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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118929
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】乾燥庫及び乾燥ユニット
(51)【国際特許分類】
   F26B 21/04 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
F26B21/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025533
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】綾 真一
(72)【発明者】
【氏名】山本 稿
(72)【発明者】
【氏名】榊原 卓哉
【テーマコード(参考)】
3L113
【Fターム(参考)】
3L113AA01
3L113AB02
3L113AC20
3L113AC25
3L113AC46
3L113AC50
3L113AC67
3L113AC76
3L113BA26
3L113CA08
3L113CA09
3L113CB17
3L113CB23
3L113DA11
(57)【要約】
【課題】シート状の被乾燥物を加熱することなく、かつ、被乾燥物に乾燥ムラを生じさせずに乾燥させることができる乾燥庫及び乾燥ユニットを提供する。
【解決手段】乾燥庫及び乾燥ユニットは、内部に空気を導入する複数の穴を有する空気導入面と、空気導入面と対向して配置され、内部から外部に空気を排出する排出口を有する空気排出面とを有する、少なくとも1つの乾燥室と、空気導入面の複数の穴から乾燥室に均等に空気を導入するためのバッファ室とを備え、乾燥室は、シート状被乾燥物をシート面が空気導入面から空気排出面に向かう方向に沿う姿勢で収容し、乾燥室に収容されるシート状被乾燥物に対し、空気導入面から、空気排出面に向かって、シート状被乾燥物のシート面に沿った方向に空気を流す。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空気を導入する複数の穴を有する空気導入面と、前記空気導入面と対向して配置され、前記内部から空気を排出する排出口を有する空気排出面とを有する、少なくとも1つの乾燥室と、
前記空気導入面の前記複数の穴から前記乾燥室に均等に空気を導入するためのバッファ室とを備え、
前記乾燥室は、シート状被乾燥物をシート面が前記空気導入面から前記空気排出面に向かう方向に沿う姿勢で収容し、
前記乾燥室に収容される前記シート状被乾燥物に対し、前記空気導入面から、前記空気排出面に向かって、前記シート状被乾燥物の前記シート面に沿った方向に空気を流す乾燥庫。
【請求項2】
前記乾燥室は、前記シート状被乾燥物を、前記シート面が水平面から立ち上がった姿勢で収容し、
前記空気排出面において、前記排出口は、前記シート状被乾燥物の上端位置より低い位置に設けられている、請求項1に記載の乾燥庫。
【請求項3】
前記乾燥室は、前記シート状被乾燥物を、前記シート面が水平面から立ち上がった姿勢で収容し、
前記空気導入面において、前記複数の穴は、前記シート状被乾燥物が位置する領域に対応する領域に設けられている、請求項1に記載の乾燥庫。
【請求項4】
前記複数の穴の開口の総面積をaとし、前記排出口の開口面積をbとした場合、a≧bを満たす、請求項1に記載の乾燥庫。
【請求項5】
前記空気排出面は、前記シート状被乾燥物を前記乾燥室内に出し入れするための開閉可能な扉を備えている、請求項1に記載の乾燥庫。
【請求項6】
前記乾燥室内に出し入れ自在なストッカーであり、前記シート状被乾燥物を前記シート面が前記空気導入面から前記空気排出面に向かう方向に沿い、かつ、前記シート面が水平面から立ち上がる姿勢で収容するストッカーを備えた、請求項1に記載の乾燥庫。
【請求項7】
前記乾燥室を複数備えた、請求項1に記載の乾燥庫。
【請求項8】
前記乾燥室のうち前記空気排出面以外の部分を覆う断熱部材を備えた、請求項1に記載の乾燥庫。
【請求項9】
前記断熱部材は、前記乾燥室の外壁面と離隔して配置されている、請求項8に記載の乾燥庫。
【請求項10】
請求項1に記載の乾燥庫と、
前記乾燥庫に一定温度のドライエアを供給するドライエア発生機と、を備えた乾燥ユニット。
【請求項11】
前記乾燥庫が、前記乾燥室のうち前記空気排出面以外の部分を覆う断熱部材であって、前記乾燥室の外壁面と離隔して配置された断熱部材を備え、
前記ドライエア発生機は、前記断熱部材と前記乾燥室の外壁面との隙間にも前記一定温度の前記ドライエアを供給する請求項10に記載の乾燥ユニット。
【請求項12】
前記乾燥庫が、前記乾燥室を複数備え、
