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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115998
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】カメラ装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/36 20210101AFI20240820BHJP
   G03B 17/52 20210101ALI20240820BHJP
【FI】
G03B17/36
G03B17/52 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021958
(22)【出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001225
【氏名又は名称】ニデックプレシジョン株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109896
【弁理士】
【氏名又は名称】森 友宏
(72)【発明者】
【氏名】平林 浩一
(72)【発明者】
【氏名】田坂 恒
【テーマコード(参考)】
2H102
2H104
【Fターム(参考)】
2H102BB13
2H102CA03
2H102DA13
2H102DA25
2H104BC22
2H104CB01
2H104CB20
(57)【要約】
【課題】簡易な構成で所望のカウント表示を実現することが可能なカメラ装置を提供する。
【解決手段】カメラ装置1は、支軸21を中心として回転可能なカウンタ部材40と、カウンタ部材40を第1の回転方向に付勢するバネ81と、カウンタ部材40を第1の回転方向とは反対の方向に回転する回転部材60及び駆動カム部材70と、支軸21を中心として回転可能なストッパ部材50と、ストッパ部材50を第2の回転方向に付勢するバネ82とを備える。カウンタ部材40は、周方向に沿って表示が変化する外周面42Aと、複数の突起47を含む第1の係合部43とを有する。ストッパ部材50は、フィルムパック30及び/又はドア部材6から第2の回転方向とは反対の方向に作用する力を受ける接触片54,56と、カウンタ部材40の第1の係合部43の突起47に係合してカウンタ部材40の第1の回転方向への回転を規制可能な係合爪52とを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に装填される写真フィルムパックを出し入れするための開口を開閉可能なドア部材を含むハウジングと、
前記ハウジングの内部に収容されるフレームと、
前記フレームに形成された第1の支軸を中心として回転可能なカウンタ部材であって、
周方向に沿って表示が変化する表示面と、
前記周方向に沿って並んで形成された複数の第1の突起を含む第1の係合部と
を有するカウンタ部材と、
前記カウンタ部材を前記第1の支軸周りに第1の回転方向に付勢する第1の付勢部材と、
前記カウンタ部材を前記第1の回転方向とは反対の方向に回転するように構成される駆動部と、
前記フレームに形成された第2の支軸周りに回転可能なストッパ部材と、
前記ストッパ部材を前記第2の支軸周りに第2の回転方向に付勢する第2の付勢部材と
を備え、
前記ストッパ部材は、
前記ハウジングの内部に装填される前記写真フィルムパック及び前記開口を閉じる前記ドア部材の少なくとも一方から前記第2の回転方向とは反対の方向に作用する力を受ける受力部と、
前記受力部が受ける力により前記カウンタ部材の前記第1の係合部の前記第1の突起に係合して前記カウンタ部材の前記第1の回転方向への回転を規制可能な係合爪と
を有する、
カメラ装置。
【請求項2】
前記受力部は、前記写真フィルムパックによって押される第1の接触部を含む、請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項3】
前記受力部は、前記ドア部材によって押される第2の接触部を含む、請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項4】
前記ストッパ部材は、
前記第2の支軸を受ける軸受部と、
前記軸受部から前記カウンタ部材の前記第1の係合部の外周に沿って延びて前記軸受部と前記係合爪とを接続する接続部と
をさらに有する、請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項5】
前記駆動部は、撮影動作に連動して前記カウンタ部材を回転するように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載のカメラ装置。
【請求項6】
前記カウンタ部材は、前記周方向に沿って並んで形成された複数の第2の突起を含む第2の係合部をさらに有し、
前記駆動部は、
前記フレームに形成された第3の支軸周りに回転する回転部材であって、周方向に沿って形成される駆動ギア部を有する回転部材と、
前記フレームに形成された第4の支軸周りに回転する駆動カム部材であって、
前記回転部材の前記駆動ギア部と噛合可能な歯部と、
前記カウンタ部材の前記第2の係合部に係合して前記カウンタ部材を前記第1の回転方向とは反対の方向に回転させるカム部と
を有する駆動カム部材と
