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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118571
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】基板処理装置及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/302 101M
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024922
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雄太
(72)【発明者】
【氏名】鶴田 俊寛
(72)【発明者】
【氏名】茂木 卓
【テーマコード(参考)】
5F004
【Fターム(参考)】
5F004AA01
5F004AA13
5F004AA16
5F004BA04
5F004BB21
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB24
5F004BB25
5F004BB26
5F004BB28
5F004BD01
5F004BD04
5F004CA04
5F004CA06
(57)【要約】
【課題】基板に対して複数の基板処理の実施に必要な時間を短縮すること。
【解決手段】基板処理装置は、チャンバと、駆動部と、制御部とを有する。チャンバは、基板を載置する載置面の向きを変更可能に構成されたステージが内部に配置され、載置面の向きを変更可能な範囲の複数の方向からそれぞれ基板処理を実施可能に構成されている。駆動部は、載置面の向きが変わるようにステージを駆動するように構成されている。制御部は、駆動部によりステージを駆動して載置面を複数の方向に順に向け、ステージに載置された基板に基板処理を順に実施する制御を行うように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を載置する載置面の向きを変更可能に構成されたステージが内部に配置され、前記載置面の向きを変更可能な範囲の複数の方向からそれぞれ基板処理を実施可能に構成されたチャンバと、
前記載置面の向きが変わるように前記ステージを駆動するように構成された駆動部と、
前記駆動部により前記ステージを駆動して前記載置面を前記複数の方向に順に向け、前記ステージに載置された前記基板に基板処理を順に実施する制御を行うように構成された制御部と、
を有する基板処理装置。
【請求項2】
前記ステージは、回転軸に固定され、前記回転軸が回転することで前記載置面の向きを変更可能に構成され、
前記駆動部は、前記回転軸を回転させることで前記載置面の向きを変えるように構成され、
前記制御部は、前記駆動部により前記回転軸を回転させて前記載置面を前記複数の方向に順に向くように制御を行うように構成された
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記チャンバは、前記複数の方向にそれぞれプラズマを生成可能に構成されたプラズマ源が設けられ、前記複数の方向から複数のプラズマ処理を実施可能に構成された
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記チャンバは、前記載置面を前記複数の方向に向けた際にそれぞれの方向において、前記ステージに対する前記載置面の裏面側となる位置に排気口を有するように構成され、
前記載置面を前記複数の方向に順に向け、基板処理を順に実施する際に、前記ステージに対する前記載置面の裏面側となる位置の前記排気口から前記チャンバ内を排気するように構成された排気部をさらに有する
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記チャンバは、前記載置面を前記複数の方向に向けた際にそれぞれの方向において、前記ステージに対する前記載置面側となる位置にガス導入口を有するように構成され、
前記載置面を前記複数の方向に順に向け、基板処理を順に実施する際に、前記ステージに対する前記載置面側となる位置の前記ガス導入口から前記チャンバ内に基板処理に用いるガスを導入するように構成されたガス導入部をさらに有する
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記ステージは、前記載置面の向きを上下方向に変更可能に構成され、
前記チャンバは、前記上下の2方向から2つの基板処理を実施可能に構成され、
前記制御部は、前記駆動部により前記載置面の向きを上方向として上方向から基板処理を実施し、前記駆動部により前記載置面の向きを下方向として下方向から基板処理を実施するように制御するように構成された
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
孔及びスリットの少なくとも一方が複数形成されたバッフルを前記ステージに対して上側及び下側に保持し、上側及び下側のバッフルをそれぞれ昇降可能に構成されたバッフル駆動部をさらに有し、
前記制御部は、前記バッフル駆動部を制御して、前記上方向から基板処理を実施する際に、前記上側の前記バッフルを前記ステージの周囲まで下昇させ、前記下方向から基板処理を実施する際に、前記下側の前記バッフルを前記ステージの周囲まで上昇させる制御を行うように構成された
請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記ステージは、前記載置面に載置された前記基板のエッジ部分と係合して前記基板を保持する保持機構を有するように構成された
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記チャンバは、回転軸に対して垂直方向の側壁に、内部メンテナンス用の開口を有するように構成された
請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項10】
基板を載置する載置面の向きを変更可能に構成されたステージが内部に配置され、前記載置面の向きを変更可能な範囲の複数の方向からそれぞれ基板処理を実施可能に構成されたチャンバと、
前記載置面の向きが変わるように前記ステージを駆動するように構成される駆動部と、
を有する基板処理装置の制御方法であって、
前記駆動部により前記ステージを駆動して前記載置面を前記複数の方向に順に向ける工程と、
前記載置面を前記複数の方向に順に向けた際に、前記ステージに載置された前記基板に基板処理を順に実施する制御する工程と、
