IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エスケーハイニックス株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024122858
(43)【公開日】2024-09-09
(54)【発明の名称】半導体装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 12/00 20230101AFI20240902BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240902BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20240902BHJP
【FI】
H10B12/00 671Z
H10B12/00 621A
H01L29/78 613B
H01L29/78 616V
H01L29/78 618B
H01L29/78 617T
H01L21/88 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】39
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023206555
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】10-2023-0026711
(32)【優先日】2023-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム イル ド
(72)【発明者】
【氏名】ヨ スン ミ
(72)【発明者】
【氏名】キム スン ボム
【テーマコード(参考)】
5F033
5F083
5F110
【Fターム(参考)】
5F033JJ04
5F033JJ19
5F033JJ33
5F033KK03
5F033KK04
5F033KK06
5F033KK07
5F033KK18
5F033KK19
5F033KK20
5F033KK21
5F033KK25
5F033KK32
5F033KK33
5F033KK34
5F033KK35
5F033MM04
5F033MM13
5F033MM21
5F033RR01
5F033RR03
5F033RR04
5F033RR06
5F033RR07
5F033VV10
5F033VV16
5F033XX00
5F083AD02
5F083AD21
5F083GA09
5F083GA10
5F083HA02
5F083JA02
5F083JA03
5F083JA06
5F083JA14
5F083JA32
5F083JA38
5F083JA39
5F083JA60
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA19
5F083LA12
5F083LA16
5F083LA19
5F083MA06
5F083MA16
5F083PR03
5F083PR05
5F083ZA28
5F110AA04
5F110BB06
5F110BB11
5F110DD05
5F110EE04
5F110EE14
5F110EE30
5F110EE45
5F110FF01
5F110FF02
5F110FF03
5F110GG01
5F110GG02
5F110GG03
5F110GG12
5F110GG13
5F110HJ01
5F110NN72
5F110QQ04
5F110QQ05
(57)【要約】
【課題】高集積化されたメモリセルを備えた半導体装置及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本技術に係る半導体装置は、下部構造物から離間し、前記下部構造物に平行な方向に沿って延びる水平層と、前記下部構造物に垂直な方向に沿って延びるものの、前記水平層の一側端に接続された垂直導電ラインと、前記水平層の他側端に接続されたデータ格納要素と、前記水平層を横断する方向に沿って延びた水平導電ラインとを備え、前記水平導電ラインは、高仕事関数電極と、前記データ格納要素に隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有する第1のベンディド-低仕事関数電極と、前記垂直導電ラインに隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有する第2のベンディド-低仕事関数電極とを備えることができる。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部構造物から離間し、前記下部構造物に平行な方向に沿って延びる水平層と、
前記下部構造物に垂直な方向に沿って延びるものの、前記水平層の一側端に接続された垂直導電ラインと、
前記水平層の他側端に接続されたデータ格納要素と、
前記水平層を横断する方向に沿って延びた水平導電ラインと、
を備え、
前記水平導電ラインは、
高仕事関数電極と、
前記垂直導電ラインに隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有するベンディド-低仕事関数電極と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記高仕事関数電極の上部面、下部面、及び一側面をカバーリングするカバードバリア層と、
前記高仕事関数電極の他側面と前記ベンディド-低仕事関数電極との間の垂直型バリア層と、
をさらに備える請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ベンディド-低仕事関数電極は、前記高仕事関数電極に対向する外側面及び前記垂直導電ラインに対向するベンディド内側面を備える請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ベンディド-低仕事関数電極の内側面に配置されたギャップフィル物質をさらに含む請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記低仕事関数電極の内側面に配置されたギャップフィル物質をさらに含む請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ベンディド-低仕事関数電極は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコンを含む請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記高仕事関数電極は、金属、金属窒化物、またはこれらの組み合わせを含む請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記水平層は、単結晶半導体物質、多結晶半導体物質、または酸化物半導体物質を含む請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記水平層は、
前記垂直導電ラインに接続された第1のドープド領域と、
前記データ格納要素に接続された第2のドープド領域と、
前記第1のドープド領域と前記第2のドープド領域との間のチャネルと、
を備える請求項1に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記水平導電ラインは、前記水平層を挟んで互いに対向するダブル構造の水平導電ラインを備える請求項1に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記データ格納要素は、キャパシタを備えるものの、前記キャパシタは、シリンダー型の第1の電極、第2の電極、及び前記第1の電極と第2の電極との間の誘電層を備える請求項1に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記水平層の上部面及び下部面を各々フリーカバーリングするゲート絶縁層をさらに備える請求項1に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記データ格納要素に隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有する追加ベンディド-低仕事関数電極をさらに備える請求項1に記載の半導体装置。
【請求項14】
下部構造物から離間し、前記下部構造物に平行な方向に沿って延びる水平層と、
前記下部構造物に垂直な方向に沿って延びるものの、前記水平層の一側端に接続された垂直導電ラインと、
前記水平層の他側端に接続されたデータ格納要素と、
前記水平層を横断する方向に沿って延びた水平導電ラインと、
を備え、
前記水平導電ラインは、
高仕事関数電極と、
前記データ格納要素に隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有する第1のベンディド-低仕事関数電極と、
前記垂直導電ラインに隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有する第2のベンディド-低仕事関数電極と、
を備える半導体装置。
【請求項15】
前記第1のベンディド-低仕事関数電極の内側面に配置された第1のバリア層と、
前記第1のベンディド-低仕事関数電極と前記高仕事関数電極との間の第2のバリア層と、
前記高仕事関数電極と第2のベンディド-低仕事関数電極との間の第3のバリア層と、
をさらに備える請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第2のバリア層は、前記高仕事関数電極を部分的にサラウンディングする請求項15に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記第2の低仕事関数電極の内側面に配置されたギャップフィル物質をさらに含む請求項14に記載の半導体装置。
【請求項18】
前記第1及び第2のベンディド-低仕事関数電極は、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有し、前記高仕事関数電極は、前記シリコンのミッドギャップ仕事関数より高い仕事関数を有する請求項14に記載の半導体装置。
【請求項19】
前記第1及び第2のベンディド-低仕事関数電極は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコンを含む請求項14に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記高仕事関数電極は、金属-ベース物質を含む請求項14に記載の半導体装置。
【請求項21】
前記高仕事関数電極は、金属、金属窒化物、またはこれらの組み合わせを含む請求項14に記載の半導体装置。
【請求項22】
前記高仕事関数電極は、前記第1及び第2のベンディド-低仕事関数電極より体積がさらに大きい請求項14に記載の半導体装置。
【請求項23】
前記高仕事関数電極、前記第1及び第2の低仕事関数電極の各々は、前記水平層と垂直にオーバーラップされる請求項14に記載の半導体装置。
【請求項24】
前記第1のベンディド-低仕事関数電極と第2のベンディド-低仕事関数電極とは、同一仕事関数を有する請求項14に記載の半導体装置。
【請求項25】
前記水平層は、前記高仕事関数電極、前記第1及び第2のベンディド-低仕事関数電極より薄い厚みを有する請求項14に記載の半導体装置。
【請求項26】
前記水平層は、単結晶半導体物質、多結晶半導体物質、または酸化物半導体物質を含む請求項14に記載の半導体装置。
【請求項27】
前記水平層は、
前記垂直導電ラインに接続された第1のドープド領域と、
前記データ格納要素に接続された第2のドープド領域と、
前記第1のドープド領域と前記第2のドープド領域との間のチャネルと、
を備える請求項14に記載の半導体装置。
【請求項28】
前記水平導電ラインは、前記水平層を挟んで互いに対向するダブル構造の水平導電ラインを備える請求項14に記載の半導体装置。
【請求項29】
前記データ格納要素は、キャパシタを備えるものの、前記キャパシタは、シリンダー型の第1の電極、第2の電極、及び前記第1の電極と第2の電極との間の誘電層を備える請求項14に記載の半導体装置。
【請求項30】
前記第1のベンディド-低仕事関数電極は、前記高仕事関数電極に対向する第1の内側面及び前記データ格納要素に対向する第1の外側面を備え、
前記第2のベンディド-低仕事関数電極は、前記高仕事関数電極に対向する第2の外側面及び前記垂直導電ラインに対向する第2の内側面を備える請求項14に記載の半導体装置。
【請求項31】
前記第1のベンディド-低仕事関数電極は、前記高仕事関数電極に対向する第1の外側面及び前記データ格納要素に対向する第1の内側面を備え、
前記第2のベンディド-低仕事関数電極は、前記高仕事関数電極に対向する第2の外側面及び前記垂直導電ラインに対向する第2の内側面を備える請求項14に記載の半導体装置。
【請求項32】
前記第1のベンディド-低仕事関数電極の第1の内側面及び第2のベンディド-低仕事関数電極の第2の内側面のそれぞれの内部に配置されたギャップフィル物質をさらに含む請求項31に記載の半導体装置。
【請求項33】
前記水平層の上部面及び下部面を各々フリーカバーリングするゲート絶縁層をさらに備える請求項14に記載の半導体装置。
【請求項34】
下部構造物上部に絶縁層、第1の犠牲層、半導体層、及び第2の犠牲層が交互に積層されたスタックボディを形成するステップと、
前記スタックボディをエッチングして垂直オープニングを形成するステップと、
前記垂直オープニングから前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層をリセスさせて水平型リセスを形成するステップと、
前記水平型リセス内に互いに異なる仕事関数電極の組み合わせを含む水平導電ラインを形成するステップと、
前記垂直オープニングに垂直導電ラインを形成するステップと、
を含み、
前記水平導電ラインを形成するステップは、
第1のベンディド-低仕事関数電極を形成するステップと、
前記第1のベンディド-低仕事関数電極の側面上に高仕事関数電極を形成するステップと、
前記高仕事関数電極の側面上に前記垂直導電ラインに対向する第2のベンディド-低仕事関数電極を形成するステップと、
を含む半導体装置の製造方法。
【請求項35】
前記第1のベンディド-低仕事関数電極の内側面に第1のバリア層を形成するステップと、
前記高仕事関数電極と第1のベンディド-低仕事関数電極との間に第2のバリア層を形成するステップと、