前記乾燥庫と前記ドライエア発生機との間に、前記ドライエア発生機において生成された前記ドライエアを前記複数の乾燥室に均等に供給する分割器を備える、請求項10に記載の乾燥ユニット。
【請求項13】
前記分割器は、前記ドライエア発生機において生成された前記ドライエアが入力される入力口と、前記入力口に対向する面に設けられ、前記入力口に対して均等に配置された複数の出力口とを備え、前記複数の出力口には、前記複数の乾燥室のそれぞれに接続された配管が接続されている、請求項12に記載の乾燥ユニット。
【請求項14】
前記配管に風量を調節するダンパーを備えている、請求項13に記載の乾燥ユニット。
【請求項15】
前記配管に温湿度計を備えている、請求項13に記載の乾燥ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥庫及び乾燥ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
被乾燥物を乾燥させるための乾燥庫としては、収容庫内を低湿度にして被乾燥物を乾燥させる乾燥庫(例えば、特許文献1参照。)あるいは、被乾燥物に乾燥風(熱風)を当てて乾燥させる乾燥庫(例えば、特許文献2参照。)などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-195722号公報
【特許文献2】実公昭56-153796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の乾燥庫は、庫内の湿度を非常に低い状態にすることができる。しかしながら、乾燥状態を維持することを目的とするため、水分を含む被乾燥物を乾燥させる機能は低く、水分を含む被乾燥物を乾燥させるためには非常に長い時間を要する。
【0005】
特許文献2に記載の乾燥機は、強い乾燥風(熱風)を被乾燥物に当てるため、シート状のような被乾燥物の場合、乾燥風が強く当たる部分とあまり当たらない部分とが生じて乾燥ムラが発生することがある。
また、被乾燥物が医療用の薬剤を含むシートである場合には、加熱により薬剤が変質してしまう場合があり、加熱することなく乾燥可能な乾燥庫が求められている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、シート状の被乾燥物を加熱することなく、かつ、被乾燥物に乾燥ムラを生じさせずに乾燥させることができる乾燥庫及び乾燥ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の乾燥庫は、内部に空気を導入する複数の穴を有する空気導入面と、空気導入面と対向して配置され、内部から外部に空気を排出する排出口を有する空気排出面とを有する、少なくとも1つの乾燥室と、
空気導入面の複数の穴から乾燥室に均等に空気を導入するためのバッファ室とを備え、
乾燥室は、シート状被乾燥物をシート面が空気導入面から空気排出面に向かう方向に沿う姿勢で収容し、
乾燥室に収容されるシート状被乾燥物に対し、空気導入面から、空気排出面に向かって、シート状被乾燥物のシート面に沿った方向に空気を流す。
【0008】
乾燥室は、シート状被乾燥物を、シート面が水平面から立ち上がった姿勢で収容し、空気排出面において、排出口は、シート状被乾燥物の上端位置より低い位置に設けられていることが好ましい。
【0009】
乾燥室は、シート状被乾燥物を、シート面が水平面から立ち上がった姿勢で収容し、空気導入面において、複数の穴は、シート状被乾燥物が位置する領域に対応する領域に設けられていることが好ましい。
【0010】
複数の穴の開口の総面積をaとし、排出口の開口面積をbとした場合、a≧bを満たすことが好ましい。
【0011】
空気排出面は、シート状被乾燥物を乾燥室内に出し入れするための開閉可能な扉を備えていてもよい。
【0012】
乾燥庫は、乾燥室内に出し入れ自在なストッカーであり、シート状被乾燥物をシート面が空気導入面から空気排出面に向かう方向に沿い、かつ、シート面が水平面から立ち上がる姿勢で収容するストッカーを備えていてもよい。
【0013】
乾燥庫は、乾燥室を複数備えていてもよい。
【0014】
乾燥庫は、乾燥室のうち空気排出面以外の部分を覆う断熱部材を備えていることが好ましい。
【0015】
断熱部材は、乾燥室の外壁面と離隔して配置されていることが好ましい。
【0016】
本開示の乾燥ユニットは、本開示の乾燥庫と、乾燥庫に一定温度のドライエアを供給するドライエア発生機とを備えている。
【0017】
乾燥庫が、乾燥室のうち空気排出面以外の部分を覆う断熱部材であって、乾燥室の外壁面と離隔して配置された断熱部材を備えている場合、ドライエア発生機は、断熱部材と乾燥室の外壁面との隙間にも一定温度のドライエアを供給することが好ましい。
【0018】
乾燥庫は、乾燥室を複数備えている場合、乾燥庫とドライエア発生機との間に、ドライエア発生機において生成されたドライエアを複数の乾燥室に均等に供給する分割器を備えることが好ましい。