を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のカメラ装置。
【請求項7】
前記回転部材は、前記駆動ギア部に隣接する位置に形成される作動突起をさらに有し、
前記駆動カム部材は、
前記回転部材の前記作動突起に係合可能な係合片と、
前記歯部に対して周方向に隣接して形成される待避部であって、前記回転部材から離間して前記回転部材を通過させることが可能な待避部と
を含む、
請求項6に記載のカメラ装置。
【請求項8】
前記カウンタ部材の前記表示面には、前記ハウジングの内部に装填された前記写真フィルムパック内の写真フィルムの残枚数を表す表示が前記周方向に沿って順番に形成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のカメラ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ装置に係り、特にカウント表示が可能なカメラ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から撮影後に自動的に現像を行うことができる写真フィルムを用いたカメラ、いわゆるインスタントカメラが知られている。このようなインスタントカメラには、複数の写真フィルムを収容した写真フィルムパックを装填できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。このような写真フィルムパックに収容される写真フィルムの枚数は決まっているため、撮影時に排出される写真フィルムをカウントして、写真フィルムパックにあと何枚の写真フィルムが残っているかを表示できる機構が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-10183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、簡易な構成で所望のカウント表示を実現することが可能なカメラ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、簡易な構成で所望のカウント表示を実現することが可能なカメラ装置が提供される。このカメラ装置は、内部に装填される写真フィルムパックを出し入れするための開口を開閉可能なドア部材を含むハウジングと、上記ハウジングの内部に収容されるフレームと、上記フレームに形成された第1の支軸を中心として回転可能なカウンタ部材と、上記カウンタ部材を上記第1の支軸周りに第1の回転方向に付勢する第1の付勢部材と、上記カウンタ部材を上記第1の回転方向とは反対の方向に回転するように構成される駆動部と、上記フレームに形成された第2の支軸周りに回転可能なストッパ部材と、上記ストッパ部材を上記第2の支軸周りに第2の回転方向に付勢する第2の付勢部材とを備える。上記カウンタ部材は、周方向に沿って表示が変化する表示面と、上記周方向に沿って並んで形成された複数の第1の突起を含む第1の係合部とを有する。上記ストッパ部材は、上記ハウジングの内部に装填される上記写真フィルムパック及び上記開口を閉じる上記ドア部材の少なくとも一方から上記第2の回転方向とは反対の方向に作用する力を受ける受力部と、上記受力部が受ける力により上記カウンタ部材の上記第1の係合部の上記第1の突起に係合して上記カウンタ部材の上記第1の回転方向への回転を規制可能な係合爪とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、駆動部によってカウンタ部材を第1の回転方向とは反対の方向に回転させることができ、カウンタ部材の回転後は、ストッパ部材の係合爪がカウンタ部材の第1の係合部の第1の突起に係合することでカウンタ部材をその回転位置に保持することができる。したがって、所望のタイミングで駆動部を駆動することで、カウンタ部材の表示面を変化させることができる。このように、LCDパネルや回路基板などの高価な部品を必要とすることなく、安価かつコンパクトな構成で所望のカウント表示を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の一実施形態におけるカメラ装置を示す前方斜視図である。
図2図2は、図1に示すカメラ装置の後方斜視図である。
図3図3は、図1に示すカメラ装置のハウジング内に収容されている構成要素の一部を示す斜視図である。
図4図4は、図3に示す構成要素の分解斜視図である。
図5A図5Aは、図3に示すカウンタ部材の斜視図である。
図5B図5Bは、図5Aに示すカウンタ部材の正面図である。
図5C図5Cは、図5Aに示すカウンタ部材の右側面図である。
図6A図6Aは、図3に示すストッパ部材の斜視図である。
図6B図6Bは、図6Aに示すストッパ部材の右側面図である。
図6C図6Cは、図6Aに示すストッパ部材の左側面図である。
図7図7は、図6Aに示すストッパ部材と写真フィルムパック及びドア部材との関係を示す斜視図である。
図8図8は、図5Aに示すカウンタ部材と図6Aに示すストッパ部材とを示す斜視図である。
図9A図9Aは、図3に示す回転部材の斜視図である。
図9B図9Bは、図9Aに示す回転部材の左側面図である。
図9C図9Cは、図9Aに示す回転部材の背面図である。
図10A図10Aは、図3に示す駆動カム部材の斜視図である。
図10B図10Bは、図10Aに示す駆動カム部材の左側面図である。
図10C図10Cは、図10Aに示す駆動カム部材の正面図である。