前記高仕事関数電極と第2のベンディド-低仕事関数電極との間に第3のバリア層を形成するステップと、
をさらに含む請求項34に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項36】
前記第2のバリア層は、前記高仕事関数電極の一部分をカバーリングする請求項35に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項37】
前記第1及び第2のベンディド-低仕事関数電極の各々は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコンを含む請求項34に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項38】
前記高仕事関数電極は、金属-ベース物質を含む請求項34に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項39】
前記水平導電ラインを形成するステップ後に、
前記水平層の他側端に接続されるデータ格納要素を形成するステップをさらに含む請求項34に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、より詳細には、3次元メモリセルを備える半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メモリ装置の大容量化と微細化に対応するために、複数のメモリセル(memory cell)が積層された3次元メモリ装置(3D Memory device)を提供するための技術が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施形態等は、高集積化されたメモリセルを備えた半導体装置及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態に係る半導体装置は、下部構造物から離間し、前記下部構造物に平行な方向に沿って延びる水平層と、前記下部構造物に垂直な方向に沿って延びるものの、前記水平層の一側端に接続された垂直導電ラインと、前記水平層の他側端に接続されたデータ格納要素と、前記水平層を横断する方向に沿って延びた水平導電ラインとを備え、前記水平導電ラインは、高仕事関数電極と、前記データ格納要素に隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有する第1のベンディド-低仕事関数電極と、前記垂直導電ラインに隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有する第2のベンディド-低仕事関数電極とを備えることができる。
【0005】
本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法は、下部構造物上部に絶縁層、第1の犠牲層、半導体層、及び第2の犠牲層が交互に積層されたスタックボディを形成するステップと、前記スタックボディをエッチングして垂直オープニングを形成するステップと、前記垂直オープニングから前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層をリセスさせて水平型リセスを形成するステップと、前記水平型リセス内に互いに異なる仕事関数電極の組み合わせを含む水平導電ラインを形成するステップと、前記垂直オープニングに垂直導電ラインを形成するステップとを含み、前記水平導電ラインを形成するステップは、第1のベンディド-低仕事関数電極を形成するステップと、前記第1のベンディド-低仕事関数電極の側面上に高仕事関数電極を形成するステップと、前記高仕事関数電極の側面上に前記垂直導電ラインに対向する第2のベンディド-低仕事関数電極を形成するステップとを含むことができる。
【0006】
本発明の実施形態に係る半導体装置は、下部構造物から離間し、前記下部構造物に平行な方向に沿って延びる水平層と、前記下部構造物に垂直な方向に沿って延びるものの、前記水平層の一側端に接続された垂直導電ラインと、前記水平層の他側端に接続されたデータ格納要素と、前記水平層を横断する方向に沿って延びた水平導電ラインとを備え、前記水平導電ラインは、高仕事関数電極と、前記垂直導電ラインに隣接するものの、前記高仕事関数電極より低い仕事関数を有するベンディド-低仕事関数電極とを備えることができる。
【発明の効果】
【0007】
本技術は、トリプル電極構造のワードラインを形成することで、メモリセルの高集積化を実現できる。
【0008】
本技術は、トリプル電極構造のワードラインを形成することで、漏れ電流を改善でき、これにより、リフレッシュ特性を確保して、低い電力消費で低電力化が可能である。
【0009】
本技術は、高集積化のためのチャネル厚み減少の際に発生する電界増加に相対的に有利であって、高い積層数実現を介しての高集積化に有利である。
【0010】
本技術は、高仕事関数電極と低仕事関数電極との間にバリア層を形成するので、ワードラインの電気的特性を改善できる。
【0011】
本技術は、3次元メモリセルの低電力化及び高集積化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】一実施形態に係るメモリセルの概略的な斜視図である。
図1B図1Aのメモリセルの概略的な断面図である。
図1C】第1の仕事関数電極の詳細図である。
図1D】第3の仕事関数電極の詳細図である。
図2A】半導体装置の概略的な平面図である。
図2B図2AのA-A’線に沿った断面図である。
図3】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図4】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図5】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図6】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図7】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図8】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図9】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図10】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図11】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図12】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図13】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図14】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図15】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図16】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図17】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図18】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図19】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図20】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図21】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図22】他の実施形態に係るメモリセルの概略的な断面図である。
図23】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図24】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図25】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図26】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図27】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図28】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図29】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図30】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図31】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図32】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図33】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図34】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図35】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図36】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図37】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図38】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図39】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図40】実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
図41】他の実施形態に係るメモリセルの概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書において記載する実施形態等は、本発明の理想的な概略図である断面図、平面図、及びブロック図を参考して説明されるであろう。したがって、製造技術及び/又は許容誤差等により例示図の形態が変形され得る。したがって、本発明の実施形態等は、図示された特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含むものである。したがって、図面において例示された領域は、概略的な属性を有し、図面において例示された領域の形状は、素子の領域の特定形態を例示するためのものであり、発明の範疇を制限するためのものではない。
【0014】
後述する実施形態は、メモリセルを垂直に積層してメモリセル密度(memory cell density)を高め、寄生キャパシタンスを減少させることができる。
【0015】
後述する実施形態等は、3次元メモリセル(three-dimensional memory cell)に関するものであって、水平導電ライン(ワードラインまたはゲート電極)が低仕事関数電極と高仕事関数電極とを備えることができる。低仕事関数電極は、データ格納要素(例、キャパシタ)及び垂直導電ライン(または、ビットライン)に隣接することができ、高仕事関数電極は、水平層のチャネルにオーバーラップされることができる。
【0016】
低仕事関数電極の低い仕事関数により、水平導電ラインとデータ格納要素との間に低い電界が形成されて、漏れ電流を改善できる。
【0017】
高仕事関数電極の高い仕事関数により、スイッチング要素の高い閾値電圧を形成できるだけでなく、低い電界形成により、メモリセルの高さを下げることができ、集積度の側面でも有利である。
【0018】
図1Aは、一実施形態に係るメモリセルの概略的な斜視図である。図1Bは、図1Aのメモリセルの概略的な断面図である。図1Cは、第1の仕事関数電極の詳細図である。図1Dは、第3の仕事関数電極の詳細図である。
【0019】
図1A及び図1Bに示すように、メモリセルMCは、垂直導電ラインBL、スイッチング要素TR、及びデータ格納要素CAPを備えることができる。スイッチング要素TRは、水平層HL、ゲート絶縁層GD、及び水平導電ラインDWLを備えることができる。データ格納要素CAPは、キャパシタのようなメモリ要素を備えることができる。垂直導電ラインBLは、ビットラインを備えることができる。水平導電ラインDWLは、ワードラインを備えることができ、水平層HLは、活性層を備えることができる。データ格納要素CAPは、第1の電極SN、誘電層DE、及び第2の電極PNを備えることができる。スイッチング要素TRは、トランジスタを備えることができ、この場合、水平導電ラインDWLは、ゲート電極の役割を果たすことができる。スイッチング要素TRは、アクセス要素または選択要素と称することもできる。
【0020】
垂直導電ラインBLは、第1の方向D1に沿って垂直に延びることができる。水平層HLは、第1の方向D1と交差する第2の方向D2に沿って延びることができる。水平導電ラインDWLは、第1の方向D1及び第2の方向D2と交差する第3の方向D3に沿って延びることができる。
【0021】
垂直導電ラインBLは、第1の方向D1に沿って垂直に配向(vertically oriented)されることができる。垂直導電ラインBLは、垂直配向ビットライン(vertically-oriented bit line)、垂直延長ビットライン(vertically-extented bit line)、またはピラー型ビットライン(pillar-shape bit line)と称することができる。垂直導電ラインBLは、導電物質を含むことができる。垂直導電ラインBLは、シリコン-ベース物質(Silicon-base material)、金属-ベース物質(Metal-base material)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。垂直導電ラインBLは、ポリシリコン、金属、金属窒化物、金属シリサイド、またはこれらの組み合わせを含むことができる。垂直導電ラインBLは、ポリシリコン、チタニウム窒化物、タングステン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、垂直導電ラインBLは、N型不純物がドーピングされたポリシリコンまたはチタニウム窒化物(TiN)を含むことができる。垂直導電ラインBLは、チタニウム窒化物及びタングステンのスタック(TiN/W)を含むことができる。