を含む制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、「被加工物に対するプラズマ処理を行うためのプラズマ処理装置の保守方法であって、前記プラズマ処理装置は、チャンバを提供するチャンバ本体と、前記チャンバにガスを供給するガス供給部と、前記チャンバを減圧する排気装置と、前記チャンバ内のガスを励起させるプラズマ源と、前記チャンバ内において前記被加工物を支持する支持構造体と、前記チャンバ内において、鉛直方向に直交する方向に延びる第1軸線周りに前記支持構造体を回転させるよう構成された第1の駆動装置と、を備え、前記支持構造体は、被加工物を保持する静電チャックを含み、前記第1軸線に直交する第2軸線周りに回転可能に設けられた保持部と、前記保持部の下側に設けられた容器と、前記容器と前記保持部との間に介在し、前記容器内の空間を前記チャンバから分離するシール部材と、前記容器内に設けられており、前記保持部を前記第2軸線周りに回転させるよう構成された第2の駆動装置と、前記静電チャックの電極に電気的に接続されたロータリーコネクタと、を有し、前記容器は、筒状の容器本体と、前記容器本体の下側開口を閉じる底蓋であり、前記容器本体に対して取り外し可能に構成された該底蓋と、を有し、該保守方法は、前記静電チャックに対して前記底蓋が上方に位置するよう、前記支持構造体を前記第1軸線周りに回転させる工程と、前記底蓋を前記容器本体から取り外す工程と、前記容器本体内に設けられた部品を保守する工程と、を含む、保守方法。」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-195303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板に対して複数の基板処理の実施に必要な時間を短縮する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による基板処理装置は、チャンバと、駆動部と、制御部とを有する。チャンバは、基板を載置する載置面の向きを変更可能に構成されたステージが内部に配置され、載置面の向きを変更可能な範囲の複数の方向からそれぞれ基板処理を実施可能に構成されている。駆動部は、載置面の向きが変わるようにステージを駆動するように構成されている。制御部は、駆動部によりステージを駆動して載置面を複数の方向に順に向け、ステージに載置された基板に基板処理を順に実施する制御を行うように構成されている。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、基板に対して複数の基板処理の実施に必要な時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態にかかるプラズマ処理装置のチャンバの構成の一例を概略的に示す図である。
図2図2は、実施形態にかかるプラズマ処理装置の構成の一例を示す断面図である。
図3図3は、実施形態にかかるステージの構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態にかかるプラズマ処理装置の構成の一例を示す断面図である。
図5図5は、バッフルの昇降動作を説明する図である。
図6図6は、チャンバ内の上側でプラズマ処理を実施する場合の動作を説明する図である。
図7図7は、バッフルの昇降動作を説明する図である。
図8図8は、チャンバ内の下側でプラズマ処理を実施する場合の動作を説明する図である。
図9A図9Aは、基板に対して2つのプラズマ処理を実施する場合の従来の流れを説明する図である。
図9B図9Bは、実施形態にかかるプラズマ処理装置において基板に対して2つのプラズマ処理を実施する場合の流れを説明する図である。
図10図10は、基板に対して2つのプラズマ処理を実施する場合の処理順序及び概略的な処理時間を模式的にした図である。
図11図11は、チャンバの内部をメンテナンスする場合の動作を説明する図である。
図12図12は、実施形態にかかる制御方法の処理を含む制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、基板処理装置及び制御方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、開示される基板処理装置及び制御方法が限定されるものではない。
【0009】
従来から、半導体装置の製造では、半導体ウェハ等の基板を、それぞれ内部で基板処理を実施可能な複数の処理チャンバに順に搬送してそれぞれ処理チャンバにおいて成膜やエッチングなどの複数の基板処理を順に実施する。しかし、複数の処理チャンバに基板を順に搬送して複数の基板処理を順に実施するため、基板に対して複数の基板処理の実施に必要な時間が長くなる。そこで、基板に対して複数の基板処理の実施に必要な時間を短縮する技術が期待されている。
【0010】
(実施形態)
[装置構成]
本開示の基板処理装置の一例について説明する。以下に説明する実施形態では、本開示の基板処理装置をプラズマ処理装置とした場合を例に説明する。
【0011】
[プラズマ処理装置1の構成]
図1は、実施形態にかかるプラズマ処理装置1のチャンバ10の構成の一例を概略的に示す図である。プラズマ処理装置1は、チャンバ10を含む。チャンバ10は、例えば、表面がアルマイト処理(陽極酸化処理)されたアルミニウムからなり、内部に円柱状の内部空間11が形成されている。
【0012】
チャンバ10の内部には、ステージ20が設けられている。ステージ20は、チャンバ10内部の内部空間11の径よりも小さい径で円柱状に形成されている。ステージ20は、2つの底面のうち一方が基板Wを載置するための載置面20aとされている。図1では、ステージ20の上側の底面が載置面20aとされている。
【0013】
ステージ20は、載置面20aの向きを変更可能に構成されている。例えば、ステージ20の側面には、互いに反対側となる位置に支持部21a、21bが設けられている。支持部21a、21bは、同じ径で円柱状に形成されている。支持部21a、21bは、互いの中心軸が同軸上となり、ステージ20の中心軸に対して直交するように、ステージ20の側面に固定されている。支持部21a、21bは、それぞれステージ20に固定されたステージ20側の反対側がチャンバ10の側壁を貫通し、端部がチャンバ10の外側に到達している。チャンバ10は、支持部21a、21bが貫通する側壁部分に、例えば、磁性流体シールなどの回転可能なシール機構が設けられ、気密性を保ちつつ回転可能に支持部21a、21bを支持する。ステージ20は、支持部21a、21bを回転軸として回転することで載置面20aの向きを変更可能に構成されている。
【0014】
チャンバ10は、ステージ20の載置面20aの向きを変更可能な範囲の複数の方向から、それぞれ複数の基板処理を実施可能に構成されている。本実施形態では、ステージ20は、支持部21a、21bを180°回転させることで、載置面20aの向きを上下方向に変更可能とされている。チャンバ10は、上下の2方向から、それぞれ基板処理としてプラズマ処理が実施可能に構成されている。
【0015】
次に、プラズマ処理装置1の構成を詳細に説明する。図2は、実施形態にかかるプラズマ処理装置1の構成の一例を示す断面図である。図2には、プラズマ処理装置1についての図1のA-A断面の一例が概略的に示されている。
【0016】
ステージ20は、左右から支持部21a、21bにより支持されて、チャンバ10内部の中央付近に配置されている。図2では、ステージ20の上側の底面が基板Wを載置する載置面20aとされている。支持部21bは、チャンバ10外となる部分に駆動部24が設けている。駆動部24は、モータを含み、モータの駆動力により支持部21bを回転駆動する。支持部21bに回転に伴い、ステージ20及び支持部21aが回転し、載置面20aの向きが変更する。
【0017】
ステージ20は、基台22及び静電チャック23を含む。基台22は、円柱状に形成され、導電性部材を含む。基台22の導電性部材は、下部電極として機能し得る。基台22の2つの底面のうち一方の底面には、静電チャック23が配置される。静電チャック23の上面が載置面20aとされる。静電チャック23は、セラミック部材により形成され、内部に静電電極(図示せず)を含む。静電電極は、チャンバ10外に配置された直流電源31と配線41により電気的に接続されている。なお、図2では、ステージ20及び支持部21aについての配線41の図示を省略している。静電チャック23は、直流電源31から直流電圧が印加されることで、基板Wを静電吸着する。直流電源31は、正、負のどちらの直流電圧も印加可能とされている。直流電源31は、基板Wを静電吸着する場合、正、負の何れか一方の直流電圧(例えば、正の直流電圧)を印加し、基板Wと静電チャック23間を除電する場合、正、負の他方の直流電圧(例えば、負の直流電圧)を印加する。