図11図11は、図9Aに示す回転部材と図10Aに示す駆動カム部材とを示す斜視図である。
図12A図12Aは、図3に示すカウンタ機構の動作を説明する模式図である。
図12B図12Bは、図3に示すカウンタ機構の動作を説明する模式図である。
図12C図12Cは、図3に示すカウンタ機構の動作を説明する模式図である。
図12D図12Dは、図3に示すカウンタ機構の動作を説明する模式図である。
図12E図12Eは、図3に示すカウンタ機構の動作を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係るカメラ装置の実施形態について図1から図12Eを参照して詳細に説明する。図1から図12Eにおいて、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、図1から図12Eにおいては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。以下の説明では、特に言及がない場合には、「第1」や「第2」などの用語は、構成要素を互いに区別するために使用されているだけであり、特定の順位や順番を表すものではない。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態におけるカメラ装置1を示す前方斜視図、図2は後方斜視図である。本実施形態におけるカメラ装置1は、撮影後に自動的に現像が可能な複数の写真フィルムを収容した写真フィルムパック(以下、単にフィルムパックという)を装填できるカメラ(インスタントカメラ)であるが、本発明は、このようなカメラに限られず、任意のカメラに適用できるものである。なお、本実施形態では、便宜的に、図1における+X方向を「前」又は「前方」、-X方向を「後」又は「後方」、+Z方向を「上」又は「上方」、-Z方向を「下」又は「下方」ということとする。
【0010】
図1及び図2に示すように、カメラ装置1は、フロントカバー2と、フロントカバー2の後方に装着されるリアカバー3と、フロントカバー2とリアカバー3とに挟まれるトップカバー4と、フロントカバー2の筒状部2Aの内側に収容されるレンズ鏡筒5と、リアカバー3の後面に取り付けられるドア部材6とを備えている。フロントカバー2、リアカバー3、トップカバー4、及びドア部材6によりカメラ装置1のハウジングが構成されている。
【0011】
フロントカバー2にはファインダ窓7が形成されており、このファインダ窓7に隣接してフラッシュ窓8が配置されている。また、ファインダ窓7の-Z方向側にはレリーズボタン9が配置されている。トップカバー4には、Y方向に延びる排出スリット4Aが形成されており、この排出スリット4Aから撮影後に現像された写真フィルムが排出されるようになっている。また、図2に示すように、リアカバー3には、ファインダ窓7を通じて前方の被写体の像が結像するファインダ部10が設けられている。撮影者は、このファインダ部10をのぞき込むことによって撮影する被写体及び構図を確認することができる。
【0012】
図3は、カメラ装置1のハウジング内に収容される構成要素の一部を示す斜視図である。図3に示すように、上述したフロントカバー2、リアカバー3、トップカバー4、及びドア部材6によって形成されるハウジングの内部には、矩形枠状のフレーム20が収容されている。このフレーム20の内部空間には、複数の写真フィルムFを収容した略直方体状のフィルムパック30が装填可能となっている。例えば、フィルムパック30は、10枚の写真フィルムを含み、合計で10枚の写真を撮影することができる。図2に示すドア部材6は、リアカバー3に対して回転可能に取り付けられており、ドア部材6を図2に示す状態から図4に示すようにリアカバー3に対して回転させると、リアカバー3の開口3A(図2参照)が開き、この開口3Aを通じてフレーム20の内部空間Sに対してフィルムパック30を出し入れできるようになっている。
【0013】
図3に示すように、フレーム20の側壁25には、撮影時に排出される写真フィルムFをカウントして、フィルムパック30内の写真フィルムFの残枚数を表示するためのカウンタ機構90が設けられている。このカウンタ機構90は、側壁25から-Y方向に延びる複数の支軸21~24と、支軸21(第1の支軸)に取り付けられるカウンタ部材40と、支軸22(第2の支軸)に取り付けられるストッパ部材50と、支軸23(第3の支軸)に取り付けられる回転部材60と、支軸24(第4の支軸)に取り付けられる駆動カム部材70とを含んでいる。カウンタ部材40は、支軸21を中心として回転可能に構成され、ストッパ部材50は、支軸22を中心として回転可能に構成されている。また、回転部材60は、支軸23を中心として回転可能に構成され、駆動カム部材70は、支軸24を中心として回転可能に構成されている。
【0014】
図5Aはカウンタ部材40の斜視図、図5Bは正面図、図5Cは右側面図である。カウンタ部材40は、フレーム20の内部空間Sに装填されたフィルムパック30内の写真フィルムFの残枚数をリアカバー3に形成された窓3B(図2参照)を通して表示するためのものである。図5Aから図5Cに示すように、カウンタ部材40は、Y方向に延びる円筒状の軸受部41と、Y方向に延び、軸受部41よりも径の大きい円筒状の筒部42と、周方向に沿って並んで形成された複数の突起47(第1の突起)を含む第1の係合部43と、周方向に沿って並んで形成された複数の突起48(第2の突起)を含む第2の係合部44と、筒部42の半径方向内側に配置されたバネ受け45とを有している。軸受部41にはフレーム20の支軸21が挿通され、軸受部41によって支軸21を受けることでカウンタ部材40が支軸21を中心として回転できるようになっている。