【0019】
分割器は、ドライエア発生機において生成されたドライエアが入力される入力口と、入力口に対向する面に設けられ、入力口に対して均等に配置された複数の出力口とを備え、複数の出力口には、複数の乾燥室のそれぞれに接続された配管が接続されていることが好ましい。
【0020】
配管に風量を調節するダンパーを備えていることが好ましい。
【0021】
配管に温湿度計を備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本開示の乾燥庫及び乾燥ユニットによれば、シート状の被乾燥物を加熱することなく、かつ、被乾燥物に乾燥ムラを生じさせずに乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態の乾燥ユニットの概略構成を示す図である。
図2】乾燥庫の分解斜視図である。
図3】乾燥室の斜視図である。
図4】乾燥室の分解斜視図である。
図5】乾燥室の断面図である。
図6】ストッカーの斜視図である。
図7図6におけるストッカーのVII-VII線断面図である。
図8】配管部を模式的に示す図である。
図9】エア分割器の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本実施形態の乾燥庫及び乾燥ユニットについて図面を参照して説明する。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付している。
【0025】
図1は、本実施形態の乾燥ユニット100の概略構成を示す図である。
本実施形態の乾燥ユニット100は、本実施形態の乾燥庫110及びドライエア発生機120とを備えている。乾燥庫110は、複数の乾燥室10を備えており、乾燥室10内において、シート状被乾燥物を乾燥可能に構成されている。ドライエア発生機120は、乾燥庫110に一定温度のドライエアを供給する。なお、詳細は後述するが、乾燥ユニット100は、ドライエア発生機120で生成したドライエアを乾燥庫110に導く複数の配管を含む配管部130を備えている。
【0026】
まず、乾燥庫110について説明する。図2は乾燥庫110の分解斜視図を示す。但し、図2において、乾燥室及びバッファ室は1つだけ示している。図3は乾燥室の斜視図、図4は乾燥室の分解斜視図、図5は乾燥室の断面図をそれぞれ示す。
【0027】
本例において、乾燥庫110は、5つの乾燥室10を備えている。5つの乾燥室10はいずれも同等の構成をしている(図2参照)。乾燥室10の数は5つに限らず、単数であってもよいし、2つ、あるいは3つ等、必要に応じた個数を備えていればよい。図2に示すように、本例の乾燥庫110は、骨組みとしてアルミフレーム111を備えている。アルミフレーム111は、各乾燥室10が配置される5段の階層を備えている。アルミフレーム111の各階には、筒状の乾燥室本体11が挿入されている。筒状の乾燥室本体11は、アルミフレーム111に対して、後述する扉16が備えられる正面側から正面及び背面に2つの開口11a、11bが位置するようにして挿入される。筒状の乾燥室本体11の2つの開口11a、11bのうちの一方の開口である背面側の開口11aには後述する空気導入面12を備えたバッファ室14が設置されている。そして、乾燥室本体11の他方の開口11bである正面側には扉16が設置されている。
【0028】
図3図5に示すように、乾燥室10は、乾燥室本体11と、乾燥室本体11の一方の開口11a側に設置されたバッファ室14の一部でもある空気導入面12と他方の開口11b側に設置された扉16とにより構成される。
【0029】
乾燥室本体11は、一例として、対向する2面が開口した筒状の直方体の形状を有しており、例えばステンレスを板金溶接加工することにより得られる。
【0030】
空気導入面12は、乾燥室本体11の一方の開口11aを覆うように配置されている。空気導入面12は複数の穴13を有する。複数の穴13は略同じ大きさ、形状である。
【0031】
空気導入面12は乾燥室10の一面を構成すると共に、バッファ室14の一面を構成する。バッファ室14は、空気導入面12の複数の穴13から乾燥室10に均等に空気を導入する機能を有する。バッファ室14は空気導入面12と、バッファ室14内にドライエアを取り込むためのドライエア供給口15を備えている。ドライエア供給口15は、空気導入面12とは異なる面(本例では空気導入面12と反対側の面)に設けられている。ドライエア供給口15にはドライエア発生機120からのドライエアを導入するための配管31a~31e(図1参照)が接続される配管接続部20が備えられている。
【0032】
また、バッファ室14のドライエア供給口15と空気導入面12の少なくとも穴13が設けられている領域との間には、緩衝板17が配置されている。緩衝板17はドライエア供給口15から供給されたドライエアが直接穴13を通って乾燥室10内に入り込むのを抑制する。緩衝板17はドライエア供給口15から供給されたドライエアの勢いを減じ、複数の穴13から均等にドライエアを乾燥室10内に導入するために設けられる。
