(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122092
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/186 20200101AFI20240902BHJP
G06Q 10/10 20230101ALI20240902BHJP
G06F 40/174 20200101ALI20240902BHJP
【FI】
G06F40/186
G06Q10/10
G06F40/174
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029432
(22)【出願日】2023-02-28
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLU―RAY DISC
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 裕
【テーマコード(参考)】
5B109
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5B109NA04
5L010AA20
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】従来の技術では、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることは考慮されていない、という課題がある。
【解決手段】文書管理システム2における利用者端末3は、文書(帳票)登録に連携させるための連携サービスの実行結果の選択(ステップS71)、及び文書(帳票)登録に対する処理の選択(ステップS72)を受け付け、各々の選択に応じて、実行結果を表す結果情報及び処理を表す処理情報を文書管理装置5に対して送信し(ステップS83)、文書管理装置5は、利用者端末3が送信した結果情報及び処理情報に基づいて、文書(帳票)登録に連携させた連携サービスに係る結果情報を加えた登録文書を生成する(ステップS91)。
【選択図】
図29
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を登録して管理する文書管理装置と、前記文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末と、を有する文書管理システムであって、
前記利用者端末は、
所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果の選択、及び前記所定の機能に対する処理の選択を受け付ける受付手段と、
前記各々の選択に応じて、前記実行結果を表す結果情報及び前記処理を表す処理情報を前記文書管理装置に対して送信する送信手段と、
を有し、
前記文書管理装置は、
前記利用者端末が送信した前記結果情報及び前記処理情報を受信する受信手段と、
受信した前記結果情報及び前記処理情報に基づいて、前記所定の機能に連携された前記他の機能に係る前記結果情報を加えた登録文書を生成する生成手段と、
を有する、
ことを特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
前記生成手段は、
受信した前記結果情報及び前記処理情報に基づいて、予め設定された前記所定の機能に係る文書書式に前記結果情報を加えた前記登録文書を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項3】
前記生成手段は、
前記実行結果を表す画像データと、前記結果が生じた理由と、を含む前記結果情報を加えた前記登録文書を生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の文書管理システム。
【請求項4】
前記受付手段は、
前記結果情報としての前記他の機能の実行に伴う結果の良否に係る良否情報、及び前記処理情報としての前記登録文書の生成に係る生成情報、の選択を受け付け、
前記生成手段は、
選択された前記良否情報及び前記生成情報に基づいて、前記登録文書を生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の文書管理システム。
【請求項5】
前記文書管理装置は更に、
前記結果情報及び前記処理情報を、前記登録文書を生成するためのワークフローを構成する情報として登録する登録手段、
を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の文書管理システム。
【請求項6】
前記登録手段は、
生成した前記登録文書を、所定の記憶手段に登録する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の文書管理システム。
【請求項7】
前記登録手段は、
前記所定の記憶手段として、前記文書管理装置が有する記憶手段、又は、当該文書管理装置とネットワークを介して接続される他の記憶手段のいずれかを選択して前記登録文書を登録する、
ことを特徴とする請求項6に記載の文書管理システム。
【請求項8】
前記利用者端末は更に、
生成された前記登録文書を、前記画像データ及び前記理由とあわせて表示手段に表示させる表示制御手段、
を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の文書管理システム。
【請求項9】
文書を登録して管理する文書管理装置であって、
前記文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末が送信した、所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果を表す結果情報、及び前記所定の機能に対する処理を表す処理情報、を受信する受信手段と、
受信した前記結果情報及び前記処理情報に基づいて、予め設定された前記所定の機能に連携された前記他の機能に係る前記結果情報を加えた登録文書を生成する生成手段と、
を有する、
ことを特徴とする文書管理装置。
【請求項10】
文書を登録して管理する文書管理装置が実行する文書管理方法であって、
前記文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末が送信した、所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果を表す結果情報、及び前記所定の機能に対する処理を表す処理情報、を受信する受信ステップと、
受信した前記結果情報及び前記処理情報に基づいて、予め設定された前記所定の機能に連携された前記他の機能に係る前記結果情報を加えた登録文書を生成する生成ステップと、
を含む処理を実行する、
ことを特徴とする文書管理方法。
【請求項11】
文書を登録して管理する文書管理装置に実行させるプログラムであって、
前記文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末が送信した、所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果を表す結果情報、及び前記所定の機能に対する処理を表す処理情報、を受信する受信ステップと、
受信した前記結果情報及び前記処理情報に基づいて、予め設定された前記所定の機能に連携された前記他の機能に係る前記結果情報を加えた登録文書を生成する生成ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場、製造現場等において行われた各種作業に関する報告内容を帳票化して管理する帳票管理システムが普及してきている。
【0003】
例えば、連携させるサービス数の増大やユーザからのサービス要求頻度の増大に対応するために、パラメータ帳票にパラメータ間の引渡し条件に基づいた相関関係を記述しておく技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることは考慮されていない、という課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、文書を登録して管理する文書管理装置と、前記文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末と、を有する文書管理システムであって、前記利用者端末は、所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果の選択、及び前記所定の機能に対する処理の選択を受け付ける受付手段と、前記各々の選択に応じて、前記実行結果を表す結果情報及び前記処理を表す処理情報を前記文書管理装置に対して送信する送信手段と、を有し、前記文書管理装置は、前記利用者端末が送信した前記結果情報及び前記処理情報を受信する受信手段と、受信した前記結果情報及び前記処理情報に基づいて、前記所定の機能に連携された前記他の機能に係る前記結果情報を加えた登録文書を生成する生成手段と、を有する、ことを特徴とする文書管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることが可能になる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】利用者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図3】文書管理装置、利用者管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図4A】情報処理システムに含まれる文書管理装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図4B】情報処理システムに含まれる利用者端末及び利用者管理装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図5】ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図6】サービス一覧管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図7】連携スキーマ情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図8】連携スキーマ情報のデータ構造の一例を示す概念図である。
【
図9】文書テンプレート管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図10】文書テンプレートのデータ構造の一例を示す概念図である。
【
図11】ワークフローサポートテーブルの一例を示す概念図である。
【
図12】ワークフローサポート情報のトリガ条件に係るデータ構造の一例を示す概念図である。
【
図13】ワークフローサポート情報のアクションに係るデータ構造の一例を示す概念図である。
【
図14】ワークフロー管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図15】ワークフロー設定のデータ構造の一例を示す概念図である。
【
図16】文書管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図17】文書のデータ構造の一例を示す概念図である。
【
図18】利用者情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図19】利用者端末を介したログイン処理を示すシーケンス図の一例である。
【
図20】利用者端末におけるログイン実行時の表示画面の一例を示す図である。
【
図21】文書テンプレート生成処理を示すシーケンス図の一例である。
【
図22】利用者端末における連携設定時の表示画面の一例を示す図である。
【
図23】文書テンプレート登録処理を示すシーケンス図の一例である。
【
図24】利用者端末における連携設定時の表示画面の他の一例を示す図である。
【
図25】ワークフロー設定処理を示すシーケンス図の一例である。
【
図26】利用者端末におけるワークフロー設定時の表示画面の一例を示す図である。
【
図27】ワークフロー登録処理を示すシーケンス図の一例である。
【
図28】利用者端末におけるワークフロー設定時の表示画面の他の一例を示す図である。
【
図29】第1の実施形態に係る連携サービスからのイベント実行処理を示すシーケンス図の一例である。
【
図30】登録文書一覧画面の表示処理を示すシーケンス図の一例である。
【
図31】利用者端末における登録文書一覧の表示画面の一例を示す図である。
【