【0015】
図5Cに示すように、第1の係合部43のそれぞれの突起47は、基部47Aから接線方向に対して比較的小さな角度で立ち上がる傾斜面47Bと、傾斜面47Bの頂部47Cから接線方向に対して傾斜面47Bの立ち上がり角度よりも大きな角度で立ち下がる係合面47Dとを含んでいる。同様に、第2の係合部44のそれぞれの突起48は、基部48Aから接線方向に対して比較的小さな角度で立ち上がる傾斜面48Bと、傾斜面48Bの頂部48Cから接線方向に対して傾斜面48Bの立ち上がり角度よりも大きな角度で立ち下がる係合面48Dとを含んでいる。第2の係合部44は、Y方向において筒部42と第1の係合部43との間に位置しており、第1の係合部43よりも半径方向外側に位置している。
【0016】
筒部42の外周面42Aは、周方向に沿って表示が変化する表示面として機能し、本実施形態では、フィルムパック30内の写真フィルムFの残枚数を表す数字や記号などの表示(図示せず)が周方向に沿って順番に形成されている。このような表示は、例えばエンボスや印刷、シールなどによって形成することができる。
【0017】
バネ受け45とフレーム20に形成されたバネ受け26(図3参照)との間には、カウンタ部材40に対して支軸21を中心として図5Cにおいて矢印で示す方向に付勢力P1が作用するように圧縮された状態でねじりコイルバネ81(第1の付勢部材)が架け渡されている。以下、支軸21を中心として付勢力P1が作用する方向を「第1の回転方向」という。カウンタ部材40に外力が加わっていない状態では、このねじりコイルバネ81の付勢力P1によって、カウンタ部材40は、軸受部41の外側に設けられた規制片46がフレーム20の側壁25に形成された突起(図示せず)に当接するまで第1の回転方向に回転する。以下、カウンタ部材40の規制片46がフレーム20の突起に当接するまで第1の回転方向に回転したカウンタ部材40の位置を「カウンタ停止位置」という。
【0018】
図6Aはストッパ部材50の斜視図、図6Bは右側面図、図6Cは左側面図である。図6Aから図6Cに示すように、ストッパ部材50は、Y方向に延びる円筒状の軸受部51と、カウンタ部材40の第1の係合部43の突起47に係合可能な係合爪52と、軸受部51と係合爪52とを接続するように軸受部51から延びる接続部53と、接続部53から+Y方向に延びる第1の接触片54(第1の接触部)と、接続部53から-X方向に延びる腕部55と、腕部55の先端から+Y方向に延びる第2の接触片56(第2の接触部)と、接続部53から-Y方向に延びるバネ受け57とを有している。軸受部51にはフレーム20の支軸22が挿通され、軸受部51によって支軸22を受けることでストッパ部材50が支軸22を中心として回転できるようになっている。
【0019】
バネ受け57とフレーム20に形成されたバネ受け27(図2参照)との間には、ストッパ部材50に対して支軸22を中心として図6Cにおいて矢印で示す方向に付勢力P2が作用するように圧縮された状態でねじりコイルバネ82(第2の付勢部材)が架け渡されている。以下、支軸22を中心として付勢力P2が作用する方向を「第2の回転方向」という。ストッパ部材50に外力が加わっていない状態では、このねじりコイルバネ82の付勢力P2によって、ストッパ部材50は、接続部53の側面53Aがフレーム20のバネ受け27に当接するまで第2の回転方向に回転する。以下、ストッパ部材50の接続部53の側面53Aがフレーム20のバネ受け27に当接するまで回転したストッパ部材50の位置を「ストッパ停止位置」という。
【0020】
ここで、図4に示すように、フレーム20の側壁25には、ストッパ部材50の第1の接触片54が挿通される開口28が形成されており、この開口28からストッパ部材50の第1の接触片54がフレーム20の内部空間Sに向けて突出している。図7は、ストッパ部材50とフィルムパック30及びドア部材6との関係を示す斜視図であり、理解を容易にするためにストッパ部材50、フィルムパック30、及びドア部材6以外の図示は省略している。図7に示すように、フレーム20の内部空間にフィルムパック30が装填されている状態では、フレーム20の側壁25の開口28から内部空間に突出するストッパ部材50の第1の接触片54がフィルムパック30の縁部31に接触するようになっている。したがって、ストッパ部材50の第1の接触片54はフィルムパック30の縁部31によって+X方向に押されており、これによりストッパ部材50には、上述したねじりコイルバネ82の付勢力P2に抗して支軸22を中心として第2の回転方向とは反対の方向に作用する力が作用する。この力によってストッパ部材50は、ストッパ停止位置から支軸22を中心として第2の回転方向とは反対の方向に回転した状態となる。
【0021】
また、図7に示すように、ドア部材6が閉じられている状態では、ストッパ部材50の第2の接触片56がドア部材6に形成された当接部6Aに接触するようになっている。したがって、ストッパ部材50の第2の接触片56はドア部材6の当接部6Aによって+X方向に押されており、これによりストッパ部材50には、上述したねじりコイルバネ82の付勢力P2に抗して支軸22周りに第2の回転方向とは反対の方向に作用する力が作用する。この力によってストッパ部材50は、ストッパ停止位置から支軸22を中心として第2の回転方向とは反対の方向に回転した状態となる。
