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特開2024-122511画像表示装置、画像表示方法、プログラム、及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122511
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】画像表示装置、画像表示方法、プログラム、及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06T 11/80 20060101AFI20240902BHJP
   G06F 16/54 20190101ALI20240902BHJP
【FI】
G06T11/80 E
G06F16/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023030082
(22)【出願日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100148080
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】菅原 繭子
【テーマコード(参考)】
5B050
5B175
【Fターム(参考)】
5B050BA08
5B050BA15
5B050CA07
5B050DA10
5B050EA07
5B050EA12
5B050EA18
5B050EA19
5B050EA24
5B050FA02
5B050FA09
5B050GA08
5B175JC06
(57)【要約】
【課題】表示画面の遷移時に、新たに取得した画像の配置位置を把握することが可能な画像表示装置、画像表示方法、プログラム、及び記録媒体を提供する。
【解決手段】本発明の一つの実施形態に係る画像表示装置は、プロセッサを備えた画像表示装置であって、プロセッサは、第1画像を取得する取得処理と、第1画面を表示する第1表示処理と、第2画面を表示する第2表示処理と、第1画像を含む画像群が配置された第3画面を表示する第3表示処理と、を実行し、第1表示処理と第3表示処理との間に第2表示処理を実行し、第2表示処理は、第2画面において、画像群のうちの第1画像とは異なる第2画像を配置した第1演出と、第1演出後に、第1画像の表示形態を変化させながら、第1画像を第2画面内で移動させる第2演出と、第2演出後に、第1画像を所定の領域に配置させる第3演出とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えた画像表示装置であって、
前記プロセッサは、
第1画像を取得する取得処理と、
第1画面を表示する第1表示処理と、
第2画面を表示する第2表示処理と、
前記第1画像を含む画像群が配置された第3画面を表示する第3表示処理と、を実行し、
前記第1表示処理と前記第3表示処理との間に前記第2表示処理を実行し、
前記第2表示処理は、
前記第2画面において、前記画像群のうちの前記第1画像とは異なる第2画像を配置した第1演出と、
前記第1演出後に、前記第1画像の表示形態を変化させながら、前記第1画像を前記第2画面内で移動させる第2演出と、
前記第2演出後に、前記第1画像を所定の領域に配置させる第3演出とを含む、画像表示装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記第1表示処理の終了時に前記第1画面に表示される第3画像を、前記第2画面に表示する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記第1画面に表示される前記第3画像の表示位置及び表示形態の一方又は双方にて、前記第3画像を前記第2画面に表示する、請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記第3画像は、前記第1表示処理の終了時に表示される画像である、請求項2又は3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記第3画像は、前記第1画像を含む画像である、請求項4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記取得処理において、写真を撮影することにより得られる写真画像を前記第1画像として取得する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記第2演出の期間中、前記第2画面内に前記第1画像の全体を表示する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記第2表示処理に用いられる前記第1画像は、過去に前記第3画面に表示されたことがない未表示画像である、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
過去に前記第3画面に表示されたことがない未表示画像の数を判定する第1判定処理をさらに実行し、
前記未表示画像の数に関する第1設定値を設定し、
前記未表示画像の数が前記第1設定値よりも少ない場合には、全ての前記未表示画像を前記第1画像として前記第2表示処理を実行し、
前記未表示画像の数が前記第1設定値以上である場合には、前記第1設定値と同数の前記未表示画像を前記第1画像とし、残りの前記未表示画像を前記第2画像として前記第2表示処理を実行する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記第3表示処理において、前記第2画像の表示レイヤーの上方に前記第1画像の表示レイヤーが位置するように表示する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記第2表示処理における前記第1画像の数を判定する第2判定処理をさらに実行し、
前記第1画像の数に関する第2設定値を設定し、
前記第1画像の数が前記第2設定値よりも少ない場合、前記第2演出において、前記第2画面における第1領域内に前記第1画像を移動させ、
前記第1画像の数が前記第2設定値以上である場合、前記第2演出において、前記第2画面における前記第1領域よりも広い第2領域内に前記第1画像を移動させる、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記第3表示処理において、前記第3画面の中心に近いほど前記画像群の密度が高くなるように表示する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記第3演出の前記第2画面に表示される前記画像群の画像数を判定する第3判定処理をさらに実行し、
前記画像数に関する第3設定値を設定し、
前記画像数が前記第3設定値よりも少ない場合、前記第3演出における前記画像群の各々の画像の表示サイズを第1サイズで表示し、
前記画像数が前記第3設定値以上である場合、前記第3演出における前記画像群の各々の画像の表示サイズを前記第1サイズよりも大きい第2サイズで表示する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記第3演出において、近接した前記第1画像及び前記第2画像の少なくとも一方の配置位置を変化させる、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記第2演出において、前記第1画像の表示形状を前記第1画像の移動中に変化させる、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項16】
第1画像を取得する取得処理と、
第1画面を表示する第1表示処理と、
第2画面を表示する第2表示処理と、
前記第1画像を含む画像群が配置された第3画面を表示する第3表示処理と、をプロセッサにより実行し、
前記第1表示処理と前記第3表示処理との間に前記第2表示処理を実行し、
前記第2表示処理は、
前記第2画面において、前記画像群のうちの前記第1画像とは異なる第2画像を配置した第1演出と、
前記第1演出後に、前記第1画像の表示形態を変化させながら、前記第1画像を前記第2画面内で移動させる第2演出と、
前記第2演出後に、前記第1画像を所定の領域に配置させる第3演出とを含む、画像表示方法。
【請求項17】
請求項16に記載の画像表示方法に含まれる各処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項18】
コンピュータが読み取り可能な記録媒体であって、