図32】第2の実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図33】第2の実施形態に係る連携サービスからのイベント実行処理を示すシーケンス図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、発明を実施するための形態について説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する部分があればその説明を省略する。
【0009】
〔第1の実施形態〕
〔情報処理システムの全体構成〕
図1は、情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図1に示されているように、情報処理システム1は、利用者端末3、文書管理装置5及び利用者管理装置7を含む各装置及び端末を有している。また、情報処理システム1は、利用者端末3と文書管理装置5とを含む文書管理システム2を有している。更に、情報処理システム1では、利用者端末3、文書管理装置5及び利用者管理装置7は、通信ネットワーク100を介してそれぞれ互いに接続されている。また通信ネットワーク100は、所定のサービスを提供する外部サービスと文書管理装置5とを接続している。
【0010】
通信ネットワーク100は、不特定多数の通信が行われる通信ネットワークであり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。なお、通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信による通信ネットワークが含まれてもよい。なお、利用者端末3及び文書管理装置5は、専用の構内ネットワーク等で互いに接続されていてもよいし、通信ネットワーク100の内側に、ファイアウォール(Fire Wall)を介して互いに接続されていてもよい。
【0011】
<利用者端末>
利用者端末3は、情報処理システム1を利用する利用者によって利用され、文書を登録するための情報を入力可能な通信端末である。また、利用者端末3は、一般的なOSなどが搭載された通信を行うための情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、情報処理システム1及び文書管理システム2を構築する一つの構成要素である。また、利用者端末3は、一般的に利用されている外部サービスを提供する他の装置やアプリ、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0012】
なお、利用者端末3は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末(サングラス型、腕時計型等)の通信機能を有する通信端末であってもよい。利用者端末3は更に、ブラウザソフトウエア、各種アプリ(自然文検索アプリ等)のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0013】
<文書管理装置>
文書管理装置5は、文書を登録して管理する装置である。例えば、文書管理装置5は、以下のフロントエンド/エッジデバイス、バックエンドを有する。フロントエンド/エッジデバイスは、例えば、Webサイト上で機能し、主に、文書管理サービス、連携サービス、ワークフロー設定を含む。これらの機能については、文書管理装置5における各機能構成にて詳述する。
【0014】
また、バックエンドは、API(Application Programming Interface)経由でアクセスするサーバ上のモジュールであり、主に、APIGate、ライセンス管理、文書管理サービス、連携サービス、ワークフロー及びデータストアを含む。これらのうち、APIGateは、APIのルーティングを行う。またAPIGateは、APIごとに利用権限をチェックし、権限がある場合に対応するサービスにリクエストを転送する。その他の機能については、文書管理装置5における各機能構成にて詳述する。
【0015】
また、文書管理装置5は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、文書管理装置5は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0016】
なお、文書管理装置5は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、文書管理装置5の機能の全てまたは一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。文書管理装置5は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0017】
また、文書管理装置5は、利用者端末3に対してプッシュ通知(送信)によりデータ(情報)を通知(送信)してもよい。その場合、文書管理装置5は、例えば、プッシュ通知サーバの一例であるFCM(Firebase Cloud Messaging)を利用したプッシュ通知が可能である。
【0018】
<利用者管理装置>
利用者管理装置7は、利用者に係る情報を管理する装置であり、利用者端末3が送信した認証情報に基づいて利用者認証を行う。また、利用者管理装置7は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、利用者管理装置7は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0019】
本実施形態では、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることが可能にする文書管理システムを提供する。
【0020】
●用語について●
本実施形態において「文書」とは、帳票(帳表)、帳簿、伝票、各種報告書、各種マニュアルを含む書面の総称である。本実施形態において「文書」と記載した場合は、所定の機能に係る帳票を含む文書をいう。また、文書は、利用者端末3が投稿(送信)したテキスト情報及び画像情報で構成されるファイルを含む。
【0021】
また、「所定の機能」とは、例えば、文書(帳票)登録に係る機能である。
【0022】
また、「連携される他の機能」とは、例えば、文書(帳票)登録に係る機能に連携させる連携サービス(連携サービスA)に係る機能である。
【0023】
また、本実施形態において「利用者(ユーザ)」とは、利用者端末3を利用する利用者又は管理者を含む。
【0024】
〔ハードウエア構成〕
続いて、
図2及び
図3を用いて、実施形態に係る情報処理システムを構成する通信端末又は装置のハードウエア構成について説明する。なお、
図2及び
図3に示されている通信端末又は装置のハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加又は削除されてもよい。
【0025】
<利用者端末のハードウエア構成>
図2は利用者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
図2に示されているように、利用者端末3は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、ディスプレイ307、近距離通信I/F308、CMOSセンサ309、撮像素子I/F310を備えている。利用者端末3は更に、ネットワークI/F311、タッチパネル312、ポインティングデバイス313、メディアI/3415、外部機器接続I/3416、音入出力I/F317、マイク318、スピーカ319及びバスライン320を備えている。
【0026】
これらのうち、CPU301は、利用者端末3全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。EEPROM304は、CPU301の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。ディスプレイ307は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ307は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F308は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標。以下省略)、Wi-Fi(登録商標。以下省略)等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ309は、CPU301の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F310は、CMOSセンサ309の駆動を制御する回路である。
【0027】
ネットワークI/F311は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル312は、利用者がディスプレイ307上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、利用者端末3を操作するための入力手段の一種である。ポインティングデバイス313は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。なお、利用者端末3は、タッチパネル312及びポインティングデバイス313に代えて又は加えて、PC等に備えられたキーボードによる入力手段を有するものであってもよい。メディアI/F315は、フラッシュメモリ等の記録メディア314に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F316は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F317は、CPU301の制御にしたがってマイク318及びスピーカ319との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク318は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ319は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン320は、CPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0028】
<文書管理装置、利用者管理装置のハードウエア構成>
図3は、文書管理装置及び利用者管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図3に示されているように、文書管理装置5は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD(Hard Disk)505、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510を備えている。本実施形態において、ディスプレイ507は、表示手段の一例として機能する。文書管理装置5は更に、ネットワークI/F511、キーボード512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520を備えている。これらのハードウエア資源のうち、HD505、HDDコントローラ506、キーボード512を除くハードウエア資源は、利用者端末3のCPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、ディスプレイ307、近距離通信I/F408、CMOSセンサ409、撮像素子I/F410、ネットワークI/F411、ポインティングデバイス413、メディアI/F415、外部機器接続I/F416、音入出力I/F417、マイク418、スピーカ419及びバスライン420の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0029】
ここで、HD405は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ406は、CPU401の制御にしたがってHD405に対する各種データの読出し又は書込みを制御する。ここで、文書管理装置5は、HD405及びHDDコントローラ406に代えて、SSD(Solid State Drive)を搭載したハードウエア構成であってもよい。キーボード512は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。なお、キーボード512に代えて又は加えて、タッチパネル等の入力手段を用いてもよい。
