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特開2024-116565横ピロー包装機及び横ピロー包装方法
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  • 特開-横ピロー包装機及び横ピロー包装方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116565
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】横ピロー包装機及び横ピロー包装方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 9/00 20060101AFI20240821BHJP
   B65B 57/10 20060101ALI20240821BHJP
   B65B 51/10 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
B65B9/00
B65B57/10 C
B65B51/10 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022254
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000226998
【氏名又は名称】株式会社日清製粉グループ本社
(74)【代理人】
【識別番号】100112427
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 芳洋
(72)【発明者】
【氏名】北山 若奈
(72)【発明者】
【氏名】埜村 将人
(72)【発明者】
【氏名】森 崇
(72)【発明者】
【氏名】石井 徳美
【テーマコード(参考)】
3E050
3E094
【Fターム(参考)】
3E050AA02
3E050AB02
3E050BA04
3E050BA11
3E050CA02
3E050CB02
3E050DA04
3E050DC01
3E050DD03
3E050DD07
3E050GA01
3E050GB05
3E050HA07
3E050HB03
3E094AA13
3E094BA12
3E094CA06
3E094DA08
3E094EA04
3E094GA05
3E094GA07
(57)【要約】
【課題】 エンドシーラーよりも上流側においてエンドシール部にある被包装物を排除し、噛み込みによるシール不良を抑制することができる横ピロー包装機を提供する。
【解決手段】 被包装物を搬送するコンベアと、帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせて前記コンベアにより搬送される前記被包装物を包み、前記裏面幅方向両端部を合わせたセンターシール部をシールするセンターシーラーと、前記センターシーラーよりも前記コンベアの下流に配置され、前記被包装物を包んだ前記帯状フィルムの前記被包装物の両側のエンドシール部を幅方向にシール及びカットするエンドシーラーと、を備える横ピロー包装機において、前記エンドシーラーよりも前記コンベアの上流に配置され、前記エンドシール部にある前記被包装物を排除する噛み込み排除部を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物を搬送するコンベアと、
帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせて前記コンベアにより搬送される前記被包装物を包み、前記裏面幅方向両端部を合わせたセンターシール部をシールするセンターシーラーと、
前記センターシーラーよりも前記コンベアの下流に配置され、前記被包装物を包んだ前記帯状フィルムの前記被包装物の両側のエンドシール部を幅方向にシール及びカットするエンドシーラーと、を備える横ピロー包装機において、
前記エンドシーラーよりも前記コンベアの上流に配置され、前記エンドシール部にある前記被包装物を排除する噛み込み排除部を備えることを特徴とする横ピロー包装機。
【請求項2】
前記噛み込み排除部は、
前記被包装物を載置する前記コンベアの載置面上またはその近傍に位置し、前記コンベアの搬送方向と交差する方向に長手方向を向けて配置される棒状体と、
前記棒状体を昇降させる棒状体駆動部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の横ピロー包装機。
