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特開2024-117934積層体の加工方法及び積層体の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117934
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】積層体の加工方法及び積層体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/301 20060101AFI20240823BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20240823BHJP
   B24B 27/06 20060101ALI20240823BHJP
   B24B 55/02 20060101ALI20240823BHJP
【FI】
H01L21/78 P
H01L21/78 F
H01L23/12 501P
B24B27/06 M
B24B55/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024038
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(74)【代理人】
【識別番号】100189773
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 英哲
(74)【代理人】
【識別番号】100184055
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 貴之
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(72)【発明者】
【氏名】木内 逸人
(72)【発明者】
【氏名】滝田 友春
【テーマコード(参考)】
3C047
3C158
5F063
【Fターム(参考)】
3C047FF06
3C047GG04
3C158AA03
3C158AC04
3C158CA01
3C158CB06
5F063AA07
5F063BA05
5F063BA48
5F063BB02
5F063CA01
5F063CA04
5F063DD02
5F063DD99
5F063DG03
5F063FF01
5F063FF05
5F063FF28
(57)【要約】
【課題】仮接着層を介してキャリア板に固定されている膜の剥離の進行を抑制することができる積層体の加工方法を提供する。
【解決手段】キャリア板に仮接着層を介して膜が固定されている積層体を加工する際に適用される積層体の加工方法であって、積層体を準備する準備ステップと、回転軸の周りに回転している環状の切削ブレードの外周面に向けてノズルから液体を噴射しながら、切削ブレードを積層体の膜側の周縁に切り込ませることにより、積層体の膜側を周縁に沿って加工する加工ステップと、を含む。加工ステップでは、周縁の切削ブレードが切り込んでいる部分で積層体の内側から外側へと向かう向きに液体が噴射されるように積層体に対する切削ブレード及びノズルの向きを調整し、切削ブレードの外周面に対応した曲線状の形状を積層体の膜側に残すように積層体の膜側を周縁に沿って加工する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア板に仮接着層を介して膜が固定されている積層体を加工する際に適用される積層体の加工方法であって、
該積層体を準備する準備ステップと、
回転軸の周りに回転している環状の切削ブレードの外周面に向けてノズルから液体を噴射しながら、該切削ブレードを該積層体の該膜側の周縁に切り込ませることにより、該積層体の該膜側を該周縁に沿って加工する加工ステップと、を含み、
該加工ステップでは、該周縁の該切削ブレードが切り込んでいる部分で該積層体の内側から外側へと向かう向きに該液体が噴射されるように該積層体に対する該切削ブレード及び該ノズルの向きを調整し、該切削ブレードの該外周面に対応した曲線状の形状を該積層体の該膜側に残すように該積層体の該膜側を該周縁に沿って加工する積層体の加工方法。
【請求項2】
該準備ステップでは、多角形の平板状に構成されている該積層体を準備し、
該加工ステップでは、該切削ブレードが切り込んでいる該部分を含む直線状の該周縁に対して平行な方向に該切削ブレードと該積層体とを相対的に移動させる請求項1に記載の積層体の加工方法。
【請求項3】
該準備ステップでは、該積層体の元になる大判積層体を切断することにより該多角形の平板状に構成されている該積層体を形成する請求項2に記載の積層体の加工方法。
【請求項4】
該準備ステップでは、円形の平板状に構成されている該積層体を準備し、
該加工ステップでは、該周縁に該切削ブレードが切り込んでいる状態で該積層体を回転させる請求項1に記載の積層体の加工方法。
【請求項5】
