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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122146
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】加工方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/301 20060101AFI20240902BHJP
   B24B 1/00 20060101ALI20240902BHJP
   B24B 27/06 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
H01L21/78 Q
H01L21/78 C
H01L21/78 F
H01L21/78 M
B24B1/00 F
B24B27/06 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029525
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保 敦嗣
【テーマコード(参考)】
3C049
3C158
5F063
【Fターム(参考)】
3C049AA03
3C049AA04
3C049AB04
3C049CB01
3C158AA03
3C158AB04
3C158CB01
5F063AA05
5F063BA33
5F063BA34
5F063BA43
5F063BA45
5F063BA47
5F063CA02
5F063CA04
5F063DE02
5F063DE33
5F063DF12
5F063FF11
(57)【要約】
【課題】クラックやチッピングの発生を抑制しながらもワークをダイシングすることができる加工方法を提供すること。
【解決手段】加工方法は、複数の分割予定ラインが設定されるとともに表面に凹凸が形成されたワークの加工方法であって、ワークの表面にテープを配設するテープ配設ステップ1001と、テープ配設ステップ1001を実施した後、テープの上面を平坦化するテープ平坦化ステップ1002と、テープ平坦化ステップ1002を実施した後、保持テーブルで平坦化されたテープの上面を介してワークを保持することでワークの裏面を露出させるワーク保持ステップ1003と、ワーク保持ステップ1003を実施した後、ワークの裏面側から分割予定ラインに沿ってワークをダイシングするダイシングステップ1005と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の分割予定ラインが設定されるとともに表面に凹凸が形成されたワークの加工方法であって、
ワークの表面にテープを配設するテープ配設ステップと、
該テープ配設ステップを実施した後、該テープの上面を平坦化するテープ平坦化ステップと、
該テープ平坦化ステップを実施した後、保持テーブルで平坦化された該テープの該上面を介してワークを保持することでワークの裏面を露出させるワーク保持ステップと、
該ワーク保持ステップを実施した後、ワークの該裏面側から該分割予定ラインに沿ってワークをダイシングするダイシングステップと、を備えた加工方法。
【請求項2】
該ダイシングステップでは、切削ブレードを該テープに切り込ませるとともに該分割予定ラインに沿って該切削ブレードでワークを切削する、請求項1に記載の加工方法。
【請求項3】
該保持テーブルは透明材からなる保持部を有し、
該ワーク保持ステップを実施した後、該ダイシングステップを実施する前に、該保持部を介して撮像ユニットで該テープ越しにワークの該表面を撮像し、該分割予定ラインに該切削ブレードを位置づけるアライメントステップを更に備えた、請求項2に記載の加工方法。
【請求項4】
該テープは、糊層を有さず、加熱によって接着力が発現し、
該テープ配設ステップでは該テープが80~120℃に加熱されることでワークの表面にテープを配設する、請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークの加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
透明材からなる保持部を有した保持テーブルを備え、半導体デバイスウェーハ等のワークの表面側をテープを介して保持し、ワークを裏面側から切削ブレードやレーザビームで加工するための加工装置が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-087141号公報
【特許文献2】特開2010-082644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体デバイスウェーハは、ウェーハの表面にデバイスが形成され、分割予定ラインにはTEG(Test Element Group)が形成されているものもある。そのため、半導体デバイスウェーハ表面には、デバイスやTEGにより微小な凹凸が形成される。
