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特開2024-120189チエノウラシル化合物及び有害生物防除剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024120189
(43)【公開日】2024-09-05
(54)【発明の名称】チエノウラシル化合物及び有害生物防除剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 495/04 20060101AFI20240829BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20240829BHJP
   A01N 43/90 20060101ALI20240829BHJP
   A01N 47/02 20060101ALI20240829BHJP
   A01N 47/18 20060101ALI20240829BHJP
   A01N 47/28 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
C07D495/04 105Z
C07D495/04 CSP
A01P3/00
A01N43/90 103
A01N47/02
A01N47/18 101Z
A01N47/28 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021119780
(22)【出願日】2021-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003986
【氏名又は名称】日産化学株式会社
(72)【発明者】
【氏名】古川 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】梶 基浩
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 智紀
(72)【発明者】
【氏名】植村 優樹
(72)【発明者】
【氏名】大谷 征史
【テーマコード(参考)】
4C071
4H011
【Fターム(参考)】
4C071AA01
4C071BB01
4C071CC02
4C071CC21
4C071DD40
4C071EE13
4C071FF05
4C071GG01
4C071GG03
4C071HH08
4C071HH17
4C071JJ01
4C071JJ04
4C071JJ05
4C071JJ06
4C071JJ07
4C071JJ08
4C071LL02
4H011AA01
4H011AA03
4H011BB10
4H011BB11
4H011BB13
4H011BB14
4H011DA13
4H011DD03
4H011DE15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】新規な殺菌剤、特に農園芸用殺菌剤を提供する。
【解決手段】式(1):

[式中、RはC~Cアルキル等を表し、Rは水素原子、-C(O)R等を表し、Rはフェニル等を表し、Rは水素原子、シアノ等を表し、RはC~Cアルキルを表し、Rは、水素原子等を表す。]で表されるチエノウラシル化合物若しくはその塩を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】

[式中、Rは、水素原子、C~Cアルキル、C~Cアルキルカルボニル又は-CHCNを表し、
は、水素原子、C~Cアルキル、Rによって置換されたC~Cアルキル、C~Cアルケニル、Rによって置換されたC~Cアルケニル、フェニル、-C(O)R、-S(O)14、-C(S)R15、-C(=NR)SRx1又はG-21を表し、
は、フェニル、(Z)によって置換されたフェニル、G-3、G-4、G-52又はG-53を表し、
G-1~G-65は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【化2】

【化3】

は、水素原子、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキルチオ、C~Cアルコキシカルボニル、-C(=NOR)Rx1、-C(=NOR)H、-CHOH、-NHC(O)CH、G-52、G-55又はL-1~L-3を表し、
L-1~L-3は、下記の構造式で表される構造を表し、
【化4】

は、C~Cアルキルを表し、
は、水素原子を表し、
は、-ORを表し、
又は、RとRは、一緒になって下記の構造を表し、
【化5】
は、水素原子、C~Cアルキル、R16によって置換されたC~Cアルキル、
~Cシクロアルキル又はE-1~E-90を表し、
E-1~E-90は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【化6】

【化7】

【化8】

は、シアノ、ハロゲン原子、-C(=NOR)Rx1、フェニル、(Zm1によって置換されたフェニル又はG-1~G-65を表し、
は、C~Cアルキル、R10によって置換されたC~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルコキシカルボニル、C~Cアルキルアミノカルボニル、ジ(C~Cアルキル)アミノカルボニル、C~Cアルキルチオ、フェニル、(Zm1によって置換されたフェニル、-C(O)OH、-OR11、-N(R12)R13、-C(=NOR)Rx1、G-1~G-65又はE-1~E-90を表し、
10は、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cアルキルカルボニルオキシ、C~Cアルコキシカルボニル、フェニル又は(Zm1によって置換されたフェニルを表し、
11は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、(Zm1によって置換されたフェニル、ベンジル又はE-38を表し、
12は、C~Cアルキルを表し、
13は、水素原子、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、フェニル又はベンジルを表し、
14は、-N(R12)R13、E-12、E-45又はE-60を表し、
15は、-N(R12)R13、E-12、E-45又はE-83を表し、
16は、シアノを表し、
17は、C~Cアルコキシを表し、
は、C~Cアルキルを表し、
x1は、C~Cアルキルを表し、
Zは、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルコキシ、-OH、-CHOH又は-CHOCHを表し、
mが2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
は、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキル又はC~Cアルコキシを表し、
は、ニトロ、ハロゲン原子又はC~Cアルキルを表し、
m1が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZ又はZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
は、ハロゲン原子、C~Cアルキル又はC~Cアルコキシを表し、
10は、ハロゲン原子又はC~Cアルキルを表し、
は、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルキルカルボニル、C~Cアルコキシカルボニル、C~Cアルキルスルホニル又はジ(C~Cアルキル)アミノカルボニルを表し、
との関係において、p2が2の整数を表し、p3が2又は3の整数を表し、p4が、2、3又は4の整数を表し、p5が2、3、4又は5の整数を表し、p7が2、3、4、5、6又は7の整数を表す場合には、各々のZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
10との関係において、p3が2又は3の整数を表し、p5が2、3、4又は5の整数を表し、p6が2、3、4、5又は6の整数を表し、p7が、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、p8が2、3、4、5、6、7又は8の整数を表し、p9が2、3、4、5、6、7、8又は9の整数を表し、p10が2、3、4、5、6、7、8、9又は10の整数を示す場合には、各々のZ10は互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
m及びm1は、1、2、3、4又は5の整数を表し、
rは0、1又は2の整数を表し、
p1は、0又は1の整数を表し、
p2は、0、1又は2の整数を表し、
p3は、0、1、2又は3の整数を表し、
p4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
p5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
p6は、0、1、2、3、4、5又は6の整数を表し、
p7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
p8は、0、1、2、3、4、5、6、7又は8の整数を表し、
p9は、0、1、2、3、4、5、6、7、8又は9の整数を表し、
p10は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の整数を表す。]
で表されるチエノウラシル化合物又はその塩。
【請求項2】
は、水素原子、Rによって置換されたC~Cアルキル、Rによって置換されたC~Cアルケニル、フェニル、-C(O)R、-S(O)14、-C(S)R15、-C(=NR)SRx1又はG-21を表し、
は、水素原子、C~Cアルキル又はR16によって置換されたC~Cアルキルを表し、
は、シアノ、ハロゲン原子、-C(=NOR)Rx1、(Zm1によって置換されたフェニル、G-3又はG-4を表し、
は、C~Cアルキル、R10によって置換されたC~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルコキシカルボニル、ジ(C~Cアルキル)アミノカルボニル、C~Cアルキルチオ、フェニル、-C(O)OH、-OR11、-N(R12)R13、-C(=NOR)Rx1、G-3、G-4、G-22、E-12、E-45、E-60、E-83又はE-85を表し、
は、ハロゲン原子を表し、
10は、C~Cアルキルを表す、請求項1に記載のチエノウラシル化合物又はその塩。
【請求項3】
請求項1及び2の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、農薬。
【請求項4】
請求項1及び2の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、殺菌剤。
【請求項5】
請求項1及び2の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、農園芸用殺菌剤。
【請求項6】
請求項1及び2の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、抗真菌剤。
【請求項7】
請求項1及び2の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、内部寄生虫防除剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規なチエノウラシル化合物及びそれらの塩、並びに該化合物及びその塩を有効成分として含有する有害生物防除剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ある種のチエノウラシル化合物は殺菌活性を有することが知られている(例えば、特許文献1~特許文献12参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2013/071169号
【特許文献2】国際公開第2015/007451号
【特許文献3】国際公開第2017/075056号
【特許文献4】国際公開第2017/091600号
【特許文献5】国際公開第2017/091602号
【特許文献6】国際公開第2017/091617号
【特許文献7】国際公開第2017/091627号
【特許文献8】国際公開第2019/031384号
【特許文献9】国際公開第2019/065483号
【特許文献10】国際公開第2019/107393号
【特許文献11】国際公開第2021/085389号
【特許文献12】国際公開第2021/112213号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、薬剤の長年にわたる使用は、病原菌における薬剤抵抗性獲得を引き起こし得る。そのため、優れた防除効果を有する新規な薬剤の開発が常に期待されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の課題解決を目標に鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る下記式(1)で表される新規なチエノウラシル化合物が、殺菌剤、特に農園芸用殺菌剤として優れた防除活性を示すことを見い出し、本発明を完成した。
【0006】
本発明に係るチエノウラシル化合物に関しては何れの文献にも開示されておらず、また、それらの有害生物防除剤としての有用性は知られていない。
【0007】
すなわち、本発明は下記〔1〕に関するものである。
【0008】
〔1〕
式(1):
【0009】
【化1】
【0010】
[式中、Rは、水素原子、C~Cアルキル、C~Cアルキルカルボニル又は-CHCNを表し、
は、水素原子、C~Cアルキル、Rによって置換されたC~Cアルキル、C~Cアルケニル、Rによって置換されたC~Cアルケニル、フェニル、-C(O)R、-S(O)14、-C(S)R15、-C(=NR)SRx1又はG-21を表し、
は、フェニル、(Z)によって置換されたフェニル、G-3、G-4、G-52又はG-53を表し、
G-1~G-65は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0011】
【化2】
【0012】
【化3】
【0013】
は、水素原子、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキルチオ、C~Cアルコキシカルボニル、-C(=NOR)Rx1、-C(=NOR)H、-CHOH、-NHC(O)CH、G-52、G-55又はL-1~L-3を表し、
L-1~L-3は、下記の構造式で表される構造を表し、
【0014】
【化4】
【0015】
は、C~Cアルキルを表し、
は、水素原子を表し、
は、-ORを表し、
又は、RとRは、一緒になって下記の構造を表し、
【0016】
【化5】
【0017】
は、水素原子、C~Cアルキル、R16によって置換されたC~Cアルキル、
~Cシクロアルキル又はE-1~E-90を表し、
E-1~E-90は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
は、シアノ、ハロゲン原子、-C(=NOR)Rx1、フェニル、(Zm1によって置換されたフェニル又はG-1~G-65を表し、
は、C~Cアルキル、R10によって置換されたC~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルコキシカルボニル、C~Cアルキルアミノカルボニル、ジ(C~Cアルキル)アミノカルボニル、C~Cアルキルチオ、フェニル、(Zm1によって置換されたフェニル、-C(O)OH、-OR11、-N(R12)R13、-C(=NOR)Rx1、G-1~G-65又はE-1~E-90を表し、
10は、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cアルキルカルボニルオキシ、C~Cアルコキシカルボニル、フェニル又は(Zm1によって置換されたフェニルを表し、
11は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、(Zm1によって置換されたフェニル、ベンジル又はE-38を表し、
12は、C~Cアルキルを表し、
13は、水素原子、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、フェニル又はベンジルを表し、
14は、-N(R12)R13、E-12、E-45又はE-60を表し、
15は、-N(R12)R13、E-12、E-45又はE-83を表し、
16は、シアノを表し、
17は、C~Cアルコキシを表し、
は、C~Cアルキルを表し、
x1は、C~Cアルキルを表し、
Zは、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルコキシ、-OH、-CHOH又は-CHOCHを表し、
mが2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
は、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキル又はC~Cアルコキシを表し、
は、ニトロ、ハロゲン原子又はC~Cアルキルを表し、
m1が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZ又はZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
は、ハロゲン原子、C~Cアルキル又はC~Cアルコキシを表し、
10は、ハロゲン原子又はC~Cアルキルを表し、
は、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルキルカルボニル、C~Cアルコキシカルボニル、C~Cアルキルスルホニル又はジ(C~Cアルキル)アミノカルボニルを表し、
との関係において、p2が2の整数を表し、p3が2又は3の整数を表し、p4が、2、3又は4の整数を表し、p5が2、3、4又は5の整数を表し、p7が2、3、4、5、6又は7の整数を表す場合には、各々のZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
10との関係において、p3が2又は3の整数を表し、p5が2、3、4又は5の整数を表し、p6が2、3、4、5又は6の整数を表し、p7が、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、p8が2、3、4、5、6、7又は8の整数を表し、p9が2、3、4、5、6、7、8又は9の整数を表し、p10が2、3、4、5、6、7、8、9又は10の整数を示す場合には、各々のZ10は互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
m及びm1は、1、2、3、4又は5の整数を表し、
rは0、1又は2の整数を表し、
p1は、0又は1の整数を表し、
p2は、0、1又は2の整数を表し、
p3は、0、1、2又は3の整数を表し、
p4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
p5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
p6は、0、1、2、3、4、5又は6の整数を表し、
p7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
p8は、0、1、2、3、4、5、6、7又は8の整数を表し、
p9は、0、1、2、3、4、5、6、7、8又は9の整数を表し、
p10は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の整数を表す。]
で表されるチエノウラシル化合物又はその塩。
【発明の効果】
【0022】
本発明化合物は多くの病原菌に対して優れた防除活性を発揮する。
【0023】
従って、本発明は有用な殺菌剤、特に農園芸用殺菌剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0025】
本発明に包含される化合物には、置換基の種類によってはE-体及びZ-体の幾何異性体が存在する場合があるが、本発明はこれらE-体、Z-体又はE-体及びZ-体を任意の割合で含む混合物を包含するものである。
【0026】
また、本発明に包含される化合物は、1個又は2個以上の不斉炭素原子又は不斉硫黄原子の存在に起因する光学活性体が存在場合があるが、本発明は全ての光学活性体又はラセミ体を包含するものである。
【0027】
また、本発明に包含される化合物には、置換基の種類によって互変異性体が存在する場合があるが、本発明は全ての互変異性体又は任意の割合で含む互変異性体の混合物を包含するものである。
【0028】
また、本発明に包含される化合物は、置換基同士の立体障害を原因とする制限された結合回転により、1種又は2種以上の回転異性体として存在する場合があるが、本発明は全ての回転異性体又は任意の割合で含むジアステレオマーの混合物を包含するものである。
【0029】
また、本発明に包含される化合物には、複素環基上の環を構成する窒素原子が酸素原子により酸化され得る複素環を持つものが存在する(例えば、ピリジン環等)が、本発明はそれらの酸化体を包含するものである。
【0030】
本発明に包含される化合物のうちで、常法に従って塩にすることができるものは、例えば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等のハロゲン化水素酸の塩、硝酸、硫酸、燐酸、塩素酸、過塩素酸等の無機酸の塩、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸の塩、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、酒石酸、蓚酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、クエン酸等のカルボン酸の塩、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸の塩、リチウム、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属の塩、カルシウム、バリウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩、アルミニウムの塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩等の四級アンモニウム塩とすることができる。
【0031】
次に、本明細書において示した各置換基の具体例を以下に示す。ここで、n-はノルマル、i-はイソ、s-はセカンダリー、tert-はターシャリーを各々意味し、Phはフェニルを意味する。
【0032】
本明細書における「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。尚、本明細書中「ハロ」の表記もこれらのハロゲン原子を表す。
【0033】
本明細書における「C~Cアルキル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表し、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、n-ヘキシル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0034】
本明細書における「C~Cハロアルキル」の表記は、炭素原子に結合した水素原子がハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の飽和炭化水素基を表し、このとき、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。例えばフルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、トリクロロメチル、ブロモジフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0035】
本明細書における「C~Cアルケニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の二重結合を有する不飽和炭化水素基を表し、例えばビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、2-ブテニル、2-メチル-2-プロペニル、3-メチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0036】
本明細書における「C~Cアルコキシ」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-基を表し、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、i-プロピルオキシ、n-ブチルオキシ、i-ブチルオキシ、s-ブチルオキシ、tert-ブチルオキシ、2-エチルへキシルオキシ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0037】
本明細書における「C~Cハロアルコキシ」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-O-を表し、例えばジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、ブロモジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、1,1,2,2,-テトラフルオロエトキシ、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルオキシ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0038】

本明細書における「C~Cシクロアルキル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる環状の炭化水素基を表し、3員環から10員環までの単環又は複合環構造を形成することが出来る。また、各々の環は指定の炭素原子数の範囲でアルキルによって任意に置換されていてもよい。例えばシクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、2-メチルシクロプロピル、2,2-ジメチルシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0039】
本明細書における「C~Cアルキルカルボニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-C(O)-基を表し、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、2-メチルブタノイル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0040】
本明細書における「C~Cアルキルカルボニルオキシ」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-C(O)-O-基を表し、例えばアセトキシ、プリピオニルオキシ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0041】