【0018】
ここで、本実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、静電チャック23により基板Wを静電吸着することで、ステージ20を回転させた場合でもステージ20に基板Wを保持できる。しかし、静電チャック23で吸着不良が発生すると、基板Wがステージ20から落下する虞がある。そこで、ステージ20は、基板Wを物理的に保持する保持機構を含んでもよい。図3は、実施形態にかかるステージ20の構成の一例を示す図である。一実施形態において、ステージ20は、載置面20aにピン26が設けられている。ピン26は、支持部21a、21bの軸方向に、基板Wの外径よりも間隔を開けて載置面20aに2つ設けられている。ピン26は、ステージ20内部に設けられた昇降機構(図示せず)により昇降可能とされている。2つのピン26の先端には、カバーリング27が取り付けられている。カバーリング27は、環状とされ、外径がステージ20の外径より小さく、かつ基板Wの外径より大きく形成されている。カバーリング27は、内側面に段が形成され、内側面の下側が基板Wの外径よりも大きく、内側面の上側が基板Wの外径よりも小さく形成されている。カバーリング27は、2つのピン26の昇降に伴い、昇降する。
【0019】
ステージ20は、静電チャック23の上面において基板Wが吸着保持される部分に静電チャック23の上面から突没自在な複数のリフトピン28(例えば3つ)が設けられている。リフトピン28は、ステージ20内部に設けられた昇降機構(図示せず)により昇降可能とされている。
【0020】
基板Wをステージ20に搬入及びステージ20から搬出する場合は、図3に示すように、ピン26及びリフトピン28を上昇させて基板Wを静電チャック23から離間させて上方へ持ち上げる。一方、基板Wをステージ20で保持する場合は、リフトピン28をステージ20に収容して基板Wを載置面20aに載置し、ピン26を下降させてカバーリング27を基板Wのエッジ部分に係合させる。なお、2つのピン26で基板Wを保持するように構成してもよい。例えば、2つのピン26の先端をステージ20の中心側に湾曲させて、2つのピン26の先端を基板Wのエッジ部分に係合させて、基板Wを保持するように構成してもよい。本実施形態では、ピン26、カバーリング27が本開示の保持機構に対応する。
【0021】
図2に戻る。ステージ20は、静電チャック23及び基板Wのうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路には、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。一実施形態において、ステージ20及び支持部21a、21bには、伝熱流体を流すための流体流路(図示せず)が内部に形成されている。支持部21a、21bに形成された流体流路は、それぞれ配管42を介して温調ユニット32に接続されている。温調ユニット32は、配管42を介して、温度制御した伝熱媒体をステージ20及び支持部21a、21bの流体流路に循環させ、静電チャック23及び基板Wのうち少なくとも1つの温度を調整する。
【0022】
ステージ20は、基板Wの裏面との間に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。一実施形態において、静電チャック23の載置面20aには、伝熱ガスを吐出する吐出口(図示せず)が形成されている。ステージ20及び支持部21aには、吐出口と連通し、伝熱ガスを流すためのガス流路(図示せず)が形成されている。支持部21a、21bに形成されたガス流路は、配管43を介して伝熱ガス供給部33に接続されている。伝熱ガス供給部33は、配管43に伝熱ガスを供給する。供給された伝熱ガスは、配管43を介してステージ20及び支持部21a内のガス流路を流れ、載置面20aの吐出口から吐出される。
【0023】
チャンバ10は、ステージ20の上方に第1上部電極25aが設けられ、ステージ20の下方に第2上部電極25bが設けられている。一実施形態において、第1上部電極25aは、チャンバ10の上壁の少なくとも一部を構成する。第2上部電極25bは、チャンバ10の底壁の少なくとも一部を構成する。第1上部電極25aには、配線45aが接続されている。第2上部電極25bには、配線45bが接続されている。
【0024】
プラズマ処理装置1は、第1高周波電源35a及び第2高周波電源35bを含む。第1高周波電源35aは、整合器36aが設けられた配線45cに接続されている。配線45cは、スイッチ45dに接続されている。スイッチ45dは、接続先を配線45aと配線45bに切り替え可能とされている。
【0025】
また、ステージ20及び支持部21a、21bには、基台22に含まれる導電性部材と電気的に接続された配線(図示せず)が設けられている。支持部21a、21bに設けられた配線は、配線46a、46bに接続されている。配線46a、46bは、整合器36bが設けられた配線46cを介して第2高周波電源35bと電気的に接続されている。
【0026】
第1高周波電源35aは、プラズマ処理を実施する場合、プラズマ生成用の高周波電力を配線45cに供給する。スイッチ45dの接続先を配線45a又は配線45bに切り替えることで、第1高周波電源35aから供給されるプラズマ生成用の高周波電力の供給先が、第1上部電極25a又は第2上部電極25bに切り替わる。一実施形態において、プラズマ生成用の高周波電力は、10MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1高周波電源35aは、異なる周波数を有する複数の高周波電力を生成するように構成されてもよい。整合器36aは、チャンバ10内にプラズマが生成されているときに、第1高周波電源35aの出力インピーダンスと負荷インピーダンスとが見かけ上一致するように機能する。
【0027】
第2高周波電源35bは、プラズマ処理を実施する場合、バイアス用の高周波電力を配線46cに供給する。第2高周波電源35bから供給されるバイアス用の高周波電力は、配線46cから、配線46a、46bを介して支持部21a、21bに設けられた配線を流れ、基台22に含まれる導電性部材に供給される。バイアス用の高周波電力は、プラズマ生成用の高周波電力の周波数と同じであっても異なっていてもよい。一実施形態において、バイアス用の高周波電力は、プラズマ生成用の高周波電力の周波数よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアス用の高周波電力は、100kHz~60MHzの範囲内の周波数を有する。整合器36bは、チャンバ10内にプラズマが生成されているときに、第2高周波電源35bの出力インピーダンスと負荷インピーダンスとが見かけ上一致するように機能する。
【0028】
プラズマ処理装置1は、ガス供給部50を含む。チャンバ10は、複数の位置から処理ガスを内部に導入することが可能に構成されている。本実施形態では、チャンバ10は、ステージ20よりも上側、下側の2つの位置からチャンバ10内に処理ガスを導入することが可能に構成されている。例えば、チャンバ10の側壁10aには、ステージ20よりも上側となる位置にガス導入口51aが設けられ、ステージ20よりも下側となる位置にガス導入口51bが設けられている。
