。ラスタ画像は、集積回路の類似領域の参照画像と比較される。UVビームは、予め定められたUV対物レンズを有する電子光電子放出顕微鏡を通過する。ラスタ画像は、光学画像の上へ、信号に関連付けられたピクセルをマッピングすることによって生成される。ピクセルは、基準周波数でトグルする金属信号ラインに関連付けられる。基準周波数は、テスタ周波数又はパルス状UVビーム周波数のいずれかである。説明された技法の実装は、ハードウェア、方法又はプロセス、又は、コンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0047】
1つの一般的な態様は、装置を含む。装置は、障害隔離のための関心領域(roi)を含み得る被測定素子(dut)を含み、ここでdutは集積回路である。また、装置は関心領域(roi)の上の障害隔離のためのテスタデバイスを含む。また、装置はroiを標的とする紫外線(uv)ビームをパルスするように構成されたuvレーザを含む。また、装置はroiを標的とするuvビームに基づく信号として、励起電子を捕捉するように構成された検出器を含む。また、装置は、基準周波数へ同期された時間領域電気信号アナライザを含み、ここで時間領域電気信号アナライザは、障害隔離に関連付けられたラスタ画像の生成をもたらす。この態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、及び、1つ又は複数のコンピュータ記憶デバイス上に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々が方法のアクションを実行するように構成されている。
【0048】
実装は、下記の特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。UVレーザはピコ秒UVレーザである装置。集積回路は、第1金属層及び第2金属層の間に封入されたトランジスタ層を含み得る。説明された技法の実装は、ハードウェア、方法又はプロセス、又は、コンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0049】
本開示に係る実施形態は、方法、記憶媒体、デバイス及びコンピュータプログラム製品を対象とする添付の特許請求の範囲において特に開示され、ここであるクレームカテゴリ、例えば方法、において言及された任意の特徴は、別のクレームカテゴリ、例えばシステムにおいてもまた、特許請求され得る。添付の特許請求の範囲における前述の項目へ戻っての従属又は参照は、方式的な理由でのみ選択されている。しかしながら、任意の前の請求項へ戻っての故意の参照(特にマルチ従属)の結果であるどの主題もまた特許請求され得、その結果、請求項及びその特徴のいずれの組み合わせもが開示されており、添付の特許請求の範囲において選択された従属とは関係なく特許請求され得る。特許請求され得る主題は、添付の特許請求の範囲において示されるような特徴の組み合わせのみでなく、特許請求の範囲における特徴のどの他の組み合わせも備え、特許請求の範囲において言及された各特徴は、特許請求の範囲におけるどの他の特徴又は他の特徴の組み合わせとも組み合わされ得る。更に、本明細書において説明されている又は示されているどの実施形態及び特徴も、別個の請求項において、及び/又は本明細書において説明されている又は示されている任意の実施形態又は特徴、又は添付の特許請求の範囲の特徴のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、特許請求され得る。
【0050】
1つ又は複数の実装の上記の説明は、例示及び説明を提供するものであり、網羅的であることも、又は、開示された正確な形態に実施形態の範囲を限定することも、意図されない。修正及び変形が上記の教示に照らして可能であり、又は様々な実施形態の実施から得られる場合もある。
【0051】
本開示の特定の態様は、様々な実装に係る、システム、方法、装置、及び/又はコンピュータプログラム製品のブロック及びフロー図を参照して上記で説明されている。ブロック図及びフロー図の1つ又は複数のブロック、及びブロック図及びフロー図中のブロックの組み合わせは、それぞれ、コンピュータ実行可能プログラム命令によって実装されてもよいことが理解されるであろう。同様に、ブロック図及びフロー図のいくつかのブロックは、いくつかの実装に従って、必ずしも示された順序で実行される必要がなくてもよく、又は必ずしも実行される必要が全くなくてもよい。
【0052】
これらのコンピュータ実行可能プログラム命令は、専用コンピュータ又は他の特定のマシン、プロセッサ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の上へロードされ、当該コンピュータ、プロセッサ、又は他のプログラマブルデータ処理装置上で実行する命令が、フロー図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される1つ又は複数の機能を実装するための手段を作るように、特定のマシンを生成し得る。また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体内に格納された命令がフロー図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される1つ又は複数の機能を実装する命令手段を含む製造品を生成するように、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置に特定の方式で機能するように指示できるコンピュータ可読記憶媒体又はメモリ内に格納されてもよい。1つの例として、特定の実装は、中にコンピュータ可読プログラムコード又はプログラム命令が実装されたコンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品を提供してもよく、当該コンピュータ可読プログラムコードはフロー図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された1つ又は複数の機能を実装するために実行されるよう適合されている。また、コンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行する命令が、フロー図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能を実装するための要素又は段階を提供するように、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置の上へロードされ、一連の動作要素又は段階がコンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行され、コンピュータ実装されたプロセスを生成させてもよい。
