(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115228
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】シート処理装置、画像形成装置及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
B65H 45/16 20060101AFI20240819BHJP
B65H 45/18 20060101ALI20240819BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
B65H45/16
B65H45/18
G03G15/00 430
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020816
(22)【出願日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 友喜
【テーマコード(参考)】
2H072
3F108
【Fターム(参考)】
2H072AA16
2H072AA29
2H072CA01
2H072GA01
2H072JA02
2H072JA04
3F108AA01
3F108AB01
3F108AC01
3F108BA03
3F108BA08
3F108BA09
3F108BB02
3F108BB05
3F108CC02
3F108CD01
3F108EA09
(57)【要約】
【課題】シート状の媒体に対する折り処理の生産性を向上させるシート処理装置を提供する。
【解決手段】搬送されてくるシート状の媒体に対して、複数の折り目を形成するための折り処理を実行する第一折り処理手段、第一折り処理手段が配置される搬送路、当該搬送路から分岐し復帰する循環搬送路、循環搬送路に配置され媒体に対して折り処理を実行する第二折り処理手段、を備え、先行して搬送された先行媒体に第一折り目を形成する第一折り処理を第一折り処理手段により実行し、先行媒体を第一折り処理の後に循環搬送路へ退避させ、次に搬送されてくる後続媒体に第一折り目を形成する第一折り処理を第一折り処理手段により実行し、後続媒体を第一折り処理の後に循環搬送路へと退避させるともに、先行媒体を循環搬送路から搬送路へと復帰させ、先行媒体に第二折り目を形成する第二折り処理を第一折り処理手段により実行する、シート処理装置による。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されてくるシート状の媒体に対して、複数の折り目を形成するための折り処理を実行する第一折り処理手段と、
前記第一折り処理手段が配置される搬送路と、
当該搬送路から分岐し復帰する循環搬送路と、
前記循環搬送路に配置され前記媒体に対して前記折り処理を実行する第二折り処理手段と、
を備え、
先行して搬送されてきた一の媒体としての先行媒体に対し第一折り目を形成する第一折り処理を、第一折り処理手段により実行し、
当該先行媒体に対する第一折り処理の後、当該先行媒体を前記循環搬送路へと退避させ、
前記先行媒体の次に搬送されてくる他の媒体としての後続媒体に前記第一折り目を形成する第一折り処理を、第一折り処理手段により実行し、
当該後続媒体に対する第一折り処理の後、当該後続媒体を前記循環搬送路へと退避させるともに、前記先行媒体を前記循環搬送路から前記搬送路へと復帰させ、
当該先行媒体に対し第二折り目を形成する第二折り処理を、第一折り処理手段により実行する、
ことを特徴とするシート処理装置。
【請求項2】
前記先行媒体に対する前記第二折り処理を実行した後に、前記後続媒体の次に搬送されてくる第二後続媒体を前記搬送路に受け入れる、
請求項1に記載のシート処理装置。
【請求項3】
前記先行媒体及び前記後続媒体において、前記第二折り処理を前記第二折り処理手段において実行する、
請求項1に記載のシート処理装置。
【請求項4】
前記先行媒体に対し、前記第一折り処理手段によって前記第二折り処理を実行したとき、当該先行媒体を前記第一折り処理手段から前記第二折り処理手段を経由して下流へ搬送する、
請求項1に記載のシート処理装置。
【請求項5】
前記搬送路から前記循環搬送路への分岐位置に、分岐爪が配置されている、
請求項1に記載のシート処理装置。
【請求項6】
前記分岐爪は、前記第一折り処理手段によって形成された折り目を押さえ機構である、
請求項5に記載のシート処理装置。
【請求項7】
シート状の媒体に画像を形成する画像形成部と、前記媒体に対し後処理を行うシート処理部と、を備える画像形成装置であって、
前記シート処理部は、請求項1に記載のシート処理装置であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
シート状の媒体に画像を形成する画像形成部を備える画像形成装置と、請求項1に記載のシート処理装置と、連結して構成されることを特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート処理装置、画像形成装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
シート状の媒体に対して所定の折り処理などを含む後処理を行うシート処理装置が知られている。また、用紙に画像を形成する機能とシート処理装置に相当する機能とを備える画像形成装置や、画像形成装置とシート処理装置を連携させて動作する画像形成システムも知られている。