【請求項3】
前記噛み込み排除部よりも前記コンベアの上流において、前記被包装物が前記エンドシール部にあるか否かを検知する検知部と、
前記検知部による検知結果に基づいて、前記噛み込み排除部の駆動を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の横ピロー包装機。
【請求項4】
前記被包装物は食品であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の横ピロー包装機。
【請求項5】
前記被包装物は冷凍麺または乾麺であることを特徴とする請求項4記載の横ピロー包装機。
【請求項6】
被包装物を搬送するコンベアと、
帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせて前記コンベアにより搬送される前記被包装物を包み、前記裏面幅方向両端部を合わせたセンターシール部をシールするセンターシーラーと、
前記センターシーラーよりも前記コンベアの下流に配置され、前記被包装物を包んだ前記帯状フィルムの前記被包装物の両側のエンドシール部を幅方向にシール及びカットするエンドシーラーと、を備える横ピロー包装機を用いて前記被包装物を横ピロー包装する横ピロー包装方法であって、
前記横ピロー包装機の検知部において、前記エンドシーラーにより前記エンドシール部がシールされる前に、前記被包装物が前記エンドシール部にあるか否かを検知する検知工程と、
前記検知工程において前記エンドシール部に前記被包装物があることを検知した際、前記エンドシーラーよりも前記コンベアの上流に配置される噛み込み排除部において、前記エンドシール部にある前記被包装物を排除する排除工程と、
を含むことを特徴とする横ピロー包装方法。
【請求項7】
前記排除工程は、前記被包装物を載置する前記コンベアの載置面上またはその近傍に位置し、前記コンベアの搬送方向と交差する方向に長手方向を向けて配置される棒状体を上昇させ、前記帯状フィルムの前記エンドシール部を持ち上げることを特徴とする請求項6記載の横ピロー包装方法。
【請求項8】
前記被包装物は食品であることを特徴とする請求項6または請求項7記載の横ピロー包装方法。
【請求項9】
前記被包装物は冷凍麺または乾麺であることを特徴とする請求項8記載の横ピロー包装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品等の被包装物を包装するための横ピロー包装機及び該横ピロー包装機を用いた横ピロー包装方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被包装物を包装する横ピロー包装機は、センターシーラー及びエンドシーラーを備えている。上流側に配置されるセンターシーラーは、連続して供給される帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせることにより所定間隔で順次供給される被包装物を包み、帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせたセンターシール部をシールする。下流側に配置されるエンドシーラーは、センターシーラーより搬送されてくる被包装物を包んだ帯状フィルムの被包装物の両側に設けられたエンドシール部を幅方向にシール及びカットする。
【0003】
冷凍麺などの割れや折れが生じやすい被包装物の場合、割れや折れによる被包装物の小片をエンドシール部において噛み込みシールすることによりシール不良をきたすおそれがある。したがって、エンドシーラーがフィルム突き上げ体を備え、エンドシーラーがエンドシール部をシールする時にフィルム突き上げ体がエンドシール部を突き上げ、エンドシール部にある被包装物の小片などのシール不良原因物をエンドシール部外に排除する手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-139015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1記載の装置においては、フィルム突き上げ体をエンドシーラーと同位置に配置し、上述したように、エンドシーラーがエンドシール部をシールする時にフィルム突き上げ体がエンドシール部を突き上げ、エンドシール部にあるシール不良原因物をエンドシール部外に排除する。よって、排除時間が限られており、例えば被包装物が冷凍麺等である場合には、冷凍麺の小片(折れ麺)がフィルム内面に付着し排除に時間を要するため、排除が困難になる。また、フィルム突き上げ体による突き上げとエンドシーラーによるシールとを略同時に実行するため、フィルムよれ・ダーツ発生の可能性が高くなる。更に、エンドシール部をシールする前にエンドシール部にある被包装物が排除されたか否かを確認することができない。