請求項16に記載の画像表示方法に含まれる各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一つの実施形態は、画像表示装置、画像表示方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、属性情報に基づいてコンテンツが配置されたマップを有する検索画面で、ユーザが選択した選択領域を拡大表示した場合に、拡大表示後の検索画面におけるマップ上で、注目していたコンテンツをユーザが見失うおそれを低減することが可能なコンテンツ検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びにコンテンツ検索システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2018/021258号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような画像表示装置では、注目する画像は画像表示装置側で予め設定された既存の画像であり、遷移後の表示画面において、そのような画像をユーザが見失うおそれを低減する。一方で、上記のような画像表示装置では、注目する画像が、画像表示装置が新たに取得した画像であり、遷移前の画面に表示されていない場合、遷移後の表示画面において、そのような画像をユーザが見失うおそれを低減することはできない。
【0005】
本発明の一つの実施形態は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、表示画面の遷移時に、新たに取得した画像の配置位置を把握することが可能な画像表示装置、画像表示方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の一つの実施形態に係る画像表示装置は、プロセッサを備えた画像表示装置であって、プロセッサは、第1画像を取得する取得処理と、第1画面を表示する第1表示処理と、第2画面を表示する第2表示処理と、第1画像を含む画像群が配置された第3画面を表示する第3表示処理と、を実行し、第1表示処理と第3表示処理との間に第2表示処理を実行し、第2表示処理は、第2画面において、画像群のうちの第1画像とは異なる第2画像を配置した第1演出と、第1演出後に、第1画像の表示形態を変化させながら、第1画像を第2画面内で移動させる第2演出と、第2演出後に、第1画像を所定の領域に配置させる第3演出とを含むことを特徴とする。
【0007】
また、プロセッサは、第1表示処理の終了時に第1画面に表示される第3画像を、第2画面に表示してもよい。
【0008】
また、プロセッサは、第1画面に表示される第3画像の表示位置及び表示形態の一方又は双方にて、第3画像を第2画面に表示してもよい。
【0009】
第3画像は、第1表示処理の終了時に表示される画像であってもよい。
【0010】
第3画像は、第1画像を含む画像であってもよい。
【0011】
また、プロセッサは、取得処理において、写真を撮影することにより得られる写真画像を第1画像として取得してもよい。
【0012】
また、プロセッサは、第2演出の期間中、第2画面内に第1画像の全体を表示してもよい。
【0013】
また、第2表示処理に用いられる第1画像は、過去に第3画面に表示されたことがない未表示画像であってもよい。
【0014】
また、プロセッサは、過去に第3画面に表示されたことがない未表示画像の数を判定する第1判定処理をさらに実行してもよい。また、プロセッサは、未表示画像の数に関する第1設定値を設定してもよい。また、未表示画像の数が第1設定値よりも少ない場合には、全ての未表示画像を第1画像として第2表示処理を実行してもよい。また、未表示画像の数が第1設定値以上である場合には、第1設定値と同数の未表示画像を第1画像とし、残りの未表示画像を第2画像として第2表示処理を実行してもよい。
【0015】
また、プロセッサは、第3表示処理において、第2画像の表示レイヤーの上方に第1画像の表示レイヤーが位置するように表示してもよい。
【0016】
また、プロセッサは、第2表示処理における第1画像の数を判定する第2判定処理をさらに実行してもよい。また、プロセッサは、第1画像の数に関する第2設定値を設定してもよい。また、第1画像の数が第2設定値よりも少ない場合、第2演出において、第2画面における第1領域内に第1画像を移動させてもよい。また、第1画像の数が第2設定値以上である場合、第2演出において、第2画面における第1領域よりも広い第2領域内に第1画像を移動させてもよい。
【0017】
また、プロセッサは、第3表示処理において、第3画面の中心に近いほど画像群の密度が高くなるように表示してもよい。
【0018】
また、プロセッサは、第3演出の第2画面に表示される画像群の画像数を判定する第3判定処理をさらに実行してもよい。また、プロセッサは、画像数に関する第3設定値を設定してもよい。また、画像数が第3設定値よりも少ない場合、第3演出における画像群の各々の画像の表示サイズを第1サイズで表示してもよい。また、画像数が第3設定値以上である場合、第3演出における画像群の各々の画像の表示サイズを第1サイズよりも大きい第2サイズで表示してもよい。
【0019】
また、プロセッサは、第3演出において、近接した第1画像及び第2画像の少なくとも一方の配置位置を変化させてもよい。
【0020】
また、プロセッサは、第2演出において、第1画像の表示形状を第1画像の移動中に変化させてもよい。
【0021】
また、前述の課題を解決するため、本発明の一つの実施形態に係る画像表示方法は、第1画像を取得する取得処理と、第1画面を表示する第1表示処理と、第2画面を表示する第2表示処理と、第1画像を含む画像群が配置された第3画面を表示する第3表示処理と、をプロセッサにより実行し、第1表示処理と第3表示処理との間に第2表示処理を実行し、第2表示処理は、第2画面において、画像群のうちの第1画像とは異なる第2画像を配置した第1演出と、第1演出後に、第1画像の表示形態を変化させながら、第1画像を第2画面内で移動させる第2演出と、第2演出後に、第1画像を所定の領域に配置させる第3演出とを含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一つの実施形態によれば、上記の画像表示方法に含まれる各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが実現可能である。
【0023】
また、本発明の一つの実施形態によれば、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であって、上記の画像表示方法に含まれる各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体が実現可能である。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一つの実施形態によれば、表示画面の遷移時に、新たに取得した画像の配置位置を把握することが可能な画像表示装置、画像表示方法、プログラム、及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一つの実施形態に係る画像表示画面の遷移例についての概要を説明する第1の図である。
図2】本発明の一つの実施形態に係る画像表示画面の遷移例についての概要を説明する第2の図である。
図3】本発明の一つの実施形態に係る画像表示画面の遷移例についての概要を説明する第3の図である。
図4】本発明の一つの実施形態に係る画像表示装置を含む画像表示システムの構成例を示す図である。
図5】本発明の一つの実施形態に係る画像表示装置の機能についての説明図である。
図6】第3画面の一例を示す図である。
図7】第2画面の一例を示す図である。
図8】第2画面の一例を示す図である。
図9】第2画面の一例を示す図である。
図10】第2画面の一例を示す図である。
図11】本画像表示フローの手順を示す図である。
図12】ユーザ端末の画面に表示される画像の遷移の一例を示す図である。
図13】ユーザ端末の画面に表示される画像の遷移の一例を示す図である。
図14】ユーザ端末の画面に表示される画像の遷移の一例を示す図である。
図15】ユーザ端末の画面に表示される画像の遷移の一例を示す図である。
図16】ユーザ端末の画面に表示される画像の遷移の一例を示す図である。
図17】ユーザ端末の画面の一例を示す図である。
図18】ユーザ端末の画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の一つの具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、以下の実施形態から変更又は改良され得る。また、本発明には、その等価物が含まれる。
【0027】
本明細書において、「装置」という概念には、特定の機能を一台で発揮する単一の装置が含まれるとともに、分散して互いに独立して存在しつつ協働(連携)して特定の機能を発揮する複数の装置の組み合わせも含まれることとする。