【0003】
本発明に係るシート処理装置における処理対象物であるシート状の媒体は、主に、用紙であるから、以下の説明において、シート状の媒体の例として、「用紙」という表記を用いることとする。なお、後述する所定のシート処理の対象物になり得るものであれば、「シート状の媒体」を用紙に限定するものではなく、特に、所定の折り処理を行うことができる媒体であれば、その種類を問わない。
【0004】
従来技術として、用紙の先端側をローラにニップさせた状態から反転させることで、用紙に形成した撓みを折りローラのニップで折り込んで折り処理を行うシート処理装置が知られている(特許文献1を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の従来技術は、連続的に搬送されてくる用紙のそれぞれに対して折り処理を行うときに、先行する一の用紙に対する折り処理動作が完了するまでは、これに後続する他の用紙を折り処理機構に受け入れることができない。すなわち、一枚の用紙に対し、複数箇所に折り処理を行う場合は、各折り処理が終わるまで、次の媒体を受け入れることができない。例えば、用紙を挟持して反転させて折り目を形成する折りローラの位置よりも下流方向に用紙先端を送り、その後、用紙先端を逆走させて折りローラにて折り処理を行うので、特に、内三つ折りの場合は用紙先端を下流方向に搬送する距離が長くなるので、その分、折り処理が完了するまでの時間が必要になる。
【0006】
そのため、従来技術を用いると、連続して折り処理を行う場合に、先行する媒体に対する折り処理に時間を要することで、後続の折り処理の開始を待つ時間が長くなり、折り処理の生産性を向上させる点において課題がある
【0007】
本発明は、シート状の媒体に対する折り処理の生産性を向上させるシート処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記技術的課題を解決するため、本発明の一態様は、シート処理装置に関し、搬送されてくるシート状の媒体に対して、複数の折り目を形成するための折り処理を実行する第一折り処理手段と、前記第一折り処理手段が配置される搬送路と、当該搬送路から分岐し復帰する循環搬送路と、前記循環搬送路に配置され前記媒体に対して前記折り処理を実行する第二折り処理手段と、を備え、先行して搬送されてきた一の媒体としての先行媒体に対し第一折り目を形成する第一折り処理を、第一折り処理手段により実行し、当該先行媒体に対する第一折り処理の後、当該先行媒体を前記循環搬送路へと退避させ、前記先行媒体の次に搬送されてくる他の媒体としての後続媒体に前記第一折り目を形成する第一折り処理を、第一折り処理手段により実行し、当該後続媒体に対する第一折り処理の後、当該後続媒体を前記循環搬送路へと退避させるともに、前記先行媒体を前記循環搬送路から前記搬送路へと復帰させ、当該先行媒体に対し第二折り目を形成する第二折り処理を、第一折り処理手段により実行する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シート状の媒体に対する折り処理の生産性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係るシート処理装置の実施形態を含む画像形成システムの全体概要図。
【
図2】本発明に係るシート処理装置の実施形態を示す側面図。
【
図3】上記実施形態に係る制御構成の例を示すブロック図。
【
図4】本実施形態に対する比較例となる従来例の内三つ折り処理の動作を説明する図。
【
図5】本実施形態に係る内三つ折り処理の動作を説明する図。
【
図6】本実施形態に対する比較例となる従来例の後続媒体受け入れタイミングを説明する図。
【
図7】本実施形態に係る後続媒体受け入れタイミングを説明する図。
【
図8】本実施形態に係る分岐爪の構成及び動作を説明する図。
【
図9】本実施形態に係る分岐爪の構成及び動作を説明する図。
【
図10】本実施形態に係る分岐爪の構成及び動作を説明する図。
【
図11】本実施形態に係る分岐爪の構成及び動作を説明する図。
【
図12】本実施形態に係るZ折り及び外三つ折り処理の動作を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[画像形成システムの実施形態]
まず、本発明に係る画像形成システムの実施形態について説明する。
図1は画像形成システムとしてのプリンタシステム1の概要図である。
図1に示すように、プリンタシステム1は、画像形成部としての画像形成ユニット100と、本発明に係るシート処理装置の実施形態であってシート処理部として機能する折り処理ユニット200と、を備えている。折り処理ユニット200は、画像形成ユニット100と連携するユニットである。なお、
図1では、胴内排出型の画像形成ユニット100を例示している。画像形成ユニット100は、画像が形成されたシート状の媒体(シートS)の排出先として折り処理ユニット200を選択可能にする機能を備えている。
【0012】
また、
図1に示すように、プリンタシステム1は、折り処理ユニット200よりも更に下流側(処理対象であるシートSの搬送方向における下流側)にコンソール型の後処理装置300を接続してもよい。後処理装置300は、例えば、折り処理ユニット200において折り処理を行わず、スルー搬送されたシートSに対して、綴じ処理などを行う。後処理装置300は、プリンタシステム1において着脱自在であって、プリンタシステム1に対して後処理装置300を接続しない形態が、本発明に係る画像形成装置の実施形態としてのプリンタ10に相当する。