本明細書における「C~Cアルコキシカルボニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-C(O)-基を表し、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロピルオキシカルボニル、i-プロピルオキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、i-ブトキシカルボニル、s-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、2-エチルへキシルオキシカルボニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0042】
本明細書における「C~Cアルキルチオ」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-S-基を表し、例えばメチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、i-プロピルチオ、n-ブチルチオ、i-ブチルチオ、s-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0043】
本明細書における「C~Cアルキルスルフィニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-S(O)-基を表し、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n-プロピルスルフィニル、i-プロピルスルフィニル、n-ブチルスルフィニル、i-ブチルスルフィニル、S-ブチルスルフィニル、tert-ブチルスルフィニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0044】
本明細書における「C~Cアルキルスルホニル」の表記は、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル-SO-基を表し、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、i-プロピルスルホニル、n-ブチルスルホニル、i-ブチルスルホニル、s-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0045】
本明細書における「C~Cアルキルアミノカルボニル」の表記は、水素原子の一方が炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキルによって置換されたアミノ-C(O)-基を表し、例えば、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n-プロピルアミノカルボニル、i-プロピルアミノカルボニル、n-ブチルアミノカルボニル、i-ブチルアミノカルボニル、tert-ブチルアミノカルボニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0046】
本明細書における「ジ(C~Cアルキル)アミノカルボニル」の表記は、水素原子が両方とも、それぞれ同一でも又は互いに相異なっていてもよい炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキルによって置換されたアミノ-C(O)-基を表し、例えば、ジメチルアミノカルボニル、エチル(メチル)アミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、n-プロピル(メチル)アミノカルボニル、i-プロピル(メチル)アミノカルボニル、ジ(n-プロピル)アミノカルボニル、ジ(n-ブチル)アミノカルボニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0047】
本明細書における「Rによって置換されたC~Cアルキル」、「R10によって置換されたC~Cアルキル」又は「R16によって置換されたC~Cアルキル」の表記は、任意のR、R10又はR16によって、炭素原子に結合した水素原子が任意に置換された、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。それぞれのC~Cアルキル基上の置換基R、R10又はR16が2個以上存在するとき、それぞれのR、R10又はR16は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。
【0048】
本明細書における「Rによって置換されたC~Cアルケニル」の表記は、任意のRによって、炭素原子に結合した水素原子が任意に置換された、炭素原子数がa~b個よりなる前記の意味であるアルケニル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。それぞれのC~Cアルケニル基上の置換基Rが2個以上存在するとき、それぞれのRは互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。
【0049】
本明細書における「(Z)によって置換されたフェニル」、「(Zm1によって置換されたフェニル」又は「(Zm1によって置換されたフェニル」の表記は、任意のZ、Z又はZによって、炭素原子に結合した水素原子が任意に置換されたフェニル基を表す。また、mは(Zに応じて任意の値をとることが出来、m1は(Zm1又は(Zm1に応じて任意の値をとることが出来る。それぞれのフェニル基上の置換基Z、Z又はZが2個以上存在するとき、それぞれのZ、Z又はZは互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。
【0050】
本明細書における「ベンジル」の表記は、-CHを表す。
【0051】
本明細書におけるG-1~G-65の一部の構造に記載されている「(Zp1」においてp1が0の場合は、Zに置換されていない、すなわち無置換であることを表す。
【0052】
次に、式(1)で表される本発明化合物の製造方法について説明する。式(1)で表される本発明化合物は、例えば、以下の方法により製造することができる。なお、以下の説明はあくまで例示に過ぎず、式(1)で表される本発明化合物は、他の方法により製造されるものであってもよい。以下、「式(1)で表される本発明化合物」は、「本発明化合物(1)」とも記載され、また、「式(2)で表される化合物」は、「化合物(2)」とも記載される。他の化合物についてもこれに準じて同様に記載される。
【0053】
(製造例1)
本発明化合物(1-2)は、例えば、化合物(1-1)と、化合物(F)とを反応させ、次いで化合物(G)と反応させることにより製造することができる。
【0054】
【化9】
【0055】
[式中、Lは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、C~Cアルキルスルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニルオキシなど)、ハロスルホニルオキシ(例えば、フルオロスルホニルオキシなど)、C~Cハロアルキルスルホニルオキシ(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシなど)又はアリールスルホニルオキシ(例えば、パラトルエンスルホニルオキシなど)等の脱離基を表し、R101はC~Cアルキル、R16によって置換されたC~Cアルキル、C~Cシクロアルキル又はE-1~E-90を表し、R102はC~Cアルキル、4-メチル-フェニルを表し、R、R、R、R、R、R16及びRは前記と同じ意味を表す。]
化合物(1-2)は、化合物(1-1)と化合物(F)とを、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基存在下にて反応させ、次いで化合物(G)とを、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基存在下にて反応させることで製造することができる。
【0056】
用いる化合物(F)及び(G)の当量としては、化合物(1-1)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0057】
化合物(F)及び(G)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0058】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒としては反応に不活性であればよく、例えば、水、メタノール、エタノール等のアルコール溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル溶媒、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N,N’-ジメチルイミダゾリジノン等のアミド溶媒、ジメチルスルホキシド或いはこれらの混合溶媒等が挙げられる。
【0059】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、ピリジン、2,6-ルチジン、4-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン(DBN)等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等の金属アルコキシドが挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-1)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0060】
反応温度は-78℃から反応混合物の還流温度までの任意の温度を設定することができ、反応時間は、反応基質の濃度、反応温度によって変化するが、通常5分から100時間の範囲で任意に設定できる。
【0061】
(製造例2)
本発明化合物(1)のうち、Rが-OHである化合物(1-1)は、例えば、化合物(2)を還元することにより製造することができる。
【0062】
【化10】
【0063】
(式中、R、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1-1)は、化合物(2)と還元剤とを、溶媒中又は無溶媒で反応させることで製造することができる。
【0064】
該反応は還元剤の存在下に行うことができる。用いることのできる還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化リチウムアルミニウム等が挙げられる。還元剤の当量としては、化合物(2)1当量に対して、0.25から50当量の範囲で用いることができる。
【0065】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造法1で例示の溶媒が挙げられる。
【0066】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0067】
(製造例3)
本発明化合物(1)のうち、Rが-CHCHCNである化合物(1-3)は、例えば、化合物(1-1)とアクリロニトリルとを反応させることにより製造することができる。
【0068】
【化11】
【0069】
(式中、AはC~Cアルキレン基(例えば、メチレンなど)を表し、R、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1-3)は、化合物(1-1)とアクリロニトリルとを、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基存在下で、反応させることで製造することができる。
【0070】
用いるアクリロニトリルの当量としては、化合物(1-1)1当量に対して、0.5から100当量の範囲で用いることができる。
【0071】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0072】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-1)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0073】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0074】
製造例2に用いられる化合物(2)は、例えば下記の反応式で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0075】
[反応式1]
【0076】
【化12】
【0077】
(式中、Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表し、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。)
化合物(2)は化合物(1-a)と化合物(A)とを溶媒中又は無溶媒で場合によっては塩基存在下反応させることにより得ることができる。
【0078】
用いる化合物(A)の当量としては、化合物(1-a)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0079】
化合物(A)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0080】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0081】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-a)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0082】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0083】
化合物(1-a)は化合物(1-b)と塩基とを溶媒中又は無溶媒で反応させることにより得ることができる。
【0084】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0085】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-b)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0086】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0087】
化合物(1-b)は化合物(1-c)とカルボニルジイミダゾール又はトリホスゲンとを、溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基存在下で反応させ、次いで化合物(B)と反応させることにより得ることができる。
【0088】
用いるカルボニルジイミダゾール又はトリホスゲンの当量としては、化合物(1-c)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0089】
用いる化合物(B)の当量としては、化合物(1-c)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0090】
化合物(B)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0091】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0092】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-c)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0093】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0094】
式(1-c)で表される化合物のあるものは国際公開2013/071169号に記載の公知化合物であり、また、それ以外のものも当該文献記載の方法に準じて公知の化合物と同様に合成することができる。
【0095】
化合物(1-a)のうち、式(1-d)で表される化合物は、例えば下記の反応式で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0096】
[反応式2]
【0097】
【化13】
【0098】
(式中、X、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1-d)は化合物(1-e)とハロゲン化剤とを溶媒中又は無溶媒で、場合によっては添加物存在下で、反応させることにより得ることができる。
【0099】
用いることのできるハロゲン化剤としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド等が挙げられる。ハロゲン化剤の使用量(当量)は、化合物(1-e)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0100】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒又は酢酸等が挙げられる。
【0101】
該反応は添加物の存在下に行うことができる。用いることのできる添加物としては、例えば、酢酸ナトリウム等が挙げられる。添加物の使用量(当量)は、化合物(1-e)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0102】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0103】
化合物(1-a)のうち、式(1-f)で表される化合物は、例えば下記の反応式で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0104】
[反応式3]
【0105】
【化14】
【0106】
(式中、X、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1-f)は化合物(1-g)と化合物(C)とを溶媒中又は無溶媒で、場合によっては縮合剤、添加物及び塩基のうち何れか一つ以上の存在下反応させることにより得ることができる。
【0107】
用いる化合物(C)の当量としては、化合物(1-g)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0108】
化合物(C)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0109】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0110】
該反応は縮合剤の存在下に行うことができる。用いることのできる縮合剤としては、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩、2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨージド、プロピルホスホン酸無水物等が挙げられる。縮合剤の使用量(当量)は、化合物(1-g)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0111】
該反応は添加物の存在下に行うことができる。用いることのできる添加物としては、例えば、4-ジメチルアミノピリジン、3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-オール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール等が挙げられる。添加物の使用量(当量)は、化合物(1-g)1当量に対して、0.005~20当量で用いることができる。
【0112】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-g)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0113】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0114】
化合物(3-g)は化合物(1-h)を溶媒中又は無溶媒で、場合によっては塩基存在下反応させることにより得ることができる。
【0115】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0116】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(1-h)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0117】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0118】
化合物(2)のうち、式(2-c)で表される化合物は、例えば下記の反応式で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0119】
[反応式4]
【0120】
【化15】
【0121】
(式中、R、R、R、R、R11、R12及びRは前記と同じ意味を表す。)
化合物(2-c)は、化合物(2-d)と化合物(C)とを、溶媒中又は無溶媒で場合によっては塩基存在下反応させることにより得ることができる。
【0122】
用いる化合物(C)の当量としては、化合物(2-d)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0123】
化合物(C)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0124】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(2-d)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0125】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0126】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0127】
化合物(2-d)は、化合物(2-a)とチオホスゲンとを、溶媒中又は無溶媒で場合によっては塩基存在下反応させることにより得ることができる。
【0128】
用いるチオホスゲンの当量としては、化合物(2-a)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0129】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(2-a)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0130】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0131】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0132】
化合物(2-a)は、化合物(2-b)と酸とを、溶媒中又は無溶媒で反応させることにより得ることができる。
【0133】
該反応は酸の存在下に行うことができる。用いることのできる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。用いる酸の当量としては、化合物(2-b)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0134】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0135】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0136】
化合物(2-b)は、反応式1の方法にしたがって製造することができる。
【0137】
化合物(2)のうち、式(2-e)で表される化合物は、例えば下記の反応式で示される製造ルート(反応経路)にしたがって製造することができる。
【0138】
[反応式5]
【0139】
【化16】

【0140】
(式中、X、R、R、R、R、R100、R及びRは前記と同じ意味を表す。)
化合物(2-e)は、化合物(2-f)と化合物(D)とを、溶媒中又は無溶媒で場合によっては塩基存在下反応させることにより得ることができる。
【0141】
用いる化合物(D)の当量としては、化合物(2-f)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0142】
化合物(D)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0143】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(2-f)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0144】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0145】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0146】
[反応式6]
【0147】
【化17】
【0148】
(式中、L、R、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。)
化合物(2)は、化合物(2-a)と化合物(E)とを、溶媒中又は無溶媒で場合によっては塩基存在下反応させることにより得ることができる。
【0149】
用いる化合物(E)の当量としては、化合物(2-a)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができる。
【0150】
化合物(E)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の一般的な公知化合物の合成方法に準じて製造することができる。
【0151】
該反応は塩基の存在下に行うことができる。用いることのできる塩基としては、例えば、製造例1で例示の塩基が挙げられる。塩基の使用量(当量)は、化合物(2-a)1当量に対して、0.1~100当量で用いることができる。
【0152】
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は反応に不活性であればよく、例えば製造例1で例示の溶媒が挙げられる。
【0153】
反応温度及び反応時間は、製造例1に記載の温度範囲、時間範囲である。
【0154】
製造例1~3、反応式1~6の反応において、反応終了後の反応混合物は、直接濃縮又は有機溶媒に溶解し、水洗後濃縮又は氷水に投入、有機溶媒抽出後濃縮等の通常の後処理を行ない、目的の化合物を得ることができる。また、精製の必要が生じたときには、再結晶、カラムクロマトグラフ、薄層クロマトグラフ、液体クロマトグラフ分取等の任意の精製方法によって分離、精製することができる。
【0155】
本発明のチエノウラシル化合物の農薬として許容される塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ギ酸塩、酢酸塩又はシュウ酸塩が挙げられる。