【0005】
微小な凹凸が形成されたワークの表面にテープを貼着すると、微小な凹凸に倣ってテープの上面にも凹凸が形成される。この状態でテープを介して、前述した特許文献1及び特許文献2に記載された加工装置が、保持テーブルでワークを保持すると、保持テーブルの保持面とテープとの間には微小な隙間が形成される。
【0006】
前述した特許文献1及び特許文献2に記載された加工装置は、微小な隙間が形成された領域はワークの下面側が保持されていないため、切削ブレードでワークを切削(ダイシングともいう)すると、微小な隙間の領域からクラックが生じたり、チッピングが大きく発生しワークを破損しかねないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、クラックやチッピングの発生を抑制しながらもワークをダイシングすることができる加工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の加工方法は、複数の分割予定ラインが設定されるとともに表面に凹凸が形成されたワークの加工方法であって、ワークの表面にテープを配設するテープ配設ステップと、該テープ配設ステップを実施した後、該テープの上面を平坦化するテープ平坦化ステップと、該テープ平坦化ステップを実施した後、保持テーブルで平坦化された該テープの該上面を介してワークを保持することでワークの裏面を露出させるワーク保持ステップと、該ワーク保持ステップを実施した後、ワークの該裏面側から該分割予定ラインに沿ってワークをダイシングするダイシングステップと、を備えたことを特徴とする。
【0009】
前記加工方法において、該ダイシングステップでは、切削ブレードを該テープに切り込ませるとともに該分割予定ラインに沿って該切削ブレードでワークを切削しても良い。
【0010】
前記加工方法において、該保持テーブルは透明材からなる保持部を有し、該ワーク保持ステップを実施した後、該ダイシングステップを実施する前に、該保持部を介して撮像ユニットで該テープ越しにワークの該表面を撮像し、該分割予定ラインに該切削ブレードを位置づけるアライメントステップを更に備えても良い。
【0011】
前記加工方法において、該テープは、糊層を有さず、加熱によって接着力が発現し、該テープ配設ステップでは該テープが80~120℃に加熱されることでワークの表面にテープを配設しても良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、クラックやチッピングの発生を抑制しながらもワークをダイシングすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態1に係る加工方法の加工対象のワークを模式的に示す斜視図である。
図2図2は、実施形態1に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。
図3図3は、図2に示された加工方法のテープ配設ステップ後のワークを示す斜視図である。
図4図4は、図2に示された加工方法のテープ平坦化ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。
図5図5は、図2に示された加工方法のワーク保持ステップと、アライメントステップと、ダイシングステップとを実施する加工装置の構成例を示す斜視図である。
図6図6は、図5に示された加工装置の保持テーブル機構と撮像ユニットを示す斜視図である。
図7図7は、図2に示された加工方法のワーク保持ステップを一部断面で示す側面図である。
図8図8は、図2に示された加工方法のアライメントステップを一部断面で示す側面図である。
図9図9は、図2に示された加工方法のダイシングステップを一部断面で示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0015】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る加工方法の加工対象のワークを模式的に示す斜視図である。図2は、実施形態1に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。
【0016】
実施形態1に係る加工方法は、ワーク1をダイシング(加工に相当する)するワーク1の加工方法である。実施形態1に係る加工方法の加工対象の図1に示すワーク1は、シリコン、サファイヤ、ガリウムヒ素、又はSiC(炭化ケイ素)等などを基板2とする円板状の半導体デバイスウェーハや光デバイスウェーハ等のウェーハである。ワーク1は、基板2の表面3に複数の格子状の分割予定ライン4が設定され、分割予定ライン4によって区画された領域にデバイス5が形成されている。
【0017】
デバイス5は、例えば、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ、LED(Light-Emitting Diode)等の光学素子、又はメモリ(半導体記憶装置)である。