【0028】
また、本明細書において、「画像」は、特に断る場合を除き、画像データであることとする。画像データとしては、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式のような非可逆圧縮の画像データ、並びに、GIF(Graphics Interchange Format)又はPNG(Portable Network Graphics)形式のような可逆圧縮の画像データ等が該当する。また、画像データには、ファイル名、撮影日時及び撮影場所等を示す付帯情報が含まれてもよい。
【0029】
また、本明細書において、「ユーザ」は、本発明に係る画像表示装置を利用するユーザである。画像表示装置を利用するとは、画像表示装置の機能を利用することであり、画像表示装置を直接操作することの他、画像表示装置の機能を、画像表示装置と通信可能な機器(例えば、ユーザ端末)を通じて利用することを含む。
【0030】
<<本発明の一つの実施形態の概要について>>
本発明の一つの実施形態に係る画像表示装置及び画像表示方法を用いて実施される画像表示(以下、本画像表示)について、図1~3を参照しながら説明する。
【0031】
本画像表示は、ユーザが過去に取得した画像を画像群として画面内に同時に表示し、その中で、ユーザが注目する画像を目立つように表示する演出、詳しくはアニメーション表示を行う。
本画像表示における具体的な演出例として、以下の3つの演出例について説明する。なお、本画像表示においてどの演出例が実施されるかについては、ユーザが自由に選択できてもよく、一定のルールに則って自動的に決められてもよい。
【0032】
(第1の演出例について)
図1を参照しつつ、本画像表示の第1の例について説明する。
図1は、ユーザ端末100に表示される画面の遷移を示しており、具体的には、第1画面1A(図1の左から1番目)から、第2画面2A(図1の左から2番目)、第3画面3A(図1の左から4番目)の順に遷移する。
【0033】
本画像表示が実施されるユーザ端末100は、ユーザが使用するコンピュータであって、具体的にはスマートフォン等のスマートデバイス、タブレット型端末、又はノート型PC(Personal Computer)等により構成されている。
【0034】
本画像表示において画面に表示される画像は、例えば、プリンタによってプリントされた写真を、撮影することにより得られる写真画像である。写真は、インスタントフィルムのような媒体に被写体の画像が現像されたものである。写真画像は、表面の画像と裏面の画像とを含んでいてもよい。表面の画像は、例えば、写真において被写体の画像が現像された面側の画像である。裏面の画像は、例えば、表面とは反対側、すなわち、被写体の画像が形成されていない面側の画像である。
なお、本画像表示において画面に表示される画像としては、上記の写真画像に限られず、例えば、現実空間において被写体又は風景を撮影して得られる一般的な撮影画像でもよい。あるいは、CG(Computer Graphics)技術等によって作成された仮想空間の一部を示す画像、又はその他の取得方法によって取得可能な画像等を、本画像表示において用いてもよい。
【0035】
本画像表示を利用するにあたり、ユーザは、まず、ユーザ端末100に予めインストールしておいた画像表示用のアプリケーションプログラム(以下、画像表示アプリ)を起動する。ユーザとして認証されると、ユーザ端末100の画面が第1画面1Aに切り替わる。第1画面1Aは、例えば、画像表示アプリの起動後の最初の画面、すなわちトップ画面である。第1画面1Aには、図1に示すように、第1画像P1が配置されている。
【0036】
第1画像P1は、例えば、ユーザ端末100に保存された画像群の中から選択される。画像群を構成する各々の画像は、過去にユーザが取得してユーザ端末100に保存した画像であり、例えば、過去にユーザが撮影した画像、又はインターネット等を通じてユーザが外部のWebサイトからダウンロードした画像等である。
第1画像P1は、例えば、過去に実施された本画像表示において使用されず、すなわち過去の本画像表示で表示されたことがない画像(つまり、後述する未表示画像)の中から選定される。この例において、第1画像P1は、ユーザ端末100に最後に保存された未表示画像、換言すると、画像群の中で保存日時が最も新しい未表示画像である。
【0037】
なお、第1画像P1は、ユーザ端末100に保存された未表示画像に限られない。例えば、後述する画像表示システムSが備えるデータベースサーバ11(図4参照)において、ユーザ情報と紐付けて保存された画像群の中から選択された画像を第1画像P1として用いてもよい。
【0038】
第1画面1Aにおいて、画面内の第1画像P1をユーザが選択すると、ユーザ端末100の画面が遷移し第1画面1Aから第2画面2A(図1の左から2番目)に切り替わる。この画面遷移においてアニメーションによる演出が実施される。より詳しくは、第1画面1Aに表示された第1画像P1と同じ第1画像P1、好ましくは第1画面1Aに表示された第1画像P1と同じ表示位置及び表示サイズの第1画像P1が、第2画面2Aに表示される。そして、第2画面2Aにおける第1画像P1以外の領域には、第1画像P1に比べて表示サイズが十分に小さい複数の第2画像P2がランダムに配置されて表示される。
「ランダム」とは、画像群を構成する各々の画像が不規則に配置されている状態を示す。
「第2画像P2」は、画像群のうちの第1画像P1を除く画像である。具体的には、第2画像P2としては、ユーザ端末100又はデータベースサーバ11に保存された画像のうち、過去に実施された本画像表示において使用された画像、及び、未表示画像のうちの第1画像P1を除く画像等が該当する。
【0039】
さらに演出が進んだ第2画面2A(図1の左から3番目)では、第1画像P1の表示サイズを縮小させながら、複数の第2画像P2が配置された配置領域に向かって第1画像P1が移動する。最終的には、第1画像P1は、複数の第2画像P2とともに配置領域にランダムに配置される。このとき、第1画像P1は、第2画像P2よりも上方の表示レイヤーに位置する。表示レイヤーは、画面に垂直な方向において規定される画像表示用の階層であり、ユーザにとっては、より上方のレイヤーに表示される画像であるほど、画面の法線方向においてより手前側に配置されているように認識される。
なお、「配置領域」とは、第1~第3画面の各々において画面の全域を意味し、以下の説明においても同様に定義する。
【0040】
以上のように、第2画面2Aでは、あたかも現実空間において、第2画面2Aの奥行方向(第2画面2Aに垂直な方向)に向けて第1画像P1を落下させたかのようなアニメーションの演出が行われる。このような演出は、第1画像P1の外形を変化させる公知の画像処理技術、詳しくはアニメーション表示用の画像処理技術を利用することにより実施される。この例では、第1画像P1の外形を矩形とし、第1画像P1の外形を矩形に維持したまま、その外形サイズを漸次縮小させている。
【0041】
その後、第2画面2Aによる演出が終了すると、ユーザ端末100の画面は、第1画像P1を含む画像群がランダムに配置された第3画面3A(図1の左から4番目)に遷移する。なお、図1に示す例では、第2画面2Aにおける演出の終了時点の画面と第3画面3Aとで、画像群の表示位置及び表示サイズは同じである。つまり、ユーザから見ると、第2画面2Aの演出終了時点の画面と第3画面3Aとが実質的に同一画面となっており、両画面の連続性(同一性)が確保されている。
【0042】
(第2の演出例について)
図2を参照しつつ、本画像表示の第2の演出例について説明する。
第2の演出例では、第1画面1B(図2の左から1番目)に、複数の第1画像P1が配置されている点で、前述した第1の演出例とは異なる。複数の第1画像P1の各々は、各表示レイヤーに配置される。
第2の演出例において、第1画像P1は、第1の演出例と同様、未表示画像から選定される。このとき、第1画像P1は、未表示画像のうち、最後に保存された画像を含む最新の複数の画像を取得することとする。複数の第1画像P1については、保存された日時が新しい第1画像P1であるほど、より上方の表示レイヤーに配置される。
【0043】
第1画面1Bにおいて、画面内に配置された複数の第1画像P1がユーザによって選択されると、ユーザ端末100の画面が第1画面1Bから遷移して第2画面2B(図2の左から2番目)に切り替わる。より詳しくは、第1画面1Bに表示された複数の第1画像P1と同じ複数の第1画像P1が、第2画面2Bに表示される。具体的には、第1画面1Bに表示された複数の第1画像P1と同じ表示位置及び表示サイズの複数の第1画像P1が、第2画面2Bに表示される。そして、第2画面2Bにおける複数の第1画像P1以外の領域には、複数の第1画像P1に比べて十分に表示サイズの小さい複数の第2画像P2がランダムに配置される。