【0029】
ガス供給部50には、配管52が接続されている。ガス供給部50は、プラズマ処理に用いる各種の処理ガスを配管52に供給する。配管52は、配管53a、配管53bに分岐している。配管53aは、開閉の切り替えが可能なバルブ54aが設けられ、ガス導入口51aに接続されている。配管53bは、開閉の切り替えが可能なバルブ54bが設けられ、ガス導入口51bに接続されている。プラズマ処理装置1は、バルブ54a、54bの開閉を制御することにより、ガス導入口51a、51bの何れから処理ガスをチャンバ10に導入するかを切り替え可能とされている。本実施形態では、ガス供給部50、配管52、53a、53b、バルブ54a、54bが、本開示のガス導入部に対応する。
【0030】
なお、本実施形態では、チャンバ10の側壁(側壁10a)からチャンバ10内に処理ガスを導入する構成とした場合を例に説明した。しかし、これに限定されるものではない。例えば、第1上部電極25a及び第2上部電極25bをガスの吐出が可能なシャワーヘッドとして構成する。ガス供給部50が第1上部電極25a及び第2上部電極25bに選択的に処理ガスを供給し、第1上部電極25a又は第2上部電極25bからチャンバ10内に処理ガスを導入する構成としてもよい。
【0031】
プラズマ処理装置1は、排気システム60を含む。排気システム60は、チャンバ10内の複数の位置から排気するように構成される。本実施形態では、排気システム60は、ステージ20よりも上側、下側の2つの位置からチャンバ10内を排気することが可能に構成されている。例えば、チャンバ10の側壁10bには、チャンバ10の中央よりも上側に排気口61aが設けられ、チャンバ10の中央よりも下側に排気口61bが設けられている。排気口61aには、排気路62aが接続されている。排気口61bには、排気路62bが接続されている。排気路62aには、開閉の切り替えが可能なバルブ63aが設けられている。排気路62bには、開閉の切り替えが可能なバルブ63bが設けられている。排気路62aと排気路62bは、排気路62cに接続されている。排気路62cは、圧力調整弁64及び真空ポンプ65が接続されている。真空ポンプ65は、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。プラズマ処理装置1は、バルブ63a、63bの開閉を制御することにより、排気口61a、61bの何れから排気するかを切り替え可能とされている。圧力調整弁64及び真空ポンプ65は、協働して、チャンバ10内を所望の真空度まで減圧する。本実施形態では、排気路62a~62c、バルブ63a、63b、圧力調整弁64、真空ポンプ65が、本開示の排気部に対応する。
【0032】
本実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、チャンバ10の一方の側壁(側壁10b)から排気するため、ステージ20の周囲の圧力分布に偏りが発生する。
【0033】
そこで、プラズマ処理装置1は、バッフル71a、71bと、昇降機構72a、72bと、昇降機構73a、73bとを含む。
【0034】
バッフル71a、71bは、環状とされ、孔及びスリットの少なくとも一方が周方向に沿って複数形成されている。バッフル71a、71bは、チャンバ10の内径より若干小さい外径とされ、中央にステージ20の外径よりも若干大きい直径の開口が形成されている。昇降機構72a、72b及び昇降機構73a、73bは、それぞれ伸縮可能なロッド75を有する。チャンバ10の上壁及び底壁には、ステージ20の外側となり、かつ、ステージ20に対して対称となる位置に、ロッド75の径より若干大きい径の貫通孔が形成されている。チャンバ10の上壁の上面には、ロッド75が貫通孔を通過するように昇降機構72a、72bが配置されている。チャンバ10の底壁の下面には、ロッド75が貫通孔を通過するように昇降機構73a、73bが配置されている。昇降機構72a、72bのロッド75には、バッフル71aが取り付けられている。昇降機構73a、73bのロッド75には、バッフル71bが取り付けられている。
【0035】
昇降機構72a、72bは、それぞれロッド75を伸縮することにより、バッフル71aを昇降する。昇降機構72a、72bがそれぞれロッド75を伸ばすことにより、バッフル71aは、支持部21a、21bよりも上側のステージ20の周囲まで下降する。また、昇降機構72a、72bがそれぞれロッド75を縮めることにより、バッフル71aは、ステージ20の上方の位置まで上昇する。
【0036】
昇降機構73a、73bは、それぞれロッド75を伸縮することにより、バッフル71bを昇降する。昇降機構73a、73bがそれぞれロッド75を伸ばすことにより、バッフル71bは、支持部21a、21bよりも下側のステージ20の周囲まで上昇する。また、昇降機構73a、73bがそれぞれロッド75を縮めることにより、バッフル71bは、ステージ20の下方の位置まで下降する。本実施形態では、昇降機構72a、72b、昇降機構73a、73bが、本開示のバッフル駆動部に対応する。
【0037】
図4は、実施形態にかかるプラズマ処理装置1の構成の一例を示す断面図である。図4は、プラズマ処理装置1のチャンバ10についての図1のB-B断面の一例を示す概略断面図である。図4は、支持部21a、21bの中心軸に対する直交方向の断面でのチャンバ10内の構成を示している。図4では、ステージ20の支持部21a、21bを設けた位置を点線で示している。
【0038】
チャンバ10は、支持部21a、21bの中心軸に対して直交方向の一方の側壁10cに、基板Wの搬入・搬出用の開口部81が形成され、開口部81を開閉するゲートバルブ82が設けられている。また、チャンバ10は、支持部21a、21bの中心軸に対する直交方向の他方の側壁10dに、チャンバ10の内部をメンテナンスするための開口部83が設けられている。開口部83は、開口部81と比較して大きく形成されている。開口部83は、扉84により封止されている。
【0039】
図2に戻る。プラズマ処理装置1は、制御部100を含む。プラズマ処理装置1は、制御部100によって制御される。制御部100は、メモリ、プロセッサ、及び入出力インターフェイスを有する。メモリ内には、レシピ等のデータやプログラム等が格納される。メモリは、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)等である。プロセッサは、メモリから読み出されたプログラムを実行することにより、メモリ内に格納されたレシピ等のデータに基づいて、入出力インターフェイスを介してプラズマ処理装置1の各部を制御する。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)等である。
【0040】
次に、プラズマ処理装置1の動作を説明する。最初に、プラズマ処理装置1に基板Wを搬入する場合のプラズマ処理装置1の動作を説明する。プラズマ処理装置1に基板Wを搬入する場合、ゲートバルブ82が開状態とされる。搬送アームなどの搬送機構により、開口部81から基板Wがチャンバ10内に搬入される。プラズマ処理装置1は、図3に示したように、ピン26及びリフトピン28をステージ20から上昇させ、カバーリング27を上昇させた状態とする。搬送機構により、基板Wが、カバーリング27の下面とリフトピン28の先端との間に搬送され、リフトピン28に載置される。
【0041】
プラズマ処理装置1は、リフトピン28をステージ20に収容して基板Wを載置面20aに載置する。プラズマ処理装置1は、直流電源31から静電チャック23内部の静電電極に直流電圧を印加して、基板Wを静電吸着する。また、プラズマ処理装置1は、ピン26を下降させてカバーリング27を基板Wのエッジ部分に係合させる。