【0013】
[折り処理ユニット200]
次に、本発明に係るシート処理装置としての折り処理ユニット200の構成、及び折り処理ユニット200において実行可能な折り処理動作について説明する。
図2は、折り処理ユニット200の構成図である。
【0014】
画像形成ユニット100(
図1参照)から折り処理ユニット200へと搬送されてきたシートSを入口IF291から受け入れて、入口ローラ対201により第一搬送路Aへと搬送する。入口ローラ対201の下流(搬送方向下流)には、第一シートセンサSN1が配置されていて、この第一シートセンサSN1がシートSの搬送方向先端(用紙先端)を検知することで、シートSが入口ローラ対201を通過したことを知らせるトリガー信号が後述するコントローラ250に対して通知される。
【0015】
入口ローラ対201の搬送方向下流であって、第一シートセンサSN1よりも搬送方向下流の第一搬送路Aには、第二シートセンサSN2が配置されている。第二シートセンサSN2が用紙先端を検知すると、その検知信号は、コントローラ250に通知される。
【0016】
第二シートセンサSN2からの検知信号をトリガーにして、コントローラ250は、入口ローラ対201によってシートSを指定量まで搬送するように制御し、この間、レジストローラ対202を逆転又は停止させる。これによって、レジストローラ対202にシートSの用紙先端が突き当てられて、シートSの斜行状態が補正される。すなわち、第二シートセンサSN2は、このシートSの斜行状態を補正するためのトリガー信号をコントローラ250に通知される。
【0017】
レジストローラ対202におけるシートSの斜行補正動作が完了したタイミングで、コントローラ250はレジストローラ対202を、シートSを搬送方向下流に送るように回転する(正転する)。レジストローラ対202は第一搬送ローラ対を構成する。
【0018】
第一搬送路Aには、レジストローラ対202の搬送方向下流側において、第二搬送ローラ203が配置されている。第二搬送ローラ203は、第二折りローラ205と対を成して、第一搬送路Aにおいて搬送されるシートSを下流へと搬送する第二搬送ローラ対を構成する。
【0019】
また、第一搬送ローラ対(レジストローラ対202)と第二搬送ローラ対(第二搬送ローラ203と第二折りローラ205の対)の間には、第一搬送路Aから分岐する循環搬送路Bの入口に相当する分岐点が設けられている。
【0020】
循環搬送路Bの分岐点近傍には、第二折りローラ205と対を成す第一折りローラ204が配置されている。第一折りローラ204と第二折りローラ205との対が第一折り処理手段を構成する。また、第一折りローラ204と第二折りローラ205とのニップ(第一折りニップN1)の、循環搬送路Bにおける搬送方向下流には、循環搬送路Bに沿って、第一循環搬送ローラ対207と第二循環搬送ローラ対208と第三循環搬送ローラ対209が配置されている。これらによってシートSが循環搬送路Bを循環搬送されて、第一搬送路Aへと、第一搬送ローラ対(レジストローラ対202)よりも上流側に復帰(合流)するように構成されている。
【0021】
また、第一搬送路と同様の方向にシートSを搬送する第二搬送路Cが、循環搬送路Bから分岐する搬送路として設けられている。第二折りローラ205は、第二搬送路Cにおいて第三折りローラ206と対を成し、第二折り処理手段を構成する。なお、循環搬送路Bからの第二搬送路Cの分岐位置には、第一循環搬送ローラ対207が配置されている。また、第二折りローラ205と第三折りローラ206とのニップは、第二折りニップN2に相当し、シートSに対する折り処理に用いられる。
【0022】
第一折りローラ204、第二折りローラ205、第三折りローラ206及び第一循環搬送ローラ対207は、正転と逆転の動作が可能である。第三シートセンサSN3及び第四シートセンサSN4は用紙先端を検知すると、折り処理を施すためのトリガー信号をコントローラ250に通知する。
【0023】
第一搬送路Aから循環搬送路Bへの分岐位置には、第一分岐爪T1と第二分岐爪T2が配置されている。第一分岐爪T1には、折りフラップSfを抑え込むための折り目押さえ爪Fが設けられている。また、第一折りローラ204には、その回転軸と同軸とする部材であって、循環搬送路Bへと進入してきたシートSを、循環搬送路Bから第二搬送路Cへ搬送経路を切り替えるための第三分岐爪T3が配置されている。
【0024】
コントローラ250は、第三シートセンサSN3や第四シートセンサSN4からトリガー信号の通知を受けると、それぞれのローラの正転動作と逆転動作、及び第一分岐爪T1、第二分岐爪T2、第三分岐爪T3の開閉動作の組み合わせを制御する。この動作制御により、シートSに撓み形成して、その撓みを第一折りニップN1や第二折りニップN2で挟み込、押しつぶすようにして通過させることで、所定の位置に折り目を形成する折り処理を実行する。
【0025】
また、第一循環搬送ローラ対207は正転することで、循環搬送路BにシートSを搬送し、第二循環搬送ローラ対208と第三循環搬送ローラ対209を介して、シートSを循環搬送路B内に循環させる。循環したシートSは、入口ローラ対201の下流に設けられている復帰点から第一搬送路Aに復帰させることができる。