【0022】
このように、本実施形態におけるストッパ部材50の第1の接触片54は、フレーム20の内部空間に装填されるフィルムパック30から第2の回転方向とは反対の方向に作用する力を受け、第2の接触片56は、リアカバー3の開口3Aを閉じるドア部材6から第2の回転方向とは反対の方向に作用する力を受けるようになっている。したがって、ストッパ部材50の第1の接触片54及び第2の接触片56は、フィルムパック30及びドア部材6からそれぞれ第2の回転方向とは反対の方向に作用する力を受ける受力部として作用する。
【0023】
上述したように、フレーム20の内部空間にフィルムパック30が装填されるか、あるいは、ドア部材6が閉じられると、ストッパ部材50は、フィルムパック30又はドア部材6からねじりコイルバネ82の付勢力P2に抗する力を受け、ストッパ停止位置から第2の回転方向とは反対側に回転した状態となる。以下、この状態でのストッパ部材50の位置を「ストッパ作動位置」という。
【0024】
図8は、ストッパ作動位置にあるストッパ部材50とカウンタ部材40とを示す斜視図である。上述したように、カウンタ部材40はねじりコイルバネ81の付勢力P1によって第1の回転方向に付勢されているが、ストッパ部材50がストッパ作動位置にあるときは、図8に示すように、ストッパ部材50の係合爪52がカウンタ部材40の第1の係合部43の突起47の係合面47Dに係合するようになっている。これにより、カウンタ部材40の第1の回転方向への回転が規制される。
【0025】
図9Aは回転部材60の斜視図、図9Bは左側面図、図9Cは背面図である。図9Aから図9Cに示すように、回転部材60は、フレーム20の支軸23が挿入される軸受部61と、軸受部61の半径方向外側に形成されたフランジ部62と、フランジ部62から半径方向外側に延びる外縁部63と、外縁部63の+Y方向側で周方向に沿って並んで形成された複数の外歯64と、外歯64の一部を-Y方向に延長することにより形成された駆動ギア部65と、周方向において駆動ギア部65に隣接する位置で外縁部63から-Y方向に突出する作動突起66とを有している。軸受部61にはフレーム20の支軸23が挿通され、軸受部61によって支軸23を受けることで回転部材60が支軸23を中心として回転できるようになっている。
【0026】
外歯64は、モータ(図示せず)により駆動される歯車(図示せず)と噛合しており、モータを駆動源として回転部材60が支軸23を中心として回転するようになっている。このモータは、カメラ装置1による撮影動作に連動して、例えば撮影後に駆動され、回転部材60を回転させることで、以下に述べるカウンタ機構90の作動に加え、他の機構(例えばフィルムパック30内から写真フィルムFを取り出す機構)の作動を行うことが可能になっている。
【0027】
図10Aは駆動カム部材70の斜視図、図10Bは左側面図、図10Cは正面図である。図10Aから図10Cに示すように、駆動カム部材70は、Y方向に延びる円筒状の軸受部71と、軸受部71の-Y方向側に位置する板状部72と、板状部72から周方向に沿って所定の間隔で半径方向外側に突出する複数の歯を含む歯部74と、歯部74に対して周方向に隣接して形成される待避部75と、待避部75の略中央に位置する係合片76と、軸受部71から半径方向外側に延びる爪状のカム部73とを有している。軸受部71にはフレーム20の支軸24が挿通され、軸受部71によって支軸24を受けることで駆動カム部材70が支軸24を中心として回転できるようになっている。
【0028】
待避部75は、回転部材60の外縁部63から離間して外縁部63に対向する面を有しており、後述するように回転部材60から離間して回転部材60を通過させることができるようになっている。また、係合片76は、板状部72から-Y方向側に突出するとともに、半径方向外側に延びており、後述するように回転部材60の作動突起66に係合できるようになっている。カム部73は、駆動カム部材70が支軸24を中心として回転することで、後述するようにカウンタ部材40の第2の係合部44に係合するようになっている。
【0029】
図11は、回転部材60と駆動カム部材70とを示す斜視図である。図11に示すように、Y方向における駆動カム部材70の歯部74及び待避部75の位置は、Y方向における回転部材60の外縁部63の位置と略同一となっている。図11に示すように、駆動カム部材70の待避部75は、回転部材60の外縁部63(及び駆動ギア部65)の外周面から離間して外縁部63(及び駆動ギア部65)に対面するように構成されており、駆動カム部材70の待避部75が回転部材60の外縁部63(及び駆動ギア部65)の外周面に対面している状態では、待避部75と回転部材60とが離間しているため、回転部材60は、駆動カム部材70に作用することなく駆動カム部材70の近傍を通過する。
【0030】
一方で、Y方向において回転部材60の外縁部63と同じ高さに駆動ギア部65が存在しているため、駆動カム部材70の歯部74は、回転部材60の駆動ギア部65に噛合できるようになっている。駆動カム部材70の歯部74と回転部材60の駆動ギア部65とが噛合している間は、回転部材60が回転すると、駆動カム部材70が支軸24を中心として回転するようになっている。
【0031】