【0033】
扉16は、一例として、中央部に2つの取っ手16aを有する両開き構造の扉であり、開閉可能に開口11bに取り付けられている。この扉16を開閉して乾燥室10内にシート状被乾燥物を出し入れする。扉16は乾燥室10の開口11b全体を覆うものではなく、開口11bの下端部分に乾燥室10内から空気を排出する排出口18を残した状態で開口11bを覆っている。すなわち、扉16は、排出口18を有する空気排出面19の一部を構成する。
【0034】
このように、乾燥室10は、内部に空気を導入する複数の穴13を有する空気導入面12と、空気導入面12に対向して配置され、内部から空気を排出する排出口18を有する空気排出面19とを有する。
【0035】
図5に示すように、乾燥室10は、シート状被乾燥物1をシート面1Sが空気導入面12から空気排出面19に向かう方向に沿う姿勢で収容する。本例の乾燥庫110には、図6に示す、シート状被乾燥物1を収容するストッカー40が備えられている。図6はストッカー40の斜視図であり、図7図6のストッカー40のVII-VII線断面図である。ストッカー40は、乾燥室10内に出し入れ自在である。本例では、扉16を開放した状態でストッカー40を乾燥室10に出し入れする。
【0036】
図7に示すように、ストッカー40は、シート状被乾燥物1を1枚ずつシート面1Sが水平面から立ち上がった姿勢で収容する。図7においてはシート状被乾燥物1を2枚のみ示しているが、全てのスリット状の収容部にシート状被乾燥物1を同時に収容させることが可能である。本例では、ストッカー40はトレイ48上に設置される。トレイ48も乾燥室10に出し入れ自在である。トレイ48上に設置することで、乾燥前にシート状被乾燥物1から垂れる液が乾燥室10内に付着するのを防ぐことができる。ストッカー40及びトレイ48の材質は、薬液等に浸されたシート状被乾燥物1に接触するため、耐薬品性の性質を備えたステンレス製が好ましい。
【0037】
図6及び図7に示すように、ストッカー40は、一例として、ワイヤバスケットである。ストッカー40は、複数のワイヤ41a、42aが一方向(本例では長手方向)に沿って等間隔で配置された長尺ワイヤ群41、42を備える。そのワイヤ41a間及びワイヤ42a間がシート状被乾燥物1を収容するスリット状収容部を構成している。一方向に沿って延びる長尺ワイヤ群41、42は上下二段に備えられており、シート状被乾燥物1を上段の長尺ワイヤ群41のワイヤ41aと下段の長尺ワイヤ群42のワイヤ42aで支持する。上段の長尺ワイヤ群41と下段の長尺ワイヤ群42とは水平方向にズレて設置されており、シート状被乾燥物1は、上段の長尺ワイヤ群41のワイヤ41a間から下段の長尺ワイヤ群42のワイヤ42a間に向かって斜めに挿し込まれて収容される。ワイヤ41a間及びワイヤ42a間のワイヤ41a及び42aの長さ方向に沿ったライン状の領域が個々のシート状被乾燥物1のスリット状収容部となっている。
【0038】
長尺ワイヤ群41、42は、その両端がそれぞれ板状部材44により支持されている。板状部材44は矩形状であり、その上端部及び下端部にそれぞれ上段の長尺ワイヤ群41の各ワイヤ41a及び下段の長尺ワイヤ群42の各ワイヤ42aの一端がはめ込まれる複数の穴44aが配列形成されている。そして、板状部材44の上部の穴44aと下部の穴44aとの間には矩形状の開口44bが設けられている。この開口44bは、シート面1Sに沿って流れるドライエアを遮ることなく通過させるために設けられている。
【0039】
また、ストッカー40は、シート状被乾燥物1を収容するため上段の長尺ワイヤ群41のワイヤ41aと下段の長尺ワイヤ群42のワイヤ42aとを、シート状被乾燥物1の挿入方向に沿って繋ぐ連結ワイヤ群43を備える。連結ワイヤ群43は、長手方向の両端部近傍に備えられている。連結ワイヤ群43のワイヤ43aは、上段の長尺ワイヤ群41のワイヤ41aと下段の長尺ワイヤ群42のワイヤ42aとを繋ぐと共に、シート状被乾燥物1の下端1aを支持するフック部43afを先端に備えたフック状ワイヤである。フック部43afはワイヤ43aの一端を折り曲げて形成されている。
【0040】
シート状被乾燥物1は、図7に示すように、下端1aがフック部43afに支持され、シート面1Sがフック状ワイヤ43aに沿って、水平面から立ち上がった姿勢とされ、シート面1Sが上段のワイヤ41aと下段のワイヤ42aとで支持される。
【0041】
シート状被乾燥物1はフック部43afに下端を引っ掛けるようにして収容され、上段のワイヤ41a及び下段のワイヤ42aで支持されているので、隣の収容部に収容されるシート状被乾燥物1と引っ付くことなく、互いに独立して収容される。
【0042】