【0044】
さらに演出が進んだ段階の第2画面2B(図2の左から3番目)では、複数の第1画像P1の各々の表示サイズを縮小させながら、第2画像P2の配置領域に向かって複数の第1画像P1の各々が移動する。最終的には、各第1画像P1は、第2画像P2とともに配置領域に配置される。なお、第2画面2Bを用いた演出の開始時点において、下方の表示レイヤーに位置する第1画像P1ほど配置領域に先に到達し、上方の表示レイヤーに位置する第1画像P1ほど配置領域に後に到達する。すなわち、最も上方の表示レイヤーに位置する第1画像P1は、配置領域に最後に到達することとなる。
以上のように、第2画面2Bでは、あたかも現実空間において、第2画面2Bの奥行方向(第2画面2Bに垂直な方向)に向けて、複数の第1画像P1を落下させたかのようなアニメーションの演出が行われる。
【0045】
その後、第2画面2Bによる演出が終了すると、ユーザ端末100の画面は、第2画面2Bから遷移し、複数の第1画像P1を含む画像群がランダムに配置された第3画面3B(図2の左から4番目)に切り替わる。なお、第2の演出例では、第2画面2Bにおける終了時点の画面と第3画面3Bとで、画像群の表示位置及び表示サイズは同じである。つまり、ユーザから見ると、演出終了時点での第2画面2Bと第3画面3Bとは、実質的に同一画面となっており、両画面の連続性(同一性)が確保されている。
【0046】
(第3の演出例について)
図3を参照しつつ、本画像表示の第3の演出例について説明する。
第3の演出例では、第1画像P1の取得方法が、これまでの演出例とは異なる。つまり、前述の演出例では、ユーザ端末100又はデータベースサーバ11に保存された画像群のうちの未表示画像の中から、第1画像P1を取得した。これに対して、第3の演出例では、例えばユーザ端末100に搭載されたカメラを用いて撮影した画像を未表示画像として取得する。そして、その未表示画像の中から第1画像P1を取得する。
【0047】
より詳しく説明すると、ユーザ端末100のカメラによって撮影を行っている間、第1画面1C(図3の左から1番目)には、ライブビュー画像が表示される。そして、ライブビュー画像の表示期間中に、第1画面1Cの下側に表示された撮影用のアイコンYをユーザが選択すると、その時点でライブビュー画像に写っている被写体が撮影され、その撮影画像を未表示画像として取得することができる。第1画面1Cには、撮影直後の未表示画像が一時的に表示されるが、一定時間経過後には未表示画像が非表示となる。その後、第1画面1Cには、再びライブビュー画像が表示され、ユーザ端末100の状態は、新たな未表示画像を撮影可能な状態となる。
【0048】
その後、第1画面1Cの下側に表示されたアイコンZをユーザが選択すると、ユーザ端末100の画面が第1画面1Cから遷移して第2画面2C(図2の左から2番目)に切り替わる。すなわち、取得した未表示画像が第1画像P1として表示され、第1の演出例の第2画面2Aと同様の演出が実施される。最終的には、第1画像P1を含む画像群がランダムに配置された不図示の第3画面に切り替わる。
【0049】
なお、第3の演出例では、第1画面1Cに表示された撮影用のアイコンYを複数回選択して撮影を繰り返し実施することにより、複数の未表示画像を取得することが可能である。そして、アイコンZをユーザが選択すると、ユーザ端末100の画面が第2画面に切り替わり、取得した複数の未表示画像が複数の第1画像P1として表示される。複数の第1画像P1については、第2の演出例における第2画面2Bと同様、保存された日時が新しい第1画像P1であるほど、より上方の表示レイヤーに配置される。
その後、第2の演出例と同様の演出が実施され、最終的に、ユーザ端末100の画面が、第2画面2Cから遷移して、第1画像P1を含む画像群がランダムに配置された不図示の第3画面に切り替わる。
【0050】
<<本発明の一つの実施形態に係る画像表示システムの構成例について>>
本発明の一つの実施形態に係る画像表示装置を含む画像表示システム(以下、「画像表示システムS」とする)の構成について、図4を参照しながら説明する。
画像表示システムSは、図4に示すように、画像表示装置10と、複数のユーザ端末100と、データベースサーバ11と、によって構成される。
【0051】
画像表示装置10は、コンピュータからなり、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、ワークステーション又はサーバコンピュータ等によって構成される。画像表示装置10は、1台のコンピュータによって構成されてもよく、あるいは並列分散された複数台のコンピュータによって構成されてもよい。また、画像表示装置10を構成するコンピュータがサーバコンピュータである場合、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータであってもよい。この場合、ユーザ端末100にて必要な情報を入力すると、上記のサーバコンピュータが入力情報に基づいて各種の処理(演算)を実施し、その演算結果がユーザ端末100側で出力される。つまり、画像表示装置10であるサーバコンピュータの機能をユーザ端末側で利用することができる。
【0052】
画像表示装置10を構成するコンピュータは、図4に示すように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インタフェース23、及び記憶装置24を有する。
【0053】
プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成される。
メモリ22は、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成される。
【0054】
通信用インタフェース23は、例えばネットワークインタフェースカード、又は通信インタフェースボード等によって構成されるとよい。画像表示装置10を構成するコンピュータは、通信用インタフェース23を介して、インターネット又はモバイル通信回線等に接続された他の機器と通信することが可能である。
【0055】
記憶装置24は、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成される。なお、記憶装置24は、画像表示装置10を構成するコンピュータ本体内に内蔵されてもよく、外付け形式でコンピュータ本体に取り付けてもよい。
【0056】
ユーザ端末100は、スマートフォン等のスマートデバイス、タブレット型端末、又はノート型PC(Personal Computer)等により構成されている。ユーザ端末100は、プロセッサ、メモリ、及び通信用インタフェースを備えている。ユーザ端末100には、前述したように、画像表示システムSを利用するための画像表示アプリが格納されている。ユーザは、画像表示システムSの利用に際して、所定のサイトから画像表示アプリをダウンロードし、ユーザ端末100にインストールする。
【0057】
データベースサーバ11は、例えば画像表示装置10を利用したサービスの運営会社、具体的には、本画像表示のサービスを提供する会社等によって用意されたクラウド型のサーバである。データベースサーバ11には、ユーザ情報と紐付けて保存された画像群が格納されている。本画像表示を利用するユーザは、画像表示アプリを通じて、データベースサーバ11に格納されている画像群の各画像を閲覧することができる。
なお、データベースサーバ11は、画像表示装置10の一部として構成されていてもよい。
【0058】
<<本発明の一つの実施形態に係る画像表示装置の機能について>>
次に、本発明の一つの実施形態に係る画像表示装置10の構成について機能面から改めて説明する。画像表示装置10は、図5に示すように、未表示画像取得部30、第1画像取得部31、第1表示処理部32、表示切替受付部33、第2表示処理部34、第3表示処理部35、第1判定処理部36、第2判定処理部37、及び、第3判定処理部38を有する。
これらの機能部は、画像表示装置10を構成するコンピュータが備えるハードウェア機器と、そのコンピュータに搭載されたプログラム(すなわち、ソフトウェア)との協働によって実現される。
以下、それぞれの機能部について説明する。
【0059】
(未表示画像取得部)
未表示画像取得部30は、ユーザ端末100又はデータベースサーバ11に保存された画像群から、未表示画像を取得する。
「未表示画像」は、前述したように、本画像表示に過去に使用されたことがない画像であり、より詳しくは、第3画面に過去に表示されたことがない画像を意味する。未表示画像取得部30は、画像群に含まれる各々の画像の付帯情報から、未表示画像であるか否かに関する情報及び保存日時を抽出し、保存日時と紐付けて未表示画像を取得する。