【0018】
実施形態1では、ワーク1は、デバイス5がIC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路である半導体デバイスウェーハであり、分割予定ライン4に図示しないTEG(Test Elementary Ggroup)が形成されている。TEGは、デバイス5に発生する設計上や製造上の問題を見つけ出すための評価用の素子である。ワーク1は、基板2の表面3にデバイス5及びTEGが形成されて、表面3に凹凸が形成されている。
【0019】
また、実施形態1では、ワーク1は、基板2の表面3の裏側の裏面6に図示しない金属膜が形成されている。ワーク1は、裏面6に金属膜が形成されているので、裏面6側から赤外線カメラで撮像しても、分割予定ライン4を検出することができないものである。
【0020】
(加工方法)
次に、実施形態1に係る加工方法を説明する。実施形態1に係る加工方法は、ワーク1をダイシングして、個々のデバイス5に分割する方法である。実施形態1に係る加工方法は、図2に示すように、テープ配設ステップ1001と、テープ平坦化ステップ1002と、ワーク保持ステップ1003と、アライメントステップ1004と、ダイシングステップ1005とを備える。
【0021】
(テープ配設ステップ)
図3は、図2に示された加工方法のテープ配設ステップ後のワークを示す斜視図である。テープ配設ステップ1001は、ワーク1の表面3にテープ10を配設するステップである。実施形態1において、テープ配設ステップ1001では、図3に示すように、ワーク1の表面3にワーク1よりも大径な円板状のテープ10の中央部を貼着し、テープ10の外縁部に内径がワーク1の外径よりも大径な円環状のフレーム11を貼着する。
【0022】
なお、実施形態1では、テープ10は、糊層を備えずに熱可塑性樹脂により構成されて、加熱によって接着力が発現するとともに、ワーク1及びフレーム11に熱圧着される基材層のみから構成されるシートである。しかしながら、本発明では、非粘着性と可撓性を有する樹脂により構成された基材層と、基材層に積層されかつ粘着性と可撓性を有する樹脂により構成された糊層とを備え、糊層がワーク及びフレームに貼着される粘着テープでも良い。
【0023】
また、実施形態1において、テープ配設ステップ1001では、真空マウンターが、チャンバー内の保持テーブルにワーク1の裏面6とフレーム11を保持し、ワーク1の表面3側にテープ10を対向させて保持し、テープ10でチャンバー内をワーク1側の第1空間と、第2空間とに仕切る。実施形態1において、テープ配設ステップ1001では、真空マウンターが、テープ10を80℃以上でかつ120℃以下に加熱しながら第1空間を真空ポンプで吸引して減圧し、第2空間を真空ポンプで吸引して減圧した後、第2空間を大気開放して、第1空間と第2空間の圧力差によりテープ10をワーク1の表面3及びフレーム11に密着させて、ワーク1の表面3とフレーム11にテープ10を接着する、即ち、テープ10をワーク1の表面3及びフレーム11に熱圧着する。
【0024】
こうして、実施形態1において、テープ配設ステップ1001では、テープ10が80℃以上でかつ120℃以下に加熱されることで、ワーク1の表面3及びフレーム11にテープ10を配設する。こうして、ワーク1の表面3にテープ10を密着させて、テープ10の上面である表面にワーク1の表面3の凹凸に倣った凹凸が生じる。なお、本発明において、テープ配設ステップ1001では、加熱したテープ10を転動するローラでワーク1の表面3及びフレーム11に押圧して、ワーク1の表面3及びフレーム11にテープ10を配設しても良い。
【0025】
実施形態1において、テープ配設ステップ1001では、外縁部にフレーム210が装着されたテープ10に表面3が貼着されて、フレーム210に支持されて、ワーク1の裏面6側の金属膜を上方に向けている。なお、実施形態1では、ワーク1は、基板2の裏面6に金属膜が形成されているが、本発明では、金属膜が形成されていなくても良く、テープ10に裏面6が貼着されて、表面3側を上方に向けていても良い。
【0026】
(テープ平坦化ステップ)
図4は、図2に示された加工方法のテープ平坦化ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。テープ平坦化ステップ1002は、テープ配設ステップ1001を実施した後、テープ10の表面を平坦化するステップである。
【0027】
実施形態1において、テープ平坦化ステップ1002では、バイト切削装置20が、ピンチャックテーブルであるチャックテーブル21の保持面22にワーク1の裏面6側を吸引保持し、チャックテーブル21の周囲のクランプ部23でフレーム11をクランプする。実施形態1において、テープ平坦化ステップ1002では、バイト切削装置20が、バイト切削ユニット24のバイト25の先端をチャックテーブル21に保持したワーク1に貼着したテープ10の表面に切り込む高さに位置付けて、スピンドル26及びバイトホイール27を軸心回りに回転させる。実施形態1において、テープ平坦化ステップ1002では、バイト切削装置20が、図4に示すように、チャックテーブル21をバイトホイール27の下方に向けて水平方向に沿って移動させて、バイト25をテープ10の表面に切り込ませて、テープ10の表面を平坦化する。