【0006】
本発明の目的は、エンドシーラーよりも上流側においてエンドシール部にある被包装物を排除し、噛み込みによるシール不良を抑制することができる横ピロー包装機及び該横ピロー包装機を用いた横ピロー包装方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の横ピロー包装機は、被包装物を搬送するコンベアと、帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせて前記コンベアにより搬送される前記被包装物を包み、前記裏面幅方向両端部を合わせたセンターシール部をシールするセンターシーラーと、前記センターシーラーよりも前記コンベアの下流に配置され、前記被包装物を包んだ前記帯状フィルムの前記被包装物の両側のエンドシール部を幅方向にシール及びカットするエンドシーラーと、を備える横ピロー包装機において、前記エンドシーラーよりも前記コンベアの上流に配置され、前記エンドシール部にある前記被包装物を排除する噛み込み排除部を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の横ピロー包装機は、前記噛み込み排除部が前記被包装物を載置する前記コンベアの載置面上またはその近傍に位置し、前記コンベアの搬送方向と交差する方向に長手方向を向けて配置される棒状体と、前記棒状体を昇降させる棒状体駆動部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の横ピロー包装機は、前記噛み込み排除部よりも前記コンベアの上流において、前記被包装物が前記エンドシール部にあるか否かを検知する検知部と、前記検知部による検知結果に基づいて、前記噛み込み排除部の駆動を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の横ピロー包装機は、前記被包装物は食品であることを特徴とする。また、本発明の横ピロー包装機は、前記被包装物は冷凍麺または乾麺であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の横ピロー包装方法は、被包装物を搬送するコンベアと、帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせて前記コンベアにより搬送される前記被包装物を包み、前記裏面幅方向両端部を合わせたセンターシール部をシールするセンターシーラーと、前記センターシーラーよりも前記コンベアの下流に配置され、前記被包装物を包んだ前記帯状フィルムの前記被包装物の両側のエンドシール部を幅方向にシール及びカットするエンドシーラーと、を備える横ピロー包装機を用いて前記被包装物を横ピロー包装する横ピロー包装方法であって、前記横ピロー包装機の検知部において、前記エンドシーラーにより前記エンドシール部がシールされる前に、前記被包装物が前記エンドシール部にあるか否かを検知する検知工程と、前記検知工程において前記エンドシール部に前記被包装物があることを検知した際、前記エンドシーラーよりも前記コンベアの上流に配置される噛み込み排除部において、前記エンドシール部にある前記被包装物を排除する排除工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の横ピロー包装方法は、前記排除工程が前記被包装物を載置する前記コンベアの載置面上またはその近傍に位置し、前記コンベアの搬送方向と交差する方向に長手方向を向けて配置される棒状体を上昇させ、前記帯状フィルムの前記エンドシール部を持ち上げることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の横ピロー包装方法は、前記被包装物は食品であることを特徴とする。また、本発明の横ピロー包装方法は、前記被包装物は冷凍麺または乾麺であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、エンドシーラーよりも上流側においてエンドシール部にある被包装物を排除し、噛み込みによるシール不良を抑制することができる横ピロー包装機及び該横ピロー包装機を用いた横ピロー包装方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態に係る横ピロー包装機が備える噛み込み排除部及びエンドシーラーの概略構成を示す図である。