【0022】
スイッチング要素TRは、トランジスタを備えることができ、したがって、水平導電ラインDWLは、水平ゲートラインまたは水平ワードラインと称することができる。水平導電ラインDWLにおいて、第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2とは、互いに同じ電位を有することができる。例えば、第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2とが1つの対をなして1つのメモリセルMCに接続(Coupled)されることができる。第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2とには、同じ駆動電圧が印加され得る。
【0023】
水平導電ラインDWLは、第3の方向D3に沿って長く延びることができ、水平層HLは、第2の方向D2に沿って延びることができる。水平層HLは、垂直導電ラインBLから水平的に配列されることができる。水平導電ラインDWLは、ダブル構造(Double structure)であることができる。例えば、水平導電ラインDWLは、水平層HLを挟んで互いに対向する第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2を備えることができる。水平層HLの上部表面及び下部表面上にゲート絶縁層GDが形成され得る。水平層HLの上部に第1の水平導電ラインWL1が位置しうるし、水平層HLの下部に第2の水平導電ラインWL2が位置しうる。水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2との対(Pair)を備えることができる。
【0024】
水平層HLは、第2の方向D2に沿って延びることができる。水平層HLは、半導体物質を含むことができる。例えば、水平層HLは、ポリシリコン、単結晶シリコン、ゲルマニウム、またはシリコン-ゲルマニウムを含むことができる。他の実施形態において、水平層HLは、酸化物半導体物質を含むことができる。例えば、酸化物半導体物質は、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)を含むことができる。
【0025】
水平層HLの上部面と下部面とは、フラット表面(Flat-surface)を有することができる。すなわち、水平層HLの上部面と下部面とは、第2の方向D2に沿って互いに平行であることができる。
【0026】
水平層HLは、チャネル(channel)CH、チャネルCHと垂直導電ラインBLとの間の第1のドープド領域SR、及びチャネルCHとデータ格納要素CAPとの間の第2のドープド領域DRを備えることができる。水平層HLが酸化物半導体物質である場合、チャネルCHは、酸化物半導体物質からなることができ、第1及び第2のドープド領域SR、DRは、省略されることができる。水平層HLは、活性層(active layer)またはシン-ボディ(thin-body)と称することもできる。
【0027】
第1のドープド領域SRと第2のドープド領域DRとには、互いに同じ導電型の不純物がドーピングされ得る。第1のドープド領域SRと第2のドープド領域DRとには、N型不純物がドーピングされるか、P型不純物がドーピングされ得る。第1のドープド領域SR及び第2のドープド領域DRは、アセニック(Arsenic、As)、ホスホラス(Phosphorus、P)、ボロン(Boron、B)、インジウム(Indium、In)、及びこれらの組み合わせから選択された少なくともいずれか1つの不純物を含むことができる。第1のドープド領域SRは、垂直導電ラインBLに接続されることができ、第2のドープド領域DRは、データ格納要素CAPの第1の電極SNに接続されることができる。
【0028】
ゲート絶縁層GDは、シリコン酸化物(silicon oxide)、シリコン窒化物(silicon nitride)、金属酸化物、金属酸化窒化物、金属シリケート、高誘電率物質(high-k material)、強誘電体物質(ferroelectric material)、反強誘電体物質(anti-ferroelectric material)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。ゲート絶縁層GDは、SiO、Si、HfO、Al、ZrO、AlON、HfON、HfSiO、HfSiON、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0029】
水平導電ラインDWLは、金属(metal)、金属混合物(metal mixture)、金属合金(metal alloy)、または半導体物質を含むことができる。水平導電ラインDWLは、チタニウム窒化物、タングステン、モリブデン、ルテニウム、ポリシリコン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、水平導電ラインDWLは、チタニウム窒化物とタングステンとが順次積層されたTiN/Wスタックを含むことができる。水平導電ラインDWLは、N型仕事関数物質またはP型仕事関数物質を含むことができる。N型仕事関数物質は、4.5eV以下の低仕事関数(Low workfunction)を有することができ、P型仕事関数物質は、4.5eV以上の高仕事関数(High workfunction)を有することができる。
【0030】
第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第1の水平電極G10、第2の水平電極G20、及び第3の水平電極G30を備えることができる。第1の水平電極G10は、第1の仕事関数電極G1及び第1のバリア層G1Lを備えることができ、第2の水平電極G20は、第2の仕事関数電極G2及び第2のバリア層G2Lを備えることができ、第3の水平電極G30は、第3の仕事関数電極G3及び第3のバリア層G3Lを備えることができる。
【0031】
第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3を備えることができる。第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、第2の方向D2に沿って水平に位置することができる。第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、互いに直接接触しながら互いに平行であることができる。第3の仕事関数電極G3は、垂直導電ラインBLに隣接することができ、第1の仕事関数電極G1は、データ格納要素CAPに隣接することができる。第2の仕事関数電極G2は、第1の仕事関数電極G1と第3の仕事関数電極G3との間に配置されることができる。水平層HLは、第1、第2、及び第3の仕事関数電極G1、G2、G3より薄い厚みを有することができる。
【0032】
第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、チタニウム窒化物、タングステン、モリブデン、ルテニウム、ポリシリコン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0033】
第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、互いに異なる仕事関数物質で形成される。第2の仕事関数電極G2は、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3より仕事関数が高いことができる。第2の仕事関数電極G2は、高仕事関数物質(High workfunction material)を含むことができる。第2の仕事関数電極G2は、シリコンのミッドギャップ仕事関数(Mid-gap Workfunction)より高い仕事関数を有することができる。第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、低仕事関数物質(Low workfunction material)を含むことができる。第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有することができる。付け加えると、高仕事関数物質は、4.5eVより高い仕事関数を有し、低仕事関数物質は、4.5eVより低い仕事関数を有することができる。第2の仕事関数電極G2は、金属-ベース物質を含むことができ、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、半導体物質を含むことができる。
【0034】
第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコン(N-type dopant doped polysilicon)を含むことができる。第2の仕事関数電極G2は、金属、金属窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第2の仕事関数電極G2は、タングステン、チタニウム窒化物、モリブデン、ルテニウム、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第1及び第3の仕事関数電極G1、G3と第2の仕事関数電極G2との間にバリア物質がさらに形成されることができる。
【0035】
本実施形態において、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第2の方向D2に沿って第3の仕事関数電極G3-第2の仕事関数電極G2-第1の仕事関数電極G1の順に水平に配置されることができる。第2の仕事関数電極G2が金属を含み、第1の仕事関数電極G1及び第3の仕事関数電極G3はポリシリコンを含むことができる。
【0036】
水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第2の方向D2に沿って水平に配置されるPMP(Poly Si-Metal-Poly Si)構造であることができる。PMP構造において、第2の仕事関数電極G2は、金属-ベース物質であることができ、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコン(N-type dopant doped polysilicon)であることができる。N型ドーパントは、リンまたはヒ素を含むことができる。
【0037】
第1の仕事関数電極G1の内部に第1のバリア層G1Lが位置しうる。第1の仕事関数電極G1と第2の仕事関数電極G2との間に第2のバリア層G2Lが位置しうる。第2の仕事関数電極G2と第3の仕事関数電極G3との間に第3のバリア層G3Lが位置しうる。第1、第2、及び第3のバリア層G1L、G2L、G3Lは、相互電気的に接続されることができる。
【0038】
第1、第2、及び第3のバリア層G1L、G2L、G3Lは、チタニウム窒化物、タンタル窒化物、タングステン窒化物、またはモリブデン窒化物を含むことができる。第2のバリア層G2Lは、第2の仕事関数電極G2の一部分をサラウンディングすることができる。第1の仕事関数電極G1は、第1のバリア層G1Lの一部分をサラウンディングすることができる。第1のバリア層G1Lは、第1の仕事関数電極G1の内側面に満たされた突出部形状であることができる。
【0039】
第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、ベンディド形状(Bended shape)またはコップ形状であることができる。
【0040】
図1B及び図1Cに示すように、第1の仕事電極G1は、複数の内側面G1Aと複数の外側面G1Bとを備えることができる。第1の仕事関数電極G1の内側面G1Aは、第1のバリア層G1Lをカバーリングすることができ、第1の仕事電極G1の外側面G1B一部は、第1の電極SNに接触することができる。
【0041】
図1B及び図1Dに示すように、第3の仕事電極G3は、複数の内側面G3Aと複数の外側面G3Bとを備えることができる。第3の仕事関数電極G3の内側面G3Aは、ギャップフィル物質GFをカバーリングすることができ、第3の仕事電極G3の外側面G3B一部は、第3のバリア層G3Lに接触することができる。第3のバリア層G3Lは、第3の仕事関数電極G3の外側面一部をカバーリングするベンディド形状またはコップ形状であることができる。
【0042】
第2の仕事関数電極G2は、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3より体積(Volume)がさらに大きいことができ、これにより、水平導電ラインDWLは、低い抵抗を有することができる。第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の第1の仕事関数電極G1は、水平層HLを挟んで第1の方向D1に沿って垂直にオーバーラップされることができる。第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の第2及び第3の仕事関数電極G2、G3は、水平層HLを挟んで第1の方向D1に沿って垂直にオーバーラップされることができる。第2の仕事関数電極G2と水平層HLとのオーバーラップ面積は、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3と水平層HLとのオーバーラップ面積よりさらに大きいことができる。第2の仕事関数電極G2は、第3の方向D3に沿って延びることができ、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、第2の仕事関数電極G2の両側面から第2の方向G2に沿って延びることができる。
【0043】
上述したように、第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第1、第2、及び第3の仕事関数電極G1、G2、G3を備えるトリプル(Tripple)電極構造であることができる。水平導電ラインDWLは、水平層HLを挟んで水平層HLを横断(across)する一対の第1の仕事関数電極G1、一対の第2の仕事関数電極G2、及び一対の第3の仕事関数電極G3を有することができる。水平導電ラインDWLの第2の仕事関数電極G2は、チャネルCHに垂直にオーバーラップされることができ、水平導電ラインDWLの第3の仕事関数電極G3は、水平層の第1のドープド領域SRに垂直にオーバーラップされることができ、水平導電ラインDWLの第1の仕事関数電極G1は、水平層HLの第2のドープド領域DRに垂直にオーバーラップされることができる。