【0156】
本発明の化合物は、一般的には農園芸用の殺菌・殺かび剤として、ネコブカビ類、卵菌類、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類、不完全菌類、細菌類又はウイルスによる種々の病害に対し使用することができる。
【0157】
「病原菌」とは、植物の病害の病原となる微生物を意味し、具体的には、以下の微生物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Taphrina spp.(例えば、Taphrina deformans、T. pruni等)、Pneumocystis spp.、Geotrichum spp.、Candida spp.(例えば、Candida albicans、C. sorbosa等)、Pichia spp.(例えば、Pichia kluyveri等)、Capnodium spp.、Fumago spp.、Hypocapnodium spp.、Cercospora spp.(例えば、Cercospora apii、C. asparagi、C. beticola、C. capsici、C. carotae、C. kaki、C. kikuchii、C. zonata等)、Cercosporidium spp.、Cladosporium spp.(例えば、Cladosporium colocasiae、C. cucumerinum、C. variabile等)、Davidiella spp.、Didymosporium spp.、Heterosporium spp.(例えば、Heterosporium allii等)、Mycosphaerella spp.(例えば、Mycosphaerella arachidis、M. berkeleyi、M. cerasella、M. fijiensis、M. fragariae、M. graminicola、M. nawae、M. pinodes、M. pomi、M. zingiberis等)、Mycovellosiella spp.(例えば、Mycovellosiella fulva、M. nattrassii等)、Paracercospora spp.(例えば、Paracercospora egenula等)、Phaeoisariopsis spp.、Phaeoramularia spp.、Pseudocercospora spp.(例えば、Pseudocercospora abelmoschi、P. fuligena、P. vitis等)、Pseudocercosporella spp.(例えば、Pseudocercosporella capsellae等)、Ramichloridium spp.、Ramularia spp.、Septogloeum spp.、Septoria spp.(例えば、Septoria albopunctata、S. apiicola、S. chrysanthemella、S. helianthi、S. obesa等)、Sphaerulina spp.、Aureobasidium spp.、Kabatiella spp.、Plowrightia spp.、Stigmina spp.、Elsinoe spp.(例えば、Elsinoe ampelina、E. araliae、E. fawcettii等)、Sphaceloma spp.(例えば、Sphaceloma caricae等)、Ascochyta spp.(例えば、Ascochyta pisi等)、Corynespora spp.(例えば、Corynespora cassiicola等)、Leptosphaeria spp.(例えば、Leptosphaeria coniothyrium、L. maculans等)、Saccharicola spp.、Phaeosphaeria spp. (例えば、Phaeosphaeria nodorum等)、Ophiosphaerella spp.、Setophoma spp.、Helminthosporium spp.、Alternaria spp.(例えば、Alternaria alternata、A. brassicae、A. brassicicola、A. citri、A. dauci、A. helianthi、A. japonica、A. kikuchiana、A. mali、A. panax、A. porri、A. radicina、A. solani等)、Bipolaris spp.(例えば、Bipolaris sorghicola等)、Cochliobolus spp.(例えば、Cochliobolus heterostrophus、C. lunatus、C. miyabeanus等)、Curvularia spp.(例えば、Curvularia geniculata、C. verruculosa等)、Drechslera spp.、Pleospora spp.(例えば、Pleospora herbarum等)、Pyrenophora spp.(例えば、Pyrenophora graminea、P. teres等)、Setosphaeria spp.(例えば、Setosphaeria turcica等)、Stemphylium spp.(例えば、Stemphylium botryosum、S. lycopersici、S. solani、S. vesicarium等)、Fusicladium spp.、Venturia spp.(例えば、Venturia carpophila、V. Inaequalis、V. nashicola、V. pirina等)、Didymella spp.(例えば、Didymella bryoniae、D. fabae等)、Hendersonia spp.、Phoma spp.(例えば、Phoma erratica var. mikan、P. exigua var. exigua、P. wasabiae等)、Pyrenochaeta spp.(例えば、Pyrenochaeta lycopersici等)、Stagonospora spp.(例えば、Stagonospora sacchari等)、Botryosphaeria spp.(例えば、Botryosphaeria berengeriana f. sp. piricola、B. dothidea等)、Dothiorella spp.、Fusicoccum spp.、Guignardia spp.、Lasiodiplodia spp.(例えば、Lasiodiplodia theobromae等)、Macrophoma spp.、Macrophomina spp.、Neofusicoccum spp.、Phyllosticta spp.(例えば、Phyllosticta zingiberis等)、Schizothyrium spp.(例えば、Schizothyrium pomi等)、Acrospermum spp.、Leptosphaerulina spp.、Aspergillus spp.、Penicillium spp.(例えば、Penicillium digitatum、P. italicum、P. sclerotigenum等)、Microsporum spp.、Trichophyton spp.(例えば、Trichophyton mentagrophytes、T. rubrum等)、Histoplasma spp.、Blumeria spp.(例えば、Blumeria graminis f. sp. hordei、B. g. f. sp. tritici等)、Erysiphe spp.(例えば、Erysiphe betae、E. cichoracearum、E. c. var. cichoracearum、E. heraclei、E. pisi等)、Golovinomyces spp.(例えば、Golovinomyces cichoracearum var. latisporus等)、Leveillula spp.(例えば、Leveillula taurica等)、Microsphaera spp.、Oidium spp.(例えば、Oidium neolycopersici等)、Phyllactinia spp.(例えば、Phyllactinia kakicola、P. mali、P. moricola等)、Podosphaera spp.(例えば、Podosphaera fusca、P. leucotricha、P. pannosa、P. tridactyla var. tridactyla、P. xanthii等)、Sphaerotheca spp.(例えば、Sphaerotheca aphanis var. aphanis、S. fuliginea等)、Uncinula spp.(例えば、Uncinula necator、U. n. var. necator等)、Uncinuliella spp.(例えば、Uncinuliella simulans var. simulans、U. s. var. tandae等)、Blumeriella spp.(例えば、Blumeriella jaapii等)、Cylindrosporium spp.、Diplocarpon spp.(例えば、Diplocarpon mali、D. mespili、D. rosae等)、Gloeosporium spp.(例えば、Gloeosporium minus等)、Marssonina spp.、Tapesia spp.(例えば、Tapesia acuformis、T. yallundae等)、Lachnum spp.、Scleromitrula spp.、Botryotinia spp.(例えば、Botryotinia fuckeliana等)、Botrytis spp.(例えば、Botrytis allii、B. byssoidea、B. cinerea、B. elliptica、B. fabae、B. squamosa等)、Ciborinia spp.、Grovesinia spp.、Monilia mumecola、Monilinia spp.(例えば、Monilinia fructicola、M. fructigena、M. laxa、M. mali、M. vaccinii-corymbosi等)、Sclerotinia spp.(例えば、Sclerotinia borealis、S. homoeocarpa、S. minor、S. sclerotiorum等)、Valdensia spp.(例えば、Valdensia heterodoxa等)、Claviceps spp.(例えば、Claviceps sorghi、C. sorghicola等)、Epichloe spp.、Ephelis japonica、Villosiclava virens、Hypomyces spp.(例えば、Hypomyces solani f. sp. mori、H. s. f. sp. pisi等)、Trichoderma spp.(例えば、Trichoderma viride等)、Calonectria spp.(例えば、Calonectria ilicicola等)、Candelospora spp.、Cylindrocarpon spp.、Cylindrocladium spp.、Fusarium spp.(例えば、Fusarium arthrosporioides、F. crookwellense、F. culmorum、F. cuneirostrum、F. oxysporum、F. o. f. sp. adzukicola、F. o. f. sp. allii、F. o. f. sp. asparagi、F. o. f. sp. batatas、F. o. f. sp. cepae、F. o. f. sp. colocasiae、F. o. f. sp. conglutinans、F. o. f. sp. cubense、F. o. f. sp. cucumerinum、F. o. f. sp. fabae、F. o. f. sp. fragariae、F. o. f. sp. lactucae、F. o. f. sp. lagenariae、F. o. f. sp. lycopersici、F. o. f. sp. melongenae、F. o. f. sp. melonis、F. o. f. sp. nelumbinicola、F. o. f. sp. niveum、F. o. f. sp. radicis-lycopersici、F. o. f. sp. raphani、F. o. f. sp. spinaciae、F. sporotrichioides、F. solani、F. s. f. sp. cucurbitae、F. s. f. sp. eumartii、F. s. f. sp. glycines、F. s. f. sp. pisi、F. s. f. sp. Radicicola、F. virguliforme等)、Gibberella spp.(例えば、Gibberella avenacea、G. baccata、G. fujikuroi、G. zeae等)、Haematonectria spp.、Nectria spp.、Ophionectria spp.、Caldariomyces spp.、Myrothecium spp.、Trichothecium spp.、Verticillium spp.(例えば、Verticillium albo-atrum、V. dahliae、V. longisporum等)、Ceratocystis spp.(例えば、Ceratocystis ficicola, C. fimbriata等)、Thielaviopsis spp.(例えば、Thielaviopsis basicola等)、Adisciso spp.、Monochaetia spp.、Pestalotia spp.(例えば、Pestalotia eriobotrifolia等)、Pestalotiopsis spp.(例えば、Pestalotiopsis funerea、P. longiseta、P. neglecta、P. theae等)、Physalospora spp.、Nemania spp.、Nodulisporium spp.、Rosellinia spp.(例えば、Rosellinia necatrix等)、Monographella spp.(例えば、Monographella nivalis等)、Ophiostoma spp.、Cryphonectria spp.(例えば、Cryphonectria parasitica等)、Diaporthe spp.(例えば、Diaporthe citri、D. kyushuensis、D. nomurai、D. tanakae等)、Diaporthopsis spp.、Phomopsis spp.(例えば、Phomopsis asparagi、P. fukushii、P. obscurans、P. vexans等)、Cryptosporella spp.、Discula spp.(例えば、Discula theae-sinensis等)、Gnomonia spp.、Coniella spp.、Coryneum spp.、Greeneria spp.、Melanconis spp.、Cytospora spp.、Leucostoma spp.、Valsa spp.(例えば、Valsa ceratosperma等)、Tubakia spp.、Monosporascus spp.、Clasterosporium spp.、Gaeumannomyces spp.(例えば、Gaeumannomyces graminis等)、Magnaporthe spp.(例えば、Magnaporthe grisea等)、Pyricularia spp.(例えば、Pyricularia zingiberis等)、Monilochaetes infuscans、Colletotrichum spp.(例えば、Colletotrichum acutatum、C. capsici、C. cereale、C. destructivum、C. fragariae、C. lindemuthianum、C. nigrum、C. orbiculare、C. spinaciae等)、Glomerella spp.(例えば、Glomerella cingulata等)、Khuskia oryzae、Phyllachora spp.(例えば、Phyllachora pomigena等)、Ellisembia spp.、Briosia spp.、Cephalosporium spp.(例えば、Cephalosporium gramineum等)、Epicoccum spp.、Gloeocercospora sorghi、Mycocentrospora spp.、Peltaster spp.(例えば、Peltaster fructicola等)、Phaeocytostroma spp.、Phialophora spp.(例えば、Phialophora gregata等)、Pseudophloeosporella dioscoreae、Pseudoseptoria spp.、Rhynchosporium spp.(例えば、Rhynchosporium secalis等)、Sarocladium spp.、Coleophoma spp.、Helicoceras oryzae等の子嚢菌門(Ascomycota)の菌類。Septobasidium spp.(例えば、Septobasidium bogoriense、S. tanakae等)、Helicobasidium spp.(例えば、Helicobasidium longisporum等)、Coleosporium spp.(例えば、Coleosporium plectranthi等)、Cronartium spp.、Phakopsora spp.(例えば、Phakopsora artemisiae、P. nishidana、P. pachyrhizi等)、Physopella spp.(例えば、Physopella ampelopsidis等)、Kuehneola spp.(例えば、Kuehneola japonica等)、Phragmidium spp.(例えば、Phragmidium fusiforme、P. mucronatum、P. rosae-multiflorae等)、Gymnosporangium spp.(例えば、Gymnosporangium asiaticum、G. yamadae等)、Puccinia spp.(例えば、Puccinia allii、P. brachypodii var. poae-nemoralis、P. coronata、P. c. var. coronata、P. cynodontis、P. graminis、P. g. subsp. graminicola、P. hordei、P. horiana、P. kuehnii、P. melanocephala、P. recondita、P. striiformis var. striiformis、P. tanaceti var. tanaceti、P. tokyensis、P. zoysiae等)、Uromyces spp.(例えば、Uromyces phaseoli var. azukicola、U. p. var. phaseoli、Uromyces viciae-fabae var. viciae-fabae等)、Naohidemyces vaccinii、Nyssopsora spp.、Leucotelium spp.、Tranzschelia spp.(例えば、Tranzschelia discolor等)、Aecidium spp.、Blastospora spp.(例えば、Blastospora smilacis等)、Uredo spp.、Sphacelotheca spp.、Urocystis spp.、Sporisorium spp.(例えば、Sporisorium scitamineum等)、Ustilago spp.(例えば、Ustilago maydis、U. nuda等)、Entyloma spp.、Exobasidium spp.(例えば、Exobasidium reticulatum、E. vexans等)、Microstroma spp.、Tilletia spp.(例えば、Tilletia caries、T. controversa、T. laevis等)、Itersonilia spp.(例えば、Itersonilia perplexans等)、Cryptococcus spp.、Bovista spp.(例えば、Bovista dermoxantha等)、Lycoperdon spp.(例えば、Lycoperdon curtisii、L. perlatum等)、Conocybe spp.(例えば、Conocybe apala等)、Marasmius spp.(例えば、Marasmius oreades 等)、Armillaria spp.、Helotium spp.、Lepista spp.(例えば、Lepista subnuda等)、Sclerotium
spp.(例えば、Sclerotium cepivorum等)、Typhula spp.(例えば、Typhula incarnata、T. ishikariensis var. ishikariensis等)、Athelia spp.(例えば、Athelia rolfsii等)、Ceratobasidium spp.(例えば、Ceratobasidium cornigerum等)、Ceratorhiza spp.、Rhizoctonia spp.(例えば、Rhizoctonia solani等)、Thanatephorus spp.(例えば、Thanatephorus cucumeris等)、Laetisaria spp.、Waitea spp.、Fomitiporia spp.、Ganoderma spp.、Chondrostereum purpureum、Phanerochaete spp.等の担子菌門(Basidiomycota)の菌類。Olpidium spp.等のツボカビ門(Chitridiomycota)の菌類。Physoderma spp.等のコウマクノウキン門(Blastocladiomycota)の菌類。Choanephora spp.、Choanephoroidea cucurbitae、Mucor spp.(例えば、Mucor fragilis等)、Rhizopus spp.(例えば、Rhizopus arrhizus、R. chinensis、R. oryzae、R. stolonifer var. stolonifer等)等のケカビ亜門(Mucoromycotina)の菌類。Plasmodiophora spp.(例えば、Plasmodiophora brassicae等)、Spongospora subterranea f. sp. Subterranea等のケルコゾア門(Cercozoa)の原生生物。Aphanomyces spp.(例えば、Aphanomyces cochlioides、A. raphani等)、Albugo spp.(例えば、Albugo macrospora、A. wasabiae等)、Bremia spp.(例えば、Bremia lactucae等)、Hyaloperonospora spp.、Peronosclerospora spp.、Peronospora spp.(例えば、Peronospora alliariae-wasabi、P. chrysanthemi-coronarii、P. destructor、P. farinosa f. sp. spinaciae、P. manshurica、P. parasitica、P. sparsa等)、Plasmopara spp.(例えば、Plasmopara halstedii、P. nivea、P. viticola等)、Pseudoperonospora spp.(例えば、Pseudoperonospora cubensis等)、Sclerophthora spp.、Phytophthora spp.(例えば、Phytophthora cactorum、P. capsici、P. citricola、P. citrophthora、P. cryptogea、P. fragariae、P. infestans、P. melonis、P. nicotianae、P. palmivora、P. porri、P. sojae、P. syringae、P. vignae f. sp. adzukicola等)、Pythium spp.(例えば、Pythium afertile、P. aphanidermatum、P. apleroticum、P. aristosporum、P. arrhenomanes、P. buismaniae、P. debaryanum、P. graminicola、P. horinouchiense、P. irregulare、P. iwayamai、P. myriotylum、P. okanoganense、P. paddicum、P. paroecandrum、P. periplocum、P. spinosum、P. sulcatum、P. sylvaticum、P. ultimum var. ultimum、P. vanterpoolii、P. vexans、P. volutum等)等の不等毛植物門(Heterokontophyta)の卵菌類(Oomycetes)。Clavibacter spp.(例えば、Clavibacter michiganensis subsp. michiganensis等)、Curtobacterium spp.、Leifsonia spp.(例えば、Leifsonia xyli subsp. xyli等)、Streptomyces spp.(例えば、Streptomyces ipomoeae等)等の放線菌門(Actinobacteria)のグラム陽性菌類。Clostridium sp.等のフィルミクテス門(Firmicutes)のグラム陽性菌類。Phytoplasma等のテネリクテス門(Tenericutes)のグラム陽性菌類。Rhizobium spp.(例えば、Rhizobium radiobacter等)、Acetobacter spp.、Burkholderia spp.(例えば、Burkholderia andropogonis、B. cepacia、B. gladioli、B. glumae、B. plantarii等)、Acidovorax spp.(例えば、Acidovorax avenae subsp. avenae、A. a. subsp. citrulli、A. konjaci等)、Herbaspirillum spp.、Ralstonia spp.(例えば、Ralstonia solanacearum等)、Xanthomonas spp.(例えば、Xanthomonas albilineans、X. arboricola pv. pruni、X. axonopodis pv. vitians、X. campestris pv. campestris、X. c. pv. cucurbitae、X. c. pv. glycines、X. c. pv. mangiferaeindicae、X. c. pv. nigromaculans、X. c. pv. vesicatoria、X. citri subsp. citri、X. oryzae pv. oryzae等)、Pseudomonas spp.(例えば、Pseudomonas cichorii、P. fluorescens、P. marginalis、P. m. pv. marginalis、P. savastanoi pv. glycinea、P. syringae、P. s. pv. actinidiae、P. s. pv. eriobotryae、P. s. pv. helianthi、P. s. pv. lachrymans、P. s. pv. maculicola、P. s. pv. mori、P. s. pv. morsprunorum、P. s. pv. spinaciae、P. s. pv. syringae、P. s. pv. theae、P. viridiflava等)、Rhizobacter spp.、Brenneria spp.(例えば、Brenneria nigrifluens等)、Dickeya spp.(例えば、Dickeya dianthicola、D. zeae等)、Erwinia spp.(例えば、Erwinia amylovora、E. rhapontici等)、Pantoea spp.、Pectobacterium spp.(例えば、Pectobacterium atrosepticum、P. carotovorum、P. wasabiae等)等のプロテオバクテリア門(Proteobacteria)のグラム陰性菌類。
