IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 出光興産株式会社の特許一覧

特開2024-116468道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム
<>
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図1
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図2
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図3
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図4
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図5
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図6
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図7
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図8
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図9
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図10
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図11
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図12
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図13
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図14
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図15
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図16
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図17
  • 特開-道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116468
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20240821BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20240821BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20240821BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20240821BHJP
【FI】
G08G1/00 J
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022103
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000183646
【氏名又は名称】出光興産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 有里
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC04
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF33
(57)【要約】
【課題】撮影画像を効率的に取得し処理負荷を低減する。
【解決手段】車両8に搭載の撮影部209により撮影された道路の撮影画像に基づき道路の損傷を判定する損傷判定手段20を備え、対象道路に関する情報を記憶する道路情報記憶手段11と、車両8の位置情報を取得する車両位置情報取得手段12と、対象道路の位置情報及び車両8の位置情報に基づき車両8が走行した走行道路を特定する走行道路特定手段13と、走行道路について前記撮影が実行された時期を調査時期として記憶する調査時期記憶手段15と、指定頻度を記憶する指定頻度記憶手段14と、調査時期と指定頻度とに基づいて特定道路を判定する特定道路判定手段17と、対象車両が特定道路を走行しているか否かを判定する対象車両走行判定手段18と、対象車両が特定道路を走行していると判定された場合対象車両に搭載の撮影部209に撮影を実行させる撮影制御手段19と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されている撮影手段により撮影された道路の撮影画像に基づき前記道路の損傷を判定する損傷判定手段を備えた道路保全システムにおいて、
対象道路の位置情報を記憶する道路情報記憶手段と、
前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得手段と、
前記対象道路の位置情報及び前記車両の位置情報に基づき、前記車両が走行した走行道路を特定する走行道路特定手段と、
前記走行道路について前記撮影が実行された撮影時期を調査時期として記憶する調査時期記憶手段と、
指定頻度を記憶する指定頻度記憶手段と、
前記調査時期と前記指定頻度とに基づいて、特定道路を判定する特定道路判定手段と、
対象車両が前記特定道路を走行しているか否かを判定する対象車両走行判定手段と、
前記対象車両が前記特定道路を走行していると判定された場合、前記対象車両に搭載されている前記撮影手段に撮影を実行させる撮影制御手段と、を備えた
ことを特徴とする道路保全システム。
【請求項2】
前記特定道路の位置情報及び前記対象車両の位置情報に基づいて、前記特定道路と前記対象車両との距離を特定する距離特定手段を、備え、
前記撮影制御手段は、
前記特定道路と前記対象車両との距離が特定距離の場合、前記対象車両に搭載されている前記撮影手段に撮影を実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の道路保全システム。
【請求項3】
前記撮影制御手段は、
前記特定道路と前記対象車両との距離が前記特定距離よりも長い特別距離である場合、前記撮影手段に撮影を実行させない
ことを特徴とする請求項2に記載の道路保全システム。
【請求項4】
前記対象車両の位置情報に基づいて、前記対象車両が特定道路と隣接する近隣道路に位置することを判定する近隣道路判定手段を、備え、
前記撮影制御手段は、前記近隣道路判定手段により前記対象車両が前記近隣道路に位置することが判定された場合、前記対象車両に搭載されている前記撮影手段に撮影を実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の道路保全システム。
【請求項5】
前記撮影制御手段は、前記近隣道路判定手段により前記対象車両が前記近隣道路に位置することが判定された場合、前記撮影手段に撮影を実行させない
ことを特徴とする請求項4に記載の道路保全システム。
【請求項6】
前記車両に搭乗する利用者の端末機器には、測位手段と前記撮影手段と表示手段とが備えられ、
前記車両位置情報取得手段は、
前記測位手段により取得された前記端末機器の位置情報に基づいて前記車両の位置情報を取得可能であり、
前記端末機器を車両に設置することで、前記撮影手段に、前記車両が走行する道路を撮影させることが可能であり、