【0044】
水平導電ラインDWLの中心部に高仕事関数の第2の仕事関数電極G2が配置され、水平導電ラインDWLの両端部に低仕事関数の第1及び第3の仕事関数電極G1、G3が配置されることにより、GIDL(Gate Induced Drain leakage)のような漏れ電流を改善できる。
【0045】
水平導電ラインDWLの中心部に高仕事関数の第2の仕事関数電極G2が配置されることにより、スイッチング要素TRの閾値電圧を増加させることができる。水平導電ラインDWLの第3の仕事関数電極G3が低仕事関数を有するので、垂直導電ラインBLと水平導電ラインDWLとの間に低い電界(low electric field)が形成され得る。水平導電ラインDWLの第1の仕事関数電極G1が低仕事関数を有するので、データ格納要素CAPと水平導電ラインDWLとの間に低い電界が形成され得る。
【0046】
データ格納要素CAPは、スイッチング要素TRから第2の方向D2に沿って水平的に配置されることができる。データ格納要素CAPは、第2の方向D2に沿って水平層HLから水平的に延びた第1の電極SNを備えることができる。データ格納要素CAPは、第1の電極SN上の第2の電極PN及び第1の電極SNと第2の電極PNとの間の誘電層DEをさらに備えることができる。第1の電極SN、誘電層DE、及び第2の電極PNは、第2の方向D2に沿って水平的に配列されることができる。第1の電極SNは、水平的に配向されたシリンダー形状(Cylinder-shape)であることができる。誘電層DEは、第1の電極SNのシリンダー内壁及びシリンダー外壁をコンフォーマルにカバーリングすることができる。第2の電極PNは、誘電層DE上で第1の電極SNのシリンダー内壁(Cylinder inner wall)及びシリンダー外壁(Cylinder outer wall)をカバーリングできる。第1の電極SNは、第2のドープド領域DRに電気的に接続されることができる。
【0047】
第1の電極SNは、3次元構造を有するものの、3次元構造の第1の電極SNは、第2の方向D2に沿って配向された水平的3次元構造であることができる。3次元構造の例として、第1の電極SNは、シリンダー形状(Cylinder shape)であることができる。他の実施形態において、第1の電極SNは、ピラー形状(Pillar shape)またはピリンダー形状(Pylinder shape)を有することができる。ピリンダー形状は、ピラー形状とシリンダー形状とがマージされた(Merged)構造を称することができる。
【0048】
第1の電極SN及び第2の電極PNは、金属、貴金属、金属窒化物、導電性金属酸化物、導電性貴金属酸化物、金属炭化物、金属シリサイド、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、第1の電極SN及び第2の電極PNは、チタニウム(Ti)、チタニウム窒化物(TiN)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、タングステンW、タングステン窒化物(WN)、ルテニウム(Ru)、ルテニウム酸化物(RuO)、イリジウム(Ir)、イリジウム酸化物(IrO)、白金(Pt)、モリブデン(Mo)、モリブデン酸化物(MoO)、チタニウム窒化物/タングステン(TiN/W)スタック、タングステン窒化物/タングステン(WN/W)スタックを含むことができる。第2の電極PNは、金属-ベース物質とシリコン-ベース物質との組み合わせを含むこともできる。例えば、第2の電極PNは、チタニウム窒化物/シリコンゲルマニウム/タングステン窒化物(TiN/SiGe/WN)のスタックであることができる。チタニウム窒化物/シリコンゲルマニウム/タングステン窒化物(TiN/SiGe/WN)スタックにおいて、シリコンゲルマニウムは、第1の電極SNのシリンダー内部を満たすギャップフィル物質であることができ、チタニウム窒化物(TiN)は、データ格納要素CAPの第2の電極PNの役割をすることができ、タングステン窒化物は、低抵抗物質であることができる。
【0049】
誘電層DEは、キャパシタ誘電層またはメモリ層と称することができる。誘電層DEは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、高誘電率物質、またはこれらの組み合わせを含むことができる。高誘電率物質は、シリコン酸化物より高い誘電率を有することができる。シリコン酸化物(SiO)は、約3.9の誘電率を有することができ、誘電層DEは、4以上の誘電率を有する高誘電率物質を含むことができる。高誘電率物質は、約20以上の誘電率を有することができる。高誘電率物質は、ハフニウム酸化物(HfO)、ジルコニウム酸化物(ZrO)、アルミニウム酸化物(Al)、ランタン酸化物(La)、チタニウム酸化物(TiO)、タンタル酸化物(Ta)、ニオブ酸化物(Nb)、またはストロンチウムチタニウム酸化物(SrTiO)を含むことができる。他の実施形態において、誘電層DEは、前述した高誘電率物質を2層以上含む複合層からなることもできる。
【0050】
誘電層DEは、ジルコニウム-ベース酸化物(Zr-base oxide)で形成されることができる。誘電層DEは、ジルコニウム酸化物(ZrO)を含むスタック構造であることができる。誘電層DEは、ZA(ZrO/Al)スタックまたはZAZ(ZrO/Al/ZrO)スタックを含むことができる。ZAスタックは、ジルコニウム酸化物(ZrO)上にアルミニウム酸化物(Al)が積層された構造であることができる。ZAZスタックは、ジルコニウム酸化物(ZrO)、アルミニウム酸化物(Al)、及びジルコニウム酸化物(ZrO)が順次積層された構造であることができる。ZAスタック及びZAZスタックは、ジルコニウム酸化物-ベース層(ZrO-base layer)と称されることができる。他の実施形態において、誘電層DEは、ハフニウム-ベース酸化物(Hf-base oxide)で形成されることができる。誘電層DEは、ハフニウム酸化物(HfO)を含むスタック構造であることができる。誘電層DEは、HA(HfO/Al)スタックまたはHAH(HfO/Al/HfO)スタックを含むことができる。HAスタックは、ハフニウム酸化物(HfO)上にアルミニウム酸化物(Al)が積層された構造であることができる。HAHスタックは、ハフニウム酸化物(HfO)、アルミニウム酸化物(Al)、及びハフニウム酸化物(HfO)が順次積層された構造であることができる。HAスタック及びHAHスタックは、ハフニウム酸化物-ベース層(HfO-base layer)と称されることができる。ZAスタック、ZAZスタック、HAスタック、及びHAHスタックにおいてアルミニウム酸化物(Al)は、ジルコニウム酸化物(ZrO)及びハフニウム酸化物(HfO)よりバンドギャップ(Band gap)が大きいことができる。アルミニウム酸化物(Al)は、ジルコニウム酸化物(ZrO)及びハフニウム酸化物(HfO)より誘電率が低いことができる。したがって、誘電層DEは、高誘電率物質及び高誘電率物質よりバンドギャップが大きい高バンドギャップ物質(High band gap material)のスタックを含むことができる。誘電層DEは、アルミニウム酸化物(Al)以外に、他の高バンドギャップ物質としてシリコン酸化物(SiO)を含むこともできる。誘電層DEは、高バンドギャップ物質を含むことにより漏れ電流が抑制され得る。高バンドギャップ物質は、高誘電率物質より薄いことができる。他の実施形態において、誘電層DEは、高誘電率物質と高バンドギャップ物質とが交互に積層されたラミネート構造(Laminated structure)を含むことができる。例えば、誘電層DEは、ZAZA(ZrO/Al/ZrO/Al)スタック、ZAZAZ(ZrO/Al/ZrO/Al/ZrO)スタック、HAHA(HfO/Al/HfO/Al)スタック、またはHAHAH(HfO/Al/HfO/Al/HfO)スタックを含むことができる。上記のようなラミネート構造において、アルミニウム酸化物(Al)は、ジルコニウム酸化物(ZrO)及びハフニウム酸化物(HfO)より薄いことができる。
【0051】
他の実施形態において、誘電層DEは、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物を含むスタック構造、ラミネート構造、または相互ミキシング構造を含むことができる。
【0052】
他の実施形態において、第1の電極SNと誘電層DEとの間に漏れ電流改善のための界面制御層がさらに形成されることができる。界面制御層は、チタニウム酸化物(TiO)、タンタル酸化物(Ta)、またはニオブ酸化物(Nb)を含むことができる。界面制御層は、第2の電極PNと誘電層DEとの間にも形成されることができる。
【0053】
データ格納要素CAPは、MIM(Metal-Insulator-Metal)キャパシタを備えることができる。第1の電極SN及び第2の電極PNは、金属-ベース物質(Metal-base material)を含むことができる。
【0054】
データ格納要素CAPは、他のデータ格納物質に代替されることもできる。例えば、データ格納物質は、相変換物質、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)、または可変抵抗物質であることができる。
【0055】
水平導電ラインDWL、水平層HLは、セル絶縁層ILの間に位置することができる。セル絶縁層ILは、絶縁物質を含むことができる。
【0056】
第1のドープド領域SRと垂直導電ラインBLとの間に第1のコンタクトノード(Contact node)が形成され得る。第1のコンタクトノードは、N型ドーパントでドーピングされたポリシリコンを含むことができる。第1のドープド領域SRは、第1のコンタクトノードから拡散されたドーパントを含むことができる。他の実施形態において、第1のコンタクトノードと垂直導電ラインBLとの間にオミックコンタクト(ohmic contact)が形成され得る。オミックコンタクトは、金属シリサイドを含むことができる。
【0057】
他の実施形態において、第2のドープド領域DRとデータ格納要素CAPの第1の電極SNとの間に第2のコンタクトノードが形成され得る。第2のコンタクトノードは、N型ドーパントでドーピングされたポリシリコンを含むことができる。第2のドープド領域DRは、追加コンタクトノードから拡散されたドーパントを含むことができる。
【0058】
垂直導電ラインBLと第3の仕事関数電極G3との間に第1のキャッピング層BCが位置しうる。第1の仕事関数電極G1と第1の電極SNとの間に第2のキャッピング層CCが位置しうる。第1及び第2のキャッピング層BC、CCは、絶縁物質を含むことができる。第1及び第2のキャッピング層BC、CCは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、SiCN、SiCO、SiCON、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0059】
上述したように、メモリセルMCは、トリプル仕事関数電極構造を有する水平導電ラインDWLを備えることができる。水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々が第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3を備えることができる。第2の仕事関数電極G2は、チャネルCHにオーバーラップされることができ、第3の仕事関数電極G3は、垂直導電ラインBL及び第1のドープド領域SRに隣接することができ、第1の仕事関数電極G1は、データ格納要素CAP及び第2のドープド領域DRに隣接することができる。第3の仕事関数電極G3の低い仕事関数により、水平導電ラインDWLと垂直導電ラインBLとの間に低い電界が形成されて、漏れ電流を改善できる。第1の仕事関数電極G1の低い仕事関数により、水平導電ラインDWLとデータ格納要素CAPとの間に低い電界が形成されて、漏れ電流を改善できる。第2の仕事関数電極G2の高い仕事関数により、スイッチング要素TRの高い閾値電圧を形成できるだけでなく、低い電界形成により、メモリセルMCの高さを下げることができ、集積度の側面でも有利である。
【0060】
比較例1として、第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2が金属-ベース物質単独で形成される場合、金属-ベース物質の高仕事関数により、第1、2の水平導電ラインWL1、WL2とデータ格納要素CAPとの間に高い電界が形成され、これは、メモリセルMCの漏れ電流を劣化させる。このような高い電界による漏れ電流劣化は、チャネルCHが薄くなるほど深化される。
【0061】
比較例2として、第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2が低仕事関数物質単独で形成される場合、低い仕事関数により、スイッチング要素TRの閾値電圧が減少して漏れ電流を発生させる。
【0062】
本実施形態は、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2が各々トリプル電極構造を有するので、漏れ電流が改善され、これにより、メモリセルMCのリフレッシュ特性を確保して低電力化が可能である。
【0063】
また、本実施形態は、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2が各々トリプル電極構造を有するので、高集積化のためにチャネルCHの厚みが減少しても、電界増加に相対的に有利であって、高い積層数を実現できる。
【0064】
図2Aは、実施形態に係る半導体装置の概略的な平面図を示す。図2Bは、図2AのA-A’線に沿った断面図である。以下、重複する構成要素についての詳細な説明は、図1A及び図1Bを参照する。
【0065】