【0030】
利用者管理装置7は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、HD(Hard Disk)705、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ706、ディスプレイ707、近距離通信I/F708、CMOSセンサ709、撮像素子I/F710を備えている。本実施形態において、ディスプレイ707は、表示手段の一例として機能する。利用者管理装置7は更に、ネットワークI/F711、キーボード712、ポインティングデバイス713、メディアI/F715、外部機器接続I/F716、音入出力I/F717、マイク718、スピーカ719及びバスライン720を備えている。これらのハードウエア資源は、文書管理装置5のCPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD(Hard Disk)505、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510、ネットワークI/F511、キーボード512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0031】
なお、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録、又はネットワークを介してダウンロードを行い流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標。以下省略)、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。例えば、文書管理装置5は、本発明に係るプログラムが実行されることで、本発明に係る文書管理方法を実現する。
【0032】
〔情報処理システムの機能構成〕
次に、
図4乃至
図18を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。
図4は、情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。なお、
図4は、
図1に示されている通信端末又は装置のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0033】
<文書管理装置の機能構成>
次に、
図4Aを用いて、文書管理装置5の機能構成について説明する。
図4Aは、情報処理システムに含まれる文書管理装置の機能構成の一例を示す図である。
図4Aに示されているように、文書管理装置5は、送受信部51、文書管理サービス部52、連携サービス部53、ワークフロー設定部54、ライセンス管理部55、登録部58及び記憶読出部59を有する。これら各機能部は、
図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つからRAM503に展開された文書管理装置5用のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、文書管理装置5は、
図3に示されているROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つにより構築される記憶部5000を有している。更に、記憶部5000には、各種連係サービスアプリ、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、文書を管理するための文書管理アプリ等が記憶されている。
【0034】
<<文書管理装置の各機能構成>>
次に、文書管理装置5の各機能構成について詳細に説明する。
図4に示されている文書管理装置5の送受信部51は、主に、ネットワークI/F511及び近距離通信I/F508に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部51は、利用者端末3が送信した他の機能(例えば、連携サービスA)の結果情報及び処理情報を受信する。本実施形態において送受信部51は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0035】
文書管理サービス部52は、主に、CPU501の処理によって実現され、文書管理装置5におけるフロントエンド/エッジデバイスにおいて、それぞれ以下の機能を有する。
・文書(帳票。以下、単に文書という)の設定、生成、閲覧をするためのWebサイト
・文書の設定機能で管理者がUI(User Interface)上で文書のテンプレート(項目名、形式(写真、テキストなどの設定値)等)を設定する。
・文書の生成、閲覧機能では上記で設定された帳票のテンプレートに対して帳票の作成、閲覧を行う。
・管理者が文書管理サービスと連携可能な外部サービスの利用権限を持っている場合、文書作成機能で文書テンプレート上に外部サービスと連携するための設定を行う。
【0036】
このように、文書管理サービス部52は、利用者端末3が送信した、所定の機能に連携させた他の機能(連携サービスA)に係る結果情報及び処理情報に基づいて、所定の機能に連携された他の機能に係る結果情報を加えた登録文書を生成する。また、文書管理サービス部52は、受信した結果情報及び処理情報に基づいて、予め設定された所定の機能に係る文書書式に結果情報を加えた登録文書を生成する。また、文書管理サービス部52は、実行結果を表す画像データと、結果が生じた理由と、を含む結果情報を加えた登録文書を生成する。また、文書管理サービス部52は、利用者端末3において選択された、結果情報としての他の機能の実行に伴う結果の良否に係る良否情報、及び処理情報としての登録文書の生成に係る生成情報に基づいて、登録文書を生成する。本実施形態において、文書管理サービス部52は、生成手段の一例として機能する。なお、所定の機能は、例えば、文書(帳票)の作成、登録に係る機能である。
【0037】
文書管理サービス部52は、文書管理装置5におけるバックエンドにおいて、それぞれ以下の機能を有する。
・文書テンプレートの登録、更新、削除を行う。
・文書の登録、更新、削除を行う。
・文書のアクセス権を管理する。
【0038】
本実施形態において文書管理サービス部52は、文書管理サービス手段の一例として機能する。
【0039】
連携サービス部53は、主に、CPU501の処理によって実現され、連携サービスとしての連携サービスA、連携サービスB、外部連携サービスを含み、文書管理装置5におけるフロントエンド/エッジデバイスにおいて、それぞれ以下の機能を有する。
・文書管理サービス部52と連携して文書作成が可能なサービスを提供する。
・外部連携サービスは、文書管理サービス部52と連携するサービスのうち、異なるサーバ上にホストされるサービスである。なお、連携のフローは連携サービスA及び連携サービスBと同一である。
【0040】
また、連携サービス部53は、文書管理装置5におけるバックエンドにおいて、それぞれ以下の機能を有する。
・連携サービスの機能を実現するためのバックエンドモジュールである。
・文書管理サービス部52に対して連携スキーマ情報(文書と連携する識別子の情報)を通知する。
【0041】
本実施形態において連携サービス部53は、連携サービス手段の一例として機能する。
【0042】
ワークフロー設定部54は、主に、CPU501の処理によって実現され、文書管理装置5におけるフロントエンド/エッジデバイスにおいて、文書管理サービスと連携サービスとの連携設定を行うWebサイトの機能を有する。またワークフロー設定部54で設定されるワークフローは、文書管理装置5におけるバックエンドにおいて、それぞれ以下の機能を有する。
・文書管理サービスと連携サービスの連携設定を管理する。
・連携設定に従って、連携サービスからのイベントをトリガに文書管理サービスに対して文書作成要求を行う。
【0043】
ライセンス管理部55は、主に、CPU501の処理によって実現され、サービス毎の利用者(ユーザ)、デバイスの利用権限を管理する。具体的には、ライセンス管理部55は、利用者(ユーザID)に関連付けられた利用可能サービスに係る情報の取得を行う。ライセンス管理部55は更に、利用者、デバイス、グループを管理する。
【0044】
登録部58は、主に、CPU501の処理によって実現され、文書管理装置5で生成された文書を所定の記憶手段に登録する。また登録部58は、データストアと連携して各サービスのデータを保存するデータベースを管理するモジュールとして機能する。また登録部58は、他の機能に係る結果情報及び処理情報を、登録文書を生成するためのワークフローを構成する情報として登録する。また登録部58は、生成した登録文書を、所定の記憶手段に登録する。また登録部58は、所定の記憶手段として、文書管理装置5が有する記憶手段(記憶部5000)、又は、文書管理装置5と通信ネットワーク100を介して接続される外部ストレージ(他の記憶手段の一例)のいずれかを選択して登録文書を登録する。本実施形態において登録部58は、登録手段の一例として機能する。
【0045】
記憶読出部59は、主に、ROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つに対するCPU501の処理によって実現され、記憶部5000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部59は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0046】
●ログイン情報管理テーブル●
図5は、ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図5に示されているようなログイン情報管理テーブルによって構成されたログイン情報管理DB5001が構築されている。ログイン情報管理テーブルでは、セッションIDごとに、端末識別情報、参加した文書管理装置のIPアドレス、利用者(管理者)識別情報:ユーザID、パスワード及び利用者(管理者)名が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、セッションIDは、利用者端末3との通信において付与される識別情報であり、例えば、「SE0001」、「SE0002」等で与えられる。端末識別情報は、利用者端末3を識別する識別情報であり、例えば、「TL0001」、「TL0002」等で与えられる。参加した帳票管理装置のIPアドレスは、利用者端末3に係るログイン処理に参加した文書管理装置5のIPアドレスを示す。利用者(管理者)識別情報は、利用者端末3を利用する利用者(管理者)のメールアドレス等が記憶、管理される。利用者(管理者)識別情報は、例えば、利用者(管理者)によって文書管理装置5を介した利用者管理装置7に対する認証が成功すると、文書管理装置5によって、入力された利用者(管理者)識別情報が正しいものであると見なされる。パスワードは、文書管理システム2を含む情報処理システム1を利用する際のログイン時の利用者(管理者)識別情報と関連付けられた識別情報であり、初回の起動時(ログイン時)等に利用者(管理者)が設定する。利用者(管理者)名は、利用者(管理者)識別情報に対応付けられた利用者(管理者)の名前である。また本実施形態では、以降「ID」と記載した場合、「識別情報」としての意味を含めるものとする。
【0047】
本実施形態においてログイン情報管理テーブル(ログイン情報管理DB5001)は、ログイン情報管理手段の一例として機能する。
【0048】
●サービス一覧管理テーブル●
図6は、サービス一覧管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図6に示されているようなサービス一覧管理テーブルによって構成されたサービス一覧管理DB5002が構築されている。サービス一覧管理テーブルでは、ユーザIDごとに、利用可能サービスが関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、利用可能サービスは、ユーザIDが付与された利用者が利用可能なサービス(連携サービス)を表し、例えば、「SERVICE_A」、「SERVICE_B」である。
【0049】
本実施形態においてサービス一覧管理テーブル(サービス一覧管理DB5002)は、サービス一覧管理手段の一例として機能する。
【0050】
●連携スキーマ情報管理テーブル●