前記表示手段に、前記特定道路判定手段により判定された前記特定道路を表示させることが可能である
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の道路保全システム。
【請求項7】
調査時期には、前記走行道路を車両が走行した走行時期、又は、前記損傷判定手段が実行された判定時期が含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載の道路保全システム。
【請求項8】
車両に搭載されている撮影手段により撮影された道路の撮影画像に基づき前記道路の損傷を判定する損傷判定ステップを有する道路保全方法において、
対象道路の位置情報を記憶するステップと、
前記車両の位置情報を取得するステップと、
前記対象道路の位置情報及び前記車両の位置情報に基づき、前記車両が走行した走行道路を特定するステップと、
前記走行道路について前記撮影が実行された撮影時期を調査時期として記憶するステップと、
指定頻度を記憶するステップと、
前記調査時期と前記指定頻度とに基づいて、特定道路を判定するステップと、
対象車両が前記特定道路を走行しているか否かを判定する対象車両走行判定ステップと、
前記対象車両が前記特定道路を走行していると判定された場合、前記対象車両に搭載されている前記撮影手段に撮影を実行させるステップと、を有する
ことを特徴とする道路保全方法。
【請求項9】
車両に搭載されている撮影手段により撮影された道路の撮影画像に基づき前記道路の損傷を判定する損傷判定手段を備えたコンピュータを、
対象道路の位置情報を記憶する道路情報記憶手段、
前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得手段、
前記対象道路の位置情報及び前記車両の位置情報に基づき、前記車両が走行した走行道路を特定する走行道路特定手段、
前記走行道路について前記撮影が実行された撮影時期を調査時期として記憶する調査時期記憶手段、
指定頻度を記憶する指定頻度記憶手段、
前記調査時期と前記指定頻度とに基づいて、特定道路を判定する特定道路判定手段、
対象車両が前記特定道路を走行しているか否かを判定する対象車両走行判定手段、
前記対象車両が前記特定道路を走行していると判定された場合、前記対象車両に搭載されている前記撮影手段に撮影を実行させる撮影制御手段、として機能させる
ことを特徴とする道路保全プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の撮影画像に基づき道路の損傷を判定、検知、解析する道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラで道路を撮影し、撮影画像に対する画像認識に基づいて道路に損傷が有ることを検出する技術が知られている。
例えば、車両に搭載したカメラで車両を走行させながら道路を撮影することで撮影画像を取得し、当該撮影画像に対し学習済みモデルを用いて道路の損傷を判定する技術が知られている(例えば特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-124663号公報
【特許文献2】特許第7025080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術には、改良の余地があった。
従来の技術は、ある道路を車両が走行して損傷を検知した場合でも、頻度が考慮されていなため、必要以上の頻度でその道路を走行して損傷を検知するという、意味がない検知が行われていた。
また、このように意味がない検知により取得したデータも解析の対象となってしまい、無駄なデータ処理により負荷が高まることも問題であった。
【0005】
本発明は、以上のような事情に鑑みなされたものであり、頻度を加味した撮影制御を実行する道路保全システム、道路保全方法、及び道路保全プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る道路保全システムは、車両に搭載されている撮影手段により撮影された道路の撮影画像に基づき前記道路の損傷を判定する損傷判定手段を備えた道路保全システムにおいて、対象道路の位置情報を記憶する道路情報記憶手段と、前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得手段と、前記対象道路の位置情報及び前記車両の位置情報に基づき、前記車両が走行した走行道路を特定する走行道路特定手段と、前記走行道路について前記撮影が実行された撮影時期を調査時期として記憶する調査時期記憶手段と、指定頻度を記憶する指定頻度記憶手段と、前記調査時期と前記指定頻度とに基づいて、特定道路を判定する特定道路判定手段と、対象車両が前記特定道路を走行しているか否かを判定する対象車両走行判定手段と、前記対象車両が前記特定道路を走行していると判定された場合、前記対象車両に搭載されている前記撮影手段に撮影を実行させる撮影制御手段と、を備えるようにしている。
【0007】
また、本発明の他の一態様に係る道路保全方法は、車両に搭載されている撮影手段により撮影された道路の撮影画像に基づき前記道路の損傷を判定する損傷判定ステップを有する道路保全方法において、対象道路の位置情報を記憶するステップと、前記車両の位置情報を取得するステップと、前記対象道路の位置情報及び前記車両の位置情報に基づき、前記車両が走行した走行道路を特定するステップと、前記走行道路について前記撮影が実行された撮影時期を調査時期として記憶するステップと、指定頻度を記憶するステップと、前記調査時期と前記指定頻度とに基づいて、特定道路を判定するステップと、対象車両が前記特定道路を走行しているか否かを判定する対象車両走行判定ステップと、前記対象車両が前記特定道路を走行していると判定された場合、前記対象車両に搭載されている前記撮影手段に撮影を実行させるステップと、を有するようにしてある。
【0008】
また、本発明の他の一態様に係る道路保全プログラムは、車両に搭載されている撮影手段により撮影された道路の撮影画像に基づき前記道路の損傷を判定する損傷判定手段を備えたコンピュータを、対象道路の位置情報を記憶する道路情報記憶手段、前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得手段、前記対象道路の位置情報及び前記車両の位置情報に基づき、前記車両が走行した走行道路を特定する走行道路特定手段、前記走行道路について前記撮影が実行された撮影時期を調査時期として記憶する調査時期記憶手段、指定頻度を記憶する指定頻度記憶手段、前記調査時期と前記指定頻度とに基づいて、特定道路を判定する特定道路判定手段、対象車両が前記特定道路を走行しているか否かを判定する対象車両走行判定手段、前記対象車両が前記特定道路を走行していると判定された場合、前記対象車両に搭載されている前記撮影手段に撮影を実行させる撮影制御手段、として機能させるようにしてある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、必要な撮影画像を効率的に取得し、損傷の解析に係るデータ処理の負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る道路保全システムの概略図である。
図2】本実施形態に係るサーバのハードウェア構成図である。
図3】スマホのハードウェア構成図である。
図4】スマホの設置態様を示す図である。
図5】サーバ等の機能ブロック図である。
図6】管轄道路マップの一例を示す図である。
図7】管轄道路情報の一例を示す図である。
図8】走行DBに格納される走行位置データ等を示す図である。