【0026】
一枚のシートSに対して第一の折り目を形成した後に、第二の折り目を第二折りローラ205と第三折りローラ206の対により形成したシートSは、これらを通過して、第二搬送路C内に送られる。そして、折り処理が行われたシートSに対して、増し折りローラ210による増し折り処理が行われる。なお、第一の折り目と第二の折り目を第一折りニップN1によって形成した後に、第二折りローラ205と第三折りローラ206の対を通過させて、第二搬送路Cへと搬送する制御も可能である。
【0027】
第二搬送路CへシートSが搬送されてきたとき、第五シートセンサSN5が用紙先端を検知すると、コントローラ250に通知される。そして、コントローラ250は、用紙先端の検知によるトリガー信号に基づいて、その後に所定量の搬送をしたタイミングでシートSの搬送を停止するように第二折りローラ205と第三折りローラ206の対の動作を制御する。このタイミングは、折り目が増し折りローラ210に当接可能な位置に至るタイミングである。したがって、増し折りローラ210により、シートSに形成されている折り目に対する増し折り処理が実行されて、折り高さを低減することができる。
【0028】
増し折りローラ210で増し折り処理したシートSは、第三搬送ローラ対211によってさらに下流側へと搬送される。シートSが第三搬送ローラ対211に至るタイミングにおいて、コントローラ250は、第三搬送ローラ対211よりも下流に配置されている第四分岐爪T4の動作を制御する。
【0029】
第四分岐爪T4が、第三搬送ローラ対211を基点にして分岐する第三搬送路D側の経路を開放したときは、折られたシートSは第四ローラ対212送られて第一出口IF292側に排出される。そして、下流に接続された後処理装置300(
図1参照)に送り込まれる。このとき、第六シートセンサSN6にて下流に接続された後処理装置300に、排出信号を送ることが出来る。
【0030】
また、第四分岐爪T4が、第三搬送ローラ対211を基点にして分岐する第四搬送路E側の経路を開放したときは、折られたシートSは第五ローラ対213送られて、第二出口IF293に取り付けられている積載トレイに排出される、なお、
図2において、積載トレイは図示を省略している。な積載トレイに排出する際は、第七シートセンサSN7にて用紙後端が抜けた時点を検知して、これをトリガーとして、積載トレイに排出する線速を適切な速度に可変することが出来る。
【0031】
[折り処理ユニット200の制御ブロック]
次に、折り処理ユニット200の折り処理を制御する制御構成について説明する。
図3は、折り処理ユニット200の制御を行う制御ブロックのハードウェア構成図である。
図3に示すように、折り処理ユニット200は、制御手段としての制御手段であるコントローラ250を備えている。コントローラ250は、CPU(Central Processing Unit)251、RAM(Random Access Memory)252、ROM(Read Only Memory)253、HDD(Hard Disk Drive)254、及びI/F255が共通バス259を介して接続されている構成を備える。
【0032】
CPU251は演算手段であり、折り処理ユニット200全体の動作を制御する。RAM252は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU251が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM253は、読み出し専用の不揮発性の記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD254は、情報の読み書きが可能であって記憶容量が大きい不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーションプログラムなどが格納される。
【0033】
折り処理ユニット200は、ROM253に格納された制御プログラム、HDD254などの記憶媒体からRAM252にロードされた情報処理プログラム(アプリケーションプログラム)などをCPU251が備える演算機能によって処理する。その処理によって、折り処理ユニット200の種々の機能モジュールを含むソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、折り処理ユニット200に搭載されるハードウェア資源との組み合わせによって、折り処理ユニット200の機能を実現する機能ブロックが構成される。すなわち、CPU251、RAM252、ROM253、及びHDD254は、折り処理ユニット200の動作を制御するコントローラ250を構成する。
【0034】
I/F105は、入口搬送モータ22a、レジストモータ22b、第一折りモータ23a、第二折りモータ24a、第三折りモータ25a、第一循環モータ26a、第二循環モータ27a、第三循環モータ28a、ロータリエンコーダ22z、23z、24z、及び25zを、共通バス109に接続するインタフェースである。コントローラ250は、画像形成ユニット100側の入力インタフェースINからI/F105を通じてシートセンサSN1、SN2、SN3、SN4、SN5、SN6、SN7から信号を取得する。
【0035】