図7は、連携スキーマ情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図7に示されているような連携スキーマ情報管理テーブルによって構成された連携スキーマ情報管理DB5003が構築されている。連携スキーマ情報管理テーブルでは、version、service、paramsが関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、versionは、スキーマのバージョンを表し、例えば、「V1」である。serviceは、連携サービスのサービス名を表し、例えば、「SERVICE_A」である。paramsは更に、tag、typeを含む。tagは、文書の登録するデータのタグを表し、例えば、「picture」、「reason」である。typeは、文書に登録するデータの種類(写真データ、画像データ、テキスト等)を表し、例えば、「picture」、「text」である。
【0051】
本実施形態において連携スキーマ情報管理テーブル(連携スキーマ情報管理DB5003)は、連携スキーマ情報管理手段の一例として機能する。
【0052】
●連携スキーマ情報のデータ構造●
図8は、連携スキーマ情報のデータ構造の一例を示す概念図である。
図8に示したデータ構造は、連携スキーマ情報に含まれるデータ定義が記述された配列を表している。また連携スキーマ情報のデータ構造の内容は、
図7で示した連携スキーマ情報管理テーブルの各項目で管理される内容と同様である。
【0053】
●文書テンプレート管理テーブル●
図9は、文書テンプレート管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図9に示されているような文書テンプレート管理テーブルによって構成された文書テンプレート管理DB5004が構築されている。文書テンプレート管理テーブルでは、利用者が所属するテナントを識別するtenantId(テナントID:「1234567890」)をタブとしたそれぞれのタブごとに、t_id、name、createdBy、lastModified、lastModifiedBy、bodyが関連付けられて記憶、管理されている。但し、上述した項目はこれらに限らない。
【0054】
これらのうち、t_idは、文書テンプレートを識別する識別情報(ID)であり、例えば、「template-id」である。nameは、テンプレート名を表し、例えば、「サンプル」である。createdByは、文書テンプレートの利用者(createdBy)を表し、例えば、「user1」である。lastModifiedは、文書テンプレートの最終更新日時を表し、例えば、「1T00:00:00:000Z」である。lastModifiedByは、文書テンプレートの最終更新者を表し、例えば、「user1」である。
【0055】
bodyは、文書テンプレート本体を構成する項目でworksの項目を含む。worksは、w_id、name、itemsの項目を含む。w_idは、業務IDを表し、例えば、「work1」、「work2」であるnameは業務名を表し、例えば、「業務1」、「業務2」である。itemsは更に、_id、name、type、externalService、externalServiceTag、externalServiceVersionの項目を含む。_idは、入力項目IDを表し、例えば、「item1-1」、「item1-2」である。nameは、入力項目名を表し、例えば、「写真1」、「入力1」、「入力2」である。typeは、入力項目の種類を表し、例えば、「addPictrure」、「textInput」である。externalServiceは、連携する外部サービス名を表し、例えば、「SERVICE_A」である。externalServiceTagは、連携する外部サービスから参照するタグを表し、例えば、「picture」、「reason」である。externalServiceVersionは、連携する外部サービスの連携情報のスキーマバージョンを表し、例えば、「v1」である。
【0056】
本実施形態において文書テンプレート管理テーブル(文書テンプレート管理DB5004)は、文書テンプレート管理手段の一例として機能する。
【0057】
●文書テンプレートのデータ構造●
図10は、文書テンプレートのデータ構造の一例を示す概念図である。
図10に示したデータ構造は、文書テンプレートに含まれるデータ定義が記述された配列を表している。また文書テンプレートのデータ構造の内容は、
図9で示した文書テンプレート管理テーブルの各項目で管理される内容と同様である。
【0058】
●ワークフローサポートテーブル●
図11は、ワークフローサポートテーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図11に示されているようなワークフローサポートテーブルによって構成されたワークフローサポートDB5005が構築されている。ワークフローサポートテーブルでは、service、trigger、actionsが関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、serviceは、連携サービスのサービス名を表し、例えば、「SERVICE_A」である。これは、ライセンス管理に登録されているサービス名と一致して管理される。
【0059】
triggerは、event、name、resourcesの各項目を含む。eventは、トリガとなるイベントを示す識別子を表し、例えば、「POST_OK_LOG」、「POST_NG_LOG」である。nameは、トリガとなるイベントの名称を表し、例えば、「検査OK」、「検査NG」である。resourcesは更に、id、name、endpointの各項目を含む。idは、リソースの識別子を表し、ワークフロー呼び出し時に引数として指定する。このidは、例えば、「line」である。nameは、トリガと関連づけるリソースのリソース名を表し、例えば、「検査工程」である。endpointは、トリガと関連付けるリソース一覧を取得するためのAPIエンドポイントを表し、例えば、「http://service-a:8080/trigger-resources」である。
【0060】
actionsは、event、name、resourcesの各項目を含む。eventは、アクションとなるイベントを示す識別子を表し、例えば、「CREATE_FORM」である。nameは、アクションとなるイベントの名称を表し、例えば、「文書(帳票)生成」である。resourcesは更に、id、name、endpointの各項目を含む。idは、リソースの識別子を表し、ワークフロー呼び出し時に引数として指定する。このidは、例えば、「template」である。nameは、アクションと関連付けるリソースのリソース一覧を取得するためのAPIエンドポイントを表し、例えば、「http://service-form:8080/form-action-resources」である。
【0061】
本実施形態においてワークフローサポートテーブル(ワークフローサポートDB5005)は、ワークフローサポート手段の一例として機能する。
【0062】
●ワークフローサポートのデータ構造●
図12は、ワークフローサポート情報のトリガ条件に係るデータ構造の一例を示す概念図である。
図12に示したデータ構造は、ワークフローサポートのトリガ条件に含まれるデータ定義が記述された配列を表している。またワークフローサポートのデータ構造の内容は、
図11で示したワークフローサポートテーブルにおけるtriggerの各項目で管理される内容と同様である。
【0063】
図13は、ワークフローサポート情報のアクションに係るデータ構造の一例を示す概念図である。
図13に示したデータ構造は、ワークフローサポートのアクションに含まれるデータ定義が記述された配列を表している。またワークフローサポートのデータ構造の内容は、
図11で示したワークフローサポートテーブルにおけるactionsの各項目で管理される内容と同様である。
【0064】
●ワークフロー管理テーブル●
図14は、ワークフロー管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図14に示されているようなワークフロー管理テーブルによって構成されたワークフロー管理DB5006が構築されている。ワークフロー管理テーブルでは、service、trigger、actionsが関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、serviceは、連携サービスのサービス名を表し、例えば、「SERVICE_A」である。これは、ライセンス管理に登録されているサービス名と一致して管理される。
【0065】
triggerは、service、event、resourcesの各項目を含む。serviceは、トリガとなるサービスのサービス名を表し、例えば、「SERVICE_A」である。eventは、トリガとなるイベントの識別子を表し、例えば、「POST_NG_LOG」である。resourcesは更に、id、valueの各項目を含む。idは、ワークフローの対象となるリソースのIDである。このidは、例えば、「line」である。valueは、ワークフローの対象となるリソースの値を表し、例えば、「LINE_A」である。
【0066】
actionsは、service、event、resourcesの各項目を含む。serviceは、アクションとなるサービスのサービス名を表し、例えば、「SERVICE_FORM」である。eventは、アクションとなるイベントの識別子を表し、例えば、「CREATE_FORM」である。resourcesは更に、id、nameの各項目を含む。idは、アクションの実行対象となるリソースのIDである。このidは、例えば、「template」である。valueは、アクションの実行対象となるリソースの値を表し、例えば、「template-id」である。
【0067】
本実施形態においてワークフロー管理テーブル(ワークフロー管理DB5006)は、ワークフロー管理手段の一例として機能する。
【0068】
●ワークフローサポートのデータ構造●
図15は、ワークフロー設定情報の一例を示す概念図である。
図15に示したデータ構造は、ワークフロー設定情報が記述された配列を表している。またワークフロー設定情報のデータ構造の内容は、
図14で示したワークフロー管理テーブルの各項目で管理される内容と同様である。
【0069】
●文書管理テーブル●
図16は、文書管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、
図16に示されているような文書管理テーブルによって構成された文書管理DB5007が構築されている。文書管理テーブルでは、文書を識別するd_id(文書ID:「article1」)をタブとしたそれぞれのタブごとに、templeteId、workId、binderId、dateTime、postUserId、lastModified、lastModifiedBy、bodyが関連付けられて記憶、管理されている。なお、上述した項目はこれらに限らない。
【0070】
これらのうち、templeteIdは、文書作成元のテンプレートを識別する識別情報を表し、例えば、「template-id」である。workIdは、文書作成元の業務IDを表し、例えば、「work1」である。binderIdは、文書が属するバインダIDを表し、例えば、「binder1」である。dateTimeは、文書の作成日時を表し、例えば、「2022-02-24T 18:12:27,000Z」である。postUserIdは、文書の作成者を表し、例えば、「user1」である。lastModifiedは、文書の最終更新日時を表し、例えば、「2022-02-24T 18:12:27,000Z」である。lastModifiedByは、文書の最終更新者を表し、例えば、「user1」である。
bodyは、文書本体を構成する項目でitemsの項目を含む。itemsは更に、_id、dataの各項目を含む。_idは、入力項目IDを表し、例えば、「item1-1」である。dataは、入力項目名を表し、例えば、「sample1.jpg」、「データ1(テキスト情報)」である。なお、「sample1.jpg」の項目には対応する画像データ、写真画像のサムネイル画像等が貼付されていてもよい。これらの画像データ、写真画像データは、例えば、連携サービス(連携サービスA)が他のAPIで登録した画像データ、写真画像データ等により登録されたものである。
【0071】
本実施形態において文書管理テーブル(文書管理DB5007)は、文書管理手段の一例として機能する。
【0072】
●文書のデータ構造●
図17は、文書のデータ構造の一例を示す概念図である。