図9】調査管理DBに格納される指定頻度を示す図である。(a)は路線毎の指定頻度であり、(b)はリンクID毎の指定頻度である。
図10】調査管理DBに格納される調査管理情報を示す図である。
図11】未調査道路判定を説明するための具体例を示す図である。(a)は路線名:bcdに対する判定方法及び判定結果を示す図である。(b)は路線名:cdeに対する判定方法及び判定結果を示す図である。
図12図11において例示した未調査道路判定の判定結果に基づき更新された調査管理情報を示す図である。
図13】損傷DBに格納される情報を示す図である。(a)は損傷疑い画像情報を示す図であり、(b)は詳細損傷データを示す図である。
図14】(a)は調査画像DBに格納される調査画像データを示す図であり、(b)は外部装置に格納されるユーザー情報を示す図である。
図15】未調査道路マップを示す図である。
図16】道路保全方法における処理手順を示すフロー図である。
図17】従来システムを利用した本発明の道路保全システムの概略図である。
図18図17に示す道路保全システムにおける処理手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の道路保全システムの好ましい実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本実施形態に係る道路保全システムの構成図である。
同図に示すように、本実施形態の道路保全システムは、サーバ1、調査管理DB61、調査画像DB62、走行DB71、損傷DB72、及び、車両8に設置されたスマホ2を備え、これらがインターネット9によって通信可能に接続されて構成される。
このような構成の道路保全システムにおいて、サーバ1は、車両8に設置されたスマホ2で撮影した道路の撮影画像に基づいて道路の損傷を判定・検知・解析する機能を備える。
【0013】
図2は、サーバ1のハードウエア構成図である。
同図に示すように、サーバ1は、制御部101、RAM102、ROM103、記憶部104、入力装置105、表示装置106、及び、通信IF107を備えている。
これらの構成要素はシステムバスで接続され、システムバスを介してデータのやり取りが行われる。
【0014】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)や中央処理装置とも呼ばれ、コンピュータの中心的な処理を行う部位であり、各装置の制御やデータの計算や加工を行う。RAM(Random Access Memory)102は、メモリ装置の一種で、データの消去や書き換えが可能なものである。ROM(Read Only Memory)103は、半導体などを用いたメモリ装置の一種で、データ書き込みは製造時1回のみで、利用時には記録されたデータの読み出しのみできるものである。記憶部104は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)からなる情報の記憶手段である。入力装置105は、ユーザーがコンピュータに対して操作指示を行うため、あるいは、文字等を入力するために使用され、具体的には、キーボード、マウス等で構成される。表示装置106は、例えば液晶ディスプレイ等で構成される表示部である。通信IF(Interface)107は、所定の通信規格に従って他の装置と通信するための装置であり、例えばNIC(Network Interface Card)を含む。通信IFはインターネット9との接続インタフェースである。
制御部101は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより各部を制御する。
なお、入力装置105及び表示装置106は必須の構成要素でなくてもよい。
【0015】
スマホ2は、本発明の端末機器の一例であり、利用者が車両8を運転する際、車内に設置して使用される。
なお、車両8は、一般ユーザが使用する一般車両を想定しているが、タクシー、バス、トラック、貨物自動車、公用車など、企業や公的機関が保有する車両8であってもよい。
図3は、スマホ2のハードウエア構成図である。
同図に示すように、スマホ2は、制御部201、RAM202、ROM203、記憶部204、入力装置205、表示装置206、通信IF207、測位部208、及び、撮影部209を備えている。
これらの構成要素はシステムバスで接続され、システムバスを介してデータのやり取りが行われる。
制御部201、RAM202、ROM203、記憶部204、入力装置205、表示装置206、通信IF207は、サーバ1における制御部101、RAM102、ROM103、記憶部104、入力装置105、表示装置106、通信IF107と同様であるため、これらの説明は省略する。
【0016】
測位部208は、GPSを含むGNSS(Global Navigation Satellite rstem)などの測位手段であり、スマホ2の現在の位置情報(緯度・経度)を取得する。
なお、測位手段として、移動通信網の基地局、Wi-Fi(登録商標)の親機、ビーコン装置などから発信される電波に基づく公知の測位方法を利用することもできる。
撮影部209は、スマホ2に内蔵される動画又は静止画を撮影可能なカメラ(撮影手段)である。
撮影部209は、例えば、図4に示すように、スマホ2を、ボンネット上に設けたホルダーを介して車内に設置することで、カメラ(撮影部209)が、車両8の前方の道路(路面)を撮影できるようになっている。つまり、撮影部209(撮影手段)は、車両8に搭載されている。
制御部201は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより各部を制御する。後述するアプリは、本プログラムに該当する。
【0017】
図5は、道路保全システムにおけるサーバ1の機能ブロック図である。
同図に示すように、サーバ1の制御部101は、道路情報記憶手段11、車両位置情報取得手段12、走行道路特定手段13、指定頻度記憶手段14、調査時期記憶手段15と、距離特定手段16、特定道路判定手段17、対象車両走行判定手段18、撮影制御手段19、及び、損傷判定手段20を備えている。
なお、道路保全システムにおいては、予めユーザーアカウントが登録されている。
具体的には、ユーザーの識別情報であるユーザー名、スマホ2の識別情報である端末ID、車両8の識別情報である車両IDなどがユーザーアカウントとしてサーバ1の記憶部104に記憶されている。
端末IDは、例えば、スマホ2の電話番号、IMEI(International Mobile Equipment Identifier)、UDID(Unique Device IDentifier)、MACアドレス等を用いることができ、車両IDは、例えば、自動車登録番号、車台番号等を用いることができる。
【0018】
道路情報記憶手段11は、対象道路の位置情報を記憶する。
本実施形態においては、自治体が管轄している管轄道路を対象道路とする。
なお、これに限らず、高速道路その他の道路を対象道路に適用することができる。
対象道路は、DRMデータにより識別可能に管理されている。
DRMデータは、「全国デジタル道路地図データベース(DRMデータベース)」に採用されているデータである。
DRMデータでは、交差点であるノードと、ノードとノードの間の区間であるリンクとが、道路の識別情報になる。
【0019】
図6は、管轄道路マップの一例を示す図である。
道路の識別情報について図6を参照しながら説明する。
同図に示すように、道路は、ノード(交差点又は端点)と、ノードとノードとの間の区間道路(リンク)、及び、その組み合わせにより構成されている。