また、Y方向における駆動カム部材70の係合片76の位置は、Y方向における回転部材60の作動突起66の位置と略同一となっている。したがって、回転部材60の回転に伴って、駆動カム部材70の係合片76が回転部材60の作動突起66に係合するようになっている。この駆動カム部材70の係合片76と回転部材60の作動突起66との係合によって、回転部材60の回転に伴い、駆動カム部材70が支軸24を中心として回転するようになっている。
【0032】
図12Aは、撮影前のカウンタ機構90を模式的に示す図である。撮影を行うときは、フレーム20の内部空間にフィルムパック30が装填され、ドア部材6が閉じられているため、図12Aに矢印で示すように、ストッパ部材50は、フィルムパック30及びドア部材6によってそれぞれ+X方向に押され、ねじりコイルバネ82(図3参照)の付勢力P2に抗して図12Aに示すストッパ作動位置に保持される。
【0033】
ストッパ部材50がストッパ作動位置にあるときは、ストッパ部材50の係合爪52がカウンタ部材40の第1の係合部43の突起47のうちの1つの係合面47Dに係合するため、カウンタ部材40の第1の回転方向(図12Aにおいて反時計回り)への回転がストッパ部材50の係合爪52により規制され、カウンタ部材40の位置が保持される。例えば、カウンタ部材40の筒部42の外周面42A上の「10」の表示がリアカバー3の窓3Bから見える位置でカウンタ部材40が保持される。この「10」の表示は、フィルムパック30内の写真フィルムFの残枚数を示すものであり、カメラ装置1を使用するユーザは、リアカバー3の窓3Bから見える「10」の表示によって、あと10枚写真が撮れることを知ることができる。以下、この図12Aに示す状態を「初期状態」という。
【0034】
図12Aに示すように、この初期状態においては、駆動カム部材70の待避部75が回転部材60の外縁部63に対面しており、駆動カム部材70の歯部74は回転部材60の駆動ギア部65と噛合していない。したがって、駆動カム部材70は、回転部材60の回転の影響を受けずに図12Aに示す位置で静止している。
【0035】
ユーザがレリーズボタン9を押すと、撮影動作が開始され、フィルムパック30内の写真フィルムFに露光が行われて撮影が行われる。撮影後、モータ(図示せず)が駆動されることで回転部材60が支軸23を中心として(図12Aにおいて時計回りに)回転する。この回転部材60の回転により図示しない機構が駆動され、フィルムパック30内から撮影後の写真フィルムFが+Z方向に移動され、トップカバー4の排出スリット4A(図1参照)から撮影後の写真フィルムが排出される。
【0036】
初期状態においては駆動カム部材70の待避部75が回転部材60の外縁部63に対面しているため、回転部材60が初期状態から時計回りに回転し始めても、回転部材60は、駆動カム部材70の待避部75の近傍を通過し、しばらくは駆動カム部材70が静止したままとなる。
【0037】
さらに回転部材60が時計回りに回転すると、回転部材60の作動突起66が駆動カム部材70の係合片76に係合する。この駆動カム部材70の係合片76と回転部材60の作動突起66との係合により、駆動カム部材70は、支軸24を中心として図12Aにおいて反時計回りに回転する。ここで、駆動カム部材70の待避部75の時計回り側には待避部75に隣接して歯部74が形成され、回転部材60の作動突起66の反時計回り側には作動突起66に隣接して駆動ギア部65が形成されているため、駆動カム部材70が反時計回りに回転すると、図12Bに示すように、駆動カム部材70の歯部74と回転部材60の駆動ギア部65とが噛合するようになる。これにより、回転部材60の時計回りの回転に伴って、駆動カム部材70が反時計回りに回転する。
【0038】
このように駆動カム部材70が反時計回りに回転すると、図12Cに示すように、やがて駆動カム部材70のカム部73がカウンタ部材40の第2の係合部44の突起48のうちの1つの係合面48Dに係合する。この状態で駆動カム部材70がさらに反時計回りに回転することで、カウンタ部材40が、ねじりコイルバネ81の付勢力P1に抗して支軸21を中心として時計回りに回転する。
【0039】
カウンタ部材40が図12Cに示す状態から時計回りに回転すると、カウンタ部材40の第1の係合部43の突起47(突起47-1)の係合面47Dに係合していたストッパ部材50の係合爪52は、隣接する突起47-2の傾斜面47Bに摺接しつつ、この突起47-2の頂部47Cを乗り越えて図12Dに示すように係合面47Dに係合する。したがって、カウンタ部材40は、支軸21を中心として隣接する突起47(47-1,47-2)間の角距離だけ時計回りに回転した位置に保持される。このとき、リアカバー3の窓3Bから見える位置には、カウンタ部材40の筒部42の外周面42A上の表示「9」が移動しており、ユーザは、この窓3Bから見える「9」の表示によって、あと9枚写真が撮れることを知ることができる。このように、本実施形態における回転部材60及び駆動カム部材70は、カウンタ部材40を第1の回転方向とは反対の方向(図12C及び図12Dにおける時計回り)に回転するように構成される駆動部として機能する。
【0040】