図5及び図7に示すように、シート状被乾燥物1は、シート面1Sが空気導入面12から空気排出面19に向かう方向に沿う姿勢で、かつ、シート面1Sが水平面から立ち上がる姿勢でストッカー40に収容される。
【0043】
ストッカー40は、長手方向の両端に垂直に立ち上がった持ち手46を備えている。ユーザは両端の持ち手46を左右の手で持って、ストッカー40を運ぶことができる。
【0044】
シート状被乾燥物1が収容されたストッカー40は、シート状被乾燥物1のシート面1Sが、空気導入面12から空気排出面19に沿う姿勢となるように、乾燥室10内に挿入される。これにより、シート状被乾燥物1はシート面1Sが空気導入面12から空気排出面19に向かう方向に沿い、かつ、シート面1Sが水平面から立ち上がる姿勢で乾燥室10内に収容される。乾燥室10内において、空気導入面12から導入されたドライエアは、図5中矢印で示すように、空気排出面19に向かってシート状被乾燥物1のシート面1Sに沿った方向に流れ、排出口18から排出される。
【0045】
図5に示すように、本例の空気排出面19において、排出口18は、水平面から立ち上がる姿勢で収容されているシート状被乾燥物1の上端位置P1よりも低い位置に設けられている。ここで、排出口18がシート状被乾燥物1の上端位置P1よりも低い位置に設けられている、とは、排出口18の上端位置P2がシート状被乾燥物1の上端位置P1より低い位置となるように排出口18が設けられていることを意味する。なお、シート状被乾燥物の上端位置P1は、乾燥室10の内底面から、収容された状態、すなわちストッカー40等に支持されて乾燥室10内に収容された状態のシート状被乾燥物1の上端の位置である。
【0046】
また、図5に示すように、本例の空気導入面12において、複数の穴13は、水平面から立ち上がる姿勢で収容されているシート状被乾燥物1が位置する領域に対応する領域に設けられている。図5の例では、乾燥室10の高さ方向において、略下半分にシート状被乾燥物1が収容される構成であるため、複数の穴13は、空気導入面12の下半分の領域に設けられている。複数の穴13が設けられている領域においては、穴13は均等に設けられていることが好ましい。
【0047】
本例の乾燥庫110においては、アルミフレーム111の天面、底面及び、扉16を備えた正面、正面の反対側である背面、及び側面のうち、扉16を備えた正面を除く5つの面に断熱部材である断熱板50a~50eが設置されている。すなわち、乾燥室10のうち空気排出面19以外の部分が断熱部材により覆われている。断熱板50a~50eはアルミフレーム111の外周に備えられているので、乾燥室10は、空気排出面19以外の部分について個別に断熱部材に覆われているわけではなく、複数の乾燥室10が全体として断熱部材(断熱板50a~50e)に覆われている。アルミフレーム111の天面に配置される断熱板50aは、後述するエアジャケットにドライエアを供給するための開口を有する。アルミフレーム111の背面に配置される断熱板50cは、バッファ室14の背面から突出する配管接続部20を通すための開口を備えている。なお、背面側の断熱板50cはアルミフレーム111の背面から突出するバッファ室14の背面に配置される。
【0048】
断熱板50a~50eはアルミフレーム111の外側に設置されており、アルミフレーム111の各階に備えられる乾燥室10(及びバッファ室14)の外壁面からは離隔して配置されている。すなわち、断熱板50a~50eと乾燥室10の外壁面との間には空間があり、その空間に空気を流すことが可能なエアジャケットを構成している。
【0049】
乾燥庫110の天面にはエアジャケットにドライエアを供給するための供給口112が備えられている。供給口112には、ドライエア発生機120で生成されたドライエアを供給口112に導入するための配管32が接続されている(図1参照)。図天面から供給されるドライエアは断熱板50a~50eと乾燥室10の外壁面との間を通過して底面と1階の乾燥室10との間の隙間から排出される。エアジャケットにはドライエア発生機120からは乾燥室10に供給されるドライエアと同じ温湿度のドライエアが供給される。
【0050】
上述の通り、乾燥庫110は、乾燥室10内において、シート状被乾燥物1をシート面1Sが空気導入面12から空気排出面19に向かう方向に沿う姿勢で収容する。そして、乾燥室10に収容されるシート状被乾燥物1に対し、空気導入面12から、空気排出面19に向かって、シート状被乾燥物1のシート面1Sに沿った方向にドライエアを流す。本乾燥庫110は、ヒータなどの加熱部は備えておらず、ドライエアによりシート状被乾燥物1を乾燥させる。薬液を含んだ医療用シートなど、加熱すると品質が低下するようなシート状被乾燥物1の乾燥に好適である。シート面1Sにドライエアを吹き付けてシート状被乾燥物1を乾燥させる場合、シート面1Sにおいてドライエアの吹き付け量のムラが生じるため乾燥ムラが生じやすい。しかし、本実施形態では、ドライエアをシート面1Sに平行に流すため、シート面1Sに対して風を直接当てずに全面に亘って均等にドライエアを触れさせることができる。従って、シート面1Sにドライエアを吹き付けてシート状被乾燥物1を乾燥させる場合と比較して、乾燥ムラを抑制できる。