例えば、路線名:cdeの道路は、ノード番号:0994とノード番号:0965という2つのノードを両端に配した1つのリンクにより構成されている。
このリンクのリンクIDは、各ノード番号を用いて0994-0965と表すことができる。
また、路線名abcの道路は、リンクIDが0917-0916,0916-1704,1704-4821,4821-4820,4820-4811,4811-4812,4812-4813,4813-3208という、8個のリンクにより構成されている。
【0020】
図7は、管轄道路情報の一例を示す図である。
同図に示すように、管轄道路情報は、管轄道路の識別情報であり、具体的には、路線名、リンクID、ノードの位置情報などにより構成されている。
ノードの位置情報は、緯度・経度が用いられる。
リンクが曲線の場合、ノード間に補間点が配され、この補間点に位置情報が対応付けて記憶される。
管轄道路情報は、予め記憶部104に記憶されている。
なお、サーバ1の配下に設けたデータベースに管轄道路情報を記憶させたり、外部装置(Web-APIサービスを提供するWebサーバなど)に記憶させた管轄道路情報を利用することもできる。
【0021】
車両位置情報取得手段12は、車両8の位置情報(車両位置データ)を取得する。
具体的には、スマホ2の測位部208が測位した位置情報を、車両8の位置情報として取得する。
より具体的には、スマホ2は、アプリ起動中、測位部208は数秒毎に位置情報を取得し、サーバ1に向けて発信している。
このため、サーバ1では、スマホ2の数秒毎に位置情報を取得する。
スマホ2は、車両8の車内に設置されているため、サーバ1の車両位置情報取得手段12は、スマホ2の位置情報を車両8の位置情報として取得することができる。
つまり、車両位置情報取得手段12は、スマホ2の測位手段により取得されたスマホ2の位置情報に基づいて車両8の位置情報を取得する。
【0022】
走行道路特定手段13は、対象道路の位置情報及び車両8の位置情報に基づき、車両8が走行した走行道路を特定する。
すなわち、管轄道路情報及び車両8の位置を示す車両位置データに基づき、対象道路のうち車両8が走行した道路(走行道路)を特定する。
図8は、走行DB71に格納される走行位置データ及び走行日時の一例である。
走行位置データは、車両位置情報取得手段12により取得された車両8の位置情報であり、端末ID毎や車両ID毎に取得することができる。
走行日時は、当該位置情報を取得したときの時刻(スマホ2の測位部208が測位したときの時刻)である。
【0023】
このような走行位置データ及び走行日時に基づき、車両8が走行した走行道路と走行日時を、端末ID毎や車両ID毎に特定することができる。
また、走行位置データと管轄道路情報とを照合することで、管轄道路において、車両8が走行した走行道路を特定することができる。
例えば、ノードAとノードBの2つのノードにより構成されるリンクCについて、t1時にノードAの位置に存在した車両8が、t2時(t2>t1)にノードBの位置に存在した場合、その車両8はリンクCを走行したと判定することができる。
なお、車両8の走行速度を考慮し、|t1-t2|が所定の閾値に含まれる場合に走行道路を判定することもできる。
【0024】
指定頻度記憶手段14は、指定頻度を記憶する。
具体的には、自治体が希望する指定頻度を予め調査管理DB61に格納する。
図9は、調査管理DB61に格納された指定頻度の一例を示す図である。
図9(a)は、路線毎の指定頻度を示す。
図9(b)は、リンクID毎の指定頻度である。
サーバ1は、予め調査管理DB61に格納した指定頻度を、特定道路判定手段17の実行の際に読み込んで特定道路の判定に用いる。
図9(b)の指定頻度(リンクID毎)は、サーバ1が、調査管理DB61から図9(a)の指定頻度(路線名毎)を読み込み、これをリンク毎に分解したものである。
なお、図9(b)において、指定頻度は各リンクに共通だが、リンク毎に指定頻度を異ならせる指定もできる。
【0025】
調査時期記憶手段15は、走行道路特定手段13により特定された走行道路について撮影部209による撮影時期を調査時期として記憶する。
具体的には、後述する損傷判定手段20の実行のために、過去に、撮影部209により走行道路の撮影が実行された撮影日時(撮影時期)を調査日時(調査時期)として記憶する。
なお、走行道路の走行時に撮影を実行することから、走行時期を調査時期とみなすこともできる。
撮影時(走行時)と同時に(即座に)損傷判定手段20が実行される場合を考慮し、調査時期には、撮影時期や走行時期のみならず、損傷判定手段20の判定時期を含めることもできる。
つまり、調査時期には、撮影時期や走行時期や判定時期が含まれる。
【0026】
特定道路判定手段17は、調査時期と指定頻度とに基づいて、特定道路を判定する。
「特定道路」は、過去の所定期間内において、撮影が実行されていない道路(以下、未調査道路ともいう)のことをいう。
このため、特定道路判定手段17では、過去に撮影が実行された調査済道路であっても、次の判定時までに所定期間を超える期間が経過している場合には、未調査道路と判定する。
「調査時期」は、対象のリンクに対し、最後に撮影が実行された日時である「最終調査日時」を適用することができる。
なお、最終調査日時に限らず、最終走行日時や最終撮影日時を適用することもできる。
【0027】
図10は、調査管理DB61に格納されている調査管理情報の一例を示す図である。
同図に示すように、調査管理情報は、路線名と、当該路線名を構成する各リンクのリンクIDと、最終調査日時と、未調査道路であることを示すフラグ(F)と、により構成される。
図10において、リンクID:xxxx-yyyyのリンク(路線名:xyzの道路)は、最終調査日時に、日時が記録されていない(N/A)ことからフラグF=1が紐づけて記録されている。
他方、リンクID:0917-0916など、他のリンクや路線は、便宜上、フラグが記録されていないものとする。
【0028】
未調査道路の判定は、具体的には、最終調査日時及び指定頻度に基づき実行する。
図11上部に示すように、まず、判定値を下記式(1)により算出する。
判定値=指定頻度の周期-(最終調査日時から判定日時までの経過期間)
・・・・・式(1)
算出結果が判定値>0の場合、「調査済道路」と判定し、判定値≦0の場合、「未調査道路」と判定する。
なお、最終走行日時の記録がない場合(N/Aの場合)、「未調査道路」と判定する。
【0029】
図11(a)は、線路名:bcdの場合における判定方法の説明図である。
例えば、リンクID:0916-0965のリンクは、指定頻度が1月であることから、「指定頻度の周期」は30日である。
また、同リンクは、「最終走行日時」が2022年11月10日6時00分であり、「判定日時」が2022年12月30日0時00分なので、「最終走行日時から範囲日時までの経過期間」は50日である。
このため、式(1)により、「判定値」は、30日-50日=-20日と算出される。
つまり、判定値≦0であることから、同リンクは「未調査道路」と判定される。
リンクID:0965-1762、1762-7693も同様に「未調査道路」と判定される。
【0030】
図11(b)は、線路名:cdeの場合における判定方法の説明図である。
この場合、リンクID:0994-965のリンクは、指定頻度が1週であることから「指定頻度の周期」は7日である。
また、同リンクは、「最終走行日時」が2022年12月26日7時00分であり、「判定日時」が2022年12月30日0時00分なので、「最終走行日時から範囲日時までの経過期間」は4日である。
このため、式(1)により、判定値は、7日-4日=3日と算出される。
つまり、判定値>0であることから、同リンクは「調査道路」と判定される。
【0031】