また、コントローラ250は、I/F105を介して各ローラの回転を検知するロータリエンコーダ22z、23z、24z、25zから情報を取得し、入口搬送モータ22a、第一折りモータ23a、第二折りモータ24a、第三折りモータ25a、第一循環モータ26a、第二循環モータ27a、第三循環モータ28aを動作させる。
【0036】
入口搬送モータ22aは、入口ローラ対201を駆動する。レジストモータ22bは、レジストローラ対202を駆動する。第一折りモータ23aは、第一折りローラ204を駆動する。第二折りモータ24aは、第二搬送ローラ203と第二折りローラ205を駆動する。第三折りモータ25aは、第三折りローラ206を駆動する。
【0037】
また、第一循環モータ26aは、第一循環搬送ローラ対207を駆動する。第二循環モータ27aは、第二循環搬送ローラ対208を駆動する。第三循環モータ28aは、第三循環搬送ローラ対209を駆動する。
【0038】
なお、
図3には折り処理ユニット200における折り処理に用いられる構成部品のみを図示しているが、コントローラ250は、画像形成ユニット100及び後処理装置300のその他の動作も制御してもよい。また、コントローラ250は、画像形成ユニット100の動作を制御する制御手段、及び後処理装置300の動作を制御する制御手段と相互に通信することによって、画像形成ユニット100及び後処理装置300と連動して折り処理ユニット200を動作させてもよい。
【0039】
[本実施形態に係る内三つ折り処理]
次に、
図4及び
図5を用いて本実施形態に係る折り処理ユニット200において実行可能となる内三つ折り処理について説明する。なお、本実施形態の特徴を説明するために、従来例に係る内三つ折り処理についても比較対象として説明する。
図4は、本実施形態に係る折り処理ユニット200において、従来例に係る挟持反転方式による内三つ折り処理を実行するときの例を示している。
図5は、本実施形態に係る折り処理ユニット200において、本発明に係る実施形態としての挟持反転方式による内三つ折り処理を実行するときの例を示している。
【0040】
図4(a)に例示するように、従来の挟持反転方式では、まず、シートSが入口IF291から搬入されて、入口ローラ対201によって下流へと搬送される。
【0041】
その後、
図4(b)に例示するように、シートSの搬送方向先端が、第一折り位置b1点に至るようにシートSが搬送される。ここで、入口ローラ対201の下流側に設定される用紙受け入れa1点から第一折り位置b1点までの距離を第一搬送距離X1とする。シートSの搬送方向先端が、第一折り位置b1点に至るとき、シートSの第一折り目を形成する位置が、第一折りローラ204と第二折りローラ205が形成する第一折りニップN1に取り込まれる位置になるように調整されている。また、この場合、第一折り目を形成する位置にシートSがあるときのシートSの搬送方向先端の位置である第一折り位置b1は、第三搬送ローラ対211の下流にあり、第一折りニップN1に取り込まれる第一折り目が形成される位置(第一折り目位置)は、シートSの搬送方向後端に近い側である。
【0042】
その後、
図4(c)に例示するように、第二搬送ローラ203と第二折りローラ205に挟持されているシートSは、搬送方向先端が第一折り位置b1点から逆送されて、レジストローラ対202と第一折り処理手段(第二搬送ローラ203と第二折りローラ205の対)との間で撓む。そして、この撓みが第一折りニップN1を通過することで、第一の折り処理が実行される。
【0043】
次に、
図5を用いて、本実施形態に係る挟持反転方式について説明する。まず、従来例と同様、
図5(a)に例示するように、まず、シートSが入口IF291から搬入されて、入口ローラ対201によって下流へと搬送される。
【0044】
その後、
図5(b)に例示するように、シートSの搬送方向先端が、第一折り位置b2点に至るようにシートSが搬送される。ここで、入口ローラ対201の下流側に設定される用紙受け入れa2点から第一折り位置b2点までの距離を第二搬送距離X2とする。シートSの搬送方向先端が、第一折り位置b2点に至るとき、シートSの第一折り目を形成する位置が、第一折りローラ204と第二折りローラ205が形成する第一折りニップN1に取り込まれる位置になるように調整されている。また、この場合、第一折り目を形成する位置にシートSがあるときのシートSの搬送方向先端の位置である第一折り位置b2は、第三搬送ローラ対211の上流であり、第一折り処理手段の下流にあたり、第一折りニップN1に取り込まれる第一折り目が形成される位置(第一折り目位置)は、シートSの搬送方向先端に近い側である。
【0045】
その後、
図5(c)に例示するように、第二搬送ローラ203と第二折りローラ205に挟持されているシートSは、搬送方向先端が第一折り位置b2点から逆送されて、レジストローラ対202と第一折り処理手段(第二搬送ローラ203と第二折りローラ205の対)との間で撓む。そして、この撓みが第一折りニップN1を通過することで、第一折り処理が実行される。
【0046】
以上のとおり、従来例における第一搬送距離X1よりも本実施形態に係る第二搬送距離X2の方が短くなる。すなわち、本実施形態に係る折り処理ユニット200によれば、内三つ折りを実行するとき、第一折り目を形成するためのシートSの搬送距離が短くなるので、用紙受け入れから第一折り処理が完了するまでの時間を短縮することができる。