【0158】
これら病原菌の感染・増殖によって引き起こされる植物病害の具体例としては、以下の植物病害が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
モモ縮葉病Leaf curl(Taphrina deformans)、スモモふくろ実病Plum pockets(Taphrina pruni)、アスパラガス褐斑病Leaf spot(Cercospora asparagi)、テンサイ褐斑病Cercospora leaf spot(Cercospora beticola)、ピーマン斑点病Frogeye leaf spot(Cercospora capsici)、カキ角斑落葉病Angular leaf spot(Cercospora kaki)、ダイズ紫斑病Purple stain(Cercospora kikuchii)、ラッカセイ褐斑病Brown Leaf spot(Mycosphaerella arachidis)、オウトウ褐色せん孔病Cylindrosporium leaf spot(Mycosphaerella cerasella, Blumeriella jaapii)、ブラックシガトカ病Black sigatoka(Mycosphaerella fijiensis)、イエローシガトカ病Yellow sigatoka(Mycosphaerell musicola)、コムギ葉枯病Speckled leaf blotch(Mycosphaerella graminicola)、カキ円星落葉病Circular leaf spot(Mycosphaerella nawae)、エンドウ褐紋病Mycosphaerella blight(Mycosphaerella pinodes)、ミョウガ葉枯病Leaf spot(Mycosphaerella zingiberis)、トマト葉かび病Leaf mold(Mycovellosiella fulva)、ナスすすかび病Leaf mold(Mycovellosiella nattrassii)、トマトすすかび病Cercospora leaf mold(Pseudocercospora fuligena)、ブドウ褐斑病Isariopsis leaf spot(Pseudocercospora vitis)、ハクサイ白斑病Leaf spot(Pseudocercosporella capsellae)、キク黒斑病Leaf spot(Septoria chrysanthemella)、キク褐斑病Leaf blight(Septoria obesa)、ブドウ黒とう病Anthracnose(Elsinoe ampelina)、タラノキそうか病Spot anthracnose(Elsinoe araliae)、カンキツそうか病Scab(Elsinoe fawcettii)、エンドウ褐斑病Leaf spot(Ascochyta pisi)、キュウリ褐斑病Corynespora leaf spot(Corynespora cassiicola)、バラ枝枯病Stem canker(Leptosphaeria coniothyrium)、コムギふ枯病Glume blotch(Leptosphaeria nodorum)、バラ黒斑病Leaf spot(Alternaria alternata)、キャベツ黒斑病Alternaria leaf spot(Alternaria brassicae)、ニンジン黒葉枯病Leaf blight(Alternaria dauci)、ナシ黒斑病Black spot(Alternaria kikuchiana)、リンゴ斑点落葉病Alternaria blotch(Alternaria mali)、ネギ黒斑病Alternaria leaf spot(Alternaria porri)、ソルガム紫斑点病Target spot(Bipolaris sorghicola)、トウモロコシごま葉枯病Southern leaf blight(Cochliobolus heterostrophus)、イネごま葉枯病Brown spot(Cochliobolus miyabeanus)、ニンニク葉枯病Tip blight(Pleospora herbarum)、オオムギ斑葉病Stripe(Pyrenophora graminea)、オオムギ網斑病Net blotch(Pyrenophora teres)、ソルガムすす紋病Leaf blight(Setosphaeria turcica)、トウモロコシすす紋病Northern leaf blight(Setosphaeria turcica)、アスパラガス斑点病Leaf spot(Stemphylium botryosum)、バラ科サクラ亜科の黒星病Scab(Venturia carpophila)、リンゴ黒星病Scab(Venturia Inaequalis)、ナシ黒星病Scab(Venturia nashicola)、ウリ科のつる枯病Gummy stem blight(Didymella bryoniae)、ゴボウ黒斑病Leaf spot(Phoma exigua var. exigua)、ワサビ墨入病Streak(Phoma wasabiae)、バラ科ナシ亜科の輪紋病Ring rot(Botryosphaeria berengeriana f. sp. piricola)、キウイフルーツ果実軟腐病Soft rot(Botryosphaeria dothidea, Lasiodiplodia theobromae, Diaporthe sp.)、カンキツ緑かび病Common green mold(Penicillium digitatum)、カンキツ青かび病Blue mold(Penicillium italicum)、各種作物に発生するうどんこ病Powdery mildew、オオムギうどんこ病(Blumeria graminis f. sp. hordei)、コムギうどんこ病(Blumeria graminis f. sp. tritici)、キュウリうどんこ病(Erysiphe betae, Leveillula taurica, Oidium sp., Podosphaera xanthii)、ナスうどんこ病(Erysiphe cichoracearum, Leveillula taurica, Sphaerotheca fuliginea)、ニンジン、パセリのうどんこ病(Erysiphe heraclei)、エンドウうどんこ病(Erysiphe pisi)、トマトうどんこ病(Leveillula taurica, Oidium neolycopersici, Oidium sp.)、ピーマンうどんこ病(Leveillula taurica)、カボチャうどんこ病(Oidium sp., Podosphaera xanthii)、ニガウリうどんこ病(Oidium sp.)、カキうどんこ病(Phyllactinia kakicola)、ゴボウうどんこ病(Podosphaera fusca)、リンゴうどんこ病(Podosphaera leucotricha)、バラうどんこ病(Podosphaera pannosa, Uncinuliella simulans var. simulans, U. s. var. tandae)、ズッキーニ、マクワウリのうどんこ病(Podosphaera xanthii)、イチゴうどんこ病(Sphaerotheca aphanis var. aphanis)、スイカ、メロンのうどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、ブドウうどんこ病(Uncinula necator, U. n. var. necator)、リンゴ褐斑病Blotch(Diplocarpon mali)、バラ黒星病Black spot(Diplocarpon rosae)、タマネギ灰色腐敗病Gray mold neck rot(Botrytis allii)、灰色かび病Gray mold、Botrytis blight(Botrytis cinerea)、ニラ白斑葉枯病Leaf blight(Botrytis cinerea, B. byssoidea, B. squamosa)、ソラマメ赤色斑点病Chocolate spot(Botrytis cinerea, B. elliptica, B. fabae)、バラ科の灰星病Brown rot(Monilinia fructicola, M. fructigena, M. laxa)、リンゴモニリア病Blossom blight(Monilinia mali)、シバダラースポット病Dollar spot(Sclerotinia homoeocarpa)、菌核病Cottony rot、Sclerotinia rot、Stem rot(Sclerotinia sclerotiorum)、稲こうじ病False smut(Villosiclava virens)、ダイズ黒根腐病Root necrosis(Calonectria ilicicola)、コムギ赤かび病Fusarium blight(Fusarium crookwellense, F. culmorum, Gibberella avenacea, G. zeae, Monographella nivalis)、オオムギ赤かび病Fusarium blight(Fusarium culmorum, Gibberella avenacea, G. zeae)、コンニャク乾腐病Dry rot(Fusarium oxysporum, F. solani f. sp. radicicola)、ヤマノイモ褐色腐敗病Brown rot(Fusarium oxysporum, F. solani f. sp. pisi, F. s. f. sp. radicicola)、アズキ萎凋病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. adzukicola)、ラッキョウ乾腐病Fusarium basal rot(Fusarium oxysporum f. sp. allii, F. solani f. sp. radicicola)、サツマイモつる割病Stem rot(Fusarium oxysporum f. sp. batatas, F. solani)、サトイモ乾腐病Dry rot(Fusarium oxysporum f. sp. colocasiae)、キャベツ、コマツナの萎黄病Yellows(Fusarium oxysporum f. sp. conglutinans)、バナナパナマ病Panama disease(Fusarium oxysporum f. sp. cubense)、イチゴ萎黄病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. fragariae)、レタス根腐病Root rot(Fusarium oxysporum f. sp. lactucae)、スイカつる割病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. lagenariae, F. o. f. sp. niveum)、トマト萎凋病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. lycopersici)、メロンつる割病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. melonis)、ダイコン萎黄病Yellows(Fusarium oxysporum f. sp. raphani)、ホウレンソウ萎凋病Fusarium wilt(Fusarium oxysporum f. sp. spinaciae)、ダイズ急性枯死症Soybean Sudden Death Syndrome(Fusarium solani f. sp. Glycines, Fusarium virguliforme)、イネばか苗病“Bakanae”disease(Gibberella fujikuroi)、ダイコンバーティシリウム黒点病Verticillium black spot(Verticillium albo-atrum, V. dahliae)、トマト、ナス、フキの半身萎凋病Verticillium wilt(Verticillium dahliae)、イチジク株枯病Ceratocystis canker(Ceratocystis ficicola)、サツマイモ黒斑病Black rot(Ceratocystis fimbriata)、チャ輪斑病Gray blight(Pestalotiopsis longiseta, P. theae)、クリ胴枯病Endothia canker(Cryphonectria parasitica)、カンキツ黒点病Melanose(Diaporthe citri)、アスパラガス茎枯病Stem blight(Phomopsis asparagi)、ナシ胴枯病Phomopsis canker(Phomopsis fukushii)、ナス褐紋病Brown spot(Phomopsis vexans)、チャ炭疽病Anthracnose(Discula theae-sinensis)、リンゴ腐らん病Valsa canker(Valsa ceratosperma)、イネいもち病Blast(Magnaporthe grisea)、イチゴ炭疽病Crown rot(Colletotrichum acutatum, C. fragariae, Glomerella cingulata)、リンゴ炭疽病Bitter rot(Colletotrichum acutatum, Glomerella cingulata)、オウトウ炭疽病Anthracnose(Colletotrichum acutatum, Glomerella cingulata)、スモモ炭疽病Anthracnose(Colletotrichum acutatum)、ブドウ晩腐病Ripe rot(Colletotrichum acutatum, Glomerella cingulata)、シュンギク炭疽病Anthracnose(Colletotrichum acutatum)、インゲンマメ炭疽病Anthracnose(Colletotrichum lindemuthianum)、ウリ科の炭疽病Anthracnose(Colletotrichum orbiculare)、ヤマノイモ炭疽病Anthracnose(Glomerella cingulata)、クリ炭疽病Anthracnose(Glomerella cingulata)、カキ炭疽病Anthracnose(Glomerella cingulata)、アズキ落葉病Brown stem rot(Phialophora gregata)、ナガイモ葉渋病Leaf spot(Pseudophloeosporella dioscoreae)、オオムギ雲形病Scald(Rhynchosporium secalis)、0コムギ赤さび病Brown rust(Puccinia recondita)、コムギ黄さび病Stripe rust(Puccinia striiformis )、各種作物に発生するさび病Rust、イチジクさび病(Phakopsora nishidana)、ダイズさび病(Phakopsora pachyrhizi)、バラさび病(Kuehneola japonica, Phragmidium fusiforme, P. mucronatum, P. rosae-multiflorae)、ナシ赤星病(Gymnosporangium asiaticum)、リンゴ赤星病(Gymnosporangium yamadae)、ネギ科のさび病(Puccinia allii)、キク白さび病(Puccinia horiana)、キク黒さび病(Puccinia tanaceti var. tanaceti)、ソラマメさび病(Uromyces viciae-fabae var. viciae-fabae)、サトウキビ黒穂病(Sporisorium scitamineum)、トウモロコシ黒穂病(Ustilago maydis)、オオムギ裸黒穂病Loose smut(Ustilago nuda)、チャ網もち病Net blister blight(Exobasidium reticulatum)、チャもち病Blister blight(Exobasidium vexans)、白絹病Stem rot、Southern blight(Athelia rolfsii)、キク立枯病Root and stem rot(Ceratobasidium cornigerum, Rhizoctonia solani)、ショウガ紋枯病(Rhizoctonia solani)、キャベツ苗立枯病Damping-off(Rhizoctonia solani)、ミツバ立枯病Damping-off(Rhizoctonia solani)、レタスすそ枯病Bottom rot(Rhizoctonia solani)、シバ葉腐病Brown patch、Large patch(Rhizoctonia solani)、イネ紋枯病Sheath blight(Thanatephorus cucumeris)、テンサイ根腐病Root rot(Thanatephorus cucumeris)、テンサイ葉腐病Leaf blight(Thanatephorus cucumeris)、0イチジク黒かび病Rhizopus rot(Rhizopus stolonifer var. stolonifer)、0アブラナ科野菜根こぶ病Clubroot(Plasmodiophora brassicae)、0テンサイ黒根病Aphanomyces root rot(Aphanomyces cochlioides)、アブラナ科の白さび病White rust(Albugo macrospora)、各種の作物に発生するべと病Downy mildew、レタスべと病(Bremia lactucae)、シュンギクべと病(Peronospora chrysanthemi-coronarii)、タマネギ、ネギのべと病(Peronospora destructor)、ホウレンソウべと病(Peronospora farinosa f. sp. spinaciae)、ダイズべと病(Peronospora manshurica)、アブラナ科のべと病(Peronospora parasitica)、バラべと病(Peronospora sparsa)、ヒマワリべと病(Plasmopara halstedii)、ミツバべと病(Plasmopara nivea)、ブドウべと病(Plasmopara viticola)、ウリ科のべと病(Pseudoperonospora cubensis)、タラノキ立枯疫病Phytophthora root rot(Phytophthora cactorum)、スイカ褐色腐敗病Brown rot(Phytophthora capsici)、カボチャ疫病Phytophthora rot(Phytophthora capsici)、ピーマン疫病Phytophthora blight(Phytophthora capsici)、スイカ疫病Phytophthora rot(Phytophthora cryptogea)、トマト、ジャガイモの疫病Late blight(Phytophthora infestans)、イチジク疫
病White powdery rot(Phytophthora palmivora)、ネギ科の白色疫病Leaf blight(Phytophthora porri)、ダイズ茎疫病Phytophthora root and stem rot(Phytophthora sojae)、アズキ茎疫病Phytophthora stem rot(Phytophthora vignae f. sp. adzukicola)、ホウレンソウ立枯病Damping-off(Pythium aphanidermatum, P. myriotylum, P. paroecandrum, P. ultimum var. ultimum)、コンニャク根腐病Root rot(Pythium aristosporum)、トウモロコシ根腐病Browning root rot(Pythium arrhenomanes, P. graminicola)、キャベツ苗立枯病Damping-off(Pythium buismaniae, P. myriotylum)、ミョウガ根茎腐敗病Root rot(Pythium myriotylum)、ショウガ根茎腐敗病Root rot(Pythium myriotylum, P. ultimum var. ultimum)、ニンジンしみ腐病Brown blotted root rot(Pythium sulcatum)、0トマトかいよう病Bacterial canker(Clavibacter michiganensis subsp. michiganensis)、ジャガイモそうか病Scab(Streptomyces spp.)、0バラ根頭がんしゅ病Crown gall(Rhizobium radiobacter)、ソルガム条斑細菌病Bacterial stripe(Burkholderia andropogonis)、タマネギ腐敗病Soft rot(Burkholderia cepacia, Pseudomonas marginalis pv. marginalis, Erwinia rhapontici)、イネもみ枯細菌病Bacterial grain rot(Burkholderia gladioli, B. glumae)、スイカ果実汚斑細菌病Bacterial fruit blotch(Acidovorax avenae subsp. citrulli)、コンニャク葉枯病Bacterial leaf blight(Acidovorax konjaci)、青枯病Bacterial wilt(Ralstonia solanacearum)、モモせん孔細菌病Bacterial shot hole(Xanthomonas arboricola pv. pruni, Pseudomonas syringae pv. syringae, Brenneria nigrifluens)、スモモ黒斑病Bacterial leaf spot(Xanthomonas arboricola pv. pruni)、レタス斑点細菌病Bacterial spot(Xanthomonas axonopodis pv. vitians)、アブラナ科の黒腐病Black rot(Xanthomonas campestris pv. campestris)、ダイズ葉焼病Bacterial pustule(Xanthomonas campestris pv. glycines)、ゴボウ黒斑細菌病Bacterial spot(Xanthomonas campestris pv. nigromaculans)、ピーマン斑点細菌病Bacterial spot(Xanthomonas campestris pv. vesicatoria)、カンキツかいよう病Citrus canker(Xanthomonas citri subsp. citri)、ニンニク春腐病(Pseudomonas cichorii, P. marginalis pv. marginalis, Erwinia sp.)、レタス腐敗病Bacterial rot(Pseudomonas cichorii, P. marginalis pv. marginalis, P. viridiflava)、キウイフルーツ花腐細菌病Bacterial blossom blight(Pseudomonas marginalis pv. marginalis, P. syringae pv. syringae, P. viridiflava)、キウイフルーツかいよう病Bacterial canker(Pseudomonas syringae pv. actinidiae)、ビワがんしゅ病Canker(Pseudomonas syringae pv. eriobotryae)、ウリ科の斑点細菌病Bacterial spot(Pseudomonas syringae pv. lachrymans)、アブラナ科の黒斑細菌病Bacterial black spot(Pseudomonas syringae pv. maculicola)、ウメかいよう病Bacterial canker(Pseudomonas syringae pv. morsprunorum, Erwinia sp.)、チャ赤焼病Bacterial shoot blight(Pseudomonas syringae pv. theae)、ネギ軟腐病Bacterial soft rot(Dickeya sp., Pectobacterium carotovorum)、バラ科ナシ亜科の火傷病Fire blight(Erwinia amylovora)、コンニャク腐敗病Soft rot(Pectobacterium carotovorum)、軟腐病Bacterial soft rot(Pectobacterium carotovorum)が挙げられる。
【0159】
農園芸作物の病害に対する防除剤の開発が進み、多種多様な薬剤が今日まで実用に供されてきた。しかしながら、こうした薬剤の長年にわたる使用により、近年、病原菌が薬剤抵抗性を獲得し、従来用いられてきた既存の殺菌剤による防除が困難となる場面が増えてきている。また、既存の薬剤の一部のものは毒性が高く、あるものは環境中に長期間残留することにより、生態系を攪乱するという問題も顕在化しつつある。このような状況下、本発明の化合物は、多くの病原菌に対して優れた防除活性を有し、かつ、対象となる作物に対する高い安全性を有する。また、本発明の化合物は、既存の殺菌剤に対して抵抗性を獲得した病原菌に対しても、十分な防除効果を発揮し得る。さらに、本発明の化合物は、対象となる作物に薬害を生じることがなく、ホ乳類、魚類及び益虫に対してほとんど悪影響を及ぼさず、低残留性で環境に対する負荷も軽い。
【0160】
本発明の化合物は、農園芸用殺菌剤としての使用以外に、抗真菌剤又は内部寄生虫防除剤として利用される医療用抗菌剤及び動物用抗菌剤、木材、紙・パルプ、接着剤・塗料、繊維及び皮革などの防菌・防かび剤、並びに製造工場の冷却水路などの工業用殺菌剤としても使用できる。