図12は、図11(a),(b)で例示した特定道路判定(未調査道路判定)の判定結果を反映した調査管理情報を示す図である。
図11(a)に示すように、線路名:bcdの各リンク(リンクID:0916-0965,0965-1762,1762-7693)は、未調査道路と判定されたため、各F欄にはフラグF=1が記録・更新されている。
他方、図11(b)に示すように、線路名:cdeのリンク(リンクID:0994-0965)は、調査道路と判定されたため、F欄にはフラグが記録されていないままである。
このように、特定道路判定手段17は、調査時期と指定頻度とに基づいて、特定道路(未調査道路)を判定する。
【0032】
対象車両走行判定手段18は、対象車両8が特定道路を走行しているか否かを判定する。
例えば、対象車両8の位置情報と特定道路の位置情報(ノードの位置情報及び当該位置情報から特定されるリンクの位置情報)に基づき、対象車両8が走行している位置が特定道路の位置と一致した場合に対象車両8が特定道路を走行していると判定し、一致しない場合に対象車両8が特定道路を走行していないと判定することができる。
【0033】
ただし、後述するとおり、対象車両8が特定道路を走行していると判定された場合、スマホ2の撮影部209に撮影を実行させるところ、対象車両8の位置が特定道路の位置と一致した後に画像撮影指令を発信した場合、対象車両8が走行中であることから、特定道路の撮影漏れが生じるおそれがある。
このため、本実施形態の道路保全システムにおいては、特定道路と対象車両8との距離が特定距離(近距離)の場合に撮影を実行させる制御を行う。
具体的には、距離特定手段16が、特定道路の位置情報(緯度・経度)及び対象車両8の位置情報に基づいて、特定道路と対象車両8との距離を特定する。
そして、対象車両走行判定手段18は、特定道路と対象車両8との距離が特定距離の場合、対象車両8が特定道路を走行していると判定する。
なお、「車両8が特定道路を走行している」には、車両8が特定道路の近くを走行していることを含む。
【0034】
例えば、ノードMとノードNとから構成されるリンクの線分MNの式をAx+By+C=0で表すことができる。
なお、ノードMの位置情報(a,b)、ノードNの位置情報(c,d)とすると、AはA=d-bで算出され、BはB=a-cで算出され、CはC=bc-adで算出される。
ここで、対象車両8の位置情報を(X,Y)とすると、線分MNと対象車両8との距離dは、下記式(2)のx、yにX、Yを代入することで算出できる。
距離d=|Ax+By+C|/(A+B1/2 ・・・・・ 式(2)
この結果、距離d≦特定距離d1の場合、対象車両8が特定道路を走行していると判定する。
特定距離d1は、任意の距離(例えば3m)を設定することができる。
【0035】
他方、サーバ1の対象車両走行判定手段18は、特定道路と対象車両8との距離が特定距離より長い特別距離(近距離でない距離)の場合、対象車両8が特定道路を走行していないと判定する。
つまり、上記式(2)のx、yにX、Yを代入して算出された距離dが特別距離d2(d2>d1)の場合、対象車両8が特定道路を走行していないと判定する。
特別距離d2は、特定距離d1より長い任意の距離(例えば3m超過の距離)を設定することができる。
なお、曲線道路の場合、ノード間の補間点に位置情報が対応付けて管理されるため、曲線道路を複数の直線道路の組み合わせとみなすことができる。
このため、各直線道路との距離の算出に基づき対象車両8と曲線道路との距離を算出してその算出結果に基づいて対象車両8が特定道路を走行しているか否かを判定すればよい。
【0036】
撮影制御手段19は、対象車両走行判定手段18により、対象車両8が特定道路を走行していると判定された場合、対象車両8に搭載されている撮影部209(撮影手段)に撮影を実行させる。
具体的には、距離特定手段16により特定された特定道路と対象車両8との距離が特定距離の場合には、対象車両8に搭載されている撮影部209(撮影手段)に撮影を実行させ、距離特定手段16により特定された特定道路と対象車両8との距離が特別距離の場合には、対象車両8に搭載されている撮影部209(撮影手段)に撮影を実行させない。
各車両8は、車両IDで管理されており、当該車両IDと端末IDとは紐づけて管理されているため、車両8が走行している道路が未調査道路と判定された場合、サーバ1は、当該車両8の車両IDに紐づけてある端末IDのスマホ2に対し画像撮影指令を発信する。
特定道路と対象車両8との距離が特定距離の場合には、画像撮影指令(実行)を発信し、特定道路と対象車両8との距離が特別距離の場合には、画像撮影指令(禁止)を発信する。
画像撮影指令は、インターネット9及び移動通信網を介してスマホ2に送信され、スマホ2は当該画像撮影指令を受信する。
【0037】
スマホ2は、画像撮影指令(実行)を受信すると、制御部201が撮影部209に撮影を実行させる。
これにより、撮影部209は、未調査道路を撮影することができる。
なお、撮影は動画でもよく静止画でもよい。
静止画の場合、所定間隔で撮影を繰り返す処理が実行される。
静止画の撮影間隔は、車速との関係で、長すぎると撮影漏れが生じるが、撮影間隔が短すぎると重複が生じるので、車速に応じて設定することが好ましい。
例えば、法定速度や過去の走行記録に基づく平均車速に対応した撮影間隔に固定してもよく、対象車両8の車速に応じて撮影間隔を変動させる制御も可能である。
他方、スマホ2は、画像撮影指令(禁止)を受信すると、制御部201が撮影部209に撮影を禁止する。
【0038】
スマホ2は、撮影部209により撮影された撮影画像をサーバ1に送信し、サーバ1は、受信した撮影画像を調査画像DB62に格納しながら、損傷判定手段20が、撮影画像に基づいて道路の損傷を判定する。
【0039】
損傷判定手段20は、予めサーバ1の記憶部104に記憶されている学習済みモデルを用いて道路の損傷を判定する。
学習済みモデルは、過去に路面の状態が撮影された道路の画像情報を入力データとし、入力された画像情報に対して損傷箇所の有無に関する情報と、損傷の種類に関する情報と、を出力データとする学習用データを機械学習させることにより生成したプログラムであり、対象道路の撮影画像を入力すると、損傷の有無および損傷の種類を出力するように学習されている。
【0040】
学習済みモデルは、様々な種類の損傷を有する道路の画像の特徴量(基準特徴量)と、評価対象である撮影画像の特徴量と、を比較して類似度を評価することで、いずれかの種類の損傷があるかどうかを判定する。
類似度の評価に際しては、評価対象である撮影画像の特徴量が、基準特徴量に対して、予め設定された閾値の範囲内である場合に、当該損傷があると判断される。
学習済みモデルには、簡易画像解析を行う第1モデルと、詳細画像解析を行う第2モデルとがあり、第1モデルによる解析の方が、第2モデルによる解析よりも緩い判断基準となっている。
具体的には、第2モデルにおいて設定されている基準特徴量に対する閾値は、第1モデルにおいて設定されている基準特徴量に対する閾値よりも許容される数値幅が狭くなっている。
すなわち、第2モデルを用いた判定において、第1モデルよりも特徴量の類似度が高い場合、当該撮影画像に損傷があると判定(確定)される。
このため、第1モデルによる解析を介して抽出された画像を損傷疑い画像とも称する。
【0041】
サーバ1は、損傷疑い画像を損傷DB72に格納しつつ、当該損傷疑い画像を第2モデルに入力することで詳細損傷データを出力させる。
図13(a)は、損傷疑い画像情報を示す図であり、図13(b)は、詳細損傷データを示す図である。
損傷疑い画像情報には、損傷疑い画像が撮影された路線名とリンクIDと撮影日時と端末IDとが含まれる。