図17に示した文書のデータ構造は、文書に含まれるデータ定義が記述された配列を表している。また文書のデータ構造の内容は、
図16で示した文書管理テーブルの各項目で管理される内容と同様である。
【0073】
<利用者端末の機能構成>
次に、
図4Bを用いて、利用者端末3の機能構成について説明する。
図4Bに示されているように、利用者端末3は、送受信部31、操作受付部32、取得部33、表示制御部34、判断部35、起動部36、生成部37、登録部38及び記憶読出部39を有する。これら各機能部は、
図2に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つからRAM303に展開された利用者端末3用のプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用者端末3は、
図2に示されているROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つにより構築される記憶部3000を有している。更に、記憶部3000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、文書を作成、登録するための文書管理アプリ等が記憶されている。
【0074】
<<利用者端末の各機能構成>>
次に、利用者端末3の各機能構成について詳細に説明する。
図4Bに示されている利用者端末3の送受信部31は、主に、ネットワークI/F311及び近距離通信I/F308に対するCPU301の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各通信端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部31は、各々の選択に応じて、実行結果を表す結果情報及び処理を表す処理情報を文書管理装置5に対して送信する。本実施形態において送受信部31は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0075】
操作受付部32は、主に、タッチパネル312及びポインティングデバイス313のうち少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU301が処理することによって実現される。なお、操作受付部32は、タッチパネル312及びポインティングデバイス313に代えて、キーボード等の入力手段が受け付けた各種操作により生成された信号が用いられてもよい。また、操作受付部32は、利用者による文書管理アプリ等に対する操作を受け付ける。本実施形態において操作受付部32は、受付手段の一例として機能する。
【0076】
取得部33は、主に、CPU301の処理によって実現され、送受信部31によって受信された各種情報を取得する。本実施形態において取得部33は、取得手段の一例として機能する。
【0077】
表示制御部34は、主に、ディスプレイ307に対するCPU301の処理によって実現され、利用者端末3における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。表示制御部34は、生成された登録文書を、他の機能の実行結果を表す結果情報(画像データ及び理由を含む)とあわせて、ディスプレイ307に表示させる。また、表示制御部34は、例えば、ブラウザを用いて、HTML等により生成された表示画面を、ディスプレイ307に表示させる。本実施形態において表示制御部34は、表示制御手段の一例として機能する。
【0078】
判断部35は、主に、CPU301の処理によって実現され、利用者端末3における各種判断を行う。本実施形態において判断部35は、判断手段の一例として機能する。
【0079】
起動部36は、主に、CPU301の処理によって実現され、利用者端末3における各種アプリ等の起動を行う。本実施形態において起動部36は、起動手段の一例として機能する。
【0080】
生成部37は、主に、CPU301の処理によって実現され、利用者端末3における文書作成画面を含む各画面の画面データを生成する。本実施形態において生成部37は、生成手段の一例として機能する。
【0081】
登録部38は、主に、CPU301の処理によって実現され、利用者端末3における各種情報の登録を行う。本実施形態において登録部38は、登録手段の一例として機能する。
【0082】
記憶読出部39は、主に、ROM302、EEPROM304及び記録メディア314のうち少なくとも一つに対するCPU301の処理によって実現され、記憶部3000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部3000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部39は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0083】
<利用者管理装置の機能構成>
次に、
図4Bを用いて、利用者管理装置の機能構成について説明する。
図4Bに示されているように、利用者管理装置7は、送受信部71、取得部73、認証管理部76及び記憶読出部79を有する。これら各機能部は、
図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つからRAM703に展開された利用者管理装置7用プログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用者管理装置7は、
図3に示されているROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つにより構築される記憶部7000を有している。更に、記憶部7000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、認証を行うための認証アプリ、ブラウザアプリ等が記憶されている。
【0084】
<<利用者管理装置の各機能構成>>
次に、利用者管理装置7の各機能構成について詳細に説明する。
図4Bに示されている利用者管理装置7の送受信部71は、主に、ネットワークI/F711及び近距離通信I/F708に対するCPU701の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部71は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0085】
取得部73は、主に、CPU701の処理によって実現され、文書管理装置5が送信した契約情報を取得する。本実施形態において取得部73は、取得手段の一例として機能する。
【0086】
認証管理部76は、主に、CPU701の処理によって実現され、利用者端末3が送信した認証情報に対する認証処理を実行する。本実施形態において認証管理部76は、認証管理手段の一例として機能する。
【0087】
記憶読出部79は、主に、ROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つに対するCPU701の処理によって実現され、記憶部7000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部7000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部79は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0088】
●利用者情報管理テーブル●
図18は、利用者情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部7000には、
図18に示されているような利用者情報管理テーブルによって構成された利用者情報管理DB7001が構築されている。利用者情報管理テーブルでは、利用者(管理者)識別情報ごとに、パスワード及び利用者(管理者)名が関連付けられて記憶、管理されている。なお、利用者情報管理テーブルで管理される各項目は、ログイン情報管理テーブルで管理される利用者(管理者)識別情報、パスワード及び利用者(管理者)名と同様のため説明を省略する。
【0089】
本実施形態において利用者情報管理テーブル(利用者情報管理DB7001)は、利用者情報管理手段の一例として機能する。
【0090】
〔実施形態の処理又は動作〕
次に、
図19乃至
図31を用いて、第1の実施形態に係る情報処理システムにおける各処理又は動作を説明する。
【0091】
<ログイン処理>
まず、ログイン処理について説明する。
図19は、利用者端末を介したログイン処理を示すシーケンス図の一例である。
図19に示されているように、情報処理システム1を利用する利用者(管理者)は、利用者端末3を用いて文書管理アプリの起動、又はWebブラウザを起動する。これにより、利用者端末3の操作受付部32は、利用者によるアプリ起動操作又はWebブラウザの起動操作を受け付ける(ステップS11)。具体的には、利用者端末3の操作受付部32は、利用者端末3のディスプレイ307に表示された文書管理アプリの起動操作又はWebブラウザの起動操作を受け付ける。これにより、利用者端末3は、文書管理アプリ又はWebブラウザを起動する(ステップS12)。Webブラウザを起動する場合は、利用者端末3は、送受信部31を介してディスプレイ307に表示された所定のURLで示される文書管理Webサイトにアクセスする。
【0092】
次に、操作受付部32は、ログイン操作を受け付ける(ステップS13)。具体的には、操作受付部32は、ディスプレイ307に表示されたログイン画面に対して利用者端末3は管理者が操作したログイン操作(利用者(管理者)識別情報及びパスワードの入力)を受け付ける。
【0093】
●画面表示例●
ここで、利用者端末3における表示画面例について説明する。
図20は、利用者端末におけるログイン実行時の表示画面の一例を示す図である。
図20に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によってログイン画面3011が表示される。ログイン画面3011には、ユーザID、パスワードをそれぞれ入力する入力領域と、ログインを行うためのログインボタン3151が表示される。これにより、利用者(管理者)は、自身のユーザID、パスワードを入力した後、ログインボタン3151を操作することにより、文書管理アプリを利用することができる。
【0094】
図19に戻り、送受信部31は、文書管理装置5に対してログイン要求を送信する(ステップS14)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、利用者端末3が送信したログイン要求を受信する。このとき、ログイン要求には、利用者(管理者)識別情報、パスワード及び利用者端末3と文書管理装置5との通信を行うために確立されたセッションのセッションIDが含まれる。
【0095】
次に、文書管理装置5の記憶読出部59は、ステップS14で受信した利用者(管理者)識別情報を検索キーとしてログイン情報管理DB5001(
図5参照)を検索することにより、対応するログイン情報を読み出す(ステップS15)。具体的には、記憶読出部59は、ステップS14で受信した利用者(管理者)識別情報に対応する利用者(管理者)識別情報とパスワードとを、ログイン情報管理DB5001から読み出す。
【0096】
続いて、送受信部51は、利用者管理装置7に対して認証要求を送信する(ステップS16)。これにより、利用者管理装置7の送受信部71は、文書管理装置5が送信した認証要求を受信する。このとき、認証要求には、ステップS15でログイン情報管理DB5001(
図5参照)から読み出された利用者(管理者)識別情報及びパスワードが含まれる。
【0097】
次に、利用者管理装置7の認証管理部76は、ログイン認証を実行する(ステップS17)。具体的には、認証管理部76は、ステップS16で受信した認証要求に含まれる利用者(管理者)識別情報及びパスワードを検索キーとして利用者情報管理DB7001(
図18参照)を検索することにより、対応する利用者(管理者)識別情報及びパスワードを読み出して一致するかを判断する。これにより、利用者端末3が送信したログイン情報に対する認証が成功すると、入力された利用者(管理者)識別情報及びパスワードは正しいものであると見なされる。
【0098】
次に、送受信部71は、ステップS16で受信した認証要求に対する認証応答を文書管理装置5に対して送信する(ステップS18)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、利用者管理装置7が送信した認証応答を受信する。このとき、認証応答には、認証結果(例えば、認証結果情報:OK)を示す情報が含まれる。