【0028】
なお、本発明において、テープ平坦化ステップ1002では、ワーク1の表面3に貼着したテープ10を研削装置の研削砥石で研削して、テープ10の表面を平坦化しても良い。
【0029】
(加工装置)
図2に示された加工方法のワーク保持ステップ1003と、アライメントステップ1004と、ダイシングステップ1005とは、図5に示された加工装置30により実施される。次に、加工装置30を説明する。図5は、図2に示された加工方法のワーク保持ステップと、アライメントステップと、ダイシングステップとを実施する加工装置の構成例を示す斜視図である。図6は、図5に示された加工装置の保持テーブル機構と撮像ユニットを示す斜視図である。
【0030】
図5に示された加工装置30は、ワーク1を保持ユニット40の保持テーブル機構42で保持し分割予定ライン4に沿って切削ブレード51で切削して、個々のデバイス5に分割する切削装置である。加工装置30は、図5に示すように、保持ユニット40と、切削ユニット50と、移動ユニット60と、上方カメラ70と、制御ユニット100とを備える。
【0031】
保持ユニット40は、図6に示すように、移動ユニット60のX軸移動ユニット61により水平方向と平行なX軸方向に移動される筐体41と、筐体41上に鉛直方向に沿うZ軸方向と平行な軸心回りに回転可能に設けられた保持テーブル機構42とを備える。
【0032】
実施形態1では、筐体41は、X軸移動ユニット61によりX軸方向に移動されかつ水平方向と平行な下板411と、下板411の外縁から立設した側板412と、外縁が側板412の上端に連なりかつ下板411と平行な上板413とを備える。
【0033】
保持テーブル機構42は、ワーク1を保持面443上に保持するとともに上板413に軸心回りに回転自在に支持されている。保持テーブル機構42は、図6に示すように、上板413にZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に支持されかつ開口431を中央に有した円環状の環状ベース43と、環状ベース43に着脱自在な保持テーブル44とを備える。
【0034】
保持テーブル44は、前述したワーク1を保持するものである。保持テーブル44は、透明材からなりワーク1を保持する保持部441と、保持部441を囲繞する枠体442と、保持部441の周囲に複数設けられたフレーム固定部15とを有する。
【0035】
保持部441は、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、サファイア、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム等の透明な透明材からなり、上面がワーク1を保持する保持面443である。実施形態1では、保持部441は、保持面443上にテープ10を介してワーク1の表面3側が載置される。保持部441は、外径が開口431の内径と略等しく厚みが一定の円板状に形成されている。
【0036】
保持部441は、保持面443に開口する吸引口である吸引溝444と、一端が吸引溝444に連通し他端が吸引源445に接続された吸引路446とが形成されている。実施形態1では、吸引溝444は、保持面443に複数形成され、実施形態1では、複数の吸引溝444は、互いに直径が異なる円形に形成されているとともに、保持面443の外縁部に同心円上に配置されている。吸引路446は、一端が複数の吸引溝444に連通し、保持部441を貫通して、気体を内側に通すことが可能な流路である。
【0037】
枠体442は、ステンレス鋼などで構成され、内径が保持部441の外径と等しい円環状に形成されている。枠体442は、内周面に保持部441の外縁を固定し、上面が保持面443と同一平面上に配置されている。実施形態1において、保持テーブル44は、枠体442が環状ベース43の内縁部に重ねられ、図示しないネジにより枠体442が環状ベース43に固定される。
【0038】
実施形態1では、図示しないネジを着脱することで、保持テーブル44は、環状ベース43に着脱自在に配設されるが、本発明では、環状ベース43に着脱自在とするためにネジに限定されずに、例えば、環状ベース43の上面に開口しかつ上面に重ねられた枠体442により塞がれた孔が吸引源から吸引されることで、環状ベース43に固定されても良い。なお、保持テーブル44が、環状ベース43に開口しかつ上面に重ねられた枠体442により塞がれた孔が吸引源から吸引されることで、環状ベース43に固定される場合には、吸引源の吸引を動作と停止とを切り替えることで、環状ベース43に着脱自在に配設される。なお、実施形態1では、環状ベース43と、保持テーブル44とが互いに同軸となる位置に配置されている。