該加工ステップでは、該切削ブレードが該積層体の該膜側から該キャリア板側へと向かって回転するように該切削ブレードを該回転軸の周りに回転させる請求項1から請求項4のいずれかに記載の積層体の加工方法。
【請求項6】
該膜は、配線層を構成している、請求項1から請求項4のいずれかに記載の積層体の加工方法。
【請求項7】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の積層体の加工方法を含む積層体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリア板に仮接着層を介して膜が固定されている積層体を加工する際に適用される積層体の加工方法、及び積層体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やパーソナルコンピュータに代表される電子機器では、電子回路等のデバイスを備えるデバイスチップが必須の構成要素になっている。デバイスチップは、例えば、シリコン等の半導体材料でなるウェーハの表面を分割予定ライン(ストリート)で複数の領域に区画し、各領域にデバイスを形成した後、この分割予定ラインに沿ってウェーハを分割することにより得られる。
【0003】
上述のような方法で得られたデバイスチップは、例えば、CSP(Chip Size Package)用のマザー基板に固定され、ワイヤボンディング等の方法でマザー基板の端子等に接続された上で、モールド樹脂により封止される。このように、モールド樹脂によりデバイスチップを封止してパッケージデバイスを形成することで、衝撃、光、熱、水等の外的な要因からデバイスチップが適切に保護される。
【0004】
近年では、ウェーハレベルの再配線技術を用いてデバイスチップの領域外に端子を設けるFOWLP(Fan-Out Wafer Level Package)と呼ばれるパッケージ技術が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。また、ウェーハよりもサイズが大きいパネル(代表的には、液晶パネルの製造に用いられるガラス基板)のレベルでパッケージデバイスを一括して製造するFOPLP(Fan-Out Panel Level Packaging)と呼ばれるパッケージ技術も提案されている。
【0005】
FOPLPでは、例えば、仮の基板となるキャリア板の表面に仮接着層を介して配線層(RDL:Redistribution Layer)が設けられた積層体が用意される。この積層体の配線層にデバイスチップが接合され、その後、デバイスチップがモールド樹脂で封止されることにより、パッケージパネルが得られる。そして、このパッケージパネルを分割することにより、パッケージデバイスが完成する。なお、キャリア板は、例えば、パッケージデバイスが完成した後に除去される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016-201519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述のような配線層が設けられた積層体は、デバイスチップの接合及び封止の前に、その用途等に応じて任意の大きさの複数の積層体へと分割されることがある。この場合には、例えば、分割された後の積層体に対して、デバイスチップの接合や封止、キャリア板の除去といった種々の処理が行われる。
【0008】
しかしながら、積層体の配線層は、後にキャリア板を容易に除去できるように、接着力が弱い仮接着層を介してキャリア板に固定されている。そのため、例えば、ウェーハを分割する際に用いられる切削ブレード等で積層体が機械的に切断されると、積層体の被切断部分において配線層の一部がキャリア板から剥離し、この一部を起点に配線層の剥離が更に進行してしまうことがあった。
【0009】
よって、本発明の目的は、仮接着層を介してキャリア板に固定されている膜の剥離の進行を抑制することができる積層体の加工方法、及びこの積層体の加工方法を含む積層体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面によれば、キャリア板に仮接着層を介して膜が固定されている積層体を加工する際に適用される積層体の加工方法であって、該積層体を準備する準備ステップと、回転軸の周りに回転している環状の切削ブレードの外周面に向けてノズルから液体を噴射しながら、該切削ブレードを該積層体の該膜側の周縁に切り込ませることにより、該積層体の該膜側を該周縁に沿って加工する加工ステップと、を含み、該加工ステップでは、該周縁の該切削ブレードが切り込んでいる部分で該積層体の内側から外側へと向かう向きに該液体が噴射されるように該積層体に対する該切削ブレード及び該ノズルの向きを調整し、該切削ブレードの該外周面に対応した曲線状の形状を該積層体の該膜側に残すように該積層体の該膜側を該周縁に沿って加工する積層体の加工方法が提供される。
【0011】