【0099】
次に、文書管理装置5の送受信部51は、利用者端末に対して、ステップS14で受信したログイン要求に対する応答としてのログイン応答を送信する(ステップS19)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信したログイン応答を受信する。このとき、ログイン応答には、ログイン認証結果(例えば、認証結果情報:OK)を示す情報が含まれる。
【0100】
次に、利用者端末3の登録部38は、ログイン情報の登録を行う(ステップS20)。具体的には、登録部38は、ステップS12-ステップS17で送受信されたログイン情報として、利用者(管理者)識別情報、パスワードを含む利用者(管理者)に係る各種情報を記憶部3000の所定領域に記憶、登録する。なお、情報処理システム1の構成によっては、文書管理装置5にログイン情報管理DBを持たず、利用者がログイン処理を行う度に、毎回ログイン認証の処理を実行するようなシステム構成にしてもよい。
【0101】
なお、上述したステップS11-S20までの処理は、文書管理アプリ又は文書管理用のWebブラウザを起動した際の初回の処理に限られてもよい。そのため、利用者端末3は、以降に説明する他の装置との通信において、上述した手順によるログイン認証処理、セッション確立のための処理等が成功し、互いに通信可能な状態となっていることを前提とする。
【0102】
本実施形態に係る情報処理システムでは、例えば、上述したステップS14及びS19の処理が実行される場合、利用者端末3と文書管理装置5との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用者端末3と文書管理装置5との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用者端末3と文書管理装置5との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0103】
また、本実施形態に係る情報処理システムでは、例えば、上述したステップS16及びS18の処理が実行される場合、文書管理装置5と利用者管理装置7との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、文書管理装置5と利用者管理装置7との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、文書管理装置5と利用者管理装置7との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0104】
<文書テンプレート生成処理>
次に、文書テンプレート生成処理について説明する。
図21は、文書テンプレート生成処理を示すシーケンス図の一例である。
図21示されているように、情報処理システム1を利用する利用者(管理者)は、利用者端末3を用いて文書テンプレート作成(生成)のための起動操作を行う。これにより、利用者端末3の操作受付部32は、利用者による文書テンプレート作成(生成)のための起動操作を受け付ける(ステップS21)。
【0105】
次に、送受信部31は、文書管理装置5に対して表示対象項目一覧取得要求を送信する(ステップS22)。これにより、文書管理装置5の文書管理サービス部52は、送受信部51を介して、利用者端末3が送信した表示対象項目一覧取得要求を受信する。このとき、表示対象項目一覧取得要求には、利用者端末3を利用する利用者に付与された利用者認証トークンに係る利用者認証トークン情報が含まれる。この利用者認証トークンは、サーバ上で照合するための利用者の情報であり、どの利用者がアクセスしたかを示す情報である。この利用者認証トークンを用いることにより、文書管理システム2における不正アクセスが防止される。
【0106】
ここで、APIに付加される利用者認証トークンはAPIGateでユーザIDに変換される。また、各APIで利用権限チェックの処理が行われるが、本実施形態においては、それらの処理の説明を省略する。
【0107】
次に、文書管理サービス部52は、ユーザIDを含む利用可能サービス一覧取得要求を文書管理装置5のライセンス管理部55に渡す(ステップS23)。
【0108】
次に、ライセンス管理部55は、サービス一覧を取得する(ステップS24)。具体的には、ライセンス管理部55は、ステップS23で受け取ったユーザIDを検索キーとしてサービス一覧管理DB5002(
図6参照)を検索することにより、対応する利用可能サービスをすべて取得する。
【0109】
次に、ライセンス管理部55は、ステップS23で受け取った利用可能サービス一覧取得要求に対する応答として、サービス一覧情報を含む利用可能サービス一覧取得応答を文書管理サービス部52に渡す(ステップS25)。
【0110】
次に、文書管理サービス部52は、連携スキーマ情報取得要求を文書管理装置5の連携サービス部53に渡す(ステップS26)。
【0111】
次に、連携サービス部53は、連携スキーマ情報を取得する(ステップS27)。具体的には、連携サービス部53は、連携スキーマ情報管理DB5003(
図7参照)で管理されているversion、service、params(tag、type)のそれぞれに対応する内容を読み出す。より具体的には、連携サービス部53は、連携サービスとしての「SERVICE_A」、連携サービスAの結果を表す結果情報(写真等の画像データ、テキストデータ)を読み出す。
【0112】
次に、連携サービス部53は、ステップS26で渡された連携スキーマ情報取得要求に対する応答として、文書管理サービス部52に対して、連携スキーマ情報取得応答を返す(ステップS28)。このとき、連携スキーマ情報取得応答には、写真等の画像データ、テキストデータが含まれる。
【0113】
なお、文書管理サービス部52は、上述したステップS26の処理を、取得できた利用可能サービスの数だけ繰り返す。
【0114】
次に、文書管理サービス部52は、ステップS22で受信した表示対象項目一覧取得要求に対する応答として、利用者端末3に対して、送受信部51を介して表示対象項目一覧取得応答を送信する(ステップS29)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信した表示対象項目一覧取得応答を受信する。このとき、表示対象項目一覧取得応答には、文書テンプレート作成画面データが含まれる。
【0115】
次に、利用者端末3の表示制御部34は、ディスプレイ307に文書テンプレート作成画面を表示させる(ステップS30)。
【0116】
●画面表示例●
図22は、利用者端末における連携設定時の表示画面の一例を示す図である。
図22に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって文書テンプレート管理画面3021が表示される。文書テンプレート管理画面3021には、所定の機能の一例としての文書(帳票)登録に連携させる連携サービス(連携サービスA)における結果情報として、検査NG管理に係る設定可能な各項目のボタン(アイコン)が表示される。利用者は、それらのボタン(アイコン)のうち、「サービスA連携」ボタンに対してカーソル3155を操作することにより、文書テンプレートの生成、登録機能に連携された連携サービスAの結果情報を加えることが可能になる。なお、以降特に指定しない限り、アイコン等を含むボタンは、単に「ボタン」と記載する。
【0117】
<文書テンプレート登録処理>
次に、文書テンプレート登録処理について説明する。
図23は、文書テンプレート登録処理を示すシーケンス図の一例である。
図23に示されているように、情報処理システム1を利用する利用者(管理者)は、利用者端末3を用いてサービスAとの連携操作を行う。これにより、利用者端末3の操作受付部32は、利用者によるサービスAとの連携操作を受け付ける(ステップS41)。
【0118】
続いて、操作受付部32は、利用者による連携サービス設定画面の更新操作を受け付ける(ステップS42)。
【0119】
続いて、操作受付部32は、利用しゃによる完了操作を受け付ける(ステップS43)。
【0120】
●画面表示例●
図24は、利用者端末における連携設定時の表示画面の他の一例を示す図である。
図24に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって文書テンプレート管理画面3031が表示される。文書テンプレート管理画面3031には、所定の機能の一例としての文書(帳票)登録に連携させる連携サービス(連携サービスA)における結果情報として、NG写真、NG理由を含む操作画面が表示される。文書テンプレート管理画面3031には更に、完了ボタン3161が表示される。利用者は、この完了ボタン3161を操作することで、連携サービスAで設定可能な項目を文書テンプレートに設定可能になる。但し、完了ボタン3161に代えて、利用者が連携サービス(連携サービスA)を選択することで、連携サービスAで設定可能な項目を文書テンプレートに自動設定するようにしてもよい。
【0121】
図23に戻り、利用者端末3の送受信部31は、文書管理装置5に対して表示対象項目一覧取得要求を送信する(ステップS44)。これにより、文書管理装置5の文書管理サービス部52は、送受信部51を介して、利用者端末3が送信した表示対象項目一覧取得要求を受信する。このとき、表示対象項目一覧取得要求には、利用者認証トークン情報、文書テンプレートデータが含まれる。
【0122】
次に、文書管理サービス部52は、登録部58に対して文書テンプレート登録要求を渡す(ステップS45)。このとき、文書テンプレート登録要求には、利用者認証トークン情報、文書テンプレートデータが含まれる。
【0123】
次に、登録部58は、文書テンプレートを登録する(ステップS46)。具体的には、登録部58は記憶読出部59を介して、ステップS45で渡された利用者認証トークン情報及び文書テンプレートデータを、文書テンプレート管理DB5004(
図9参照)の対応する項目に登録する。このとき、登録部58は記憶読出部59を介して、記憶部5000の所定領域で管理されている文書テンプレートのデータを、
図10に示したデータ構造で登録してもよい。
【0124】
<ワークフロー設定処理>
次に、ワークフロー設定処理について説明する。
図25は、ワークフロー設定処理を示すシーケンス図の一例である。
図25に示されているように、情報処理システム1を利用する利用者(管理者)は、利用者端末3を用いてワークフロー設定のための起動操作を行う。これにより、利用者端末3の操作受付部32は、利用者によるワークフロー設定のための起動操作を受け付ける(ステップS51)。
【0125】
次に、送受信部31は、文書管理装置5に対して利用可能アイテム一覧取得要求を送信する(ステップS52)。これにより、文書管理装置5のワークフロー設定部54は、送受信部51を介して、利用者端末3が送信した利用可能アイテム一覧取得要求を受信する。このとき、利用可能アイテム一覧取得要求には、利用者認証トークン情報が含まれる。
【0126】
ここで、APIに付加される利用者認証トークンはAPIGateでユーザIDに変換される。また、各APIで利用権限チェックの処理が行われるが、本実施形態においては、それらの処理の説明を省略する。
【0127】
次に、ワークフロー設定部54は、ライセンス管理部55に利用可能アイテム一覧取得要求を渡す(ステップS53)。このとき、利用可能アイテム一覧取得要求には、利用者認証トークン情報から変換されたユーザIDが含まれる。
【0128】
次に、ライセンス管理部55は、サービス一覧を取得する(ステップS54)。具体的には、ライセンス管理部55は記憶読出部を介して、ステップS53で渡されたユーザIDを検索キーとしてサービス一覧管理DB5002(
図6参照)を検索することにより、対応する利用可能サービスの一覧を読み出して取得する。
【0129】
次に、ライセンス管理部55は、ステップS53で渡された利用可能サービス一覧取得要求に対する応答として、ワークフロー設定部54に対して、利用可能サービス一覧取得応答を渡す(ステップS55)。具体的には、ライセンス管理部55は、ステップS54で取得したユーザIDに関連付けられた利用可能サービスの一覧情報を、ワークフロー設定部54に対して渡す。
【0130】
次に、ワークフロー設定部54は、連携サービス部53に対して、ワークフローサポート取得要求を渡す(ステップS56)。
【0131】
続いて連携サービス部53は、ステップS56で渡されたワークフローサポート取得要求に基づいて、ワークフローサポート情報を取得する(ステップS57)。具体的には、連携サービス部53は記憶読出部を介して、ワークフローサポートDB5005(