【0042】
プラズマ処理装置1は、チャンバ10内の上下の2方向から、プラズマ処理が実施可能に構成されている。プラズマ処理装置1は、ステージ20を回転させて載置面20aの向きを上下の2方向上方向に順に変え、基板Wに対して上下の2方向からプラズマ処理を実施する。例えば、プラズマ処理装置1は、載置面20aの向きを上方向としてチャンバ10内の上側で基板Wにプラズマ処理を実施する。そして、プラズマ処理装置1は、ステージ20を回転させて載置面20aの向きを下方向としてチャンバ10内の下側で基板Wにプラズマ処理を実施する。
【0043】
プラズマ処理装置1は、チャンバ10内の上側でプラズマ処理を実施する前にバッフル71a、71bを昇降する。図5は、バッフル71a、71bの昇降動作を説明する図である。図5(A)、(B)は、チャンバ10内の上側でプラズマ処理を実施する場合のバッフル71a、71bの昇降動作の流れを示している。
【0044】
プラズマ処理装置1は、基板Wを搬入・搬出する場合、図5(A)に示すように、昇降機構72a、72bのロッド75を縮めてバッフル71aをステージ20の上方に上昇させている。また、プラズマ処理装置1は、昇降機構73a、73bのロッド75を縮めてバッフル71bをステージ20の下方の位置まで下降させている。
【0045】
プラズマ処理装置1は、チャンバ10内の上側でプラズマ処理を実施する場合、図5(B)に示すように、昇降機構72a、72bのロッド75を伸ばしてバッフル71aを支持部21a、21bよりも上側のステージ20の周囲まで下降させる。
【0046】
プラズマ処理装置1は、載置面20aの向きを上方向として、チャンバ10内の上側でプラズマ処理を実施する。図6は、チャンバ10内の上側でプラズマ処理を実施する場合の動作を説明する図である。
【0047】
プラズマ処理装置1では、バルブ63aを閉状態とし、バルブ63bを開状態として、排気システム60により排気口61bからチャンバ10内を排気し、チャンバ10内を所望の真空度まで減圧する。バッフル71aをステージ20の周囲まで下降させていることで、チャンバ10の側壁10bの排気口61bからチャンバ10内を排気した場合でも、ステージ20の周囲の圧力分布に偏りが発生することを抑制できる。
【0048】
プラズマ処理装置1では、温調ユニット32から温度制御した伝熱媒体をステージ20及び支持部21a、21bに循環させ、静電チャック23及び基板Wのうち少なくとも1つの温度を調整する。また、プラズマ処理装置1では、伝熱ガス供給部33から伝熱ガスを供給して、ステージ20の載置面20aの吐出口から伝熱ガスを吐出させる。
【0049】
プラズマ処理装置1では、バルブ54aを開状態とし、バルブ54bを閉状態として、ガス供給部50からプラズマ処理に用いる各種の処理ガスを供給し、ガス導入口51aから処理ガスをチャンバ10に導入する。プラズマ処理装置1では、スイッチ45dの接続先を配線45aとして、第1高周波電源35aからプラズマ生成用の高周波電力を第1上部電極25aに供給する。プラズマ処理装置1では、第2高周波電源35bからバイアス用の高周波電力を基台22に含まれる導電性部材に供給する。これにより、ステージ20と第1上部電極25aの間の空間にプラズマが生成され、チャンバ10内の上側で、ステージ20の上側に保持された基板Wに対してプラズマ処理が実施される。バッフル71aをステージ20の周囲まで下降させていることで、プラズマがステージ20の側面から下方に広がることをバッフル71aにより抑制でき、プラズマの密度を高めることができる。
【0050】
プラズマ処理装置1は、チャンバ10内の上側でのプラズマ処理が完了すると、ステージ20を回転させて載置面20aの向きを下方向に変更し、チャンバ10の下側でのプラズマ処理を実施する。
【0051】
プラズマ処理装置1は、ステージ20を回転させる場合、バッフル71a、71bを昇降する。図7は、バッフル71a、71bの昇降動作を説明する図である。図7(A)~(C)は、ステージ20を回転させて載置面20aの向きを下向きに変更する場合のバッフル71a、71bの昇降動作の流れを示している。
【0052】
プラズマ処理装置1は、ステージ20を回転させる場合、図7(A)に示すように、昇降機構72a、72bのロッド75を縮めてバッフル71aをステージ20の上方に上昇させる。また、プラズマ処理装置1は、昇降機構73a、73bのロッド75を縮めてバッフル71bをステージ20の下方に下降させる。
【0053】
プラズマ処理装置1は、駆動部24により支持部21bを回転駆動して、図7(B)に示すように、載置面20aが下向きとなるようにステージ20を回転させる。そして、プラズマ処理装置1は、図7(C)に示すように、昇降機構73a、73bのロッド75を伸ばしてバッフル71bを支持部21a、21bよりも下側のステージ20の周囲まで上昇させる。
【0054】
プラズマ処理装置1は、載置面20aの向きが下方向となると、チャンバ10内の下側でプラズマ処理を実施する。図8は、チャンバ10内の下側でプラズマ処理を実施する場合の動作を説明する図である。
【0055】
プラズマ処理装置1では、バルブ63aを開状態とし、バルブ63bを閉状態として、排気システム60により排気口61aからチャンバ10内を排気し、チャンバ10内を所望の真空度まで減圧する。バッフル71bをステージ20の周囲まで上昇させていることで、チャンバ10の一方の側壁10bの排気口61aからチャンバ10内を排気した場合でも、ステージ20の周囲の圧力分布に偏りが発生することを抑制できる。
【0056】
プラズマ処理装置1では、温調ユニット32から温度制御した伝熱媒体をステージ20及び支持部21a、21bに循環させ、静電チャック23及び基板Wのうち少なくとも1つの温度を調整する。また、プラズマ処理装置1では、伝熱ガス供給部33から伝熱ガスを供給して、ステージ20の載置面20aの吐出口から伝熱ガスを吐出させる。
【0057】
プラズマ処理装置1では、バルブ54aを閉状態とし、バルブ54bを開状態として、ガス供給部50からプラズマ処理に用いる各種の処理ガスを供給し、ガス導入口51bから処理ガスをチャンバ10に導入する。プラズマ処理装置1では、スイッチ45dの接続先を配線45bとして、第1高周波電源35aからプラズマ生成用の高周波電力を第2上部電極25bに供給する。プラズマ処理装置1では、第2高周波電源35bからバイアス用の高周波電力を基台22に含まれる導電性部材に供給する。これにより、ステージ20と第2上部電極25bの間の空間にプラズマが生成され、チャンバ10内の下側で、ステージ20の下側に保持された基板Wに対してプラズマ処理が実施される。バッフル71bをステージ20の周囲まで上昇させていることで、プラズマがステージ20の側面から上方に広がることをバッフル71bにより抑制でき、プラズマの密度を高めることができる。
【0058】
プラズマ処理装置1は、チャンバ10内の下側でのプラズマ処理が完了すると、ステージ20を回転させて載置面20aの向きを上方向に変更する。載置面20aの向きが上方向となる、搬入時と逆の順序で基板Wが搬出される。
【0059】
プラズマ処理装置1は、プラズマ処理に使用する処理ガスのガス種、流量や、プラズマ生成用の高周波電力の周波数、パワー、バイアス用の高周波電力の周波数、パワーなどの各種の処理条件を変えることにより、様々な種類のプラズマ処理が実施できる。例えば、プラズマ処理装置1は、各種の処理条件を変えることにより、プラズマ処理として、エッチングや成膜、アッシング、改質などを実施できる。