図2】実施の形態に係る横ピロー包装機が備える噛み込み排除部及びエンドシーラーのシステム構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態に係る横ピロー包装機を用いて冷凍麺を横ピロー包装する横ピロー包装方法について説明するためのフローチャートである。
図4】実施の形態に係る横ピロー包装機が備える噛み込み排除部及びエンドシーラーの概略構成を示す図であって、センサーによる検出及び画像センサーによる検知時の状態を示す図である。
図5】実施の形態に係る横ピロー包装機が備える噛み込み排除部及びエンドシーラーの概略構成を示す図であって、噛み込み排除部が備えるバーの上昇時の状態を示す図である。
図6】実施の形態に係る横ピロー包装機が備える噛み込み排除部及びエンドシーラーの概略構成を示す図であって、エンドシーラーによるシール時の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る横ピロー包装機について説明する。この実施の形態に係る横ピロー包装機は、帯状フィルムを連続して供給し、且つ被包装物である冷凍麺を所定間隔で順次供給する供給部(図示せず)、供給部より供給された冷凍麺を搬送するコンベア、センターシーラー(図示せず)、噛み込み排除部、及びエンドシーラーを備えている。センターシーラーは、帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせてコンベアにより搬送される冷凍麺を包み、帯状フィルムの裏面幅方向両端部を合わせたセンターシール部をシールする。
【0017】
図1は、実施の形態に係る横ピロー包装機が備える噛み込み排除部及びエンドシーラーの概略を示す図である。噛み込み排除部2は、帯状フィルム8のエンドシール部8aにある冷凍麺(以下、折れ麺という。)10aを排除する。即ち、噛み込み排除部2は、折れ麺10aが帯状フィルム8に挟まれた状態でエンドシールされることによる噛み込みを排除する。なお、エンドシール部8aは、エンドシーラー4によりシール及びカットされる部分である。また、折れ麺10aは、横ピロー包装機まで搬送されるまでに冷凍麺10が割れたり折れたりすることにより生じる小片である。エンドシール部8aにある折れ麺10aは、エンドシール部8aから排除されずにエンドシールされるとシール不良の原因となる。
【0018】
噛み込み排除部2は、図示しないセンターシーラーとエンドシーラー4との間、即ちセンターシーラーよりもコンベア6の下流且つエンドシーラー4よりもコンベア6の上流に配置されている。噛み込み排除部2は、棒状体であるバー12を備えている。バー12は、冷凍麺10を載置するコンベア6の載置面6a上またはその近傍に位置し、コンベア6の搬送方向Dと交差する方向(図1の紙面に直交する方向)にバー12の長手方向を向けて配置されている。バー12の長さ(図1の紙面に直交する方向に伸びる長さ)は、センターシールされることにより筒状となった帯状フィルム8の幅方向以上の長さである。バー12は、バー昇降部14により鉛直方向(図1の紙面上下方向)に移動可能であって、折れ麺10aをエンドシール部8aから排除する時以外には載置面6a上で待機し(図1参照)、折れ麺10aをエンドシール部8aから排除する時には上昇する(図5参照)。バー12は、上昇することによりエンドシール部8aを持ち上げ、折れ麺10aをエンドシール部8aよりもコンベア6の上流側または下流側に排除する(図5参照)。
【0019】
なお、この実施の形態に係るバー12は四角柱形状(断面形状が矩形)の棒状体であるが、四角柱形状以外の三角形状(断面形状が三角形)等の多角柱形状、円柱形状(断面形状が円形)、または楕円形状(断面形状が楕円形)の棒状体であってもよい。
【0020】
また、噛み込み排除部2は、バー12を鉛直方向(図1の紙面上下方向)に昇降させる棒状体駆動部であるバー昇降部14を備えている。バー昇降部14は、シリンダー等により構成されており、折れ麺10aをエンドシール部8aから排除する際、バー12を図1に示す待機位置から図5に示す位置に上昇させ、折れ麺10aをエンドシール部8aから排除した後、バー12を図5に示す位置から図1に示す待機位置に下降させる。
【0021】