図11参照)で管理されている連携サービス(例えば、連携サービスA)に係るトリガ及びアクションの各項目を読み出して取得する。
【0132】
次に、連携サービス部53は、ステップS56で渡されたワークフローサポート情報取得要求に対する応答として、ワークフロー設定部54に対して、ワークフローサポート情報取得応答を渡す(ステップS58)。
【0133】
なお、ワークフロー設定部54は、上述したステップS56の処理を、取得できた利用可能サービスの数だけ繰り返す。
【0134】
次に、ワークフロー設定部54は、文書管理サービス部52に対して、ワークフローサポート情報取得要求を渡す(ステップS59)。
【0135】
続いて、文書管理サービス部52は、ステップS59で渡されたワークフローサポート情報取得要求に対する応答として、ワークフロー設定部54に対して、ワークフローサポート情報取得応答を返す(ステップS60)。このときのワークフローサポート情報は、ステップS58で取得されたワークフローサポート情報と同様であってよい。
【0136】
次に、ワークフロー設定部54は、ステップS52で受信した利用可能アイテム一覧取得要求に対する応答として、利用者端末3に対して、送受信部51を介して利用可能アイテム一覧取得応答を送信する(ステップS61)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信した、利用可能アイテム一覧取得応答を受信する。このとき、利用可能アイテム一覧取得応答には、ワークフロー管理画面データが含まれる。
【0137】
次に、利用者端末3の表示制御部34は、ディスプレイ307にワークフロー管理画面を表示させる(ステップS62)。
【0138】
●画面表示例●
図26は、利用者端末におけるワークフロー設定時の表示画面の一例を示す図である。
図26に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によってワークフロー管理画面3041が表示される。ワークフロー管理画面3041には、「トリガ」と「実行するアクション」の各項目に、対応するトリガの内容と実行するアクションを選択するボタンが表示される。トリガの内容は、例えば、連携サービスとしてのサービスAの検査結果(検査OK、検査NG、温度閾値超過等)を選択するボタンである。実行するアクションの内容は、例えば、所定の機能の一例である文書(帳票)管理サービスにおける文書(帳票)作成である。ワークフロー管理画面3041には更に、完了ボタン3171が表示される。これにより、利用者は、完了ボタン3171を操作することで、選択したトリガ及びアクションを確定させることができる。
【0139】
<ワークフロー設定処理>
次にワークフローの登録処理について説明する。
図27は、ワークフロー登録処理を示すシーケンス図の一例である。
図27に示されているように、情報処理システム1を利用する利用者(管理者)は、利用者端末3を用いてワークフロー登録のためのトリガ設定操作を行う。これにより、利用者端末3の操作受付部32は、利用者によるトリガ設定操作を受け付ける(ステップS71)。
【0140】
続いて、操作受付部32は、利用者によりアクション設定操作を受け付ける(ステップS72)。
【0141】
続いて、操作受付部32は、利用者による完了操作を受け付ける(ステップS73)。
【0142】
●画面表示例●
図28は、利用者端末におけるワークフロー設定時の表示画面の他の一例を示す図である。
図28に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によってワークフロー管理画面3051が表示される。ワークフロー管理画面3051には、「トリガ」と「実行するアクション」の各項目にプルダウンメニューが表示され、利用者が所望する内容が選択可能になっている。ワークフロー管理画面3051には更に、完了ボタン3181が表示される。これにより、利用者は、完了ボタン3181を操作することで、選択したトリガの内容(例えば、工程1)及び実行するアクションの内容(例えば、検査NG管理)を確定させることができる。
【0143】
図27に戻り、利用者端末3の送受信部31は、文書管理装置5に対してワークフロー登録要求を送信する(ステップS74)。これにより、文書管理装置5のワークフロー設定部54は、送受信部51を介して、利用者端末3が送信したワークフロー登録要求を受信する。このとき、ワークフロー登録要求には、利用者認証トークン情報、ワークフロー設定データが含まれる。
【0144】
次に、文書管理装置5の文書管理サービス部52は、登録部58にワークフロー登録要求を渡し(ステップS75)、登録部58は、ワークフローを登録する(ステップS76)。具体的には、登録部58は記憶読出部59を介して、ステップS74で渡されたワークフロー設定データに含まれる各データを、ワークフロー管理DB5006(
図14参照)で管理され、対応する項目に登録する。このとき、登録部58は記憶読出部59を介して、記憶部5000の所定領域で管理されているワークフローのデータを、
図15に示したデータ構造で登録してもよい。
【0145】
<連携サービスからのイベント実行処理>
続いて、連携サービスからのイベント実行処理について説明する。
図29は、第1の実施形態に係る連携サービスからのイベント実行処理を示すシーケンス図の一例である。
図29に示されているように、情報処理システム1を利用する利用者(管理者)は、起動操作を行う。これにより、利用者端末3の操作受付部32は、利用者による起動操作を受け付ける(ステップS81)。
【0146】
次に、表示制御部34は、利用者によるNGイベント発生操作を受けてNGイベント発生画面をディスプレイ307に表示させる(ステップS82)。このときの画面イメージは、NGイベントが発生したことを伝える内容であれば、特に制限はない。
【0147】
次に、送受信部31は、文書管理装置5に対して、NGイベント情報を送信する(ステップS83)。これにより、文書管理装置5の連携サービス部53は、送受信部51を介して、利用者端末3が送信したNGイベント情報を受信する。このとき、NGイベント情報には、利用者認証トークン情報、NG工程情報、NG画像データ、NG理由が含まれる。
【0148】
ここで、APIに付加される利用者認証トークンはAPIGateでユーザIDに変換される。また、各APIで利用権限チェックの処理が行われるが、本実施形態においては、それらの処理の説明を省略する。
【0149】
次に、連携サービス部53は、イベント処理を受信する(ステップS84)。
【0150】
次に、連携サービス部53は、ワークフロー設定部54に対して、イベント発生通知を渡す(ステップS85)。このとき、イベント発生通知には、連携サービスとしてのサービスA情報、トリガ情報、NG工程情報、NG画像データ、NG理由が含まれる。
【0151】
次に、ワークフロー設定部54は、登録部58に対してワークフロー設定取得要求を渡す(ステップS86)。
【0152】
次に、登録部58は、検索条件と一致する内容を検索する(ステップS87)。具体的には、登録部58は、ステップS86で渡されたワークフロー設定取得要求に含まれる情報を検索キー(検索条件)としてワークフロー管理DB5006(
図14参照)を検索し、一致する内容を記憶読出部59を介して読み出す。
【0153】
次に、登録部58は、ステップS86で渡されたワークフロー設定取得要求に対する応答として、ワークフロー設定部54に対して、ワークフロー設定取得応答を返す(ステップS88)。このとき、ワークフロー設定取得応答には、サービスA(SERVICE_A)、検査NG情報、工程1、アクション内容が含まれる。
【0154】
次に、ワークフロー設定部54は、アクション実行対象のリソースを取得する(ステップS89)。具体的には、ワークフロー設定部54は、文書テンプレート管理DB5004(
図9参照)で管理されているテンプレート情報のうち、アクション実行対象としての文書(帳票)生成に係る情報を読み出して取得する。
【0155】
次に、ワークフロー設定部54は、文書管理サービス部52に対して、文書(帳票)生成要求を渡す(ステップS90)。このとき、文書(帳票)生成要求には、テンプレート情報、及びサービスAが実行された結果情報としてのNG画像データ、NG理由が含まれる。
【0156】
次に、文書管理サービス部52は、文書(帳票)を生成する(ステップS91)。具体的には、文書管理サービス部52は、ステップS90で渡された、文書(帳票)を生成するためのテンプレート情報、NG画像データ及びNG理由を用いて文書(帳票)を生成する。
【0157】
次に、文書管理サービス部52は、登録部58に対して、文書(帳票)登録要求を渡す(ステップS92)。このとき、文書(帳票)登録要求には、ステップS91で生成された文書(帳票)データが含まれる。
【0158】
次に、登録部58は、文書(帳票)を登録文書として登録する(ステップS93)。具体的には、登録部58は、ステップS92で渡された文書(帳票)データを、文書管理DB5007(
図16参照)で管理されている対応する項目に登録文書として登録する。ここでは、bodyのdataの項目に、NG画像データとNG理由がそれぞれ登録される。このとき、登録部58は記憶読出部59を介して、記憶部5000の所定領域で管理されている文書のデータを、
図17に示したデータ構造で登録してもよい。
【0159】
以上説明したように、利用者が、外部サービスの一例としての連携サービス(連携サービスA)における結果画面を表示させることで(ステップS82)、その画面表示を起点として、文書管理装置5は、連携サービスAの結果情報を含む文書(帳票)を生成し(ステップS91)、所定の記憶手段に生成した文書(帳票)を登録させる(ステップS91)ことが可能になる。
【0160】
<登録文書一覧画面の表示処理>
続いて、登録文書一覧画面の表示処理について説明する。
図30は、登録文書一覧画面の表示処理を示すシーケンス図の一例である。
図30に示されているように、文書管理装置5の文書管理サービス部52は、ステップS91で生成した文書(帳票)データを用いて利用者端末3で表示される登録文書一覧画面データを生成する(ステップS101)。
【0161】
次に、送受信部51は、利用者端末3に対して、登録文書一覧画面表示要求を送信する(ステップS102)。これにより、利用者端末3の送受信部31は、文書管理装置5が送信した登録文書一覧画面表示要求を受信する。このとき、登録文書一覧画面表示要求には、ステップS101で生成した登録文書一覧画面データが含まれる。
【0162】
次に、利用者端末3の表示制御部34は、ディスプレイ307に登録文書一覧画面を表示させる(ステップS103)。
【0163】
●画面表示例●
図31は、利用者端末における登録文書一覧の表示画面の一例を示す図である。
図31に示されているように、利用者端末3のディスプレイ307には、表示制御部34によって登録文書一覧画面3061が表示される。登録文書一覧画面3061では、連携サービスとしての連携サービスAで発生した検査NGが投稿された投稿日時、投稿者、NG画像、NG理由を含む項目が対応付けて表示される。そして、NG画像、NG理由には、それぞれ、ワークフローの実行及び文書(帳票)の生成において連携された「連携サービスA」における結果情報としてのNG画像及びNG理由が表示される。
【0164】
〔第1の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、文書管理システム2における利用者端末3は、文書(帳票)登録に連携させるための連携サービスの実行結果の選択(ステップS71)、及び文書(帳票)登録に対する処理の選択(ステップS72)を受け付け、各々の選択に応じて、実行結果を表す結果情報及び処理を表す処理情報を文書管理装置5に対して送信し(ステップS83)、文書管理装置5は、利用者端末3が送信した結果情報及び処理情報に基づいて、文書(帳票)登録に連携させた連携サービスに係る結果情報を加えた登録文書を生成する(ステップS91)。
【0165】
これにより、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることが可能になる、という効果を奏する。
【0166】
また、上述した各処理により、利用者は、外部サービスの一例としての連携サービス(連携サービスA)における結果画面を表示させることで、その画面表示を起点として、連携サービスAの結果情報を含む文書(帳票)を作成することが可能になる。
【0167】