このため、図13(a)の損傷疑い画像情報からは、路線名:abcにおけるリンクID:0917-0916の撮影画像、路線名:bcdにおけるリンクID:0916-0965の撮影画像、及び、路線名:cdeにおけるリンクID:0994-0965の撮影画像が損傷疑い画像として判定されたこと、これら撮影画像の撮影日時、及び、撮影を行ったスマホ2の端末IDを認識できる。
【0042】
詳細画像データには、損傷が確定された路線名とリンクIDと撮影日時と損傷内容とが含まれる。
このため、図13(b)の損傷詳細データからは、路線名:abcにおけるリンクID:0917-0916の道路について線状ひび割れという種類の損傷が確定し、路線名:cdeにおけるリンクID:0994-0965の道路について亀甲状ひび割れという種類の損傷が確定したこと、これら撮影画像の撮影日時、及び、撮影を行ったスマホ2の端末IDを認識できる。
なお、図13(a)に存在していた路線名:bcdにおけるリンクID:0916-0965の情報は、図13(b)にはない。
これは、路線名:bcdにおけるリンクID:0916-0965の道路は、簡易画像解析により損傷疑いと判定されたものの、詳細画像解析により損傷が確定されなかったため、損傷DB72から消去されたことを示している。
また、図13に示す構成と異なり、画像IDと撮影画像等を紐づけたデータベースと、撮影日時等と画像IDを紐づけたデータベースとを備え、画像IDに基づいて2つのデータベースを紐づけて参照することで撮影日時と撮影画像等を関連付けて認識してもよい。
【0043】
サーバ1は、損傷が判定された撮影画像に関する情報を調査画像DB62に格納する。
図14は、(a)は調査画像DB62に格納されている調査画像データの一例を示す図であり、(b)は外部装置において管理されているユーザー情報の一例を示す図である。
図14(a)に示すように、調査画像DB62には、調査画像データとして、端末ID毎に、撮影画像、車両ID、リンクID、撮影日時等が紐づけて格納されている。
同図からは、例えば、端末ID:yamada001のスマホ2を車両ID:AX0011の車両8に設置した状態で、リンクID:0917-0916,0916-1704,1704-4821等のリンクの撮影画像を撮影したことや、それらの撮影画像が所定の場所に格納されていることを確認することができる。
【0044】
図14(b)に示すように、外部装置には、ユーザー情報として、端末ID毎に、ユーザー名、未調査道路走行距離、ポイント等が紐づけて格納されている。
外部装置は、サーバ1からアクセス可能であり、サーバ1は、ユーザー情報と調査画像DB62とは端末IDに基づいて対応付けて参照することができる。
このため、図14(b)に示すように、端末ID:yamada001のスマホ2を所持するユーザー:山田太郎による未調査道路の走行距離の12月累計は、5.5kmであることや、当該走行距離に応じて55pのポイントが付与されたことを特定することができる。これらの情報は、ユーザーのスマホ2に表示させることができる。
なお、ポイント付与は、月次バッチ処理(月に1回)にて実行することを想定しているが、これに限らず、他の任意の周期で実行してもよい。
このように、ユーザーに対し、未調査道路の走行距離に応じたポイントを付与することで、ユーザーはポイント数に応じた特典を受けることができる。
例えば、ユーザーは、本システムと連携するサービス(例えばコンビニエンスストアなどの店舗やサービスステーション)において、付与ポイントに応じた割引等を受けるようにできる。
このように、未調査道路走行距離に応じたポイントをユーザーに付与することで、ユーザー対し、未調査道路を走行することに対する動機付けを与え、未調査道路を効率的に走行させて調査を進めることができる。
【0045】
加えて、スマホ2は、表示装置206(表示手段)に、特定道路判定手段17により判定された特定道路(未調査道路)を表示させることが可能である。
具体的には、スマホ2における操作に応じ、サーバ1が調査管理DB61にアクセスして、調査管理情報から未調査道路の識別情報(例えば、F=1が紐づけられたリンクID、ノード番号、位置情報等)を抽出してスマホ2に送信することで、スマホ2の表示装置206に未調査道路を表示することができる。
また、スマホ2の所定操作に応じ、スマホ2が直接調査管理DB61にアクセスして、調査管理情報から未調査道路の識別情報を抽出してスマホ2に送信することで、スマホ2の表示装置206に未調査道路を表示することもできる。
【0046】
図15は、スマホ2の表示装置206において表示された未調査道路マップである。
同図に示す未調査道路マップにおいて、破線部分が未調査道路であることを示している。
このため、ユーザーは、どの道路が未調査道路かを視覚を通じて確認することができる。
また、ユーザーの車両8の位置を表示することもできるので、どの方向に進めば未調査道路を走行できるかをすぐに把握することができる。
これにより、ユーザーに対してはポイント付与を動機づけに未調査道路を効率的に走行させて調査を進めることができる。
なお、未調査道路マップは、スマホ2に限らず、他の端末や装置(例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末などのユーザー端末やサーバ1)に表示させることもできる。
これにより、ユーザーであれば、車内以外の場所(例えば自宅や屋外)で未調査道路を予め確認したり、システム管理者であればサーバ1を介して未調査道路を確認することができる。
【0047】
(道路保全方法)
道路保全方法について説明する。
図16は、道路保全方法を示すフロー図である。
図16に示すように、道路保全方法の各ステップは、初期設定と、未調査道路判定と、サーバ・スマホ連携処理の3つの段階に大別される。
【0048】
(初期設定)
初期設定では、まず、自治体により管轄道路の情報提供が行われる(S101)。
情報提供は、例えば、自治体担当者がサーバ管理者に連絡することに応じ、当該システム管理者がサーバ1を直接操作して管轄道路情報を入力したり、自治体担当者がリモート操作又は直接操作して管轄道路情報を入力するなど様々な方法がある。
サーバ1は、S101において提供された管轄道路情報を登録する(S102)。
具体的には、サーバ1は、入力された管轄道路情報を記憶部104に記憶する。
【0049】
次に、自治体により希望調査頻度(路線毎)が指定される(S103)。
例えば、自治体担当者がサーバ管理者に連絡することに応じ、当該システム管理者がサーバ1を直接操作して指定頻度を入力したり、自治体担当者がリモート操作又は直接操作して指定頻度を入力する。
サーバ1は、S103において入力された指定頻度を調査管理DB61に格納する(S104)。
具体的には、サーバ1は、入力された指定頻度(路線毎)を指定頻度(リンクID毎)に変換して調査管理DB61に格納する。
なお、サーバ1で指定頻度(路線毎)を指定頻度(リンクID毎)に変換せず、自治体が指定頻度(リンクID毎)を指定してもよい。
【0050】
(未調査道路判定)
未調査道路判定は、例えば、夜間(例えば、午前0:00)にバッチ処理により実行する。つまり、特定道路判定手段17は1日1回実行することを想定している。
これにより、未調査道路判定を1日に複数回実行したり、リアルタイム処理する場合に比べ、当該判定にかかるサーバ1の負担を軽減することができる。
【0051】
未調査道路判定では、サーバ1が、走行DB71を読み出す(S201)と共に、調査管理DB61を読み出し(S202)、走行データを照合する(S203)。
具体的には、S201において走行DB71から読み出した走行位置データに基づき、S202において調査管理DB61から読み出した調査管理情報に反映させる。