また、未表示画像取得部30は、上記の方法以外の方法、具体的には、前述した第3の演出例のように、ユーザ端末100のカメラを用いて新たに撮影することによって未表示画像を取得してもよい。
【0060】
(第1画像取得部)
第1画像取得部31は、第1画像P1を取得する取得処理を実行する。より詳しくは、未表示画像取得部30により取得された未表示画像に対して、後述する第1判定処理部36によって第1画像P1に関する判定がなされる。第1画像取得部31は、その判定結果に基づいて、第1画像P1を取得する。
【0061】
第1画像取得部31は、1つの第1画像P1を取得する場合には、未表示画像のうちの最後に保存された画像を取得することとなる。また、第1画像取得部31は、複数の第1画像P1を取得する場合には、最後に保存された未表示画像を含む最新の未表示画像のうち、後述する第1設定値以下の数を取得することとなる。
第1画像取得部31は、未表示画像取得部30が写真を撮影することによって未表示画像を取得した場合に、その未表示画像である写真画像を第1画像P1として取得する。
【0062】
(第1表示処理部)
第1表示処理部32は、第1画像P1の取得処理後に、第1画面を表示する第1表示処理を実行する。
第1画面は、図1及び2に示す第1画面1A,1Bのように、1又は複数の第1画像P1が配置された画面でもよい。あるいは、第1画面は、図3に示す第1画面1Cのように、撮影直後の時点では第1画像P1が一時的に表示されるが、撮影時点から一定時間が経過した後には第1画像P1が非表示となるような画面でもよい。
なお、第1表示処理部32は、第1又は第2の演出例においては、第1表示処理の終了時において、第1画面1A,1Bに第1画像P1(第3画像に相当)を表示する。すなわち、第3画像は、第1表示処理の終了時に表示される画像であり、第1画像P1を含む画像である。
【0063】
(表示切替受付部)
表示切替受付部33は、第1画面から第2画面に表示を切り替える指示を受け付ける。
より詳しくは、表示切替受付部33は、図1及び2に示す例では、第1画面1A,1Bに配置された第1画像P1をユーザが選択することにより、表示を切り替える指示を受け付ける。表示切替受付部33は、図3に示す例では、第1画面1Cの左下側に位置するアイコンZをユーザが選択することにより、前述の指示を受け付ける。
【0064】
(第2表示処理部)
第2表示処理部34は、第1表示処理後に第1画面を切り替えて、演出用の第2画面を表示する第2表示処理を実行する。換言すると、第2表示処理部34は、第1表示処理と第3表示処理との間に実行される。
詳しくは、第2表示処理部34は、第1演出、第2演出、及び、第3演出をそれぞれ実施する。以下、各々の演出について説明する。
【0065】
[第1演出]
第2表示処理部34は、第2画面において、画像群のうちの第1画像P1とは異なる第2画像P2を配置領域に配置する第1演出を実施する。より詳しくは、第2表示処理部34は、第2画像P2を配置領域にランダムに配置する。
第2画像P2としては、前述したように、ユーザ端末100又はデータベースサーバ11に保存された画像のうち、本画像表示に過去に使用された画像と、未表示画像のうちの第1画像P1を除く画像と、が該当する。
【0066】
また、第2表示処理部34は、第1演出において、第2画像P2の表示レイヤーの上方に、第1画像P1の表示レイヤーを配置する。第1画像P1は、第2画像P2の表示サイズよりも十分に大きい。すなわち、第2表示処理部34は、第1演出として、あたかも現実空間において、ランダムに配置された第2画像P2の上方位置に第1画像P1が位置するような演出を行う。換言すると、第1演出において、第1画像P1は、第2画面の奥行方向に向けて第1画像P1を落下させるアニメーションの開始位置に配置される。
【0067】
なお、第2表示処理部34は、第1画像P1が複数ある場合には、図2に示す第2画面2B(図2の左から2番目)のように、複数の第1画像P1の各々を各表示レイヤーに配置し、保存された日時が新しい第1画像P1ほど上方の表示レイヤーに配置する。
【0068】
第1演出に用いられる第1画像P1は、第2画面の配置領域に対して、いずれの位置に表示されてもよく、また、第2画像P2の表示サイズよりも大きいという条件を満たせば、いずれの表示サイズで表示してもよい。
【0069】
例えば、図3に示す例のように、第1画面から第2画面に遷移した際の互いの第1画像P1の表示位置及び表示サイズが異なる場合、第1演出に用いられる第1画像P1は、例えば本画像表示を実施する度に、表示位置及び表示サイズを適宜変更してもよい。
一方で、図1及び2に示す例のように、第1画面から第2画面に遷移する場合、第2演出に用いられる第1画像P1(第3画像に相当)は、第1画面における第1画像P1(第3画像に相当)と表示位置及び表示サイズと同じとするとよい。
【0070】
[第2演出]
第2表示処理部34は、第1演出後に、第1画像P1の表示形態を変化させながら、第1画像を第2画面内で移動させる第2演出を実施する。「表示形態を変化させながら」とは、後述するように、第1画像P1の表示サイズの変化、第1画像P1の回転角度の変化、及び、第1画像P1の表の画像と裏の画像との間での切替え等を意味する。第2表示処理部34は、例えば、第1演出後に、第1画像P1の表示サイズを縮小させながら、第1画像P1を第2画面における配置領域へ移動させる第2演出を実施する。第2表示処理部34は、前述したように、第1画像P1の外形を変化させる公知の画像処理技術、詳しくはアニメーション表示用の画像処理技術を利用することにより第2演出を実施する。
【0071】
図1に示す例を用いて、より具体的に説明すると、先ず、第2表示処理部34は、第2演出の開始時点において、第2画面2A(図1の左から2番目)に示すように、第1画像P1の外形を矩形として、所定の外形サイズで第1画像P1を表示する。次に、第2表示処理部34は、第2画面2A(図1の左から3番目)に示すように、第2演出の開始から終了まで(第2演出の期間中)、第1画像P1の外形を矩形に維持したまま、その外形サイズを縮小させていく。
【0072】
ここで、第2表示処理部34は、第2演出の期間中、第2画面2Aの奥行方向を回転軸とした際の、回転軸に対する第1画像P1の回転角度を変化させながら第1画像P1の外形サイズを縮小させてもよい。換言すると、図1に示すように、第2演出の開始時点の第1画像P1(図1の左から2番目)と、第2演出の進行途中の第1画像P1(図1の左から3番目)とは、互いに回転軸に対する角度が異なることとなる。
なお、第2表示処理部34は、第2演出の開始から終了まで、回転軸に対する第1画像P1の回転角度を一定に保ったまま、第1画像P1の外形サイズを縮小させてもよい。
【0073】
また、第2表示処理部34は、第2演出の期間中、第1画像P1を第2画面内で移動させながら、第1画像P1の外形サイズを縮小させてもよい。
第1画像P1を移動させる方向は、第2画面内の任意の方向であってもよいが、第2演出の終了時点の第2画面は、後述する第3演出の開始時点の第3画面(図1の左から3番目)と同じ画面となる。したがって、第2表示処理部34は、第3演出の開始時点の第1画像P1の配置位置に向けて、第2演出の期間中、第1画像P1を移動させることとなる。
なお、第2表示処理部34は、第2演出の期間中、第2演出の開始時点の第1画像P1の位置に第1画像P1を固定したまま、第1画像P1の外形サイズを縮小させてもよい。
【0074】
また、第2表示処理部34は、第2演出の期間中、第1画像P1の表の画像を表示しながら、第1画像P1の外形サイズを縮小させてもよい。表の画像とは、前述したように、例えば、写真画像の場合、写真の被写体像が現像された側の画像である。
【0075】
なお、上述の説明では、第2表示処理部34は、第2演出の期間中、第1画像P1の外形を矩形に維持するとしたが、これに限られず、例えば、第1画像P1の外形を矩形から平行四辺形等の他の形状に変形させながら、その外形サイズを縮小させてもよい。
この場合、第2演出として、第2画面の縦方向又は横方向に沿って往復しながら第1画像P1が比較的ゆっくりと落下するような演出が実施される。
【0076】
また、上述の説明では、第2表示処理部34は、第2演出の期間中、第1画像P1として表の画像を表示し続けることとしたが、これに限られず、例えば、第2演出の期間中、第1画像P1を表の画像と裏の画像との間で切り替えながら、第1画像P1の外形サイズを縮小させてもよい。
【0077】