また、文書管理装置5は、連携設定を行う利用者のライセンス形態に応じた動的な連携設定が可能になる。
【0168】
更に、利用者は、文書管理装置5で行われる文書管理サービス部52と連携サービス部53との連携に関連付けられたパラメータ情報を理解する必要なく、連携設定を行うことが可能になる。
【0169】
〔第2の実施形態〕
〔情報処理システムの全体構成〕
続いて、第2の実施形態について説明する。
図32は、第2の実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。第1の実施形態との相違点は、情報処理システム1において、文書管理装置5で生成された文書(帳票)を登録するための外部ストレージ8が、通信ネットワーク100を介して接続可能な状態で存在することである。この外部ストレージ8は、一般的に通信ネットワークを介して所謂クラウドサーバとして用いられるようなサーバ機能を有する記憶媒体であってもよい。なお、外部ストレージ8は、そのストレージ部を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。
【0170】
そのため、第2の実施形態に係る情報処理システム1を構成する利用者端末3、文書管理装置5及び利用者管理装置7を実現するハードウエア構成及び機能構成、並びに各シーケンス図等の処理は、第1の実施形態に係るハードウエア構成及び機能構成、並びに各シーケンス図等と同様である。
【0171】
そこで、第2の実施形態では、新たに追加された外部ストレージ8を含めた登録文書の登録処理について説明する。
【0172】
<連携サービスからのイベント実行処理>
ここで、連携サービスからのイベント実行処理について説明する。
図33は、第2の実施形態に係る連携サービスからのイベント実行処理を示すシーケンス図の一例である。なお、ステップS121-S133までの処理は、上述したステップS81-S93までの処理と同様であるが、ステップS123,S125,S130の各処理において「文書保存先情報」が加わる点が異なる。この「文書保存先情報」は、文書管理装置5において生成された登録文書を、文書管理装置5内部に設けられた所定の記憶領域、若しくは外部ストレージ8のいずれかに記憶、登録させるかの情報であり、登録先のIPアドレス、ハードウエア名等で構成される。なお、文書管理装置5は、生成された文書(帳票)を、文書管理装置5内部の所定領域、及び外部ストレージ8の両方にそれぞれ登録させるようにしてもよいし、所定の分割領域を設けて、それぞれに分割させて登録させるようにしてもよい。
【0173】
また、ステップS123で示したように、登録文書を登録させる登録先は、利用者端末3において設定された情報を文書管理装置5に送信させてもよい。これにより、利用者の所望の登録先に、登録させたい文書(帳票)を登録させることが可能になる。
【0174】
〔第2の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、文書管理装置5で生成された登録文書を、利用者端末3で設定した登録先に登録させる(ステップS133)。これにより、第1の実施形態に係る効果に加えて、利用者が設定した所望の登録先に登録文書を登録させることが可能になるという効果を奏する。
【0175】
〔実施形態の補足〕
上述した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたデバイスを含むものとする。このデバイスとは、例えば、プロセッサ、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)、及び従来の回路モジュール等をいう。
【0176】
また、上述した実施形態において、文書管理システム2は、文書(帳票)登録の際に、連携サービスで実行された実行結果を表す結果情報をトリガとしたワークフローを登録する際に、そのトリガ条件と実行するアクションの選択を、文書管理装置5が機械学習(人工知能:AIを利用した学習)により実行するようにシステムを構築してもよい。具体的には、文書管理装置5は、連携サービスで実行された実行結果に基づいて、どの結果をトリガとするか、また、そのトリガに対する処理として何を実行させるか、について、機械学習を併用して判断及び処理することにより、連携設定におけるワークフロー登録を利用者による入力から自動化するようにしてもよい。
【0177】
これまで本発明の一実施形態に係る文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラムについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更又は削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0178】
■まとめ■
本発明に係る態様は、例えば、以下のとおりである。
【0179】
<第1態様>
第1態様としての文書管理システム2(文書管理システムの一例。以下省略)は、文書を登録して管理する文書管理装置5(文書管理装置の一例。以下省略)と、文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末3(利用者端末の一例。以下省略)と、を有し、利用者端末3が、所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果の選択、及び所定の機能に対する処理の選択を受け付ける操作受付部32(受付手段の一例。以下省略)と、各々の選択に応じて、実行結果を表す結果情報及び処理を表す処理情報を文書管理装置5に対して送信する送受信部31(送信手段の一例。以下省略)と、を有し、文書管理装置5が、利用者端末3が送信した結果情報及び処理情報を受信する送受信部51(受信手段の一例。以下省略)と、受信した結果情報及び処理情報に基づいて、所定の機能に連携された他の機能に係る結果情報を加えた登録文書を生成する文書管理サービス部52(生成手段の一例。以下省略)を有する。
【0180】
第1態様によれば、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることが可能になる。
【0181】
<第2態様>
第2態様としての文書管理システム2における文書管理装置5の文書管理サービス部52(生成手段の一例。以下省略)は、第1態様において、受信した結果情報及び処理情報に基づいて、予め設定された所定の機能に係る文書書式に結果情報を加えた登録文書を生成する。
【0182】
第2態様によれば、第1態様による効果に加えて、より具体的な文書書式に、連携させた他の機能により得られた情報を反映させることが可能になる。
【0183】
<第3態様>
第3態様としての文書管理システム2における文書管理装置5の文書管理サービス部52は、第1態様又は第2態様において、実行結果を表す画像データと、結果が生じた理由と、を含む結果情報を加えた登録文書を生成する。
【0184】
第3態様によれば、第2態様による効果と同様の効果を得ることが可能になる。
【0185】
<第4態様>
第4態様としての文書管理システム2は、第1態様乃至第3態様のいずれかにおいて、利用者端末3の操作受付部32が、結果情報としての他の機能の実行に伴う結果の良否に係る良否情報、及び処理情報としての登録文書の生成に係る生成情報、の選択を受け付け、文書管理装置5の文書管理サービス部52が、選択された良否情報及び生成情報に基づいて、登録文書を生成する。
【0186】
第4態様によれば、第1態様による効果に加えて、利用者の選択操作を起点として所望の登録文書を生成することが可能になる。
【0187】
<第5態様>
第5態様としての文書管理システム2における文書管理装置5は、第1態様乃至第4態様のいずれかにおいて、結果情報及び処理情報を、登録文書を生成するためのワークフローを構成する情報として登録する登録部58(登録手段の一例。以下省略)を有する。
【0188】
第5態様によれば、第1態様による効果に加えて、利用者が任意に設定したワークフローに基づいた登録文書を生成することが可能になる。
【0189】
<第6態様>
第6態様としての文書管理システム2における文書管理装置5の登録部58は、第1態様乃至第5態様のいずれかにおいて、生成した登録文書を、所定の記憶手段に登録する。
【0190】
第6態様によれば、第1態様による効果に加えて、登録文書の管理場所を把握することが可能になる。
【0191】
<第7態様>
第7態様としての文書管理システム2における文書管理装置5の登録部58は、第6態様において、所定の記憶手段として、文書管理装置5が有する記憶手段、又は、文書管理装置5とネットワークを介して接続される外部ストレージ8(他の記憶手段の一例。以下省略)のいずれかを選択して登録文書を登録する。
【0192】
第7態様によれば、第6態様による効果に加えて、利用者が所望する登録先に登録文書を登録させることが可能になる。
【0193】
<第8態様>
第8態様としての文書管理システム2における利用者端末3は、第3態様乃至第7態様のいずれかにおいて、生成された登録文書を、画像データ及び理由とあわせてディスプレイ307に(表示手段の一例。以下省略)に表示させる表示制御部34(表示制御手段の一例。以下省略)を有する。
【0194】
第8態様によれば、登録された登録文書の状態を利用者に容易に把握させることが可能になる。
【0195】
<第9態様>
第9態様としての文書を登録して管理する文書管理装置5(文書管理装置の一例。以下省略)は、文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末3(利用者端末の一例。以下省略)が送信した、所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果を表す結果情報、及び所定の機能に対する処理を表す処理情報、を受信する送受信部51(受信手段の一例。以下省略)と、受信した結果情報及び処理情報に基づいて、予め設定された所定の機能に連携された他の機能に係る結果情報を加えた登録文書を生成する文書管理サービス部52(生成手段の一例。以下省略)と、を有する。
【0196】
第9態様によれば、第1態様と同様に、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることが可能になる。
【0197】
<第10態様>
第10態様としての文書を登録して管理する文書管理装置5(文書管理装置の一例。以下省略)が実行する文書管理方法は、文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末3(利用者端末の一例。以下省略)が送信した、所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果を表す結果情報、及び所定の機能に対する処理を表す処理情報、を受信する受信ステップと、受信した結果情報及び処理情報に基づいて、予め設定された所定の機能に連携された他の機能に係る結果情報を加えた登録文書を生成する生成ステップと、を含む処理を実行する。
【0198】
第10態様によれば、第1態様と同様に、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることが可能になる。
【0199】
<第11態様>
第11態様としてのプログラムは、文書を管理する文書管理装置5(文書管理装置の一例。以下省略)に、文書を登録するための情報を入力可能な利用者端末3(利用者端末の一例。以下省略)が送信した、所定の機能に連携させるための他の機能の実行結果を表す結果情報、及び所定の機能に対する処理を表す処理情報、を受信する受信ステップと、受信した結果情報及び処理情報に基づいて、予め設定された所定の機能に連携された他の機能に係る結果情報を加えた登録文書を生成する生成ステップと、を含む処理を実行させる。
【0200】
第11態様によれば、第1態様と同様に、所定の機能に係る文書を登録する際に、所定の機能に連携させた他の機能により得られた情報を、その文書に反映させることが可能になる。
【符号の説明】
【0201】
1 情報処理システム
2 文書管理システム
3 利用者端末
5 文書管理装置
7 利用者管理装置
8 外部ストレージ(他の記憶手段の一例)
31 送受信部(受信手段の一例、送信手段の一例)
32 操作受付部(受付手段の一例)
34 表示制御部(表示制御手段の一例)
307 ディスプレイ(表示手段の一例)
51 送受信部(送信手段の一例、受信手段の一例)
52 文書管理サービス部(生成手段の一例)
58 登録部(登録手段の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0202】