好ましくは、該準備ステップでは、多角形の平板状に構成されている該積層体を準備し、該加工ステップでは、該切削ブレードが切り込んでいる該部分を含む直線状の該周縁に対して平行な方向に該切削ブレードと該積層体とを相対的に移動させる。また、好ましくは、該準備ステップでは、該積層体の元になる大判積層体を切断することにより該多角形の平板状に構成されている該積層体を形成する。
【0012】
また、好ましくは、準備ステップでは、円形の平板状に構成されている該積層体を準備し、該加工ステップでは、該周縁に該切削ブレードが切り込んでいる状態で該積層体を回転させる。
【0013】
また、好ましくは、該加工ステップでは、該切削ブレードが該積層体の該膜側から該キャリア板側へと向かって回転するように該切削ブレードを該回転軸の周りに回転させる。また、好ましくは、該膜は、配線層を構成している。
【0014】
本発明の別の一側面によれば、上述した積層体の加工方法を含む積層体の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一側面にかかる積層体の加工方法では、回転軸の周りに回転している環状の切削ブレードを積層体の膜側の周縁に切り込ませ、切削ブレードの外周面に対応した曲線状の形状を積層体の膜側に残すように、この積層体の膜側を周縁に沿って加工するので、積層体の周縁においてキャリア板から膜の一部が既に剥離している場合でも、この膜の剥離した部分を除去して、更なる膜の剥離の進行を抑制することができる。
【0016】
また、本発明の一側面にかかる積層体の加工方法では、切削ブレードと、切削ブレードの外周面に向けて液体を噴射するノズルと、の積層体に対する向きが、ノズルから噴射される液体が積層体の周縁の切削ブレードが切り込んでいる部分で積層体の内側から外側へと向かうように調整されるので、ノズルから噴射される液体による更なる膜の剥離の進行を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、大判の積層体等を模式的に示す斜視図である。
図2図2は、大判の積層体を模式的に示す断面図である。
図3図3は、大判の積層体が切断される様子を模式的に示す斜視図である。
図4図4は、切断された後の大判の積層体等を模式的に示す斜視図である。
図5図5は、積層体等を模式的に示す斜視図である。
図6図6は、積層体が周縁に沿って加工される様子を模式的に示す斜視図である。
図7図7は、積層体が周縁に沿って加工される様子を模式的に示す断面図である。
図8図8は、周縁に沿って加工された後の積層体を模式的に示す断面図である。
図9図9は、変形例にかかる積層体が周縁に沿って加工される様子を模式的に示す斜視図である。
図10図10は、変形例にかかる積層体が周縁に沿って加工される様子を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態において使用される大判の積層体(大判積層体)1等を模式的に示す斜視図であり、図2は、大判の積層体1を模式的に示す断面図である。本実施形態にかかる積層体の加工方法及び積層体の製造方法では、まず、この大判の積層体1から任意の大きさの積層体が切り出される(準備ステップ)。
【0019】
積層体1は、例えば、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、及び石英ガラス等の二酸化珪素(SiO)を主成分とするガラスで構成されたキャリア板3を含む。このキャリア板3は、表面3aと、表面3aとは反対側の裏面3bとを有している。キャリア板3の表面3aと裏面3bとは、ともに、矩形状に構成されており、概ね平坦である。本実施形態では、このキャリア板3の裏面3bが、積層体1の裏面1bとなる。
【0020】
また、キャリア板3の厚み(表面3aと裏面3bとの距離)は、例えば、2mm以下、代表的には、1.1mmである。なお、本実施形態では、二酸化珪素を主成分とするガラスでなるキャリア板3を含む積層体1が用いられるが、積層体1に含まれるキャリア板3の材質、形状、構造、大きさ等は、必要に応じて変更され得る。例えば、半導体やセラミックス等の脆性材料でなる板がキャリア板3として積層体1に含まれてもよい。
【0021】
キャリア板3の表面3a側には、仮接着層5を介して膜状の構造物(膜)7が設けられている。仮接着層5は、例えば、金属膜や絶縁体膜等を重ねることで表面3aの概ね全体に形成され、キャリア板3と構造物7とを接着する機能を持つ。ただし、仮接着層5は、接着剤として機能する樹脂膜等によって構成されてもよい。また、仮接着層5の厚みは、例えば、20μm以下、代表的には、5μmである。
【0022】
膜状の構造物7は、代表的には、金属膜や絶縁体膜等により構成される再配線層(RDL:Redistribution Layer)であり、後に、仮接着層5を境にキャリア板3から分離される。この構造物7は、キャリア板3の表面3aと概ね同じ大きさ及び形状の表面7a及び裏面7bを有している。本実施形態では、構造物7の表面7aが、積層体1の表面1aとなる。また、構造物7の厚み(表面7aと裏面7bとの距離)は、例えば、200μm以下、代表的には、85μmである。