また、図2に示すように、第2表示処理部34は、複数の第1画像P1を第2画面の配置領域に移動させてもよい。この場合、第2表示処理部34は、前述したように、下方の表示レイヤーに位置する第1画像P1ほど配置領域に先に到達し、上方の表示レイヤーに位置する第1画像P1ほど配置領域に後に到達するように表示する。すなわち、第2演出において、最も上方の表示レイヤーに位置する第1画像P1が配置領域に最後に到達するような演出が実施される。
【0078】
また、第2表示処理部34は、例えば、第2演出の期間中、第1画像P1を移動させる際の速度、すなわち、第1画像P1の表示サイズを縮小させる速度を変更してもよい。
【0079】
また、第2表示処理部34は、例えば、第2演出の期間中、第2画面内に第1画像P1の全体を表示してもよい。すなわち、第2表示処理部34は、第2演出の期間中、第2画面に収まるように、第1画像P1の外形を変化させる。
【0080】
[第3演出]
第2表示処理部34は、第2演出後に、第1画像P1を配置領域(所定の領域に相当)に配置させる第3演出を実施する。より詳しくは、第2表示処理部34は、配置領域に配置されている第2画像P2と同程度の表示サイズにて第1画像P1を配置領域に配置する。
また、第2表示処理部34は、第3演出において、第1画像P1の表示レイヤーが第2画像P2の表示レイヤーの上方に位置するように表示する。複数の第1画像P1の各々の表示レイヤーについては、第2演出の開始時点で上方に位置した第1画像P1の表示レイヤーほど、第3演出においても上方に位置する。
【0081】
また、第2表示処理部34は、第3演出において、近接した第1画像P1及び第2画像P2の少なくとも一方の配置位置を変化させてもよい。すなわち、あたかも現実空間において、落下した第1画像P1が第2画像P2に接触して、少なくとも一方の配置位置が配置領域に沿う方向に移動したかのような演出が行われる。
【0082】
また、第2表示処理部34は、画像群を構成する各々の画像の付帯情報から画像に表示された被写体に関する情報を取得し、その被写体情報に基づいて、第2画像P2が配置されている領域に、第2画像P2と類似する第1画像P1を移動させてもよい。
【0083】
(第3表示処理部)
第3表示処理部35は、第2表示処理後に、第1画像P1及び第2画像P2を含む画像群がランダムに配置された第3画面を表示する第3表示処理を実行する。第3画面に表示された第1画像P1の外形は、第2演出の開始時点の第1画像P1の外形の相似形をなし、具体的には、第2演出の開始時点の第1画像P1よりも外形の小さい矩形をなしている。
【0084】
第3表示処理部35は、第3表示処理において、第2画像P2の表示レイヤーの上方に第1画像P1の表示レイヤーが位置するように表示する。
また、図2に示すように、複数の第1画像P1を配置領域に配置する場合、第2演出の開始時点で上方に位置した第1画像P1の表示レイヤーのほど、配置領域においても上方に表示する。
【0085】
また、第3表示処理部35は、図6に示すように、第3画面3Dの中心Cに近いほど画像群の密度が高くなるように表示する。「画像群の密度」とは、画像群を構成する各々の画像の互いの距離を示しており、画像群の密度が高いほど画像同士の距離が近接する。
【0086】
また、第3画面に表示された第1画像P1は、第2演出の開始時点の第1画像P1と同じ側の面、すなわち、表の画像を表示している。すなわち、上述の説明では、第2演出の期間中、第1画像P1を表の画像と裏の画像との間で切り替えながら、第1画像P1の外形サイズを縮小させてもよいとしたが、第3画面に表示された第1画像P1は、第2演出の開始時点の第1画像P1と同じ表面を表示することとする。
【0087】
また、第3画面における画像群の配置位置については、データベースサーバ11に保存され、次回の本画像表示の際に再現されてもよい。あるいは、次回の本画像表示の際には、今回の第3画面における画像群の配置位置とは異なるように画像群を再配置してもよい。具体的には、画像表示アプリを起動する度に画像群を自動的に再配置させる機能、又は、ユーザが操作可能な再配置機能(シャッフル機能)を有してもよい。また、第3表示処理部35は、第3画面をユーザに操作させて、画像群の各々の画像の位置を微調整させる機能を有してもよい。
【0088】
(第1判定処理部)
第1判定処理部36は、過去に第3画面に表示されたことがない未表示画像の数を判定する第1判定処理を実行する。
より詳しくは、第1判定処理部36は、前述した未表示画像取得部30が取得した未表示画像の数に基づいて、第1画像P1及び第2画像P2の数を決定する。
【0089】
第1判定処理部36は、未表示画像の数に関する第1設定値を設定する。
第1判定処理部36は、未表示画像の数が第1設定値よりも少ない場合には、全ての未表示画像を第1画像P1として、前述した第2表示処理を実行する。この場合、第2画像P2は、未表示画像以外の画像、つまり、画像群のうち、本画像表示において過去に既に使用された画像となる。
「第1設定値」は、予め決められた設定値であってもよいし、ユーザが設定してもよい。予め決められた設定値とする場合、例えば、ユーザを楽しませる演出が可能な範囲、及び、画面が切り替わる前に注目していた画像を見失わない範囲に設定するとよい。
また、「第1設定値」は、画像群に含まれる未表示画像の数に応じて本画像表示を実施する度に設定されてもよいし、ユーザ端末100の情報処理能力に応じて設定されてもよい。
【0090】
一方で、第1判定処理部36は、未表示画像の数が第1設定値以上である場合には、第1設定値と同数の未表示画像を第1画像P1とし、残りの未表示画像を第2画像P2として第2表示処理を実行する。より具体的には、最後に保存された未表示画像を含む最新の未表示画像のうちの第1設定値と同数を第1画像P1とし、残りの未表示画像を第2画像P2とする。すなわち、第2画像P2は、本画像表示において過去に既に使用された画像、及び、第1画像P1を除く残りの未表示画像となる。
【0091】
(第2判定処理部)
第2判定処理部37は、第2表示処理における第1画像P1の数を判定する第2判定処理を実行する。
第2判定処理部37は、第1画像P1の数に関する第2設定値を設定する。
第2判定処理部37は、第1画像P1の数が第2設定値よりも少ない場合、図7に示すように、第2演出において、第2画面2Eにおける第1領域R1内に第1画像P1を移動させる。
なお、「第1領域R1」は、後述する第2領域R2との関係を規定するための基準となる領域として設定されている。
「第2設定値」は、予め決められた設定値であってもよいし、ユーザが設定してもよいし、画像群に含まれる未表示画像の数に応じて本画像表示を実施する度に設定されてもよいし、ユーザ端末100の情報処理能力に応じて設定されてもよい。
一方で、第2判定処理部37は、第1画像P1の数が第2設定値以上である場合、図8に示すように、第2演出において、第2画面2Fにおける第1領域R1よりも広い第2領域R2内に第1画像P1を移動させる。
【0092】
(第3判定処理部)
第3判定処理部38は、第3演出の第2画面に表示される画像群の画像数を判定する第3判定処理を実行する。
第3判定処理部38は、画像群の画像数に関する第3設定値を設定する。
第3判定処理部38は、画像数が第3設定値よりも少ない場合、図9に示す第2画面2Gのように、第3演出における画像群の各々の画像P3の表示サイズを第1サイズで表示する。
なお、「第1サイズ」は、後述する第2サイズとの関係を規定するための基準となるサイズとして設定されている。
一方で、第3判定処理部38は、画像数が第3設定値以上である場合、図10に示す第2画面2Hのように、第3演出における画像群の各々の画像P4の表示サイズを第1サイズよりも大きい第2サイズで表示する。
【0093】
<<本発明の一つの実施形態に係る画像表示フローについて>>
次に、上述した画像表示装置10を用いたデータ処理フローである本画像表示フローについて説明する。本画像表示フローは、本発明の画像表示方法を採用しており、図11に示す流れに沿って進行する。つまり、図11に図示のフロー中の各ステップは、本発明の画像表示方法を構成する各要素に該当する。
なお、図11に示すフローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加してもよい。
【0094】
本画像表示フローは、ユーザ端末100にインストールされた画像表示アプリが起動することを契機として開始される。
【0095】
先ず、プロセッサ21は、ユーザ端末100又はデータベースサーバ11に保存された画像群から、未表示画像を取得する(S001)。なお、プロセッサ21は、図3に示す例のように、撮影することにより未表示画像を取得してもよい。
【0096】