エンドシーラー4は、冷凍麺10を包んだ帯状フィルム8の冷凍麺10の両側のエンドシール部8aを幅方向にシール及びカットする。エンドシーラー4は、上部シーラー4a及び下部シーラー4bを備え、図示しないセンターシーラー及び噛み込み排除部2よりもコンベア6の下流に配置される。上部シーラー4a及び下部シーラー4bは、鉛直方向(図1の紙面上下方向)に移動可能である。帯状フィルム8のエンドシール部8aをシールする時以外においては、上部シーラー4aは帯状フィルム8の上方で、下部シーラー4bは帯状フィルム8の下方で待機する(図5参照)。帯状フィルム8のエンドシール部8aをシールする時においては、上部シーラー4aは図5に示す待機位置から図6に示す位置まで下降し、下部シーラー4bは図5に示す待機位置から図6に示す位置まで上昇する。エンドシーラー4は、図示しないヒーターで加熱した上部シーラー4a及び下部シーラー4bで帯状フィルム8のエンドシール部8aを挟み込むことによりシールし、シールされたエンドシール部8aの中央部を幅方向(図1の紙面に直交する方向)に切断する。
【0022】
また、この実施の形態に係る横ピロー包装機は、図1に示すように、センサー16を備えている。センサー16は、図示しないセンターシーラーからコンベア6により搬送されてきた冷凍麺10を検出するためのセンサーである。センサー16は、センターシーラーと噛み込み排除部2との間、即ちセンターシーラーよりもコンベア6の下流且つ噛み込み排除部2よりもコンベア6の上流に配置されている。
【0023】
また、この実施の形態に係る横ピロー包装機は、図1に示すように、検知部である画像センサー18を備えている。画像センサー18は、透明な帯状フィルム8(エンドシール部8a)を介して視認できる折れ麺10aを撮像することにより、折れ麺10aがエンドシール部8aにあるか否かを検知するためのセンサーである。画像センサー18は、センサー16と噛み込み排除部2との間、即ちセンサー16よりもコンベア6の下流且つ噛み込み排除部2よりもコンベア6の上流に配置されている。
【0024】
図2は、この実施の形態に係る横ピロー包装機が備える噛み込み排除部2及びエンドシーラー4のシステム構成を示すブロック図である。横ピロー包装機は、図2に示すように、横ピロー包装機の各部を統括的に制御する制御部20を備えている。制御部20には、コンベア駆動部22、センサー16、画像センサー18、バー昇降部14、及びエンドシーラー駆動部24が接続されている。
【0025】
コンベア駆動部22は、コンベア6を駆動させる。センサー16は、センターシーラーからコンベア6により搬送されてきた冷凍麺10を検出し、検出結果を制御部20に出力する。画像センサー18は、折れ麺10aがエンドシール部8aにあるか否かを検知するためにエンドシール部8aを撮像し、撮像結果を制御部20に出力する。エンドシーラー駆動部24は、エンドシーラー4の上部シーラー4a及び下部シーラー4bの駆動を制御する。即ち、エンドシーラー駆動部24は、エンドシール部8aをシールする時、図5に示す待機位置から図6に示す位置まで上部シーラー4aを下降及び下部シーラー4bを上昇させる。
【0026】
次に、この実施の形態に係る横ピロー包装機を用いて、冷凍麺10を横ピロー包装する横ピロー包装方法について説明する。図3は、冷凍麺10を帯状フィルム8で横ピロー包装するために実行する処理について説明するためのフローチャートである。
【0027】
まず、制御部20は、コンベヤ駆動部22を介してコンベヤ6を駆動させる。また、制御部20は、図示しないセンターシーラーにおいて帯状フィルム8で冷凍麺10を包みセンターシール部をシールした後(ステップS1)、センサー16から出力される検出結果を取得し(ステップS2)、センターシーラーからコンベヤ6の載置面6aに載置され搬送されてきた冷凍麺10がセンサー16により検出されたことを確認する。
【0028】
制御部20は、冷凍麺10がセンサー16により検出されたことを確認すると、画像センサー18から出力される撮像結果を取得し(ステップS3)、折れ麺10aがエンドシール部8aにあるか否かを判別する(ステップS4)。即ち、画像センサー18により透明な帯状フィルム8(エンドシール部8a)を介して視認できる折れ麺10aが撮影されたか否かを判別する。図4に示すような折れ麺10aがエンドシール部8aにあると判別された場合には(ステップS4、Yes)、制御部20は、折れ麺10a及びエンドシール部8aがコンベア6で移動することにより噛み込み排除部2の下方に位置すると、バー昇降部14に対して制御信号を出力し、図5に示すようにバー12を待機位置から上昇させる(ステップS5)。バー12が図5に示す位置まで上昇することにより、折れ麺10aは図5に示すようにエンドシール部8aから排除される。噛み込み排除を終えると、制御部20は、バー昇降部14に対して制御信号を出力し、図6に示すようにバー12を待機位置まで下降させる。