【0161】
本発明化合物を植物病害及び植物害虫防除剤として施用するにあたっては、通常は、適当な固体担体又は液体担体と混合し、更に所望により、界面活性剤、浸透剤、展着剤、増粘剤、凍結防止剤、結合剤、固結防止剤、崩壊剤、分解防止剤等を添加して、液剤(Soluble concentrate)、乳剤(emulsifiable concentrate)、水和剤(wettable powder)、水溶剤(water soluble powder)、顆粒水和剤(water dispersible granule)、顆粒水溶剤(water soluble granule)、懸濁剤(suspension concentrate)、乳濁剤(concentrated emulsion)、サスポエマルジョン(suspoemulsion)、マイクロエマルジョン(microemulsion)、粉剤(dustable powder)、粒剤(granule)、ゲル剤(gel)等の任意の剤型の製剤にて実用に供することができる。また、省力化及び安全性向上の観点から、上記任意の剤型の製剤を水溶性包装体に封入して供することもできる。
【0162】
固体担体としては、例えば、石英、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、タルク、ベントナイト、酸性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、珪藻土等の天然鉱物質類、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム等の無機塩類、合成珪酸、合成珪酸塩等が挙げられる。
【0163】
液体担体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロパノール等のアルコール類;キシレン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類;ブチルセロソルブ等のエーテル類;シクロヘキサノン等のケトン類;γ-ブチロラクトン等のエステル類;N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン等の酸アミド類;大豆油、ナタネ油、綿実油、ヒマシ油等の植物油;水;等が挙げられる。これら固体及び液体担体は単独でも2種以上を併用してもよい。
【0164】
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤;アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩又は燐酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩又は燐酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩、アルキル4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤;アミノ酸型、ベタイン型等の両性界面活性剤;等が挙げられる。
【0165】
これら界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、本発明の製剤100重量部に対し、通常、0.05~20重量部の範囲が望ましい。また、これら界面活性剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0166】
本発明化合物を農薬として使用する場合には、必要に応じて、製剤時又は散布時に、他種の除草剤、各種殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤等と混合施用してもよい。
【0167】
特に他の農薬或いは植物ホルモンと混合施用することにより、施用薬量の減少による低コスト化、混合薬剤の相乗作用による殺菌殺虫スペクトラムの拡大や、より高い有害生物防除効果が期待できる。この際、同時に複数の公知農薬との組み合わせも可能である。
【0168】
本発明化合物と混合使用する農薬の種類としては、例えば、ザ・ペスティサイド・マニュアル(The Pesticide Manual)18版、2018年に記載されている化合物等がある。具体的にその一般名を例示すれば、次の通りである。但し、必ずしもこれらのみに限定されるものではない。
アシベンゾラル-S-メチル(acibenzolar-S-methyl)、アシペタックス(acypetacs)、アルジモルフ(aldimorph)、アリルアルコール(allyl alcohol)、アメトクトラジン(ametoctradin)、アミノピリフェン(aminopyrifen)、アミスルブロム(amisulbrom)、アンバム(amobam)、アムプロピルホス(ampropylfos)、アニラジン(anilazine)、アザコナゾール(azaconazole)、アジチラム(azithiram)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、バリウムポリサルファイド(barium polysulfide)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル-M(benalaxyl-M)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンキノックス(benquinox)、ベンタルロン(bentaluron)、ベンチアバリカルブ-イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、ベンチアゾール(benthiazole)、ベンザマクリル(benzamacril)、ベンザモルフ(benzamorf)、ベンゾビンディフルピル(benzovindiflupyr)、ビナパクリル(binapacryl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ビキサフェン(bixafen)、ブラストサイジン-S(blasticidin-S)、ボルドー液(bordeaux mixture)、ボスカリド(boscalid)、ブロムコナゾール(bromoconazole)、ブピリメート(bupirimate)、ブチオベート(buthiobate)、ブチルアミン(butylamine)、石灰硫黄合剤(calcium polysulfide)、キャプタフォール(captafol)、キャプタン(captan)、カルバモルフ(carbamorph)、カルベンダジム(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、カルプロパミド(carpropamid)、カルボン(carvone)、チェシュントミクスチャ(cheshunt mixture)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロベンチアゾン(chlobenthiazone)、クロラニフォルメタン(chloraniformethane)、クロラニル(chloranil)、クロルフェナゾール(chlorfenazole)、クロロネブ(chloroneb)、クロルピクリン(chloropicrin)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロルキノックス(chlorquinox)、クロゾリネート(chlozolinate)、クリムバゾール(climbazole)、カッパーアセテイト(copper acetate)、塩基性炭酸銅(copper carbonate, basic)、水酸化第二銅(copper hydroxide)、カッパーナフテネート(copper naphthenate)、カッパーオレエート(copper oleate)、塩基性塩化銅(copper oxychloride)、硫酸銅(copper sulfate)、塩基性硫酸銅(copper sulfate, basic)、カッパージンククロメイト(copper zinc chromate)、クモキシストロビン(coumoxystrobin)、クレゾール(cresol)、クフラネブ(cufraneb)、クプロバム(cuprobam)、シアゾファミド(cyazofamid)、シクラフラミド(cyclafuramid)、シクロヘキシミド(cycloheximide)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、シモキサニル(cymoxanil)、シペンダゾール(cypendazole)、シプロコナゾール(cyproconazole)、シプロジニル(cyprodinil)、シプロフラム(cyprofuram)、ダゾメット(dazomet)、デバカルブ(debacarb)、デカフェンチン(decafentin)、デハイドロアセテイト(dehydroacetic acid)、ジクロベンチアゾクス(dichlobentiazox)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、ジクロン(dichlone)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジクロゾリン(dichlozoline)、ジクロブトラゾール(diclobutrazol)、ジクロシメット(diclocymet)、ジクロメジン(diclomezine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジフルメトリム(diflumetorim)、ジメチリモール(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール-M(diniconazole-M)、ジノブトン(dinobuton)、ジノカップ(dinocap)、ジノカップ-4(dinocap-4)、ジノカップ-6(dinocap-6)、ジノクトン(dinocton)、ジノスルフォン(dinosulfon)、ジノテルボン(dinoterbon)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ジピメチトロン(dipymetitrone)、ジピリチオン(dipyrithione)、ジスルフィラム(disulfiram)、ジタリムホス(ditalimfos)、ジチアノン(dithianon)、デーエヌオーシー(DNOC)、ドデモルフ(dodemorph)、ドジン(dodine)、ドラゾキソロン(drazoxolon)、エディフェンホス(edifenphos)、エネストロビン(enestrobin)、エノキサストロビン(enoxastrobin)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタボキサム(ethaboxam)、エタコナゾール(etaconazole)、エテム(etem)、エチリモール(ethirimol)、エトキシキン(ethoxyquin)、エトリジアゾール(etridiazole)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、フェナミノスルフ(fenaminosulf)、フェナミンストロビン(fenaminstrobin)、フェナパニル(fenapanil)、フェナリモル(fenarimol)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェニトロパン(fenitropan)、フェノキサニル(fenoxanil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンピコキサミド(fenpicoxamid)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フェンピラザミン(fenpyrazamine)、フェンチン(fentin)、ファーバム(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フロリルピコキサミド(florylpicoxamid)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、フルインダピル(fluindapyr)、フルメトベル(flumetover)、フルモルフ(flumorph)、フルオピコリド(fluopicolide)、フルオピモミド(fluopimomide)、フルオピラム(fluopyram)、フルオルイミド(fluoroimide)、フルオトリマゾール(fluotrimazole)、フルオキサピプロリン(fluoxapiprolin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、フルチアニル(flutianil)、フルトリアホール(flutriafol)、フルキサピロキサド(fluxapyroxad)、フォルペット(folpet)、ホセチル-アルミニウム(fosetyl-aluminium)、フサライド(fthalide)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フラメトピル(furametpyr)、フルカルバニル(furcarbanil)、フルコナゾール(furconazole)、フルコナゾール-シス(furconazole-cis)、フルメシクロックス(furmecyclox)、フロファネート(furophanate)、グリジン(glyodin)、グリセオフルビン(griseofulvin)、グアザチン(guazatine)、ハラクリネート(halacrinate)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヘキシルチオフォス(hexylthiofos)、硫酸オキシキノリン(8-hydroxyquinoline sulfate)、ヒメキサゾール(hymexazol)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン-アルベシル酸塩(iminoctadine-albesilate)、イミノクタジン酢酸塩(iminoctadine-triacetate)、インピルフルキサム(inpyrfluxam)、イオドカルブ(iodocarb)、イプコナゾール(ipconazole)、イプフェントリフルコナゾール(ipfentrifluconazole)、イプフルフェノキン(ipflufenoquin)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、イソフェタミド(isofetamid)、イソフルシプラム(isoflucypram)、イソチアニル(isotianil)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イソピラザム(isopyrazam)、イソバレジオン(isovaledione)、カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシム-メチル(kresoxim-methyl)、ラミナリン(laminarin)、マンカッパー(mancopper)、マンコゼブ(mancozeb)、マンデストロビン(mandestrobin)、マンジプロパミド(mandipropamid)、マンネブ(maneb)、メベニル(mebenil)、メカルビンジッド(mecarbinzid)、メフェントリフルコナゾール(mefentrifluconazole)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メプチルジノカップ(meptyldinocap)、メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル-M(metalaxyl-M)、メタム(metam)、メタゾキソロン(metazoxolon)、メトコナゾール(metconazole)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メトフロキサム(methfuroxam)、メチルテトラプロール(metyltetraprole)、メチラム(metiram)、メトミノストロビン(metominostrobin)、メトラフェノン(metrafenone)、メトスルフォバックス(metsulfovax)、ミルネブ(milneb)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ミクロゾリン(myclozolin)、ナーバム(nabam)、ナフティフィン(naftifine)、ナタマイシン(natamycin)、有機ニッケル(nickel bis (dimethyldithiocarbamate))、ニトロスチレン(nitrostyrene)、ニトロタル-イソプロピル(nitrothal-isopropyl)、ヌアリモール(nuarimol)、オクチノリン(octhilinone)、オフレース(ofurace)、オリサストロビン(orysastrobin)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキサチアピプロリン(oxathiapiprolin)、オキシキノリン銅(oxine copper)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、ペンフルフェン(penflufen)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、オルソフェニルフェノール(2-phenylphenol)、ホスダイフェン(phosdiphen)、フサライド(phthalide)、ピカルブトラゾクス(picarbutrazox)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピペラリン(piperalin)、ポリカーバメート(polycarbamate)、ポリオキシン(polyoxins)、ポリオキシン-D(polyoxorim)、ポタシウムアジド(potassium azide)、炭酸水素カリウム(potassium hydrogen carbonate)、プロベナゾール(probenazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、プロキナジド(proquinazid)、プロチオカルブ(prothiocarb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリベンカルブ(pyribencarb)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピリミノストロビン(pyriminostrobin)、ピロキロン(pyroquilon)、プロチオカルブ(prothiocarb)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、ピジフルメトフェン(pydiflumetofen)、ピラカルボリド(pyracarbolid)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ピラメトストロビン(pyrametostrobin)、ピラオキシストロビン(pyraoxystrobin)、ピラプロポイン(pyrapropoyne)、ピラジフルミド(pyraziflumid)、ピリダクロメチル(pyridachlometyl)、ピリジニトリル(pyridinitril)、ピリオフェノン(pyriofenone)、ピリソキサゾール(pyrisoxazole)、ピロキシクロル(pyroxychlor)、ピロキシフル(pyroxyfur)、キナセトール-スルフェート(quinacetol-sulfate)、キナザミド(quinazamid)、キンコナゾール(quinconazole)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キノフメリン(quinofumelin)、キントゼン(quintozene)、ラベンザゾール(rabenzazole)、サリチルアニリド(salicylanilide)、セダキサン(sedaxane)、シルチオファム(silthiofam)、シメコナゾール(simeconazole)、炭酸水素ナトリウム(sodium hydrogen carbonate)、次亜塩素酸ナトリウム(sodium hypochlorite)、スピロキサミン(spiroxamine)、硫黄(sulfur)、テブコナゾール(tebuconazole)、テブフロキン(tebufloquin)、テフロクタラム(tecloftalam)、テクナゼン(tecnazene)、テコラム(tecoram)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チアジフルオール(thiadifluor)、チシオフェン(thicyofen)、チフルザミド(thifluzamide)、チオクロルフェン
ヒム(thiochlorfenphim)、チオファネート(thiophanate)、チオファネート-メチル(thiophanate-methyl)、チウラム(thiram)、チアジニル(tiadinil)、チオキシミド(tioxymid)、トルクロホス-メチル(tolclofos-methyl)、トルプロカルブ(tolprocarb)、トリルフルアニド(tolylfluanid)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(triadimenol)、トリアミホス(triamiphos)、トリアリモール(triarimol)、トリアズブチル(triazbutil)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリブチル錫オキシド(tributyltin oxide)、トリクラミド(trichlamide)、トリクロピリカルブ(triclopyricarb)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)、トリチコナゾール(triticonazole)、バリダマイシン(validamycin)、バリフェナレート(valifenalate)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ザリラミド(zarilamid)、ジンクナフテネート(zinc naphthenate)、硫酸亜鉛(zinc sulfate)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、ゾキサミド(zoxamide)、シイタケ菌糸体抽出物(shiitake mycelium extract)及びシイタケ子実体抽出物(shiitake fruiting body extract)等。
【0169】
本発明化合物の施用薬量は、適用場面、施用時期、施用方法、栽培作物等により差異はあるが、一般的には、有効成分量としてヘクタール(ha)当たり0.005~50kg程度が適当であり、0.01~1kgが好ましい。
【0170】
次に、本発明化合物を用いる場合の製剤の配合例を示す。但し、本発明の配合例は、これらのみに限定されるものではない。なお、以下の配合例において「部」は重量部を意味する。
【0171】
〔水和剤〕
本発明化合物 0.1~80部
固体担体 5~98.9部
界面活性剤 1~10部
その他 0~ 5部
その他として、例えば、固結防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0172】
〔乳剤〕
本発明化合物 0.1~30部
液体担体 45~95部
界面活性剤 4.9~15部
その他 0~10部
その他として、例えば、展着剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0173】
〔懸濁剤〕
本発明化合物 0.1~70部
液体担体 15~98.89部
界面活性剤 1~12部
その他 0.01~30部
その他として、例えば、凍結防止剤、増粘剤等が挙げられる。
【0174】
〔顆粒水和剤〕
本発明化合物 0.1~90部
固体担体 0~98.9部
界面活性剤 1~20部
その他 0~10部
その他として、例えば、結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0175】
〔液剤〕
本発明化合物 0.01~70部
液体担体 20~99.99部
その他 0~ 10部
その他として、例えば、凍結防止剤、展着剤等が挙げられる。
【0176】
〔粒剤〕
本発明化合物 0.01~80部
固体担体 10~99.99部
その他 0~10部
その他として、例えば、結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0177】
〔粉剤〕
本発明化合物 0.01~30部
固体担体 65~99.99部
その他 0~5部
その他として、例えばドリフト防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0178】
使用に際しては、上記製剤を水で1~10000倍、好ましくは100~10000倍に希釈して、又は希釈せずに散布する。
【0179】
次に、本発明化合物を有効成分とする農園芸用殺菌剤の製剤例を具体的に示すが、本発明化合物も含めて、これらのみに限定されるものではない。なお、以下の製剤例において「部」は重量部を意味する。
【0180】
〔製剤例1〕乳剤
本発明化合物No.1-001 20部
メチルナフタレン 55部
シクロヘキサノン 20部
ソルポール2680 5部
(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物:東邦化学工業社製、商品名)
上記成分を均一に混合して乳剤とする。使用に際しては、上記乳剤を水により50~20000倍に希釈して、有効成分量がヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0181】
〔製剤例2〕水和剤
本発明化合物No.1-001 25部
パイロフィライト 66部
ソルポール5039 4部
(アニオン性界面活性剤:東邦化学工業社製、商品名)
カープレックス#80D 3部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬社製、商品名)
リグニンスルホン酸カルシウム 2部
上記成分を均一に混合粉砕して水和剤とする。使用に際しては、上記水和剤を水により50~20000倍に希釈して、有効成分量がヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0182】
〔製剤例3〕粉剤
本発明化合物No.1-001 3部
カープレックス#80D 0.5部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬社製、商品名)
カオリナイト 95部
リン酸ジイソプロピル 1.5部
上記成分を均一に混合粉砕して粉剤とする。使用に際しては、上記粉剤の有効成分量が、ヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0183】
〔製剤例4〕粒剤
本発明化合物No.1-001 5部
ベントナイト 30部