図2A及び図2Bに示すように、半導体装置100は、下部構造物LS及びメモリセルアレイMCAを備えることができる。メモリセルアレイMCAは、メモリセルMCの3次元アレイを備えることができる。メモリセルMCの3次元アレイは、メモリセルMCのコラムアレイ(column array)及びメモリセルMCのローアレイ(row array)を備えることができる。メモリセルMCのコラムアレイは、第1の方向D1に沿って複数のメモリセルMCが積層され得るし、メモリセルMCのローアレイは、第3の方向D3に沿って複数のメモリセルMCが水平に配置され得る。一部実施形態等において、第1の方向D1に沿って積層されたメモリセルMCの間にセル絶縁層ILが配置され得る。第3の方向D3に沿ってメモリセルMCの間に素子分離層ISO1、ISO2が配置され得る。素子分離層ISO1、ISO2は、第1の素子分離層ISO1及び第2の素子分離層ISO2を備えることができる。第1の素子分離層ISO1は、第3の方向D3に沿って垂直導電ラインBLの間に配置されることができ、第2の素子分離層ISO2は、第2の方向D2に沿って水平導電ラインDWLとデータ格納要素CAPとの間に配置されることができる。
【0066】
個別メモリセルMCは、垂直導電ラインBL、スイッチング要素TR、及びデータ格納要素CAPを備えることができる。個別スイッチング要素TRは、トランジスタであって、水平層HL、ゲート絶縁層GD、及び水平導電ラインDWLを備えることができる。個別水平層HLは、第1のドープド領域SR、第2のドープド領域DR、及び第1のドープド領域SRと第2のドープド領域DRとの間のチャネルCHを備えることができる。個別水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインWL1及び第2の水平導電ラインWL2の一対を備えることができる。第1の水平導電ラインWL1及び第2の水平導電ラインWL2の各々は、第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3を備えることができる。個別データ格納要素CAPは、第1の電極SN、第2の電極PN、及び第1の電極SNと第2の電極PNとの間の誘電層DEを備えることができる。
【0067】
メモリセルMCのコラムアレイは、第1の方向D1に沿って積層された複数のスイッチング要素TRを備えることができ、メモリセルMCのローアレイは、第3の方向D3に沿って水平に配置された複数のスイッチング要素TRを備えることができる。
【0068】
水平層HLは、下部構造物LS上部で第1の方向D1に沿って積層されることができ、また、水平層HLは、下部構造物LSから離間し、下部構造物LSの表面に平行な第2の方向D1に沿って延びることができる。
【0069】
垂直導電ラインBLは、下部構造物LSの表面に垂直な第1の方向D1に沿って延びるものの、水平層HLの一側端に接続されることができる。
【0070】
データ格納要素CAPは、水平層HLの他側端の各々に接続されることができる。
【0071】
水平導電ラインDWLは、下部構造物LS上部で第1の方向D1に沿って積層されることができ、また、水平導電ラインDWLは、下部構造物LSから離間し、下部構造物LSの表面に平行な第3の方向D1に沿って延びることができる。
【0072】
データ格納要素CAPの第2の電極PNは、コモンプレート(Commonplate、PL)に接続されることができる。第3の方向D3に沿って水平に配置されたスイッチング要素TRの水平層HLは、1つの水平導電ラインDWLを共有できる。第3の方向D3に沿って水平に配置されたスイッチング要素TRの水平層HLは、互いに異なる垂直導電ラインBLに接続されることができる。第1の方向D1に沿って積層されたスイッチング要素TRは、1つの垂直導電ラインBLを共有できる。第3の方向D3に沿って水平に配置されたスイッチング要素TRは、1つの水平導電ラインDWLを共有できる。
【0073】
下部構造物LSは、半導体基板または周辺回路部を備えることができる。下部構造物LSは、メモリセルアレイMCAより低いレベルに配置されることができる。これをCOP(Cell over PERI)構造と称することができる。周辺回路部は、メモリセルアレイMCAを駆動させるための少なくとも1つ以上の制御回路を備えることができる。周辺回路部の少なくとも1つ以上の制御回路は、N-チャネルトランジスタ、P-チャネルトランジスタ、CMOS回路、またはこれらの組み合わせを含むことができる。周辺回路部の少なくとも1つ以上の制御回路は、アドレスデコーダ回路、読み出し回路、書き込み回路などを備えることができる。周辺回路部の少なくとも1つ以上の制御回路は、プラナチャネルトランジスタ(Planar channel transistor)、リセスチャネルトランジスタ(Recess channel transistor)、埋め込みゲートトランジスタ(Buried gate transistor)、フィンチャネルトランジスタ(Fin channel transistor、FinFET)などを備えることができる。
【0074】
例えば、周辺回路部は、サブワードラインドライバ及びセンスアンプを備えることができる。水平導電ラインDWLは、サブワードラインドライバに接続されることができる。垂直導電ラインBLは、センスアンプに接続されることができる。
【0075】
他の実施形態において、メモリセルアレイMCAより高いレベルに周辺回路部が位置しうる。これをPOC(PERI over Cell)構造と称することができる。
【0076】
メモリセルアレイMCAは、第1の方向D1に沿って積層された水平導電ラインDWLを備えることができる。個別水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2との対を備えることができる。
【0077】
第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3を備えることができる。第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、第2の方向D2に沿って水平に位置することができる。
【0078】
図3図21は、実施形態等に係る半導体装置を製造する方法の一例を説明するための図である。
【0079】
図3に示されたように、下部構造物11上部にスタックボディSBが形成され得る。スタックボディSBは、複数のサブスタックが交互に積層され得る。個別サブスタックは、第1の絶縁層12、第1の犠牲層13、半導体層14、第2の犠牲層15、及び第2の絶縁層16の順に積層されることができる。第1及び第2の絶縁層12、16は、シリコン酸化物を含むことができ、第1、2の犠牲層13、15は、シリコン窒化物を含むことができる。半導体層14は、半導体物質または酸化物半導体物質を含むことができる。半導体層14は、単結晶シリコン、ポリシリコン、またはIGZO(Indium gallium zinc oxide)を含むことができる。前述した実施形態等を参照したように、メモリセルを積層する場合、スタックボディSBを数回積層することができる。
【0080】
図4に示されたように、スタックボディSBの一部分をエッチングして第1及び第2のオープニング17A、17Bを形成できる。第1及び第2のオープニング17A、17Bは、下部構造物11の表面から垂直に延びることができる。第1及び第2のオープニング17A、17Bを形成する前に、図2A及び図2Bにおいて参照したように、スタックボディSBは、メモリセル単位でパターニングされることができる。
【0081】
図5に示されたように、第2のオープニング17Bを満たす第1の犠牲ギャップフィル層18を形成できる。第1の犠牲ギャップフィル層18は、絶縁物質を含むことができる。
【0082】
次に、第1のオープニング17Aにおいて、第1、2の犠牲層13、15を選択的にエッチングしてリセス19を形成できる。リセス19により半導体層14の一部分が露出しうる。リセス19は、第1、2の絶縁層12、16と半導体層14との間に配置されることができる。
【0083】
図6に示されたように、リセス19及び第1のオープニング17Aを満たす第2の犠牲ギャップフィル層20を形成できる。第2の犠牲ギャップフィル層20は、絶縁物質を含むことができる。第2の犠牲ギャップフィル層20は、リセス19を満たす拡張部20Rを備えることができる。
【0084】
図7に示されたように、第1の犠牲ギャップフィル層18を除去して第2のオープニング17Bを再度露出させることができる。
【0085】
図8に示されたように、第2のオープニング17Bを介して第1、2の犠牲層13、15を除去できる。これにより、半導体層14の一部分を露出させる水平型リセス21が形成され得る。水平型リセス21は、第1、2の絶縁層12、16と半導体層14との間に配置されることができる。水平型リセス21は、ワードラインレベルリセスまたはゲート-レベルリセスと称することができる。
【0086】
次に、半導体層14の露出した部分上にゲート絶縁層22を形成できる。ゲート絶縁層22は、シリコン酸化物(silicon oxide)、シリコン窒化物(silicon nitride)、金属酸化物、金属酸化窒化物、金属シリケート、高誘電率物質(high-k material)、強誘電体物質(ferroelectric material)、反強誘電体物質(anti-ferroelectric material)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。ゲート絶縁層22は、SiO、Si、HfO、Al、ZrO、AlON、HfON、HfSiO、HfSiONなどを含むことができる。
【0087】
本実施形態において、ゲート絶縁層22は、酸化工程により形成されることができ、半導体層14の一部が薄くなりうる。半導体層14の薄い部分は、シン-ボディと称することができる。
【0088】
図9に示されたように、水平型リセス21上に第1の仕事関数物質23A及び第1のバリア物質24Aを順次形成できる。
【0089】
第1の仕事関数物質23Aは、コンフォーマルに形成することができ、第1の仕事関数物質23Aは、ゲート絶縁層22上で水平型リセス21をコンフォーマルにカバーリングすることができる。第1の仕事関数物質23Aは、導電物質を含むことができる。第1の仕事関数物質23Aは、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有することができる。例えば、第1の仕事関数物質23Aは、N型ドーパントでドーピングされたポリシリコンを含むことができる。N型ドーパントは、リン(P)またはヒ素(As)を含むことができる。
【0090】
第1のバリア物質24Aは、金属-ベース物質を含むことができる。第1のバリア物質24Aは、金属窒化物を含むことができる。第1のバリア物質24Aは、チタニウム窒化物を含むことができる。
【0091】
図10に示されたように、第1の水平電極G10を形成できる。第1の水平電極G10は、第1の仕事関数電極23及び第1のバリア層24を備えることができる。第1の仕事関数電極23及び第1のバリア層24を形成するために、第1の仕事関数物質23A及び第1のバリア物質24Aを選択的にリセスさせることができる。
【0092】
半導体層14を挟んで一対の第1の低仕事関数電極23が形成され得る。第1の仕事関数電極23は、ベンディド形状またはコップ形状であることができる。第1の仕事関数電極23は、第1のバリア層24を部分的にサラウンディングすることができる。
【0093】
水平型リセス21の内部は、第1の水平電極G10で満たされることができる。
【0094】
図11に示されたように、第1の水平電極G10上に水平型リセス21の残りの部分をギャップフィルするように第2のバリア物質25A及び第2の仕事関数物質26Aを順次形成できる。第2のバリア物質25Aは、金属-ベース物質を含むことができる。第2のバリア物質25Aは、金属窒化物を含むことができる。第2の仕事関数物質26Aは、シリコンのミッドギャップ仕事関数より高い仕事関数を有することができる。第2の仕事関数物質26Aは、第1の仕事関数電極23より高い仕事関数を有することができる。第2の仕事関数物質26Aは、第1の仕事関数電極23より低抵抗を有することができる。第2の仕事関数物質26Aは、金属-ベース物質を含むことができる。第2の仕事関数物質26Aは、金属窒化物、金属、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第2の仕事関数物質26Aは、チタニウム窒化物、タングステン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第2のバリア物質25A及び第2の仕事関数物質26Aのスタックは、チタニウム窒化物とタングステンとを順次積層することができる。
【0095】
図12に示されたように、水平型リセス21内に第2の水平電極G20を形成できる。第2の水平電極G20は、第2のバリア層25及び第2の仕事関数電極26を備えることができる。第2のバリア層25及び第2の仕事関数電極26を形成するために、第2のバリア物質25A及び第2の仕事関数物質26Aの選択的エッチングを行うことができる。
【0096】
第2の仕事関数電極26は、第2のバリア層25を挟んで第1の仕事関数電極23の一側面に隣接することができる。第2の仕事関数電極26は、第1の仕事関数電極23より高い仕事関数を有することができる。第2の仕事関数電極26は、金属-ベース物質を含むことができる。例えば、第2の仕事関数電極26は、チタニウム窒化物、タングステン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0097】
半導体層14を挟んで一対の第2の仕事関数電極26が形成され得る。
【0098】
図13に示されたように、第2の水平電極G20上に第3のバリア物質27A及び第1の犠牲バリア物質28Aが順次形成され得る。第3のバリア物質27Aは、金属-ベース物質を含むことができる。第3のバリア物質27Aは、金属窒化物を含むことができる。第3のバリア物質27Aは、チタニウム窒化物を含むことができる。第1の犠牲バリア物質28Aは、ポリシリコンを含むことができる。
【0099】
図14に示されたように、第1の犠牲バリア28を形成するために、第1の犠牲バリア物質28Aを選択的にリセスさせることができる。
【0100】
次に、第1の犠牲バリア28をエッチストッパとして用いて、第3のバリア物質27Aを選択的にエッチングすることができる。これにより、第2の仕事関数電極26及び第2のバリア層25に接触する第3のバリア層27が形成され得る。
【0101】
図15に示されたように、第1の犠牲バリア28を除去した後に、第3のバリア層27上に第3の仕事関数物質29Aを形成できる。第3の仕事関数物質29Aは、導電物質を含むことができる。第3の仕事関数物質29Aは、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有することができる。例えば、第3の仕事関数物質29Aは、N型ドーパントでドーピングされたポリシリコンを含むことができる。N型ドーパントは、リン(P)またはヒ素(As)を含むことができる。