【0039】
フレーム固定部45は、環状ベース43の外縁部に周方向に間隔あけて複数配置され、上面にフレーム11が載置されるフレーム支持部451と、フレーム支持部451の上面に載置されたフレーム11を吸引保持するバキュームパッド452とを備える。バキュームパッド452は、図示しない吸引源に接続されている。
【0040】
保持テーブル機構42は、吸引溝444が吸引源445と接続され、吸引源445により吸引されることで、保持面443に載置されたワーク1を保持面443に吸引保持するとともに、バキュームパッド452が図示しない真空吸引源と接続され、真空吸引源により吸引されることで、フレーム支持部451の上面に載置されたフレーム11をフレーム固定部45に吸引保持する。実施形態1では、保持テーブル機構42は、テープ10を介してワーク1の表面3側を保持面443に吸引保持するとともに、テープ10を介してフレーム11をフレーム固定部45に吸引保持する。また、実施形態1では、保持ユニット40は、筐体41の上板413に円形の貫通穴414を設けている。貫通穴414は、保持テーブル機構42の環状ベース43と保持テーブル44と互いに同軸となる位置に配置されている。
【0041】
移動ユニット60は、図6に示す加工送りユニットであるX軸移動ユニット61と、図5に示す割り出し送りユニットであるY軸移動ユニット62と、図5に示す切り込み送りユニットであるZ軸移動ユニット63と、図6に示す保持テーブル機構42をZ軸方向と平行な軸心回りに回転する回転移動ユニット64とを備える。
【0042】
X軸移動ユニット61は、保持ユニット40の筐体41の下板411をX軸方向に移動させることで、保持テーブル機構42と切削ユニット50とをX軸方向に相対的に移動させるものである。X軸移動ユニット61は、保持テーブル機構42にワーク1が搬入出される搬入出領域と、ワーク1に保持されたワーク1が切削加工される加工領域とに亘って保持テーブル機構42をX軸方向に移動させる。Y軸移動ユニット62は、切削ユニット50を水平方向と平行でかつX軸方向に直交するY軸方向に移動させることで、保持テーブル機構42と切削ユニット50とをY軸方向に相対的に移動させるものである。Z軸移動ユニット63は、切削ユニット50をZ軸方向に移動させることで、保持テーブル機構42と切削ユニット50とをZ軸方向に相対的に移動させるものである。
【0043】
X軸移動ユニット61、Y軸移動ユニット62及びZ軸移動ユニット63は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ及び保持テーブル機構42又は切削ユニット50をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
【0044】
回転移動ユニット64は、保持テーブル機構42をZ軸方向と平行な軸心回りに回転するものである。回転移動ユニット64は、保持テーブル機構42を軸心回りに180度を超え、360度未満の範囲で回転する。回転移動ユニット64は、筐体41の側板412に固定されたモータ641と、モータ641の出力軸に連結されたプーリ642と、保持テーブル機構42の環状ベース43の外周に巻回されかつプーリ642により軸心回りに回転されるベルト643とを備えている。回転移動ユニット64は、モータ641を回転すると、プーリ642及びベルト643を介して保持テーブル機構42を軸心回りに回転する。また、実施形態1では、回転移動ユニット64は、軸心回りの一方向と、一方向の逆方向の他方向との双方において、保持テーブル機構42を220度回転させることが可能である。
【0045】
切削ユニット50は、保持テーブル機構42の保持部441で保持されたワーク1に切削ブレード51で切削する加工ユニットである。切削ユニット50は、保持テーブル機構42の保持部441に保持されたワーク1に対して、Y軸移動ユニット62によりY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット63によりZ軸方向に移動自在に設けられている。切削ユニット50は、Y軸移動ユニット62及びZ軸移動ユニット63などを介して、装置本体31から立設した支持フレーム32に設けられている。
【0046】
切削ユニット50は、Y軸移動ユニット62及びZ軸移動ユニット63により、保持テーブル機構42の保持面443の任意の位置に切削ブレード51を位置付け可能となっている。切削ユニット50は、切削ブレード51と、Y軸移動ユニット62及びZ軸移動ユニット63によりY軸方向及びZ軸方向に移動自在に設けられたスピンドルハウジング52と、スピンドルハウジング52に軸心回りに回転自在に設けられかつモータにより回転されるとともに先端に切削ブレード51が装着されるスピンドル53と、切削水ノズル54とを備える。
【0047】