【0060】
プラズマ処理装置1は、処理条件を変えることにより、チャンバ10内の上側、下側で実施するプラズマ処理の種類をそれぞれ変えることができる。プラズマ処理装置1は、チャンバ10内の上側、下側で、同じ種類のプラズマ処理を実施してもよい。また、プラズマ処理装置1は、チャンバ10内の上側、下側で異なる種類のプラズマ処理を実施してもよい。チャンバ10内の上側、下側で同じ種類のプラズマ処理を実施する例としては、上側においてマスクエッチングを実施し、下側において高アスペクト比のエッチングを実施する場合が挙げられる。チャンバ10内の上側、下側で異なる種類のプラズマ処理を実施する例としては、上側においてエッチングを実施し、下側において成膜を実施する場合や、上側においてエッチングを実施し、下側においてアッシングを実施する場合が挙げられる。
【0061】
次に、基板Wに対して2つのプラズマ処理を実施する場合を例に、従来と本実施形態のプラズマ処理装置1を比較して説明する。
【0062】
図9Aは、基板Wに対して2つのプラズマ処理を実施する場合の従来の流れを説明する図である。従来、基板Wに対して2つのプラズマ処理を実施する場合、基板Wを2つの処理チャンバ110a、110bに順に搬送してそれぞれ処理チャンバにおいてプラズマ処理を順に実施する。例えば、図9Aでは、基板Wを処理チャンバ110aに搬送し、処理チャンバ110aにおいて基板Wにプラズマ処理Aを実施する。処理チャンバ110aでのプラズマ処理Aが完了すると、処理チャンバ110aから処理チャンバ110bに基板Wを搬送する。そして、処理チャンバ110bにおいて基板Wにプラズマ処理Bを実施する。
【0063】
一方、実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、基板Wをステージ20の載置面20aに載置し、ステージ20を回転させて載置面20aの向きを上下の2方向上方向に順に変えることで、基板Wに対して2つのプラズマ処理を実施できる。図9Bは、実施形態にかかるプラズマ処理装置1において基板Wに対して2つのプラズマ処理を実施する場合の流れを説明する図である。例えば、図9Bでは、基板Wをプラズマ処理装置1のチャンバ10に搬送し、チャンバ10において基板Wに対してプラズマ処理Aとプラズマ処理Bを実施する。
【0064】
図10は、基板Wに対して2つのプラズマ処理を実施する場合の処理順序及び概略的な処理時間を模式的にした図である。図10の上側は、図9Aに示したように、従来の流れで基板Wに対して2つのプラズマ処理を実施する場合の処理順序及び概略的な処理時間を時系列に沿って示している。図10の下側は、図9Bに示したように、実施形態にかかるプラズマ処理装置1において基板Wに対して2つのプラズマ処理を実施する場合の処理順序及び概略的な処理時間を時系列に沿って示している。処理チャンバ110a、110b、チャンバ10に基板Wを搬入・搬出する場合、搬入待ち、搬出待ちが発生する。搬入待ちとは、プラズマ処理前に行う準備である。例えば、搬入待ちでは、直流電源31から静電チャック23内部の静電電極に直流電圧を印加し、基板Wを静電チャック23に吸着する。搬出待ちとは、基板Wを搬出する前に行う準備である。例えば、搬出待ちでは、直流電源31から静電チャック23内部の静電電極に吸着時とは逆符号の直流電圧を印加し、基板Wと静電チャック23間を除電することにより、基板Wを静電チャック23から脱離する。なお、プラズマ着火によって基板Wと静電チャック23間を除電しても構わない。図10では、処理チャンバ110a、110b、チャンバ10に基板Wを搬入・搬出する際に搬入待ち、搬出待ちの標準的な時間を加えて示している。
【0065】
図10に示すように、実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、従来と比較して、ステージ20を180°回転させる反転の時間が増えるものの、処理チャンバ110a、110b間を搬送する際の搬送時間、搬入待ち時間、搬出待ち時間が減少する。これにより、実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、基板に対してプラズマ処理A、Bの実施に必要な時間を短縮できる。プラズマ処理装置1は、このように必要な時間を短縮できることにより、プラズマ処理装置1は、従来よりも、基板Wの処理枚数を増やすことができる。
【0066】
次に、チャンバ10の内部をメンテナンスする場合のプラズマ処理装置1の動作を説明する。図11は、チャンバ10の内部をメンテナンスする場合の動作を説明する図である。プラズマ処理装置1は、チャンバ10の内部をメンテナンスする場合、駆動部24により支持部21bを回転駆動して、載置面20aが開口部83側を向くようにステージ20を回転させる。メンテナンスを行う作業者は、開口部83を封止する扉84を開ける。このように、ステージ20の載置面20aを開口部83側に向けることで、作業者は、開口部83から載置面20aに容易にアクセスでき、載置面20aに対するメンテナンスの作業性を向上させることができる。
【0067】
[制御方法]
図12は、実施形態にかかる制御方法の処理を含む制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。図12に例示された処理は、制御部100がプラズマ処理装置1の各部を制御することにより実現される。
【0068】
チャンバ10に基板Wを搬入する(S10)。ステップS10では、ゲートバルブ82が開状態とされる。搬送アームなどの搬送機構により、基板Wが開口部81からチャンバ10内に搬送される。ステップS10では、例えば図3に示すように、ピン26及びリフトピン28をステージ20から上昇させ、カバーリング27を上昇させた状態とする。搬送機構により、基板Wが、カバーリング27の下面とリフトピン28の先端との間に搬送され、リフトピン28に載置される。ステップS10では、リフトピン28をステージ20に収容して基板Wを載置面20aに載置する。そして、ステップS10では、直流電源31から静電チャック23内部の静電電極に直流電圧を印加して、基板Wを静電吸着する。また、ステップS10では、ピン26を下降させてカバーリング27を基板Wのエッジ部分に係合させる。
【0069】
上側のバッフル71aを下降させる(S11)。ステップS11では、図5(B)に示すように、昇降機構72a、72bのロッド75を伸ばしてバッフル71aを支持部21a、21bよりも上側のステージ20の周囲まで下降させる。
【0070】
チャンバ10内の上側でプラズマ処理を実施する(S12)。ステップS12では、図6にて説明したように、チャンバ10内の上側でプラズマ処理を実施する。
【0071】
上側のバッフル71aを上昇させる(S13)。ステップS13では、図7(A)に示すように、昇降機構72a、72bのロッド75を縮めてバッフル71aをステージ20の上方に上昇させる。
【0072】
ステージ20を回転させる(S14)。ステップS14では、駆動部24により支持部21bを回転駆動して、図7(B)に示すように、載置面20aが下向きとなるようにステージ20を回転させる。
【0073】
下側のバッフル71bを上昇させる(S15)。ステップS15では、図7(C)に示すように、昇降機構73a、73bのロッド75を伸ばしてバッフル71bを支持部21a、21bよりも下側のステージ20の周囲まで上昇させる。
【0074】
チャンバ10内の下側でプラズマ処理を実施する(S16)。ステップS16では、図8にて説明したように、チャンバ10内の下側でプラズマ処理を実施する。