タルク 64部
リグニンスルホン酸カルシウム 1部
上記成分を均一に混合粉砕して、少量の水を加えて撹拌混合し、押出式造粒機で造粒し、乾燥して粒剤とする。使用に際しては、上記粒剤の有効成分量が、ヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0184】
〔製剤例5〕懸濁剤
本発明化合物No.1-001 25部
ソルポール3353 5部
(非イオン性界面活性剤:東邦化学工業社製、商品名)
ルノックス1000C 0.5部
(陰イオン界面活性剤:東邦化学工業社製、商品名)
ザンサンガム(天然高分子) 0.2部
安息香酸ソーダ 0.4部
プロピレングリコール 10部
水 58.9部
有効成分(本発明化合物)を除く上記の成分を均一に溶解し、次いで、本発明化合物を加えてよく撹拌した後、サンドミルにて湿式粉砕してフロアブル剤を得る。使用に際しては、前記フロアブル剤を水により50~20000倍に希釈して、有効成分量がヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0185】
〔製剤例6〕粒状水和剤
本発明化合物No.1-001 75部
ハイテノールNE-15 5部
(アニオン性界面活性剤:第一工業製薬社製、商品名)
バニレックスN 10部
(アニオン性界面活性剤:日本製紙社製、商品名)
カープレックス#80D 10部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬社製、商品名)
上記成分を均一に混合微粉砕して、少量の水を加えて撹拌混合し、押出式造粒機で造粒し、乾燥してドライフロアブル剤とする。使用に際しては、水で50~20000倍に希釈して、有効成分が1ヘクタール当たり0.005~50kgになるように散布する。
【0186】
本発明化合物の施用方法としては、茎葉散布、土壌処理、種子消毒等が挙げられるが、通常当業者が利用する一般的な方法においても有効である。
【0187】
〔まとめ〕
以上の通り、本発明は下記〔1〕~〔7〕に関するものである。
【0188】
〔1〕
式(1):
【0189】
【化18】
【0190】
[式中、Rは、水素原子、C~Cアルキル、C~Cアルキルカルボニル又は-CHCNを表し、
は、水素原子、C~Cアルキル、Rによって置換されたC~Cアルキル、C~Cアルケニル、Rによって置換されたC~Cアルケニル、フェニル、-C(O)R、-S(O)14、-C(S)R15、-C(=NR)SRx1又はG-21を表し、
は、フェニル、(Z)によって置換されたフェニル、G-3、G-4、G-52又はG-53を表し、
G-1~G-65は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0191】
【化19】
【0192】
【化20】
【0193】
は、水素原子、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキルチオ、C~Cアルコキシカルボニル、-C(=NOR)Rx1、-C(=NOR)H、-CHOH、-NHC(O)CH、G-52、G-55又はL-1~L-3を表し、
L-1~L-3は、下記の構造式で表される構造を表し、
【0194】
【化21】
【0195】
は、C~Cアルキルを表し、
は、水素原子を表し、
は、-ORを表し、
又は、RとRは、一緒になって下記の構造を表し、
【0196】
【化22】
【0197】
は、水素原子、C~Cアルキル、R16によって置換されたC~Cアルキル、
~Cシクロアルキル又はE-1~E-90を表し、
E-1~E-90は、それぞれ下記の構造式で表される構造を表し、
【0198】
【化23】
【0199】
【化24】
【0200】
【化25】
【0201】
は、シアノ、ハロゲン原子、-C(=NOR)Rx1、フェニル、(Zm1によって置換されたフェニル又はG-1~G-65を表し、
は、C~Cアルキル、R10によって置換されたC~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルコキシカルボニル、C~Cアルキルアミノカルボニル、ジ(C~Cアルキル)アミノカルボニル、C~Cアルキルチオ、フェニル、(Zm1によって置換されたフェニル、-C(O)OH、-OR11、-N(R12)R13、-C(=NOR)Rx1、G-1~G-65又はE-1~E-90を表し、
10は、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cアルキルカルボニルオキシ、C~Cアルコキシカルボニル、フェニル又は(Zm1によって置換されたフェニルを表し、
11は、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、(Zm1によって置換されたフェニル、ベンジル又はE-38を表し、
12は、C~Cアルキルを表し、
13は、水素原子、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、フェニル又はベンジルを表し、
14は、-N(R12)R13、E-12、E-45又はE-60を表し、
15は、-N(R12)R13、E-12、E-45又はE-83を表し、
16は、シアノを表し、
17は、C~Cアルコキシを表し、
は、C~Cアルキルを表し、
x1は、C~Cアルキルを表し、
Zは、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキルチオ、C~Cアルキルスルフィニル、C~Cアルキルスルホニル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルコキシ、-OH、-CHOH又は-CHOCHを表し、
mが2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
は、シアノ、ハロゲン原子、C~Cアルキル又はC~Cアルコキシを表し、
は、ニトロ、ハロゲン原子又はC~Cアルキルを表し、
m1が2、3、4又は5の整数を示す場合には、各々のZ又はZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
は、ハロゲン原子、C~Cアルキル又はC~Cアルコキシを表し、
10は、ハロゲン原子又はC~Cアルキルを表し、
は、シアノ、C~Cアルキル、C~Cアルキルカルボニル、C~Cアルコキシカルボニル、C~Cアルキルスルホニル又はジ(C~Cアルキル)アミノカルボニルを表し、
との関係において、p2が2の整数を表し、p3が2又は3の整数を表し、p4が、2、3又は4の整数を表し、p5が2、3、4又は5の整数を表し、p7が2、3、4、5、6又は7の整数を表す場合には、各々のZは互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
10との関係において、p3が2又は3の整数を表し、p5が2、3、4又は5の整数を表し、p6が2、3、4、5又は6の整数を表し、p7が、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、p8が2、3、4、5、6、7又は8の整数を表し、p9が2、3、4、5、6、7、8又は9の整数を表し、p10が2、3、4、5、6、7、8、9又は10の整数を示す場合には、各々のZ10は互いに同一であっても、または互いに相異なっても良く、
m及びm1は、1、2、3、4又は5の整数を表し、
rは0、1又は2の整数を表し、
p1は、0又は1の整数を表し、
p2は、0、1又は2の整数を表し、
p3は、0、1、2又は3の整数を表し、
p4は、0、1、2、3又は4の整数を表し、
p5は、0、1、2、3、4又は5の整数を表し、
p6は、0、1、2、3、4、5又は6の整数を表し、
p7は、0、1、2、3、4、5、6又は7の整数を表し、
p8は、0、1、2、3、4、5、6、7又は8の整数を表し、
p9は、0、1、2、3、4、5、6、7、8又は9の整数を表し、
p10は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の整数を表す。]
で表されるチエノウラシル化合物又はその塩。
〔2〕
は、水素原子、Rによって置換されたC~Cアルキル、Rによって置換されたC~Cアルケニル、フェニル、-C(O)R、-S(O)14、-C(S)R15、-C(=NR)SRx1又はG-21を表し、
は、水素原子、C~Cアルキル又はR16によって置換されたC~Cアルキルを表し、
は、シアノ、ハロゲン原子、-C(=NOR)Rx1、(Zm1によって置換されたフェニル、G-3又はG-4を表し、
は、C~Cアルキル、R10によって置換されたC~Cアルキル、C~Cハロアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cアルコキシカルボニル、ジ(C~Cアルキル)アミノカルボニル、C~Cアルキルチオ、フェニル、-C(O)OH、-OR11、-N(R12)R13、-C(=NOR)Rx1、G-3、G-4、G-22、E-12、E-45、E-60、E-83又はE-85を表し、
は、ハロゲン原子を表し、
10は、C~Cアルキルを表す、上記〔2〕に記載のチエノウラシル化合物又はその塩。
〔3〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、農薬。
〔4〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、殺菌剤。
〔5〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、農園芸用殺菌剤。
〔6〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、抗真菌剤。
〔7〕
上記〔1〕及び〔2〕の何れか1項に記載のチエノウラシル化合物及びその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する、内部寄生虫防除剤。
【実施例0202】
以下に、本発明化合物の合成例、試験例を実施例として述べることにより、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0203】
合成例に記載した中圧分取液体クロマトグラフィーは、山善株式会社中圧分取装置;YFLC-Wprep(流速18ml/min、シリカゲル40μmのカラム)を使用した。
【0204】
また、以下に記載のプロトン核磁気共鳴スペクトル(以下、H-NMRと記載する。)のケミカルシフト値は、基準物質としてMeSi(テトラメチルシラン)を用い、重クロロホルム溶媒中で、300MHz(機種;JNM-ECX300又はJNM-ECP300、JEOL社製)にて測定した。尚、H-NMRのケミカルシフト値における記号は、下記の意味を表す。
s:シングレット、d:ダブレット、dd:ダブルダブレット、t:トリプレット、q:カルテット、m:マルチプレット、br:ブロードシングレット。
【0205】
[合成例]
合成例1
N-(1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-イソプロポキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-)-6-(2H-1,2,3-トリアゾールー2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-N-メチルイソブチルアミドの製造(化合物No.1-029)
N-(1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-)-6-(2H-1,2,3-トリアゾールー2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-N-メチルイソブチルアミド100mgのジクロロメタン4ml溶液に、0℃にてメタンスルホン酸無水物52mg、トリエチルアミン40mgを順次添加し、同温度にて1時間撹拌した。イソプロパノール120mgのN,N-ジメチルホルムアミド3ml溶液に水素化ナトリウム96mgを室温下添加し、同温度で1時間撹拌した溶液を、該反応溶液に室温下添加し、同温度で2時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物に水20mlを添加し、クロロホルム(20ml×3回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(1:1から1:9へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物10mgを白色固体として得た。
【0206】
合成例2

ターシャリーブチル(1-(2-ヒドロキシ-2-(2-メトキシフェニル)エチル)-6-(1-(メトキシイミノ)エチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメートの製造(化合物No.3-007)
ターシャリーブチル(6-(1-(メトキシイミノ)エチル)-1-(2-(2-(メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメート190mgのテトラヒドロフラン5ml溶液に、室温にて水素化ホウ素ナトリウム14mgを添加し、同温度にて2時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液5mlを添加し、酢酸エチル(10ml×1回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(1:1から1:9へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物140mgを白色固体として得た。
【0207】
合成例3

N-(1-(2-(2-シアノエトキシ)-2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)エチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-N-メチルイソブチルアミドの製造(化合物No.1-008)
N-(1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-N-メチルイソブチルアミド50mgのアセトニトリル3ml溶媒に、アクリロニトリル130mgを添加し、0℃にて40質量%水酸化ナトリウム水溶液15μlを添加し、同温度で2時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物に水5mlを添加し、酢酸エチル(5ml×1回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(1:1から1:9へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物25mgをアモルファス状物として得た。
【0208】
[参考例]
以下に、本発明化合物の製造中間体の製造方法を、参考例として示す。
【0209】
参考例1
ターシャリーブチル-メチル(5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)カーバメートの合成
エチル-2-アミノ-4-メチルチオフェン-3-カルボキシレート10.0gのジクロロメタン50ml溶液に、室温にて1,1’-カルボニルジイミダゾール9.6g及びトリエチルアミン7.1gを順次添加した。添加終了後、同温度で15時間攪拌した。反応終了後、該反応溶液に、室温にて2-メチルカルバジン酸ターシャリーブチル8.7gを添加した。添加終了後、同温度で1時間攪拌した。反応終了後、該反応混合物に水100mlを添加し、ジクロロメタン(100ml×1回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣にエタノール50mlを添加し、0℃にて20質量%ナトリウムエトキシド(エタノール溶液)27.0gを添加した。添加終了後、室温にて1時間攪拌した。反応終了後、該反応混合物の溶媒を減圧下にて留去し、得られた残渣に水100mlを添加し、水層をクロロホルム(100ml×1回)で洗浄した。得られた水層に、氷冷下にて35質量%塩酸水溶液をpHが3になるまで添加し、酢酸エチル(200ml×1回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、ジイソプロピルエーテル50mlにて洗浄し、目的物15gを白色固体として得た。
融点:177~179℃。
【0210】
参考例2
ターシャリーブチル-(6-(4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)-1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメートの合成
ターシャリーブチル(6-(4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメート2.7gのアセトニトリル15ml溶液に、2-ブロモ-1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)エタン-1-オン2.1g及び炭酸カリウム1.1gを順次添加し、溶媒が還流する温度で6時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物の溶媒を減圧下留去し、得られた残渣に水10mlを添加し、クロロホルム(20ml×1回)にて抽出した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(8:2から1:9へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物2.5gを白色固体として得た。
融点:171~173℃。
【0211】
参考例3
ターシャリーブチル-(6-ブロモ-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメートの合成
ターシャリーブチル-メチル(5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)カーバメート3gの酢酸20ml溶液に酢酸ナトリウム3水和物2.9g及び臭素1.7gを順次添加し、室温にて1時間反応させた。反応終了後、該反応混合物に水100mlを添加し、析出した固体をろ取した。得られた固体を酢酸エチル30mlに溶解させ、飽和食塩水30mlで洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、ノルマルヘキサン10ml及びジイソプロピルエーテル10mlにて洗浄し、目的物3.2gを白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, Me4Si, 300MHz) δ10.60(brs, 1H), 3.35-3.15(m, 3H), 3.29&2.34(s, 3H), 1.57(s, 9H)。
【0212】
参考例4
3-((ターシャリーブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の合成
エチル-3-((ターシャリーブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレート630mgのエタノール15ml溶液に、室温にて1mol/l水酸化ナトリウム水溶液4.9mlを添加し、75℃にて3時間攪拌した。反応終了後、該反応混合物の溶媒を減圧下にて留去した。得られた残渣に氷冷下にて1mol/l塩酸水溶液10mlを添加し、析出した固体をろ取した。得られた固体を減圧下にて乾燥し、目的物560mgを紫色固体として得た。
融点:230℃~232℃。
【0213】
参考例5
ターシャリーブチル(6-(4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメートの合成
3-((ターシャリーブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸5gのジクロロメタン50ml溶液に、2-ブロモエチルアミン臭素酸塩3.2g、トリエチルアミン4.3g、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩3.7g及び4-ジメチルアミノピリジン50mgを順次添加し、室温にて15時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物に0℃にて3mol/l塩酸水溶液50mlを添加し、得られた溶液を酢酸エチル(100ml×1回)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去し、目的物2.6gを褐色樹脂状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, Me4Si, 300MHz) δ4.50-4.25(m, 2H), 4.00-3.85(m, 2H), 3.25-3.10(m, 3H), 2.75-2.60(m, 3H), 1.55-1.15(m, 9H)。なお、NHのプロトンは観測されなかった。
【0214】
参考例6
1-(2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-3-(メチルアミノ)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンの合成
ターシャリーブチル-(1-(2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメート1.3gのジクロロメタン5ml溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸5mlを添加した。添加終了後、同温度で27時間攪拌した。反応終了後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣にクロロホルム20ml及び飽和重曹水20mlを順次添加し、30分間攪拌した。攪拌終了後、該反応混合物をクロロホルム(10ml×1)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去し、目的物1.1gを白色固体として得た。
融点:230℃~232℃。
【0215】
参考例7
1-(2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カルバモチオニッククロリド
の合成
1-(2-(2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-3-(メチルアミノ)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン3.0gのジクロロメタン30ml溶液に、室温にて飽和重曹水30ml及びチオホスゲン3.1gのジクロロメタン20ml溶液を順次添加した。添加終了後、室温で24時間攪拌した。反応終了後、該反応混合物をクロロホルム(10ml×1)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を、溶離液としてn-ヘキサン:酢酸エチル(9:1から1:9へのグラジエント)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物3.3gを黄色固体として得た。
融点:193℃~195℃。
【0216】
参考例8
1-(1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-3-イソプロピル-1,3-ジメチルチオウレアの合成
(1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カルバモチオニッククロリド370mgのジクロロメタン5ml溶液に、室温にてトリエチルアミン100mg及びN-メチルイソプロピルアミン60mgを順次添加した。添加終了後、室温で15時間攪拌した。反応終了後、該反応混合物に1mol/l塩酸水溶液3mlを添加し、クロロホルム(5ml×1)にて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた固体をジイソプロピルエーテル3mlで洗浄し、目的物330mgを白色固体として得た。
融点:196℃~198℃。
【0217】
参考例9
ターシャリーブチル-(1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-6-((メトキシイミノ)メチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメートの合成
メトキシアミン塩酸塩45mgのエタノール1ml懸濁液に、室温にてトリエチルアミン70mg、ターシャリーブチル-(1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-6-ホルミル-5-メチル-2,4-ジオキソ-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)(メチル)カーバメート250mgのエタノール5ml溶液を順次添加し、同温度にて15時間撹拌した。反応終了後、該反応溶液を減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣を水10mlで洗浄し、目的物200mgを白色固体として得た。
融点:209℃~211℃。
【0218】
参考例10
N-(1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-2,4-ジオキソ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-3(2H)-イル)-N-メチルイソブチルアミドの合成
1-(2-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-オキソエチル)-5-メチル-3-(メチルアミノ)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン250mgのジクロロメタン5ml溶液に、0℃にてイソブチリルクロリド71mg、トリエチルアミン85mgを順次加え、室温にて15時間撹拌した。反応終了後、該反応溶液に1mol/l塩酸水溶液3mlを添加し、水層を除去した。該反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液3mlを添加し、水層を除去して得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた固体をジイソプロピルエーテル3mlで洗浄し、目的物210mgを淡黄色固体として得た。
融点:160℃~162℃。
【0219】
本発明化合物は、前記製造例及び合成例に準じて合成することができる。合成例1~合成例3と同様に製造した、本発明に包含されるチエノウラシル化合物の例を、第1表~第4表に示すが、本発明に包含されるチエノウラシル化合物はこれらのみに限定されるものではない。
【0220】
表中、Meはメチルを、Etはエチルを、nPrはノルマルプロピルを、iPrはイソプロピルを、cPrはシクロプロピルを、iBuはイソブチルを、tBuはターシャリーブチルを、cPenはシクロペンチルを、cHexはシクロヘキシルを、Phはフェニルを、=は2重結合を、それぞれ表す。また、「*」の表記は、化合物が融点のない油状物又は樹脂状の化合物であることを表し、「m.p.」は融点(単位は℃)を表す。