【0047】
[本実施形態に係る後続シートS2の受け入れタイミングの説明]
次に、
図6及び
図7を用いて本実施形態に係る折り処理ユニット200において実行可能となる後続媒体としての後続シートS2の受け入れタイミングについて説明する。なお、本実施形態の特徴を説明するために、従来例に係る後続シートS2の受け入れタイミングについても比較対象として説明する。
図6は、本実施形態に係る折り処理ユニット200において、従来例に係る挟持反転方式による後続シートS2の受け入れタイミングを例示している。
図7は、本実施形態に係る折り処理ユニット200において、本発明に係る実施形態としての挟持反転方式による後続シートS2の受け入れタイミングを例示している。
【0048】
比較例としての従来の挟持反転方式では、まず、
図6(a)に例示するように、先行媒体としての先行シートS1が入口IF291から搬入されて、搬送方向先端が、
図6(b)に例示するように第一折り位置b2点に至るように搬送されたとする。シートSの搬送方向先端が、第一折り位置b2点に至るとき、シートSの第一折り目を形成する位置が、第一折りローラ204と第二折りローラ205が形成する第一折りニップN1に取り込まれる位置になる。
【0049】
そこで、
図6(c)に例示するように、第二搬送ローラ203と第二折りローラ205に挟持されている先行シートS1を逆送させて、レジストローラ対202と第一折り処理手段(第二搬送ローラ203と第二折りローラ205の対)との間で撓ませて、第一折りニップN1を通過させて、第一折り処理を実行する。
【0050】
その後、
図6(d)に示すように、先行シートS1は、第二折り位置まで搬送され、
図6(e)に示すように、第二折り処理が施される。そして、
図6(f)に示すように、先行シートS1に対する第二折り処理までが実行された後に、後続シートS2を受け入れることができる状態になる。
【0051】
次に、
図7を用いて、本実施形態に係る挟持反転方式について説明する。まず、
図7(a)に例示するように、先行シートS1が入口IF291から搬入されて、搬送方向先端が、
図7(b)に例示するように第一折り位置b2点に至るように搬送される。シートSの搬送方向先端が、第一折り位置b2点に至るとき、シートSの第一の折り目を形成する位置が、第一折りローラ204と第二折りローラ205が形成する第一折りニップN1に取り込まれる位置になる。そこで、
図7(c)に例示するように、第二搬送ローラ203と第二折りローラ205に挟持されている先行シートS1を逆送し、レジストローラ対202と第一折り処理手段(第二搬送ローラ203と第二折りローラ205の対)との間で撓ませて、第一折りニップN1を通過させて、第一折り処理を実行する。
【0052】
その後、
図7(d)に示すように、第一折り処理が行われた先行シートS1は、循環搬送路Bに搬送されるので、後続シートS2の受け入れをすることが可能な状態になる。そこで、
図7(e)に示すように、後続シートS2に対する第一折り処理が行われるタイミングで、先行シートS1は、第三循環搬送ローラ対209を通過する位置まで搬送され、第六シートセンサSN6によって搬送方向先端(第一折り目)が検知されてから所定の距離だけ搬送した位置で停止する。
【0053】
後続シートS2に対する第一折り処理が実行されている所定のタイミングで、先行シートS1は循環搬送路Bから第一搬送路Aへと復帰し、
図7(f)に示すように、先行シートS1に対する第二折り処理が実行される。このとき、後続シートS2は、第三循環搬送ローラ対209を通過する位置まで搬送され、第六シートセンサSN6によって搬送方向先端(第一折り目)が検知されてから所定の距離だけ搬送した位置で停止している。
【0054】
このタイミングで、後続シートS2に続く、さらなる後続のシートSであって第二後続媒体となる、三枚目の第三シートS3の受け入れ処理が実行可能となる。
【0055】
以上のように、従来例では、先行シートS1に対し、複数の折り目を形成する折り処理を実行するときは、先行シートS1の折り処理が全て完了した時点で、後続シートS2を受け入れる。これに対し、本実施形態に係る挟持反転方式による折り処理は、複数の折り目を形成する折り処理を実行するときは、先行シートS1に対する第一の折り処理が完了したときに、先行シートS1を循環搬送路Bに退避されるので、後続シートS2を受け入れることができる。
【0056】
その後、後続シートS2に対する第一折り処理が完了したときに、先行シートS1に対する第二折り処理を続けて行い、先行シートS1に対する折り処理が全て完了するときには、後続シートS2のさらなる後続の第三シートS3を受け入れることができる。
【0057】
したがって、本実施形態に係る挟持反転方式による折り処理は、従来例に比較して、折り処理全体の単位時間当たりの処理可能回数が増えるので、折り処理の生産性を向上できる。
【0058】
[第一分岐爪T1及び第二分岐爪T2の説明]
次に、本実施形態に係る折り処理ユニット200が備える第一分岐爪T1及び第二分岐爪T2について説明する。
図8(a)に示すように、第二分岐爪T2は、第一折りローラ204と第二折りローラ205のニップ(第一折りニップN1)の方向に向かって、先端が回動するように保持されている。
図8(a)において、第二分岐爪T2の可動方向を矢印にて表記している。
【0059】
第二分岐爪T2を、