【0075】
下側のバッフル71bを下降させる(S17)。ステップS17では、図7(B)に示すように、昇降機構73a、73bのロッド75を縮めてバッフル71bをステージ20の下方の位置まで下降させる。
【0076】
ステージ20を回転させる(S18)。ステップS18では、駆動部24により支持部21bを回転駆動して、図7(A)に示すように、載置面20aが上向きとなるようにステージ20を回転させる。
【0077】
チャンバ10から基板Wを搬出し(S19)、本フローチャートに示された処理を終了する。ステップS19では、チャンバ10に基板Wを搬入した際と逆の順序でチャンバ10から基板Wを搬出する。
【0078】
なお、上記の実施形態では、チャンバ10内の上側でプラズマ処理を実施する場合に、基台22に含まれる導電性部材にバイアス用の高周波電力を供給し、第1上部電極25aにプラズマ生成用の高周波電力を供給してプラズマを生成する場合を例に説明した。しかし、これに限定されるものではない。プラズマ生成用の高周波電力を基台22に含まれる導電性部材に供給してプラズマを生成してもよい。チャンバ10内の下側でプラズマ処理を実施する場合についても、プラズマ生成用の高周波電力を基台22に含まれる導電性部材に供給してプラズマを生成してもよい。
【0079】
また、上記の実施形態では、チャンバ10内の上側及び下側ともに、2つの電極に高周波電力を供給してプラズマを生成する容量結合プラズマ(CCP)タイプのプラズマ源とした場合を例に説明した。しかし、これに限定されるものではない。プラズマ源は、何れのタイプを用いてもよい。例えば、誘導結合プラズマ(ICP)、マイクロ波励起表面波プラズマ(SWP)、電子サイクロトン共鳴プラズマ(ECP)、又はヘリコン波励起プラズマ(HWP)等を用いてもよい。
【0080】
また、上記の実施形態では、チャンバ10内の上側及び下側でそれぞれ基板Wに対してプラズマ処理を実施する場合に説明した。しかし、これに限定されるものではない。チャンバ10内の上側及び下側の一方又は両方でプラズマを用いない基板処理を実施してもよい。プラズマを用いない基板処理としては、熱CVD(Chemical Vapor Deposition)や光CVDなどが挙げられる。
【0081】
また、上記の実施形態では、チャンバ10内の上下の2方向から、プラズマ処理が実施可能に構成した場合を例に説明した。しかし、これに限定されるものではない。チャンバ10内の、ステージ20を回転させた場合に載置面20aの向きを変更可能な範囲の何れの方向から基板処理を実施してもよい。例えば、ステージ20を回転させて載置面20aを図4に示した側壁10c又は側壁10d側に向け、側壁10c又は側壁10dから基板処理を実施してもよい。
【0082】
また、上記の実施形態では、支持部21a、21bを回転軸としてステージ20を回転させることで載置面20aの向きを変更可能に構成した場合を例に説明した。しかし、これに限定されるものではない。載置面20aの向きを変更する構成は、どのような構成であってもよい。例えば、向きを変更なアームでステージ20を支持し、アームによりステージ20の向きを変えることで載置面20aの向きを変更可能としてもよい。
【0083】
以上、実施形態について説明した。上記したように、実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、チャンバ10と、駆動部(例えば、駆動部24)と、制御部100とを有する。チャンバ10は、基板Wを載置する載置面20aの向きを変更可能に構成されたステージ20が内部に配置され、載置面20aの向きを変更可能な範囲の複数の方向からそれぞれ基板処理を実施可能に構成されている。駆動部は、載置面20aの向きが変わるようにステージ20を駆動するように構成されている。制御部100は、駆動部24によりステージ20を駆動して載置面20aを複数の方向に順に向け、ステージ20に載置された基板Wに基板処理を順に実施する制御を行うように構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、基板Wに対して複数の基板処理の実施に必要な時間を短縮できる。
【0084】
また、ステージ20は、回転軸(例えば、支持部21a、21b)に固定され、回転軸が回転することで載置面20aの向きを変更可能に構成されている。駆動部24は、回転軸を回転させることで載置面20aの向きを変えるように構成されている。制御部100は、駆動部24により回転軸を回転させて載置面20aを複数の方向に順に向くように制御を行うように構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、駆動部24により回転軸を回転させることで載置面20aを複数の方向に順に向けることができる。
【0085】
また、チャンバ10は、複数の方向にそれぞれプラズマを生成可能に構成されたプラズマ源が設けられ、複数の方向から複数のプラズマ処理を実施可能に構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、基板Wに対して複数のプラズマ処理を実施できる。
【0086】
また、チャンバ10は、載置面20aを複数の方向に向けた際にそれぞれの方向において、ステージ20に対して載置面20aの裏面側となる位置に排気口(例えば、排気口61a、61b)を有するように構成されている。プラズマ処理装置1は、排気部(例えば、排気路62a~62c、バルブ63a、63b、圧力調整弁64、真空ポンプ65)をさらに有する。排気部は、載置面20aを複数の方向に順に向け、基板処理を順に実施する際に、ステージ20に対して載置面20aの裏面側となる位置の排気口からチャンバ10内を排気するように構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、それぞれの基板処理の際に、載置面20aの裏面側となる位置の排気口からチャンバ10内を排気できる。
【0087】
また、チャンバ10は、載置面20aを複数の方向に向けた際にそれぞれの方向において、ステージ20に対して載置面20a側となる位置にガス導入口(例えば、ガス導入口51a、51b)を有するように構成されている。プラズマ処理装置1は、ガス導入部(例えば、ガス供給部50、配管52、53a、53b、バルブ54a、54b)をさらに有する。ガス導入部は、載置面20aを複数の方向に順に向け、基板処理を順に実施する際に、ステージ20に対して載置面20a側となる位置のガス導入口からチャンバ10内に基板処理に用いるガスを導入するように構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、それぞれの基板処理の際に、載置面20a側となる位置のガス導入口からチャンバ10内に基板処理に用いるガスを導入できる。
【0088】
また、ステージ20は、載置面20aの向きを上下方向に変更可能に構成されている。チャンバ10は、上下の2方向から2つの基板処理を実施可能に構成されている。制御部100は、駆動部24により載置面20aの向きを上方向として上方向から基板処理を実施し、駆動部24により載置面20aの向きを下方向として下方向から基板処理を実施するように制御するように構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、基板Wに対して2つの基板処理の実施に必要な時間を短縮できる。また、チャンバ10を上下の2方向から2つの基板処理を実施可能に構成することで、2つの基板処理に用いる構成部品をチャンバ10の上下に配置できるため、プラズマ処理装置1の接地面積を抑制することができる。