一方、駆動カム部材70は、図12Dに示すように、歯部74と回転部材60の駆動ギア部65との噛合によって回転部材60とともに回転し続ける。ここで、回転部材60及び駆動カム部材70は、図12Eに示すように、駆動カム部材70の歯部74と回転部材60の駆動ギア部65との噛合が終了するタイミングで、駆動カム部材70の歯部74に隣接する待避部75が回転部材60の駆動ギア部65に隣接する外縁部63に対面するように構成されている。したがって、駆動カム部材70及び回転部材60の回転に伴い、駆動カム部材70の歯部74と回転部材60の駆動ギア部65との噛合が終了すると、図12Eに示すように、駆動カム部材70の待避部75が回転部材60の外縁部63に対面し、回転部材60は駆動カム部材70の待避部75から離れた位置を通過することになるため、駆動カム部材70は回転を停止してその位置に静止する。回転部材60は、モータの駆動により引き続き回転して、所定の待機位置(図12Aに示す位置)まで回転する。
【0041】
このように、本実施形態のカウンタ機構90によれば、撮影動作が終了する度に、回転部材60を回転させることでカウンタ部材40を所定の角度だけ回転させることができ、リアカバー3の窓3Bにフィルムパック30内の写真フィルムFの残枚数を表示させることが可能となる。
【0042】
ここで、例えば、フィルムパック30内の写真フィルムFをすべて使い切ったときなどには、フィルムパック30を新しいものに交換することになるが、その場合には、図4に示すようにドア部材6を開けて、リアカバー3の開口3Aを通じてフィルムパック30がフレーム20の内部空間Sから取り出される。フィルムパック30が取り出されると、ストッパ部材50の第1の接触片54がフィルムパック30の縁部31(図7参照)によって+X方向に押されなくなり、また、第2の接触片56がドア部材6の当接部6A(図7参照)によって押されなくなる。このため、ストッパ部材50は、ねじりコイルバネ82の付勢力P2によって、ストッパ停止位置まで支軸22を中心として第2の回転方向(図12Aにおいて反時計回り)に回転する。これにより、ストッパ部材50の係合爪52がカウンタ部材40の第1の係合部43から半径方向外側に離れて、ストッパ部材50の係合爪52とカウンタ部材40の第1の係合部43との係合が外れる。上述したように、カウンタ部材40は、ねじりコイルバネ81によって第1の回転方向(図12Aにおいて反時計回り)に付勢されているため、ストッパ部材50の係合爪52とカウンタ部材40の第1の係合部43との係合が外れると、ねじりコイルバネ81の付勢力P1によって、カウンタ停止位置まで支軸21を中心として第1の回転方向に回転する。このようにして、カウンタ部材40をカウンタ停止位置(初期位置)に戻すことで、リアカバー3の窓3Bから見える表示を例えば「S」などの初期状態を示す文字に戻すことができる。したがって、カメラ装置1を使用するユーザは、リアカバー3の窓3Bから見える「S」の表示により、フィルムパック30が未装填又は未使用であることを知ることができる。
【0043】
このように、本実施形態によれば、回転部材60の回転によって駆動カム部材70のカム部73をカウンタ部材40の第2の係合部44の突起48(第2の突起)に係合させることで、カウンタ部材40を第1の回転方向とは反対の方向に回転させることができる。カウンタ部材40の回転後は、ストッパ部材50の係合爪52がカウンタ部材40の第1の係合部43の突起47に係合することでカウンタ部材40をその回転位置に保持することができる。したがって、所望のタイミングで回転部材60を回転させることで、リアカバー3の窓3Bから見えるカウンタ部材40の表示を変化させることができる。このように、LCDパネルや回路基板などの高価な部品を必要とすることなく、安価かつコンパクトな構成で所望のカウント表示を実現することができる。
【0044】
ここで、カウンタ部材40とドア部材6との間にバネを配置することで、カウンタ部材40にバネの力を作用させてカウンタ部材40の位置を保持することも考えられるが、そのような場合には、カメラ装置1が落下した際や長時間高温環境下に置かれた際にドア部材6が変形してバネによる付勢力が弱まってしまうおそれがある。これに対して、本実施形態のカウンタ機構90では、ストッパ部材50の受力部(第1の接触片54及び第2の接触片56)がフィルムパック30及びドア部材6の少なくとも一方から受けた力によって、係合爪52をカウンタ部材40の第1の係合部43の突起47(第1の突起)に係合させ、カウンタ部材40の第1の回転方向への回転を規制することができる。このため、カメラ装置1の落下や高温環境によりドア部材6が変形しても、受力部はフィルムパック30又はドア部材6から力を受け続けるので、カウンタ部材40の回転を安定して規制し続けることが可能である。
【0045】
また、上述した実施形態では、図8に示すように、ストッパ部材50の軸受部51と係合爪52とを接続する接続部53が、軸受部51からカウンタ部材40の第1の係合部43の外周に沿って延びている。このように、軸受部51からカウンタ部材40の第1の係合部43の外周に沿って延びる接続部53によって軸受部51と係合爪52とを接続することによって、ストッパ部材50の係合爪52がカウンタ部材40の第1の係合部43の突起47の頂部47Cを乗り越える際に生じる音を低減することができる。
【0046】
上述した実施形態では、ストッパ部材50の受力部が、フィルムパック30によって押される第1の接触片54と、ドア部材6によって押される第2の接触片56とを含んでいる例を説明したが、ストッパ部材50の受力部は、これらの接触片(接触部)のうちいずれか一方のみを含んでいてもよい。
【0047】