図8(a)のように回動させることで、
図8(b)に示すように、シートSに対する第一折り処理を実行する際に、シートSの搬送方向先端を逆走させて撓みを形成し、その撓みを第一折りニップN1の方へと移動しやすくなる。その結果、レジストローラ対202と第二搬送ローラ203及び第二折りローラ205の間で形成した撓みが、第一折りローラ204及び第二折りローラ205でニップされて第一折り目となる。
【0060】
その後は、すでに説明したとおり、第一折り目が形成されたシートSが循環搬送路Bにおいて搬送される。
【0061】
なお、第一折り目を先行シートS1に対して形成しているときに、先行シートS1の搬送方向後端が、入口ローラ対201の下流に配置されている第一シートセンサSN1を抜けてから所定の距離だけ搬送されたタイミングで、後続シートS2を受け入れる。そして、後続シートS2に対しても先行シートS1と同様の折り処理を実行する。
【0062】
続いて、先行シートS1が循環搬送路Bから第一搬送路Aに復帰したら、後続シートS2を循環搬送路Bに搬送しつつ、先行シートS1に対して前述と同様の折り処理を施す。
【0063】
図9は、シートSに対する第二折り処理を実行するときの様子を示す図である。
図9(a)に示すように第二分岐爪T2だけでなく、第一分岐爪T1も第一折りローラ204と第二折りローラ205のニップ(第一折りニップN1)の方向に向かって、先端が回動するように保持されている。
図9(a)において、第一分岐爪T1及び第二分岐爪T2の可動方向を矢印にて表記している。
【0064】
また、
図9(a)に示すように、第一分岐爪T1は、折り目を抑えつけるための構成として、折り目押さえ爪Fを備えている。
【0065】
図9(b)に示すように、第一分岐爪T1及び第二分岐爪T2がそれぞれ矢印方向に可動することで、シートSに第二折り処理が施される。このとき、シートSの端部には、第一折り処理によって形成されている折りフラップSfがある。この折りフラップSfは、シートSの剛性にもよるが、自然と開く方向に(折り目が緩む方向)に移動するので、その先端部分を第一折りローラ204と第二折りローラ205のニップ(第一折りニップN1)の方に向ける必要がある。そこで、折りフラップSfの端部が第一折りニップN1の方向に向かって移動するように、折りフラップSfの端部が折り目押さえ爪Fに当接し、第一折りニップN1の方向に向かうように設けられている。
【0066】
折り目押さえ爪Fは、例えば、折りフラップSfの端部が当接して押し付けられたときに、所定の方向へスムーズに移動するように、端部の当接部分は円弧形状になっている。
【0067】
折り目押さえ爪Fは、言い換えると、第一折り目が膨らんだときに、折りフラップSfの端部が第一折りニップN1から離れる方向に行かないように、折りフラップSfの端部を所定の方向に促す案内部材として機能する。以上説明したとおり、シートSの第二折り処理が実行することで、第一折り目を乱すことなく、確実に第二折り目を形成することができる。
【0068】
次に、先行シートS1に対する第二折り目が形成された後に、後続シートS2が循環搬送路Bにあり、第三シートS3を受け入れることができる状態にするために、先行シートS1を循環搬送路Bではなく第二搬送路Cへと搬送するときの動作について説明する。
【0069】
図10に示すように、第一折りローラ204には、その回転軸を同軸とする第三分岐爪T3が回転可能に保持されている。第三分岐爪T3は、循環搬送路Bに向かって先端部が回動するように構成されている。
【0070】
したがって、
図10(a)に示すように、先行シートS1に対し、第一折りニップN1によって第二折り目を形成するときに、第三分岐爪T3の先端部分を移動させて、循環搬送路Bを跨ぐ位置に至るようにする。
【0071】
その後、
図10(b)に示すように、第一折りニップN1を通過して第二折り目が形成された先行シートS1は、第三分岐爪T3の円弧状の当接面に沿って、循環搬送路Bの方向ではなく、第二折りニップN2の方向に案内される。その結果、先行シートS1は第二搬送路Cを介して排出される。
なお、第三分岐爪T3が
図10(a)に例示するように、突出するのは、内三つ折りのケースのみである。
【0072】
内三つ折り以外の折り処理を実行するときは、第一折り処理によって第一折りニップN1を通過した先行シートS1に対し、
図11(a)及び
図11(b)に示すように、第三分岐爪T3は突出せずに、先行シートS1が循環搬送路Bに搬送される。そして、第一循環搬送ローラ対207において逆送されて、第二折りローラ205及び第三折りローラ206の対からなる第二折りニップN2によって第二折り処理が施される。
【0073】
なお、本実施形態に係る折り処理ユニット200は、先行シートS1の後端が第二シートセンサSN2を通過してから、先行シートS1を任意の距離だけ搬送した時点で、第三シートS3を入口ローラ対201から受け入れる。このとき、後続シートS2は循環搬送路B内で停止して待機させても良いし、停止することなく搬送し続けても良いものとする。以降、これらの動作を繰り返すことで折りの処理速度を上げて、単位時間当たりの折りの出力数を向上することができる。
【0074】
[本実施形態に係るZ折り処理及び外三つ折り処理]
次に、
図12を用いて本実施形態に係る折り処理ユニット200において実行可能となるZ折り及び外三つ折り処理について説明する。Z折り処理及び外三つ折り処理ともに、一枚のシートSに対して、第一折り処理と第二折り処理を実行することになる。