【0023】
なお、この構造物7は、1又は複数の膜により構成されていれば、再配線層でなくともよい。つまり、構造物7の材質、形状、構造、大きさ、種類等は、必要に応じて変更され得る。また、この構造物7をキャリア板3から剥離する際には、例えば、仮接着層5が、構造物7側に密着した表面5a側の部分と、キャリア板3側に密着した裏面5b側の部分と、に分割される。
【0024】
本実施形態では、後に構造物7に接続される1又は複数のデバイスチップの大きさ、形状等に対応した積層体が得られるように、大判の積層体1が切断される。なお、本実施形態では、積層体1を切断する前に、図1に示されるように、積層体1(キャリア板3)の裏面1b(裏面3b)側に、この裏面1bの全体を覆うことができる大きさのテープ21が貼付される。そして、テープ21の周縁部には、積層体1を囲む環状のフレーム23が固定される。これにより、積層体1の取り扱い易さが高められる。
【0025】
図3は、積層体1が切断される様子を模式的に示す斜視図であり、図4は、切断された後の積層体1等を模式的に示す斜視図である。本実施形態では、図3等に示される切削装置2を用いて積層体1が切断される。この切削装置2は、テープ21を介してフレーム23に支持された積層体1を保持できるチャックテーブル4を備えている。
【0026】
チャックテーブル4は、例えば、ステンレス鋼に代表される金属を用いて形成される円盤状の枠体を含む。枠体の上面側には、例えば、円形状の開口を上端に持つ凹部が形成されている。この凹部には、セラミックス等を用いて多孔質の円盤状に形成された保持板が固定されている。
【0027】
保持板の上面は、概ね平坦に構成されており、積層体1を保持する保持面として機能する。保持板の下面側は、枠体の内部に設けられた流路や、枠体の外部に配置されたバルブ等を介して、エジェクタ等の吸引源に接続されている。なお、このチャックテーブル4の枠体の周囲には、環状のフレームを把持するための4個のクランプ(不図示)が設けられている。
【0028】
枠体の下部には、モーター等の回転駆動源が連結されている。チャックテーブル4は、回転駆動源が生じる力によって、チャックテーブル4の上面の中心が回転の中心となるように、例えば、この上面に対して概ね垂直な鉛直方向(Z軸方向)に沿う軸(回転軸)の周りに回転する。また、枠体は、テーブル移動機構(不図示)に支持されており、チャックテーブル4は、このテーブル移動機構により、チャックテーブル4の上面に対して概ね平行な加工送り方向(X軸方向)に沿って移動する。
【0029】
チャックテーブル4の上方には、切削ユニット(加工ユニット)6が配置されている。切削ユニット6は、筒状のスピンドルハウジング8を備えている。スピンドルハウジング8の内側の空間には、加工送り方向と鉛直方向とに対して概ね垂直な割り出し送り方向(Y軸方向)に対して軸心(回転軸)が概ね平行になるように、スピンドル10の一部が収容されている。
【0030】
スピンドルハウジング8から露出するスピンドル10の一端側には、ダイヤモンド等の砥粒が樹脂等の結合剤に分散されてなる環状の切削ブレード12が装着されている。スピンドル10の他端側には、モーター等の回転駆動源(不図示)が連結されており、スピンドル10の一端側に装着された切削ブレード12は、この回転駆動源が生じる力によってスピンドル10とともに回転する。
【0031】
加工送り方向に沿って切削ブレード12から離れた位置には、純水等の液体(切削液)を切削ブレード12に向けて噴射できるノズル(シャワーノズル)14(図7参照)が配置されている。ノズル14の噴射口は、切削ブレード12の外周面12a(図7参照)に向けられており、切削ブレード12を積層体1等に切り込ませる際には、このノズル14の噴射口から切削ブレード12の外周面12aに向けて液体が噴射される。
【0032】
切削ユニット6のスピンドルハウジング8は、例えば、切削ユニット移動機構(不図示)に支持されている。切削ユニット6は、この切削ユニット移動機構により、割り出し送り方向と、鉛直方向と、に沿って移動する。例えば、切削ユニット移動機構により切削ユニット6の鉛直方向の位置が調整された後に、切削ブレード12を回転させながら、積層体1を保持した状態のチャックテーブル4をテーブル移動機構により加工送り方向に沿って移動させることで、積層体1が加工送り方向に沿って切削加工される。
【0033】
積層体1から任意の大きさの積層体11(図4)を切り出す際には、まず、積層体1の裏面1b側がチャックテーブル4により保持される。なお、本実施形態では、矩形状の表面11aと裏面11bとを持つ積層体11(矩形の平板状に構成された積層体11)が積層体1から切り出されるが、積層体1から切り出される積層体の形状、大きさ等は、必要に応じて変更され得る。例えば、任意の多角形状の表面と裏面とを持つ積層体(多角形の平板状に構成された積層体)が積層体1から切り出されてもよい。