【0051】
空気導入面12が複数の穴13を有し、空気導入面12の複数の穴13から乾燥室10に均等に空気を導入するためのバッファ室14を備えているので、各穴13から略同等の風速で乾燥室10内に空気を導入でき、乾燥室10内において均一にドライエアを流すことができるので、シート状被乾燥物1を乾燥させる際の乾燥ムラをより抑制できる。また、複数のシート状被乾燥物1を備えている場合において、個々のシート状被乾燥物1を同一条件で乾燥させることが可能であり、各々のシート状被乾燥物1で乾燥度合いが相違するのを抑制できる。1つの乾燥室10内において乾燥処理が実施される複数のシート状被乾燥物1について、均質な品質の乾燥物を得ることができる。
【0052】
本実施形態の乾燥庫110においては、シート状被乾燥物1をシート面1Sが水平面から立ち上がった姿勢で収容し、空気排出面19において、排出口18は、シート状被乾燥物1の上端位置より低い位置に設けられている。これにより、空気導入面12から導入されたドライエアの通りを良好なものとし、かつ、外気の侵入を抑制することができる。
【0053】
また、本実施形態の乾燥庫110においては、乾燥室10は、シート状被乾燥物1を、シート面1Sが水平面から立ち上がった姿勢で収容し、空気導入面12において、複数の穴13は、シート状被乾燥物1が位置する領域に対応する領域に設けられている。そのため、乾燥室10内のシート状被乾燥物1が位置する領域に、複数の穴13からドライエアを導入することができるので、効果的にシート状被乾燥物1に沿ってドライエアを流すことができる。
【0054】
複数の穴13は、空気導入面12の全面に亘って設けられていてもかまわないが、少なくともシート状被乾燥物1が位置する領域に対応する領域に設けられていればよく、シート状被乾燥物1が位置する領域に対応する領域にのみ設けられていてもよい。
【0055】
なお、空気導入面12の複数の穴13の開口の総面積をaとし、空気排出面19における排出口18の開口面積をbとした場合、a≧bを満たすことが好ましい。a≧bを満たす場合、乾燥室10内に導入する空気量を排出する空気量以上とすることができるので、排出口18からの外気の侵入を抑制できる。
【0056】
本実施形態の乾燥庫110は、シート状被乾燥物1を収容する、乾燥室10内に出し入れ自在なストッカー40を備えている。ストッカー40は、シート状被乾燥物1をシート面1Sが空気導入面12から空気排出面19に向かう方向に沿い、かつ、シート面1Sが水平面から立ち上がる姿勢で収容する。ストッカー40を用いれば、ユーザは、シート状被乾燥物1を乾燥室10内への出し入れを容易に行うことができる。本例のストッカー40は、複数のシート状被乾燥物1を同時に収容できるので、複数のシート状被乾燥物1を同時に乾燥処理することができる。
【0057】
本実施形態の乾燥庫110は、複数の乾燥室10(本例では5つの乾燥室10)を備えている。これにより、同時に多数のシート状被乾燥物を乾燥できる。
【0058】
本実施形態の乾燥庫110は、乾燥室10のうち空気排出面19以外の部分を覆う断熱部材(本例では断熱板50a~50e)を備えている。これにより、乾燥庫110の外気温の影響を低減することができる。すなわち、装置の設置場所の温度の影響を低減できる。シート状被乾燥物が医療用シートである場合、乾燥温度の管理が重要であり、外気温の影響を低減できることにより、良好な品質の医療用シートの製造が可能となる。
【0059】
特に本実施形態の乾燥庫110では、断熱板50a~50eが、乾燥室10の外壁面と離隔して配置されており、断熱板50a~50eと乾燥室10の外壁面との間に空気層が形成されている。断熱板50a~50eと乾燥室10の外壁面との間の隙間の存在により、断熱効果が高められる。また、この隙間に乾燥室10に導入するドライエアと同じドライエアを流すことが可能であり、ドライエアを流すことにより、乾燥室10の周りを乾燥室10内と略同じ温度にすることができるので、さらに外気温の影響を受けにくくなり、乾燥室10内の温度を一定にできる。例えば、ドライエアを22℃に調整して乾燥庫110に供給している場合、乾燥室10内の温度は22℃±3℃程度であることが望まれる。乾燥庫110が設置されている環境の温度が15℃以下、あるいは30℃以上など、供給されるドライエアの温度(例えば、22℃)から大きく外れた場合であっても、乾燥室10外周にエアジャケットを備えることにより、乾燥室10内の温度を供給されるドライエアの温度±3℃程度の範囲に収めることができる。
【0060】
次に、ドライエア発生機120及び配管部130について説明する。
【0061】