次に、プロセッサ21は、未表示画像の数を判定する第1判定処理を実行する(S002)。プロセッサ21は、未表示画像の数が第1設定値よりも少ない場合には、全ての未表示画像を第1画像P1として、後工程の第2表示処理を実行する。一方で、プロセッサ21は、未表示画像の数が第1設定値以上である場合には、第1設定値と同数の未表示画像を第1画像P1とし、残りの未表示画像を第2画像P2として、後工程の第2表示処理を実行する。より具体的には、プロセッサ21は、最後に保存された未表示画像を含む最新の未表示画像のうち、第1設定値と同数の未表示画像を第1画像P1とし、残りの未表示画像を第2画像P2とする。
【0097】
次に、プロセッサ21は、第1画像P1を取得する取得処理を実行する(S003)。具体的には、プロセッサ21は、1つの第1画像P1を取得する場合には、未表示画像のうちの最後に保存された画像を取得することとなる。一方で、プロセッサ21は、複数の第1画像P1を取得する場合には、最後に保存された未表示画像を含む最新の未表示画像のうち、第1設定値以下の数を取得することとなる。
【0098】
次に、プロセッサ21は、第1画像P1の取得処理後に、第1画面を表示する第1表示処理を実行する(S004)。「第1画面」は、図1及び2に示す第1画面1A,1Bのように、1又は複数の第1画像P1が配置された画面でもよいし、図3に示す第1画面1Cのように、撮影した際には第1画像P1が一時的に表示されるが、撮影後には第1画像P1が非表示となる画面でもよい。
【0099】
次に、プロセッサ21は、第2画面への切替えの指示を受け付ける(S005)。プロセッサ21は、第2画面への切替えの指示を受け付けると、第2画面への切替えに先立ち、必要な前処理(S006及びS007)を行う。
【0100】
プロセッサ21は、第2表示処理における第1画像P1の数を判定する第2判定処理を実行する(S006)。具体的には、プロセッサ21は、第1画像P1の数が第2設定値よりも少ない場合、後工程の第2演出において、第2画面2Eにおける第1領域R1内に第1画像P1を移動させる(図7参照)。一方で、プロセッサ21は、第1画像P1の数が第2設定値以上である場合、後工程の第2演出において、第2画面における第1領域R1よりも広い第2領域R2内に第1画像P1を移動させる(図8参照)。
【0101】
また、プロセッサ21は、第3演出の第2画面に表示される画像群の画像数を判定する第3判定処理を実行する(S007)。具体的には、図9に示すように、プロセッサ21は、画像数が第3設定値よりも少ない場合、後工程の第3演出における画像群の各々の画像P3の表示サイズを第1サイズで表示する。一方で、図10に示すように、プロセッサ21は、画像数が第3設定値以上である場合、後工程の第3演出における画像群の各々の画像P4の表示サイズを第1サイズよりも大きい第2サイズで表示する。
【0102】
必要な前処理(S006及びS007)が終了すると、プロセッサ21は、第1表示処理後に第1画面を切り替えて、演出用の第2画面を表示する第2表示処理を実行する(S008)。プロセッサ21は、第2表示処理として、第1演出、第2演出、及び、第3演出をそれぞれ実施する。
【0103】
まず、プロセッサ21は、第2画面において、画像群のうち、第1画像P1を除く第2画像P2を配置した第1演出を実施する(S009)。プロセッサ21は、第1演出において、第2画像P2の表示レイヤーの上方に、第1画像P1の表示レイヤーを表示する。
【0104】
プロセッサ21は、第1演出後に、第1画像P1の表示サイズを縮小させながら、第1画像P1を第2画面における配置領域へ移動させる第2演出を実施する(S010)。次に、プロセッサ21は、第2演出後に、第1画像P1を配置領域に配置させる第3演出を実施する(S011)。その後、第2表示処理後に、第1画像P1及び第2画像P2を含む画像群がランダムに配置された第3画面を表示する(S012)。
【0105】
以上までの一連の処理が終了した時点で本画像表示フローは終了する。また、本画像表示フローは、本画像表示が行われる度に繰り返し実施されることになる。
【0106】
<<本発明の一つの実施形態の有効性について>>
画像表示装置10によれば、表示画面の遷移時に、新たに取得した第1画像P1の配置位置を把握することができる。具体的には、画面が切り替わる前に注目していた第1画像P1を移動させる演出(特に第2演出)を行うことにより、ユーザは第1画像P1の配置位置を把握することができる。
【0107】
また、画像表示装置10によれば、画面を切り替える際に、第1~第3演出によって、あたかも現実空間において、画面の奥行方向に向けて第1画像P1を落下させたかのようなアニメーションの演出が行われるので、画面を切り替える際に、ユーザを楽しませることができる。
【0108】
より具体的には、第1演出において、ランダムに配置された第2画像P2に対して、その上方位置の第1画像P1が表示されることにより、これからどのような演出が実施されるかの期待感をユーザに与えることができる。
その後、第2演出において、ランダムに配置された第2画像P2に対して、第1画像P1の移動しながら縮小していく演出を見て、第1画像P1の挙動をユーザは楽しむことができる。
さらに、第3演出において、ランダムに配置された第2画像P2に対して第1画像P1が配置されることにより、第1画像P1及び第2画像P2を含む画像群としての一体感をユーザは楽しむことができる。
【0109】
また、プロセッサ21は、第1表示処理の終了時に第1画面に表示される第1画像P1(第3画像)を、第2画面に表示する。
これにより、第1画像P1の表示が画面の切り替え前後で継続されているかのような演出を行うことができ、画面が切り替わる前に注目していた第1画像P1の配置位置を容易に把握することができる。
【0110】
また、プロセッサ21は、第1画面に表示される第1画像P1(第3画像)の表示位置及び表示形態の一方又は双方にて、第1画像P1を第2画面に表示する。
これにより、第1画像P1の表示が画面間を通じて継続されているかのような演出をより効果的に行うことができ、画面が切り替わる前に注目していた第1画像P1の配置位置をさらに容易に把握することができる。
【0111】
また、第3画像は、第1表示処理の終了時に表示される画像であり、第1画像P1を含む画像である。
これにより、第1表示処理の終了時に表示される画像が、画面の切り替え前後で継続されているかのような演出を行うことができ、画面が切り替わる前に注目していた画像の配置位置を容易に把握することができる。
【0112】
また、プロセッサ21は、取得処理において、写真を撮影することにより得られる写真画像を第1画像P1として取得する。
これにより、写真画像を第1画像P1として第1~第3演出を実施することができるので、ユーザをさらに楽しませることができる。
【0113】
また、プロセッサ21は、第2演出の期間中、第2画面内に第1画像P1の全体を表示する。
これにより、注目していた画像を見失う可能性をより効果的に低減することができる。
【0114】
また、第2表示処理に用いられる第1画像P1は、過去に第3画面に表示されたことがない未表示画像である。
これにより、未表示画像の配置位置を適切に把握することできる。
【0115】
また、プロセッサ21は、過去に第3画面に表示されたことがない未表示画像の数を判定する第1判定処理をさらに実行する。また、プロセッサ21は、未表示画像の数に関する第1設定値を設定する。未表示画像の数が第1設定値よりも少ない場合には、全ての未表示画像を第1画像P1として第2表示処理を実行する。未表示画像の数が第1設定値以上である場合には、第1設定値と同数の未表示画像を第1画像P1とし、残りの未表示画像を第2画像P2として第2表示処理を実行する。
これにより、第2表示処理を実行する第1画像P1の数が設定されるので、画像表示装置10の計算処理の負荷を軽減することができる。また、未表示画像の数に応じて演出時間を適切な時間に設定することができる。
【0116】
また、プロセッサ21は、第3表示処理において、第2画像P2の表示レイヤーの上方に第2画像P2の表示レイヤーが位置するように表示する。
これにより、画像群のうちの取得日時が新しい画像ほど、第3画面において上位の表示レイヤーとして表示されるので、画像の取得順を容易に把握することができる。
【0117】
また、プロセッサ21は、第2演出において、複数の第1画像P1を第2画面における配置領域へ移動させるので、1つの第1画像P1の場合に比べて、ユーザをさらに楽しませることができる。
【0118】
また、プロセッサ21は、第2演出において、複数の第1画像P1のうち、下位に位置した第1画像P1ほど配置領域に先に移動させ、上位に位置した第1画像P1ほど配置領域に後に移動させる。
これにより、複数の第1画像P1の中でも、取得日時が新しい第1画像P1の配置位置を適切に把握することができる。
【0119】