【0034】
積層体1の裏面1b側をチャックテーブル4により保持する際には、まず、積層体1に貼付されているテープ21の下面(積層体1とは反対側の面)がチャックテーブル4の上面に接触するように、積層体1がチャックテーブル4に載せられる。そして、バルブが開かれ、吸引源の負圧がチャックテーブル4に作用する。これにより、積層体1の裏面1b側がテープ21を介してチャックテーブル4により保持され、積層体1の表面1a側が上方に露出する。なお、テープ21の周縁部に固定されている環状のフレーム23は、4個のクランプにより把持される。
【0035】
積層体1の裏面1b側がチャックテーブル4により保持された後には、積層体1が切断される。具体的には、例えば、切り出される積層体11の形状や大きさ等に応じて設定される切断予定ラインを切削装置2の加工送り方向に沿わせるように、回転駆動源が鉛直方向に沿う軸の周りのチャックテーブル4の向きを調整する。また、対象となる切断予定ラインの延長線の上方に切削ブレード12が配置されるように、テーブル移動機構が加工送り方向に沿ってチャックテーブル4の位置を調整し、切削ユニット移動機構が割り出し送り方向に沿って切削ユニット6の位置を調整する。
【0036】
そして、切削ブレード12の下端の位置(高さ)が積層体1に貼付されているテープ21の上面よりも僅かに低くなるように、切削ユニット移動機構が切削ユニット6の鉛直方向の位置を調整する。その後、切削ブレード12が回転している状態で、テーブル移動機構が加工送り方向に沿ってチャックテーブル4を移動させる。本実施形態では、切削ブレード12の加工に寄与する部分(積層体1と接触する部分)が膜7側からキャリア板3側へと向かって移動するように、切削ブレード12が回転する。これにより、図3に示されるように、回転している切削ブレード12が積層体1の対象となる切断予定ラインに切り込み、積層体1が切断される。
【0037】
なお、切削ブレード12が積層体1に切り込む間には、ノズル14から切削ブレード12に向けて液体が噴射される。ノズル14から噴射される液体41の流量は、例えば、0.5L/min~3.0L/min、代表的には、1.5L/min程度である。これにより、積層体1の切断にかかる切削加工によって発生する屑等が積層体1や切削ブレード12等から洗い流される。対象となる切断予定ラインで積層体1が切断された後には、別の切断予定ラインに対して同様の手順で加工が行われ、積層体1は、この別の切断予定ラインで切断される。これらの手順は、全ての切断予定ラインで積層体1が切断され、複数の積層体11が得られるまで繰り返される。
【0038】
図5は、積層体11等を模式的に示す斜視図である。なお、この積層体11の構造は、大きさが異なる点を除き、積層体1の構造と類似している。すなわち、積層体11は、キャリア板3に仮接着層5を介して構造物(膜)7が固定された構造を有している。キャリア板3の裏面3bが、積層体11の裏面11bとなり、構造物7の表面7aが、積層体11の表面11aとなる。
【0039】
ところで、上述のような積層体1を切削ブレード12で機械的に切断すると、積層体1の被切断部分(すなわち、切断予定ライン)において構造物7の一部がキャリア板3から剥離し、この一部を起点に構造物7の剥離が更に進行してしまうことがある。そこで、本実施形態では、積層体11の構造物7側(表面11a側)の周縁11cにおいて構造物7の剥離した部分が除去されるように、積層体11の構造物7側が周縁11cに沿って切削ブレード12で加工される(加工ステップ)。
【0040】
なお、積層体11を切削ブレード12で加工する前には、図5に示されるように、積層体11(キャリア板3)の裏面11b(裏面3b)側に、この裏面11bの全体を覆うことができる大きさのテープ31が貼付される。そして、テープ31の周縁部には、積層体11を囲む環状のフレーム33が固定される。これにより、積層体11の取り扱い易さが高められる。
【0041】
図6は、積層体11が周縁11cに沿って加工される様子を模式的に示す斜視図であり、図7は、積層体11が周縁11cに沿って加工される様子を模式的に示す断面図である。本実施形態では、上述した切削装置2を用いて積層体11が加工される。ただし、積層体11の加工には、切削装置2とは別の切削装置が使用されてもよい。
【0042】
切削ブレード12を積層体11の構造物7側の周縁11cに切り込ませて積層体11を加工する際には、まず、積層体11の裏面11b側がチャックテーブル4により保持される。具体的には、積層体11に貼付されているテープ31の下面(積層体11とは反対側の面)がチャックテーブル4の上面に接触するように、積層体11がチャックテーブル4に載せられる。
【0043】
そして、バルブが開かれ、吸引源の負圧がチャックテーブル4に作用する。これにより、積層体11の裏面11b側がテープ31を介してチャックテーブル4により保持され、積層体11の表面11a側が上方に露出する。なお、テープ31の周縁部に固定されている環状のフレーム33は、4個のクランプにより把持される。