また、上述した実施形態では、カウンタ部材40の第1の係合部43と第2の係合部44とを別個に形成しているが、第1の係合部43と第2の係合部44とを周方向に連続させて一体的に形成することも可能である。
【0048】
上述の実施形態におけるカウンタ機構90は、フィルムパック30内の写真フィルムFの残枚数を表示するものとしているが、写真フィルムFの残枚数以外のカウント表示のためにカウンタ機構90を用いてもよい。したがって、そのような場合には、カメラ装置1は、ドア部材6やフィルムパック30を含んでいる必要はない。
【0049】
以上述べたように、本発明に係るカメラ装置は、以下のような構成を採用することが可能である。
【0050】
[構成1]
内部に装填される写真フィルムパックを出し入れするための開口を開閉可能なドア部材を含むハウジングと、
前記ハウジングの内部に収容されるフレームと、
前記フレームに形成された第1の支軸を中心として回転可能なカウンタ部材であって、
周方向に沿って表示が変化する表示面と、
前記周方向に沿って並んで形成された複数の第1の突起を含む第1の係合部と
を有するカウンタ部材と、
前記カウンタ部材を前記第1の支軸周りに第1の回転方向に付勢する第1の付勢部材と、
前記カウンタ部材を前記第1の回転方向とは反対の方向に回転するように構成される駆動部と、
前記フレームに形成された第2の支軸周りに回転可能なストッパ部材と、
前記ストッパ部材を前記第2の支軸周りに第2の回転方向に付勢する第2の付勢部材と
を備え、
前記ストッパ部材は、
前記ハウジングの内部に装填される前記写真フィルムパック及び前記開口を閉じる前記ドア部材の少なくとも一方から前記第2の回転方向とは反対の方向に作用する力を受ける受力部と、
前記受力部が受ける力により前記カウンタ部材の前記第1の係合部の前記第1の突起に係合して前記カウンタ部材の前記第1の回転方向への回転を規制可能な係合爪と
を有する、
カメラ装置。
【0051】
[構成2]
前記受力部は、前記写真フィルムパックによって押される第1の接触部を含む、構成1に記載のカメラ装置。
【0052】
[構成3]
前記受力部は、前記ドア部材によって押される第2の接触部を含む、構成1又は構成2に記載のカメラ装置。
【0053】
[構成4]
前記ストッパ部材は、
前記第2の支軸を受ける軸受部と、
前記軸受部から前記カウンタ部材の前記第1の係合部の外周に沿って延びて前記軸受部と前記係合爪とを接続する接続部と
をさらに有する、構成1から構成3のいずれかに記載のカメラ装置。
【0054】
[構成5]
前記駆動部は、撮影動作に連動して前記カウンタ部材を回転するように構成される、構成1から構成4のいずれかに記載のカメラ装置。
【0055】
[構成6]
前記カウンタ部材は、前記周方向に沿って並んで形成された複数の第2の突起を含む第2の係合部をさらに有し、
前記駆動部は、
前記フレームに形成された第3の支軸周りに回転する回転部材であって、周方向に沿って形成される駆動ギア部を有する回転部材と、
前記フレームに形成された第4の支軸周りに回転する駆動カム部材であって、
前記回転部材の前記駆動ギア部と噛合可能な歯部と、
前記カウンタ部材の前記第2の係合部に係合して前記カウンタ部材を前記第1の回転方向とは反対の方向に回転させるカム部と
を有する駆動カム部材と
を有する、構成1から構成5のいずれかに記載のカメラ装置。
【0056】
[構成7]
前記回転部材は、前記駆動ギア部に隣接する位置に形成される作動突起をさらに有し、
前記駆動カム部材は、
前記回転部材の前記作動突起に係合可能な係合片と、
前記歯部に対して周方向に隣接して形成される待避部であって、前記回転部材から離間して前記回転部材を通過させることが可能な待避部と
を含む、
構成6に記載のカメラ装置。
【0057】
[構成8]
前記カウンタ部材の前記表示面には、前記ハウジングの内部に装填された前記写真フィルムパック内の写真フィルムの残枚数を表す表示が前記周方向に沿って順番に形成されている、構成1から構成7のいずれかに記載のカメラ装置。
【0058】
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0059】
1 カメラ装置
2 フロントカバー
3 リアカバー
3A 開口
3B 窓
4 トップカバー
5 レンズ鏡筒
6 ドア部材
6A 当接部
20 フレーム
21 (第1の)支軸
22 (第2の)支軸
23 (第3の)支軸
24 (第4の)支軸
25 側壁
26,27 バネ受け
28 開口
30 フィルムパック
31 縁部
40 カウンタ部材
41 軸受部
42 筒部
42A 外周面
43 第1の係合部
44 第2の係合部
45 バネ受け
46 規制片
47 (第1の)突起
47A 基部
47B 傾斜面
47C 頂部
47D 係合面
48 (第2の)突起
48A 基部
48B 傾斜面
48C 頂部
48D 係合面
50 ストッパ部材
51 軸受部
52 係合爪
53 接続部
54 第1の接触片(第1の接触部)
56 第2の接触片(第2の接触部)
60 回転部材
61 軸受部
63 外縁部
64 外歯
65 駆動ギア部
66 作動突起
70 駆動カム部材
71 軸受部
73 カム部
74 歯部
75 待避部
76 係合片
81 ねじりコイルバネ(第1の付勢部材)
82 ねじりコイルバネ(第2の付勢部材)
90 カウンタ機構
F 写真フィルム
S 内部空間
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E