【0053】
従って、ブロック図及びフロー図のブロックは、指定された機能を実行するための手段の組み合わせ、指定された機能を実行するための要素又は段階の組み合わせ、及び指定された機能を実行するためのプログラム命令手段をサポートする。また、ブロック図及びフロー図の各ブロック、及びブロック図及びフロー図内のブロックの組み合わせは、指定された機能、要素又は段階を実行する専用ハードウェアベースコンピュータシステム、又は専用ハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせによって実装され得ることが理解されるであろう。
【0054】
条件を表す語、とりわけ、「できる(can)」、「できる(could)」、「できる(might)」、又は「できる(may)」等は、具体的に別段の記載がある、又は使用される文脈の中で別様に理解される場合でない限り、概して、特定の特徴、要素、及び/又は動作を、特定の実装は含み得る一方で、他の実装が含まないことを伝えることを意図している。そうして、そのような条件を表す語は概して、特徴、要素、及び/又は動作が1つ又は複数の実装のためにどのような形であれ要求されることを、又は、1つ又は複数の実装が、これらの特徴、要素、及び/又は動作が、ユーザ入力又はプロンプトを用いて又はそれを用いずに、いずれかの特定の実装において含まれる又は実行されるべきかどうかを決定するための論理を必ず含むことを、示唆することを意図するものではない。
【0055】
本明細書に記載されている本開示の多くの変形形態及び他の実装は、上記の説明及び関連する図面中に提示された教示の利益を有することが明らかであろう。したがって、本開示が開示された具体的な実装に限定されないこと、及び修正及び他の実装が添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されていることが理解されるであろう。本明細書で特定の用語が使用されるが、それらは一般的及び説明的な意味でのみ使用され、限定の目的のために用いられていない。
[他の可能な項目]
[項目1]
関心領域(ROI)の上の障害隔離のためのテスタデバイス;
前記ROIを標的とする紫外線(UV)ビームをパルスするように構成されたUVレーザ;
前記ROIを標的とする前記UVビームに基づく信号として、励起電子を捕捉するように構成された検出器;及び
基準周波数に同期された時間領域電気信号アナライザ
を備え、
ここで前記時間領域電気信号アナライザは、前記障害隔離に関連付けられたラスタ画像の生成をもたらす、システム。
[項目2]
前記UVレーザはパルス状ピコ秒UVレーザである、項目1に記載のシステム。
[項目3]
前記集積回路は、第1金属層及び第2金属層の間に封入されたトランジスタ層を有する、項目1に記載のシステム。
[項目4]
前記テスタデバイスは、前記集積回路を通って信号を送信する、項目3に記載のシステム。
[項目5]
前記ラスタ画像は、前記集積回路の類似領域の参照画像と比較される、項目1に記載のシステム。
[項目6]
前記UVビームは、予め定められたUV対物レンズを有する電子光電子放出顕微鏡を通過する、項目1に記載のシステム。
[項目7]
前記ラスタ画像は、光学画像の上へ、前記信号に関連付けられたピクセルをマッピングすることによって生成される、項目1に記載のシステム。
[項目8]
前記ピクセルは、前記基準周波数でトグルする金属信号ラインに関連付けられる、項目7に記載のシステム。
[項目9]
前記基準周波数は、テスタ周波数、被測定素子(DUT)周波数、又はパルス状UVビーム周波数に基づく、項目1に記載のシステム。
[項目10]
テスタデバイスへ、障害隔離のために関心領域(ROI)を備える被測定素子(DUT)をアタッチする段階、ここで前記DUTは集積回路である;
紫外線(UV)レーザを使用して前記DUTの上の前記ROIを標的とするUVビームをパルスする段階;
検出器を使用して、前記ROIを標的とする前記UVビームに基づく信号として励起電子を捕捉する段階;
時間領域電気信号アナライザを基準周波数へ同期する段階;及び
前記障害隔離に関連付けられたラスタ画像を生成する段階
を備える方法。
[項目11]
前記UVレーザは、パルス状ピコ秒UVレーザである、項目10に記載の方法。
[項目12]
前記集積回路は、第1金属層及び第2金属層の間に封入されたトランジスタ層を有する、項目10に記載の方法。
[項目13]
前記テスタデバイスは、前記集積回路を通って信号を送信する、項目12に記載の方法。
[項目14]
前記ラスタ画像は、前記集積回路の類似領域の参照画像と比較される、項目10に記載の方法。
[項目15]
前記UVビームは、予め定められたUV対物レンズを有する電子光電子放出顕微鏡を通過する、項目10に記載の方法。
[項目16]
前記ラスタ画像は、光学画像の上へ、前記信号に関連付けられたピクセルをマッピングすることによって生成される、項目10に記載の方法。
[項目17]
前記ピクセルは、前記基準周波数でトグルする金属信号ラインに関連付けられる、項目16に記載の方法。
[項目18]
前記基準周波数は、テスタ周波数、DUT周波数、又はパルス状UVビーム周波数に基づく、項目10に記載の方法。
[項目19]
障害隔離のための関心領域(ROI)を含む被測定素子(DUT)、ここで前記DUTは集積回路である;
関心領域(ROI)の上の障害隔離のためのテスタデバイス;
前記ROIを標的とする紫外線(UV)ビームをパルスするように構成されたUVレーザ;
前記ROIを標的とするUVビームに基づく信号として、励起電子を捕捉するように構成された検出器;及び
基準周波数に同期された時間領域電気信号アナライザ
を備え、ここで前記時間領域電気信号アナライザは、前記障害隔離に関連付けられたラスタ画像の生成をもたらす、装置。
[項目20]
前記UVレーザはピコ秒UVレーザである、項目19に記載の装置。
【外国語明細書】