ドライエア発生機120としては、空調機器メーカーなどから市販されている汎用の装置を用いることができる。ドライエア発生機120は、外気を取り入れ、湿気を取り除く処理を行ってドライエアを生成すると共に、ドライエアの温度調整が可能な装置である。ドライエア発生機120は配管部130を介して乾燥庫110に温調されたドライエアを供給する。被乾燥物に応じて温度は適宜設定されるが、医療用の薬剤を含むシートである場合、一例として20℃、22℃、24℃などである。
【0062】
図8は、配管部130を模式的に示す図である。図8中において、矢印はドライエアの流れを示す。
【0063】
配管部130は、エア分配器30と、配管31a~31e、配管32及びエア分割器33を備えている。
【0064】
エア分配器30は、ドライエア発生機120で生成されドライエアを、各乾燥室10と、エアジャケットに分配する。なお、余剰のドライエアが生成されている場合には、廃棄に回す場合もある。エア分配器30は、ドライエア発生機120からのドライエアを、乾燥庫110の天面の供給口112に接続されている配管32と、エア分割器33とに分岐する分岐管30aと、図示しない流量調整機構とを備える。これにより、エアジャケットに供給するドライエアの量と、エア分割器33に供給するドライエアの量を調整可能となっている。
【0065】
エア分割器33は、ドライエア発生機120から供給されたドライエアを複数の乾燥室10の各々の乾燥室10に均等に供給する。図8に示すように、本例におけるエア分割器33は、分岐管30aに接続されドライエアが入力される入力口33aと、複数の出力口34a~34eとを備える。複数の出力口34a~34eは、入力口33aを有する面35に対向する面36に設けられ、入力口33aに対して均等に配置されている。図9に入力口33aを有する面35及び出力口34a~34eを有する面36を示す。図9に示すように、円形の面35の略中心に入力口33aを備え、対向する面36の入力口33aの中心に対応する点Aの周りに5回対称に出力口34a~34eが配置されている。そして、複数の出力口34a~34eには、複数の乾燥室10のそれぞれに接続された配管31a~31eが接続されている。
【0066】
また、配管31a~31eには風量調整を行うダンパー37が備えられており、各乾燥室10に供給される風量を調整する。さらに、配管31a~31eのバッファ室14のドライエア供給口15との配管接続部20に、温湿度計38及び風速計39が備えられている。バッファ室14に供給されるドライエアの風速は例えば、3m/s以下とする。
【0067】
乾燥ユニット100において、ドライエア発生機120で生成されたドライエアは分岐管30aにより乾燥庫110の乾燥室10側及びエアジャケット側に分配される。
【0068】
上記構成の本実施形態にかかる乾燥ユニット100における乾燥処理の概略を説明する。
【0069】
薬液等に浸されたシート状被乾燥物1をストッカー40のスリット状収容部にセットする。ユーザは、乾燥庫110の乾燥室10の扉16を開き、シート状被乾燥物1を収容したストッカー40を乾燥室10内にセットする。扉16を閉じた状態でシート状被乾燥物1に対する乾燥処理を行う。
【0070】
ドライエア発生機120においてドライエアが生成される。ドライエア発生機120で生成されたドライエアは、分岐管30aからエア分割器33及びエアジャケット側の配管32に供給される。エア分割器33に供給されたドライエアは、エア分割器33で均等に分割されて、個々のバッファ室14を経て各乾燥室10に供給される。ドライエア供給口15からバッファ室14に供給されたドライエアは緩衝板17に吹き付けられて分散された後に、空気導入面12の複数の穴13から乾燥室10内に導入される。緩衝板17によって一端分散されることにより、各穴13からは略同等の風量で乾燥室10内にドライエアが導入されることになる。
【0071】
空気導入面12の穴13から導入されたドライエアはシート状被乾燥物1のシート面1Sに略平行に空気排出面19に向かって流れ、排出口18から排出される。このように、乾燥室10内において、ドライエアが空気導入面12から空気排出面19に流されている状態で、シート状被乾燥物1は徐々に乾燥さされる。
【0072】
また、ドライエアは配管32を介して乾燥庫110の天面の供給口112からエアジャケット内に供給される。すなわち、断熱板50a~50eと乾燥室10の外壁面との間に、乾燥室10に供給されるドライエアと同じ温湿度のドライエアが供給される。ドライエアが断熱板50a~50eと乾燥室10の外壁面との間の空間を通過して底面側から排出されることで、エアジャケットを温調した状態で、乾燥室10内における乾燥処理が実施される。
【0073】
予め定められた時間乾燥処理がなされることで、薬液等が乾燥し、乾燥したシート状被乾燥物1が製造される。
【0074】