【0044】
積層体11の裏面11b側がチャックテーブル4により保持された後には、積層体11が加工される。具体的には、例えば、加工の対象となる直線状の周縁11c(周縁11cの直線状の部分)を切削装置2の割り出し送り方向に沿わせるように、回転駆動源が鉛直方向に沿う軸の周りのチャックテーブル4の向きを調整する。また、対象となる直線状の周縁11cの延長線の上方に切削ブレード12が配置されるように、テーブル移動機構が加工送り方向に沿ってチャックテーブル4の位置を調整し、切削ユニット移動機構が割り出し送り方向に沿って切削ユニット6の位置を調整する。
【0045】
そして、切削ブレード12が積層体11のキャリア板3の表面3a側に僅かに切り込むことができるように、切削ユニット移動機構が切削ユニット6の鉛直方向の位置を調整する。その後、切削ブレード12が回転している状態で、切削ユニット移動機構が割り出し送り方向に沿って切削ユニット6を移動させる。すなわち、切削ブレード12と積層体11とが直線状の周縁11cに対して平行な方向に相対的に移動する。なお、本実施形態では、切削ブレード12の加工に寄与する部分(積層体11と接触する部分)が膜7側からキャリア板3側へと向かって移動するように、切削ブレード12が回転する。
【0046】
これにより、図6及び図7に示されるように、回転している切削ブレード12が積層体11の対象となる周縁11cに切り込み、積層体11の構造物7側が周縁11cに沿って加工される。本実施形態では、図7に示されるように、切削ブレード12の外周面12aに対応した曲線状の形状が積層体11の構造物7側に残るように、積層体11の構造物7側が周縁11cに沿って加工される。
【0047】
なお、仮接着層5の厚みが5μmで、構造物7の厚みが85μmの場合には、例えば、積層体11が100μm程度の深さまで加工されるように、切削ユニット6の鉛直方向の位置が調整される。切削ブレード12の直径が50mm程度であることを考慮すると、この場合には、積層体11の端から2mm程度の幅の領域が切削ブレード12により加工される。
【0048】
ところで、積層体11を一度に深くまで加工しようとすると、切削ブレード12にかかる負荷が大きくなり、切削ブレード12が消耗し易い。そこで、この切削ブレード12にかかる負荷を低減できるように、切削ユニット6の鉛直方向の位置の調整が複数回に分けて行われてもよい。この場合には、切削ユニット6の鉛直方向の位置の調整と、対象となる直線状の周縁11cに対して平行な方向への切削ブレード12と積層体11との相対的な移動と、が繰り返されることになる。
【0049】
切削ブレード12が積層体11に切り込む間には、図7に示されるように、ノズル14から切削ブレード12に向けて液体41が噴射される。ノズル14から噴射される液体41の流量は、例えば、0.5L/min~3.0L/min、代表的には、1.5L/min程度である。これにより、積層体11の切削加工によって発生する屑等が積層体11や切削ブレード12等から洗い流される。一方で、液体41が噴射される向きによっては、この液体41から作用する力により、キャリア板3からの構造物7の剥離が進行してしまう可能性がある。
【0050】
そこで、本実施形態では、対象となる周縁11cの切削ブレード12が切り込んでいる部分(被加工点)において積層体11の内側(中央部)から外側(外縁部)へと向かう向きに液体41が噴射されるように、積層体11に対するノズル14の向きが調整される。ノズル14の向きは、切削ブレード12の向きに対応しているので、切削ブレード12の向きもノズル14の向きとともに調整されることになる。
【0051】
より具体的には、図7に示されるように、切削ブレード12が、対象となる周縁11cに対してノズル14側(X軸に沿ってノズル14側)で切り込むように、積層体11に対する切削ブレード12及びノズル14の向きが調整される。これにより、ノズル14から供給される液体41は、積層体11の内側から外側へと向かって流れるので、キャリア板3と構造物7との境界の部分に直に吹き付けられることはない。つまり、キャリア板3と構造物7との境界の部分に対して液体41から作用する力が小さく抑えられるので、構造物7の剥離が進行する可能性も低くなる。
【0052】
対象となる直線状の周縁11cで積層体11が加工された後には、別の直線状の周縁11c(周縁11cの別の直線状の部分)が同様の手順で加工される。これらの手順は、積層体11の周縁11cの全体で積層体11が加工され、切削ブレード12の外周面12aに対応した曲線状の形状が積層体11の構造物7側の周縁11cの全体に転写されるまで繰り返される。
【0053】
図8は、周縁11cに沿って加工された後の積層体11を模式的に示す断面図である。これらの手順により、キャリア板3からの構造物7の剥離が進行し易い周縁11cに沿って、切削ブレード12の外周面12aに対応した曲線状の形状が残るように構造物7側が部分的に除去された、図8に示されるような積層体11が完成する。