【0102】
第3の仕事関数物質29A上にギャップフィル物質層30Aを形成できる。ギャップフィル物質層30Aは、シリコン酸化物を含むことができる。
【0103】
図16に示されたように、第3の仕事関数電極29及びギャップフィル物質30を形成するために、第3の仕事関数物質29A及びギャップフィル物質層30Aを選択的にエッチングすることができる。第3の仕事関数電極29は、ベンディド形状またはコップ形状であることができる。第3の仕事関数電極29は、ギャップフィル物質30の一部分をサラウンディングすることができる。
【0104】
第3のバリア層27及び第3の仕事関数電極29は、第3の水平電極G30を構成できる。
【0105】
上述したような一連の工程により、半導体層14を挟んで互いに垂直に対向する第1の水平導電ラインWL1及び第2の水平導電ラインWL2が形成され得る。第1の水平導電ラインWL1及び第2の水平導電ラインWL2は、1つの対をなしてダブル構造の水平導電ラインを構成できる。
【0106】
ダブル構造の水平導電ラインには、一対の第1の水平電極G10、一対の第2の水平電極G20、及び一対の第3の水平電極G30が形成され得る。第1の水平電極G10は、第1の仕事関数電極23及び第1のバリア層24を備えることができる。第2の水平電極G20は、第2の仕事関数電極26及び第2のバリア層25を備えることができる。第3の水平電極G30は、第3の仕事関数電極29及び第3のバリア層27を備えることができる。
【0107】
また、半導体層14を挟んで一対の第1の仕事関数電極23、一対の第2の仕事関数電極26、及び一対の第3の仕事関数電極29が形成され得る。
【0108】
第1及び第2のバリア層24、25により第1の仕事関数電極23と第2の仕事関数電極26との間の相互拡散が防止され得る。第3のバリア層27により第2の仕事関数電極26と第3の仕事関数電極29との間の相互拡散が防止され得る。
【0109】
図17に示されたように、第1のキャッピング層31を形成できる。第1のキャッピング層31は、絶縁物質を含むことができる。第1のキャッピング層31は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、SiCN、SiCO、SiCON、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0110】
次に、水平層HLに接続される垂直導電ライン33を形成できる。垂直導電ライン33は、チタニウム窒化物、タングステン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0111】
垂直導電ライン33を形成する前に、半導体層14の一側端に第1のドープド領域32を形成できる。第1のドープド領域32は、不純物のドーピング工程により形成されることができる。
【0112】
図18に示されたように、第2の犠牲ギャップフィル層20を除去した後に、第1及び第2の犠牲層13、15を選択的にリセスさせることができる。これにより、第1の仕事関数電極23の側面に各々第2のキャッピング層34が形成され得る。
【0113】
第1及び第2の犠牲層13、15のリセス工程後に、水平層HLを形成するために、半導体層14の他側をカッティングできる。
【0114】
第2のキャッピング層34及び水平層HLを形成した後に、絶縁層12、16の間にワイドオープニング35またはキャパシタオープニングが画定され得る。
【0115】
図19に示されたように、水平層HLの他側端に第2のドープド領域36を形成できる。第2のドープド領域36は、不純物のドーピング工程により形成されることができる。
【0116】
次に、第2のドープド領域36に各々接触するデータ格納要素の第1の電極37を形成できる。第1の電極37を形成するために、導電物質の蒸着及びエッチバック工程を行うことができる。第1の電極37は、チタニウム窒化物を含むことができる。第1の電極37は、水平に配向されたシリンダー形状であることができる。第1の電極37は、ワイドオープニング35内に形成されることができる。
【0117】
図20に示されたように、絶縁層12、16を部分的にリセス12R、16Rさせることができる。これにより、第1の電極37の外壁が露出しうる。残留する絶縁層12、16は、セル分離層と称することができる。
【0118】
図21に示されたように、第1の電極37上に誘電層38及び第2の電極39を順次形成できる。第1の電極37、誘電層38、及び第2の電極39は、データ格納要素CAPになることができる。
【0119】
図22は、他の実施形態に係るメモリセルの概略的な断面図である。図22のメモリセルMC10は、図1BのメモリセルMCと類似することができる。以下、重複する構成要素等についての詳細な説明は、図1A及び図1Bを参照する。
【0120】
図22に示すように、メモリセルMC10は、垂直導電ラインBL、スイッチング要素TR、及びデータ格納要素CAPを備えることができる。スイッチング要素TRは、水平層HL、ゲート絶縁層GD、及び水平導電ラインDWLを備えることができる。データ格納要素CAPは、キャパシタのようなメモリ要素を備えることができる。垂直導電ラインBLは、ビットラインを備えることができる。水平導電ラインDWLは、ワードラインを備えることができ、水平層HLは、活性層を備えることができる。データ格納要素CAPは、第1の電極SN、誘電層DE、及び第2の電極PNを備えることができる。スイッチング要素TRは、トランジスタを備えることができ、この場合、水平導電ラインDWLは、ゲート電極の役割を果たすことができる。スイッチング要素TRは、アクセス要素または選択要素と称することもできる。
【0121】
垂直導電ラインBLは、第1の方向D1に沿って垂直に延びることができる。水平層HLは、第1の方向D1と交差する第2の方向D2に沿って延びることができる。水平導電ラインDWLは、第1の方向D1及び第2の方向D2と交差する第3の方向D3に沿って延びることができる。
【0122】
水平導電ラインDWLは、第3の方向D3に沿って長く延びることができ、水平層HLは、第2の方向D2に沿って延びることができる。水平層HLは、垂直導電ラインBLから水平的に配列されることができる。水平導電ラインDWLは、ダブル構造(Double structure)であることができる。例えば、水平導電ラインDWLは、水平層HLを挟んで互いに対向する第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2を備えることができる。水平層HLの上部表面及び下部表面上にゲート絶縁層GDが形成され得る。水平層HLの上部に第1の水平導電ラインWL1が位置しうるし、水平層HLの下部に第2の水平導電ラインWL2が位置しうる。水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインWL1と第2の水平導電ラインWL2との対(Pair)を備えることができる。
【0123】
水平層HLは、第2の方向D2に沿って延びることができる。水平層HLは、半導体物質を含むことができる。例えば、水平層HLは、ポリシリコン、単結晶シリコン、ゲルマニウム、またはシリコン-ゲルマニウムを含むことができる。他の実施形態において、水平層HLは、酸化物半導体物質を含むことができる。例えば、酸化物半導体物質は、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)を含むことができる。
【0124】
水平層HLの上部面と下部面とは、フラット表面(Flat-surface)を有することができる。すなわち、水平層HLの上部面と下部面とは、第2の方向D2に沿って互いに平行であることができる。
【0125】
水平層HLは、チャネル(channel)CH、チャネルCHと垂直導電ラインBLとの間の第1のドープド領域SR、及びチャネルCHとデータ格納要素CAPとの間の第2のドープド領域DRを備えることができる。第1のドープド領域SRは、垂直導電ラインBLに接続されることができ、第2のドープド領域DRは、データ格納要素CAPの第1の電極SNに接続されることができる。
【0126】
第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第1の水平電極G10、第2の水平電極G20、及び第3の水平電極G30を備えることができる。第1の水平電極G10は、第1の仕事関数電極G1及び第1のバリア層G1Lを備えることができ、第2の水平電極G20は、第2の仕事関数電極G2及び第2のバリア層G2Lを備えることができ、第3の水平電極G30は、第3の仕事関数電極G3及び第3のバリア層G3Lを備えることができる。
【0127】
第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3を備えることができる。第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、第2の方向D2に沿って水平に位置することができる。第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、互いに直接接触しながら互いに平行であることができる。第3の仕事関数電極G3は、垂直導電ラインBLに隣接することができ、第1の仕事関数電極G1は、データ格納要素CAPに隣接することができる。第2の仕事関数電極G2は、第1の仕事関数電極G1と第3の仕事関数電極G3との間に配置されることができる。水平層HLは、第1、第2、及び第3の仕事関数電極G1、G2、G3より薄い厚みを有することができる。
【0128】
第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、チタニウム窒化物、タングステン、モリブデン、ルテニウム、ポリシリコン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0129】
第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3は、互いに異なる仕事関数物質で形成される。第2の仕事関数電極G2は、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3より仕事関数が高いことができる。第2の仕事関数電極G2は、高仕事関数物質(High workfunction material)を含むことができる。第2の仕事関数電極G2は、シリコンのミッドギャップ仕事関数(Mid-gap Workfunction)より高い仕事関数を有することができる。第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、低仕事関数物質(Low workfunction material)を含むことができる。第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有することができる。付け加えると、高仕事関数物質は、4.5eVより高い仕事関数を有し、低仕事関数物質は、4.5eVより低い仕事関数を有することができる。第2の仕事関数電極G2は、金属-ベース物質を含むことができ、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、半導体物質を含むことができる。
【0130】
第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコン(N-type dopant doped polysilicon)を含むことができる。第2の仕事関数電極G2は、金属、金属窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第2の仕事関数電極G2は、タングステン、チタニウム窒化物、モリブデン、ルテニウム、またはこれらの組み合わせを含むことができる。第1及び第3の仕事関数電極G1、G3と第2の仕事関数電極G2との間にバリア物質がさらに形成され得る。
【0131】
本実施形態において、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第2の方向D2に沿って第3の仕事関数電極G3-第2の仕事関数電極G2-第1の仕事関数電極G1の順に水平に配置されることができる。第2の仕事関数電極G2が金属を含み、第1の仕事関数電極G1及び第3の仕事関数電極G3は、ポリシリコンを含むことができる。
【0132】
水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第2の方向D2に沿って水平に配置されるPMP(Poly Si-Metal-Poly Si)構造であることができる。PMP構造において、第2の仕事関数電極G2は、金属-ベース物質であることができ、第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコン(N-type dopant doped polysilicon)であることができる。N型ドーパントは、リンまたはヒ素を含むことができる。
【0133】
第1の仕事関数電極G1と第2の仕事関数電極G2との間に第1のバリア層G1Lが位置しうる。第2の仕事関数電極G2の上部面及び下部面上に各々第2のバリア層G2Lが位置しうる。第2の仕事関数電極G2と第3の仕事関数電極G3との間に第3のバリア層G3Lが位置しうる。第1、第2、及び第3のバリア層G1L、G2L、G3Lは、相互電気的に接続されることができる。
【0134】
第1、第2、及び第3のバリア層G1L、G2L、G3Lは、チタニウム窒化物、タンタル窒化物、タングステン窒化物、またはモリブデン窒化物を含むことができる。
【0135】
第1のバリア層G1Lは、第1の仕事関数電極G1の外側面一部をカバーリングするベンディド形状またはコップ形状であることができる。第3のバリア層G3Lは、第3の仕事関数電極G3の外側面一部をカバーリングするベンディド形状またはコップ形状であることができる。
【0136】
第1及び第3の仕事関数電極G1、G3は、ベンディド形状(Bended shape)またはコップ形状であることができる。第2の仕事関数電極G2を基準とするとき、第1の仕事関数電極G1と第3の仕事関数電極G3とは、互いに対称されることができる。
【0137】