これにより、調査管理DB61では、フラグを除き、調査管理情報が更新される。
【0052】
次に、サーバ1は、頻度に基づいて未調査道路を判定する(S204)。
具体的には、特定道路判定手段17が、希望調査頻度(指定頻度)と調査時期とに基づいて、未調査道路(特定道路)を判定する。
より具体的には、調査管理DB61に格納されている調査管理情報(図10参照)に含まれる、指定頻度と判定日時(当日の午前0:00)と最終調査日時とを用いた式(1)に基づく判定を実行して、未調査道路か調査済道路かを判定する(図11参照)。
未調査道路の判定は、リンク毎に実行するところ、未調査道路と判定された場合(S204-YES)、当該判定されたリンクのリンクIDに、未調査道路であることを示すフラグF=1を記録して更新する(S205)。
未調査道路と判定されなかった場合(S204-NO)も、判定結果に基づいてフラグのステータスを更新する。
【0053】
(サーバ・スマホ連携処理)
サーバ・スマホ(アプリ)連携処理では、まず、スマホ2を設置する(S301)。
具体的には、図4に示すように、撮影部209により道路が撮影できるようにスマホ2を車内に設置する。
次に、スマホ2を操作してアプリを起動する(S302)。アプリの起動によりS303以降の処理が可能になる。
続いて、スマホ2(アプリ)は、車両位置データの取得・発信を実行する(S303)。
具体的には、測位部208に、数秒毎に位置情報を車両位置データとして取得させ、通信IF207に、取得した位置情報を当該取得のたびにサーバ1に送信させる。
サーバ1は、車両位置データを受信する(S304)。
【0054】
次に、サーバ1は、調査管理DB61を読み出す(S305)。
具体的には、調査管理DB61に格納されている調査管理情報を読み出す。
続いて、サーバ1は、未調査道路のリンクIDを特定する(S306)。
具体的には、S305において読み出した調査管理情報の中から、フラグF=1が紐づけられているリンクIDのリンクを未調査道路と特定する。
次に、サーバ1は、S306において特定した未調査道路と車両8との距離が特定距離(近距離)か否かを判定する(S307)。
具体的には、距離特定手段16により未調査道路と車両8との距離を特定し、当該距離が特定距離(例えば3m未満)か特別距離(例えば3m以上)かを判定する。
【0055】
S307の判定は、リンク毎に実行するところ、特定距離であることが判定された場合(S307-YES)、サーバ1は、車両位置データ記録指示を実行し(S308)、車両8の位置情報(車両位置データ)及び走行日時をそのリンクIDに紐づけて走行DB71に記録する(S309)と共に、走行日時にあたる最終調査日時をリンクIDに紐づけて調査管理DB61(調査管理情報)に上書きする(S310)。なお、走行日時に代えて、後に実行される撮影実行時の日時(撮影日時)を最終調査日時として上書きすることもできる。また、撮影画像指令の発信時や受信時を最終調査日時としてもよい。
S307の判定は、すべてのリンクに対してリンク毎に実行する。
なお、S309の記録は、S307の判定結果にかかわらずすべて実行してもよい。
【0056】
次に、サーバ1は、画像撮影指令を発信する(S311)。
具体的には、S307において未調査道路と車両8との距離が特定距離であると判定された場合(S307-YES)、撮影実行を示す画像撮影指令(実行)を発信し、S307において未調査道路と車両8との距離が特別距離であると判定された場合(S307-NO)、撮影禁止を示す画像撮影指令(禁止)を発信する。
スマホ2は、画像撮影指令を受信する(S312)。
スマホ2は、画像撮影指令(実行)を受信した場合、撮影を実行し、画像撮影指令(禁止)を受信した場合、撮影を禁止する(S313)。
このため、スマホ2は、撮影実行中に画像撮影指令(禁止)を受信した場合、撮影を終了する。
スマホ2は、撮影画像を送信する(S314)。
なお、S314~S324は、スマホ2が画像撮影指令(実行)を受信した場合にのみ実行する。このため、スマホ2が画像撮影指令(禁止)を受信した場合には、S314~S324は実行されない。
サーバ1は、撮影画像を受信する(S315)と、当該撮影画像を調査画像DB62に格納する(S316)。
【0057】
続いて、サーバ1は、簡易画像解析を実行する(S317)。
具体的には、第1モデルに撮影画像を入力して損傷疑いが有るか否かの判定結果を出力させる。簡易画像解析は、撮影画像毎に実行する。
損傷疑いが有るとの判定結果の出力が得られた場合(S317-YES)、損傷疑い画像の格納を指示する(S318)。
具体的には、撮影画像を損傷疑い画像として格納する指示を実行する。
損傷疑いが有るとの判定結果の出力が得られなかった場合(S317-NO)、次の撮影画像に対する簡易画像解析を実行する。
S318に続き、サーバ1は、損傷疑い画像を格納する(S319)。
具体的には、損傷疑いが有るとの判定結果が得られた撮影画像を損傷疑い画像として損傷DB72に格納する。
【0058】
次に、サーバ1は、詳細画像解析を実行する(S320)。
具体的には、第2モデルに損傷疑い画像を入力して損傷があると確定するか否かの判定結果を出力させる。詳細画像解析は損傷疑い画像毎に実行する。
損傷が有ると確定する判定結果が得られなかった場合(S320-NO)、損傷データ(損傷疑い画像)を消去する指示を実行する(S321)。
S321に続き、サーバ1は、損傷DB72にアクセスして損傷データ(損傷疑い画像)を消去する(S322)。
損傷が有ると確定する判定結果が得られた場合(S320-YES)、詳細損傷データを格納する指示を実行する(S323)。
S323に続き、サーバ1は、詳細損傷データを損傷DB72に格納する(S324)。
具体的には、損傷が確定した道路の路線名、リンクID、損傷の種類等のデータが格納される。
なお、簡易画像解析→詳細画像解析における処理は、一連の解析処理とすることもでき、その場合においては、損傷疑い画像を格納するプロセスを割愛することもできる。
【0059】
なお、未調査道路判定を、夜間バッチ処理ではなく、1日に複数回実行したり、リアルタイム処理してもよい。
例えば、未調査道路判定をリアルタイム処理する場合、調査管理DB61に格納されている調査管理情報を常に最新の状態に更新する。
つまり、常に未調査道路であることを示すフラグ情報を更新するため、例えば午前10:00に未調査道路を車両8が走行したことを契機に撮影が実行されたとしても、即時の未調査道路判定により、その未調査道路は調査済道路に更新される(フラグが消去される)。
このため、仮に、その後の午前11:00に同じ未調査道路を車両8が走行したとしても重複して撮影が実行されることはない。
これに対し、例えば、夜間バッチ処理は午前0:00にのみ判定が実行されるため、午前10:00に未調査道路を車両8が走行したことを契機に撮影が実行されたとしても(最終調査日時が上書きされたとしても)、フラグ情報は更新されないので、仮に、その後の午前11:00に同じ未調査道路を車両8が走行した場合には重複して撮影が実行される。
【0060】
以上説明したように、本実施形態の道路保全システムにおいては、頻度を加味した撮影制御を実行するようにしている。
このため、必要な撮影画像を効率的に取得することができ、処理負荷を低減することができる。
【0061】
これに対し、従来システムでは、頻度を加味していないため、必要以上の頻度で道路を走行して損傷を検知するという、意味がない検知が行われていた。
また、このように意味がない検知により取得したデータも解析の対象となってしまい、無駄なデータ処理により負荷が高まることも問題であった。
本発明は、頻度を加味した撮影制御を採用しているため、このような従来技術が有する課題を解決することができる。