切削ブレード51は、保持テーブル機構42で保持されたワーク1を切削するものであって、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。実施形態1において、切削ブレード51は、円環状の円形基台と、円形基台の外周縁に配設されてワーク1を切削する円環状の切り刃とを備える所謂ハブブレードである。切り刃は、ダイヤモンドやCBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒と、金属や樹脂等のボンド材(結合材)とからなり所定厚みに形成されている。なお、本発明では、切削ブレード51は、切り刃のみで構成された所謂ワッシャーブレードでもよい。
【0048】
スピンドル53は、モータにより軸心回りに回転することで、切削ブレード51を軸心回りに回転させる。なお、切削ユニット50の切削ブレード51及びスピンドル53の軸心は、Y軸方向と平行である。切削水ノズル54は、スピンドルハウジング52の先端に設けられ、切削ブレード51によるワーク1の切削中にワーク1及び切削ブレード51に切削水を供給するものである。
【0049】
上方カメラ70は、切削ユニット50と一体的に移動するように、切削ユニット50に固定されている。上方カメラ70は、保持テーブル機構42に保持されたワーク1を上方から撮像する撮像素子を複数備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。上方カメラ70は、保持テーブル機構42の保持部441に保持されたワーク1を撮像して、得た画像を制御ユニット100に出力する。
【0050】
また、加工装置30は、図6に示すように、保持テーブル機構42の保持部441の下方に配設され保持部441で保持されたワーク1の表面3を保持部441を介して撮像する撮像ユニット80を備える。撮像ユニット80は、保持テーブル機構42の保持部441に保持されたワーク1の表面3側を保持部441越しにワーク1の下方から撮像するものである。このために、保持部441で保持されたワーク1は、撮像ユニット80で開口431を通じて保持部441を介して撮像される。
【0051】
図6は、撮像ユニット80を保持ユニット40のY軸方向の隣りに示している。しかしながら、実際の加工装置30では、撮像ユニット80は、図8に示すように、保持テーブル機構42の保持部441の下方に配置されている。また、撮像ユニット80は、装置本体31に設けられた第2Y軸移動ユニット65によりY軸方向に移動自在に配置され、第2Y軸移動ユニット65によりY軸方向に移動される移動プレート66から立設した立設柱67に設けられた第2Z軸移動ユニット68によりZ軸方向に移動自在に配置されている。実施形態1では、撮像ユニット80は、第2Z軸移動ユニット68によりZ軸方向に移動自在な昇降部材に一端が取り付けられた水平延在部材69の他端に取り付けられている。
【0052】
第2Y軸移動ユニット65及び第2Z軸移動ユニット68は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ、移動プレート又は撮像ユニット80をY軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールとを備える。
【0053】
撮像ユニット80は、保持テーブル機構42に保持されたワーク1を保持部441越しに下方から撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。撮像ユニット80は、保持テーブル機構42に保持されたワーク1を撮像して、得た画像を制御ユニット100に出力する。
【0054】
また、加工装置30は、保持テーブル機構42のX軸方向の位置を検出するためX軸方向位置検出ユニット81(図6に示す)と、切削ユニット50のY軸方向の位置を検出するための図示しないY軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット50のZ軸方向の位置を検出するためのZ軸方向位置検出ユニットとを備える。X軸方向位置検出ユニット81及びY軸方向位置検出ユニットは、X軸方向、又はY軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。Z軸方向位置検出ユニットは、モータのパルスで切削ユニット50のZ軸方向の位置を検出する。X軸方向位置検出ユニット81、Y軸方向位置検出ユニット及びZ軸方向位置検出ユニットは、保持テーブル機構42のX軸方向、切削ユニット50のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット100に出力する。
【0055】