第1の仕事関数電極G1は、ギャップフィル物質GFをカバーリングする内側面と第1のバリア層G1Lに接触する外側面とを備えることができる。第1のバリア層G1Lは、第1の仕事関数電極G3の外側面一部をカバーリングするベンディド形状またはコップ形状であることができる。
【0138】
第3の仕事関数電極G3は、ギャップフィル物質GFをカバーリングする内側面と第3のバリア層G3Lに接触する外側面とを備えることができる。第3のバリア層G3Lは、第3の仕事関数電極G3の外側面一部をカバーリングするベンディド形状またはコップ形状であることができる。
【0139】
上述したように、第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々は、第1、第2、及び第3の仕事関数電極G1、G2、G3を備えるトリプル(Tripple)電極構造であることができる。水平導電ラインDWLは、水平層HLを挟んで水平層HLを横断(across)する一対の第1の仕事関数電極G1、一対の第2の仕事関数電極G2、及び一対の第3の仕事関数電極G3を有することができる。水平導電ラインDWLの第2の仕事関数電極G2は、チャネルCHに垂直にオーバーラップされることができ、水平導電ラインDWLの第3の仕事関数電極G3は、水平層の第1のドープド領域SRに垂直にオーバーラップされることができ、水平導電ラインDWLの第1の仕事関数電極G1は、水平層HLの第2のドープド領域DRに垂直にオーバーラップされることができる。
【0140】
水平導電ラインDWLの中心部に高仕事関数の第2の仕事関数電極G2が配置され、水平導電ラインDWLの両端部に低仕事関数の第1及び第3の仕事関数電極G1、G3が配置されることにより、GIDL(Gate Induced Drain leakage)のような漏れ電流を改善できる。
【0141】
水平導電ラインDWLの中心部に高仕事関数の第2の仕事関数電極G2が配置されることにより、スイッチング要素TRの閾値電圧を増加させることができる。水平導電ラインDWLの第3の仕事関数電極G3が低仕事関数を有するので、垂直導電ラインBLと水平導電ラインDWLとの間に低い電界(low electric field)が形成され得る。水平導電ラインDWLの第1の仕事関数電極G1が低仕事関数を有するので、データ格納要素CAPと水平導電ラインDWLとの間に低い電界が形成され得る。
【0142】
上述したように、メモリセルMC10は、トリプル仕事関数電極構造を有する水平導電ラインDWLを備えることができる。水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2の各々が第1の仕事関数電極G1、第2の仕事関数電極G2、及び第3の仕事関数電極G3を備えることができる。第2の仕事関数電極G2は、チャネルCHにオーバーラップされることができ、第3の仕事関数電極G3は、垂直導電ラインBL及び第1のドープド領域SRに隣接することができ、第1の仕事関数電極G1は、データ格納要素CAP及び第2のドープド領域DRに隣接することができる。第3の仕事関数電極G3の低い仕事関数により、水平導電ラインDWLと垂直導電ラインBLとの間に低い電界が形成されて、漏れ電流を改善できる。第1の仕事関数電極G1の低い仕事関数により、水平導電ラインDWLとデータ格納要素CAPとの間に低い電界が形成されて、漏れ電流を改善できる。第2の仕事関数電極G2の高い仕事関数により、スイッチング要素TRの高い閾値電圧を形成できるだけでなく、低い電界形成により、メモリセルMC10の高さを下げることができ、集積度の側面でも有利である。
【0143】
本実施形態は、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2が各々トリプル電極構造を有するので、漏れ電流が改善され、これにより、メモリセルMC10のリフレッシュ特性を確保して低電力化が可能である。
【0144】
また、本実施形態は、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL1、WL2が各々トリプル電極構造を有するので、高集積化のためにチャネルCHの厚みが減少しても、電界増加に相対的に有利であって、高い積層数を実現できる。
【0145】
図23図40は、他の実施形態に係る半導体装置を製造する方法を説明する。
【0146】
図23に示されたように、下部構造物11上部にスタックボディEPが形成され得る。スタックボディEPは、複数のサブスタックが交互に積層され得る。個別サブスタックは、犠牲層41、犠牲半導体層42、半導体層43、犠牲半導体層42、及び犠牲層41の順に積層されることができる。犠牲層41は、シリコンゲルマニウムを含むことができ、犠牲半導体層42は、単結晶シリコンを含むことができる。半導体層43は、単結晶シリコンを含むことができる。犠牲層41、犠牲半導体層42、及び半導体層43は、エピタキシャル成長により形成されることができる。犠牲層41は、犠牲半導体層42より薄いことができ、半導体層43は、犠牲半導体層42より厚いことができる。
【0147】
スタックボディEP上にハードマスク層44が形成され得る。
【0148】
前述した実施形態を参照したように、メモリセルを積層する場合、スタックボディEPを数回積層することができる。
【0149】
図24に示されたように、スタックボディEPの一部分をエッチングして第1のオープニング45A及び第2のオープニング45Bを形成できる。第1及び第2のオープニング45A、45Bは、下部構造物11の表面から垂直に延びることができる。
【0150】
図25に示されたように、犠牲層41を選択的に除去し、複数の初期水平型リセス41Gを形成できる。複数の初期水平型リセス41Gを形成するために、第1及び第2のオープニング45A、45Bを介して犠牲層41を選択的に除去することができる。初期水平型リセス41Gは、同じ大きさ、例えば、同一高さを有することができる。
【0151】
犠牲層41を選択的に除去するために、犠牲半導体層42及び半導体層43と犠牲層41とのエッチング選択比差を利用できる。犠牲層41は、ウェットエッチングまたはドライエッチングを利用して除去されることができる。例えば、犠牲層41がシリコンゲルマニウム層を備え、犠牲半導体層42及び半導体層43がシリコン層を備える場合、シリコン層に対して選択比を有するエッチング液またはエッチングガスを用いてシリコンゲルマニウム層をエッチングすることができる。
【0152】
図26に示されたように、初期水平型リセス41Gを介して犠牲半導体層42及び半導体層43をリセスさせることができる。犠牲半導体層42及び半導体層43をリセスさせるために、ウェットエッチングまたはドライエッチングを利用できる。本実施形態において、犠牲半導体層42が全て除去されるまで、半導体層43に対して部分的にエッチングを行うことができる。これにより、薄い犠牲半導体層42は全て除去されることができ、厚い半導体層43は、図面符号「43H」のように薄くなることができる。薄くなった半導体層43H、すなわち、半導体層パターン43Hを形成するためのリセス工程は、半導体層43のシンニング工程(thinning process)と称することができる。半導体層パターン43Hは、シン-ボディ活性層(Thin-body active layer)と称することができる。半導体層パターン43Hは、単結晶シリコン層を備えることができる。半導体層パターン43Hを形成する間に下部構造物11の表面が一定深さリセスされることもできる。
【0153】
上述したようなリセス工程により、半導体層パターン43Hと水平型リセス42Gとが形成され得る。
【0154】
図27に示されたように、半導体層パターン43Hをフリーカバーリングするゲート絶縁層46が形成され得る。ゲート絶縁層46は、蒸着工程または酸化工程により形成されることができる。ゲート絶縁層46は、シリコン酸化物(silicon oxide)、シリコン窒化物(silicon nitride)、金属酸化物、金属酸化窒化物、金属シリケート、高誘電率物質(high-k material)、強誘電体物質(ferroelectric material)、反強誘電体物質(anti-ferroelectric material)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。ゲート絶縁層46は、SiO、Si、HfO、Al、ZrO、AlON、HfON、HfSiO、HfSiON、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0155】
本実施形態において、ゲート絶縁層46は、酸化工程により形成されることができ、半導体層パターン43Hの表面で均一な厚みを有し、ゲート絶縁層46が形成され得る。
【0156】
図28に示されたように、ゲート絶縁層46上に複数の導電層が形成され得る。導電層は、ポリシリコン、金属、金属窒化物、金属炭化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。導電層は、タングステン、チタニウム窒化物、ドープドポリシリコン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。導電層は、互いに異なる仕事関数物質を順次蒸着することもできる。
【0157】
複数の導電層は、第1のライナー物質47A、高仕事関数物質48A、及び第2のライナー物質49Aのスタックを含むことができる。
【0158】
第1のライナー物質47A、高仕事関数物質48A、及び第2のライナー物質49Aのスタックは、ゲート絶縁層46上で半導体層パターン43Hをサラウンディングすることができる。
【0159】
第1及び第2のライナー物質47A、49Aは、金属窒化物を含むことができ、高仕事関数物質48Aは、金属-ベース高仕事関数物質を含むことができる。第1及び第2のライナー物質47A、49Aは、チタニウム窒化物を含むことができ、高仕事関数物質48Aは、タングステンを含むことができる。
【0160】
次に、第2のライナー物質49A上にセル分離物質50Aを形成できる。セル分離物質50Aは、シリコン酸化物を含むことができる。
【0161】
図29に示されたように、第1のライナー物質47A、高仕事関数物質48A、第2のライナー物質49A、及びセル分離物質50Aを選択的にリセスさせることができる。これにより、半導体層パターン43Hの下部と上部に各々セル分離層50が形成され得るし、半導体層パターン43Hとセル分離層50との間に内側バリア層パターン47B、高仕事関数物質パターン48B、及び外側バリア層パターン49Bが形成され得る。
【0162】
図30に示されたように、第1のオープニング45Aを満たす第1の犠牲ギャップフィル層51が形成され得る。
【0163】
次に、第2のオープニング45Bを介して内側バリア層パターン47B、高仕事関数物質パターン48B、及び外側バリア層パターン49Bを水平にリセスさせることができる。
【0164】
これにより、セル分離層50と半導体層パターン43Hとの間にリセス52が形成され得る。リセス52が形成されても、半導体層パターン43Hの表面は、ゲート絶縁層46が保護することができる。
【0165】
図31に示されたように、第1のバリア物質52A及び第1の犠牲バリア物質53Aが順次形成され得る。第1のバリア物質52Aは、金属-ベース物質を含むことができる。第1のバリア物質52Aは、金属窒化物を含むことができる。第2のバリア物質52Aは、チタニウム窒化物を含むことができる。第1の犠牲バリア物質53Aは、ポリシリコンを含むことができる。
【0166】
図32に示されたように、第1の犠牲バリア53を形成するために、犠牲バリア物質53Aを選択的にリセスさせることができる。
【0167】
次に、第1の犠牲バリア53をエッチストッパとして用いて、第1のバリア物質52Aを選択的にエッチングすることができる。これにより、内側バリア層パターン47B、高仕事関数物質パターン48B、及び外側バリア層パターン49Bに接触する第1のバリア層52が形成され得る。
【0168】
図33に示されたように、第1の犠牲バリア53を除去した後に、第1のバリア層52上に第1の低仕事関数物質54Aを形成できる。第1の低仕事関数物質54Aは、導電物質を含むことができる。第1の低仕事関数物質54Aは、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有することができる。例えば、第1の低仕事関数物質54Aは、N型ドーパントでドーピングされたポリシリコンを含むことができる。N型ドーパントは、リン(P)またはヒ素(As)を含むことができる。
【0169】
第1の仕事関数物質54A上にギャップフィル物質層55Aを形成できる。ギャップフィル物質層55Aは、シリコン酸化物を含むことができる。
【0170】
図34に示されたように、第1の低仕事関数電極54及びギャップフィル物質55を形成するために、第1の仕事関数物質54A及びギャップフィル物質層55Aを選択的にエッチングすることができる。第1の低仕事関数電極54は、ベンディド形状またはコップ形状であることができる。第1の低仕事関数電極54は、ギャップフィル物質55の一部分をサラウンディングすることができる。
【0171】
第1の低仕事関数電極54及び第1のバリア層52は、第1の水平電極G10を構成できる。
【0172】
図35に示されたように、第2の犠牲ギャップフィル層56が形成され得る。第2の犠牲ギャップフィル層56は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0173】
次に、第1の犠牲ギャップフィル層51を除去した後に、内側バリア層パターン47B、外側バリア層パターン49B、及び高仕事関数物質パターン48Bを水平にリセスさせることができる。内側バリア層パターン47Bのリセスにより内側第2のバリア層47が形成され得るし、外側バリア層パターン49Bのリセスにより外側第2のバリア層49が形成され得る。高仕事関数物質パターン48Bのリセスにより高仕事関数電極48が形成され得る。
【0174】
内側第2のバリア層47、高仕事関数電極48、及び外側第2のバリア層49の順に垂直に積層されることができ、これらのスタックは、第2の水平電極G20を構成できる。
【0175】
第2の水平電極G20を形成した後に、水平型リセス57が画定され得る。
【0176】
図36に示されたように、第2の水平電極G20上に第3のバリア物質58A及び第2の犠牲バリア物質59Aが順次形成され得る。第3のバリア物質58Aは、金属-ベース物質を含むことができる。第3のバリア物質58Aは、金属窒化物を含むことができる。第3のバリア物質58Aは、チタニウム窒化物を含むことができる。第2の犠牲バリア物質59Aは、ポリシリコンを含むことができる。