【0054】
なお、本実施形態では、加工の対象となる直線状の周縁11cを切削装置2の割り出し送り方向に沿わせるように、積層体11に対する切削ブレード12及びノズル14の向きが調整されているが、切削ブレード12及びノズル14の向きは、これに限定されない。切削ブレード12及びノズル14の向きは、少なくとも、周縁11cの切削ブレード12が切り込んでいる部分において積層体11の内側から外側へと向かう向きに液体41が噴射されるように調整されていればよい。
【0055】
例えば、切削ブレード12及びノズル14の向きは、直線状の周縁11cが割り出し送り方向に対して傾くように調整されてもよい。ただし、この場合にも、切削ブレード12と積層体11とは、切削ブレード12が積層体11に切り込んでいる状態で、直線状の周縁11cに対して平行な方向に相対的に移動することが望ましい。
【0056】
以上のように、本実施形態にかかる積層体の加工方法及び積層体の製造方法では、回転軸の周りに回転している環状の切削ブレード12を積層体11の構造物(膜)7側の周縁11cに切り込ませ、切削ブレード12の外周面12aに対応した曲線状の形状を積層体11の構造物7側に残すように、この積層体11の構造物7側を周縁11cに沿って加工するので、積層体11の周縁11cにおいてキャリア板3から構造物7の一部が既に剥離している場合でも、この構造物7の剥離した部分を除去して、更なる構造物7の剥離の進行を抑制することができる。
【0057】
また、本実施形態にかかる積層体の加工方法及び積層体の製造方法では、切削ブレード12と、切削ブレード12の外周面12aに向けて液体41を噴射するノズル14と、の積層体11に対する向きが、ノズル14から噴射される液体41が積層体11の周縁11cの切削ブレード12が切り込んでいる部分で積層体11の内側(中央部)から外側(外縁部)へと向かうように調整されるので、ノズル14から噴射される液体41による更なる構造物7の剥離の進行を抑制することができる。
【0058】
なお、本発明は、上述した実施形態の記載に制限されず種々変更して実施され得る。例えば、上述した実施形態では、積層体1と積層体11とが同じ切削装置2及び同じ切削ブレード12で加工されているが、これらは、異なる切削装置又は異なる切削ブレードで加工されてもよい。
【0059】
また、上述した実施形態では、矩形(多角形)の平板状に構成された積層体11が周縁11cに沿って加工されているが、本発明は、円形の平板状に構成されている積層体を加工する際にも同様に適用され得る。図9は、変形例にかかる積層体51が周縁51cに沿って加工される様子を模式的に示す斜視図であり、図10は、変形例にかかる積層体51が周縁51cに沿って加工される様子を模式的に示す断面図である。
【0060】
この変形例にかかる積層体51の構造は、表面51aと裏面51bとが円形状に構成されている点を除き、積層体11の構造と類似している。すなわち、積層体51は、円形状の表面51aと裏面51bとを持つ円形の平板状に構成されている。また、積層体51は、キャリア板3に仮接着層5を介して構造物(膜)7が固定された構造を有している。キャリア板3の裏面3bが、積層体51の裏面51bとなり、構造物7の表面7aが、積層体51の表面51aとなる。
【0061】
このような構造の積層体51が準備された後には(準備ステップ)、積層体51の構造物7側が周縁51cに沿って切削ブレード12で加工される(加工ステップ)。なお、この変形例でも、積層体51(キャリア板3)の裏面51b(裏面3b)側に、この裏面51bの全体を覆うことができる大きさのテープ61が貼付される。そして、テープ61の周縁部には、積層体51を囲む環状のフレーム63が固定される。これにより、積層体51の取り扱い易さが高められる。
【0062】
積層体51を加工する際の手順や、積層体51を加工する際に用いられる装置等も、上述した実施形態にかかる手順や、装置等と概ね同様でよい。具体的には、まず、積層体51の裏面51b側がチャックテーブル4により保持される。つまり、積層体51に貼付されているテープ61の下面(積層体51とは反対側の面)がチャックテーブル4の上面に接触するように、積層体51がチャックテーブル4に載せられる。
【0063】
そして、バルブが開かれ、吸引源の負圧がチャックテーブル4に作用する。これにより、積層体51の裏面51b側がテープ61を介してチャックテーブル4により保持され、積層体51の表面51a側が上方に露出する。なお、テープ61の周縁部に固定されている環状のフレーム63は、4個のクランプにより把持される。
【0064】