また、加工装置30は、撮像ユニット80のY軸方向の位置を検出する第2Y軸方向位置検出ユニット85(図6に示す)を備える。第2Y軸方向位置検出ユニット85は、Y軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。第2Y軸方向位置検出ユニット85は、撮像ユニット80のX軸方向、切削ユニット50のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット100に出力する。なお、各位置検出ユニット81,55が検出した各軸方向の保持テーブル機構42、切削ユニット50及び撮像ユニット80の位置は、加工装置30の予め定められた基準位置を基準として定められる。即ち、実施形態1に係る加工装置30は、予め定められた基準位置を基準として各位置が定められる。
【0056】
また、加工装置30は、切削前後のワーク1を複数枚収容するカセット90が載置されかつカセット90をZ軸方向に移動させるカセットエレベータ91と、切削後のワーク1を洗浄する洗浄ユニット92と、カセット90にワーク1を出し入れするとともにワーク1を搬送する図示しない搬送ユニットとを備える。
【0057】
制御ユニット100は、加工装置30の上述した各構成要素をそれぞれ制御して、ワーク1に対する加工動作を加工装置30に実施させるものである。なお、制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理装置が演算処理を実施して、加工装置30を制御するための制御信号を入出力インターフェース装置を介して加工装置30の上述した構成要素に出力する。
【0058】
また、加工装置30は、制御ユニット100に接続されかつ加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニットと、制御ユニット100に接続されかつオペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニットとに接続されている。実施形態1において、入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
【0059】
(ワーク保持ステップ)
図7は、図2に示された加工方法のワーク保持ステップを一部断面で示す側面図である。ワーク保持ステップ1003は、テープ平坦化ステップ1002を実施した後、保持テーブル44で平坦化されたテープ10の表面を介してワーク1を保持することでワーク1の裏面6を露出させるステップである。
【0060】
実施形態1において、ワーク保持ステップ1003では、加工装置30が、オペレータにより加工条件が制御ユニット100に登録され、テープ平坦化ステップ1002後でかつ切削加工前のワーク1を複数収容したカセット90がカセットエレベータ91に設置され、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると、加工動作即ちワーク保持ステップ1003を開始する。すると、加工装置30は、モータによりスピンドル53及び切削ブレード51を軸心回りに回転するとともに、切削ブレード51に切削水ノズル54から切削水を供給する。
【0061】
実施形態1において、ワーク保持ステップ1003では、加工装置30は、制御ユニット100が搬送ユニットを制御してカセット90からワーク1を1枚取り出し、搬入出領域に位置付けられた保持テーブル機構42の保持テーブル44の保持面443に載置する。実施形態1において、ワーク保持ステップ1003では、加工装置30は、図7に示すように、制御ユニット100が吸引源445を制御して、保持面443にテープ10を介してワーク1を吸引保持するとともに、真空吸引源を制御してフレーム固定部45のフレーム支持部451上にテープ10を介してフレーム11を吸引保持して、ワーク1の裏面6を上方に露出させる。
【0062】
すると、テープ平坦化ステップ1002において、ワーク1の表面3に貼着したテープ10の表面が平坦化されているので、テープ10が保持テーブル44の保持面443との間に隙間を生じることなく、密着する。
【0063】
(アライメントステップ)
図8は、図2に示された加工方法のアライメントステップを一部断面で示す側面図である。アライメントステップ1004は、ワーク保持ステップ1003を実施した後、ダイシングステップ1005を実施する前に、保持部441を介して撮像ユニット80でテープ10越しにワーク1の表面3を撮像し、分割予定ライン4に切削ブレード51を位置づけるステップである。
【0064】
実施形態1において、アライメントステップ1004では、加工装置30は、制御ユニット100がX軸移動ユニット61及び第2Y軸移動ユニット65を制御して、図8に示すように、保持テーブル機構42の保持テーブル44の保持部441に保持されたワーク1の下方に撮像ユニット80を位置付ける。加工装置30は、制御ユニット100が撮像ユニット80で保持部441及びテープ10越しに下方からワーク1を撮像し、ワーク1と切削ブレード51との位置合わせを行なうアライメントを遂行するための画像を取得する。実施形態1において、アライメントステップ1004では、加工装置30は、制御ユニット100が、撮像ユニット80が撮像して取得した画像から分割予定ライン4を検出し、アライメントを遂行して、ワーク1の分割予定ライン4に切削ブレード51を位置付ける。