【0062】
なお、本発明は、従来システムとの連携によっても従来の課題を効果的に解決することができる。
図17は、従来システムを利用した本発明の道路保全システムの概略図である。
図17の破線で囲まれた部分は、従来システムの構成を示している。
つまり、従来システムは、従来サーバ1aと走行DB71と損傷DB72とにより構成されている。
従来サーバ1aは、管轄道路を走行しながら、当該走行時の撮影画像に対し学習済みモデルを用いて損傷解析を実行するが、サーバ1と異なり頻度を加味した損傷解析は実行しない。
このような従来システムに対し、サーバ1並びに調査管理DB及び調査画像DBを追加することで、従来の資産(従来サーバ1a等)を活用しつつ、本発明の道路保全システムを構築できる。
【0063】
図18は、図17に示す道路保全システムにおける処理手順を示すフロー図である。
例えば、図18のS102に示すように、従来は従来サーバ1aに管轄道路情報を登録していた(破線囲み参照)ことが想定されるが、その処理は変更せず、サーバ1を中継して、又は、従来サーバ1aが直接調査管理DB61にデータを格納してもよい。
また、図18のS318~に示すように、学習済みモデルに基づく損傷解析を従来サーバ1aで実行していた場合には、当該損傷解析の一部(例えば詳細画像解析)はそのまま従来サーバ1aで実行させつつ(破線囲み参照)、他の処理(例えば簡易画像解析)をサーバ1で実行させてもよい。
これにより、各サーバの負荷を分散できるだけでなく、本発明の道路保全システムを始めから組み立てずに済む。
また、損傷解析に用いる学習済みモデルは、いわゆるビッグデータ(道路の撮影画像情報と、損傷箇所の有無に関する情報との組み合わせデータ)を機械学習させる必要があり、この膨大な学習を通して高精度の判定を実現できるものである。
このため、本実施形態の道路保全システムにおいて同様の学習済みモデルを生成するには、上記ビッグデータの収集や学習を行わなければならず、莫大な手間、時間、コスト等がかかる。
この点、上述のように従来システム(従来サーバ1a)を利用することで、高精度の損傷解析が可能な道路保全システムを円滑に構築することができる。
【0064】
さらに、従来システムは、自治体などの公的な機関や公的資産だけで構成されることが想定されるところ、車両8として公用車8が使用されることが想定される。
しかしながら、公用車8の台数には限界があるため、公用車8だけでは管轄道路の損傷解析が進まない。
これに対し、本実施形態の道路保全システムでは、一般ユーザーが運転する多くの一般車両8を活用できるため、円滑に損傷解析を進めることができる。
公用車8の走行に係る処理と一般車両8の走行に係る処理とを異ならせることもできる。
例えば、指定頻度を、公用車8と一般車両8(公用車以外の車両8)とで異ならせることもできる。
公用車8の場合、道路保全の業務命令のもと、当該業務上決められた頻度で業務上決められた管轄道路を走行するため、調査間隔が長く空くケースは頻繁に想定されないが、一般車両8の場合、一般ユーザが私用のついでに管轄道路を走行するであろうことから、調査間隔がまばらになることが想定される。
これらの想定を鑑みて、例えば、公用車8が走行する道路に対する指定頻度を、それ以外の道路に対する指定頻度よりも低頻度にしてもよい。
また、例えば、公用車8の走行に基づく各種処理は、従来通り、従来サーバ1aで実行させつつ、一般車両8の走行に基づく各処理はサーバ1で実行し、それぞれの処理結果を共有DBなどで管理・参照するようにして連携させればよい。
このようにすることで、従来システムの資産をそのまま活用しつつ、本発明の道路保全システムを構築できる。
【0065】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
自治体が決定した指定頻度(希望頻度)を用いて未調査道路を判定しているが、例えば、車両8の走行量や損傷の発生周期を道路毎に分析し、当該分析結果に基づき、走行量が多い道路や損傷の発生周期が短い道路ほど指定頻度を高く設定すればよい。
このとき、走行量や損傷の発生周期に応じた指定頻度を演算により算出したり、算出結果を自治体向けに表示してもよい。
また、算出した指定頻度に応じて特定道路判定を実行するなど、システム全体の自動化を図ってもよい。
また、サーバ1の構成の一部をスマホ2に備えたり、スマホ2の構成の一部をサーバ1が備えてもよい。
例えば、S305~S307の処理や簡易画像解析(S317)をサーバ1ではなくスマホ2に実行させてもよい(図16の破線参照)。
サーバ1を複数備え、処理を分散させたり、従来システムと新システムの処理を一のサーバ1と他のサーバ1とで分けることもできる(図17,18参照)。
特定道路には、未調査道路だけではなく、車両8の走行記録がない未走行道路や、撮影記録がない未撮影道路を含むこともできる。
【0066】
(応用例)
車両8が未調査道路の近くに位置することは、「未調査道路のリンクIDに隣接するリンクID(共通のノードを含む)の道路に位置すること」に基づいて特定することができる。
例えば、図6において、路線abc(リンクID:0917-0916、0916-1704、1704-4821、・・・、4813-3208)が特定道路(未調査道路)である場合において、仮に、車両8が、リンクID:1704-1762の道路に位置する場合、当該車両8は特定道路(未調査道路)の近くに位置すると判定して、撮影を実行させる。
車両8が位置するリンク(リンクID:1704-1762)のノードのノード番号:1704と、路線abcを構成するリンク(リンクID:0916-1704)に含まれるノードのノード番号:1704とが一致するからである。
同様に、車両8が、リンクID:6467-4813、6464-4812、1740-4821、0965-0916の道路に位置する場合も、当該車両8は特定道路(未調査道路)の近くに位置すると判定して、撮影を実行させる。
他方、例えば、車両8が、リンクID:0994-0965の道路に位置する場合、当該車両8は特定道路(未調査道路)の近くに位置しないと判定して、撮影を実行させさない。
車両8が位置するリンク(リンクID:0994-0965)のノードのノード番号と、路線abcを構成するリンクに含まれるノードのノード番号とが一致しないからである。
つまり、サーバ1は、対象車両の位置情報に基づいて、前記対象車両が特定道路と隣接する近隣道路に位置することを判定する近隣道路判定手段を、備え、撮影制御手段19は、近隣道路判定手段により、対象車両が近隣道路に位置することが判定された場合、対象車両に搭載されている撮影手段に撮影を実行させる。
また、サーバ1の撮影制御手段19は、近隣道路判定手段により、対象車両が近隣道路に位置することが判定された場合、対象車両に搭載されている撮影手段に撮影を実行させない。
【符号の説明】
【0067】
1:サーバ、1a:従来サーバ、101:制御部、102:RAM、103:ROM、104:記憶部、105:入力装置、106:表示装置、107:通信IF、11:道路情報記憶手段、12:車両位置情報取得手段、13:走行道路特定手段、14:指定頻度記憶手段、15:調査時期記憶手段、16:距離特定手段、17:特定道路判定手段、18:対象車両走行判定手段、19:撮影制御手段、20:損傷判定手段、2:スマホ、201:制御部、202:RAM、203:ROM、204:記憶部、205:入力装置、206:表示装置、207:通信IF、208:測位部、209:撮影部、61:調査管理DB、62:調査画像DB、71:走行DB、72:損傷DB、8:車両、9:インターネット

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18