【0221】
また表中、(Z)の置換位置を表す番号は、それぞれ下記の構造式に於いて記された番号に対応するものである。
【0222】
また表中、例えば「Ph-4-Me」中の「4-」の記載は、下記に記載の通りフェニル基上の置換位置を表す。例えば「Ph-4-Me」は4-メチルフェニルを表し、「Ph-2,6-F2」は2、6-ジフルオロフェニルを表す。
【0223】
【化26】
【0224】
また、L-1~L-3、E-12a、E-38a、E-45a、E-60a、E-83a、E-85a、G-3a、G-4a、G-21a、G-22a、G-52a、G-53a及びG-55aで表される置換基は、それぞれ下記の構造を表す。
【0225】
【化27】
【0226】
【化28】
【0227】
【化29】
【0228】
なお、上記のE-45a、G-3a、G-21a、G-22a、G-52a及びG-53aの構造式に於いて記された番号は置換基を有する場合の置換位置を表す番号であり、例えば、表中「(G-3a)-3-Me」の記載は、以下の構造を表す。置換基の記載がないものは無置換であることを表す。
【0229】
【化30】
【0230】
また、表中、下記に示すような波線で表された構造はE-体、Z-体又はE-体及びZ-体を任意の割合で含む混合物を表す。
【0231】
【化31】
【0232】
[第1表]
【0233】
【化32】
【0234】
―――――――――――――――――――――――――――――――
No. R2 R7 (Z)m m.p.(℃)
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1-001 C(O)iPr H 2-OMe 113-115
1-002 C(O)iPr CH2CH2CN 2-OMe *
1-003 C(O)OtBu H 2-OMe 177-179
1-004 C(O)OtBu CH2CH2CN 2-OMe *
1-005 C(O)OtBu H 2-OMe-5-F 192-194
1-006 C(O)OtBu CH2CH2CN 2-OMe-5-F 184-186
1-007 C(O)iPr H 2-OMe-5-F 165-167
1-008 C(O)iPr CH2CH2CN 2-OMe-5-F *
1-009 C(O)Me H 2-OMe-5-F 119-121
1-010 C(O)OtBu H H 194-196
1-011 C(O)cPr H 2-OMe-5-F *
1-012 C(O)CF3 H 2-OMe *
1-013 H H 2-OMe 219-221
1-014 C(O)OEt H 2-OMe 138-140
1-015 C(O)Ph H 2-OMe 233-235
1-016 C(O)CH2tBu H 2-OMe 151-153
1-017 C(O)OtBu H 3-F 194-196
1-018 C(O)CH2CH2OMe H 2-OMe *
1-019 C(O)CH2CH2SMe H 2-OMe *
1-020 C(O)CH2OC(O)Me H 2-OMe 115-117
1-021 C(O)StBu H 2-OMe 213-215
1-022 C(O)iPr Me 2-OMe-5-F *
1-023 C(O)iPr H 3-F 170-172
1-024 CH2CN H 2-OMe 181-183
1-025 C(O)C(O)OH H 2-OMe 250-255
1-026 C(O)O(Ph-4-NO2) H 2-OMe *
1-027 C(O)CH2CH2S(O)2Me H 2-OMe 79-81
1-028 C(O)CH2CH2S(O)Me H 2-OMe *
1-029 C(O)iPr iPr 2-OMe-5-F 77-79
1-030 C(O)O(Ph-4-Me) H 2-OMe 119-121
1-031 C(O)OiBu H 2-OMe *
1-032 C(O)OMe H 2-OMe 115-119
1-033 C(O)O(E-38a) H 2-OMe *
1-034 C(O)C(O)OEt H 2-OMe-5-F 107-109
1-035 C(O)CH2C(O)OEt H 2-OMe *
1-036 C(O)OiPr H 2-OMe 115-117
1-037 C(O)tBu H 2-OMe 115-119
1-038 C(O)tBu H 2-OMe-5-F 227-230
1-039 C(O)cHex H 2-OMe-5-F 117-120
1-040 C(O)iBu H 2-OMe-5-F 91-94
1-041 C(O)OCH2tBu H 2-OMe-5-F 213-215
1-042 C(O)OcPen H 2-OMe-5-F *
1-043 C(O)OCH2Ph H 2-OMe-5-F 151-153
1-044 C(O)N(Me)Ph H 2-OMe *
1-045 S(O)2NMe2 H 2-OMe-5-F 213-216
1-046 C(O)CH(Me)Ph H 2-OMe-5-F 102-105
1-047 C(O)CH2CH2Ph H 2-OMe-5-F 83-86
1-048 C(O)CH2(Ph-4-F) H 2-OMe-5-F *
1-049 C(O)Et H 2-OMe-5-F *
1-050 C(O)CHEt2 H 2-OMe-5-F *
1-051 C(O)nPr H 2-OMe-5-F 189-191
1-052 C(O)CH2CF3 H 2-OMe-5-F *
1-053 C(O)C(O)N(Me)iPr H 2-OMe-5-F 131-133
1-054 C(O)CH2CH2tBu H 2-OMe-5-F 106-109
1-055 C(O)OtBu H 2,4-Cl2 131-134
1-056 C(O)CH(Me)tBu H 2-OMe-5-F 103-106
1-057 S(O)2NEt2 H 2-OMe-5-F *
1-058 S(O)2(E-45a) H 2-OMe-5-F *
1-059 C(O)(E-60a) H 2-OMe-5-F 130-133
1-060 S(O)2N(Me)iPr H 2-OMe-5-F *
1-061 S(O)2N(Me)CH2Ph H 2-OMe-5-F 99-101
1-062 C(S)N(Me)iPr H 2-OMe-5-F 129-131
1-063 S(O)2N(Me)Et H 2-OMe-5-F *
1-064 C(S)(E-45a) H 2-OMe-5-F 98-101
1-065 C(O)N(Me)iPr H 2-OMe-5-F 97-99
1-066 C(O)(E-45a) H 2-OMe-5-F 207-210
1-067 C(O)NMe2 H 2-OMe-5-F 148-150
1-068 C(O)N(Me)iBu H 2-OMe-5-F 200-202
1-069 C(O)N(Me)cHex H 2-OMe-5-F 128-130
1-070 C(O)OtBu H 3-Cl 189-191
1-071 C(O)OtBu H 2,5-(OMe)2 199-201
1-072 C(O)OtBu H 4-Cl 121-124
1-073 C(=NiPr)SMe H 2-OMe-5-F 74-77
1-074 S(O)2(E-12a) H 2-OMe-5-F 81-83
1-075 S(O)2(E-60a) H 2-OMe-5-F 157-159
1-076 C(O)((E-45a)-4-Me) H 2-OMe-5-F 182-185
1-077 C(O)((E-45a)-3-Me) H 2-OMe-5-F 201-203
1-078 C(O)((E-45a)-2-Me) H 2-OMe-5-F 115-117
1-079 C(S)NMe2 H 2-OMe-5-F 170-173
1-080 C(S)N(Me)iBu H 2-OMe-5-F 94-97
1-081 C(S)N(Me)cHex H 2-OMe-5-F 94-97
1-082 C(S)N(Me)CH2Ph H 2-OMe-5-F 75-78
1-083 C(O)(E-12a) H 2-OMe-5-F 90-92
1-084 C(O)(E-83a) H 2-OMe-5-F 89-91
1-085 C(O)(E-85a) H 2-OMe-5-F 97-99
1-086 S(O)2(E-45a) CH2CH2CN 2-OMe-5-F *
1-087 C(S)NHiPr H 2-OMe-5-F 103-106
1-088 C(O)OtBu H 2-OMe-5-Me 112-114
1-089 C(S)(E-12a) H 2-OMe-5-F *
1-090 C(S)(E-83a) H 2-OMe-5-F *
1-091 C(S)NEt2 H 2-OMe-5-F *
1-092 C(O)OtBu H 2-Cl 199-201
1-093 C(O)OtBu H 3-Me 176-178
1-094 C(O)OtBu H 2-S(O)2Me 169-171
1-095 C(O)OtBu H 4-F 119-121
1-096 C(O)OtBu H 4-Me 160-162
1-097 C(O)OtBu H 2-F 200-202
1-098 C(O)OtBu H 2-Me 204-206
1-099 C(O)OtBu H 2-OMe-4-F 135-137
1-100 C(O)OtBu H 4-OMe 109-111
1-101 C(O)OtBu H 3-OMe 111-114
1-102 C(O)OtBu H 2-OH 146-149
1-103 C(O)OtBu H 2-OEt 104-106
1-104 C(O)OtBu H 2-OiPr 99-101
1-105 C(O)OtBu H 2-OCF3 107-109
1-106 C(O)OtBu H 4-OCF3 112-114
1-107 C(O)OtBu H 2-OMe-3-F 104-106
1-108 C(O)OtBu H 2-OMe-5-Cl 124-126
1-109 C(O)OtBu H 2-OMe-3,5-Cl2 142-144
1-110 C(O)OtBu H 2,5-Me2 203-205
1-111 C(O)OtBu H 2-OMe-5-CF3 122-124
1-112 C(O)OtBu H 4-OH 149-151
1-113 C(O)OtBu H 2-nPr 107-109
1-114 C(O)OtBu H 2-OMe-5-OCF3 124-126
1-115 C(O)OtBu H 2-SMe 197-199
1-116 C(O)OtBu H 2-iPr 126-128
1-117 C(O)OtBu H 2-cPr 127-129
1-118 C(O)OtBu H 2-CH=CH2 196-198
1-119 C(O)OtBu H 2-OMe-6-F 114-116
1-120 C(O)OtBu H 2-S(O)Me 162-166
1-121 C(O)OtBu H 2-CF2H 111-114
1-122 C(O)OtBu H 2-CH2OH 122-126
1-123 C(O)OtBu H 2-OEt-5-F 179-181
1-124 C(O)OtBu H 2-CH2OMe 116-119
1-125 C(O)OtBu H 2-CN 135-137
1-126 C(O)OtBu H 2-OMe-5-CN 205-207
1-127 Ph H 2-OMe-5-F 177-179
1-128 G-21a H 2-OMe-5-F 124-126
1-129 (G-21a)-4-iPr H 2-OMe-5-F 179-181
1-130 CH2(G-3a) CH2CH2CN 2-OMe-5-F *
1-131 CH2(G-3a) H 2-OMe-5-F 197-199
1-132 CH2C(=NOMe)Me H 2-OMe-5-F 131-133
1-133 CH2C(=NOMe)Me CH2CH2CN 2-OMe-5-F 257-259
1-134 C(O)(G-3a) H 2-OMe-5-F *
1-135 C(O)(G-4a) H 2-OMe-5-F *
1-136 C(O)(G-22a) H 2-OMe *
1-137 C(O)(G-22a) H 3-F *
1-138 C(O)((G-22a)-2-Me) H 2-OMe-5-F *
1-139 C(O)(G-22a) H 2-OMe-5-F *
1-140 C(O)(G-22a) CH2CH2CN 2-OMe-5-F *
1-141 CH2CH=CHCl H 2-OMe-5-F 177-179
1-142 CH2(G-4a) H 2-OMe-5-F 194-196
1-143 CH2(G-3a) H 3-F *
1-144 CH2(Ph-2-F) H 2-OMe-5-F *
1-145 C(O)C(=NOMe)Me H 2-OMe-5-F *
1-146 C(O)((G-22a)-2-Cl) H 2-OMe-5-F 201-202
1-147 CH2(G-3a) H 2-OMe 192-194
1-148 CH2C(=NOMe)Me H 3-F *
1-149 CH2C(=NOMe)Me H 2-OMe 72-74
1-150 CH2(G-3a) CH2CH2CN 3-F *
1-151 CH2(G-3a) CH2CH2CN 2-OMe *
1-152 CH2C(=NOMe)Me CH2CH2CN 3-F *
1-153 CH2C(=NOMe)Me CH2CH2CN 2-OMe *
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[第2表]
【0235】
【化33】
【0236】
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No. R2 R3 R7 m.p.(℃)
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2-001 C(O)OtBu G-3a H 185-187
2-002 C(O)OtBu (G-52a)-3,5-Cl2 H 195-197
2-003 C(O)OtBu (G-52a)-3-Cl H 215-217
2-004 C(O)OtBu (G-52a)-3-OMe H 194-196
2-005 C(O)OtBu (G-4a)-4-OMe H 116-119
2-006 C(O)OtBu (G-3a)-3-OMe H 191-193
2-007 C(O)OtBu (G-53a)-4-Cl H 133-136
2-008 C(O)OtBu (G-53a)-4-OMe H 158-161
2-009 C(O)OtBu (G-4a)-2-OMe H 112-116
2-010 C(O)OtBu G-4a H 203-205
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[第3表]
【0237】
【化34】
【0238】
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No. R1 R2 R4 R7 (Z)m m.p.(℃)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
3-001 Et C(O)OtBu L-1 H 2-OMe *
3-002 Me C(O)OtBu Br H 2-OMe 174-176
3-003 Me C(O)OtBu Br CH2CH2CN 2-OMe 79-81
3-004 Et C(O)OtBu L-1 CH2CH2CN 2-OMe 166-168
3-005 Me C(O)OtBu C(O)OEt H 2-OMe 174-176
3-006 Me C(O)iPr Br H 2-OMe 149-151
3-007 Me C(O)OtBu C(=NOMe)Me H 2-OMe 178-180
3-008 Me C(O)iPr C(O)OEt H 2-OMe 107-109
3-009 Me C(O)OtBu L-3 H 2-OMe 210-212
3-010 H H L-1 H 2-OMe 125-127
3-011 Me C(O)OtBu L-2 H 2-OMe-5-F 192-194
3-012 Me C(O)OtBu L-2 CH2CH2CN 2-OMe-5-F 169-171
3-013 Me C(O)iPr L-2 H 2-OMe-5-F 182-184
3-014 Me C(O)OtBu L-2 H 2-OMe 203-205
3-015 Me C(O)OtBu L-2 CH2CH2CN 2-OMe 159-161
3-016 H C(O)N(Me)Ph L-1 H 2-OMe 155-157
3-017 H S(O)2NMe2 L-1 H 2-OMe-5-F 215-217
3-018 Me C(O)OtBu Br H 2-OMe-5-F 170-173
3-019 H H L-1 H 2-OMe-5-F 196-199
3-020 CH2CN C(O)OtBu L-1 H 2-OMe 94-97
3-021 H C(O)(E-60a) L-1 H 2-OMe-5-F 257-260
3-022 C(O)Me C(O)OtBu L-1 H 2-OMe 104-107
3-023 iPr C(O)OtBu L-1 H 2-OMe 76-79
3-024 Me C(O)OtBu C(=NOMe)H H 2-OMe-5-F 172-175
3-025 Me C(O)OtBu CN H 2-OMe-5-F 165-167
3-026 Me C(O)OtBu CH2OH H 2-OMe-5-F 166-168
3-027 Me C(O)OtBu SMe H 2-OMe-5-F 56-59
3-028 Me C(O)OtBu G-52a H 2-OMe-5-F 110-113
3-029 Me C(O)OtBu G-55a H 2-OMe-5-F 102-105
3-030 Me C(O)OtBu SiPr H 2-OMe-5-F *
3-031 Me C(O)OtBu SEt H 2-OMe-5-F *
3-032 Me C(O)OtBu H H 2-OMe-5-F *
3-033 Me C(O)OtBu NHC(O)Me H 2-OMe-5-F 200-203
3-034 Me CH2(Ph-2-F) L-2 H 2-OMe-5-F *
3-035 Me CH2C(=NOMe)Me L-2 H 3-Cl *
3-036 Me CH2(G-3a) L-2 H 2-OMe-5-F 180-182
3-037 Me CH2(G-3a) L-2 CH2CH2CN 2-OMe-5-F *
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
[第4表]
【0239】
【化35】
【0240】
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No. R2 R4 R17 (Z)m m.p.(℃)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
4-001 C(O)((G-22a)-2-Me) L-1 OMe 2-OMe-5-F *
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第1表から第4表に示す本発明化合物のうち、融点の記載のない化合物のH-NMRデータを第5表に示す。尚、下記データは、重クロロホルム中で測定したものである。
【0241】
[第5表]
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No. 1H-NMR
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1-002:δ7.87-7.82 (m, 2H), 7.55-7.40 (m, 1H), 7.40-7.27 (m, 1H), 7.10-6.98 (m, 1H), 6.95-6.86 (m, 1H), 5.43-5.27 (m, 1H), 4.40-3.95 (m, 2H), 3.93-3.85 (m, 3H), 3.73-3.61 (m, 1H), 3.55-3.20 (m, 4H), 3.02-2.35 (m, 6H), 1.40-1.03 (m, 6H)。
1-004:δ7.86-7.82 (m, 2H), 7.56-7.42 (m, 1H), 7.38-7.26 (m, 1H), 7.10-6.95 (m, 1H), 6.94-6.85 (m, 1H), 5.40-5.25 (m, 1H), 4.50-3.95 (m, 2H), 3.92-3.82 (m, 3H), 3.70-3.59 (m, 1H), 3.54-3.40 (m, 1H), 3.30-3.20 (m, 3H), 2.74-2.69 (m, 3H), 2.65-2.47 (m, 2H), 1.56-1.36 (m, 9H)。
1-008:δ7.88-7.81 (m, 2H), 7.26-7.12 (m, 1H), 7.09-6.95 (m, 1H), 6.94-6.79 (m, 1H), 5.43-5.26 (m, 1H), 4.38-3.95 (m, 2H), 3.90-3.84 (m, 3H), 3.80-3.65 (m, 1H), 3.55-3.20 (m, 4H), 3.02-2.30 (m, 6H), 1.40-1.04 (m, 6H)。
1-011: δ7.89-7.82 (m, 2H), 7.32-7.13 (m, 1H), 7.10-6.77 (m, 2H), 5.48-5.28 (m, 1H), 4.54-4.06 (m, 2H), 4.05-3.88 (m, 3H), 3.75-3.22 (m, 4H), 2.84-2.65 (m, 3H), 2.18-1.84 (m, 1H), 1.54-0.68 (m, 4H)。
1-012: δ7.88-7.81 (m, 2H), 7.46-7.27 (m, 2H), 7.06-6.88 (m, 2H), 5.44-5.09 (m, 1H), 4.53-4.03 (m, 2H), 4.00-3.84 (m, 3H), 3.62-3.04 (m, 4H), 2.77-2.66 (m, 3H)。
1-018: δ7.90-7.79 (m, 2H), 7.50-7.23 (m, 2H), 7.06-6.88 (m, 2H), 5.46-5.27 (m, 1H), 4.56-4.07 (m, 2H), 4.03-3.91 (m, 3H), 3.83-3.61 (m, 2H), 3.48-3.18 (m, 7H), 2.91-2.28 (m, 5H)。
1-019: δ7.90-7.82 (m, 2H), 7.50-7.27 (m, 2H), 7.08-6.88 (m, 2H), 5.48-5.26 (m, 1H), 4.57-4.05 (m, 2H), 4.04-3.91 (m, 3H), 3.63-3.13 (m, 4H), 2.93-2.66 (m, 5H), 2.49-2.01 (m, 5H)。
1-022: δ7.85-7.78 (m, 2H), 7.32-7.21 (m, 1H), 7.11-7.00 (m, 1H), 6.93-6.81 (m, 1H), 5.58-5.33 (m, 1H), 4.20-4.01 (m, 2H), 3.94-3.77 (m, 6H), 3.25-3.10 (m, 3H), 3.08-2.42 (m, 4H), 1.08-0.52 (m, 6H)。
1-026: δ8.37-8.15 (m, 2H), 7.96-7.77 (m, 2H), 7.57-7.23 (m, 4H), 7.11-6.89 (m, 2H), 5.50-5.27 (m, 1H), 4.56-4.06 (m, 2H), 4.05-3.83 (m, 3H), 3.63-3.16 (m, 4H), 2.86-2.36 (m, 3H)。
1-028: δ7.90-7.81 (m, 2H), 7.76-7.24 (m, 2H), 7.11-6.86 (m, 2H), 5.72-5.29 (m, 1H), 4.81-4.00 (m, 2H), 4.00-3.88 (m, 3H), 3.64-2.43 (m, 13H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-031: δ7.89-7.82 (m, 2H), 7.51-7.25 (m, 2H), 7.06-6.89 (m, 2H), 5.45-5.27 (m, 1H), 4.53-3.87 (m, 8H), 3.38-3.25 (m, 4H), 2.79-2.67 (m, 3H), 2.15-1.77 (m, 1H), 1.08-0.77 (m, 6H)。
1-033: δ7.88-7.82 (m, 2H), 7.50-7.27 (m, 2H), 7.06-6.89 (m, 2H), 5.46-5.26 (m, 1H), 5.06-4.86 (m, 1H), 4.54-4.02 (m, 2H), 4.02-3.44 (m, 7H), 3.41-3.25 (m, 4H), 2.78-2.68 (m, 3H), 2.09-1.52 (m, 4H)。
1-035: δ7.89-7.80 (m, 2H), 7.52-7.27 (m, 2H), 7.06-6.88 (m, 2H), 5.54-5.28 (m, 1H), 4.56-3.98 (m, 4H), 3.98-3.87 (m, 3H), 3.67-3.13 (m, 6H), 2.78-2.66 (m, 3H), 1.38-1.18 (m, 3H)。
1-042: δ7.87-7.81 (m, 2H), 7.30-7.19 (m, 1H), 7.04-6.92 (m, 1H), 6.90-6.79 (m, 1H), 5.48-5.09 (m, 2H), 4.40-4.04 (m, 2H), 3.97-3.90 (m, 3H), 3.78-3.24 (m, 4H), 2.77-2.68 (m, 3H), 1.96-1.45 (m, 8H)。
1-044: δ7.88-7.80 (m, 2H), 7.52-7.27 (m, 3H), 7.24-6.87 (m, 6H), 5.43-5.14 (m, 1H), 4.41-3.72 (m, 5H), 3.66-2.98 (m, 7H), 2.75-2.48 (m, 3H)。
1-048: δ7.89-7.80 (m, 2H), 7.37-6.79 (m, 7H), 5.47-5.24 (m, 1H), 4.47-4.03 (m, 2H), 4.02-3.18 (m, 9H), 2.75-2.65 (m, 3H)。
1-049: δ7.89-7.82 (m, 2H), 7.32-7.13 (m, 1H), 7.05-6.93 (m, 1H), 6.90-6.79 (m, 1H), 5.47-5.29 (m, 1H), 4.49-4.04 (m, 2H), 3.96-3.86 (m, 3H), 3.67-3.18 (m, 4H), 2.76-2.65 (m, 3H), 2.64-1.95 (m, 2H), 1.31-1.04 (m, 3H)。
1-050: δ7.87-7.78 (m, 2H), 7.32-7.15 (m, 1H), 7.03-6.75 (m, 2H), 5.47-5.26 (m, 1H), 4.48-3.98 (m, 2H), 3.96-3.87 (m, 3H), 3.87-2.56 (m, 8H), 1.88-1.33 (m, 4H), 1.10-0.77 (m, 6H)。