【0065】
(ダイシングステップ)
図9は、図2に示された加工方法のダイシングステップを一部断面で示す側面図である。ダイシングステップ1005は、ワーク保持ステップ1003及びアライメントステップ1004を実施した後、ワーク1の裏面6側から分割予定ライン4に沿ってワーク1をダイシングするステップである。
【0066】
実施形態1において、ダイシングステップ1005では、加工装置30は、制御ユニット100がX軸移動ユニット61を制御して、保持テーブル機構42を加工領域まで移動する。実施形態1において、ダイシングステップ1005では、加工装置30は、図9に示すように、制御ユニット100が移動ユニット60及び切削ユニット50を制御して、保持テーブル機構42と切削ユニット50の切削ブレード51とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させ切削水を切削水ノズル54から供給しながら分割予定ライン4に切削ブレード51をテープ10に到達するまで切り込ませて、ワーク1を分割予定ライン4に沿ってダイシング(実施形態1では、切削)する。こうして、実施形態1において、ダイシングステップ1005では、切削ブレード51をテープ10に切り込ませるとともに分割予定ライン4に沿って切削ブレード51でワーク1を切削する。
【0067】
実施形態1において、ダイシングステップ1005では、加工装置30は、制御ユニット100が保持テーブル機構42で保持されたワーク1の全ての分割予定ライン4を切削すると、X軸移動ユニット61をして保持テーブル機構42を搬入出領域まで移動し、吸引源445及び真空吸引源を制御して、ワーク1及びフレーム11の吸引保持を停止する。実施形態1において、ダイシングステップ1005では、加工装置30は、制御ユニット100が搬送ユニットを制御してワーク1を洗浄ユニット92に搬送し、洗浄ユニット92で洗浄した後、カセット90に収容する。
【0068】
加工装置30は、カセット90内のワーク1に順にワーク保持ステップ1003、アライメントステップ1004及びダイシングステップ1005を実施する。加工装置30は、カセット90内の全てのワーク1をダインシングすると、即ちワーク保持ステップ1003、アライメントステップ1004及びダイシングステップ1005を施すと、加工動作を終了する。
【0069】
以上説明した実施形態1に係る加工方法は、テープ配設ステップ1001においてワーク1の表面3にテープ10を貼着した後、テープ平坦化ステップ1002においてテープ10の表面を平坦化する。このために、実施形態1に係る加工方法は、ワーク保持ステップ1003において、ワーク1の凹凸が形成された表面3に貼着されたテープ10が保持テーブル44の保持面443との間に隙間を生じることなく密着する。従って、実施形態1に係る加工方法は、ダイシングステップ1005において、切削ブレード51によりワーク1をダイシングする際に欠けやクラックの発生を抑制することができる。
【0070】
その結果、実施形態1に係る加工方法は、クラックやチッピングの発生を抑制しながらもワーク1をダイシングして、個々のデバイス5に分割することができるという効果を奏する。
【0071】
また、実施形態1に係る加工方法は、テープ平坦化ステップ1002においてテープ10の表面を平坦化して、ワーク保持ステップ1003においてワーク1の凹凸が形成された表面3に貼着されたテープ10が保持テーブル44の保持面443との間に隙間を生じることなく密着するので、アライメントステップ1004において撮像ユニット80でテープ10及び保持部441越しにワーク1の表面3を撮像する際に、視認性が低下することを抑制できるとともに鮮明な撮像画像を形成でき、切削ブレード51の高精度な位置づけが可能となるという効果を奏する。
【0072】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。なお、上記実施形態では、加工装置30は、加工ユニットがワーク1をダイシングする切削ユニット50であるが、本発明では、切削ユニット50に限定されることなく、レーザ発振器、集光レンズ等を備えて、ワーク1に対して吸収性又は透過性を有する波長のレーザビームを照射するレーザビーム照射ユニットでも良い。即ち、本発明では、加工装置30は、ワーク1をアブレーションしてダイシングするレーザ加工装置、又はワーク1に分割予定ライン4に沿って改質層を形成してダイシングするレーザ加工装置でも良い。
【符号の説明】
【0073】
1 ワーク
3 表面
4 分割予定ライン
6 裏面
10 テープ
44 保持テーブル
80 撮像ユニット
441 保持部
1001 テープ配設ステップ
1002 テープ平坦化ステップ
1003 ワーク保持ステップ
1004 アライメントステップ
1005 ダイシングステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9