【0089】
また、プラズマ処理装置1は、バッフル駆動部(例えば、昇降機構72a、72b、昇降機構73a、73b)をさらに有する。バッフル駆動部は、孔及びスリットの少なくとも一方が複数形成されたバッフル71a、71bをステージ20に対して上側及び下側に保持し、上側及び下側のバッフル71a、71bをそれぞれ昇降可能に構成されている。制御部100は、バッフル駆動部を制御して、上方向から基板処理を実施する際に、上側のバッフル71aをステージ20の周囲まで下昇させ、下方向から基板処理を実施する際に、下側のバッフル71bをステージ20の周囲まで上昇させる制御を行うように構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、チャンバ10に排気口が偏って形成されて排気した場合でも、ステージ20の周囲の圧力分布に偏りが発生することを抑制できる。また、プラズマが広がることをバッフル71a、71bにより抑制でき、プラズマの密度を高めることができる。
【0090】
また、ステージ20は、載置面20aに載置された基板Wのエッジ部分と係合して基板Wを保持する保持機構(例えば、ピン26、カバーリング27)を有するように構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、基板Wがステージ20から落下することを抑制できる。
【0091】
また、チャンバ10は、回転軸に対して垂直方向の側壁10dに、内部メンテナンス用の開口部83を有するように構成されている。これにより、プラズマ処理装置1は、回転軸を回転駆動して、載置面20aを開口部83側に向けることで開口部83からステージ20の載置面20aに容易にアクセスできるため、載置面20aに対するメンテナンスの作業性を向上させることができる。
【0092】
なお、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【0093】
また、上記の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0094】
(付記1)
基板を載置する載置面の向きを変更可能に構成されたステージが内部に配置され、前記載置面の向きを変更可能な範囲の複数の方向からそれぞれ基板処理を実施可能に構成されたチャンバと、
前記載置面の向きが変わるように前記ステージを駆動するように構成された駆動部と、
前記駆動部により前記ステージを駆動して前記載置面を前記複数の方向に順に向け、前記ステージに載置された前記基板に基板処理を順に実施する制御を行うように構成された制御部と、
を有する基板処理装置。
【0095】
(付記2)
前記ステージは、回転軸に固定され、前記回転軸が回転することで前記載置面の向きを変更可能に構成され、
前記駆動部は、前記回転軸を回転させることで前記載置面の向きを変えるように構成され、
前記制御部は、前記駆動部により前記回転軸を回転させて前記載置面を前記複数の方向に順に向くように制御を行うように構成された
付記1に記載の基板処理装置。
【0096】
(付記3)
前記チャンバは、前記複数の方向にそれぞれプラズマを生成可能に構成されたプラズマ源が設けられ、前記複数の方向から複数のプラズマ処理を実施可能に構成された
付記1又は2に記載の基板処理装置。
【0097】
(付記4)
前記チャンバは、前記載置面を前記複数の方向に向けた際にそれぞれの方向において、前記ステージに対する前記載置面の裏面側となる位置に排気口を有するように構成され、
前記載置面を前記複数の方向に順に向け、基板処理を順に実施する際に、前記ステージに対する前記載置面の裏面側となる位置の前記排気口から前記チャンバ内を排気するように構成された排気部をさらに有する
付記1~3の何れか1つに記載の基板処理装置。
【0098】
(付記5)
前記チャンバは、前記載置面を前記複数の方向に向けた際にそれぞれの方向において、前記ステージに対する前記載置面側となる位置にガス導入口を有するように構成され、
前記載置面を前記複数の方向に順に向け、基板処理を順に実施する際に、前記ステージに対する前記載置面側となる位置の前記ガス導入口から前記チャンバ内に基板処理に用いるガスを導入するように構成されたガス導入部をさらに有する
付記1~4の何れか1つに記載の基板処理装置。
【0099】
(付記6)
前記ステージは、前記載置面の向きを上下方向に変更可能に構成され、
前記チャンバは、前記上下の2方向から2つの基板処理を実施可能に構成され、
前記制御部は、前記駆動部により前記載置面の向きを上方向として上方向から基板処理を実施し、前記駆動部により前記載置面の向きを下方向として下方向から基板処理を実施するように制御するように構成された
付記1~5の何れか1つに記載の基板処理装置。
【0100】
(付記7)
孔及びスリットの少なくとも一方が複数形成されたバッフルを前記ステージに対して上側及び下側に保持し、上側及び下側のバッフルをそれぞれ昇降可能に構成されたバッフル駆動部をさらに有し、
前記制御部は、前記バッフル駆動部を制御して、前記上方向から基板処理を実施する際に、前記上側の前記バッフルを前記ステージの周囲まで下昇させ、前記下方向から基板処理を実施する際に、前記下側の前記バッフルを前記ステージの周囲まで上昇させる制御を行うように構成された
付記6に記載の基板処理装置。
【0101】
(付記8)
前記ステージは、前記載置面に載置された前記基板のエッジ部分と係合して前記基板を保持する保持機構を有するように構成された
付記1~7の何れか1つに記載の基板処理装置。
【0102】
(付記9)
前記チャンバは、回転軸に対して垂直方向の側壁に、内部メンテナンス用の開口を有するように構成された
付記2に記載の基板処理装置。
【0103】
(付記10)
基板を載置する載置面の向きを変更可能に構成されたステージが内部に配置され、前記載置面の向きを変更可能な範囲の複数の方向からそれぞれ基板処理を実施可能に構成されたチャンバと、
前記載置面の向きが変わるように前記ステージを駆動するように構成される駆動部と、
を有する基板処理装置の制御方法であって、
前記駆動部により前記ステージを駆動して前記載置面を前記複数の方向に順に向ける工程と、
前記載置面を前記複数の方向に順に向けた際に、前記ステージに載置された前記基板に基板処理を順に実施する制御する工程と、
を含む制御方法。
【符号の説明】
【0104】
1 プラズマ処理装置
10 チャンバ
10a~10d 側壁
11 内部空間
20 ステージ
20a 載置面
21a 支持部
21b 支持部
22 基台
23 静電チャック
24 駆動部
25a 第1上部電極
25b 第2上部電極
26 ピン
27 カバーリング
28 リフトピン
31 直流電源
32 温調ユニット
33 伝熱ガス供給部
35a 第1高周波電源
35b 第2高周波電源
36a、36b 整合器
41 配線
42 配管
43 配管
45a、45b、45c 配線
45d スイッチ
46a~46c 配線
50 ガス供給部
51a、51b ガス導入口
52、53a、53b 配管
54a、54b バルブ
60 排気システム
61a、61b 排気口
62a~62c 排気路
63a、63b バルブ
64 圧力調整弁
65 真空ポンプ
71a、71b バッフル
72a、72b、73a、73b 昇降機構
75 ロッド
81 開口部
82 ゲートバルブ
84 扉
83 開口部
100 制御部
110a、110b 処理チャンバ
W 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12