【0029】
次に、制御部20は、エンドシール部8aがコンベア6で移動することによりエンドシーラー4の下方に位置すると、エンドシーラー駆動部24を介して、エンドシーラー4の上部シーラー4aを下方に、下部シーラー4bを上方に移動させて、冷凍麺10を包んだ帯状フィルム8のエンドシール部8aを幅方向にシール及びカットする(ステップS6)。
【0030】
一方、折れ麺10aがエンドシール部8aにないと判別された場合には(ステップS4、No)、制御部20は、ステップS5の処理を実行せずに、ステップS6の処理を実行する。
【0031】
この実施の形態に係る横ピロー包装機及び横ピロー包装方法によれば、エンドシーラーよりも上流側においてエンドシール部にある被包装物を排除し、噛み込みによるシール不良を抑制することができる。即ち、この実施の形態に係る横ピロー包装機及び横ピロー包装方法によれば、エンドシーラー4よりもコンベア6の上流に配置される噛み込み排除部2においてエンドシール部8aにある折れ麺10aを排除する。したがって、従来のエンドシーラーによりエンドシール部がシールされる直前に噛み込み排除する手段と比較して、噛み込み排除のための時間を確保することができる。特に、この実施の形態に係る冷凍麺10のような冷凍食品においては、折れ麺10aがエンドシール部8aの内面に付着した場合など、エンドシール部8aからの排除に時間を要する際に有効である。また、従来の噛み込み排除及びエンドシールを略同時に実行する手段と比較して、エンドシール部8aのフィルムよれ・ダーツ発生の可能性が低くなる。
【0032】
なお、この実施の形態に係る横ピロー包装機においては、噛み込み排除部2とエンドシーラー4との間に、エンドシール部8aにあった折れ麺10aが排除されたか否かを確認する確認センサーを備えてもよい。確認センサーは、噛み込み排除部2によりエンドシール部8aにある折れ麺10aを排除した後、エンドシーラー4によりエンドシール部8aをシール及びカットする前に、エンドシール部8aにあった折れ麺10aが排除されたか否かを確認する。具体的には、確認センサーは、透明な帯状フィルム8(エンドシール部8a)を介して視認できる折れ麺10aを撮影し、撮影結果を制御部20に対して出力する。従来の噛み込み排除及びエンドシールを略同時に実行する手段ではエンドシール部にある折れ麺が排除されたか否かを確認することができないが、この実施の形態に係る噛み込み排除部2はエンドシーラー4よりもコンベア6の上流に配置されているため、エンドシールする前に折れ麺10aが排除されたか否かを確認することが可能となる。そして、制御部20により折れ麺10aが排除されていないと確認された場合には、噛み込みを含む不良品と判定し、工程ラインから排出するなどの処理も可能となる。
【0033】
また、この実施の形態に係る横ピロー包装機においては、制御部20がエンドシール部8aに折れ麺10aがあるか否かを判別しているが、エンドシール部8aに所定の大きさ以上の折れ麺10aがあるか否かを判別してもよい。具体的には、制御部20は、画像センサー18から出力される撮像結果を取得し、折れ麺10aがエンドシール部8aにあると判別された場合、折れ麺10aが例えば1mm以上の大きさであるか否かを判別する。そして、制御部20は、折れ麺10aが1mm以上の大きさである場合、噛み込み排除を実行する。一方、制御部20は、折れ麺10aがエンドシール部8aにない場合、及び折れ麺10aがエンドシール部8aにあるがその大きさが1mmより小さい場合、噛み込み排除を実行せずに次工程に進む。
【0034】
また、この実施の形態に係る横ピロー包装機においては、被包装物として冷凍麺を例に挙げて説明したが、冷凍麺以外の割れやすいまたは折れやすい被包装物であってもよい。例えば、食品、食品の中でも特に割れや折れが生じやすい冷凍食品または乾麺等の乾物であってもよい。
【符号の説明】
【0035】
2…噛み込み排除部、4…エンドシーラー、4a…上部シーラー、4b…下部シーラー、6…コンベヤ、8…帯状フィルム、8a…エンドシール部、10…冷凍麺、10a…折れ麺、12…バー、14…バー昇降部、16…センサー、18…画像センサー、20…制御部、22…コンベヤ駆動部、24…エンドシーラー駆動部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6