【0177】
図37に示されたように、第2の犠牲バリア59を形成するために、第2の犠牲バリア物質59Aを選択的にリセスさせることができる。
【0178】
次に、第2の犠牲バリア59をエッチストッパとして用いて、第3のバリア物質58Aを選択的にエッチングすることができる。これにより、高仕事関数電極48及び内側及び外側第2のバリア層47、49に接触する第3のバリア層58が形成され得る。
【0179】
図38に示されたように、第2の犠牲バリア59を除去した後に、第3のバリア層58上に第2の低仕事関数物質60Aを形成できる。第2の低仕事関数物質60Aは、導電物質を含むことができる。第2の低仕事関数物質60Aは、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有することができる。例えば、第2の低仕事関数物質60Aは、N型ドーパントでドーピングされたポリシリコンを含むことができる。N型ドーパントは、リン(P)またはヒ素(As)を含むことができる。
【0180】
第2の低仕事関数物質60A上にギャップフィル物質層61Aを形成できる。ギャップフィル物質層61Aは、シリコン酸化物を含むことができる。
【0181】
図39に示されたように、第2の低仕事関数電極60及びギャップフィル物質61を形成するために、第2の低仕事関数物質60A及びギャップフィル物質層61Aを選択的にエッチングすることができる。第2の低仕事関数電極60は、ベンディド形状またはコップ形状であることができる。第2の低仕事関数電極60は、ギャップフィル物質61の一部分をサラウンディングすることができる。
【0182】
第3のバリア層58及び第2の低仕事関数電極60は、第3の水平電極G30を構成できる。
【0183】
上述したような一連の工程により、半導体層パターン43Hを挟んで互いに垂直に対向するダブル構造の水平導電ラインを構成できる。
【0184】
ダブル構造の水平導電ラインには、一対の第1の水平電極G10、一対の第2の水平電極G20、及び一対の第3の水平電極G30が形成され得る。第1の水平電極G10は、第1の低仕事関数電極54及び第1のバリア層52を備えることができる。第2の水平電極G20は、高仕事関数電極48及び第2のバリア層47、49を備えることができる。第3の水平電極G30は、第2の低仕事関数電極60及び第3のバリア層58を備えることができる。
【0185】
図40に示されたように、第1のキャッピング層62を形成できる。第1のキャッピング層62は、絶縁物質を含むことができる。第1のキャッピング層62は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、SiCN、SiCO、SiCON、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0186】
次に、半導体層パターン43Hに接続される垂直導電ライン65を形成できる。垂直導電ライン65は、チタニウム窒化物、タングステン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0187】
垂直導電ライン65を形成する前に、半導体層パターン43Hの一側端に第1のドープド領域64を形成できる。第1のドープド領域64を形成するステップは、コンタクトノード63形成ステップ及び熱処理を行ってコンタクトノード63から不純物を拡散させるステップを含むことができる。コンタクトノード63は、不純物がドーピングされたポリシリコンを含むことができる。
【0188】
続いて、図19図23を参照したような一連の工程を行うことができる。
【0189】
上述した実施形態等によれば、ベンディド-形状の低仕事関数電極を形成するによって低仕事関数電極の長さ散布を改善できる。
【0190】
図41は、他の実施形態に係るメモリセルの概略的な断面図である。図41のメモリセルMC20は、図1BのメモリセルMCと類似することができる。以下、重複する構成要素についての詳細な説明は、図1A及び図1Bを参照する。
【0191】
図41に示すように、メモリセルMC20は、垂直導電ラインBL、スイッチング要素TR、及びデータ格納要素CAPを備えることができる。スイッチング要素TRは、水平層HL、ゲート絶縁層GD、及び水平導電ラインDWLを備えることができる。データ格納要素CAPは、キャパシタのようなメモリ要素を備えることができる。垂直導電ラインBLは、ビットラインを備えることができる。水平導電ラインDWLは、ワードラインを備えることができ、水平層HLは、活性層を備えることができる。データ格納要素CAPは、第1の電極SN、誘電層DE、及び第2の電極PNを備えることができる。スイッチング要素TRは、トランジスタを備えることができ、この場合、水平導電ラインDWLは、ゲート電極の役割を果たすことができる。スイッチング要素TRは、アクセス要素または選択要素と称することができる。
【0192】
垂直導電ラインBLは、第1の方向D1に沿って垂直に延びることができる。水平層HLは、第1の方向D1と交差する第2の方向D2に沿って延びることができる。水平導電ラインDWLは、第1の方向D1及び第2の方向D2と交差する第3の方向D3に沿って延びることができる。
【0193】
水平導電ラインDWLは、第3の方向D3に沿って長く延びることができ、水平層HLは、第2の方向D2に沿って延びることができる。水平層HLは、垂直導電ラインBLから水平的に配列されることができる。水平導電ラインDWLは、ダブル構造(Double structure)であることができる。例えば、水平導電ラインDWLは、水平層HLを挟んで互いに対向する第1及び第2の水平導電ラインWL11、WL12を備えることができる。水平層HLの上部表面及び下部表面上にゲート絶縁層GDが形成され得る。水平層HLの上部に第1の水平導電ラインWL11が位置しうるし、水平層HLの下部に第2の水平導電ラインWL12が位置しうる。水平導電ラインDWLは、第1の水平導電ラインWL11と第2の水平導電ラインWL12との対(Pair)を備えることができる。
【0194】
水平層HLは、第2の方向D2に沿って延びることができる。水平層HLは、半導体物質を含むことができる。例えば、水平層HLは、ポリシリコン、単結晶シリコン、ゲルマニウム、またはシリコン-ゲルマニウムを含むことができる。他の実施形態において、水平層HLは、酸化物半導体物質を含むことができる。例えば、酸化物半導体物質は、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)を含むことができる。
【0195】
水平層HLの上部面と下部面とは、フラット表面(Flat-surface)を有することができる。すなわち、水平層HLの上部面と下部面とは、第2の方向D2に沿って互いに平行であることができる。
【0196】
水平層HLは、チャネル(channel)CH、チャネルCHと垂直導電ラインBLとの間の第1のドープド領域SR、及びチャネルCHとデータ格納要素CAPとの間の第2のドープド領域DRを備えることができる。第1のドープド領域SRは、垂直導電ラインBLに接続されることができ、第2のドープド領域DRは、データ格納要素CAPの第1の電極SNに接続されることができる。
【0197】
第1及び第2の水平導電ラインWL11、WL12の各々は、高仕事関数水平電極G20及び低仕事関数水平電極G30を備えることができる。高仕事関数水平電極G20は、前述した実施形態等の第2の水平電極G20に対応することができ、低仕事関数水平電極G30は、前述した実施形態等の第3の水平電極G30に対応することができる。メモリセルMC20は、第1の水平電極G10が省略され得る。
【0198】
高仕事関数水平電極G20は、高仕事関数電極G2及びカバードバリア層G2Lを備えることができ、低仕事関数電極G30は、低仕事関数電極G3及び垂直型バリア層G3Lを備えることができる。
【0199】
第1及び第2の水平導電ラインWL11、WL12の各々は、高仕事関数電極G2及び低仕事関数電極G3を備えることができる。高仕事関数電極G2及び低仕事関数電極G3は、第2の方向D2に沿って水平に位置することができる。低仕事関数電極G3は、垂直導電ラインBLに隣接することができ、高仕事関数電極G2は、データ格納要素CAPに隣接することができる。
【0200】
高仕事関数電極G2及び低仕事関数電極G3は、半導体物質、チタニウム窒化物、タングステン、モリブデン、ルテニウム、ポリシリコン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0201】
高仕事関数電極G2及び低仕事関数電極G3は、互いに異なる仕事関数物質で形成される。高仕事関数電極G2は、低仕事関数電極G3より仕事関数が高いことができる。高仕事関数電極G2は、高仕事関数物質(High workfunction material)を含むことができる。高仕事関数電極G2は、シリコンのミッドギャップ仕事関数(Mid-gap Workfunction)より高い仕事関数を有することができる。低仕事関数電極G3は、低仕事関数物質(Low workfunction material)を含むことができる。低仕事関数電極G3は、シリコンのミッドギャップ仕事関数より低い仕事関数を有することができる。付け加えると、高仕事関数物質は、4.5eVより高い仕事関数を有し、低仕事関数物質は、4.5eVより低い仕事関数を有することができる。高仕事関数電極G2は、金属-ベース物質を含むことができ、低仕事関数電極G1、G3は、半導体物質を含むことができる。
【0202】
低仕事関数電極G3は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコン(N-type dopant doped polysilicon)を含むことができる。高仕事関数電極G2は、金属、金属窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。高仕事関数電極G2は、タングステン、チタニウム窒化物、モリブデン、ルテニウム、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0203】
本実施形態において、水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL11、WL12の各々は、第2の方向D2に沿って低仕事関数電極G3-高仕事関数電極G2の順に水平に配置されることができる。高仕事関数電極G2が金属を含み、低仕事関数電極G3はポリシリコンを含むことができる。
【0204】
水平導電ラインDWLの第1及び第2の水平導電ラインWL11、WL12の各々は、第2の方向D2に沿って水平に配置されるPM(Poly Si-Metal)構造であることができる。PM構造において、高仕事関数電極G2は、金属-ベース物質であることができ、低仕事関数電極G3は、N型ドーパントでドーピングされたドープドポリシリコン(N-type dopant doped polysilicon)であることができる。N型ドーパントは、リンまたはヒ素を含むことができる。
【0205】
高仕事関数電極G2の上部面及び下部面上に各々カバードバリア層G2Lが位置しうる。高仕事関数電極G2と低仕事関数電極G3との間に垂直型バリア層G3Lが位置しうる。カバードバリア層G2L及び垂直型バリア層G3Lは、相互電気的に接続されることができる。
【0206】
カバードバリア層G2L及び垂直型バリア層G3Lは、チタニウム窒化物、タンタル窒化物、タングステン窒化物、またはモリブデン窒化物を含むことができる。
【0207】
カバードバリア層G2Lは、高仕事関数電極G2の上部面、下部面、及び一側面一部をカバーリングするベンディド形状またはコップ形状であることができる。垂直型バリア層G3Lは、低仕事関数電極G3の外側面一部をカバーリングするベンディド形状またはコップ形状であることができる。
【0208】
低仕事関数電極G1、G3は、ベンディド形状(Bended shape)またはコップ形状であることができる。
【0209】
低仕事関数電極G3は、ギャップフィル物質GFをカバーリングする内側面と垂直型バリア層G3Lに接触する外側面とを備えることができる。垂直型バリア層G3Lは、低仕事関数電極G3の外側面一部をカバーリングするベンディド形状またはコップ形状であることができる。
【0210】
上述したように、第1及び第2の水平導電ラインWL11、WL12の各々は、高仕事関数電極G2及び低仕事関数電極G3を備えるダブル(Double)電極構造であることができる。水平導電ラインDWLは、水平層HLを挟んで水平層HLを横断(across)する一対の高仕事関数電極G2及び一対の低仕事関数電極G3を有することができる。水平導電ラインDWLの高仕事関数電極G2は、チャネルCHに垂直にオーバーラップされることができ、水平導電ラインDWLの低仕事関数電極G3は、水平層の第1のドープド領域SRに垂直にオーバーラップされることができる。
【0211】
水平導電ラインDWLの中心部に高仕事関数電極G2が配置され、垂直導電ラインBLに隣接する低仕事関数電極G3が配置されることによってGIDL(Gate Induced Drain leakage)のような漏れ電流を改善できる。
【0212】
水平導電ラインDWLの中心部に高仕事関数電極G2が配置されることによってスイッチング要素TRの閾値電圧を増加させることができる。水平導電ラインDWLの低仕事関数電極G3が低仕事関数を有するので、垂直導電ラインBLと水平導電ラインDWLとの間に低い電界(low electric field)が形成され得る。
【0213】
前述した本発明は、前述した実施形態及び添付された図面により限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形、及び変更が可能であるということが本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【符号の説明】
【0214】
DWL 水平導電ライン
ACT 水平層
GD ゲート絶縁層
CH チャネル
SR 第1のドープド領域
DR 第2のドープド領域
BL 垂直導電ライン
TR スイッチング要素
CAP データ格納要素
SN 第1の電極
DE 誘電層
PN 第2の電極
PL コモンプレート
WL1 第1の水平導電ライン
WL2 第2の水平導電ライン
MCA メモリセルアレイ
MC メモリセル
G1 第1の仕事関数電極
G2 第2の仕事関数電極
G3 第3の仕事関数電極
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41