このように、本実施形態の乾燥ユニット100においては、乾燥庫110が、乾燥室10のうち空気排出面19以外の部分を覆う断熱部材(本例においては断熱板50a~50e)を備え、断熱板50a~50eは乾燥室10の外壁面と離隔して配置されている。そして、ドライエア発生機120は、断熱部材と乾燥室10の外壁面との隙間にも一定温度のドライエアを供給する。これにより、乾燥室10は外部も乾燥室10内と同じ環境となるため、乾燥室10内は、乾燥庫110の設置場所の温湿度の影響を略受けず、シート状被乾燥物1の乾燥条件を一定に保つことができる。また、ドライエア発生機120と乾燥庫110の間のドライエアの温度変化を防ぐため、配管接続部20及びエア分配器30の表面にも断熱部材を備えていることが好ましい。更に、ドライエアを導く配管31a~31e及び配管32として、断熱部材で覆われた配管を用いることが好ましい。
【0075】
本実施形態の乾燥ユニット100においては、乾燥庫110が、乾燥室10を複数備え、乾燥庫110とドライエア発生機120との間に、ドライエア発生機120において生成されたドライエアを複数の乾燥室10に均等に供給する分割器(本例においてはエア分割器33)を備える。これにより、複数の乾燥室10内の乾燥条件を同一にすることができるので、複数の乾燥室10に収容されている複数のシート状被乾燥物1に対して同時に同一条件で乾燥処理ができ、製造効率が向上する。複数のシート状被乾燥物1を同一条件で乾燥できるので、品質が一定のシート状乾燥物を製造できる。なお、各乾燥室10の扉16は乾燥室10毎に独立して設けられているので、他の乾燥室10へのシート状被乾燥物の出し入れ時に乾燥条件が変化する等の影響を受けることなく、乾燥処理を実施できる。
【0076】
本実施形態の乾燥ユニット100に備えられているエア分割器33は、分岐管30aに接続されドライエアが入力される入力口33aと、入力口33aに対向する面36に設けられ、入力口33aに対して均等に配置されている複数の出力口34a~34eとを備える。出力口34a~34eが入力口33aに対して均等に配置されているから、入力口33aから供給されたドライエアは各出力口34a~34eに均等に分割して供給される。一般的な分配器としては、主管と、主管から櫛歯状に配置された複数の枝管を備える。このような従来の分配器の場合、上流側に配置された枝管ほど流量が大きくなり、下流に配置された枝管ほど流量が小さくなり、枝管からの流量が不均一になりやすい。本例では、各出力口34a~34eから均等な流量のドライエアが出力されるので、複数の乾燥室10間の乾燥条件を同一条件にできる。
【0077】
本実施形態の乾燥ユニット100においては、エア分割器33の出力口34a~34eに接続されている配管31a~31eにはそれぞれ風量を調整するダンパーが備えられている。ダンパーを備えることで、風量を調整することができ、複数の乾燥室10間の乾燥条件をより精度よく同一化することができる。
【0078】
さらに、本実施形態の乾燥ユニット100においては、乾燥庫110のバッファ室14のドライエア供給口15とドライエア発生機120とを接続する配管(本例では配管接続部20)に、温湿度計38及び風速計39が備えられている。温湿度計38を備えることで、複数の乾燥室10に導入されるドライエアの温度及び湿度が同一であることを保証できる。また、風速計39を備えることで、複数の乾燥室10に導入されるドライエアの風量が同一であることを保証できる。
【0079】
複数の乾燥室10間における乾燥条件の同一化を図ることで、複数の乾燥室10のそれぞれにおいて乾燥処理が施されるシート状被乾燥物1の乾燥状態を略同一とすることができ、安定した品質のシート状乾燥物を製造することができる。
【符号の説明】
【0080】
1 :シート状被乾燥物
1S :シート面
1a :下端
10 :乾燥室
11 :乾燥室本体
11a :開口
11b :開口
12 :空気導入面
13 :穴
14 :バッファ室
15 :ドライエア供給口
16 :扉
16a :取っ手
17 :緩衝板
18 :排出口
19 :空気排出面
20 :配管接続部
30 :エア分配器
30a :分岐管
31a~31e :配管
32 :配管
33 :エア分割器
33a :入力口
34a~34e :出力口
35 :分割器の入力口を有する面
36 :分割器の出力口を有する面
37 :ダンパー
38 :温湿度計
39 :風速計
40 :ストッカー
41、42 :長尺ワイヤ群
41a、42a :ワイヤ
43 :連結ワイヤ群
43a :フック状ワイヤ
42af :フック部
44 :板状部材
44a :穴
44b :開口
46 :持ち手
48 :トレイ
50a~50e :断熱板
100 :乾燥ユニット
110 :乾燥庫
111 :アルミフレーム
112 :供給口
120 :ドライエア発生機
130 :配管部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9