【0075】
本実施形態に係る折り処理ユニット200では、
図12(a)に示すように、第一折り処理を行うためにシートSの先端を所定位置まで搬送してから逆送させて第一折り目を形成する。第一折り処理が終わった先行シートS1は、
図12(b)に示すように循環搬送路Bに退避する。そして、後続シートS2を第一搬送路Aに受け入れる。
【0076】
続いて、
図12(c)に示すように、後続シートS2に対して第一折り処理を実行する。続いて、
図12(d)に示すように、後続シートS2を循環搬送路Bに退避させて、先行シートS1を第一搬送路Aに復帰させる。
【0077】
続いて、
図12(e)に示すように、先行シートS1に対する第二折り処理を、第二折りニップN2を用いて実行し、先行シートS1の折り処理を完了する。そして、このタイミングで、第三シートS3を受け入れる。
【0078】
その後、
図12(f)に示すように、折り処理が終了した先行シートS1は排出され、第三シートS3に対する第一折り処理を開始する。以下、第三シートS3及び、これにさらに続くシートSに対して、
図12(a)から
図12(f)までの処理が連続することで、複数のシートSに対し、複数の折り目を形成する折り処理を実行するときの、二枚目以降の折り処理の速度が向上し、単位時間当たりの生産性が向上する。
【0079】
なお、本発明は、上記に例示する各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項のすべてが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【0080】
[本発明の態様]
本発明の内容は、例えば、以下のとおりである。
<請求項1>
搬送されてくるシート状の媒体に対して、複数の折り目を形成するための折り処理を実行する第一折り処理手段と、
前記第一折り処理手段が配置される搬送路と、
当該搬送路から分岐し復帰する循環搬送路と、
前記循環搬送路に配置され前記媒体に対して前記折り処理を実行する第二折り処理手段と、
を備え、
先行して搬送されてきた一の媒体としての先行媒体に対し第一折り目を形成する第一折り処理を、第一折り処理手段により実行し、
当該先行媒体に対する第一折り処理の後、当該先行媒体を前記循環搬送路へと退避させ、
前記先行媒体の次に搬送されてくる他の媒体としての後続媒体に前記第一折り目を形成する第一折り処理を、第一折り処理手段により実行し、
当該後続媒体に対する第一折り処理の後、当該後続媒体を前記循環搬送路へと退避させるともに、前記先行媒体を前記循環搬送路から前記搬送路へと復帰させ、
当該先行媒体に対し第二折り目を形成する第二折り処理を、第一折り処理手段により実行する、ことを特徴とするシート処理装置である。
<2>
前記先行媒体に対する前記第二折り処理を実行した後に、前記後続媒体の次に搬送されてくる第二後続媒体を前記搬送路に受け入れる、
前記<1>に記載のシート処理装置である。
<3>
前記先行媒体及び前記後続媒体において、前記第二折り処理を前記第二折り処理手段において実行する、
前記<1>又は前記<2>に記載のシート処理装置である。
<4>
前記先行媒体に対し、前記第一折り処理手段によって前記第二折り処理を実行したとき、当該先行媒体を前記第一折り処理手段から前記第二折り処理手段を経由して下流へ搬送する、
前記<1>乃至前記<3>のいずれか一つに記載のシート処理装置である。
<5>
前記搬送路から前記循環搬送路への分岐位置に、分岐爪が配置されている、
前記<1>乃至前記<4>のいずれか一つに記載のシート処理装置である。
<6>
前記分岐爪は、前記第一折り処理手段によって形成された折り目を押さえ機構である、
前記<5>に記載のシート処理装置である。
<7>
シート状の媒体に画像を形成する画像形成部と、前記媒体に対し後処理を行うシート処理部と、を備える画像形成装置であって、
前記シート処理部は、前記<1>乃至前記<6>のいずれか一つに記載のシート処理装置であることを特徴とする画像形成装置である。
<8>
シート状の媒体に画像を形成する画像形成部を備える画像形成装置と、前記<1>乃至前記<6>のいずれか一つに記載のシート処理装置と、連結して構成されることを特徴とする画像形成システムである。
【0081】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0082】
1 :プリンタシステム
10 :プリンタ
100 :画像形成ユニット
200 :折り処理ユニット
201 :入口ローラ対
202 :レジストローラ対
203 :第二搬送ローラ
204 :第一折りローラ
205 :第二折りローラ
206 :第三折りローラ
207 :第一循環搬送ローラ対
208 :第二循環搬送ローラ対
209 :第三循環搬送ローラ対
210 :折りローラ
211 :第三搬送ローラ対
212 :第四ローラ対
213 :第五ローラ対
250 :コントローラ
300 :後処理装置
A :第一搬送路
B :循環搬送路
C :第二搬送路
D :第三搬送路
E :第四搬送路
F :折り目押さえ爪
IN :入力インタフェース
N1 :第一折りニップ
N2 :第二折りニップ
Sf :折りフラップ
T1 :第一分岐爪
T2 :第二分岐爪
T3 :第三分岐爪
【先行技術文献】
【特許文献】
【0083】