また、プロセッサ21は、第2表示処理における第1画像P1の数を判定する第2判定処理を実行する。また、プロセッサ21は、第1画像P1の数に関する第2設定値を設定する。図7に示すように、第1画像P1の数が第2設定値よりも少ない場合、第2演出において、第2画面における第1領域R1内に第1画像P1を移動させる。一方で、図8に示すように、第1画像P1の数が第2設定値以上である場合、第2演出において、第2画面における第1領域R1よりも広い第2領域R2内に第1画像P1を移動させる。
これにより、第1画像P1の数に応じて、第2画面内に適切に第1画像P1を配置することができる。
【0120】
また、プロセッサ21は、第3表示処理において、図6に示すように、第3画面3Dの中心Cに近いほど画像群の密度が高くなるように表示する。
これにより、画像群をランダムに配置しつつ、画像群による一体感を演出することができる。
【0121】
また、プロセッサは、第3演出の第2画面に表示される画像群の画像数を判定する第3判定処理を実行する。また、プロセッサ21は、画像数に関する第3設定値を設定する。画像数が第3設定値よりも少ない場合、第3演出における画像群の各々の画像の表示サイズを第1サイズで表示する。一方で、画像数が第3設定値以上である場合、第3演出における画像群の各々の画像の表示サイズを第1サイズよりも大きい第2サイズで表示する。
これにより、各々の画像の表示内容を把握しつつ、画像群をランダムに配置した際の一体感を維持することができる。
【0122】
また、プロセッサ21は、第3演出において、近接した第1画像P1及び第2画像P2の少なくとも一方の配置位置を変化させる。
これにより、あたかも現実空間において、落下した第1画像P1が第2画像P2に接触して、少なくとも一方の配置位置が配置領域に沿う方向に移動したかのような演出が行われるので、ユーザを楽しませる演出を効果的に行うことができる。
【0123】
また、プロセッサ21は、第2演出において、第1画像P1の表示形状を第1画像P1の移動中に変化させる。
これにより、第2画面の縦方向又は横方向に沿って揺れながら第1画像P1が比較的ゆっくりと落下するような演出が実施されるので、ユーザを楽しませる演出を効果的に行うことができる。
【0124】
<<その他の実施形態について>>
上記の実施形態では、画像表示装置10はサーバコンピュータによって構成されるとしたが、これに限られず、例えば本発明の一つの実施形態の画像表示装置がユーザ端末によって構成されていてもよい。その場合、ネットワークNを介さずに、ユーザ端末により一連の処理が実行可能となる。
【0125】
上記の実施形態では、画像は静止画像であることを前提として説明していたが、これに限られず、表示内容が経時的に変化する動画像であってもよい。具体的には、図12~16に示すように、画像Rは各図の左側から順に漸次変化する動画像であってもよい。プロセッサは、公知の画像処理技術、具体的には、画像の濃淡を変化させるアニメーション技術を用いることにより、画像Rを変化させる。
【0126】
図12及び13に示す画像Rについて、より詳しく説明する。
最初に表示される画像R(図12及び13の左側から1番目)は、画像Rの周囲の縁よりも一回り小さい境界ラインが画像R内に表示される。境界ラインよりも内側の領域には、被写体が未だ写されていない画像部が表示され、境界ラインよりも外側の領域には、無地のフレーム部が表示される。
次に表示される画像R(図12及び13の左側から2番目)では、境界ラインよりも内側の領域には、被写体が配置された画像部が表示される。境界ラインよりも外側の領域には、直前に表示された画像Rと同様、無地のフレーム部が表示される。
次に表示される画像R(図12及び13の左側から3番目)では、境界ラインよりも内側の領域には、直前の画像部よりも濃度の濃い(透過度の低い)被写体が配置された画像部が表示される。境界ラインよりも外側の領域には、直前の画像と同様、無地のフレーム部が表示される。
次に表示される画像R(図12及び13の左側から4番目)では、境界ラインよりも内側の領域には、直前の画像部と同じ、被写体が配置された画像部が表示される。一方で、境界ラインよりも外側の領域には、絵柄(具体的には「手書きの文字」)が配置されたフレーム部が表示される。
次に表示される画像(図12及び13の左側から5番目)では、境界ラインよりも内側の領域には、直前の画像部と同じ、被写体が配置された画像部が表示される。一方で、境界ラインよりも外側の領域には、直前のフレーム部よりも濃度の濃い(透過度の低い)絵柄が配置されたフレーム部が表示される。
【0127】
以上までに説明したように、プロセッサは、画像R内の表示内容が経時的に変化する演出を実施するので、インスタントカメラによる写真画像の現像、つまり、写真画像がプリントされたプリント物の生成をアニメーション画像にて再現することができる。これにより、ユーザは、あたかもインスタントカメラで実際に撮影したかのような体験を得られることができる。さらに、本来であれば手書きで記載されるフレーム部の絵柄も経時的に表示が変化するため、全体として一体感を創出することが出来る。
なお、上記の例では、画像部が変更された後に、フレーム部が変更されるものとした。ただし、これに限られず、図14~16に示すように、フレーム部が変更された後に、画像部が変更されてもよく、画像部及びフレーム部のうち、いずれを先に変更するかは、例えば、ユーザからの入力に基づいて適宜設定することができる。
【0128】
また、画像表示装置は、図17及び18に示すように、ユーザ端末100の表示画面D1内に画像群を規則的に表示してもよい。「規則的」とは、一定のルールに基づいて複数の画像Rの各々の配置位置を決めることを意味する。例えば、図17及び18に示すように、複数の画像Rをマトリックス状(格子状)に配置する場合、あるいは、複数の画像Rを円形状、角形状、及び列状等の一定のルールに則って配置する場合等が「規則的」に該当する。
【0129】
本発明の画像表示装置が備えるプロセッサには、各種のプロセッサが含まれる。各種のプロセッサには、例えば、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUが含まれる。
また、各種のプロセッサには、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるPLD(Programmable Logic Device)が含まれる。
さらに、各種のプロセッサには、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理をさせるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0130】
また、本発明の画像表示装置が有する1つの処理部を、上述した各種のプロセッサのうちの1つによって構成してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ、例えば、複数のFPGAの組み合わせ、若しくは、FPGA及びCPUの組み合わせ等によって構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置が有する複数の機能部を、各種のプロセッサのうちの1つによって構成してもよいし、複数の機能部のうちの2以上をまとめて1つのプロセッサによって構成してもよい。
また、上述の実施形態のように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の機能部として機能する形態でもよい。
【0131】
また、例えば、SoC(System on Chip)等に代表されるように、本発明の画像表示装置における複数の機能部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態でもよい。また、上述した各種のプロセッサのハードウェア的な構成は、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(Circuitry)でもよい。
【符号の説明】
【0132】
1A,1B,1C 第1画面
2A,2B,2C,2E,2F,2G,2H 第2画面
3A,3B,3D 第3画面
10 画像表示装置
11 データベースサーバ
21 プロセッサ
22 メモリ
23 通信用インタフェース
24 記憶装置
30 未表示画像取得部
31 第1画像取得部
32 第1表示処理部
33 表示切替受付部
34 第2表示処理部
35 第3表示処理部
36 第1判定処理部
37 第2判定処理部
38 第3判定処理部
C 中心
D1 表示画面
N ネットワーク
P1 第1画像
P2 第2画像
P3,P4 画像
R 画像
R1 第1領域
R2 第2領域
S 画像表示システム
Y,Z アイコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
図15
図16
図17
図18