積層体51の裏面51b側がチャックテーブル4により保持された後には、積層体51が加工される。具体的には、例えば、切削ブレード12が切り込む部分(被加工点)において円形状の周縁51cの接線が切削装置2の割り出し送り方向に沿うように、回転駆動源が鉛直方向に沿う軸の周りのチャックテーブル4の向きを調整する。また、対象となる部分(被加工点)の上方に切削ブレード12が配置されるように、テーブル移動機構が加工送り方向に沿ってチャックテーブル4の位置を調整し、切削ユニット移動機構が割り出し送り方向に沿って切削ユニット6の位置を調整する。
【0065】
そして、例えば、切削ブレード12が回転している状態で、切削ブレード12が積層体51のキャリア板3の表面3a側に僅かに切り込むことができるように、切削ユニット移動機構が切削ユニット6の鉛直方向の位置を調整する。その後、切削ブレード12が回転している状態で、回転駆動源が鉛直方向に沿う軸の周りにチャックテーブル4を回転させる。すなわち、回転駆動源が積層体51を回転させる。なお、本実施形態では、切削ブレード12の加工に寄与する部分(積層体51と接触する部分)が膜7側からキャリア板3側へと向かって移動するように、切削ブレード12が回転する。
【0066】
これにより、図9及び図10に示されるように、回転している切削ブレード12が積層体51の対象となる周縁51cに切り込み、積層体51の構造物7側が周縁51cに沿って加工される。本実施形態では、図7に示されるように、切削ブレード12の外周面12aに対応した曲線状の形状が積層体51の構造物7側に残るように、積層体51の構造物7側が周縁51cに沿って加工される。
【0067】
なお、仮接着層5の厚みが5μmで、構造物7の厚みが85μmの場合には、例えば、積層体51が100μm程度の深さまで加工されるように、切削ユニット6の鉛直方向の位置が調整される。切削ブレード12の直径が50mm程度であることを考慮すると、この場合には、積層体51の端から2mm程度の幅の領域が切削ブレード12により加工される。
【0068】
ところで、積層体51を一度に深くまで加工しようとすると、切削ブレード12にかかる負荷が大きくなり、切削ブレード12が消耗し易い。そこで、この切削ブレード12にかかる負荷を低減できるように、切削ユニット6の鉛直方向の位置の調整が複数回に分けて行われてもよい。この場合には、切削ユニット6の鉛直方向の位置の調整と、積層体51の回転と、が繰り返されることになる。
【0069】
切削ブレード12が積層体11に切り込む間には、図10に示されるように、ノズル14から切削ブレード12に向けて液体41が噴射される。ノズル14から噴射される液体41の流量は、例えば、0.5L/min~3.0L/min、代表的には、1.5L/min程度である。そして、この変形例でも、周縁51cの切削ブレード12が切り込んでいる部分(被加工点)において積層体51の内側(中央部)から外側(外縁部)へと向かう向きに液体41が噴射されるように、積層体51に対する切削ブレード12及びノズル14の向きが調整される。
【0070】
より具体的には、図10に示されるように、切削ブレード12が、周縁51cの対象となる部分に対してノズル14側(X軸に沿ってノズル14側)で切り込むように、積層体51に対する切削ブレード12及びノズル14の向きが調整される。これにより、キャリア板3と構造物7との境界の部分に対して液体41から作用する力が小さく抑えられるので、構造物7の剥離が進行する可能性も低くなる。
【0071】
なお、この変形例では、切削ブレード12が切り込む部分において円形状の周縁51cの接線が切削装置2の割り出し送り方向に沿うように、積層体51に対する切削ブレード12及びノズル14の向きが調整されているが、切削ブレード12及びノズル14の向きは、これに限定されない。
【0072】
切削ブレード12及びノズル14の向きは、少なくとも、周縁51cの切削ブレード12が切り込んでいる部分において積層体51の内側から外側へと向かう向きに液体41が噴射されるように調整されていればよい。例えば、切削ブレード12及びノズル14の向きは、切削ブレード12が切り込む部分における周縁51cの接線が割り出し送り方向に対して傾くように調整されてもよい。
【0073】
その他、上述した実施形態や変形例にかかる構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施され得る。
【符号の説明】
【0074】
1 :積層体
1a :表面
1b :裏面
3 :キャリア板
3a :表面
3b :裏面
5 :仮接着層
5a :表面
5b :裏面
7 :構造物(膜)
7a :表面
7b :裏面
11 :積層体
11a :表面
11b :裏面
11c :周縁
21 :テープ
23 :フレーム
31 :テープ
33 :フレーム
41 :液体
51 :積層体
51a :表面
51b :裏面
51c :周縁
61 :テープ
63 :フレーム
2 :切削装置
4 :チャックテーブル
6 :切削ユニット
8 :スピンドルハウジング
10 :スピンドル
12 :切削ブレード
12a :外周面
14 :ノズル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10