1-052: δ7.87-7.81 (m, 2H), 7.27-7.11 (m, 1H), 7.06-6.93 (m, 1H), 6.91-6.79 (m, 1H), 5.42-5.28 (m, 1H), 4.52-4.04 (m, 2H), 3.96-3.88 (m, 3H), 3.51-2.85 (m, 6H), 2.77-2.67 (m, 3H)。
1-057: δ7.88-7.75 (m, 2H), 7.34-7.15 (m, 1H), 7.03-6.92 (m, 1H), 6.87-6.79 (m, 1H), 5.47-5.28 (m, 1H), 4.50-3.99 (m, 2H), 3.98-3.17 (m, 10H), 2.77-2.59 (m, 3H), 1.39-1.16 (m, 6H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-058: δ7.87-7.81 (m, 2H), 7.31-7.17 (m, 1H), 7.03-6.92 (m, 1H), 6.87-6.79 (m, 1H), 5.47-5.28 (m, 1H), 4.48-4.04 (m, 2H), 3.96-3.87 (m, 3H), 3.59-3.33 (m, 4H), 3.30-3.21 (m, 3H), 2.79-2.68 (m, 3H), 1.76-1.52 (m, 6H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-060: δ7.87-7.80 (m, 2H), 7.31-7.17 (m, 1H), 7.04-6.78 (m, 2H), 5.49-5.27 (m, 1H), 4.52-4.00 (m, 2H), 3.97-3.86 (m, 3H), 3.58-3.16 (m, 4H), 2.95-2.66 (m, 6H), 1.33-1.19 (m, 6H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-063: δ7.86-7.81 (m, 2H), 7.30-7.17 (m, 1H), 7.03-6.92 (m, 1H), 6.87-6.79 (m, 1H), 5.49-5.27 (m, 1H), 4.51-4.01 (m, 2H), 3.96-3.88 (m, 3H), 3.56-3.35 (m, 3H), 3.28-3.20 (m, 3H), 3.03-2.96 (m, 3H), 2.76-2.67 (m, 3H), 1.31-1.19 (m, 3H)。
1-086: δ7.86-7.82 (m, 2H), 7.27-7.16 (m, 1H), 7.06-6.94 (m, 1H), 6.86-6.79 (m, 1H), 5.40-5.24 (m, 1H), 4.20-4.06 (m, 2H), 3.88-3.23 (m, 12H), 2.76-2.69 (m, 3H), 2.62-2.48 (m, 2H), 1.76-1.49 (m, 6H)。
1-089: δ7.87-7.81 (m, 2H), 7.24-7.16 (m, 1H), 7.03-6.92 (m, 1H), 6.89-6.76 (m, 1H), 5.43-5.28 (m, 1H), 4.50-4.06 (m, 2H), 3.93&3.92 (s, 3H), 3.68-3.54 (m, 4H), 3.51&3.49 (s, 3H), 2.72&2.71 (s, 3H), 2.00-1.83 (m, 4H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-090: δ7.85-7.81 (m, 2H), 7.27-7.16 (m, 1H), 7.02-6.89 (m, 1H), 6.87-6.75 (m, 1H), 5.45-5.29 (m, 1H), 4.47-4.07 (m, 2H), 3.93&3.92 (s, 3H), 3.80-3.66 (m, 4H), 3.47&3.46 (s, 3H), 2.71 (s, 3H), 1.94-1.76 (m, 4H), 1.66-1.53 (m, 4H)。OHプロトンは観測されなかった。
δ7.85-7.81 (m, 2H), 7.27-7.16 (m, 1H), 7.02-6.89 (m, 1H), 6.87-6.75 (m, 1H), 5.45-5.29 (m, 1H), 4.47-4.07 (m, 2H), 3.93&3.92 (s, 3H), 3.80-3.66 (m, 4H), 3.47&3.46 (s, 3H), 2.71 (s, 3H), 1.94-1.76 (m, 4H), 1.66-1.53 (m, 4H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-091: δ7.86-7.81 (m, 2H), 7.28-7.16 (m, 1H), 7.02-6.89 (m, 1H), 6.87-6.76 (m, 1H), 5.45-5.31 (m, 1H), 4.43-4.09 (m, 2H), 3.93&3.92 (s, 3H), 3.74-3.56 (m, 4H), 3.47&3.46 (s, 3H), 2.72 (s, 3H), 1.32-1.16 (m, 6H)。OHプロトンは観測されなかった。
1-130: δ7.85-7.80 (m, 2H), 7.25-7.10 (m, 2H), 7.15-6.75 (m, 4H), 5.35-5.10 (m, 1H), 4.80-4.50 (m, 2H), 4.30-3.30 (m, 7H), 3.05&2.99 (s, 3H), 2.70-2.60 (m, 3H), 2.55-2.35 (m, 2H)。
1-134: δ7.91-7.78 (m, 2H), 7.71-7.33 (m, 2H), 7.21-7.09 (m, 1H), 7.07-6.91 (m, 2H), 6.88-6.75 (m, 1H), 5.39-5.26 (m, 1H), 4.42-4.06 (m, 2H), 3.97-3.21 (m, 7H), 2.77-2.62 (m, 3H)。
1-135: δ7.88-7.78 (m, 2H), 7.66-7.23 (m, 2H), 7.23-7.09 (m, 2H), 7.06-6.90 (m, 1H), 6.88-6.78 (m, 1H), 5.55-5.12 (m, 1H), 4.44-3.98 (m, 2H), 3.96-3.87 (m, 3H), 3.83-3.11 (m, 4H), 2.77-2.64 (m, 3H)
1-136: δ8.89-8.24 (m, 2H), 7.89-7.80 (m, 2H), 7.53-7.24 (m, 2H), 7.06-6.88 (m, 2H), 5.49-5.24 (m, 1H), 4.54-4.03 (m, 2H), 4.03-3.89 (m, 3H), 3.89-3.36 (m, 4H), 2.77-2.53 (m, 3H)。
1-137: δ8.88-8.20 (m, 2H), 7.89-7.80 (m, 2H), 7.41-7.28 (m, 1H), 7.28-7.15 (m, 2H), 7.07-6.94 (m, 1H), 5.36-5.20 (m, 1H), 4.44-3.04 (m, 6H), 2.73-2.55 (m, 3H)。
1-138: δ8.12-7.99 (m, 1H), 7.87-7.79 (m, 2H), 7.31-7.13 (m, 1H), 7.02-6.90 (m, 1H), 6.89-6.77 (m, 1H), 5.46-5.23 (m, 1H), 4.43-4.03 (m, 2H), 3.98-3.39 (m, 7H), 2.80-2.34 (m, 6H)。
1-139: δ8.88-8.23 (m, 2H), 7.86-7.78 (m, 2H), 7.32-7.12 (m, 1H), 7.03-6.89 (m, 1H), 6.87-6.77 (m, 1H), 5.48-5.27 (m, 1H), 4.50-4.01 (m, 2H), 3.96-3.42 (m, 7H), 2.74-2.55 (m, 3H)。
1-140: δ8.89-8.23 (m, 2H), 7.95-7.77 (m, 2H), 7.29-7.10 (m, 1H), 7.07-6.94 (m, 1H), 6.90-6.79 (m, 1H), 5.40-5.20 (m, 1H), 4.57-3.37 (m, 10H), 2.78-2.44 (m, 5H)。
1-143: δ7.80-7.76 (m, 2H), 7.35-6.80 (m, 7H), 5.20-5.08 (m, 1H), 4.72-3.69 (m, 5H), 3.05-3.00 (m, 3H), 2.68-2.60 (m, 3H)。
1-144: δ7.85-6.70 (m, 9H), 5.30-5.22 (m, 1H), 4.52-3.59 (m, 8H), 3.05-2.98 (m, 3H), 2.68 (s, 3H)。
1-145: δ7.93-7.77 (m, 2H), 7.33-7.18 (m, 1H), 7.05-6.92 (m, 1H), 6.89-6.80 (m, 1H), 5.44-5.26 (m, 1H), 4.36-3.98 (m, 2H), 3.97-3.87 (m, 3H), 3.66-3.26 (m, 7H), 2.76-2.67 (m, 3H), 2.13-1.96 (m, 3H)。
1-148: δ7.84-7.78 (m, 2H), 7.38-7.15 (m, 3H), 7.02-6.90 (m, 1H), 5.30-5.18 (m, 1H), 4.22-3.70 (m, 7H), 3.20-3.10 (m, 1H), 3.00-2.95 (m, 3H), 2.71-2.62 (m, 3H), 2.02 (s, 3H)。
1-150: δ7.82-7.78 (m, 2H), 7.42-6.85 (m, 7H), 4.95-3.28 (m, 7H), 3.10-3.01 (m, 3H), 2.70-2.60 (m, 3H), 2.55-2.35 (m, 2H)。
1-151: δ7.83-7.81 (m, 2H), 7.48-6.80 (m, 7H), 5.60-5.15 (m, 1H), 4.78-3.30 (m, 9H), 3.05-2.95 (m, 3H), 2.70-2.60 (m, 3H), 2.50-2.35 (m, 2H)。
1-152: δ7.88-7.82 (m, 2H), 7.40-7.00 (m, 4H), 5.35-5.25 (m, 1H), 4.95-4.85 (m, 1H), 4.30-4.20 (m, 1H), 3.90-3.40 (m, 7H), 3.00-2.90 (m, 3H), 2.70-2.65 (m, 3H), 2.55-2.45 (m, 2H), 2.05-2.01 (m, 3H)。
1-153: δ7.84-7.82 (m, 2H), 7.50-7.20 (m, 2H), 7.02-6.93 (m, 1H), 6.90-6.80 (m, 1H), 5.35-5.25 (m, 1H), 4.18-4.10 (m, 2H), 3.90-3.40 (m, 10H), 2.91-2.89 (m, 3H), 2.68-2.66 (m, 3H), 2.53-2.44 (m, 2H), 2.05-2.01 (m, 3H)。
3-001: δ7.87-7.81 (m, 2H), 7.50-7.36 (m, 1H), 7.35-7.26 (m, 1H), 7.05-6.88 (m, 2H), 5.44-5.26 (m, 1H), 4.60-4.05 (m, 1H), 3.96&3.95 (s, 3H), 3.56-3.22 (m, 3H), 2.74-2.68 (m, 3H), 1.59-1.35 (m, 9H), 1.25-1.14 (m, 3H)。OHプロトンは観測されなかった。
3-030: δ7.28-7.16 (m, 1H), 7.03-6.89 (m, 1H), 6.88-6.73 (m, 1H), 5.41-5.17 (m, 1H), 4.42-3.98 (m, 2H), 3.96-3.85 (m, 3H), 3.31-3.18 (m, 3H), 3.17-3.00 (m, 1H), 2.60-2.47 (m, 3H), 1.70-1.36 (m, 9H), 1.31-1.20 (m, 6H) 。OHプロトンは観測されなかった。
3-031: δ7.29-7.15 (m, 1H), 7.01-6.89 (m, 1H), 6.87-6.75 (m, 1H), 5.43-5.24 (m, 1H), 4.39-4.00 (m, 2H), 3.97-3.85 (m, 3H), 3.30-3.17 (m, 3H), 2.79-2.63 (m, 2H), 2.62-2.49 (m, 3H), 1.58-1.35 (m, 9H), 1.33-1.15 (m, 3H) 。OHプロトンは観測されなかった。
3-032: δ7.30-7.15 (m, 1H), 7.00-6.70 (m, 2H), 6.55-6.35 (m, 1H), 5.45-5.25 (m, 1H), 4.45-3.65 (m, 6H), 3.30-3.15 (m, 3H), 2.55-2.40 (m, 3H), 1.55-1.30 (m, 9H)。
【0242】
3-034: δ7.75-7.70 (m, 1H), 7.70-7.60 (m, 2H), 7.25-6.90 (m, 5H), 6.85-6.75 (m, 1H), 6.50-6.45 (m, 1H), 5.35-5.20 (m, 1H), 4.55-4.40 (m, 2H), 4.35-4.00 (m, 2H), 3.89(s, 3H), 3.65-3.60 (m, 1H), 3.04&3.01 (s, 3H), 2.45 (s, 3H)。
【0243】
3-035: δ7.75-7.62 (m, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.40-7.24 (m, 3H), 6.54-6.43 (m, 1H), 5.24-5.19 (m, 1H), 4.25-3.65 (m, 7H), 2.97&2.96 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.05-2.00 (m, 3H)。OHプロトンは観測されなかった。
【0244】
3-037: δ7.77-7.64 (m, 2H), 7.26-7.07 (m, 2H), 7.07-6.94 (m, 2H), 6.94-6.87 (m, 1H), 6.87-6.78 (m, 1H), 6.50-6.42 (m, 1H), 5.34-5.08 (m, 1H), 4.83-4.50 (m, 2H), 4.29-3.22 (m, 7H), 3.10-2.92 (m, 3H), 2.69-2.36 (m, 5H)。
4-001: δ8.03-7.99 (m, 1H), 7.88-7.81 (m, 2H), 7.06-6.66 (m, 3H), 5.51-4.66 (m, 2H), 4.06-3.65 (m, 6H), 3.34-3.17 (m, 3H), 2.77-2.59 (m, 3H), 2.38-2.28 (m, 3H)。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[試験例]
次に、本発明化合物の有害生物防除剤としての有用性について、以下の試験例において具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、試験例中「RH」とは相対湿度(relative humidity)を表し、例えば、「湿度100%RH」の記載は、相対湿度が100%であることを表す。
【0245】
試験薬液の調製
本発明化合物を、乳化白試料(ソルポール(登録商標)3005XL(東邦化学工業社製)、N-メチルピロリドン、及びソルベッソ(登録商標)200(エクソンモービル社製)[1:5:28(重量比)の混合物]中に溶解し、1質量%、5質量%又は20質量%濃度の乳剤を調製した。この乳剤を試験薬液として以下の試験例1~8に供試した。
【0246】
試験例1 コムギふ枯病防除効果試験
90cmのプラスチックポットに、コムギ(品種:ハルユタカ)を植え、1.3葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。散布1日後、コムギふ枯病菌(Septoria nodorum)の分生胞子懸濁液を、コムギに噴霧接種し、温度20℃、湿度100%RHの接種箱内に2日間入れた。その後、空調温室(温度20℃、湿度80%RH)に置き、8日間保持した。形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、下記の計算式に従い、防除価を算出した。
【0247】
防除価=〔1-(処理区病斑面積率/無処理区病斑面積率)〕×100
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0248】
化合物;No.1-016、1-017、1-129、1-131、3-001、3-034。
【0249】
試験例2 コムギ赤さび病防除効果試験
90cmのプラスチックポットに、コムギ(品種:農林61号)を植え、1.3葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。散布1日後、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)の胞子懸濁液を、コムギに噴霧接種し、温度20℃、湿度100%RHの接種箱内に1日間入れた。その後、空調温室(温度20℃、湿度60%RH)に置き、8日間保持した。形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0250】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0251】
化合物;No.1-001~1-005、1-008、1-012、1-014、1-016、1-031、1-033、1-034、1-036、1-039~1-042、1-046、1-050~1-054、1-056、1-057、1-060~1-066、1-069、1-073、1-076~1-080、1-082、1-084、1-085、1-099、1-103、1-113、1-117~1-119、1-121、1-123、1-129、3-001、3-023、3-031。
【0252】
試験例3 コムギうどんこ病防除効果試験
90cmのプラスチックポットに、コムギ(品種:農林61号)を植え、1.3葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。散布1日後、空調温室(温度20℃、湿度70%RH)にコムギを置き、コムギうどんこ病菌(Blumeria graminis)の分生胞子を、コムギに接種した。その後、7日間保持し、形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0253】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0254】
化合物;No.1-001~1-009、1-011~1-014、1-016~1-018、1-021、1-027、1-028、1-031、1-033、1-034、1-036~1-042、1-045~1-054、1-056~1-065、1-067~1-069、1-073、1-076~1-082、1-103、1-104、1-108、1-117、1-120、1-121、1-123~1-153、2-004~2-006、3-001、3-004、3-006、3-008、3-011~3-014、3-018~3-024、3-034、4-001。
【0255】
試験例4 キュウリ灰色かび病防除効果試験
90cmのプラスチックポットに、キュウリ(品種:霜知らず地這)を植え、子葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理し、風乾した。その後、処理葉を切り取り、プラスチック容器に入れた。キュウリ灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の分生胞子懸濁液と溶解させたPDA培地とを、1:1(体積比)の割合で混合し、処理葉に30μlずつ滴下接種した。接種後、20℃、多湿(湿度100%RH)下に3日間置いた。その後、形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0256】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0257】
化合物;No.1-001~1-014、1-016~1-024、1-030~1-054、1-056~1-069、1-073~1-078、1-080~1-093、1-095~1-097、1-099、1-101~1-105、1-107~1-109、1-111、1-113、1-115~1-118、1-121、1-123~1-153、2-004~2-006、2-009、2-010、3-001、3-002、3-004~3-006、3-008~3-012、3-014、3-018~3-020、3-022~3-024、3-027~3-029、3-031、3-034~3-037、4-001。
【0258】
試験例5 キュウリ菌核病防除効果試験
90cmのプラスチックポットに、キュウリ(品種:霜知らず地這)を植え、子葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液5mlを散布処理し、風乾した。その後、処理葉をプラスチックコンテナーに入れた。予めPDA培地で培養したキュウリ菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)の含菌寒天片(直径5mm)を、薬剤処理したキュウリの子葉に接種した。接種後、プラスチックコンテナーをビニールで覆い加湿(湿度100%RH)し、20℃に2日間置いた。その後、形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0259】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0260】
化合物;No.1-001~1-008、1-011、1-014、1-016~1-019、1-021、1-031、1-033~1-043、1-045~1-047、1-049~1-054、1-056~1-066、1-068、1-069、1-073、1-075~1-078、1-080~1-091、1-093、1-099、1-101、1-103~1-105、1-108、1-113、1-115~1-118、1-121、1-123~1-126、1-128~1-131、2-005、2-006、2-009、3-001、3-004、3-005、3-010、3-014、3-018、3-020、3-022~3-029、3-031、3-034。
【0261】
試験例6 キュウリうどんこ病防除効果試験
90cmのプラスチックポットに、キュウリ(品種:霜知らず地這)を植え、子葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。風乾後、キュウリを空調温室(温度20℃、湿度70%RH)に置き、キュウリうどんこ病菌(Erysiphe polygoni)の分生胞子懸濁液を、噴霧接種した。9日間置いた後、形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0262】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0263】
化合物;No.1-001~1-009、1-011~1-054、1-056~1-069、1-071、1-073~1-091、1-093、1-099、1-101、1-103~1-109、1-113、1-115~1-118、1-120、1-121、1-123~1-153、2-004~2-010、3-001~3-006、3-008~3-029、3-031、3-034~3-037、4-001。
【0264】
試験例7 キュウリ炭疽病防除効果試験
90cmのプラスチックポットに、キュウリ(品種:霜知らず地這)を植え、子葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。散布1日後、キュウリ炭疽病菌(Colletotrichum lagenarium)の分生胞子懸濁液を、キュウリに噴霧接種し、温度25℃、湿度100%RHの接種箱内に2日間入れた。その後、空調温室(温度23℃、湿度60%RH)に置き、7日間保持した。形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0265】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0266】
化合物;No.1-002~1-005、1-008、1-016、1-017、1-021、1-030、1-031、1-033、1-039~1-043、1-046、1-049~1-054、1-056、1-060、1-062、1-064~1-066、1-068、1-069、1-073、1-077~1-084、1-089、1-090、1-103、1-104、1-108、1-109、1-116、1-123、1-125~1-136、1-138~1-147、1-149~1-151、1-153、2-005~2-007、3-001、3-004、3-018、3-023、3-027、3-034、3-036、3-037。
【0267】
試験例8 ダイズさび病防除効果試験
90cmのプラスチックポットに、ダイズ(品種:エンレイ)を植え、単葉期に、試験薬液を水で希釈して500ppmに調製した薬液を、5ml散布処理した。散布1日後、ダイズさび病菌(Phakopsora pachyrhizi)の分生胞子懸濁液を、ダイズに噴霧接種し、温度20℃、湿度100%RHの接種箱内に2日間入れた。その後、空調温室(温度20℃、湿度60%RH)に置き、10日間保持した。形成された病斑の接種葉に占める割合を測定し、試験例1と同様の計算式から防除価を算出した。
【0268】
その結果、供試した化合物の内、以下の化合物が防除価70%以上を示した。
【0269】
化合物;No.1-001~1-005、1-008、1-010~1-017、1-019、1-021~1-023、1-028、1-030、1-031、1-033、1-039~1-042、1-044、1-045、1-048、1-050~1-054、1-056、1-058、1-059、1-062、1-064~1-066、1-068、1-069、1-073、1-077、1-078、1-082、1-084、1-087~1-090、1-092、1-094、1-097、1-099、1-101、1-103~1-109、1-111、1-113、1-114、1-117、1-121、1-123~1-125、1-128~1-131、1-133、1-134、1-136、1-138~1-140、1-142、1-144~1-146、1-148、1-151、1-153、2-003、2-006~2-009、3-001、3-002、3-005、3-010、3-012、3-014、3-020、3-023、3-032、3-036。
【産業上の利用可能性】
【0270】
本発明に係るチエノウラシル化合物は、優れた有害生物防除活性、特に殺菌活性を示し、且つ、ホ乳動物、魚類及び有用昆虫等の非標的生物に対して、ほとんど悪影響の無い、極めて有用な化合物である。